JP2009532341A - ビグアニド含有リポソーム - Google Patents

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Abstract

本発明は、ビグアニド含有リポソーム、およびビグアニド含有リポソームをベースとする防腐調製物に関し、ここで前記リポソームは、陰イオン性頭部基を有する脂質を本質的に有さないことを特徴とし、また本発明は、ビグアニド含有リポソームおよび防腐調製物の製造、これらの可能な使用、およびこれらの使用からもたらされる製品、特に創傷被覆物に関する。

Description

本発明は、ビグアニド含有リポソーム、少なくとも1種のビグアニドを殺菌活性剤として含むリポソームをベースとする防腐調製物、前記ビグアニド含有リポソームの調製および該防腐調製物、およびこれらの可能な使用およびこれらの使用からもたらされる製品に関する。
創傷の治癒プロセスは、創傷が乾燥した場合、創傷に多数の細菌が存在する場合、および/または創傷が毒性剤により処置される場合に、大きく悪化する。対照的に、湿潤な環境、病原体の定着の欠如、および成長因子の存在の増加は、上皮形成および肉芽組織の形成を促進する。細胞増殖を促進し、これによって損傷組織の可能な限り迅速な再生を達成するために、創傷において湿潤な環境が求められる湿潤創傷治癒の利点は、専門家の間では明白である。一方、湿潤な環境はまた、細菌に対しても良好な増殖条件を作り出す。創傷の微生物汚染はしかし、創傷治癒のプロセスをかなり妨害し、特に近年において、微生物の抗生物質に対する耐性の増加により、さらに重大な問題を引き起こしている。
創傷での微生物(microorganism)(口語では「microbe(微生物、細菌)」)の定着を低く抑えることは基本であるため、創傷の微生物汚染の広がりはできる限り予防または防止すべきである。特に、多剤耐性病原菌、例えばメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による汚染については、これがさらに広がることを防ぐ処置が必要である。
微生物により汚染または感染された創傷は、したがって以下の理由により、防腐性に処置されなければならない:
−創傷に微生物の定着がある間は、感染は進行すること;
−創傷に感染がある間は、創傷治癒プロセスは不完全のままであるか、または完治が遅れること;
−創傷の感染が拡大して、敗血症に至る可能性があること;そして
−創傷に多剤耐性病原体の定着がある場合は、これら病原体のさらなる拡大を防止しなければならないこと。
特に火傷の場合は、創傷感染の早期予防が必要であり、特に広い創傷範囲の汚染が予想される場合にそうである。
技術文献には、創傷から、抗生物質に対して耐性のある微生物を取り除くための種々の方法が記載されている。例えば、溶菌斑(プラーク)および粗い汚染を、すすぎ溶液を用いて創傷から除去することが提唱されている。通常、リンガー液、乳酸加リンガー液、または等張食塩水をこの目的で用いる。しかしこれらの溶液は防腐活性を有さず、創傷を清浄するのみである。
抗菌活性を有し創傷を清浄にするための溶液も、市販されている。これらの製品は例えば、ヨード溶液、過酸化水素溶液、銀塩溶液またはポリヘキサニド溶液であるが、しかしこれらは全てある欠点を有する。
ヨウ素は強い酸化作用を有し、これはグラム陽性菌、グラム陰性菌、真菌、および原生動物に対する、ならびに多数のウィルスに対する信頼性の高い殺菌活性をもたらす。水溶性のポビドンヨード(PVPヨード、ポリビニルピロリドンヨウ素)を提供することにより、従来一般に用いられてきたアルコール含有ヨウ素溶液(ヨードチンキ)の使用に比べて、ほぼ痛みのない創傷の処置が可能となるが、PVPヨードの使用にはまだ多くの禁忌および問題が存在している。例えば、PVPヨードからのヨウ素は、皮膚から生物に取り込まれ、ヨウ素アレルギーおよびヨウ素耐性が知られており、これらもまたPVPヨードの使用と競合し、そしてヨウ素は細胞分裂を阻害することが示されている。そのため、PVPヨードによる創傷の処置は、創傷治癒の遅延をもたらす。
PVPヨードをリポソームに組み込むことにより、Repithel(登録商標)(Mundipharma GmbH, Limburg, DE)の名称で市販の製品においては、PVPヨードの組織耐性が、PVPヨードの有効性を損なうことなく大幅に改善された。Repithel(登録商標)のベース物質はポリアクリレートゲルであり、これは、水のほかに、いわゆるヒドロソーム(hydrosome)、すなわち特別の多層リポソームを含む。これらのリポソームは玉葱の皮のように配置された幾つかのリン脂質の二重層から構成され、低用量防腐剤としてのPVPヨードのほかに、大量の水も含む。Repithel(登録商標)はこれにより水の様な従来のヒドロゲル製剤を放出および吸収することができる;このようにして、Repithelは湿潤バランスを生成する。
しかし、Repithel(登録商標)は、PVPヨード自体または周知のヨードチンキのように、多くは一時的に、処置範囲を着色する。PVPヨード固有の茶色は、PVPヨード含有調製物の有効性を示すが、しかしまた織物の染色も引き起こす。さらに、Repithel(登録商標)またはその他のヨウ素含有調製物を適用する場合、以下の禁忌、すなわち甲状腺機能亢進疾患、皮膚炎ヘルペス状デューリング病、ヨウ素に対する過敏性反応、を考慮しなければならない。さらに、Repithel(登録商標)は放射線治療の前または後に用いてはならない。妊娠中および授乳中も、また新生児および6ヶ月までの乳児にも、ヨウ素含有調製物を用いるには、十分に考慮した後に、医師による甲状腺機能のモニタリングと共に行うことが必要である。
