JP2009515168A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 電界を発生させる高インピーダンスシステムおよび使用方法
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、均一または不均一な電界を設けるあるいは発生させるため、時可変、時不変、パルス電位差を直列容量性回路に利用するシステムと関連しており、様々なアプリケーションにも使用されている。更に詳細には、この実施例は、双方の電極の間に使用される電位を分配または供給する直列容量性回路を形成するために配列ないしは構成され、特定の電気的特性を備えた誘電体を使用し、結果として対象物質の中の(あるいは通過する)E−電界の濃縮をもたらす。
【背景技術】
【0002】
静電気、時可変、パルス電界は、磁界成分の有無にかかわらず、特定用途には弱いとか強すぎるとかに関係なく、広い応用範囲において様々な産業で使用されている。いくつかの現存する例では、本発明の実施例と共に時可変印加電圧が使用されており、B−磁場がE−電界を伴うように、電荷担体が実験室枠(lab frame)とは相対的に移動しているかもしれないが、しかしながら、本発明の実施例においてはE−電界だけが適している。E−電界の適用の例は次のようなものを含むが、下記に限定されるものではない:
・電気泳動(法):ゲル状および毛細血管型の両方は、懸濁媒体と負荷抵抗を通じた電流を使用し、DNA、蛋白質および他の分子の分化、個別化、分離のために使用される電界を立ち上げる。
・エレクトロポレーション(電気穿孔法、別名、電気化学透過化・electropermeabilization):多くの場合、様々な波形およびパルス繰返数のパルスの強電界は、生細胞被膜の絶縁破壊を引起すために使用され、可逆のおよび可逆でない穿孔(ポレーション)、および/またはトランスフェクション、低温殺菌あるいは殺菌の目的のため透過化の影響を及ぼす;そして
電界流動分画(電界フロー分別・flow fractionation)(FFF、別名EFFF、μ−EFF、CyEFF、および他):対象液体から巨大分子および小粒子を、分離、断片化または分化するために流量と直交した電界を用いる。
【0003】
概して、E−電界の作用により支援または促進された一連の工程および反応効果は、電解強度の増加か、または逆に、規定の電解強度の印加電圧の減少により、促進あるいは向上させることが可能である。これは、誘電率の物質特性、体積低効率と最大許容電圧の関係のためであり、これらのパラメータの影響は、電界強度の区分回路素子、絶縁切断(破壊)、電界配列、電流、エネルギー消費に及ぶ。E−電界の影響か直接作用の下で進められる応用は、しばしば、望ましくないオーム加熱、電気化学(ファラデー電荷移動)、電解の二重層によってシールドされた電界、電極の分極およびエネルギー使用量の影響により制限されている。
【0004】
電流は、電気泳動、エレクトロポレーション(電気穿孔法)、作動媒体(通常は、液体またはゲルなどのアプリケーション)のオーム加熱または媒体/電極インタフェース(ファラデー電荷移動)での望ましくない電気化学による電界流量分別媒体中の規定の電界強度(filed intensity)の制限要因である。例としては、商業的等温殺菌(一般的に、パルス電界非熱低音殺菌またはPEFとして知られている)に臨床エレクトロポレーション(電気穿孔法)、最初に、生きた生体細胞のトランスフェクションに使用された)の処理を応用するため、過去20年以上に渡って多くの努力が費やされて来た。可逆エレクトロポレーション(電気穿孔法)は非致命的であり、適用された電界強度と露出時間の慎重な制御によって達成され、不可逆のエレクトロポレーション(電気穿孔法)が、細胞死、代謝的不活性化および細胞自然死により特徴付けられる。PEFシステムの低いインピーダンス性質により、露出した伝導性電極は、処理中の流体に直結され、パルス電圧波形は流体/電極インタフェースで、平均エネルギー、オーム加熱および望ましくない電気化学を減少する手段として使用された。電気泳動と電界流動分画(電界フロー分別・EFFF)方法およびデバイスについて同じことが言える。電界強度の増加は、処理の効率およびまたは割合を良くするが、電界強度を増加させるための手段として規定電圧の増加は電流過剰および関連したオーム加熱、望ましくない電気化学反応、また、上述の望ましくない反応をもたらす。EFFFの場合には、マイクロマシニングおよびマイクロエレクトロニクス技術を使用した最近の努力により流路の高さが減少され、その結果、効果的に電極間の電界次元が減少されるため、電流流量を緩和する間に電界強度を増加させる。E−電界強度を増加した後に印加電圧の増加、そして/または電極間の間隔の減少、作動媒体の絶縁破壊もまた必要であり、全てのアプリケーションにおいて追加限定的要素がガス、液体、固体であるかを問わない。
