JP2009527804A - 複数の顔認識システム(frs)に適合する分散スタンドオフid照合 - Google Patents

複数の顔認識システム(frs)に適合する分散スタンドオフid照合 Download PDF

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Abstract

車両が制御ゲートで移動している間及び/又は人が歩いている間に、車両の運転手についてのスタンドオフ生体照合を提供するシステムは、RFID車両タグ読取機と、RFID個人スマートカード読取機と、顔検出及び認識(照合)システムとを含む。運転手は、運転手の個人情報及び顔テンプレートを記憶するRFID個人スマートカードを携帯する。車両は当該車両に関する情報を記憶するRFID車両タグを携帯する。車両が制御ゲートに近づくと、RFID車両タグ読取機はRFID車両タグからデータを読取り、RFID個人タグ読取機はRFID個人スマートカードからデータを読み取る。顔検出及び照合システムは、運転手の顔画像をスキャンして読み取る。これら読取機により検出されたすべてのデータ及び顔画像はさらなる処理(最終的な顔照合)のために制御ゲートのローカルコンピュータへ送信される。制御ゲートのローカルコンピュータは、RFID個人スマートカードから読み取ったデータから顔テンプレートを復号化して取り出す。

Description

本発明は、一般にセキュリティ識別のための方法及びシステムに関し、より詳細には、人員の生体照合のための方法及びシステムに関する。
セキュリティアクセス制御は個人及び施設の安全性を維持するために重要な問題である。大きな施設の通常のゲート・セキュリティ・システムにおいて、人員は、当該施設にアクセスするために、自身のIDカードを示したり、及び/又は車両又は自身についての認証タグを提示したりする必要がある。警備員がゲートに配置されていないような場合、人員は、ゲートを解除して施設内にアクセスするために、電子データカードなどのデータカードを使用することができる。一旦施設内に入ると、通常、人員は、ドアを開けて特定の警備された区域に入るために、データカードを使用しなければならない。
周知の種類のセキュリティアクセス制御システムの1つは、図1に示されるような無線周波識別(radio frequency identification、RFID)である。RFIDシステム10は、アンテナ又はコイル11、送受信機12(復調器を有する)及び独自の識別情報で電子的にプログラムされたトランスポンダ13(例えば、RFIDタグ)という3つの基本的な要素を含む。アンテナ11は、タグ13を作動させてタグ13からデータを読み出したりタグ13にデータを書き込んだりするための無線周波数信号を発し、タグ13と送受信機12との間の導管(conduit)として機能する。アンテナ11は様々な形状及びサイズをとることができる。例えば、アンテナ11は、ドア枠内に組み込まれてドアを通過する人や物からタグデータを受信したり、州間の料金所などの構造に取り付けられて高速道路を通過する交通を監視したりすることができる。携帯用装置又は固定型装置として構成できる読取機(又は質問機(interrogator))として機能するよう、アンテナ11はしばしば送受信機12及び復調器(図示せず)に内蔵される。読取機は1インチ(約2.54cm)から100フィート(約30.48m)もしくはそれ以上の範囲で電波を放射することにより、所定の電磁領域を確立する。RFIDタグが当該電磁領域を通過すると、読取機はタグの集積回路内に符号化されたデータを復号化し、当該データは処理のためにRFモジュール16を介してホストコンピュータ15に渡される。一般的に、RFIDタグ13は能動的又は受動的であり得る。能動的なRFIDタグは、内部バッテリにより電力供給され、通常は読み取り及び書き換えが可能である。典型的な読み取り/書き込みRFIDシステムにおいて、能動的なRFIDタグは、機械に対して指示のセットを送り、当該機械は自身の動作をタグに報告する。対照的に、受動的なRFIDタグは、別個の外部電力源なしに動作し、読取機から生成される電力を得る。
RFIDシステムの重要な利点は、当該技術の非接触及び見通し外(non−line−of−sight)の性質である。動作において、RFIDタグを持った人又は対象物がチェックポイントを通過すると、読取機はRFIDタグに記憶されたデータを読み取って復号化し、復号化されたデータを処理のためにコンピュータへ送信する。RFIDタグは、雪、霧、氷、塗料及びその他の視覚的に及び環境的に難しい状況などの様々な物質を通じて読み取ることができる。RFIDタグは、車両が比較的早い速度でポイントを通過する場合などの難しい状況下で読み取ることもできる。典型的な読取機は100ミリ秒未満でRFIDタグに応答できる。
上述のように、RFIDシステムは、ゲートを介した施設へのアクセスを制御するのに使用されてきた。そのような場合において、人々はRFIDタグを持ち運ぶか、又は車両内にRFIDタグを提示することになる。人がゲートに近づいた場合に読取機がタグに埋め込まれたデータを読み取って当該データを識別のためにコンピュータへ送信するよう、送受信機及びアンテナから構成される読取機は、ゲート又はその近くに設置される。タグからのデータが当該人又は車両が入場を許可されていることを示す場合、ゲートが開いてその人又は車両は中に入ることができる。一方、その人又は車両が入場を許可されていないことをデータが示す場合には、ゲートは閉じられたままとなる。ある場合には、警備員が車両を停止させて、その人又は車両の運転手からさらなる情報を得る。赤/緑の光などの指示装置17が用意されてもよい。
しかし、識別のためにRFIDシステムのみに依存すると、十分なセキュリティが得られない。コンピュータは、RFIDタグのデータをデータベースに記憶されたデータと照合するに過ぎないので、有効なRFIDタグを持ち運んでいる人が実際にはアクセスを許可されていないということがありうる。したがって、より高度の識別システムが必要である。
生体照合は、人員の身分証明書を照合するためにさらに頻繁に使用されている。このようなシステムは、通常、人員の顔のテンプレート又は特徴、指紋、掌形、虹彩模様(iris print)、サーモグラム(thermogram)及び肌の色などの個人の生体情報を記憶するデータベースを備える。典型的な顔画像生体システムにおいて、当該システムは、個人の画像又は画像シーケンスを取得して、データベースに記憶された複数の画像に対して「一対多」照合のデータベース検索を実行する。これは2D又は3D画像技術を使用して行われる。しかし、そのような一対多検索は非常に低速であり、しばしば信頼性が低い。さらに、現在の生体照合システムは、通常、良性な照明及び相対的な顔の移動のないバックグラウンド環境における顔照合を必要とする。すなわち、アクセスを要求している人は、システムが彼/彼女の画像を取得している間じっとしているかもしくは所定の方法で移動しなければならず、又は、指もしくは虹彩を生体読取機に直接的に接触するように提示しなければならない。この提示は、直接的な接触を必要とし、照合タスクを完了するのに要する全体の時間を増加させる。
