JP2009521600A - 耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト及びその製造方法 - Google Patents

耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

鋼の微細組織を適切に制御することにより、優れた耐遅れ破壊特性と高強度化を実現し、鋼構造締結用及び自動車部品に用いられる高強度ボルト及びその製造方法を提供する。
このボルトは、重量%で、炭素が0.35〜0.55%、シリコンが0.05〜2.0%、マンガンが0.1〜0.8%、ホウ素が0.001〜0.004%、クロムが0.3〜1.5%、全酸素(T.O)が0.005%以下、リンが0.015%以下、硫黄が0.010%以下、残部の鉄及びその他不可避な不純物からなり、さらにバナジウムが0.05〜0.5%、ニオブが0.05〜0.5%、ニッケルが0.1〜0.5%、モリブデンが 0.1〜1.5%及びチタンが0.01〜0.1%からなるグループから選ばれた少なくとも1種を含む組成を有する鋼構成で、フェライトと焼戻しマルテンサイトからなる内部組織を有し、内部組織のうち、フェライトの含有量が面積率で3〜10%である。

Description

本発明は、鋼構造締結用及び自動車部品に用いられるボルト及びその製造方法に係り、より詳しくは、鋼の微細組織の適切な制御により、耐遅れ破壊特性に優れて、且つ高強度化が可能な鋼ボルトに関する。
最近の建築構造物は、鉄筋−コンクリート構造物から安全性に優れている鋼構造物に変わっていく傾向にある。これら鋼構造物の安全性確保において重要なもののうちの一つは、部材の接合技術で、部材を接合する方法には、溶接接合とボルトによる締結がある。ボルト締結は、溶接接合に比べ熟練された技術を要せず、また、脆弱な溶接部に代わって鋼構造物の安全性を高める利点がある。ボルトの高強度化は、締結ボルト数の減少及びボルト締結力を増加させ、工期を短縮すると共に、接合部の面積を減少させ接合部の健全性を追及するという利点がある。従って、最近ではより効率的な鋼構造物の建設のため鋼構造締結用ボルトの高強度化に向けて努力がなされてきた。
従来のボルトは、線材をボルト形状に加工した後、焼入れ工程により強度を確保している。線材をボルト形状に加工する工程は生産性を考慮して大部分冷間鍛造工程により行われている。従って、ボルト加工用の線材は、冷間鍛造に適合な物性、即ち、良好なCHQ(冷間圧延性)特性を有すべきであるが、CHQ特性確保のために最も必要な条件は、加工が容易であるように線材の靭性を適正水準に低める必要があるということである。
上記のような良好なCHQ性を有する線材を製造するためには、線材はなるべく低い強度を有した状態で製造される上、サイジングの目的の伸線加工を経た後、ボルト加工前の強度をより減少させるために球状化熱処理を経る。球状化熱処理は、線材内部に固溶された炭素が固溶強化により線材の強度を高めているため、炭素を球状化された炭化物形態で析出されることにより線材の強度をより減少させる熱処理をいう。上記球状化熱処理後には、上述のようにボルト形状に加工した後、焼入れ熱処理を経る。しかし、焼入れしたボルト内部には、マルテンサイト組織が形成されているため、ボルトの靭性が急激に低下する。従って、マルテンサイト組織によるボルトの靭性低下を防ぐため、焼戻し工程を経るが、このような過程により製造されたボルトは、内部にいわゆる焼戻しマルテンサイト組織を有するようになる。
焼戻しマルテンサイト組織を有する鋼材の高強度化には合金元素、特に、炭素の添加が最も効果的であることが知られているが、炭素を添加させることは、線材の段階から強度を増加させ、冷間加工が困難である上、製品の延性−脆性遷移温度(DBTT)を急激に上昇させ、水素により引き起こされる耐遅れ破壊特性が大きく低下する。また、加工時、加工硬化が増加しボルトの成形にも不利で、別途の軟化熱処理が必要になる。
