JP2009534747A - 大規模データオブジェクトライブラリ内でデータオブジェクトを見つける方法及びシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のさまざまな実施の形態は、データオブジェクトライブラリ内のデータオブジェクトの検索又はブラウジングを行う方法を含む。データオブジェクトの現在の部分母集団が初期化される。この現在の部分母集団は、データオブジェクトライブラリから選択され、現在のデータオブジェクト選択基準によって定義されるデータオブジェクトを含む。次に、連続的な繰り返し形式で、データオブジェクトが、現在の部分母集団から選択されて提示され、現在のデータオブジェクト選択基準は、データオブジェクトがその後提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの現在の部分母集団を変更するために変更される。この変更は、入力によって誘発され、入力のない期間の後、グレージングルーチン208によって自動的に引き出される。
【選択図】図11
Description
現代のコンピュータは、テラバイト、さらにはペタバイトの多種多様な異なるタイプのデジタル符号化データの記憶、管理、及びアクセスを行うことができる。これらのデジタル符号化データには、さまざまな異なるデータ管理アプリケーション及びデータ管理システムによって生成、記憶、管理、及び取り出しが行われるビデオデータ及びオーディオデータ、写真画像、テキストベースデータ及び数値データ、並びに多くのタイプの複雑なデータオブジェクトが含まれる。
多くの現代のデータ管理システムは、さまざまなタイプのインデクシングファシリティ(indexing facility)及びデータオブジェクトロケーティングファシリティを提供する。
たとえば、データオブジェクトに関連付けられている属性の属性値は、データオブジェクトのストレージ中又はストレージ後にデータオブジェクトに割り当てることができ、現代のデータ管理システムによって提供されるクエリベースのデータ管理ファシリティ及びデータ取り出しファシリティは、属性値ベースのクエリにおいて表された基準を満たす属性値を備えた属性を有するデータオブジェクトをロケート(locate)することができる。
属性値は、ストレージ、取り出し、及びロケーション用にデータオブジェクトを分類するために人間ユーザによって必要とされる表現力、柔軟性、及び自然言語の能力を失った比較的短いテキスト文字列、整数値、及び他のプリミティブに制約される場合がある。
ユーザは、写真画像を見つけるクエリを定式化するために、データベース内で写真画像に関連付けられているさまざまなタイプの属性及び属性値を理解して覚えている必要がある。
さらに、ユーザが作成したい可能性のあるクエリの多くは、極めて高レベルの洞察力(foresight)でデータオブジェクトに事前に割り当てられた属性及び属性値を必要とする場合があり、非常に複雑なクエリと共に、写真画像のコンテンツを直接問い合わせるための手続き上の技法も必要とする場合がある。
ブール値属性child_playing_with_a_beach_ball_included(ビーチボールで遊んでいる子供が含まれている)が各写真画像に関連付けられている場合があるという可能性があるが、このような詳細な属性が写真画像のストレージ操作及び特徴付け操作の期間中に指定されている可能性は、非常に低い。
各写真画像についてタイトルが記憶されている場合に、「ビーチボール」というフレーズをタイトル内に含む写真画像を取り出すことによって候補写真画像をロケートすることが可能な場合があるが、その基準を満たす写真画像のリストは、ほぼ確実に、非常に過剰包含的(over-inclusive)なものとなると共に、非常に過小包含的(under-inclusive)なものともなる。
多くのものは、たとえば、子供のいないビーチボールの部分画像を含むか、又は2歳〜4歳の指定された年齢範囲外の子供を有するビーチボールの部分画像を含む可能性がある。
他方、所望の部分画像を含む多くの画像は、「Aunt Alice's Big Day at the Beach(ビーチでのアリスおばさんの記念日)」等、「ビーチボール」というフレーズを含まないタイトルを有する可能性がある。
しかしながら、このようなプロシージャを開発するコストは極めて高くなり、開発は、大量の時間及び膨大な財政支出を必要とし、大規模画像データベース又は大規模画像ライブラリの画像のすべてにこのプロシージャを適用することは、桁外れの量の処理サイクル及び処理時間を使用し、その結果、財源を無制限にしても、実用的でない検索又は簡単に行うことができない検索になる。
十分に大量のこのような特殊化されたプロシージャを記憶するためのデータストレージ所要量も同様に、一般に非常に高額になり、写真画像を記憶するのに使用されるデータストレージを容易に超える可能性がある。
絶えず複雑化し続けるソフトウェアアプリケーションが、絶えず複雑化するデータをますます多く生成するにつれて、ユーザが特定のデータオブジェクトを大規模データオブジェクトライブラリ内でロケートすることを可能にするより良い方法の必要性は、急速に増しており、データベース管理システム及び電子データアーカイブシステムから科学的データの管理及び処理並びにインターネット検索エンジンの開発に至るまで、さまざまな分野で重要な問題として確認されている。
データオブジェクトの現在の部分母集団が初期化される。この現在の部分母集団は、データオブジェクトライブラリから選択されると共に、現在のデータオブジェクト選択基準によって定義されるデータオブジェクトを含む。
次に、連続的な繰り返し形式で、データオブジェクトが、現在の部分母集団から選択されて提示され、現在のデータオブジェクト選択基準は、データオブジェクトがその後提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの現在の部分母集団を変更するために変更される。この変更は、入力によって誘発され、入力のない期間の後、グレージング(glazing)ルーチンによって自動的に引き出される。
本発明のこれらの方法及びシステムの実施形態は、写真画像、ビデオクリップ、文書を表すデータオブジェクト、及び他の複雑なデータオブジェクトを含む、ユーザに視覚的に提示することができる複雑なデータオブジェクトに特に有用である。
しかしながら、本発明の一般的な方法及びシステムの実施形態は、多種多様な異なるタイプのデータオブジェクトライブラリのナビゲーション及び検索に適用することができる。
特定のデータオブジェクトの1つ又はセットをロケートするために、ユーザ入力は、ユーザが、大規模データオブジェクトライブラリを直観的にナビゲート及び検索することを可能にするように、グレージングルーチンによるその後のデータオブジェクト選択を指示する。
ユーザは、その後のデータオブジェクト選択及びデータオブジェクト提示を、データオブジェクトの次第に小さくなる部分母集団へフォーカスするために、特定の提示されるデータオブジェクトに選択コマンドを入力することができる。