【0005】
従来の伝導性電極と処置中の媒体の間に一般的な誘電体をコーティングまたは並置すると、より高電圧の利用が可能となり、より高いE−電界強度を含むが、効果は使用されている誘電体よりはるかに大きな電圧低下により相殺され、結果として、処理中媒体のE−電界を低下させる。これは電圧低下により生じるため、結果として、E−電界は分離されるか、あるいは直列容量性回路に分配される。
【0006】
前のシステムおよび方法の望ましくない効果を著しく軽減または完全に解決する、E−電界を発生させるシステムの開発が有利となる。
【0007】
本発明の一つの実施例は、電界を発生させる高インピーダンスシステムを含むものであり、以下の構成から成る:それぞれの電極の少なくとも一つの表面が伝導体でコーティングされた誘電体を含む一組の電極と;該誘電体は、処理中の対象流体から導電層を分離するバリアを形成するここと;伝導体が電極表面にあり、流路または空間の中の流体に接しない一組の電極間に形成された流体流路または空間と;電極を通じて(across the electrodes)使用された時可変、時不変、あるいはパルス電圧源と;前述の一対の電極を含むハウジングであって、前述のハウジングは前述の流路または空間に、対象の静的または動的流体を保持するように構成されている;
【0008】
本発明の実施例の一つの方法は、電界への流体を対象とする方法を含むものであり、以下の構成から成る:前述の電極は誘電体を含むそれぞれの電極の少なくとも一つの表面が伝導体でコーティングされた一対の電極の間に流体流路を形成し、前述の誘電体は流体流路(の中)ではなく電極表面に設けられている;流路に対象の静的または動的流体を保持するように、前述の電極をハウジングする;誘電体でコーティングされたそれぞれの電極表面に時可変、時不変、またはパルス電圧源を使用することにより電界を作り出す;流体が流体流路に入ることにより、前述の流体は電界に晒される。
【0009】
E−電界を発生させる方法およびシステムは、3つの必須物質特性を備える高インピーダンス誘電体を利用する:高誘電率(ε)、高体積抵抗率(ρ)、および最大許容電界応力(φ)直列容量回路で分割または分配された電界を利用した物理的配列からなる。
【0010】
本発明の他のバリエーション、実施例および特徴は、以下の詳述と、図面および請求項から明らかにされる。

図面の簡単な説明
【0011】
図1は、並列配列を備える本発明の第一の誘電構成を示す;
【0012】
図2は、円筒配列を備える本発明の第ニの誘電構成を示す;
【0013】
図3は、直列容量性回路を成形するよう配置された3誘電体部分を示す;
【0014】
図4は、図3の誘電配置と等価の回路を示す;
【0015】
図5は、それぞれの伝導性電極表面の一面が金属形成銀の薄い膜でコーティングされた2枚のチタン酸塩のセラミックの厚板を示す。;
【0016】
図6は、流体流路を形成する空間を備えたポリカーボネート梁支持に装着された図5の電極の斜視図を示す;
【0017】
図7は、図6の電極の平面図を示す;
【0018】
図8は、図6および7で示された配置のもう一方に装着された、反対の梁支持を示す;
【0019】
図9は、本発明の高インピーダンスのE−電界デバイスの1つの構成を示す;
【0020】
図10は、図6および7の平行板配列のための等価回路図を示す;
【0021】
図11及び12は、本発明の実施例による1つの典型的なシステム構成を示す;そして
【0022】
図13は、図11及び12で示された構成のための等価回路図を示す;
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施例に従った原理の理解を促進するため、図面に描かれた実施例が参照され、特定の言語が同実施例を記述するために使用される。しかし、そのことにより本発明の範囲が制限されることは意図されていないと理解される。ここで図示される発明の特徴を修正したり、更に変更したり、また図示される発明の原理を追加的に応用することは、当業者およびこの発明の権利者が通常に発想するものである限り、本発明の請求の範囲にあるとみなされるべきである。
【0024】
本発明の実施例として多くの応用が考えられるが、ここでは生物学的細胞エレクトロポレーション法(電気穿孔法)に関する実施例が記述される。エレクトロポレーション法(電気穿孔法)という用語は、特許文献や学術文献においては電気透過化という語が用いられることもあるが、生体細胞の細胞膜における電界の活動に関連する現象を意味するものとして広く使用されている。液体電解質に浮遊する細胞のエレクトロポレーション法は細胞生物学、遺伝子工学、薬物治療、あるいは殺菌や減菌のような生物工学による処理の文脈において重要である。電界強度、曝露時間および波形に応じて、印加電界は、可逆的あるいは非可逆的な孔形成のいずれもが可能であり、また、バクテリア、菌類、胞子、ウイルスおよび哺乳類動物の細胞(体細胞)を包含する脂質細胞膜に構造上の傷を発生させることができる。可逆的エレクトロポレーション法の場合、その現象には細胞膜の拡散透過性における過渡電流が増加する特徴がある。この現象はDNA、薬物、色素、蛋白質、ぺプチド、その他の分子でのトランスフェクションに数十年間利用されてきた。印加電界が膜貫通臨界電圧(Φc=多くのバクテリアにとっては1ボルト)を生じさせ、充分な時間が経つと、孔形成および他の細胞膜の傷は不可逆的なものになり、細胞死および/または永続的代謝不活性化、すなわち殺菌や減菌を引き起こす。
