JP2009517902A - Ipマルチメディアサブシステムにおけるメッセージハンドリング - Google Patents

Ipマルチメディアサブシステムにおけるメッセージハンドリング Download PDF

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Abstract

IPマルチメディアサブシステムのセッション開始プロトコルアプリケーションサーバは、サービング呼/状態制御機能から受信されるメッセージを取り扱う処理手段を有する。この処理手段は、サービスが提供されるユーザのURIを収容するメッセージのヘッダに基づきメッセージを取り扱うように構成され、このヘッダは、サービング呼/状態制御機能によって挿入され、P−Asserted−IdentityおよびR−URL以外である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、IPマルチメディアサブシステム(IMS)におけるセッション開始プロトコルのメッセージハンドリング(handling:取り扱い)に関し、特に、必須ではないが、IMS内のサービング(serving:在圏)呼/セッション制御機能のコール(呼)フォワーディング(call forwarding:自動転送)に関連するセッション開始プロトコルメッセージのハンドリングのための方法および装置に関するものである。
IPマルチメディアサービスは、同一セッション内の音声、ビデオ、メッセージング、データ等の動的な組み合わせを提供する。組み合わせることが可能な基本アプリケーション数およびメディア数の増加によって、エンドユーザに提供されるサービス数は増大し、個人間通信の経験は豊かになるだろう。このことは、以下でより詳細に検討する、いわゆる「複合IPマルチメディア」サービスを含む、個人向けの豊かなマルチメディア通信サービスの新世代を導くことになるだろう。
IPマルチメディアサブシステム(IMS)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって規定された技術であり、これは、移動通信ネットワーク上でIPマルチメディアサービスを提供する(3GPP TS 22.228、TS 23.218、TS 23.228、TS 24.228、TS 24.229、TS 29.228、TS 29.229、TS 29.328およびTS 29.329 リリース5〜7)。IMSは、標準化IMSサービスイネーブラの使用を通じて、エンドユーザの個人対個人の通信経験を豊かにするために重要な機能を提供する。IMSサービスイネーブラは、IPベースのネットワーク上で、新規の豊かな個人対個人(クライアント・ツー・クライアント)通信サービスおよび個人対コンテンツ(クライアント・ツー・サーバ)サービスを容易にする。IMSは、ユーザ端末間(またはユーザ端末とアプリケーションサーバとの間)の呼またはセッションをセットアップおよび制御するために、セッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)を使用する。SIPシグナリングにより搬送されるセッション記述プロトコル(SDP:Session Description Protocol)は、セッションのメディアコンポーネントを記述し、かつネゴシエートするために使用される。SIPがユーザ対ユーザのプロトコルとして生成されているのに対して、IMSは、オペレータおよびサービスプロバイダがサービスへのユーザアクセスを制御し、それに応じて加入者に課金することを可能にする。
図1は、GPRS/PSアクセスネットワークの場合に、移動ネットワークアーキテクチャにIMSがどのように適合するかを概略的に示している。呼/セッション制御機能(CSCF:Call/Session Control Function)は、IMS内でSIPプロキシとして動作する。3GPPアーキテクチャは、3種類のCSCFを規定している。これらの内、プロキシ(Proxy) CSCF(P−CSCF)は、SIP端末に対するIMS内の第1の接点である。サービング(Serving)CSCF(S−CSCF)は、ユーザにユーザが加入しているサービスを提供する。尋問(Interrogating) CSCF(I−CSCF)の役割は、正規のS−CSCFを識別し、そのS−CSCFにP−CSCFを介してSIP端末から受信した要求を転送することである。
ユーザは、規定のSIP REGISTERメソッドを使用してIMSに登録する。これは、IMSに参加し、SIPユーザアイデンティティに到達できるアドレスをIMSに通知するメカニズムである。ユーザは、ダイアログを開始する場合に、使用する固有のURIをS−CSCFから受信する。3GPPでは、SIP端末が登録を実行する場合、IMSはユーザを認証し、そのユーザに利用可能なS−CSCFのセットの中から1つのS−CSCFを割り当てる。S−CSCFを割り当てる基準は3GPPでは規定されていないが、これには、負荷分散およびサービス要件を含んでも良い。S−CSCFの割当は、IMSベースのサービスへのユーザアクセスを制御(および課金)するために重要であることに注意されたい。オペレータは、直接のユーザ対加ユーザSIPセッションを防ぐメカニズムを提供してもよく、そうしないと直接のユーザ対ユーザSIPセッションは、S−CSCFを回避することになる。
