JP2009527346A - リゾチーム含有組成物を使用する水設備における微生物増殖を制御する方法 - Google Patents

リゾチーム含有組成物を使用する水設備における微生物増殖を制御する方法 Download PDF

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Abstract

水設備において、または微生物が増殖しやすい基質において、微生物増殖を死滅、防止または阻害する方法を、リゾチーム単独で、またはリゾチームを四級アンモニウム化合物と組み合わせて水設備または基質に添加することで提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は水設備における微生物増殖を制御する組成物および方法に関する。さらに詳細には、本発明はリゾチーム単独での、またはリゾチームを四級アンモニウム化合物と組み合わせた水設備の処理に関する。
様々な環境で藻類を制御するために多様な物質が使用されており、塩素/臭素系化合物、ビグアニド、銅塩、銀系化合物、トリアジン、四級アンモニウム化合物および高分子化合物が含まれるが、これらに限定されない。これらの各々には、pHおよび/または温度感受性、化学安定性および/または適合性、限られた有効性、ならびに環境および/またはヒト毒性に関して欠陥がある。
例えば、塩素はプール所有者に最も広く使用されている消毒薬/殺菌薬/酸化剤である。それは細菌、藻類および他の生命体を死滅させる場合に非常に効果的である。塩素は概してタブレットまたは液状で水泳用プールに添加されるか、あるいは、添加した塩から塩素を発生する電池内蔵装置である塩素発生機によりプールの水に提供される。
しかし、塩素には水泳用プールおよび他の親水施設における専用の殺菌薬として使用するには意欲を喪失させる多くの欠点がある。例えば、塩素はアンモニアと結合し、消毒、殺菌または酸化するのに効果のないクロラミンを形成する。アンモニアは通常、風により運ばれてプール内に落ちる肥料の累積といった環境因子から、遊泳者の排泄物(汗、尿、唾液およびボディオイル)から、または特定の日焼け止めローションにさえ起因して、プール水内に存在する。その結果、プール管理者はプールを過剰に塩素処理してしまうことがあり(>3ppm)、塩素のクロラミンへの転換を補償することとなる。クロラミンが過剰になると、皮膚を介して塩素およびクロラミンの吸収が過剰になり、あるいは塩素およびクロラミンを含有した空気または水蒸気を吸入してしまうこととなる。特に室内環境での水泳用プールで長時間練習する競泳者は塩素およびクロラミンへ特に過剰暴露しやすくなっており、過敏症や喘息様呼吸器状態の症状を呈する可能性がある。
さらに、塩素は目的の植物および動物が存在し得る水産養殖環境には適さず、植物および動物は塩素またはその副産物の害を受ける可能性がある。該環境の例としては、水族館、魚類養殖場、エビ生け簀、ザリガニ飼育所等が含まれる。
リゾチームは鳥卵、植物、細菌および動物分泌物といった多様な生体液および組織に分布する強力な抗菌タンパク質として知られている。リゾチームはヒト涙、唾液、乳汁、呼吸および頸管分泌物にも存在し、多形核白血球によって分泌される。リゾチームはその抗菌特性のため医薬産業にも食品産業にも使用されており、ヒトへの使用に非常に安全であると考えられている。実際、リゾチームは母乳に存在する抗菌因子の1つである。
Sherbaらに与えた米国特許第5,069,717号(特許文献1)には、ジフェニルエーテルとリゾチームとの相乗的混合物を含有する藻類を制御するための殺菌性組成物を記述している。
したがって、安価な微生物の予防、死滅および/または増殖阻害法を得ること、ならびに低濃度で効果的かつ容易に入手可能な成分を使用することが好ましい。
また、塩素または他の環境的に望ましからざる成分を使用しない微生物の予防、死滅および/または増殖阻害法を得ることが好ましい。
米国特許第5,069,717号明細書
