JP2009525872A - 水性塗型剤の乾燥方法 - Google Patents

水性塗型剤の乾燥方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、水性コーティング配合物の乾燥方法に関するものであり、a)水性コーティング配合物を準備することと、b)鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に前記水性コーティング配合物を塗布することと、c)コーティング配合物のキャリア液体の一部が時間の経過に伴い基板に浸透し、任意に、前記の塗布した水性コーティング配合物を部分的にまたは完全にマット化することと、d)前記水性コーティング配合物の任意にマット化した層に可燃性液体を塗布することと、e)前記可燃性液体を完全に燃焼させることとを含む。

Description

本発明は、乾燥用骨材を使用することなく水性コーティング配合物(水性塗型剤)を乾燥させる方法に関するものである。特に本発明は、先に塗布し任意にマット化した、水性コーティング配合物から成る層に、可燃性液体を塗布することと、前記可燃性液体を完全に燃焼させることとを含む、水性コーティング配合物の乾燥方法である。
溶融材料は、鋳造により一定の被加工物特性を有する幾何学的形状の物品に変形される。非鉄金属分野で使用されている材料と同様に、鉄鋼産業におけるほとんどの製品は、初期形状化のための鋳造プロセスを経る。鋳物製造における一つの要件は、とりわけ、溶融材料を受ける、時として非常に複雑な鋳造鋳型の製作である。鋳造鋳型は、さらに断片鋳型と永久鋳型とに分けられ、断片鋳型は、通常、バインダーと、多くの場合、例えば、高品質の鋳物表面を得るためのさらに別の添加剤とを含む耐火性の鉱物性粒状基礎材から成り、鋳造毎に壊されるが、永久鋳型は、多数の鋳物の製造に使用できる。ほとんどの場合、断片鋳型に使用される耐火性の粒状基本物質は、洗浄され分級された硅砂であり、具体的には、クロム鉄鉱砂、ジルコン砂、およびカンラン石砂も使用される。さらに、耐火粘土、マグネサイト、シリマナイト、コランダムなどをベースとした成形材料も使用される。鋳物砂のバインダーは、有機性または無機性であってもよい。鋳型断片は通常、小型の鋳型に関しては、ベントナイトで結合させた成形材料から、また大型の鋳型に関しては合成樹脂で結合させた成形材料から製造される。これらは、十分な安定性を確保するために機械的に圧縮する必要がある。応用分野によって、特に鋳鉄は、非合金鋼や合金鋼ばかりでなく銅、アルミニウム、グラファイト、焼結金属およびセラミック材料も、永久鋳型に適した成形材料であることが分かっている。永久鋳型の鋳造法としては、重力金型鋳造法、加圧鋳造法、遠心鋳造法、および連続鋳造法が挙げられる。
合成樹脂で結合させた鋳物砂からの鋳造鋳型や中子の製造方法は、例えば、鋳物砂からの母型または母中子の製造と、「塗型剤」とも称される耐火性の無機成分(鋳型塗料)を含むコーティング配合物の、鋳造金属と接触する前記母型および/または母中子の少なくとも表面上への塗布とを含む。一方、コーティング配合物は、成形物の表面への作用、鋳物の外観の向上、鋳物への冶金学的作用、および/または鋳物欠陥の抑制を目的として用いられる。さらに、これらの塗料、すなわち塗型剤の機能は、鋳造に際し、鋳型を溶融金属から化学的に分離することにより付着を防ぎ、後の鋳型と鋳物の分離を可能または容易にすることである。また、塗型剤は、鋳型と鋳物との熱的分離を確実にする。この機能が発揮されない場合、金属鋳型は、例えば、後続の鋳造工程において高温負荷にさらされ時期尚早の段階で破壊される。鋳物の冷却を制御することを目的として、熱伝導を利用することができる。例えば、鋳鉄から成る金属部品の製造においては、とりわけ大型鋳造法や遠心鋳造法が利用される。大型部品の鋳造中、鋳型や中子は、長時間の熱負荷のみならず膨大な溶融静圧にさらされる。このため、その特定の工程において、塗型剤は、金属の鋳物砂への入り込み(差し込み)、中子のひび割れ(リーフリブ(leaf ribs))、または鋳物砂との反応(金属化)を防ぐために非常に重要な保護機能を担っている。遠心鋳造に際し、鋳造金属は自らの軸の周りを回転する管状または環状のグラビティ金型内に充填され、遠心力により、例えば、缶、リング、パイプなどに形成される。鋳物は、鋳型から取り出されるまでに完全に固化していることが絶対的に必要であるため、鋳型と鋳物は、かなり長時間接触している必要がある。この場合、鋳型は、単層または多層塗膜の形態で分離用塗型剤によりコーティングされている。
一般的に使用される塗型剤としては、例えば、基礎材としてのコークスおよびグラファイト、ならびに、粘土、石英、珪藻岩、クリストバライト、トリジマイト、アルミシリカ、ジルコニウムシリカ、雲母、耐火粘土などが挙げられる。これらの基礎材は、鋳造金属の差し込みを防ぐため鋳型の表面を被覆し、細孔を閉塞する、塗型剤の機能的部分を構成する。
コーティング配合物または塗型剤のキャリア液体成分(溶剤成分)は、通常、水、一種または複数の揮発性の、好ましくは脂肪族の、アルコール類、あるいはアルコールと水の混合物、および任意に、添加成分として、アルコール類とは異なる一種または複数の有機揮発性溶剤を含む。キャリア液体が主として水から成る塗型剤は、通常、「水性塗型剤」と呼ばれる。キャリア液体が主としてアルコールまたはアルコール混合物から成る塗型剤は、通常、「アルコール性塗型剤」と呼ばれる。アルコール性塗型剤は、しばしばコーティング成分用キャリア液体としてイソプロパノールを含む。
鋳造技術における塗型剤の使用に際しては、塗布した塗型層を乾燥させることが常に必要である。塗布したアルコール性塗型剤は、通常、キャリア液体として使用されるアルコールのフラッシュオフまたは燃焼によって乾燥させる。塗布した水性塗型剤は、通常、加熱および/または気流により乾燥させる。小さな中子や鋳型の場合、水性塗型剤を乾燥させるための乾燥骨材の調達は、経済的に適切である。製造に長時間を要する非常に大型の鋳型に関しては、水性塗型剤を空気乾燥する以外に選択肢はない。手動での鋳型鋳造に使用される、最も一般的な中型の鋳型や中子の場合、唯一の選択肢は、アルコール性塗型剤の使用であるため、塗型剤を乾燥させるために点火するか、またはフラッシュオフにより乾燥させなければならない。しかしながら、このことは、多くの場合法律制定者によって設定されるVOC(揮発性有機化合物)排出規制とのあつれきを引き起こすことも多い。例えば、スイスでは、これらの排出物に対し高額の税金が課せられる。しかし、中型の鋳型や中子用の乾燥プラントの使用は、経済的に適切ではなく、製造ラインの流れを大きく減速させることになる。水性塗型剤の場合、次のような乾燥法が知られている:温風乾燥、除湿空気乾燥、赤外線乾燥、および小型中子用の赤外線加熱と真空の併用による乾燥。
