JP2009525949A - 炎症性腸疾患を予防または治療するための組成物および方法 - Google Patents

炎症性腸疾患を予防または治療するための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

ネコの炎症性腸疾患(IBD)を予防または治療するために、ドコサヘキサエン酸を含む組成物(DHA)、および、任意にエイコサぺンタエン酸(EPA)、アラキドン酸(ARA)、リノール酸(LA)、および、α−リノール酸(ALA)からなる群より選択される1またはそれより多くの脂肪酸がネコに投与される。

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、一般的に、炎症性腸疾患を予防または治療するための組成物および方法に関し、具体的には、ネコの炎症性腸疾患を予防または治療するためのドコサヘキサエン酸の使用に関する。
関連技術の説明
用語「炎症性腸疾患」または「IBD」は、消化管の粘膜固有層内への炎症性浸潤を特徴とする慢性的な特発性の胃腸障害の一群を意味する。IBDには、分節性の肉芽腫性腸炎(segmental granulomatous enterocolitis)、リンパ形質細胞性腸炎、好酸球性胃腸炎、リンパ球性腸炎、化膿性腸炎、および、組織球性大腸炎が包含される。最も一般的なタイプのIBDは、リンパ形質細胞性の形態であると思われる。これらの特定のタイプのIBDは、粘膜固有層で見出される炎症性浸潤のタイプに基づいて特徴付けられる。炎症性浸潤は、重症度および細胞型に関して極めて多様な形態をとり得るが、リンパ球および形質細胞が最も一般的な細胞型である。炎症性浸潤は、胃、小腸および結腸で生じる可能性がある。ネコの場合、例えば胃および小腸が影響を受けることがほとんどである。多くの場合において、腸の複数の分節において発生し、臨床徴候は混合型の可能性があるが、これは粘膜病変が広範囲に分布することを示している。IBDの重症度は、軽度の臨床徴候から、生命を脅かすタンパク喪失性腸症に至るまで様々である。
粘膜における炎症性浸潤は、IBDの臨床症状の原因である。粘膜における炎症は、正常な吸収に関する工程を崩壊させる。このような崩壊によって、吸収不良および浸透圧性下痢が生じる。消化管の透過性が変化することによって、腸管内腔への体液、タンパク質および血液の漏出が生じる可能性がある。脂肪、炭水化物および胆汁酸の吸収不良によって、分泌性下痢が生じる。また炎症性メディエーターも、杯状細胞による腸内分泌および粘液産生を直接開始させる可能性がある。粘膜における炎症性浸潤は、腸および結腸の運動パターン、平滑筋へのプロスタグランジンおよびロイコトリエンの作用に起因するメカニズムを変化させる可能性がある。胃および小腸の炎症は、嘔吐を引き起こす受容体を刺激する。例えばネコの場合、最も一般的なIBDの臨床徴候は、慢性嘔吐、下痢、および、体重減少である。
IBD発症の基本的な経路は、過敏症を含む。2つの関連する理論で、過敏性反応の根本的な原因を説明する試みがなされている。第一の理論では、IBDを有するネコは、腸粘膜バリアにおける欠陥を発生させていると推測している。粘膜の完全性が失われることによって、消化管の透過性、および、正常な場合には許容されるアレルゲンに対する過敏性の応答が増加する。第二の理論では、IBDは、管腔の抗原に対する異常な免疫応答によって生じると推測している。これら両方の起こり得る経路によって、炎症性メディエーターの放出に至る。これらの物質は、腸粘膜表面にさらにダメージを与え、炎症のサイクル、および、バリア機能の喪失を引き起こす可能性がある。
必須脂肪酸は、細胞機能の調節において特定の役割を有する。例えば、オメガ−3エイコサぺンタエン酸(EPA)、および、オメガ−6アラキドン酸およびガンマ−リノレン酸は、局所ホルモンおよび炎症のメディエーターとして機能する免疫調節性分子であるエイコサノイド合成のための前駆体である。アラキドン酸(ARA)から合成されたエイコサノイドは、エイコサぺンタエン酸およびガンマ−リノレン酸から生産されたエイコサノイドと比較して炎症促進性であり、過剰な量で生産されると病的状態をもたらす可能性がある。マクロファージは、重要なエイコサノイド源であり、炎症性反応および免疫反応の強度および持続時間を調節する。マクロファージおよびリンパ球の膜リン脂質中の主要なポリ不飽和脂肪酸は、ARAである。ガンマ−リノレン酸またはEPAが投与されると、マクロファージの膜内のARAが、エイコサぺンタエン酸またはガンマ−リノレン酸に交換される。このような交換の結果、ARAによって誘導されたエイコサノイドの生産が少なくなり、EPAによって誘導された、または、ガンマ−リノレン酸によって誘導されたエイコサノイドの生産が多くなり、それによって炎症性変化に対する免疫応答が減少する。
確実なIBD診断は、内視鏡または外科技術によって採取された粘膜または全層腸生検標本の組織病理学試験に基づいている。従って、ネコのIBDを診断するための、生検標本の採取よりも侵襲性の低い代替法への必要性がある。また、ネコのIBDの予防および治療に有用な新規の方法および組成物への必要性もある。
発明の要約
従って、本発明の目的は、ネコにおけるIBDを予防または治療する方法を提供することである。
本発明のその他の目的は、ネコにおけるIBDの予防または治療に適した組成物を提供することである。
本発明のその他の目的は、ネコがIBDに罹っているかどうかを決定する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ネコにおけるIBDの予防または治療に有用な食品、化合物、成分および装置の組み合わせを含む、キットの形態の製造品を提供することである。
本発明のその他の目的は、本発明の方法、組成物、製造品および利点に関する情報を伝達するための手段を提供することである。
これらのおよびその他の目的の1つまたはそれより多くは、IBDに罹りやすい、または、罹っているネコにおけるIBDを予防および/または治療する新規の方法を用いて達成され、本方法は、上記ネコに、治療有効量のドコサヘキサエン酸(DHA)を投与することを含む。また、IBDの診断方法、および、IBDの予防および/または治療に有用な食品、化合物、成分および装置の組み合わせを含むキットも提供される。
本発明のさらなる目的、特徴および利点は、当業者にはよく知られていると思われる。
発明の詳細な説明
