JP2009506336A - Fret測定法を用いて生物学的プロセスを解明する方法 - Google Patents

Fret測定法を用いて生物学的プロセスを解明する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、FRET測定法を用いる生物学的プロセスの解明方法に関し、該方法は、以下の:
一対のFRETパートナーの第一のメンバーと結合した生体物質X及びFRETパートナー対の第二のメンバーと結合した第二の生体物質Y、FRETパートナー対の長寿命のエネルギー供与メンバー、並びに脂質膜の両側に位置する上記FRETパートナー対のメンバーを、脂質膜を含む測定媒体に組み込み;
前記エネルギー供与メンバーの励起波長で前記測定媒体を励起し;そして
前記媒体中で発光された前記FRETシグナル又は該シグナルにおける変動を測定する、
を含む。
適用:生物学的又は病理学的プロセスの解明及び新しい薬物のスクリーニングの目的のための、生体物質間の相互作用の検出。

Description

技術分野
本発明は、生物学的又は病理学的プロセスの解明及び新しい薬物のスクリーニングを目的とした、細胞生物学の分野、より特別には場合によって潜在的なリガンドの存在下での生体物質(biological entities)間又はこれらの物質の異なる構成部分間の相互作用の研究に関する。
膜調製物又は生細胞内での生物学的又は病理学的なプロセスを研究する試みは増加して行われており、これはしばしば、蛍光測定試験、特に、ドナーフルオロフォアとアクセプターフルオロフォア間の非放射性共鳴エネルギー移動を測定する蛍光試験を用いて行われる。
ドナーフルオロフォアの励起波長での発光性励起後、ドナーフルオロフォアとアクセプターフルオロフォアが相互に近接している場合、ドナーフルオロフォアとアクセプターフルオロフォアの間にエネルギー移動が起こり;このエネルギー移動は、蛍光光度計で測定可能なアクセプターによる発光(FRETシグナル)を特徴とする。
ドナーフルオロフォアとしての希土類キレート又はクリプテートの使用は、HTRF(登録商標)(均一時間分解蛍光測定(Homogeneous Time Resolved Fluorescence))(特に、"Homogeneous time resolved fluorescence energy transfer using rare earth cryptates as a tool for probing molecular interactions in biology" Spectrochimica Acta Part A 57 (2001) 2197-2211を参照のこと)として知られる技術の開発を可能とし;この技術は、インビトロの診断の分野及び医薬産業におけるハイスループットスクリーニングの分野における数件の出願をすでに可能としている、多数の利点を有する。
技術水準
細胞表面上の膜タンパク質間の相互作用を検出するための時間分解FRETの技術は、Damien Maurelら(文献1を参照のこと)によって記載された。J.P. Pinら及びJianfeng Liuらは、時間分解FRETの技術によってGABAB受容体を研究した(文献2及び3を参照のこと)。
これらのすべての研究においては、対をなすFRETパートナーのメンバーが細胞外媒体中に位置する。
重要な薬物標的であるイオンチャンネルをFRET系によって研究することが提案された(文献4、5及び6を参照のこと)。これらの研究においては、ドナーフルオロフォアは一般に脂質鎖に結合したクマリンであり、これは細胞の細胞膜の細胞外部分に結合しており、そしてアクセプターは、膜のポテンシャルに依存して細胞膜中に移動することができるオキソノールタイプの色素である。したがって、これらの研究においては、フルオロフォアは細胞膜の両側に位置するということはない。
Turcattiら及びCholletら(文献7及び8を参照のこと)は、卵母細胞の膜調製物を用いたFRET系によってNK2受容体を研究し、ここで、アクセプターフルオロフォアはローダミンに結合したリガンドであり、ドナーフルオロフォアは細胞膜のいずれの側にも位置するNK2受容体の正確な部位に特異的に取り込まれるニトロベンズオキサジアゾール(NBD)である。
F. Chanら(文献9を参照のこと)は、細胞表面上の受容体間の相互作用を研究するために、ドナーフルオロフォアとしての緑色蛍光タンパク質(GFP)の変異体間のFRETを使用することを記載した。アクセプターフルオロフォアとして、青色蛍光タンパク質(CFP)又は黄色蛍光タンパク質(YFP)を用いて様々な受容体構築物が細胞外又は細胞内部分に形成された。
受容体の会合を検出するために行われた実験は、アクセプターフルオロフォア及びドナーフルオロフォアが受容体の細胞内部分又は細胞外部分にあるときにのみ、FRETが検出されることを示した。一方、フルオロフォアのうちの1つが受容体の細胞内部分にあり、他のフルオロフォアが細胞外部分にある場合、すなわち、フルオロフォアが細胞膜の両側にある場合、FRETを検出することはできなかった(上記文献の図4を参照のこと)。
M.C. Wilsonらのチームも、COS細胞表面上での乳酸トランスポーターMCT1及び糖タンパク質CD147間の相互作用の研究において、ドナー及びアクセプターがMCT1及びCD147の細胞内部分に位置するときにのみ、FRETが検出可能であることを発見した(文献10を参照のこと)。一方、ドナーフルオロフォア及びアクセプターフルオロフォアが細胞膜の両側にある構築物はどれもFRETシグナルを生じなかった(上記文献の表1を参照のこと)。
したがって、これらのFRET系は、生体物質が細胞膜の両側にあるときにそれらの間の相互作用の検出を可能とするものではない。現在、生物学的プロセスは、細胞の外側からの情報を細胞の内側に伝達することによって活性化又は阻害されることが知られている。