現時点では、最も一般的に使用されている中型の鋳型や中子の場合、アルコール性塗型剤のみが使用されており、アルコール性キャリア液体を取り除くため点火するかフラッシュオフにより乾燥させる。水性塗型剤と比べ、アルコール性塗型剤の使用は、特にその塗布に際し、作業者に対しての少なからぬ潜在的危険性をはらんでおり、被雇用者が常時暴露される場合、最大許容労働場所濃度(MAK値)内に維持しながら、法的ガイドラインを考慮した特別な作業場の設計や特別な防火設備を必要とする。アルコール性塗型剤は、コーティング成分用キャリア液体として多くの場合イソプロパノールを使用する。イソプロパノールは、+12℃というその低い引火点から、高可燃性液体として分類され、多くの国々では、その使用に関して厳しく規制している。イソプロパノールは、高い炎を上げ激しく燃焼する傾向にあり、アルコール性塗型剤を鋳型や中子に塗布し点火した場合、炎は点火点から鋳型や中子の表面上に急速に広がる。このようなことから、アルコール性塗型剤におけるアルコールの燃焼を制御することは非常に難しい。アルコール性塗型剤は、アルコールなどの有機溶剤のコストが高いことから、水性塗型剤に比べ製造コストが高くなる。よって、必要となる燃焼は、今日知られている全鋳造プロセスにおいてコストが非常に高くなる要因となっている。高エネルギーの必要性もコストにつながり、さらには、必要且つ高コストの投資であることに留意しなければならないと共に、燃焼は非常に慎重に行われなければならず、よって作業時間コストの増加につながる。アルコール性塗型剤の燃焼の制御が非常に難しいため、例えば、アルコール性塗型剤の燃焼が急速過ぎること、または塗型剤の冷却が早過ぎることに起因する小さなミスが、燃焼中に発生した小さな初期ひび割れや微小なひび割れを、最終的に鋳型が役に立たなくなる程度まで増大させ得る。これにより不良数が増加し、引いては製造コストが増加する。アルコール性塗型剤用キャリア液体の主成分がアルコールであるため、多量のアルコールをストックしなければならず、通常特別な保管スペースを必要とする。多くの国々では、そのような液体の保管や使用に関する厳しい規制があり、また、VOCの排出を削減するために対策を施している。例えば、スイスでは、VOC排出に対して高い税金を課している。
本発明の目的は、とりわけ中型の鋳型や中子に使用されるアルコール性塗型剤を水性塗型剤に置き換えることにより、除去されるべきVOC量を削減することである。本発明の別の目的は、乾燥プラントを必要としない水性塗型剤の乾燥方法を提供することである。
本発明の一態様は、水性コーティング配合物の乾燥方法に関するものであり、(a)水性コーティング配合物を準備することと、(b)鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に前記水性コーティング配合物を塗布することと、(c)前記コーティング配合物のキャリア液体(好ましくは水)の一部が、時間の経過に伴い基板に浸透し、任意に、前記の塗布した水性コーティング配合物を部分的にまたは完全にマット化することと、(d)前記水性コーティング配合物の任意にマット化した層に可燃性液体を塗布することと、(e)前記可燃性液体を完全に燃焼させることとを含む。
本発明の一実施形態において、水性コーティング配合物を、コーティングされていない鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に塗布する。他の実施形態においては、水性コーティング配合物を、コーティングされていない鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に先に塗布した下塗りの表面の少なくとも一部に塗布する。また、下塗り剤が、表面のある一部にのみ塗布された鋳型を使用することもできる。本発明の他の実施形態は、このような鋳造鋳型の使用に関するものであり、水性コーティング配合物を前記鋳造鋳型のコーティングされていない表面の少なくとも一部と、前記下塗り剤の表面の少なくも一部の両方に塗布する。
本発明による水性コーティング配合物のキャリア液体の主成分は水である。前記水性コーティング配合物は、他の主成分として、塗型剤を生産するための鋳造技術において一般的に使用される粒状耐火物質と、一般的に使用されるバインダーとを含む。好適な一実施形態において、前記水性コーティング配合物は、水性コーティング配合物の全成分に対し、水20〜79.9重量%と、粒状耐火物質79.9〜20重量%と、バインダー0.1〜5重量%と、例えば、更なる粒状物質、湿潤剤、消泡剤、染料および顔料、殺生物剤、ならびに分散剤などのさらなる添加物0〜18重量%とを含む。
本発明において、可燃性液体としては、−60℃〜+100℃、好ましくは−20℃〜+60℃の引火点を有する可燃性液体が一般的に使用される。前記可燃性液体は、一般的に使用される可燃性溶剤から選択され、好ましくは、可燃性で好ましくは脂肪族のアルコール類、脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素類、脂肪族カルボン酸エステル類、エーテル類、ケトン類、ならびにそれらの混合物から選択される。この可燃性液体は、噴霧により鋳造鋳型に塗布されるのが好ましい。好適な一実施形態において、前記可燃性液体は塗布後ただちに点火し、完全に燃焼させる。別の実施形態においては、より可燃性の高い液体を燃焼中にさらに噴霧する。
本発明の別の実施形態においては、前記水性コーティング配合物は、数層の層状に塗布してもよい。この場合、個別に塗布した層は、水性コーティング配合物の別の層を塗布する前に、本発明に従って可燃性液体を塗布し完全に燃焼させることにより個別に乾燥させてもよい。本発明の別の実施形態においては、いくつかの異なる種類の水性コーティング配合物を、鋳造鋳型のコーティングされていない表面または下塗りされた鋳造鋳型の表面に塗布してもよい。個々に塗布された水性コーティング配合物から成る層は、別の層が塗布される前に、本発明の方法により、それぞれ別々に、同じまたは異なる可燃性液体により乾燥させてもよい。水性塗型剤の層は、個々の層毎に乾燥させることなく塗布してもよく、これらの層の積層体は、可燃性液体を塗布し燃焼させることにより後で乾燥させてもよい。
可燃性液体を完全に燃焼させた後の、乾燥したコーティング配合物の一層または複数の層は、リーデル・デ・ヘーエン、ゼールツェ(Riedel de Haeen、Seelz)によるカーバイド法(CM)によって測定される残留水分が、8%未満、好ましくは6%未満、より好ましくは5%未満、さらに好ましくは2%未満、そして最も好ましくは1%未満であることが好ましい。
[水性コーティング配合物]
本発明における使用に適した水性コーティング配合物は、主成分として固形成分とキャリア液体成分を含む。固形成分の主成分は粒状耐火物質であり、キャリア液体成分の主成分は水である。