一形態において、本発明は、IBDに罹ったネコにおけるIBDの治療方法を提供する。IBDを治療することとは、IBDを改善、抑制および/または根絶することを含む。当業者であれば、診断テスト(例えば、全血球計算、血清生化学、血清中のチロキシンレベル、免疫不全ウィルス試験、ネコ白血病ウイルス試験、尿検査、寄生虫および細菌に関する検便);食事の検査;腹部のX線撮影および/または超音波;および、/または、粘膜または全層腸生検標本の試験を利用して、IBDを診断する(および、IBDとその他の胃腸疾患とを区別する)ことができる。その他の形態において、本発明は、IBDを発症させやすいネコにおけるIBDの予防方法を提供する。IBDを予防することとは、IBDの危険を減少させること、IBDの発病を遅らせること、および/または、ネコがIBDを発症させないように維持することを含む。本方法は、ネコに、治療有効量のドコサヘキサエン酸(DHA)を投与することを含む。治療有効量とは、ネコがIBDに罹っている場合はIBDを治療する、または、ネコがIBDを発症しやすい場合はIBDを予防する、または、IBDに罹りやすい、または、罹っているネコにおけるCD4+リンパ球および好中球のレベルを低くするという目的を達成すると予想される量である。投与とは、ネコに、DHAまたはその他の化合物を、適切な剤形で、適切な投与経路(例えば、経口、外用または非経口的な経路)によって導入することを意味する。DHAは、例えば、純粋なDHAまたはDHA誘導体(例えば、エステルのような塩)として投与してもよいし、または、DHAおよび/またはDHA誘導体を含む組成物として投与してもよい。本明細書においてDHAおよびその他の脂肪酸と言う場合、それにはこのような化合物の誘導体も含まれる。またDHAを含む組成物は、1種またはそれより多くの従来の製薬上許容できる賦形剤(例えば、アジュバント、キャリアーおよび/または媒体)を含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、DHAを含む組成物は、食品組成物を含んでいてもよい。
本発明は、EPAまたはその他の類似の脂肪酸ではなくDHAが、ネコにおけるIBDの予防または治療に有用であり、DHAは、その他の動物において逆の作用を有する可能性があるという驚くべき発見に基づく。EPAおよび関連の脂肪酸は、単独でも、または、組み合わせてもIBDを予防または治療しないが、これらは、IBDの予防または治療においてDHAを補うのに有用である。従って、DHA単独、または、EPAおよび関連の脂肪酸と組み合わせたDHAは、ネコに治療有効量で投与すると、IBDの予防または治療に有効であるという予想外の結果が得られた。
本明細書において説明されるように、DHAが治療有効量で投与されると、DHAは、ネコ、例えばIBDに罹りやすい、または、罹っているネコにおけるCD4+リンパ球および好中球のレベルを効果的に低くする。
いくつかの実施態様において、本方法は、ネコに、約6〜約165mg/kg体重/日のDHAを投与することを含む。このような実施態様のいくつかにおいて、ネコに、約12〜約65mg/kg体重/日のDHAが投与される。その他の実施態様において、ネコに、約12〜約32mg/kg体重/日のDHAが投与される。DHAの一日量は、単回投与で投与してもよいし、またあるいは、合計して1日用量になる2回またはそれより多くに分割した投与量で投与してもよい。
いくつかの実施態様において、DHAを投与することは、ネコにDHAを供給すること、すなわち、DHA、または、DHAを含む組成物(DHA誘導体を含む)を供給することを含む。
様々な実施態様において、ネコに供給されるDHAを含む組成物には、食品組成物が含まれる。いくつかの実施態様において、本食品組成物は、繁殖または生命維持に必要なAAFCOの最低栄養基準を満たしている。2005 AAFCO Official Publication,137〜40頁を参照。いくつかの実施態様において、本食品組成物には、ドライフードが含まれる。その他の実施態様において、本食品組成物には、セミモイストフードが含まれる。さらにその他の実施態様において、本食品組成物には、モイストフードが含まれる。本明細書で用いられる「ドライ」、「モイスト」および「セミモイスト」という用語は、当業者にはよく知られている。本食品組成物は、サプリメント、特別食(treat)、スナック、または、部分的に、もしくは完全に食用の玩具であってもよい。いくつかの実施態様において、本組成物には、1種またはそれより多くの食品の混合物、または、低アレルギー性の食品組成物が含まれる。
いくつかの実施態様において、上記ネコは、コンパニオンキャット(companion feline)である。コンパニオンキャットは、ペットとして飼われているネコであってもよい。またコンパニオンキャットは、ペットとして飼われているかどうかに関係なく、例えばネコ(Felis domesticus)のような広く飼いならされた種に由来するネコであってもよい。いくつかの実施態様において、上記ネコは、発育期のネコである。発育期のネコとは、成長したサイズに達していないネコである。例えば、発育期のネコは、典型的には約1歳未満のネコである。いくつかの実施態様において、上記ネコは、成長したネコである。成長したネコとは、若年期の成長および発達が終わった後のあらゆる年齢のネコであり、年長のネコ、および、老齢のネコが含まれる。例えば、成長したネコとは、典型的には約1歳からその寿命の最後までのいずれかの年齢のネコである。年長のネコとは、ネコが明白な老化の物理的または行動徴候を示すかどうかに関係なく、加齢随伴病に罹る危険を有するようなあらゆる年齢のネコである。例えば、年長のネコは、典型的には約7〜11歳のネコである。老齢のネコとは、高齢の徴候を示すネコである。例えば、老齢のネコは、典型的には、約12歳およびそれより高齢のネコである。
特に他の指定がない限り、本明細書における全てのパーセンテージは、乾物の重量に基づく重量パーセンテージである。用語「乾物の重量に基づく」とは、組成物中の成分の濃度を、組成物中の全ての水分を除去した後に測定することを意味する。
いくつかの実施態様において、前記ネコに投与される組成物は、約0.05〜約1%のDHAを含む。このような実施態様うちいくつかにおいて、本組成物は、約0.1〜約0.4%のDHAを含む。その他の実施態様において、本組成物は、約0.1〜約0.2%のDHAを含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05〜約0.2%のDHAを含む。さらなるこのような実施態様において、本組成物は、約0.05〜約0.15%のDHAを含む。加えて、このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05、または、約0.1〜約0.15、約0.2、または、約0.4%のDHAを含む。
追加の実施態様において、前記ネコに投与される組成物は、エイコサぺンタエン酸(EPA)、アラキドン酸(ARA)、リノール酸(LA)、および、α−リノール酸(ALA)からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸をさらに含む。このような実施態様うちいくつかにおいて、本組成物は、約0.05〜約1%の組成物中に存在する各脂肪酸を含む。このような実施態様のうちその他において、本組成物は、約0.1〜約0.5%、または、0.1〜約0.3%の上記脂肪酸を含む。一実施態様において、前記ネコに投与される組成物は、約0.05〜約1%のEPAをさらに含む。このような実施態様うちいくつかにおいて、本組成物は、約0.1〜約0.5%のEPAを含む。このような実施態様のうちその他において、本組成物は、約0.1〜約0.3%のEPAを含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05〜約0.3%のEPAを含む。さらなるこのような実施態様において、本組成物は、約0.15〜約0.3%のEPAを含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05、約0.1、または、約0.15〜約0.2、約0.3、約0.4、または、約0.5%のEPAを含む。
