JP2009518436A - レスタウルチニブ結晶型1、結晶性レスタウリミブ(lestaurimib)無水物および非晶質レスタウリミブ - Google Patents

レスタウルチニブ結晶型1、結晶性レスタウリミブ(lestaurimib)無水物および非晶質レスタウリミブ Download PDF

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Abstract

レスタウルチニブ結晶型1、単離結晶性レスタウルチニブ無水物および非晶質レスタウルチニブ、これらを再現性良く製造する方法ならびにこれらを用いる患者の治療方法。

Description

本願は、2005年12月9日出願の米国暫定特許出願第60/748855号に対する優先権を主張するものである。
本発明は、レスタウルチニブ結晶型1、単離された結晶性レスタウルチニブ無水物および非晶質レスタウルチニブ、これらを再現性良く製造する方法、ならびにこれらを用いる患者の治療方法に関するものである。
レスタウルチニブは、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病および急性リンパ性白血病などの疾患の治療において治療的有用性を有することが明らかになっている、半合成の経口で生物利用可能な受容体−チロシンキナーゼ阻害薬である。これはノノムレア・ロンギカテナ(Nonomurea longicatena)の発酵産生物であるK−252aの合成誘導体であり、インドロカルバゾールアルカロイドの分類に属する。US4923986には、(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(ヒドロキシメチル)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オン(CAS登録番号111358−88−4)とも称されるレスタウルチニブならびにそれの用途が記載されている。
異なる結晶型のレスタウルチニブは、異なる融点、溶解度または溶解速度を有する可能性があり、それらの物性は単独または組み合わせて、それらの生物学的利用能に影響し得る。レスタウルチニブの結晶性または結晶性の欠如についての知見があれば、それによって臨床開発時に指針が得られる可能性があることから、レスタウルチニブの異なる結晶型の確認、それらを再現性良く製造する方法、ならびにそれらを用いて患者を治療する方法が、現在もなお必要とされている。
発明の要旨
従って本発明の1実施形態は、Cu−Kα線照射を行って約25℃で測定した場合に、約6.8°、8.5°、9.7°、12.0°、13.2°、14.2°、14.7°、15.0°、15.5°、16.9°、17.5°、17.9°、19.3°、20.0°、20.4°、25.1°、25.6°、25.8°、26.3°または26.6°のそれぞれの2θ値を有する少なくとも3個のピークを有する粉末回折パターンを特徴とするレスタウルチニブ結晶型1に関するものである。
別の実施形態は、三斜晶系およびP1空間群において、Mo−Kα線照射を行って約−100℃で測定した場合に、それぞれ11.235ű0.002Å、13.317ű0.004Å、7.095ű0.003Åの格子パラメータa、bおよびcであり、ならびにそれぞれ92.33°±0.03°、107.78°±0.02°および100.95°±0.02°のα、βおよびγであることを特徴とするレスタウルチニブ結晶型1に関するものである。
別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1および賦形剤を含むまたはこれらから製造される組成物に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する、制御されていないまたは過剰発現する受容体−チロシンキナーゼが原因であるまたはそれによって増悪される疾患を有する患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する、急性骨髄性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する、慢性骨髄性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する、急性リンパ性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する慢性リンパ球性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
レスタウルチニブもしくはそれの溶媒和物を製造し、そのレスタウルチニブもしくはそれの溶媒和物を単離するまたは単離しない段階;
レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物および溶媒を含む混合物を提供する段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物は前記溶媒に完全に溶解しており;
レスタウルチニブ結晶型1が前記混合物中に存在するようにする段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブ結晶型1が単離された場合に、Mo−Kα線照射を行って約−100℃での三斜晶系およびP1空間群において、それぞれ11.235ű0.002Å、13.317ű0.004Å、7.095ű0.003Åの格子パラメータa、bおよびcであり、ならびに、それぞれ92.33°±0.03°、107.78°±0.02°および100.95°±0.02°のα、βおよびγであることを特徴とし;および
前記レスタウルチニブ結晶型1を単離する段階
を有するレスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物を製造し、このレスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物を単離するまたは単離しない段階;
レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物および溶媒を含む混合物を提供する段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブは前記溶媒に完全に溶解しており、前記溶媒は前記レスタウルチニブにより過飽和となっており;
レスタウルチニブ結晶型1が前記混合物中に存在するようにする段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブ結晶型1は、単離した場合に、Mo−Kα線照射を行って約−100℃での三斜晶系およびP1空間群において、それぞれ11.235ű0.002Å、13.317ű0.004Å、7.095ű0.003Åの格子パラメータa、bおよびcであり、ならびに、それぞれ92.33°±0.03°、107.78°±0.02°および100.95°±0.02°のα、βおよびγであることを特徴とし;および
前記レスタウルチニブ結晶型1を単離する段階
を有するレスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物を製造し、これを単離するまたは単離しない段階;
