JP2009504672A - メラノコルチン受容体特異的ピペラジンおよびケト−ピペラジン化合物 - Google Patents
メラノコルチン受容体特異的ピペラジンおよびケト−ピペラジン化合物 Download PDFInfo
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Abstract
一般式:
【化1】
(式中、X、W、J、Q、L1、L2、L3、R1a、R1b、R2a、およびR2bは、本明細書に規定したとおりであり、星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)のメラノコルチン受容体特異的化合物および医薬上許容されるそれらの塩。本明細書に開示した化合物は1つまたは複数のメラノコルチン受容体に結合し、1つまたは複数のメラノコルチン受容体に関してアゴニスト、部分アゴニスト、アンタゴニスト、逆アゴニストもしくは逆アゴニストのアンタゴニストであってよく、そして詳細には肥満症および関連状態の治療を含む、1つまたは複数のメラノコルチン受容体関連状態もしくは障害を治療するために使用できる。
【選択図】なし
【化1】
(式中、X、W、J、Q、L1、L2、L3、R1a、R1b、R2a、およびR2bは、本明細書に規定したとおりであり、星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)のメラノコルチン受容体特異的化合物および医薬上許容されるそれらの塩。本明細書に開示した化合物は1つまたは複数のメラノコルチン受容体に結合し、1つまたは複数のメラノコルチン受容体に関してアゴニスト、部分アゴニスト、アンタゴニスト、逆アゴニストもしくは逆アゴニストのアンタゴニストであってよく、そして詳細には肥満症および関連状態の治療を含む、1つまたは複数のメラノコルチン受容体関連状態もしくは障害を治療するために使用できる。
【選択図】なし
Description
本発明は、1つまたは複数のメラノコルチン受容体に結合し、1つまたは複数のメラノコルチン受容体に関してアゴニスト、アンタゴニスト、混合アゴニスト−アンタゴニスト、逆アゴニストもしくは逆アゴニストのアンタゴニストである、四置換ピペラジン化合物、ならびに肥満および関連性エネルギー恒常性の障害および疾患の治療を含む、代謝、免疫、感染関連性およびその他のメラノコルチン受容体媒介性障害を治療するためのそれらの使用に関する。
正常ヒトメラニン形成細胞および黒色腫細胞上で発現するメラノコルチン−1受容体(MC1−R)、副腎の細胞中で発現する副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)に対するメラノコルチン−2受容体(MC2−R)、主として視床下部、中脳および脳幹内の細胞中で発現するメラノコルチン−3およびメラノコルチン−4受容体(MC3−RおよびMC4−R)、ならびに広く分布する組織中で発現するメラノコルチン−5受容体(MC5−R)を含む、1ファミリーのメラノコルチン受容体のタイプおよびサブタイプは同定されている。
一般に、MC1−Rに対して特異的な化合物は、黒色腫の治療に有用であると考えられている。MC3−RもしくはMC4−Rに対して特異的な化合物は、食物摂取量および体重増加を弱めるための薬剤としての使用を含むエネルギー恒常性の調節のため、体重増加助剤としての食欲不振の治療における使用のため、肥満症の治療のため、ならびにその他の食物摂取量の治療および代謝関連目的のために有用であると考えられている。MC3−RおよびMC4−Rに対して特異的な化合物は、さらに男性の勃起機能不全および女性の性的機能不全を含む性的機能不全を治療するための薬剤として使用できる。MCR−1アゴニストなどの他のメラノコルチン受容体特異的化合物は、UV太陽放射の有害な作用に対する化学予防薬として機能する、皮膚におけるメラニン産生を増加させるための日焼け剤として使用できる。MCR−1およびMCR−3に対して特異的な化合物は、さらに炎症性プロセスの調節に有用な可能性がある。
個別のメラノコルチン受容体に対する高特異性を備える化合物、ならびに特異的メラノコルチン受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニストのいずれかである化合物に対する大きな必要がある。メラノコルチン受容体に対する高親和性化合物は、アゴニストまたはアンタゴニストのいずれかとして、メラノコルチン受容体に関連する様々な生理学的応答を利用するために使用できる。さらに、メラノコルチン受容体は様々なサイトカインの活性に作用を及し、そしてメラノコルチン受容体に対する高親和性化合物はサイトカイン活性を調節するために使用できる。
メラノコルチンもしくは関連受容体に対して特異的であると主張されるWO02/070511(Bristol−Myers Squibb Company)、WO02/059095(Eli Lilly and Company)、およびWO00/74679(Merck & Co.,Inc.)に開示されたようなピペラジンおよびピペリジン化合物は知られている。しかし、一般にそのような化合物はせいぜい2つの官能置換基しか有しておらず、親和性および特異性が相当に不良であり、薬剤化合物として使用するためには適合しない。メラノコルチンおよびその他の受容体などの個別の受容体に対する高特異性を備える化合物、ならびにそのような受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニストである化合物に対する大きな必要がある。そのような受容体に対する高親和性化合物は、アゴニストまたはアンタゴニストのいずれかとして、受容体に関連する様々な生理学的応答を利用するために使用できる。そこで、より高い親和性および特異性を含むより選択的な化合物、および詳細には、少なくとも3または4つの生物活性置換基を有する化合物に対する必要が存在する。本発明は、その必要を解決する。
The Proctor & Gamble CompanyへのWO02/085925,「Melanocortin Receptor Ligands」は、ケトピペラジン構造およびその合成方法を開示しているが、ピペラジン構造、4つ以上の置換基を備えるピペラジン構造、ピペラジン構造を合成する方法、4つ以上の置換基を備えるピペラジン構造を合成する方法、または光学的に純粋な構造を合成する方法を開示していない、そしてさらに単一D−PheもしくはD−Nal残基である単一置換基を備える構造、または任意でアミンキャッピング基を備えるそれらの誘導体もしくはホモログは開示していない。
公開番号US2004/0224957A1として公表された本出願と同一所有権者による米国特許出願第10/837,519号は、1つまたは複数のメラノコルチン受容体に対して特異的なピペラジン化合物またはケトピペラジン化合物を開示しているが、1つの置換基が少なくとも1つのカチオン性中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位を含み、残りの3つの置換基各々が環状構造を含む4つの置換基を備えるピペラジン化合物は開示していない。
所定の目的、方法、合成スキーム、有用性、適用、定義、プロトコールおよびその他の開示に関して、本出願は、2004年1月21日に提出された「Piperazine Melanocortin−Specific Compounds」と題する米国特許出願第10/762,079号および2002年8月12日に提出された「Peptidomimetics of Biologically Active Metallopeptides」と題する国際特許出願PCT/US02/25574、国際特許出願WO03/013571に関連する;上記の特許出願各々の明細書は、あたかも完全に記載されているかのように参照して本明細書に組み込まれる。
依然として、食物摂取量および体重増加を弱めるための薬剤としての使用、肥満症を治療するため、およびその他の食物摂取量の治療および代謝関連目的を含むエネルギー恒常性の調節に関連する状態を治療するためのMC4−Rに対して特異的な化合物に対する大きな必要が存在する。
1つの側面において本発明が提供するのは、構造Iの式:
(式中、
Jは、置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
Qは、フェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される芳香族炭素環である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素または窒素からなる群から選択される1〜9個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
であり、R2aおよびR2bの残りは水素であり、R1aおよびR1bは各々水素であり、R1aおよびR1bは一緒に=Oを形成する、またはR1aおよびR1bの1つはC1〜C6脂肪族直鎖もしくは分枝鎖であり、R1aおよびR2bの残りは水素である、
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの1つは
であり、そしてR1aおよびR1bの残りは水素であるように選択される;
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩である。構造Iの化合物において、Jは、未置換または1つまたは複数の環置換基で置換されている
であってよい。置換されている場合、Jは、ヒドロキシル、ハロゲン、スルホンアミド、アルキル、−O−アルキル、アリール、および−O−アリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の環置換基で置換されていてもよい。
Jは、置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
Qは、フェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される芳香族炭素環である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素または窒素からなる群から選択される1〜9個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの1つは
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩である。構造Iの化合物において、Jは、未置換または1つまたは複数の環置換基で置換されている
構造Iの化合物において、Qは、
(式中、R3a、R3bおよびR3cは、任意の環置換基であり、1つまたは複数が存在する場合は、同一もしくは相違しており、独立してヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、−O−アルキル、アリール、もしくは−O−アリール基である)であってよい。ある側面では、R3a、R3bもしくはR3cの少なくとも1つは、−CH3もしくは−O−CH3であってよい。また、別の側面では、R3a、R3bもしくはR3cの少なくとも1つは−Clもしくは−CF3であってよい。
構造Iの化合物において、−L3−Qおよび−L1−Jは同一であり、QおよびJはフェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される芳香族炭素環であってよい。
構造Iの化合物におけるWは、アミン、アミド、アルコール、カルボン酸、エーテル、エステル、グアニジンもしくはウレア、上記の2つ以上、または上記の組み合わせを含みうる。従って、Wは、式:
(式中、
R4は、
NH、
O、
R5がNもしくはOを含むことを前提として、CH2、
R5がNもしくはOを含むことを前提として、C6H5、
N(CH2)z(N(CH2)zはR5と一緒に環を形成する)、
N((CH2)y−CH3)、
NH−C(=O)、
NH−C(=O)−NH、
C(=O)、
C(=O)−NH、
C(=O)−O、または
O−C(=O)である;
R5は、
NH2、
OH、
R4がNもしくはOを含むことを前提として、CH3、
NH−(−CH2)z(NH−(CH2)zはR4と一緒に環を形成する)、
NH−(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)2、
NH−(CH2)z−NH2、
NH−(CH2)z−NH−(CH2)y−CH3、
NH−(CH2)z−N−((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−NH2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=N((CH2)y−CH3))−NH2、
NH−C(=NH)−NH2、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−NH2、
N(−(CH2)y−CH3)−(CH2)z−NH(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)−(CH2)z−N((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=N((CH2)y−CH3))−NH(CH2)y−CH3、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−NH−(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−NH(CH2)y−CH3、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−N((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−N((CH2)y−CH3)2、
NH−C(=O)−(CH2)y−NH2、
O−(CH2)y−CH3、
SO2−NH2、
SO2−NH−(CH2)y−CH3、
SO2−N(−(CH2)y−CH3)2、
SO2−(CH2)y−CH3、
(式中、位置1〜5の1つまたは複数は、位置1についてはNから、および位置2〜5についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、位置1〜5の0、1または2つは、位置1およびR6が結合している位置であってCを含まない場合はNから、さもなければS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が1つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、位置1〜5の1つまたは複数は、位置1および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜5についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が1つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、位置1〜5の1つまたは複数は任意で、位置1、R6が結合している位置であってCを含まない場合、および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜5についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が1つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、オキソは環炭素に結合しており、位置1〜5の残りの1つまたは複数は任意で、位置1および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜5についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が1つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、オキソは環炭素に結合しており、位置1〜5の1つまたは複数は任意で、位置1、R6が結合している位置であってCを含まない場合、および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜5についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、位置1〜6の1つまたは複数は、位置1についてはNから、および位置2〜6についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、位置1〜6の0、1または2つは、位置1およびR6が結合している位置であってCを含まない場合についてはNから、およびさもなければS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が2つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、位置1〜6の1つまたは複数は、位置1および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜6についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が2つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、位置1〜6の1つまたは複数は任意で、位置1、R6が結合している位置であってCを含まない場合、および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜6についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、
(式中、SもしくはOである位置が2つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、オキソは環状炭素に結合しており、位置1〜6の残りの1つまたは複数は任意で、位置1および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜6についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)、または
(式中、SもしくはOである位置が2つを超えないことを前提として、隣接環原子間の少なくとも1つの結合は二重結合であり、オキソは環状炭素に結合しており、位置1〜6の1つまたは複数は任意で、位置1、R6が結合している位置であってCを含まない場合、および二重結合位置についてはNから、さもなければ位置2〜6についてはS、OもしくはNHから選択されるヘテロ原子である)である;
R8は、ヒドロキシル、(CH2)y−CH3、(CH2)y−NH2、NH−(CH2)y−CH3もしくはN(−(CH2)y−CH3)2である;
tは、0〜5の指標値である;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、各々の場合に独立して0〜5の指標値である;