創傷における過酸化水素は、酸素を放出して迅速に水に分解する。放出された酸素は汚染細菌の細胞壁を酸化することができる。酸素の迅速な放出により引き起こされるその発泡活性のために、とりわけ汚染されたおよび/またはかさぶたとなった創傷は、過酸化水素によって良好に機械的に清浄化される。一方、過酸化水素による処置もまた、創傷の表在性の化学的火傷をもたらし、これは少なくとも創傷の治癒を長引かせる。したがって過酸化水素は、長期の適用、特に慢性の創傷には適さない。
銀塩溶液は、細菌の細胞壁を破壊し、細菌酵素を変性させることにより、殺菌性に作用する。しかし問題は、硝酸銀溶液の安定性が十分でないこと、銀イオンの吸収の可能性、および銀により引き起こされるタンパク質の凝固による皮膚表面の破壊である。これらの理由のために、専門家はしばらくの間銀塩溶液の創傷処置への使用は時代遅れであると考えていた。銀とスルホンアミドスルファジアジンとの複合体であるスルファジアジン銀の使用は、抗菌性の部分のみによるのであれば、許容できるとは考えられない。
すぐに適用できる創傷治療用のポリヘキサニド溶液は、Labasept(登録商標)(Fresenius AG, Bad Homburg, DE)またはProntosan(登録商標)(B. Braun Petzold GmbH, Melsungen, DE)の名称で市販されている。ポリヘキサニド(ポリヘキサメチレンビグアニド;PHMB)は、広い範囲の活性と優れた耐容性を有する局所防腐剤と考えられている。その陽イオン電荷を介して、ポリヘキサニドは細菌細胞膜の透過性を増加させ、この増加した透過性によって引き起こされるカリウムおよび他の細胞質成分の損失を介して、細胞死をもたらすことにより、抗菌性に作用する。その比較的遅い作用の発現のため、ポリヘキサニドは、慢性的な、治癒の遅い創傷または感受性の創傷に推奨される。
しかしながら、ポリヘキサニド溶液の使用の不利な点は、この防腐剤が、少量の負の電荷を帯びたイオンの存在、例えば、アルギン酸塩、アクリレート、乳酸塩またはヨウ化物イオンの存在によってさえも、その活性が失われるという事実である。このため、ポリヘキサニド溶液を他の創傷治療薬および/または現代の創傷包帯と共に用いないよう、注意しなければならない。また、創傷の被覆物を選択する場合も、それが活性剤を含まないことを確認しなければならない。
防腐溶液のほかに、被覆材を微生物の定着から保護し、創傷の病原菌の数を減少させるための活性剤をさらに含む、多くの創傷被覆材が利用可能である。特に、銀または銀塩を抗菌仕上げ剤として含む創傷被覆材は広く用いられており、例えばActisorb(登録商標)(Johnson & Johnson WM, Norderstedt, DE)およびContreet(登録商標)-H(Coloplast GmbH, Hamburg, DE)などの製品である。Actisorb(登録商標)創傷被覆材は元素の銀および活性炭の組み合わせであり、特に感染され潰瘍形成された創傷に対して、不快な匂いを除去するために用いられる。Contreet(登録商標)-Hは銀イオンを封入した親水コロイド被覆材であり、創傷の浸出挙動に応じて、創傷中に防腐性の銀濃度を生成する。
ポリヘキサニドを抗菌活性剤として、多くの場合0.5〜2%の濃度で含む、コラーゲン、セルロース誘導体またはアルギン酸塩ベースの創傷被覆材も短い期間存在した。これらの創傷被覆材は、ベース材料または担体材料に、ポリヘキサニドを含有する水溶液を吹き付けるかまたは含浸させることにより、製造される。しかし、ポリヘキサニドは、創傷被覆材または包帯の製造に一般に用いられるベース材料または担体材料に強く結合することがわかった。これは、ポリヘキサニドの創傷被覆材からの放出を妨害し、その結果、ポリヘキサニドの抗菌活性を妨害する。
本発明の課題は、防腐調製物であって、これにより創傷を清浄化および/または処置することができ、広い範囲の作用および良好な耐容性を有し、創傷または、創傷の処置の間に調製物もしくは処置される創傷と接触する物体に、変性現象または変色をもたらさない、そして例えば慢性の創傷などの場合における、長期の適用にも適した、前記防腐調製物を提供することである。
本発明の1つの目的は、創傷または用いられる創傷被覆材の汚染を心配することなく、湿潤創傷処置の構想を保持できる、防腐調製物を提供することである。
本発明の他の目的は、安定でかつ抗菌活性を有する少なくとも1種のビグアニドを含むリポソームの製造方法を示すことである。
本発明のさらなる目的は、抗菌活性を有する少なくとも1種のビグアニドを含む防腐創傷被覆材であって、ビグアニドの利用可能性および、その結果として抗菌活性が改善された、前記防腐創傷被覆材を提供することである。
本発明によれば、これらの目的は、特定の組成の、抗菌活性を有する少なくとも1種のビグアニドを含むリポソームを提供することにより、達成される。
したがって、リポソームの製造において、陰イオン性頭部基例えばホスファチジルグリセロールを有する脂質を用いなければ、ビグアニドの存在下で安定なリポソームを製造することができる。リポソームにビグアニドを負荷して製造するには、WO 02/36257に記載のクロスフロー注入法が、その非常にゆるやかな製造条件および高い効率のために、特に有利であることがわかった。ビグアニドを負荷したリポソームの製造は、しかしながら、この方法に限定はされない。リポソームの製造および負荷のために従来技術から知られている他の方法もまた、このために用いることができ、例えば、高圧ホモジナイズ法、微小流動化法(microfluidizer method)、または超音波法などである。
