JP2009515950A - 新規な2−アミノピリミジン誘導体およびその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、以下の構造式I:
【化1】
Figure 2009515950

で示される新規な化合物、ならびにそれらの製薬上許容できる塩、組成物、および使用方法に関する。これらの新規化合物は、認知機能障害、アルツハイマー病、神経変性および認知症の治療または予防を提供する。

Description

本発明は、新規な化合物、それらの医薬組成物に関する。加えて、本発明は、Aβ関連の病状、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれらに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれらに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型および変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症の治療および/または予防方法に関する。
いくつかのグループが、β−セクレターゼ活性を有するアスパルテートプロテイナーゼを同定し、分離している(Hussain等,1999;Lin等,2000;Yan等,1999;Sinha等,1999、およびVassar等,1999)。また、文献では、β−セクレターゼは、Asp2(Yan等,1999)、APPベータ部位切断酵素(BACE)(Vassar等,1999)、またはメマプシン−2(Lin等,2000)としても知られている。BACEは、多数の実験アプローチを用いて同定されており、例えば、ESTデータベース解析(Hussain等,1999);発現クローニング(Vassar等,1999);C.エレガンス(C.elegans)タンパク質予測の公開データベースからのヒト相同体の同定(Yan等,1999)、および最後に、ヒト脳から上記タンパク質を精製するための阻害剤の利用(Sinha等,1999)である。従って、3種の異なる実験アプローチを用いた5つのグループにより、同じ酵素が同定されており、BACEはβ−セクレターゼであると強く主張されている。また、以下の特許文献にも記載されている:WO96/40885、EP871720、米国特許第5,942,400号および5,744,346、EP855444、US6,319,689、WO99/64587、WO99/31236、EP1037977、WO00/17369、WO01/23533、WO0047618、WO00/58479、WO00/69262、WO01/00663、WO01/00665、US6,313,268。
BACEは、ペプシン様のアスパラギン酸プロテイナーゼ、すなわちN末端触媒ドメイン、膜貫通ドメイン、および小さな細胞質内ドメインからなる成熟した酵素であることが見出された。BACEは、pH4.0〜5.0で最適活性を有し(Vassar等,1999))、ペプスタチンのような標準的なペプシン阻害剤ではわずかしか阻害されない。膜貫通および細胞質内ドメインを除いた触媒ドメインは、基質ペプチドに対して活性を有することが示されている(Lin等,2000)。BACEは、部分的に活性なプロ酵素として合成される膜結合型の1型タンパク質であり、脳組織で豊富に発現する。これは、主要なβ−セクレターゼ活性を示すと考えられており、さらにアミロイド−β−タンパク質(Aβ)生産における律速段階であると考察されている。従って、それはアルツハイマー病の病理、およびアルツハイマー病の治療剤としての薬物の開発において特に興味深いものである。
Aβまたはアミロイド−β−タンパク質は、アルツハイマー病に特徴的な脳のプラークの主成分である(De Strooper等,1999)。Aβは、39〜42個の残基からなるペプチドであり、これは、APPすなわちアミロイド前駆タンパク質と呼ばれるI型膜貫通タンパク質の特異的な切断によって形成される。Aβ−セクレターゼ活性は、このタンパク質をMet671残基とAsp672残基(APPの770aaアイソフォームのナンバリング)との間で切断して、AβのN末端を形成する。このペプチドの2回目の切断はγ−セクレターゼが関係しており、それによりAβペプチドのC末端を形成する。
世界中で2000万人を超える人々がアルツハイマー病(AD)に悩まされていると推定され、アルツハイマー病は最も一般的な認知症の形態であると考えられている。アルツハイマー病は脳内において凝集したタンパク質分解産物の広範な沈着−アミロイドプラークおよび神経原線維のもつれが蓄積する進行性の認知症である。アミロイドプラークが、アルツハイマー患者で観察される精神的退化に関与すると考えられている。
アルツハイマー病を発症させる可能性は加齢に伴って増加するが、先進国における老年人口が増加するにつれて、この病気は、ますます大規模で深刻な問題になりつつある。これに加えて、アルツハイマー病に関連する家族性があり、すなわち、スウェーデン型変異として知られているAPPの二重の突然変異を有するあらゆる個体(突然変異したAPPが、顕著に改善されたBACEの基質を形成する)は、ADを発症させる機会がかなり大きく、さらに、それを若年齢で発症させる機会も大きい(スウェーデン型APPを含むトランスジェニック齧歯動物に関して、US6,245,964、およびUS5,877,399も参照)。その結果として、これらの個体のために予防の様式で用いることができる化合物を開発する強い必要性がある。
APPをコードする遺伝子は21番染色体で見出されており、これはまた、ダウン症候群において余分なコピーとして見出された染色体でもある。ダウン症候群の患者は、若年齢でアルツハイマー病になる傾向があり、40歳を超えるほとんど全ての人々がアルツハイマー型の病状を示す(Oyama等,1994)。これは、これらの患者に見出されるAPP遺伝子の余分なコピーが原因と考えられ、それにより、APPを過剰発現し、APPβのレベルを高め、その結果、この個体群で観察されるアルツハイマー病の高発生率を引き起こす。従って、BACE阻害剤は、ダウン症候群の患者におけるアルツハイマー型の病状を減少させることにおいて有用となる。
従って、BACE活性を減少させる、またはブロックする薬物は、脳で、またはAβまたはそれらのフラグメントが沈着するその他の場所で、AβやAβのフラグメントのレベルを減少させることによって、アミロイドプラークの形成を遅延させ、AD、またはAβやそれらのフラグメントの沈着を伴うその他の疾患の進行を遅延させると予想される(Yankner,1996;De StrooperおよびKonig,1999)。それゆえに、BACEは、Aβに関連する病状、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれらに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知障害に関連する障害、例えばこれらに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶の消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(混合型血管性認知症および変性性認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような病気に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症の治療薬および/または予防薬としての薬物を開発するための重要な候補物質である。
従って、本発明で提供される化合物のような阻害剤によって、BACEを阻害しAβの沈着やそれらの一部を阻害することは有用であると予想される。
Aβ沈着阻害の治療的な可能性が、多くのグループに対してセクレターゼ酵素を分離し、それらを特徴付け、さらにそれらの有望な阻害剤を同定することの研究意欲を与えている(例えば、WO01/23533A2、EP0855444、WO00/17369、WO00/58479、WO00/47618、WO00/77030、WO01/00665、WO01/00663、WO01/29563、WO02/25276、US5,942,400、US6,245,884、US6,221,667、US6,211,235、WO02/02505、WO02/02506、WO02/02512、WO02/02518、WO02/02520、WO02/14264、WO05/058311、WO05/097767、US2005/0282826を参照)。
本発明の化合物は、当技術分野で公知の有望な阻害剤と比較して、例えば改善されたhERG選択性のような改善された特性を示す。
本明細書において、構造式I:
Figure 2009515950
[式中、
1は、H、Si(C1-10アルキル)3、CN、NO2、ORa、SRa、OC(O)Ra、OC(O)ORb、OC(O)NRcd、C(O)Ra、C(O)ORb、C(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Ra、NRcC(O)ORb、NRcS(O)2b、S(O)Ra、S(O)NRcd、S(O)2a、S(O)2NRcd、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、1、2または3個のR4で置換され;
2は、ハロ、またはOR3であり;
3は、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のR4で置換され;
4は、それぞれ独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa'、SRa'、C(O)Rb'、C(O)NRc'd'、C(O)ORa'、OC(O)Rb'、OC(O)NRc'd'、NRc'd'、NRc'C(O)Rd'、NRc'C(O)ORa'、NRc'S(O)2b'、S(O)Rb'、S(O)NRc'd'、S(O)2b'、またはS(O)2NRc'd'であり;
5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa'、SRa'、C(O)Rb'、C(O)NRc'd'、C(O)ORa'、OC(O)Rb'、OC(O)NRc'd'、NRc'd'、NRc'C(O)Rd'、NRc'C(O)ORa'、NRc'S(O)2b'、S(O)Rb'、S(O)NRc'd'、S(O)2b'、またはS(O)2NRc'd'であり;
Qは、それぞれ、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルであり;
Lは、C2-10アルケニレニル、C2-10アルキニレニル、(CR56q、(CR56q1CO(CR56q2、または(CR78q1CONRe(CR78q2であり;
Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;
1およびA2は、それぞれ独立して、ハロ、CN、NO2、ORa、SRa、C(O)Rb、C(O)NRcd、C(O)ORa、OC(O)Rb、OC(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Rd、NRcC(O)ORa、NRcS(O)Rb、NRcS(O)2b、S(O)Rb、S(O)NRcd、S(O)2b、S(O)2NRcd、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C2-8ジアルキルアミノ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa、SRa、C(O)Rb、C(O)NRcd、C(O)ORa、OC(O)Rb、OC(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Rd、NRcC(O)ORa、NRcS(O)Rb、NRcS(O)2b、S(O)Rb、S(O)NRcd、S(O)2b、またはS(O)2NRcdで置換され;
aおよびRa'は、それぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
bおよびRb'は、それぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
cおよびRdは、それぞれ独立して、H、C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
またはRcおよびRdは、それらが結合するN原子と一緒に、4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
c'およびRd'は、それぞれ独立して、H、C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
またはRc'およびRd'は、それらが結合するN原子と一緒に、4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
eは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、またはCO−(C1-4アルキル)であり;
qは、1、2、3、4、5または6であり;
q1は、0、1、2または3であり;および
q2は、0、1、2または3である]
で示される新規な化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体が提供される。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、1、2、3、4または5個のR4で置換される。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、CN、OH、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルから選択される1、2または3個の置換基で置換される。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキル
であり、ここにおいて該C1-6アルキルは、場合により、独立して、ハロ、CN、OH、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルから選択される1、2または3個の置換基で置換される。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルである。
いくつかの実施態様において、R1は、Hである。
いくつかの実施態様において、R2は、ハロである。
いくつかの実施態様において、R2は、クロロである。
いくつかの実施態様において、R2は、OR3である。
いくつかの実施態様において、R2は、OR3であり;およびR3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のR4で置換されていてもよい。
いくつかの実施態様において、R2は、OR3であり;およびR3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される。
いくつかの実施態様において、R4は、それぞれ独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、またはヘテロシクロアルキルオキシである。
いくつかの実施態様において、Lは、C2-10アルケニレニル、C2-10アルキニレニル、または(CR56qである。
いくつかの実施態様において、Lは、(CR56qである。
いくつかの実施態様において、Lは、(CR56qであり;およびR5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル CN、NO2、OH、C1-4アルコキシである。
いくつかの実施態様において、Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1でメタ置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり;R2は、クロロ、またはOR3であり;R3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され;Lは、(CR56qであり;R5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル CN、NO2、OH、C1-4アルコキシであり;Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、qは、2である。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換されるアリールまたはヘテロアリールである。
また、本明細書において、構造式IIで示される新規の化合物も提供される:
Figure 2009515950
式中、tは、0または1であり、その他の可変値は、上記で定義された通りである。
いくつかの実施態様において、qは、2であり、Cy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換されるアリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり;R2は、クロロ、またはOR3であり;およびR3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される。
本発明はさらに、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体、および少なくとも1種の製薬上許容できるキャリアー、賦形剤または添加剤を含む組成物を提供する。
本発明はさらに、BACE活性を調節する製造方法を提供し、本方法は、BACEと、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体とを接触させることを含む。
