JP2009501334A - 確率質量拡散によるモデルセットの適応 - Google Patents

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    • G01S13/723Radar-tracking systems; Analogous systems for two-dimensional tracking, e.g. combination of angle and range tracking, track-while-scan radar by using numerical data

Abstract

少なくとも1つのパラメータの一連の測定z,R;M;(t1,t2)を実行し且つ予測を再帰的に実行する方法。その方法は、少なくとも第1の測定インスタンス(M(tk);(k))に基づいて、少なくとも2つのモデル(C,S)に対する結果(x,P)を予測する工程と、次の測定インスタンス(M(tk+Tp)(k+Tp))の後、対応する時点に対するモデル(C,S)を更新し、これにより第1の測定インスタンスに基づいて行なわれる予測が次の測定インスタンスを考慮して更新される工程と、次の測定インスタンス(tk+Tp)(k+Tp)に対する少なくとも1つのモデル(C,S)を再配置し、これにより一方の更新モデルが他方の更新モデルに影響を及ぼす工程とを有する。少なくとも1つの補完(C)モデル及び少なくとも1つのサブ(S)モデルを含むモデルセットの場合、再配置の工程において、SモデルがCモデルに影響を及ぼすことはない。排他的な補完(L,N,R)モデルを含むモデルセットの場合、再配置の工程において、モデルセット(L,N,R)内のモデルの所定の対に対して、より高い確率(μ)を有するモデルはより低い確率を有するモデルに影響を及ぼすが、より低い確率(μ)を有するモデルがより高い確率を有するモデルに影響を及ぼすことはない。

Description

本発明は、確率的モデルに基づく予測に関し、特に再帰的方法、即ち、測定データに基づいて複数の統計的予測モデルの中から選択することに繰り返し関与する予測モデルに関する。
具体的には、本出願は、鳥観図から分かるように物体の2次元的な動きを予測するレーダシステムにおいて適用され、それによりレーダシステムは、例えば、物体の位置を測定し、物体の位置と速度の未来の値を予測すると良い。
図1は、飛行物体の位置を観測するレーダシステムRを示す鳥観図である。レーダシステムは観測を複数回行なう。図1に示すように、測定された位置Mは、所定の測定精度に関連付けられてもよく、円形のガウス確率密度関数(PDF)により近似されてもよい。その2つの例を図5に示す。円形領域の半径は、ガウス分布の標準偏差に対応する。
位置の測定値を更に取得して、物体の位置の確率密度関数Pos及び推定された速度に対する確率密度関数Velが予測される(例えば図1を参照)。それにより、推定された速度ベクトルは、位置及び速度ベクトルの次の予測のベースとして使用される。
本出願は、より正確で信頼性が高く、要求される計算量が少ないそのような予測の実行を扱うものである。
次に、飛行物体を観測するレーダシステムの好適な例を参照して、本発明の予測方法と関連して周知の予測方法の動作を概略的に示す。そのようなシステムにおいて、可能な飛行経路は、飛行機の性能及びパイロットの与えられた職務により規定されるパイロットの“ふるまい”に依存する。
従来の方法及び本発明の方法は、レーダシステムに応用する等の特定の応用例に限定されないことが理解されるべきである。尚、予測モデルの説明において、測定パラメータの選択は任意である。また、予測モデルは検知されたパラメータの組合せに基づいてもよい。以下の説明において、物体の位置のみを検知するシステムに焦点が当てられる。
典型的なパルスドップラーレーダシステムは、物体の半径方向の位置を高精度に検知する能力があることを認識すべきである。従って、図4に示すように、PDFは典型的なレーダの応用例の場合に楕円形のPDFにより更に正確に近似される。しかし、容易に理解されるように、楕円形のガウス確率関数に基づく予測は複雑な計算タスクである。楕円形の分布が広く使用されているが、この明細書においては説明を簡単化にするために、円形のPDFを使用する。
以下の図において、測定された位置はXで表され、位置の測定精度は円形のガウスPDFにより近似される。この明細書の以下の図において、PDFが円形の表現を示す場合、当該半径は当該PDFの標準偏差に比例することが理解されるべきである。
予測モデル−モデルセット
今日、複数モデル(MM)による非線形/非ガウス動的システムのモデリングは、特に高性能システムにおいてはベイズ推定における一般的な手順である。しかし、一般に、この方法は単一モデルの拡張カルマンフィルタからパーティクルフィルタにまで多岐にわたる(非特許文献1を参照)。
実世界システムがある期間にわたる一部のモデルの変化のパターンに従って示され、別のモデルに切り替わる場合、マルコフモード変換モデルと組み合わされるマルチプル動的モデルは特に有用な方法である。