また、上記焼戻しマルテンサイトは、その特性上、結晶粒界にFe系析出物が分布し、ラスマルテンサイトの母材にも析出物が分布しやすい組織である。このような焼戻しマルテンサイトをボルトのような高張力(高強度)の鋼部品に適用する場合は、用いられる状況に従いより高い応力に露出されるようになるが、このような応力により水素の移動がより容易に行われ、また、上記析出物に水素が多量に集積されるため、遅延破壊が起こりやすい条件になる。従って、上記のような焼戻しマルテンサイト組織は、高強度部品の製造に用いるには限界がある。
上記のように、ボルトの強度と耐遅れ破壊特性は両立しにくい物性で、強度及び耐遅れ破壊特性の双方をもつボルトを開発することが非常に重要である。耐遅れ破壊特性に優れて、且つ高強度化が可能なボルト用の鋼が開発される場合、期待される利点は以下の通りである。鋼構造物の側面で、ボルト締結は溶接接合に比べ熟練された技術を要せず、脆弱な溶接部に代わることを考慮すると、まず、ボルト締結時、締結力の強化と締結部の面積減少による鋼構造物の安全性を高めることができ、次に、ボルト締結数の減少により鋼材の使用量を減らし建築工期を短縮することができる。また、自動車部品の側面では、部品の軽量化に寄与し、最後に部品の軽量化による自動車の組立装置の設計の多様化及びコンパクト化が可能であるという利点がある。
耐遅れ破壊特性を改善するための従来の技術には、1)鋼材の腐食抑制、2)水素侵入量の最小化、3)遅れ破壊に寄与する拡散性水素の抑制、4)限界拡散性水素濃度が大きい鋼材の使用、5)引張応力の最小化、6)応力集中の緩和、7)オーステナイト結晶粒界の大きさの微細化等が挙げられる。これを達成するための手段として高合金化の追求するか、外部の水素侵入の防止のために表面コーティング、または、メッキを与える方法を主に用いており、その他にもオーステナイト結晶粒界を脆化させるリン(P)、硫黄(S)を最大限抑制させながら特定元素を添加し、拡散性水素をトラップすることができる析出物を生成させるか、微細組織を制御する方法等がある。
このような耐遅れ破壊特性の改善のために開発された技術の一例として特許文献1に記載の技術を挙げることができるが、上記特許文献1は耐遅れ破壊特性に優れている高強度ボルトの製造方法に関するもので、炭素(C)が0.35重量%以下、シリコン(Si)が0.50重量%以下、マンガンが(Mn)が0.1〜2.0重量%、モリブデン(Mo)が0.05〜0.6重量%であり、さらに、ニオブ(Nb)が0.08重量%以下、バナジウム(V)が0.15重量%以下、タングステン(W)が1.5重量%以下のうち1種または2種以上、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ホウ素(B)から選ばれた1種または2種以上で、かつ、0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/192)}≦5を満たし、残部がFe及び不純物からなる焼戻しマルテンサイトの単相組織鋼を特徴とする。しかし、上記特許文献1は耐遅れ破壊物性を得るために、高価の合金元素を多量に添加しており、焼戻し温度も高いため、実際生産に適用するには問題がある。
また、特許文献2は、炭素(C)が0.05〜0.3重量%、シリコン(Si)が0.05〜2.0重量%、マンガンが(Mn)0.3〜5.0重量%、クロム(Cr)が1.0〜3.0重量%、ニオブ(Nb)が0.01〜0.5重量%、アルミニウム(Al)が0.01〜0.06重量%の組成を有する鋼を熱間成形した後、初析フェライトが析出されない臨界冷却速度以上で連続冷却してベイナイト+マルテンサイト二相複合組織鋼を製造する方法に関するものであるが、製造時、熱処理工程が多く実生産に適用しにくいという問題がある。
また、特許文献3は、フェライトと焼戻しマルテンサイト複合組織鋼を基本組織とし、(i)炭素が0.4〜0.6重量%、シリコンが2.0〜4.0重量%、マンガンが0.2〜0.8重量%、クロムが0.25〜0.8重量%、リンが0.01重量%以下、硫黄が0.01重量%以下、窒素が0.005〜0.01重量%、酸素が0.005重量%以下で、さらに(ii)バナジウムが0.05〜0.2重量%、ニオブが0.05〜0.2重量%、ニッケルが0.3〜2.0重量%、ホウ素が0.001〜0.003重量%、モリブデンが0.01〜0.5重量%、チタン、銅、及びコバルトからなるグループから選ばれた少なくとも1種からなる組成の高強度ボルトの製作方法の熱処理方法を提示したことを特徴とする。しかし、上記特許文献は低い焼入れ温度により球状化された炭化物がボルト内に残っており、切欠き靭性を低下させるという問題点がある。