本発明によるリポソームに組み込まれてよいビグアニドは、薬理学的に許容可能なビグアニドの群であって、以下を含むものから好ましくは選択される:1,1’−ヘキサメチレン−ビス−{5−(4−クロロフェニル)−ビグアニド}(クロルヘキシジン)、1,1’−ヘキサメチレン−ビス−{5−(4−フルオロフェニル)−ビグアニド}(フルオルヘキシジン)、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)、アレキシジン(N,N”−ビス(2−エチルヘキシル)−3,12−ジイミノ−2,4,11,13−テトラアザテトラデカンジイミダミン;1,1’ヘキサメチレン−ビス[5−(2−エチルヘキシル)ビグアニド])およびVantocil(登録商標)IB型(ICI)のポリヘキサメチレンビグアニド化合物。さらに、ビグアニドはまた、薬理学的に許容可能なビグアニドの化合物であって、以下に記載のものから選択してもよい:US 2,684,924、US 2,990,425、US 3,468,898、US 4,022,834、US 4,053,636、US 4,198,392、US 4,891,423、US 5,182,101、US 6,503,952、GB 705,838およびGB 702,268。特に好ましい態様において、ビグアニドは、リポソーム中に、水溶性の生理学的に許容可能な塩の形態で組み込まれる。例えば、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩、クロルヘキシジンジグルコン酸塩、クロルヘキシジン二酢酸塩、クロルヘキシジン二塩酸塩およびアレキシジン塩酸塩は、リポソームに組み込むことができる特に好ましいビグアニドである。
創傷被覆材の製造のために、本発明によるリポソームは、ほとんど全ての外観形態において用いることができるが、これは、ビグアニド含有リポソームの抗菌特性が、驚くべきことにはリポソームが凍結乾燥された後にさえも持続するからである。
以下に、本発明を特に好ましい態様を用いてさらに詳細に説明する;しかし、これらの指摘は、本発明の本質を以下に記載の態様に限定するものであると理解されるべきではない。
驚くべきことには、ポリヘキサニドは、リポソームが陰イオン性頭部基を有する脂質を本質的に含まない場合には、リポソームに安定に組み込むことができることが見出された。
リポソームには、脂質層を負荷することによるか、またはリポソーム内水相を負荷することにより、活性剤を負荷することができる。ポリヘキサニドは水溶性物質であるため、これらの分子はリポソームの脂質二重層に安定に組み込むことができず、リポソーム内の相に残ると考えられた。したがって、水相にポリヘキサニドを負荷することが試みられた。
このために、種々の組成のリポソームを、好適な負荷緩衝液中に、好ましくはトリスHCl(pH7.5)およびHEPES(H7.0)中に調製した。リポソームを調製するために、用いるそれぞれの脂質は96%エタノールに溶解し、これを圧力制御注入によりクロスフロー注入法を用いて水相に注入した。こうして形成したリポソームのサイズは注入点における局所的脂質濃度により調節することができ、この濃度はエタノール相における脂質濃度、エタノール濃度、注入圧力、注入穴、および注入点における水相の流量により決定される。脂質を水相に注入した直後に、懸濁液をさらなる量の水相により希釈して、エタノール濃度を耐容可能なレベル、好ましくは7.5〜15%に低下させた。
予備試験として、初めに2種のリポソーム懸濁液を調製した。懸濁液#1は、水素化大豆ホスファチジルコリン(S100−3=87%ジステアリルホスファチジルコリン(DSPC)および13%ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC;10μmol/ml))およびコレステロール(2μmol/ml)からなる。懸濁液#2は、水素化大豆ホスファチジルコリン(5μmol/ml)、卵ホスファチジルグリセロール(E−PG;5μmol/ml)およびコレステロール(2μmol/ml)からなる。両方のリポソーム懸濁液は動的光散乱によりベシクルサイズおよびサイズ分布について試験し、平均ベシクルサイズとして直径120〜130nm、分散の測度として機能する多分散度指標(PDI)として0.23〜0.24を有しており、両者は同等な調製結果を示した。
続いてCosmocil(登録商標)CQ(Arch Chemical, Inc. US)をこれらのリポソーム懸濁液に加えたが(9容量部のリポソーム懸濁液+1容量部のCosmocil(登録商標)CQ)、ここでCosmocil(登録商標)CQは20%のポリヘキサニド水溶液(ポリ(イミニミドカルボニル)イミノヘキサメチレン塩酸塩溶液)であるため、リポソーム懸濁液は2%ポリヘキサニドを含む。数分以内に懸濁液#2に強い析出が観察されたが、懸濁液#1には観察されなかった。相対的光散乱測定では、懸濁液#1にはリポソームサイズの変化は見られなかった。ポリヘキサニドを加えた懸濁液#2の場合は、相対的測定では平均ベシクルサイズ>4,000〜5,000nmであり、ポリヘキサニドを加えない懸濁液#2におけるリポソームサイズと比べて、大きな変化が見られた。