水性コーティング配合物の固形成分は、水性塗型剤に一般的に使用される耐火物質から選択される粒状耐火物質を主成分として含む。本発明における水性コーティング配合物に使用できる粒状耐火物質の例としては、珪藻岩、カオリン類、焼成カオリン類、カオリナイト、メタカオリナイト、パイロフィライト、雲母、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム(ジルコンフラワー、ジルコンサンド)、アルミナ、アンダルサイト、耐火粘土類、酸化鉄類、カイアナイト、ボーキサイト、かんらん石、石英類、タルク、グラファイト類、およびカーボンブラック類、ならびに粘土類およびこれらの物質を含む鉱物性物質が挙げられる。前記コーティング配合物の好適な実施形態においては、ケイ酸ジルコニウム(ジルコンフラワー)、ボーキサイト、メタカオリナイト、パイロフィライト、グラファイト、ヘクトライト、ベントナイト、およびアタパルジャイトが用いられる。水性コーティング配合物は通常、粒状耐火物質を20〜79.9重量%、好ましくは30〜75重量%、より好ましくは40〜70重量%、さらに好ましくは50〜70重量%、および最も好ましくは60〜70重量%含む。
本発明において使用されるコーティング配合物は、任意に、例えば、アタパルジャイト、蛇紋岩、そして、サポナイト、モンモリロナイト、バイデライト、およびノントロナイトなどのスメクタイト、バーミキュライト、イライト、ならびに雲母といった、通常使用される二層ケイ酸塩や三層ケイ酸塩などのさらなる粒状物質を、例えば、0.5〜4.0重量%、好ましくは1.0〜2.0重量%といった少量さらに含んでいてもよい。
使用可能なコーティング配合物は、任意に、例えばバインダー、湿潤剤、消泡剤、顔料、染料、殺生物剤および分散剤などの一以上の追加成分をさらに含んでいてもよい。
バインダーの目的は、主として、鋳造鋳型に塗布した塗型剤が乾燥した後、塗型剤組成物の成分を結合させることである。好ましくは、このバインダーは、不可逆的に硬化することにより、鋳造鋳型上に耐摩耗性塗膜を形成する。耐摩耗性の欠如は、塗膜への損傷を引き起こし得るため、耐摩耗性は完成した塗膜にとって極めて重要である。特に、バインダーは、大気中の水分にさらされた時再軟化してはならない。好適な実施形態において、バインダーは、当該技術分野において公知の方法で硬化する。例として、アクリレート系では、例えば、紫外線に暴露された場合ラジカルを形成するラジカル形成剤を使用し硬化してもよい。本発明においては、従来、水溶液系において用いられているあらゆるバインダーを使用することができる。例えば、デンプン、デキストリン、硫酸リグニン、ペプチド、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸、ポリスチレン−ポリアクリレート分散剤、ポリ酢酸ビニル−ポリアクリレート分散剤、およびそれらの混合物をバインダーとして使用することができる。本発明の好適な一実施形態において、バインダーは水溶性のアルキド樹脂の分散剤から成る。アルキド樹脂の例としては、例えば、米国特許第3,442,835号明細書に記載されているような多価アルコールを含む、天然油またはその脂肪酸をベースとした未修飾水分散性アルキド樹脂や、好ましいものとしては、例えば、米国特許第3,639,315号明細書に記載されているようなイソシアン酸塩で修飾されたアルキド樹脂、または独国特許発明第4308188号明細書に記載のエポキシド−ウレタンで修飾されたアルキド樹脂が挙げられる。例えば、アーエスカー ゲーエムベーハー(ASK GmbH、40721 ヒルデン(Hilden)ドイツ)のネコヴェル(Necowel)シリーズの製品が使用できる。他の好ましいバインダーは、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニル共重合体である。バインダーは、水性コーティング配合物の全成分に対し、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜2重量%使用される。
好ましくは、湿潤剤として、当該技術分野における当業者に公知となっている中極性および高極性(HSB値が7以上)の陰イオンおよび非イオン性界面活性剤が使用される。本発明で使用できる湿潤剤としては、例えば、スルホコハク酸ジオクチル2ナトリウム(ジ(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウム)がある。湿潤剤の使用量は、水性コーティング配合物の全成分に対し、好ましくは0.01〜1重量%、より好ましくは0.05〜0.3重量%である。
コーティング材の生産やその塗布に際し、気泡の形成を防ぐために脱泡剤または消泡剤が用いられる。塗型剤組成物の塗布に際する気泡の形成は、不均一な厚さの層や、塗膜に孔を生じさせ得る。脱泡剤としては、例えば、シリコーンまたは鉱物油が使用できる。本発明において、脱泡剤の使用量は、0.01〜1重量%、より好ましくは0.05〜0.3%である。
水性コーティング配合物は、任意に、一般的に使用される顔料や染料を含んでいてもよい。これらは、例えば、異なる層の間のコントラストや、塗型剤と鋳物の間のより際立った分離効果をもたらすため、任意に添加される。顔料の例としては、赤酸化鉄および黄酸化鉄、ならびにグラファイトが挙げられる。染料の例としては、ビーエーエスエフ(BASF)のルコナイル(Luconyl)シリーズなどの市販の染料が挙げられる。染料や顔料の使用量は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
細菌による攻撃を防ぐことにより、バインダーのレオロジーおよび結合強度への悪影響を防ぐため、キャリア液体が主に水から成るコーティング配合物、いわゆる水性塗型剤に、殺生物剤が通常添加される。適切な殺生物剤の例としては、ホルムアルデヒド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CIT)および1,2−ベンジソチアゾリン−3−オン(BIT)が挙げられる。MIT、BITまたはその混合物の使用が好ましい。殺生物剤の使用量は、通常、0.01〜0.5重量%または10〜1,000ppm、好ましくは50〜500ppmである。
水性コーティング配合物には、任意に、一般的に使用される分散剤を添加してもよい。分散剤の使用量としては、好ましくは0.01〜1.5重量%、より好ましくは0.02〜0.5重量%である。適切な分散剤の例としては、テトラポリリン酸ヘキサナトリウムやポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。