特開2003−321743公報 特開平7−173531公報 大韓民国特許公開2000−0033852明細書
従って、本発明は上記問題点を考慮してなされたもので、その目的は、合金元素を多量に添加しなくても耐遅れ破壊特性と共に高強度を実現し、切欠き靭性の低下の問題を起こさない高強度ボルトを提供することにある。
本発明の他の目的は、複雑な熱処理工程なしに簡単、かつ便利に実施できる上記ボルトの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のボルトは、(i)炭素が0.35〜0.55重量%、シリコンが0.05〜2.0重量%、マンガンが0.1〜0.8重量%、ホウ素が0.001〜0.004重量%、クロムが0.3〜1.5重量%、全酸素(T.O)が0.005重量%以下、リンが0.015重量%以下、硫黄が0.010重量%以下、残部が鉄及びその他不可避な不純物からなり、さらに(ii)バナジウムが0.05〜0.5重量%、ニオブが0.05〜0.5重量%、ニッケルが0.1〜0.5重量%、モリブデンが0.1〜1.5重量%及びチタンが0.01〜0.1重量%からなるグループから選ばれた少なくとも1種を含む組成を有する高強度ボルトで、フェライトと焼戻しマルテンサイトからなる内部組織を有し、上記内部組織のうち、フェライトの含有量が面積率で3〜10%であることを特徴とする。
このとき、内部に炭化物が面積率で10%以下含まれていることが好ましい。そして、上記炭化物は円相当最大直径(ヘイウッド径)が5μm以下であることが好ましい。
上記のような耐遅れ破壊特性に優れている高強度ボルトを製造するための本発明の別の態様によると、(i)炭素が0.35〜0.55重量%、シリコンが0.05〜2.0重量%、マンガンが0.1〜0.8重量%、ホウ素が0.001〜0.004重量%、クロムが0.3〜1.5重量%、全酸素(T.O)が0.005重量%以下、リンが0.015重量%以下、硫黄が0.010重量%以下、残部が鉄及びその他不可避な不純物からなり、さらに(ii)バナジウムが0.05〜0.5重量%、ニオブが0.05〜0.5重量%、ニッケルが0.1〜0.5重量%、モリブデンが 0.1〜1.5重量%及びチタンが0.01〜0.1重量%からなるグループから選ばれた少なくとも1種を含む組成を有するボルト形状の線材をAe3+80℃以上の温度で加熱してから急冷する焼入れ段階、前記急冷した線材を再度Ae3−10℃〜Ae3+10℃の温度で加熱して急冷する再焼入れ段階、及び前記再焼入れされた線材を450℃以上の温度で加熱して焼戻しする段階、からなることを特徴とする。
本発明によると、合金元素を多量に添加しなくても優れた耐遅れ破壊特性と共に高強度を有し、切欠き靭性の低下の問題も起こさない高強度ボルトを提供することができ、このような高強度ボルトを複雑な熱処理工程なしに簡単、かつ便利に製造する方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
従来技術の問題点を解決すると共に、強度と耐遅れ破壊特性に優れたボルト及びその製造方法について、綿密な実験と共に種々の広範囲かつ集中的な研究及び実験を繰り返した結果、本発明の発明者は、次のような結論に達した。
