JP2009528868A - 可動性電極を用いる電気泳動的沈着用の装置と方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、懸濁液(113、213)から粒子(115)を電気泳動的に沈着させることによってモールド(117)、特に歯科用モールド(117)を製造するための装置(101、201、301、401、501)を提供することである。この場合、予め決められた立体的モールドを適当に製造させることによって、最終的な寸法と形態にできる限り近いモールド(117)を製造することができる。モールド(117)を製造する方法においては、低コストで資源効率が良く、迅速かつできる限り簡単に行うことができ、また、低不合格率を達成するために望ましい良好な再現性を目的とする。この目的を達成するためには、次の構成要素を具備する装置(101、201、301、401、501)が提案される:
懸濁液(113、213)を収容するための室(103、503)、該室(103、503)に割り当てられる第1電極(105、405、905)、該室(103、503)に割り当てられる第2電極(107、207、307、407、807、907)、該室(103、503)に割り当てられる支持体(107、219、907)であって、粒子(115)を沈着されることができる該支持体、第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に電位差を発生させるための電圧源(109、409)、及び電気泳動的沈着過程中に予め決定された第1経路に沿って第1電極(105、405、905)と支持体(107、219、907)との間を相対移動する位置決め素子(111、111a)。この場合、支持体(107、219、907)は、第2電極(107、207、307、407、807、907)及び/又は第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に配設される沈着素子(219)によって形成される。別の観点によれば、本発明による装置(101、201、301、401、501)及び電気泳動的に沈着可能な粒子(115)の懸濁液(113、213)を具備する対応するシステム、対応する方法、該装置(101、201、301、401、501)を制御するためのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを含むデータ記憶媒体が提供される。

Description

本発明は、懸濁液から粒子を電気泳動的に沈着させることによってモールド、特に歯科用モールドを製造するための装置と方法に関する。さらに本発明は、該装置及び電気泳動的に沈着可能な粒子の懸濁液を具備するシステム、該装置を制御するためのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを具有するデータ記憶媒体にも関する。
粒子の電気泳動的沈着法は、セラミック製、金属製又は金属セラミック製の建築部材又はガラス成形品を製造するために長年にわたって確立された方法である。最近になって、セラミック製の建築部材を製造するための粒子の電気泳動的沈着法に関しては、特に燃料電池の開発分野や歯科学の分野に焦点が当てられるようになっている。この理由は、均一で緻密な粒子の充填性が達成されると共に層強度が調整可能に規定されるという可能性があるからである。
最近になって、潜在的に支持されていた歯科用セラミックス製品の製造方法(該方法においては、製造過程の補助又は促進のために電場が印加される)が確立されている。この理由は、該方法は、加圧成形法とは逆に、高い未焼密度と高い均質性を可能にするからである。従って、焼結時の収縮は最小限になるので、圧縮成形法に比べて、最終製品の形態により近い形態を実現することが可能となる。さらに、均質性に起因して、製品の収縮は等方的におこなわれる。この方法の基礎となる懸濁液は、成形体の製造後の再調製と再使用が可能であるという利点を有する。
特に、歯科用セラミックス製品の製造原料としてはジルコニウムの酸化物が非常に良好であることが実証されている。該酸化物は、未焼結体とモールドが非常に良好な強度を示すだけでなく、非常に良好な半透明性を示すという利点を有するので、該原料は真性歯の光学的特性を示すか、又はこれに非常に近い光学的特性を示す。
特許文献1及び2には、固体成分が高分散された水性懸濁液から多孔性未焼結体を形成させ、該未焼結体を洗浄後に焼結させるガラス製品の製造法が記載されている。この場合、未焼結体は、電気泳動による懸濁液の相分離によって調製される。
特許文献3には、石英ガラス成形品の製造方法が記載されている。この場合、水性分散液から非導電性膜上へSiO粒子が沈着される。
特許文献4には、純セラミック製未焼結体、特に歯科の分野におけるこの種の未焼結体の製造方法が記載されている。この場合、セラミック粒子は、懸濁液から多孔性モールド上へ沈着され、また、該多孔性モールドの内部と外部に電極が配置される。この方法においては、分散媒体又は懸濁媒体として水を使用する場合には、電気分解に起因して発生する気泡は未焼結体中には混入しない。
特許文献5には、電気泳動的沈着法によって、模型上に歯科用成形部材を形成させる方法が記載されている。この場合に得られるセラミック製沈着体の模型から離れた外側の表面は、セラミック原料を切削する加工処理に付される。
特許文献6には、少なくとも1種のセラミック粉末に金属粉末を添加した原料から歯科用セラミック製品を製造する方法が記載されている。この場合、未焼結体は、好ましくは、電気泳動的沈着法によって調製される。酸化性雰囲気下での焼結処理においては、金属が還元され、これによって、焼結収縮の補償がおこなわれる。
特許文献7には、歯科用セラミック製品用未焼結体を電極上へ電気泳動的に沈着させる方法が記載されている。この場合、未焼結体又は沈着をもたらす懸濁液はセラミック製繊維及び/又は結晶性ナノ粒子を含有する。
非特許文献1には、平面状電極に対置してミクロ電極を配置させることによって、局部的に制限される電気泳動的沈着を可能にする方法が記載されている。
しばしば引用される電気泳動的沈着法の利点は均質層が形成されることであるが、該利点は既知の方法においては制限されている。電極全体又は沈着素子全体及び沈着モールド全体にわたる十分に均等な粒子の沈着には、沈着モールド全体が、沈着粒子から成る実質上均等な層厚を有することを伴う。既知の方法においては、この均等な層厚に起因して、沈着モールドにおける望ましい層厚差を達成するために、例えば、切削による沈着モールドの後加工処理を考慮する必要がある。このことは、特に歯科の分野においては(例えば、歯冠の場合)、可変性の壁厚を有するモールドを調製することがしばしば必要となるか、又は望ましいこととなる。
特許文献8及び9においては次のことが教示されている。即ち、沈着モールドに望ましい空間形態を形成させるため、及び異なる層厚の沈着層を形成させるためには、特別に成形される電極であって、異なる導電率の領域を有する電極を用意しなければならない。この場合、沈着電極の特別な形態は経験によってのみ決定されるという不都合が明らかとなっている。一般に大まかに予測するに過ぎないときには、沈着電極に対して予め設定された造形は、沈着層の空間形態に対して異なる導電率を有する領域と共に影響を及ぼす。
迅速原型法は、小さな規格品、原型の作製及び個別の構造体の製造分野及び歯科分野において確立されている。この方法の大きな利点はその融通性にある。何故ならば、この方法に使用される装置は、一定の幾何学的形態の作製に適しているだけでなく、成形の融通性を保証するからである。大部分の既知の実施形態においては、セラミック製粉体の層状体(又は箔)から出発し、該層状体は選択される位置に応じて層状に固着される。固着されない過剰の粉体は通常は除去される。
固着手段としては選択的レーザー焼結法(SLS)がある。この方法においては、多量の過剰材料が発生する。この種の過剰材料は複雑な工程において再生されなければならない。適当な形に切り整えた箔(厚さ:約130μm)を相互に積層させた後で焼結処理に付す積層体製造法(LOM)においても過剰材料が発生するが、該過剰材料は再生させることはできない。
特許文献10には、義歯及び歯科用補助部材をレーザー焼結法によって製造する方法が記載されている。この場合、生体適合性材料が選択的にレーザー照射されるので、照射された部分が焼結される。
特許文献11には、金属粉体又は非金属粉体から成る粉体層上へレーザー光線を選択的に照射し、焼結又は溶融された構造層の沈降により幾何学的形態層を積層させることができる。この場合の不利な点は、該幾何学的形態層、特に存在する破損箇所を機械的な後加工処理に付さなければならないことである。
連続的な焼結(一般的には階層的な焼結)の結果は、材料の均質性に関して、一体として焼結された後、例えば電気泳動による沈着処理に付された成形体に比べて劣る。
電気泳動的沈着法を利用する既知の方法は、製造されるモールド表面の十分正確な調整を可能にする。即ち、支持体の表面上に存在する成形体の面は該表面上へ沈着される。モールドの厚さの所望の改変及びモールドの三次元的形態の適切な調整は非常に制限されており、また、再現性も悪い。