水設備中の微生物、特に藻類の増殖を制御する強力な抗菌組成物は、リゾチームを単独で、あるいはリゾチームを少なくとも1つの四級化合物と組み合わせて水設備に添加することで得られる可能性があることが現在、分かっている。本発明は、製紙水設備、パルプスラリー、製紙プロセスにおける白水、冷却水設備(冷却塔、飲用冷却水および廃冷却水)、廃水設備、循環水設備、温水槽、水泳用プール、親水施設、食品加工設備、飲水設備、レザー加工水設備、金属加工流体および他の産業水設備といった多様な産業流体設備(例えば水設備)およびプロセスに応用することが可能であるが、これらに限定されない。
本発明の一実施態様では、リゾチームは生理食塩水塩素処理系を使用した水設備などの塩水設備に添加可能であるがこれに限定されない。場合によりリゾチームは塩化ナトリウムと相乗的に作用し、特に、例えば藻類などの微生物の増殖を制御する組成物をもたらす。
本発明のさらなる特徴および利点は以下の記述で部分的に説明し、一部その記述から明らかになるものであり、あるいは本発明を実施することによって学んでもよい。本発明の目的および他の利点は本記述および添付の請求項で特に指摘されている要素および組み合わせによって実現し、達成するであろう。
当然のことながら、前述の概要も以下の詳細も単に例示であり、主張されているとおり本発明に限定されるわけではない。前述の特許、特許出願および公開はすべて、本出願を通じて、全体は参照により本明細書に援用される。
本発明はリゾチームを単独で、あるいはリゾチームを少なくとも1つの四級アンモニウム化合物と組み合わせて使用する水設備で微生物増殖を制御する方法および組成物を提供する。
本発明の方法にしたがって、少なくとも1つの微生物の増殖を制御または阻害する工程には該増殖の低減および/または防止が含まれる。
本明細書で使用する用語「水設備」は、親水施設、特に温水槽、温泉および水泳用プールなどの水循環設備、ならびに限定されないが製紙水設備、パルプスラリー、製紙プロセスにおける白水、冷却水設備(冷却塔、送入冷却水および廃冷却水)、廃水設備、食品加工設備、飲水設備、レザー加工水設備、金属加工流体および他の産業水設備といった産業流体系を含む。
本発明は特に、リゾチームの低い毒性のためリゾチームによる害を受けない高等微生物と接触する水性系に適している。したがって、本発明は例えば、水泳用プール、温泉および温水槽において例えば藻類などの微生物を制御するため、ならびに魚類養殖場、魚類飼育所、エビ生け簀、ザリガニ生け簀、軟体動物等を含む水産養殖で使用される水設備において藻類を制御するために使用してよい。
一例として、リゾチームは生理食塩水塩素処理設備を使用した水設備などの塩水設備に添加可能である。例えば水設備には約2,000ppmから約8,000ppmまで、例えば2,800ppmから6,000ppmの塩化ナトリウムが含まれてよい。場合によりリゾチームは塩化ナトリウムと相乗的に作用し、微生物、特に藻類の増殖を制御する組成物を与える。藻類および/または他の微生物を制御するリゾチームの活性により、このような水設備において塩素発生機を稼動する必要性は減少し、電力費が低減し、過剰塩素処理に起因する望ましからざる影響を受ける見込みが減るかもしれない。
リゾチームは、塩素を減少または除去するために処理された水設備中の藻類および他の微生物を制御するために添加してもよい。例えば、水族館には、一般的な都市水道水に存在する量でさえ塩素に感受性を示す植物種および動物種がいる場合があり、よってそこで使用される水は塩素除去のためにろ過または処理しなければならない。その後リゾチームは、塩素の減少または除去により失われた少なくとも数種の微生物の制御活性を提供することが可能である。
さらに当然のことながら、少なくとも一種の微生物の増殖を「制御する」(例えば防止する)ことによって微生物増殖は少なくとも部分的に阻害される。すなわち、微生物は増殖しないか、あるいは本質的に増殖しない。少なくとも一種の微生物の増殖を「制御する」と、望ましいレベルで微生物集団個体数は維持され、望ましいレベルまで(検出不能限界にまで)集団個体数は減少し、および/または微生物増殖は少なくとも部分的に阻害される。よって本発明の1つの実施態様では、少なくとも一種の微生物に攻撃されやすい製品、材料または媒体は、微生物に起因するこの攻撃、および結果として生ずる損傷、および他の有害な影響から少なくとも部分的に保護されている。さらに、また当然のことながら、少なくとも一種の微生物の増殖を「制御する」工程は、低レベルの少なくとも一種の微生物を静生物的に減少させること、および/または維持することも含み、そのため微生物による攻撃、および結果として生ずる任意の損傷または他の有害な影響が軽減し、すなわち微生物増殖速度または微生物攻撃速度が落ち、および/または増殖または攻撃がなくなる。本発明の組成物は低毒性であることが好ましい。