本発明における使用に適した水性コーティング配合物のキャリア液体成分は、主成分として水を含む。この水の量としては、キャリア液体成分の全成分に対し、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、さらに好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは少なくとも97重量%である。好適な一実施形態において、キャリア液体は水のみから成る。好適な一実施形態において、コーティング配合物は、水性コーティング配合物の全成分に対し、水を20〜79.9重量%、より好ましくは25〜70重量%、さらに好ましくは30〜50重量%、最も好ましくは30〜40重量%含む。さらに、コーティング配合物のキャリア液体成分は、別の成分として、任意に、例えば、分散剤、バインダー、湿潤剤、消泡剤、染料、および殺生物剤の溶解を促進するために、一般的に溶剤として使用される、揮発性で好ましくは脂肪族のアルコール類、脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素類、エステル類、エーテル類ならびにケトン類などの一種またはそれ以上の揮発性有機溶剤を含んでいてもよい。これを目的として、好ましくは、エタノール、イソプロパノール、メトキシプロパノール、エチレングリコール、ならびに脂肪族、イソ脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素が使用される。キャリア液体成分は、揮発性有機溶剤を20重量%未満、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、そして最も好ましくは3重量%未満含む。しかしながら、水性コーティング配合物は、水性コーティング配合物の全成分に対し、好ましくは5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、さらに好ましくは2重量%未満、そして最も好ましくは1重量%未満であるかまたは有機溶剤を全く含まない。
好適な一実施形態において、水性コーティング配合物は、前記粒状耐火物質に加えて、以下のさらなる成分を含む:水性コーティング配合物の全成分に対し、分散剤0.02〜0.5重量%、バインダー0.5〜3.0重量%、湿潤剤0.01〜0.5重量%、消泡剤0.01〜0.5重量%、顔料0〜5.0重量%、染料0〜5.0重量%、殺生物剤0.1〜0.5重量%。
本発明の別の好適な実施形態において、独国特許出願第10 2004 060649.8号明細書に記載の水性コーティング配合物(塗型剤組成物)が使用できる。
非常に多くの成分を含む好ましい水性塗型剤の一例は、以下の成分を含む:ケイ酸ジルコニウム(粒子径<90μm)40.0〜60.0重量%、グラファイト(粒子径<90μm)0.0〜20.0重量%、アタパルジャイト0.0〜2.0重量%(好ましくは0.2〜2.0重量%)、ヘクトライト0.0〜1.0重量%(好ましくは0.1〜1.0重量%)、ベントナイト0.0〜2.0重量%(好ましくは0.2〜2.0重量%)、カオリナイト0.0〜5.0重量%(好ましくは0.5〜5重量%)、殺生物剤0.1〜0.5重量%、分散剤0.02〜0.1重量%、バインダー0.5〜1.5重量%、合計で100重量%とするための残部の水。
水性塗型剤は一般的な方法により生産される。例えば、水性塗型剤は、キャリア液体成分全量のほとんど、好ましくは水の全量を準備し、そこに、高せん断速度(例えば、400〜2,000rpm)の攪拌機を使用し、ベントナイトやヘクトライトなどの粘土鉱物を分解することにより生産される。次に、耐火成分を単独または混合物として、ならびに顔料および染料を入れ均一な混合物が得られるまで攪拌する。成分を添加する順序は、全く重要ではないかまたは二次的に重要なものにすぎず、当該技術分野における当業者であれば容易に決定することができる。湿潤剤、泡止め剤、殺生物剤およびバインダーは、最後に入れ攪拌する。塗型剤組成物は、好ましくは5〜50℃、より好ましくは10〜30℃の温度、且つ、好ましくは400〜2,000rpm、より好ましくは1,000〜1,500rpmの攪拌速度で、好ましくはd/D=0.3〜0.7、より好ましくはd/D=0.4〜0.6の歯付き攪拌ディスクにより調製する。また、即使用可能なコーティング配合物、例えば、即使用可能な水性塗型剤も本発明において使用できる。濃縮水性塗型剤から即使用可能な塗型剤を調整するには、塗型剤に必要な粘度および濃度特性を調整するのに適した量のキャリア液体成分(水)を加える必要がある。
水性塗型剤の所望の用途や、塗布する水性塗型剤の所望の層厚によって、塗型剤組成物のさらなる特性パラメータを調整することができる。例えば、好適な一実施形態において、鋳造技術において鋳型や中子のコーティングに使用する水性塗型剤の粘度は、12〜25s、より好ましくは14〜16sである(ドイツ工業規格(DIN)53211に準じて測定;4mmフローカップ、フォードカップ)。また、即使用可能な水性塗型剤の好ましい濃度値は、20〜70°Be、より好ましくは30〜50°Beの範囲内である(ドイツ工業規格12791;ボーメ・フローテーション・ウエイト・ロス法(Baume flotation weight loss method)により測定)。
[可燃性液体]
水性コーティング配合物の乾燥に使用できる可燃性液体の引火点は、−60℃〜+100℃、好ましくは−20℃〜+60℃、より好ましくは+10℃〜+55℃、そして、最も好ましくは+10℃〜+40℃である。前記引火点は、事前に設定された試験条件下で点火用火炎を使用し試料の気体が発火する、気圧計測定値101.3kPa(760Torr)に補正した最低温度である。可燃性液体の引火点は、ペンスキー・マルテンス(Pensky−Martens)による「密閉カップ」において測定される(ドイツ工業規格−欧州規格(DIN EN)22 719(1993)、国際標準化機構(ISO)2719(1988))。引火点+5℃〜+65℃の鉱物油製品の場合、エイベル・ペンスキー(Abel−Pensky)の装置(ドイツ工業規格51 755(1974))も同様に使用できる。最も一般的な溶剤の引火点は、通常の関連文献から推測できる(例えば、ウルマンの工業化学百科事典((Ullmann‘s Encyclopedia of Industrial Chemistry)、第4版、第16巻、1978年、p.305〜307を参照)。本発明における使用に適した可燃性液体の例としは、溶剤としても一般的に使用される、可燃性アルコール類、炭化水素類、エステル類、エーテル類およびケトン類が挙げられる。
本発明の一実施形態においては、好ましくは1〜10の炭素原子を有する可燃性脂肪族アルコールおよびそのC1−C4アルキル誘導体を可燃性液体として使用してもよい。適切なアルコール類の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール類、ペンタノール類、およびヘキサノール類、ならびにそれらの混合物が挙げられる。メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールおよびこれらアルコール類の混合物が特に好ましい。これらのアルコール類と、下記のような、炭化水素類、エーテル類、エステル類およびケトン類から選択される他の一般的に使用される可燃性溶剤との混合物も使用できる。好ましくは、前記アルコール類の使用量は、可燃性液体の全成分に対し、0〜100重量%、好ましくは20〜100重量%、より好ましくは60〜90重量%である。