前記レスタウルチニブおよび溶媒を含む混合物を提供する段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブは前記溶媒中に部分溶解しており;
レスタウルチニブ結晶型1が前記混合物中で発生できるようにする段階;および
前記レスタウルチニブ結晶型1を単離する段階
を有するレスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物を製造し、これを単離するまたは単離しない段階;
前記レスタウルチニブおよびエタノールを含む混合物を提供する段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブは前記エタノール中に部分溶解しており;
レスタウルチニブ結晶型1が前記混合物中で発生できるようにする段階;および
前記レスタウルチニブ結晶型1を単離する段階
を有するレスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
約0℃〜約33℃において前記レスタウルチニブおよびエタノールを含む混合物を提供する段階;ここにおいて、前記レスタウルチニブは前記エタノール中に部分溶解しており;
レスタウルチニブ結晶型1が前記混合物中で発生できるようにする段階;および
前記レスタウルチニブ結晶型1を単離する段階
を有するレスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、単離結晶性レスタウルチニブ無水物に関するものである。
さらに別の実施形態は、単離結晶性レスタウルチニブ無水物および賦形剤を含むまたはこれらから製造される組成物に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の単離結晶性レスタウルチニブ無水物を投与する段階を有する、制御されていないまたは過剰発現する受容体−チロシンキナーゼが原因であるまたはこれによって増悪される疾患を有する患者の治療に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の単離結晶性レスタウルチニブ無水物を投与する段階を有する、急性骨髄性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の単離結晶性レスタウルチニブ無水物を投与する段階を有する、慢性骨髄性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の単離結晶性レスタウルチニブ無水物を投与する段階を有する、急性リンパ性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の単離結晶性レスタウルチニブ無水物を投与する段階を有する、慢性リンパ球性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
結晶性レスタウルチニブ水和物または結晶性レスタウルチニブ水和物の混合物を製造する段階;
前記結晶性レスタウルチニブ水和物または前記結晶性レスタウルチニブ水和物の混合物から水を除去する段階;および
前記結晶性レスタウルチニブ無水物を単離する段階
を有する、単離結晶性レスタウルチニブ無水物に製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
結晶性レスタウルチニブ水和物または結晶性レスタウルチニブ水和物の混合物を製造する段階;
前記結晶性レスタウルチニブ水和物または前記結晶性レスタウルチニブ水和物の混合物を、約40℃より高い温度で、乾燥剤の存在下もしくは非存在下に、760mmHg未満の減圧下にまたは約760mmHgで加熱する段階;および
前記結晶性レスタウルチニブ無水物を単離する段階
を有する、単離結晶性レスタウルチニブ無水物の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、
結晶性レスタウルチニブ水和物または結晶性レスタウルチニブ水和物の混合物を製造する段階;
前記結晶性レスタウルチニブ水和物または前記結晶性レスタウルチニブ水和物の混合物を、約80℃〜100℃で、乾燥剤の存在下もしくは非存在下に、760mmHg未満の減圧下にまたは約760mmHgで加熱する段階;および
前記結晶性レスタウルチニブ無水物を単離する段階
を有する、単離結晶性レスタウルチニブ無水物の製造方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、この方法におけるカルボキシル保護中間体を還元剤により処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸保護中間体還元からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体、半固体またはシロップからのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、この方法におけるカルボキシル保護中間体を還元剤により処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸脱保護反応液からの水、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノールおよびエタノールからなる群からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体からのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、この方法におけるカルボキシル保護中間体を水素化リチウムアルミニウムまたは水素化ホウ素ナトリウムにより処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸脱保護反応液からの水、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノールおよびエタノールからなる群からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体からのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、メチル(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(カルボキシレート)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オンを還元剤により処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸保護中間体還元からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体、半固体またはシロップからのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、メチル(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(カルボキシレート)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オンを還元剤で処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸脱保護反応液からの水、