これらの微生物の例としては、真菌、細菌、藻類およびそれらの混合体、例えばトリコデルマビリディ(Trichoderma viride)、クロコウジカビ(Aspergillus niger)およびクロレラ(Chlorella)種などが含まれるが、これらに限定されない。さらなる例として、バシラス(Bacillus)種のようなグラム陽性微生物が含まれる。
リゾチームは概して酵素命名法で”EC 3.2.1.17”と指定されており通常ムラミダーゼとも称される。本発明で使用のリゾチームは、任意の植物または動物源などの任意の周知のリゾチーム源由来でよく、組換え手段を含む任意の酵素生成、単離または精製法により得てもよい。リゾチームは工業規模で、精製した形態で市販されている。通常、精製した酵素は白色固体の形態となる。
オプションとして、リゾチームは熱処理リゾチームまたは熱改変リゾチームであり得る。リゾチームはリゾチーム二量体であり得る。リゾチームは、例えば水槽中で加熱するなど、温度を上昇させながらリゾチームを過熱して熱改変することが可能である。温度は、リゾチームを改変するのに、例えばリゾチーム二量体を形成するのに十分な任意の温度であり得る。例えば約50℃またはそれ以上の温度、例えば70℃〜100℃、より詳しくは80℃の温度を約20分間使用できる。本発明の目的のため、一種を超えるリゾチームが存在できる。例えば、一種の非改変リゾチームは熱改変リゾチームと共に存在できる。さらに、リゾチーム二量体は、存在する他のリゾチームを有することができる。例えば、本発明のリゾチームは、リゾチーム二量体5%〜リゾチーム二量体50%以上を有することができる。例えば、リゾチーム二量体は1%〜50%または10%〜35%の量で存在できる。熱処理または熱改変リゾチームはリゾチームの部分的または完全な熱変性として機能を果たすことができる。上述のように、リゾチームの任意の組み合わせを本発明で使用できる。
本明細書で記述したとおり、少なくとも一種の四級アンモニウム化合物の任意の添加または存在は、リゾチームと共に使用した場合には抗菌活性をさらに促進し、特に抗藻活性を促進する。例えば、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウムなどの四級アンモニウム化合物は殺藻剤として市販されている。四級アンモニウム化合物を使用すると、広範囲の抗藻活性が与えられ、問題となる藻に抗する効率が高まる可能性がある。特に、リゾチームおよび四級アンモニウム化合物は相乗的に作用し、特に有用で倹約的な抗菌系を提供すると考えられている。
本発明に記載の相乗的抗菌効果を付加するために使用してよい四級アンモニウム化合物は任意のアンモニウム源から得ることができる。例えば、四級アンモニウム化合物は単一の四級アンモニウム基またはポリ四級アンモニウム化合物を含む化合物であってよい。好適な四級アンモニウム化合物の例としては、例えばN,N‐ジエチル‐N‐ドデシル‐N‐塩化ベンジルアンモニウム、N,N‐ジメチル‐N‐オクタデシル‐N‐(ジメチルベンジル)塩化アンモニウム、N,N‐ジメチル‐N,N‐塩化ジデシルアンモニウム、N,N‐ジメチル‐N,N‐塩化ジドデシルアンモニウム、N,N,N‐トリメチル‐N‐塩化テトラデシルアンモニウム、N‐ベンジル‐N,N‐ジメチル‐N‐(C12‐C18アルキル)塩化アンモニウム、N‐(ジクロロベンジル)‐N,‐N‐ジメチル‐N‐塩化ドデシルアンモニウム、N‐塩化ヘキサデシルピリジニウム、N‐臭化ヘキサデシルピリジニウム、N‐ヘキサデシル‐N,N,N‐臭化トリメチルアンモニウム、N‐塩化ドデシルピリジニウム、N‐二硫酸ドデシルピリジニウム、N‐ベンジル‐N‐ドデシル‐N,N‐ビス(ベータ‐ヒドロキシ‐エチル)塩化アンモニウム、N‐ドデシル‐N‐ベンジル‐N,N‐塩化ジメチルアンモニウム、N‐ベンジル‐N,N‐ジメチル‐N‐(C12‐C18アルキル)塩化アンモニウム、N‐ドデシル‐N,N‐ジメチル‐N‐エチル硫酸エチルアンモニウム、N‐ドデシル‐N,N‐ジメチル‐N‐(1‐ナフチルメチル)塩化アンモニウム、N‐ヘキサデシル‐N,N‐ジメチル‐N‐塩化ベンジルアンモニウムまたはN‐ドデシル‐N,N‐ジメチル‐N‐塩化ベンジルアンモニウムを含む。