【0025】
臨床治療および研究で使用されるエレクトロポレーションの機器および方法は数十年間使用されてきており、容易に購入でき、少量(通常1マイクロリットルから100ミリリットル)のトランスフェクションや、殺菌、減菌に使用される。過去20年間かけて多くの努力が払われ、これらの臨床治療・研究用の方法を、少量ではなく継続的な高流量率が要求される商業的応用に適合させるようにしてきた。多くの機器や方法が提案され、実践され、特許を取得してきたが、現在技術、先行技術の全てに共通するのは、低インピーダンス導電電極を、処置される液体に直接的に接触させて使用することである。このことから、定常モードにおける抵抗回路網にそのような機器向けの等価回路が提供されるが、付随して電流、オーム加熱、界面電荷移動、二重層形成、電気化学反応、過剰電力消費が必然的変数要素として発生する。これらの負荷抵抗パラメータを理由として、従来のエレクトロポレーション機器で用いられてきたパルス波形が広く一般的に使用されてきた。パルス波形(PEF(パルス電界)という用語があてられることもある)を使用することで、単極、双極あるいは他の形であっても、また立ち上がり時間、減衰時間に関係なく、この分野における現在技術および先行技術で一般的な低インピーダンス抵抗回路網における前述の望ましくない効果を軽減させる。これらの技術を商用的殺菌に応用しようとする場合、オーム加熱、望ましくない電気化学反応、および過剰電力消費が特に問題となる。
【0026】
本発明者による発明、名付けて(造語)高インピーダンスエレクトロポレーション法(High Impedance Electroporation)(以下、HIEと略す)は、望ましくない効果の多くを軽減させるのと同時に、一括処理の応用および継続流率の高い応用の両方における従来のシステムおよび方法と同等、あるいはそれ以上に効果的であることが判明する。
【0027】
図1、2が示すのは並列誘電構成100と円筒誘電構成150であり、各々は本発明の方法の実施を容易にするために使用されうる。各構成が示しているのは誘電体105、155、電気誘導被膜110、160および試験ないし電界の影響を受ける物質115、165である。
【0028】
本発明の実施を容易にするために使用される直列回路を構成する静電容量要素では、電荷は移動せず、また電位勾配(電圧降下)は、電界とともに、回路の構成各部での電荷緩和ではなく各誘電率に応じて分布する。図3が表すのは、3つの誘電部170、175、180であり、これらは直列静電容量回路125を構成するように配列されている。各誘電部における電界130、135は特定されている。図4は回路図140を表し、図3における回路125を説明している。
【0029】
図3に図示されている配列を検討すると、パルス(階段関数)の過渡応答中において、誘電部Ci170とCi180の誘電率がC175よりも著しく高ければ、Ci170とCi180における電位および電界は、C175における電位および電界に比べ、とても小さくなる。この関係は中央部(この例におけるC175)に電界を発生させる電位勾配を効果的に集中させる。同関係は2、4、あるいは複数の誘電部を配列する構成の回路に適用される。結果として、現在・従来技術による方法および機器よりも著しく高い電圧を試験あるいは処置を受ける材料にかけることが可能となる。更に、抵抗率の高い誘電電極を使用することで、電極接触面における望ましくない電気化学反応を予防するだけでなく、電流・オーム加熱、電力消費を削減する。
【0030】
本発明者は本発明の実施例の有効性を非公開実験において実証した。以下で記述されるのは、使用されるシステムと方法論を含む実験である。しかし、本発明の範囲が実験において使用されるシステムおよび/または方法論に制限されないことは、当業者に理解されるだろう。
【0031】
図5には、二鉛マグネシウムチタン酸塩セラミックによって調製された二つの高インピーダンス誘電電極200が示されている。誘電率の高い微粒子/エポキシ樹脂合成物またはこれと性質の類似する材料のような他の材料もまた利用可能である。2枚のチタン酸塩セラミック厚板200は、一側面が誘電面210となる銀箔で覆われている。実施例において、電極は奥行き10mm、幅10mm、高さ10mmの寸法となっており、誘電セラミックは以下の電気材料的性質を有している。
