JP2009527971A - ピアのネットワークでリソースを共有する装置及び方法 - Google Patents

Abstract

ピアのネットワークでリソースを共有する装置及び方法が開示される。ユーザは、ネットワークのピアである記録装置（400）で記録される番組の希望リスト（420）を作ってもよい。リソースリスト（421）は、装置がネットワーク内で共有するリソースを有する。希望リスト及びリソースリストは、ネットワーク内に含まれる調整器（440）に通信される。調整器は、誰が何を記録するかの割り当てを行い、割り当てリスト（422）を各ピアに通信する。各ピアは、割り当てられた記録を計画して（405）実行する（407）。割り当てられた記録は、ピア（410）から取り出されてもよく、ユーザ装置に送信されてもよい。ローカルピアでの削除により記録の損失を回避するために、削除制御が適用される。調整器は、ピア内に含まれてもよく、ネットワーク内のスタンドアローンサービスとして含まれてもよく、ピア間の分散アルゴリズムとして実装されてもよい。

Description

本発明は、ピア（peer）のネットワークでリソースを共有する装置に関する。

更に、本発明は、ピアのネットワークでリソースを共有する方法に関する。

更に、本発明は、プログラムエレメントに関する。

更に、本発明は、コンピュータ可読媒体に関する。

テレビ、ラジオ又はインターネットからの放送の記録は、ほとんどの消費者により重視される一般的に望まれる機能である。家電装置は、このような目的で開発及び販売されている。パーソナルビデオレコーダ（PVR：Personal Vide Recorder）（Tivo及びReplay TVからの製品等）の導入以来、このような製品に消費者の関心がかなり増加している。関連する用語も急速に増えてきており、同等の装置は、デジタルビデオレコーダ（DVR：Digital Video Recorder）、ハードディスクレコーダ（HDR：Hard Disk Recorder）及びセットトップボックス（STB：Set-Top-Box）とも呼ばれている。後者は、記憶装置有りと記憶装置無しとの双方のものが利用可能である。

セットトップボックスの一般的な例では、装置は、一般的にアナログ又はデジタル放送信号を受信し、このような信号をハードディスクドライブに記録することができる。しかし、セットトップボックスにより受信された番組をテープ又は光ディスクにも記録することができるが、外部記憶装置が一般的にこのような記録を実行する。一般的に、セットトップボックスは、チューナと、リモコンを介して記録されるべき番組を選択するために使用されるユーザインタフェースとを有する。最終消費者へのコストを低く保持するために、典型的なセットトップボックスは、限られた数のリソースを有する。限られたリソースの例には、オーディオ／ビデオエンコーダ、記憶容量、処理機能、及び内部又は外部通信帯域がある。限られたリソースの更なる一例はチューナである。典型的に、従来の地上波の電磁波送信、衛星送信又はケーブル送信の中から単一のチャネルに同調するチューナが提供される。限られたリソースは、しばしば記録の衝突を生じ、これは、消費者がどの記録をおこなうべきかを判断し、他の番組を犠牲にせざるを得ないことを意味する。これは、放送局が競合するチャンネルと衝突する時間で人気の番組を放送するという明確な判断を行うプライムタイム番組期間中にしばしば生じる。

推奨エンジン（recommender engine）の更なる使用も、限られたリソースを有するセットトップボックス又は同等の装置での記録の衝突の数に大きい影響を有している。推奨エンジンは、ユーザの記録又は視聴履歴を分析し、プロファイルを構築し、ユーザに関心のある番組を推奨する。推奨エンジンはまた、ユーザの記録を自動的にスケジュールすることができる。これもまた、限られたリソースを有する装置での記録の衝突をもたらす。

更なる発展は、消費者装置のネットワークが生成されることが可能になるコンピュータネットワークの使用のように、消費者装置内でのコンピュータ技術の更なる使用である。例えば、セットトップボックスのネットワーク（ピアのネットワークとしばしば呼ばれる）は、コスト効率の良い方法でリソースが共有されることを可能にする。US2005/0102698A1では、セットトップボックスのシステムが提示されている。このシステムで、セットトップボックスは、ローカルリソースが完全に使用されるまで、セットトップボックスのユーザの番組を記録するためにローカルリソースを割り当てる。その後、セットトップボックスは、ピアのネットワーク内の更なるピアに連絡し、更なるピアでのリソースを特定して使用する。ピアのネットワーク内でのリソースの共有は、更なるピアが多くの利用可能なリソースを有する場合に有利になり得るが、ほとんどの場合に、実際には更なるピアにリソースが存在しないことが実際にわかる。この問題を認識した発明者が、本発明を考案した。

ピアのネットワークでリソースの共有を改善することが、本発明の目的である。

従って、本発明の第１の態様では、ピアのネットワークでリソースを共有する方法が提供され、この方法は、ピアのネットワーク内で複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する方法ステップと、複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整する方法ステップ、及びピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る方法ステップと、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアに少なくとも１つの割り当てリストを通信する方法ステップとを有する。

ローカルリソースが完全に割り当てられるまで、最初にローカルリソースをローカルの記録に割り当て、ローカルの記録を満たすために更に利用可能なリソースについてピアのネットワークに問い合わせることに対して、ピアにより提供されるリソースのリストと組み合わせてピアの全体ネットワークでの所望の記録リスト（すなわち、記録される番組の希望リスト）を形成することにより、ピアの全体ネットワークを通じてタスクを調整することで、リソースが効率的に使用可能になる。本発明では、一般的に、共通の希望は、人気の番組が大部分のピアにより記録されないように扱われ、番組の広い選択の記録のために（従って、ユーザの記録番組の広い選択のために）ネットワークのリソースを軽減し得る。従って、物理的なリソース（例えば、チューナ）のレベルではなく、所望の記録（すなわち、希望）のレベルで調整を実行することが有利である。

本発明の第２の態様によれば、ピアのネットワークでリソースを共有する方法が提供され、この方法は、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアで所望の記録リストと利用可能リソースリストとを生成する方法ステップと、所望の記録リストと利用可能リソースリストとをピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信する方法ステップと、調整ピアから少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップと、少なくとも１つのピアに利用可能なリソースを使用して、少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを少なくとも１つのピアで実行する方法ステップとを有する。

本発明の第３の態様によれば、ピアのネットワークでリソースを共有するシステムが提供され、このシステムは、調整器と複数のピアとを有し、複数のピア内に含まれる各ピアは、所望の記録リストを生成する手段と、利用可能リソースリストを生成する手段と、所望の記録リストと利用可能リソースリストとを調整器に送信する手段と、調整器から各ピアの割り当てリストを受信する手段と、割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを実行する手段とを更に有し、調整器は、複数のピア内に含まれる各ピアから所望の記録リストと利用可能リソースリストとを受信する手段と、複数のピア内に含まれる各ピアから受信した所望の記録リストと利用可能リソースリストとに基づいて各ピアの割り当てリストを作る手段と、各ピアの割り当てリストを複数のピアに送信する手段とを更に有する。

本発明の第４の態様によれば、複数のピアと調整器とを有するシステムでリソースを共有する装置が提供され、この装置は、所望の記録リストを生成する手段と、利用可能リソースリストを生成する手段と、所望の記録リストと利用可能リソースリストとを調整器に送信する手段と、調整器から割り当てリストを受信する手段と、装置のリソースを使用して、割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを実行する手段とを有する。

本発明の第５の態様によれば、複数のピアを有するシステムでリソースを共有する装置が提供され、この装置は、複数のピアから複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する手段と、複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整し、複数のピアから受信した複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとに基づいて少なくとも１つの割り当てリストを作る手段と、少なくとも１つの割り当てリストを複数のピアに送信する手段とを有する。

本発明の第６の態様によれば、プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるプログラムエレメントが提供され、このプログラムエレメントが装置で実行されたときに、ピアのネットワーク内で複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する方法ステップと、複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整する方法ステップ、及びピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る方法ステップと、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアに少なくとも１つの割り当てリストを通信する方法ステップとを実行するソフトウェアコード部を有する。

本発明の第７の態様によれば、プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるプログラムエレメントが提供され、このプログラムエレメントが装置で実行されたときに、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアで所望の記録リストと利用可能リソースリストとを生成する方法ステップと、所望の記録リストと利用可能リソースリストとをピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信する方法ステップと、調整ピアから少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップと、少なくとも１つのピアに利用可能なリソースを使用して、少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを少なくとも１つのピアで実行する方法ステップとを実行するソフトウェアコード部を有する。