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノールおよびエタノールからなる群からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体からのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、メチル(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(カルボキシレート)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オンを水素化リチウムアルミニウムまたは水素化ホウ素ナトリウムにより処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸脱保護反応液からの水、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノールおよびエタノールからなる群からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体からのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(カルボキシ)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オンを還元剤で処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸保護中間体還元からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体、半固体またはシロップからのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(カルボキシ)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オンを還元剤により処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸脱保護反応液からの水、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノールおよびエタノールからなる群からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体からのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法に関し、前記方法は、(9S−(9α,10β,12α))−2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−ヒドロキシ−10−(カルボキシ)−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3′,2′,1′−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オンを水素化リチウムアルミニウムまたは水素化ホウ素ナトリウムにより処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸脱保護反応液からの水、テトラヒドロフラン、トルエン、メタノールおよびエタノールからなる群からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体からのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む。
さらに別の実施形態は、非晶質レスタウルチニブに関するものである。
さらに別の実施形態は、非晶質レスタウルチニブおよび賦形剤を含むまたはこれらから製造される組成物に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の非晶質レスタウルチニブを投与する段階を有する制御されていないまたは過剰発現する受容体−チロシンキナーゼが原因であるまたはそれによって増悪される疾患を有する患者の治療に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の非晶質レスタウルチニブを投与する段階を有する急性骨髄性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の非晶質レスタウルチニブを投与する段階を有する慢性骨髄性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の非晶質レスタウルチニブを投与する段階を有する急性リンパ性白血病患者の治療方法に関するものである。
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上許容量の非晶質レスタウルチニブを投与する段階を有する慢性リンパ球性白血病患者の治療方法に関するものである。
発明の詳細な説明
ある薬剤の異なる結晶型は、互いに大きく異なり得る物性、医薬特性、生理特性および生物学的特性を有する。本発明は、結晶型のレスタウルチニブおよび非晶質レスタウルチニブに関するものである。理解すべき点として、本明細書で使用される「レスタウルチニブ」という用語は、結晶性またはそれの欠如についての指定がない場合、特定の結晶型または非晶質型のレスタウルチニブ、溶液でのレスタウルチニブまたはこれらの混合物を意味する。
レスタウルチニブ結晶型1は、室温で(約25℃)最も熱力学的に安定なレスタウルチニブの結晶型である。これは、熱重量分析(TGA)による測定で含水量が0.05%未満である非吸湿性の結晶型である。さらに、型1は温度または相対湿度(RH)にかかわらず固体状態変換を受けないことは知られている。
結晶性レスタウルチニブ3水和物は、約45%〜約95%RHで室温にて安定である。
結晶性レスタウルチニブ1水和物は、約10%〜約40%相対RHで約25℃にて安定である。室温および40%より高いRHでは、その1水和物は容易に3水和物に変わる。乳鉢と乳棒で粉砕すると、結晶性レスタウルチニブ1水和物が水を吸収する能力は、係数約6だけ低下する。従って、未粉砕の場合と比較して粉砕すると、同様の量の水を吸収するのに約6倍の時間を要する。
レスタウルチニブ1水和物は、3水和物を室温でRHレベル40%以下に曝露するか、3水和物を80℃〜200℃で加熱した後に環境条件に約10分間曝露することで製造することができる。この曝露期間後、サンプルは密閉容器に保存しなければならない。
結晶性レスタウルチニブ無水物は、室温で約0%〜約5%RHで安定であるが、5%RHを超えると水分を吸収して、結晶性レスタウルチニブ1水和物を形成する。結晶性レスタウルチニブ無水物の存在は動的水分吸収重量測定(DMSG)によって示され、この測定により、25℃において、0%〜5%RHの固体相を示し、水は0.5%未満であった。水分介在の結晶化は、RHレベルが5%〜10%の間は認められなかったことから、5%RHでの固体は結晶性であるという結論が得られ、固体は水を0.5%未満で含んでいたことから、これが無水物であることも確認された。
結晶性レスタウルチニブ無水物は、結晶性レスタウルチニブ無水物を室温でRHレベル5%以下に曝露するまたは3水和物を80℃〜200℃にて加熱してから、生成物を無水条件下で保存することで製造することができる。このサンプルは、移動期間中に大気から水を吸収し得る。