ポリヘキサニドの存在下で、懸濁液#1および懸濁液#2と同じ脂質組成を有するリポソームの調製物は、同等な結果をもたらした。これらのリポソームを調製するために、Cosmocil(登録商標)CQ1:1をPBSに希釈して10%ポリヘキサニド溶液を調製した。この溶液を55℃で脂質/エタノール溶液中にクロスフロー注入法を用いて注入し、続いてPBSで1:5に希釈した。懸濁液#3(S100−3、コレステロールおよびポリヘキサニド)は、光散乱測定法によって示されるように、平均サイズ360〜370nmのリポソームを含んだ。懸濁液#4(S100−3、E−PG、コレステロールおよびポリヘキサニド)はしかし、ポリヘキサニドの添加後に、懸濁液#2と同様の析出挙動を示した。懸濁液#4のベシクルサイズは3,000〜4,000nmであった。
これらの結果は、リポソーム膜内にホスファチジルグリセロールが組み込まれていなければ、リポソームがポリヘキサニドの存在下で調製できることを示す。ホスファチジルグリセロールは、陰イオン性頭部基を有するリン脂質である。
これらの試験においてさらに、加熱プロセスの間にPBS/ポリヘキサニド溶液中にわずかな混濁が繰り返し生じることが観察された。したがってPBSは、PBSが原則として水相用の好適な緩衝液であるとしても、ポリヘキサニド含有リポソームの調製に最適な緩衝液ではないと考えられる。
PBS緩衝液の代わりに、種々の緩衝液が予備試験のために選択され、ここで緩衝液はpH約7.0において用いるのに好適であることが考慮されたが、その理由は、リポソームの調製について考慮される脂質が、このpH値で良好な安定性を示すからである。これらの試験において、50mMのクエン酸(pH7.0)がポリヘキサニドを加えると強い混濁反応を引き起こすことが見出され、ただしこれは、プロセスの温度を40〜50℃に加熱すると消え、冷却すると再度引き起こされる。20mMのトリス緩衝液(pH7.5)および20mMのHEPES緩衝液(pH7.0)は例えば、ポリヘキサニド含有リポソームの製造に関連してポリヘキサニドを希釈するために特に好適であることが判明した緩衝液として、言及されるべきである;これらはどちらも、ポリヘキサニドの存在下において混濁反応を引き起こさなかった。さらに、最後に言及したこれら2種の緩衝液の使用は、そのサイズ、ポリヘキサニドの負荷、および安定性において区別できない、ポリヘキサニド含有リポソームをもたらした。
他の系列の試験において、異なる脂質を用いてポリヘキサニド含有リポソームを製造した;すなわち、
――S100−3= 水素化大豆ホスファチジルコリン(混合鎖、87%ジステアリルホスファチジルコリン(DSPC)および13%ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)の水素化リン脂質);
――E−PC= 卵からのホスファチジルコリン(天然、不飽和脂肪酸を有する混合鎖リン脂質);
――E80S= 80%ホスファチジルコリン(E−PC)および卵からの20%ホスファチジルエタノール(E−PE;1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノール)(天然、不飽和脂肪酸および荷電部分を有する混合鎖リン脂質);
――DMPC= ジミリストイルホスファチジルコリン;および
――DPPC= ジパルミトイルホスファチジルコリン。
リポソームのサイズ分布は、不均一な結果であった。S100−3を用い、55℃で10%ポリヘキサニドと共に製造されたリポソームは、コレステロールの不存在下で(懸濁液#6)、平均リポソームサイズ200〜250nmの単峰性の分布を示した。一方、コレステロールの存在下では(懸濁液#5)、多峰性に分布したリポソーム懸濁液が得られ、これはさらなる試験には用いなかった。E−PCを用いて35℃で製造したポリヘキサニド含有リポソームは、コレステロールの存在下で(懸濁液#7)、平均して直径200nmの均一な単峰性のベシクル集団をもたらし、しかしコレステロールが不在の場合は(懸濁液#8)そうでなかった。E80−Sを用いて、15〜20mol%のコレステロールの存在または不在のもとで製造した懸濁液(懸濁液#9および#10)は、リポソームの形成に何の影響も与えなかった。コレステロールは、50mol%まで、またはこれよりやや下の量でも、リポソーム形成を妨害することなく適用可能であるらしく、その理由は、コレステロールが膜形成脂質ではないからである。
懸濁液#6、#7、#9および#10におけるリポソームの単峰性のサイズ分布は、ポリヘキサニドと膜脂質との間にほとんど、または全く相互作用がないとの結論を導く。多峰性のサイズ分布の場合には、ポリヘキサニドは膜またはこれらの個別の成分と相互作用し、したがって均一なベシクル形成を妨害すると考えられる。
ベシクルの単峰性のサイズ分布を有するリポソーム懸濁液のみを、さらなる解析および調製に用いた。これらの懸濁液は、10mlのAmicon撹拌セル中で、100kDaのサイズ除外限界を有する酢酸セルロース膜により濾過し、組み込まれなかったポリヘキサニドの一部を取り除いた。次に濾過で得た全断片のポリヘキサニド含有量を、エオシン試験法を用いて決定した。加えられたポリヘキサニドの平均して15〜25%が、試験したリポソーム中に組み込まれた。濾液の分析により、ポリヘキサニドがリポソームに安定して残っていること、続く濾液におけるポリヘキサニドの量は連続して減少すること、および、未透過残留液(retentate)におけるポリヘキサニドの含有量は、予想範囲内であったことが示された。
