JP2009513055A - オーディオデータ処理のための装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号107を生成するように構成された周波数生成器108と、オーディオ入力信号104と周波数変化信号107との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号109を生成するように構成されたプロセッサ106と、を有するオーディオデータ処理装置100。

Description

本発明は、オーディオデータ処理装置に関する。
本発明は更に、オーディオデータを処理する方法に関する。
更に、本発明はプログラム要素に関する。
更に、本発明はコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
オーディオ再生装置は、ますます重要になっている。とりわけ、ますます多くのユーザが、ハードディスクベースのオーディオ/ビデオプレイヤ及びその他のエンタテイメント機器を購入している。
米国特許US6,134,330B2は、知覚されるオーディオ信号を改善するために、知覚されるオーディオが実際に利用可能なものよりも低い周波数信号部分を含むかのような錯覚をつくり出すための高調波発生器を利用することが知られていることを開示している。知覚される所謂ウルトラバス(ultra bass)信号(例えば20乃至70Hz)を改善することに加え、該ウルトラバス信号と通常のオーディオ信号との間の周波数帯域における信号もが改善される。
オーディオ信号が、部屋の大きさに対して特別な関係を持つ波長でオーディオ再生装置により励振される場合には、ルームモード(room mode)が発生し得る。ルームモードは実際には音響定常波であり、家庭用シネマシステムの低音体験が、部屋内における例えばサブウーファのような音声再生装置の位置に依存し得る理由である。サブウーファにより再生される帯域幅が小さい程、サブウーファの位置依存性がより不快なものとなる。
本発明の目的は、十分なオーディオ再生品質を持つオーディオ再生を可能とすることにある。
以上に定義した目的を達成するため、独立請求項によるオーディオデータ処理装置、オーディオデータを処理する方法、プログラム要素及びコンピュータ読み取り可能な媒体が提供される。
本発明の実施例によれば、所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するように構成された周波数生成器と、オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、を有する、オーディオデータ処理装置が提供される。
本発明の他の実施例によれば、所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するステップと、オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号を生成するステップと、を有する、オーディオデータを処理する方法が提供される。
本発明の更に他の実施例によれば、プロセッサにより実行されるときに、上述した特徴を持つオーディオデータを処理する方法を制御又は実行するように構成されたプログラム要素が提供される。
本発明の更に他の実施例によれば、プロセッサにより実行されるときに、上述した特徴を持つオーディオデータを処理する方法を制御又は実行するように構成されたコンピュータプログラムが保存された、コンピュータ読み取り可能な媒体が提供される。
本発明の実施例によるオーディオ処理は、コンピュータプログラムによって即ちソフトウェアによって、若しくは1以上の特殊な電子最適化回路を利用することによって即ちハードウェアによって、又はハイブリッドの形態で即ちソフトウェアコンポーネントとハードウェアコンポーネントとによって、実現されても良い。
本発明の実施例によれば、オーディオ信号(低音域のものであっても良い)が周波数変化信号によって操作される、オーディオデータを処理する装置が提供される。このことは、周波数が時間によって僅かに変化させられ、それによりルームモードに起因する問題が低減され得るように、低音信号を修正し得る。即ち、周波数を変化させることにより、部屋内に形成される定常波が乱され又は共鳴状態から外され、それによりこれら望ましくない部屋波が、オーディオ信号の可聴の劣化なく弱められ得る。かくして、低減された離散的なルームモード励振が達成され得る。