結晶性レスタウルチニブ半水和物半アセトニトリル化物は、約1/2モル当量の水および約1/2モル当量のアセトニトリルとの結晶性混合溶媒和物である。これらの溶媒は結晶格子内に取り込まれており、サンプルを130℃〜220℃で加熱することで除去することができる。
室温で銅照射用に調整したペルチェ冷却検出器を用いて、銅ターゲット(1.54060Å波長放射線:45Kvおよび40ma);走査速度:1°/分連続;および走査範囲2〜40° 2θとするシンタグ(Scintag)X1型ユニットによって、粉末X線回折(PXRD)pデータを得た。XRPDサンプルはいずれも、分析に先立って乳鉢と乳棒で静かに粉砕して微粉末とした。
2910型DSCモジュールを搭載した(TA Instruments Model 3100 Thermal Analyst)を用いて、示差走査熱量測定(DSC)データを得た。サンプルは、非圧着密閉アルミニウムパンで調製した。代表的なDSCサンプル重量は、約1〜4mgであった。
流量約40mL/分での窒素パージ下に5℃/分の加熱速度でサーモグラムを得た。レスタウルチニブ結晶型1および非晶質レスタウルチニブのサーモグラムを、室温〜約330℃で得た。レスタウルチニブ結晶型1は、268.2℃で開始して277.4℃でピーク温度となる吸熱を示した。非晶質レスタウルチニブは、26.6℃で開始して、57.0℃でピーク温度となる広い吸熱を示した。
2950型HiResTGAモジュールを搭載したTAインスツルメンツ3100型および5200型サーマル・アナリストを用いて、TGAデータを得た。加熱速度5℃/分で、流量約40mL/分の窒素パージ下に、TGAサーモグラムを得た。レスタウルチニブ結晶型1は、約100℃まで0.04%重量減を示した。非晶質レスタウルチニブは、約184℃まで5.56%重量減を示した。
真空を用いてRHを制御するVTI社MB300G型吸収微量天秤で動的水分吸収重量測定(DMSG)(吸湿性)データを得た。各サンプルが曝露されているRHおよび温度を自動システムで制御しながら、サンプルの重量変化を連続的に記録した。0〜95%RHにわたり5±1%RHの段階的間隔で25±0.1℃にて吸収および脱着等温測定を行った。約15〜30mgのサンプルを3時間以内で真空乾燥してから(大体のRH=0〜1%RH)、各実験に供した。その乾燥期間中に認められた重量喪失を用いて、各サンプルがどの程度強く水に結合しているかを推定した。乾燥期間後、吸着等温測定を5%RHで開始した。3回の5分間期間をかけて5mg未満の重量変化という臨界重量平衡を用いて、次の段階で進んだ。95%RH段階においてその平衡条件が達成されたら、脱着等温測定を開始した。レスタウルチニブ結晶型1は、約0.1の平衡水分含有量(EMCまたは水モル数/薬剤モル数)で約0.4%以下の水分取り込み、EMCが約0.05で約0.2%(重量基準)の公称水分取り込みを示した。これは、サンプルに存在するいずれの水も表面水であって、格子水ではなかったことを意味している。
レスタウルチニブ結晶型1および無水レスタウルチニブの26℃および2〜8℃での溶解度を、HPLCを用いて測定した。サンプルをエタノール中にて26℃および2〜8℃で2日間スラリーとして、固体相の飽和エタノール(200度数)溶液を得た。スラリー化後、各溶液を0.45μmミクロンフィルターで濾過し、CEP−701のレベルをHPLCによって求めた。溶解度データを表1に示してある。
Figure 2009518436
これらのデータは、レスタウルチニブのある特定の物性(すなわち溶解度)における差を示している。
レスタウルチニブの最も安定な結晶型を決定するため、複数の型のレスタウルチニブを、26℃および2〜8℃で48時間にわたり、200度数エタノールでスラリーとした。残ったレスタウルチニブの型をPXRDによって分析して、結晶型の変換が起こっているか否かを確認した。表2における結果から、調べた各型のレスタウルチニブが、レスタウルチニブ結晶型1に変換していることがわかり、これはレスタウルチニブ結晶型1が室温および2〜8℃でレスタウルチニブの最も安定な結晶型であることを示している。
Figure 2009518436
本明細書で使用される場合の「非晶質」という用語は、固体のように見えるが、長い範囲にわたって維持される規則的に繰り返す分子配列を持たず、融点を持たずに、むしろガラス転移温度を超えると軟化または流動する過冷却液体または粘稠液体を意味する。
本明細書で使用される場合の「逆溶媒」という用語は、化合物が実質的に不溶である溶媒を意味する。
本明細書で使用される場合の「レスタウルチニブ結晶型1」という用語は、レスタウルチニブの25℃で最も熱力学的に安定な結晶型を意味する。
本明細書で使用される場合の「結晶性」という用語は、分子または外表面の面の規則的に繰り返す配列を有することを意味する。
本明細書で使用される場合の「単離」という用語は、溶媒、逆溶媒または溶媒と逆溶媒の混合物から化合物を分離して、固体、半固体またはシロップを得ることを意味する。単離は、代表的には、遠心、減圧を用いるまたは用いない濾過、陽圧下での濾過、蒸留、蒸発またはこれらの組み合わせなどの手段によって行われる。単離には、単離物の化学純度、キラル純度または化学およびキラル純度を高める精製を伴っても良く、これらを伴わなくとも良い。精製は、代表的には、結晶化、蒸留、抽出、酸性、塩基性もしくは中性アルミナによる濾過、酸性、塩基性もしくは中性活性炭による濾過、キラル固定相を充填したカラムでのカラムクロマトグラフィー、多孔性の紙、プラスチックもしくはガラス障壁による濾過、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、再結晶、順相高速液体クロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、磨砕などの手段によって行われる。
本明細書で使用される場合の「混和性」という用語は、相の分離を起こすことなく組み合わせることができることを意味する。
本明細書で使用される場合の「溶媒和物」という用語は、表面上、格子中または表面上と格子中に、水、酢酸、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチレン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、エタノール、酢酸エチル、ブタノール、tert−ブタノール、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、ギ酸、ヘプタン、ヘキサン、イソプロパノール、メタノール、メチルエチルケトン、1−メチル−2−ピロリジノン、メシチレン、ニトロメタン、ポリエチレングリコール、プロパノール、2−プロパノン、ピリジン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、これらの混合物などの溶媒を有することを意味する。溶媒和物の具体例は、表面上、格子中または表面上と格子中の溶媒が水である水和物である。水和物は、物質の表面上、格子中または表面上と格子中に水以外の溶媒を有していても有していなくても良い。