四級アンモニウム化合物はポリ四級アンモニウム化合物でもよい。使用してよい抗菌性ポリ四級アンモニウム化合物には、米国特許第3,874,870号、第3,931,319号、第4,027,020号、第4,089,977号、第4,111,679号、第4,506,081号、第4,581,058号、第4,778,813号、第4,970,211号、第5,051,124号、第5,093,078号、第5,142,002号および第5,128,100号に記述されているものが含まれ、これらは参照により本明細書に援用される。ポリ四級アンモニウム化合物の例として、ポリ(オキシエチレン‐(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)二塩化エチレン)が含まれ、Buckman Laboratories International, Inc.からWSCPの商標で市販されている。
水設備で微生物を死滅または予防または増殖阻害する方法として、リゾチーム、場合により四級アンモニウム化合物は、リゾチームおよび四級アンモニウム化合物が作用して水設備で微生物を死滅または予防または増殖阻害する抗菌薬を提供するような条件下で、水設備に提供してもよい。
影響を受けた系全体を処理するに先だって多様な濃度を試験するだけで、当業者は、特定の応用に有用なリゾチームの有効量、および場合により四級アンモニウム化合物の有効量を容易に決定することができる。例えば、処理される水設備において、リゾチームの濃度は約0.01ppm〜5,000ppmなど任意の有効量でよく、藻類を処理する場合、好ましい範囲は約0.01ppm〜約2,000ppm、好ましくは約0.1〜約500ppmの範囲である。
四級アンモニウム化合物は、0.01ppm〜約1,000ppm、好ましくは約0.1ppm〜約100ppmの範囲など任意の有効量で水設備に存在してよい。
上述または本出願の別の部分に記述しているリゾチームおよび四級アンモニウム化合物の濃度は、成分が水設備に結合もしくは添加された時点での最初の成分濃度、および/または成分が水設備と相互作用した後の任意の時点での成分濃度であってよい。
リゾチームおよび少なくとも1種の四級アンモニウム化合物の両方が本発明の方法に使用されるのであれば、成分は別々に水設備に添加し、あるいはそれらを結合させて水設備に添加する組成物を形成してもよい。別々に添加するのであれば、成分を添加する順序は重要ではなく、任意の順序で用いることが可能である。
本発明の方法は、約2〜約11のpH範囲、好ましくは約5〜約9のpH範囲など任意のpHで実施してよい。ヒトまたは魚類などの高等生物が接触する水設備では、pHは中性(およそpH7)であることが好ましい。水設備のpHは当技術分野で周知の酸または塩基を添加して調整してよい。添加する酸または塩基は設備におけるあらゆる成分と反応しないように選択する。しかしpHを調整せずにリゾチームおよび任意の四級アンモニウム化合物を水に添加することが好ましい。
本発明の方法は微生物制御を必要とするあらゆる産業水施設または親水施設に使用してよい。該水設備には金属加工流体、冷却水設備(冷却塔、送入冷却水および廃冷却水)、水中の廃物の処理、例えば汚水処理を行う廃水または下水を含む廃水設備、循環水設備、水泳用プール、温水槽、食品加工設備、飲水設備、レザー加工水設備、白水設備、パルプスラリーおよび他の製紙水または紙加工水設備が含まれるが、これらに限定されない。概してどのような産業水施設または親水施設でも本発明から恩恵を得ることができる。本発明の方法はこのような多様な産業プロセスまたは娯楽施設への送入水の処理にも使用してよい。送入水は最初に本発明の方法で処理し、送入水が産業プロセスまたは娯楽施設に入る前に微生物増殖を阻害することが可能となる。
本発明は、本発明を例示することを目的とした以下の実施例によってさらに明らかになろう。
基本手順