本発明の第８の態様によれば、プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるコンピュータ可読媒体が提供され、装置で実行されたときに、ピアのネットワーク内で複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する方法ステップと、複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整する方法ステップと、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る方法ステップと、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアに少なくとも１つの割り当てリストを通信する方法ステップとを実行するソフトウェアコード部を有する。

本発明の第９の態様によれば、プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるコンピュータ可読媒体が提供され、装置で実行されたときに、ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアで所望の記録リストと利用可能リソースリストとを生成する方法ステップと、所望の記録リストと利用可能リソースリストとをピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信する方法ステップと、調整ピアから少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップと、少なくとも１つのピアに利用可能なリソースを使用して、少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを少なくとも１つのピアで実行する方法ステップとを実行するソフトウェアコード部を有する。

一実施例では、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの満足値を有する複数の満足値（例えば、記録優先度）が決定されてもよい。満足値は、少なくとも１つの割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標であり、少なくとも１つの割り当てリストは、決定された複数の満足値に基づいて最適化されてもよい。このことにより、各ピアの希望の実現のためにピアのネットワークを通じてリソースが公平に割り当てられることが可能になる。

更なる実施例では、複数の満足値の合計が決定されてもよく、少なくとも１つの割り当てリストは、合計に基づいて最適化されてもよい。このことは、各ピアの希望の実現のためにピアのネットワークを通じて簡単であるが公平な割り当てを提供する。

他の実施例では、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの重みインジケータが決定されてもよく、次に、加重合計（重み付けされた合計）が各ピアの重みインジケータに基づいて決定されてもよい。次に、少なくとも１つの割り当てリストは、加重合計に基づいて最適化されてもよい。このことにより、例えばピアが他のピアより多くのリソースを提供する場合に、ピアを差別化することが可能になる。このようなピアは高い重みで報われてもよい。

更に他の実施例では、複数の満足値の中の最小値が決定されてもよく、少なくとも１つの割り当てリストは、決定された最小値に基づいて最適化されてもよい。このことは、全てのピアが合理的なサービス品質を受信することを確保しつつ、計算上簡単になる。

実施例では、少なくとも１つの割り当てリストは、二部グラフ・マッチングアルゴリズム（bipartite graph matching algorithm）を使用して最適化されてもよい。このことにより、構成されたグラフで最大の基数マッチング（maximal cardinality matching）を決定することで、記録番組の総数の最大化が可能になる。これは効率的に行われ得る。

他の実施例では、少なくとも１つの仮割り当てリストが、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの満足値を有する複数の満足値で決定されてもよい。各ピアの満足値は、少なくとも１つの仮割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標である。次に、全体の満足値が複数の満足値から決定されてもよく、全体の満足値が最大化されたときに、少なくとも１つの割り当てリストは、少なくとも１つの仮割り当てリストに等しくなるように割り当てられてもよい。満足値又は全体の満足値が非線形関数である場合、又は多数の変数が最適な少なくとも１つの割り当てリストを決定することに関与する場合、このようなインタラクティブな方法は有用になる。

他の実施例では、少なくとも１つの更新された所望の記録リストが受信されてもよく、少なくとも１つの更新された所望の記録リストは、複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとで更に調整され、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの更新された割り当てリストを作ってもよい。各ピアの更新された割り当てリストは、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアに通信されてもよい。これらの特徴により、ピアのユーザは、所望の記録リストをインタラクティブに変更することが可能になるため、ユーザの満足度を改善することが可能になる。

更なる実施例では、複数の所望の記録リストは、記録エントリを有してもよく、記録エントリは、固有の番組識別子と、ユーザ認識可能な番組識別子と、要求側識別子と、優先度インジケータと、重みインジケータとのうち少なくとも１つの選択肢を更に有する。識別子及びインジケータは、記録される番組と、番組が記録されるべきピアと、割り当てリストを調整して作るピアとを特定するのに有用である。

実施例では、複数の利用可能リソースリストは、リソースエントリを有してもよく、リソースエントリは、装置識別子と、リソース識別子と、リソース量インジケータと、リソース可用性インジケータとのうち少なくとも１つの選択肢を更に有する。これらの識別子及びインジケータは、利用可能なリソースを有しており、相手のピアの番組を記録することもできるピアを特定するのに有用である。

更なる実施例では、少なくとも１つの割り当てリストは、割り当てエントリを有してもよく、割り当てエントリは、固有の番組識別子と、ユーザ認識可能な番組識別子と、要求側識別子と、割り当てインジケータと、値インジケータとのうち少なくとも１つの選択肢を更に有する。これらの識別子及びインジケータは、何の動作がピアにより行われる必要があるか、どの相手のピアに対してピアが動作を実行しているかをピアに通知するのに有用である。このことにより、ピアは状態情報及び記録を直接交換することが可能になる。

他の実施例では、入力は、ユーザインタフェース又は推奨ユニットから受信されてもよい。入力は、記録されることを希望する番組を示し、所望の記録リストは、入力から作られてもよい。記録される番組を示すこのような方法は、家電装置のユーザにとって便利であることがわかる。

更なる実施例では、ピアのネットワークは、所望の記録リスト又は利用可能リソースリストを送信する前に調整ピアを決定するためにネゴシエーションしてもよい。このことにより、単一の調整器又は調整ユニットに依存せずに、ネットワークが耐故障になることが可能になる。

他の実施例では、取り出される記録は、割り当てられたピアと共に特定されてもよい。割り当てられたピアは、取り出される記録を記録するように割り当てられたピアである。次に、記録は、割り当てられたピアから取り出されてもよい。この技術的な特徴により、受信側のピアは、取り出される記録がいつ受信側のピアで利用可能になるかを決定することが可能になる。

一実施例では、分配される記録は、少なくとも１つの対象ピアと共に特定されてもよい。少なくとも１つの対象ピアは、分配される記録の記録を要求したピアである。次に、分配される記録は、少なくとも１つの対象ピアに分配されてもよい。これらの技術的な特徴により、従来の放送モデルに類似した、いわゆるプッシュモデルが実施可能になる。これは、複数の対象ピアが同じ番組が分配されることを要求している場合に効率的である。

実施例では、ローカルピアで削除される記録は、少なくとも１つの対象ピアと共に特定されてもよい。少なくとも１つの対象ピアは、削除される記録の記録を要求したピアである。ローカルピアから削除される記録は、ローカルピアで削除される記録を削除する前に、少なくとも１つの対象ピアに分配されてもよい。このことは、対象ピアが対象ピアの代わりにローカルピアにより記録された何らかの番組にアクセスし続けることを確保する。

更なる実施例では、更新入力はユーザから受信されてもよい。更新入力は、所望の記録リストへの更新を示し、所望の記録リストへの更新は、ピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信されてもよい。更新された割り当てリストは、調整ピアから受信されてもよく、更新された割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの更新された割り当ては、少なくとも１つのピアに利用可能リソースを使用して、少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当ての代わりに実行されてもよい。これらの技術的な特徴は、ユーザによって行われた何らかの変更が考慮され、最近の割り当てが各ピアにより実行されることを確保する。

他の実施例では、ネゴシエーションは、選択（election）アルゴリズムを利用するように構成されてもよい。このようなアルゴリズムは、実装が簡単であり、使用の際に公平である。

他の実施例では、選択アルゴリズムは、ブリー（bully）又はリング（ring）アルゴリズムでもよい。このようなアルゴリズムは、実装が簡単であり、調整器の障害に対してネットワークを耐故障にする。

更なる実施例では、本発明による装置は、セットトップボックス装置、デジタルビデオ記録装置、ネットワーク可能装置、限定受信システム、ポータブルオーディオプレイヤ、ポータブルビデオプレイヤ、移動電話、DVDプレイヤ、CDプレイヤ、ハードディスク型メディアプレイヤ、インターネットラジオ装置、コンピュータ、テレビ、公衆エンターテイメント装置、及びMP3プレイヤを有するグループのうち少なくとも１つとして実現されてもよい。しかし、これらの用途は単なる例示である。