本発明はさらに、患者におけるAβ関連の病状の治療または予防方法を提供し、本方法は、患者に、治療有効量の本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体を投与することを含む。
本発明はさらに、医薬として使用するための、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体を提供する。
本発明はさらに、医薬を製造するための、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体を提供する。
本明細書において、構造式I:
Figure 2009515950
で示される新規な化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体が提供される。
いくつかの実施態様において、R1は、H、Si(C1-10アルキル)3、CN、NO2、ORa、SRa、OC(O)Ra、OC(O)ORb、OC(O)NRcd、C(O)Ra、C(O)ORb、C(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Ra、NRcC(O)ORb、NRcS(O)2b、S(O)Ra、S(O)NRcd、S(O)2a、S(O)2NRcd、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、1、2もしくは3個のR4、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、1、2、3、4または5個のR4で置換される。いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、CN、OH、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルから選択される1、2または3個の置換基で置換される。いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキルは、場合により、独立して、ハロ、CN、OH、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルから選択される1、2または3個の置換基で置換される。いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルである。いくつかの実施態様において、R1は、Hである。いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルである。
いくつかの実施態様において、R2は、ハロまたはOR3である。いくつかの実施態様において、R2は、ハロである。いくつかの実施態様において、R2は、クロロである。いくつかの実施態様において、R2は、OR3である。いくつかの実施態様において、R2は、クロロ、またはOR3である。
いくつかの実施態様において、R3は、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のR4、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。いくつかの実施態様において、R3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のR4で置換される。いくつかの実施態様において、R3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される。いくつかの実施態様において、R3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される。
いくつかの実施態様において、R4は、それぞれ独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa'、SRa'、C(O)Rb'、C(O)NRc'd'、C(O)ORa'、OC(O)Rb'、OC(O)NRc'd'、NRc'd'、NRc'C(O)Rd'、NRc'C(O)ORa'、NRc'S(O)2b'、S(O)Rb'、S(O)NRc'd'、S(O)2b'、もしくはS(O)2NRc'd'、またはそれらのあらゆるサブグループである。いくつかの実施態様において、R4は、それぞれ独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、またはヘテロシクロアルキルオキシである。
いくつかの実施態様において、R5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa'、SRa'、C(O)Rb'、C(O)NRc'd'、C(O)ORa'、OC(O)Rb'、OC(O)NRc'd'、NRc'd'、NRc'C(O)Rd'、NRc'C(O)ORa'、NRc'S(O)2b'、S(O)Rb'、S(O)NRc'd'
、S(O)2b'、またはS(O)2NRc'd'、またはそれらのあらゆるサブグループである。いくつかの実施態様において、R5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキルCN、NO2、OH、C1-4アルコキシである。
いくつかの実施態様において、Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループである。いくつかの実施態様において、Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールである。いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルである。いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1でメタ置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルである。
いくつかの実施態様において、Lは、C2-10アルケニレニル、C2-10アルキニレニル、(CR56q、(CR56q1CO(CR56q2、または(CR78q1CONRe(CR78q2、またはそれらのあらゆるサブグループである。いくつかの実施態様において、Lは、C2-10アルケニレニル、C2-10アルキニレニル、または(CR56qである。いくつかの実施態様において、Lは、(CR56qである。いくつかの実施態様において、Lは、(CR562である。
いくつかの実施態様において、Cy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループである。いくつかの実施態様において、Cy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、A1およびA2は、それぞれ独立して、ハロ、CN、NO2、ORa、SRa、C(O)Rb、C(O)NRcd、C(O)ORa、OC(O)Rb、OC(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Rd、NRcC(O)ORa、NRcS(O)Rb、NRcS(O)2b、S(O)Rb、S(O)NRcd、S(O)2b、S(O)2NRcd、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C2-8ジアルキルアミノ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa、SRa、C(O)Rb、C(O)NRcd、C(O)ORa、OC(O)Rb、OC(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Rd、NRcC(O)ORa、NRcS(O)Rb、NRcS(O)2b、S(O)Rb、S(O)NRcd、S(O)2b、もしくはS(O)2NRcd、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。
いくつかの実施態様において、RaおよびRa'は、それぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキ
ル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。
いくつかの実施態様において、RbおよびRb'は、それぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。
いくつかの実施態様において、RcおよびRdは、それぞれ独立して、H、C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。
いくつかの実施態様において、RcおよびRdは、それらが結合するN原子と一緒に、4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基、またはそれらのあらゆるサブグループを形成する。
いくつかの実施態様において、Rc'およびRd'は、それぞれ独立して、H、C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される。
いくつかの実施態様において、Rc'およびRd'は、それらが結合するN原子と一緒に、4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基、またはそれらのあらゆるサブグループを形成する。
いくつかの実施態様において、Reは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、もしくはCO−(C1-4アルキル)、またはそれらのあらゆるサブグループである。
いくつかの実施態様において、qは、1、2、3、4、5もしくは6、またはそれらのあらゆるサブグループである。いくつかの実施態様において、qは、2である。
いくつかの実施態様において、q1は、0、1、2もしくは3、またはそれらのあらゆるサブグループである。
いくつかの実施態様において、q2は、0、1、2もしくは3、またはそれらのあらゆるサブグループである。
いくつかの実施態様において、R2は、OR3であり;およびR3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のR4で置換される。
いくつかの実施態様において、R2は、OR3であり;およびR3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される。
いくつかの実施態様において、Lは、(CR56qであり;およびR5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル CN、NO2、OH、C1-4アルコキシである。
いくつかの実施態様において、Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1でメタ置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり;R2は、クロロ、またはOR3であり;R3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され;Lは、(CR56qであり;R5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキルCN、NO2、OH、C1-4アルコキシであり;Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;およびCy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
また、本明細書において、構造式II:
Figure 2009515950
で示される新規な化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体も提供される。
いくつかの実施態様において、tは、0または1であり、その他の可変値は、上記で定義された通りである。
いくつかの実施態様において、qは、2であり、Cy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2、またはそれらのあらゆるサブグループで置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施態様において、R1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキル
であり;R2は、クロロ、またはOR3であり;およびR3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキル、またはそれらのあらゆるサブグループであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基、またはそれらのあらゆるサブグループで置換されていてもよい。
本発明の化合物としては、以下の化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、代替の塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体が挙げられる:
4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−(3−メチルブトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
4−(シクロヘキシルメトキシ)−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
4−[2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ]−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]−エチル]−ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
2−[[2−アミノ−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−4−イル]−オキシメチル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩;
4−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]−6−(2−フェノキシエトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
4−クロロ−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−2−アミン。
また本発明の化合物は、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物の製薬上許容できる塩、互変異性体、およびインビボで加水分解性の前駆体も含む。本発明の化合物はさらに、水和物および溶媒和物を含む。
本発明の化合物は、医薬として用いることができる。いくつかの実施態様において、本発明は、医薬として使用するための、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状を治療または予防するための医薬として使用するための、本明細書において説明される化合物を提供する。いくつかのさらなる実施態様において、Aβ関連の病状は、ダウン症候群、β−アミロイド血管症、脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、MCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病に関連する神経変性、血管性起源の混合型認知症、変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症である。
いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状を治療または予防するための医薬の製造における、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体を提供する。いくつかのさらなる実施態様において、Aβ関連の病状としては、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症が挙げられる。
いくつかの実施態様において、本発明は、BACE活性を阻害する方法を提供し、本方法は、BACEと、本発明の化合物とを接触させることを含む。BACEは主要なβ−セクレターゼ活性を示すことが教示され、アミロイド−β−タンパク質(Aβ)生産における律速段階と考えられている。従って、本発明で提供される化合物のような阻害剤によってBACEを阻害することは、Aβおよびそれらの一部の沈着を阻害するのに有用となる。Aβおよびそれらの一部の沈着はアルツハイマー病のような疾患に関連するため、BACEは、Aβに関連する病状、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥障害の症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症の治療剤および/または予防剤のような薬物を開発するための重要な候補である。
いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状の治療方法を提供し、ここにおいてAβ関連の病状は、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症であり、本方法は、哺乳動物(ヒトを含む)に、治療有効量の本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解性の前駆体を投与することを含む。
いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状の予防方法を提供し、ここにおいてAβ関連の病状は、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症であり、本方法は、哺乳動物(ヒトを含む)に、治療有効量の本明細書において説明される式のいずれかで示される化合物、または製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体を投与することを含む。
いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状の治療または予防方法を提供し、ここにおいてAβ関連の病状は、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症であり、本方法は、哺乳動物(ヒトを含む)に、本明細書において説明される式のいずれかで示される化合物、または製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体、ならびに認知および/または記憶増強剤を投与することによってなされる。
いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状の治療または予防方法を提供し、ここにおいてAβ関連の病状は、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症であり、本方法は、哺乳動物(ヒトを含む)に、本明細書において説明される式のいずれかで示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体(ここにおいて、構成要素は本明細書で示されている)、ならびにコリンエステラーゼ阻害剤または抗炎症薬を投与することによってなされる。
いくつかの実施態様において、本発明は、Aβ関連の病状の治療または予防方法を提供し、ここにおいてAβ関連の病状は、例えばダウン症候群、およびβ−アミロイド血管症、例えばこれに限定されないが脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、例えばこれに限定されないがMCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病または認知症(血管性起源の混合型のおよび変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、およびパーキンソン病に関連する認知症を含む)のような疾患に関連する神経変性、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症、または本明細書において説明されるその他のあらゆる疾患、障害または状態であり、本方法は、哺乳動物(ヒトを含む)に、本発明の化合物、ならびに非定型抗精神病薬を投与することによってなされる。非定型抗精神病薬としては、これらに限定されないが、オランザピン(ジプレキサ(Zyprexa)として販売されている)、アリピプラゾール(エビリファイ(Abilify)として販売されている)、リスペリドン(リスパダール(Risperdal)として販売されている)、クエチアピン(セロクエル(Seroquel)として販売されている)、クロザピン(クロザリル(Clozaril)として販売されている)、ジプラシドン(ジオドン(Geodon)として販売されている)、およびオランザピン/フルオキセチン(シンビアックス(Symbyax)として販売されている)が挙げられる。
いくつかの実施態様において、本発明の化合物で治療される哺乳動物またはヒトは、特定の疾患または障害、例えば本明細書において説明される疾患または障害を有すると診断されている。このようなケースにおいて、治療される哺乳動物またはヒトは、このような治療が必要な哺乳動物またはヒトである。しかしながら、診断を予め行う必要はない。
本明細書において定義される抗認知症薬による治療は、単独療法として施されてもよいし、または本発明の化合物に加えて、従来の化学療法を併用してもよい。このような化学療法は、以下の薬剤のカテゴリーの1種またはそれ以上:アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、抗炎症薬、認知および/または記憶増強剤、または非定型抗精神病薬を含んでいてもよい。
このような併用療法は、個々の治療の要素を、同時に、連続的に、または別々に投与することによって達成することができる。このような組み合わせ製品に、本発明の化合物が用いられる。
向知性薬、記憶増強剤、およびコリンエステラーゼ阻害剤としては、これらに限定されないが、オネペジル(onepezil)(アリセプト(Aricept))、ガランタミン(レミニール(Reminyl)またはラザダイン(Razadyne))、リバスチグミン(エクセロン(Exelon))、タクリン(コグネックス(Cognex))、およびメマンチン(ナメンダ(Namenda)、アクスラ(Axura)、またはエビクサ(Ebixa))が挙げられる。
非定型抗精神病薬としては、これらに限定されないが、オランザピン(ジプレキサとして販売されている)、アリピプラゾール(エビリファイとして販売されている)、リスペリドン(リスパダールとして販売されている)、クエチアピン(セロクエルとして販売されている)、クロザピン(クロザリルとして販売されている)、ジプラシドン(ジオドンとして販売されている)、およびオランザピン/フルオキセチン(シンビアックスとして販売されている)が挙げられる。
本発明はまた、少なくとも1つの製薬上許容できるキャリアー、賦形剤または添加剤と共に、活性成分として1つまたはそれ以上の本発明の化合物を含む医薬組成物も含む。
医薬組成物、医薬、医薬の製造、BACE活性を阻害すること、またはAβに関連する病状を治療または予防することに用いられる場合、本発明の化合物は、本明細書において説明される式のいずれかによって示される化合物、ならびにそれらの製薬上許容できる塩、互変異性体、およびインビボで加水分解可能な前駆体を含む。本発明の化合物はさらに、水和物および溶媒化合物を含む。
本願に記載の定義は、本願を通して用いられている用語を明確にすることを目的とする。用語「本明細書(において)」は、本願全体を意味する。
本願で用いられる用語「場合により置換される」は、本明細書で用いられるように、置換は任意であり、従って、指示された原子または部分は置換されていなくてもよいことを意味する。置換が望まれる事象では、このような置換は、指示された原子または部分の通常の原子価を超過せず、さらに、置換により安定な化合物が生じるという条件で、指示された原子または部分上のいくつかの水素が、指定された群から選択された基で置き換えられていることを意味する。例えば、メチル基(すなわちCH3)が、場合により置換される場合、その炭素原子上の3個の水素が置き換え可能である。適切な置換基の例としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:ハロゲン、CN、NH2、OH、SO、SO2、COOH、OC1-6アルキル、CH2OH、SO2H、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、C(=O)C1-6アルキル、C(=O)OC1-6アルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHC1-6アルキル、C(=O)N(C1-6アルキル)2、SO21-6アルキル、SO2NHC1-6アルキル、SO2N(C1-6アルキル)2、NH(C1-6アルキル)、N(C1-6アルキル)2、NHC(=O)C1-6アルキル、NC(=O)(C1-6アルキル)2、C5-6アリール、OC5-6アリール、C(=O)C5-6アリール、C(=O)OC5-6アリール、C(=O)NHC5-6アリール、C(=O)N(C5-6アリール)2、SO25-6アリール、SO2NHC5-6アリール、SO2N(C5-6アリール)2、NH(C5-6アリール)、N(C5-6アリール)2、NC(=O)C5-6アリール、NC(=O)(C5-6アリール)2、C5-6ヘテロシクリル、OC5-6ヘテロシクリル、C(=O)C5-6ヘテロシクリル、C(=O)OC5-6ヘテロシクリル、C(=O)NHC5-6ヘテロシクリル、C(=O)N(C5-6ヘテロシクリル)2、SO25-6ヘテロシクリル、SO2NHC5-6ヘテロシクリル、SO2N(C5-6ヘテロシクリル)2、NH(C5-6ヘテロシクリル)、N(C5-6ヘテロシクリル)2、NC(=O)C5-6ヘテロシクリル、NC(=O)(C5-6ヘテロシクリル)2
本発明における種々の化合物は、特に幾何異性体または立体異性体の形態で存在していてもよい。本発明は、このような全ての化合物も考慮しており、例えば、シスおよびトランス異性体、RおよびS−鏡像異性体、ジアステレオ異性体、(D)−異性体、(L)−異性体、それらのラセミ混合物、および本発明の範囲内に含まれるようなその他のそれらの混合物が挙げられる。置換基(例えばアルキル基)上に、追加の不斉炭素原子が存在していてもよい。このような全ての異性体、同様にそれらの混合物も、本発明に含まれるものとする。本明細書で説明されている化合物は、不斉中心を有していてもよい。非対称的に置換された原子を含む本発明の化合物は、光学的に活性な形態、またはラセミ体の形態で単離してもよい。光学的に活性な形態を製造する方法は当技術分野でよく知られており、例えば、ラセミ体の形態を分割したり、または光学的に活性な出発原料から合成したりして製造される。必要に応じて、ラセミ物質の分離は、当技術分野既知の方法によって達成できる。本明細書で説明されている化合物中に、オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異性体が存在していてもよく、本発明においてこのような全ての安定な異性体が意図される。本発明の化合物のシスおよびトランス幾何異性体が説明されており、これらは、異性体の混合物として単離してもよいし、または別々の異性体の形態として単離してもよい。特定の立体化学的な形態または異性体の形態が特に指定されていない限り、構造の全てのキラル、ジアステレオマー、ラセミ体の形態、および全ての幾何異性体の形態が対象である。
置換基への結合が、環中の2個の原子間を連結する結合と交差するように示されている場合、このような置換基は、環上のどの原子に結合していてもよい。置換基が、所定の式で示される化合物の残りの部分にこのような置換基を結合させている原子を示さないで列挙されている場合、このような置換基は、このような置換基中のどの原子を介して結合していてもよい。置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせにより安定な化合物が生じる場合に限り許容される。
本明細書で用いられるような、単独で、または接尾辞または接頭辞として用いられる「アルキル」、「アルキレニル(alkylenyl)」または「アルキレン」は、1〜12個の炭素原子を有する分岐鎖および直鎖いずれかの飽和脂肪族炭化水素基を含み、また、特定の炭素原子数が示されている場合は、その特定の数のものが対象となる。例えば「C1-6アルキル」は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキルの例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられる。本明細書で用いられる「C1-3アルキル」は、末端の置換基か、または2個の置換基を連結するアルキレン(またはアルキレニル)基にかかわらず、具体的には、分岐鎖および直鎖両方のメチル、エチルおよびプロピルを含むと解される。
本明細書で用いられる「アルケニル」は、1個またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基を意味する。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。用語「アルケニレニル(alkenylenyl)」は、2価の連結しているアルケニル基を意味する。
本明細書で用いられる「アルキニル」は、1個またはそれ以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基を意味する。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピニルなどが挙げられる。用語「アルキニレニル(alkynylenyl)」は、2価の連結しているアルキニル基を意味する。
本明細書で用いられる「芳香族」は、芳香族性(例えば、4n+2個の非局在化のエレクトロン)を有し、さらに、約14個以下の炭素原子を含む、1つまたはそれ以上の多不飽和炭素環を有するヒドロカルビル基を意味する。
本明細書で用いられる用語「アリール」は、5〜14個の炭素原子で構成されている芳香族環構造を意味する。5、6、7および8個の炭素原子を含む環構造は、単環の芳香族基、例えばフェニルとなる。8、9、10、11、12、13または14個を含む環構造は、多環式の部分で、この中で、少なくとも1個の炭素が任意の2つの隣接する環に共有されている多環式部分(例えば、この環は「融合環」である)、例えばナフチルである。芳香環は、1つまたはそれ以上の環の位置で、上述したような置換基で置換され得る。また、用語「アリール」は、2個またはそれ以上の炭素が、2つの隣接する環で共有されている2個またはそれ以上の環(この環は「融合環」である)を有する多環式の環系も含み、この場合、上記環のうち少なくとも1個は、芳香族であり、その他の環は、例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニルであってもよい。用語オルト、メタおよびパラは、それぞれ1,2位、1,3位、および1,4位で二置換されたベンゼンに適用される。例えば、1,2−ジメチルベンゼンと、オルト−ジメチルベンゼンという名称は、同義語である。
本明細書で用いられる「シクロアルキル」は、芳香族ではない環状炭化水素を意味し、例えば、特定の数の炭素原子を有する環化アルキル、アルケニルおよびアルキニル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、単環式または多環式の(例えば、2、3または4個の縮合環、または架橋環を有する)基が挙げられる。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタトリエニル、ノルボルニル、ノルピニル(norpinyl)、ノルカルニル(norcarnyl)、アダマンチルなどが挙げられる。また、シクロアルキルの定義には、シクロアルキル環に縮合した(すなわち、共通の結合を有する)1個またはそれ以上の芳香環を有する成分も含まれ、例えば、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサンなどのベンゾ誘導体(すなわちシクロペンタンでインダニル)である。用語「シクロアルキル」はさらに、特定の数の炭素原子を有する飽和した環の基も含む。これらは、縮合した、または架橋した多環式系を含んでいてもよい。好ましいシクロアルキルは、それらの環構造中に、3〜10個の炭素原子を有し、より好ましくは環構造中に3、4、5および6個の炭素を有する。例えば「C3-6シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルのような基を意味する。
本明細書で用いられる「シクロアルケニル」は、環中に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する環を含み、3〜12個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を意味する。
本明細書で用いられる「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。「対イオン」は、低分子量の負電荷または正電荷を有する化学種を示すものとして用いられ、例えば、クロリド(Cl-)、ブロミド(Br-)、ヒドロキシド(OH-)、アセタート(CH3COO-)、スルファート(SO4 2-)、トシラート(CH3−フェニル−SO3 -)、ベンゼンスルホナート(フェニル−SO3 -)、ナトリウムイオン(Na+)、カリウム(K+)、アンモニウム(NH4 +)などである。
本明細書で用いられる用語「ヘテロシクリル」または「複素環式」または「複素環」は、独立して、N、OおよびSから選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を環構造の一部として有する環を含む1価および2価の構造を意味し、環中に3〜20個の原子、より好ましくは3〜7員環の環を含む。ヘテロシクリル中の環を形成する原子の数は、本明細書においては範囲で示される。例えば、C5-10ヘテロシクリルは、環を形成する原子を5〜10個含む環構造を意味し、ここにおいて、環を形成する原子のうち少なくとも1個が、N、OまたはSである。ヘテロ環式基は、飽和していてもよいし、または部分的に飽和していてもよいし、または1またはそれ以上の二重結合を含む不飽和でもよく、さらに、ヘテロ環式基は、多環式系の場合と同様に、2個以上の環を含んでいてもよい。本明細書で説明されている複素環は、得られる化合物が安定であるならば、炭素上で、またはヘテロ原子上で置換されていてもよい。特に指摘するならば、ヘテロシクリル中の窒素は、場合により四級化されていてもよい。ヘテロシクリル中のSとO原子の総数が1を超える場合、これらのヘテロ原子は、当然ながら互いに隣接することはない。