一実施例によれば、オーディオシステムにおけるオーディオ信号を増強するための増強回路が提供され、該増強回路は、オーディオ信号を受信するための入力部と、オーディオ信号のエンベロープを検出するためのエンベロープ検出器とを有し得る。更に、単一周波数信号を生成するための発振器又は周波数生成器が備えられても良い。エンベロープ検出器は、単一周波数信号の振幅を適応させるように構成されても良い。発振器は、或る時間間隔内で、単一周波数信号の周波数を変化させるように構成されても良い。
前記発振器は、一定の振幅を持つが時間によって変化する周波数を持つ単一周波数信号を生成する、掃引生成器又は掃引発振器として構成されても良い。例えば「0」秒の時点から開始して、該生成器の単一周波数が48Hzであっても良い。0.2秒の後、該周波数が50Hzであっても良く、更に0.2秒の後、該周波数が52Hzであっても良い。次いで、該周波数は再び低下しても良く、更に0.4秒後に、該生成器の周波数が48Hzに戻っても良い。
本発明の実施例の適用例は、消費者向け電子装置及び自動車の分野における、あらゆる種類のオーディオ製品である。例えば、BaryBass(登録商標)のようなサブウーファの適用が、本発明の実施例を利用する更なる分野の例である。
「BaryBass(登録商標)」は、Philips社により開発された技術であり、小型の低周波サブウーファに関する。BaryBass(登録商標)の開発は、小型のラウドスピーカ筐体からの、重低音再生を可能とし得る。BaryBass(登録商標)は、統合型のフラットTVラウドスピーカ、小型の携帯型ディジタルオーディオプレイヤ、及び更には車載用エンタテイメントシステムにおいて、真の低音音声を加える可能性の全く新しい領域を切り開く。BaryBass(登録商標)ラウドスピーカの特徴は自身の共鳴周波数で動作し得る点であり、従来のラウドスピーカよりも効率が著しく高くなり得ることを意味している。斯かる技術は例えば国際特許出願公開WO2005/027570A1に記載されており、ここで明示的な参照が為されたものとする。
本発明の実施例によれば、単音アルゴリズムにより生成されるルームモードによる位置依存性を低減させる方法が提供される。例えばBaryBass(登録商標)の対象範囲及び効果を増大させるための方法は、ウーファ/低音信号生成について検出されたオーディオ信号エンベロープによりレベルが変化させられる、掃引正弦波発振器を低周波出力において利用することにより得られ得る。更に、低音体験の低減された位置依存性(ルームモード)及び増強されたオーディオ体験が達成され得る。
BaryBass(登録商標)のようなアルゴリズムは、音楽スペクトルの一部のエネルギー量に関連する振幅を持つ単音を生成し得る。生成された周波数は、当然に低くなり得る(例えば50Hz)。斯かる低周波においては、低音の効果の知覚において、ルームモードが重大な役割を果たし始める。ルームモードは、壁、床及び天井に対する音響波の前方及び後方反射により生じる。
最小のルームモードにあることは、知覚される影響をかなり低減させ得る。最大においては、影響が過度に大きく聞こえ得る。一実施例によれば、短い掃引時間及び小さな周波数帯域を用いた掃引正弦波を利用する方法が提供される。該方法は、ルームモードの影響を効率的に低減又は除去し得る。斯かるシステムは、同期エンベロープ検出器と組み合わせて利用されても良い。本発明の実施例によれば、ルームモードの励振が著しく低減される。それ故、部屋内でオーディオ信号が再生されるときに生じ得る斯かる望ましくない定常音響波が回避され又は弱められ、それにより家庭用シネマシステム等の低音体験が、より部屋内のサブウーファの位置に依存しないものとされ得、かくして斯かる定常音響波が低減される。
単一周波数(例えば50Hz)のみの生成の抑制は、サブウーファの性能を、より位置依存でないものとし得る。かくして、本発明の実施例は、小さな帯域(例えば48Hzから52Hzまで)に亘って掃引周波数を利用することにより、位置依存性を低減し得る。
次いで、本発明の更なる実施例が説明される。以下、オーディオデータ処理装置の実施例が説明される。しかしながら、これらの実施例は、オーディオデータを処理する方法、プログラム要素、及びコンピュータ読み取り可能な媒体に対しても当てはまる。