自動化されたより高度なセキュリティがますます望まれているので、全体のセキュリティシステムは、業務効率及び可使時間(work life)の質に対するマイナスの効果を最小限にしながら、施設のセキュリティ状態を適切に改善するように提供されることが必要である。上述のような過剰に長い待ち時間及び信頼性の低い結果という不都合のために、現在使用されている顔認識システム(FRS)及びRFIDシステムは、高速で正確な照合の要求を独自に満たすことが未だにできない。したがって、より効率的且つより高速に人員及び/又は車両を識別することのできる方法及びシステムが要求されている。
本明細書に亘って、「RFIDタグもしくはカード又はスマートカードからデータを読み取る」ための性質についての本発明に関連する記述又は同様の記述は、当局からRFIDカードが発行された個人に関連する複数の種類のデータであって、割り当てられたRFID番号、既知のFRSに対応する顔プリント(顔テンプレート)、FRS ID番号、所有者の顔の1つ又は幾つかのデジタル画像チップ及び所有者の追加の個人データ(SSN、従業員ID番号、住所、電話番号、DOBなど)を含むがこれらに限定されない、RFIDタグに既に記憶されているデータを読み取ることとして解釈することができる。
本発明は、RFID並びに高度な顔検出及び認識技術を組み合わせることによって車両及び/又は人員を動的に識別することができる、高速且つ安全な照合方法及びシステムを提供する。重要なことであるが、本発明の方法は、車両及び/又は人が特定の場所にいたり特定の姿勢をとったり、又は生体装置と物理的に接触することを必要とせずに機能する。
より具体的には、本発明は動的なスタンドオフ生体照合のための方法及びシステムを提供し、当該方法及びシステムにおいては、物理的なID及び割り当てられたRFIDタグが登録データベース内で関連付けられている登録された個人の顔を検出して認識するために、3バンド(tri−band)の画像化スキームが使用される。
本発明の一実施形態によれば、動的セキュリティ照合を提供する方法は、個人情報に関するデータ及び当該個人の顔プリント(テンプレート)をデータベースに記憶するステップであって、当該顔プリントは個人の顔デジタル画像の数字コードにより表される、記憶するステップを含む。本発明の方法は、個人のID情報に関するデータを無線周波認識(RFID)タグに記録するステップと、RFIDタグからデータを読み取るステップと、当該データをデータベースに記憶されたデータと比較するステップと、RFIDから読み出されたデータに対応する顔プリント(通常はテンプレート)をデータベースから取り出すステップと、スペクトルの反射領域における2つの近赤外線(near IR)帯域で当該個人の顔をスキャン(画像化)して2つの顔画像を得るステップとを含む。この2つの顔画像は、低い(反射的IR)帯域の顔画像とより高い(反射的IR)帯域の顔画像とからなる。本発明の方法は、その後、2つの顔画像の重み付け減算(統合)を実行し、結果として得られる画像を閾値処理して当該個人の皮膚露出部の画像を得る。本方法は、当該個人の顔のビデオスキャンを実行し、閾値処理された画像((登録された)ビデオ画像上の皮膚画像)を重ね合わせ(overlay)して、ビデオ画像における皮膚の顔部分を決定するためにモデルに基づく手法を実行し(顔検出)、検出された顔を取り出された顔プリントと比較する。
別の実施形態によれば、個人の顔(すなわち、3帯域の顔画像:低い近赤外線帯域、高い近赤外線帯域及び上述の可視帯域)が3帯域(Tri−Band)画像化(TBI)システムにより得られる。光学系が共通のため、当該個人の顔について得られる3つの同時画像は正確に登録される。関連する3つのカメラのいずれもが自らの光学系で動作する場合には、登録処理はアルゴリズム的に又は別の方法で実行されなければならない。
さらに別の実施形態によれば、動的スタンドオフ照合のためのシステムは、ID番号が記憶されたRFIDタグ、複数の個人の情報、顔プリント及びその他の個人情報に関するデータを記憶するコンピュータデータベース、RFIDタグからIDを読み取るRFIDタグ読取機、人員の顔をスキャンして当該人員の顔画像を得る顔認識システム、並びにRFIDタグ読取機により読み取ったデータ及び顔認識システムにより得られた顔画像を処理するコンピュータを具備する。RFID読取機により読み取られた車両及び運転手のID及びスキャンされた顔画像はコンピュータに送信される。コンピュータは、受信したRF IDに従って、データベースから車両のID及び人員のIDを取り出し、受信したIDが記憶されているIDと一致するか否かを決定する。コンピュータはまた、TBIカメラからの顔画像を処理して最終的な顔画像を得て、データベースから記憶された画像を取り出してこれら2つを比較する。
別の好ましい実施形態によれば、顔検出及び認識システムは、近赤外光を生成する近赤外線照明器、当該近赤外光を周囲の照明条件に基づいて調整する照明調整モジュール、正確な顔検出及び配置のためのTBIカメラ、及び顔画像を処理して照合処理を完了するためのコンピュータを具備する。
本発明はまた、動的且つスタンドオフの照合のための方法及びシステムの代替的な実施形態を提供する。本発明の代替的な一実施形態は、RFID個人タグに個人の個人情報とともに当該個人の顔テンプレートを記憶することである。個人の個人情報は、コンピュータと結合されたデータベースにも記憶される。コンピュータは施設の中央ホストコンピュータであってもよいし、制御ゲートにおけるローカルコンピュータであってもよい。人が検知ポイントを通過すると、RFIDタグ読取機がRFID個人タグからデータを読み取り、当該データをさらなる処理のためにコンピュータに送信する。コンピュータはデータを復号化し、読み取ったRFID番号をデータベースに記憶された情報に関連付け、RFID個人タグに記憶された顔テンプレートを復号化/解読する。実質的に同時に、顔認識システムは、個人の画像を動的に取得し、当該個人の顔画像を得る。この顔画像もまたコンピュータに送信される。コンピュータは復号化された顔テンプレートを上記顔画像と比較して生体照合を行う。