本明細書で使用される場合の「溶媒」という用語は、別の物質、代表的には固体を完全もしくは部分的に溶解させることができる物質、代表的には液体を意味する。本発明の実施における溶媒には、水、酢酸、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチレン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、エタノール、酢酸エチル、ブタノール、tert−ブタノール、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、ギ酸、ヘプタン、ヘキサン、イソプロパノール、メタノール、メチルエチルケトン、1−メチル−2−ピロリジノン、メシチレン、ニトロメタン、ポリエチレングリコール、プロパノール、2−プロパノン、ピリジン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、これらの混合物などがある。
本明細書で使用される場合の「過飽和」という用語は、ある化合物がある温度で完全に溶解しているが、そのある温度での溶媒中での化合物の溶解度を超えた状態で、溶媒中に化合物が含まれていることを意味する。
別段の断りがない限り、本明細書を通じて記載されているパーセントは、重量(w/w)パーセントである。
レスタウルチニブおよび溶媒を含む混合物は、化学的およびジアステレオマー的不純物を有していても有していなくても良く、これらの不純物は、存在する場合には、溶媒中に完全溶解し得、部分溶解し得または実質的に不溶であり得る。混合物中の化学的またはジアステレオマー的不純物のレベルは、蒸留、抽出、酸性、塩基性もしくは中性アルミナによる濾過、酸性、塩基性もしくは中性活性炭による濾過、キラル固定相を充填したカラムでのカラムクロマトグラフィー、多孔性の紙、プラスチックもしくはガラス障壁による濾過、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、再結晶、順相高速液体クロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、磨砕などの手段によって、レスタウルチニブ結晶型1の単離の前または途中で低下させることができる。
レスタウルチニブが溶媒に完全に溶解している状態で、レスタウルチニブおよび溶媒を含む混合物中でレスタウルチニブ結晶型1が存在するようにするのは、核形成である。本発明の実施において好ましい実施形態において、レスタウルチニブ結晶型1の核形成は、レスタウルチニブで過飽和となった溶媒中で起こるようにする。
レスタウルチニブが完全に溶媒に溶けているレスタウルチニブおよび溶媒の混合物は、結晶性レスタウルチニブ、非晶質レスタウルチニブまたはこれらの混合物から製造することができる。
本発明の実施に関して、核形成は、溶媒除去、温度変化、溶媒混和性の逆溶媒添加、溶媒非混和性の逆溶媒添加、レスタウルチニブ結晶型1のシード結晶添加、容器内面、好ましくはガラス棒または1個もしくは複数のガラスビーズを用いたガラス容器の擦りまたは引っ掻きなどの当業者に公知である技術によって、またはこれらの組み合わせによって、溶液で起こるようにすることができる。
理解すべき点として、多くの溶媒および逆溶媒が不純物を含むことから、存在する場合、本発明の実施における溶媒および逆溶媒中の不純物のレベルは、これらが存在する溶媒の所期の使用をこれらが妨害しないだけの低い濃度である。使用した溶媒は、HPLC用、試薬用またはUSP用であり、入荷した状態のまま使用した。
本明細書で使用される場合の「C−アルキル」という用語は、メチルを意味する。
本明細書で使用される場合の「C−アルキル」という用語は、エチルを意味する。
本明細書で使用される場合の「C−アルキル」という用語は、プロプ−1−イルおよびプロプ−2−イル(イソプロピル)を意味する。
本明細書で使用される場合の「C−アルキル」という用語は、ブト−1−イル、ブト−2−イル、2−メチルプロプ−1−イルおよび2−メチルプロプ−2−イル(tert−ブチル)を意味する。
本明細書で使用される場合の「C−アルキル」という用語は、2,2−ジメチルプロプ−1−イル(ネオ−ペンチル)、2−メチルブト−1−イル、2−メチルブト−2−イル、3−メチルブト−1−イル、3−メチルブト−2−イル、ペント−1−イル、ペント−2−イルおよびペント−3−イルを意味する。
本明細書で使用される場合の「C−アルキル」という用語は、2,2−ジメチルブト−1−イル、2,3−ジメチルブト−1−イル、2,3−ジメチルブト−2−イル、3,3−ジメチルブト−1−イル、3,3−ジメチルブト−2−イル、2−エチルブト−1−イル、ヘキス−1−イル、ヘキス−2−イル、ヘキス−3−イル、2−メチルペント−1−イル、2−メチルペント−2−イル、2−メチルペント−3−イル、3−メチルペント−1−イル、3−メチルペント−2−イル、3−メチルペント−3−イル、4−メチルペント−1−イルおよび4−メチルペント−2−イルを意味する。
本明細書で使用される場合の「カルボキシル保護中間体」という用語は、カルボキシル保護基が結合しているC(O)OHカルボキシル部分を有する中間体を意味する。
本明細書で使用される場合の「カルボキシル保護基」という用語は、C(O)OH部分に結合して、合成時の望ましくない反応に対するその部分の感受性を低下させることができる部分を意味する。カルボキシル保護基の具体例には、フェニル、ナフチル、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラゾリル、チアゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリルアセトキシメチル、アリル、ベンゾイルメチル、ベンジルオキシメチル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピル、ジフェニルメチルシリル、パラ−メトキシベンジル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、パラ−ニトロベンジル、フェニル、2,2,2−トリクロロエチル、トリエチルシリル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、トリフェニルメチルまたはそれぞれ未置換であるかフェニル、ナフチル、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラゾリル、チアゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリルで置換されているC−アルキル、C−アルキル、C−アルキル、C−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本発明は、患者に対して治療上有効量のレスタウルチニブを投与する段階を有する、患者における疾患および状態の治療方法を提供する。従って、レスタウルチニブは各種治療適応症の治療において有用である。例えば、レスタウルチニブは、膵臓、前立腺、乳房、甲状腺、結腸および肺の癌などの癌;悪性黒色腫;膠芽細胞腫;ウィルムス腫瘍、神経芽細胞腫および髄芽腫などの神経外胚葉由来腫瘍;および急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)などの白血病;前立腺肥大または前立腺癌などの前立腺の病的状態;膵管腺癌(PDAC)などの膵臓の癌;光線性角化症、基底細胞癌、扁平上皮癌、線維性組織球腫、隆起性皮膚線維肉腫、血管腫、火炎状母斑、黄色腫、カポジ肉腫、肥満細胞症、菌状息肉腫、黒子、母斑細胞母斑、悪性黒子、悪性黒色腫、転移性癌および各種形態の乾癬(尋常性乾癬および好酸球増多性乾癬など)などの増殖性皮膚障害などの過剰増殖性障害;および活性化JAK2関連の骨髄増殖性障害および関連障害ならびに例えば、真性多血症(PV)、本態性血小板血症(ET)、骨髄様化生を伴う骨髄線維症(MMM)[慢性特発性骨髄線維症(CIMF)とも称される]、未分類の骨髄増殖性障害(uMPD)、好酸球増加症候群(HES)および全身性肥満細胞症(SM)などの骨髄増殖性疾患など(これらに限定されるものではない)の骨髄増殖性障害および関連障害の治療に有用である。