他の実施例では、本発明による装置は、ローカルの所望の記録リストを生成する手段と、ローカルの利用可能リソースリストを生成する手段と、装置のリソースを使用して、ローカルの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つのローカルの割り当てを実行する手段とを更に有してもよい。

ローカルの割り当てリストと少なくとも１つの割り当てリストとは、複数の所望の記録リストと、ローカルの所望の記録リストと、複数の利用可能リソースリストと、ローカルの利用可能リソースリストとに基づいて作られてもよい。これらの技術的特徴により、ネットワークの単一の装置がピア及び調整器として動作することが可能になり、これにより、ネットワークの装置の数を低減し、別々の装置を提供する関連コストを低減することが可能になる。

本発明に従って必要なデータ処理は、コンピュータプログラム（すなわち、ソフトウェア）により実現されてもよく、１つ以上の特別の電子最適化回路（すなわち、ハードウェア）により実現されてもよく、ハイブリッド形式で（すなわち、ソフトウェア構成要素とハードウェア構成要素とを用いて）実現されてもよい。

本発明の前記の態様及び更なる態様は、以下に説明する実施例の例から明らかになり、実施例のこれらの例を参照して説明される。

本発明について、実施例の例を参照して以下に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されない。

図面は概略的に図示されており、縮尺通りではない。異なる図面での同一の参照符号は対応する要素を示す。本発明の代替実施例であるが等価な実施例が、真の本発明の概念を逸脱することなく可能であり、本発明の範囲は特許請求の範囲のみにより限定されることが、当業者に明らかである。

以下では、ピア（peer）という用語が広く使用される。ピアという用語は、他のものとネットワークの同じプロトコルレイヤに存在する通信ハードウェア又はソフトウェアのユニットとして定義される。通信リンクは、一般的に２つのプロトコルスタックを有し、２つのプロトコルスタックは、例えば有線Ethernet（登録商標）又は無線Bluetooth若しくはWiFiインタフェースを介して、実際に最も低い（物理）レイヤのみで接続されている。しかし、２つのプロトコルスタックは、低いレイヤにより提供されるサービスのため、それぞれ高いレイヤで接続されているとして見なされてもよい。ピアツーピア通信は、各レイヤの対応するシステム間のこれらの実際又は仮想の接続を示す。更に、ピアはクライアントとサーバとの双方として動作してもよい。

ピアツーピア（又はP2P）コンピュータネットワークは、比較的少ない数のサーバに集中するのではなく、ネットワークの参加者の計算能力及び帯域に依存するネットワークである。一般的に、ピアツーピアネットワークは、大規模なアドホック接続を介してノードを接続するために使用される。このようなネットワークは、多くの目的で有用である。オーディオ、ビデオ、データ又はデジタルフォーマットの他のものを含むコンテンツファイルの共有（すなわち、ファイル共有）は、例えば、Kazaa、eMule及びNapsterの既知のシステムを使用して非常に一般的になっており、電話トラヒックのようなリアルタイムデータも、Skypeシステムのようなピアツーピア技術を使用して伝達される。

純粋なピアツーピアネットワークは、クライアント又はサーバの概念を有さず、ネットワークの他のノードに対して“クライアント”と“サーバ”との双方として同時に機能する等価なピアノードのみの概念を有する。ネットワーク構成のこのモデルは、通常では通信が中央サーバから及び中央サーバへのものであるクライアントサーバ型モデルと異なる。提供される様々なサービス（例えば、ネットワーク検索サービス及びデータ転送サービス）についてピアツーピア接続とクライアントサーバ接続との組み合わせを利用するハイブリッド型ピアツーピアネットワークも存在する。

従って、ここで定義されるピアは、本発明を実施するために必要なプロトコルレベルでネットワーク上の他の物理的装置と通信することができるネットワーク上の何らかの物理的装置を表すことがわかり得る。典型的なピア装置の例は、セットトップボックス装置、デジタルビデオ記録装置、ネットワーク可能装置、限定受信システム、ポータブルオーディオプレイヤ、ポータブルビデオプレイヤ、移動電話、DVDプレイヤ、CDプレイヤ、ハードディスク型メディアプレイヤ、インターネットラジオ装置、コンピュータ、テレビ、公衆エンターテイメント装置、及びMP3プレイヤである。

家電装置とのパーソナルコンピュータに関する技術の収束（すなわち、ネットワーキング、特にピアツーピア技術）は、ネットワークを通じてリソースを共有する際に非常に大きい可能性を作っている。このことにより、装置のエンドユーザのコストが低く保持されることが可能になり、これは、サービスプロバイダのサービスと共に補助付きのレート又は無料でハードウェアを提供するサービスプロバイダとエンドユーザとの双方に魅力的な提案である。

ネットワークを通じてリソースを共有する可能性の一例は、チューナ及び／又は記憶装置を共有する可能性である。一般的に、非常に限られた数のチューナが家電装置に存在する（典型的には１つ又は２つ）。図１を参照すると、従来技術から知られているピアのネットワークでリソースを共有する方法が図示されている。ステップ100において、ユーザは番組ガイド（一般的には電子番組ガイド（EPG：Electronic Program Guide）の形式）と既知の方法でインタラクションする。典型的なEPGは、数百のオーダでの複数のチャンネルをカバーする番組を扱い、番組に関する情報は、現在及び次の番組から数週間先までの期間に及び得る。多い選択肢は、ユーザが非常に容易に記録の衝突を有し得る状況をもたらす。記録の衝突は、ユーザの装置が全てのユーザの希望を実行するための物理的リソースを有さない時点として定義される。典型的には、これは、ユーザの注目を直接獲得し、これによって広告収入を増加させるために、放送局が最も人気のコンテンツを同時に放送するプライムタイムに生じる。

ステップ110において、EPGとのユーザインタラクションは、ユーザが記録したいと思う番組を特定し、ユーザの所望の記録リストの作成を可能にする。ステップ120において、ユーザの希望を実行するためにローカルリソースが利用可能であるか否かが検査される。利用可能である場合、ステップ140において、記録がスケジュールされ、この場合にローカルリソースを使用する。ローカルリソースが利用可能でない場合、ステップ130において、ネットワークの他の装置（すなわち、ピア）が問い合わせられ、記録をスケジュールするためにリソースがピアから要求される（すなわち、再びステップ140）。リソースが全く利用可能でない場合、ステップ150に示すように、記録はスケジュールできない。ローカルリソースを最初に割り当てるこのような方法を使用することは、全てのピア装置が同じ（人気の）番組を記録する傾向になる状況をもたらし、従って、ステップ150に記載の状況が、ユーザが希望するよりかなり高い割合で生じることがわかる。複数の関心のあるTV番組が同時に放送される場合、各ユーザは、どちらを記録するかを選択しなければならない。一般的に、選択する方法は、各ユーザとのインタラクティブな方法で、又は異なる番組について予め設定された優先度を使用することにより実行される。いずれの場合でも、前記のことは、例えば３人の友達が同時に放送される３つの番組に関心を持ち、３人の全てが同じ番組を記録することを判断する状況をもたらすことがある。従って、各ユーザは、各ユーザが元々記録したいと思う３つのうち１つの番組のみを視聴することができる。しかし、ユーザの嗜好が調整される場合、各ユーザは異なる番組を記録することができ、これらを共有することができる。このように、３人のユーザの全ては、３つの番組の全てを見ることができる。

図６を参照すると、コントローラ600（制御ユニット又はCPUとしても知られる）と、リモコン640を使用してユーザ650からコマンドを受信するユーザインタフェース610と、放送源660から信号を受信するチューナ620と、第１のピア400を表示ユニット670に接続する出力インタフェース630と、記録番組を格納する記憶ユニット408と、コントローラ600で実行するデータ処理が存在し得るメモリ690と、通信手段406（Ethernet（登録商標）、WiFi又はBluetooth接続）と、個々の構成要素を相互接続するシステムバス680とを有する第１のピア400が示されている。第１のピア400はまた、ユーザ650とインタラクティブな方法で記録される番組をスケジュールするユーザに基づく番組スケジューラ401を有してもよい。任意選択で、推奨器に基づく番組スケジューラ402が使用されてもよい。所望の記録リスト構成器403は、ユーザに基づく番組スケジューラ401及び／又は推奨器に基づく番組スケジューラ402から入力を受け付け、ユーザが記録したいと思う番組を有するローカルの所望の記録リスト500（すなわち、記録の希望リスト）を作る。第１のピア400はまた、リソースリスト構成器404を有してもよい。リソースリスト構成器404は、リソースマネージャ405から取得した情報から、ローカルの利用可能リソースリスト510を構成してもよい。リソースマネージャ405は、第１のピア400のリソースを管理する。管理されたリソースは、記憶ユニット408の記憶空間、チューナ620、メモリ690、ネットワーク帯域、システムバス680の帯域等を有してもよい。