本発明はまた、動的セキュリティ照合を提供する方法を提供する。当該方法は、個人によって持ち運ばれるRFID装置に、当該個人の情報及び顔プリントに関するデータを記録するステップと、RFID装置を読み取って、読み取られたRFID番号をデータベースに記憶された情報に関連付けるステップと、当該個人の顔画像を動的に得るステップと、RFID装置から顔プリントを取り出すステップと、取り出された顔プリントを個人の顔画像と比較するステップとを含む。
本発明のさらに別の実施形態によれば、施設における動的セキュリティ照合を提供する方法は、制御ゲート、又は例えば建物の各階に配置されたローカルコンピュータのみを使用することにより実行することができる。
さらに、RFID個人タグは、特定の顔認識システム(FRS)技術に従って各々がフォーマットされた、RFIDタグの所有者の顔のデジタル画像のセット及び/又は処理された顔テンプレートのセットを記憶してもよい。個人のデジタル画像及び顔テンプレートに加えて、RFID個人タグは、FRS技術のフォーマットに対応する識別コードを記憶してもよい。したがって、RFID個人タグに記憶された顔テンプレートは、可能な幾つかのFRS技術のうち1つに従って動作することのできるコンピュータにより読み出し及び復号化することができる。
この実施形態によれば、記憶されたデジタル画像及び/又は顔テンプレートは、なりすまし、個人情報の盗難及び悪用に対して以下のように保護を提供する。現在使用されているホストコンピュータFRSがRFIDタグから取り出されたテンプレートの1つをそれ自身として認識する場合において、コンピュータはそのテンプレートを、当該RFIDタグを持ち運んでいる個人の「登録された」顔テンプレートとして受け入れる。そして新たなデジタル画像がRFIDタグを提示する個人について取得され、対応する新たな「リアルタイムの」顔テンプレートが計算される。最終的に、「登録された」テンプレートと新たに取得された「リアルタイムの」テンプレートとの間で照合がなされる。
現在使用されているホストコンピュータFRSがRFIDタグから取り出されたテンプレートの1つをそれ自身として認識しない場合(例えば、新たなFRSシステムが開発されてRFIDタグの発行後に使用される場合)、当該ホストコンピュータFRSは、RFIDタグから受信したデジタル画像を処理して、関係当局によりRFIDタグを発行された個人について、システム自身の「登録された」顔テンプレートを生成する。その後新たなデジタル画像がRFIDタグを提示する個人について取得され、対応する新たな「リアルタイムの」顔テンプレートが計算される。最終的に、「登録された」テンプレートと新たに取得された「リアルタイムの」テンプレートとの間で照合がなされる。
本発明の方法及びシステムは、RFID及び動的生体照合技術を利用して、安全且つ高速なアクセス制御ソリューションを提供する。本発明によれば、その方法及びシステムは、好ましくは、あいまいな画像フレームの枠の中で顔を動的に得ることができる3帯域画像化(TBI)システムを利用する。結果として得られる顔画像は、RFIDタグから収集される情報により、データベース内に記憶された顔画像テンプレートに一意的にリンクされる。
本発明は、RFIDを利用して、人員の顔プリントを識別するための動的顔認識技術と組み合わせて車両及び人員を識別するので、本発明は、車両が比較的高速で移動している間に重要な車両情報及び生体データを得ることができる。本発明によれば、動的顔認識生体スキームは、毎時約40マイル(約64.36km)までの車両速度であっても、対象の顔画像をスキャンすることができる。RFIDスキームはより高速でRFIDタグからデータを読み取ることができる。したがって、本発明は、軍用基地、官庁またはその他のさらなるセキュリティ対策を要する場所などの施設の正門において車両及び人員のゲートアクセス制御システムとしての使用のための特に有用である。しかし、本発明は、ゲートアクセス制御への応用に限定されない。例えば、本発明の動的生体照合は、異なる業務区域への人員の立ち入りを制御するためにオフィスビルの内部でも有益に使用することができる。さらに、RFID情報と顔情報を照合することによって個人の識別を二重チェックすることにより、本発明の方法及びシステムは、より安全な識別を提供することができる。
以下の説明において、図2に示される(参照番号22の)「RFID読取機」、図3(参照番号34)、図8(参照番号81)及び図9(参照番号91)に示される「RFID個人タグ読取機」、図4(参照番号42)に示される「RFID個人タグを読取り、・・・」及び図10(参照番号102)に示される「RFID個人スマートカードを読取り、・・・」といった記載は、当局からRFIDカードが発行された個人に関連する複数の種類のデータであって、割り当てられたRFID番号、既知のFRSに対応する顔プリント(顔テンプレート)、FRS ID番号、所有者の顔の1つ又は幾つかのデジタル画像チップ及び所有者の追加の個人データ(SSN、従業員ID番号、住所、電話番号、DOBなど)を含むがこれらに限定されない、RFIDタグに既に記憶されているデータを読み取ることと読むことができ、又は解釈することができる。
図2は本発明の第1の実施形態によるセキュリティシステムの概略的なブロック図である。図2のセキュリティシステムは、好ましくは人員の生体的特徴だけでなく人員と(望ましい場合には)その車両の関係の情報をデータベース21に最初に記憶する中央コンピュータ(図示せず)を具備する。この機能は(ローカルの)コンピュータ24により実行することもできる。人員とその車両の関係情報は、例えば、ナンバープレートの番号、車両のモデルタイプ及び色などを含む。人員の生体的特徴は、例えば、人員の顔画像/顔写真、処理されたテンプレート並びに人種情報(例えば、顔の皮膚及び特徴)及び文化情報(例えば、帽子の着用、ヘアスタイルなど)などその他のデータを含む。本発明によれば、顔情報は、顔をマッピングしてその顔についての固有の数字コードである「顔プリント」を作成する例示的なローカル特徴分析(LFA)アルゴリズムにより符号化してもよい。このような技術は当分野において周知である。すべての情報がデータベース21に記憶された後、人員の独自のID番号が記録されたRFIDタグ(図示せず)が、持ち運び及び/又は車両における提示のために当該人員に渡される。車両RFIDタグは車両を一意的に識別し、人員RFIDタグは、その車両を運転又は所有する個人を一意的に識別する。RFID車両タグは車両に取り付けることができ、RFID人員タグは個人によって持ち運ぶことができる。