したがって、それは、細胞外媒体中の生体物質又はリガンドによって生細胞の細胞内媒体中の生体物質にもたらされた相互作用を直接的に検出できることは有益であり、かつ非常に望ましいものであることを証明している。
ドナーフルオロフォア、この場合には緑色蛍光タンパク質である、及び非蛍光アクセプターを用いて生細胞中の膜タンパク質を選択的に標識し、そしてドナーの蛍光の消失を測定することがGuignetらによって提案され(文献11を参照のこと)、ドナー及びアクセプターが細胞膜の両側にあることが可能である。
この測定方法は、ドナー及びアクセプター間のエネルギー移動による蛍光の減少と、エネルギー移動がその中で測定される媒体の光学特性のばらつきによる蛍光の減少を識別することはできない。
したがって、かかる系は光学的変動が顕著であるときにのみ使用可能である。
PCT国際特許出願公開第WO03/005028号は、1つは細胞膜上にあり、他方はその生理活性に依存して細胞膜に契合してもしていなくてもよい、2つのルミノフォア間の距離の変化に伴うルミネセンスの変更の測定に基づいて活性物質を選択する方法を記載する。ルミネセンスの変動は、2つのルミノフォア間のFRETの変動を測定することによって決定されることができる。PCT国際特許出願公開第WO03/005028号において使用されたルミノフォアは、一方では細胞系によって産生された蛍光性中間体又は発光性中間体物質であり、他方では自然の細胞膜に適合性であって上記中間体物質と蛍光とのカップリングを生じさせる脂溶性のルミノフォアである。PCT国際特許出願公開第WO03/005028号は、膜通過型エネルギー移動を含む系を記載していない、なぜなら、ルミノフォアのうちの1つが細胞膜の内層中又は外層中、つまり細胞膜の内側に位置するからである。したがって、上記特許出願中に記載された方法は、全体としての膜通過型エネルギー移動、すなわち、脂質二重層の内側及び外側の2つの層を横切るもの、を引き起こすであろう生物学的現象の研究を可能とはしない。また、ルミノフォアの1つが脂質であるか又は細胞膜全体に均一に分布する脂質と結合している限りにおいて、この方法は特定の生物学的現象の研究を可能とはしない。
したがって、生体分子又はこれら分子の構成部分が細胞膜又は任意の他の脂質膜を含む測定媒体中にある場合の、これらの間の相互作用により生じる生物学的プロセスを解明する手段が真に必要とされている。
発明の要約
ドナーフルオロフォアとして寿命の長いフルオロフォアを用い、ドナー及びアクセプターフルオロフォアが生体物質に結合しており、そして該ドナー及びアクセプターフルオロフォアが脂質膜の両側に位置する、FRET測定法によって、細胞系中の生物学的プロセスの解明が可能であることが発見された。
したがって、本発明はFRET測定法を用いる生物学的プロセスの解明方法に関し、該方法は、以下の:
一対のFRETパートナーの第一のメンバーと結合した生体物質X及びFRETパートナー対の第二のメンバーと結合した第二の生体物質Y、FRETパートナー対の長寿命のエネルギー供与メンバー、並びに脂質膜の両側に位置する上記FRETパートナー対のメンバーを、脂質膜を含む測定媒体に組み込み;
エネルギー供与メンバーの励起波長で測定媒体を励起し;そして
上記媒体中で発光されたFRETシグナル又は上記シグナルにおける変動を測定する、
を含む。
ある変法においては、本発明の方法は、測定媒体を刺激するステップを含み、該刺激は電気的、機械的又は熱刺激であることが可能である。実際、かかる刺激の結果として細胞内の生物学的プロセスを活性化することができることが知られている。したがって、媒体の温度の変化は、温度受容器などの一定の膜貫通型タンパク質のコンホメーションを変更することができ、これらの変更は本発明の手順によって研究可能である。同様に、一定のシグナリング経路が、膜ポテンシャルの変動による機械受容器の活性化などによって誘発されることができる。これらのシグナリング経路は、これらのプロセスに関与する生体物質X及びYを選択的に標識することによって、そして刺激後の膜貫通型FRETの変動を測定することによって研究されることができる。
他の変法においては、本発明の方法は、化学的刺激のステップを含み、この場合、本発明の方法は、生体物質X又はYの1つからなる膜受容体に対するアゴニスト又はアンタゴニストなどの、細胞に対するその効果が試験に望ましい化合物の存在下で実施される。したがって、本発明の方法は、コンビナトリアルケミストリーによる合成などから得られた一群の被験化合物のスクリーニングに非常に有用である。実際に、研究される生物学的プロセスに対する被験化合物の可能な生物学的効果は、所与の生物学的プロセスに関与する生体物質X及びY間の膜貫通型FRETにおける変動を、被験化合物の存在下又は不存在下で測定することによって解明されることができる。
本発明の方法によって解明されることのできる生物学的プロセスは、使用される生体物質の性質によって多数であり、かつ異なる。
以下は、これらの生物学的プロセスの例である:
膜貫通型受容体のホモ二量体化又はヘテロ二量体化などの、2つの内因性タンパク質の二量体化現象;
膜タンパク質への又は膜タンパク質からのサイトソル内可溶性(cytosoluble)化合物の転位現象;
膜受容体に特異的なリガンドの検出及び薬物のスクリーニング;及び
リガンドの存在下での膜貫通型受容体の3次元構造の変化又はタンパク質複合体の構造の変化。
生体物質とFRETパートナー対のメンバーの1つとの結合は、当業者に周知の技術による1つ以上の共有結合によって直接的に(Bioconjugate Techniques, G.T. Hermanson, Academic Press, 1996)、又は以下のタイプ:タグ/抗−タグ抗体、抗原/抗体、アビジン又はストレプトアビジン/ビオチン、ハプテン/抗体、の結合パートナーを介して間接的に達成される。
FRETシグナルは、Mathis G., "Rare Earth Cryptates and Homogeneous Fluoroimmunoassays with Human Sera", Clin. Chem. 1993, 39, no.9, 1953-1959などに記載の当業者に周知の慣用方法によって測定される。