ローカルの所望の記録リスト500及びローカルの利用可能なリソースリスト510は、第１のピア400内に含まれる調整ユニット440に通信されてもよい。調整ユニット440はまた、通信手段406を介して更なる所望の記録リストと更なる利用可能リソースリストとを受信し、複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整し、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの割り当てリストを作ってもよい。各割り当てリストは、ピアの全体ネットワークに利用可能なリソースを使用して、全てのユーザの組み合わせの希望に従ってピアが最適な記録を提供することを実行する１つ以上の割り当てを有してもよい。例えば、調整ユニット440は、第１のピア400のローカルの割り当てリスト520と、ネットワーク内でリソースを共有する他のピアの複数の割り当てリストとを作ってもよい。図６の例示的な実施例では、ローカルの割り当てリスト520は、調整ユニット440からリソースマネージャ405に通信され、次に、リソースマネージャ405は、利用可能なリソースを使用して番組の実際の記録を管理する役目をする記録マネージャ407にリソースを割り当てる。記録マネージャ407は、放送源660からチューナ620を介して受信した番組が記憶ユニット408に記録されることを確保する。

図６の例示的な実施例では、メモリ690のコントローラ600で動作するソフトウェア処理として実装されたものとして、複数の構成要素が図示されている。同等のハードウェアの実装も可能である。

図５のシステムは、各ピアに存在する通信手段406を介して第１のピア400とピアの
ネットワークで接続された更なるピア410を示している。更なるピア410は、実質的に第１のピア400と同一でもよく、図６に関する説明で記載したものと同様の方法で動作してもよい。更なるピア410は、第１のピア400と同様の方法で、所望の記録リスト構成器403を使用して、更なる所望の記録リスト430を決定するように構成されてもよい。更なるピア410はまた、第１のピア400と同様の方法で、利用可能リソースリスト構成器404を使用して、更なるピア410内で利用可能なリソースを示す更なる利用可能リソースリスト431を決定するように構成されてもよい。更なるピア410は、通信手段406を使用して、更なる所望の記録リスト430と更なる利用可能リソースリスト431とを調整ユニット440に通信するように更に構成される。

調整ユニット440は、更なる所望の記録リスト430と更なる利用可能リソースリスト431とを受信し、ピアのネットワーク内に含まれる他のピアにより作られたリストと受信したリストとを調整し、全体の複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整し、複数の割り当てリストを作る。ピアのネットワーク内に含まれるピア毎に、１つ以上の割り当てリストが生成されてもよい。図５に示す実施例では、調整ユニット440は、調整ユニット440が通信手段406を介して更なるピア410に通信する更なる割り当てリスト432を生成する。通信手段406はネットワークインタフェースでもよい。次に、リソースマネージャ405は、利用可能なリソースを使用して番組の実際の記録を管理する役目をする記録マネージャ407にリソースを割り当てる。この場合にも同様に、記録マネージャ407は、放送源660からチューナ620を介して受信した番組が記憶ユニット408に記録されることを確保する。これらのアイテムは更なるピア410について図示されていない。更なる割り当てリスト432での各割り当ての実行の後に、更なるピア410は、調整ユニット440又は他の中央サーバの関与を必要とせずに、ピアツーピアの方法で記録交換パス460を介して記録番組を交換することができる。しかし、リソースマネージャ405が関与してもよい。

更なる例示的な実施例が図４に示されている。調整ユニット440は、ピアのネットワーク内に含まれる別のエンティティ（又はピア）でもよい。これは、例えばインターネットで一般的に実装されるワールドワイドウェブ・コミュニティサービスのようなサーバに存在してもよい。図４において、調整ユニット440は、制御ユニット442を有する。制御ユニット442は、例えば汎用CPUでもよく、第１のピア400で使用されるコントローラ600と類似又は同一でもよい。調整ユニット440はまた、第１のピア400の通信手段406と類似又は同一の通信インタフェース441を有してもよい。調整ユニット440が制御ユニット442で動作する処理タスク（最適化タスク445等）を実行することを可能にするために、メモリユニット443が使用されてもよい。最適化タスク445は、調整ユニット440により作られた割り当てリストを最適化するタスクである。システム相互接続444は、調整ユニット440内に含まれる構成要素を互いに接続するシステムバスとして動作する。

動作中に、第１のピア400は、図６に関する記載と同様の方法で、第１の所望の記録リスト420と、第１の利用可能リソースリストとを作るように構成される。第１のピア400は、第１の所望の記録リスト420と、第１の利用可能リソースリスト421とを調整ユニット440に通信する。次に、調整ユニット440は、ネットワーク内に含まれるピアから複数の所望の記録リストと利用可能リストとを受信し、ネットワークの全てのユーザにより示された希望を調整し、少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る。一般的に、複数の割り当てリストは、ネットワーク内に含まれる複数のピアについて作られてもよい。調整ユニット440の動作は、図５及び図６に関して前述した。何らかのピアで作られた割り当てリストのいずれかでそれぞれ割り当てを実行した後に、対応するピアは、ピアツーピアの方法で記録交換パス460を介して記録番組の記録を要求した他のピアと記録番組を交換することができる。この場合にも同様に、これは、調整ユニット440又は他の中央サーバの関与を必要とせずに生じてもよい。

更なる説明が図２に示すフローチャートにより提供される。図２では、本発明による例示的な方法を記載したフローチャートが提供される。この方法又はその一部は、コントローラ600及び／又は制御ユニット442により使用されてもよい。ステップ200において、ユーザ650は、通常の方法でEPGとインタラクションし、ユーザに基づく番組スケジューラ401を使用して番組の提供を見る。このようなインタラクションは、通常ではリモコン640とユーザインタフェース610と表示ユニット670とを使用することにより行われる。並行のステップにおいて、番組はまた、ステップ210で、例えば推奨器に基づく番組スケジューラ402により自動的に推奨されてもよい。このような推奨は、一般的にユーザの記録又は視聴プロファイルに基づく。ステップ220において、ユーザが記録したいと思う全ての番組が照合される。これは、所望の記録リスト構成器403として実装されてもよい。

ステップ230において、ピア（例えば第１のピア400）は、利用可能リソースリストを作る。ピアは、この目的のためにリソースリスト構成器とリソースマネージャとを使用してもよい。ステップ240において、ピアは、作られたリストを調整ユニット440に通信する。通信は、図５及び図６の実施例に示すように、第１のピア400のローカルで通信されてもよく、図４の実施例に示すように、第１のピア400のネットワークインタフェースを使用してリモートに通信されてもよい。

ステップ250において、調整ユニット440は、ネットワーク内に含まれるピアから受信した複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを調整し、ステップ260において、ネットワークのユーザの希望を最適に満たす各ピアの割り当てを作る。最適化は、記録される番組毎にユーザにより示された優先度の合計に基づいてもよい。最適化の更なる例は、この説明の後に記載する。ステップ270において、作られた何らかの割り当てリストは、ローカルで又はネットワークインタフェースで対応するピアに通信される。

ステップ280において、各ピアは、ピアが調整ユニット440から受信した割り当てリスト内に含まれる１つ以上の割り当てを実行する。これは、タスクを完了するローカルリソースを割り当て、実際の記録を実行することを含む。次に、ステップ290において、ピアは、割り当てリストの情報を使用して取り出されるべき記録を特定してもよい。これは、例えば第１のピア400について記録される番組の開始時間が到達したことを示すことにより実現され得る。この例では、第１のピア400は、記録される番組を要求しており、どのピアが実際の記録を実行するように割り当てられたかを示す割り当てリストは、第１のピア400に通信されている。割り当てられたピア2050の特定は、図２のステップ292に示されている。ステップ294において、利用可能なリソースに応じて、第１のピア400は、記録が開始した直後に、又はその後の例えば深夜に、若しくは記録が終わるようにスケジュールされた直後に、実際の記録を実行するように割り当てられたピアから記録を取り出し始めてもよい。記録交換パス460を使用して記録番組を転送するために、既知のピアツーピアのデータ交換が使用されてもよい。