ヘテロシクリルの例としては、これらに限定されないが、1H−インダゾール、2−ピロリドニル、2H、6H−1、5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1、2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アザビシクロ、アゼチジン、アゼパン、アジリジン、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾジオキソール、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル(benzthiazolyl)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾロニル(benzimidazalonyl)、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、b−カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、ジアゼパン、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジオキソラン、フリル、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、ホモピペリジニル、イミダゾリジン、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インタゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシラン、オキサゾリジニルペリミジニル(oxazolidinylperimidinyl)、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル(phenarsazinyl)、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プリニル、ピラニル、ピロリジニル、ピロリン、ピロリジン、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、N−オキシド−ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリジニルジオン、ピロリニル、ピロリル、ピリジン、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラメチルピペリジニル、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリニル、チオファン(thiophane)、チオテトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェンイル、チイラン、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、キサンテニルが挙げられる。
本明細書で用いられる「ヘテロアリール」は、硫黄、酸素または窒素のような少なくとも1個のヘテロ原子の環員を有する芳香族複素環を意味する。ヘテロアリール基としては、単環式および多環式の(例えば、2、3または4個の縮合環を有する)系が挙げられる。ヘテロアリール基の例としては、これらに限定されないが、ピリジル(すなわち、ピリジニル)、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル(すなわちフラニル)、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル(pyrryl)、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル(benzthiazolyl)、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、プリニル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリニルなどが挙げられる。いくつかの実施態様において、ヘテロアリール基は、1〜約20個の炭素原子を有し、さらなる実施態様において約3〜約20個の炭素原子を有する。いくつかの実施態様において、ヘテロアリール基は、3〜約14、4〜約14、3〜約7または5〜6個の環を形成する原子を含む。いくつかの実施態様において、ヘテロアリール基は、1〜約4、1〜約3または1〜2個のヘテロ原子を有する。いくつかの実施態様において、ヘテロアリール基は、1個のヘテロ原子を有する。
本明細書で用いられる「アルコキシ」または「アルキルオキシ」は、酸素の架橋を介して結合される、指定された数の炭素原子を有する上記で定義されたアルキル基を示す。アルコキシの例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシ、およびプロパルギルオキシが挙げられる。同様に、「アルキルチオ」または「チオアルコキシ」は、硫黄の架橋を介して結合される、指定された数の炭素原子を有する上記で定義されたアルキル基を示す。
本明細書で用いられる用語「カルボニル」は、技術認識されており、以下の一般式で示されるような部分を含む:
Figure 2009515950
式中、Xは、結合か、または酸素もしくは硫黄を示し、Rは、水素、アルキル、アルケニル、−(CH2m−R”、または製薬上許容できる塩を示し、R’は、水素、アルキル、アルケニルまたは−(CH2m−R”を示し、ここにおいて、mは、10以下の整数であり、R”は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、またはヘテロアリールである。Xが酸素であり、RおよびR’が水素ではない場合、上記式は「エステル」を示す。Xが酸素であり、Rが上記で定義された通りである場合、上記部分は、カルボキシル基として本明細書で述べられ、特に、R’が水素である場合、上記式は「カルボン酸」を示す。Xが酸素であり、R’が水素である場合、上記式は「ホルマート」を示す。一般的に、上記式の酸素原子が硫黄で置き換えられる場合、上記式は「チオールカルボニル」基を示す。Xが硫黄であり、RおよびR’が水素ではない場合、上記式は「チオールエステル」を示す。Xが硫黄であり、Rが水素である場合、上記式は「チオールカルボン酸」を示す。Xが硫黄であり、R’が水素である場合、上記式は「チオールホルマート」を示す。一方で、Xが結合であり、Rが水素ではない場合、上記式は「ケトン」基を示す。Xが結合であり、Rが水素である場合、上記式は「アルデヒド」基を示す。
本明細書で用いられる用語「スルホニル」は、以下の一般式で示すことができる部分を意味する:
Figure 2009515950
式中、Rは、これらに限定されないが、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、またはヘテロアラルキルで示される。
本明細書で用いられるように、いくつかの置換基は、2個またはそれ以上の基と組み合わせて記載される。例えば、「C(=O)C3-9シクロアルキルRd」という表現は、以下の構造を意味する:
Figure 2009515950
式中、pは、1、2、3、4、5、6または7であり(すなわちC3-9シクロアルキル);C3-9シクロアルキルは、Rdで置換され;および「C(=O)C3-9シクロアルキルRd」の結合点は、上記式の左側にあるカルボニル基の炭素原子を介してなされる。
例えば、「アリールアルキル」および「アリールアルキルオキシ」という表現は、それぞれ以下に示される2種の変形型で例示されるような構造のタイプを意味する:
Figure 2009515950
本明細書で用いられるように、語句「保護基」は、反応性を有する可能性がある官能基を望ましくない化学転換から保護するための一時的な置換基を意味する。このような保護基の例としては、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、ならびにアルデヒドおよびケトンそれぞれのアセタールおよびケタールが挙げられる。保護基化学の分野は概説されている(Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,第三版;ワイリー(Wiley):ニューヨーク,1999)。
本明細書で用いられる「製薬上許容できる」は、過剰な毒性、刺激性、アレルギー反応もしくは他の問題もしくは合併症を起こすことなく、または適度なベネフィット・リスク比に相応して正常な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織との接触に使用するのに適している化合物、物質、組成物および/または投与形態を意味するものとして用いられている。
本明細書で用いられる「製薬上許容できる塩」は、開示された化合物の誘導体を意味し、ここにおいて、親化合物は、それらの酸または塩基の塩(すなわち、対イオンも含まれる)を形成することによって修飾される。製薬上許容できる塩の例としては、これらに限定されないが、塩基性残基(例えばアミン)の鉱酸または有機酸の塩;酸性残基(例えばカルボン酸)のアルカリまたは有機塩;などが挙げられる。製薬上許容できる塩としては、例えば非毒性の無機または有機酸から形成された親化合物の、従来の非毒性の塩、または第四アンモニウム塩が挙げられる。例えば、このような従来の非毒性の塩としては、無機酸(例えば塩化水素酸、リン酸など)から誘導されたもの;および有機酸(例えば乳酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸など)から製造された塩が挙げられる。
本発明の製薬上許容できる塩は、従来の化学的な方法によって塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般的に、このような塩は、これらの化合物の遊離の酸または塩基の形態と、化学量論的な量の適切な塩基または酸とを、水もしくは有機溶媒またはこれら2種の混合物中で反応させることによって製造することができ;エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が使用できる。
本明細書で用いられる「インビボで加水分解可能な前駆体」は、本明細書において説明される式のいずれかで示されるカルボキシまたはヒドロキシ基を含む化合物の、インビボで加水分解可能な(または開裂可能な)エステルを意味する。例えば、アミノ酸エステル、C1-6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル;C1-6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル;C3-8シクロアルコキシカルボニルオキシC1-6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、アセトキシメトキシ、またはホスホルアミド環状エステルである。
本明細書で用いられる「互変異性体」は、水素原子の移動から生ずる平衡状態で存在するその他の構造異性体を意味する。例えば、ケト−エノール互変異性であり、得られた化合物は、ケトンと不飽和アルコール両方の特性を有する。
本明細書で用いられる「安定な化合物」および「安定な構造」は、反応混合物から有用な純度で単離する際に、および有効な治療剤に製剤化する際に壊れない程十分に強固な化合物を意味する。
本発明はさらに、同位体で標識された本発明の化合物を含む。「同位体で」または「放射標識した」化合物とは、1個またはそれ以上の原子が、自然状態で(すなわち天然に存在する)一般的に見出される原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられているか、または置換されている本発明の化合物である。本発明の化合物に組み込むことができる適切な放射性核種としては、これらに限定されないが、2H(また、重水素はDとも表記される)、3H(また、トリチウムは、Tとも表記される)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、82Br、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I、および131Iが挙げられる。本発明の放射標識した化合物に組み込まれる放射性核種は、放射標識した化合物の具体的な用途に依存することになる。例えば、インビトロでの受容体の標識や競合アッセイのためには、3H、14C、82Br、125I、131I、35Sを組み込んだ化合物が一般的に最も有用であると予想される。放射線を用いたイメージング用途には、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Brまたは77Brが、一般的に最も有用であると予想される。
当然ながら、「放射標識した化合物」は、少なくとも1種の放射性核種を組み込んでいる化合物である。いくつかの実施態様において、放射性核種は、3H、14C、125I、35S、および82Brからなる群より選択される。
本明細書で定義される抗認知症薬による治療は、単独療法として施されてもよいし、または本発明の化合物に加えて、従来の化学療法を併用してもよい。
このような併用療法は、個々の治療の要素を、同時に、連続的に、または別々に投与することによって達成することができる。このような組み合わせ製品に、本発明の化合物が用いられる。
本発明の化合物は、経口、非経口、バッカル、経膣、直腸、吸入、吹入、舌下、筋肉内、皮下、局所、鼻腔内、腹腔内、胸腔内、静脈内、硬膜外、髄腔内、脳室内に投与してもよいし、関節へ注射によって投与してもよい。
特定の患者に最適の個体の治療計画および用量レベルを決定する場合、用量は、投与経路、疾患の重症度、患者の年齢および体重、加えて通常主治医によって考察されるその他の因子に依存することになる。
認知症の治療に使用する場合の本発明の化合物の有効量は、温血動物(特にヒト)において、認知症の症状を症候的に軽減する、認知症の進行を遅らせる、または認知症の症状を有する患者において症状が悪化する危険を減少させるのに十分な量である。
本発明の化合物から医薬組成物を製造するために、不活性な製薬上許容できるキャリアーは、固体または液体のいずれでもよい。固形の製剤としては、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が挙げられる。
固体のキャリアーは、また、賦形剤、矯味矯臭剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、または錠剤崩壊剤としても作用し得る1種またはそれ以上の物質であってよい;さらに、カプセル化材料であってもよい。
散剤の場合、キャリアーは細粒化した固体であり、これは、細粒化した活性成分との混合物の状態である。錠剤の場合、活性成分は、適切な比率で必要な結合特性を有するキャリアーと混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。
坐剤組成物を製造するために、最初に低融点ワックス(例えば脂肪酸グリセリドおよびカカオ脂の混合物)を融解させ、そこに、例えば撹拌するすることによって活性成分を分散させる。次に、溶融した均一な混合物を手ごろなサイズの型に注入し、冷却、固化させる。
適切なキャリアーとしては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラクトース、糖、ペクチン、デキストリン、スターチ、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオ脂などが挙げられる。
本発明の化合物のうちいくつかは、様々な無機および有機酸ならびに塩基と塩を形成することができ、このような塩もまた本発明の範囲内である。例えば、このような従来の非毒性の塩としては、塩化水素酸、リン酸などの無機酸から誘導された塩;および乳酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸から製造された塩が挙げられる。
いくつかの実施態様において、本発明は、哺乳動物(ヒトを含む)の治療的処置(予防的処置を含む)のための、本明細書において説明される式のいずれかで示される化合物、またはそれらの製薬上許容できる塩を提供し、これらは通常、標準的な製薬方法に従って医薬組成物として製剤化される。
また、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物に加えて、本明細書で述べられた1またはそれ以上の病気の状態の治療に有用な1種またはそれ以上の薬理作用のある物質を含んでいてもよいし、またはそれらを共投与(co-administered)(同時に、または連続的に)してもよい。
組成物という用語は、活性成分または製薬上許容できる塩と、製薬上許容できるキャリアーとの製剤を含むものとする。例えば、本発明は、当技術分野既知の手段によって、例えば錠剤、カプセル剤、水性もしくは油性液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、鼻スプレー剤、坐剤、吸入のための微粉化散剤もしくはエアゾール剤もしくはネブライザー剤、および非経口で使用するための(例えば、静脈内、筋肉内または注入など)滅菌された水性または油性の液剤または懸濁剤、または滅菌乳剤の形態に製剤化することができる。
液状の組成物としては、液剤、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。非経口投与に適した液体製剤の例として、活性な本化合物の滅菌した、水または水−プロピレングリコールの液剤が挙げられる。また、液体組成物は、ポリエチレングリコール水溶液に溶解させて製剤化することもできる。経口投与のための水性液剤は、活性成分を水に溶解し、適切な着色剤、矯味矯臭剤、安定剤、および増粘剤を必要に応じて添加することによって製造することができる。経口で使用するための水性懸濁剤は、粘性物質(例えば天然の合成ゴム類、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、および医薬製剤の分野において既知のその他の懸濁化剤と共に、微粉化した活性成分を水に分散することによって製造することができる。