連続的に変化するデータオブジェクトの提示がユーザに提供されるように、グレージングルーチンは、ユーザ入力がなくても提示を連続的に更新する。
ユーザ入力は、グレージングルーチンがユーザへの提示用にデータオブジェクトを選択する選択元のデータオブジェクトの部分母集団を変更することができ、また、グレージングルーチンが引き続き単一の部分母集団又は同じサイズの部分母集団からデータオブジェクトを選択するように、現在の部分母集団又は部分母集団サイズを固定することもできる。
しかし、ユーザがシステムと対話する(interact)か否かにかかわらず、新しいデータオブジェクトが、グレージングルーチンによって連続的に選択及び提示される。
本検討では、本発明を説明するために1つの例が使用される。この1つの例では、データオブジェクトは、デジタル符号化されていると共に電子データストレージシステム内に電子的に記憶されている写真画像であるとみなされる。
本検討においては、写真画像のライブラリ102は、少なくとも1000個の写真画像を含み、一般に、数万個、数十万個、又はそれよりも多くの写真画像を含む。
写真画像は、コンピュータシステム104を介してライブラリからアクセスすることができ、人間ユーザによる閲覧用に、コンピュータシステムに接続される表示デバイス106に表示することができる。
コンピュータシステムは、ユーザ入力デバイス108及び110を含む。これらのユーザ入力デバイス108及び110は、人間ユーザが、画像取り出し基準を入力し、写真画像の表示をカスタマイズし、さまざまな目的による特定の画像又は画像グループを選択することを可能にする。さまざまな目的には、ローカルディレクトリへの記憶、印刷、又はさまざまなタイプのソフトウェアアプリケーションへの入力が含まれる。
画像ライブラリ102の検索は、人間ユーザ112によって行われる。人間ユーザ112は、当該ユーザが回想する特定の画像を検索している場合もあるし、当該ユーザによって定式化された基準を満たす画像の特定のカテゴリを検索している場合もあるし、画像ライブラリのコンテンツに精通するために、又はさまざまなタイプの研究作業若しくはさまざまなタイプの知識習得作業を行うために画像ライブラリを単によく調べたい場合もある。
データオブジェクトライブラリは、ユーザのコンピュータシステムからリモートに記憶してさまざまな通信媒体及び通信システムのうちの任意のものを介してアクセスすることもできるし、ユーザのローカルコンピュータからアクセス可能な着脱可能マスストレージデバイスの集合体に記憶することもできるし、ユーザのローカルコンピュータ内のメモリデバイス及びマスストレージデバイス内、又は、ユーザのローカルコンピュータに直接接続されるメモリデバイス及びマスストレージデバイス内に記憶することもできる。
データオブジェクトライブラリを記憶するのに使用される特定の電子データストレージシステムは、さまざまなレベルの属性ベースのクエリ検索操作、管理操作、ストレージ操作、及び取り出し操作を提供することができ、また、さまざまな異なるデータオブジェクト表示ファシリティも提供することができる。
しかしながら、前のサブセクションで検討したように、このようなクエリベースの検索ツール又はインデックスベースの組織的ツールは、多くの場合、上記で検討したように、ビーチボールで遊んでいる小さな子供の部分画像を含む写真画像を見つけること等、多種多様な自然言語レベルの概念的なデータオブジェクト検索を効率的に行いたいユーザには不十分である。
データオブジェクトライブラリ(図1の102)は、明確に定義されるストレージ操作、属性ベースの検索操作、インデックス操作、及び取り出し操作を一般に提供する電子データオブジェクトデータベース202にマッピングされる。
人間ユーザ(図1の112)は、ユーザプロファイル204によって特徴付けられる。ユーザプロファイル204は、人間ユーザの一般的な特徴及び属性、さまざまなユーザ嗜好、並びにデータオブジェクトデータベースの現在の検索に関連のある特定の基準を記憶するデジタル符号化データ構造である。
視覚表示デバイス(図1の106)、及び、データオブジェクトの表示又は提示を制御するソフトウェアアプリケーションは、本発明の写真画像ライブラリ検索の実施形態に関して以下でより詳細に考察する提示ルーチン206にマッピングされる。
考察するように、オーディオデバイス及びオーディオデバイス制御ソフトウェアは、音としてより自然に且つ効果的に提示されるデータオブジェクトに使用することができる。
たとえば、目の不自由なユーザ用の触覚デバイスを含む、他のタイプの提示デバイス及び制御ソフトウェアが可能である。
グレージングルーチン208は、提示ルーチン206への入力用にデータオブジェクトデータベース202からデータオブジェクトを選択することを制御して、ユーザプロファイルデータ構造204のコンテンツによって記述されたユーザによる直接的ブラウジング及びデータオブジェクト検索を容易にするために、本発明のさまざまな方法の実施形態を実施する。グレージングルーチン208は、当該グレージングルーチンに渡されて当該グレージングルーチンによって使用される入力をユーザから受け取り、そのユーザの入力に従ってデータオブジェクトライブラリのブラウジングまたは検索を指示するために、ユーザプロファイル204を更新する。
写真画像データオブジェクトライブラリの場合、各写真画像を表すのに、個別のデータオブジェクトを使用することができる。
特定のシステムでは、データオブジェクト302は、2値符号化された写真画像304を、多くの場合に圧縮形態で含むことができ、加えて、写真画像を記述する属性/属性値の対のリスト306も含むことができる。
多くのシステムでは、属性/属性値の対は、2値符号化された写真画像とは別個に記憶することができ、ファイル名、データオブジェクト識別子、又は他のこのようなデジタル符号化された参照子を通じて画像に関係付けることができる。
属性/属性値の対に加えて、写真画像データオブジェクトのコンテンツは、一般にデータオブジェクトデータベースによって提供される或る個数の関数308の適用によって特徴付け可能な場合がある。
たとえば、写真画像データベースは、ユーザが、写真画像内のさまざまなタイプの色の分布を求めることを可能にする関数、エッジ検出、楕円検出、又は、特定のタイプのオブジェクト又は人々の画像に対応し得る部分画像の検出等のさまざまな画像処理方法及び画像特徴付け方法を実行することをユーザに可能にする関数、並びに他のこのような関数を提供することができる。
ユーザプロファイル310は、特定のユーザの一般的な特徴及び嗜好を符号化するさまざまなフィールド312、並びに、関数/関数値の対のリスト又はセット314、属性/属性値の対のリスト又はセット316、及びデータオブジェクトライブラリ内でデータオブジェクトを検索するための現在定式化されている基準を記述する他のデジタル符号化データを含むことができる。