既知の迅速原型法は、所望の空間形態の適切な調整を可能にするが、電気泳動による沈着体の格別優れた均質性を得ることはできない。さらに、既知の方法においては、製造残渣に起因する実質的な材料損失を回避することはできない。
欧州特許公報EP 0 200 242 A2 欧州特許公報EP 0 196 717 A1 独国特許公報DE 103 19 300 A1 独国特許公報DE 103 20 936 A1 独国特許公報DE 101 20 084 A1 独国特許公報DE 100 49 974 A1 独国特許公報DE 100 49 971 A1 独国特許公報DE 102 51 369 A1 独国特許公報DE 103 34 437 A1 欧州特許公報EP 1 021 997 A2 独国特許公報DE 102 19 983 A1 J.−I.ハマガミ、K.ハセガワ及びK.カナムラ、Mat. Res. Soc. Symp. Proc. 、第797巻、2004年、第151頁〜第156頁:「ミクロ対電極を用いる電気泳動的沈着法によるミクロ光子結晶の製造と光学的特性」
本発明が解決しようとする課題は、懸濁液から粒子を電気泳動的に沈着させることによって、モールド(特に歯科用モールド)を製造するための装置/方法であって、最終的な寸法と形態に可能な限り近いモールドが調製されるように、予め決定される空間形態が適切に形成される該装置/方法を提供することである。さらに、モールドの製造法は、低コストで資源効率が良く、迅速かつ可能な限り簡単に実施できなければならず、また、低不合格率を得るために、該方法の良好な再現性が望まれる。本発明の別の観点による課題は、本発明による該装置及び電気泳動的に沈着しうる粒子の懸濁液を具備する対応するシステム、この種の装置を制御するコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを具有するデータ記憶媒体が提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、懸濁液から粒子を電気泳動的に沈着させることによってモールド(特に、歯科用モールド)を製造するための装置であって、下記の構成要素を具備する該装置によって解決された:
i)懸濁液を収容するための室、
ii)該室に割り当てられる第1電極、
iii)該室に割り当てられる第2電極、
iv)該室に割り当てられ、表面上に粒子を沈着されることができる支持体であって、第2電極及び/又は第1電極と第2電極との間に配設される沈着素子によって形成される該支持体、及び
v)第1電極と第2電極との間に電位差を発生させるための電圧源、及び
vi)電気泳動的沈着過程中に予め決められる第1経路に沿って第1電極と支持体との間を相対運動する位置決め素子。
さらに本発明は、下記の工程を含む、懸濁液から粒子を電気泳動的に沈着させることによってモールド(特に歯科用モールド)を製造するための方法に関する:
i)電気泳動的に沈着可能な粒子の懸濁液を調製する工程、
ii)第1電極と第2電極との間に電位差を発生させる工程であって、両方の電極の一方を少なくとも部分的に懸濁液中に配置させると共に、両方の電極の他方を懸濁液と電気的に接触させる該工程、及び
iii)懸濁液から粒子を支持体の表面上へ電気泳動的に沈着させる工程であって、該支持体を、第2電極及び/又は第1電極と第2電極との間に配設される沈着素子によって形成させる該工程、及び
iv)電気泳動的沈着過程中に予め決められる経路に沿って第1電極及び/又は支持体を相互に相対的に運動させる工程。
さらに本発明は、本発明によるモールドの製造用装置及び該装置の室の内部に収容された電気泳動的に沈着可能な粒子の懸濁液を具備し、該懸濁液から粒子を電気泳動的に沈着させることによってモールド、特に歯科用モールドを製造するためのシステムであって、支持体及び第1電極又は第2電極が作動状態において少なくとも部分的に該懸濁液の内部に配置され、これらの電極の他方が該懸濁液と少なくとも電気的に接触する該システムにも関する。
さらにまた、本発明は、懸濁液から粒子を電気泳動的に沈着させることによってモールドを製造するための本発明による装置に組み込まれたときに、該装置に対して本発明方法を実行するように命令するコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを具備するデータ記憶媒体にも関する。
本発明は、電極と粒子が沈着されるべき支持体との間の相対運動によって、電気泳動的沈着に対して有意な電場を支持体上に可変的に発生させるときには、電気泳動的沈着法の利点を維持すると共に適切な立体的沈着層を得ることが可能となるという知見に基づく。第1電極と支持体との間の相対運動に起因して沈着をもたらす電場を予め設定されるように変化させることによって、予め決定される所望の形態に十分に一致する形態を有するモールドを簡単に製造することができる。
電極と支持体の位置決め装置は特許文献4に記載されているが、該装置は、支持体が電極と共に予め決定された位置に固定されという点で本発明による装置とは区別される。この場合、電圧源は、電極が固定された状態で使用される。特許文献4に記載の装置においては、電気泳動中の支持体の相対的運動は予定されていない。
支持体に対する第1電極の相対的運動は、本発明においては本質的な事項である。この場合、装置のどの構成要素が全装置の室又はその他の構成要素に対して運動するかは副次的な事項である。室内に固定された支持体に対して第1電極のみを運動させることが可能であり、また、室に対して固定された第1電極に対して支持体のみを運動させることも可能である。さらに、両方の構成要素、即ち、支持体と第1電極を相互に運動させると同時に、各々を室に対して運動させることも可能である。
支持体が、第1電極と第2電極の間に配置される沈着素子、例えば、非電導性でイオン透過性の成形品又は膜によって構成されるときには、水を媒体とする懸濁液を使用することが可能である。この場合、水の電気分解に基づいて電極で発生するガスが沈着層中へ混入することはない。都合の良いことには、本発明による装置は、分散媒体又は懸濁媒体としての水の電気分解に際して発生するイオン及び系中に存在するその他の全ての遊離イオンが沈着素子中へ侵入してその背後に位置する電極へ達するように構成される。再結合によって生成するガスは電極上に発生するが、沈着素子の位置には発生しない。このため、本発明の好ましい実施態様においては、水性懸濁液を使用することができる。即ち、気泡は沈着体中へは混入しないので、沈着体又は未焼結体には欠陥部は発生しない。
この点は、特に歯科用のセラミック製品の製造の場合に非常に大きな利点となる。懸濁媒体として水を使用することは特に有利である。何故ならば、水の高い誘電率に起因して、沈着速度が非常に速くなり、処理時間が短縮されるからである。
支持体は、既知の方法により、第2電極によって形成させることができる。この場合、電極の十分な電導性が得られるときには、電極材料として非電導性材料、例えば、石膏、ワックス又はプラスチック等が考慮の対象となる。
支持体の形態は、平坦であってもよく、あるいは一定の輪郭を有していてもよい。平坦な支持体の場合、例えば、三次元的な自由骨格を形成させることができる。この場合には、電極の移動を調整するデータの記録のみが必要である。支持体が輪郭のある形態を有する支持体(例えば、歯科用模型の複製等)であるときには、予め決定された経路に沿って調整された相対運動によって、種々の範囲の層厚が得られる。この場合、支持体の形態は、製造されるべき基体又はモールドの内部輪郭又は外部輪郭を規定する。支持体の所望の形態は、従来法(例えば、模型法、型取り法又は急速原型法等)によって調製することができる。
電極の材料は、好ましくは、使用される懸濁液に対して化学的耐性を示すか、又は不活性である。このことは、沈着素子の材料にも適用される。好ましくは、電極は、亜鉛、チタン、タングステン、タンタル、グラファイト、貴金属(特に銀、金、白金)、電導性プラスチック及びこれらの任意の混合物から成る群から選択される材料から構成される。さらに、電極は、上記の材料で被覆された電極心部を有することができる。使用される懸濁液又は液体と電極心部が接触しないときには、電極心部自体の材料は重要ではない。しかしながら、このような接触が予定されるときには、電極心部の材料も化学的耐性を示すか、又は不活性でなければならない。好ましくは、電極の材料は、沈着されるべきモールドの汚染が十分に回避されるように選択される。
セラミック粒子ができる限り球形に近い形状を有する態様は、本発明による非常に好ましい実施態様である。
さらに、分散助剤、好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)又は塩酸(HCl)を添加する態様も好ましい実施態様であることが実証された。このような分散助剤の添加により、pH値を簡単に調整することができる。
懸濁液の好ましい電導度は0.001mS/cm〜175mS/cm、特に0.1mS/cm〜75mS/cmである。