例えば、FRETシグナルの変動は、ハイスループットスクリーニング専門の研究室において当業者に一般的に使用される慣用の蛍光検出器(例えば、BMG labsからのRubystar蛍光光度計)によって定量測定されることができる。
FRETシグナルの変動の測定は、生物学的プロセスを直接的に検出することを可能とし、そしてこれらのプロセスを変更する分子をハイスループットスクリーニングにおいて探索するのに適した解決法を提供する。
発明の詳細な説明
1)測定媒体
測定媒体は、脂質膜を含む生物学的媒体からなる。
ほとんどの場合、この生物学的媒体は細胞培養であり、すなわち、それは培養培地中に生細胞を含む。大まかに言って、「生物学的媒体」は、細胞組織、生細胞又は死細胞又は細胞ライセートを含む任意の調製物、或いは所与の生化学的プロセスを研究するために必要なタンパク質を含む再構成された生物システムであると理解される。
「脂質膜」は、本説明において、細胞膜、小胞体膜、ミトコンドリア二重膜、リソソーム膜、核膜又はゴルジ体膜を意味すると理解される。脂質膜が細胞膜であり、測定媒体がトランスフェクトされた細胞の調製物であることが有利である。
本説明においては、「トランスフェクトされた細胞の調製物」は、トランスフェクトされた細胞自体、当業者に周知の技術、特にTriton X100などの界面活性剤を用いて透過処理されたトランスフェクトされた細胞、及びトランスフェクトされた細胞の膜調製物を意味すると理解される。
細胞は安定にトランスフェクトされることができ、すなわち、生体物質X及びYをコードする配列が細胞のDNA中に組み込まれる。
細胞は、上記生体物質X及びYをコードする核酸配列を含むプラスミドタイプの発現ベクターの助けによって、一過性にトランスフェクトされることもできる。
当業者に周知の細胞トランスフェクション技術は、例えば、Sambrookらの文献、Molecular Cloning: A Laboratory Manual; 2nd edition; Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989)及びMehier-Humbert S., Guy R.H.による文献, "Advanced Drug Delivery Reviews" (2005) Physical methods for gene transfer: improving the kinetics of gene delivery into cells, 57(5) pp. 733-753中に記載されている。さらに、哺乳動物細胞中へのトランスフェクションは、"Methods" Volume 33, Issue 2, pp. 93-186 (June 2004)中に記載されている。
使用する細胞は一般に、HEK239細胞などの哺乳動物細胞である。
生体物質X及びYは、細胞の透過処理、例えばTriton X100などの界面活性剤による制御された処理、によって細胞中へ取り込まれることもできる。
2)生体物質
生体物質X及びYは、内因性又は外因性の膜タンパク質、膜貫通型受容体などの膜貫通型タンパク質、サイトソル内可溶性化合物、その細胞への効果が試験に望ましい一群の化合物に属する有機又は生物学的化合物(これらを以下、「リガンド」という)、及び抗体から選ばれる。
膜貫通型タンパク質の例は、特に、多数の病理学的プロセスに関与する、Gタンパク質と結合した7回膜貫通型受容体などの受容体(以下、「GPCR」という)である。実際に、GPCRは、情報を認識し、細胞の外側から内側へ伝達することに関与する膜貫通型タンパク質である。これらのタンパク質は、重要な治療標的を表し、現在の薬物の50%超がこれらの受容体又はそれらのシグナル情報伝達カスケードを標的とする。
「内因性の膜化合物」は、細胞膜などの脂質膜中に位置する化合物を意味すると理解される。挙げられることのできる内因性の膜化合物の例は、膜貫通型タンパク質、GPCRなどの膜貫通型受容体、チャンネルタンパク質、輸送又は交換タンパク質、細胞膜の構造を安定化させるタンパク質、イムノグロブリン、ホルモン受容体、チロシンキナーゼ活性を有する受容体、及びアデニル酸シクラーゼなどの酵素である。
「外因性の膜化合物」は、脂質膜のいずれかの面の上に位置する化合物を意味すると理解される。挙げられることのできる例は、細胞膜の外側表面上に位置するアンカータンパク質、ホスホリパーゼなどの細胞膜の内側表面上に位置する酵素、ヘテロ三量体Gタンパク質などのシグナル情報伝達プロセスに関与するタンパク質、Gタンパク質と結合した受容体のキナーゼ(GRK)、アレスチン、輸送タンパク質などの、アレスチンと相互作用して膜直下の足場を形成するタンパク質[クラスリン、AP2(アダプタータンパク質2)、NSF(ADP-リボシル化因子であるARFのためのヌクレオチド交換因子)]、低分子量Gタンパク質及びヌクレオチド交換因子(ARF6、ARNO、RhoAなど)、シグナリングタンパク質(MAPキナーゼ、c−Src、Yes、Mdm2など、ここで、MAPは分裂促進因子活性化タンパク質を表す)、ホスホジエステラーゼ(PDE4など)及びプロテインホスファターゼ(PP2Aなど)である。
3)FRETパートナー対のメンバー
FRETパートナー対は、ドナーフルオロフォア及びアクセプターフルオロフォアを含み、上記フルオロフォアの1つは長い寿命、すなわち、100ナノ秒超、好ましくは100ナノ秒〜5000マイクロ秒、そして特別に好ましくは100〜3000マイクロ秒の寿命を有するフルオロフォアである。
本発明の目的に適した長い寿命を有するフルオロフォアの例は、希土類錯体、特にテルビウム及びユーロピウム錯体である。