図3に示す例示的なデータオブジェクト及びユーザプロファイルは、データオブジェクト及びユーザプロファイルの可能な範囲を包括的に記述又は定義するというよりもむしろ、実施態様の1つの可能なファミリーを示すように意図されている。
図4A〜図4Eは、図解を簡略にするために、1つの例示的な多次元データオブジェクト空間として3次元属性ベースのデータオブジェクト空間を使用しているが、本発明の方法及びシステムの実施形態が特に有用である大規模データオブジェクトライブラリのコンテンツを表すのに使用されるデータオブジェクト空間の次元は、数十次元から数百次元及びそれより多くの次元といった非常に大きなものでありうる。
一方、本発明は、1次元データオブジェクト空間及び2次元データオブジェクト空間にも使用することができる。
以下の例では、3次元データオブジェクト空間のうちの1つの次元が、色属性によって定義される。
図示した部分母集団が定義するサブボリュームのすべては、色軸の単一の点又はセグメントを伴うが、データオブジェクトの通常の検索及び直接的ブラウジングで自然に生じる多くの部分母集団は、色軸の複数の点及び線分を伴い、したがって、3次元データオブジェクト空間内で複数の接続されていないサブボリュームによって記述されることになる。
たとえば、部分母集団は、青、赤、又は青及び赤の組み合わせのいずれかであるすべてのデータオブジェクトとして部分的又は完全に定義することができる。
したがって、図解を明確にするために、図4A〜図4Eに関して検討するすべての部分母集団は、3次元データオブジェクト空間における単一のサブボリュームによって記述されているが、最も一般的な部分母集団は、多くの接続されていないサブボリューム及び多くの場合には非常に多くの接続されていないサブボリュームによって定義される。
各次元に対応する属性の可能な値の範囲によって定義される3次元ボリューム内の任意の所与の点によって1つ又は複数のデータオブジェクトを記述することができる。
図4A〜図4Eの例では、第1の軸402によって表される第1の次元は、オブジェクトの色に対応し、赤404から青406に及んでいる。
第2の軸408によって表される第2の次元は、オブジェクトのサイズに対応し、小410から大412に及んでいる。
第3の軸414によって表される第3の次元は、オブジェクトがユーザによって閲覧又はアクセスされてから経過した時間を表す。経過時間は、0、すなわちちょうど閲覧されたばかりの時点416から、はるかずっと前に閲覧された時点418まで及んでいる。
データオブジェクトは、色、サイズ、及び閲覧されてからの経過時間の組み合わせによって特徴付けることができる。
たとえば、1つ又は複数以上のデータオブジェクトは、色が正確に中間の緑(medium green)であり、サイズが正確に中であり、最後に閲覧されたのが13+1/2箇月前であるオブジェクトを表す3次元データオブジェクト空間の点420によって特徴付けることができる。
図3では、データライブラリのデータオブジェクトの全体母集団内のデータオブジェクトのサブセット又は部分母集団は、3次元データオブジェクト空間の小さなサブボリューム422によって表される。
データオブジェクトのこのサブセット内の1つのデータオブジェクトによって記述される各オブジェクトは、中間色調の緑として記述されうる色の範囲422内の色を有し、中から大へと特徴付けられうるサイズの範囲424を有し、最後に閲覧されたのが少なくとも1年前ではあるが14箇月前よりも以前ではない(426)として特徴付けられる。
このように、オブジェクトを特徴付けるのに使用される値及び属性によって提示される制約を緩和することによって、換言すれば、属性の正確な値ではなく範囲を使用することによって、さらに多くのデータオブジェクトを潜在的に記述することができる3次元データオブジェクト空間のサブボリュームが取得される。
もちろん、3次元データオブジェクト空間は、均一にポピュレート(populate)されていない場合があり、したがって、大きなサブボリュームは、それよりも小さなサブボリュームよりも全体母集団におけるより多くのデータオブジェクトを必ずしも記述していない場合がある。
しかしながら、本検討においては、部分空間のボリュームは、サブボリュームを定義する属性値によって特徴付けられるデータオブジェクトの個数に一般に比例するものとみなされうる。
図4Cでは、属性値範囲は、(1)黄と緑の間の色428、(2)小でないものとあまり大でないものとの間のサイズ430、及び(3)前に閲覧されてからの経過時間が0年と2年の間432に拡大されている。
図4Cに示す、より大きなサブボリュームは、図4Bに示す小さなサブボリュームよりもはるかに多くのデータオブジェクトを潜在的に記述する。
このサブボリューム434は、中間色調の緑として特徴付けられる色の範囲436を有するすべてのデータオブジェクトを表すものとして記述されうる。サイズ及び閲覧からの経過時間は、指定されていない。
したがって、サブボリュームは、色軸に垂直な3次元データオブジェクトボリュームのスライスである。
図4Eは、3つの属性のうちの2つの属性の値範囲が指定されるときに取得される、図4Aに示す3次元データオブジェクトボリュームのサブボリュームを示している。
図4Eに示すサブボリューム438は、中間色調の緑として特徴付けられる色の範囲440及び中から大へと特徴付けられるサイズの範囲442を有するデータオブジェクトに対応する。
サブボリューム438は、閲覧からの経過時間が指定されていないため、正の閲覧以降経過時間(elapsed-time-since-viewing)方向において境界がない。
図5Aは、図4Dに示すサブボリュームが単一の色軸502上に投影されたものを示している。
単一の次元のみの値が指定されるとき、データオブジェクトを記述する点の総数は、その次元を表す軸上に投影されるとみなされうる。
図4Dに示すサブボリューム434によって記述されるデータオブジェクトは、中間色調の緑として特徴付けられる色を記述する色軸の線分504に対応する。
同様に、3つの属性次元のうちの2つの次元のみが指定されるとき、図4Aに示す3次元データオブジェクト空間は、値が指定されている2つの軸、すなわち2つの次元を含む平面上に投影されうる。
図5Bは、図4Eのサブボリューム438が、3次元データオブジェクト空間のサイズ軸及び色軸を含むサイズ/色平面上に投影されたものを示している。
サブボリューム438は、中間色調の緑として特徴付けられる色を有するオブジェクト、及び、中サイズから大サイズであるオブジェクトに対応する2次元投影の長方形エリア506上に投影される。
データオブジェクトライブラリ内のデータオブジェクトの個数は、本質的には一定であるため、n次元データオブジェクト空間のr次元部分空間のr次元サブボリュームによって記述されるデータオブジェクトの密度は、n次元データオブジェクト空間の同等のn次元部分空間によって記述されるデータオブジェクトの密度よりも潜在的にはるかに高い。
たとえば、図4E及び図5Bを考えると、図4Eに示す3次元データオブジェクト空間の3次元サブボリューム438によって記述される同じ個数のデータオブジェクトが、図5Bに示す2次元データオブジェクト空間の2次元エリア506によって記述される。