本発明の別の実施形態においては、可燃性液体として炭化水素を含む可燃性溶剤を使用してもよい。好ましくは、5〜12の炭素原子を有する可燃性の脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素を使用する。適切な炭化水素類の例としては、引火点が−60℃〜−5℃である各種スペシャル・ボイリング−ポイント・ガソリン(special boiling−point gasoline)、ペンタン、ヘキサン、および各種のガソリンが挙げられる。適切なガソリン類としては、例えば、石油エーテル[ドイツ工業規格51 630(11/1986)]、第1類、第2類、または第3類のスペシャル・ボイリング−ポイント・スピリット(special boiling−point spirit)[ドイツ工業規格51 631(01/1988)]、および第1類、第2類、第3類、第4類および第5類の沸点範囲の揮発油[ドイツ工業規格51 632(01/1988)]が挙げられる。エイベル・ペンスキー(Abel−Pensky)法により測定される引火点>21℃で、沸点130℃〜220℃の揮発油が特に好ましい。脂環式炭化水素類の例としては、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンが挙げられる。炭化水素類は、炭化水素混合物の形態で使用するのが好ましい。前記炭化水素類はまた、アルコール類、エステル類、エーテル類およびケトン類との混合物として使用してもよい。可燃性液体中の炭化水素類の含有量は0〜100%で、好ましくは10〜40重量%である。
本発明の別の実施形態においては、可燃性液体として可燃性エステル類を使用してもよい。好ましくは、脂肪族C2−C10カルボン酸の可燃性C1−C4エステル類が使用される。適切なエステル類の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、およびイソ酪酸それぞれのメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、およびブチルエステル、ならびにその混合物が挙げられる。脂肪族カルボン酸のエステル類の使用量は、可燃性液体の全成分に対し、10〜20重量%であるのが好ましい。これらのエステル類と、本明細書に記載のアルコール類、炭化水素類、エーテル類およびケトン類との混合物も使用できる。
本発明の別の実施形態においては、可燃性液体としてエーテルおよびグリコールエーテルを使用してもよい。適切なエーテルとしては、例えば、ジエチル、ジイソプロピルおよびジブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフランならびにジオキサンが挙げられる。適切なグリコールエーテルは、グリコールやジグリコールのそれぞれのメチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびブチルエーテルなどの多価アルコールのモノ−およびジアルキルエーテルであり、好ましくは、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのモノアルキルエーテルである。前記エーテルは、エーテル混合物ならびにエーテルと前記アルコール類、炭化水素類、およびエステル類との混合物として使用してもよい。
本発明の別の実施形態においては、溶剤として一般に使用されるケトン類を、可燃性液体として使用してもよい。好ましいケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、およびアセチルアセトンである。前記ケトン類は、ケトン混合物として、または前記アルコール類、炭化水素類、エステル類、およびエーテル類との混合物として使用してもよい。可燃性液体におけるケトン類の使用量は、0〜100重量%、好ましくは10〜40重量%である。
本発明の好適な一実施形態において、可燃性液体は、少なくとも一種の脂肪族C2−C3アルコールと、少なくとも一種の脂肪族もしくは脂環式C5−C12炭化水素、または炭化水素混合物との混合物から成る。このために、前記アルコールは、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールから選択される。前記C5−C12炭化水素は、好ましくは石油エーテル、軽質および中質ガソリンならびに揮発油から選択される炭化水素混合物の形態で使用するのが好ましい。可燃性液体の好ましい混合物は、可燃性液体の全成分に対し、20〜90重量%の少なくとも一種のアルコール、好ましくはC2−C3アルコール、10〜40重量%の少なくとも一種の炭化水素、好ましくは脂肪族または脂環式C5−C12炭化水素、あるいは主にC5−C12炭化水素の混合物、および/または10〜40重量%の少なくとも一種のカルボン酸エステル、好ましくは脂肪族C2−C10カルボン酸のC1−C4アルキルエステルから成るのが好ましい。
[水性塗型剤の塗布および乾燥方法]
水性塗型剤は、鋳造鋳型をコーティングするために使用できる。本明細書で使用する「鋳造鋳型」という用語は、例えば、中子、鋳型およびグラビティ金型などの、鋳物を製造するのに必要なあらゆる種類の物体を包含する。また、水性塗型剤の使用は、鋳造鋳型の部分的なコーティングをも包含する。好ましくは、鋳造金属と接する鋳造鋳型の表面をコーティングする。前記水性塗型剤は、塗型剤による鋳造鋳型のコーティングが所望される、考えられるあらゆる塗布に適している。鋳造鋳型すなわち、鋳造用中子および鋳型、の例としては、PURコールドボックス(PUR ColdBox)、水ガラスCO2、MFレゾール、CO2レゾール、フラン樹脂、フェノール樹脂、または水ガラス/エステルで結合させた砂中子が挙げられる。水性塗型剤でコーティングできる好ましい鋳造鋳型の他の例は、例えば、「Formstoffe und Formverfahren」,Eckart Flemming and Werner Tilch, Wiley VCH, 1993, ISBN 3-527-30920-9に記載されている。
水性塗型剤で鋳造鋳型をコーティングする方法は、例えば、(a) 基礎となる鋳造鋳型(コーティングされていない鋳造鋳型)を準備する工程と;(b)水性塗型剤を準備する工程と;(c)前記コーティングされていない鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に、少なくとも一層の下塗り組成物を、任意に塗布し乾燥する工程と;(d)コーティングされていない鋳造鋳型および/または下塗りを施した鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に少なくとも一層の水性塗型剤を塗布する工程と;(e)塗布した水性塗型剤を乾燥させる工程と;(f)乾燥させた塗型剤を任意に硬化させる工程とを含む。