沈着体の好ましい乾燥法は、所謂「臨界超過乾燥法」である。しかしながら、通例は、沈着体は室温下で簡単に乾燥させることができる。別の特殊な乾燥法は、飽和大気中での乾燥法であり、これによって、構造の不正確性が回避される。
本発明方法によって製造される歯科用の酸化ジルコニウム具有セラミック製品の焼結は、1200℃〜1800℃、好ましくは1400℃〜1700℃の温度の区分焼結炉内で行うことが有利であることが実証された。この場合の焼結速度は1〜15mm/分、特に5〜12mm/分、好ましくは8mm/分に維持される。あるいは、製造された基体は真空焼結炉又は複室式焼結炉の内部での焼結処理に付すことができる。
本発明の好ましい実施態様においては、支持体は、第1電極と第2電極の間に配設される沈着素子によって形成される。この場合、位置決め素子は、第2電極と第1電極及び/又は沈着素子との間の予め決められた第2の経路に沿った相対的運動の実行を可能にする。
第1電極と沈着素子との間の相対運動だけでなく、第1電極及び/又は沈着素子に対する第2電極の別の相対運動が可能な場合は、電極と沈着素子の相互の相対運動の態様における付加的な自由度が存在し、これによって該態様の選択性の幅がより大きくなる。第1電極と沈着素子との間の相対運動から出発して、この実施態様に対応する装置は、第2電極が第1電極に対しては静止させるが、沈着素子に対しては運動するように構成される。別の実施態様においては、第2電極は沈着素子に対しては相対的に固定されるが、第1電極に対しては運動する。この装置は、沈着素子と第1電極に対する第2電極の運動が可能になるように構成されていてもよい。
本発明の別の好ましい実施態様においては、沈着素子はイオン透過性膜、特に、石膏、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン及びこれらの任意の混合物から成る群から選択される材料から調製される膜を具有する。
石膏の外に、特に上記のプラスチックが沈着素子用材料として有利に使用できることが判明した。沈着素子は、好ましくは非電導性であり、また、好ましくは半導性を示さない。沈着素子の有利な孔径は10nm〜10μm、好ましくは500nm〜1μm、特に好ましくは60nm〜1μmである。さらに、沈着素子は懸濁媒体又はその他の電気泳動処理に使用される液体によって湿らされることが有利である。沈着素子と、例えば、水との間の接触角は90°未満、好ましくは80°未満であることが有利である。本明細書に記載の基準を満たす場合には、所望により、沈着素子用材料として別の材料を使用することができる。既知の透析管用材料を本発明による装置に使用することが適当であることが判明した。
本発明による装置の別の実施態様においては、支持体は、第1電極と第2電極との間に配設された沈着素子によって形成される。この場合、室は、沈着素子によって分離された少なくとも2つの区分室を具有しており、第1電極は第1区分室内に配設され、第2電極は第2区分室内に配設され、また、少なくとも第1区分室又は第2区分室は懸濁液を収容することが予定されている。
本発明によるシステムの対応する実施態様においては、支持体は、第1電極と第2電極との間に配設された沈着素子によって形成される。この場合、作動状態の室は、沈着素子によって分離された少なくとも2つの区分室を具有しており、第1電極は第1区分室内に配設され、第2電極は第2区分室内に配設され、また、少なくとも第1区分室又は第2区分室は懸濁液を保有する。作動状態にあるこれらの区分室の一方の区分室は電導性液体を補償液として保有する。懸濁液又は補償液の電導度の有利な値は0.001mS/cm〜175mS/cm、好ましくは0.1mS〜75mS/cmである。補償液の電導度に対する懸濁液の電導度の比は0.02〜50、特に0.02〜1である。懸濁液と補償液の電導度が等しいか、又は実質上等しいときは、都合の良いことには、懸濁液と補償液中に、電流密度が等しいか、又は実質上等しい電流が等しく分布されるか、又は実質上等しく分布される。
電場の印加により、粒子は既知の方法に従って所望の方向又は一定の方向へ向かって運動を開始し、これによって電気泳動による沈着がおこなわれる。本発明に従って、沈着素子が第1電極と第2電極との間に配設されると、作動中の沈着性粒子はこれらの電極の一方から反発されて他方の電極へ移動し、該粒子は沈着素子に当たる。引きつける電極と沈着素子との間に存在する粒子は引きつける電極の方向へ移動し、沈着素子へは到達しないので、沈着素子上には沈着されない。室は沈着素子によって少なくとも2つの区分室に分割され、作動中のこれらの区分室には個々の電極が配設されるので、本発明によって1つの区分室、即ち、収容される粒子が配設される電極から反発される区分室のみに懸濁液を収容すれば十分である。本発明によれば、室は沈着素子によって、例えば、コップ状の形態を有する区分室に分割することができる。この場合、一方の区分室はコップの内部を包含し、他方の区分室はコップの外部領域によって形成させる。この種の分割例は特許文献4に記載されている。
本発明の好ましい実施態様においては、これらの電極の一方又は両方は、電極間の電場の保護手段及び/又は収束手段を具有する。
一方又は両方の電極の電場の保護又は集束によって、作動中は、支持体上への粒子の位置選択的で適切な沈着が行われる。この保護又は集束によって、作動中の電極間に形成される電場は支持体の表面の一定の部分に制限させることができ、また、この一定の表面部分の外側の電場の強さは所望の値まで低下させることができるので、この電場の限定的分布に起因して、一定の表面部分のみ又は実質的に該表面部分のみに粒子が沈着される。このようにして、本発明によれば、あたかも電気泳動的刷毛を用いるかのようにして、予め決められた経路に沿った相対運動によって支持体の表面が塗布される。この場合、例えば、電場の強さと滞留時間の調整によって、沈着層の強度又は厚さを調整することができる。本発明の1つの実施態様においては、沈着を決定するパラメータを変化させることによる局部的な沈着条件に起因して、沈着されるモールドの密度を変化させることができる。
上記の実施態様の特に好ましい態様においては、一方又は両方の電極は、保護層によって包囲された電導性素子から形成される。この場合、保護層は、電導性素子を超えて対置する電極の方向へ延びる。
共軸的は保護層を有する少なくとも1つの電極を形成させることによって、局部的に狭く限定される電場が調整できることが判明した。この種の局部的な限定は、電気泳動的沈着のための別の配置態様においては、これまで行われていなかった。従って、本発明によれば、局部的な沈着効率と局部的な沈着条件の可変性の明確な改善が可能となる。
本発明の別の好ましい実施態様においては、一方又は両方の電極は点状尖端部を有する。点状尖端部の電場は良好に局在化されている。特に、点状尖端部を有する形態の2つの対置する電極の場合には、対称的な電場がもたらされ、これによって電気泳動的沈着の調整が簡単化される。
本発明の1つの好ましい実施態様においては、一方の電極は点状尖端部を有し、他方の電極は断面が円弧状の表面、好ましくは球状又は球冠状の形態を有する表面を有する。
このような電極配置を採用することによって、十分に均等な電場分布を伴う対称的な電場を発生させることができる。これによって、所望の沈着層又は所望の幾何学的形態を有するモールドを製造するための電極の運動を簡単に設計することができる。
本発明の別の好ましい実施態様においては、電極の表面は、平行な平面法線を有する相互に対置する区分表面を有する。
このような電極配置を採用することにより、例えば、平板コンデンサーの電極間において形成されるような特に均等な電場の発生が可能となる。従って、本発明によれば、特に制御された沈着を簡単な方法によっておこなうことができる。
本発明の1つの好ましい実施態様においては、電圧源は、一定の直流電圧若しくは脈動直流電圧、又は交流電圧を重ねた一定の直流電圧若しくは脈動直流電圧が発生するように配設される。
一定の直流電圧又は脈動直流電圧は特に簡単な方法によって発生させることができる。このような電圧に交流電圧を重ねるためには高価な機器は不要である。交流電圧を重ねた直流電圧を用いることによって、沈着密度のより高いモールドが得られることが判明した。この場合、交流電圧と直流電圧との重ね合わせの結果によって電気符号の逆転はおこらない点で有利である。何故ならば、このような重なりがないときには、電気泳動的沈着用の駆動力が逆転するからである。本発明による方法の実施に際しては、全作動時間にわたって直流電圧が常に一定値を示す必要はない。この点に関しては、電圧が少なくとも10秒間(好ましくは、少なくとも1分間)にわたって一定に保持されるときには、電圧はほぼ一定であると見なすことができる。
本発明の別の好ましい実施態様によれば、当該装置は、室内に配設された第3電極を有する。この場合、電圧源は、第3電極と第1及び/又は第2電極との間において一定の直流電圧若しくは脈動直流電圧又は交流電圧を重ねた一定の直流電圧若しくは脈動直流電圧が発生するように配設される。