図９は、記録の収集を詳細に示している。図９において、ピアのネットワーク900を有するシステム450が示されている。ピアのネットワーク900は、第１のピア400に通信可能に結合される。ピアのネットワーク900は、更なるピア410と、第２の更なるピア910とを有する。第１のピア400は、図２の方法のステップ290、292及び294を実行するように構成された記録収集器920を更に有するように図示されている。記録収集器920は、更なるピア410及び第２の更なるピア910で記録された番組が第１のピア400の記録ユニット408に転送されることを確保する。

代替として、図１０は、記録を分配する他の方法を示している。図１０において、第２の更なるピア901に通信可能に結合されたピアのネットワーク900が示されている。ピアのネットワーク900は、第１のピア400と更なるピア410とを有する。第２の更なるピア910は、第２の更なるピア910の記憶ユニット408から第１のピア400及び更なるピア410の対応する記憶ユニットに記録を分配するように構成された記録分配器1000を更に有するように図示されている。この例では、これらのピアの双方が番組が記録されることを要求している。記録分配器1000により実行される記録番組の分配は、図１２に示すように進行してもよい。

図１２に示す方法では、実際の記録を実行するように割り当てられたピア（すなわち、この例では第２の更なるピア910）はまた、分配される記録を特定するように構成されてもよい。これは、従来の放送と事実上類似しており、多くのピアが実行される同じ記録を要求している場合に有用である。このような方法は、当該技術分野においてしばしば“プッシュ”モデルと呼ばれる。ステップ1200において、実際の記録を実行するように割り当てられたピアは、受信した割り当てリストから、記録が分配されるべきこと（すなわち、他のピアにとって関心があること）を特定する。ステップ1210において、実際の記録を実行するように割り当てられたピアは、この場合も同様に割り当てリストを使用して、実行される記録を要求したピアを対象のピアとして特定する。ステップ1220において、実際の記録を実行するように割り当てられたピアは、対応する対象のピアへの記録番組の転送を開始する。実際の転送のために、マルチキャスト又は直接のピアツーピア転送が使用されてもよい。

図３に更なる方法が図示されており、図２のステップ260及び270がネゴシエーションステップ300により取り替えられている。ネゴシエーションステップ300において、割り当ての作成及び分配は分散した方法で実行される。従って、調整ユニット440の機能が存在するが、エンティティ自体としての調整ユニット440は存在しない。このような分散処理は当該技術分野において一般的である。図３の方法は、メモリ690のコントローラ600で動作するのに適している。

図７は、本発明の更なる例示的な実施例を示している。第１のピア400は、削除マネージャ700を更に有する。この実施例では、削除マネージャ700は、ローカルの割り当てリスト520にアクセスしてもよく、実行される記録を要求した何らかのピアにより記録番組が取り出されるまで又は何らかのピアに記録番組が分配されるまで第１のピアでの番組の削除を遅らせるために、ローカルの割り当てリスト520内に含まれる情報を使用してもよい。記録を安全に削除する適切な方法が図１３に図示されおり、この方法は、記録番組があまりにも早く削除されることを回避する。ステップ1300において、ユーザ650は、リモコン640とユーザインタフェース610とを使用して、ローカルピア（例えば第１のピア400）で削除される記録番組を特定してもよい。ステップ1310において、存在する場合にはどのピアについて記録が実行されたかを特定するために、割り当てリストが問い合わせられてもよい。何らかの削除動作の前に、ステップ1320において、削除される記録番組は、記録を要求したピアにより取り出されてもよく、記録を要求したピアに分配されてもよい。最後にステップ1330において、ローカルピア（例えば第１のピア400）で記録番組の削除が実行され得る。

図８は、本発明の更なる例示的な実施例を示している。第１のピア400は、更新マネージャ800を更に有する。この実施例では、更新マネージャ800は、所望の記録リスト構成器403に通信可能に結合され、ローカルの所望の記録リスト500への更新を受信してもよい。このような更新は、リモコン640とユーザインタフェース610とを使用してユーザ650により開始されてもよい。更新マネージャ800はまた、調整ユニット440に通信可能に結合され、従って、ピアのネットワーク内に含まれる他のピアにも通信可能に結合される。所望の記録リストを更新する適切な方法が図１４に図示されている。ステップ1400において、ユーザ650は、リモコン640とユーザインタフェース610とを使用してローカルピア（例えば第１のピア400）で記録される新しい番組を特定してもよい。更新はまた、記録の削除又は記録の優先度の変更でもよい。更なる更新はまた、推奨器に基づく番組スケジューラ402により開始された変更の結果でもよい。ステップ1410において、調整ユニット440は、更新された所望の記録リストを受信してもよい。このような場合、ステップ1420に示すように、調整ユニット440は、利用可能リソースリストとの１つ以上の更新された所望の記録リストの更なる調整を実行し、１つ以上のピアについて１つ以上の更新された割り当てリストを作ってもよい。ステップ1430において、何らかの更新された割り当てリストは、ステップ1440において実行されるため、対応するピアに通信される。対応するピアは、元の割り当てリストに含まれる割り当てを実行するのではなく、当然に、更新された割り当てリスト内に含まれる割り当てを実行するべきである。

図１１に、初期化段階中又は調整ユニット440が無反応であることがわかったときにピアのネットワーク内で調整ユニット440を特定及び／又はネゴシエーションするために使用され得る方法が図示されている。まず、ステップ1110において、ネットワーク内のピアは、ユニキャスト若しくはブロードキャストメッセージを使用して、又はピアのネットワーク内に存在するピアマネージャとの通信を介して特定されてもよい。このような方法は当業者に知られており、既知のピアツーピアネットワークで一般的に適用されている。ステップ1110において、ステップ1100で発見されたピアは、どのピアが調整器になる役目を受け付けるかをネゴシエーションしてもよい。ブリー（Bully）アルゴリズム又はリング（Ring）アルゴリズムのように、調整器を選択又はネゴシエーションするための多くの選択方法が知られている。例えば、1982年にGarcia-Molinaにより考案されたブリーアルゴリズムが適用されてもよい。ブリーアルゴリズムでは、プロセスは存在する場合に既存の調整器を監視し、調整器が要求にもはや応答しないことをプロセスが通知したときに、選択を開始する。例えば、プロセスPは以下のような選択を行う。
1)Pは高いプロセス優先度を有する全てのプロセスに選択メッセージを送信する。
2)誰も応答しない場合、Pは選択を勝ち取り、調整器になる。
3)高い優先度のプロセスの１つが応答すると、調整器として引き継ぎ、Pは終了する。

如何なる時点でも、プロセスは、低い優先度のものから選択メッセージを得ることができる。このようなメッセージが到達すると、受信機は送信機に承認メッセージを返信し、活動中であり引き継ぐことを示す。受信機は既に選択を保持していなければ、選択を行う。最終的に、１つ以外の全てのプロセスがあきらめ、その１つが新しい調整器になる。調整器は、新しい調整器であることを直ちに開始することを通知するメッセージを全てのプロセスに送信することにより、勝ち取ったことを通知する。

以下では、本発明の例示的な実施例で使用されるリストについて説明する。

図１８は、所望の記録リストの例を示している。所望の記録リスト（例えば、図４からの第１の所望の記録リスト420）は、複数の記録エントリを有してもよい。各記録エントリ1800は、ユーザ認識可能な番組識別子1810（平文のタイトル又は番組の説明等）と、ピアのネットワーク内に含まれるピアが番組を区別して番組を確実に交換できるような固有の番組識別子1820とを更に有してもよい。コンテンツ参照識別子（又はCRID）は、このような機能を提供するものとして当該技術分野において知られており、最初にTV-Anytimeフォーラムにより開発された。しかし、番組を一意に特定し得る他の識別子が使用されてもよい。記録エントリ1800はまた、記録される番組を要求するピアを特定する要求側識別子1830を有してもよい。このような情報は、実際の記録が行われた後の番組の交換中に有用である。要求側識別子1830は、ピア又は装置を一意に特定する（ホスト）名前又はインターネットプロトコル（IP）アドレスでもよい。また、ユーザが記録番組に与える優先度を示すために、優先度インジケータ1840が使用されてもよい。これは、割り当てリストの調整及び作成中に使用される、調整ユニット440に提供される有用な入力になり得る。重みインジケータ1850が含まれることは、ユーザが調整ユニット440に嗜好を通信することを可能にするために使用され得る。例えば、高い重みインジケータは、ユーザがリモートピアのリソースを使用するより、ローカルリソースを使用して番組が記録されることを好むことを示すために使用されてもよい。