即ち、従来のマルテンサイトの単相組織に比べフェライトと焼戻しマルテンサイトが共存する複合組織にし、フェライトの分率を一定水準に制限すると、フェライトが均一分散分布され旧オーステナイト結晶粒界に水素原子が侵入することを防いで耐遅れ破壊特性を高めることができ、また、上記フェライトは焼戻しマルテンサイトに比べ軟質相であるため、亀裂伝播時、亀裂先端が鈍化する効果により亀裂伝播を妨害することができるので、耐遅れ破壊特性の確保に効果的である。また、これと共に炭化鉄(Fe)、炭化クロム(Cr)等の粗大な炭化物を可能な限り減少させ、水素トラップによる遅れ破壊を防ぎ、存在する炭化物は可能な限り微細な大きさで分散分布させ多量の微細な水素トラップサイトを提供すると、耐遅れ破壊特性の改善に効果的である。また、上記のような耐遅れ破壊特性の改善に有利な組織と炭化物の分布のためには、鋼組成を下記のように適切な範囲内に制御することが重要である。
以下、本発明により提供される好ましいボルトの鋼組成、組織及び析出物分布に対して詳細に説明する。
(鋼組成)
炭素(C):0.35〜0.55重量%
炭素(C)は、製品の強度を確保するために添加される元素である。しかし、炭素の含有量が0.55重量%を超える場合にはオーステナイト結晶粒界にフィルム形態の炭化物が多数析出され、水素耐遅れ破壊特性を低下させるため好ましくなく、0.35重量%未満では焼入れ、焼戻し熱処理によるボルトの引張強度が十分でないため、上記炭素の含有量は0.35〜0.55重量%であることが好ましい。
シリコン(Si):0.05〜2.0重量%
シリコン(Si)は鋼の脱酸のために有用である上、強度確保にも効果的な元素である。しかし、シリコン含有量が2.0重量%を超える場合には線材をボルト形状に加工する冷間鍛造作業時、加工硬化現象が急激に起こり加工性が不良になり、0.05重量%未満の含有量ではボルト強度の確保が困難であるため、シリコン含有量は0.05〜2.0重量%に制限することが好ましい。
マンガン(Mn):0.1〜0.8重量%
マンガン(Mn)は、母材組織内に置換型固溶体を形成し固溶強化する元素で、高張力ボルト特性に非常に有用な元素である。マンガンの含有量は0.1〜0.8重量%の範囲であることが好ましい。即ち、マンガンを0.8重量%を超えて添加する場合、固溶強化の効果よりはマンガン偏析による組織の不均質がボルト特性により有害な影響を与える。鋼の凝固時、偏析機構により巨視偏析と微視偏析が生じやすいが、マンガン偏析は他の元素に比べ相対的に低い拡散係数により、偏析域の生成を容易にし、焼入れ硬化性の改善は、中心部の低温組織(コアマルテンサイト)を生成する主要因として役立つ。また、マンガンが0.1%未満に添加される場合、マンガン偏析による偏析大の影響はほとんどないが、固溶強化による応力弛緩の改善効果は期待しにくい。即ち、マンガンの含有量が0.1%未満の場合には、固溶強化の効果が十分でないため、焼入れ硬化性及び耐永久変形性の改善が十分でなく、0.8%を超える場合には、鋳造時、マンガン偏析による局部焼入れ硬化性の増大及び偏析域の形成で組織異方性の深化、即ち、組織不均一によりボルト特性が低下する。
ホウ素(B):0.001〜0.004重量%
ホウ素(B)は、本発明において、焼入れ硬化性及び耐遅れ破壊特性の改善のために添加する結晶粒界強化元素として主要な機能をする。ホウ素含有量の下限は0.0010重量%が好ましいが、ホウ素含有量が0.0010重量%未満の場合には熱処理時、結晶粒界偏析による結晶粒界強度の改善効果や焼入れ硬化性の改善効果が十分でない。逆に、ホウ素含有量が0.004重量%を超えるとホウ素添付効果が飽和し、結晶粒界に窒化物ホウ素が析出し結晶粒界強度が低下する。
クロム(Cr):0.3〜1.5重量%
クロム(Cr)は、焼入れ、焼戻し熱処理時、焼入れ硬化性の向上に有効な元素である。クロムの含有量が0.3重量%未満では焼入れ、焼戻し熱処理時、十分な 焼入れ硬化性の確保が困難であるため、クロム含有量は、0.3重量%以上にする必要がある。また、本発明者の研究結果によると、クロム自体の焼入れ硬化性の向上は微々たるものであるが、ホウ素と共に入れる場合、その改善効果が非常に増加するため、クロムの添加は必要なものと知られている。逆に、クロムを1.5重量%を超えて添加する場合は、鋼材内にフィルム形態の炭化物が生成されるため、好ましくない。このようなフィルム形態の炭化物がオーステナイト結晶粒界に存在するようになる場合は、水素によって引き起こされる耐遅れ破壊特性を低下させることが知られているからである。
全酸素(T.O):0.005重量%以下