したがって、3次元のうちの2つの次元の2つの属性値又は1次元の1つの属性値を使用するよりも、3つの可能な次元の3つの属性値を使用する方が、データオブジェクトのグループをより正確に定義することができる。その理由は、図4Eのサブボリューム438の正確に定義された小さな3次元サブボリュームが、一般に、2次元データオブジェクト空間投影の2次元エリア506の同等に正確に定義された部分エリアよりもはるかに少ないデータオブジェクトを記述すると予想され得、データオブジェクト空間の1次元投影の線分504の同等に正確に定義されたサブセグメントよりもはるかに正確に記述することができると予想され得るためである。
n次元データオブジェクト空間内のデータオブジェクトの検索を行う際に、より多くの属性のより多くの属性値が指定されるほど、指定される属性/属性値の対の総数によって記述されるデータオブジェクトの個数は著しく減少する。
高次元空間において単一の追加次元の属性値を追加することによって、10分の1から数百分の1、数千分の1、数百万分の1、又はそれより多くの倍率だけ、特徴付けられたデータオブジェクトの個数を減少させることができる。
したがって、データオブジェクトの検索は、通常、属性の個数を増加させてその属性の値又は値の範囲を指定すること、及び、それらの属性について指定された属性値の範囲を縮小することの双方を伴う。
この同じタイプの提示は、文書、ビデオクリップ、及び他の容易に視覚表示可能なデータオブジェクトタイプにも使用されてもよい。
図6Aは、長方形によって表される複数の写真画像が表示されるコンピュータモニタ602を示している。
この提示は、ユーザが、より大きな論理的写真画像表示エリアにわたって横方向及び縦方向にそれぞれスクロールすることを可能にするスクロール機能604及び606を提供する。
図6Bは、提示ルーチンによる表示用に部分エリアが選択される選択元の論理的写真画像表示エリアを示している。
図6Bに示すように、破線の長方形として図6Bに示す、表示モニタによって表示することができるエリア608は、論理的写真画像表示エリア610の全抽象的エリアよりも小さい。
スクロール機能を使用すると、人間ユーザは、論理的写真画像表示エリア610一面にわたって、表示長方形608を横方向及び縦方向に移動させることができる。
たとえば、図6Cは、図6Aに示す表示に対して縦方向上方へスクロールすることによって、論理的写真画像表示エリア(図6Bの610)から選択された表示を示している。
図6Dに示すように、表示ウィンドウ612は、縦方向上方に移動されて、論理的写真画像表示エリアの下部614にわたって巻かれており、その結果、論理的写真画像表示エリアは本質的に、縦方向の寸法では境界がない。
論理的写真画像表示エリアは、写真画像のリストの各写真画像に関連付けられる1つ又は複数以上の座標の対によって電子的に表されうる。
提示は、拡大縮小、回転、及び他の標準的な画像変更コマンドの機能も提供することができる。
ユーザ入力で指示されたスクロールに加えて、提示ルーチンは、調整可能なスクロールパラメータ、リモートプロシージャコールベースのスクロール、又はグレージングルーチンによってスクロールを制御する他の手段を提供することもでき、その結果、グレージングルーチンは、良好な分布のデータオブジェクトサンプルセットをユーザに自動的に提示するために表示ウィンドウをスクロールすることができる。
加えて、自動化されたスクロールは、提示ルーチンが独立して行うことができ、その結果、表示ウィンドウが自動的にスクロールされて、連続的に変化する表示が提供されるため、ユーザの指示なしで、論理的表示エリア内のすべてのデータオブジェクトが表示される。
図6Eは、データオブジェクト付加プロセスを示している。
図6Eでは、図6B及び図6Dに示す前の論理的写真画像表示エリアの右側端部が、破線の縦線616によって示されている。
データオブジェクト618等の新しいデータオブジェクトが、提示ルーチンによって連続的に論理的データオブジェクト表示エリアに付加されている。
同様に、表示ウィンドウは、新しいデータオブジェクトが付加される論理的表示エリアの端部616に向かって右方向に平行移動されている。
表示ウィンドウの前に示したロケーションは、図6Eにおいて小さな「×」字によって示されるコーナ620〜623を含んでいた。
時間の経過と共に、表示ウィンドウは、破線の長方形624によって示される新しいロケーションへ右方向にシフトされている。
図6Fは、リロケートされた表示ウィンドウ624のコンテンツの表示を示している。
本発明の実施形態で使用される提示ルーチンは、人間ユーザが写真画像の連続的にスクロールする表示を閲覧するように、新しい表示データオブジェクトが論理的写真画像表示ウィンドウに追加される速度と同等の速度で、表示ウィンドウを右方向へ連続的にシフトする。
現在の部分母集団は一般に、前のユーザ入力、又は後述するグレージングルーチンの自動的制約緩和機能によって定義される。
一般に、ユーザ入力が、データオブジェクト検索中に部分母集団を定義する基準に属性及び属性値を追加するにつれて、ユーザ入力は、現在の部分母集団サイズを連続的に減少させる傾向がある。
部分母集団は、現在ユーザに興味があるデータオブジェクトに関してユーザ入力から引き出すことができる推論を反映したものである。
たとえば、データオブジェクトが提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの現在の部分母集団を定義する現在の基準に、選択されたデータオブジェクトの属性を追加することができる。
表示されたデータオブジェクトがユーザのディスプレイを横切ってスクロールしているのをユーザが観察し続けるとき、及び、ユーザが追加の選択を入力するとき、現在表示されているデータオブジェクトに対するユーザの興味が増大するように、現在の部分母集団から選択されたデータオブジェクトは、論理的データオブジェクト表示エリアに付加するように提示ルーチンに入力される。
グレージングルーチンによってデータオブジェクトの選択及び表示を案内する(steer)ことによって、ユーザは、データオブジェクトライブラリを効率的に検索して、1つ又は少数のデータオブジェクトをロケートすることができる。
図7A〜図7Iは、本発明のさまざまな実施形態による、ユーザ入力に起因する現在の部分母集団の変化、及び、ユーザアクティビティがないことによる自動的データオブジェクト選択基準緩和に起因する現在の部分母集団の変化を示している。
図7Aは、データライブラリ内のデータオブジェクトに対応する3次元データオブジェクト空間の点のすべてを含む3次元データオブジェクト空間におけるボリューム702によって表される初期開始点を示している。
最初に、グレージングルーチンは、提示ルーチンへの入力用に、初期ボリューム702全体からの点によって表されるデータオブジェクトを選択する。提示ルーチンは、選択されたデータオブジェクトを、図6A〜図6Fに関して上述したような連続したスクロール形式で表示する。