合成脂質DPPC(ジパルミトイルホスファチジルコリン)およびDMPC(ジミリストイルホスファチジルコリン)を用いた対応する試験も行われた。これらの試験において、DPPCの場合は、50〜55℃で調製されたリポソーム懸濁液は、コレステロールの存在とは無関係に(懸濁液#11)またはコレステロールの不在において(懸濁液#12)、多峰性のサイズ分布を示した。DMPCとコレステロールからのリポソーム(懸濁液#13)は、不飽和脂質混合物からのリポソーム(懸濁液#7および8)と同様に35℃で調製され、より良好な結果を示した;すなわち、リポソームの平均直径が約400〜500nmであり、添加したPHMBの約30〜40%が安定して組み込まれた。
前述の試験で用いたトリス緩衝液を医薬製剤または医療製品に用いることができるかどうかは、疑う余地なく解明されてはいないため、トリス緩衝液を用いた場合に満足な結果をもたらしたリポソーム調製物、すなわち懸濁液#7、#9、#10および#13を、トリス緩衝液の代わりに20mMのHEPES緩衝液(pH7.0)を用いて繰り返した。これはHEPES緩衝液が、前に示したように医薬製剤において用いられているからである。
トリス緩衝液を用いて調製したリポソームと、HEPES緩衝液を用いて調製したリポソームとの間に差は認められず、このことは、ベシクルサイズの比較および、懸濁液#7、#9、#10および#13のポリヘキサニドの負荷量と懸濁液#15〜#18のそれとの比較が示している(表1参照)。ベシクルサイズおよびそれらのサイズ分布の両方に関して、およびポリヘキサニドの封入挙動において、有意な差は認められなかった。E−PC/コレステロール含有リポソーム懸濁液(懸濁液#7および#15)のみが、その他のリポソーム調製物よりも分析において測定値のより広い広がりを示した。
さらなる実験においては、調製プロセスにおいてビタミンEをさらに脂質/エタノール溶液に加えた;これは、不飽和脂質から調製するリポソームをその保存中に酸化崩壊から保護し、このラジカル捕捉剤を加えることにより創傷治癒を改善するためである。
初めに、ベシクル形成過程に悪影響を及ぼさない、ビタミンEの最適量を決定した。その結果、40mol%までのビタミンEを、ベシクル形成を妨害することなく脂質相に添加可能であることがわかった。
これらの結果に基づき、20mol%のビタミンEを有するポリヘキサニド含有リポソームを、さらなる系列で調製し、続いて濾過および分析した。これらの調製物から製造されたリポソーム(懸濁液#19および#21)の特性は、ベシクルサイズおよびポリヘキサニドの封入量について、ビタミンEを添加しない調製物からのリポソーム(懸濁液#15、#16および#17)の特性と同一であった。ビタミンEを用いた場合、添加したPHMBの約20〜25%は同様にリポソームに組み込まれた。
リポソームへのポリヘキサニドの負荷は、それらのベシクルサイズに依存する。直径150〜200nmのリポソームは、定常的に15〜20%のポリヘキサニドを調製物に添加して負荷することができ、直径400〜500nmのリポソームは、定常的に30〜40%のポリヘキサニドを調製物に添加して負荷することができる。
防腐的に活性なリポソーム懸濁液を調製するため、良好な耐容性と広い作用範囲が証明されている好ましいポリヘキサニドのほかに、抗菌活性を有し、生理学的に許容可能な他の任意のビグアニドを用いることも可能である。
用いるポリヘキサニドの分子量にはいかなる実質的な制限も課せられない。今日まで通常であったように任意の分子量のポリヘキサニドを用いてよい。好ましいPHMBは、1,500〜15,000g/molの範囲の分子量を有する。好ましいポリヘキサニドは、12〜16の重合度を有するものである。重合度は、重合中に1つの高分子を形成するために結合されるモノマー分子の平均数を示す。
リポソームに組み込まれたポリヘキサニドまたはリポソームに組み込まれた他のビグアニドの、創傷被覆材への組み込みは、異なる方法で行うことができる。ポリヘキサニド含有リポソームは、例えば、創傷被覆材用の担体材料のポリマー溶液中に組み込むことができる。次に溶媒を、蒸発または乾燥凍結により除去する。湿潤創傷被覆材を製造するために、溶媒は創傷被覆材中に、またはさらに加工される前の創傷被覆材の担体材料中に、完全にまたはその一部が残っていてもよい。
代替法として、ビグアニド含有リポソームの懸濁液はまた、ポリヘキサニド溶液に用いる方法を用いて、担体材料に適用することもできる。したがって、ビグアニド含有リポソームは、振りかけるかまたは吹き付けることにより、担体材料に適用してもよい。
本発明はしたがって、リポソームに封入された活性剤をベースとし、以下の特徴:リポソームが陰イオン性頭部基を有する脂質を含まないこと、その内部に水性媒体を有すること、およびビグアニドの群からの少なくとも1種の抗菌活性剤が前記水性媒体中に含まれること、を有する防腐調製物に関する。
Figure 2009532341
好ましくは、本発明によるリポソームは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール、ジミリストイルホスファチジルコリン、およびこれらの混合物を含む、天然および合成のリン脂質の群から選択されるリン脂質を含む。天然のリン脂質は、好ましくは卵または大豆に由来する。