酸素は、全酸素(T.O)の形態として分析されるが、その含有量は、0.005重量%以下に制限する。酸素含有量が0.005重量%を超える場合には酸化物系非金属介在物により、疲労による寿命の低下が起きることがあるからである。
リン(P):0.015重量%以下
リン(P)の含有量は0.015重量%以下に制限する。リンは、結晶粒界に偏析され靭性を低下させ、耐遅れ破壊特性を減少させる主要因であるため、その上限を0.015重量%に制限する。
硫黄(S):0.010重量%以下
硫黄(S)は、低融点元素で結晶粒界に偏析され靭性を低下させ、硫化物を形成させて耐遅れ破壊特性及び応力弛緩特性に有害な影響を及ぼすため、その上限を0.010重量%に制限することが好ましい。
上記のような組成に、さらにバナジウム(V)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)から選ばれた1種以上の元素を夫々下記で制限する含有量の範囲でさらに添加することが好ましい。
バナジウム(V):0.05〜0.5重量%
バナジウム(V)は、析出物を形成して耐遅れ破壊特性及び耐軟化特性を改善する元素で、その含有量を0.05〜0.5重量%に制限する。その含有量が0.05重量%未満では、母材内でのバナジウム系析出物の分布が悪く、拡散出来ない水素トラップサイトとしての役割が十分でないため、耐遅れ破壊特性の改善効果が期待しにくく、また、所望の析出強化が期待にしくいため、耐軟化特性に対する改善効果が十分でない。他方、その含有量が0.5重量%を超えると析出物による耐遅れ破壊特性及び耐軟化特性に対する改善効果が飽和しオーステナイト熱処理時、母材に溶解されない粗大な合金炭化物が増加し非金属介在物のような作用をするため疲労特性の低下をもたらす。
ニオブ(Nb):0.05〜0.5重量%
ニオブ(Nb)は、バナジウムと同様に析出物を形成し耐遅れ破壊特性及び耐軟化特性を改善する元素で、その含有量を0.05〜0.5重量%に制限する。その含有量が0.05重量%以下では、母材内にニオブ系析出物の分布が充分でなく、拡散出来ない水素トラップサイトとしての役割を十分果たさず、耐遅れ破壊特性の改善効果が期待しにくく、また、析出強化が期待しにくいため耐軟化特性に対する改善効果が十分でない。他方、その含有量が0.5重量%を超えると析出物による耐遅れ破壊特性及び耐軟化特性に対する改善効果が飽和しオーステナイト熱処理時、母材に溶解されない粗大な合金炭化物が増加し非金属介在物のような作用をするため、疲労特性の低下をもたらす。
ニッケル(Ni):0.1〜0.5重量%
ニッケル(Ni)は、熱処理時、表面にニッケル濃化層を形成し外部水素の浸透を抑制し耐遅れ破壊特性を改善する元素である。その含有量が0.1重量%以下の場合には、表面濃化層の形成が不完全で耐遅れ破壊特性の改善効果を期待しにくく、ボルトの冷間加工時、冷間成形性の改善効果がなく、その含有量が0.5%重量を超えると、残留オーステナイト量が増加し衝撃靭性が低下する恐れがある。
モリブデン(Mo):0.1〜1.5重量%
モリブデン(Mo)含有量は、0.1〜1.5重量%に制限する。その理由は0.1重量%以下では、焼戻しプロセス中に、イプシロン炭化物からセメンタイトへ遷移し成長することや、途中のセメンタイトの成長を抑え、耐軟化特性、あるいは耐遅れ破壊特性を向上するための炭化物の生成が少なくなるからである。他方、モリブデンを1.5重量%以上添加すると、耐軟化特性の増加には非常に効果的であるが、線材の製造時、低温組織(マルテンサイト、ベイナイト)が簡単に生成される。
チタン(Ti):0.01〜0.1重量%
ホウ素が、窒化ホウ素物を形成する場合、焼入れ硬化性の改善が著しく減少する。チタン(Ti)は、ホウ素の代わりに窒素と結合し、窒化ホウ素の形成を抑制するために有用な元素である。本発明では、チタンの含有量を0.01〜0.1重量%に制限する。その含有量が0.01重量%未満では耐腐食特性に対する改善効果が不十分で、ホウ素の焼入れ硬化性の向上のために窒化ホウ素の生成を防ぐチタン窒化物の生成が困難である。他方、0.1重量%を超えるとチタン添付効果が飽和し、粗大なチタン系窒化物を形成し疲労特性に有害である。