遠心鋳造プロセス用の鋳造鋳型の場合、塗型剤は通常いくつかの工程、つまり、いくつかの層に塗布され、塗布された塗型剤層は通常、次の層を塗布する前に、部分的にまたは完全に乾燥させる。通常、2〜5層を塗布する。大型部品(大型鋳物>10トン(t))の鋳造では、塗型剤組成物は通常一度のみ塗布するが、その際、まず重要な部分に下塗り層を塗布してもよい。軽量(2トンまでの鋳物)か中型鋳物(2〜10トンまで)では、通常下塗り層は塗布しない。
コーティングされていない鋳造鋳型に対する下塗り剤の塗布は、必要であれば、当該技術分野において公知のあらゆる従来の塗布方法により実施できる。下塗り剤は、例えば、基礎材として粘土、タルク、石英、雲母、ケイ酸ジルコニウム、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、ボーキサイト、アンダルサイト、耐火粘土、およびグラファイトを含む。これら基礎材は、下塗り剤の機能部分を構成する。これらは鋳造鋳型表面を被覆し、鋳造金属が浸透する砂粒間隙を閉鎖し、とりわけ鋳造鋳型に対し断熱性を付与する。一般的に使用される塗布方法は、浸漬、フローコーティング、噴霧、および刷毛塗りである。基礎塗膜の乾燥後の層厚は、少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.2mm、より好ましくは少なくとも0.45mm、最も好ましくは0.3mm〜1.5mmの範囲である。水性およびアルコール性塗型剤はいずれも、下塗り剤として使用でき、水性塗型剤が好ましい。
保護膜を作るための水性塗型剤の塗布は、当該技術分野において公知のあらゆる従来の塗布方法により実施できる。好ましい塗布方法としては、浸漬、フローコーティング、噴霧、および刷毛塗りが挙げられる。従来の塗布方法は、例えば、「Formstoffe und Formverfahren」,Eckart Flemming and Werner Tilch, Wiley VCH, 1993, ISBN 3-527-30920-9に記載されている。
浸漬を塗布方法として採用する場合、下塗りを任意に備えた鋳造鋳型を、即利用可能な水性塗型剤を充填した容器内に2秒〜2分程度浸漬する。十分な液切り時間をおいた後、被膜された鋳造鋳型を乾燥させる。噴霧を塗布方法として採用する場合は、市販の圧力ポット式噴霧装置を使用する。この場合、圧力ポットに希釈された水性塗型剤を充填する。塗型剤は、調整可能な過圧を用い、個別に制御可能な噴霧空気を利用し噴霧するスプレーガンに送り込まれる。水性塗型剤は、一つまたは複数の工程で塗布してもよい。複数の層を塗布する場合、各個別の層は塗布後に部分的にまたは完全に乾燥させてもよい。
保護膜を作るための水性塗布剤の濡れ層の厚さは、保護膜の乾燥後の所望の層厚によって適用する。保護膜の乾燥後の層厚は、少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.2mm、より好ましくは少なくとも0.3mm、さらに好ましくは少なくとも0.45mm、特に好ましくは少なくとも0.55mm、最も好ましくは0.3〜1.5mmの範囲である。乾燥後の層厚とは、塗型剤乾燥と乾燥後任意に実施される硬化の後に得られる乾燥した水性塗型剤の層厚である。下塗りや保護膜の乾燥した層厚は、例えば、櫛形濡れ層厚さ計による測定により求められる。例えば、層厚は、前記櫛形を用い、下地が見えるまで十分な時間櫛形のエンドマーク部で塗型剤を引っ掻くことにより測定できる。そして、櫛形の歯部から、層厚を読み取ることができる。また、マット化状態において濡れ層の厚さを測定することも可能であり、乾燥後の層厚は、マット化層の厚さの70〜80%に相当する。
塗布された水性塗型剤は、塗布後、任意に部分的にまたは完全にマット化することができ、コーティング配合物のキャリア液体の一部は、時間の経過に従い基板中に入る(浸透する)。「マット化」層とは、表面の光沢がなくなる程度までキャリア液体の含有量を減少させた、もはや流動性を持たない層である。
本発明の一実施形態において部分的にまたは完全にマット化された、塗布された水性塗型剤の乾燥は、上述のように可燃性液体を塗布し、塗布した可燃性液体を完全に燃焼させることにより行われる。可燃性液体の塗布量は、好ましくは10〜5,000g/m2、より好ましくは20〜2,000g/m2、さらに好ましくは50〜1,000g/m2、そして最も好ましくは80〜500g/m2である。可燃性液体は、フローコーティング、浸漬または噴霧により塗布できる。可燃性液体の噴霧が特に好ましい。可燃性液体は、例えば、市販の手持ち式噴霧器(例えば、殺虫剤噴霧用グロリア(Gloria)庭園噴霧器)、により塗布することができる。ここで、噴霧角度は、調整可能なノズルにより好ましくは30°程度にセットし、物質圧力は2気圧(200kPa)程度にセットする。他の塗布装置としては、市販のスプレーガン(例えば、シクモ(Sicmo)スプレーガン)が挙げられ、塗布は、例えば、0.7mmのノズルにより2気圧(200kPa)の物質圧力および0.5気圧(50kPa)の噴霧圧力で行われる。可燃性液体の塗布や燃焼には、前記有機液体の帯電ならびに放電およびそれに付随する火花の生成による時期尚早の点火を防ぐために金属製圧力容器を使用する必要がある。
可燃性液体の塗布後、蒸発や水性塗型剤の水分との過剰な混合を防ぐためできるだけ速やかに、好ましくは即座に点火する必要がある。蒸発も過剰な混合も燃焼反応を低減させる。可燃性液体は、燃焼炎(例えば、ライターまたはガス炎)により点火するのが好ましい。燃焼中、可燃性液体は、水性塗型剤のキャリア液体(水)を除去する熱源となる。全ての熱を利用するためには、完全燃焼することが必要である。温度上昇が高すぎる場合や、縁が燃焼(砂中の樹脂バインダーが燃焼)する場合、塗布量が減少したり、炭化水素類およびエステル類の量が減少したりし得る。可燃性液体中の高沸点成分量を増加させた場合は、燃焼時間が長くなり、燃焼温度は低下し、一方、低沸点成分量を増加させた場合は、燃焼時間が短縮され、燃焼温度は上昇する。作業者保護の点から望ましくないすすの形成は、炭化水素含有量の削減により、任意に抑制できる。燃焼に先立つ前記液体の水性塗型剤への浸透は望ましくない。可燃性液体の量および組成により提供される熱エネルギー量は、塗布された塗型剤から水分を除去するのに十分な量であることが重要である。好ましくは、100〜180℃の温度を得るようにすべきである。燃焼による乾燥工程は、わずかな気流によりサポートすることができる。酸素含有量の高いガスをさらに使用することにより、燃焼を向上または制御することが可能である。可燃性液体の燃焼後に得られるコーティング配合物の乾燥層の残留水分は、8%未満(灰鉄鋳物では十分な場合もある)、好ましくは6%未満、より好ましくは5%未満、さらに好ましくは2%未満、最も好ましくは1%未満である。とりわけ、鋼鉄、アルミニウム、球状鋳物、およびアルミ青銅のような敏感な鋳物品質の場合、残留水分は、1〜2%未満とすべきである。残留水分は、リーデル・デ・ヘーン、ゼールツェ(Riedel de Haeen、Seelze)によるカーバイド法(CM)によって測定できる。このカーバイド法は、乾燥炭化物が水と反応しアセチレンガスを形成する原理に基づいている。