・誘電率:5.3e08[Fm−1](比誘電率ε=6,000)
・体積抵抗率:≒1012[Ω−cm]
・最大許容電界ストレス:9.0e+06[Vm−1
【0032】
図6、7で示されるように、電極200はポリカーボネート製支持梁220に取り付けられる。支持梁220には、流体流路230となる空間があり、その寸法は深さ1mm、幅10mm、長さ100mm、あるいは体積1000ミリ立方メートルまたは1ミリリットルである。流体ポート225から対象となる流体が流入、流出できる。システムが帯電したときに電極200の間の電界から受ける引力が著しく強いため、支持梁220はセラミック電極200について構造的に張力緩和として機能する。電極200は処置される試験流体とともに直列容量回路を形成するように配列されていることに留意すべきである。図7に示される矢印Aは発生する電界の向きを表している。図8が示すのは、反対側の支持梁250であり、液密流体の通路の終点となる。図9を参照すると、電極200と支持梁220は筺体260(例えば1ないし1/4インチのPVC管)にはめられ、その筐体は高電圧の誘電エポキシ樹脂265でみたされている。陽極と陰極の高電圧ケーブルガイド270、275各々と流体チューブ接続金具280、285もまた完成形としてのHIE機器300(発明者によりアバティス(逆茂木)と名付けられている)を形成するために取り付けられる。
【0033】
処置対象のバクテリア懸濁液は、図示されている注入口チューブ接続金具280および排出口チューブ接続金具285に接続された輸送チューブを経由して、流体通路を通過した。図11に示されている陽極と陰極の高電圧線290、295各々は、陽極と陰極の高電圧ケーブルガイド270、275に接続され、システムを帯電させるための電機接続を形成する各個電極200における銀導電面210に直接接触するように固定される。図10が示すのは、平行板配列のような等価回路図310および説明文である。
【0034】
図11および図12はシステム設定一式350を示している。安全上の理由で、HIE機器300は高電圧誘電バルクヘッド(例えば、1/4インチのポリカーボネートプラスチックシート)の上に載せられており、120キロボルト直流電源310に接続されている。流体提供用の第一600ミリリットルビーカ320がHIE機器300の真上に置かれ、重力により、接種液が流体注入口280に注ぎ込まれ、HIE機器300を通過した。第二600ミリリットルビーカ325はHIE機器300より低い位置に置かれ、被験液が流体排出口285から排出されるようになっている。図13は、電源310とHIE機器300のための等価回路図360を示している。
【0035】
システムとバクテリアが接種された試験液を操作する前に、HIE機器300は無菌トリプシン大豆培養液で満たされ、その電気的特質は計測されていた。表1は予測値と計測値を示している。
【表1】
Figure 2009515168
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1マイクロ秒パルス幅の間に、被験液にかかる最大電界は約8.5e+07ボルト/メートル(850キロボルト/センチメートル、著しく強い電界であることを表している)となった。しかし、HIE機器300にかかる電流は約4.5e-07アンペアとなり、発生した著しく強い電界から考えると著しく低い値を表している(この数字に過渡変位電流は含まれていない)。計測値は3回の独立した試験の平均値である。電源は切られ、HIE機器300は各計測の合間に完全に放電されていた。
【0036】
エレクトロポレーション試験のためのシステム350は、印加電圧(Φa)10キロボルトで操作された。この電圧で処置される接種液にかかる電界Eは7.82e+06Vm−1あるいは約78キロボルト/センチメートルとなった。大腸菌の物理的スケールにおいて、この電界は7.82ボルト/マイクロメートルに等しく、細胞膜エレクトロポレーション法の閾値として通常引用される膜貫通臨界電荷(例えばΦc≒1ボルト)を達成するに充分である。試験中HIE機器300に流れる電動電流(Ia)は約4.6e-08アンペア(0.046マイクロアンペア)であった。ケーブルや電源での損失を含まないHIE機器300のみの平均消費電力Pavgは約4.6e-04ワット(460マイクロワット)であった。被験液の量は600ミリリットルであり、貫流が終了するまでの総時間は約480秒なので、総エネルギ消費Utは約2.2e-01J(221ミリジュール)となり、これには1.75e-03 kJ/lRlog(1.75ジュール/リットルについての対数減少値)の比エネルギ消費Usが加えられている。
【0037】