いくつかの実施態様において、ネコに投与される本組成物は、約0.05〜約1%のDHA、および、約0.05〜約1%のEPAを含み、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1〜約2である。このような実施態様うちいくつかにおいて、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1.2〜約1.8である。このような実施態様のうちその他において、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1.2〜約1.5である。このような実施態様のうちさらにその他において、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1.3〜約1.6である。加えて、さらなるこのような実施態様において、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1、約1.2もしくは約1.3〜約1.5、約1.6、約1.8、または、約2である。
いくつかの実施態様において、上記予防および治療方法は、DHA、または、DHAと、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸との組み合わせを投与することと共に、ネコに抗炎症性腸疾患(抗IBD)剤を投与することをさらに含む。抗IBD剤は、IBDを予防または治療するために用いられる化合物、それらの誘導体(例えば、その化合物の塩、溶媒化合物、または、水和物)、または、このような化合物および/または誘導体を含む組成物である。「〜と共に」とは、抗IBD剤を、DHAと一緒にネコに投与すること、または、DHAとは別々に、同一または異なる頻度で、同一または異なる投与経路によって、さらに、DHAとほぼ同じ時間に、または、定期的にのいずれかで、ネコに投与することのいずれかを意味する。「ほぼ同時に」とは、一般的に、抗IBD剤が、ネコにDHAが投与される時に投与されるか、または、ネコにDHAを投与してから約72時間以内に投与されるかのいずれかを意味する。「定期的に」とは、一般的に、抗IBD剤は、抗IBD剤の投与に適した処方計画に従ってネコに投与され、一方でDHAを含む組成物は、そのネコにとって適切になるように定期的にネコに供給されることを意味する。従って、用語「〜と共に」には、具体的には、抗IBD剤はネコに既定された期間投与されるが、DHAはそれよりずっと長い期間(例えば死ぬまで)ネコに投与されるような状況も含まれる。1種より多くの物質がネコに投与される場合、物質それぞれの剤形および投与経路は様々であってよい。当業者であれば、ネコに供給されるDHAを含む組成物が単一種類であっても、またあるいは、ネコに様々なDHAを含む組成物が多様な時間間隔で供給される場合でも、1種またはそれより多くの抗IBD剤をネコに投与できるということが理解されるだろう。
適切な抗IBD剤としては、例えば、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、ブレドニゾロン)、免疫抑制剤(例えば、アザチオプリン)、および、抗生物質(例えば、メトロニダゾール、アモキシリン、タイロシン)が挙げられる。抗IBD剤は、例えば無機酸または有機酸から誘導された塩の形態で投与することができる。特定の化合物によっては、その化合物の塩が、例えば強化された様々な温度および湿度における薬剤の安定性、または、望ましい水溶性または油溶性のような1種またはそれより多くの塩の物理特性のために有利な場合がある。このような塩として好ましくは、製薬上許容できる塩である。
好ましい抗IBD剤の1日あたりの総用量(単一用量、または、数回に分けた用量のいずれかで投与される)は、典型的には、約0.001〜約100mg/kg体重であり、より好ましくは約0.01〜約30mg/kg体重であり、さらにより好ましくは約0.01〜約10mg/kg体重である。投与単位の組成物は、上述したような量を含んでいてもよいし、合計して1日用量になるそれらの約量を含んでいてもよい。多くの例において、抗IBD剤の投与は、複数回繰り返されると予想される。1日あたり複数回の用量は、典型的には、必要に応じて1日あたりの総用量を増やすために用いられることがある。好ましい用法に影響を与える要因としては、例えば、ネコの年齢、重量および状態;病気の重症度;投与経路;用いられる具体的な抗IBD剤の活性、有効性、薬物動態学的および毒物学的なプロファイルのような薬理学的な考察;薬物送達システムが利用されるかどうか;および、抗IBD剤が複合薬の一部として投与されるかどうかが挙げられる。従って、用法は広範に様々であってよく、従って、上記で考察された好ましい用法とは異なっていてもよい。
さらにその他の形態において、本発明は、ネコにおいてIBDを予防および/または治療することに適した組成物を提供する。これらの組成物は、本明細書に記載のネコにおけるIBDの予防および/または治療方法に関して説明され、例示される。
さらなる形態において、本発明は、IBDの予防および治療方法に使用するのに適した組成物を製造する方法を提供する。このような組成物は、例えば、混合すると本発明の組成物が得られる2種またはそれより多くの成分(食品組成物を含む)を混合することによって製造してもよいし、または、1種またはそれより多くの食品組成物と、例えばDHA、EPAおよび/または抗IBD剤のような追加成分とを混合することによって製造してもよい。またこのような組成物は、例えば、Small Animal Nutrition,127〜46頁(2000)で考察された方法のうち1種またはそれより多くによって製造してもよい。
さらなる追加の形態において、本発明は、ネコのIBDの予防または治療に適した本発明の組成物を製造するための、DHA、ならびに、任意にEPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の使用を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、約0.05〜約1%のDHAを含む組成物を製造するための、DHAの使用を提供する。このような実施態様うちいくつかにおいて、本組成物は、約0.1〜約0.4%のDHAを含む。その他の実施態様において、本組成物は、約0.1〜約0.2%のDHAを含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05〜約0.2%のDHAを含む。さらなるこのような実施態様において、本組成物は、約0.05〜約0.15%のDHAを含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05もしくは約0.1〜約0.15、約0.2、または、約0.4%のDHAを含む。いくつかの実施態様において、本組成物には、食品組成物が含まれる。