A.殺藻活性の評価.本試験法は藻類増殖を阻害(抑制)する効果について化合物を試験する技術を提供するものである。MIC値は、所与の微生物の増殖を完全に阻害(抑制)するのに必要な化合物の最小レベルと定義される最小阻止濃度を表す。
器具:
試験管、18〜150mm。滅菌試験管が望ましい。
インキュベーター、温度を一定にし(±2℃)、光を調節することが可能。
試薬および材料:
KNO
HPO
MgSO・7H
Fe‐クエン酸アンモニウム(1%溶液)

原液:

原液成分 g/200g脱イオン水中

A.KHPO 1.50
B.MgSO.7HO 1.50
C.NaCO 0.80
D.CaCl.2HO 0.50
E.NaSiO.9HO 1.16
F.クエン酸 1.20
G.PIV金属

NaEDTA 0.750 g
FeCl.6HO 0.097 g
MnCl.4HO 0.041 g
ZnCl 0.005 g
CoCl.6HO 0.002 g
NaMoO.2HO 0.004 g
脱イオン水 1,000.000 ml

播種物
14日間またはクロレラ種(ATCC7516)もしくはフォルミディウム・フォベオラルム(Phormidium foveolarum)(UTEX427)の所望の細胞塊を得るのに必要な日数、改変アレン培地で成長させた培養物から調製した細胞懸濁液。播種する前の播種物を590ナノメーターの波長で測定し、82%の透過率で較正する。

手順:

培地調製:

改変アレン培地(Allen, A. A., 1968)
NaNO 1.5g
HPO 5.0ml 原液A
MgSO.7HO 5.0ml 原液B
NaCO 5.0ml 原液C
CaCl.2HO 10.0ml 原液D
NaSiO.9HO 10.0ml 原液E
クエン酸 1.0ml 原液F
PIV金属 1.0ml 原液G
脱イオン水 1000.0ml
オートクレーブ内で15ポンドの圧力で20分間(121℃)培地を滅菌する。高圧滅菌後、培地を45〜50℃に冷却し、試験管1本当たり培地を5mlずつ分注し、その後化合物および播種物を添加する。
化合物混和:
試験化合物の原液水溶液を調製する。原液の濃度は試験に要する最大用量に従う。原液を希釈し、原液で選択された量より用量が少なくなるようにする。試験管1本当たり、最大量である100マイクロリットルの原液または対応する希釈液を添加することが好ましい。

播種:

試験管1本当たり、培地の種類ごとに、また播種物の種類ごとに、播種物を100マイクロリットル添加する。

インキュベーション:

24℃にセットしたインキュベーター中に、処置薬が入った試験管を置く。植物栽培用蛍光灯で光を供給し、16時間の照明時間および8時間の遮光時間を作る。

試験管の評定:

処置薬が入った試験管を陽性であるか陰性であるかについて評定する:
・試験管中の培地で藻類が増殖していれば(底に緑色沈殿)、陽性(汚染されている)。
・試験管中の培地が無色のままであれば陰性(汚染なし)。
対照は常に陽性である。化合物の最小阻止濃度(MIC)は藻類増殖の陰性を示す最小の用量である。