ユーザが、表示された特定の画像に興味があることを表すために、マウスクリックを入力するか又は他の或る入力を提供した場合、グレージングルーチンは、ユーザが選択した画像を特徴付ける属性を使用して、現在の部分母集団を定義するユーザのプロファイルを更新することができる。
したがって、図7Bに示すように、ユーザの画像選択の結果、部分母集団は、図702に示す3次元ボリューム全体の点によって記述されるデータオブジェクトから、正の第1の軸706を含む2分の1のボリューム704の点に縮小している。
追加のユーザ選択又はユーザ入力によって、このサブボリュームは、図7Cに示すような4分の1のサイズのサブボリューム708の点によって記述されるデータオブジェクト、そして、図7Dに示すような元のサイズの8分の1のサブボリューム710の点によって記述されるデータオブジェクトに連続して縮小される。
最後に、図7Eに示すように、追加のユーザ入力の結果、データオブジェクトの現在の部分母集団は、小さなサブボリューム712内の点によって記述され、データオブジェクトライブラリ内のデータオブジェクトの非常に小さな部分しか含まない。
ユーザが追加の入力を提供しない場合、グレージングルーチンは、ユーザのプロファイルに記憶されている制約をゆっくりと緩和する。
したがって、選択された小さなサブボリューム712は、グレージングルーチンによって、図7F〜図7Hに示すような3次元データオブジェクト空間のますます大きなサブボリュームに連続して拡大される。
ユーザが再び提示ルーチンと対話(interact)しない場合、現在の部分母集団は、最終的には、図7Iに示すように、データオブジェクトライブラリ内のデータオブジェクトの母集団全体に増加して戻る。
部分母集団が記述するサブボリュームは、図7A〜図7Iでは、2倍だけ増加又は減少するものとして示されているが、実際の倍率は、高次元データオブジェクト空間では10倍、100倍、又はそれよりも大きな値とすることができ、グレージングルーチンパラメータとして制御可能なものとすることができる。
データオブジェクトは、ランダムに選択されうるし、順次選択されうるし、或る構造化された方法で選択されうる。構造化された方法は、たとえば、部分母集団内のすべてのデータオブジェクトを最終的に提示する方法、部分母集団を代表するデータオブジェクトのサブセットを提示する方法、最も多く閲覧又は表示されたデータオブジェクトを提示する方法、選択された母集団のn次元空間の中心に最も近いデータオブジェクトを表示する方法、又は他の基準による方法である。
データオブジェクトは、必ずしも、n次元空間のサブボリューム内に均一に分布していない場合もあるし、さらには、階層的なデータオブジェクト分類のノードにわたって均一に分布していない場合もあり、したがって、データオブジェクト選択方法は、或る期間にわたって代表的なデータオブジェクトを選択するためにデータオブジェクトの実際の分布を推定するか又は確認することが必要な場合がある。
図8は、データオブジェクトを分類することができる階層的分類方式を示している。
図8では、ルートノード802が、データオブジェクトライブラリ内のデータオブジェクトの母集団全体を表している。
図8の矢印804によって表される特定の選択が行われると、ノード806によって表されるデータオブジェクトの部分母集団が取得される。この部分母集団は、ルートノード802によって包含されるデータオブジェクトよりもはるかに少数のデータオブジェクトを包含する。
追加の属性の指定の結果、又は、ノード806によって表される画像の部分母集団からの特定の画像の選択の結果、矢印810によって表される、ノード806からノード808への遷移によって、部分母集団は、ノード808で表されるさらに小さな部分母集団となり得る。
矢印812によって表される、部分母集団を定義する制約の緩和によって、現在の部分母集団は、階層の上方に戻って上位ノードに移動する。
図8の、ノード816から発する円錐814等の円錐は、図8に示す最下位ノードの下にあるサブツリーを表している。
このような表現では、いずれの特定のノードも、そのノードによって表される現在の部分母集団に基づいて存在する可能な異なる選択と同数の、そのノードから下位ノードへ発するリンクを有することができる。
図9Aでは、データオブジェクトライブラリ内のデータオブジェクトの母集団の可能な直接的検索の空間は、2次元平面として表されている。
軸902によって表される第1の次元は、データオブジェクトライブラリ内のすべてのデータオブジェクトを含む。
この軸に沿った線分は、データオブジェクトの部分母集団を表す。
たとえば、線分904は、原点904から点906への線分によって表されるデータオブジェクトの全体母集団内のデータオブジェクトの部分母集団を表す。
第2の軸905によって表される第2の次元は、部分母集団のサイズ、又は、全体母集団のサイズに対する部分母集団のデータオブジェクトの割合に対応する。
点908等、この2次元平面上の点は、検索状態を表している。たとえば、点908は、データオブジェクトライブラリ内のすべてのデータオブジェクトが現在の部分母集団内に含まれる便利な開始検索状態、又は、現在の部分母集団が全体母集団に等しい便利な開始検索状態である。
特定の点、すなわち特定の検索状態の現在の部分母集団は、一定角φ910によって限定される第1の軸上の線分によって表される。
たとえば、検索状態912において、線分914は、全体母集団又はデータオブジェクトライブラリの全サイズに対する、検索状態912で考慮される部分母集団の比を表す。
したがって、検索状態が第1の軸902に近く接近するにつれて、データオブジェクトがその検索状態で選択される選択元の部分母集団は、次第に小さくなる。
もちろん、データオブジェクトは、実際には、第1の軸902に対して連続的に並べられていないが、特定の検索状態を定義する基準に応じて異なる順序で生じ得る。
矢印920等の「f」でラベル付けされている曲線矢印によって表される下方向の遷移は、強制的遷移(forced transition)を表す。この強制的遷移では、ユーザは、現在の部分母集団サイズを縮小することになるデータオブジェクト選択又は他の入力を入力する。矢印922等の「u」でラベル付けされている上方向を指し示す曲線矢印は、自発的遷移(unforced transition)を表す。この自発的遷移では、グレージングルーチンは、ユーザアクティビティがないために、現在の部分母集団を定義する基準を緩和することによって、現在の部分母集団サイズを自動的に拡大する。
最初に、検索は開始点924で開始する。
グレージングルーチンが現在の部分母集団から表示用にデータオブジェクトを選択し、ユーザが選択又は他のタイプの入力を入力すると、強制的遷移によって、検索は、部分母集団サイズが減少の一途をたどる下方向の検索状態926及び928に運ばれる。
ユーザアクティビティが或る期間ないことによって、部分母集団サイズが幾分大きな検索状態930への自発的遷移922を行うことができる。この検索状態から、追加のユーザ入力によって、強制的遷移を通じて、部分母集団サイズを減少した後続の検索状態932及び934に導かれる。