この種のモデリングの典型的な応用例は、センサの測定値により移動する物体を追跡すること、工業プロセスを制御すること等である。
図6において、飛行物体の挙動を表すように、単一の円形のガウスPDFに基づくマヌーバモデルが選択される。すなわち、飛行物体の現在の位置及び速度の所定の推定値に対して、予測位置Cp及び予測速度Cvが近似される。このモデルは、所定の予測時間内において、加速;減速、左旋回及び右旋回マヌーバの可能性が等しいと仮定する。
図8において、3つのガウスPDFから構成される飛行物体に対する別のモデルを示す。直進オプションNの可能性がおそらく、左旋回Lと右旋回Rの可能性より高いと仮定されてもよい。例えば、旅客機の飛行経路を表す時、そのようなモデルはより現実に近いだろう。添字p及びvは位置及び速度に対応する。
図6に関して上述したマヌーバモデルに対する別の例として、内部のサブセット(S)モデルを囲む外部の補完(C)モデルを含む図6及び図7を組み合わせて形成されるマルチプル仮説モデリングが選択されてもよい。
補完モデル(Cモデル)の全体の目的は、飛行物体による全ての可能な未来の動作を表すことである。未来の予測位置の尤度は、例えば、図6の円Cpにより表されるPDFにより与えられる。従って、排他的な補完モデルセットの目的は、可能な限り別のモデルをオーバラップしない種々のモデルにより2次元フィールドの領域を範囲に含むことである。
サブセットモデル(Sモデル)は、少なくとも1つのCモデルにより示されるシステム状態のサブセットを表すモデルである。Sモデルの目的は、時間的に支配するシステム状態を表すことである。Sモデルは1つだけ存在することが多い。Sp及びCpのガウスPDFを図5に示す。Sp及びCpにより表される領域が別個のモデルと考えられる場合、それら領域の各々は1になる。それら領域が非ガウスPDFを表している場合、組み合わされた領域が1になるように重み(確率)を与えらえる。(Sモデルの目的は、モデルをオーバラップすることにより同一のフィールドをカバーすることである)。
飛行物体の2次元飛行経路を観測するレーダシステムの説明において、図6の補完モデルはマヌーバモデルを表し、図7のサブセットモデルは非マヌーバモデルを表す。
飛行機の応用例の場合、図6及び図7のモデルは、Sモデルに対して確率0.7及びCモデルに対して確率0.3(不図示)で重み付けされてもよい。この同時分布は、非マヌーバがマヌーバより可能性が高いパターンを示し、これは飛行機の殆どの航路の挙動に当てはまる。尚、確率は、事前の仮定に依存し、モデリングが測定値により与えられるような挙動に適合する精度に依存する。これは、周知の従来のベイズの規則により計算されてもよい。
再帰的モデリング
確率の合計が1である3つのガウスPDFに基づく予測モデルに戻る(図8を参照)。そのようなモデルは図9に示す連続する測定にわたり実現され、例えば、左、右、及び直進の各ガウスPDFの可能性は等しいと考えられてもよい。
再帰的方法は、次のPDFの2次元空間における実際の位置及び速度が測定物体の前回の位置により繰返し判定されることを含む。その結果、図9の経路の例は、連続する予測を示すことができる。
測定精度が予測モデルに関して適切である場合、最近の測定値に最も適合するガウスPDFは次の予測の開始点として選択される。
しかし、測定値が左旋回の予測モデルに入る場合、最近の測定値は現実の値に対応するとは限らない。すなわち事後の観点から、物体が実際に左旋回したという仮定は、後の測定値による尤度に応じて拒否又は確定、あるいは評価されてもよい。この評価は、後の測定期間により更に評価されてもよい。
そのため、最適な再帰的モデリングは全ての先のマヌーバの可能性を考慮してもよい。測定値が測定の度に提供されない場合、あるいは測定値が他の現象の検出により曖昧である場合、そのような再帰的モデリングは特に適切である。
周知の最適なMM(複数モデル)追跡法の概念は、開始から現在までの全ての可能なモードの組合せを表し、ベイズの規則によりそのような各組合せの確率を計算することである。その結果、“ストラクチュア(structure)”により示されるように、フィルタ数(組合せ毎に1つ)が指数関数的に増加する(非特許文献2)。
(Ne,Nf)=(Nk-1 m,Nk m
ここで、kは測定の回数であり、Nmはモデル数である。Neは各周期の開始時の推定値の数であり、Nfはアルゴリズムにおけるフィルタ数である。
全ての可能性を考慮することにより更に多くのモデル更新期間に基づいて評価を行なうため、計算の負担が大きくなることは容易に理解される。更に、測定が実行されるに従って、いくつかの可能性が現れる確率は非常に低くなる。従って、可能性の低い古い分岐に関連する分岐は考慮されなくてもよい。すなわち、それら分岐は計算の可能な限度内にフィルタ数を保持するために取り除かれる。これは、低い確率を有する組合せが削除され(取り除かれ)、ほぼ同等な状態推定値を有する組合せが組み合わされる(マージされる)ことを意味する。確率の閾値が小さく(且つ、確率が再度正規化され)、マージ方法が少なくとも第1の瞬間及び第2の瞬間を保存する場合、この種の制御は結合PDF(確率密度関数)に殆ど影響を及ぼさない。しかし、このように、フィルタ数の安定した制御は存在しない。