S−CSCFがまだ選択されていない場合、登録プロセス中に、S−CSCFを選択することはI−CSCFの担当となる。I−CSCFは、ホームネットワークのホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)から必要なS−CSCF機能を受信し、その受信した機能に基づいて適切なS−CSCFを選択する。[S−CSCF割当は、ユーザが別のパーティからの呼を受け、加入者がS−CSCFを現在割り当てられていない場合に、その加入者に対しても、I−CSCFによって実行されることに注意されたい。]登録されたユーザが引き続きセッション要求(例えば、SIP INVITE)をIMSに送信する場合、その要求は、P−CSCFのURIおよびS−CSCF URIを含むことになるので、P−CSCFは、その要求を選択されているS−CSCFに転送することができる。これは、(IMSの)発信側と着信側の両方に適用される。[着信呼に対しては、その要求は、P−CSCFアドレスおよびUEアドレスを含むことになる。]
IMSサービスネットワーク内には、IMSサービス機能を実現するために、アプリケーションサーバ(AS)が提供される。アプリケーションサーバは、IMSシステム内のエンドユーザにサービスを提供し、3GPPが規定するMrインタフェースを通じて端点として接続されても良いし、または、3GPP規定のISCインタフェースを通じてS−CSCFによって「リンクイン(liked in)」されても良い。後者の場合には、SIPセッション確立中、どのアプリケーションサーバが「リンクイン」されるべきかを決定するために、初期フィルタ基準(IFC:Initial Filter Criteria)がS−CSCFによって使用される。このIFCは、ユーザのユーザプロファイルの一部としてIMS登録手順中、HSSからS−CSCFによって受信される。ある種のアプリケーションサーバは、加入者アイデンティティ(着信加入者かまたは発信加入者のアイデンティティで、アプリケーションサーバを制御するネットワークによって「所有される」方である)に依存して動作を実行する。例えば、コールフォワーディングの場合は、適切な(着信)アプリケーションサーバは、所与の加入者への呼を転送することになる新しい着信先を判定することになる。
ETSI TISPANとして知られるワーキンググループが、固定ブロードバンドアクセスに対するIMSの使用を開発している。彼らのタスクの1つは、3GPPによって規定されるIMSに基づいて、付加サービスを開発することである。これらの付加サービスは、TS 24.229等の中核の仕様書に影響を及ぼすことになるが、個別の仕様書で定義されることになる。図2は、TS 24.229(チャプタ5.4.3.2)に従う、SIP INVITEに対するIMS内の発呼側のメッセージフローを概略的に示している。ステップ1)で、INVITEが、発信ユーザ装置(UE:User Equipment)からP−CSCFに送信される。このINVITEは、そのヘッダにいわゆるP−Preferred−Identityを含むとともに、SIPルートヘッダの最上位レベルにP−CSCFのURIおよび第2のエントリとしてS−CSCFのURIを含んでいる。このUEは、Request−URIに、通信相手のアイデンティティも含めている。INVITEの受信時、P−CSCFは、発信UEがP−Preferred−Identityとして含まれるアイデンティティを使用することが許可されているかをチェックし、許可されている場合、発信するINVITEにP−Asserted−Identityとしてそれを含める。このP−Asserted−Identityは、認証済のSIPエンティティ間、典型的には、中間エンティティ間で使用されるアインデンティであり、これは、認証によって検証されているので、SIPメッセージを送信するユーザのアイデンティティを搬送するためのものとなる。このP−CSCFは、ルートヘッダを調べることによって、発信UEに割り当てられているS−CSCFを識別し、ステップ2)で、修正されているINVITEをそのS−CSCFに転送する。