流率が全過程時間で480秒を越えているのに対し、累積曝露時間(tx)は平均して約800ミリ秒であった。試験液に懸濁したバクテリアは38%減少(殺菌単位cfu/ml)した。対数減少値では約−0.21log10となる。前述の殺菌では、試験時間中に等間隔で平均して7回試料が採取されている。商用の殺菌目的とすれば、約−0.21log10の対数減少値は大して大きくないが、生細胞エレクトロポレーション法に適用される本発明の実施例の有効性を示すには意義ある数字である。可逆的エレクトロポレーション法(すなわち細胞膜透過性の一過性増加)の範囲については検出あるいは測定を行おうとはしなかったが、前述の効果の大きい殺菌および残存する対象バクテリアにおける電気透過化効果に変わりはない。
【0038】
エレクトロポレーションの機器、方法、理論の範囲に関して商業、学術および特許分野を調査すると、印加電圧、電界強度、波形、パルスレート、立ち上がり/減衰データ、配列、流量スキーム等々が明らかになった。現在および従来の技術は全て、直接に処置を受ける液体と接した低インピーダンス誘電電極を使用しており、その結果、等価回路、主として定常状態条件下の負荷抵抗を提供する(抵抗回路全てにキャパシタンスとインダクタンスの要素があるが、これらの回路要素はこの実施例においては関連しない)。以上のことは、臨床治療、研究室および商業におけるシステムに該当する。しかし、本発明の実施例は直列容量回路からなる。次の表は、エレクトロポレーション機器およびシステムを操作する際に測定された電気パラメータ臨界値の概観を表している(数値に幅があるものもあるが、有益な数字である)。
【表2】
Figure 2009515168
【GIFデータの貼り付けをお願いします】

【0039】
調査により収集されたデータは、広範囲に及び、可逆的(過渡透過化)および非可逆的(死滅)の双方のエレクトロポレーション効果、性質の異なる様々なバクテリアのタイプを包含し、また同軸(シリンダ状)および平行流体流路配列のシステム、並びにバッチ型および連続流スキームの双方も含んでいる。しかし、殺菌用の機器あるいは方法が必要とする比エネルギ消費Usはめったに言及されることはなかった(表2における最後の列)。発明者によって実施された調査では、通常、調査報告に対し外部の計算が必要とされるが、殺菌にかかるエネルギ消費量が示されているように極めて高いことは明らかである。これに対し、本実施例用に製造されたHIEエレクトロポレーション機器300は、約1.75e−03kJ/lRlogの比エネルギ(Us)を消費し、最小比エネルギ(Us)報告値よりも約4桁少なく、最大比エネルギ報告値(Us)よりも6桁少ない。このリットル・対数減少値あたりの低エネルギ消費は、本発明の実施例における高インピーダンスによるものであり、この分野での現在および従来の技術における流体/電極電気化学問題およびオーム熱が完全に解決されることに加えて、達成されるものである。
【0040】
本実施例においては、HIE機器300を帯電させる(電圧を加える)ために時不変直流電圧(矩形波パルス)が使用されているが、時可変(交流)印加電圧も使用可能であることを当業者であれば理解できる。また、平行板配列が直列容量配列に採用されたが、同軸(シリンダ直列容量)のような他の配列も同様に採用可能である。
【0041】
高インピーダンス電界発生を生体細胞のエレクトロポレーションに応用することに加えて、発明者は音響エネルギの応用とエレクトロポレーションとの間に一致する活動を発見した。音響エネルギは希望する手段のいずれにも応用可能である。例えば、音響エネルギを応用しうる例として、1)HIE機器300に取り付けられた圧電トランスデューサの活動が挙げられる。このHIE機器300は、印加される電界パルスと同時に、連続して、および/もしくはその後に続いて流路230あるいは隙間にある流体に音響エネルギを与えるような様式および設定となっている。また、2)誘電電極200自体の圧電反応の活動が挙げられる。この電極200で、バリア材として用いられる材料は適当な誘電性質を有し、圧電材料でもある。このような例において、音響エネルギが、電圧が印加されるのと(場所と時間の両方において)同時に、処置あるいは試験を受ける流体に与えられる。また、音響エネルギの応用の両手段とも一つのシステムで採用することが可能である。すなわち、圧電材料で形成された誘電電極は、電界と音響エネルギを被処置流体に同時に与えるように作動する。一方、もう一つの電気音響あるいは機械音響専用トランスデューサは、被処置流体に、印加される電界と同時に、連続して、および/もしくはその後に続いて音響エネルギを与えるように置かれ、設定されている。
【0042】