オーディオデータ処理装置は、オーディオデータ入力信号をプロセッサに供給するように構成されたオーディオデータ供給ユニットを有しても良い。斯かるオーディオデータ供給ユニットは、オーディオデータ記憶ユニットに接続されても良いし、オーディオデータ記憶ユニットから形成されても良い。斯かるオーディオデータ記憶ユニットは、オーディオデータ/オーディオコンテンツが記憶される、従来のCD若しくはDVDであっても良いし、又はハードディスクであっても良い。代替として、音楽又は他のオーディオコンテンツがリモートのデータベースからダウンロードされ、ローカルに再生されるような状況においては、斯かるオーディオデータ記憶ユニットはネットワーク(例えばインターネット)におけるオーディオコンテンツデータベースであっても良い。オーディオデータ供給ユニットは、独立したユニットであっても良いし、又はオーディオデータ記憶ユニットと結合されても良く、オーディオ入力信号をプロセッサへと供給するように構成されても良い。オーディオデータ供給ユニットは、ユーザインタフェース(例えばリモートコントローラ、ボタン又はグラフィカルユーザインタフェース(GUI)等を含む)によって人間のユーザにより制御されても良く、それによりユーザがシステムの機能を制御し得る。
前記オーディオ入力信号は、閾値周波数よりも低い周波数を持つオーディオ信号寄与を有しても良く又はこれら寄与から成っても良い。換言すれば、オーディオデータ処理装置は、低周波ドメイン、とりわけ低音周波数帯域における、オーディオデータの再生に関しても良い。斯かる低音周波数帯域は、基本的に70Hzより低い周波数、20Hzと400Hzとの間、20Hzと120Hzとの間、又は20Hzと70Hzとの間をカバーし得る。「低音(bass)」なる語はとりわけ、オーディオ信号の人間にとって可聴な領域の最も低い部分、即ち人間の耳により知覚可能な最も低い周波数を示し得る。従って低音なる語は低周波数の音を記述し得る。
周波数生成器は、中心周波数の約10%以下、好ましくは約5%以下の幅を持つ周波数範囲で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するように構成されても良い。例えば、中心周波数が50Hzである場合、カバーされる周波数範囲は47.5Hzと52.5Hzとの間、又は48Hzと52Hzとの間であっても良い。斯かる周波数範囲Δfは、絶対周波数値fに対して比較的狭く、換言すればΔf/f<<1である。このことは、本発明の実施例による定常波の体系的な又は独特の歪みにより、オーディオ知覚が大きくは影響されないことを確実にし得る。
中心周波数は基本的に50Hzであっても良く、このことはBaryBass(登録商標)の状況における適用に有利であり得る。
前記周波数生成器は、前記所定の周波数範囲内で時間によって周期的に変化する周波数を持つ前記周波数変化信号を生成するように構成されても良い。斯かる周期的な変化を用いることにより、周波数波の固定された上限及び下限が保証され得る。
前記周波数生成器は、前記所定の周波数範囲内で時間によって周期的に変化する、同時に基本的に単一の周波数を持つ前記周波数変化信号を生成するように構成されても良い。特定の時点において、周波数生成器は、単一周波数信号を生成しても良い。しかしながら、別の時点において、該単一周波数信号の周波数は異なっていても良い。
前記周波数変化信号が時間によって変化する周期は、約200msであっても良い。しかしながら、斯かる周期はより小さくても良いし又はより大きくても良い。帯域幅(例えば4Hz)と期間即ち周波数を掃引する周期(例えば200ms)との比は、適切な相関関係にあるべきである。大まかに言えば、掃引時間は比較的短いべきであり、周波数スパンは比較的小さいべきである。周期性は、人間の耳が該振動する信号をオーディオ品質を乱すものと認識しないように選択されるべきである。更に、周波数掃引範囲は、人間の聴取者によって基本的に知覚可能とならないよう十分に小さいべきである。
周波数生成器は、所定の周波数範囲内で、鋸歯状関数又は三角関数に従って時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するように構成されても良い。該信号の変化を定義する数学的な関数は比較的滑らかであり、ジャンプがなく、人間の聴取者によって不快なものと知覚されないものであることが有利となり得る。例えば、正弦若しくは余弦関数又は(多段)階段状関数による変化が可能である。
前記プロセッサは、前記オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との乗算に基づいて前記オーディオ出力信号を生成するように構成されても良い。電子乗算ユニットにより実行され得る斯かる乗算によって、部屋内の望ましくない定常波を乱す所望の効果が達成され得る。
オーディオデータ処理装置は、オーディオ出力信号を再生するように構成されたオーディオ再生ユニットを有しても良い。斯かるオーディオ再生ユニットはラウドスピーカであっても良いし、又はイヤホン若しくはヘッドセットであっても良い。