S−CSCFは、発呼手順に従って呼を取り扱う(ハンドルする)。S−CSCFは、P−Asserted−Identityを使用して、関係する制約が発信UEに課されているかどうか、例えば、UEが要求されているサービスの使用を禁じられているかどうかをチェックする。S−CSCFは、P−Asserted−Identityおよび呼の場合も使用して、UEに対するIFCを判定する。図2の例では、S−CSCFが特定のASにINVITEを転送する(ステップ3)ことを、IFCが要求すると想定する。S−CSCFは、SIPルートヘッダの最上位レベルにASのURIを含める。S−CSCFは、次のレベルにオリジナルダイアログ識別子(ODI:Original Dialog Identifier)と一緒に自身のURIも含める。ODIは、S−CSCFによって生成され、S−CSCFへの呼を一意に識別する。AS自体が、メッセージ(発信の場合)に収容されるP−Asserted−Identityに基づいて認証を実行することになる。適切な場合は、S−CSCFによって(例えば、メッセージをASの適切なポートに送信することによって)ASに明らかになる。ASがINVITEをS−CSCFに返信すると(ステップ4)、ASは、ODIタグとともにS−CSCFのURIを残して、ルートヘッダからASのURIを取り去る。このODIタグは、S−CSCFに、INVITEが先行するダイアログに関連すると判定することを可能にする。
ASロジックに対しては、新規のセッションのセットアップを要求することが可能であり、その場合、ASに、オリジナルのR−URIを新規の着信ユーザのURIで置換することを可能にするメカニズムを提供することが必要となるであろう(既存のTSは、このリルーティングシナリオをまだ提供していない)。この場合、元のアイデンティティ、すなわち、ステップ4)のINVITEのP−Asserted−Identityは、発信UEのアイデンティティ、ASのアイデンティティ、またはASが代わって新規のセッションを設定しているサードパーティのアイデンティティのいずれかになり得る。この場合、発信の場合が使用されると想定すると、S−CSCFは、呼制限チェックを繰り返して、「新規の」INVITEに収容されているP−Asserted−Identityに基づいてIFCを判定することになる。しかしながら、着信の場合が使用されると、ASがS−CSCFに信号を送り得ることが考えられ、その場合、チェックは、INVITEのR−URIを使用して実行される。IFCに基づくこれ以上のASのリンクインはないと想定すると、S−CSCFは、INVITEに収容されているRequest−URI(R−URI)INVITEを転送する。これは、オリジナルのINVITEに収容されているR−URIであってもよいし、R−URIが異なる場合は、新規のINVITEに収容されている新規のR−URIであってもよい。
図3は、SIP INVITEに対して着呼側のIMS内のメッセージフローを概略的に示している(TS 24.229のチャプタ5.4.3.3)。ステップ1)で、被呼者を示すR−URIを含むINVITEが、I−CSCF(不図示)から到来する。S−CSCFは、被呼者に課されている制約をチェックし、かつIFCを取得するために、このR−URIを使用する。この場合、IFCは、ASに連絡する必要があることは示さない。S−CSCFは、R−URIに基づいて、被呼者に対するプレロードされている(preloaded)ルートヘッダを取得し、これらのルートヘッダエントリに基づいて、UEに転送されるINVITEを送信することになる。INVITEは、S−CSCFのプレロードされているルートに従って、P−CSCFによって受信され、P−CSCFは、コンタクトヘッダに従ってUEにINVITEを送信する。
図4は、代替INVITEメッセージフローシナリオを示し、このシナリオでは、発信端末(UE−O)からピア(peer:同位)端末(UE−F)への呼が、着信端末(UE−T)に転送される。コールフォワーディング動作は、アプリケーションサーバ(AS−F)によって実行される。コールフローは以下の通りである。
1)INVITEが、UE−F(R−URI)にアドレス指定されているUE−Oから送信される。S−CSCF Oは、図2を参照して説明される発信側呼手順を実行する。
2)AS−Oとの相互作用後(この段階では、R−URIは変更されていない)、S−CSCF Oは、INVITEをUE−FのホームネットワークのI−CSCF(不図示)に送信する。I−CSCFは、HSSからUE−Fが登録されているS−CSCFのアドレスを取得する。INVITEは、そのS−CSCF、すなわち、S−CSCF Fに送信される。S−CSCF Fは、制約要件をチェックし、(着信側の場合に対して)図3を参照して上述したように、すなわち、INVITEに収容されているR−URIに基づきIFCを取得する。図4で示されるシナリオでは、INVITEは、コールフォワーディングがアクティベートされているAS−Fに送信される。
3)AS−Fは、R−URIに基づいてプロセス(手順)を認可する(着信の場合を想定)。
4)次いで、AS−Fは、INVITEヘッダのR−URIを、UE−FのR−URIからUE−TのR−URIに変更する。変更されたINVITEは、S−CSCF Fに返信される。
5)S−CSCF Fは、UE−TネットワークのI−CSCFにINVITEを送信し、I−CSCF(不図示)はHSSに問い合わせて、UE−TのS−CSCF Tのアドレスを取得し、そのS−CSCF TにINVITEを転送する。
6)S−CSCF Tは、INVITEに収容されているR−URI(UE−TのR−URI)に基づいて、図3を参照して上述した着信手順を実行する。