エレクトロポレーション中またはその直後に、生体細胞に対し、パルス状音響縦波を当てることにより、周期的な放射圧を細胞膜に与えられる。エレクトロポレーションは細胞膜に孔を生じるので、放射圧のはたらきにより、細胞膜の極軸に垂直な力が与えられ、細胞が変形する。細胞の慣性質量および上清の粘度に応じて、放射圧の影響を受けて極方向に扁平になる。細胞膜が極方向に扁平になるにつれ(極軸は放射圧のベクトルに平行である)、放射圧のベクトルと細胞膜の極軸に対する放射方向の間の入射角は徐々に小さくなる。すなわち、放射圧ベクトルに対してより垂直になり、従って、扁平化が進む。この扁平化プロセスは、放射圧が対抗する慣性力および粘力に負けて細胞が動き出すまで継続する。しかし、扁平化プロセスの間、細胞の配列に関連して、次の2つの内いずれか、あるいは両方が生じる。すなわち、1)細胞の内部容積の減少と2)細胞膜面積の(拡張による)増加が生じる。通常の平面縦波状音響放射圧による圧力は定常状態現象であり、従って平面化が一度生じると、その後、細胞の形は元に戻ろうとし、細胞全体は波面と共に動こうとする。しかし、音響エネルギがパルス状で、パルスレートが細胞の自動形状回復緩和時間よりも低い周波数である場合には、平面化および回復活動はパルスレートで進行する。変形は細胞の内部容積を周期的に増減させるため、結果としてポンプ動作になる。ポンプ動作により細胞質流体が細胞から押し出され、また細胞外流体(上清)が細胞内に注入される。この動作により、生体の死および/または代謝不活性化を導く細胞麻痺を速め、あるいは促進し、一定の電界強度および電界曝露時間に対する効率および/または殺菌を向上させる。
【0043】
本発明は、複数の実施例を参照して詳細に記述されているが、追加的な変形例および修正例が、以下の請求項に記述され、定義される本発明の範囲と精神に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】並列配列を備える本発明の第一の誘電構成を示す
【図2】円筒配列を備える本発明の第ニの誘電構成を示す
【図3】直列容量性回路を成形するよう配置された3誘電体部分を示す
【図4】図3の誘電配置と等価の回路を示す
【図5】それぞれの伝導性電極表面の一面が金属形成銀の薄い膜でコーティングされた2枚のチタン酸塩のセラミックの厚板を示す
【図6】流体流路を形成する空間を備えたポリカーボネート梁支持に装着された図5の電極の斜視図を示す
【図7】図6の電極の平面図を示す
【図8】図6および7で示された配置のもう一方に装着された、反対の梁支持を示す
【図9】本発明の高インピーダンスのE−電界デバイスの1つの構成を示す
【図10】図6および7の平行板配列のための等価回路図を示す
【図11】本発明の実施例による1つの典型的なシステム構成を示す
【図12】本発明の実施例による1つの典型的なシステム構成を示す
【図13】図11及び12で示された構成のための等価回路図を示す

Claims (28)

  1. 電界を発生させる高インピーダンスシステムであって、
    電体を含む一対の電極であって、それぞれの電極は電気伝導体でコーティングされた少なくとも一つの面を有し、前記誘電体は、処理中の対象流体から前記電気伝導体を分離するバリアを形成し、前記誘電体は、前記対象流体を通る伝導電流を実質的に阻止するための誘電率、最大許容電界ストレス及び体積抵抗率の組合せを有するとともに、前記対象流体に浮遊する生体細胞における可逆的な又は非可逆的なエレクトロポレーションを引き起こす十分な電界強度及び継続時間により、前記対象流体を通る前記電界を同時に方向づけ且つ生成する一対の電極と、
    流体流路又は空間であって、該流体流路又は空間が前記一対の電極間に形成され、前記電気伝導体が電極表面にあり該電極表面が当該流体流路または空間の中の前記対象流体に接触しない、流体流路又は空間と、
    前記電極間に印加される電圧源と
    前記一対の電極を含むハウジングであって、該ハウジングが前記流路または空間に、対象静的または動的流体を保持するハウジングと、
    を備える電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  2. 前記誘電体は、8.8E−11Fm り高い静的誘電率、1.0E+04Ωcmより高い体積抵抗率、1.0kVmm−1より高い最大許容電界ストレスを集合的に備えることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  3. 前記電極は、細長く、断面において正方形で、平行に配列されていることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  4. 前記流体流路又は空間が前記電極の間にあることを特徴とする請求項3記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  5. 前記電極は、異なる口径からなる細長いチューブであることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  6. 