CaC2 + 2H2O → Ca(OH)2 + C22
水分測定は、研究室または現場で公知の方法により、CM測定装置を用いて行われる。最初の燃焼工程後、塗布された水性塗型剤の所望の残留水分値に達していない場合、前記所望の残留水分値に達成するまで、可燃性液体を噴霧し、前記可燃性液体を燃焼させる上述の乾燥工程を、任意に、数回繰り返すことができる。好適な一実施形態においては、燃焼中、燃焼している鋳型表面にさらに可燃性液体を噴霧してもよい。本発明の別の実施形態においては、鋳型の異なる部分は、異なる量および/または異なる組成の可燃性液体により処理することができる。繰り返し塗布する場合、塗布する可燃性液体の量や組成は、任意に変更することができる。
必要であれば、可燃性液体を塗布および燃焼させることにより、水性塗型剤を塗布する工程および水性塗型剤を乾燥させる工程を繰り返してもよい。使用される水性コーティング配合物、使用される可燃性液体、またはその両方は、任意に、最初に塗布された水性コーティング配合物および/または最初に使用された可燃性液体とそれぞれ異なるものであってもよい。
気流、熱風、ガス炎または赤外線放射器により、任意に、後乾燥(after drying)を行ってもよい。水性塗型剤の乾燥後、乾燥した塗型剤は、任意に、さらに硬化させることができる。公知のあらゆる硬化法を用いることができる。添加された硬化剤は、熱または電磁放射線により活性化させることができる。塗型剤の乾燥および硬化は、可燃性液体の燃焼中に生じる温度に応じて、一つの工程または別々の工程で行うことができる。フリーラジカルおよびイオン性硬化法も考えられる。
上述のように水性コーティング配合物を乾燥させる本発明の方法は、あらゆる種類の鋳造鋳型および鋳造中子に適用することができる。本発明の方法により作られた保護層を含む鋳造鋳型は、とりわけ、パイプ、シリンダーライナー、エンジンおよびモーター部品、機械基盤、タービンならびに一般的機械部品の製造に使用される。
以下、本発明を実施例においてさらに詳細に説明する。
[実施例]
珪砂H32(ハルテルナー・クヴァルツサンド・ヴェルケ社(Halterner Quartzsand Werke GmbH)、1.2%フェノール樹脂(カベナギ社(Cavenaghi、SPA))、および0.4%硬化剤(カベナギ社)から成る6つの完全な鋳型、すなわち、ブロック成形工場からの12の鋳型部品を水性塗型剤(ソリテック(SOLITEC)W3A)によりコーティングした。前記水性塗型剤は、下記組成を有していた:
原料 重量%
水 31.25
殺生物剤 00.20
デンプン 00.50
増粘剤 00.05
アタパルジャイト 01.00
酸化鉄 01.50
ケイ酸ジルコニウム 50.00
グラファイト 10.00
中空球鉱物 05.00
湿潤剤 00.50。
殺生物剤:トール社(Thor Ltd.マーゲイト ケント(Margate Kent)CT9 4JZ、英国)製の一般的な殺生物剤、
湿潤剤:ヘンケル社(Henkel AG、40589 デュッセルドルフ、ドイツ)製の一般的な湿潤剤、
増粘剤:シーピー・ケルコ社(CP Kelco、4623 リル スケンスヴェド(Lille Skensved)、デンマーク)製の一般的な増粘剤、
アタパルジャイト:エンゲルハルト社(Engelhardt Corporation、アイスリン ニュージャージー(Iselin NJ)08830、米国)製の一般的な沈降防止剤、
酸化鉄:ランクセス社(Lanxess GmbH、51369 レーバークゼン(Leverkusen)、ドイツ)製の一般的な酸化鉄、
ケイ酸ジルコニウム: ポセール・エルツコントール社(Possehl Erzkontor GmbH、23552 リューベック(Luebeck)、ドイツ)製の一般的なケイ酸ジルコニウム、
グラファイト:ゲオルグ・ハー・ルー社(Georg H.Luh GmbH、65393 ヴァルフ(Walluf)、ドイツ)製の一般的なグラファイト、
中空球鉱物:国際公開第94/26440号パンフレットに記載の一般的な中空球、
デンプン:セレスタール・ジャーマニー社(Cerestar Germany、クレフェルド(Krefeld))製コーンスターチ。
準備した水の全体量に、殺生物剤、デンプンおよび増粘剤を添加した。その後、歯付きディスク(d/D=0.5)により1,000rpmで15分間攪拌した。前記混合物に、アタパルジャイトおよび酸化鉄を添加した。その後、歯付きディスク(d/D=0.5)により1,000rpmで15分間攪拌した。得られた混合物に、ケイ酸ジルコニウム(粒子サイズ<45μm)およびグラファイトを添加した。その後、歯付きディスク(d/D=0.5)により500rpmで15分間攪拌した。この混合物に、中空球鉱物と湿潤剤を添加した。その後、歯付きディスク(d/D=0.5)により500rpmで15分間攪拌した。得られた水性塗型剤の流動時間は、ドイツ工業規格53211により、4mmフローカップ、フォードカップを用いて測定し、12.6秒に調整した。鋳型は、金属製フローコーティング槽内でフローコーティングした。水性塗型剤の液切りをした後、櫛形濡れ層厚さ計により測定した平均的濡れ層の厚さは、約125μmであった。
フローコーティングの後、塗型剤のたるみ(curtaining)および蓄積物は、ブラシや少量の水で除去した。鋳型はその後、垂直、すなわち沿層方向に、砂床の中に配置した。その後、揮発油(沸点約160℃)20%とイソプロパノール80%の混合液を、小型圧力容器により鋳型上に噴霧した。噴霧した量は、約400g/m2であった。噴霧後即座に揮発油およびイソプロパノールの混合液にガス炎により点火した。前記混合液は、すみやかに且つすすの形成も無く燃焼した。その後、鋳型は乾燥表面を呈した。これらの鋳型から得られた鋳物は、アルコール性塗型剤で被覆した同様の鋳型による鋳物よりも優れた表面構造を示した。
前記、揮発油20%とイソプロパノール80%の混合液の代りに、揮発油20%とエタノール80%の混合液も同様に、水性塗型剤を乾燥するのに使用することができる。

Claims (22)

  1. 水性コーティング配合物の乾燥方法であって、a)水性コーティング配合物を準備することと、b)鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に前記水性コーティング配合物を塗布することと、c)前記コーティング配合物のキャリア液体の一部が、時間の経過に伴い基板に浸透し、任意に、前記の塗布した水性コーティング配合物を部分的にまたは完全にマット化することと、d)前記水性コーティング配合物の任意にマット化した層に可燃性液体を塗布することと、e)前記可燃性液体を完全に燃焼させることとを含む、水性コーティング配合物の乾燥方法。