本医薬組成物は、単位投与形態であり得る。このような形態では、本組成物は、適切な量の活性成分を含む単位投与剤に分割される。単位投与形態は、パッケージ化製剤であってもよく、このパッケージには、別々の量の製剤が含まれ、例えばパック化錠剤、パック化カプセル剤、およびバイアルまたはアンプル中の散剤である。また、単位投与形態は、カプセル、カシェまたは錠剤そのものでもよいし、または適切な数の、上記いずれかのパッケージ化形態であってもよい。
あらゆる適切な経路と投与手段に応じて組成物を製剤化することができる。製薬上許容できるキャリアーまたは賦形剤としては、経口、直腸、経鼻、局所(例えばバッカルおよび舌下を含む)、経膣、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)投与に適した製剤に用いられるものが挙げられる。本製剤は、便利なように単位投与形態であってもよく、薬剤学の分野でよく知られたあらゆる方法によって調製することができる。
固体組成物では、従来の非毒性の固体キャリアー、例えば医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、セルロース、セルロース誘導体、スターチ、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどを用いてもよい。液体の製薬的に投与可能な組成物は、例えば上記で定義された活性な化合物、必要ならば医薬アジュバントとを、キャリアー(例えば水、生理食塩水、デキストロース水、グリセリン、エタノールなど)に溶解、分散するなどして、溶液または懸濁液を形成することによって製造することができる。必要に応じて、投与される医薬組成物はまた、少量の非毒性の補助剤、例えば湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤など、例えば酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、トリエタノールアミン 酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウラート、オレイン酸トリエタノールアミンなどを含んでいてもよい。このような投与形態を製造する実際の方法は既知であるか、または当業者には明白であると予想される;例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,マック・パブリッシング・カンパニー(Mack Publishing Company,イーストン,ペンシルベニア州),第15版,1975を参照。
本発明の化合物は、様々な方法で誘導体化が可能である。本明細書で用いられる本化合物の「誘導体」には、塩(例えば、製薬上許容できる塩)、あらゆる錯体(例えば、シクロデキストン類のような化合物との包接錯体もしくはクラスレート、またはMn2+やZn2+のような金属イオンとの配位錯体)、エステル、例えばインビボで加水分解可能なエステル、遊離酸または塩基、本化合物の多形形態、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグまたは脂質、カップリングパートナー、および保護基が含まれる。「プロドラッグ」は、例えば、インビボで生物学的に活性な化合物に変換されるあらゆる化合物を意味する。
本発明の化合物の塩は、好ましくは生理学的に十分に許容され、かつ非毒性のものである。塩の例のほとんどは当業者既知である。このような塩はいずれも、本発明の範囲内であり、本化合物の言及には、本化合物の塩の形態が含まれる。
酸性の基(例えばカルボキシラート、ホスファートまたはスルファート)を有する化合物は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(例えばNa、K、Mg、およびCa)や、有機アミン(例えばトリエチルアミンおよびトリス(2−ヒドロキシエチル)アミン)と塩を形成することができる。塩は、塩基性の基(例えばアミン)を有する化合物と、無機酸(例えば塩酸、リン酸または硫酸)、または有機酸(例えば酢酸、クエン酸、安息香酸、フマル酸または酒石酸)とで形成することができる。酸性の基と塩基性の基の両方を有する化合物は、内部塩(internal salt)を形成することができる。
酸付加塩は、多種多様の酸(無機および有機のいずれでもよい)で形成することができる。酸付加塩の例としては、塩化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、吉草酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、マロン酸、グルクロン酸、およびラクトビオン酸と形成された塩が挙げられる。
本化合物がアニオン性である場合、またはアニオン性になる(例えば、−COOHが、−COO-になる)可能性がある官能基を有する場合、適切なカチオンと塩を形成することができる。適切な無機カチオンの例としては、これらに限定されないが、アルカリ金属イオン、例えばNa+およびK+、アルカリ土類金属カチオン、例えばCa2+およびMg2+、ならびにその他のカチオン、例えばAl3+が挙げられる。適切な有機カチオンの例としては、これらに限定されないが、アンモニウムイオン(すなわちNH4 +)、および置換されたアンモニウムイオン(例えば、NH3+、NH22 +、NHR3 +、NR4 +)が挙げられる。適切な置換されたアンモニウムイオンのいくつかの例は、以下から誘導されたものである:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、ならびにトロメタミン、加えてアミノ酸、例えばリシンおよびアルギニン。一般的な第四アンモニウムイオンの例は、N(CH34 +である。
本化合物がアミン官能基を含む場合、これらは、例えば当業者によく知られた方法に従って、アルキル化剤と反応させることによって第四アンモニウム塩を形成させることができる。このような第四アンモニウム化合物は、本発明の範囲内である。
また、アミン官能基を含む化合物は、N−酸化物を形成する可能性もある。アミン官能基を含む本化合物への言及には、N−酸化物も含まれる。
本化合物がいくつかのアミン官能基を含む場合、1個または2個以上の窒素原子が酸化されてN−酸化物を形成する可能性がある。N−酸化物の特定の例は、第三アミンまたは窒素を含む複素環の窒素原子のN−酸化物である。
N−酸化物は、対応するアミンを、酸化剤、例えば過酸化水素または過酸(例えば、ペルオキシカルボン酸)で処理することによって形成することができ、例えば、Advanced Organic Chemistry,Jerry March著,第4版,ワイリー・インターサイエンス(Wiley Interscience)の頁を参照せよ。とりわけ、N−酸化物は、L.W.Deady(Syn.Comm.1977,7,509〜514)の手法によって製造することができ、この場合アミン化合物を、例えば不活性溶媒(例えばジクロロメタン)中で、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)と反応させる。
エステルは、当技術分野でよく知られた技術を用いて、化合物中に存在するヒドロキシルまたはカルボン酸基と、適切なカルボン酸またはアルコールの反応パートナーとの間で形成することができる。エステルの例は、−C(=O)OR基を含む化合物であり、式中、Rはエステル置換基であり、例えばC1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、またはC5-20アリール基であり、好ましくはC1-7アルキル基である。エステル基の具体例としては、これらに限定されないが、−C(=O)OCH3、−C(=O)OCH2CH3、−C(=O)OC(CH33、および−C(=O)OPhが挙げられる。アシルオキシ(逆エステル(reverse ester))基の例は、−OC(=O)Rで示され、式中、Rはアシルオキシ置換基であり、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、またはC5-20アリール基であり、好ましくはC1-7アルキル基である。アシルオキシ基の具体例としては、これらに限定されないが、−OC(=O)CH3(アセトキシ)、−OC(=O)CH2CH3、−OC(=O)C(CH33、−OC(=O)Ph、および−OC(=O)CH2Phが挙げられる。
本化合物のプロドラッグである誘導体は、インビボまたはインビトロで親化合物のいずれかに変換可能である。典型的には、本化合物のプロドラッグの形態では化合物の少なくとも1つの生物活性が減少するが、プロドラッグを変換することによって活性化されて、本化合物またはその代謝物を放出させることができる。いくつかのプロドラッグは、活性化合物のエステル(例えば、生理学的に許容できる代謝的に不安定なエステル)である。代謝中に、エステル基(−C(=O)OR)が切断されて、活性な薬物を生ずる。このようなエステルは、例えば必要に応じて親化合物中に存在するその他のどの反応性基でも予め保護した状態で(その後、必要に応じて脱保護する)、親化合物中の任意のカルボン酸基(−C(=O)OH)をエステル化することによって形成することができる。
このような代謝的に不安定なエステルの例としては、式−C(=O)ORで示されるものが挙げられ、式中、Rは以下の通りである:C1-7アルキル(例えば、Me、Et、−nPr、−iPr、−nBu、−sBu、−iBu、tBu);C17アミノアルキル(例えば、アミノエチル;2−(N,N−ジエチルアミノエチル)エチル;2−(4−モルホリノ)エチル);およびアシルオキシ−C17アルキル(例えば、アシルオキシメチル;アシルオキシエチル;ピバロイルオキシメチル;アセトキシメチル;1−アセトキシエチル;1−(1−メトキシ−1−メチル)エチル−カルボニルオキシエチル;1−(ベンゾイルオキシ)エチル;イソプロポキシ−カルボニルオキシメチル;1−イソプロポキシ−カルボニルオキシエチル;シクロヘキシル−カルボニルオキシメチル;1−シクロヘキシル−カルボニルオキシエチル;シクロヘキシルオキシ−カルボニルオキシメチル;1−シクロヘキシルオキシ−カルボニルオキシエチル;(4−テトラヒドロピラニルオキシ)カルボニルオキシメチル;1−(4−テトラヒドロピラニルオキシ)カルボニルオキシエチル;(4−テトラヒドロピラニル)カルボニルオキシメチル;および1−(4−テトラヒドロピラニル)カルボニルオキシエチル)。
また、いくつかのプロドラッグは、酵素によって活性化されて、活性な化合物、またはさらなる化学反応で活性な化合物を生ずる(例えば、ADEPT、GDEPT、LIDEPTなどにおいて)化合物を生ずる。例えば、プロドラッグは、糖誘導体またはその他のグリコシド接合体であってもよいし、またはアミノ酸エステル誘導体であってもよい。
その他の誘導体には、本化合物のカップリングパートナーが含まれ、この場合、例えば本化合物に化学的にカップリングさせるか、またはそれと物理的に連結させることによって、本化合物をカップリングパートナーに連結させる。カップリングパートナーの例としては、標識またはレポーター分子、支持基体、キャリアー、または輸送分子、エフェクター、薬物、抗体、または阻害剤が挙げられる。カップリングパートナーは、化合物上の適切な官能基(例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、またはアミノ基)を介して、本発明の化合物に共有結合させることができる。その他の誘導体としては、リポソームを用いて本化合物を製剤化したものが挙げられる。
本化合物がキラル中心を含む場合、あらゆる個々の光学的な形態、例えば本化合物の鏡像異性体、エピマーおよびジアステレオ異性体、加えてラセミ混合物も本発明の範囲内である。
化合物は、多数の様々な幾何異性体および互変異性体の形態で存在していてもよく、化合物への言及には、全てのこのような形態が含まれる。誤解を避けるために言えば、化合物がいくつかの幾何異性体または互変異性体の一つで存在する可能性があっても、および1つのみが特定して記載されまたは示されている場合であっても、その他の全てのものも本発明の範囲に包含される。
本化合物の投与すべき量は、治療される予定の患者に応じて変動し、1日あたり約100ng/kg体重〜100mg/kg体重で変動することになるが、好ましくは1日あたり10pg/kg〜10mg/kgである。例えば、用量は、当業者であればこの開示と当技術分野における知見から容易に確認することができる。従って、当業者であれば、組成物中の、そして本発明の方法で投与すべき化合物および任意の添加剤、ビヒクルおよび/またはキャリアーの量を容易に決定することができる。
本発明の化合物は、インビトロでベータセクレターゼ(BACEを含む)活性を阻害することが示されている。ベータセクレターゼ阻害剤は、Aβペプチドの形成または凝集をブロックすることにおいて有用であることが示されており、それゆえにアルツハイマー病や、高いAβペプチドのレベルおよび/または沈着に関連するその他の神経変性疾患の治療において有益な作用を有する。従って、本発明の化合物は、アルツハイマー病および認知症に関連する疾患を治療するために使用可能であると考えられる。それ故、本発明の化合物およびそれらの塩は、加齢関連疾患、例えばアルツハイマー、同様に、その他のAβ関連の病状、例えばダウン症候群およびβ−アミロイド血管症に対しても活性であると期待される。本発明の化合物は、単一の薬剤として用いてもよいが、広範囲の認知欠陥を改善する物質と組み合わせて使用するのが最も有望となると期待される。
一般的に、本発明の化合物は、以下で説明する一方または両方の分析で、100マイクロモル以下のIC50値を有することが確認されている。
IGEN分析
酵素を40mMのMES(pH5.0)で1:30に希釈する。ストック基質を40mMのMES(pH5.0)で12μMに希釈する。PALMEB溶液を基質溶液(1:100希釈)に添加する。化合物のDMSOストック溶液またはDMSO単独を、40mMのMES(pH5.0)で所望の濃度に希釈する。ヌンク(Nunc)製の96ウェルのPCRプレートで分析を行う。プレートにDMSO(3μL)中の化合物を添加し、続いて酵素(27μL)を添加し、化合物と共に5分間プレインキュベートする。次に、基質(30μL)を用いて反応を開始させる。酵素の最終的な希釈度は、1:60であり;基質の最終濃度は、6μMである(Kmは、150μMである)。室温で20分反応させた後、10μlの反応混合物を取り出し、それらを0.20Mのトリス(pH8.0)で1:25に希釈することによって反応を止める。化合物は、手動でプレートに添加し、続いて残りの全ての液体の取り扱いは、CyBi−ウェル(CyBi−well)装置で行う。
全ての抗体およびストレプトアビジン結合ビーズを、0.5%BSAと0.5%ツィーン20(Tween 20)を含むPBSに希釈する。反応混合物の1:25希釈液(50μL)に、ネオエピトープ抗体の1:5000希釈液(50μL)を添加することによって、生成物を定量する。次に、0.2mg/mlのIGENビーズを含むPBS(0.5%BSA、0.5%ツィーン20)100μLと、ルテニウム化した(ruthinylated)ヤギ抗ウサギ(Ru−Gar)抗体の1:5000希釈液を添加する。ネオエピトープ抗体の最終的な希釈度は1:20,000であり、Ru−GARの最終的な希釈度は、1:10,000であり、ビーズの最終濃度は、0.1mg/mlである。この混合物を、室温で2時間インキュベートした後、CindyAB40プログラムを備えたIGEN装置で読み取る。DMSO単独の添加を用いて、100%の活性を定義する。20μMのコントロール阻害剤を用いて、0%のコントロール活性を定義し、100nMの阻害剤で、単一ピーク(single−poke)分析におけるコントロール活性の50%コントロールを定義する。また、用量反応分析でも、コントロール阻害剤は、100nMのIC50で用いられる。
蛍光分析
酵素を40mMのMES(pH5.0)で1:30に希釈する。ストック基質を40mMのMES(pH5.0)で30μMに希釈する。PALMEB溶液を基質溶液に添加する(1:100希釈)。酵素および基質ストック溶液を、ストックプレートに置くまでの間、氷上で維持する。プレートメイト−プラス(Platemate−plus)装置を用いて、全ての液体の取り扱いを行う。酵素(9μL)をプレートに添加し、続いて、DMSO中の化合物1μLを添加し、5分間プレインキュベートする。化合物に関する用量反応曲線を試験する場合、未希釈のDMSOで希釈を行い、上述した通りにDMSOストックを添加する。基質(10μL)を添加し、暗所で、室温で1時間、反応を進める。コーニング(Corning)384ウェル丸底、低容量で、何も結合させていない表面(コーニング#3676)で分析を行う。酵素の最終的な希釈度は、1:60であり;基質の最終濃度は、15μMである(Kmは25μM)。生成物の蛍光は、標識されたEdansペプチドのプロトコールを用いて、ビクターII(Victor II)プレートリーダーで、励起波長360nm、および発光波長485nmを用いて測定する。DMSOコントロールによって、100%活性レベルを定義し、酵素の機能を完全にブロックする50μMのコントロール阻害剤を用いることによって、0%活性を定義する。また、用量反応アッセイにおいてもコントロール阻害剤が用いられ、95nMのIC50を有する。
ベータ−セクレターゼ全細胞分析
HEK−Fc33−1の作製
全長BACEをコードするcDNAを、アミノ酸104番目から開始するヒトIgG1のFc部位に、3個のアミノ酸からなるリンカー(Ala−Val−Thr)と共にフレーム内に融合した。次に、哺乳動物細胞中でタンパク質発現させるために、BACE−Fcコンストラクトを、GFP/pGEN−IRES−neoKベクター(アストラゼネカ(AstraZeneca)所有のベクター)にクローニングした。この発現ベクターを、リン酸カルシウム法を用いてHEK−293細胞に安定にトランスフェクションした。250μg/mLのG−418を用いてコロニーを選択した。均一な細胞系を作製するために、限定希釈クローニングを行った。社内開発のELISAアッセイを用い、順化培地に分泌されたAPP発現とAβが所定レベルにより、クローンを特性化した。BACE/FcクローンFc33−1のAβ分泌は適度であった。