いくつかの実施態様において、本発明は、ネコのIBDを予防および/または治療するための、約0.05〜約1%のDHA、および、約0.05〜約1%の組成物中に存在するEPA、ARA、LAおよび/またはALAのそれぞれを含む組成物を製造するための、DHA、ならびに、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸、好ましくはEPAの使用を提供する。このような実施態様うちいくつかにおいて、本組成物は、約0.1〜約0.4%のDHA、および、約0.1〜約0.5%の1種またはそれより多くのEPA、ARA、LAおよび/またはALAを含む。このような実施態様のうちその他において、本組成物は、約0.1〜約0.2%のDHA、および、約0.1〜約0.3%の1種またはそれより多くのEPA、ARA、LAおよび/またはALAを含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05〜約0.2%のDHA、および、約0.05〜約0.3%の1種またはそれより多くのEPA、ARA、LAおよび/またはALAを含む。さらなるこのような実施態様において、本組成物は、約0.05〜約0.15%のDHA、および、約0.15〜約0.3%の1種またはそれより多くの上記脂肪酸を含む。このような実施態様のうちさらにその他において、本組成物は、約0.05もしくは約0.1〜約0.15、約0.2、または、約0.4%のDHA、および、約0.05、約0.1もしくは約0.15〜約0.2、約0.3、約0.4、または、約0.5%の1種またはそれより多くの上記脂肪酸を含む。いくつかの実施態様において、本組成物には、食品組成物が含まれる。
いくつかの実施態様において、本発明は、ネコのIBDを予防および/または治療するための、約0.05〜約1%のDHA、および、約0.05〜約1%のEPAを含む組成物を製造するためのDHAおよびEPAの使用を提供し、ここで、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1〜約2である。このような実施態様うちいくつかにおいて、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1.2〜約1.8である。このような実施態様のうちその他において、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1.2〜約1.5である。このような実施態様のうちその他において、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1.3〜約1.6である。さらなるこのような実施態様において、組成物中に存在するEPAの量の組成物中に存在するDHAの量に対する比率は、約1、約1.2もしくは約1.3〜約1.5、約1.6、約1.8、または、約2である。いくつかの実施態様において、本組成物には、食品組成物が含まれる。
さらなる形態において、本発明は、ネコがIBDに罹っているかどうかを決定する方法を提供する。本方法は、ネコから得られた血液から回収されたリンパ球を、等量のリンパ球を含む第一、第二および第三のサンプルに分割すること;第二のサンプルを所定量のマイトジェンに所定期間晒すこと;第三のサンプルを、所定量のDHAの存在下で、第二のサンプルと同じ量の同じマイトジェンに第二のサンプルと同じ期間晒すこと;および、全てのサンプル中のリンパ球の増殖レベルを比較すること、を含む。ここで、第二のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルが、第一のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルよりも高く、第三のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルが、第二のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルよりも低い場合、そのネコはIBDに罹っている。
ネコから得られた血液からリンパ球を回収し、これを等量のリンパ球を含むサンプルに分割する。ネコから血液を採取し、その血液からリンパ球を単離し、リンパ球の数を数える手法は、当業者既知である。いくつかの実施態様において、リンパ球は、実施例1で説明されているようにして回収することができる。ネコの血液から単離されたリンパ球は、全てのサンプルが等量のリンパ球を含むように3個またはそれより多くのサンプルに分けられる。いくつかの実施態様において、このようなリンパ球は、3個のサンプル(すなわち、第一、第二および第三のサンプル)に分けられる。これらサンプルのうち1個(すなわち第一のサンプル)は、コントロールとして用いられる。残りの2個のサンプルの一方(すなわち第二のサンプル)は、所定量のマイトジェンに所定期間晒され、他方(すなわち第三のサンプル)は、所定量のDHAの存在下で、第二のサンプルと同じ量のマイトジェンに第二のサンプルと同じ期間晒される。全てのサンプルは、同じ温度で同じ期間インキュベートされる。
マイトジェンは、有糸分裂を誘発する物質である。ネコのリンパ球の有糸分裂を誘発させることができるマイトジェンであればいずれも、本発明の方法に適している。いくつかの実施態様において、マイトジェンは、多クローン性のマイトジェンである。多クローン性のマイトジェンとは、多くの様々な特異性またはクローン起源を有するリンパ球において有糸分裂を誘導するマイトジェンである。本発明のIBD診断方法に適したマイトジェンとしては、例えば、フィトヘムアグルチニン(PHA)、コンカナバリン(ConA)、アメリカヤマゴボウマイトジェン(PWM)、リポ多糖体(LPS)、および、抗CD3抗体が挙げられる。
リンパ球増殖の測定法は当業者既知である。インビトロでリンパ球増殖を測定するあらゆる手法が本発明の方法に適している。インビトロでのリンパ球増殖は、直接的に(例えば、細胞を数えること、または、分裂指数を決定することによって)測定してもよいし、または、間接的に(例えば、リンパ球群における全体的な代謝活性の割合を決定すること、または、デオキシリボ核酸(DNA)の合成をモニターすることによって)測定してもよい。いくつかの実施態様において、インビトロでのリンパ球増殖は、実施例1で考察されているようにして測定される。
本発明の方法のいくつかの実施態様において、リンパ球増殖は、DNA合成をモニターすることによって測定される。DNA合成をモニターおよび測定する手法は、当業者既知である。DNA合成をモニターおよび測定するあらゆる手法が本発明の方法に適している。DNA合成は、例えば、有糸分裂が活性な細胞のDNAをH−チミジン、または、5−ブロモ−2’−デオキシウリジン(BrdU)で標識付けし、続いて、DNAに取り込まれたH−チミジンまたはBrdUの量を決定することによってモニターおよび測定することができる。いくつかの実施態様において、DNA合成は、実施例1で考察されているようにして測定される。