希土類錯体は、知られた化合物であり、例えば、米国特許第US4761481号、同第US5032677号、同第US5055578号、同第US5106957号、同第US5116989号、同第US4761481号、同第US4801722号、同第US4794191号、同第US4637988号、同第US4670572号、同第US4837169号、及び同第US4859777号中に記載されている。他のキレートは、テルピリジンなどの九座のリガンドからできている(ヨーロッパ特許第EP403593号、米国特許第US5324825号、同第US5202423号、同第5316909号を参照のこと)。
希土類錯体がキレート又はクリプテートであることが有利である。希土類がユーロピウムである場合、該希土類錯体は好ましくはピリジン単位を含む希土類クリプテート、又は特に好ましくはピリジン−ビピリジン単位を含む希土類クリプテートである。
希土類クリプテートは、ヨーロッパ特許第EP0180492号及び同第EP0601113号及びPCT国際特許出願公開第WO01/96877号に記載されている。
これらのクリプテートの中でも非常に特別に好ましいのは、以下の式:
Figure 2009506336
のピリジン−ビピリジン単位を含むクリプテートである。
FRETパートナー対に属する他のフルオロフォアは、ローダミン、シアニン、スクアランから選ばれる蛍光物質、BODIPY(ジフルオロボラジアザインダセン)として知られるフルオロフォア、フルオレセイン、AlexaFluorとして知られるフルオロフォア、量子ドット、緑色蛍光タンパク質(GFP)などの蛍光タンパク質又はその変異体、サンゴから抽出された蛍光タンパク質、及びB-フィコエリスリン、R-フィコエリスリン、C-フィコシアニン、及びアロフィコシアニン、特にXL665としてしられるものなどのフィコビリタンパク質である。
FRETパートナー対のメンバーの選択は、当業者の能力の範囲内にある。これに関しては、Lakowicz, Principles of fluorescence spectroscopy, 2nd edition, Kluwer Academic/Plenum Publishers, NY(1999)を参照のこと。
「ドナーフルオロフォア/アクセプターフルオロフォア対」は、本説明中で、ドナーとアクセプター、2つの分子間のエネルギー互換性があるように、アクセプターの吸収スペクトルが少なくとも部分的にドナーの発光スペクトルと重複するフルオロフォアの対を意味すると理解される。好ましくは、このエネルギー互換性は、4nmより大きいフェルスター(Forster)半径(移動効率が50%に等しい、ドナー/アクセプターの距離)をもたらす。
本発明の目的に特に適したFRETパートナー対は、ドナーがテルビウムクリプテートであり、アクセプターがYFPなどの蛍光タンパク質である、以下の対である。本発明の目的に適した他のFRETパートナー対は、ドナーがユーロピウムクリプテートであり、アクセプターがXL665の商品名で知られた架橋アロフィコシアニン又はCISバイオインターナショナルにより販売されるフルオロフォアd2、又はAlexaFluor 647である。
4)FRETパートナー対のメンバー(フルオロフォア)の結合
先に示したように、FRETパートナー対のメンバーの生体物質X又はYとの結合は、1つ以上の共有結合によって直接的に、或いは以下のタイプ:タグ/抗−タグ抗体、抗原/抗体、アビジン又はストレプトアビジン/ビオチン、ハプテン/抗体の結合パートナーを介して間接的に行われる。
フルオロフォアの直接的結合は、以下の:
1)上記生体物質X又はYと蛍光タンパク質との融合タンパク質を発現させることによって;
2)上記生体物質X又はYと(一般に自殺酵素と呼ばれる)不可逆的酵素活性を有するタンパク質との融合タンパク質を発現させ、これがフルオロフォアを上記生体物質X又はY上に移動させることによって;又は
3)インテインによるスプライシングによって、達成されることができる。
インテインによるスプライシングによるこの結合技術は、The Journal of Biological Chemistry, vol.273, no.26, pp 15887-15890, 26 June 1998, 及びJ. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 7180-7181などに記載されている。
フルオロフォアの間接的な結合は以下の:
1)「リガンド/生体物質」又は「タグ/抗−タグ抗体」対を介して;
2)自然の生体物質X又はYを発現させることにより、この場合、蛍光化合物は該生体物質を特異的に認識する抗体と結合され;又は
3)タグを上記生体物質上へ移動させる自殺酵素と結合した生体物質を発現させることにより、達成されることができる。
これらの直接的及び間接的なフルオロフォアの結合方法は、当業者に周知の組換えDNA技術を使用する。
上記生体物質X又はYと不可逆的な酵素活性を有するタンパク質との融合タンパク質を発現させることによるフルオロフォアの直接的結合は、O6-アルキルグアニン−DNAアルキルトランスフェラーゼ(AGT)(PCT国際特許出願公開第WO02/083937号を参照のこと)又はデハロゲナーゼを不可逆的酵素活性を有するタンパク質として使用することが有利である。
この場合、細胞は、上記生体物質の一つをコードする核酸及び不可逆的酵素活性を有する上記タンパク質をコードする核酸でトランスフェクトされる。それらはその後、酵素活性を有する上記タンパク質に特異的な基質であって、受容体又はサブユニットGα若しくはGβγのうちの1つと結合することが望ましいフルオロフォアを担持する基質と接触させられる。
「リガンド/受容体」又は「タグ/抗−タグ抗体」対を介するフルオロフォアの間接的結合においては、上記生体物質のうちの1つ及び「タグ」と呼ばれるペプチド配列が発現され、この場合の蛍光化合物は該タグを特異的に認識する抗体と結合している。該ペプチド配列は、以下に示す「Myc」又は「FLAG」タグなどの分子生物学において一般的に使用されるものである。