(鋼の微細組織)
本発明で対象とするボルトの微細組織は、フェライトとマルテンサイトを含む複合組織とする。上記フェライトは均一に分散分布されていることが好ましいが、その理由は上述のように、フェライトは旧オーステナイト結晶粒界に水素原子が侵入することを防いで耐遅れ破壊特性を高めることができ、また、フェライトは焼戻しマルテンサイトに比べ軟質相であるため、亀裂伝播時、亀裂先端が鈍化する効果により亀裂伝播を妨害することができるため、耐遅れ破壊特性の確保に効果的であるためである。このようなフェライトの均一分散効果を得るためには、フェライトの面積率は3〜10%に制限することが好ましい。もし、フェライトの面積率が3%未満の場合は、上述のフェライトによる耐遅れ破壊特性の向上効果が期待しにくく、逆に、10%を超える場合は、フェライトが均一分散されず、ボルトの引張強度が過度に低くなり所望の強度を得ることが困難である。
(析出物の分布)
上記で説明したように、ボルトは、線材の段階で球状化熱処理を経た後、ボルト形状に加工される。球状化熱処理は、線材の強度を高める炭素を炭化物の形態で析出するための工程であるため、球状化熱処理された後の線材内部には、粗大な炭化物が多量に分布するようになる。特に、本発明の意図したボルトの組成によると炭化鉄及び炭化クロムが生成されるが、これらは水素トラップサイトを提供するため、耐遅れ破壊特性が減少する。従って、ボルトの加工段階では、これらの含有量が最小化される必要があるが、その条件は以下の通りである。
炭化物の面積率は、10%以下に制御する必要がある。10%を超える場合には耐遅れ破壊特性が減少する上、炭化物による切欠き靭性が減少する問題まで発生する可能性があるため、炭化物の面積率は10%以下であることが好ましい。
また、除去されず存在する炭化物の直径は5μm以下である必要がある。即ち、炭化物の同一面積率で炭化物の大きさが微細な場合には、水素がトラップされるサイトの数が増加する上、微細になるため、集積される水素の分圧を低める役割をすることができる。従って、炭化物の大きさは、5μm以下に維持する必要がある。
以下、本発明により提供された耐遅れ破壊特性に優れている高強度ボルトを製造する方法についてより詳しく説明する。
(製造方法)
高強度ボルトを製造するためには、上述の好ましい鋼組成を有し、ボルト形状に加工された線材に対して焼入れ、再焼入れ及び焼戻し(いわゆる、Q−Q’−T)プロセスを実施する過程が必要である。
焼入れ(Q)過程は、炭化鉄及び炭化クロム等の炭化物を固溶体状態にし、炭化物の面積率を10%以下に管理し、微細な炭化物を形成させるためのもので、このステップで炭化物を固溶させるための加熱温度は、Ae3+80℃以上である必要がある。この温度以下で加熱する場合には、炭化物がボルトの母材組織内に十分に固溶されず、粗大な炭化物が残留する問題が発生する。上記特定温度で加熱され内部の炭化物が再溶解されたボルトは、その後急冷し炭化物が再析出することを防ぐ。
その後、均一なフェライト相を得るためにオーステナイトとフェライト+オーステナイトの二つの相域にある二相域臨界熱処理を行い、その後急冷(Q’)する。この加熱温度は、Ae3+10〜Ae3−10℃の範囲にあることが好ましい。加熱温度が、Ae3+10℃を超える場合はフェライトの比率が減少するようになり、本発明で意図するフェライトの均一分散分布による耐遅れ破壊特性の向上効果を得ることができず、逆に、加熱温度がAe3−10℃未満の場合には、フェライトの比率が過多になり、フェライトの均一分散が困難である上、ボルトの引張強度が減少する恐れがある。
次いで、ボルトの靭性を確保するための焼戻し熱処理(T)が続く。本発明の組成によるボルトの熱処理は450℃以上の温度で行われなければならないが、上記温度未満で焼戻し処理をすると、焼戻し脆性が生じる恐れがある上、オーステナイト結晶粒界にフィルム形状の炭化物が析出される問題が生じる可能性がある。しかし、逆に焼戻し処理を500℃を超える高温で行うと、ボルトの引張強度が十分でない。従って、適切な焼戻し熱処理の温度は450〜500℃の範囲である。