上記における任意のNHもしくはNH2は、各々N−PrgもしくはNH−Prgによって置換されてよいが、各Prgは独立してアミン保護基であることを前提とする)であってよい。上記において、環内に円を含むように書かれた環状構造では、当然ながら、当該環状構造は1つの二重結合を含む、または1つを超える二重結合を含みうる。特に、円の使用により、可能なかぎりのすべての二重結合が存在することを意味されるわけではない。各Prgは、独立してアセチル、アダマンチルオキシ、ベンゾイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、メシチレン−2−スルホニル、4−メトキシ−2,3−6−トリメチル−ベンゼンスルホニル、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、もしくはトシルであってよい。
R4は、
NH、
O、
R5がNもしくはOを含むことを前提として、CH2、
R5がNもしくはOを含むことを前提として、C6H5、
N(CH2)z(N(CH2)zはR5と一緒に環を形成する)、
N((CH2)y−CH3)、
NH−C(=O)、
NH−C(=O)−NH、
C(=O)、
C(=O)−NH、
C(=O)−O、または
O−C(=O)である;
R5は、
NH2、
OH、
R4がNもしくはOを含むことを前提として、CH3、
NH−(−CH2)z(NH−(CH2)zはR4と一緒に環を形成する)、
NH−(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)2、
NH−(CH2)z−NH2、
NH−(CH2)z−NH−(CH2)y−CH3、
NH−(CH2)z−N−((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−NH2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=N((CH2)y−CH3))−NH2、
NH−C(=NH)−NH2、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−NH2、
N(−(CH2)y−CH3)−(CH2)z−NH(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)−(CH2)z−N((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=N((CH2)y−CH3))−NH(CH2)y−CH3、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−NH−(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−NH(CH2)y−CH3、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−N((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−N((CH2)y−CH3)2、
NH−C(=O)−(CH2)y−NH2、
O−(CH2)y−CH3、
SO2−NH2、
SO2−NH−(CH2)y−CH3、
SO2−N(−(CH2)y−CH3)2、
SO2−(CH2)y−CH3、
R8は、ヒドロキシル、(CH2)y−CH3、(CH2)y−NH2、NH−(CH2)y−CH3もしくはN(−(CH2)y−CH3)2である;
tは、0〜5の指標値である;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、各々の場合に独立して0〜5の指標値である;
上記における任意のNHもしくはNH2は、各々N−PrgもしくはNH−Prgによって置換されてよいが、各Prgは独立してアミン保護基であることを前提とする)であってよい。上記において、環内に円を含むように書かれた環状構造では、当然ながら、当該環状構造は1つの二重結合を含む、または1つを超える二重結合を含みうる。特に、円の使用により、可能なかぎりのすべての二重結合が存在することを意味されるわけではない。各Prgは、独立してアセチル、アダマンチルオキシ、ベンゾイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、メシチレン−2−スルホニル、4−メトキシ−2,3−6−トリメチル−ベンゼンスルホニル、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、もしくはトシルであってよい。
他の側面において、構造Iの化合物は、式:
(式中、
R7は、Hもしくは=Oである;
R8は、水素もしくはN(R9aR9b)である;
R9aおよびR9bは、各々独立して水素、アセチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソブチル、ベンジル、ベンゾイル、ヘキサノイル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘプタノイル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、もしくはポリエチレングリコールである;
vは、各々の場合に独立して0〜2の指標値である;および
yは、各々の場合に独立して0〜5の指標値である;
R8が水素でない場合は、星印で表示した隣接炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する。ここで、R9a及びR9bがポリエチレングリコールの場合、それは100〜50,000の式分子量を有する。
R7は、Hもしくは=Oである;
R8は、水素もしくはN(R9aR9b)である;
R9aおよびR9bは、各々独立して水素、アセチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソブチル、ベンジル、ベンゾイル、ヘキサノイル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘプタノイル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、もしくはポリエチレングリコールである;
vは、各々の場合に独立して0〜2の指標値である;および
yは、各々の場合に独立して0〜5の指標値である;
R8が水素でない場合は、星印で表示した隣接炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する。ここで、R9a及びR9bがポリエチレングリコールの場合、それは100〜50,000の式分子量を有する。
構造Iの化合物の1つの側面において、R2aおよびR2bの1つは
であり、R2aおよびR2bの残りならびにR1aおよびR1bの両方は水素である。
本発明においてさらに提供されるのは、構造IIの式:
(式中、
各Jは、独立して置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
であり、R2aおよびR2bの残りは水素であり、R1aおよびR1bは各々水素であり、R1aおよびR1bは一緒に=Oを形成する、またはR1aおよびR1bの1つはC1〜C6脂肪族直鎖もしくは分枝鎖であり、R1aおよびR2bの残りは水素である、
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの1つは
であり、そしてR1aおよびR1bの残りは水素であるように選択される;
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩である。構造IIの化合物において、各Jは、独立して未置換または1つまたは複数の環置換基で置換されている
であってよく、Jは、ヒドロキシル、ハロゲン、スルホンアミド、アルキル、−O−アルキル、アリール、および−O−アリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の環置換基で置換されていてもよい。また、構造IIの化合物のある側面では、−L3−Jおよび−L1−Jは同一であってよい。
本発明においてさらに提供されるのは、構造IIの式:
各Jは、独立して置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの1つは
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩である。構造IIの化合物において、各Jは、独立して未置換または1つまたは複数の環置換基で置換されている
本発明は、構造Iもしくは構造IIの化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物をさらに提供する。そのような医薬組成物は、ヒトもしくは非ヒト哺乳動物においてメラノコルチン受容体機能を作用させるために使用できる。そのような医薬組成物はさらに、本医薬組成物をヒトもしくは非ヒト哺乳動物へ医薬有効量で投与する工程によって、ヒトもしくは非ヒト哺乳動物におけるメラノコルチン受容体機能における変化に反応した状態を治療するために使用できる。その状態は男性の性的機能不全、女性の性的機能不全、摂食障害、適正体重超過、肥満症、適正体重不足および悪液質からなる群から選択されてよい。
本発明は、1つまたは複数のMC1−R、MC3−R、MC4−R、もしくはMC5−Rを含む、メラノコルチン受容体のアゴニストである化合物をさらに提供する。または、本化合物は、1つまたは複数のMC1−R、MC3−R、MC4−R、もしくはMC5−Rを含む、メラノコルチン受容体のアンタゴニストである。または、本化合物は、1つまたは複数のMC1−R、MC3−R、MC4−R、もしくはMC5−Rを含む、メラノコルチン受容体の逆アゴニストである。または本化合物は、1つまたは複数のMC1−R、MC3−R、MC4−R、もしくはMC5−Rを含む、メラノコルチン受容体の逆アゴニストのアンタゴニストである。
本発明は、メラノコルチン受容体の活性に関連する障害もしくは状態を変化させるための方法であって、患者に医薬有効量の本発明の化合物を投与する工程を含む方法をさらに含む。1つの実施形態では、障害もしくは状態は、悪液質などの摂食障害である。また別の実施形態では、障害もしくは状態は、肥満症およびエネルギー恒常性の関連性障害である。さらにまた別の実施形態では、障害もしくは状態は、勃起機能不全または女性の性的機能不全などの性的機能不全である。
本発明の1つの目的は、四置換ピペラジンの立体配座的に限定された光学的に純粋な異性体であって、ペンダント基置換基は、結果として生じる環状化合物が関連する逆ターンペプチド構造を生物学的に模倣するように、アミノ酸成分、アミノ酸側鎖部分もしくはそれらの誘導体である異性体を提供することである。
本発明のまた別の目的は、光学的に純粋な四置換ピペラジン化合物の合成方法を提供することである。
本発明のまた別の目的は、H、O、S、もしくはハロゲン以外の任意の成分からなるペンダント基などの4つのペンダント基を備えるピペラジン化合物を提供することである。
本発明のまた別の目的は、ペンダント基が提供される、ペンダント基がアミノ酸側鎖部分である、またはアミノ酸側鎖部分を含むピペラジンコア化合物を提供することである。
本発明のまた別の目的は、そのような化合物が1つまたは複数のメラノコルチン受容体に対して特異的である四置換ピペラジン化合物を提供することである。
本発明のまた別の目的は、本発明の四置換ピペラジン化合物の合成方法を提供することである。
本発明のその他の目的、長所および新規な特徴、ならびに詳細な適合性の範囲については、一部は下記の詳細な説明において記載されており、当業者であれば一部は以下の試験に基づいて明白に理解でき、または本発明の実践によって学ぶことができる。
本発明では、4つの記述子を用いてピペラジンまたはケトピペラジン環を使用できることが開示されたが、各記述子は所与の環状原子に共有結合された個別ペンダント基であり、そして少なくとも3つの記述子は環状構造を含む。環状構造における、記述子もしくはペンダント基各々の中の環は、複素環もしくは炭素環であってよく、そしてそのような環の少なくとも2つは芳香族である。4つの記述子を使用することによって、本発明者らは、環、および立体構造の光学異性は、最も関連する化学的環境に記述子を配置して、一般に所望の構造内に固定され、それによってより密接に所望のファーマコフォアを模倣することをさらに見いだした。本発明には、ピペラジン化合物と共にケトピペラジン化合物も含まれる。従って、以下に例示する化合物が、本発明の範囲内に含まれる:
(式中、L1、L2、L3、J、W、Q及びyは、発明の概要にて定義されている。)。
本発明には、さらに五置換のピペラジンまたはケトピペラジン化合物であって、5番目の置換基がC1〜C6の直鎖または分岐脂肪鎖である化合物が含まれる。以下はこの種の代表的な例であるが、当然ながら以下のメチル基は、任意のC1〜C6の直鎖または分岐脂肪鎖であってよい:
(ここでも、式中のL1、L2、L3、J、W、Q及びyは、発明の概要にて定義されている。)。
このように本発明は、4つの置換基を備え、そのうち少なくとも3つは環状構造を含む、薬剤設計のための四置換または五置換のピペラジンまたはケトピペラジンテンプレートの使用を開示される。本発明はさらに、好ましくは本明細書に開示した合成スキームもしくはそれらの変形によって作製された、エナンチオマー的に純粋な化合物に関する。伝統的なピペラジン環は、立体配座的に動的な6員環構造である。それは、一般には椅子形、舟形、ねじれ椅子形もしくはねじれ舟形配座と呼ばれる、様々な立体配座状態で存在することができる。構造状態におけるこの動力論のために、環上の記述子の位置は単一立体配座状態における環を安定化させることに重要な役割を果たす;適切な立体配座状態が選択されると、これは分子をその受容体に対してより選択的にさせることを導く。例えば、2つのかさ高い記述子の1、3軸方向配置はこれらの2つの基間の不都合な立体的相互作用を誘発し、そこで椅子形配座をエネルギー的により不安定にさせる。結果として、椅子形配座は、ねじれ椅子形または舟形配座を生じさせるので余り好ましくない。ねじれ椅子形もしくは舟形配座は、所望の受容体との相互作用に特異的に関連する、記述子の特異的立体化学的配置を生じさせる。そこで、2つの記述子の1、3軸方向配置の結果として生じる立体配座は、所与の受容体サブタイプに対してより選択的な構造を生じさせる可能性がある。
さらにまた別の実施形態では、本発明は、G−タンパク質結合受容体系に特異的であるピペラジンまたはケトピペラジン化合物について記載するが、そのような系はメラノトロピンもしくはメラノコルチン受容体(MC1−R、MC3−R、MC4−RおよびMC5−R)を含むがそれらに限定されない。
さらにまた別の実施形態では、本発明は、ピペラジンまたはケトピペラジン化合物の合成についての新規なスキームおよび方法を提供する。
<定義>本発明の記述へさらに進む前に、所定の用語は本明細書に記載するように規定されている。
本発明において使用する「アミノ酸」、および本明細書および特許請求項の範囲に使用される用語には、それらの一般的な3文字略語および一文字略語の両方で言及される知られている天然型タンパク質アミノ酸が含まれる。一般に、その教示が本文および11〜24頁に記載された表を含めて本明細書に参照して組み込まれるSynthetic Peptides:A User’s Guide,GA Grant,editor,W.H.Freeman & Co.,New York,1992を参照されたい。上記に記載したように、用語「アミノ酸」には、天然型タンパク質アミノ酸、非タンパク質アミノ酸、翻訳後に修飾されたアミノ酸、酵素合成されたアミノ酸、誘導体化されたアミノ酸、アミノ酸を模倣するために設計された構築物もしくは構造などの立体異性体および変形もまた含まれる。修飾されたアミノ酸および異常なアミノ酸は、一般に上記で言及したSynthetic Peptides:A User’s Guide;Hruby VJ,Al−obeidi F and Kazmierski W:Biochem J 268:249−262,1990;およびToniolo C:Int J Peptide Protein Res 35:287−300,1990に記載されている;それら全部の教示は参照して本明細書に組み込まれる。
本発明において使用する用語「アミノ酸側鎖部分」は、用語「アミノ酸」が本明細書に規定され、用語「誘導体」が本明細書に規定されているように、アミノ酸側鎖部分の任意の誘導体を含む、任意のアミノ酸の任意の側鎖を含む。そこでこれは、天然型アミノ酸中に存在する側鎖部分を含む。それは、グリコシル化アミノ酸などの修飾された天然型アミノ酸中の側鎖部分をさらに含む。それはさらに、天然型タンパク質アミノ酸、非タンパク質アミノ酸、翻訳後に修飾されたアミノ酸、酵素合成されたアミノ酸、誘導体化されたアミノ酸、アミノ酸を模倣するために設計された構築物もしくは構造などの立体異性体および変形中の側鎖部分もまた含む。例えば、本明細書に開示した任意のアミノ酸の側鎖部分は、アミノ酸側鎖部分の定義の範囲内に含まれる。
アミノ酸側鎖部分の「誘導体」には、天然型アミノ酸側鎖部分の修飾を含む、任意のアミノ酸側鎖部分への任意の修飾、または任意のアミノ酸側鎖部分における変化を含む。例えば、アミノ酸側鎖部分の誘導体には、直鎖状もしくは分枝状、環式もしくは非環式、置換もしくは未置換、および飽和もしくは不飽和のアルキル、アリールもしくはアラルキル部分が含まれる。
従来型アミノ酸残基の略記は、Manual of Patent Examining Procedure,8thEdの第2400章に提示されたようなそれらの従来の意味を有している。そこで、「Nle」はノルロイシンであり;「Asp」はアスパラギン酸であり;「His」はヒスチジンであり;「D−Phe」はD−フェニルアラニンであり;「Arg」はアルギニンであり;「Trp」はトリプトファンであり;「Lys」はリシンであり;「Gly」はグリシンであり;「Pro」はプロリンであり;「Tyr」はチロシンであり、「Ser」はセリンなどである。
本明細書および特許請求項の範囲では、用語「ホモログ」には、制限なく、(a)L−アミノ酸残基側鎖に対して置換されたD−アミノ酸残基もしくは側鎖、(b)残基もしくは側鎖に対して置換された翻訳後に修飾された残基もしくは側鎖、(c)フェニルグリシン、ホモフェニルアラニン、環置換ハロゲン化、およびフェニルアラニン残基に対するアルキル化もしくはアリール化フェニルアラニン、ジアミノproionic acid、ジアミノ酪酸、オルニチン、リシンおよびアルギニン残基に対するホモアルギニンなどの、他のそのような残基もしくは側鎖に基づく非ペプチドもしくは他の修飾されたアミノ酸残基もしくは側鎖、および(d)コードされた任意のアミノ酸残基もしくは側鎖、またはさもなければアミノ酸残基もしくは側鎖を模倣する、および少なくとも1つの同様に(中性、正もしくは負)荷電した側鎖、好ましくは類似の疎水性または親水性、および好ましくは飽和脂肪族側鎖、官能化脂肪族側鎖、芳香族側鎖もしくはヘテロ芳香族側鎖である類似の側鎖を有する構築物もしくは構造が含まれる。