再度、図4を参照すると、ステップ5)において、S−CSCF Fに対しては、転送ユーザであるUE−Fに何らかの制約が存在するかどうかをチェックすることも、さらに必要となる。これを実行するために、S−CSCFは、典型的には、図2の発信側手順を使用することになる。しかしながら、AS−Fによって実現される特別の手順が存在しないので、AS−FによってS−CSCF Fに返信されるINVITEは、P−Asserted−IdentityフィールドにUE−Oのアイデンティティを含むことになる。S−CSCF FがP−Asserted Identityを使用してINVITEの発信側チェックを実行することになっていた場合、S−CSCF Fは、それがS−CSCF Fに「属して」いないので(正確に言えば、S−CSCF Oに属する)、このアイデンティティに対するレコードの所在を突き止めることができない。
この問題の解決策は、AS−Fに対して、UE−OのP−Asserted−IdentityをUE−FのP−Asserted−Identityで置換することかもしれない。しかしながら、このことは、P−Asserted Identityを端から端まで変更されていないことを要望するオペレータには受け入れられそうにない。オペレータの観点からは、P−Asserted Identityフィールドは、伝統的な(PSTN)発信者アイデンティティと同種である。それゆえ、この問題に対する他の解決策を探究する必要がある。
コールフォワーディングシナリオでは、転送ユーザは、典型的には、発信ユーザと見なされるが、そうである必要はなく、着信ユーザと見なされても良い。この場合、S−CSCF Fは、AS−FからINVITEを受信すると、INVITEの着信側チェックの実行を要望する(AS−FからS−CSCFに送信されるメッセージは、そのメッセージが着信の場合に従って取り扱われるか、それとも発信の場合に従って取り扱われるかをS−CSCFに示すパラメータを収容する)。しかしながら、このチェックも失敗することになる。それは、INVITEに収容されているR−URIは、UE−Tを識別し、そのR−URIが、S−CSCF FではなくてS−CSCF Tに属するからである。P−Asserted Identityの変更は、当然ながらこの問題に取り組まない。
この問題は、INVITE以外の、例えば、他の初期要求メッセージおよびスタンドアロンメッセージを含むメッセージでも生じる。
SIPメッセージ内に収容されているP−Asserted Identityを変更する必要性を回避しながら、上述の識別されている課題を解消することが本発明の目的である。この目的および他の目的は、アプリケーションサーバに転送する前に、S−CSCFによってサービスを受けるユーザで、かつメッセージに関連するユーザのURIを収容する新規のヘッダを、S−CSCFにおいて、SIPメッセージに導入することにより達成される。
本発明の第1の構成に従えば、IPマルチメディアサブシステム内でセッション開始プロトコル通信を取り扱う方法が提供される。この方法は、
メッセージのR−URIによって識別されるユーザにサービスを提供するサービング呼/状態制御機能(Serving Call/State Control Function)において、セッション開始プロトコルメッセージを受信する工程と、
サービング呼/状態制御機能において、メッセージに、サービング呼/状態制御機能によってサービスが提供されるユーザのURIを明示的に識別する追加(further)ヘッダを追加する工程と、
メッセージをアプリケーションサーバに転送する工程と、
アプリケーションサーバにおいて、その追加ヘッダで識別されるユーザに対して定義される基準に基づきメッセージを取り扱う工程と、
を備える。
アプリケーションサーバにおいて、メッセージを取り扱う工程は、メッセージのR−URIをメッセージがリルートされる(reroute:別の経路に切り替られる)ユーザのURIへの変更すること、およびそのメッセージをサービング呼/状態制御機能に返信することを有してもよい。
前述のメッセージは、S−CSCFによって前述のアプリケーションサーバに直接転送されてもよいし、また、S−CSCFと1つ以上の他のアプリケーションサーバとの間でのメッセージの交換に続いて転送されてもよい。先行する交換では、メッセージヘッダに変更をもたらしてもよい。
前述の追加ヘッダで識別されるユーザに対して定義される基準に基づきメッセージを取り扱う工程は、前述の追加ヘッダで識別されるユーザに対するリルーティング基準を取得すること含んでもよい。
好ましくは、本方法は、S−CSCFにおいて、メッセージを受信する工程と、返信されるメッセージに収容されているオリジナルダイアログ識別子に基づきオリジナルのR−URIを識別する工程と、そのR−URIに基づきサービスが提供されているユーザに対するIFCを判定する工程とをさらに備える。選択的には、返信されるメッセージが前述の追加ヘッダを収容している場合、S−CSCFは、追加ヘッダで識別されるユーザに基づきIFCを判定してもよい。