合成のリン脂質をリポソームの製造に用いる場合は、14〜24個の炭素原子の鎖長を有するリン脂質を用いることができる。リン脂質の炭素鎖が長いほど、ビグアニドはリポソーム内にとどまりやすい。
特に好ましい態様において、本発明による組成物は、ポリヘキサニドを、抗菌活性を有する線状重合体ビグアニドとして含み、分子量が1,500〜15,000g/molおよび/または重合度が12〜16のポリヘキサニドが特に好ましい。
水性媒体は好ましくは緩衝液であり、PBS、トリス緩衝液およびHEPES緩衝液が特に好ましい。水性媒体のpH値は6〜8であるべきで、好ましくはpH値は7.0〜7.5である。
好ましい態様において、リポソーム、より正確にはリポソームの脂質二重層は、コレステロールを含む。
リポソームにおけるコレステロール含有量は、50mol%までであってよい;好ましくは、コレステロール含有量は15〜20mol%である。
他の好ましい態様において、リポソーム、より正確にはリポソームの脂質二重層は、総脂質に対してビタミンEを40mol%までの量で、好ましくは20mol%で、適用可能な場合はコレステロールに加えて含む。
本発明によるリポソームは、好ましくは50〜800nmの平均サイズを有する;150〜500nmの平均サイズのリポソームが特に好ましい。
本発明による調製物は、例えば、懸濁液、乳濁液、ローション、チンキ、スプレー、ゲル、クリームまたは軟膏の形態において存在してよい。
本発明はまた、リポソームに封入された、ビグアニドの群からの抗菌活性剤をベースとする防腐組成物の製造方法に関し、ここで、前記リポソームは陰イオン性頭部基を有する脂質を含まず、前記方法は以下を特徴とする:初めにエタノール脂質相を、圧力制御注入法により、ビグアニドの群からの抗菌活性剤を含む水相内に注入すること、ベシクルの形成が起こった後に、水相を緩衝液で希釈すること、および取り込まれなかった活性剤を次に除去すること。リポソーム懸濁液を希釈するために用いる緩衝液は、水相を調製するために用いるものと同じであるのが好ましい。
本発明による方法において、脂質相に用いるリン脂質は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール、ジミリストイルホスファチジルコリン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、天然または合成のリン脂質の群からのリン脂質が好ましく、天然のリン脂質は、好ましくは卵または大豆に由来するものである。
好ましくは、クロルヘキシジン、フルオルヘキシジン、アレキシジンまたはポリヘキサニドが、抗菌活性を有するビグアニドとして用いられる;特に好ましいのは、分子量が1,500〜15,000g/molおよび/または重合度が12〜16のポリヘキサニドである。
本発明による方法において、水相は好ましくは緩衝系から調製され、特に好ましくはPBS(リン酸緩衝生理食塩水)、トリス緩衝液およびHEPES緩衝液からなる群から調製される。水相のpHは6〜8の値に調節される;特に好ましくは、pH値は7.0〜7.5である。
特に好ましい方法においては、脂質相はコレステロールを、総脂質に対して0〜50mol%の量、好ましくは15〜20mol%の量で、および/またはビタミンEを、総脂質に対して0〜40mol%の量、好ましくは20%molの量で含む。
本発明はまた、本発明による防腐組成物の使用に関し、より具体的には、これらの使用であって、その担体材料に抗菌リポソームを例えば振りかける、吹き付ける、または含浸させることにより提供することができる、創傷被覆材の製造のための前記使用に関する。
創傷被覆材の製造のための担体材料として好適なのは、この目的で従来から用いられ、当業者に知られている任意の材料であり、例としては以下である:コラーゲン、セルロースおよびセルロース誘導体、ポリウレタン、アルギン酸塩を、それらのみで、または次からなる群からの多糖類と組み合わせたもの:アルギン酸塩、ヒアルロン酸およびその塩類(ヒアルロナート)、ペクチン、カラゲナン、キサンタン、硫酸化デキストラン、セルロース誘導体、酸化再生セルロースなどの酸化セルロース、コンドロイチン、コンドロイチン4硫酸、コンドロイチン6硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタン硫酸、デンプン誘導体、およびこれらの混合物。
他の好ましい使用においては、ポリマー溶液、例えばコラーゲン溶液をリポソーム懸濁液と混合し、続いて1種または2種以上の溶媒を、完全にまたは部分的に、乾燥または凍結乾燥により除去し、抗菌活性リポソームと共に提供されるスポンジを得ることができる。
したがって本発明はまた、ビグアニド含有リポソームを含み、担体材料として例えばセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸塩、チトサン、デンプンまたはデンプン誘導体、コラーゲン、ポリアクリレート、ポリウレタン、または上記化合物の混合物をベースとする、創傷被覆材に関する。
本発明による創傷被覆材の好ましい態様は、ヒドロゲル、ヒドロコロイド、スポンジ、フィルム、膜、不織布、織物、編物、その他の織布、カードスライバー、タンポナーデなどである。
特に好ましくは、本発明による創傷被覆材は、リポソームに組み込まれた抗菌活性ビグアニド、好ましくはポリヘキサニドを、被覆材の乾燥重量に対して0.01〜1.0wt%の量で含む。