前記電極は、電極の間に環状の流体流路または空間を形成するため、より大きな直径の電極の内側により小さな直径の電極が設置されるように電極が同軸形状に配置されていることを特徴とする請求項5記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  7. 前記より大きな直径の電極の外表面と前記より小さな直径の電極の内表面は、電気伝導体でコーティングされていることを特徴とする請求項6記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  8. 前記誘電体は、高誘電率セラミックまたは微粒子/エポキシ複合材であることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  9. 前記対象流体は、液体、ガスあるいは固体相であることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  10. 前記電界を発生させる高インピーダンスシステムは、対象流体にパルス音響エネルギーを適用するための手段をさらに含む構成であることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  11. 前記電界を発生させる高インピーダンスシステムは、対象流体に音響エネルギーを適用することができる電気音響あるいは機械音響専用(mechanoacoustic)トランスデューサをさらに含む構成であることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  12. 前記電極は、対象流体に音響エネルギーを適用することができる圧電体(piezoelectric material)によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  13. 電界を発生させる高インピーダンスシステムであって、
    電体を含む一対の電極であって、それぞれの電極は電気伝導体でコーティングされた少なくとも一つの面を有し、前記誘電体は、被検中または処理中の対象流体から前記電気伝導体を分離するバリアを形成し、8.8E−11Fm り高い誘電率、1.0E+04Ωcmより高い体積抵抗率、1.0kVmm−1より高い最大許容電界ストレスを備え、それによって、前記誘電体は、前記対象流体を通る伝導電流を実質的に阻止するとともに、前記対象流体に浮遊する生体細胞における可逆的な又は非可逆的なエレクトロポレーションを引き起こす十分な電界強度及び継続時間により、前記対象流体を通る前記電界を同時に方向づけ且つ生成する一対の電極と
    流体流路又は空間であって、該流体流路又は空間が前記一対の電極間に形成され、前記電気伝導体が電極表面にあり該電極表面が当該流体流路または空間の中の前記対象流体に接触しない、流体流路又は空間と、
    前記電極間に印加される電圧源であって、前記誘電体が、平行または同軸形状に配列され前記被検中または処理中の対象流体とともに直列容量網を形成し該流体に存在する電界を集中又は強化する、電圧源
    前記一対の電極を含むハウジングであって、該ハウジングが前記流路または空間に、対象静的または動的流体を保持するハウジングと、
    を備える電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  14. 前記誘電体は、流体/電極界面で実質的にファラデー電流および電気化学を防ぐため前記電気伝導体から流体を絶縁(insulate)することを特徴とする請求項13記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  15. 前記誘電体は、更に、前記電気伝導体から前記流体を絶縁して当該システムを通る電子のおよびイオンの伝導電流と当該システムのオーム加熱とを実質的に防ぐことを特徴とする請求項13記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  16. パルス化された音響エネルギーを電界の処理またはテストされる前記対象流体に印加する装置を更に備え、該音響エネルギーは、前記電界の印加と同時に、又は、前記電界の印加と連続して、又は、前記電界の印加の後に印加されることを特徴とする請求項13記載の電界を発生させる高インピーダンスシステム。
  17. 前記対象流体に音響エネルギーを印加するように動作可能な電気音響あるいは機械音響トランスデューサを備えることを特徴とする請求項13記載の高インピーダンスシステム。
  18. 前記電極は、前記対象流体に音響エネルギーを印加するように動作可能な圧電体から製造されることを特徴とする請求項13記載の高インピーダンスシステム。
  19. 処理またはテスト過程の対象流体を電界にさらす方法であって、