本発明は、メッセージのリルーティングを取り扱う任意のプロセス(すなわち、アプリケーションサーバ)にも適用可能であり、特定のアプリケーションには、SIPコールフォワーディングがある。
前述の追加ヘッダは、S−CSCFとAS(アプリケーションサーバ)の両方によって理解されるヘッダ識別子によって識別される。典型的には、このヘッダは、プレフィックスであり、例えば、「P−Served−User−Identity」がある。
好ましくは、P−Asserted−Identityは、S−CSCFで最初に受信されるメッセージも、アプリケーションサーバからS−CSCFに返信されるメッセージにおけるアイデンティティ同一であり、このアイデンティティは、発信ユーザを識別する。
アプリケーションサーバで受信したメッセージを取り扱う工程は、発信ケース(originating case:発信の場合)または着信ケース(terminating case:着信の場合)の1つに従ってメッセージを取り扱うことを備えてもよく、適切なケース(appropriate case:適切な場合)は、アプリケーションサーバでS−CSCFから受信されるメッセージ、例えば前述の追加ヘッダで識別される。
S−CSCFにおいて、サービスが提供されるユーザを認証する工程は、発信ケースまたは着信ケースの1つに従ってメッセージを取り扱うことを備えてもよく、適切なケースは、アプリケーションサーバからS−CSCFによって受信されるメッセージで識別される。
本発明の第2の構成に従えば、サービング呼/状態制御機能から受信されるメッセージを取り扱う処理手段を有する、IPマルチメディアサブシステムのセッション開始プロトコルアプリケーションサーバが提供される。その手段は、サービスが提供されるユーザのURIを収容するメッセージのヘッダに基づきメッセージを取り扱うように構成され、そのヘッダはサービング呼/状態制御機能によって挿入され、かつP−Asserted−IdentityおよびR−URI以外である。
本発明の第3の構成に従えば、IPマルチメディアサブシステムのサービング呼/状態制御機能ノードが提供される。このサービング呼/状態制御機能ノードは、SIPメッセージを受信し、かつ初期フィルタ基準をそのメッセージに適用し、初期フィルタ基準がアプリケーションサーバへのメッセージの転送を要求する場合、メッセージが関連するサービスが提供されるユーザのアイデンティティを収容する転送されるメッセージに、ヘッダを追加する手段を備える。
本発明の別の構成に従えば、本発明の第1の構成の方法を実行するコンピュータプログラムコードが提供される。
本発明は、特に、例えば、INVITE等のセッション開始プロトコル初期要求メッセージ、および、例えば、プレゼンスサービス等のスタンドアローンセッション開始プロトコルメッセージに関連するメッセージに適用可能である。
IPマルチメディアサブシステム内での「フォワーディング」シナリオの取り扱いに関する課題について上述している。アプリケーションサーバ(AS)とS−CSCFの両方に対して、適切なユーザ、すなわち、S−CSCFによってサービスが提供されるユーザに対する認可、制約要件のチェックおよびIFCの判定のいずれかを可能にするコールフォワーディングを取り扱うメカニズムであって、適度な融通性を保証するために着信の場合と発信の場合の両方を扱うメカニズムを提供できることは望ましい。
これより、ある発信ユーザ(UE−O)からS−CSCF Fに到来するINVITEについて検討する。INVITEは、そのヘッダにS−CSCF Fの登録ユーザ(UE−F)の中の1人を示すR−URI、すなわち、userf_public1@home2.netを含んでいるとする。INVITEは、発信ユーザのP−Asserted−Identity、すなわち、“John Doe”<sip:user1_public1@home1.net>、<tel:+1−212−555−1111>も含んでいる。S−CSCFは、着信の場合を使用して、このメッセージを取り扱い(メッセージ内に特別な指示がない場合、特定のポート番号で受信されるメッセージで識別される)、それゆえ、メッセージのR−URIに基づいて適切なIFCを取得することになる。これらのIFCの中の1つは、メッセージがアプリケーションサーバに転送されるべきであるとことを指示することになる。
メッセージがアプリケーションサーバに転送されるべきと判定する際には、S−CSCFは、追加ヘッダをINVITEに追加する。このヘッダは、本明細書では、「P−Served−User−Identity」と呼び、S−CSCFによってサービスが提供され、かつ知識を有しているユーザのアイデンティティである、SIP−URIまたはTEL URLを収容する。ヘッダは、アプリケーションサーバによって適用されるべき呼の場合も収容する。ヘッダ例は以下の通りである。
P−Served−User−Identity:sip:alice@home1.net;orig
P−Served−User−Identity:sip:bob@home2.net;termunreg
P−Served−User−Identity:sip:bob@home2.net;termreg