ユーザアクティビティが別の期間ないことによって、検索状態936において部分母集団サイズを自動的にわずかに増加させることができ、また、追加のユーザ入力によって、強制的遷移を通じて単一のデータオブジェクトを表す最終終了点938に導くことができる。
ユーザ入力は、或る期間、現在の部分母集団を固定して自発的遷移を無効にすることさえ可能である。
図9Cに示す検索では、3つの強制的遷移によって開始点940から中間点942に至る。中間点942では、この現在の部分母集団は大幅に縮小されている。
しかしながら、ユーザアクティビティがないため、自発的遷移によって初期開始点940に戻る。
図9Dに示すように、検索は、単一のデータオブジェクトにつながらない場合があるが、その代わり、終了点944につながる場合がある。終了点944では、現在の部分母集団は、図9Dの線分946によって表されるデータオブジェクトのセットを含む。
同様に、開始点は、データオブジェクトの母集団全体を包含する検索状態である必要はないが、その代わり、過去のユーザの振る舞いに基づく一定のあらかじめ定義されたユーザ嗜好又は推論されたユーザ嗜好に従ってデータオブジェクトの一部のみを包含する場合がある。
ユーザは、所望のデータオブジェクトの1つ又はセットを見つけると、データオブジェクトの印刷、データオブジェクトのディレクトリへの記憶、さまざまなアプリケーションプログラムのうちの任意のものへのデータオブジェクトの入力、又は追加の非ナビゲーション入力によるデータオブジェクトの別の方法での使用を行うことができる。
図10に示すように、グレージングルーチンは、ステップ1002において、ユーザによるグレージング、すなわちブラウジング及び検索が行われるデータオブジェクトライブラリ又はデータオブジェクト母集団の表示を受け取ると共に、ユーザのアイデンティティの個性(individuation)を受け取る。
ステップ1004において、グレージングルーチンは、データオブジェクトの母集団を初期化する。
ステップ1006において、有効なユーザアイデンティティがステップ1002で供給されていると判断された場合、ステップ1008において、ユーザのプロファイルがアクセスされ、現在のプロファイルがユーザのプロファイルに基づいて初期化される。
有効なユーザアイデンティティがステップ1002で供給されなかったと判断された場合、ステップ1010において、デフォルト値を使用して、現在のプロファイルが初期化される。
現在のプロファイルを初期化することに加えて、ステップ1008及び1010において、ユーザのプロファイルに存在する値又はデフォルト値にいずれかに従って、さまざまなグレージングアプリケーションパラメータ及び特徴を設定し定義することができる。
次に、ステップ1012において、グレージングルーチンは、検索の初期開始点を選択し、開始点に対応する初期部分母集団を選択し、提示ルーチンへの提示用に、現在の部分母集団からデータオブジェクトの初期セットを選択する。
ステップ1014において、グレージングルーチンは、提示ルーチンを初期化し、ステップ1012で選択されたデータオブジェクトを入力し、提示更新(presentation-update)タイマを所望の提示更新時間間隔に設定する。
最後に、ステップ1016において、グレージングルーチンは、連続的に繰り返すイベントループに入る。
グレージングアプリケーションイベントループは、ステップ1102〜1117を含むdo-foreverループである。このdo-foreverループは、或る終了条件が生じるまで連続的に繰り返す。
do-foreverループの各繰り返しにおいて、グレージングアプリケーションイベントループは、ステップ1103において、ユーザがデータオブジェクト選択入力等のナビゲーション入力を入力したか否かを判断する。
ユーザが入力した場合には、イベントループは、ステップ1104において、現在のプロファイルを更新し、ステップ1110において、更新されたプロファイルに基づき現在の部分母集団を更新し、ステップ1112において、自発的遷移タイマをリセットし、ステップ1113において、提示ルーチンへの提示用に、新しい現在の部分母集団からデータオブジェクトを選択し、ステップ1114において、新しいデータオブジェクトを追加するための所望の間隔に提示更新タイマをリセット(reset)する。
ステップ113において、データオブジェクトは、上述したように、さまざまなタイプの選択方法のうちの任意のものによって選択されて提示ルーチンに渡され、提示ルーチンは、結果として生じる表示及びユーザによる閲覧のための論理的提示表示エリアへの選択されたデータオブジェクトの追加をスケジューリングすることが可能になる。
特定の実施形態では、グレージングルーチンは、データオブジェクトを追加して表示ウィンドウを平行移動するように提示ルーチンに命令することができる一方、代替的な実施形態では、提示ルーチンは、非同期に動作することができ、論理的提示表示エリアを更新して表示ウィンドウを平行移動することができ、内部提示ルーチンパラメータ及びタイマに従って表示デバイス又は提示デバイスによる表示ウィンドウのコンテンツのレンダリングの準備をすることができる。
ステップ1108において判断されるように、自発的遷移タイマが満了したとイベントループが判断した場合、ステップ1109において、イベントループは、現在の部分母集団を定義する基準を緩和するように現在のプロファイルを更新し、ステップ1110において、新しい制約に従い現在の部分母集団を更新し、ステップ1112において、自発的遷移タイマをリセットし、ステップ1113において、提示ルーチンへの提示用に、新しい現在の部分母集団からデータオブジェクトを選択し、ステップ1114において、新しいデータオブジェクトを追加するための所望の間隔に提示更新タイマをリセットする。
他方、ステップ1111において判断されるように、提示更新タイマが満了したとイベントループが判断した場合、イベントループは、ステップ1113において、現在の部分母集団から新しいデータオブジェクトを選択し、ステップ1114において、提示更新タイマをリセットする。
イベントループが、ステップ1115において、他の或るイベントが発生したと判断した場合、ステップ1116において、そのイベントに適したイベントハンドラが呼び出される。
最後に、イベントループが、ステップ1117において、イベントループを終了させるべきイベントが発生したと判断した場合、イベントループは終了する。
本発明の精神の範囲内の変更は、当業者には明らかであろう。たとえば、非常にさまざまな異なるプログラミング言語のうちの任意のものを使用し、さまざまなハードウェア及びオペレーティングシステムのプラットフォーム用のルーチンを実施し、さまざまな異なるモジュール編成、制御プリミティブ、データ構造、変数宣言、及び他のこのようなプログラミングパラメータを使用して、本質的に無限の個数の異なる可能なグレージングルーチン及び提示ルーチンの実施態様が可能である。