上記で考察したように、ネコがIBDに罹っているかどうかの決定は、第一、第二および第三のサンプルでインビトロでのリンパ球の増殖レベルを比較することによってなされる。第二のサンプル(すなわち、マイトジェンで処理されたが、DHAでは処理されていないサンプル)におけるリンパ球の増殖レベルが、第一のサンプル(すなわち、マイトジェンまたはDHAで処理されなかったコントロールサンプル)におけるリンパ球の増殖レベルよりも高い場合、その分析で用いられたマイトジェンは、第二および第三のサンプルにおいてインビトロでのリンパ球増殖を実際に刺激したことになる。そうであるならば、続いて第三のサンプル(すなわち、マイトジェンおよびDHAの両方で処理されたサンプル)におけるリンパ球の増殖レベルを、第二のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルと比較する。第三のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルが、第二のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルよりも低い場合、DHAがマイトジェンの炎症促進性作用を阻害したことになり、これはすなわち、ネコがIBDを有することを示す。
さらなる形態において、本発明は、IBDの予防または治療に適したキットの形態の製造品を提供する。本キットは、DHA、または、本発明のDHAを含む組成物を含む。いくつかの実施態様において、本キットは、抗IBD剤をさらに含む(すなわち、本キットは、1種またはそれより多くの抗IBD剤を含む)。いくつかの実施態様において、本キットは、(a)ネコにDHAを投与すること、(b)ネコにDHAを投与することと共に、ネコに抗IBD剤を投与すること、(c)ネコにDHAを投与することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療すること、および、(d)ネコにDHAを投与することと共に、抗IBD剤を投与することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療することのうち1種またはそれより多くに関する説明をさらに含む。
いくつかの実施態様において、本キットは、DHAを含む食品組成物を含む。いくつかの実施態様において、本キットは、抗IBD剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、本キットは、(a)ネコにDHAを含む食品組成物を供給すること、(b)ネコにDHAを含む食品組成物を供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与すること、(c)ネコにDHAを含む食品組成物を供給することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療すること、および、(d)DHAを含む食品組成物ネコにを供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療することのうち1種またはそれより多くに関する説明をさらに含む。
さらなる形態において、本発明は、一緒に混合すると(ここで任意に、キットの一部である追加成分またはキットの一部ではない追加成分を共に混合してもよい)、ネコにおいてIBDを予防および/または治療することに適した本発明のDHAを含む組成物が生じる2種またはそれより多くの成分を含むキットの形態である製造品を提供する。混合される予定の2種またはそれより多くの成分のうち1種は、例えば、純粋なDHA、または、それらの誘導体、または、DHAを含む組成物であってもよい。混合される予定の2種またはそれより多くの成分のうちその他の1種は、例えば、食品組成物であってもよい。組成物を製造するために、キットの一部である追加成分またはキットの一部ではない追加成分が必要である場合、本キットは、これらの成分に関する説明も提供する。いくつかの実施態様において、本キットは、抗IBD剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、本キットは、(a)2種またはそれより多くの成分を、任意にキットの一部である追加成分またはキットの一部ではない追加成分と共に混合することによって組成物を製造すること、(b)例えばIBDを予防および/または治療するために、ネコに本組成物を供給すること、(c)ネコに本組成物を供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与すること、(d)ネコに本組成物を供給することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療すること、および、(e)ネコに本組成物を供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療することのうち1種またはそれより多くに関する説明をさらに含む。
いくつかの実施態様において、本キットは、キットの構成要素に応じて適切になるように単一包装中の別個の容器、または、仮想包装(virtual package)中の別個の容器に、以下を含む:(A)DHA、(B)DHAを含む組成物、または、(C)一緒に混合すると(ここで任意に、キットの一部である追加成分またはキットの一部ではない追加成分を共に混合してもよい)、DHAを含む組成物が生じる2種またはそれより多くの成分のいずれか、ならびに、以下の(1)〜(4)のうち1種またはそれより多く:(1)EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸、(2)炎症性腸疾患に罹りやすい、または、罹っているネコが食べるのに適した食品組成物、(3)抗IBD剤、および、(4)以下の(a)〜(f)のうち1種またはそれより多くに関する説明:(a)DHAを単独で含む組成物、または、DHAを、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物を製造すること、(b)炎症性腸疾患に罹りやすい、または、罹っているネコが食べるのに適した、治療有効量のDHAを単独で、または、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む食品組成物を製造すること、(c)IBDを予防および/または治療するために、DHAを、単独で、または、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせてネコに投与すること、(d)DHAを単独で含む組成物、または、DHAを、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物をネコに供給することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療すること、(e)DHAを単独で含む組成物、または、DHAを、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物をネコに供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与すること、および、(f)DHAを単独で含む組成物、または、DHAを、EPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物をネコに供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療すること。