フィルタ数の安定した制御を含むMHTの概念をシステム化しようとした努力の結果、n次の一般化擬似ベイズ推定量(GPBEn)が得られた(非特許文献2を参照)。それらは、モードの組合せをnタイムステップ(測定周期)の間保持する。それらは以下の構造を有する。
(Ne,Nf)=(Nn-1 m,Nn m
フィルタ数は固定である。
n=1、即ち、GPBE1の場合のフィルタに対する対応する制限を図10に示す。
性能と要求される計算量との間の最適な妥協を構成するため、IMM(相互作用マルチプルモデルInteracting Multiple Model)アルゴリズムが多くの応用に対して考慮されてきた。その理由は、IMMモデル相互作用技術が計算構造を以下の式に単純化するからである。
(Ne,Nf)=(Nm,Nm
IMMにおいて、そのモデルは、予測段階の前の各タイムステップにおいて“相互作用”する。これにより、予測フィルタ数はモデル数と同一の数に減少される。相互作用は、マルコフモード交換モデルにより管理されるマージ処理と考えられる。
一般に、再帰的な非線形/非ガウス推定問題は、非ガウス/非定常確率密度関数を表すことである。種々のバージョンの複数モデル(MM)法は、確率に従って重み付けされたガウスPDFの合計としてそれを行なう。実際に最適なMM以外の殆どの方法は、各測定の後、予測段階の間にPDFをより適切に表すようにモデルを再配置する(適応させる)必要がある。これは、限定されたフィルタ数が指数関数的に増加する最適なフィルタ数を置換するからである。
次に図11、図12、図14及び図15により示されるように、図8のマヌーバモデルに基づくIMMモデル等の次善のMM法の測定、更新、再配置及び予測段階を考える。この例において、測定値Mは左旋回モデルの中心に入ると仮定される。
図11において、時間t1で測定が完了した後、時間t1のマヌーバの確率評価は再評価されてもよく、測定が行なわれる可能性の高い1つ以上のPDFモデルの方が仮定した事前のモデルより可能性が高いと考えられる。そのような再評価又は更新を図12に示す。図12において、最大の確率μ1が左旋回に割り当てられ、より低い可能性μ2が直進オプションに割り当てられ、更に低い可能性μ3が右旋回に割り当てられる。ここで、全ての可能性の合計は1のままである。更に、更新ステップによると、各モデルは測定結果に依存して2次元空間において移動される。この例において、測定値が偶然左旋回モデルの中心に入ったため、左旋回モデルL1は変位しない。しかし、N1及びR1は測定値と先の各予測モデルとの差分に比例して変位する。PDFの陰影部が暗い程、確率は高い(これは図11〜図15及び図22〜図37にも当てはまる)。
図11及び図12(時間t1)に示すステップに続く図14は、IMM法及び提案された方法等の次善のMM法による再配置に関する。計算上の複雑さを小さく保持するために更新段階において既に使用したモデル毎に(図9に先に示したような3つのモデル毎ではない)2つ以上のモデルが予測に使用されないという条件下で更なる予測が行なわれた場合及び再配置処理が適用されない場合に発生することを調査することにより、そのメカニズムを次に説明する。そのような例を図13に示す。図13において、時間t2に対するモデルL2、M2、及びR2は、L1、L2、及びL3に対する時間t1の更新された予測に対応する尤度を有すると予測される。時間t2に対する予測は、全ての方向に広がる可能性があることが分かる。
IMM法は、図12及び図14から示されるように2次元空間のガウスPDFの中心を変位させて、測定の後に時間t1に対して既に使用されたモデルを再配置することにより上記状況を回避する。全てのモデルは、同一時刻に対する他の個々のモデルの影響に従って変位させられ、それにより最大尤度を有するモデルは、より可能性の低いモデルの動きにある程度の影響を与え、可能性が最小のモデルの動きに最も大きな影響を与える。その結果は、L1からL1’、M1からM1’、及び、R1からR1’への変位を示す図14に視覚化される。更に、各モデルの確率(不図示)は変更される。
図12の更新及び図14の再配置の結果を図15に示す。図15において、モデルの配置は更に厳密に最近の測定方向を中心とする。
上記説明において、測定値が明らかに1つのガウスモデルの標準偏差内に入る状況を参照した。更に詳細に後述するように、当然ながらこれは常に当てはまるわけではない。
図8の3つのマヌーバモデルの各々に対して、時間k+Tpまでの予測、時間k+Tpにおける測定及び時間k+Tpのモデルの更新を行なう時間kから開始する処理に関する更なる詳細を図16及び図17に示す。図6及び図7の組み合わされた補完/サブモデルに対してモデルを更新する処理を図18〜図21に更に詳細に示す。図16〜図21において、指数pは位置であり、vは速度、Mは測定値、Lは左、Nは直進、Rは右、Cは補完、Sはサブセット、uは更新である。