図１９は、利用可能リソースリストの例を示している。利用可能リソースリスト（例えば、図４からの第１の利用可能リソースリスト421）は、複数のリソースエントリを有してもよい。各リソースエントリ1900は、ピア又は装置を一意に特定する装置識別子1910（（ホスト）名前又はインターネットプロトコル（IPアドレス等））を更に有してもよい。リソース識別子1920は、リソース（リソースの種類等、例えば、チューナ、ビデオエンコーダ、帯域、記憶空間、クレジット等）を特定するために使用されてもよい。特に、クレジットの使用は、個々のユーザがリソースを売買（bargain）することを可能にするために使用されてもよい。このようなクレジットはまた、リソースの公平な共有を確保するためにシステム管理されてもよい。リソース量インジケータ1930は、ピアに利用可能なリソース量を示すために使用されてもよく、リソース可用性インジケータ1940は、ピアが実際に共有する用意のあるリソース量を示すために使用されてもよい。所望の記録リスト420及び利用可能リソースリスト421内に含まれる情報により、調整ユニット440は、ネットワークのユーザにより示された希望に基づいて利用可能なりソースの公平な最適化を行うことが可能になる。

図２０は、割り当てリストの例を示している。割り当てリスト（例えば、図４からの第１の割り当てリスト422）は、複数の割り当てエントリを有してもよい。各割り当てエントリ2000は、ユーザ認識可能な番組識別子2010（平文のタイトル又は番組の説明等）と、ピアのネットワーク内に含まれるピアが番組を区別して番組を確実に交換できるような固有の番組識別子2020とを更に有してもよい。コンテンツ参照識別子（又はCRID）は、このような機能を提供するものとして当該技術分野において知られている。他の固有のコンテンツ識別子が使用されてもよい。割り当てエントリ2000はまた、記録される番組を要求するピアを特定する要求側識別子2030を有してもよい。割り当てエントリ2000はまた、記録される番組を記録するように割り当てられたピアを特定する割り当て識別子2050を有してもよい。このような情報（すなわち、要求側識別子2030及び割り当て識別子2050）は、実際の記録が行われた後の番組の交換中に有用である。要求側識別子2030及び／又は割り当て識別子2050は、ピア又は装置を一意に特定する（ホスト）名前又はインターネットプロトコル（IP）アドレスでもよい。割り当てエントリ2000はまた、例えば取得可能クレジットを示す値インジケータ2040を有してもよい。特に、クレジットの使用は、個々のユーザがリソースを売買することを可能にするために使用されてもよい。例えば、ユーザは、高いクレジットの値の引き換えにのみ、ユーザのピアでの番組の記録を可能にすることを判断してもよい。リソースの公平な共有を確保するために、このようなクレジットはまた、ユーザ管理ではなく、システム管理されてもよい。

以下では、ピアのネットワーク内で割り当てを公平に調整して最適化する複数の方法を説明する。しかし、本発明は、これらの方法のうち１つ以上の使用に限定されない。

図１５は、ピアのネットワーク内で割り当てを調整する方法を示しており、この方法は、図２の方法のステップ250に組み込まれてもよい。図１５に示す方法は、複数の満足値を決定することにより、ステップ1500で始まる。ピアのネットワーク内に含まれる各ピアは、関連する満足値を有してもよい。満足値は、特定の割り当てリストでのピアの満足レベルの指標でもよい。複数の満足値を使用することにより、ステップ1510において、調整ユニット440は、複数の満足値に基づいて最終的な割り当てリストを最適化することができる。特定のピアの満足は、例えば記録されるように割り当てられた各番組の優先度の合計でもよく、そのピアの対応する所望の記録リスト内に含まれる全ての所望の番組の優先度の合計で除算された記録される各番組の優先度の合計の比でもよい。

図１６ａに、複数の満足値に基づいて割り当てリストを最適化する方法が図示されている。図１６ａの方法は、図１５の方法のステップ1510に組み込まれてもよい。ステップ1600において、ピアの全体のネットワークで複数の満足値の合計が決定され、ステップ1610において、合計が最大化される割り当てリストが選択される。

図１６ｂに、複数の満足値に基づいて割り当てリストを最適化する方法が図示されている。図１６ｂの方法も、図１５の方法のステップ1510に組み込まれてもよい。ステップ1620において、重みインジケータ1850（第１の所望の記録リスト420から利用可能になったもの等）が決定されてもよい。ステップ1630において、重みインジケータ1850は、満足値の加重合計を決定するために使用される。ユーザは異なる番組に異なる認識を有することがあり、自分のPVRに特定の番組を記録する嗜好を有することがあるため、これは有用である。この場合、所望の番組に重みを付けることにより、所望の番組の全てのユーザの認識に加えて、自分のPVRでこの番組を記録するための各ユーザの更なる認識が、ある程度影響を与え得る、或いはパーソナライズ化され得る。ステップ1640において、加重合計が最大化される最適な割り当てリストを決定するために、複数の満足値の加重合計が使用される。

図１６ｃに、複数の満足値に基づいて割り当てリストを最適化する方法が図示されている。図１６ｃの方法も、図１５の方法のステップ1510に組み込まれてもよい。ステップ1650において、ピアの全体のネットワークで複数の満足値の中の最小値が決定され、ステップ1660において、最小値が最大化される割り当てリストが選択される。複数の満足値の中で最小値に焦点を当てる基準を設定することは、全てのピアが合理的なサービス品質を受信することを確保する。例えば、ピア毎に複数の高い優先度の記録を有するピアのネットワークに存在する単一の低い優先度を有するピアは、その記録が引受けられることを依然として認識する。

図１７は、ピアのネットワーク内で割り当てを調整する更なる方法を示している。この方法は、図２の方法のステップ250に組み込まれてもよい。図１７に示す方法は、インタラクティブな方法であり、新しい仮割り当てリストを決定することにより、ステップ1700で始まる。ステップ1710において、複数の満足値が決定される。この場合にも同様に、ピアのネットワーク内に含まれる各ピアは、関連する満足値を有してもよい。満足値は、特定の割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標である。ステップ1720において、例えば調整ユニット440により全体の満足値が決定される。ステップ1730において、判定ポイントに到達する。新しい仮割り当てリストにより全体の満足値が改善していない場合、この方法はステップ1700に戻り、更なる新しい仮割り当てリストが決定される。しかし、新しい仮割り当てリストにより全体の満足値が改善している場合、これは中間割り当てリストとして格納される。初期化中に、中間割り当てリストは、最初にクリアされてもよく、決定された最初の新しい仮割り当てリストに等しくなるように設定されてもよい。ステップ1750において、判定ポイントに到達し、全ての可能な仮割り当てリストがテストされたか否かを確認するテストが実行される。当然に他のエンドテスト（例えば、前の繰り返しでの状況の改善量等）も可能である。全ての仮割り当てリストがテストされていない場合、この方法はステップ1700に戻る。しかし、全ての仮割り当てリストがテストされた場合、ステップ1760において、割り当てリストは、中間割り当てリストに等しくなるように設定され、アルゴリズムが終了する。満足値又は全体の満足値が非線形関数である場合、又は多数の変数が最適な少なくとも１つの割り当てリストを決定することに関与する場合に、このような繰り返し方法は有用である。