用語「単一包装」とは、一般的に、キットの構成要素が、1個またはそれより多くの容器内で物理的に一まとまりになっているか、または容器に繋がっている状態を意味し、これらは、製造、分配、販売または使用の単位とみなされる。容器としては、例えば、バッグ、箱、ボトル、収縮包装、ステープル留め、または、その他の方法で固定した構成要素、および、それらの組み合わせが挙げられる。単一包装は、例えば、製造、分配、販売もしくは使用の単位とみなされるように物理的に一まとまりになった、容器または個々の食品組成物であり得る。用語「仮想包装」は、一般的に、1個またはそれより多くの物理的または仮想のキットの構成要素上に、どのように追加の構成要素を得るかを使用者に教示する説明によってキットの構成要素が関連付けられている形態を意味しており、例えば、バッグ中に、1種の構成要素が含まれ、それに加えて、ウェブサイトに行き、録音メッセージにアクセスし、画像メッセージを見るか、または、治療奉仕者と連絡を取って本キットをどのように使用するかに関する説明を入手することを使用者に教示する指示が含まれている形態である。本キットが仮想包装を含む場合、本キットは、1個またはそれより多くの物理的なキットの構成要素を含む仮想の環境における説明に限定される。
さらなる形態において、本発明は、(1)ネコにおけるIBDを予防および/または治療するために、DHA、または、DHAを含む組成物を用いること、(2)ネコにDHA、または、DHAを含む組成物を供給することと共に、ネコに抗IBD剤を投与することによって、ネコにおけるIBDを予防および/または治療すること、および、(3)ネコにおけるIBDを予防および/または治療するために、情報または説明を含む文書、デジタル記憶媒体、光学記憶媒体、音声による提示、または、視覚表示端末を含む本発明のキットを用いることのうち1種またはそれより多くに関する情報または説明を伝達するための手段を提供する。いくつかの実施態様において、伝達手段は、このような情報または説明を含む文書、デジタル記憶媒体、光学記憶媒体、音声による提示、または、視覚表示端末を含む。好ましくは、伝達手段は、このような情報または説明を含むウェブサイト表示、または、小冊子、製品ラベル、添付文書、広告、または、視覚表示端末である。有用な情報または説明としては、例えば、(1)本発明の組成物、方法またはキットをどのように使用するかに関する情報および説明、および、(2)彼等が本発明およびその使用に関して質問がある場合、動物の治療奉仕者に関する連絡先が挙げられる。
さらなる形態において、本発明は、医薬品を製造するための、DHA、および、任意にEPA、ARA、LAおよびALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の使用を提供する。その他の形態において、本発明は、ネコのIBDを予防または治療するための医薬品を製造するための、このような治療有効量の脂肪酸の使用を提供する。一般的に、医薬品は、化合物または組成物と、賦形剤、緩衝液、結合剤、可塑剤、着色剤、希釈剤、圧縮剤(compressing agent)、潤滑剤、香味物質、湿潤剤、および、動物への投与に適した医薬品製造および医薬品の製剤化に有用なその他の当業者既知の成分とを混合することによって製造される。
方法論、プロトコールおよび試薬は様々であってよいため、本発明は、本明細書において説明される特定の方法論、プロトコールおよび試薬に限定されない。さらに、本明細書において用いられる用語は、単に具体的な実施態様を説明するためであり、本発明の範囲を限定することは目的としない。本明細書および添付の請求項で用いられるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈において特に明記されない限り、複数形も示すこととする。同様に、「〜を含む(comprise)」、「〜を含む(comprises)」、および、「〜を含む(comprising)」という言葉は、限定的ではなく包括的に解釈することとする。
特に他の指定がない限り、本明細書において用いられる全ての専門用語や科学用語およびあらゆる頭字語は、本発明の分野における当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本発明の実施において、本明細書において説明されるものと類似しているか、または同等であるあらゆる方法および材料を用いることができるが、ここで好ましい方法、装置および材料を説明する。
本明細書で述べられた全ての特許、特許出願および公報は、そこで開示された本発明と共に用いられる可能性がある化合物、プロセス、技術、手法、技術、論文、ならびにその他の組成物および方法を説明し開示する目的で法的に許容される程度に、参照により開示に含まれる。しかしながら、先行発明によって、本発明がこのような開示より前になされたものではないとすることを認めるように解釈されるべきではない。
実施例
以下の実施例によって本発明をさらに説明するが、当然ながらこれらの実施例は単に説明のために示されたものであり、特に他の指定がない限り本発明の範囲を限定することは目的としない。
実施例1
この実施例は、健康なネコおよびIBDを有するネコの血液から得られたリンパ球のインビトロでのリンパ球増殖に対するDHAおよびEPAの作用を説明する。
この研究では、11匹の健康なネコ、および、11匹のIBDを有するネコが用いられた。IBDを有するネコは、腸生検によって慢性下痢の病歴を有すると診断された。6週間、全てのネコに、胃腸の痛みに適用される栄養的に十分なドライフードを供給した。4、5および6週間目に全てのネコから血液を採取した。等量のリンパ球を含むサンプルを、インビトロでのリンパ球増殖分析で用いた。
さらに具体的に言えば、4.5mlの血液を、4.5mlのHBSS(ハンクス平衡塩類溶液)+25mMのHEPESと混合した。希釈血液の下に、4mlのフィコール・パック・プラス(Ficoll−Paque Plus,アマシャム(Amersham))をゆっくり注入した。この混合物を、500g、25℃で20分間遠心分離した。上層を捨てた。リンパ球を清潔なチューブに移し、6mlのHBSS+25mMのHEPESに再懸濁し、200g、25℃で10分間遠心分離した。上清を捨て、リンパ球を6mlのHBSSで洗浄した。この遠心分離および洗浄工程を2回より多く繰り返した。続いて洗浄したリンパ球を5mlのAIM培地(インビトロジェン(Invitrogen))に再懸濁した。100μlのAIM培地中に200,000個のリンパ球を含むサンプルを、リンパ球増殖分析に用いた。