従って、本発明による装置において配設される電極は2つに限定されない。例えば、1又は複数の別の電極を室内に配設させることができる。この場合、作動中においては、第1電極と第2電極との間に発生する電場は、1又は複数の付加的な電極に由来する1又は複数の電場と重ね合わされる。従って、電気泳動的沈着は可変的に調整することができる。第1電極又は第2電極に関する好ましい可能な態様の上記実施態様は第3電極又はさらなる電極にも適用される。
特に好ましくは、可能な相対運動のうちの少なくとも1つには、少なくとも二次元的空間方向(好ましくは三次元的空間方向)における運動及び/又は回転が含まれる。
互いに対置する複数の電極又は支持体と向かい合う1つの電極が少なくとも1つの平面内(好ましくは空間内)において運動するときには、特に大きな実施態様の自由度が得られる。この場合、固有の軸の回りの素子の回転及び/又は別の素子に対する回転が可能である。
本発明によるさらに別の実施態様においては、第2電極の上方又は下方において実質的に垂直な方向へ第1電極を配設させるための部材が用いられる。
このような実施態様により、作動中における懸濁液中の被沈着粒子の運動は引力の方向又は重力に逆らっておこなわれる。驚くべきことには、次のことが判明した。即ち、引力に逆らった沈着に際して粒子を運動させるときには、より高い密度の沈着体又はモールドを得ることができる。これに対する可能な説明としては、次の説明が挙げられる。即ち、懸濁液中、特に特に分散度の劣る懸濁液中においては、支配する電場に左右されることなく、重力に従って下方へ沈降する粒子の比較的大きな凝集体が生成する。重力方向に逆らって電気泳動的沈着がおこなわれると、凝集体まで集合しない粒子が優先的に沈着される。他方、重力が電場と一緒に作用するときには、引力方向への電気泳動的沈着によって、より迅速な層形成が達成される。
本発明方法による1つの実施態様においては、第1電極及び/又は支持体は電気泳動的沈着中に相対的に相互に運動するので、局部的な沈着条件は該相対的運動によって実質的に決定される。
不均一な電場においては、支持体の表面上での電場の強さの変化は、変化する電位差に起因する電場の全体的な変化だけでなく、電場中の支持体の種々の位置決めによってもおこなうことができる。このような種々の位置決めは相対運動によっておこなわれる。特に、集束又は遮蔽された電場においては、対応する電極に対する支持体の相対運動によって決定される支持体の表面領域へ種々の時間にわたって電場が印加される。この場合、局部的に作用する電場に起因して、粒子の(局部的な)電気泳動的沈着がおこなわれる。
本発明によるシステムの1つの有利な実施態様においては、懸濁液は有機懸濁媒体(分散媒体)を含有する。
被沈着材料の構造化が最大の要求であって、沈着速度が二義的である場合には、有機懸濁媒体の使用は特に有利である。有機懸濁媒体の場合には、水性懸濁液に比べて、より大きな電場勾配が可能となる。この理由としては、有機液体の電導度がより小さいということが考えられる。より大きな電場勾配、即ち、有機分散媒体の使用により、沈着体の目的とする模型化が可能となる。非水性の有機分散媒体としては、例えば、エタノール又は誘電性液体(例えば、炭化水素等)等を使用することができる。
本発明によるシステムの好ましい1つの有利な実施態様においては、懸濁液は、懸濁媒体(分散媒体)として水を含有する。
懸濁媒体として水を使用することにより、非常に高い沈着速度の達成が可能となり、これによって、処理時間の短縮と輸送量の増大がもたらされる。この理由としては、有機懸濁媒体に比べて、水がより大きな誘電率を有していることが考えられる。この場合、脱イオン水、特に蒸留水、就中、2回蒸留水が好ましい。
本発明による一般的な沈着速度は、0.05〜10mm/分であり、特に水性懸濁液の場合には、0.5〜2mm/分である。一般的には、有機懸濁媒体を使用するときの沈着速度は、水性懸濁媒体を使用するときに比べて、10〜100倍遅い。
以下においては、本発明を好ましい実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。
図2は、本発明の第2の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。
図3は、本発明の第3の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。
図4は、本発明の第4の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。
図5は、本発明の第5の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。
図6は、本発明の第6の観点による電極の配置を示す模式図である。
図7は、本発明の第7の観点による電極の配置を示す模式図である。
図8は、本発明の第8の観点による電極の配置を示す模式図である。
図9は、本発明の第9の観点による電極の配置を示す模式図である。
図10は、本発明による方法の実施例の流れ図である。
これらの図中で用いられる対応する構成要素は、異なる実施態様において使用される場合であっても、同じ記号で示される。
図1は、本発明の第1の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。該装置101は、沈着可能な粒子の懸濁液を収容するための室103、室103内に可動状態で配設された第1電極105、該室内で位置が固定された支持体107としての第2電極、電圧源109及び第1電極105のための位置決め素子111を具備する。室103の内部には、電気泳動的に沈着可能な粒子を有機溶剤中に含有させた懸濁液113が収容される。模式的に表示する図1においては、該粒子の電気泳動的沈着層117は第2電極107の表面上に既に形成されている。第1電極105と第2電極107は懸濁液113の内部に存在するが、これらの電極は交換させてもよい。図1に示すシステムは、本発明による装置101と懸濁液113を含有する。
室103の壁部は、非多孔性で、耐薬品性の非電導性材料から形成される。室103の壁部用の材料としては、特にプラスチック、好ましくはポリカーボネート(PC)、特に好ましくはポリメチルメタクリレート(PMMA)が適当である。別の適当な材料はガラスである。
調整可能な電圧源109を使用することにより、第1電極と第2電極との間に電位差を発生させることができる。この場合に発生する電場(図示せず)は、懸濁液113に含まれる粒子115を第2電極107の方向へ移動させる。第2電極上においては、該電極へ移動した粒子が電気泳動的に沈着層を形成させる。電気泳動的沈着法自体及びその技術的背景についての詳細な説明はさらに行わない。何故ならば、当業者であれば、基本的な方法を用いることによって、電気泳動的沈着を十分に行うことができるからである。電気泳動的沈着についてのさらなる詳細な説明に関しては、上述の従来技術を参照されたい。
この場合、電圧源は調整可能なものとして記載されているが、一定の直流電圧用の直流電圧源又は別の適当な電圧源を使用することも可能である。この場合の重要な点は、電圧源の極性である。何故ならば、電気泳動的沈着は陰極方向と陽極方向において可能であるからである。
位置決め素子111は、予め決められた経路に沿った第1電極105の運動を可能にすると共に該運動を調整するように構成される。図1に示すように、位置決め素子111を用いることによって、第1電極105は三次元方向へ運動し、これに対応して位置決めされる。さらに、位置決め素子111を用いることによって、電極105の方位を変化させることが可能である。例えば、点状尖端部を有する電極を使用する場合には、該電極は種々の方向へ方向付けることが可能となり、一定の方位を示す。さらに、電極を遮蔽すると、該電極によって発生される電場は、該電極から遮蔽によって決定される方向へ移動するので、電極の方位を変化させることによって、該方向を所望の関係に適合させることが有利である。電極として、平坦なプレートを配設してもよく、該プレートの面又はエッジを、例えば、別の電極の方向へ向けてもよい。
図1における位置決め素子は、室103の内部領域であって、懸濁液113の内部に存在する。しかしながら、位置決め素子は懸濁液の外部又は室の外部に配設させることも可能である。この場合、所望により、第1電極105のみを懸濁液中に存在させるか又は懸濁液中へ浸漬させ、位置決め素子は懸濁液中に存在させないようにしてもよい。さらに、位置決め素子を調整するために、別の調整ユニット、例えば、コンピュータ等を配設させてもよい。該調整ユニットを用いることによって、位置決め素子及び第1電極の運動と位置を調整することができる。
第1電極105は点状尖端部を有しており、該点状尖端部は、所望の方法により、第2電極107の懸濁液と接触する面に沿って誘導させることができる。この場合、第1電極105と第2電極107の距離と相対的な位置決めは、位置決め素子111によって決定される。第2電極は室内において固定されているので(固定部材は図示せず)、第1電極105の運動により、第1電極105と第2電極107との間においては、支持体の機能を利用する相対運動が簡単に行われることが判明した。図1の実施例に示す第2電極107は石膏模型から形成される。該石膏模型は、電極として使用するために、予め簡単な方法によって調製されたものである。例えば、該模型は電導性のラッカー層又は塗料層を有していてもよく、あるいは、該模型の調製に際して十分な量の電導性材料を石膏中へ添加してもよい。