プロセッサは、基本的に時間的に一定である振幅を持つオーディオ出力信号を生成するように構成されても良い。BaryBass(登録商標)のような技術が、本発明の実施例によるオーディオデータ処理装置に実装されても良い。
オーディオデータ処理装置は更に、フィルタリングされたオーディオ入力信号をプロセッサに供給する前に、オーディオ入力信号から高周波の寄与をフィルタリングして除去するように構成されたローパスフィルタを有しても良い。換言すれば、閾値よりも低い周波数を持つオーディオ寄与が、基本的に減衰なく該ローパスフィルタを通過し得、一方で該閾値を超える高周波寄与が、該ローパスフィルタにより除去され得る。
オーディオデータ処理装置は更に、フィルタリングされたオーディオ入力信号をプロセッサに供給する前に、オーディオ入力信号から低周波の寄与をフィルタリングして除去するように構成されたハイパスフィルタを有しても良い。換言すれば、閾値を超える周波数を持つオーディオ寄与が、基本的に減衰なく該ハイパスフィルタを通過し得、一方で該閾値よりも低い低周波寄与が、該ハイパスフィルタにより除去され得る。該ハイパスフィルタの閾値は、前記ローパスフィルタの閾値とは異なっても良い。斯かるハイバスフィルタにより音量補償が実行され得、歪みが低減されオーディオ品質が改善され得るという結果になり得る。該ハイパスフィルタは、低周波数についての耳の感度曲線をシミュレートしても良い。斯かるフィルタがないと、20Hzの入力信号が、40Hzの周波数の入力信号と等しい音量で中心周波数(例えば50Hz)に投影されることとなる。しかしながら耳は20Hzに対してより感度が低いため、該20Hzの入力信号が過度に聞こえることとなる。該効果を抑制するため、該ハイパスフィルタが含められても良い。
オーディオデータ処理装置は更に、前記オーディオ入力信号のエンベロープを検出し、前記検出された前記オーディオ入力信号のエンベロープに基づいて前記周波数変化信号の振幅を適応させるように構成されたエンベロープ検出器を有しても良い。この手法をとることにより、オーディオ入力信号のエンベロープが検出され得るようにする同期エンベロープ検出器が具備されても良い。斯かるエンベロープは、オーディオ入力信号の振幅に関する情報を含み得、又は該振幅を示し得る。該情報は、生成される周波数変化信号(補助信号)がエンベロープのフレーム条件を反映し得るように、周波数生成器を制御するために利用されることができる。とりわけ、(単一周波数の)補助信号の強度が、オーディオ入力信号のエンベロープ特性に従うように調節されても良い。
オーディオデータ処理装置は、サブウーファ、DVDプレイヤ、CDプレイヤ、ハードディスクベースのメディアプレイヤ、インターネットラジオプレイヤ、一般向けエンタテイメント装置、MP3プレイヤ、車両エンタテイメント装置、車載用エンタテイメント装置、携帯型オーディオプレイヤ、携帯型ビデオプレイヤ、モバイル電話、医用通信システム、身体装着式装置、又は補聴器であっても良い。「サブウーファ」は、低周波、とりわけ低音周波数の選択的な再生のためのラウドスピーカとして示される。「車載用エンタテイメント装置」は、自動車用のハイファイ(hi-fi)システムであっても良い。
しかしながら、本発明の実施例によるシステムは主に音声又はオーディオデータの品質を改善することを意図しているが、該システムをオーディオデータとビジュアルデータとの組み合わせに適用することも可能である。例えば、本発明の実施例は、ラウドスピーカ及び/又はサブウーファが利用されるビデオプレイヤ又は家庭用シネマシステムのような、オーディオビジュアル用途において実装されても良い。
本発明の以上に定義した態様及び更なる態様は、以下に記載される実施例から明らかであり、これら実施例への参照を用いて説明される。
本発明は実施例を参照しながら以下により詳細に説明されるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
図面における説明図は模式的なものである。異なる図において、類似する又は同一の要素は同一の参照記号を付与されている。
以下、図1を参照しながら、本発明の実施例によるオーディオデータ処理装置100が説明される。
本例におけるオーディオデータ処理装置100は、HiFi装置として適応され、オーディオデータ記憶ユニットとしてハードディスク101(代替はCD、DVD等)を有する。ハードディスク101上には、例えば音楽、映画、オーディオ本等の種々のアイテムのようなオーディオデータが保存されている。例えばユーザが装置100上のスイッチを操作又は再生ボタンを押下したとき、オーディオデータ処理装置100が起動されると、オーディオ信号102がハードディスク101からローパスフィルタ103へと供給される。