グレージングルーチン及び提示ルーチンは、多数の異なるタイプのソフトウェアアプリケーション及びシステムに組み込まれうる。
特に、部分母集団を縮小してユーザが所望するデータオブジェクトを包含するようにユーザ入力によって精緻化される部分母集団の定義の基準は、データオブジェクトライブラリ又はデータオブジェクトデータベースによって提供されるアクセスプリミティブ、特徴付けプリミティブ、及び検索プリミティブに応じて、システムごとに変化し得る。
基準は、関数/関数引数/関数値の三つ組、属性/属性値の対、完全形クエリ又は部分形クエリ(partially formed query)、設定式(set expression)、ブール式、実行可能検索ルーチン、及び、さまざまなシステムでデータオブジェクトへのアクセス、データオブジェクトの特徴付け、及びデータオブジェクトの検索に使用されうる他のこのような情報を含みうる。
グレージングルーチンは、ランダム選択、事前に定義されたサンプリングストラテジー又は分布に従った選択、及び他の技法を含む、現在の部分母集団からデータオブジェクトを選択するための非常にさまざまなサンプリング技法のうちの任意のものを使用することができる。
上記で検討したように、ユーザは、さまざまな非ナビゲーション入力コマンドのうちの任意のものを使用して、ロケートされたデータオブジェクトを他のアプリケーション、プリンタ、オブジェクト表示ルーチン、ローカルストレージ又はリモートストレージ、並びに他のこのようなユーティリティ及びプロシージャに送ることができる。
提示ルーチンは、データオブジェクトライブラリに記憶されているデータオブジェクトのタイプに適した多くの異なる提示ストラテジー及び技法を使用して、あらゆる個数の異なるタイプのデータオブジェクトをユーザに提示することができる。
本発明は、多くの異なるタイプのデータオブジェクト及びデータオブジェクトライブラリの検索及び直接的ブラウジングに適用することができる。たとえば、映画データベースが、本発明の一実施形態によってブラウジング可能である。映画からの静止画像を表示することができる。この静止画像は、ユーザによって選択されると、結果として、映画から選択された短いビデオセグメントの表示とすることができる。映画は、主演男優及び主演女優の名前から、公開日、題目、商業的成功、評論家の評価、及び任意の個数の追加属性に至るまで、非常に多数の異なる属性によって記述されうる。
上述した実施形態では、データオブジェクト特徴付け基準は、ユーザ入力がない一定期間の後、自動的に緩和されるが、それをせずに、基準の緩和は、しきい値の個数のデータオブジェクトがユーザ入力なしで表示されることによってトリガされうるし、他の考慮すべき事項又はイベントによってトリガされうる。
104・・・コンピュータシステム
106・・・表示デバイス
108,110・・・ユーザ入力デバイス
202・・・データオブジェクトデータベース
204・・・ユーザプロファイル
206・・・提示ルーチン
208・・・グレージングルーチン
302・・・データオブジェクト
304・・・写真画像
306・・・リスト
308・・・関数
310・・・ユーザプロファイル
312・・・フィールド
314・・・関数/関数値の対のリスト又はセット
316・・・属性/属性値の対のリスト又はセット
Claims (10)
- データオブジェクトアクセス基準に基づいてデータオブジェクトをロケート(locate)するデータオブジェクトアクセスファシリティ(facility)を提供するデータオブジェクトライブラリ(102)に含まれるデータオブジェクト(302)と、
データオブジェクトを電子的に提示する提示ルーチン(206)と、
グレージング(grazing)ルーチン(208)であって、
現在のデータオブジェクトアクセス基準によって定義されるデータオブジェクトの現在の部分母集団(422、434)から、提示用に前記提示ルーチンへの入力用に、データオブジェクトを連続的に選択し(1113)、前記現在のデータオブジェクトアクセス基準を変更するユーザ入力を受け取り、次に、データオブジェクトが提示用に選択される選択元の前記現在の部分母集団を変更し、
入力のない期間中、前記データオブジェクトアクセス基準を自動的に緩和して(1109)、データオブジェクトが提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)を拡大する(1110)
グレージングルーチン(208)と
を備えるデータオブジェクト検索/精査システム。 - 前記データオブジェクト(302)は、
写真画像と、
デジタル符号化ビデオ信号と、
デジタル符号化オーディオ信号と、
マルチメディアプレゼンテーションと、
テキスト及びグラフィックスを含む文書と、
アプリケーションプログラムによってレンダリング可能なデータファイルと、
を含んでもよく、
前記データオブジェクトアクセス基準は、
属性/属性値の対、
関数/関数引数/関数出力値の三つ組、
部分的又は完全に定式化されたデータオブジェクト選択クエリ、
ブール式、
設定式、
関係代数式、
データベースクエリ、
実行可能ルーチン
のうちの1つまたは2つ以上を含んでもよく、
前記現在のデータオブジェクトアクセス基準は、ユーザの嗜好及び符号化された特徴を含む現在のプロファイル(204、310)内に記憶される
請求項1に記載のデータオブジェクト検索/精査システム。 - 前記提示ルーチン(206)は、表示ウィンドウ(608)がユーザによって選択されうる選択元の論理的データオブジェクト表示を提供し、
前記提示ルーチンは、前記グレージングルーチン(208)から間隔をおいて受け取ったデータオブジェクトを、前記論理的データオブジェクト表示に追加し、それに応じて、該論理的データオブジェクト表示内で前記表示ウィンドウを平行移動(translate)して、連続的に更新された表示を提示し、
前記提示ルーチンは、前記連続的に更新された表示を提示しながら前記論理的データオブジェクト表示内のすべてのデータオブジェクトを提示するために横方向及び縦方向の双方に前記表示ウィンドウ(608)を平行移動する
請求項1に記載のデータオブジェクト検索/精査システム。 - 強制的遷移と称される入力ベースのデータオブジェクトアクセス基準変更は、ユーザが、該ユーザにとって興味のあるデータオブジェクト(302)の部分母集団へデータオブジェクト提示を案内することを可能にし、
自発的遷移と称されるデータオブジェクトアクセス基準のグレージングルーチン緩和は、自動的部分母集団拡大(1110)を提供して、前記データオブジェクトライブラリ全体(102)のユーザ検索及びブラウジングを容易にし、
前記グレージングルーチン(208)は、
データオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)からデータオブジェクトをランダムに選択すること、