「リガンド/受容体対」は、以下の対:ハプテン/抗体;DNP/抗−DNP抗体、ここでDNPはジニトロフェノールを表す;GST/抗−GST抗体、ここでGSTはグルタチオンS-トランスフェラーゼを表す;ビオチン/アビジン;6HIS/抗−6HIS抗体、ここで、6HISは6個のヒスチジンからなるペプチドである;Myc/抗−Myc抗体、ここで、MycはヒトMycタンパク質の410〜419のアミノ酸からなるペプチドである;FLAG(登録商標)/抗−FLAG(登録商標)抗体、ここでFLAG(登録商標)は、8個のアミノ酸DYKDDDDKから成る;HA/抗−HA抗体、ここでHAは9個のアミノ酸YPYDVPDYAから成るインフルエンザヘマグルチニンのエピトープである、などの2つの結合パートナーを表す。
一般的に「タグ/抗−タグ抗体」対として知られるこれらの対は、当業者に周知であり、商業的に入手可能である。
5)FRETシグナルの測定
測定されたFRETシグナルは、研究される生物学的現象と直接的に相関し:実際、ドナー蛍光化合物とアクセプター蛍光化合物間のエネルギー移動のレベルはこれらの化合物間の距離の6乗の逆数に比例する。当業者に一般的に使用されるドナー/アクセプター対のためには、(50%の移動効率に対応する)距離Roはナノメーターのオーダーであり、FRETを、生物学的相互作用の研究のための好ましいツールとしている。
FRETシグナルの変動は、生物学的現象のタイプに依存するが、一般には、ドナー及びアクセプター蛍光化合物がお互いにより近くに移動するほど、ドナー化合物からアクセプター化合物へのエネルギー移動が起こり、ドナー化合物から発せられる蛍光シグナルが減少し、アクセプター化合物から発せられるシグナルが増加し、その逆もまた真である。したがって、異なるパートナー間の相互作用を含む生物学的現象の大半は、問題の生物学的現象に依存してその距離がより大きく又は小さくなるであろう化合物に結合した、2つの蛍光化合物間のFRETの変化を測定することによって研究されることができるだろう。
FRETシグナルは様々な方法で測定されることができる:ドナーのみ、アクセプターのみ又はドナー及びアクセプターによって発せられる蛍光の測定、或いはFRETの結果としてアクセプターによって媒体中で発せられた光の偏光の変動の測定。希土類錯体などの蛍光寿命の長いドナーを使用することによって容易化される、ドナーの寿命の変動を(特に、プレートリーダーなどの単純な装置において)観察することによるFRETの測定も含めることができる。
さらに、FRETシグナルは正確な時点で、又は規則的な間隔で測定可能であり、その経時変化を研究し、それによって研究される生物学的プロセスの速度論を調べることを可能とする。
6)生物学的プロセス
使用される生体物質の性質に依存して、本発明の方法は、以下に詳細に説明するように異なる生物学的プロセスを検出することを可能とする。すべての場合において、これらのプロセスは、該プロセスに関与する2つの生体物質間の膜貫通型FRETを測定することによって研究される。
a)被験リガンドの存在下での膜貫通型受容体の3次元構造の変更
タンパク質の3次元構造が生物学的現象の間に変化しうることは知られており、1つの例は、リガンドのその受容体への結合である。それらのリガンドとの結合に応じた膜貫通型タンパク質の構造の変化は、GABA受容体又はグルタメート受容体(GluR)などの場合のように、非常に詳しく言及されることができる(Parmentier M.L., Prezeau L., Bockaert J., Pin J.P. (2002) A model for the functioning of family 3 GPCRs. Trends Pharmacol. Sci. 23(6): 268-74; Bissantz C. (2003) Conformational changes of G protein-coupled receptors during their activation by agonist binding. J. Recept. Signal Transduct. Res. 23 (2-3): 123-53)。
生体物質X及びYが同一の膜貫通型受容体であり、脂質膜が細胞膜である場合、被験リガンドの存在下でのFRETシグナルの変動は、該被験リガンドにより引き起こされた該受容体の3次元構造の変更の指標となるであろう。
本発明の方法は、タンパク質複合体の構造の変化を研究するためにも実施されることができ;これは例えば、RCP(受容体構成タンパク質)/Gタンパク質複合体の場合であり、ここで、化合物XはRCPであり、化合物YはGタンパク質であり、化合物X及びYがタンパク質複合体を形成している。化合物Xが活性化されると、化合物X及びYは相互作用を継続するが、Xの活性化により引き起こされる構造変化は、FRETシグナルを測定することによって検出されることができる(Prado M.A., Evans-Bain B., Dickerson I.M. (2002) Receptor component protein (RCP): a member of a multi-protein complex required for G-protein-coupled signal transduction. Biochem. Soc. Trans. 30(4): 460-4を参照のこと)。
b)内因性膜タンパク質の二量体化の現象
2つの生体物質X及びYが2つの膜貫通型タンパク質であり、脂質膜が細胞膜である場合、被験化合物の存在下又は不存在下でのFRETシグナルの変動は上記タンパク質間の相互作用の指標となるであろう。
かかる相互作用は、恒常的であるか又は生物学的事象によって誘発されてよい。