ローパスフィルタ103は、例えば調節可能な値である70Hzを超える成分のような、オーディオ信号の高周波成分をフィルタリングにより除去する。ローパスフィルタ103の出力部において、所謂オーディオ入力信号104が、エンベロープ検出器105及び乗算ユニット106の双方に提供及び供給される。ローパスフィルタ103は、バンドパスフィルタにより置き換えられても良い。オーディオ入力信号104は、低音域のオーディオ信号(例えば20Hzと70Hzとの間)を有しても良い。
エンベロープ検出器105は、オーディオ入力信号104のエンベロープを検出し、周波数生成器108を制御して、周波数生成器108により生成される周波数変化信号107の振幅を、オーディオ入力信号104の検出されたエンベロープにより定義される値へと調節する。
より詳細には、周波数生成器108は、所定の周波数範囲内で時間よって変化する周波数を持つ周波数変化信号107を生成する。例えば、周波数生成器108により生成される周波数は、48Hzと52Hzとの間を変化する。これらの最大及び最小周波数値は、0.4秒毎に繰り返される歯状部を持つ鋸歯状関数により接続される(図2を参照)。
更に、プロセッサユニット(例えばマイクロプロセッサ、CPU)としても示され得る乗算ユニット106が、オーディオ入力信号104と周波数変化信号107との乗算に基づいて、オーディオ出力信号109を生成するように構成される。
図1から分かるように、オーディオデータ処理装置100は、オーディオ出力信号109を再生し、人間の聴取者(図には示されていない)により聴取可能な音波111を生成するラウドスピーカ110を有する。
オーディオデータ処理装置100が部屋内のサブウーファとして適応される場合、部屋の大きさとオーディオ低音成分の周波数との相関に基づく定常音波の励振が回避、除去又は低減され得る。なぜなら、掃引発振器108が、再生される周波数を時間によって僅かに変化させ、それにより共鳴条件が選択的に歪まされるからである。
以下、図2を参照しながら、線図200が説明される。
線図200の横軸201に沿って、時間tがプロットされている。縦軸202に沿って、時間tに依存して、周波数変化信号203の周波数f(t)がプロットされている。曲線203によりサンプリングされる該周波数は、下限周波数f=48Hzと上限周波数f=52Hzとの間にあり、即ち中心周波数50Hzから±2Hzの範囲内にある。それ故図2は、周波数変化信号203の時間依存性、即ち生成器108により生成される周波数変化信号107の周波数の時間依存性を示す。
sweepは、fからf又はfからfへと直線的に進む掃引時間である。該掃引時間は、本例においては200msである。例えば100ms又は400msのような、他の掃引時間も可能である。
図2から分かるように、関数f(t)203は、鋸歯状信号である。図2を参照すると、掃引信号生成器108は、200msの期間に亘って掃引される、4Hzの小さな帯域幅を持つ周波数変化信号107を生成する。掃引生成器108は連続する周波数を生成するため、サブウーファ100が利用される部屋における僅かに異なる位置が励振され、一種の「不鮮明化」効果が生じる。換言すれば、定常波が不鮮明化され、それにより斯かる音響定常波に起因する撹乱効果が低減され、オーディオ品質が改善される。
掃引生成器108は、時間依存性の周波数により、一定の振幅を生成する。斯かる手順の間、例えば「0」秒から開始して、生成される周波数は48Hzである。0.2秒の間隔の後、該周波数は50Hzであり、0.2秒の更なる間隔の後、該周波数は52Hzである。該周波数は再び減少し、更に0.4秒後には、生成器108の周波数は48Hzに戻る。次いで該手順が再び始まる。
以下、図3を参照しながら、本発明の実施例によるオーディオデータ処理装置300が説明される。
図3は、離散的なルームモードの励振を低減させるためのアルゴリズムに関する掃引生成器108の適用を示す。
この目的のため、オーディオデータ記憶装置101により保存され再生される音楽信号102は、ローパスフィルタとエンベロープ検出器とを含む結合されたユニット103、105へと供給される。該結合されたローパスフィルタ及びエンベロープ検出ユニット103、105の出力部において供給されるオーディオ入力信号104は、乗算ユニット106の入力部へと供給される。乗算ユニット106は、他方の入力部において、周波数変化信号107を受信する。周波数変化信号107とオーディオ入力信号104とに基づいて、オーディオ出力信号109が再生のために生成される。