レスタウルチニブは、患者の身体中の薬剤の作用部位と活性薬剤が接触するような手段によって投与することができる。レスタウルチニブは、個々の治療剤としてまたは他の治療剤との併用で、いずれか利用可能な従来の手段によって投与することができる。レスタウルチニブは好ましくは、本明細書に記載の疾患および障害を治療する上で治療上有効量で、処置を必要とする患者に対して投与する。
レスタウルチニブの治療上有効量は、従来の技術を用いることで、担当の診断医が容易に決定することができる。有効用量は、疾患または障害の種類および進行程度、特定の患者の全体的な健康状態、レスタウルチニブの生理的効力、レスタウルチニブの製剤および前記形態のレスタウルチニブの投与経路などの多くの要素に応じて変動し得るものである。レスタウルチニブは、比較的低い用量レベルで投与し、所望の効果が得られるまで徐々に増量することもできる。
本明細書で使用される場合の「約」という用語は、指定の値の±10%の範囲の値を指す。例えば、「約50mg」という表現は、50mg±10%、すなわち45〜55mgを含む。
レスタウルチニブの代表的な用量範囲は、約0.01mg/kg/日〜約100mg/kg/日または約0.01mg/kg/日〜10mg/kg/日を含む。成人における1日用量には、約20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、120、140、160および200mgなどがあり、小児の場合には相当する用量とする。レスタウルチニブは、1以上の単位の製剤で投与することができ、1日1〜4回(1日2回(BID)など)投与することもできる。レスタウルチニブの単位用量範囲は、1日1〜4回で投与される約1〜約400mgまたは約10mg〜約200mgBIDまたは20〜80mgBIDまたは60〜100mgBIDまたは約40、60、80または100mgBIDを含む。
レスタウルチニブの製剤は、15〜25mg/mL、16mg/mLまたは25mg/mLの濃度で液体または懸濁液の形態とすることもできる。レスタウルチニブの液体または懸濁液製剤は、上記用量(mg)の等価量を含むことができる。例えば、レスタウルチニブの用量は、25mg/mL溶液1〜5mLまたは25mg/mL溶液1、1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8または4mLを含むことができ、この場合にレスタウルチニブ60mg用量を溶液2.4mLで提供することができ、レスタウルチニブ80mg用量は溶液3.2mLで提供することができ、レスタウルチニブ100mg用量は溶液4mLで提供することができる。さらに、レスタウルチニブ20mg用量は、16mg/mL溶液1.25mLで提供することができる。
レスタウルチニブの1日用量は、1mg〜5mg/kgの範囲であることができる(65kgに近い平均体重に基づいた正規化)。例えば、ある形態のレスタウルチニブの1日用量は、約1〜3mg/kgまたは約1.2〜2.5mg/kgまたは約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8または3mg/kgである。有効用量を記述する別の方法では、レスタウルチニブの経口単位用量は、患者において約0.05〜20μg/mLまたは約1〜20μg/mLの血清レベルを得る上で必要なものである。
レスタウルチニブは、前記形態のものを1以上の製薬上許容される賦形剤と混合することで医薬組成物に製剤することができる。理解すべき点として、医薬組成物はいずれかの形態のレスタウルチニブまたはこれらのいずれかの組み合わせを含む。
本明細書で使用される場合の「製薬上許容される賦形剤」という用語は、あらゆる溶媒、分散媒、被覆剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。医薬活性物質におけるこのような媒体および薬剤の使用は、レミングトンの著作(Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th ed.; Gennaro, A. R., Ed.; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2000)などで、当業界において知られている。従来の媒体または薬剤が有効成分と不適合である場合を除き、治療組成物におけるこれの使用が想到される。追加の有効成分を組成物に組み込むこともできる。
経口投与されるべきレスタウルチニブの形態を含む組成物の製造用の賦形剤には、例えば寒天、アルギン酸、水酸化アルミニウム、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、1,3−ブチレングリコール、カルボマー類、ヒマシ油、セルロース、酢酸セルロース、カカオバター、コーンスターチ、トウモロコシ油、綿実油、クロス−ポビドン、ジグリセリド類、エタノール、エチルセルロース、ラウリン酸エチル、オレイン酸エチル、脂肪酸エステル類、ゼラチン、胚芽油、グルコース、グリセリン、落花生油、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、イソプロパノール、等張性生理食塩水、乳糖、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、麦芽、マニトール、モノグリセリド類、オリーブ油、ピーナツ油、リン酸カリウム塩類、ジャガイモデンプン、ポビドン、プロピレングリコール、リンゲル液、紅花油、ゴマ油、カルボキシメチルセルロースナトリウム、リン酸ナトリウム塩類、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビトールナトリウム、大豆油、ステアリン酸類、フマル酸ステアリル、ショ糖、界面活性剤、タルク、トラガカント、テトラヒドロフルフリルアルコール、トリグリセリド類、水およびこれらの混合物などがある。眼球または経口投与されるべきレスタウルチニブの形態を含む組成物の製造用の賦形剤には、例えば1,3−ブチレングリコール、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、エタノール、ソルビタンの脂肪酸エステル、胚芽油、落花生油、グリセリン、イソプロパノール、オリーブ油、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ゴマ油、水およびこれらの混合物などがある。浸透圧投与されるべきレスタウルチニブの形態を含む組成物の製造用の賦形剤には、例えば、クロロフルオロ炭化水素、エタノール、水および混合物などがある。非経口投与されるべきレスタウルチニブの形態を含む組成物の製造用の賦形剤には、例えば1,3−ブタンジオール、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、デキストロース、胚芽油、落花生油、リポソーム類、オレイン酸、オリーブ油、ピーナツ油、リンゲル液、紅花油、ゴマ油、大豆油、U.S.P.または等張性塩化ナトリウム溶液、水およびこれらの混合物などがある。直腸または膣投与されるべきレスタウルチニブの形態を含む組成物の製造用の賦形剤には、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、ロウおよびこれらの混合物などがある。