相乗効果の評価:
チェッカーボード希釈法(YanおよびHancock, 2001)により相乗効果を測定した。ここでは1種の化合物を並んだ試験管に沿って希釈し、他の化合物をカラムに沿って希釈する。この方法は、他の化合物の存在下で各化合物のMICの減少を見出すことに焦点を当てている。結果は以下のように計算する分画阻害濃度指数(FIC)で表す:
FIC=[A]/MIC+[B]/MIC
式中、MICおよびMIC=化合物AおよびB単独のMICであり、
[A]および[B]=化合物AおよびBを合わせた場合のMICである。
FIC指数<1は相乗効果があることを示す;指数0.5は組み合わせた各化合物のMICが4倍減少しているに等しいことを表す。FIC指数1.0は活性が増加したことを表し(合わせた各化合物のMICが2倍減少)、指数>1は拮抗作用を示す;指数>4は事実上の拮抗作用を表す。
B.殺菌活性の評価.本方法は化学物質の抗菌特性をそのMIC値の測定により評価する際、用いるのに適している。MIC値は、所与の生物を90%以上死滅させるのに要する化合物の最小レベルと定義される最小阻害濃度を表している。

器具:

1.試験管、18x150mm使い捨て培養試験管‐滅菌済
2.滅菌1mlおよび10mlピペット
3.温度を37℃±1℃に維持可能なインキュベーター
4.オートクレーブ
5.pHメーター
6.1〜200ulマイクロピペットチップ
7.Eppendorfマイクロピペット
8.McFarland標準液#1
9.ペトリ皿:プラスチック製使い捨てペトリ皿、100x15mmサイズ

3.培地調製:

1.Difco Plate Count寒天:23.5gを1Lの脱イオン水に懸濁して寒天を再水和し、沸騰させて溶解する。必要に応じて分注し、スチームオートクレーブ中、121℃で15分間滅菌する。
2.基礎塩基質、pH7:
Trizma(登録商標)(Tris)HCl 3.9g
Trizma(登録商標)(Tris)塩基 0.05g
(注記:以下を添加する前にpHを適切にする。どちらか一方を多めにした適切なTrizma(登録商標)バッファーで調整する)
グルコース 0.02グラム
ペプトン 0.01グラム
硝酸アンモニウム 1.0 グラム
硫酸マグネシウム、七水和物 0.25グラム
塩化カルシウム 0.25グラム
121℃で15分間高圧滅菌する。
C.播種物.目的とする細胞濃度を得るための、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(ATCC6538)または枯草菌(Bacillus subtilis)(ATCC6633)またはエンテロバクターアエロゲネス(Enterobacter aerogenes)(ATCC13048)での18〜24時間の細菌培養物の細胞懸濁液。McFarland比濁計硫酸バリウム標準液または数種の他の好適な方法を使用して、100μlの播種物を5mlの基礎塩基質に添加した場合、細胞の終濃度が1ml中1x10〜1x10個になるように細菌懸濁液濃度を調整する。
D.化合物混和.試験化合物の原液水溶液を調製する。原液の濃度は試験に要する最大用量に従う。原液を希釈し、原液で選択された量より用量が少なくなるようにする。試験管1本当たり、最大量である100μlの原液または対応する希釈液を添加しなければならない。
E.播種およびインキュベーション.試験管1本当たり、培地の種類ごとに、また播種物の種類ごとに、播種物を100μl添加し、37℃で18時間インキュベートする。
F.プレート計数法による試験管の評定.混釈平板計数寒天を標準法(米国公衆衛生協会;1995)に記述されているとおりに調製した。滅菌ピペットを使用して、滅菌ペトリ皿(直径100mm)の中央に1ミリリットルの試料を添加した。滅菌し、融解した(44〜46℃)プレート計数寒天(pH7.0;Difco)を添加し、プレートを旋回させて試料と混合した。試料を固化するまで室温で冷却し、その後反転させて35±0.5℃で48±2時間インキュベートした。48±2時間以内にプレート計数培地中またはその上で形成されたコロニーを標準法に記述されているとおりに計数し、結果をCFU/ミリリットルで報告した。適用可能であれば、この値に希釈係数を乗じ、正確なCFU/ミリリットルを得た。
本試験では、化合物のMICは90%死滅させる濃度である。これを以下の式を用いて計算する。
対照の平均CFU/ml−処置プレートの平均CFU/ml x100
対照の平均CFU/ml
G.相乗効果の評価.チェッカーボード希釈法(YanおよびHancock, 2001)により相乗効果を測定した。ここでは1種の化合物を並んだ試験管に沿って希釈し、他の化合物をカラムに沿って希釈する。この方法は、他の化合物の存在下で各化合物のMICの減少を見出すことに焦点を当てている。結果は以下のように計算する分画阻害濃度指数(FIC)で表す:
FIC=[A]/MIC+[B]/MIC
式中、MICおよびMIC=化合物AおよびB単独のMICであり、
[A]および[B]=化合物AおよびBを合わせた場合のMICである。
FIC指数<1は相乗効果があることを示す;指数0.5は合わせた各化合物のMICが4倍減少しているに等しいことを表す。FIC指数1.0は活性が増加したことを表し(合わせた各化合物のMICが2倍減少)、指数>1は拮抗作用を示す;指数>4は事実上の拮抗作用を表す。
これは藻類を制御するための純粋に酵素的な系である。リゾチームは本発明の有効成分として単独で使用されることが好ましい。
・リゾチーム(Sigma)、塩化リゾチーム(NutriScience)、塩化リゾチーム(MP Biomedicals)をクロレラ種(ATCC7516)に対して試験した。インキュベーション期間は24℃で14日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
リゾチームは、藻類を制御するために水処理および親水施設業界(例えばBUSAN 77(商標)製品)に一般的に使用される四級アンモニウム化合物との併用にも適用可能である。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)と塩化ベンザルコニウムとの併用。試験生物はクロレラ種(ATCC7516)であった。インキュベーション期間は24℃で18日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=2.00mg製品/l
MIC=塩化ベンザルコニウム単独のMIC=2.00mg製品/l
[A]=塩化ベンザルコニウムと併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用した塩化ベンザルコニウムのMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)と塩化ベンザルコニウムとの併用。試験生物はフォルミディウム・フォベオラルム(UTEX427)であった。インキュベーション期間は24℃で18日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=1.00mg製品/l
MIC=塩化ベンザルコニウム単独のMIC=2.00mg製品/l
[A]=塩化ベンザルコニウムと併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用した塩化ベンザルコニウムのMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物はクロレラ種(ATCC7516)であった。インキュベーション期間は24℃で18日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=2.00mg製品/l
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=0.7mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物はフォルミディウム・フォベオラルム(UTEX427)であった。インキュベーション期間は24℃で18日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=1.00mg製品/l
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=2.00mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物はクロレラ種(ATCC7516)であった。インキュベーション期間は24℃で34日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=2.00mg製品/l
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=2.00mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物はフォルミディウム・フォベオラルム(UTEX427)であった。インキュベーション期間は24℃で34日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=2.00mg製品/l
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=2.00mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物は黄色ブドウ球菌(ATCC6538)であった。インキュベーション期間は37℃で18時間であった。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=500.0mg製品/l
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=0.8mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg製品/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物は枯草菌(ATCC6633)であった。インキュベーション期間は37℃で18時間であった。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=500.0mg製品/l
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=2.0mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg製品/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(MP Biomedicals)とBUSAN 77(商標)製品との併用。試験生物はエンテロバクターアエロゲネス(ATCC13048)であった。インキュベーション期間は37℃で18時間であった。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC:>1000.0mg製品/l
注記:E.アエロゲネスに対する塩化リゾチームのMICは、示した濃度範囲内で測定しなかったが、相乗作用の存在を示すため、試験した最高濃度である1000mg製品/lを越えるものとして示した。
MIC=BUSAN 77(商標)製品単独のMIC=0.8mg製品/l
[A]=BUSAN 77(商標)製品と併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用したBUSAN 77(商標)製品のMIC(mg製品/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(NutriScience)と塩化ナトリウムとの併用。試験生物はクロレラ種(ATCC7516)であった。インキュベーション期間は24℃で14日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=2.00mg製品/l
MIC=塩化ナトリウム単独のMIC=30,000mg製品/l
[A]=塩化ナトリウムと併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用した塩化ナトリウムのMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
塩化リゾチーム(NutriScience)と塩化ナトリウムとの併用。試験生物はフォルミディウム・フォベオラルム(UTEX427)であった。インキュベーション期間は24℃で14日間であり、16時間の照明時間および8時間の遮光時間の下で行った。
Figure 2009527346
MIC=塩化リゾチーム単独のMIC=2.00mg製品/l
MIC=塩化ナトリウム単独のMIC=20,000mg製品/l
[A]=塩化ナトリウムと併用した塩化リゾチームのMIC(mg製品/l)
[B]=塩化リゾチームと併用した塩化ナトリウムのMIC(mg有効成分/l)
*=A値<1は同時に使用した両成分の相乗的活性を意味する。
出願人は明確に、本開示において全引用文献すべての全内容を援用する。さらに、ある量、濃度または他の値またはパラメータが、ある範囲、好適な範囲、または上方の好適値および下方の好適値のリストのいずれかにある場合、範囲が別々に開示されているか否かにかかわらず、これは任意の上限または好適値および任意の下限または好適値の任意のペアから形成された範囲すべてを明確に開示することと理解されているものとする。数値の範囲が本明細書に列挙されている場合、別段記述がない限り、その範囲はそのエンドポイント、ならびにその範囲内の整数および分率すべてを包含するように意図されている。本発明の範囲は、ある範囲を定義する場合に列挙される特定の値に限定されないように意図されている。
本発明の他の実施態様は、本明細書の検討および本明細書に開示した本発明の実施から当業者には明らかであろう。本明細書および実施例は、以下の請求項およびその同等物に示された本発明の実際の範囲と精神のみで例示されるものと考えられるように意図されている。