第1電極が、第2電極107に対して一定の距離と一定の方位に位置決めされると、第1電極105と第2電極107との間に形成される電場に起因して、懸濁液113に含まれる粒子115が第2電極107の表面上へ沈着される。電極の配置に基づいて、この粒子の沈着は、第2電極107又は第2電極107の表面上の既存の沈着層の一定の領域内において行われる。第1電極105が運動すると、これに伴って、第2電極上の被沈着領域も運動する。このようにして、第2電極107のより大きな表面領域は、電気泳動的に沈着可能な粒子層によって次第に被覆される。この場合、被覆層の厚さは、特に沈着パラメータである電場の強さ(特に、被沈着表面上への電場の強さ)及び(電極上での)滞留時間又は運動速度によって左右される。この場合の電場の強さも、例えば、電圧又は電極間距離によって調整することができる。
図1に示す実施例の代わりの態様として、支持体を形成する第2電極を運動させてもよく、あるいは両方の電極を運動させてもよい。
図2は、本発明の第2の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。装置201は、一般的には図1に示す前述の装置に対応する。装置201は電気泳動的に沈着可能な粒子を含有する懸濁液を収容する室103、室103の内部に配設された可動性の第1電極105、電圧源109及び第1電極105のための位置決め素子111を具備する。室103の内部には、電気泳動的に沈着可能な粒子115及び懸濁媒体としての水を含有する懸濁液213が存在する。第1電極105は懸濁液213の内部に存在する。本発明の第1の観点による前述の装置とは異なり、装置201は、懸濁液中に浸漬された沈着素子219及び2つの区分室に分割された室103を具備する。
第1区分室は懸濁液213を保有し、第2区分室は電導性液体221を保有する。第1電極105が懸濁液213の内部に存在している間(即ち、第1区分室内に配設されている間)、位置が固定された第2電極は第2区分室内の電導性液体221の内部に存在する。沈着素子219はポリエーテルスルホンから成り、60nm〜1μmの孔径を有する。図2の模式図においても、既存の粒子の電気泳動的沈着層117が示される。該沈着層は、沈着素子219の懸濁液213又は第1電極105に面した表面の外側に存在する。第2電極207の形態は沈着素子219の形態に適合させているが、第2電極の形態は別の任意の形態であってもよい。図2に示すシステムは、本発明による装置201及び懸濁液213と共に電導性液体221を具備する。
図1に示すシステムと図2に示すシステムとの間の相違点は、懸濁媒体として水又は有機化合物を使用する点を除き、電極自体だけでなく沈着素子219を電気泳動的に沈着させる点にある。懸濁媒体(水)の電気分解の際に発生する気泡状のガスが沈着層内へ侵入して層構造中に望ましくない欠陥部が発生する事態は回避される。
代替的又は補足的に、沈着素子219を、図2に示すように固定して配設せずに、位置決め素子を用いて沈着素子を可動的に配設してもよい。沈着素子を可動的に配設する態様においては、場合によっては、第1電極を可動的に配設させることを断念することができる。何故ならば、第1電極と沈着素子との間の相対運動が達成できるからである。
図3は、本発明の第3の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。装置301は、一般的には図2に示す前述の装置に対応する。装置301は、電気泳動的に沈着される粒子を含む懸濁液を収容する室103、室103の内部に可動的に配設された第1電極105、電圧源109、及び第1電極105のための位置決め素子111を具備する。室103の内部には、電気泳動的に沈着可能な115と懸濁媒体としての水を含有する懸濁液213が存在する。前述の本発明の第1の観点による装置及び本発明の第2の観点による装置とは異なり、装置301は、懸濁液213の内部に浸漬された沈着素子219を具備し、また、室103は2つの区分室に分割される。第1区分室は懸濁液213を保有し、第2区分室は電導性液体221を保有する。第1電極が105が懸濁液213の内部(従って、第1区分室の内部)に配設されている間は、図2の場合とは異なり、可動的な第2電極は第2区分室内であって、電導性液体221の内部に存在する。
第2電極307の運動を可能とすると共に、該運動を調整するために、該装置301は位置決め素子111bを具備する。位置決め素子111aと位置決め素子111bは分離して図示されているが、これらは個別的に配設されていてもよく、あるいは単一の位置決め素子111として合体されていてもよい。図3の模式図においては、粒子の既存の電気泳動的沈着層117も示されている。該沈着層は、沈着素子219の懸濁液213又は第1電極105に面した表面の外側に位置する。さらに、該装置301はキャップ323を具備しており、該キャップは室103を閉鎖し、該室の外部から懸濁液213又は電導性液体221の内部への汚染物の侵入を防止する。作動中の図3に示すシステムは、図2に示すシステムの場合と類似の機能を発揮する。この場合、図3に示す実施態様においては、第2電極が付加的に運動する。
図4は、本発明の第4の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。装置401は、室103、位置が固定されて配設された支持体としての沈着素子219(該沈着素子は、室103を電気泳動的に沈着可能な粒子の懸濁液を収容するための第1区分室と電導性液体を収容するための第2区分室を分離する)、第1区分室内に可動的に配設された第1電極405、第2区分室内に固定的に配設された第2電極、第1区分室内に固定的に配設された第3電極425、電圧源409、及び第1電極405のための位置決め素子111を具備する。第1区分室内には、電気泳動的に沈着可能な粒子115及び懸濁媒体としての水を含有する懸濁液213が収容される。第1電極405及び第3電極425は懸濁液213の内部に存在するか、又は該懸濁液中に浸漬される。第2区分室内には、電導性液体221が収容される。第2電極407は電導性液体221の内部に浸漬される。
第1電極405は、平坦なプレート状形態の電極として構成され、該電極は、位置決め素子111を用いて平坦な沈着素子219に対して固定された距離を保って平行な状態で配置させることができる。第1電極405は沈着素子と第3電極425の間に存在する。該第3電極も平坦なプレートとして形成される。第3電極425の面は沈着素子219の面とほぼ対応する。一方、第1電極405の面は該沈着素子の面よりも実質的に小さい。第1電極405から見て向かい合って位置する沈着素子219の側面上には、第2電極407が存在する。第2電極は、第3電極のように、沈着素子219に実質上対応する大きさの平坦状プレートとして形成される。
電圧源409は部分電圧源409a、409b及び409cを具有する。部分電圧源409aは調整可能な直流電圧源であり、該電圧源は、第2電極407と第3電極425との間に直流電圧を発生させて維持するために供される。この直流電圧は、第2電極407と第3電極425との間に電場をもたらす。部分電圧源409cは、第1電極405と第2電極407との間に直流電圧を発生させて維持するために供される。作動中は、この直流電圧源は、部分電圧源409bから発生する交流電圧と重ねられる。第1電極405と第2電極407との間の電位差に起因して発生する電場は、第3電極425と第2電極407との間の電場と重ねられる。この電場の重なりの結果に対応して、懸濁液213に含まれる粒子の沈着素子219の表面上への電気泳動的沈着が行われる。
第1電極の運動によって、沈着素子219の種々の部位におけるこのような沈着を広範囲にわたって調整することができる。
図4に示すシステムは、本発明による装置401及び懸濁液213と共に電導性液体221を具備する。
図5は、本発明の第5の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。図5に示す本発明によるシステムは本発明による装置501を具備しており、該システムは、一般的には図4に示すシステムに対応する。相違点は、装置501が、沈着素子219によって室503が上部の区分室と下部の区分室に分割される点にある。この実施例においては、第1電極405は、第2電極407の下方において垂直状態で配設される。この結果、作動中においては、粒子115に対する重力の作用に逆らって、電気泳動的沈着が行われる。懸濁液213を所望の沈着範囲にわたって沈着素子219と接触させることを確実に行わせるための適当な方策が見出された(この点は図示せず)。
電極の配置に関する以下の実施例においては、図面を見やすくするために、電圧源、懸濁液及び位置決め素子は図示しなかった。