図2のシステムは、RFIDタグ読取機22及びTBIカメラなどの顔画像読取機23をさらに含む。RFIDタグ読取機22は、上述のRFID車両タグ及びRFID人員タグなどの、人員が持ち運び及び/又は車両に取り付けられるRFIDタグからデータを読み取るのに使用される。RFIDタグ読取機22は、それぞれRFID車両タグ及びRFID人員タグからデータを読み取るRFID車両タグ読取機及びRFID人員タグ読取機(ともに図3を参照して説明される)を含んでもよい。1つの可能な実施形態において、RFID車両タグはバッテリを有さない受動的なタイプであってもよく、RFID人員タグは、図1に関して記載したように、バッテリを含む動的なタイプのものであってもよい。顔画像読取機23は、アクセスゲートを通過しようとする個人のデジタル顔画像を取得するのに使用される。
読取機22及び23により読み取られたデータはさらなる処理のためにコンピュータ24に送信される。データ受信後、コンピュータ24は、RFIDタグ読取機22から受信したデータを復号化し、復号化されたデータに対応する記憶された車両情報及び人員情報をデータベース21から取り出し、復号化されたデータが記憶された情報と一致するか否かを見るために照合プロセスを実行する。さらに、コンピュータ24は、RFIDタグ読取機22から得た復号化されたデータに基づいてデータベース21から記憶された顔プリントを取り出して、記憶された顔プリントを顔画像読取機23から得た顔画像と比較する。すべての情報が一致する場合、指示装置25は、車両及び人員が立ち入りを許可されていることを指示する。いずれかの情報が記憶されたデータと一致しない場合、指示装置25はアクセスを拒否し、及び/又は、さらなる調査が必要であることを指示する。本発明の一実施形態において、指示装置25は表示灯(indication light)である。本発明の別の実施形態において、指示装置25は、車両及び/又は人員が立ち入りを許可されている場合にロックを解除し、車両データ、人員データ及び顔画像のいずれかが記憶された情報と一致しない場合にはロックされたままの状態を保つロック制御装置であってもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態による例示的なセキュリティシステムを示す。図3のセキュリティシステムは、車両及び運転手を識別するために、組織又は会社の正門において使用される。ゲート39を通過しようとする車両(車両33など)及び人員は、いずれも受動的なRFID車両タグ332及び/又は能動的なRFID人員タグ331(両方とも能動的であってもよいし、両方とも受動的であってもよい)を持ち運ぶ必要がある。セキュリティシステムは、ゲート39からある程度距離をおいて設置されて車両33により運ばれるRFID車両タグ及び車両33に乗っている人員が持ち運んでいるRFID人員タグを読み取る、受動RFID車両タグ読取機32及び/又は能動RFID運転手タグ読取機34を含む。本実施例において受動RFID車両タグ読取機32及び能動RFID運転手タグ読取機34は別個の読取機であるが、これら2つの読取機は単一の読取機31に含まれていてもよい。確実な識別を保証するため、システムは、好ましくは、ゲート39のより近くに設置されて車両33内の人員の顔画像をスキャンする顔認識システム36を含んでもよい。システムは、さらに、ゲート39において警備員室又は管理事務所に設置されて好ましくは中央コンピュータ(図示せず)と遠隔的に接続されるコンピュータ38を含む。
動作において、RFID車両タグ読取機32及びRFID人員タグ読取機34は、検知ポイント35に近い位置に配置される。したがって、車両33が光線などの検知ポイント35を通過すると、受動RFID車両タグ読取機32がまず作動してRFID車両タグからデータを読み取る。次に、能動RFID人員タグ読取機34が作動してRFID人員タグからデータを読み取る。読取機32及び34により読み取られたデータはすぐに記録されて更なる処理のためにコンピュータ38に送信される。これらデータは中央コンピュータのデータベースやコンピュータ38のローカルデータベースに一時的に記録できることに留意されたい。識別が完了すると、データはすぐに消去されるか又はある期間の経過後に自動的に消去される。最後に、車両33が顔認識読取機36の位置に到達すると、顔認識システム36に関連して設置されたTBIカメラなどのデジタル画像カメラが運転手の顔画像を取得し、この特定の運転手の顔プリントを作成して、当該顔プリントをコンピュータ38に送信する。
すべてのデータを読取機32、34及び36から収集した後、コンピュータ38は、読取機32及び34から送信された車両タグID及び人員タグIDに関する情報を検索して、読み取られたIDがデータベースに記憶されたIDと一致するか否かをチェックする。コンピュータ38は、顔認識のため、作成されたばかりの顔プリントをデータベースに記憶された多数の顔プリントと比較する。しかし、好ましい実施形態において、コンピュータ38は、一対一照合のために、読取機32及び34により読み取られたRFIDデータに対応する記憶された顔プリントを検索して、当該記憶された顔プリントを作成されたばかりの顔プリントと比較する。情報が一致する場合、ゲート39は開かれて車両33は立ち入りを許可される。情報がデータベースに記憶されたデータと一致しない場合、車両33をさらなる検査のために停止させてもよい。図3のシステムは、例えば運転手及び車両が立ち入りを許可された(認証された)場合に緑色の光を照射し、許可されていない車両、許可されていない人又は適合しない顔プリントが検出された場合に赤色の光を照射する表示灯37をさらに含んでもよい。
ある状況において、車両33に2人以上の人が乗っていることもある。この場合、能動RFID読取機34及び顔認識読取機36は、車両33が読取機34及び36を通過する際に、実質的に同時に各人のRFID人員タグ及び顔画像を読取り、各人の顔プリントを作成する。上述のように、コンピュータ38が読取機32、34及び36からすべてのデータを受信した後、コンピュータ38は、照合のためにデータベースから記憶されたデータを読み出し、各人及び車両がゲートの立ち入りを許可されているか否かを指示する。