用語「アルケン」には、1つまたは複数の二重炭素−炭素結合を含有する不飽和炭化水素が含まれる。そのようなアルケン基の例には、エチレン、プロペンなどが含まれる。
用語「アルケニル」には、2〜6個の炭素原子からなる一価の直鎖状炭化水素ラジカルまたは少なくとも1つの二重結合を含有する3〜6個の炭素原子からなる一価の分枝状炭化水素ラジカルが含まれる;その例には、エテニル、2−プロペニルなどが含まれる。
本明細書に規定した「アルキル」基には、直鎖状もしくは分枝状いずれかの配置におけるアルキルラジカルが含まれる。そのようなアルキルラジカルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、第3ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどが含まれる。
用語「アルキナール」には、2〜6個の炭素原子からなる一価の直鎖状炭化水素ラジカルまたは少なくとも1つの三重結合を含有する3〜6個の炭素原子からなる一価の分枝状炭化水素ラジカルが含まれる;その例には、エチニル、プロピナール、ブチニルなどが含まれる。
用語「アリール」には、6〜12個の、および任意でアルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロ、ニトロ、アシル、シアノ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、もしくはアルコキシ−カルボニルから選択される1つまたは複数の置換基で独立して置換された環状原子からなる単環式もしくは二環式芳香族炭化水素ラジカルが含まれる。アリール基の例には、フェニル、ビフェニル、ナフチル、1−ナフチル、および2−ナフチル、それらの誘導体などが含まれる。
用語「アラルキル」にはラジカル−RaRb(式中、Raはアルキレン(二価アルキル)基であり、Rbは上記に規定したアリール基である)が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル、フェニルエチル、3−(3−クロロフェニル)−2−メチルペンチルなどが含まれる。
用語「脂肪族」には、例えばアルカン、アルケン、アルキン、およびそれらの誘導体などの炭化水素鎖を備える化合物が含まれる。
用語「アシル」には、基RCO−(式中、Rは有機基である)が含まれる。1つの例はアセチル基CH3CO−である。
基もしくは脂肪族部分は、上記に規定したアルキルもしくは置換アルキル基が1つまたは複数のカルボニル[−(C=O)−]基を通して結合している場合に「アシル化」されている。
「オメガアミノ誘導体」には、末端アミノ基を備える脂肪族部分が含まれる。オメガアミノ誘導体の例には、アミノヘプタノイルならびにオルニチンおよびリシンのアミノ酸側鎖部分が含まれる。
用語「ヘテロアリール」には、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する単環式および二環式芳香族環が含まれる。5もしくは6員のヘテロアリールは単環式ヘテロ芳香族環である;その例には、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、イソキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなどが含まれる。二環式ヘテロ芳香族環には、ベンゾチアジアゾール、インドール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、ベンズイソキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、ベンゾトリアゾール、ベンゾキサゾール、イソキノリン、プリン、フロピリジンおよびチエノピリジンが含まれるがそれらに限定されない。
「アミド」には、例えばメチルアミド、エチルアミド、プロピルアミドなどのような、カルボニル基(−CO.NH2)に付着した二価窒素を有する化合物が含まれる。
「イミド」には、イミド基(−CO.NH.CO−)を含有する化合物が含まれる。
「アミン」には、アミノ基(−NH2)を含有する化合物が含まれる。
「ニトリル」には、カルボン酸誘導体であり、有機基に結合した(−CN)基を含有する化合物が含まれる。
アミノ酸側鎖部分は、その側鎖が水素結合供与体および/または水素結合受容体を含む場合は「水素結合」している。
「アミンキャッピング基」には、任意のオメガアミノ誘導体、例えばメチル、ジメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、もしくはヘキシルなどのC1〜C6直鎖もしくは分枝鎖などの基、例えばアリル、シクロプロパンメチル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、アセチル、プロピオノイル、ブタノイル、フェニルアセチル、シクロヘキシルアセチル、ナフチルアセチル、シンナモイル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、12−Ado、7’−アミノヘプタノイル、6−Ahx、Amcもしくは8−Aocなどの基を含むアシル基もしくは末端アリールもしくはアラルキル、または100〜50,000の式分子量を備えるポリエチレングリコールなどの分子を含むがそれらに限定されない末端アミンを通して付着した任意の末端基が含まれる。
医薬組成物における用語「組成物」は、有効成分、および担体を構成する不活性成分を含む生成物、ならびに任意の2つ以上の成分の組み合わせ、複合化もしくは凝集の結果として、または1つまたは複数の成分の分解の結果として、または1つまたは複数の成分の他のタイプの反応もしくは相互作用の結果として、直接的もしくは間接的に生じる任意の生成物を包含することが意図されている。したがって、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物と1つまたは複数の医薬上許容される担体および/または他の賦形剤、および任意で1つまたは複数の他の医薬上の有効成分および薬剤を混合することによって作製された任意の組成物を包含する。
本発明においては様々な化学薬品および化合物が使用されるが、下記の略語は以下の意味を有している。
Boc 第3ブチルオキシカルボニル
Cbz ベンジルオキシカルボニル
DCM ジクロロメタン
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
Fmoc 9−フルオレニルメトキシカルボニル
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
HOAt 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
IBCF イソブチルクロロホルメート
LAH 水素化アルミニウムリチウム
NMM N−メチルモルホリン
Pd/C パラジウム炭素
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TPP トリフェニルホスフィン
Boc 第3ブチルオキシカルボニル
Cbz ベンジルオキシカルボニル
DCM ジクロロメタン
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
Fmoc 9−フルオレニルメトキシカルボニル
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
HOAt 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
IBCF イソブチルクロロホルメート
LAH 水素化アルミニウムリチウム
NMM N−メチルモルホリン
Pd/C パラジウム炭素
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TPP トリフェニルホスフィン
本明細書で使用する用語「四置換ピペラジン」は、単独のH以外の、および好ましくはアミノ酸残基もしくはアミノ酸側鎖部分を含む基が各環のN員に付着しており、そしてさらに単独のH、O、Sもしくはハロゲン以外の、および好ましくはアミノ酸側鎖部分を含む基が2つの環C員に付着しているピペラジン化合物もしくはその誘導体である。
「性的機能不全」は、性交を含む正常な性的機能を阻害もしくは損なわせる任意の状態を意味する。この用語は生理学的状態には限定されず、病理もしくは障害の正式な診断を伴わない心因性状態もしくは関知された損傷を含む。性的機能不全には、男性哺乳動物における勃起機能不全および女性哺乳動物における女性の性的機能不全が含まれる。
「勃起機能不全」は、男性哺乳動物が機能的勃起、射精、もしくは両方を達成できないことを含む障害である。したがって、勃起機能不全は、インポテンスと同義語であり、性交のために十分な剛性の勃起を達成もしくは維持する不能力が含まれてよい。勃起機能不全の症状には、勃起を達成もしくは維持する不能力、射精障害、早発射精、またはオルガスムに到達する不能力が含まれ、それらの症状は個別に、または任意の組み合わせで発生することがある。勃起機能不全の増加は、年齢に関連することが多い、または身体疾患によって、もしくは薬物療法の副作用として誘発されることがある。
「女性の性的機能不全」は、性的刺激障害を含む障害である。用語「性的刺激障害」には、性的行為が完了するまでの性的興奮の潤滑−膨張反応を達成もしくは維持することの持続性もしくは再発性の不成功が含まれる。女性における性的機能不全は、さらにオルガスムの阻害および痛みを伴う、もしくは性交が困難である性交疼痛症も含まれてよい。女性の性的機能不全には、性的欲求低下障害、性的冷感症、性的刺激障害、性交疼痛症および膣痙を含む多数のカテゴリーの疾患、状態および障害が含まれるがそれらに限定されない。性的欲求低下障害には、性的空想および性的行為の欲求が持続性もしくは再発性で減少もしくは欠如しており、顕著な苦悩もしくは人間関係の問題を引き起こす障害が含まれる。性的欲求低下障害は、長年にわたる関係における倦怠もしくは惨めさ、抑うつ、ストレス、アルコールもしくは向精神薬依存性、処方箋薬からの副作用、またはホルモン欠乏症によって誘発されることがある。性的冷感症には、性的行為における快楽の減少もしくは欠如が含まれる。性的冷感症は、抑うつ、薬物、または人間関係の要素によって誘発されることがある。性的刺激障害は、エストロゲン減少、疾病、または利尿薬、抗ヒスタミン剤、抗うつ剤もしくは抗高血圧薬による治療によって誘発されることがある。性交疼痛症および膣痙は、挿入の結果として生じる疼痛を特徴とする性的疼痛障害であり、例えば、潤滑を減少させる投薬、子宮内膜症、骨盤内炎症性疾患、炎症性腸疾患または尿路問題によって誘発されることがある。
メラノコルチン受容体「アゴニスト」は、本発明の化合物を含む、メラノコルチン受容体と相互作用してメラノコルチン受容体に特徴的な薬理学的応答を開始できる内因性もしくは薬剤物質もしくは化合物を意味する。メラノコルチン受容体「アンタゴニスト」は、通常メラノコルチン受容体アゴニスト剤によって誘導されるメラノコルチン受容体関連性応答を妨害する、本発明の化合物を含む薬剤もしくは化合物を意味する。
「結合親和性」は、化合物もしくは薬剤がその生物学的標的に結合する能力を意味する。
本明細書で使用する化学名の命名プロトコールおよび構造図は、ChemDraw program(Cambridgesoft Corp.から入手できる)またはISIS Draw(MDL Information Systems,Inc.)によって利用されるような化学名の命名特徴を使用かつ依拠している。詳細には、化合物名は、ChemDraw UltraまたはISIS Drawによって利用されるAutonomプログラムを用いた構造から引き出した。
<臨床適用>本明細書に開示した化合物は、医療用途および家畜もしくは獣医学的用途の両方に使用できる。典型的には、本生成物はヒトにおいて使用されるが、他の哺乳動物においても使用できる。用語「患者」は、哺乳動物個体を意味することが意図され、このため本明細書および特許請求項の範囲を通して使用される。本発明の主要な適用はヒト患者を含むが、本発明は実験動物、家畜、動物園の動物、野生動物、愛玩動物、競技用動物またはその他の動物に適用できる。
MC1−R特異的である本発明のメラノコルチン受容体特異的化合物は、ヒト皮膚における例えばUV照射によるなどの太陽光線に誘導された腫瘍活性に対する化学予防薬として使用できる。本発明のMC1−Rアゴニスト化合物は、メラニンを生成するため、ならびにフェオメラニンをユーメラニンへ転換させるために表皮メラニン形成細胞を刺激するために使用できる。濃褐色もしくは黒色色素沈着であるユーメラニンは、黄色もしくは赤色色素沈着であるフェオメラニンより光防護性であると考えられる。メラニン形成のプロセスは、表皮メラニン形成細胞中のMC1−Rの刺激を含み、それによりこれらの色素細胞内でのチロシナーゼ酵素の刺激を媒介し、チロシンからドーパへの、そして次にドーパキノンを通してユーメラニンへの転換を誘導すると考えられている。直接の日光暴露に起因する日焼けは、表皮内のPOMC遺伝子からのメラニン親和性ペプチドの局所産生によって同一経路から生じると提案されている。そこで、ユーメラニン産生およびフェオメラニンからユーメラニンへの変換の刺激は、皮膚における太陽光線もしくはUV誘導性腫瘍活性の遮断において望ましい化学防護様式である可能性がある。したがって、本発明の強力な高親和性および高選択性MC1−Rアゴニスト化合物は、皮膚メラニン形成細胞中の腫瘍活性を誘導する有害な太陽光線もしくはUV暴露と闘うための治療用化学防護剤として使用できる。
また別の実施形態では、MC4−Rアゴニスト、部分アゴニストもしくは機能的に不活性である化合物を含むがそれらに制限されない本発明の化合物は、病的肥満症および関連状態の治療を含む、エネルギー代謝および摂食挙動を修飾するための治療薬として使用できる。肥満症であると臨床的に診断された患者の治療における使用に加えて、本発明の化合物は、減量における補助剤として、適正体重超過の患者とともに使用できる。MC4−Rアンタゴニストを含むがそれらに制限されない本発明の化合物は、疾病に起因する栄養不良および消耗である食欲不振および悪液質の治療などの摂食障害における治療薬として使用できる。食欲不振もしくは悪液質であると診断された患者の治療における使用に加えて、本発明の化合物は、適正体重不足の患者、および詳細には追加の筋肉量を得ることを望んでいる患者とともに使用できる。
さらにまた別の実施形態では、本発明の化合物は、男性の勃起機能不全および女性の性的機能不全の両方の治療を含む、性的機能不全を治療するための治療薬として使用できる。
さらにまた別の実施形態では、本発明の化合物は、詳細にはMC1−R、MC3−RおよびMC5−Rアゴニストを含む、炎症を治療するための治療薬として使用できる。
本発明のさらにまた別の実施形態では、MC5−R特異的である本発明の化合物は、皮脂産生を減少させるための薬剤として使用することができ、そこでニキビおよび関連疾患の治療において有効な可能性がある。この適用のための化合物は、便宜的には、ゲル剤、ローション剤、クリーム剤もしくは他の局所製剤を介してなど、局所適用のために調製することができる。
さらにまた別の実施形態では、本発明の化合物は、薬物もしくはアルコール依存性、抑うつ、不安ならびに関連する状態および適応の治療において使用できる。
<製剤および投与>本化合物は、錠剤、カプセル剤、カプレット、懸濁剤、粉末剤、凍結乾燥形およびエーロゾル/エーロゾル化可能な製剤を含むがそれらに限定されない当分野に知られている手段などの任意の手段によって調製することができ、バッファー(緩衝剤)、結合剤、安定剤、酸化防止剤および当分野において知られている他の薬剤と混合かつ調製することができる。本化合物は、静脈内注射、皮下注射、粘膜を通しての投与、経口投与、皮膚投与、皮膚パッチ、エーロゾルなどを含むがそれらに限定されない当分野に知られている手段などの任意の全身性もしくは部分的全身性手段によって投与されてよい。
本発明は、本発明の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物をさらに提供する。そこで本発明の化合物は、少なくとも1つの本発明の化合物を希釈剤、担体などの賦形剤、および必要に応じて安定剤、保存料、可溶化剤、バッファーなどの添加物を含む1つまたは複数の医薬上許容される担体を一緒に含む医薬組成物に調製もしくは調合することができる。調製用賦形剤には、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アカシア、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウムもしくはクエン酸ナトリウムを含むことができる。注射もしくはその他の液体投与製剤のためには、少なくとも1つまたは複数のバッファー成分を含有する水が適切であり、安定剤、保存料および可溶化剤もまた使用できる。固体投与製剤のためには、任意の様々な増粘剤、充填剤、増量剤、ならびにデンプン、糖、脂肪酸などの担体添加物を使用できる。局所投与製剤のためには、任意の様々なクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤などを使用できる。大多数の医薬製剤について、非有効成分が、本製剤の重量もしくは容積でより大きな部分を構成する。医薬製剤については、ある期間にわたって本発明の化合物の送達を実施できるように用量を処方できるように、任意の様々な定量放出、徐放性もしくは持効性製剤および添加物を使用できる。
本発明の化合物は、任意の医薬上許容される塩の形状にあってよい。本発明の化合物の酸付加塩は、適切な溶媒中で、本化合物と塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸もしくはメタンスルホン酸などの過剰の酸から調製される。酢酸塩形は、特に有用である。本発明の化合物が酸性部分を含む場合は、適切な医薬上許容される塩は、ナトリウムもしくはカリウム塩などのアルカリ金属塩、またはカルシウムもしくはマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩を含むことができる。
本発明の化合物および医薬組成物は、注射によって投与できるが、その注射は静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、または当分野において知られている任意の他の手段によって投与されてよい。一般に、それにより本発明の化合物が細胞の上皮層を越えて導入される任意の投与経路を使用できる。投与手段は、粘膜を通しての投与、経口腔投与、経口投与、皮膚投与、吸入投与、経鼻投与などを含むことができる。治療のための用量は、所望の治療作用を発生させるために十分な量の、上記の手段または任意の他の手段のいずれかによる投与である。