図6は、本発明の第6の観点による電極の配置を示す模式図である。第1電極105は、位置が固定された第2電極107の付近において可動的に配設されており、また、点状尖端部を有する。第1電極105又はその尖端部は、予め決められた経路627に従わせることができる。該経路は、第2電極107の表面の輪郭線に追随するように選択される。さらに、第1電極105の傾きは、例えば、経路627に沿った運動中において、第2電極107の表面のその時その時に隣接する表面素子に対して垂直になるように変化させることができる。
図7は、本発明の第7の観点による電極の配置を示す模式図である。第1電極105及び第2電極307は、沈着素子219の対置面に対して可動的に配設される。これらの電極105及び307はそれぞれ点状尖端部を有しており、また、これらの電極は、それぞれ予め決められた第1経路627及び第2経路729に追随するように配設される。この場合、電極の方位は、これらの尖端部の間に長く延びた線に沿って電極が移動するように適合させる。この場合、経路627又は729に沿った移動に際して、該線が、薄膜として形成された沈着素子219の表面に対してその時その時に垂直になるように設定される。
図8は、本発明の第8の観点による電極の配置を示す模式図である。平坦状の沈着素子219は、点状尖端部を有する可動的に配設された第1電極105及び可動的に配設された第2電極807の間に配設される。第1電極105と第2電極807は、各々が同時に運動するように組み合わされる。第1電極105又は第2電極807は沈着素子219に対して運動することができる。但し、この場合、各々の電極は他の電極に対しては運動しない。第2電極807は、第1電極の前方に円弧状の断面を有する。この場合、第1電極105の尖端部は該円弧領域の中間点に存在する。このようにして、これらの電極の間には対称的な電場が発生する。
図9は、本発明の第9の観点による電極の配置を示す模式図である。第1電極905は第2電極907の近くに固定した状態で配置される。第1電極905は共軸的に保護されており、該電極は、絶縁体935によって包囲された電導性素子933を具有する。絶縁体935は保護素子937によって包囲される。絶縁体935と保護素子937は、第2電極907の長手方向に沿って、電導性素子933よりも長く延びる。この場合、保護素子937は、第2電極907と同じ電位を示す。第2電極907は支持体として機能し、また、該電極は、調製されるべきモールド(この場合は、歯科用モールド)の所望の内部輪郭に対応する外部輪郭を有する。第2電極907はあらゆる空間方向に運動可能な状態で配設され、また、第1電極905に対して傾斜させることができるので、作動中に第1電極905と第2電極907との間に発生する電場は第2電極の表面上へ常に垂直に作用する。
図10は、本発明による方法の実施例の流れ図である。先ず第1に、電気泳動的に沈着可能な粒子の懸濁液を調製し(工程50)、次いで、例えば、前記のようなシステムにおいて、第1電極と第2電極との間に電位差を発生させる(工程52)。次いで、懸濁液中に含まれる粒子を支持体上へ電気泳動的に沈着させる(工程54)。この支持体は、第2電極から形成させることができ、あるいは、第1電極と第2電極との間に配置された沈着素子から形成させることができる。電気泳動的沈着(工程54)と同時に、工程56又は工程62が行われる。
工程56においては、第1電極と支持体が相互に相対的に運動する。この場合、第1電極若しくは支持体又は第1電極と支持体を運動させることができる。工程56を補足するために、支持体としての沈着素子が第1電極と第2電極との間に配置された実施態様においては、工程56、工程58及び/又は工程60を同時に行うことができる。
工程58においては、第1電極と第2電極は相互に相対的に運動する。この場合、第1電極若しくは第2電極又は第1電極と第2電極を運動させることができる。
工程60においては、第2電極と沈着素子が相互に相対的に運動する。この場合、第2電極若しくは沈着素子又は第2電極と沈着素子を運動させることができる。
工程56〜工程60には、第1電極と支持体との間の相対的な運動が行われるあらゆる相対的な運動の可能性が包含される。支持体と第1電極との間の相対的運動を伴わない支持体と第2電極との間の相対的運動の場合、外見上はこの可能性には含まれる。何故ならば、このような場合には、第1電極と第2電極の表示は交換されなければならないからである。
工程62においては、第1電極と支持体との相対的な位置は維持される。
本発明による方法の図示する実施態様には、少なくとも1つの工程56の実施が含まれる。
工程54と56又は62は、電気泳動的沈着が終了するまで、これらの工程(54〜62)の反復と結びつけられる。
さらに、別の工程は電気泳動的沈着と平行して行われ、この場合、例えば、第3電極が運動する。
要約的なさらなる説明と実施態様を以下に記載する。
前述又は後述の本発明は、構造的なセラミック製、金属製又は金属セラミック製のモールド又は未焼結体の製造法に関する。この種のモールド又は未焼結体は適当な焼結後に、例えば、歯科分野において使用することができる。本発明によれば、セラミック製又は金属製の粒子は、沈着表面に対して可動性の1又は複数の電極を用いることにより、電気泳動(EPD)によって懸濁液から局部的に沈着される。この場合、局部的な構造は、例えば、電極の直径、電極間隔又は共軸的保護等による電場の保護/集束によって調整される。支持体(例えば、多孔性の型/膜又は対電極)に沿った1又は複数の電極の誘導は、モールドの所望の形態を具現化するデータによって制御される。これにより、セラミック製又は金属製のモールド又は未焼結体を場所的な制約を受けないで製造するために、電気泳動的方法を自由に利用することができる。
本発明によれば、モールド又は未焼結体の製造は、分散されたセラミック粉末又は金属粉末を懸濁液から支持体上へ電気泳動的に沈着させることによって行われる。この場合、支持体としては、電導性の成形されたモールド又は電極間に配置されるイオン透過性膜が挙げられる。本発明によれば、支持体の構造及び三次元的に運動可能に状態に配設された電極を利用することにより、局部的に作用する電場に依存して、沈着されるモールドの局部的な層強度又は形態が決定される。局部的な電場は、電極に印加される電圧、電極の形態(直径、間隔)、共軸的保護(又は集束)及び懸濁液の誘電特性によってもたらされる。本発明による簡単な実施態様においては、直流電圧が電極間に印加される。本発明の好ましい実施態様においては、直流電圧は脈動化することができ、あるいは、印加された直流(UDC)は交流電圧(UAC)と重ね合わすことができる(UDC>UAC)。
モールドを調製した後、該モールドは乾燥処理に付した後、焼結処理に付される。この場合、支持体の分離は、乾燥前、乾燥中又は乾燥後に行うことができる。焼結処理により、焼結体又は緻密な焼結体が得られる。多孔度を低下させることによってモールドの強度を高めるために、ガラス、プラスチック又は金属を該モールドへ含浸させることができる。
支持体に沿った1又は複数の電極の誘導は三次元的に行われる。この場合、印加される電圧は変化させることができる。これに対しては、モールドの所望の形態の最終的処置を可能にするデータを用いて調整することができる。
常套の電気泳動的沈着においては、層厚を目的に合致するように調整することができない平面状層のみが形成されるに過ぎないが、1又は複数の電極の誘導(好ましくは三次元的誘導)及び電極による保護/集束されて照準が合わされた電場によれば、局部的に異なる層厚と一様な面を有する三次元的なモールドを形成させることができる。この方法は、迅速原型法に類似する。
このような電極配置は非水性の有機懸濁液に対しても適用できる。構造化に対して非常に高い要求が課されて沈着速度が二次的な場合には、水の代わりに有機懸濁液が特に有利に使用される。
空間的に電極から分離される沈着素子としての膜上にモールドを沈着させることにより、起こるかもしれないガスの発生を考慮することなく、水性懸濁液も使用することができる。UDCが1.23V(水の分解電圧)よりも大きいときに起こる水の酸素と水素への分解は、膜上へのセラミック製又は金属製のモールドの形成には影響を及ぼさない。水性懸濁液は非常に有利である。何故ならば、水性懸濁液は取扱が簡単なだけでなく、水の高い誘電率に起因して高い沈着速度を可能にするからである。
以下においては、本発明を別の実施例によってさらに説明する。
実施例1
プラスチック製ビーカー(300ml)内へ2回蒸留水54.72gを入れた後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)5.28gを添加した。次いで、市販の溶解機を用いて酸化ジルコニウム(トソー社製の「ジルコニアパウダーTZ−8Y」)140gを混ぜ入れた。このようにして調製された懸濁液の固形分含有量は70.0重量%であった。該懸濁液のpHは12.0であり、また、電導度は4.08mS/cmであった。
このようにして調製された懸濁液は、本発明による電気泳動的沈着処理に使用した。電導性液体としては、0.96gのTMAHを添加した2回蒸留水を使用した。電極としては、内径が100μmの二重に保護したケーブルを使用した。この場合、内部の導線の長さは保護層の長さよりも短くした。膜状の沈着素子の材質としては、ポリエーテルスルホン(PES)を使用した。電極間距離を1.6cmに設定し、直流電圧源から150Vの直流電圧を10分間印加した。