細胞培養
ヒトBACEを安定して発現するHEK293細胞(HEK−Fc33)を、10%熱で不活性化したFBS(heat−inhibited(FBS))、0.5mg/mLの抗生物質−抗真菌剤溶液、および0.05mg/mLの選択抗生物質G−418を含むDMEM中で、37℃で増殖させた。
Aβ40の放出分析
80〜90%の密集度になったら細胞を回収した。細胞密度1,500,000個/mLの細胞100μLを、DMSOを最終濃度1%で含む細胞培地中に阻害剤100μLを含む透明な平底を有する白色の96ウェル細胞培養プレート(コースター3610)、または透明な平底を有する96ウェル細胞培養プレート(コースター3595)に添加した。プレートを37℃で24時間インキュベートした後、細胞培地100μLを、丸底96ウェルプレート(コースター3365)に移し、Aβ40レベルを定量した。以下のATP分析で説明されるATP分析のためにこの細胞培養プレートを保存した。丸底プレートの各ウェルに、0.2μg/mLのRαAβ40抗体、および0.25μg/mLのビオチン化4G8抗体(0.5%BSA、および0.5%ツイーン−20を含むDPBS中で調製された)を含む検出溶液50μLを添加し、4℃で少なくとも7時間インキュベートした。次に、各ウェルごとに、0.062μg/mLのルテニウム化ヤギ抗ウサギ抗体、および0.125mg/mLのストレプトアビジン結合ダイナビーズ(Dynabeads)を含む溶液50μL(上記同様にして同じ緩衝液中で調製された)を添加した。プレートを、プレート振盪機で、22℃で1時間振盪し、続いて、IGEN M8アナライザでプレートをECLのカウントについて測定した。細胞ベースの分析で用いられるのと同じ細胞培地中、既知の濃度のAβストック溶液を2回連続希釈して、Aβの標準曲線を得た。
ATP分析:
上述したように、Aβ40検出のための細胞培養プレートから培地100μLを移した後、キャンブレックス・バイオサイエンス(Cambrex BioScience)製の、細胞のATP総量を測定するための分析キット(ヴィアライトTMプラス(ViaLightTMplus))を用いて細胞毒性分析を行うために、プレート(細胞をなお含む)を保存した。手短に、プレートの各ウェルに、細胞溶解試薬50μLを添加した。プレートを室温で10分間インキュベートした。ATP測定のため再構成したヴィアライトTMプラス試薬100μLを添加して2分後に、LJLプレートリーダー、またはワラック(Wallac)のトップカウント(Topcount)で各ウェルの発光を測定した。
BACEビアコア(Biacore)のプロトコール
センサーチップの作製
ビアコア3000装置で、ビアコアCM5センサーチップの表面に、ペプチドの遷移状態の同配体(TSI)、またはペプチドTSIのスクランブル化した形態のいずれかを付着させることによってBACEを分析した。CM5センサーチップの表面は、4つの別個のチャンネルを有し、これらはペプチドカップリングするのに用いることができる。チャンネル1には、スクランブル化したペプチドKFES−スタチン−ETIAEVENVをカップリングし、同チップのチャンネル2には、TSI阻害剤KTEEISEVN−スタチン−VAEFをカップリングした。20mMの酢酸Na(pH4.5)中に2種のペプチドを0.2mg/mlで溶解し、続いて、この溶液を14,000rpmで遠心分離して、全ての微粒子を除去した。0.5MのN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDC)と、0.5MのN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)との1対1の混合物を5μL/分で7分間注入することによって、デキストラン層のカルボキシル基を活性化した。次に、チャンネル1に、コントロールペプチドのストック溶液を5μL/分で7分間注入し、続いて、1Mエタノールアミンを5μL/分で7分間注入することによって残存する活性化されたカルボキシル基をブロックした。
分析プロトコール
BACEを酢酸Na緩衝液(pH4.5)(DMSO非含有のランニング緩衝液)で0.5μMに希釈することによって、BACEのビアコア分析を行った。希釈したBACEをDMSOと混合するかまたは化合物をDMSOで希釈し、最終濃度を5%DMSOにした。BACE/阻害剤混合物を4℃で1時間インキュベートし、続いて、CM5ビアコアチップのチャンネル1および2上に20μL/分の速度で注入した。BACEをチップに結合させ、シグナルを反応単位(RU)で測定した。チャンネル2でTSI阻害剤に結合するBACEは、ある一定のシグナルを示した。BACE阻害剤が存在すると、BACEに結合して、チップ上でのペプチドTSIとの相互作用を阻害するためにシグナルが減少した。チャンネル1への結合は全て非特異的なので、これをチャンネル2の反応から差し引いた。DMSOコントロールを100%と定義し、化合物の作用をDMSOコントロールの阻害のパーセントとして報告した。
hERG分析
細胞培養
Persson,Carlsson,Duker,& Jacobson,2005で説明されているhERGを発現するチャイニーズハムスター卵巣K1(CHO)細胞を、37℃の加湿した環境(5%CO2)中で、L−グルタミン、10%ウシ胎児血清(FCS)、および0.6mg/mlのハイグロマイシン(全てシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich))を含むF−12Ham培地中で半密集状態に増殖させた。使用前に、その単層を、1:5,000希釈のバーセン(Versene,インビトロジェン(Invitrogen))の予め温めた(37℃)アリコート(3ml)を用いて洗浄した。この溶液を吸引した後、1:5,000希釈のバーセンをさらに2ml追加して、フラスコを37℃のインキュベーター中で6分間インキュベートした。続いて、穏やかに叩きながらフラスコの底部から細胞を取り外し、このフラスコに、カルシウム(0.9mM)、およびマグネシウム(0.5mM)(PBS;インビトロジェン)を含むダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(10ml)を添加し、吸引して15mlの遠心管に入れ、その後遠心分離した(50gで4分間)。得られた上清を捨て、ペレットをPBS(3ml)に穏やかに再懸濁した。細胞懸濁液のアリコート0.5mlを取り出し、細胞の再懸濁液の体積をPBSで調節して所望の最終細胞濃度が得られるように、自動読み取り機(セデックス(Cedex);イノバティス(Innovatis))で生存可能な細胞の数を(トリパンブルー排除法に基づき)測定した。細胞濃度というこのパラメーターをいう場合、引用されるのはアッセイにおけるこの時点での細胞濃度である。CHO−Kv1.5細胞は、イオンワークス(IonWorksTM)HTにおいて電圧オフセットを調節するために用いられるが、同じように使用するためにこの細胞を維持し、調製した。
電気生理学
この装置の原理および操作は、Schroeder,Neagle,Trezise,& Worley,2003で説明されている。簡単に言えば、この技術は、384ウェルプレート(パッチプレート(PatchPlateTM))に基づいており、ここにおいて、記録は、所定位置への吸入を用いることによってウェルごとに試みられ、細胞は、2つの別個の流体チャンバーを隔てる小さい孔に保持される。密封されたら、パッチプレートTM下側にある溶液が、アンホテリシンBを含む溶液に交換される。これが各ウェル中の孔を覆う細胞膜のパッチを透過して、実際に、穴の開いた全細胞のパッチクランプの記録の作製を可能にする。
エッセン・インスツルメント(Essen Instrument)製のβ試験用イオンワークスTMHTを用いた。この装置には溶液を温める機能はないため、以下のように室温で操作した(約21℃)。「緩衝液」の位置における貯蔵容器に、PBS(4ml)をローディングし、「細胞」の位置における貯蔵容器に、上述のCHO−hERG細胞懸濁液をローディングした。「プレート1」の位置に、試験しようとする化合物を(それらの最終試験濃度の3倍で)含む96ウェルプレート(V型の底、グライナー・バイオ・ワン(Greiner Bio−one))を置き、パッチプレートTMをパッチプレートTMステーションに固定した。各化合物プレートを12本のカラムに割り付け、そのうち10本で8点での濃度−作用曲線が構築されるようにし;プレート上の残りの2本のカラムに、アッセイのベースラインを定義するためのビヒクル(最終濃度0.33%DMSO)、および100%阻害濃度を定義するためのシサプリド(最終濃度10μM)の最大上ブロック濃度で溶解した。次にイオンワークスTMHTのフルイディクスヘッド(F−ヘッド)によって、パッチプレートTMの各ウェルにPBS(3.5μl)を添加し、その下側を「内部」溶液で覆った(ここにおいて、「内部」溶液は、以下の組成:グルコン酸カリウムを100mM、KClを40mM、MgCl2を3.2mM、EGTAを3mM、およびHEPESを5mM(全てシグマ−アルドリッチ;10MのKOHを用いてpH7.25〜7.30にした)を含む)。開始準備し気泡を除いた後、エレクトロニクスヘッド(E−ヘッド)を孔の試験を行うパッチプレートTMの周りに動かした(すなわち、電圧パルスをかけて、各ウェル中の孔が開いているかどうかを測定した)。次にF−ヘッドによって、パッチプレートTMの各ウェルに上述の細胞懸濁液3.5μlを分配し、細胞が各ウェル中の孔に達してそれらを密封するように200秒与えた。その後、各ウェルで得られたシール抵抗を測定するために、E−ヘッドをパッチプレートTMの周りに動かした。次に、パッチプレートTMの下側にある溶液を「アクセス」溶液に交換した(ここにおいて、「アクセス」溶液は、以下の組成:KClを140mM、EGTAを1mM、MgCl2を1mM、およびHEPES(10MのKOHを用いてpH7.25〜7.30にした)を20mMを有し、加えて100μg/mlのアンホテリシンB(シグマ−アルドリッチ)を含む)。パッチに穴が開くように9分間そのままにした後、化合物添加前のhERG電流測定値を得るために、E−ヘッドを同時にパッチプレートTMの48ウェルの周りに動かした。次に、F−ヘッドによって、パッチプレートTMの4ウェルに、化合物プレートの各ウェルからの溶液3.5μlを添加した(最終DMSO濃度は、それぞれのウェルにおいて0.33%であった)。これは、化合物プレートの最も低濃度のウェルから最も高濃度のウェルに移動させることにより達成され、何らかの化合物のキャリーオーバーの影響を最小化した。約3.5分インキュベートした後、化合物添加後のhERG電流測定値を得るために、E−ヘッドをパッチプレートTMの384−ウェル全ての周りに動かした。この方法で、十分な割合のウェルで達成される合否基準が与えられ、試験化合物の各濃度の作用が、1〜4細胞からの記録に基づく場合、非累積的な濃度−作用曲線を得ることができた(以下を参照)。
化合物添加前および添加後のhERG電流は、20秒の期間−70mVで保持し、160ミリ秒で−60mVにする工程(漏電の推定値を得るため)、100ミリ秒で−70mVに戻す工程、1秒で+40mVにする工程、2秒で−30mVにする工程、最後に500ミリ秒で−70mVにする工程からなる単一の電圧パルスで誘発された。化合物添加前と添加後との間の電圧パルスで、膜電位のクランピングは生じなかった。電流は、電圧パルスプロトコール開始時の+10mVの工程中に誘発された電流の推測値から漏電を差し引いた値とした。イオンワークスTMHTにおけるあらゆる電圧オフセットは、2つの方法のうち1つで調節された。化合物の効力を決定する場合、脱分極した電圧ランプをCHO−Kv1.5細胞に適用し、電流の軌跡において変曲点を示した電圧(すなわち、ランプ法を用いてチャンネルの活性化が観察された時点)を記録した。これが発生した時点の電圧を、従来の電気生理学法で同じ電圧コマンドを用いて予め測定し、その電圧は−15mVであることがわかった(データ示さず);従って、この値を基準点として用いて、オフセット電位をイオンワークスTMHTのソフトウェアに入れることができた。hERGの基礎的な電気生理学的な特性を決定する際、イオンワークスTMHTでhERGのテール電流の逆転電位を決定し、それと、従来の電気生理学法において見出された逆転電位(−82mV;図1cを参照)とを比較し、イオンワークスTMHTソフトウェアで必要なオフセットの調整を行うことによって、全てのオフセットを調節した。電流シグナルは、2.5kHzでサンプリングした。
イオンワークスTMHTソフトウェアで、最初の−70mV(ベースラインの電流)での保持期間中の電流の40ミリ秒の平均を取り、これをテール電流応答のピークから差し引くことによって、スキャン前後のhERGの電流量を漏電を差し引いた軌跡から自動測定した。各ウェルにおいて誘発された電流の合否基準は、以下の通り:スキャン前のシール抵抗が、60MΩより大きく、スキャン後のhERGのテール電流の振幅が、150pAより大きいこと;スキャン後のシール抵抗が、60MΩより大きいこと、である。hERGの電流の阻害の程度は、各ウェルについて、スキャン前のhERGの電流をそれぞれのスキャン前のhERGの電流で割ることによって評価した。
製造方法
本発明の化合物は、有機合成分野の当業者においてよく知られた多数の方法で製造することができる。本発明の化合物は、以下で説明される方法と、合成有機化学分野で既知の合成方法、または当業者が理解しているそれらの変法とを併用して合成することができる。このような方法としては、これらに限定されないが、以下で説明される方法が挙げられる。本明細書で引用された全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な化合物は、本明細書で説明される反応および技術を用いて製造することができる。この反応は、用いられる試薬および物質に適した溶媒中で行われ、達成される変換に適している。また、以下で説明される合成方法の説明において、当然ながら全ての提示されている反応条件、例えば溶媒の選択、反応の雰囲気、反応温度、実験の持続時間およびワークアップ法などは、その反応に標準的な条件になるように選択されるものであり、これは、当業者であれば容易に認識できるはずである。有機合成分野の当業者であれば当然ながら、分子の様々な部分に存在する官能基は、提唱されている試薬および反応に適合していなければならない。このような反応条件に適合しない置換基の制限は、当業者であれば容易に理解できると予想され、代替法を用いる必要がある。
本明細書に記載の実施例のための出発物質は、市販のものか、または標準的な方法で既知の材料から容易に製造されるもののいずれかである。例えば、以下の反応を説明として挙げるが、本発明で用いられるいくつかの出発物質と実施例の製造を限定するものではない。
一般的な本発明の化合物の製造方法は、以下の通りである:
ここで、以下の非限定的な実施例によって本発明を説明するが、特に他の指定がない限り以下の通りとする:
略語:APCI:大気圧化学イオン化;DCM:ジクロロメタン;DMF:N,N−ジメチルホルムアミド;HPLC:高圧液体クロマトグラフィー;NMR:核磁気共鳴;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン。一般的な実験の詳細:化合物を逆相HPLCで精製したことが示される場合、それぞれ0.1%TFAを含む水とアセトニトリルで構成される適切な溶媒の濃度勾配を利用したC18カラムを用いた分取用クロマトグラフィーシステムを用いた。マススペクトルデータに関して、結果は、特に他の指定がない限り親イオン(M+1)に関するm/z単位で報告した。同位体の分裂により複数のピークが生じる場合(例えば、臭素を含む化合物の場合)、クラスターにおける主要なピークだけを示した。NMRデータは、指定された重水素化溶媒で記録された主要な共鳴に関してのみ報告し、化学シフトは、テトラメチルシランに対する百万分率で報告した。
ここで、以下の非限定的な実施例によって本発明を説明する:
Figure 2009515950
実施例1:4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−(3−メチルブトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2009515950
エチル3−(3−ブロモフェニル)プロパノアート(スキーム1,A)
Figure 2009515950
DCM(300.0mL)中の3−(3−ブロモフェニル)−プロピオン酸(25.0g,109mmol)の溶液に、塩化オキサリル(11.9mL,136mmol)、および2滴のDMFを添加した。2時間撹拌した後、この溶液を減圧下で濃縮し、DCM(80mL)に溶解し、−10℃に冷却した。この溶液にエタノール(80mL)を滴下して添加し、室温で4時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、真空で乾燥させ、生成物を定量的収量で得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 7.45 (s, 1H), 7.38 (m,1H), 7.24 (d, J=20.8 Hz, 2H), 4.04 (q, J=7.1 Hz, 2H), 2.84 (t, J=7.5 Hz, 2H), 2.62 (t, J=7.5 Hz, 2H), 1.15 (t, J=7.1 Hz, 3H); m/z 258。
エチル3−[3−(2−フリル)フェニル]プロパノアート(スキーム1,B)
Figure 2009515950