一定の膜受容体の機能がそれらの二量体化によって変更されることは知られている。2つの受容体が同一である場合、この二量体化はホモ二量体化であることができ、或いは受容体が異なる場合、ヘテロ二量体化であることができる。以下の:GABAB受容体、EGF受容体、代謝型グルタミン酸受容体(mGluRs)、バソプレシン受容体、β−アドレナリン受容体、オピエート受容体、ケモカイン受容体、メラトニン受容体、及び糖タンパク質ホルモン受容体は、3つの知られた受容体ファミリーにわたるかかる受容体の例として挙げられることができる。この二量体化現象は、当業者に知られており、そして文献中に広く記載されている(例えば、Sebastien Bulenger, Stefano Marullo and Michel Bouvier (2005)Emerging role of homo- and hetero-dimerization in G-protein coupled receptor biosynthesis and maturation. Trends in Pharmacological Sciences, vol. 26(3) pp131-37; Hansen J.L. Scheikh S.P. (2004) Functional consequences of 7TM receptor dimerization. Eur. J. Pharm. Sci. 23(4-5): 301-17; Vassart G., Pardo L., Costagliola S. (2004) A molecular dissection of the glycoprotein hormone receptors. Trends Biochem. Sci. 29(3): 119-26; Milligan G. (2004) G protein-coupled receptor dimerization: function and ligand pharmacology. Mol. Pharmacol. 66(1): 1-7; Terrillon S. and Bouvier M. (2004) Roles of G-protein-coupled receptor dimerization. EMBO Rep. 5, 30-34; Rios C.D., Jordan B.A. Gomes I., Devi L.A. (2001) G-protein-coupled receptor dimerization: modulation of receptor function, Pharmacol. Ther. 92(2-3): 71-87を参照のこと)。
c)細胞膜へのサイトソル内可溶性化合物の転位の現象
生体物質Xがサイトソル内可溶性化合物であり、物質Yが内因性又は外因性の膜化合物である場合、FRETシグナルの変動は、該サイトソル内可溶性化合物から該膜タンパク質へ、又は該膜タンパク質から該サイトソル内可溶性化合物への転位現象の指標となるであろう。
かかる現象の挙げられることのできる例は、細胞膜へのアレスチン分子の転位であり、これは膜貫通型タンパク質、特にGタンパク質に結合した一定の受容体のインターナリゼーション現象に関与する。Gタンパク質と結合する受容体などの膜タンパク質へ又は膜タンパク質からのGタンパク質の転位現象も挙げられることができる。
d)被験リガンドの膜貫通型受容体への結合
脂質膜が細胞膜であり、生体物質Xが細胞膜上に位置する膜貫通型受容体であり、その細胞内部分がドナー/アクセプター蛍光化合物対のメンバーで標識され、生体物質Yが上記膜貫通型受容体の潜在的なリガンドであって、一連の被験化合物を形成し、そしてドナー/アクセプター蛍光化合物対の他のメンバーで標識される場合、FRETシグナルの変動は、上記リガンドの受容体への結合の指標となるであろう。このプロセスは、コンビナトリアルケミストリーから得られた一連の化合物のスクリーニングのために特に有利である。
同じタイプのプロセスが、以下の:この場合、Xは細胞膜上に位置する膜貫通型受容体であり、その細胞内部分がドナー/アクセプター蛍光化合物対のメンバーで標識され、Yは上記膜貫通型受容体の知られたリガンドであり、ドナー/アクセプター蛍光化合物対の他のメンバーで標識されており;被験化合物が測定媒体に加えられ、そしてFRETシグナルの変動がこの化合物の存在下及び不存在下で決定される、所謂競合法によって実施されることができる。被験化合物が実際に受容体Xに結合することができる場合、それは、受容体Xと結合するためにリガンドYと競争し、その結果、膜貫通型FRETシグナルの変動が生じる。このプロセスも、一連の化学化合物のスクリーニングのために有利に使用される。
ここに、本発明は以下の例示的であるが非制限的な実施例によってより詳細に記載される。
実施例1:分子構築物
図1に図式的に示される2つの構築物が使用された:
−構築物1:HA-GABAB R-1(「HA-GB1」)+FLAG-GABAB R-2(FLAG-GB2)
−構築物2:HA-GABAB R-1(「HA-GB1」)+FLAG-GABAB R-2 YEP(FLAG-GB2-YFP)
実施例2:試薬
以下の試薬を以下の実験において使用する:
−以下のテルビウムクリプテートで標識した抗−FLAG抗体
Figure 2009506336
−Alexa647で標識した抗−HA抗体:抗−HA抗体をAlexa647サクシニミジルエステル(Molecular Probes, カタログ番号A-2006)で標識した。標識反応を、抗体1モルあたり4モル過剰のAlexa 647と、0.1M炭酸緩衝液、pH9中、室温で30分間実施した。抗体と反応しなかった過剰の蛍光プローブを排除クロマトグラフィー(Pharmacia Biotech G-25スーパーファインゲル)によって除去する。コンジュゲートの吸収スペクトルによって測定した抗体の最終標識率は、抗体あたり、2.6Alexa 647である。
実施例3:TR-FRETの測定
TR-FRETシグナルを、それぞれ50,000又は100,000細胞を含むウエル中で測定し、最終体積100μl中の実施例1に記載の分子構築物を含む細胞に以下の試薬を加える(図2):
1A:PRK6細胞+テルビウムクリプテートと結合した抗−FLAG抗体(以下、「抗−FLAG/テルビウムクリプテート」という)最終1nM+Alexa 647と結合した抗−HA抗体(以下、「抗−HA/A647」という)最終3nM;