以下、下記の実施例を通じ本発明をより詳細に説明する。これらの実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲や考え方を制限するものではない。
表1に記載の組成を有する鋼片を1200℃で48時間均質化熱処理し、次いで熱間圧延した。圧延時、圧延加工率を80%、仕上げ圧延温度は950℃にし、熱間圧延後空冷し直径13mmの鋼線材を製造した。
下記表1で本発明例の材料1、及び2は、本発明で規定する組成を満たす鋼片組成を示し、比較例、材料1は、本発明の組成範囲から外れた鋼片の組成を示すものである。
Figure 2009521600
機械的性質(引張及び伸び率)及び耐遅れ破壊特性を評価するための試片を圧延材の圧延方向で採取した。
下記表2に記載したように、鋼種材料を夫々二つの熱処理方式で熱処理した。一つ目の方式は、ボルトの内部組織が焼戻しマルテンサイトの単相組織の場合の物性を評価するためのもので、焼入れ温度900℃で40分間熱処理し、急冷する焼入れ処理を行った後、表2の焼戻し温度で90分間熱処理(いわゆる、Q−T程)する順序で行った。二つ目の方式は、焼入れ熱処理後、フェライト相を均一に分布させるために表2に記載の再焼き入れ温度で40分間加熱してから急冷し、その後表2に記載の焼戻し温度で90分間熱処理(いわゆる、Q−Q’−T工程)する順序で行った。上記一つ目の熱処理方式と二つ目の熱処理方式の相違点は、内部組織が焼戻しマルテンサイトの単相組織であるか、あるいは、フェライト(面積率10%以下)+焼戻しマルテンサイトの複合組織であるかということである。但し、同じQ−Q’−T工程により製造された場合でも、比較例3は焼入れ温度がAe3+80℃未満で焼入れ条件が本発明の条件を満たさず、鋼の組成も本発明に適合した条件を満たさない場合である。
上記夫々の製造方式で製造されたボルトに対する物性評価の結果を下記表2に示した。
表2の耐遅れ破壊特性の評価は、当業界で一般的に用いられる一定荷重法を適用した。この評価法は、負荷応力別または特定応力下で破壊までの所要時間で耐遅れ破壊特性を評価する方法である。耐遅れ破壊試験時、試験応力は、切欠き引張強度を基準に負荷応力を決めた。
耐遅れ破壊試験機は、一定荷重型耐遅れ破壊試験機を用いた。耐遅れ破壊試験片は、直径6mm、切欠き部直径4mm、切欠き半径0.1mmに製造した。試験片雰囲気の溶液は、PH2の溶液(NaCl+CHCHOOH)を作り、常温25℃±5℃で行った。
臨界耐遅れ破壊強度は、同じ応力比(負荷応力/切欠き引張強度)で破綻時まで所要時間150時間以上折損されない引張強度を意味し、切欠き強度は切欠き試片を引張試験し(最大荷重/切欠き部断面積)の値で求めた。臨界耐遅れ破壊強度の設定のための試験片数は、最少15個であった。
Figure 2009521600
表2で確認できるように、本発明の例1と例2の引張強度及び伸び率は、夫々比較例1と比較例2を比較するとき、同等水準以上の値を有していることが分かる。
また、表2の結果から、引張強度は略同一レベルでありながら、例1−1の耐遅れ破壊強度は、比較例2〜4の実施例の耐遅れ破壊強度に比べ100MPa以上高いということを確認することができる。
即ち、同じ成分を使用しても、本発明の工程は従来のQ−T工程に比べ、同等水準以上の引張強度と伸び率を確保しながら、優れた耐遅れ破壊特性を有する鋼を製造することができる。
例1及び例2の引張強度を、従来から耐遅れ破壊特性の鋼材に多く使用されてきた比較材(比較例3及び比較例4)の引張強度と比較すると、例1及び例2が従来の比較材より優れた引張強度を有していることが分かる。
そして、伸び率は13%以上の値を安定的に示せばいいが、例1及び例2は比較例3と比較例4に比べてそれ程劣らない良好な値を示している。
上記のように、本発明の例1及び例2引張強度と伸び率は、従来の比較材(比較例3または比較例4)と比べて劣らないか、それ以上の良好な値を有し、耐遅れ破壊特性の強度は、比較例3と比べるときは400MPa以上、そして比較例3と比べるときも100MPa以上高い。このように表2で分かるように、例1及び例2の鋼材は従来の耐遅れ破壊特性鋼に比べ著しく優れた値を示している。