本発明による動的スタンドオフ生体照合方法は、図4を参照して以下において説明される。車両33が検知ポイント35を通過すると、RFID車両タグ読取機32、RFID個人タグ読取機34及び顔認識読取機36が活性化される。読取機32、34及び36はある程度離れた位置からゲート39まで順に配置されているので、RFID車両タグ読取機32が最初にRFID車両タグからデータを読み取る。ステップ41に示すように、データは記録されてコンピュータ38に送信される。ステップ42において、RFID個人タグ読取機34はRFID個人タグからデータを読み取る。ステップ41に示されるように、このデータもまた記録されてコンピュータ38に送信される。ステップ43において、車両33が最後に読取機36に到達すると、カメラ53(図5に示される)は車両内の人員の画像を取得する。当該画像は記録されてさらなる処理のためにコンピュータ38に送信される。次に、ステップ44において、コンピュータ38は、読取機32、34及び36から読み取ったデータを復号化し、データベースから関連するデータを取り出し、これらのデータを比較する。当該関連するデータは、車両33に関する情報、車両33に乗っている人員に関する情報及びデータベースに記憶されている人員の顔プリントを含んでもよい。読取機32及び34から読み取られたデータが取り出された関連するデータと一致する場合、処理はステップ45に移る。ステップ45において、コンピュータ38は、顔画像を処理し、顔を検出し、検出された顔を取り出された顔プリントと比較する。本実施形態において、読取機32及び34から読み取られたデータ及びステップ44及び45において認識された顔のうちいずれか1つでもコンピュータデータベースから取り出された関連するデータと一致しない場合には、ステップ46に示すように、警備員を利用して、車両33を停止させてさらなる識別情報を要求できるようにすることが好ましい。別の実施形態において、交通量を円滑に維持するため、車両はゲート39から離れた別の区域に誘導されてもよい。この離れた区域において、警備員は、車両を停止させて、さらなる識別情報を要求してもよい。ステップ47及び48に示すように、その他の識別情報の調査に基づいて、警備員は車両33及び人員がゲート39を通じて立ち入りを許可されるべきか拒否されるべきかを決定することができる。
さらに、本発明によれば、コンピュータ38により実行される照合処理は、好ましくは、おそらくは1秒未満で遂行され、車両及び/又は人員が認証されない場合に、ゲート39の警備員は、これに反応して車両を停止させるのに間に合う。これが可能となるように、RFID読取機32及び34並びに顔認識読取機36は、好ましくはゲート39から十分前方に離れて設置される。本発明の好ましい実施形態において、顔認識読取機36を通過する際、運転手は車両を停止させたり読取機36が顔画像を取得するためにじっとしていたりする必要はない。顔画像の獲得及び比較処理は非常に短時間に完了することができるので、車両がゲート39に到達するときには、コンピュータ38はこの車両及び/又は運転手が認証されているか否かを決定しており、したがってゲートを反応させる。システムが車両及び人員を非常に迅速に照合してゲートにおける交通渋滞を回避できるので、この特徴は有益である。さらに、本明細書に記載されるシステムは非侵入性(non−invasive)であるので、車両内の人員は本システムにより達成されるより高度なセキュリティレベルにほとんど気づくことはない。
効率的な顔認識を提供するため、本発明は、好ましくは、近赤外光スペクトルを使用して、人の顔の反射赤外光を感知することにより顔画像をスキャンする顔認識スキームを使用する。反射近赤外(near−IR)光スペクトルスキームは、コンピュータシステムが断続的に固定して画像の顔でない部分を分析しようとする従来の可視スペクトルシステムにおいて見られる特徴的な問題を回避する。本発明の顔認識スキームは、生体データをより効率的に得てデータベース内のデータと比較できるように、周囲の背景から顔をすばやく見つけることができる。言い換えると、システムの顔認識の側面の処理速度は大きく低減される。
より詳細には、本発明の顔認識スキームは、好ましくは、3帯域画像化(TBI)システムを使用し、当該システムは、低い帯域の近赤外、高い帯域の近赤外及び可視帯域において共通の光学系を使用して、顔の分析、検出及び照合を行う。
図5は、好ましくは本発明において対象の顔画像を識別するのに使用される顔認識システムの概略図である。顔認識システムは、高波長帯域及び低波長帯域の両方で対象57(一人又は複数の人であってもよい)に対して近赤外光を生成する近赤外証明器51と、近赤外証明器51に電力を供給する電源、及び対象57の3つのデジタル画像を取得するTBIカメラ53を含む。図3の顔認識読取機36は、好ましくは図5の顔認識システムを使用する。システムは、この場面における現在の照明レベルを評価して、近赤外証明器51の光源レベルを変化させるために電源53から出力される電力を調整する証明調整モジュール58を含む。対象57の顔画像が取得された後、当該画像は顔を検出する処理のためにコンピュータ54(図3におけるコンピュータ38と同じ)に送信される。次に、コンピュータ54は、RFID人員タグ及び/又はRFID車両タグから読み取られたデータに対応する記憶された顔プリントを求めてデータベース55を探索し、得られたばかりの顔プリントを記憶されている顔プリントと比較する。
図6は、図5のシステムにより実行することができる顔認識方法のフローチャートを示す。上述のように、車両が図3の読取機36などの顔認識読取機を通過すると、カメラ53が低い近赤外帯域及び高い近赤外帯域において運転手の写真をとる。これら2つの光帯域により得られた画像は、ステップ61に示すように、処理のためにコンピュータ54へ送信される。さらに、ステップ62において、照明調整モジュール58は、場面における証明レベルを絶えず検出し、照明器51の照明レベルを調整する。コンピュータ54は、最初に、画像内の皮膚を分離するための一連の動作を実行する。続いて、ステップ64において、コンピュータ54は、顔を検出するために、複数帯域(マルチバンド)抽出動作を実行する。以下でさらに十分に説明するように、皮膚検出及び顔検出のステップは、好ましくは、3帯域画像認識を介して実行される。ステップ65において、顔が検出される。同時に、ステップ66において、コンピュータ54は、データベース55から顔プリントを取り出して、取り出された顔プリントを検出された顔と比較する。ステップ67において、照合比較の後、認識された顔画像が取り出された顔プリントと位置するか否かを示す結果が得られる。一致する場合、ゲート(図3のゲート39など)又はドア(図示せず)が開放されて、車両及び/又は人は入ることができる。一致しない場合、好ましくは、ゲート又はドアはロックされたままである。上述のように、コンピュータ54は、対象57が運転し及び/又は持ち運ぶRFID車両のタグ及び/又はRFID個人タグから読み取られたデータに従って、データベース55から顔プリントを取り出して、一対一照合比較処理を実行することができる。コンピュータ54は、データベース55から多くの顔プリントを取り出して、これによって一対多照合比較処理を実行することもできる。