図17において、モデルの更新を実証するために、PDFの相対位置LpはLpuと共に示される。図18及び図20のそれぞれに関して、同様のことが図19及び図21にも当てはまる。
一般のモデル−状態ベクトル
上述において、2次元レーダの応用例に焦点が当てられた。しかし、上述したように、本発明に係る方法は他のシステムにも適用可能である。従って、従来技術において周知である一般の状態ベクトルに関して、その方法を説明する。
状態ベクトルx(k)により時刻kにおける動的システムを示す。
移動する物体は、水平な2次元デカルト座標系において以下の状態ベクトル成分を有してもよい。
Figure 2009501334
動的システムの状態は、センサ(例えば、レーダ)から取得される測定値により推定されてもよい。
推定された状態ベクトルは上記と同一の形式、即ち、x^(k|k)を有してもよい。ここで、“^”の印は推定値を実際の値と区別し、第1番目の時間添字は推定の時間を示し、第2番目の時間添字は使用された最後の測定値を示す。このように、x^(k+1|k)は時間k+1における状態ベクトルの推定値であり、時間kを含む時間kまでの測定値が使用された。この最後の表現は、時間kからの(1ステップ)予測値と呼ばれる。簡単にするために、“^”の印は省略されることが多い。
状態ベクトル推定は、不確実な測定値により示されてもよく、その推定の精度を示す。ガウス不確実性(確率密度関数)の通常の例において、それらは共分散行列Pにより完全に表される。上記状態推定の場合、共分散行列は以下のようになる。
Figure 2009501334
ここで、対角成分は各座標における変動である。即ち、
ii=σ2 ii (3)
である。ここで、iは行番号及び列番号であり、非対角成分は行及び列の各状態成分の共分散である。即ち、
ij=ρijσiσj (4)
である。ここで、ρは相関係数であり、σは標準偏差であり、i及びjはそれぞれ行番号及び列番号である。
P(k|k)の左上の2×2の行列は、2次元の位置不確実性を表し、位置推定値を中心とするxy平面の楕円として視覚化される。同様に、右下の2×2の行列は2次元の速度不確実性である。これは、“速度ベクトルの上部”に楕円として視覚化される。これを図38に示す。
再帰的フィルタのブロック図
図3は、一般の再帰的フィルタを示すブロック図である。図は、計算の1周期に対する信号の流れ及び機能ブロックを示す。周期間隔は任意の時間Tであり、一定であってもよく又は変化してもよい。
図3において、測定値及び状態ベクトルは、共分散行列R及びPをそれぞれ有するz及びxで示される。フィルタは、状態/共分散更新ブロック“State & cov. update”(7)及び(8)(以下で与えられる式を参照)、並びに状態/共分散予測ブロック“State & cov. pred.”(13)の2つの必須のブロックと、予想測定値/ゲートブロック”Exp. Meas., Gating”のオプションブロックとを含む。いくつかの応用例において、最後のブロックは、不要の測定値を遮断するために使用される。そのブロックは、測定の予想値(6)及び実際の測定値が入るべき領域/ボリュームを計算する。
再帰的フィルタの基本関数は以下の通りである。時間指標kにおいて、測定値z(k)、R(k)(5)が存在する。x(k|k−1)、P(k|k−1)で示される先に予測した推定値、すなわち時間指標kに対して時間指標kより前に予測された推定値は、時間指標kの対応する測定値z(k)、R(k)と共に予想測定値/ゲートブロックに提供される。結果は状態/共分散更新ブロックに提供され、そのブロックに対しては測定値z(k)、R(k)が更に入力される。x(k|k)、P(k|k)(7)の更新された推定値が提供される。最後に、更新結果は、次の時間指標に対するx(k|k+1)、P(k|k+1)(13)の状態変数及び共分散を予測するために状態/共分散予測ブロックにおいて処理される。処理は次の時間指標に対する結果及び測定値を使用して繰り返される。
IMMアルゴリズム
更新:
(1次)方程式により与えられるように、実際の状態ベクトルx(k)に関連する時間kにおける測定値(ベクトル)z(k)を仮定する。
z(k)=Hx(k)+v(k) (5)
ここで、Hはいわゆる測定行列であり、vは測定ノイズである。
測定値の精度は、この公式化において、測定ノイズ共分散行列Rにより示される。
予想測定値は、測定された予測状態ベクトルの一部であり、例えば、この例においては位置である。
z(k|k−1)=Hx(k|k−1) (6)
更新の方程式は、モデルiに対して以下のように書かれてもよい。
i(k|k)=xi(k|k−1)+Ki(k)(z(k)−Hii(k|k−1))
i(k|k)=(I−Ki(k)Hi)Pi(k|k−1)(I−Ki(k)Hi)'