1つの有益な投与経路は、液体スプレー、ゲル、もしくは粉末剤によるなどの、経鼻投与である。1つの投与経路では、水溶液が使用され、好ましくは定量送達器具によって投与される。「経鼻投与」は、本発明の化合物および医薬組成物のいずれかの任意の形状の鼻内投与を意味する。そこで1つの実施形態では、本発明の化合物および医薬組成物には、鼻内投与のために調製された食塩液、クエン酸塩またはその他の一般的賦形剤もしくは保存料などの水溶液が含まれる。また別の実施形態では、本発明の化合物および医薬組成物には、鼻内投与のために調製された乾燥もしくは粉末製剤が含まれる。経鼻投与のための調製は、点鼻薬、鼻腔用スプレー、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、粉末剤もしくは懸濁剤で投与するためなどの、様々な形状を取ることができる。様々なディスペンサーおよび送達ビヒクルは、単回投与アンプル、定量投与器具、アトマイザー、ネブライザー、ポンプ、鼻用パッド、鼻用スポンジ、鼻用カプセル剤などを含めて、当分野において知られている。
医薬組成物は、固体、半固体、または液体形であってよい。固体形については、本化合物およびその他の成分は、ブレンディング、タンブル混合、凍結乾燥、溶媒蒸発、共粉砕、スプレー乾燥、および/またはその他の当分野において知られている技術によって一緒に混合することができる。鼻内投与のために適合する半固体医薬組成物は、水性もしくは油を基剤とするゲル剤もしくは軟膏剤の形状を取ることができる。例えば、本化合物およびその他の成分は、デンプン、ゼラチン、コラーゲン、デキストラン、ポリラクチド、ポリグリコライドもしくは親水性ゲルを形成する他の類似物質のミクロスフェアと混合することができる。1つの実施形態では、ミクロスフェアは、投与されると鼻粘膜へ接着するゲルを形成する化合物の内部に装填できる、または化合物にコーティングできる。また別の実施形態では、本製剤は液体であり、これは、本化合物およびその他の成分の物理化学的特性に依存して、例えば水溶液、水性懸濁液、油性溶液、油性懸濁液、またはエマルジョンを含むと理解されている。
液体製剤のためには、調製、安定性、および/または生体内利用率のために必要もしくは所望の賦形剤を本医薬組成物中に含むことができる。典型的な賦形剤には、糖(グルコース、ソルビトール、マンニトール、もしくはスクロースなど)、取り込み強化剤(キトサンなど)、増粘剤および安定性強化剤(セルロース、ポリビニルピロリドン、デンプンなど)、バッファー、保存料、および/またはpHを調整するための酸および塩基が含まれる。1つの実施形態では、本医薬組成物中には吸収促進成分が含まれる。典型的な吸収促進成分には、コール酸、グリココール酸、タウロコール酸などの界面活性剤酸、およびその他のコール酸誘導体、キトサンおよびシクロデキストリンが含まれる。
本医薬組成物は、湿潤剤、保存料などの任意の成分をさらに含むことができる。本医薬組成物からの水分損失を減少させ、任意で鼻粘膜に潤いを与えるために湿潤剤もしくは保湿剤を使用できる。典型的な湿潤剤には、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、多糖類などの吸湿性物質が含まれる。細菌およびその他の微生物増殖を防止もしくは限定するためには、保存料を使用できる。使用できる1つのそのような保存料は、0.05%の塩化ベンザルコニウムなどの塩化ベンザルコニウムである。その他の保存料には、例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、クロロブタノール、フェネチルアルコール、酢酸フェニル水銀などが含まれる。
本医薬組成物は、例えば本医薬組成物の粘度を変化させるためなどに、レオロジー調整剤をさらに含むことができる。典型的なレオロジー調整剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン、カラゲナン、カルボマー、ガラクトマンナン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルキチンナトリウム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、キサンタンガム、および上記の組み合わせが含まれる。そのような薬剤は、鼻粘膜内での本発明の化合物の滞留時間を延長させるための生体接着剤としても作用できる。
製剤および投与経路に依存して、本発明の化合物もしくは医薬組成物の水溶液は、食塩液、酢酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩または任意の生理的に適合するpH、一般には約pH4〜約pH8にある他のバッファーによって適切に緩衝されてよい。例えばリン酸緩衝食塩液、食塩液および酢酸バッファーなどのバッファーの組み合わせもまた使用できる。食塩液の場合は、0.9%食塩液を使用できる。酢酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩などの場合には、50mM溶液を使用できる。
また別の投与経路では、本発明の化合物および医薬組成物は、肺内へ直接的に投与される。肺内投与は、吸入中に患者が作動させた場合に本発明の化合物および医薬組成物の計量したボーラスの自己投与を可能にする器具である定量式吸入器によって実施できる。ドライパウダー吸入と噴霧化エーロゾルのどちらも使用できる。そこで、本発明の化合物および医薬組成物は乾燥した微粒子形にあることが可能であり、意図されている。1つの実施形態では、微粒子は、微粒子が肺表面上に沈着して排気されないために十分な質量を有するが、それらが肺に到達する前に気道表面上には沈着しないために十分に小さいように、約0.5〜6.0μmである。ドライパウダー微粒子を作製するためには、マイクロミリング、スプレー乾燥および後に凍結乾燥を行う急速冷凍エーロゾルを含むがそれらに限定されない、多数の様々な技術のいずれかを使用できる。マイクロ微粒子を用いると、構築物は肺深部に沈着し、それによって血流内への迅速かつ十分な吸収を提供することができる。さらに、そのようなアプローチを用いると、経皮的、経鼻的もしくは経口腔粘膜経路を用いると必要になることがある浸透強化剤が必要とされない。噴射剤を基剤とするエーロゾル、ネブライザー、単回投与用ドライパウダー吸入器および複数回投与用ドライパウダー吸入器を含む様々な吸入器のいずれかを使用できる。現在使用されている一般的器具には、喘息、慢性閉塞性肺疾患などの治療のための薬剤を送達するために使用されている定量式吸入器が含まれる。好ましい器具には、常に約6.0μm未満である粒径を備える微細粉末のクラウドもしくはエーロゾルを形成するために設計されたドライパウダー吸入器が含まれる。
平均粒径分布を含む微粒子径は、製造方法によって制御できる。マイクロミリングのためには、ミリングヘッドのサイズ、ローターの速度、処理時間などが微粒子径を制御する。スプレー乾燥については、ノズルサイズ、流量、ドライヤーの加熱などが微粒子径を制御する。後に凍結乾燥を行う急速冷凍エーロゾルによって作製するためには、ノズルサイズ、流量、エーロゾル化溶液の濃度などが微粒子径を制御する。これらのパラメーターおよびその他を使用すると微粒子径を制御できる。
本発明の化合物および医薬組成物は、徐放性注射用製剤の、臀筋もしくは三角筋におけるような深部筋肉内注射などの注射のために調製して投与することができる。1つの実施形態では、本発明の化合物もしくは医薬組成物は、例えばポリ(エチレングリコール)3350などのPEG、および任意で塩、ポリソルベート80、水酸化ナトリウムもしくはpHを調整するための塩酸などの賦形剤を含むがそれらに限定されない1つまたは複数の追加の賦形剤および保存料を用いて調製される。また別の実施形態では、本発明の化合物もしくは医薬組成物は、ポリ(オルトエステル)を用いて調製されるが、これはポリマー骨格内に様々なパーセンテージの乳酸、および任意で1つまたは複数の追加の賦形剤のいずれかを用いて自己触媒されるポリ(オルトエステル)であってよい。1つの実施形態では、ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコチド)ポリマー(PLGAポリマー)、好ましくはBoehringer Ingelheim社(ドイツ国インゲルハイム)からのPLGA RG502Hなどの親水性末端基を備えるPLGAポリマーが使用される。そのような調製物は、例えば、メタノールなどの適切な溶媒中の本発明の化合物を塩化メチレン中のPLGAの溶液と組み合わせ、それにリアクター内で適切な混合条件下でポリビニルアルコールの連続相溶液を添加する工程によって作製できる。一般には、好ましくは接着性ポリマーでもある多数の注射可能および生体分解性ポリマーのいずれかを徐放性注射用製剤中に使用できる。米国特許第4,938,763号、第6,432,438号、および第6,673,767号ならびにそれらの中で開示された生体分解性ポリマーおよび調製方法は、参照して本明細書に組み込まれる。本製剤は、構築物の濃度および量、ポリマーの生体分解速度、ならびに当業者には知られている他の要素に依存して、注射が週1回、月1回もしくはその他で定期的に必要とされる製剤であってよい。
<医薬有効量>一般に、患者に投与される本発明の化合物の実際量は、投与様式、使用される製剤、および所望の応答に依存して相当に広範囲に変動する。治療のための用量は、所望の治療作用を発生させるために十分な量の、上記の手段または当分野において知られている任意の他の手段のいずれかによる投与である。これは、薬物動態試験、血漿中半減期試験、用量増加試験などの手段を通して当業者であれば容易に決定できる。そこで、医薬有効量には、所望の作用を誘導するために十分である本発明の化合物もしくは医薬組成物の量が含まれる。
一般に、本発明の化合物は、特定の化合物および投与経路に依存して、0.01μg/kgという少量で用量反応を示すほど高度に活性であり、約0.01μg/kg〜25μg/kgの間で最高もしくはピーク用量反応を示す。例えば、本化合物は、選択される特定の化合物、所望の反応、投与経路、製剤および当業者には知られている他の要素に依存して、0.01、0.05、0.1、0.5、1、5、10、50、100、もしくは500μg/kg(体重)で投与できる。従来型の用量反応試験およびその他の薬理学的手段を使用すると、所与の化合物、所与の製剤および所与の投与経路を用いて所望の作用を得るための適正用量を決定することができる。
<併用療法および体重調節>様々な体重および摂食関連障害を治療するために本発明の化合物を他の薬物もしくは薬剤と組み合わせて使用することもまた可能であり、意図されている。本発明の化合物は、ダイエット補助薬としてこれまで使用されていた、または食物摂取量および/または体重を減少させるための任意の他の薬剤もしくは薬物と組み合わせて食物摂取量および/または体重を減少させるために使用できる。本発明の化合物は、さらに食物摂取量および/または体重を増加させるための任意の他の物質もしくは薬物と組み合わせて食物摂取量および/または体重を増加させるために使用できる。
エネルギー摂取量を減少させる薬物には、一部には、減量プログラムにおける行動療法の補助薬として使用される、食欲抑制薬と呼ばれる様々な薬理学的物質が含まれる。あるクラスの食欲抑制薬には、ノルアドレナリン作動薬およびセロトニン作動薬が含まれるがそれらに限定されない。ノルアドレナリン作動薬は、一般にはアムフェタミン類の食欲減退作用を保持しながら刺激活性は抑えられている薬剤であると説明できる。フェニルプロパノールアミンを除くノルアドレナリン作動薬は、一般には食欲減退を誘発する視床下部内の中枢媒介性経路を通して作用する。ノルフェドリンエステルのラセミ混合物であるフェニルプロパノールアミンは、身体全体へのノルエピネフリンの放出を引き起こし、食欲を減少させるように視床下部アドレナリン受容体を刺激する。
適切なノルアドレナリン作動薬には、Merrell社から市販で入手できるTENUATE(商標)(1−プロパノン、2−(ジエチルアミノ)−1−フェニル−、塩酸塩)などのジエチルプロピオン;Novartis社から市販で入手できるSANOREX(商標)またはWyeth Ayerst社から市販で入手できるMAZANOR(商標)などのマジンドール(もしくは5−(p−クロロフェニル)−2,5−ジヒドロ−3H−イミダゾ[2,1−a]イソインドール−5−オール);フェニルプロパノールアミン(もしくはベンゼンメタノール、α−(1−アミノエチル)−、塩酸塩);Lemmon社から市販で入手できるADIPEX−P(商標)、Smith−Kline Beecham社から市販で入手できるFASTIN(商標)およびMedeva社から市販で入手できるIonamin(商標)などのフェンテルミン(もしくはフェノール、3−[[4,5−duhydro−1H−イミダゾ−ル−2−イル)エチル](4−メチルフェニル)アミノ]、一塩酸塩);Forest社から市販で入手できるMETRA(商標)、Wyeth−Ayerst社から市販で入手できるPLEGINE(商標)などのフェンジメトラジン(もしくは(2S,3S)−3,4−ジメチル−2フェニルモルホリンL−(+)−酒石酸塩(1:1));Boehringer Ingelheim社から市販で入手できるPRELU−2(商標)、およびLemmon社から市販で入手できるSTATOBEX(商標);Hoffmann−LaRoche社から市販で入手できるTHEPHORIN(商標)(2,3,4,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−フェニル−1H−インデノール[2,1−c]ピリジンL−(+)−酒石酸塩(1:1))などのフェンダミン酒石酸塩;Abbott社から市販で入手できるDESOXYN(商標)錠((S)−N,(α)−ジメチルベンゼンエタンアミン塩酸塩)などのメタムフェタミン;ならびにAmarin社から市販で入手できるBONTRIL(商標)徐放性カプセル(−3,4−ジメチル−2−フェニルモルホリン酒石酸塩)などのフェンジメトラジン酒石酸塩が含まれるがそれらに限定されない。
適切なセロトニン作動薬には、Knoll社から市販で入手できるMERIDIA(商標)カプセル剤(シクロブタンメタンアミン、1−(4−クロロフェニル)−N,N−ジメチル−(α)−(2−メチルプロピル)−の(+)および(−)エナンチオマーのラセミ混合物、塩酸塩、一水和物)などのシブトラミン;Robbins社から市販で入手できるPondimin(商標)(ベンゼンエタンアミン、N−エチル−α−メチル−3−(トリフルオロメチル)−、塩酸塩)などのフェンフルラミン;Interneuron社から市販で入手できるRedux(商標)(ベンゼンエタンアミン、N−エチル−α−メチル−3−(トリフルオロメチル)−、塩酸塩)などのデクスフェンフルラミンが含まれるがそれらに限定されない。フェンフルラミンおよびデクスフェンフルラミンは、セロトニンの放出を刺激し、その再取り込みを阻害する。シブトラミンは、セロトニン、ノルエピネフリンおよびドーパミンの再取り込みを阻害するが、セロトニンの分泌を刺激しない。
本発明を実践するために有用であるその他のセロトニン作動薬には、参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,207,699号に開示されたカルビドパおよびベンセラジドなどの所定のauoretic遺伝子である5HT1a阻害剤(脳、セロトニン);ならびにフルオキセチン、フルボキサミン、paroxtine、セルトラリンおよび参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,162,805号に開示された他の有用な化合物を含む所定のノイロキニン1受容体アンタゴニストおよび選択的セロトニン再取り込み阻害剤が含まれるがそれらに限定されない。その他の使用できる他の潜在的薬剤には、例えば、5HT2cアゴニストが含まれる。
エネルギー摂取量を減少させるための他の有用な化合物には、参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,127,424号によって開示された所定のアリール置換シクロブチルアルキルアミン;参照して本明細書に組み込まれる米国特許第4,148,923号によって開示された所定のトリフルオロメチルチオフェニルエチルアミン誘導体;参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,207,699号によって開示された所定の化合物;参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,191,117号によって開示された所定のカイナイトもしくはAMPA受容体アンタゴニスト;参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,140,354号によって開示された所定の神経ペプチド受容体サブタイプ5;および参照して本明細書に組み込まれる米国特許第4,239,763号によって開示された所定のα遮断薬が含まれるがそれらに限定されない。
さらに、数種のペプチドおよびホルモンは摂食行動を調節する。例えば、コレシストキニンおよびセロトニンは、食欲および食物摂取量を減少させるように作用する。脂肪細胞によって産生されるホルモンであるレプチンは、食物摂取量およびエネルギー消費を制御する。投薬を行わずに体重が減少している肥満者では、体重の減少にはレプチンの循環中レベルの減少が結び付いており、これはそれが体重恒常性に果たす役割を示唆している。高レプチンレベルを有する肥満症患者は、レプチン受容体のダウンレギュレーションに続発する末梢レプチン耐性を有すると考えられる。摂食行動に影響を及ぼす有用な化合物の非限定的例には、参照して本明細書に組み込まれるWO01/21647によって開示された所定のレプチン−脂肪分解刺激性受容体;参照して本明細書に組み込まれるWO01/35970によって開示された所定のホスホジエステラーゼ酵素阻害剤;参照して本明細書に組み込まれるWO00/05373によって開示されたようなマホガニー遺伝子のヌクレオチド配列を有する所定の化合物;および参照して本明細書に組み込まれる米国特許第4,680,289号によって開示された所定のサポゲニン化合物が含まれる。
その他の有用な化合物には、参照して本明細書に組み込まれるWO01/30343および米国特許第6,033,656号によって開示された所定のγペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニストおよび参照して本明細書に組み込まれるWO01/18210によって開示された線維芽細胞成長因子−10ポリペプチドなどの所定のポリペプチドが含まれる。
さらに、エネルギー摂取量を減少させる、またはエネルギー消費を増加させるモノアミンオキシダーゼ阻害剤は、本発明を実践する際に有用である。モノアミンオキシダーゼ阻害剤の適切な、しかし非限定的な例には、ベフロキサトン、モクロベミド、ブロファロミン、フェノキサチン、エスプロン、ベフォール、トロキサトン、ピルリンドール、アミフラミン、セルクロレミン、バジナプリン、ラザベミド、ミラセミド、カロキサゾンおよび参照して本明細書に組み込まれるWO01/12176によって開示された他の所定の化合物が含まれる。