ジオキサン(338mL)中のエチル3−(3−ブロモフェニル)プロパノアート(13.0g,50.5mmol)の溶液に、2−(トリブチルスタンニル)フラン(9.5mL,30.3mmol,0.6当量)、およびジクロロ−ビス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.48g,3.53mmol,0.07当量)を添加した。この混合物を100℃で20分間加熱した。続いて、2−(トリブチルスタンニル)フラン(9.5mL,30.3mmol,0.6当量)を少しずつ20分間隔で出発原料がなくなるまで添加した。この溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した(ヘキサン、ヘキサン:DCM;9.5/0.5、ヘキサン:DCM;4/1、ヘキサン:DCM;1/1)、所望の生成物を黄色/褐色の固体として得た(11.16g,45.68mmol,90%)。
1H NMR (300.132 MHz, DMSO) δ 7.73 (s, 1H), 7.54 (t, J=8.3 Hz, 2H), 7.33 (多重項,1H), 7.14 (d, J=12.0 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.58 (d, J=5.1 Hz, 1H), 4.05 (q, J=7.1 Hz, 2H), 2.89 (t, J=7.4 Hz, 2H), 2.65 (t, J=7.4 Hz, 2H), 1.15 (t, J=8.0 Hz, 3H); m/z 245。
3−[3−(2−フリル)フェニル]プロパン酸(スキーム1,C)
Figure 2009515950
THF(438mL)および水(218mL)中のエチル3−[3−(2−フリル)フェニル]プロパノアート(23.23g,95.09mmol)の溶液に、LiOH(4.38g,104mmol)の水(40mL)溶液を滴下して添加した。一晩撹拌した後、この混合物を減圧下で濃縮しTHFを除去した。得られた溶液をジエチルエーテルで洗浄し、水相をHClの添加によって酸性化し、DCMで洗浄した。このDCM溶液を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮し、真空で乾燥させ、所望の生成物を黄色の固体として得た(18.32g,84.72mmol,90%)。
1H NMR (300MHz, DMSO) δ 12.09 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.54 (t, J=9.1 Hz, 2H), 7.33 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.16 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.92 (d, J=3.2 Hz, 1H), 6.58 (s, 1H), 2.87 (t, J=7.4 Hz, 2H), 2.57 (t, J=7.6 Hz, 2H); m/z 217 (MH+)。
エチル5−[3−(2−フリル)フェニル]−3−オキソペンタノアート(スキーム1,D)
Figure 2009515950
無水アセトニトリル(1.0L)中のMgCl2(20.17g,211.8mmol)の撹拌した懸濁液に、マロン酸カリウム(30.3g,178.0mmol)、およびトリエチルアミン(37.8mL,271.11mmol)を周囲温度で添加した。撹拌を3時間続け、その後、添加の2時間前に撹拌していた3−[3−(2−フリル)フェニル]プロパン酸(18.32g,84.71mmol)、アセトニトリル(272.0mL)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(15.1g,93.19mmol)の溶液を添加した。室温で18時間撹拌した後、この反応液を90℃のオイルバスで3時間加熱した。室温に冷却したら、白色の固体をろ過し、アセトニトリルで3回洗浄した。合わせたろ液を減圧下で濃縮し、次にDCM、H2O、10%クエン酸と共に分液漏斗に入れた。有機物質を集収し、乾燥(Na2SO4)させ、減圧下で濃縮し、真空で乾燥させ、所望の生成物を得た(11.69g,40.83mmol,48%)。
1H NMR (300.MHz, DMSO) δ 7.73 (s, 1H), 7.52 (t, J=7.1 Hz, 2H), 7.32 (t, J=7.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.91 (d, J=3.3 Hz, 1H), 6.58 (多重線, 1H), 4.08 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.61 (s, 2H), 2.87 (多重線, 4H), 1.17 (t, J=7.1 Hz, 3H); m/z 287。
2−アミノ−6−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}ピリミジン−4(3H)−オン(スキーム1,E)
Figure 2009515950
エタノール(100mL)中のエチル5−[3−(2−フリル)フェニル]−3−オキソペンタノアート(11.70g,40.83mmol)の溶液に、炭酸グアニジン(3.86g,21.44mmol)を添加し、この反応液を還流下で20時間加熱した。減圧下で濃縮し、赤色/オレンジ色のゴム状物を得て、これを以下の方法で精製した:ジエチルエーテル(30.0mL)、およびH2O(20.0mL)を未精製の混合物に添加して、5分間粉砕した。続いてこれに、ジエチルエーテル(20.0mL)を5分のインターバルで3回添加し、一定して摩砕した。その結果、淡褐色の固体が形成され、これをろ過し、減圧下で乾燥させ、所望の生成物を得た(8.86g,31.4mmol,77%)。
1H NMR (300.MHz, DMSO) δ 7.73 (s, 1H), 7.52 (t, J=7.8 Hz, 2H), 7.32 (t, J=7.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.91 (d, J=3.3 Hz, 1H), 6.56 (多重線, 4H), 5.40 (s, 1H), 2.90 (t, J=7.9 Hz, 2H), 2.58 (t, J=7.9 Hz, 2H); m/z 282。
N’−(4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−N,N−ジメチルイミドホルムアミド(スキーム1,F)
Figure 2009515950
DMF(54mL)中の2−アミノ−6−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}ピリミジン−4(3H)−オン(5.0g,17.8mmol)の撹拌溶液(5.0g,17.8mmol)に、窒素下で、DMFジメチルアセタール(3.5mL,26.7mmol)を添加した。この反応液を一晩撹拌するにまかせ、次に、H2O(0.5mL)を添加し、この溶液を減圧下で濃縮した。次に、得られた物質をCH3CNに溶解し、再度減圧下で濃縮し、所望の生成物をゴム状物として得た(定量的収量)。
1H NMR (300 MHz, d3-MeOD) δ 8.58 (s, 1H), 7.52 (多重線, 3H), 7.28 (t, J=7.7 Hz,
1H), 7.11 (d, J=7.6 Hz, 1H), 6.72 (d, J=2.8 Hz, 1H), 6.49 (多重線, 1H), 5.78 (s, 1H), 3.17 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 3.00 (多重線, 2H), 2.78 (多重線, 2H); m/z 337。
4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−(3−メチルブトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩(スキーム1,H)
Figure 2009515950
N’−(4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−N,N−ジメチルイミドホルムアミド(40mg,0.12mmol)、炭酸カリウム(25mg,0.18mmol)、および1−ブロモ−3−メチルブタン(22μL,0.18mmol)の混合物を55℃で4時間撹拌した。追加の炭酸カリウム(75mg,0.53mmol)、および1−ブロモ−3−メチルブタン(75μL,0.61mmol)を添加し、55℃で17時間撹拌し、N’−[4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−(3−メチルブトキシ)ピリミジン−2−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド(スキーム1,G)を得て、これを直接用いた。上述の混合物に、水酸化アンモニウム(400μL)、およびアセトニトリル(200μL)を添加し、封管中で90℃で3.5時間加熱した。この混合物を濃縮し、分取逆相HPLCによって水とアセトニトリル(それぞれ0.1%TFAを含む)との溶媒の濃度勾配を用いて精製し、生成物をトリフルオロ酢酸塩として得た(8mg)。1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 7.74 (s, 1H), 7.58 - 7.53 (m, 2H), 7.35 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.16 (d, J=7.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J=3.1 Hz, 1H), 6.60 - 6.59 (m, 2H), 6.26 (s, 1H), 4.35 (t, J=6.6 Hz, 2H), 2.97 - 2.91 (m, 4H), 1.74 - 1.56 (m, 3H), 0.91 (d, J=6.4 Hz, 6H); m/z 352.2。
実施例2:4−(シクロヘキシルメトキシ)−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2009515950
この物質を実施例1で説明した方法で製造した[ただし、1−ブロモ−3−メチルブタンの代わりに(ブロモメチル)シクロヘキサンを用いたことを除く]。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 8.04 (s, 2H), 7.74 (s, 1H), 7.59 - 7.53 (m, 1H), 7.35
(t, J=7.6 Hz, 1H), 7.17 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.90 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.60 - 6.58 (m, 1H), 6.29 (s, 1H), 4.15 (d, J=6.2 Hz, 1H), 2.98 - 2.90 (m, 4H), 1.70 (s, 7H), 1.26 - 1.12 (m, 2H), 1.05 - 0.97 (m, 2H); m/z 378.2。
実施例3:4−[2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ]−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]−エチル]−ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2009515950
この物質を実施例1で説明した方法で製造した[ただし、1−ブロモ−3−メチルブタンの代わりに2−(2−ブロモエチル)−1,3−ジオキサンを用いたことを除く]。
1H NMR (300MHz, DMSO) δ 7.74 (s, 1H), 7.59 - 7.54 (m, 2H), 7.35 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.16 (d, J=7.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J=3.2 Hz, 1H), 6.60 - 6.59 (m, 1H), 6.27 (s, 1H), 4.67 (t, J=5.1 Hz, 1H), 4.36 (t, J=6.8 Hz, 2H), 4.01 (d, J=5.0 Hz, 1H), 3.97 (d, J=4.9 Hz, 1H), 3.69 (t, J=12.1 Hz, 2H), 2.98 - 2.89 (m, 4H), 1.97 - 1.82 (m, 2H), 1.34 (d, J=13.4 Hz, 1H); m/e 396.2。
実施例4:2−[[2−アミノ−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−4−イル]−オキシメチル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩
Figure 2009515950
この物質を実施例1で説明した方法で製造した[ただし、1−ブロモ−3−メチルブタンの代わりに2−(ブロモメチル)ベンゾニトリルを用いたことを除く]。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 7.92 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.74 (s, 3H), 7.59 - 7.53 (m, 3H), 7.34 (t, J=7.5 Hz, 1H), 7.16 (d, J=7.0 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.59 (s, 1H),
6.35 (s, 1H), 5.54 (s, 2H), 2.96 - 2.92 (m, 4H); m/e 397.1。
実施例5:4−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]−6−(2−フェノキシエトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2009515950
この物質を実施例1で説明した方法で製造した[ただし、1−ブロモ−3−メチルブタンの代わりに(2−ブロモエトキシ)ベンゼンを用いたことを除く]。
1H NMR (400.MHz, DMSO) δ 8.12 - 7.80 (m, 2H), 7.72 (d, J=1.7 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.53 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.33 (t, J=7.7 Hz, 2H), 7.29 (t, J=8.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J=7.7 Hz, 1H), 6.95 (t, J=3.2 Hz, 1H), 6.94 (d, J=5.8 Hz, 1H), 6.90 (d, J=3.4 Hz, 1H), 6.58 (d, J=3.4 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.64 (t, J=4.2 Hz, 2H), 4.30 (t, J=4.4 Hz, 2H), 2.96 (t, J=4.5 Hz, 2H), 2.90 (t, J=4.5 Hz, 2H); m/z (APCI) 402 M+1。
実施例6:4−クロロ−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−2−アミン
Figure 2009515950
2−アミノ−6−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}ピリミジン−4(3H)−オン(スキーム1,E;1.4g)を、オキシ塩化リン(7mL)中で撹拌しながら、窒素雰囲気下で105℃で6時間加熱した。次に、これを冷却し、減圧下で濃縮し、氷水およびクロロホルムの撹拌混合物に注ぎ、水酸化ナトリウム水溶液を用いて塩基性にした。次に、その層を分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮し、所望の生成物をガラス状の固体として得た(160mg)。
1HNMR(300 MHz、 DMSO) δ 7.73 (d、 J=1.3 Hz、 1H)、 7.57 (s、 1H)、 7.52 (d、 J=7.9 Hz、 1H)、 7.33 (t、 J=7.7 Hz、 1H)、 7.14 (d、 J=7.7 Hz、 1H)、 7.03 (s、 2H)、 6.91 (d、 J=3.3 Hz、 1H)、 6.62 (s、 1H)、 6.60 - 6.58 (m、 1H)、 3.00 - 2.94 (m、 2H)、 2.85-2.80 (m、 2H); m/z 300.0 (MH+)。
以上の説明から、本明細書で説明したものに加えて、本発明の様々な変更は、当業者にとって明らかであると予想される。このような変更も添付の特許請求の範囲の範囲内に属するものとする。本願で引用された各参考文献(例えば、これらに限定されないが、ジャーナルの記事、米国特許および米国以外の特許、特許出願刊行物、国際特許出願刊行物など)は、参照によりその全体が本命最初に組み込まれる。

Claims (41)

  1. 式I:
    Figure 2009515950
    の化合物、またはその製薬上許容できる塩、互変異性体、もしくはインビボで加水分解可能な前駆体。
    式中、