図7は、図6に示すステップにおいて使用される3帯域画像検出及び認識処理をさらに説明する。上述のように、本発明の顔認識方法は、好ましくは、低帯域近赤外光、高帯域近赤外光及び可視帯域光を利用して、人の顔をスキャンして検出する。ステップ71において、当該方法は、低い近赤外光で顔画像をスキャンし、ステップ72において、高い近赤外光で顔画像をスキャンする。ステップ73において、ステップ72で得られた高帯域の画像がステップ71で得られた低帯域の画像から(重み付けされて)差し引かれ、これら2つの近赤外画像から皮膚画像を得るために閾値処理される。さらに、ステップ74において、複数帯域(マルチバンド)抽出スキームにより、ステップ71及び72の2つの近赤外画像から特徴画像が抽出される。次に、ステップ75において、必要であれば、コンピュータ54は、それぞれステップ73及び74で得られた特徴画像及び皮膚画像を処理する。処理は、例えば、一連の一般化ハフ変換又はモデルサイズのアルゴリズムを含んでもよい。このような変換又はアルゴリズムは、しばしば、目、まゆ、鼻及び口の位置についての良い近似につながる。そして、これらの特徴の間の距離及び関連に基づいて、ステップ76において、顔の二次元の向き及び広がりがより容易に得られる。得られた顔は、コンピュータ54によって、照合のためにデータベースから取り出された顔プリントと比較される。
したがって、本発明の方法及びシステムは、RFIDタグからのデータを識別して人員の顔画像を記憶された顔プリントと照合することにより、制御ゲートにおいて人員及び/又は車両を効果的に照合することができる。制御ゲートへの応用に加えて、本発明の方法及びシステムは、異なる保護された業務区域への人員のアクセスを制御するために、建物内において利用することもできる。図2の読取機23などの顔認識読取機は、人員の顔画像を得るために各業務区域のアクセス制御ドアに設置することができる。RFID個人タグから読み取られるデータ及び顔画像は、照合処理のために制御コンピュータに送信される。
さらに、当然のことながら、図3のセキュリティシステムにおいては、車両がゲート39に入ることを許可された後に車両33を監視するため、ゲート39の内側に第2のカメラを設置することもできる。この実施形態は、当該施設に対して更に別のレベルのセキュリティを提供する。このような第2のカメラの使用は、後処理と呼ばれることがある。
本発明の好ましい実施形態によれば、施設の人員の顔プリントは、図3の制御ゲート39のコンピュータ38などのローカルコンピュータに遠隔的に接続されたホストコンピュータのデータベースにテンプレートとして予め記憶されている。顔プリントのテンプレートは、登録段階中に、すなわち、人員がセキュリティ証明書を得る際に生成される。この実施形態においては、生体照合処理中に、制御ゲート39におけるローカルコンピュータ38は、ローカル制御ゲート39の近くの顔認識読取機36により得られる顔画像と比較するために、ホストコンピュータから顔プリントを取り出す。この実施形態は、ローカルコンピュータ38がホストコンピュータに首尾よく接続されている場合に効果を発揮する。しかし、ローカルコンピュータ38とホストコンピュータとの間の接続が遮断されると、ローカルコンピュータ38は、ホストコンピュータから顔プリントを取り出すことができず、生体照合の中断を引き起こす。この潜在的な問題は、顔プリントのテンプレートをローカルコンピュータ38に記憶することにより解決できる。もちろん、本発明によれば、この解決方法は、ローカルコンピュータ38が大きな記憶容量を有することを必要とする。さらに、顔プリントのテンプレートがホストコンピュータに予め記憶されているので、顔認識読取機36において顔画像を符号化するフォーマットは、当該顔プリントのテンプレートのフォーマットに固定され、特化される。
したがって、本発明は、幾つかの代替的な実施形態を提供する。1つの代替的な実施形態は、RFID個人タグに基本的な情報を記憶するだけでなく、既述の実施形態によれば通常はホストコンピュータの中央データベースに記憶されるような、デジタル顔画像や顔プリント自体をRFID個人タグに記憶することである。顔プリント又は画像チップを含むこれらRFID人員タグは、「スマートカード」と呼ぶことができる。
制御ゲートは車両、運転手及び乗客について迅速なセキュリティチェックを必要とするので、顔プリントをホストコンピュータのみに記憶することは常に効率的であるわけではない。例えば、大きな施設は、通常、2つ以上の入口(すなわち、2つ以上の制御ゲート)を有しているが、すべての人員についての顔プリントを記憶するホストコンピュータを1つしか有していない。同時に多くの車両がゲート内へ入ろうとする場合、ホストコンピュータからの顔プリントの取り出しの速度はひどく影響を受ける。最悪の場合、ホストコンピュータが「ダウン」すると、各制御ゲートのローカルコンピュータは、ホストコンピュータと接続できない。このような状況下では、上述のような生体照合を実行することは不可能になる。
したがって、本発明の第1の代替的な実施形態によれば、人の顔のデジタル顔画像及び/又はテンプレートがRFIDスマートカードに直接的に記憶される。上述のように、RFIDスマートカードは、人の肌の色合い及びその人が運転している車両など、個人に関する情報を記憶することもできる、図3に示すようなRFID人員タグ331であってもよい。
図8は、本発明の代替的な実施形態の概略図であり、制御ゲート89におけるローカルコンピュータ88は遠隔のホストコンピュータ84と接続され、車両83は、RFID車両タグ832並びに車両83の運転手及び/又は乗客にそれぞれ属するRFID個人タグ831を運んでいる。説明の目的のため、以下の記載においては、車両83には運転手のみがおり(すなわち、乗客はおらず)、したがって1つのRFID個人スマートカードのみが読み取りに利用できるものとする。図3の実施形態と同様に、車両83が検知ポイント85を通過すると、RFID車両タグ読取機82及びRFIDスマートカード読取機81が作動して、車両タグ832及びスマートカード831に記憶されているデータを読み取る。車両83が制御ゲート89近くの場所に到達すると、カメラ861が運転手の写真をとる。運転手の写真は顔認識読取機86に送信されて顔画像へと符号化される。顔認識読取機86により使用される顔認識システムは、図5−7を参照してすでに説明されているので、ここでは説明を省略する。