リンパ球増殖分析は、アマシャムのバイオトラック(Biotrak)細胞増殖ELISAシステムのバージョン2を利用して行われた。リンパ球サンプルを、7μg/mlのPHA(フィトヘムアグルチニン)を含む96ウェルプレート中で、12.5μMおよび25μMのDHAまたはEPAの非存在または存在下で、5%COおよび90%湿度の37℃のインキュベーター中で40時間インキュベートした。その後、100μMのBrdU(20μl)を添加し、サンプルを37℃で2時間インキュベートした。続いてこのプレートをインキュベーターから取り出し、300g、25℃で10分間遠心分離した。培地を軽く叩いて拭き取ることによって除去し、ケミカルドラフト中で細胞を少なくとも15分間乾燥させた。各ウェルに200μlの固定剤を添加し、プレートを室温で30分間インキュベートした。細胞固定剤を軽く叩いて拭き取ることによって除去し、各ウェルに200μlのブロッキング緩衝液を添加し、プレートを室温で30分間インキュベートした。ブロッキング緩衝液を軽く叩いて拭き取ることによって除去し、各ウェルに100μlの抗BrdU使用溶液を添加し、室温で90分間インキュベートした。抗BrdU溶液を軽く叩いて拭き取ることによって除去し、各ウェルを300μlの洗浄溶液で3回リンスした。各ウェルに100μlの3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジンを添加し、10分間、または、色の強さが達成されるまでインキュベートした。反応を止めるために25μlの1M硫酸を添加して、融合型のマイクロプレートリーダー(パーキンエルマー(PerkinElmer))で5分以内にプレートを読み取った。表1および2に、このインビトロでの増殖分析から得られた結果を示す。
Figure 2009525949
Figure 2009525949
表1および2からわかるように、IBDを有するネコの血液から得られたリンパ球の増殖活性は、健康なネコの血液から得られたリンパ球の増殖活性よりも高かった。IBDを有するネコからのリンパ球を、12.5および25μMのDHAいずれかと共にインキュベートしたところ、リンパ球増殖の減少が起こった。IBDを有するネコからのリンパ球を、12.5および25μMのEPAのいずれかと共にインキュベートしたところ、リンパ球増殖の減少は起こらなかった。
実施例2
この実施例は、健康なネコおよびIBDを有するネコの血液から得られたリンパ球のサイトカインプロファイルに対するDHAおよびEPAの作用を説明する。
実施例1で説明されているように、リンパ球を健康なネコおよびIBDを有するネコの血液から得て、続いて、同様に実施例1で説明されているようにしてDHAまたはEPAで処理した。全てのサンプルからリボ核酸(RNA)を抽出し、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を行い、以下のサイトカインの発現レベルにおける変化を試験した:インターロイキン1α、1β、2、6、および、10(IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−6、および、IL−10)、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、インターフェロンガンマ(IFN−γ)、および、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−β)。表3に、これらのサイトカインのPCR解析から得られた結果を示す。
Figure 2009525949
表3を参照すると、IBDを有するネコにおいて、炎症促進性のインターロイキンIL−2およびIFN−γの発現レベルは、健康なネコと比較するとかなり高く、これは炎症の存在を示している。IBDを有するネコにおいて、抗炎症性サイトカインTGF−βの発現レベルは、健康なネコと比較するとわずかに高く、これは恐らく炎症を抑制するためと考えられる。DHAは、IBDを有するネコにおいて、IL−2およびIFN−γの発現レベルを、DHAの非存在下でPHAで刺激された健康なネコにおけるIL−2およびIFN−γの発現レベルと同様のレベルまで減少させた。PHAおよびDHAで処理されたIBDを有するネコからのリンパ球におけるサイトカインの発現レベルは、DHAの非存在下でPHAで処理された健康なネコからのリンパ球におけるサイトカインの発現レベルに類似しており、これは、DHAが、IBDを有するネコからのリンパ球のマイトジェン刺激に対する応答を正常な状態にすることを示している。
またEPAも、IBDを有するネコにおいて、IL−2およびIFN−γの発現レベルを、EPAの非存在下でPHAで刺激されたに健康なネコおけるIL−2およびIFN−γの発現レベルと同様のレベルに減少させた。PHAおよびEPAで処理されたIBDを有するネコからのリンパ球におけるサイトカインの発現レベルは、EPAの非存在下でPHAで処理された健康なネコからのリンパ球におけるサイトカインの発現レベルに類似しており、これは(実施例1で示されるように、EPAは、インビトロでリンパ球の増殖レベルを減少させなかったにもかかわらず)、EPAも、DHAと同様に、IBDを有するネコからのリンパ球のマイトジェン刺激に対する応答を正常な状態にすることを示している。
本明細書において本発明の典型的な好ましい実施態様を開示し、特定の用語を用いたが、これらは一般的で説明的な意味でのみ用いられ、請求項に記載の本発明の範囲を限定することは目的としない。上記の教示の観点から、極めて多くの本発明の改変および変更が可能である。従って当然ながら、本発明は、添付の請求項の範囲内であれば、具体的に説明したもの以外の方法で実施することができる。

Claims (28)

  1. 炎症性腸疾患に罹りやすい、または、罹っているネコにおいて炎症性腸疾患を予防または治療する方法であって、該ネコに、治療有効量のドコサヘキサエン酸を投与することを含む、上記方法。
  2. 前記ネコに、約6〜約165mg/kg体重/日のドコサヘキサエン酸を投与する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ネコに、約12〜約65mg/kg体重/日のドコサヘキサエン酸を投与する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ネコへの投与が、前記ネコにドコサヘキサエン酸を給餌することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ドコサヘキサエン酸が、ドコサヘキサエン酸を含む組成物として前記ネコに給餌される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ネコに給餌される前記組成物が、約0.05〜約1%のドコサヘキサエン酸を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ネコに給餌される前記組成物が、約0.05〜約0.2%のドコサヘキサエン酸を含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記組成物には、食品、サプリメント、スナック、特別食、または、部分的に、もしくは完全に食用の玩具が含まれる、請求項5に記載の方法。
  9. 前記組成物には、ドライ、セミモイストまたはモイストフードが含まれる、請求項5に記載の方法。