この時間内においては、キャップ状の沈着体が膜上に形成されるように、CAM−システム(ファナック・ロボト社製の「LRメイト200iB」)を用いて電極を調整した。
沈着処理を行った後、沈着素子から未焼結体を分離させ、該未焼結体を室温で48時間にわたって乾燥させた。このようにして得られた未焼結体の密度をアルキメデスの原理を利用して測定したところ、4.76g/cmであった。このようにして調製された未焼結体は、帯域焼結炉内における1600℃での焼結処理に付した(送り速度:0.8cm/分)。得られた構造体の密度は6.27g/cmであった。
実施例2
プラスチック製ビーカー(250ml)内へ2回蒸留水32.57gを入れた後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)7.43gを添加した。次いで、市販の溶解機を用いて酸化ジルコニウム(トソー社製の「ジルコニアパウダーTZ−8Y」)160gを混ぜ入れた。このようにして調製された懸濁液の固形分含有量は80.0重量%であった。該懸濁液のpHは11.8であり、また、電導度は5.17mS/cmであった。
使用した装置は、図5に模式的に図示する装置である。電導性液体としては、1.43gのTMAHを添加した2回蒸留水を使用した。電極としては、内径が100μmの一重に保護したケーブルを使用した。沈着素子の材質としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を使用した。
電極2の初期間隔を1.2cmに設定し、直流電圧源から150Vの直流電圧を印加した。電極の運動はCAM−システム(ファナック・ロボト社製の「LRメイト200iB」)を用いて調整した。このようにして調製したモールドは、膜上に形成された2つのモールドであった。この場合、電極間距離は、モールドの厚さの増加に伴って、1.2cmから2.1cmに増大した。
沈着処理を行った後、多孔性モールドから未焼結体を分離させ、該未焼結体を室温で72時間にわたって乾燥させた。このようにして得られた未焼結体の密度をアルキメデスの原理を利用して測定したところ、4.92g/cmであった。このようにして調製された未焼結体は、最終的には、帯域焼結炉内における1650℃での焼結処理に付した(送り速度:0.8cm/分)。得られた構造体の密度は6.15g/cmであった。
実施例3
プラスチック製ビーカー(300ml)内へエタノール52.80gを入れた後、安定剤としてクエン酸7.2gを添加した。次いで、市販の溶解機を用いて、トソー社製の「ジルコニアパウダーTZ−8Y」140gを混ぜ入れた。このようにして調製された懸濁液の固形分含有量は70.0重量%であり、電導度は24.97μS/cmであった。
このようにして調製された懸濁液を、本発明による装置の第1区分室内へ導入した。別の区分室には、1.43gのクエン酸を添加した2回蒸留水を入れた。電極としては、内径が100μmの二重に保護したケーブルを使用した。多孔性モールドとしての沈着素子用材料としては、2回蒸留水を含浸させた透析チューブを使用した。
電極の初期間隔を1.75cmに設定し、直流電圧源から100Vの直流電圧を印加した。CAM−システム(ファナック・ロボト社製の「LRメイト200iB」)を用いて調整された電極の移動は、モールドの厚さが3mmになるまでは5mm/秒の速度で行い、次いで3.5mm/秒の速度で行った。このようにして、酸化ジルコニウム製キャップを調製した。
沈着処理を行った後、多孔性モールド上に形成された未焼結体を室温で24時間にわたって乾燥させた。このようにして得られた未焼結体の密度をアルキメデスの原理を利用して測定したところ、4.94g/cmであった。このようにして調製された未焼結体は、最終的には、帯域焼結炉内における1600℃での焼結処理に付した(送り速度:0.8mm/分)。得られた構造体の密度は6.1g/cmであった。
実施例4
グリセリンと金粒子から成るスラッジを調製し、該スラッジを容器内へ入れた。尿酸を用いて該スラッジを安定化させた。沈着素子としては、歯の残根の陽型(製品模型)を使用した。残根材料は燐酸塩結合マスである。この表面は、グラファイト電導性ラッカーを用いて電導性に加工した。即ち、刷毛を用いて電導性ラッカーを該表面上へ一様に塗布し、次いで170℃で乾燥させた。
この電導性模型を電気的に接触させ、スラッジが満たされた容器内へ導入した。この容器内には、大きな表面積を有する対電極及び調整可能で移動可能な対電極が配設される。この場合、二重に保護された内径が100μmのケーブルが使用される。沈着電極と対電極との間及び沈着電極と移動可能な対電極との間には10Vの直流電圧が印加される。2分間の沈着時間の間に、調整可能な電極は移動する。これによって、比較的厚い層又は解剖学的構造を有するモールドが形成される。
このようにして調製される構造体は模型と共に、900℃の炉内での2時間の焼結処理に付される。この場合、模型上の構造体は該模型と共に焼結され、細孔は消失する。焼結処理を行った後、模型は、硝酸を用いて構造体から分離される。
図1は、本発明の第1の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。 図2は、本発明の第2の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。 図3は、本発明の第3の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。 図4は、本発明の第4の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。 図5は、本発明の第5の観点によるモールド製造用システムにおける本発明による装置を示す模式図である。 図6は、本発明の第6の観点による電極の配置を示す模式図である。 図7は、本発明の第7の観点による電極の配置を示す模式図である。 図8は、本発明の第8の観点による電極の配置を示す模式図である。 図9は、本発明の第9の観点による電極の配置を示す模式図である。 図10は、本発明による方法の実施例の流れ図である。
符号の説明
101 本発明による装置
103 室
105 第1電極
107 第2電極
109 電圧源
111 位置決め素子
113 懸濁液
115 粒子
117 モールド
201 本発明による装置
207 第2電極
213 懸濁液
219 支持体
221 電導性液体
301 本発明による装置
307 第2電極
401 本発明による装置
405 第1電極
407 第2電極
409 電圧源
425 第3電極
501 本発明による装置
503 室
627 予め決められた経路
807 第2電極
831 円弧状の表面
905 第1電極
907 第2電極
933 導電性素子
935 保護層
937 保護層

Claims (22)

  1. i)懸濁液(113、213)を収容するための室(103、503)、
    ii)室(103、503)に割り当てられる第1電極(105、405、905)、
    iii)室(103、503)に割り当てられる第2電極(107、207、307、407、807、907)、
    iv)室(103、503)に割り当てられ、表面上に粒子(115)を沈着されることができる支持体(107、219、907)であって、第2電極(107、207、307、407、807、907)及び/又は第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に配設される沈着素子(219)によって形成される該支持体、及び
    v)第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に電位差を発生させるための電圧源(109、409)
    を具備し、懸濁液(113、213)から粒子(115)を電気泳動的に沈着させることによってモールド(117)、特に歯科用モールド(117)を製造するための装置(101、201、301、401、501)において、
    電気泳動的沈着過程中に予め決められた第1経路に沿って第1電極(105、405、905)と支持体(107、219、907)との間を相対運動する位置決め素子(111、111a)を具備することを特徴とする該装置(101、201、301、401、501)。
  2. 支持体(107、219、907)が、第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に配設される沈着素子(219)によって形成され、位置決め素子(111、111a)が、第2電極(107、207、307、407、807、907)と第1電極(105、405、905)及び/又は沈着素子(219)との間において予め決められた第2経路に沿って相対運動する
    ことができる請求項1記載の装置(101、201、301、401、501)。