レスタウルチニブおよびレスタウルチニブを含む組成物の製剤は、投与経路によって決まる。いかなる投与経路も想到され、経口、粘膜(例:眼球、経鼻、肺、胃、腸、直腸、膣および尿管)または非経口(例:皮下、皮内、筋肉、静脈または腹腔内)などがある。
医薬組成物は、最も好ましくは経口にて、好ましくは錠剤、カプセル、粉剤、丸薬、液体/懸濁液またはゲル/懸濁液または乳濁液、凍結乾燥品および本明細書で言及される特許および特許出願に記載の他の全ての異なる形態などの形態で、より好ましくは錠剤、カプセルおよび液体/懸濁液またはゲル/懸濁液として投与される。投与媒体は、固体状態または結晶型の安定性を確保するものと考えられる1以上の製薬上許容される担体を含むことができる(例:油中懸濁液)。
レスタウルチニブは、米国特許第6200968号および6660729号およびPCT公開番号04/037928(それぞれが、参照によって本明細書に組み込まれる。)に記載のものなどの各種の医薬組成物および製剤として製剤することができる。特に、レスタウルチニブは、マイクロエマルジョンまたは分散液として製剤することができる。
ある種の実施形態において、組成物は、レスタウルチニブプロピレングリコールおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含み、その例としてはTWEEN20(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノラウレート)、TWEEN40(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノパルミテート)およびTWEEN80(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエート)などがある。ある特定の実施形態において、レスタウルチニブは濃度25mg/mLで存在する。他の実施形態において、プロピレングリコール/ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの比は、50:50〜80:20の範囲または50:50または80:20である。
他の実施形態において、組成物は、レスタウルチニブ、ポリオキシルステアレートおよびポリエチレングリコール(「PEG」)(これの例としては、300〜8000、400〜3350または400〜1500ダルトンのPEGまたはPEG−400、PEG−600、PEG−1000、PEG−1450、PEG−1500、PEG−400/PEG−1000、PEG−400/PEG−1450、PEG−600/PEG−1000またはPEG−600/PEG−1450などがある。)を含む。
他のさらに別の実施形態において、前記ポリオキシルステアレートはポリオキシル40ステアレート(MYRJ52(登録商標))である。特定の実施形態において、レスタウルチニブは濃度25mg/mLで存在する。他の実施形態において、ポリエチレングリコール/ポリオキシルステアレートの比率は50:50〜80:20の範囲でありまたは、50:50もしくは80:20の比である。ある種の実施形態において、組成物は、25:25:50の比率でのPEG−400、PEG−1000およびポリオキシルステアレートまたは25:25:50の比率でのPEG−400、PEG−1450およびポリオキシルステアレートまたは25:25:50の比率でのPEG−600、PEG−1000およびポリオキシルステアレートまたは25:25:50の比率でのPEG−600:PEG−1450:ポリオキシルステアレートを含む。他の実施形態において、組成物は、40:40:20の比率でのPEG−400、PEG−1000およびポリオキシルステアレートまたは40:40:20の比率でのPEG−400、PEG−1450およびポリオキシルステアレートまたは40:40:20の比率でのPEG−600、PEG−1000およびポリオキシルステアレートまたは40:40:20の比率でのPEG−600、PEG−1450およびポリオキシルステアレートを含む。
本発明の別の実施形態において、組成物は、酸化防止剤を含む。本明細書で使用される場合の「酸化防止剤」という用語は、酸化による劣化を遅延させ、酸素または過酸化物によって促進される反応を阻害する物質を意味する。酸化防止剤には、アスコルビン酸、アスコルビン酸の脂肪酸エステル、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール、これらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。本発明のある種の実施形態では、レスタウルチニブを含むマイクロエマルジョンまたは固溶体組成物はさらに、BHTおよび特には0.02重量%BHTを含む。
レスタウルチニブおよびこれの溶媒和物は、例を下記に示した化学プロセスによって製造することができる。理解すべき点として、これら方法における段階の順序は変えることができ、試薬、溶媒および反応条件を、具体的に言及されたものに代えて用いても良く、望ましくない反応に対して感受性の部分を必要に応じて保護および脱保護することができる。
下記の実施例は、本発明の手順および概念的側面について最も有用かつ容易に理解される記述であると考えられるものを提供するために示してある。
(製造例1)
レスタウルチニブおよびそれのメタノレートを、米国特許第4923986号に記載の方法に従って製造した。
(実施例1)
レスタウルチニブ結晶型1
レスタウルチニブメタノレートのメタノールおよびアセトン中混合物を、ポリッシュ(polish)濾過した。酢酸イソプロピルを加えながら、濾過物を定容量蒸留した。溶媒の沸点が82℃で安定した時点で、混合物を冷却し、濾過した。
(実施例2)
結晶性水和レスタウルチニブ
レスタウルチニブが完全に可溶であるレスタウルチニブ(400mg)の還流アセトン(200mL)中混合物を、濁るまで水で処理し、冷却し、暗所にて室温で3日間保存し、中等度の多孔性の焼結ガラス漏斗で濾過した。濾過物を水で洗浄し、風乾した。生成物を40%未満の相対湿度に曝露することで、結晶性レスタウルチニブ1水和物を得た。生成物を40%以上の相対湿度に曝露することで、結晶性レスタウルチニブ3水和物を得た。
(実施例2A)
結晶性水和レスタウルチニブ
レスタウルチニブが完全に可溶であるレスタウルチニブ(1.2g)の還流1,3−ジオキソラン(120mL)中混合物を、水(600mL)に投入し、暗所にて室温で6日間保存し、中等度の多孔性の焼結ガラス漏斗で濾過した。濾過物を水(10mL)で洗浄し、風乾した。生成物を40%未満の相対湿度に曝露することで、結晶性レスタウルチニブ1水和物を得た。生成物を40%以上の相対湿度に曝露することで、結晶性レスタウルチニブ3水和物を得た。