1B:HA-GB1及びFLAG-GB2を発現するPRK6細胞+抗−FLAG/テルビウムクリプテート最終1nM;
1C:HA-GB1及びFLAG-GB2を発現するPRK6細胞+抗−FLAG/テルビウムクリプテート最終1nM+抗−HA/A647最終3nM;
2A:PRK6細胞+抗−FLAG/テルビウムクリプテート最終1nM+抗−HA/A647最終3nM;
2B:HA-GB1及びFLAG-GB2-YEPを発現するPRK6細胞+抗−FLAG/テルビウムクリプテート最終1nM;
2C:HA-GB1及びFLAG-GB2-YEPを発現するPRK6細胞+抗−FLAG/テルビウムクリプテート最終1nM+抗−HA/A647最終3nM。
各実験について、発光された蛍光の測定の前にウエルを4℃で20時間インキュベートした。
条件1C及び2Cは、二量体の発現が2つの試験条件下でおよそ同じであるか否かを知ることを可能とする。条件2B及び2Cは、テルビウムとYEP間の可能なFRETを解明することを可能とする。1A、1B及び2Aは対照実験である。
実施例4:テルビウムクリプテートとA647の間の「細胞外」FRETの測定
実施例3に記載の1A、1B、2B、2A、1C及び2Cの条件下での細胞のインキュベーション後、ウエルから発せられた蛍光を、Analyst(Molecular Devices)、TRF Digitalモード、ディレイ時間50マイクロ秒、インテグレーション時間400マイクロ秒、励起波長330nm(フィルター330/80)、二色性BBUV、発光:テルビウムについては490nm及びA647については682nmで検出、で測定する。アクセプター化合物により発せられたシグナルは、測定シグナルの比を考慮して、ドナー化合物により発せられたシグナルによって較正する。
図3に示した結果は、デルタF値658%に相当する、テルビウム及びA647の存在下での二量体GB1/GB2の比(R)の増加を示し、デルタFは、以下のように計算される:
Figure 2009506336
この実験は、二量体がYFPを含む場合にシグナルのわずかな減少が観察されるとしても、使用する分子構築物に関わらず細胞外FRETが起こることを示す(デルタF=461%)。これは、受容体の発現レベルのわずかな相違、又はテルビウム/A647 FRET及びテルビウム/YEP FRETの間の競合の存在のいずれかによって説明可能である。
テルビウムクリプテートがテルビウムクリプテートで置換された場合、又は100,000細胞を含むウエルについて、類似の結果が得られる。
実施例5:テルビウムクリプテート及びYEP間の膜貫通型FRETの測定
実施例3に記載の1A、1B、2B、2A、1C及び2Cの条件下での細胞のインキュベーション後、ウエルにより発せられた蛍光を、Analyst(Molecular Devices)、TRF Digitalモード、ディレイ時間50マイクロ秒、インテグレーション時間400マイクロ秒、励起波長330nm(フィルター330/80)、二色性BBUV、発光:テルビウムについては490nm及びYEPについては520nmで検出、で測定する。アクセプター化合物により発せられたシグナルは、測定シグナルの比を考慮して、ドナー化合物により発せられたシグナルにより較正する。
図4に示す結果は、デルタF値37〜40%に相当する、テルビウム及びA647の存在下で観察された二量体GB1/GB2の比(R)の増加を示す。
この実験は、細胞膜の外側表面上に位置するテルビウムクリプテートとこの膜の内側表面上に位置するYEPの間の膜貫通型TR-FRETの存在を最初に示すものである。
テルビウムクリプテートがテルビウムクリプテートで置換された場合、又は100,000細胞を含むウエルについて、類似の結果が得られる。
Figure 2009506336
(原文記載なし)

Claims (22)

  1. FRET測定法を用いて生物学的プロセスを解明する方法であって、以下のステップ:
    一対のFRETパートナーの第一のメンバーと結合した生体物質X及び前記FRETパートナー対の第二のメンバーと結合した第二の生体物質Y、前記FRETパートナー対の長寿命のエネルギー供与メンバー、並びに脂質膜の両側に位置する上記FRETパートナー対のメンバーを、前記脂質膜を含む測定媒体に組み込み;
    前記エネルギー供与メンバーの励起波長で前記測定媒体を励起し;そして
    前記媒体中で発光された前記FRETシグナル又は該シグナルにおける変動を測定する、
    を含むことを特徴とする、前記方法。
  2. 前記生体物質が、以下の:内因性又は外因性の膜タンパク質、膜貫通型タンパク質、サイトソル内可溶性化合物、被験リガンド及び抗体から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記脂質膜が、以下の:細胞膜、小胞体膜、ミトコンドリア二重膜、リソソーム膜、核膜、及びゴルジ体膜から選ばれる生体膜であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 化学的刺激、熱刺激、電気的刺激及び機械的刺激から選ばれる、前記測定媒体を刺激するステップを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記刺激が被験化学化合物を前記測定媒体に加える化学的刺激であり、そして前記FRETシグナルがこの被験化合物の存在下及び不存在下で測定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記生物学的プロセスが、膜貫通型受容体のコンホメーションの変化であって、ここで、前記生体物質X及びYが、膜の両側においてドナー蛍光化合物及びアクセプター蛍光化合物で標識された同一の膜貫通型受容体であり、さらにここで、前記被験化合物が前記膜貫通型受容体に結合可能な化合物であり、前記FRETシグナルの変動が前記被験化合物の存在下における前記受容体のコンホメーションの変更の指標であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記生体物質X及びYが膜貫通型タンパク質であり、前記生物学的プロセスがこれらの2つのタンパク質間の相互作用における変動であり、前記FRETシグナルにおける変動が前記タンパク質間の相互作用における変動の指標であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 