図２１は、二部グラフの例を示している。二部グラフ方法は、ピアのネットワーク内で割り当てを調整する更なる方法として使用されてもよい。例えば、この方法も、図２の方法のステップ250に組み込まれてもよい。特に、bigraphとも呼ばれる二部グラフは、同じ集合又は部分集合内の２つのグラフの頂点が隣接するように、２つの互いに素の集合又は部分集合に分解された一式のグラフの頂点である。図２１に、一方に４つのチューナ（第１のチューナ2100、第２のチューナ2110、第３のチューナ2120及び第４のチューナ2130）（すなわち、利用可能なリソース）を有する二部グラフが示されている。グラフの他方は、記録される５つの番組（第１の番組2140、第２の番組2150、第３の番組2160、第４の番組2170及び第５の番組2180）である。チューナがその番組を受信することができる場合にのみ、グラフのチューナノードと番組ノードとの間に辺が引かれてもよい。チューナがその番組を受信することができ、そのチューナを所有するユーザがその番組を見たい場合にのみ、辺を引くことにより、グラフの辺に更なる制限が行われてもよい。いずれの場合でも、記録番組の総数は、構成されたグラフで最大の基数マッチング（maximal cardinality matching）を決定することで最大化されてもよい。これは効率的に行われ得る（Gibbons, Algorithmic Graph Theory, Cambridge University Press, Cambridge, 1985を参照のこと）。マッチングでは、２つの選択された辺が共通の端点を有さないように、あるものは辺の部分集合を選択し、どのチューナがどの番組を記録すべきかを示してもよい。これは、チューナが１つより多くの番組を記録しなければならないことを回避する。更に、番組が１つより多くのチューナにより記録されることを回避する。このように、nのチューナは、同時にnまでの番組を記録することができる。

要約すると、本発明は、ピアのネットワークでリソースを共有する装置及び方法が開示する。ユーザは、ネットワークのピアである記録装置で記録される番組の希望リストを作ってもよい。リソースリストは、装置がネットワーク内で共有するリソースを有する。希望リスト及びリソースリストは、ネットワーク内に含まれる調整器に通信される。調整器は、誰が何を記録するかの割り当てを行い、割り当てリストを各ピアに通信する。各ピアは、割り当てられた記録を計画して実行する。割り当てられた記録は、ピアから取り出されてもよく、ユーザ装置に送信されてもよい。ローカルピアでの削除により記録の損失を回避するために、削除制御が適用される。調整器は、ピア内に含まれてもよく、ネットワーク内のスタンドアローンサービスとして含まれてもよく、ピア間の分散アルゴリズムとして実装されてもよい。

前述の実施例は、本発明を限定するものではなく、例示するものであり、当業者は、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を逸脱することなく、多数の代替実施例を設計することができる点に留意すべきである。更に、記載の実施例のいずれかは、暗示の特徴（内部電流供給（例えば電池）又はアキュムレータ等）を有する。請求項において、括弧の中にある如何なる参照符号も請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。“有する”等の用語は、いずれかの請求項又は全体の明細書に記載のもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の単数の参照は、このような要素の複数の参照を除外せず、逆も同様である。複数の手段を列挙した装置の請求項において、複数のこれらの手段は、ハードウェアの同一のアイテムに具現されてもよい。特定の手段が相互に異なる従属項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すのではない。

従来技術から知られているリソースを共有する方法 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有する方法 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有する第２の方法 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有するシステム及び協働する装置 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有するシステム及び協働する装置 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有する装置 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有する第２の装置 本発明の例示的な実施例によるリソースを共有する第３の装置 記録番組を収集する装置 記録番組を分配する装置 ピアのネットワーク内で調整器の役目をネゴシエーションする方法 ピアのネットワーク内で記録番組を分配する方法 ピアのネットワーク内に含まれるローカルピアで記録番組を安全に削除する方法 所望の記録リストを更新し、対応する更新された割り当てリストを割り当てて実行する方法 複数の満足値の決定に基づいて割り当てリストを調整して作って最適化する方法 複数の満足値の合計に基づいて割り当てリストを最適化する第１の方法 複数の満足値の加重合計に基づいて割り当てリストを最適化する第２の方法 複数の満足値の集合の中の最小値の最大化に基づいて割り当てリストを最適化する第３の方法 複数の満足値の決定に基づいて割り当てリストを調整して作って最適化するインタラクティブな方法 所望の記録リストの例示的な実施例 利用可能リソースリストの例示的な実施例 割り当てリストの例示的な実施例 ４つのチューナを所有する３人のユーザが５つの番組を記録することを希望することを示す例示的な二部グラフ

Claims (31)