焼入れ温度による引張試験の結果が変ることを確認するために、本発明の例1と同一成分の鋼材からボルトを製作し引張試験を行った。この結果を表3に示す。
Figure 2009521600
表3から、焼入れ時加熱温度が870℃の場合は、900℃の場合と比べ伸び率が遥かに低いことが確認できる。この結果は、FeとCr炭化物が焼入れ熱処理時、溶解していないことが図1と図2から観察されることから支持される。
球状化熱処理により生成されたFe、Cr炭化物はその後の、焼入れ工程で完全に溶解されなければならない。しかし図1で見られるように焼入れ後にも未溶解のFe、Cr炭化物が存在し、これらが亀裂の開始点として作用したものと判断される。このような現象を避けるためには、焼入れ熱処理工程における焼入れ温度を十分に上げ、図2に示すように炭化物を完全に溶解させる必要がある。炭化物が完全に溶解すると、ボルトの伸び率は回復する。
本発明の好ましい実施の形態は、説明を目的に開示してきたが、当業者は、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲や精神を逸脱することなく、種々の変更、追加及び代替が可能である。
本発明は、複雑な熱処理プロセスなしに、又、多量の合金成分を加えることなく、優れた耐遅れ破壊特性とともに高強度を実現できる高強度ボルトの製造分野に適用できる。

Claims (4)

  1. (i)炭素が0.35〜0.55重量%、シリコンが0.05〜2.0重量%、マンガンが0.1〜0.8重量%、ホウ素が0.001〜0.004重量%、クロムが0.3〜1.5重量%、全酸素(T.O)が0.005重量%以下、リンが0.015重量%以下、硫黄が0.010重量%以下、残部が鉄及びその他不可避な不純物からなり、
    さらに、(ii)バナジウムが0.05〜0.5重量%、ニオブが0.05〜0.5重量%、ニッケルが0.1〜0.5重量%、モリブデンが0.1〜1.5重量%及びチタンが0.01〜0.1重量%からなるグループから選ばれた少なくとも1種を含む組成を有する高強度ボルトで、
    前記高強度ボルトは、面積率でフェライト3〜10%及び焼戻しマルテンサイト90〜97%の内部組織から構成されることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
  2. 内部に炭化物が面積率で10%以下含まれていることを特徴とする請求項1に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
  3. 前記炭化物は、円相当最大直径が5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト。
  4. (i)炭素が0.35〜0.55重量%、シリコンが0.05〜2.0重量%、マンガンが0.1〜0.8重量%、ホウ素が0.001〜0.004重量%、クロムが0.3〜1.5重量%、全酸素(T.O)が0.005重量%以下、リンが0.015重量%以下、硫黄が0.010重量%以下、残部が鉄及びその他不可避な不純物からなり、
    さらに(ii)バナジウムが0.05〜0.5重量%、ニオブが0.05〜0.5重量%、ニッケルが0.1〜0.5重量%、モリブデンが0.1〜1.5重量%及びチタンが0.01〜0.1重量%からなるグループから選ばれた少なくとも1種を含む組成を有するボルト形状の線材を、
    Ae3+80℃以上の温度で加熱してから急冷する焼入れ段階と、
    前記急冷した線材を再度Ae3−10℃〜Ae3+10℃の温度で加熱して急冷する再焼入れ段階と、
    前記再焼入れた線材を450℃以上の温度で加熱して焼戻しする段階と、からなることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルトの製造方法。
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