推定される分布又は確認される分布に従って前記データオブジェクトを公平にサンプリングすることによって、データオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)からデータオブジェクトを選択すること、
前記部分母集団内のすべてのデータオブジェクトを最終的に提示するために、データオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)から前記データオブジェクトを選択すること、
前記部分母集団を代表すると判断されるデータオブジェクトのサブセットを選択すること、
ユーザによって最も多く選択されたデータオブジェクトを選択すること、及び
n次元空間における前記部分母集団の中心に最も近いデータオブジェクトを選択すること
のうちの1つ又は2つ以上によって、提示用に前記提示ルーチン(206)への入力として、前記現在のデータオブジェクトアクセス基準によって定義されるデータオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)からデータオブジェクトを連続的に選択する(1113)
請求項1に記載のデータオブジェクト検索/精査システム。 - ユーザは、
前記選択されたデータオブジェクトをデータオブジェクト受け取りアプリケーションプログラムに入力すること、
前記データオブジェクトを印刷すること又は別の方法で記録すること、
前記データオブジェクトを電子メモリに記憶すること、
前記データオブジェクトをマスストレージデバイスに記憶すること、及び
前記データオブジェクトを観測すること
のうちの1つ又は2つ以上のために、提示されるデータオブジェクトに選択表示を入力することによって、前記提示されるデータオブジェクトを選択することができる
請求項1に記載のデータオブジェクト検索/精査システム。 - データオブジェクトライブラリ(102)内のデータオブジェクト(302)の検索又はブラウジングを行う方法であって、
前記データオブジェクトライブラリから選択されると共に、現在のデータオブジェクト選択基準によって定義されるデータオブジェクトの現在の部分母集団(422、434)を初期化すること(1014)、及び
繰り返し、
前記現在の部分母集団からデータオブジェクトを選択し(1113)、
前記選択されたデータオブジェクトを提示し、
データオブジェクトがその後提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)を変更するために、前記現在のデータオブジェクト選択基準を変更すること(1109)であって、該変更は、入力及び、入力のない期間の後にグレージングルーチン(208)によって自動的に誘発される、変更すること(1109)
を含む方法。 - 前記現在のデータオブジェクト選択基準は、ユーザの嗜好及び符号化された特徴を含む現在のプロファイル(204、319)内に記憶され、
前記現在の部分母集団からデータオブジェクト(302)を選択することは、
データオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)からデータオブジェクトをランダムに選択すること、
推定される分布又は確認される分布に従って前記データオブジェクトを公平にサンプリングすることによって、データオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)からデータオブジェクトを選択すること、
前記部分母集団内のすべてのデータオブジェクトを最終的に提示するために、データオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)から前記データオブジェクトを選択すること、
前記部分母集団を代表すると判断されるデータオブジェクトのサブセットを選択すること、
ユーザによって最も多く選択されたデータオブジェクトを選択すること、及び
n次元空間における前記部分母集団の中心に最も近いデータオブジェクトを選択すること
のうちの1つ又は2つ以上
をさらに含む、
請求項6に記載の方法。 - 前記選択されたデータオブジェクト(302)を提示することは、
選択されたデータオブジェクトを論理的データオブジェクト表示に追加することと、
前記論理的データオブジェクト表示にわたってユーザ入力によって又はプログラムに従い縦方向及び横方向に平行移動されうる表示ウィンドウ(608)を、前記論理的データオブジェクト表示内に設けることと、
新しく追加されたデータオブジェクトの方向に前記表示ウィンドウを自動的に平行移動することであって、データオブジェクトの連続的に変化する提示を提供する、平行移動することと
をさらに含み、
データオブジェクトがその後提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)を変更するために、前記現在のデータオブジェクト選択基準を変更することは、
提示されるデータオブジェクトへの入力を受け取り、該受け取った入力を反映するように前記現在のデータ選択基準を変更すること(1104)
をさらに含み、
前記現在のデータオブジェクト選択基準は、入力が受け取られた前記提示されるデータオブジェクトを包含する前記現在の部分母集団内のデータオブジェクトの個数を減少させるように変更され、
前記現在のデータオブジェクト選択基準は、前記現在の部分母集団内のデータオブジェクトの個数を増加させるように変更される(1109)
請求項6に記載の方法。 - データオブジェクトがその後提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)を変更するために、前記現在のデータオブジェクト選択基準を変更することは、
前記現在のデータオブジェクト選択基準を自動的に緩和すること(1109)であって、ユーザ入力のない期間の後、前記現在の部分母集団内のデータオブジェクトの個数を増加させる、緩和すること(1109)
をさらに含む
請求項6に記載の方法。 - データオブジェクトがその後提示用に選択される選択元のデータオブジェクトの前記現在の部分母集団(422、434)を変更するために、前記現在のデータオブジェクト選択基準を変更することは、
前記現在のデータオブジェクト選択基準を自動的に変更すること(1109)であって、ユーザ入力のない期間の後、前記現在の部分母集団内に含まれる前記データオブジェクトを変更する、変更すること(1109)
をさらに含み、
提示されるデータオブジェクトは、
前記選択されたデータオブジェクトをデータオブジェクト受け取りアプリケーションプログラムに入力すること、
前記データオブジェクトを印刷すること又は別の方法で記録すること、
前記データオブジェクトを電子メモリに記憶すること、
前記データオブジェクトをマスストレージデバイスに記憶すること、及び
前記データオブジェクトを観測すること
のうちの1つ又は2つ以上のために、該提示されるデータオブジェクトに選択表示を入力することによって選択されうる
請求項6に記載の方法。
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