脂質代謝を増加させる所定の化合物は、本発明の実践の際に同様に有用である。そのような化合物には、参照して本明細書に組み込まれる米国特許第6,214,831号によって開示されたエボジアミン化合物が含まれるがそれらに限定されない。
栄養分配剤および消化阻害剤は、消化管における食物脂肪の分解、消化もしくは吸収を妨害することによって肥満症の治療におけるまた別の戦略である。胃および膵リパーゼは、それらを遊離脂肪酸に形成し、その後に小腸内で吸収されることによって食事性トリグリセリドの消化に役立つ。これらの酵素の阻害は、食事性トリグリセリドの消化の阻害を導く。非限定的な例には、Roche Laboratories社から市販で入手できるXENICAL(商標)カプセル剤((S)−2−ホルミルアミノ−4−メチル−ペンタノン酸(S)−1−[[(2S,3S)−3−ヘキシル−4−オキソ−2−オキセタニル]メチル]−ドデシルエステル)などのオルリスタットであるリパーゼ阻害剤および参照して本明細書に組み込まれるWO00/40247によって記載された所定のベンゾキサジノン化合物が含まれる。
エネルギー消費を増加させる薬剤は、熱発生薬とも言われている。適切な熱発生薬の非限定的な例には、カフェインおよびテオフィリンなどのキサンチン類、例えば参照して本明細書に組み込まれる米国特許第4,626,549号に記載の所定の化合物などの選択的β−3−アドレナリン作動薬、および参照して本明細書に組み込まれる米国特許第4,937,267号および第5,120,713号に記載のα−2−アドレナリン作動薬および成長ホルモン化合物が含まれる。
一般に、上述の肥満症制御薬剤もしくは薬剤の総投与量は、本発明の化合物と組み合わせて使用した場合は、単回もしくは2〜4回の分割用量で、0.1〜3,000mg/日、好ましくは約1〜1,000mg/日、およびより好ましくは約1〜200mg/日の範囲に及ぶ可能性がある。しかし正確な用量は、担当医によって決定され、投与される化合物の効力、患者の年齢、体重、状態および反応などの因子に左右される。
食物摂取量および/または体重を増加させるために使用される薬剤もしくは薬物には、酢酸メゲストロールなどの食欲刺激薬、プレドニゾロンおよびデキサメタゾン、シクロヘプチジンなどのアドレノコルチコイド、フェンフルラミン、神経ペプチドYなどのセロトニン作動薬、ならびにフルタミド、ニルタミド、およびザノテロンなどのアンドロゲンアンタゴニストが含まれる。
<アッセイおよび動物モデル>
選択される化合物は、結合および機能状態を決定するためのアッセイにおいて試験し、以下で考察するように摂食行動の動物モデルにおいて試験した。以下のアッセイおよび動物モデルは、実施例において考察するように修飾を加えて使用した。
選択される化合物は、結合および機能状態を決定するためのアッセイにおいて試験し、以下で考察するように摂食行動の動物モデルにおいて試験した。以下のアッセイおよび動物モデルは、実施例において考察するように修飾を加えて使用した。
[I125]−NDP−α−MSHを使用する競合的阻害アッセイ。競合的阻害結合アッセイは、組換えhMC4−R、hMC3−R、もしくはhMC5−Rを発現するHEK−293細胞、およびB−16マウス黒色腫細胞(内因性MC1−Rを含有する)から調製した膜ホモジネートを用いて実施した。一部の場合には、組換えhMC1−Rを発現するHEK−293細胞を使用した。以下の実施例では、全MC3−R、MC4−RおよびMC5−R値はヒト組換え受容体についてである。MC1−R値は、数値がヒト組換えMC1−Rについてである先頭語が「hMC1−R」ではない限り、B−16マウス黒色腫細胞についてである。アッセイは、0.5%ウシ血清アルブミン(第V分画)を事前に塗布した96ウエルのGF/B Milliporeマルチスクリーン濾過プレート(MAFB NOB10)内で実施した。膜ホモジネートは、100mM NaCl、2mM CaCl2、2mM MgCl2、0.3mM 1,10−フェナントロリン、および0.2%ウシ血清アルブミンを含む25mM HEPESバッファー(pH7.5)を含有するバッファー中の0.2nM(hMC4−Rについて)、0.4nM(MC3−RおよびMC5−Rについて)もしくは0.1nM(マウスB16 MC1−RもしくはhMC1−Rについて)の[I125]−NDP−α−MSH(Perkin Elmer社)および濃度を増加させた試験化合物と一緒にインキュベートした。37℃で60分間のインキュベーション後、アッセイ混合液を濾過し、膜は氷冷バッファーを用いて3回洗浄した。フィルターを乾燥させ、ガンマカウンターで結合放射能を計数した。非特異的結合は、1μM NDP−α−MSHの存在下での[I125]−NDP−α−MSHの結合の阻害によって測定した。最高特異的結合(100%)は、1μM NDP−α−MSHの不在および存在下で細胞膜に結合した放射能の差(cpm)であると規定した。試験化合物の存在下で入手した放射能(cpm)を100%の特異的結合に比して標準化して[I125]−NDP−α−MSH結合の阻害率を決定した。各アッセイは3回ずつ実施し、実際平均値を記載し、0%未満の結果は0%であると報告した。試験化合物についてのKi値は、Graph−Pad Prism(登録商標)曲線当てはめソフトウエアを用いて決定した。
[I125]−AgRP(83−132)を用いる競合的結合アッセイ。[I125]−AgRP(83−132)を用いる競合的結合試験は、hMC4−Rを発現する細胞から単離した膜ホモジネートを用いて実施した。本アッセイは、0.5%ウシ血清アルブミン(第V分画)を事前に塗布した96ウエルのGF/B Milliporeマルチスクリーン濾過プレート(MAFB NOB10)内で実施した。アッセイ混合液は、総量200μL中に、100mM NaCl、2mM CaCl2、2mM MgCl2、0.3mM 1,10−フェナントロリン、0.5%ウシ血清アルブミン、膜ホモジネート、放射リガンド[I125]−AgRP(83−132)(Perkin Elmer社)を含む25mM HEPESバッファー(pH7.5)および濃度を増加させた化合物を含有していた。結合は、0.2nMの放射リガンド濃度で測定した。37℃で1時間インキュベートした後、反応混合液を濾過し、500mM NaClを含有するアッセイバッファーで洗浄した。乾燥させたディスクをプレートから打ち抜いて、ガンマカウンターで計数した。放射リガンドの全結合は、反応混合液に加えた計数の10%を超えなかった。試験化合物についてのKi値は、Graph−Pad Prism(登録商標)曲線当てはめソフトウエアを用いて決定した。
アゴニスト活性についてのアッセイ。細胞内cAMPの蓄積を、試験化合物がMC4−Rを発現するHEK−293細胞内での機能的応答を引き出す能力の尺度として試験した。組換えhMC4−Rを発現するコンフルエントなHEK−293細胞は、酵素無含有細胞解離バッファー中でのインキュベーションによって培養プレートから分離させた。分散した細胞は、10mM HEPES(pH7.5)、1mM MgCl2、1mMグルタミン、0.5%アルブミンおよびホスホジエステラーゼ阻害剤である0.3mM 3−イソブチル−1−メチル−キサンチン(IBMX)を含有するEarleの平衡食塩溶液中に懸濁させた。細胞は、1ウエル当たり0.5×105細胞の密度で96ウエルプレート内でプレーティングし、30分間にわたりプレインキュベートした。細胞は、200μLの総アッセイ量中の0.05〜5,000nMの濃度範囲内でDMSO(1%の最終DMSO濃度)中に溶解させた試験化合物に1時間にわたり37℃で暴露させた。NDP−α−MSHを参照アゴニストとして使用した。インキュベーション期間の終了時に、細胞は50μLの溶解バッファー(cAMP EIAキット、Amersham社)を添加し、その後に強力にピペッティングすることによって崩壊させた。溶解液中のcAMPのレベルは、cAMP EIAキット(Amersham社)を用いて決定した。データ分析は、Graph−Pad Prism(登録商標)ソフトウエアを用いて非線形回帰分析によって実施した。試験化合物の最高効率は、参照メラノコルチンアゴニストNDP−αMSHによって達成された最高効率と比較した。
INおよびIP投与後の食物摂取量。食物摂取量の変化を選択した化合物について評価した。雄性C57BL/6マウスは、Jackson labs(メイン州バーハーバー)から入手した。動物は従来型のプレキシガラス懸垂ケージ内に個別に収容し、制御した12時間の明暗サイクルで維持した。水およびペレット状飼料(Harlan Teklad 2018 18%タンパク質齧歯類飼料)を任意に与えた。マウスは、24時間絶食後にIP(腹腔内注射によって)またはビヒクルもしくは選択した化合物(0.1〜3mg/kg、および一部の場合には10mg/kgまで)を含むIN(鼻内投与によって)投与した。全動物には、「暗」期間の開始時に1日1回(または連続4日間まで)投与した。ビヒクルを投与したコントロール動物に比較した投与後の4日間および20時間の期間にわたる食物摂取重量の変化を決定した。
質量および核磁気共鳴分析の決定。質量値は、ポジティブモードを利用してWaters MicroMass ZQ装置を使用して決定した。質量決定値は、計算値と比較し、質量値+1(M+1またはM+H)の形状で表示した。
プロトンNMRデータは、Bruker 300MHz分光計を用いて入手した。スペクトルは、必要に応じてクロロホルム、DMSO、またはメタノールなどの重水素化溶媒中に化合物を溶解させた後に入手した。
<発明の合成方法>
1つの一般的戦略には、アミノ酸誘導体などのキラル構築ブロックを用いて直鎖状中間体を開発することが含まれる。直鎖状中間体は、Mitsunobo反応戦略を使用して、またはアミンとエステルもしくはアミンとアルデヒド官能基との間の反応などの反応基を通しての特発性環化によって環化することができる。これらの環化では、分子内反応対分子間反応についての駆動力は6員環構造を形成する熱力学的に好ましい反応である。多くの場合に、本方法は、キラル中心の反転もしくはラセミ化を含まない条件を組み込んでいる。所定の位置でのα−アミノアルデヒドの使用におけるような低率のラセミ化合物が観察される一部の場合には、所望のキラル生成物は、シリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーなどの、当分野において知られている方法によって容易に精製される。
1つの一般的戦略には、アミノ酸誘導体などのキラル構築ブロックを用いて直鎖状中間体を開発することが含まれる。直鎖状中間体は、Mitsunobo反応戦略を使用して、またはアミンとエステルもしくはアミンとアルデヒド官能基との間の反応などの反応基を通しての特発性環化によって環化することができる。これらの環化では、分子内反応対分子間反応についての駆動力は6員環構造を形成する熱力学的に好ましい反応である。多くの場合に、本方法は、キラル中心の反転もしくはラセミ化を含まない条件を組み込んでいる。所定の位置でのα−アミノアルデヒドの使用におけるような低率のラセミ化合物が観察される一部の場合には、所望のキラル生成物は、シリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーなどの、当分野において知られている方法によって容易に精製される。
Q環を含有する基は、好ましくはD−アミノ酸のアルデヒド誘導体の使用によって作製される。α−アミノアルデヒドの使用によって、結果として生じる基は、その最も塩基性形で、一般構造:
を有する。一例として、D−Pheのアルデヒド誘導体が合成において使用される場合は、結果として生じる化合物中では、rは1であり、そしてQはフェニルである。しかし、任意のD−アミノ酸はアルデヒド誘導体として使用できることを容易に見て取ることができ、そして−NH2よりもむしろ、1つまたは両方の水素原子の代わりにアミンキャッピング基が用いられてもよいことも見て取ることができる。合成では、好ましくはN−保護D−アミノ酸アルデヒドが使用されるが、N−保護基は従来法ではBocもしくはFmocである。溶液中のα−アミノアルデヒドに特有の不安定性のために、これらの化合物は好ましくは使用直前に合成される。合成のためには2つの相違する方法が使用されてもよい。
第1方法では、ジクロロメタン中のN−保護アミノ酸(例えばBoc−もしくはFmoc−基を備える)にTBTU(1当量)(ここや他の場所では状況が必要とする場合に、「eq.」は当量の略語である)およびNMM(1当量)を加えた。混合液を30分間攪拌し、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1当量)およびNMM(1当量)を加えた。この反応は一晩かけて実施した。溶媒を除去し、EtOAcを加えた。有機相を重炭酸ナトリウム水溶液、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を蒸発させ真空下で乾燥させた後に、残留物を−78℃の窒素下でTHF中に溶解させた。この溶液に、LAH(THF中で1M、1.5当量)を緩徐に加えた。この溶液をさらに30分間にわたり攪拌した。この反応液をエーテルで希釈し、硫酸水素カリウム水溶液でクエンチした。有機相を1N HCl、水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去した後、アルデヒドは精製せずに次の工程の反応のために直ちに使用した。
第2方法では、THF中のN−保護アミノ酸(例えばBoc−もしくはFmoc−基を備える)に0℃で緩徐にボラン−THF(1M、1.2当量)を加えた。温度を室温へ上昇させ、溶液を2時間攪拌した。反応は1N HClによってクエンチし、溶媒を蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラム上で精製すると、純粋N−保護アミノアルコールが得られた。このアルコールを無水ジクロロメタン中に溶解させ、Dess−Martinペリオジナン(1.1当量)を加えた。この溶液を1時間攪拌し、反応液はエーテルで希釈した。有機相は10%チオ硫酸ナトリウムを含む飽和重炭酸ナトリウム溶液、次に水、次に食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去した後、粗生成物はそれ以上精製せずに次の工程の反応のために直ちに使用した。
使用した合成方法では、D−アミノ酸アルデヒドを利用するために上記の方法のいずれかを使用できる。
一般に、使用した合成方法は、詳細には米国特許出願第10/837,519号を含むが、アミノ酸アルデヒド、および大多数の場合にはD−アミノ酸アルデヒドを使用する上記で言及した特許出願の変法であった。
DCM中のFmoc−NHCH2(R2)−COOH(1−1)の溶液にTBTU(1.05当量)およびNMM(1.05当量)を加え、その混合液を室温で1時間にわたり混合した。この混合液に、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(1.1当量)およびNMM(1.1当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物はEtOAcと水との間に分配させた。有機相を水、1N HCl、飽和重炭酸ナトリウム、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去し、粗化合物1−2は次の工程の反応のために使用した。
無水THF中の化合物1−2の溶液に、−78℃の窒素下でLAH(1.2当量)を緩徐に加えた。添加が完了した後に、反応混合液を−78℃で1時間攪拌した。反応は、硫酸水素カリウム水溶液の添加によってクエンチした。この混合液をEtOAcで希釈し、固体を除去し、溶媒を蒸発させた。残留物をEtOAc中に溶解させ、有機相を1N HCl、水で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒を除去し、粗生成物1−3は次の工程の反応のために使用した。
THF中のH−Orn(Boc)−OMe塩酸塩の懸濁液にTEA(1当量)を加えた。この混合液を窒素下で30分間攪拌した。この混合液にTHF中の1−3、次に4Åのモレキュラーシーブを加えた。混合液を室温で2時間攪拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.5当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。固体はセライトパッドを通過させて除去し、溶媒を除去し、残留物をEtOAcと水との間に分配させた。有機相を収集し、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒の除去後、生成物1−4は粗化合物ととして入手し、これをそれ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
化合物1−4は、EtOAc中の30%ジエチルアミン中に溶解させた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、純粋生成物1−5が得られた。
化合物1−5は、DCM中に溶解させ、TEA(1.5当量)を加えた。この溶液に0℃でベンジルクロロホルメート(1.2当量)を加えた。この反応混合液を室温で一晩かけて攪拌した。反応混合液から溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、化合物1−6が得られた。
THF中の化合物1−6の溶液に0℃で緩徐にボラン−THF(6当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。反応は水の添加によってクエンチさせ、次に溶媒を除去した。残留物をメタノール中の水素化ナトリウム(10当量)中で24時間攪拌し、次にEtOAcおよび水を加えた。有機相を水および食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると純粋生成物1−7が得られた。
化合物1−8の生成:
方法A:N,N−ジメチルホルムアミド中のJ−カルボン酸(1.5当量)、HOAt(1.5当量)およびEDC(1.5当量)の溶液を0℃で30分間攪拌した。この溶液に化合物1−7を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製すると化合物1−8が得られた。
方法A:N,N−ジメチルホルムアミド中のJ−カルボン酸(1.5当量)、HOAt(1.5当量)およびEDC(1.5当量)の溶液を0℃で30分間攪拌した。この溶液に化合物1−7を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製すると化合物1−8が得られた。
方法B:THF中の化合物1−7およびTEA(3当量)の溶液にJ−塩化カルボニル(1.5当量)を0℃で加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、生成物1−8が得られた。