  10. 前記ネコに前記組成物を給餌することと共に、前記ネコに抗炎症性腸疾患剤を投与することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  11. 前記ネコに抗炎症性腸疾患剤を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ネコに、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記ネコに投与されるそれぞれの脂肪酸が、前記組成物の約0.05〜約1%を構成する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記脂肪酸が、エイコサぺンタエン酸である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記組成物中のエイコサぺンタエン酸のドコサヘキサエン酸に対する比率が、約1〜約2である、請求項14に記載の方法。
  16. ネコが炎症性腸疾患に罹っているかどうかを決定する方法であって:
    ネコから得られた血液から回収されたリンパ球を、第一、第二および第三のサンプルに分割すること(ここで、全てのサンプルは等量のリンパ球を含む);
    第二のサンプルを所定量のマイトジェンに所定期間晒すこと;
    第三のサンプルを、所定量のドコサヘキサエン酸の存在下で、第二のサンプルと同じ量の同じマイトジェンに第二のサンプルと同じ期間晒すこと;および、
    全てのサンプル中のリンパ球の増殖レベルを比較すること、
    を含み、ここで、第二のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルが、第一のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルよりも高く、第三のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルが、第二のサンプルにおけるリンパ球の増殖レベルよりも低い場合、そのネコは、炎症性腸疾患に罹っている、上記方法。
  17. 前記マイトジェンが、フィトヘムアグルチニン、コンカナバリン、アメリカヤマゴボウマイトジェン、リポ多糖体、および、抗CD3抗体からなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記リンパ球の増殖レベルが、デオキシリボ核酸合成を測定することによって決定される、請求項16に記載の方法。
  19. 前記デオキシリボ核酸合成が、デオキシリボ核酸における3H−チミジン、または、5−ブロモ−2’−デオキシウリジンの取り込みを測定することによって測定される、請求項18に記載の方法。
  20. キットの構成要素に応じて適切になるように単一包装中の別個の容器、または、仮想包装中の別個の容器に、以下を含むキット:(A)ドコサヘキサエン酸、(B)ドコサヘキサエン酸を含む組成物、または、(C)一緒に混合すると(ここで任意に、キットの一部である追加成分またはキットの一部ではない追加成分を共に混合してもよい)、ドコサヘキサエン酸を含む組成物が生じる2種またはそれより多くの成分のいずれか、ならびに、
    以下の(1)〜(4)のうち1種またはそれより多く:(1)エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸、(2)炎症性腸疾患に罹りやすい、または、罹っているネコが食べるのに適した食品組成物、(3)抗炎症性腸疾患剤、および、(4)以下の(a)〜(f)のうち1種またはそれより多くに関する説明:(a)ドコサヘキサエン酸を単独で含む組成物、または、ドコサヘキサエン酸と、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物を製造すること、(b)炎症性腸疾患に罹りやすい、または、罹っているネコが食べるのに適した、治療有効量のドコサヘキサエン酸を単独で、または、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む食品組成物を製造すること、(c)炎症性腸疾患を予防および/または治療するために、ドコサヘキサエン酸を、単独で、または、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせてネコに投与すること、(d)ドコサヘキサエン酸を単独で含む組成物、または、ドコサヘキサエン酸を、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物をネコに供給することによって、ネコにおける炎症性腸疾患を予防および/または治療すること、(e)ドコサヘキサエン酸を単独で含む組成物、または、ドコサヘキサエン酸を、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物をネコに供給することと共に、ネコに抗炎症性腸疾患剤を投与すること、および、(f)ドコサヘキサエン酸を単独で含む組成物、または、ドコサヘキサエン酸を、エイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と組み合わせて含む組成物をネコに供給することと共に、ネコに抗炎症性腸疾患剤を投与することによって、ネコにおける炎症性腸疾患を予防および/または治療すること。
  21. (1)ネコにおける炎症性腸疾患を予防および/または治療するために、ドコサヘキサエン酸、または、ドコサヘキサエン酸を含む組成物を用いること、(2)ネコにドコサヘキサエン酸、または、ドコサヘキサエン酸を含む組成物を供給することと共に、ネコに抗炎症性腸疾患剤を投与することによって、ネコにおける炎症性腸疾患を予防および/または治療すること、および、(3)請求項20に記載のキットを用いること、のうち1種またはそれより多くに関する情報または説明を伝達するための手段であって、該情報または説明を含む文書、デジタル記憶媒体、音声による提示、または、視覚表示端末を含む、上記手段。
  22. 小冊子、製品ラベル、添付文書、広告、ウェブサイト表示、および、視覚表示端末からなる群より選択される、請求項21に記載の手段。
  23. ネコにおける炎症性腸疾患を予防または治療するのに適した組成物を製造するためのドコサヘキサエン酸の使用。
  24. 前記組成物が、EPA、ARA、LA、および、ALAからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸をさらに含む、請求項23に記載の使用。
  25. 前記組成物が、約0.05〜約1%の前記組成物中に存在する各脂肪酸を含む、請求項24に記載の使用。
  26. 前記組成物は医薬品である、請求項23に記載の使用。
  27. ネコの炎症性腸疾患を予防または治療するための医薬品を製造するための、治療有効量のドコサヘキサエン酸、および、任意にエイコサぺンタエン酸、アラキドン酸、リノール酸およびα−リノール酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の使用。
  28. ネコに治療有効量のドコサヘキサエン酸を投与することを含む、ネコにおけるCD4+リンパ球および好中球のレベルを低くする方法。
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