RFID車両読取機82及びRFIDスマートカード読取機81により読み取られたデータ並びに顔認識読取機86により得られた顔画像は、処理のために制御ゲート39のローカルコンピュータ88に送信される。ローカルコンピュータ88は、好ましくは、ホストコンピュータ34の顔プリントのテンプレートに記憶された顔プリントを取り出すことができ、RFIDスマートカード831に予め記憶された顔プリントを復号化することができる。したがって、ローカルコンピュータ88とホストコンピュータ84との間の接続が遮断されても、ローカルコンピュータ88は、依然として、RFIDスマートカード831からの顔プリントを復号化(及びおそらくは表示)することができる。次にローカルコンピュータ88は、復号化された顔プリントを顔認識読取機86から得た顔画像と比較して、両者が一致するか否かを見る。一致する場合、このことは、車両83及び運転手が認証されたことを意味し、表示灯87は緑に点灯し、ゲート89が開かれて車両83は中に入ることを許可される。データが一致しない場合、出口80を介して立ち去るように、警備員が車両を誘導しても良い。
ローカルコンピュータは、ホストコンピュータから独立して動作してもよい。この場合は図9の実施形態に示されている。ここで、制御ゲート99のローカルコンピュータ98は、ホストコンピュータ94に接続しない。好ましい実施形態において、ローカルコンピュータ98は、登録された車両及び人員に関連するデータを予め記憶するデータベース981を含む。ローカルコンピュータ98は、RFID個人スマートカード931から顔プリントを復号化して取り出す能力も有する。車両93が検知ポイント95を通過すると、車両93及び運転手により運ばれている車両タグ932及び個人スマートカード931に記憶されたデータは、RFID車両タグ読取機92及びRFIDスマートカード読取機91によりそれぞれ読み取られ、さらなる処理のためにローカルコンピュータ98に送信される。読み取られたデータに基づいて、ローカルコンピュータ98は、データベース981に記憶されている関連するデータを探索する。加えて、ローカルコンピュータ98は、RFIDスマートカード931に記憶されている顔プリントを復号化し、復号化された顔プリントを自身の表示部に表示してもよい。同様に、ローカルコンピュータ98は、カメラ961及び顔認識読取機96から得られた運転手の顔画像データを受信する。ローカルコンピュータ98は、次に、復号化された顔プリントを照合のために顔画像と比較する。
車両93の運転手について動的スタンドオフ生体照合を行うためにローカルコンピュータ98において実行される例示的な方法が図10に示される。基本的に、図10において車両データ及び個人データがローカルコンピュータのデータベースに記憶されてローカルコンピュータがRFID個人スマートカードに予め記憶された顔プリントを復号化して取り出すことを除いて、図10の各ステップは図4の各ステップと類似する。
ステップ101において、RFID車両タグ読取機92は車両タグ932からデータを読み取って当該データをローカルコンピュータ98へ送信する。同様に、ステップ102において、RFIDスマートカード読取機91は、個人スマートカード931からデータ及び顔プリントデータを読み取って、これらデータを処理のためにローカルコンピュータ98へ送信する。ステップ103において、顔認識読取機96は、カメラ961により取得された顔画像を処理することにより生成された顔画像データを、さらなる処理のためにローカルコンピュータ98へ送信する。
ステップ104において、ローカルコンピュータ98は、RFID車両タグ932及びRFIDスマートカード931から読み取られたデータを復号化し、データベースから関連するデータを取り出す。ローカルコンピュータ98はまた、RFIDスマートカード931から読み取られた顔プリントデータを復号化して、当該顔プリントを表示部に表示する。
ステップ105において、ローカルコンピュータ98は、データベースから取り出されたデータがRFID車両タグ932及びRFID個人スマートカード931から読み取られたデータと一致するか否かを決定する。一致する場合、処理はステップ106に移り、ローカルコンピュータ98は、さらに、復号化された顔プリントを顔認識読取機96により得られた顔画像と比較する。ステップ106において、顔プリントと顔画像とが一致する場合、ステップ109に示すように、車両93及び運転手は認証されたものと見なされる。
RFID車両タグ932及びRFID個人スマートカード931から読み取られたデータ並びに復号化された顔プリントのいずれかが、取り出された関連するデータ並びに顔認識読取機96により得られた顔画像と一致しない場合、好ましくは、ステップ107に示すように、警備員を使って車両93を停止させ、さらなる情報を要求することができる。ステップ108及び109に示すように、他の識別情報の調査に基づいて、警備員は、車両33及び人員がゲート99を通じて立ち入ることを許可すべきか拒否すべきかを決定することができる。別の実施形態において、交通の流れを円滑に維持するため、調査ステップ107において、車両93は調査のためにゲートから離れた別の区域へ誘導されてもよい。
RFIDスマートカードに個人の顔のデジタル画像及び/又はテンプレートを記憶する上記の独自のシステムは、動的な動作のもと、ハンズフリーの一対一生体照合又は一対多照合を提供する。したがって、当該システムは、生体デジタル画像データ(顔の画像プリント)をローカルコンピュータへ分配することができ、ローカルコンピュータにその人の照合又は識別を達成させることができる。このような顔画像データの配布により、中央システムとの接続が失われている間においても、ローカルコンピュータにおいて重要なアクセス制御の決定を達成することができる。したがって、本発明は、遠隔の中央施設とは独立して操作することができるスタンドアロンのシステムを提供する。