    誘電体及び電気伝導体を含む一対の電極の間に流体流路または空間を形成するステップであって、前記誘電体は、前記処理またはテスト過程の対象流体から前記電気伝導体を分離する物理的バリアを形成するとともに、前記電気伝導体は,流体流路または空間で前記対象流体と接触していない状態であるステップと、
    前記流路または空間内に静的または動的状態で前記対象流体を保持するように、前記電極をハウジングするステップと、
    前記電極の前記電気伝導体に時可変またはパルス電圧源を印加するステップであって、それにより流体流路または空間内の流体を通る電界を作り出すステップと、
    誘電体を利用するステップであって、前記誘電体は、前記対象流体を通る伝導電流を実質的に阻止するための誘電率、最大許容電界ストレス及び体積抵抗率の組合せを有するとともに、前記対象流体に浮遊する生体細胞における可逆的な又は非可逆的なエレクトロポレーションを引き起こす十分な電界強度及び継続時間により、前記対象流体を通る前記電界を同時に方向づけ且つ生成する、ステップと、
    流体を流体流路または空間に入れるステップであって、前記対象流体は電界に晒らされ、それにより処理されテストされるステップと、
    を含む、方法。
  20. .8E−11Fm り高い誘電率、1.0E+04Ωcmより高い体積抵抗率および、1.0kVmm−1 より高い最大許容電界ストレスを有する誘電体を利用して、電気的に前記対象流体を絶縁し、それによって、ファラデー電流、伝導電流流体/電極界面における電気化学及び前記テストまたは処理過程の対象物質を通してのオーム加熱を実質的に防ぐステップを更に含むことを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. に、二つの平行に延長された電極の間の前記流体流路または空間を形成する2つの誘電性の電極を利用するステップであって、前記電極は、正方形または長方形の断面を有しており、前記平行電極の配置は、前記対象流体とともに直列容量網を形成し、それによって、前記対象流体を通る前記電界を増加させるか集中させるステップを含む、請求項19記載の方法。
  22. に、同軸に設けられた2つの管状電極間に前記流体流路または空間を形成する2つの誘電性の電極を利用するステップであって、前記同軸の電極の配置は、前記対象流体とともに直列容量を形成し、それによって、前記テストまたは処理過程の対象流体を通る前記電界を増加させるか集中させるステップを含む、請求項19記載の方法。
  23. 体、ガスあるいは固体状態の処理過程又はテスト過程の流体を利用するステップを更に含む、請求項19記載の方法。
  24. 記電界の印加と同時に、前記電界の印加と連続して、及び/又は、前記電界の印加の後に、処理またはテスト過程の対象流体に音響エネルギーを印加するステップを更に有する請求項19記載の方法。
  25. 処理またはテスト過程の対象流体を電界にさらす方法であって、
    誘電体及び電気伝導体を含む一対の電極の間に流体流路または空間を形成するステップであって、前記誘電体は、前記処理またはテスト過程の対象流体から前記電気伝導体を分離する物理的バリアを形成し、前記電気伝導体は, 流体流路または空間で前記対象流体と接触していない、ステップと、
    前記流路またはスペース内に静的または動的状態で対象流体を保持するように、前記電極をハウジングするステップと、
    前記電極に時可変あるいはパルスの電圧源を印加して前記流路または空間の前記流体を通る電界を作り出すステップであって、前記誘電体が、前記処理またはテスト過程の対象流体との直列容量網を形成する、ステップと、
    誘電体を利用するステップであって、前記誘電体は、前記対象流体を通る伝導電流を実質的に阻止するための誘電率、最大許容電界ストレス及び体積抵抗率の組合せを有するとともに、前記対象流体に浮遊する生体細胞における可逆的な又は非可逆的なエレクトロポレーションを引き起こす十分な電界強度及び継続時間により、前記対象流体を通る前記電界を同時に方向づけ且つ生成する、ステップと、
    流体を流体流路または空間に入れるステップであって、前記対象流体は電界に晒らされるステップと、
    を含む、方法。
  26. 記誘電体を利用して、前記電気伝導体から流体を絶縁し、従って、ファラデー電流、伝導電流、および流体/電極界面の電気化学を本質的に防ぐステップを有する請求項25記載の方法。
  27. に、高誘電率セラミック、金属酸化物、微粒子/エポキシ樹脂合成物を利用するステップを有する請求項25記載の方法。
  28. 響エネルギーを印加するステップであって、前記音響エネルギーが、前記電界の印加と同時に、前記電界の印加と連続して、及び/又は、前記電界の印加の後に、印加される、ステップを有する請求項25記載の方法。
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