(実施例3)
結晶性レスタウルチニブ半水和物半アセトニトリル化物
レスタウルチニブが完全に可溶であるレスタウルチニブ(300mg)の還流アセトニトリル(150mL)溶液を、濁るまで水で処理し、冷却し、暗所にて室温で24時間保存し、濾過した。
(実施例4)
非晶質レスタウルチニブ
レスタウルチニブが完全に可溶である80℃のレスタウルチニブ(1.6g)のイソプロパノール(350mL)および1,3−ジオキソラン(50mL)中混合物を減圧下に濃縮した。濃縮物をイソプロパノール(10mL)で洗浄し、風乾した。
(実施例4A)
非晶質レスタウルチニブ
レスタウルチニブが完全に可溶であるレスタウルチニブのアセトン中混合物を、減圧下に65℃で濃縮した。濃縮物をイソプロパノール(10mL)で洗浄し、風乾した。
表1に、非晶質レスタウルチニブの別の製造方法を示してある。濃縮は、約0.5atmで表1に示した温度付近で行った。
Figure 2009518436
(実施例5)
結晶性レスタウルチニブ無水物
水和結晶性レスタウルチニブを、約760mmHg(1atm)圧下に約80℃〜100℃で加熱した。生成物を、約5%未満の相対湿度を有する環境下で保存した。
(実施例6)
レスタウルチニブ結晶型1
実施例2、実施例2A、実施例4、実施例4Aまたはこれらの混合物のエタノール中混合物であって、この実施例またはこれらの混合物が部分的に可溶である混合物を、レスタウルチニブ結晶型1が形成されるまで攪拌しながら、または攪拌を行わずに放置した。
(実施例7)
結晶性レスタウルチニブ半水和物半テトラヒドロフラン和物
レスタウルチニブが完全に可溶であるレスタウルチニブの還流THF中混合物を、濁るまで水で処理し、暗所にて室温で24時間保存し、濾過した。
理解すべき点として、PXRDスペクトラムにおける高さは変動し得るものであって、温度、結晶の大きさまたは形態、サンプル製造またはシンタグ×2回折パターンシステム(Scinag×2 Diffraction Pattern System)の分析ウェルでのサンプル高さなどの可変要素によって決まる。
さらに理解すべき点として、ピーク位置は、異なる照射源を用いると変動し得る。例えば、それぞれ波長が1.54060Å、0.7107Å、1.7902Åおよび1.9373ÅであるCu−Kα、Mo−Kα、Co−KαおよびFe−Kα放射線は、Cu−Kα放射線で測定したものと異なるピーク位置を与えよう。
一連のピーク位置の前にある「約」という用語は、それに続く群の全てのピーク位置を含むことを意味する。
一連のピーク位置の前にある「約」という用語は、それに続く群の全てのピークが±0.1°のばらつきを有する角度位置に関して報告されることを意味する。
例えば、約6.8°、8.5°、9.7°、12.0°、13.2°、14.2°、14.7°、15.0°、15.5°、16.9°、17.5°、17.9°、19.3°、20.0°、20.4°、25.1°、25.6°、25.8°、26.3°または26.6°という表現は、約6.8°、約8.5°、約9.7°、約12.0°、約13.2°、約14.2°、約14.7°、約15.0°、約15.5°、約16.9°、約17.5°、約17.9°、約19.3°、約20.0°、約20.4°、約25.1°、約25.6°、約25.8°、約26.3°または約26.6°、さらには6.8°±0.1°、8.5°±0.1°、9.7°±0.1°、12.0°±0.1°、13.2°±0.1°、14.2°±0.1°、14.7°±0.1°、15.0°±0.1°、15.5°±0.1°、16.9°±0.1°、17.5°±0.1°、17.9°±0.1°、19.3°±0.1°、20.0°±0.1°、20.4°±0.1°、25.1°±0.1°、25.6°±0.1°、25.8°±0.1、26.3°±0.1°または26.6°±0.1°を意味する。
当業者には明らかなように、上記内容を考慮すれば、本発明の多くの変更および変動が可能である。従って、添付の特許請求の範囲内で、本明細書に具体的に記載されているものと異なる形で本発明を実施することが可能であって、本発明の範囲はそのような全ての変形形態を包含するものであることは明らかである。

Claims (10)

  1. Cu−Kα線照射を行って約25℃で測定した場合に、約6.8°、8.5°、9.7°、12.0°、13.2°、14.2°、14.7°、15.0°、15.5°、16.9°、17.5°、17.9°、19.3°、20.0°、20.4°、25.1°、25.6°、25.8°、26.3°または26.6°のそれぞれの2θ値を有する少なくとも3個のピークを有する粉末回折パターンを特徴とするレスタウルチニブ結晶型1。
  2. 三斜晶系およびP1空間群において、Mo−Kα線照射を行って約−100℃で測定した場合に、それぞれ11.235ű0.002Å、13.317ű0.004Å、7.095ű0.003Åの格子パラメータa、bおよびcであり、ならびに、それぞれ92.33°±0.03°、107.78°±0.02°および100.95°±0.02°のα、βおよびγであることを特徴とするレスタウルチニブ結晶型1。
  3. レスタウルチニブ結晶型1および賦形剤を含む組成物。
  4. 患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する急性骨髄性白血病患者の治療方法。
  5. 患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する慢性骨髄性白血病患者の治療方法。
  6. 患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する急性リンパ性白血病患者の治療方法。
  7. 患者に対して治療上許容量のレスタウルチニブ結晶型1を投与する段階を有する慢性リンパ球性白血病患者の治療方法。
  8. レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物および溶媒を含む混合物を提供する段階、ここにおいて、前記レスタウルチニブもしくはこれの溶媒和物は前記溶媒に完全に溶解しており;およびレスタウルチニブ結晶型1が前記混合物中に存在するようにする段階を含み;前記レスタウルチニブ結晶型1は、単離およびMo−Kα線照射を行って約−100℃で測定した場合に、三斜晶系およびP1空間群において、それぞれ11.235ű0.002Å、13.317ű0.004Å、7.095ű0.003Åの格子パラメータa、bおよびcであり、ならびに、それぞれ92.33°±0.03°、107.78°±0.02°および100.95°±0.02°のα、βおよびγである、レスタウルチニブ結晶型1の製造方法。
  9. 前記レスタウルチニブ結晶型1を単離する段階をさらに含む請求項8に記載の方法。
  10. レスタウルチニブ結晶型1の製造方法において、前記方法は、該方法におけるカルボキシル保護中間体を還元剤により処理する段階および次に前記レスタウルチニブを結晶化または再結晶して前記レスタウルチニブ結晶型1とする段階を有し、前記方法は、前記カルボン酸保護中間体還元からの1種類または複数種類の溶媒を含む固体、半固体またはシロップからのレスタウルチニブ結晶型1の直接結晶化の段階を含む前記方法。
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