図2に戻ると、関数f(t)は以下に示されるように数学的に表現され得る:
Figure 2009513055
である場合、
Figure 2009513055
であり、それ以外の場合には
Figure 2009513055
ここで「mod」はモジュロ演算を表す。
表1は、Tsweep、f及びfの値の例を示す:
Figure 2009513055
式(1)乃至(3)及び表1の値によると、表2の時間及び周波数値に帰着する:
Figure 2009513055
以下、図4を参照しながら、第1乃至第4の座席位置401乃至404に関して、サブウーファ100が部屋400内でどのように動作させられるかが説明される。
斯かる家庭のリビングルーム400による測定が、A乃至Dと名付けられた(参照番号401乃至404)幾つかの座席位置において実行された。48Hz、50Hz及び52Hz、並びに0.2秒の掃引時間での48乃至52Hzの掃引を再生する間、音声の強度の尺度であるSPL(音圧レベル、sound pressure level)が記録された。
前記幾つかの位置に亘って、掃引を適用する場合のSPLが、離散的な音が適用される場合に比べて、より一定である。
該測定の結果は、表3に示される:
Figure 2009513055
「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる語は複数を除外するものではないことは留意されるべきである。異なる実施例に関連して記載された要素は、組み合わせられても良い。
請求項における参照記号は、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことも留意されるべきである。
本発明の実施例によるオーディオデータ処理装置を示す。 本発明の実施例による掃引生成器の周波数信号の時間依存性を説明する図を示す。 本発明の実施例によるオーディオデータ処理装置を示す。 本発明の実施例によるオーディオデータ処理装置が動作し得る部屋を示す。

Claims (21)

  1. 所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するように構成された周波数生成器と、
    オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
    を有するオーディオデータ処理装置。
  2. 前記プロセッサに前記オーディオ入力信号を供給するように構成されたオーディオデータ供給ユニットを有する、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  3. 前記オーディオ入力信号は、閾値周波数よりも低い周波数を持つオーディオ信号寄与から成る、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  4. 前記オーディオ入力信号は、低音周波数帯域における周波数を持つオーディオ信号寄与から成る、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  5. 前記オーディオ入力信号は、約70Hzより低い周波数帯域、約20Hzと約120Hzとの間の周波数帯域、及び約20Hzと約70Hzとの間の周波数帯域から成る群の周波数帯域における周波数を持つオーディオ信号寄与から成る、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  6. 前記周波数生成器は、中心周波数の10%以下、好ましくは5%以下の幅を持つ周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ前記周波数変化信号を生成するように構成された、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  7. 前記中心周波数は、約20Hzと約70Hzとの間の範囲にあり、好ましくは約50Hzである、請求項6に記載のオーディオデータ処理装置。