典型的には、コールフォワーディングの場合、発信の場合が適用されることになる。P−Served−User−Identityヘッダは、メッセージが転送されるアプリケーションサーバにかかわらず、常にメッセージに追加される。
S−CSCFは、ルートヘッダの最上位URIとして、ASのSIP URI、すなわち、sip:as1.home1.net;lrを追加し、「オリジナルダイアログ識別子」(ODI)と一緒にルートヘッダのAS URIの下に自身のSIP URIを含める標準的な動作も実行する。その結果生じる例示のINVITEメッセージ構造を図5に示す。ここでは、ルートヘッダに追加されるS−CSCF FのURIは、「scscf1.home1.net;lr」であり、また、ODIは「cb03a0s09a2sdfglkj490333」である。次いで、メッセージは、ISCインタフェースを通じてアプリケーションサーバに転送される。S−CSCF Fは、INVITEが関連するセッションに対する状態情報を維持する。この情報は、ODIおよびサービスが提供されるユーザFのアイデンティティを含んでいる。
S−CSCFからのINVITEメッセージの受信時、アプリケーションサーバは、常に、メッセージで識別される(発信または着信)の場合に従って、P−Served−User−Identityに基づく認可を実行する。コールフォワーディングが実行される場合、INVITEに収容されるR−URIに基づき、アプリケーションサーバは、オリジナルのR−URIを、呼が転送されるユーザ(UE−T)のURIで置換することになる。加えて、アプリケーションサーバは、INVITEが発呼型の手順を使用して取り扱われることを示すために、「orig」パラメータをルートヘッダに追加することになる。最上位ルーティングヘッダ、すなわち、アプリケーションサーバのURIは、メッセージから取り去られ、そして、そのメッセージは、S−CSCFに返信される。返信されるメッセージは、P−Served−User−Identityヘッダを保持する。
P−Served−User−Identityヘッダを収容するメッセージを受信する場合のS−CSCFのデフォルト動作は、受信メッセージのODIに対応するセッション状態情報に収容される、サービスが提供されるユーザに基づいて、IFCチェックを実行することである。(P−Served−User−Identityヘッダに収容されているユーザアイデンティティは、この目的のために使用できるが、できるだけ既存の手順の変更を回避することが好ましい)。S−CSCFは、ルートヘッダで識別される場合に応じて(または、INVITEをASから受信するポート番号に基づき)、着信の場合または発信の場合を適用することになる。典型的には、転送されるINVITEは、発呼型に従って取り扱われる(この例では、P−Served−User−Identityヘッダに収容されている場合は、S−CSCFで使用することは可能ではあるが、S−CSCFによっては使用されない)。
ISCを通じて受信されるメッセージにODIがない場合、S−CSCFは、P−Asserted−IdentityまたはR−URIに基づき、必要なチェックを実行することになる。
IFCチェックの完了に続いて、S−CSCFは、識別されるIFCに従ってINVITEを処理することになる。これには、着信ユーザUE−Tへのメッセージの直接転送を含んでもよいし、あるいは、場合によっては、別のアプリケーションサーバへのメッセージの転送を含んでもよい。
場合によっては、ISCインタフェースを介するSIPメッセージ(INVITE)の受信に応じて、S−CSCFで実行されるIFCチェックは、メッセージが別のアプリケーションサーバへ転送されることを要求してもよい。第2のASに転送されるメッセージ例を図7に示す。この場合もやはり、P−Served−User−Identityヘッダは、ユーザFのURI、すなわち、userf_public1@home2.netを収容するのに対して、P−Asserted−Identityは、発信ユーザのURIであり、また、R−URIは、新規の着信ユーザのURIである。図8は、S−CSCF Fと2つのASサーバであるAS−F1およびAS−F2との間のメッセージ交換を示している。
本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更が、上述の実施形態で行ない得ることが当業者には明らかであろう。
IPマルチメディアサブシステムの3G移動通信システムへの統合の概略図である。 IMSの発呼側のSIP INVITEのフローを示す図である。 IMSの着呼側のSIP INVITEのフローを示す図である。 コールフォワーディングシナリオにおけるIMS内のSIP INVITEのフローを示す図である。 S−CSCFからアプリケーションサーバに送信されるSIP INVITEメッセージのメッセージヘッダ構造を示す図である。 アプリケーションサーバからS−CSCFに送信されるSIP INVITEメッセージのメッセージヘッダ構造を示す図である。 S−CSCFから第2のアプリケーションサーバに送信されるSIP INVITEメッセージのメッセージヘッダ構造を示す図である。 図7のメッセージ構造を含むIMSエンティティ間のシグナリング交換を示す図である。