+Ki(k)RKi(k)' (7)
更新利得行列Kiは、カルマンゲインとして計算されてもよい。
i(k)=Pi(k|k−1)Hi'[Hii(k|k−1)Hi'+R]-1 (8)
上記の予測及び更新の方程式は、周知のカルマンフィルタ方程式を構成する。(特に、上記の共分散更新方程式は、異なるが同等である多くの形式で書かれる)。
例えば、左旋回及び右旋回モデルを含む非線形の応用例において、それら方程式は線形モデルに対する元のカルマンフィルタ方程式からいわゆる拡張カルマンフィルタ方程式の同様に周知の形式に僅かに変更されてもよい。
モデルの確率の更新は、周知のベイズの規則に従う。
Figure 2009501334
ここで、li(z(k|i)はモデルiを仮定した場合の測定値zの尤度を意味する。
確率予測
確率予測は以下のように書かれてもよい。
μ(k+1|k)=MPμ(k|k) (10)
ここで、MPは、多くの場合にマルコフモード変換モデルに基づく確率予測行列である。
モデル相互作用
モデルデータ相互作用は、確率予測により管理される。
各モデルiに対して、
Figure 2009501334
である。
ここで、Δxij=xj(k|k)−xi I(k) (12)
である。そして、Nはモデル数であり、mijは確率予測行列Mpの成分である。
モデルデータ予測
時刻kから時刻k+1までの線形モデルに対する標準の離散時間状態ベクトル予測は以下のように書かれてもよい。
i(k+1|k)=φii(k|k)
i(k+1|k)=φii(k|k)φ′+Qi (13)
ここで、iはモデル番号であり、
φは、例えば、直線的予測である決定論的予測モデルであり、
φ′は、φの転置行列であり、
Qは、物体マヌーバをモデリングするために使用されるプロセスノイズ共分散行列と呼ばれることが多い確率的予測モデルである。非マヌーバ物体のモデルの場合、これはヌルの行列である。
左旋回や右旋回モデル等の非線形モデルの場合、それら方程式は僅かに異なる形式をとる。これは、いわゆる拡張カルマンフィルタの理論から周知である。
IMMフィルタのブロック図
図39は、2モデルの例に対するIMMフィルタを示すブロック図である。図39は、計算の2周期に対する信号の流れ及び機能ブロックを示す。測定が行なわれた時、時間を時間指標kで示す。周期間隔は任意の時間Tpであり、一定であってもよく又は変化してもよい。図39において、測定値及び状態ベクトルは、共分散行列R及びPをそれぞれ有するz及びxで示される。指標1及び2は2つの異なるモデルを示す。
図39は、確率の更新(9)及び予測(10)に対するモデルの確率μ及び機能ブロックを示す。更に図39は、“状態/共分散相互作用”(11)に対する機能ブロック及びその相互作用が確率の予測により“支配”されることを示す。これは、IMMフィルタの基本的な処理である。
B.リスティック、S.アルラムパラム、及びN.ゴードン(B.Ristic, S.Arulampalam, and N.Gordon)、カルマンフィルタを超えた、追跡応用のためのパーティクルフィルタ(Beyond the Kalman Filter, Particle Filters for Tracking Applications)、アーテックハウス(Artech House)、2004年 Y.バーシャロム、X.R.リー、及びT.キルバラジャン(Y.Bar-Shalom, X.R.Li, and T.Kirubarajan)、追跡及び航法への応用を伴う評価(Estimation with Applications to Tracking and Navigation) ニューヨーク:ジョン、ウィリー アンド サンズ(New York: John Wiley & Sons)、2001年 S.ブラックマン、及びR.ポポリ(S.Blackman and R.Popoli)、現代の追跡システムの設計と分析(Design and Analysis of Modern Tracking Systems)、アーテックハウス(Artech House)、1999年 H.A.P.ブロム(H.A.P.Blom)、システムを突然に変更するための効果的なフィルタ(An Efficient Filter for Abruptly Changing Systems)第23回IEEEコンファレンス(決定と制御)予稿集(in Proc. 23rd IEEE Conf. Decision and Control)、ネバダ州ラスベガス(Las Vegas, NV)、1984年12月
既存の解決策に関する問題
高性能な次善のベイズの解決策(例えば、最適でないMM、nが大きいGPBEn)に関する主な問題は計算負荷である。今日、IMMは、多くの応用例に対して最も“費用対効果が高い”(即ち、性能対計算)解決策であると考えられている。
IMMのモード交換モデルに結合されるモードのマージは多くの利点を有するが、その方法は欠点にも結び付く。例えば、IMMは、モードのマージがモード交換モデルに結合されるということから得られる。予測が測定値の更新周期毎に1回のみ行なわれる時、IMMは問題を引き起こさない。しかし、それに当てはまらない応用例が多く存在する。そのような応用例は以下のようなものであるかもしれない。