さらに、好ましい実施形態において使用される顔認識システムは、上述の実施形態において説明された3帯域画像化(TBI)システムであり、当該システムは、あいまいな画像フレームの枠の中で動的に顔を獲得する(顔検出を行う)ことができる。他の顔検出技術もまた使用できる。結果として得られる、顔認識システムによって取得される顔画像は、RFIDスマートカードに記憶される顔画像チップ(すなわち、顔プリント)と独自に比較される。本発明によれば、スマートカードは1つ又は複数の画像チップ(人のデジタルビデオ顔写真)及び/又は顔テンプレートを記憶するのに十分なメモリを有する。画像チップに加えて、頻繁に使用される顔認識システムテンプレートのセットが、対応する識別コードとともにカードに記憶されてもよく、その結果、受信するホストコンピュータ又はローカルコンピュータは、如何なる所与の時間においても、どの顔認識システムが使用されているかを「知る」。例えば、1つの組織は様々な場所に位置する施設を有することがあるし、これらの施設は異なる顔認識システムを使用することもある。様々な顔認識システムのテンプレートを単一のスマートカードに記憶することにより、当該単一のスマートカードを持ち運んでいる人は、カードをプログラムし直したり異なる複数のカードを携帯する必要なく、異なる施設において認識及び照合されることができる。したがって、この特徴により、同一の人に対して幾つかの顔認識技術を使用することが可能となり、その結果、幾つかの顔認識技術に起因する組み合わされた生体認証を使用することができる。
したがって、本発明は、車両において運転をしている場合でも人を検出できる(動的)という意味において、さらに、検出される人が、生体照合を行うために特定の場所に積極的に身を置いたり、ある装置に物理的に触れたりする必要がない(スタンドオフ)という点において、動的且つスタンドオフの生体照合のためのシステム及び方法を提供する。
本発明の好ましい実施形態についての以上の開示は、説明の目的で提示されたものである。完全であること、もしくは本発明を開示された正確な形式に限定することを意図していない。本明細書に記載された実施形態の多くの変更及び修正は、上述の開示に照らせば当業者にとって明らかである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ既定されるべきである。
さらに、本発明の代表的な実施形態を記載するにあたり、本明細書は、本発明の方法及び/又はプロセスを特定の一連のステップとして提示した。しかし、本発明の方法又はプロセスが本明細書に記載の特定の順序のステップに依存しない範囲において、本発明の方法又はプロセスは、本明細書に記載の特定の一連のステップに限定すべきではない。当業者であれば理解できるように、他の一連のステップも可能である。したがって、本明細書に記載の特定の順序のステップは、特許請求の範囲に対する限定と解釈すべきではない。加えて、本発明の方法及び/又はプロセスを記載した請求項は、記載される順序でのステップの実行に限定されるべきではなく、当業者であれば、シーケンスが変更されてもなお、本発明の精神及び範囲内にとどまることを容易に理解することができる。
従来のRFIDシステムの図である。 本発明の第1の実施形態によるセキュリティシステムの概略図である。 車両の立ち入りを制御するために施設の正門においてセキュリティシステムが使用される、本発明の第2の実施形態によるセキュリティシステムの概略図である。 本発明による例示的なセキュリティ識別方法を示すフローチャートである。 本発明による例示的な顔照合システムを示す概略図である。 図5に示すようなシステムにより使用される例示的な顔照合方法を示すフローチャートである。 図6に示される方法により使用される例示的な3帯域ベースの顔検出方法を示すフローチャートである。 本発明による顔照合システムの第1の代替的な実施形態を示すフローチャートである。 本発明による顔照合システムの第2の代替的な実施形態を示す概略図である。 図8及び図9のシステムにおいて使用される例示的なセキュリティ識別方法を示すフローチャートである。

Claims (10)

  1. 動的スタンドオフ照合のためのシステムであって、
    人により携行され、当該人の個人情報及び顔テンプレートを記憶する無線周波識別(RFID)タグ(331、831、931)と、
    複数の人の情報に関するデータを記憶するデータベース(21、55)と、
    前記RFIDタグからデータを読み取るRFIDタグ読取機(22、91)と、
    前記人の顔をスキャンして前記人についてのスキャンされた顔画像を得る顔認識読取機(86、96)と、
    前記RFIDタグ読取機により前記RFIDタグから読み取られたRFID番号を、前記データベースに記憶された特定の情報に関連付け、前記RFIDタグに記憶された前記人の前記顔テンプレートを取り出すコンピュータ(38、88)とを具備し、
    前記コンピュータは、前記取り出された顔テンプレートを前記スキャンされた顔画像と比較して、前記取り出された顔テンプレートのうちの1つが前記スキャンされた顔画像と一致するか否かを決定するシステム。
  2. 異なる顔認識技術に対応した異なるフォーマットを含む、前記RFIDタグに記憶された複数の顔テンプレートをさらに具備する請求項1に記載のシステム。
  3. 前記コンピュータが前記RFIDタグに記憶された複数の顔テンプレートのいずれも認識しない場合、前記コンピュータは、前記複数の顔テンプレートのうち1つを選択して前記選択された顔テンプレートを新たな顔テンプレートとして登録する請求項2に記載のシステム。
  4. 前記RFIDタグは、顔認識技術のフォーマットに対応した識別コードをさらに含み、前記顔テンプレートは前記RFIDタグに記憶された前記識別コードに基づいて取り出される請求項1に記載のシステム。
  5. 前記コンピュータは、中央ホストコンピュータ(94)から切り離されたローカルコンピュータ(98)である請求項1に記載のシステム。
  6. 人が検知ライン(85、95)を通過する際に作動され、さらに前記RFIDタグ読取機及び前記顔認識読取機についての読取シーケンスを始動させるセンサをさらに具備する請求項1に記載のシステム。
  7. 前記顔認識読取機についての前記読取シーケンスは、前記人が前記検知ラインを通過する際に前記人の顔を自動的にスキャンする請求項6に記載のシステム。
  8. 前記RFIDタグに記憶された前記個人情報は、前記人に関する生体情報及び前記人が運転する車両に関する関連情報を含む請求項1に記載のシステム。
  9. 前記顔認識読取機は、
    近赤外光を生成する近赤外証明器(51)と、
    前記近赤外光を周囲の照明条件に基づいて調整する照明調整モジュール(58)と、
    前記人の顔画像を取得する3帯域画像化(TBI)カメラ(53)と、
    前記顔画像を処理して前記スキャンされた顔画像を得る複数帯域抽出コンピュータ(54)とを具備する請求項1に記載のシステム。
  10. 前記複数帯域抽出コンピュータは、前記スキャンされた顔画像を所定の認識技術に対応するフォーマットで記憶する請求項9に記載のシステム。
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