前記膜貫通型タンパク質X及びYが同じタンパク質であり、それらの一方がドナー蛍光化合物で標識され、かつ他方がアクセプター蛍光化合物で標識され、該ドナー及びアクセプター蛍光化合物が前記膜の両側に位置しており、前記FRETシグナルにおける変動がホモ二量体化現象の指標であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記測定された相互作用が、GABAB受容体のホモ二量体化であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記測定された相互作用が、ヘテロ二量体化であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. 前記膜貫通型タンパク質の二量体化に影響を及ぼすことのできる被験リガンドが前記測定媒体に加えられ、そして、前記FRETシグナルが前記被験リガンドの存在下及び不存在下で測定されることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記生体物質Xがサイトソル内可溶性化合物であり、かつ、前記生体物質Yが内因性又は外因性膜タンパク質であり、前記FRETシグナルにおける変動が前記サイトソル内可溶性化合物の前記膜タンパク質へ又は前記膜タンパク質からの転位現象の指標であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  13. 前記サイトソル内可溶性化合物の前記膜タンパク質への又は前記膜タンパク質からの転位に影響を及ぼすことのできる被験化合物が前記測定媒体に加えられ、そして、前記FRETシグナルが前記被験化合物の存在下及び不存在下で測定されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 前記膜タンパク質が膜貫通型受容体であり、かつ、前記サイトソル内可溶性化合物がアレスチン又はGタンパク質であることを特徴とする、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記生体物質Xが細胞膜上に位置する膜貫通型受容体であり、その細胞内部分がドナー/アクセプター蛍光化合物対のメンバーで標識され、かつ、前記生体物質Yが前記膜貫通型受容体の潜在的なリガンドであって一連の被験化合物の一部を形成しており、前記ドナー/アクセプター蛍光化合物対の他のメンバーで標識され、かつ、前記化合物Yの存在下又は不存在下での前記FRETシグナルにおける変動がYの前記膜貫通型受容体への結合の指標であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  16. 前記生体物質Xが細胞膜上に位置する膜貫通型受容体であり、その細胞内部分がドナー/アクセプター蛍光化合物対のメンバーで標識され、かつ、前記生体物質Yが前記膜貫通型受容体の知られたリガンドであって前記ドナー/アクセプター蛍光化合物対の他のメンバーで標識され、かつ、被験化合物が前記測定媒体に加えられ、前記被験化合物の存在下又は不存在下での前記FRETシグナルにおける変動が前記被験化合物の前記膜貫通型受容体Xへの結合の指標であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  17. 長寿命を有する前記フルオロフォア化合物が100ナノ秒〜5000マイクロ秒、好ましくは100〜3000マイクロ秒の寿命を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 長寿命を有する前記フルオロフォアが希土類キレート又は希土類クリプテートであり、好ましくは該希土類がユーロピウム及びテルビウムから選択されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 長寿命を有する前記フルオロフォアがピリジン単位を含む希土類クリプテートであることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. 長寿命を有する前記フルオロフォアがテルビウムクリプテート又はキレートであり、かつ、前記アクセプター蛍光化合物が蛍光タンパク質であることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 前記アクセプターフルオロフォアが、ローダミン、シアニン、スクアラン、BODIPY、フルオレセイン、AlexFluorファミリーの化合物、量子ドット、B-フィコエリスリン、R-フィコエリスリン、C-フィコシアニン及びアロフィコシアニンなどのフィコビリタンパク質、GFR及びその誘導体、YFP、CFP並びに蛍光サンゴタンパク質から選ばれることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記生体物質X又はYと前記ドナー及びアクセプター蛍光化合物の結合が以下の:共有結合による結合;ビオチン/ストレプトアビジン系又は6HIS/抗−6HIS抗体、FLAG/抗−FLAG抗体、DNP/抗−DNP抗体、GST/抗−GST抗体、c-myc/抗−c-myc抗体及びHA/抗−HA抗体系から選ばれるタグ/抗−タグ抗体系;並びに標識される前記物質X又はYに特異的な抗体を介する結合から選ばれることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
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