−検出の確率<1であるセンサ
−適切な測定データを見つけるために予測が複数回行なわれる必要がある場合の不確実な関連
−最適な測定時間を見つけるために予測が繰返し行なわれる、適応センサ
−予想された測定時間が未知であり、適切な測定データのセットを見つけるために予測が複数回行なわれる必要がある、マルチセンサの応用
−一般に測定指向でないデータ予測。
IMMに関する別の問題は、“マヌーバモデル”と“非マヌーバモデル”との間の相互作用である。システム状態が“非マヌーバ”である場合、予測ボリュームをマヌーバモデルの設計から予想されたボリュームより小さくする。マヌーバゲートが他の手段により拡大されなかった場合、マヌーバが発生したなら、このことは追跡の喪失につながるかもしれない(非特許文献3、第4、5、6節、232ページを参照)。
本発明の第1の目的は、多くの応用例に対してより正確に予測を実行でき、多くの応用例において周知の方法より計算の負担が少ない、少なくとも1つの補完モデル及び少なくとも1つのサブモデルを含むモデルセットに基づく予測方法を提供することである。
この目的は、請求項1で定義される主題により達成される。
本発明の第2の目的は、多くの応用例に対してより正確に予測を実行でき、多くの応用例において周知の方法より計算の負担が少ない、排他的な補完モデルを含むモデルセットに基づく予測方法を提供することである。
この目的は、請求項2で定義される主題により達成される。
本発明の更なる目的は、計算の負担を更に軽減する方法を示すことである。
この目的は、請求項3で定義される主題により達成される。
更なる利点は、本発明の以下の詳細な説明から明らかになるだろう。
本発明は、測定値の更新後にモデルセットを再配置する“確率質量拡散”(PMD)原理と呼ばれる新しい概念に関する。
まず、多くのレーダの応用例に適用されるIMM法に密接に関連して計算の動作と結果に焦点を当てて本発明を更に詳細に説明し、その後、動的システム/信号の再帰的推定が使用される一般の応用例を説明する。
この目的のため、まず、PMD法とIMM法の各々に対して同一の補完モデル/サブセットモデルが使用され、測定値が明らかにモデル間の曖昧な領域又は所定のモデル内に入る4つの例に焦点を当てる。
参照記号は、再配置されたモデルセットを示す添字aにより拡張される以外は図16〜図21に対して上述された参照記号と同一である。
IMM及び提案された方法は、測定及び更新段階において同一である。以下の再配置(相互作用及び適応)の相違点を以下に説明する。
とりわけ、提案された方法及びIMMは、再配置段階(相互作用及び適応)が実行される方法及び影響力の大きさにおいて異なる。それらについては以下に説明する。
図22〜図25は、測定値MがサブセットモデルSp内に入る場合のIMM及びPMDのサブセット/補完モデルに関する。図22及び図23はPMD及びIMMの双方に関し、図24はIMMのみに関し、図25はPMDのみに関する。
図22において、物体の速度及び位置は、それぞれのサブセットモデル及びそれぞれの補完モデルに従って予測される。この例によると、位置の測定値Mは補完モデル及び補助位置モデルの内部に入る。
図23において、補完モデルCpu及びCvu、並びに補助モデルSpu及びSvuの位置及び速度は、測定値の位置に従って変位する。全てのモデルの標準偏差は、予測値に関して非常に減少する。測定値が予測モデル内に入るため、更新モデルの領域は双方とも測定値の位置を含む。モデルの更新に対する正確な関係は、標準のカルマンフィルタアルゴリズム[2、3]に従って公式化される。
図24において、公知のIMMモデルに従うモデル再配置を示す。
それぞれの補完モデルCpu及びCvu、並びにそれぞれの補助モデルSpu及びSvuは他方に影響を与え、Cpa及びCva、並びにSpa及びSvaの値及び確率は変更される。
PMD法によると、この与えられた例においてモデルの相互作用は生じない。これは、Cpa及びCvaがCpu及びCvuにそれぞれ等しく、Spa及びSvaがSpu及びSvuにそれぞれ等しいことを意味する。これはサブセットモデルの確率が補完モデルの確率より高い場合に当てはまり、測定値が双方のモデルの領域内で取得された場合の正常な結果である。しかしながら、あまり重要ではないもあり、その状況を導かない過去の測定値に依存することもある。
従って、測定値がサブセットモデルS内に入り、サブセットモデルの更新された確率が最大になる場合、再配置のステップにおいて、モデルC,Sの各々は他方に影響を及ぼさない。
図22〜図37の矢印は、他方の又はその他のモデルに影響を与える1つ以上のモデルを示す。尚、影響を受けたモデルの変位は、矢印で示した以外の方向であってもよい。