    1は、H、Si(C1-10アルキル)3、CN、NO2、ORa、SRa、OC(O)Ra、OC(O)ORb、OC(O)NRcd、C(O)Ra、C(O)ORb、C(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Ra、NRcC(O)ORb、NRcS(O)2b、S(O)Ra、S(O)NRcd、S(O)2a、S(O)2NRcd、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、1、2または3個のR4で置換され;
    2は、ハロ、またはOR3であり;
    3は、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のR4で置換され;
    4は、それぞれ独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa'、SRa'、C(O)Rb'、C(O)NRc'd'、C(O)ORa'、OC(O)Rb'、OC(O)NRc'd'、NRc'd'、NRc'C(O)Rd'、NRc'C(O)ORa'、NRc'S(O)2b'、S(O)Rb'、S(O)NRc'd'、S(O)2b'、またはS(O)2NRc'd'であり;
    5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa'、SRa'、C(O)Rb'、C(O)NRc'd'、C(O)ORa'、OC(O)Rb'、OC(O)NRc'd'、NRc'd'、NRc'C(O)Rd'、NRc'C(O)ORa'、NRc'S(O)2b'、S(O)Rb'、S(O)NRc'd'、S(O)2b'、またはS(O)2NRc'd'であり;
    Qは、それぞれ、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルであり、;
    Lは、C2-10アルケニレニル、C2-10アルキニレニル、(CR56q、(CR56q1CO(CR56q2、または(CR78q1CONRe(CR78q2であり;
    Cy1は、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;
    1およびA2は、それぞれ独立して、ハロ、CN、NO2、ORa、SRa、C(O)Rb、C(O)NRcd、C(O)ORa、OC(O)Rb、OC(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Rd、NRcC(O)ORa、NRcS(O)Rb、NRcS(O)2b、S(O)Rb、S(O)NRcd、S(O)2b、S(O)2NRcd、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C2-8ジアルキルアミノ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルは、場合により、それぞれ1、2、3、4または5個のハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、NO2、ORa、SRa、C(O)Rb、C(O)NRcd、C(O)ORa、OC(O)Rb、OC(O)NRcd、NRcd、NRcC(O)Rd、NRcC(O)ORa、NRcS(O)Rb、NRcS(O)2b、S(O)Rb、S(O)NRcd、S(O)2b、またはS(O)2NRcdで置換され;
    aおよびRa'は、それぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
    bおよびRb'は、それぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
    cおよびRdは、それぞれ独立して、H、C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシク
    ロアルキルで置換され;
    またはRcおよびRdは、それらが結合するN原子と一緒に、4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
    c'およびRd'は、それぞれ独立して、H、C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-10アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、OH、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで置換され;
    またはRc'およびRd'は、それらが結合するN原子と一緒に、4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
    eは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、またはCO−(C1-4アルキル)であり;
    qは、1、2、3、4、5または6であり;
    q1は、0、1、2または3であり;そして
    q2は、0、1、2または3である。
  2. 1は、H、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により1、2、3、4または5個のR4で置換される、請求項1に記載の化合物。
  3. 1は、H、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、CN、OH、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルから選択される1、2または3個の置換基で置換される請求項1に記載の化合物。
  4. 1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキルは、場合により、独立して、ハロ、CN、OH、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルから選択される1、2または3個の置換基で置換される、請求項1に記載の化合物。
  5. 1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  6. 1は、Hである、請求項1に記載の化合物。
  7. 2は、ハロである、請求項1に記載の化合物。
  8. 2は、クロロである、請求項1に記載の化合物。
  9. 2は、OR3である、請求項1に記載の化合物。
  10. 2は、OR3であり;そして
    3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のR4で置換される、請求項1に記載の化合物。
  11. 2は、OR3であり;そして
    3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される、請求項1に記載の化合物。
  12. 4は、それぞれ独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、またはヘテロシクロアルキルオキシである、請求項1に記載の化合物。
  13. Lは、C2-10アルケニレニル、C2-10アルキニレニル、または(CR56qである、請求項1に記載の化合物。
  14. Lは、(CR56qである、請求項1に記載の化合物。
  15. Lは、(CR562である、請求項1に記載の化合物。
  16. Lは、(CR56qであり;そして
    5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル CN、NO2、OH、C1-4アルコキシである、請求項1に記載の化合物。
  17. Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、そして場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  18. Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、そして場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり;そして
    Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  19. Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換されるアリールであり;そして
    Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  20. Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;そして
    Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  21. Qは、1個のCy1でメタ置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;そして
    Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  22. 1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり;
    2は、クロロ、またはOR3であり;
    3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され;
    Lは、(CR56qであり;
    5およびR6は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル CN、NO2、OH、C1-4アルコキシであり;
    Qは、それぞれ1個のCy1で置換され、そして場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、アリールまたはヘテロアリールであり;そして
    Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
  23. qは、2である、請求項22に記載の化合物。
  24. Qは、1個のCy1で置換され、場合により、1、2、3または4個のA1で置換される、フェニルであり;そして
    Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項22に記載の化合物。
  25. 化合物は、式II:
    Figure 2009515950
    (式中、tは、0または1である)で示される請求項1に記載の化合物。
  26. qは、2であり、Cy1は、場合により、それぞれ、1、2、3、4または5個のA2で置換される、アリールまたはヘテロアリールである、請求項25に記載の化合物。
  27. 1は、H、C1-6アルキル、またはC1-6ハロアルキルであり;
    2は、クロロ、またはOR3であり;そして
    3は、C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルであり、ここにおいて該C1-6アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルは、場合により、それぞれ、独立して、ハロ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CN、アリールオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテロシクロアルキルオキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換される、請求項25に記載の化合物。
  28. 以下:
    4−{2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル}−6−(3−メチルブトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
    4−(シクロヘキシルメトキシ)−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
    4−[2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ]−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]−ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
    2−[[2−アミノ−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−4−イル]−オキシメチル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩;
    4−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]−6−(2−フェノキシエトキシ)ピリミジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩;
    4−クロロ−6−[2−[3−(2−フリル)フェニル]エチル]ピリミジン−2−アミン
    から選択される化合物、またはその製薬上許容できる塩、代替の塩、互変異性体、もしくは、インビボで加水分解可能な前駆体。
  29. 活性成分として、治療有効量の請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を、製薬上許容できる添加剤、キャリアー、または賦形剤と共に含む医薬組成物。
  30. 医薬として使用するための、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物またはそれらの製薬上許容できる塩。
  31. Aβ関連の病状を治療または予防するための医薬としての、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  32. Aβ関連の病状を治療または予防するための医薬としての、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、該Aβ関連の病状は、ダウン症候群、β−アミロイド血管症、脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、MCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病に関連する神経変性、血管性起源の混合型認知症、変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症である、上記使用。
  33. Aβ関連の病状を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  34. Aβ関連の病状を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、該Aβ関連の病状は、ダウン症候群、β−アミロイド血管症、脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、MCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病に関連する神経変性、血管性起源の混合型認知症、変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症である、上記使用。
  35. BACEと、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物とを接触させることを含む、BACE活性の阻害方法。
  36. 哺乳動物におけるAβ関連の病状の治療または予防方法であって、患者に、治療有効量の請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、上記方法。
  37. Aβ関連の病状は、ダウン症候群、β−アミロイド血管症、脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、MCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病に関連する神経変性、血管性起源の混合型認知症、変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症である、請求項36に記載の方法。
  38. 哺乳動物は、ヒトである、請求項36に記載の方法。
  39. 哺乳動物におけるAβ関連の病状の治療または予防方法であって、患者に、治療有効量の請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物、および少なくとも1種の向知性薬、記憶増強剤、またはコリンエステラーゼ阻害剤を投与することを含む、上記方法。
  40. Aβ関連の病状は、ダウン症候群、β−アミロイド血管症、脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳出血、認知機能障害に関連する障害、MCI(「軽度認知機能障害」)、アルツハイマー病、記憶消失、アルツハイマー病に関連する注意欠陥症状、アルツハイマー病に関連する神経変性、血管性起源の混合型認知症、変性性起源の認知症、初老期認知症、老年認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上性麻痺、または皮質基底核変性症である、請求項39に記載の方法。
  41. 哺乳動物は、ヒトである、請求項39に記載の方法。
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