  2. 前記工程b)において、前記水性コーティング配合物を、コーティングされていない鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に塗布する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程b)において、前記水性コーティング配合物を、コーティングされていない鋳造鋳型の表面の少なくとも一部に先に塗布した下塗りの表面の少なくとも一部に塗布する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記水性コーティング配合物が、20〜79.9重量%、好ましくは50〜70重量%の粒状耐火物質を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 前記粒状耐火物質が、珪藻岩、カオリン類、焼成カオリン類、カオリナイト、メタカオリナイト、パイロフィライト、雲母、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム、アルミナ、アンダルサイト、耐火粘土類、酸化鉄、カイアナイト、ボーキサイト、かんらん石、石英類、タルク、グラファイト、およびカーボンブラック類から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記水性コーティング配合物がさらに、二層ケイ酸塩、三層ケイ酸塩、分散剤、バインダー、湿潤剤、消泡剤、顔料、染料および殺生物剤から選択される少なくとも一つの追加成分を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 前記水性コーティング配合物がさらに、下記成分のうち少なくとも一つを含む、請求項6に記載の方法。
    前記水性コーティング配合物の全成分に対し、
    分散剤0.02〜0.5重量%、
    バインダー0.5〜2.0重量% 、
    湿潤剤0.01〜0.5重量%、
    消泡剤0.01〜0.5重量%、
    顔料0〜5.0重量% 、
    染料0〜5.0重量% 、
    殺生物剤0.1〜0.5重量%。
  8. 前記水性コーティング配合物が、前記水性コーティング配合物の全成分に対し、20〜79.9重量%、好ましくは30〜50重量%の水分を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 前記水性コーティング配合物が、5重量%未満、好ましくは3重量%未満の有機溶剤を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 前記可燃性液体の、ドイツ工業規格(DIN)51755に従って測定される引火点が、−60℃〜+100℃、好ましくは−20℃〜+60℃、より好ましくは+10℃〜+50℃である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記可燃性液体が、可燃性脂肪族C1−C10アルコール類、脂肪族、脂環式および芳香族C5−C12炭化水素類、脂肪族C2−C10カルボン酸のC1−C4アルキルエステル類、エーテル類、ケトン類、およびそれらの混合物から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  12. 前記可燃性液体が、少なくとも一種の脂肪族C2−C3アルコールおよび少なくとも一種の脂肪族または脂環式C5−C12炭化水素の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  13. 前記アルコールが、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールから選択され、前記炭化水素を、石油エーテル、軽質および中質ガソリン、ならびに揮発油から選択される炭化水素混合物の形態で使用する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記可燃性液体が、前記可燃性液体の全成分に対し、20〜90重量%の少なくとも一種のアルコール、10〜40重量%の少なくとも一種の炭化水素、および/または10〜40重量%の少なくとも一種のカルボン酸エステルを含む混合物を含む、請求項11〜13に記載の方法。
  15. 前記可燃性液体の塗布を、前記工程d)において、前記可燃性液体を噴霧することにより行う、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  16. 前記可燃性液体の塗布量が、10〜5,000g/m2、好ましくは50〜1,000g/m2である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  17. 前記可燃性液体を完全に燃焼させた後、前記工程d)およびe)を繰り返す、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  18. 前記工程d)およびe)の繰り返しにおいて使用される可燃性液体が、最初に塗布された前記可燃性液体とは異なる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記可燃性液体を完全に燃焼させた後に得られる前記コーティング配合物の乾燥層は、リーデル・デ・ヘーエン、ゼールツェ(Riedel de Haeen、Seelze)によるカーバイド法により測定される残留水分が、8%未満、好ましくは2%未満、より好ましくは1%未満である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  20. 前記工程a)〜e)が繰り返され、且つ、使用される水性コーティング配合物、使用される可燃性液体、またはその両方が、任意に、最初に塗布された水性コーティング配合物および/または最初に使用された可燃性液体とそれぞれ異なる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  21. 前記工程e)において、前記可燃性液体を塗布した後、即座に点火し、その後完全に燃焼させる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  22. 工程d)において、前記可燃性液体の塗布中に点火し、その後完全に燃焼させる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
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