図26〜図29は、測定値MがサブセットモデルSp外であるが、補完モデル内に入る場合のIMM及びPMDに対するサブセット/補完モデルに関する。図26及び図27はPMD及びIMMに関し、図28はIMMのみに関し、図29はPMDのみに関する。
図27において、補完モデルは実質的に変位し、サブセットモデルに対する影響はより少ないことが分かる。その理由は、(それが領域Cp内である限り)補完モデルの設計により大きく変位する傾向が大きくなるからである。サブセットモデルの設計により、領域Sp外で変位する傾向は小さくなる。更新は上記関係に従って実行される。
図28において、公知のIMMモデルに関連して、双方のモデルが相互に影響することが分かる。
しかし、図29においては、補完モデルのみがサブセットモデルに影響を及ぼす。
従って、測定値がサブセットモデルS外であり、サブセットモデルの更新された確率が最小になった場合、再配置のステップにおいて、補完モデルCのみがサブセットSモデルに影響を及ぼす。
図30〜図33は、測定値Mが1つのマヌーバモデル内に入る場合のIMM及びPMDに対する3マヌーバガウスモデルに関する。図30及び図31はPMD及びIMMの双方に関し、図32はIMMのみに関し、図33はPMDのみに関する。
図31において、IMM法及びPMD法に共通のモデルの更新を示す。そのモデルは、図示するように測定値の方向に変位し、その確率は、測定値が入る所定のマヌーバモデルが最大の確率を得るように更新されることが分かる。
図32において、IMMに関連して、全てのモデルがモデルの変位及び確率の再評価に関して他のモデルに影響を及ぼすことが示される。
図33において、PMDに関連して、測定値が入るモデルのみがモデルの変位及び確率の再評価に関して残りのモデルに影響を及ぼすことが示される。これは、より高い確率を有するモデルがより低い確率を有するモデルに影響を及ぼすというCモデルに対するPMDの原理として理解されるだろう。
図33の例において、より高い確率のモデルがより低い確率のモデルに影響を及ぼす。徐々に確率が変化する3つのモデルが生じる場合、最大の確率のモデルは他の2つのモデルに影響を及ぼし、中間の確率のモデルは最小の確率のモデルに影響を及ぼす。
従って、測定値が所定のモデルL,N,R内に入り、その測定値内のモデルの更新された確率が最大になるなら、再配置のステップにおいて、測定値が入るモデルのみが残りのモデルに影響を及ぼす。理解されるように、必要とされる計算動作の回数は減少される。
図34〜図37は、測定値Mが2つのマヌーバモデルの間に入る場合のIMM及びPMDに対する3マヌーバガウスモデルに関する。図34及び図35はPMD及びIMMの双方に関し、図36はIMMのみに関し、図37はPMDのみに関する。
図35において、IMM法及びPMD法に共通のモデルの更新を示す。全てのモデルは、図示するように測定値Mの方向に変位し、その確率は、測定値が間に入る2つの所定のマヌーバモデルが最大の確率を得るように更新されることが分かる。
図36において、IMMに関連して、全てのモデルがモデルの変位及び確率の再評価に関して他のモデルに影響を及ぼすことが示される。
図37において、PMDに関連して、測定値が間に入るモデルのみがモデルの変位と確率の再評価との両方に関して残りのモデルに影響を及ぼすことが示される。これは、より高い確率を有するモデルがより低い確率を有するモデルに影響を及ぼし、その場合に2つのモデルが同一の確率を有するというCモデルに対するPMDの原理として理解されるだろう。
従って、測定値が2つの所定のモデルL,N,Rの間に入り、測定値が間に入るモデルの更新された確率が等しくなった場合、再配置のステップにおいて、測定値が間に入る特定の2つのモデルのみが残りの1つ以上のモデルに影響を及ぼす。理解されるように、必要とされる計算動作の回数は減少する。
用語
次に、図16〜図37の種々のPDFを示す用語を対応するPDFの平均値、標準偏差及び確率の一般的な概念に置換する一般的な用語で本発明の方法を説明する。
左旋回マヌーバPDFに関して以下に説明する。尚、全てのパラメータに対する完全な説明は不要である。
┌−−−−−−−−┬−−−−−−−−┬−−−−−−−−−−−┬−−−−−−−−┐
| 予測 | 更新 | 再配置: |PDFパラメータ|
| | | 適応(a)/ | |
| | | 相互作用(I) | |
├−−−−−−−−┼−−−−−−−−┼−−−−−−−−−−−┼−−−−−−−−┤
|Lpp,Lvp | Lpu;Lvu | Lpa;Lva | |
├−−−−−−−−┼−−−−−−−−┼−−−−−−−−−−−┼−−−−−−−−┤
|xi p |xi u |xi l,xi a |平均値/ |
| | | |状態ベクトル |
|Pi p |Pi u |Pi l,Pi a |共分散行列 |
|μi p |μi u |μi l,μi a |確率 |
└−−−−−−−−┴−−−−−−−−┴−−−−−−−−−−−┴−−−−−−−−┘
以下において、添字IはIMM法に従う再配置において使用されるパラメータに関し、添字aは本発明に係るPMD法の下の再配置に関する。添字iは、任意の所定のモデル/PDF(サブセット/補完、排他的な補完)に関する。