化合物1−8を1時間にわたりTFA/DCM(v:v=3:1)の溶液で処理した。溶媒を除去し、残留物をアセトニトリル中に溶解させた。この溶液をTEAの添加によって塩基性化した。溶媒を除去し、残留物をアセトニトリル中に再溶解させた。この溶液にTEA(1当量)およびN,N’−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(1.2当量)を加え、生じた混合液を室温で一晩攪拌した。溶媒の除去後、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると生成物1−9が得られた。
化合物1−9をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/C(10%)の存在下で1気圧の水素で攪拌した。この反応を室温で一晩かけて持続した。触媒は濾過によって除去した。溶媒を除去すると粗生成物が得られた。この粗生成物をTHF中に溶解させ、化合物1−4の生成について記載した方法でQ−COOHから引き出したQ−アルデヒド(Q−L3−)と反応させた。シリカゲルカラムによる精製でBoc−保護化合物が得られたので、これを1時間にわたりTFA/DCM(50:50)を用いた処理にかけた。溶媒を蒸発させた後、最終化合物1−10をHPLCによって精製した。
Fmoc−NHCH2(R2)−COOH(2−1)中のR2は、構造Iの位置R2aもしくはR2bにある基である。そこで、R2は、詳細には一般構造
(式中、yは0〜5の数値である)の任意の基を含む、シクロヘキサン、メチル−シクロヘキサン、エチル−シクロヘキサン、プロピル−シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチル−ベンゼン、プロピル−benezeneなどであってよい。
DCM中のFmoc−NHCH2(R2)−COOH(2−1)の溶液にTBTU(1.05当量)およびNMM(1.05当量)を加えた。この混合液を室温で1時間攪拌した。この混合液に、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(1.1当量)およびNMM(1.1当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去した。残留物は、EtOAcと水との間に分配させた。有機相を水、1N HCl、飽和重炭酸ナトリウム、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去し、粗化合物2−2は次の工程の反応のために使用した。
無水THF中の化合物2−2の溶液に、−78℃の窒素下でLAH(1.2当量)を緩徐に加えた。この添加の完了後に、反応混合液を−78℃で1時間攪拌した。反応は、硫酸水素カリウム水溶液の添加によってクエンチした。この混合液をEtOAcで希釈し、固体を除去した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc中に溶解させ、有機相を1N HCl、水で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒を除去し、粗生成物2−3は次の工程の反応のために使用した。
THF中のH−Orn(Boc)−OMe塩酸塩の懸濁液にTEA(1当量)を加えた。この混合液を窒素下で30分間攪拌した。この混合液にTHF中の2−3、次に4Åのモレキュラーシーブを加えた。混合液を室温で2時間攪拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.5当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。固体は、セライトパッドに通過させることで除去した。溶媒を除去し、残留物はEtOAcと水との間に分配させた。有機相を収集し、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒の除去後、生成物2−4は粗化合物ととして入手し、これをそれ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
化合物2−4は、EtOAc中の30%ジエチルアミン中に溶解させた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、純粋生成物2−5が得られた。
化合物2−5は、DCM中に溶解させ、TEA(1.5当量)を加えた。この溶液に0℃でベンジルクロロホルメート(1.2当量)を加えた。この反応混合液を室温で一晩かけて攪拌した。反応混合液から溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、化合物2−6が得られた。
THF中の化合物2−6の溶液に0℃で緩徐にボラン−THF(6当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。反応を水の添加によってクエンチさせ、その後に溶媒を除去した。残留物をメタノール中の水素化ナトリウム(10当量)中で24時間攪拌した。EtOAcおよび水を加えた。有機相を水および食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると純粋生成物2−7が得られた。
化合物2−8の生成:
方法A:N,N−ジメチルホルムアミド中のJ−カルボン酸(1.5当量)、HOAt(1.5当量)およびEDC(1.5当量)の溶液を0℃で30分間攪拌した。この溶液に化合物2−7を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製すると化合物2−8が得られた。
方法A:N,N−ジメチルホルムアミド中のJ−カルボン酸(1.5当量)、HOAt(1.5当量)およびEDC(1.5当量)の溶液を0℃で30分間攪拌した。この溶液に化合物2−7を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製すると化合物2−8が得られた。
方法B:THF中の化合物2−7およびTEA(3当量)の溶液にJ−塩化カルボニル(1.5当量)を0℃で加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、生成物2−8が得られた。
化合物2−8を1時間にわたりTFA/DCM(v:v=3:1)の溶液で処理した。溶媒を除去し、残留物をアセトニトリル中に溶解させた。この溶液をTEAの添加によって塩基性化した。溶媒を除去し、残留物をアセトニトリル中に再溶解させた。この溶液にTEA(1当量)およびN,N’−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(1.2当量)を加えた。この混合液を室温で一晩かけて攪拌した。溶媒の除去後、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると生成物2−9が得られた。
化合物2−9をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/C(10%)の存在下で1気圧の水素で攪拌した。反応を室温で一晩持続させ、濾過によって触媒を除去した。溶媒を除去すると粗生成物が得られた。この粗生成物をTHF中に溶解させ、化合物2−8の生成について記載した方法(方法A)でQ−COOHと反応させた。シリカゲルカラムによる精製でBoc−保護化合物が得られたので、これを1時間にわたりTFA/DCM(50:50)を用いた処理にかけた。溶媒を蒸発させた後、最終化合物2−10をHPLCによって精製した。
100mLのDCM中のCbz−Glu(OtBu)−OH、TBTU(1.1当量)およびNMM(1.5当量)の混合液を室温の窒素下で30分間攪拌した。この溶液に塩酸塩形のNH2−CH(R2)−COOMe(1.05当量)およびNMM(1.13当量)を加えた。この混合液を室温で一晩かけて攪拌した。溶媒を除去し、残留物を250mLのEtOAc中に溶解させた。有機相を水、1N HCl、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去した後、生成物(3−1)はそれ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
化合物3−1はEtOAc中に溶解させた。それを3日間にわたり室温でPd/Cの存在下において1気圧の水素を用いた処理にかけた。反応混合液をセライトパッドに通して濾過し、これを次にメタノールで洗浄した。溶媒を除去し、生成物3−2はそれ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
化合物3−2はDMF中に溶解させた。溶液は3日間にわたり90℃で加熱した。溶媒を除去し、残留物をDCM中に溶解させ、1N HClで洗浄した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒の除去後、生成物3−3を入手した。
THF中の化合物3−3の懸濁液を0℃で攪拌した。この懸濁液にLAH(4.6当量)を加えた。混合液を0℃で25分間および室温で4時間攪拌し、次に窒素下で一晩還流させた。反応は、0℃で水、15%水酸化ナトリウムおよび水の添加によってクエンチした。この混合液を室温でさらに30分間にわたり攪拌した。固体を濾過によって除去し、エーテルで洗浄した。溶媒を除去し、真空下で乾燥させると、粗化合物3−4が得られた。
化合物3−4はTHF中に溶解させた。この溶液に、THF対水の比率が2:1となるように、ベンジルクロロホルメート(2.5当量)、次に水および重炭酸ナトリウム(6当量)を加えた。この混合液を室温で一晩かけて攪拌した。この混合液にEtOAcおよび水を加えた。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をメタノールおよび1N水酸化ナトリウム(3当量)中に溶解させた。この反応を室温で3日間にわたり実施した。溶媒を除去し、生じた残留物をEtOAc中に溶解させた。有機相を1N HCl、水、重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、生成物3−5が得られた。
化合物3−5はDCM中に溶解させた。この溶液にDess−Martinペリオジナン(1.1当量)を加えた。この反応を室温で1.5時間にわたり持続した。この混合液を希釈するためにエーテルを加え、反応を飽和重炭酸ナトリウム中のチオ硫酸ナトリウム溶液の添加によってクエンチした。有機相を同一溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物3−6はそれ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
THF中の化合物3−6およびN−Boc−エチレンジアミン(1.05当量)の溶液にモレキュラーシーブを加えた。この混合液を室温で3時間攪拌した。この混合液にホウ化水素トリアセトキシナトリウム(1.5当量)を加えた。反応混合液を室温で一晩攪拌し、濾過によって固体を除去した。溶媒を除去した後、残留物をEtOAcと水との間に分配させ、有機相を分離し、EtOAcを用いて水相を抽出した。結合有機相は、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒の除去後、残留物をTHFおよび水(v:v=2:1)中に溶解させた。この溶液にジ−t−ブチルジカルボネート(1.2当量)および重炭酸ナトリウム(5当量)を加えた。この混合液を室温で一晩かけて攪拌した。EtOAcを加え、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると生成物3−7が得られた。
化合物3−7をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/Cの存在下で大気圧下で水素により処理した。この反応を室温で一晩かけて実施した。固体を濾過し、エタノールを用いて数回洗浄した。溶媒を除去すると生成物3−8が得られた。
DMF中のQ−COOH(4当量)の溶液に0℃でHOAT(4当量)およびEDC(4当量)を加えた。混合液を30分間攪拌した後、この混合液に化合物3−8を加えた。この反応を室温で一晩かけて持続した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、生成物3−9が得られた。
化合物3−9は、室温で3時間にわたりTFAによって処理した。溶媒の除去後、残留物をHPLCにより精製すると化合物3−10が得られた。
Fmoc−Lys(Trt)−OHは部分的にDCM中に溶解させた。この混合液に、TBTU(1.1当量)およびNMM(1.5当量)を加えた。この混合液を窒素下の室温で45分間にわたり攪拌した後、NH2−CH(R2)−COOMe(すなわち、H−D−Leu−OMe.HCl)(1.05当量)およびNMM(1.1当量)を加えた。この反応を室温で一晩かけて実施した。
溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAcと水との間に分配させた。有機層を1N HCl、飽和NaHCO3、水で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去した後、生成物1.1が得られたので、それ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
化合物4−1は、EtOAc中の30% Et2NH中に溶解させた。この溶液を室温で2時間にわたり攪拌した。溶媒を除去した。粗生成物4−2は、それ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
化合物4−2は部分的に無水DMF中に溶解させた。混合液は3日間にわたり窒素下の90℃で加熱した。反応を停止させ、DMFは真空下で除去した。この粗生成物は、EtOAc/ヘプタン(1:1)、DCM、および引き続いてMeOH/DCM(9:1)を用いて溶離させるシリカゲルカラム上で精製した。最終生成物4−3は、溶媒の蒸発後に収集した。
化合物4−3は、窒素下の0℃でTHF中に懸濁させた。この懸濁液にLAH(3.5当量)を滴下して加えた。懸濁液は、LAHの添加が完了した後に透明溶液になった。この反応液を室温で45分間にわたり攪拌し、一晩にわたり還流させた。反応混合液は、0℃で水、15% NaOHおよび水を順番に添加することによってクエンチした。この混合液を室温で20分間攪拌した。濾過によって固体を除去し、エーテルで洗浄し、エーテルを蒸発させると粗生成物4−4が得られた。
化合物4−4はTHF中に溶解させた。この溶液にベンジルクロロホルメート(3当量)、次に水および重炭酸ナトリウム(5当量)を加えた。この反応混合液は室温で3時間にわたり攪拌した。この混合液に水およびEtOAcを加えた。有機層を分離し、水層が中性pHに達するまで水で洗浄した。有機層は、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc/ヘプタン(1:4)で溶離させるシリカゲルカラム上で精製すると、生成物4−5が得られた。
化合物4−5は5% TFA/1% TIS/DCMの溶液中に溶解させ、混合液を1時間にわたり攪拌した。反応混合液はDCMで希釈した。有機相を重炭酸ナトリウム、水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、粗生成物4−6は次の工程の反応のために使用した。
化合物4−6はDCM中に溶解させた。この溶液に0℃でピリジン(10当量)、および次に2−塩化ニトロベンゼンスルホニル(2当量)を緩徐に加えた。温度を室温に上昇させ、一晩攪拌した。溶媒を除去した。残留物をEtOAc中に溶解させ、これを1N HCl、水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方に通して乾燥させた。溶媒の除去後、残留物をヘプタン中の25% EtOAcで溶離させるシリカゲルカラム上で精製した。溶媒の除去後、化合物4−7を入手した。
化合物4−7、TPP(3当量)およびN−Boc−2−ヒドロキシ−エチルアミン(3当量)を無水トルエン中に溶解させた。この溶液にトルエン中のDIAD(3当量)を0℃で加えた。30分後に温度を室温へ上昇させ、この溶液を一晩攪拌した。溶媒を除去し、残留物をヘプタン中の50% EtOAcで溶離させるシリカゲルカラム上で精製した。化合物4−8は、溶媒の除去後に得られた。
化合物4−8は無水アセトニトリル中に溶解させた。この溶液に炭酸カリウム(6当量)および4−メルカプトフェノール(4.5当量)を加えた。この混合液を室温で一晩かけて攪拌した。溶媒を除去し、残留物をEtOAcと水との間に分配させた。有機層を分離し、水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。粗化合物4−9は、次の工程の反応のために使用した。
化合物4−9はTHF/水(2/1)中に溶解させた。この溶液に重炭酸ナトリウム(5当量)およびジ−t−ブチルカーボネート(2当量)を続けて加えた。この混合液を室温で一晩かけて攪拌した。THFの除去後、生成物を抽出するためにEtOAcを加えた。有機層を1N HCl、水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をヘプタン中の25% EtOAcで溶離させるシリカゲルカラム上で精製した。生成物4−10は、溶媒の除去後に得られた。
化合物4−10は、室温で一晩かけて窒素(1気圧)下でエタノール中の触媒量のパラジウム炭素を用いて処理した。セライトパッドに通しての濾過後、溶媒を除去した。粗生成物は真空下で乾燥させ、それをそれ以上精製せずに次の工程の反応のために使用した。
Q−COOH(すなわち、Boc−D−2−ナフチルアラニン)(4当量)、EDC(4当量)およびHOAt(4当量)をDMF中に溶解させた。この混合液を0℃で30分間にわたり攪拌した。この溶液に、化合物4−10を1回で加えた。この反応を室温で一晩かけて実施した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラム上で精製すると、生成物4−11が得られた。
化合物4−11は、室温で3時間にわたりTFAを用いて処理した。溶媒の除去後、残留物をHPLCにより精製すると生成物4−12が得られた。
<本発明の代表的な化合物>
N−{3−[(2S,5R)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニンを用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、641(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の87%であった。
3および10mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において各々8%および23%の減少が観察された。3mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIN給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において15%の減少が観察された。