防腐仕上剤を用いてコラーゲンスポンジを調製するために、1%のコラーゲン懸濁液(ウシ由来)を規定量のリポソーム懸濁液(トリス緩衝液中)と完全に混合し、次にプラスチック皿に載せた。混合物を次に−50℃で冷凍し、続いて凍結乾燥した。こうして、コラーゲンの乾燥重量に対してポリヘキサニド含有量が0.05wt%、0.1wt%、0.5wt%または1wt%のコラーゲンスポンジを調製した。
3種類の異なるリポソーム懸濁液を用いた:
I.E80−Sのリポソーム、コレステロールおよびビタミンE(懸濁液#20);
II.E80−SのリポソームおよびビタミンE(懸濁液#21);
III.DMPCのリポソームおよびコレステロール(懸濁液#22)。
ポリヘキサニド含有リポソームを含むコラーゲンスポンジ、およびこれらのコラーゲンスポンジを製造するのに用いるリポソーム懸濁液の、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)およびカンジダアルビカンス(Candida albicans)に対する抗菌活性を、寒天拡散法によりさらに詳細に試験した。このために、微生物を非選択液体培地中、24時間、30〜35℃で培養し、次に1%ペプトンを含むNaCl溶液を用いてそれぞれ1×10CFU/ml(コロニー形成単位)および3.8×10CFU/ml(C. albicans)まで希釈した。100μlの各希釈溶液を、それぞれCSAおよびSDAプレート上に播種した(CSA=大豆カゼインペプトン寒天、SDA=サブローデキストロース寒天)。寒天プレートを3〜5分間乾燥した。
溶液、リポソーム懸濁液またはコラーゲンスポンジを適用した後、プレートをそれぞれ30〜35℃で24時間、20〜25℃で48時間(C. albicans)インキュベートした後、阻害域を決定した。阻害域は、スポンジから、または充填すべき溶液または懸濁液についての寒天プレートの穴から、阻害輪の端までの距離を測定することにより定量化した。結果を表2に、半定量的形態でまとめる。
ポリヘキサニドを負荷したリポソームを含むコラーゲンスポンジは、試験した3種の微生物(S. aureus、P. aeruginosaおよびC. albicans)に対して良好な抗菌活性を示した。これらの試験において、ポリヘキサニド含有のDMPCベースのリポソームを有するコラーゲンスポンジは、ポリヘキサニド含有E80−Sベースのリポソームを負荷したコラーゲンスポンジと比べて、試験した微生物に対してもっとも弱い殺菌活性を示した。ポリヘキサニド含有E80−Sベースのリポソームを有するコラーゲン被覆材は、少量のみのポリヘキサニドを負荷した場合でも、S. aureusおよびC. albicansに対して良好な活性を示した。これらの創傷被覆材のP. aeruginosaに対する殺菌活性は一貫しておらず、しかし、ポリヘキサニドの負荷が低い創傷被覆材の場合でも、創傷被覆材の細菌汚染は生じなかった。
リポソーム懸濁液の凍結乾燥は、調製物の抗菌活性に負の効果を及ぼさなかった。
本結果は、リポソームに組み込まれたポリヘキサニドを用いて、少なくともコラーゲンをベースとして、またはコラーゲンを用いて、良好な抗菌活性を有する創傷被覆材を製造することが可能であることを示す。
Figure 2009532341

Claims (29)

  1. リポソームに封入された抗菌活性剤をベースとする防腐組成物であって、前記リポソームは陰イオン性頭部基を有する脂質を含まないこと、前記リポソームはその内部に水性媒体を有すること、およびビグアニドの群からの少なくとも1種の抗菌活性剤が前記水性媒体に含まれていることを特徴とする、前記防腐組成物。
  2. リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール、ジミリストイルホスファチジルコリン、およびこれらの混合物を含む、天然および合成のリン脂質の群から選択されるリン脂質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の防腐組成物。
  3. リポソームが、少なくとも14個の炭素原子の、好ましくは少なくとも16個の炭素原子のアシル鎖長を有するリン脂質を含むことを特徴とする、請求項2に記載の防腐組成物。
  4. 天然のリン脂質が、卵または大豆に由来することを特徴とする、請求項2に記載の防腐組成物。
  5. ビグアニドが、クロルヘキシジン、フルオルヘキシジン、アレキシジン、ポリヘキサニド、およびこれらの水溶性の生理学的に許容し得る塩を含むビグアニドの群から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の防腐組成物。
  6. ポリヘキサニドの分子量が1,500〜15,000g/mol、および/または重合度が12〜16であることを特徴とする、請求項5に記載の防腐組成物。
  7. 水性媒体が、PBS、トリス緩衝液およびHEPES緩衝液からなる群から選択される緩衝液であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の防腐組成物。
  8. 水性媒体のpH値が6〜8、好ましくは7.0〜7.5であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の防腐組成物。
  9. リポソームがコレステロールを、各々の場合総脂質に対して好ましくは50mol%までの量で、より好ましくは15〜20mol%の量で含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の防腐組成物。