  3. 沈着素子(219)がイオン透過性膜、特に、石膏、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン及びこれらの混合物から選択される材料製のイオン透過性膜を具有する請求項1又は2記載の装置(101、201、301、401、501)。
  4. 支持体(107、219、907)が第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に配設された沈着素子(219)から形成され、室(103、503)が、沈着素子(219)によって分離された少なくとも2つの区分室を具有し、第1電極(105、405、905)には第1区分室が割り当てられ、第2電極(107、207、307、407、807、907)には第2区分室が割り当てられ、少なくとも第1区分室又は第2区分室が懸濁液(113、213)を収容する請求項1から3いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  5. 電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の一方又は両方が、該電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の間に、電場の保護及び/又は集束のための手段(935、937)を具有する請求項1から4いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  6. 電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の一方又は両方が、保護層(935、937)によって包囲された導電性素子(933)から形成され、保護層(935、937)が、導電性素子(933)として対置する電極の方向へ延びる請求項5記載の装置(101、201、301、401、501)。
  7. 電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の一方又は両方が点状尖端部を有する請求項1から6いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  8. 電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の一方が点状尖端部を有し、電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の他方が、横断面が円弧状の表面(831)、好ましくは球状帯形態又は球冠形態を有する表面(831)を有する請求項1から7いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  9. 電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の各々の表面が、平行な表面法線を有する相互に対置する部分表面を具有する請求項1から6いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  10. 電圧源(109、409)が、一定の若しくは脈動状の直流電圧又は交流電圧が重ねられた一定の若しくは脈動状の直流電圧を発生するように構成された請求項1から9いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  11. 装置(101、201、301、401、501)が、室(103、503)に割り当てられた第3電極(425)を具備し、電圧源(109、409)が、第3電極(425)と第1電極及び/又は第2電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の間において一定の若しくは脈動状の直流電圧又は交流電圧が重ねられた一定の若しくは脈動状の直流電圧を発生するように構成された請求項1から10いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  12. 少なくとも1つの相対運動(627、729)が、少なくとも2つの空間方向、好ましくは3つの空間方向における運動及び/又は回転運動を含む請求項1から11いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  13. 第1電極(105、405、905)の配置手段が、第2電極(107、207、307、407、807、907)の上方又は下方において実質上垂直状態で配設された請求項1から12いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)。
  14. i)電気泳動的に沈着可能な粒子(115)の懸濁液(113、213)を調製する工程(50)、
    ii)第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に電位差を発生させる工程(52)であって、両方の電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の一方が少なくとも部分的に懸濁液(113、213)中に配置させると共に、両方の電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の他方を懸濁液(113、213)と電気的に接触させる該工程、及び
    iii)懸濁液(113、213)から粒子(115)を支持体(107、219、907)の表面上へ電気泳動的に沈着させる工程(54)であって、該支持体が、第2電極(107、207、307、407、807、907)及び/又は第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に配設される沈着素子(219)によって形成される該工程
    を含む、懸濁液(113、213)から粒子(115)を電気泳動的に沈着させることによってモールド(117)、特に歯科用モールド(117)を製造するための方法において、
    電気泳動的沈着過程中に予め決められた経路(627)に沿って第1電極(105、405、905)及び/又は支持体(107、219、907)を相互に相対的に運動させる工程(56、58、60)を含むことを特徴とする該方法。
  15. 電気泳動的沈着工程(54)において、第1電極(105、405、905)及び/又は支持体(107、219、907)を、局部的な沈着条件が両者の相対運動によって実質上決定されるように、相互に相対的に運動させる工程(56、58、60)を含む請求項14記載の方法。
  16. i)請求項1から13いずれかに記載のモールド(117)の製造用装置(101、201、301、401、501)、及び
    ii)装置(101、201、301、401、501)の室(103、503)の内部に収容された電気泳動的に沈着可能な粒子(115)の懸濁液(113、213)
    を具備する、懸濁液(113、213)から粒子(115)を電気泳動的に沈着させることによってモールド(117)、特に歯科用モールド(117)を製造するためのシステムであって、支持体(113、213)及び第1電極又は第2電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)が作動状態において少なくとも部分的に懸濁液(113、213)の内部に配置され、該電極(105、405、905、107、207、307、407、807、907)の他方が懸濁液(113、213)と少なくとも電気的に接触する該システム。
  17. 懸濁液(113)が有機懸濁媒体を含有する請求項16記載のシステム。
  18. 懸濁液(213)が、懸濁媒体として水を含有する請求項16記載のシステム。
  19. 支持体(107、219、907)が、第1電極(105、405、905)と第2電極(107、207、307、407、807、907)との間に配設された沈着素子(219)によって形成され、作動状態の室(103、503)が、沈着素子(219)によって分離された2つの区分室を具有し、第1電極(105、405、905)が第1区分室に割り当てられ、第2電極(107、207、307、407、807、907)が第2区分室に割り当てられ、少なくとも第1区分室又は第2区分室が懸濁液(113、213)を保有する請求項16から18いずれかに記載のシステム。
  20. 作動状態の他方の区分室が電導性液体(221)を保有する請求項19記載のシステム。
  21. 懸濁液(113、213)から粒子(115)を電気泳動的に沈着させることによってモールド(117)を製造するための請求項1から13いずれかに記載の装置(101、201、301、401、501)に組み込まれたときに、該装置(101、201、301、401、501)に対して請求項14又は15記載の方法を実行するように命令するコンピュータプログラム。
  22. 請求項21記載のコンピュータプログラムを具有するデータ記憶媒体。
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