N−{3−[(2S,5R)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニンを用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、641(M+H)であると分析された。
3および10mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において各々8%および23%の減少が観察された。3mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIN給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において15%の減少が観察された。
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−((R)−2−ジメチルアミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe、およびQ−COOHとしてのFmoc−D−2’−ナフチルアラニンを用いて合成した。アミンのメチル化は、化合物2−9をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/C(10%)の存在下で1気圧の水素下で攪拌することによって進行した。反応を室温で一晩持続させ、濾過によって触媒を除去した。溶媒を除去すると粗生成物が得られた。この粗生成物をTHF中に溶解させ、化合物2−8の生成について記載した方法(方法A)でQ−COOHと反応させた。シリカゲルカラムによる精製でFmoc−およびBoc−保護化合物が得られた。Fmocは、2時間にわたりEtOAc中の30%ジエチルアミンによって除去した。溶媒を除去し、残留物をジクロロエタン中に溶解させた。この溶液にホルムアルデヒド(37%水溶液、10当量)を加えた。10分間の攪拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(5当量)を加えた。次にこの混合液を室温で一晩かけて攪拌した。この反応液を水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、生成物を1時間にわたりTFA/DCM(50:50)を用いた処理にかけ、この生成物をHPLCによって精製すると精製化合物が得られた。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、669.3(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の90%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe、およびQ−COOHとしてのFmoc−D−2’−ナフチルアラニンを用いて合成した。アミンのメチル化は、化合物2−9をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/C(10%)の存在下で1気圧の水素下で攪拌することによって進行した。反応を室温で一晩持続させ、濾過によって触媒を除去した。溶媒を除去すると粗生成物が得られた。この粗生成物をTHF中に溶解させ、化合物2−8の生成について記載した方法(方法A)でQ−COOHと反応させた。シリカゲルカラムによる精製でFmoc−およびBoc−保護化合物が得られた。Fmocは、2時間にわたりEtOAc中の30%ジエチルアミンによって除去した。溶媒を除去し、残留物をジクロロエタン中に溶解させた。この溶液にホルムアルデヒド(37%水溶液、10当量)を加えた。10分間の攪拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(5当量)を加えた。次にこの混合液を室温で一晩かけて攪拌した。この反応液を水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、生成物を1時間にわたりTFA/DCM(50:50)を用いた処理にかけ、この生成物をHPLCによって精製すると精製化合物が得られた。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、669.3(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての4’−クロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、658.2(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の106%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての4’−クロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、658.2(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−3−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての4’−クロロ−ビフェニル−3−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、658.3(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の98%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての4’−クロロ−ビフェニル−3−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、658.3(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、692.3(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の99%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、692.3(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての3’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、692.3(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の78%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての3’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、692.3(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3’,5’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての3’,5’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、692.3(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の86%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしての3’,5’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、692.3(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニンカルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、627.5(M+H)であると分析された。
MC4−Rに関する機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物が1μMの濃度では反応を示さないことが決定された。
3および10mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において各々9%および31%の減少が観察された。
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニンカルボン酸を用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、627.5(M+H)であると分析された。
3および10mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において各々9%および31%の減少が観察された。
N−{3−[(2S,5R)−1−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジメチル−フェニル)−プロピル]−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Phe−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2,4−ジメチル−D−Phe−OHを用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、605(M+H)であると分析された。
機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物がMC4−Rに関して1μMの濃度では反応を示さないことが決定された。
1および10mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において各々最高14%および38%の減少が観察された。
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Phe−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2,4−ジメチル−D−Phe−OHを用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、605(M+H)であると分析された。
1および10mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間の期間にわたる食物摂取量において各々最高14%および38%の減少が観察された。
N−{3−[(2S,5S)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニンを用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、641(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の40%であった。
下記の化合物は、スキーム2の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、NHCH2(R2)−COOHとしてのD−Phe−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニンを用いて合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、641(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−1−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジメチル−フェニル)−プロピル]−5−シクロヘキシルメチル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、Fmoc−NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Cha−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2,4−ジメチル−フェニルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、610.8(M+H)であると分析された。
MC4−Rに関する機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物が1μMの濃度では反応を示さないことが決定された。
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、Fmoc−NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Cha−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2,4−ジメチル−フェニルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、610.8(M+H)であると分析された。
N−{3−[(2S,5R)−1−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロピル]−5−シクロヘキシルメチル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、Fmoc−NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Cha−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2,4−ジクロロ−フェニルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、650.6(M+H)であると分析された。
MC4−Rを発現する細胞系内での機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物を用いて観察された最高作用は、NDP−α−MSHを用いて達成された最高値の22%であった。
1mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間で食物摂取量において11%の減少が観察された。
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、Fmoc−NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Cha−OH、およびQ−COOHとしてのBoc−D−2,4−ジクロロ−フェニルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、650.6(M+H)であると分析された。
1mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間で食物摂取量において11%の減少が観察された。
N−{3−[(2S,5R)−5−シクロヘキシルメチル−1−[(R)−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2−ジメチルアミノ−プロピル]−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、Fmoc−NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Cha−OH、およびQ−COOHとしてのFmoc−D−2,4−ジクロロ−フェニルアラニンを使用して合成した。アミンのメチル化は、化合物1−9をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/C(10%)の存在下で1気圧の水素下で攪拌することによって進行した。反応を室温で一晩持続させ、濾過によって触媒を除去した。溶媒を除去すると粗生成物が得られた。この粗生成物をTHF中に溶解させ、化合物1−4の生成について記載した方法でQ−COOHから引き出したQ−アルデヒドと反応させた。シリカゲルカラムによる精製でFmoc−およびBoc−保護化合物が得られた。Fmocは、2時間にわたりEtOAc中の30%ジエチルアミンによって除去した。溶媒を除去し、残留物をジクロロエタン中に溶解させた。この溶液にホルムアルデヒド(37%水溶液、10当量)を加えた。10分間の攪拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(5当量)を加えた。次にこの混合液を室温で一晩かけて攪拌した。この反応液を水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、生成物を1時間にわたりTFA/DCM(50:50)を用いた処理にかけ、この生成物をHPLCによって精製すると精製化合物が得られた。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、678.7(M+H)であると分析された。
機能性を決定するためのcAMPアッセイでは、本化合物が1μMの濃度では反応を示さないことが決定された。
3mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間で食物摂取量において3%の減少が観察された。
下記の化合物は、スキーム1の方法によって、J−COOHとしての2−ナフチル酢酸、Fmoc−NHCH2(R2)−COOHとしてのFmoc−D−Cha−OH、およびQ−COOHとしてのFmoc−D−2,4−ジクロロ−フェニルアラニンを使用して合成した。アミンのメチル化は、化合物1−9をエタノール中に溶解させ、触媒量のPd/C(10%)の存在下で1気圧の水素下で攪拌することによって進行した。反応を室温で一晩持続させ、濾過によって触媒を除去した。溶媒を除去すると粗生成物が得られた。この粗生成物をTHF中に溶解させ、化合物1−4の生成について記載した方法でQ−COOHから引き出したQ−アルデヒドと反応させた。シリカゲルカラムによる精製でFmoc−およびBoc−保護化合物が得られた。Fmocは、2時間にわたりEtOAc中の30%ジエチルアミンによって除去した。溶媒を除去し、残留物をジクロロエタン中に溶解させた。この溶液にホルムアルデヒド(37%水溶液、10当量)を加えた。10分間の攪拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(5当量)を加えた。次にこの混合液を室温で一晩かけて攪拌した。この反応液を水、食塩液で洗浄し、硫酸ナトリウムの上方で乾燥させた。溶媒の除去後、生成物を1時間にわたりTFA/DCM(50:50)を用いた処理にかけ、この生成物をHPLCによって精製すると精製化合物が得られた。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、678.7(M+H)であると分析された。
3mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIP給餌試験では、20時間で食物摂取量において3%の減少が観察された。
(R)−2−アミノ−1−[(2S,5R)−2−[4−(2−アミノ−エチルアミノ)−ブチル]−4−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル]−3−ナフタレン−2−イル−プロパン−1−オン
下記の化合物は、スキーム4の方法によって、Q−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニン、およびNH2CH(R2)−COOMeとしてのD−シクロヘキシルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、691.3(M+H)であると分析された。
0.1および0.3mg/kgの用量レベルでのマウスモデルIN給餌試験では、20時間で食物摂取量において各々14%および18%の減少が観察された。
下記の化合物は、スキーム4の方法によって、Q−COOHとしてのBoc−D−2’−ナフチルアラニン、およびNH2CH(R2)−COOMeとしてのD−シクロヘキシルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、691.3(M+H)であると分析された。
(R)−2−アミノ−1−{(2S,5R)−4−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロピオニル]−2−[4−(2−アミノ−エチルアミノ)−ブチル]−5−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル}−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロパン−1−オン
下記の化合物は、スキーム4の方法によって、Q−COOHとしてのBoc−2,4−ジクロロ−フェニルアラニンおよびNH2CH(R2)−COOMeとしてのD−シクロヘキシルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、727(M+H)であると分析された。
下記の化合物は、スキーム4の方法によって、Q−COOHとしてのBoc−2,4−ジクロロ−フェニルアラニンおよびNH2CH(R2)−COOMeとしてのD−シクロヘキシルアラニンを使用して合成した。精製後、本化合物を上述したように試験すると、表示した結果が得られた。質量は、727(M+H)であると分析された。
先行実施例は、一般的もしくは詳細に記載した本発明の反応物および/または合成条件を先行実施例において使用したものと置換することによって、繰り返して類似の成功を得ることができる。
これらの好ましい実施形態を特別に参照しながら本発明を詳細に記載してきたが、その他の実施形態も同一の結果を達成できる。本発明の変形および修飾は当業者には明白になるであるし、そのような修飾および同等物のすべてを含むことが意図されている。上記に記載したすべての参考文献、特許出願、特許、および刊行物、ならびに対応する特許出願の全開示は、これにより参照して本明細書に組み込まれる。
Claims (24)
- 構造Iの式:
Jは、置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
Qは、フェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される芳香族炭素環である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素または窒素からなる群から選択される1〜9個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの1つは
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩。 - Jは、ヒドロキシル、ハロゲン、スルホンアミド、アルキル、−O−アルキル、アリール、および−O−アリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の環置換基で置換されている、請求項2に記載の化合物。
- R3a、R3bもしくはR3cの少なくとも1つは、−CH3もしくは−O−CH3である、請求項4に記載の化合物。
- R3a、R3bもしくはR3cの少なくとも1つは−Clもしくは−CF3である、請求項4に記載の化合物。
- −L3−Qおよび−L1−Jは同一であり、QおよびJはフェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される芳香族炭素環である、請求項1に記載の化合物。
- Wは、アミン、アミド、アルコール、カルボン酸、エーテル、エステル、グアニジンもしくはウレア、上記の2つ以上、または上記の組み合わせを含む、請求項1に記載の化合物。
- Wは、
R4は、
NH、
O、
R5がNもしくはOを含むことを前提として、CH2、
R5がNもしくはOを含むことを前提として、C6H5、
N(CH2)z(N(CH2)zはR5と一緒に環を形成する)、
N((CH2)y−CH3)、
NH−C(=O)、
NH−C(=O)−NH、
C(=O)、
C(=O)−NH、
C(=O)−O、または
O−C(=O)である;
R5は、
NH2、
OH、
R4がNもしくはOを含むことを前提として、CH3、
NH−(−CH2)z(NH−(CH2)zはR4と一緒に環を形成する)、
NH−(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)2、
NH−(CH2)z−NH2、
NH−(CH2)z−NH−(CH2)y−CH3、
NH−(CH2)z−N−((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−NH2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=N((CH2)y−CH3))−NH2、
NH−C(=NH)−NH2、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−NH2、
N(−(CH2)y−CH3)−(CH2)z−NH(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)−(CH2)z−N((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=N((CH2)y−CH3))−NH(CH2)y−CH3、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−NH−(CH2)y−CH3、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−NH(CH2)y−CH3、
NH−C(=N((CH2)y−CH3))−N((CH2)y−CH3)2、
N(−(CH2)y−CH3)−C(=NH)−N((CH2)y−CH3)2、
NH−C(=O)−(CH2)y−NH2、
O−(CH2)y−CH3、
SO2−NH2、
SO2−NH−(CH2)y−CH3、
SO2−N(−(CH2)y−CH3)2、
SO2−(CH2)y−CH3、
R8は、ヒドロキシル、(CH2)y−CH3、(CH2)y−NH2、NH−(CH2)y−CH3もしくはN(−(CH2)y−CH3)2である;
tは、0〜5の指標値である;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、各々の場合に独立して0〜5の指標値である;
上記における任意のNHもしくはNH2は、各々N−PrgもしくはNH−Prgによって置換されてよいが、各Prgは独立してアミン保護基であることを前提とする)である、請求項1に記載の化合物。 - 各Prgは、独立してアセチル、アダマンチルオキシ、ベンゾイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、メシチレン−2−スルホニル、4−メトキシ−2,3−6−トリメチル−ベンゼンスルホニル、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、もしくはトシルである、請求項9に記載の化合物。
- 式:
R7は、Hもしくは=Oである;
R8は、水素もしくはN(R9aR9b)である;
R9aおよびR9bは、各々独立して水素、アセチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソブチル、ベンジル、ベンゾイル、ヘキサノイル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘプタノイル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、もしくはポリエチレングリコールである;
vは、各々の場合に独立して0〜2の指標値である;および
yは、各々の場合に独立して0〜5の指標値である;
R8が水素でない場合は、星印で表示した隣接炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)の請求項1に記載の化合物。 - 前記ポリエチレングリコールは100〜50,000の式分子量を有する、請求項11に記載の化合物。
- Wは、単一のアミンを含む、請求項1に記載の化合物。
- Wは、単一のNおよび単一のOを含む、請求項1に記載の化合物。
- Wは、−NH−C(=NH)−NH2を含む、請求項1に記載の化合物。
- 前記化合物は、
N−{3−[(2S,5R)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−((R)−2−ジメチルアミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−3−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−4−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−[2−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イル)−アセチル]−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3’,4’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3’,5’−ジクロロ−ビフェニル−2−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−3−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−3−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3’,4’−ジクロロ−ビフェニル−3−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3’,5’−ジクロロ−ビフェニル−3−カルボニル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(3−ヨード−ベンゾイル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(2’,4’−ジクロロ−ビフェニル−3−イルメチル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−(4’−クロロ−ビフェニル−3−イルメチル)−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−ベンジル−1−ビフェニル−2−イルメチル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−1−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジメチル−フェニル)−プロピル]−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5S)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2R,5R)−1−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−ベンジル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−1−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジメチル−フェニル)−プロピル]−5−シクロヘキシルメチル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−1−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロピル]−5−シクロヘキシルメチル−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
N−{3−[(2S,5R)−5−シクロヘキシルメチル−1−[(R)−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2−ジメチルアミノ−プロピル]−4−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−ピペラジン−2−イル]−プロピル}−グアニジン;
(R)−2−アミノ−1−{(2R,5S)−4−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジメチル−フェニル)−プロピオニル]−5−[3−(2−アミノ−エチルアミノ)−プロピル]−2−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル}−3−(2,4−ジメチル−フェニル)−プロパン−1−オン;
(R)−2−アミノ−1−{(2R,5S)−4−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロピオニル]−5−[3−(2−アミノ−エチルアミノ)−プロピル]−2−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル}−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロパン−1−オン;
(R)−2−アミノ−1−[(2R,5S)−5−[3−(2−アミノ−エチルアミノ)−プロピル]−4−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−2−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル]−3−ナフタレン−2−イル−プロパン−1−オン;
(R)−2−アミノ−1−[(2S,5R)−2−[4−(2−アミノ−エチルアミノ)−ブチル]−4−((R)−2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオニル)−5−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル]−3−ナフタレン−2−イル−プロパン−1−オン;または
(R)−2−アミノ−1−{(2S,5R)−4−[(R)−2−アミノ−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロピオニル]−2−[4−(2−アミノ−エチルアミノ)−ブチル]−5−シクロヘキシルメチル−ピペラジン−1−イル}−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−プロパン−1−オン、またはそれらの医薬上許容される塩である、請求項1に記載の化合物。 - 構造IIの式:
各Jは、独立して置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの1つは
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)を有する化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩。 - Jは、ヒドロキシル、ハロゲン、スルホンアミド、アルキル、−O−アルキル、アリール、および−O−アリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の環置換基で置換されている、請求項19に記載の化合物。
- −L3−Jおよび−L1−Jは同一である、請求項18に記載の化合物。
- 請求項1に記載の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
- 構造I:
Jは、置換もしくは未置換の芳香族炭素環、置換もしくは未置換の非芳香族炭素環、置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式炭素環基、環が結合、−CH2−、もしくは−O−によって結合されている置換もしくは未置換の2つの芳香族炭素環、および置換もしくは未置換の芳香族縮合二環式複素環基からなる群から選択される環構造であり、各々の場合に環は5もしくは6個の環原子を含む;
Wは、少なくとも1つのカチオン中心、水素結合供与体もしくは水素結合受容体を備えるヘテロ原子単位であり、少なくとも1つのヘテロ原子は窒素もしくは酸素である;
Qは、フェニル、置換フェニル、ナフチルおよび置換ナフチルからなる群から選択される芳香族炭素環である;
L1は、結合、または炭素、硫黄、酸素もしくは窒素からなる群から選択される1〜8個の骨格原子を含むリンカー単位である;
L2は、結合もしくは−(CH2)z−である;
L3は、結合、または炭素、硫黄、酸素または窒素からなる群から選択される1〜9個の骨格原子を含むリンカー単位である;
R1a、R1b、R2aおよびR2bは、
R2aおよびR2bの1つは
またはR2aおよびR2bは各々水素であり、R1aおよびR1bの残りは
Xは、CH2、C=OもしくはC=Sである;
zは、1〜6の指標値である;および
yは、0〜5の指標値である;
星印で表示した炭素原子は任意の立体化学的配置を有していてよい)の化合物またはそのエナンチオマー、立体異性体もしくはジアステレオマー、またはそれらの医薬上許容される塩の、ヒトまたは非ヒト哺乳動物におけるメラノコルチン受容体機能における変化に対応する症状を治療するための薬剤の製造における使用。 - メラノコルチン受容体機能における変化に対応する前記症状は、男性の性的機能不全、女性の性的機能不全、摂食障害、適正体重超過、肥満症、適正体重不足および悪液質からなる群から選択される、請求項23に記載の使用。
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