1. ピアのネットワークでリソースを共有する方法であって：
   前記ピアのネットワーク内で複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する方法ステップと；
   前記複数の所望の記録リストと前記複数の利用可能リソースリストとを調整する方法ステップ、及び前記ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る方法ステップと；
   前記ピアのネットワーク内に含まれる前記少なくとも１つのピアに前記少なくとも１つの割り当てリストを通信する方法ステップと；
   を有する方法。
2. 前記調整する方法ステップは：
   前記ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの満足値を有する複数の満足値を決定する方法ステップであり、前記満足値は、前記少なくとも１つの割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標である方法ステップと；
   決定された前記複数の満足値に基づいて前記少なくとも１つの割り当てリストを最適化する方法ステップと；
   を更に有する、請求項１に記載の方法。
3. 前記最適化する方法ステップは：
   前記複数の満足値の合計を決定する方法ステップと；
   前記合計に基づいて前記少なくとも１つの割り当てリストを最適化する方法ステップと；
   を更に有する、請求項２に記載の方法。
4. 前記合計を決定する方法ステップは：
   前記ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの重みインジケータを決定する方法ステップと；
   各ピアの前記重みインジケータに基づいて加重合計として前記合計を決定する方法ステップと；
   前記加重合計に基づいて前記少なくとも１つの割り当てリストを最適化する方法ステップと；
   を更に有する、請求項３に記載の方法。
5. 前記最適化する方法ステップは：
   前記複数の満足値の中の最小値を決定する方法ステップと；
   決定された前記最小値に基づいて前記少なくとも１つの割り当てリストを最適化する方法ステップと；
   を更に有する、請求項２に記載の方法。
6. 前記最適化する方法ステップは：
   二部グラフ・マッチングアルゴリズムを使用して前記少なくとも１つの割り当てリストを最適化する方法ステップを更に有する、請求項２に記載の方法。
7. 前記調整する方法ステップは：
   少なくとも１つの仮割り当てリストを決定する方法ステップと；
   前記ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの満足値を有する複数の満足値を決定する方法ステップであり、各ピアの前記満足値は、前記少なくとも１つの仮割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標である方法ステップと；
   前記複数の満足値から全体の満足値を決定する方法ステップと；
   前記全体の満足値が最大化されたときに、前記少なくとも１つの仮割り当てリストに等しくなるように前記少なくとも１つの割り当てリストを割り当てる方法ステップと；
   を更に有する、請求項１に記載の方法。
8. 少なくとも１つの更新された所望の記録リストを受信する方法ステップを更に有し；
   前記調整する方法ステップは、前記少なくとも１つの更新された所望の記録リストと、前記複数の所望の記録リストと、前記複数の利用可能リソースリストとを更に調整し、前記ピアのネットワーク内に含まれる各ピアの更新された割り当てリストを作り；
   前記通信する方法ステップは、前記ピアのネットワーク内に含まれる各ピアに各ピアの前記更新された割り当てリストを更に通信する、請求項１に記載の方法。
9. 前記複数の所望の記録リストは、記録エントリを有し、
   前記記録エントリは：
   固有の番組識別子と；
   ユーザ認識可能な番組識別子と；
   要求側識別子と；
   優先度インジケータと；
   重みインジケータと；
   のうち少なくとも１つの選択肢を更に有する、請求項１に記載の方法。
10. 前記複数の利用可能リソースリストは、リソースエントリを有し、
    前記リソースエントリは：
    装置識別子と；
    リソース識別子と；
    リソース量インジケータと；
    リソース可用性インジケータと；
    のうち少なくとも１つの選択肢を更に有する、請求項１に記載の方法。
11. 前記少なくとも１つの割り当てリストは、割り当てエントリを有し、
    前記割り当てエントリは：
    固有の番組識別子と；
    ユーザ認識可能な番組識別子と；
    要求側識別子と；
    割り当てインジケータと；
    値インジケータと；
    のうち少なくとも１つの選択肢を更に有する、請求項１に記載の方法。
12. ピアのネットワークでリソースを共有する方法であって：
    前記ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアで所望の記録リストと利用可能リソースリストとを生成する方法ステップと；
    前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとを前記ピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信する方法ステップと；
    前記調整ピアから前記少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップと；
    前記少なくとも１つのピアに利用可能なリソースを使用して、前記少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを前記少なくとも１つのピアで実行する方法ステップと；
    を有する方法。
13. 前記生成する方法ステップは：
    ユーザインタフェース又は推奨ユニットから入力を受信する方法ステップであり、前記入力は、記録されることを希望する番組を示す方法ステップと；
    前記入力から前記所望の記録リストを作る方法ステップと；
    を更に有する、請求項１２に記載の方法。
14. 前記ピアのネットワーク内で前記調整ピアを決定するためにネゴシエーションする方法ステップを更に有し、
    前記ネゴシエーションする方法ステップは、前記送信する方法ステップの前に実行される、請求項１２に記載の方法。
15. 取り出される記録を特定する方法ステップと；
    割り当てられたピアを特定する方法ステップであり、前記割り当てられたピアは、前記取り出される記録を記録するように割り当てられたピアである方法ステップと；
    前記割り当てられたピアから前記記録を取り出すステップと；
    を更に有する、請求項１２に記載の方法。
16. 分配される記録を特定する方法ステップと；
    少なくとも１つの対象ピアを特定する方法ステップであり、前記少なくとも１つの対象ピアは、前記分配される記録の記録を要求したピアである方法ステップと；
    前記分配される記録を前記少なくとも１つの対象ピアに分配する方法ステップと；
    を更に有する、請求項１２に記載の方法。
17. ローカルピアで削除される記録を特定する方法ステップと；
    少なくとも１つの対象ピアを特定する方法ステップであり、前記少なくとも１つの対象ピアは、前記削除される記録の記録を要求したピアである方法ステップと；
    前記ローカルピアから前記削除される記録を前記少なくとも１つの対象ピアに分配する方法ステップと；
    前記ローカルピアで前記削除される記録を削除する方法ステップと；
    を更に有する、請求項１２に記載の方法。
18. ユーザ又は推奨器から更新入力を受信する方法ステップであり、前記更新入力は、前記所望の記録リストへの更新を示す方法ステップを更に有し；
    前記送信する方法ステップは、前記ピアのネットワーク内に含まれる前記調整ピアに前記所望の記録リストへの更新を更に送信し；
    前記少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップは、前記調整ピアから前記更新された割り当てリストを更に受信し；
    前記実行する方法ステップは、前記少なくとも１つのピアに利用可能リソースを使用して、前記少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる前記少なくとも１つの割り当ての代わりに、前記更新された割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの更新された割り当てを更に実行する、請求項１２に記載の方法。
19. 前記ネゴシエーションする方法ステップは、選択アルゴリズムを利用するように構成される、請求項１４に記載の方法。
20. 前記選択アルゴリズムは、ブリーアルゴリズム又はリングアルゴリズムある、請求項１９に記載の方法。
21. ピアのネットワークでリソースを共有するシステムであって：
    調整器と；
    複数のピアと；
    を有し、
    前記複数のピア内に含まれる各ピアは、：
    所望の記録リストを生成する手段と；
    利用可能リソースリストを生成する手段と；
    前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとを前記調整器に送信する手段と；
    前記調整器から各ピアの割り当てリストを受信する手段と；
    前記割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを実行する手段と；
    を更に有し、
    前記調整器は：
    前記複数のピア内に含まれる各ピアから前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとを受信する手段と；
    前記複数のピア内に含まれる各ピアから受信した前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとに基づいて各ピアの前記割り当てリストを作る手段と；
    各ピアの前記割り当てリストを前記複数のピアに送信する手段と；
    を更に有するシステム。
22. 前記調整器は：
    各ピアの満足値を有する複数の満足値を決定し、各ピアの前記満足値は、各ピアの前記割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標であり；
    決定された前記複数の満足値に基づいて各ピアの前記割り当てリストを最適化するように更に構成される、請求項２１に記載のシステム。
23. 複数のピアと調整器とを有するシステムでリソースを共有する装置であって：
    所望の記録リストを生成する手段と；
    利用可能リソースリストを生成する手段と；
    前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとを前記調整器に送信する手段と；
    前記調整器から割り当てリストを受信する手段と；
    前記装置のリソースを使用して、前記割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを実行する手段と；
    を有する装置。
24. セットトップボックス装置と；
    デジタルビデオ記録装置と；
    ネットワーク可能装置と；
    限定受信システムと；
    ポータブルオーディオプレイヤと；
    ポータブルビデオプレイヤと；
    移動電話と；
    DVDプレイヤと；
    CDプレイヤと；
    ハードディスク型メディアプレイヤと；
    インターネットラジオ装置と；
    コンピュータと；
    テレビと；
    公衆エンターテイメント装置と；
    MP3プレイヤと；
    を有するグループのうち少なくとも１つとして実現される、請求項２３に記載の装置。
25. 複数のピアを有するシステムでリソースを共有する装置であって：
    前記複数のピアから複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する手段と；
    前記複数の所望の記録リストと前記複数の利用可能リソースリストとを調整する手段、及び前記複数のピアから受信した前記複数の所望の記録リストと前記複数の利用可能リソースリストとに基づいて少なくとも１つの割り当てリストを作る手段と；
    前記少なくとも１つの割り当てリストを前記複数のピアに送信する手段と；
    を有する装置。
26. 前記装置は：
    前記複数のピア内に含まれる各ピアの満足値を有する複数の満足値を決定し、各ピアの前記満足値は、前記少なくとも１つの割り当てリストでの各ピアの満足レベルの指標であり；
    決定された前記複数の満足値に基づいて前記少なくとも１つの割り当てリストを最適化するように更に構成される、請求項２５に記載の装置。
27. ローカルの所望の記録リストを生成する手段と；
    ローカルの利用可能リソースリストを生成する手段と；
    前記装置のリソースを使用して、ローカルの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つのローカルの割り当てを実行する手段と；
    を更に有し、
    前記調整する手段は、前記複数の所望の記録リストと、前記ローカルの所望の記録リストと、前記複数の利用可能リソースリストと、前記ローカルの利用可能リソースリストとに基づいて、前記ローカルの割り当てリストと前記少なくとも１つの割り当てリストとを作るように更に構成される、請求項２５に記載の装置。
28. プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるプログラムエレメントであって：
    前記プログラムエレメントが前記装置で実行されたときに、
    ピアのネットワーク内で複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する方法ステップと；
    前記複数の所望の記録リストと前記複数の利用可能リソースリストとを調整する方法ステップ、及び前記ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る方法ステップと；
    前記ピアのネットワーク内に含まれる前記少なくとも１つのピアに前記少なくとも１つの割り当てリストを通信する方法ステップと；
    を実行するソフトウェアコード部を有するプログラムエレメント。
29. プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるプログラムエレメントであって：
    前記プログラムエレメントが前記装置で実行されたときに、
    ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアで所望の記録リストと利用可能リソースリストとを生成する方法ステップと；
    前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとを前記ピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信する方法ステップと；
    前記調整ピアから前記少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップと；
    前記少なくとも１つのピアに利用可能なリソースを使用して、前記少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを前記少なくとも１つのピアで実行する方法ステップと；
    を実行するソフトウェアコード部を有するプログラムエレメント。
30. プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるコンピュータ可読媒体であって：
    前記装置で実行されたときに、
    ピアのネットワーク内で複数の所望の記録リストと複数の利用可能リソースリストとを受信する方法ステップと；
    前記複数の所望の記録リストと前記複数の利用可能リソースリストとを調整する方法ステップ、及び前記ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを作る方法ステップと；
    前記ピアのネットワーク内に含まれる前記少なくとも１つのピアに前記少なくとも１つの割り当てリストを通信する方法ステップと；
    を実行するソフトウェアコード部を有するコンピュータ可読媒体。
31. プログラム可能装置のメモリに直接ロードされるコンピュータ可読媒体であって：
    前記装置で実行されたときに、
    ピアのネットワーク内に含まれる少なくとも１つのピアで所望の記録リストと利用可能リソースリストとを生成する方法ステップと；
    前記所望の記録リストと前記利用可能リソースリストとを前記ピアのネットワーク内に含まれる調整ピアに送信する方法ステップと；
    前記調整ピアから前記少なくとも１つのピアの少なくとも１つの割り当てリストを受信する方法ステップと；
    前記少なくとも１つのピアに利用可能なリソースを使用して、前記少なくとも１つの割り当てリスト内に含まれる少なくとも１つの割り当てを前記少なくとも１つのピアで実行する方法ステップと；
    を実行するソフトウェアコード部を有するコンピュータ可読媒体。

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