  8. 前記周波数生成器は、前記所定の周波数範囲内で時間によって周期的に変化する周波数を持つ前記周波数変化信号を生成するように構成された、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  9. 前記周波数生成器は、前記所定の周波数範囲内で時間によって周期的に変化する、同時に基本的に単一の周波数を持つ前記周波数変化信号を生成するように構成された、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  10. 前記周波数変化信号が時間によって変化する周期は約200msである、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  11. 前記周波数生成器は、鋸歯状関数、三角関数及び階段状関数からなる群の少なくとも1つに従って時間によって変化する周波数を持つ前記周波数変化信号を生成するように構成された、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  12. 前記プロセッサは、前記オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との乗算に基づいて前記オーディオ出力信号を生成するように構成された、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  13. 前記オーディオ出力信号を再生するように構成されたオーディオ再生ユニットを有する、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  14. 前記プロセッサは、時間的に基本的に一定である振幅又は強度を持つオーディオ出力信号を生成するように構成された、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  15. フィルタリングされたオーディオ入力信号を前記プロセッサに供給する前に、前記オーディオ入力信号をローパスフィルタリングするように構成されたローパスフィルタを有する、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  16. フィルタリングされたオーディオ入力信号を前記プロセッサに供給する前に、前記オーディオ入力信号をハイパスフィルタリングするように構成されたハイパスフィルタを有する、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  17. 前記オーディオ入力信号のエンベロープを検出し、前記検出された前記オーディオ入力信号のエンベロープに基づいて前記周波数変化信号の振幅を適応させるように構成されたエンベロープ検出器を有する、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  18. サブウーファ、DVDプレイヤ、CDプレイヤ、ハードディスクベースのメディアプレイヤ、インターネットラジオプレイヤ、一般向けエンタテイメント装置、MP3プレイヤ、車両エンタテイメント装置、車載用エンタテイメント装置、携帯型オーディオプレイヤ、携帯型ビデオプレイヤ、モバイル電話、医用通信システム、身体装着式装置、及び補聴器から成る群のうちの少なくとも1つとして実現される、請求項1に記載のオーディオデータ処理装置。
  19. 所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するステップと、
    オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号を生成するステップと、
    を有する、オーディオデータを処理する方法。
  20. プロセッサにより実行されたときに、
    所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するステップと、
    オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号を生成するステップと、
    を有するオーディオデータを処理する方法を制御又は実行するように構成されたプログラム要素。
  21. プロセッサにより実行されたときに、
    所定の周波数範囲内で時間によって変化する周波数を持つ周波数変化信号を生成するステップと、
    オーディオ入力信号と前記周波数変化信号との組み合わせに基づいてオーディオ出力信号を生成するステップと、
    を有するオーディオデータを処理する方法を制御又は実行するように構成されたコンピュータプログラムが保存された、コンピュータ読み取り可能な媒体。
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