  10. リポソームがビタミンEを、各々の場合総脂質に対して好ましくは40mol%までの量で、より好ましくは20mol%の量で含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の防腐組成物。
  11. リポソームの平均サイズが50〜800nm、好ましくは150〜500nmであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の防腐組成物。
  12. 懸濁液、乳濁液、ローション、チンキ、スプレー、ゲル、クリームまたは軟膏の形態で存在することを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の防腐組成物。
  13. リポソームに封入された抗菌活性剤をベースとする防腐組成物の製造方法であって、前記リポソームは陰イオン性頭部基を有する脂質を含まず、その内部に水性媒体を有し、およびビグアニドの群からの少なくとも1種の抗菌活性剤が前記水性媒体に含まれており、
    −エタノール脂質相を、圧力制御注入法により、ビグアニドの群からの抗菌活性剤を含む水相内に注入すること、
    −ベシクルの形成が起こった後に、水相を緩衝液で希釈すること、および
    −取り込まれなかった活性剤を除去すること、
    を特徴とする、前記方法。
  14. 脂質相が、天然または合成のリン脂質の群から、好ましくは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール、ジミリストイルホスファチジルコリン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるリン脂質を含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. リン脂質が、少なくとも14個の炭素原子のアシル鎖長を有するリン脂質の群から、好ましくは少なくとも16個の炭素原子のアシル鎖長を有するリン脂質の群から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 天然のリン脂質が、卵または大豆に由来することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  17. ビグアニドが、クロルヘキシジン、フルオルヘキシジン、アレキシジン、ポリヘキサニド、およびこれらの水溶性の生理学的に許容し得る塩を含むビグアニドの群から選択されることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
  18. ポリヘキサニドが、分子量が1,500〜15,000g/mol、および/または重合度が12〜16であるポリヘキサニドの群から選択されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 水性媒体が、PBS、トリス緩衝液およびHEPES緩衝液からなる群から選択される緩衝液であることを特徴とする、請求項13〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 水性媒体のpH値が6〜8、好ましくは7.0〜7.5であることを特徴とする、請求項13〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 脂質相がコレステロールを、各々の場合総脂質に対して好ましくは50mol%までの量で、より好ましくは15〜20mol%の量で含むことを特徴とする、請求項13〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 脂質相がビタミンEを、各々の場合総脂質に対して好ましくは40mol%までの量で、より好ましくは20mol%の量で含むことを特徴とする、請求項13〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 請求項1〜12のいずれかに記載の防腐組成物の、創傷被覆材の製造のための使用。
  24. 創傷被覆材の担体材料に、組成物を振りかける、吹き付ける、または含浸させることを特徴とする、請求項23に記載の使用。
  25. ポリマー溶液を組成物と混合し、溶媒を乾燥または凍結乾燥により完全にまたは部分的に回収することを特徴とする、請求項24に記載の使用。
  26. 請求項1〜12のいずれかに記載の防腐組成物を含むことを特徴とする、創傷被覆材。
  27. 担体材料として、セルロース、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、チトサン、デンプン、コラーゲン、ポリアクリレート、ポリウレタン、または上記化合物の混合物をベースとすることを特徴とする、請求項26に記載の創傷被覆材。
  28. ヒドロゲル、ヒドロコロイド、スポンジ、フィルム、膜、不織布、織物、編物、カードスライバー、またはタンポナーデの形態で存在することを特徴とする、請求項26または27に記載の創傷被覆材。
  29. 創傷被覆材が、ビグアニドを、被覆材の乾燥重量に対して0.01〜1.0wt%の量で含むことを特徴とする、請求項26〜28のいずれかに記載の創傷被覆材。
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