Claims (11)

  1. IPマルチメディアサブシステム内でセッション開始プロトコル通信を取り扱う方法であって、
    メッセージのR−URIによって識別されるユーザにサービスを提供するサービング呼/状態制御機能において、セッション開始プロトコルメッセージを受信する工程と、
    前記サービング呼/状態制御機能において、前記メッセージに、前記サービング呼/状態制御機能によってサービスが提供される前記ユーザの前記URIを明示的に識別する追加ヘッダを追加する工程と、
    前記メッセージをアプリケーションサーバに転送する工程と、
    前記アプリケーションサーバにおいて、前記追加ヘッダで識別される前記ユーザに対して定義される基準に基づき前記メッセージを取り扱う工程と
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記アプリケーションサーバにおいて、前記メッセージを取り扱う工程は、前記メッセージの前記R−URIを前記メッセージがリルートされるユーザのURIへの変更、および前記メッセージをサービング呼/状態制御機能に返信することを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記メッセージは、前記S−CSCFによって前記アプリケーションサーバに直接転送される、または、前記S−CSCFと1つ以上の他のアプリケーションサーバとの間での前記メッセージの交換に続いて転送される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記メッセージを取り扱う工程は、前記追加ヘッダで識別される前記ユーザに対するリルーティング基準を取得することを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記S−CSCFにおいて、前記アプリケーションサーバから前記メッセージを受信する工程と、
    返信される前記メッセージに収容されているオリジナルダイアログ識別子に基づきオリジナルのR−URIを識別する工程と、
    前記R−URIに基づきサービスが提供されている前記ユーザに対するIFCを判定する工程と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記メッセージを取り扱う工程は、アプリケーションコールフォワーディング手順を実行することを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記追加ヘッダは、前記S−CSCFと前記アプリケーションサーバの両方によって理解されるヘッダ識別子によって識別される
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記アプリケーションサーバから前記S−CSCFへ前記メッセージを返信する工程を更に備え、
    P−Asserted−Identityは、前記S−CSCFで最初に受信される前記メッセージと、前記アプリケーションサーバからS−CSCFに返信される前記メッセージとの両方におけるアイデンティティと同一であり、
    前記P−Asserted−Identityは、発信ユーザを識別する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記メッセージを取り扱う工程は、発信の場合または着信の場合の1つに従って前記メッセージを取り扱うことを含み、
    適切な場合は、前記アプリケーションサーバで識別される
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. サービング呼/状態制御機能から受信されるメッセージを取り扱う処理手段を有する、IPマルチメディアサブシステムのセッション開始プロトコルアプリケーションサーバであって、
    前記処理手段は、サービスが提供されるユーザのURIを収容する前記メッセージのヘッダに基づきメッセージを取り扱うように構成され、
    前記ヘッダは、サービング/呼状態制御機能によって挿入され、かつP−Asserted−IdentityおよびR−URI以外である
    ことを特徴とするセッション開始プロトコルアプリケーションサーバ。
  11. IPマルチメディアサブシステムのサービング呼/状態制御機能ノードであって、
    メッセージを受信し、かつ初期フィルタ基準を前記メッセージに適用し、前記初期フィルタ基準がアプリケーションサーバへの前記メッセージの転送を要求する場合、前記メッセージが関連する、サービスが提供されるユーザのアイデンティティを収容する、転送される前記メッセージに、ヘッダを付加する手段を備える
    ことを特徴とするサービング呼/状態制御機能ノード。
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