Claims (17)

  1. 水設備において少なくとも1種の微生物の増殖を制御する方法であって、本質的にリゾチームから成る組成物を水設備に添加する工程を含む方法。
  2. 該水設備において藻類の増殖を制御する、請求項1記載の方法。
  3. 前記リゾチームが熱処理または熱改変リゾチームである、請求項1記載の方法。
  4. 前記リゾチームがリゾチーム二量体である、請求項1記載の方法。
  5. 該リゾチームを該水設備に添加し、リゾチーム濃度が約0.01〜約100ppmである、請求項1記載の方法。
  6. 該リゾチームを該水設備に添加し、リゾチーム濃度が約0.1〜約10ppmである、請求項1記載の方法。
  7. 該水設備が水泳用プール、温水槽または温泉である、請求項1記載の方法。
  8. 該水設備が塩素発生機を備えた再循環水設備であり、該再循環水設備が約2,000〜約6,000ppmの塩化ナトリウムを含む、請求項1記載の方法。
  9. 該水設備が水産養殖用の手段である、請求項1記載の方法。
  10. 該水設備が塩素除去される再循環水設備である、請求項1記載の方法。
  11. 水設備において少なくとも1種の微生物の増殖を制御する方法であって、少なくとも1種のリゾチームと少なくとも1種の四級アンモニウム化合物とを合わせて含む組成物を添加する工程を含む方法。
  12. 該リゾチームを該水設備に添加し、リゾチーム濃度が約0.01〜約5,000ppmである、請求項11記載の方法。
  13. 該リゾチームを該水設備に添加し、リゾチーム濃度が約0.1〜約500ppmである、請求項11記載の方法。
  14. 該四級アンモニウム化合物を該水設備に添加し、該四級アンモニウム化合物濃度が約0.01〜約1,000ppmである、請求項11記載の方法。
  15. 該四級アンモニウム化合物を該水設備に添加し、該四級アンモニウム化合物濃度が約0.1〜約100ppmである、請求項11記載の方法。
  16. 該リゾチームおよび四級アンモニウム化合物を該水設備に添加し、リゾチーム濃度が約0.1〜約500ppm、また該四級アンモニウム化合物濃度が約0.1〜約100ppmである、請求項11記載の方法。
  17. 水設備において藻類の増殖を制御する、請求項11記載の方法。
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