従来技術の説明において、時間の共通の表記が使用され、時間指標kを有する測定値(及びデータ更新)の時刻を示した。それら時刻の間の一定の時間Tが仮定されることが多い。本発明の説明において、tkである時刻のより一般的な表記及びTpである測定の間の時間が適用される。従って、この明細書において、時刻kはtkに対応し、k+1はtk+Tpに対応する。従来技術の説明において時間指標k及びk+1を使用したが、本発明の説明においてはk|kに対応して表記u及びk+1|kに対応して表記pを有する。
確率質量拡散によるモデルの適応;基本処理
本発明に係る確率質量拡散の1つの面は、確率質量がより高い確率を有するモデルからより低い確率を有するモデルに流れることである。μ2μ1の場合に2つのモデルを仮定する。即ち、
μ1 α=μ1 u+Δμ12
μ2 α=μ2 u+Δμ12 (14)
であり、ここで、指数aは再配置された確率を示し、指数uは測定値によるモデルの更新時に入手された確率を示す。
流れは確率の差分の関数である。本発明の好適な実施例によるとその量は正比例する。即ち、上記例の場合に以下のようになる。
Δμ12=κ(μ2 u−μ1 u) (15)
ここで、κは拡散係数である。
モデルデータに対する影響は、以下の通りである。
1 α=(μ1 u1 u+Δμ122 u)/μ1 α
2 α=x2 u (16)
そして、
1 α={μ1 u(Δx11Δx11'+P1 u)+Δμ12(Δx12Δx12'+P2 u)}/μ1 α
2 α=P2 u (17)
である。ここで、
Δx11=x1 u−x1 α
Δx12=x2 u−x1 α (18)
である。
本発明に係る推定の重要な点は、先の節で説明したように、Cモデル又はSモデルとしてモデルを眺めることである。Cモデルの場合、拡散は確率勾配により与えられる方向に進んでもよい。CモデルとSモデルとの間には、CモデルからSモデルへの流れがあるがその逆はない。Cモデルが可能な限り独立しているべきであるため、拡散係数κCはCモデル間の流れに対して小さい。SモデルはCモデルの境界の内に常にあるべきであるため、拡散係数κSはCモデルからSモデルの流れに対して大きい。それら係数は設計パラメータであり、所定の応用例に最適になるように選択されるべきである。典型的な値は、以下の範囲にあるかもしれない。
κc∈(0.01,0.1) (19)
κs∈(0.1,0.5) (20)
更なる実施例によると、上述の再配置処理はモデル(Cモデル)の更に大きなセットにわたり動作するように拡張され、その点においても拡散処理に類似する。モデルの大きなグループに対するそのような再配置処理は、異なる方法で実現されてもよい。1つの方法は、“滝”(又は水に広がる輪)のように、セット全体がカバーされるまで、最大の確率を有するモデルから開始し、そのモデルが最近接するモデルに影響を及ぼすようにし、その後、それらモデルが確率の変化量の方向に次に近接するモデルに“影響”を及ぼすようにすることである。本発明に係る別の計算上好適な方法は、以下に説明する“1ステップ法”である。この方法において、“影響”は「モデルの距離」として示すパラメータに依存する。
要約すると、その処理は以下のように説明される。
少なくとも1つのパラメータの一連の測定z,R;M;(t1,t2)を実行し、少なくとも同一の又は少なくとも別のパラメータの予測を再帰的に実行する方法である。その予測方法は、例えば、可能な各測定インスタンス(tk,tk+Tp)に対応する複数の予測期間に対して、各々の異なる平均値(xi p, …)、各々の共分散行列(Pi p, …)、及び対応する各々の確率(μi p, …)を有する少なくとも2つの二者択一的モデル(PDF)を含むモデルセット(PDF)を規定することに基づく。このモデル(PDF)は、例えば、2次元平面の種々のマヌーバに対応する可能な結果を近似する。
この方法は、
−少なくとも第1の測定インスタンス(M(tk))に基づいて、少なくとも2つのモデル(C,S)に対する結果(x,P)を予測する工程と、
−次の測定インスタンス(M(tk+Tp))の後、対応する時点のモデル(C,S)を更新し、これにより第1の測定インスタンスに基づいて行なわれる予測が次の測定インスタンスを考慮して更新される工程と、
−次の測定インスタンス(M(tk+Tp))に対する少なくとも1つのモデル(C,S)を再配置し、これにより一方の更新モデルが他方の更新モデルに影響を及ぼす工程とを有する。
少なくとも1つの補完(C)モデルとなくとも1つのサブ(S)モデルを含むモデルセットの場合、再配置の工程において、SモデルはCモデルに影響を及ぼすことはない。
排他的な補完(L,N,R)モデルを含むモデルセットの場合、再配置の工程において、モデルセット(L,N,R)内のモデルの所定の対に対して、より高い確率(μ)を有するモデルはより低い確率を有するモデルに影響を及ぼすが、より低い確率(μ)を有するモデルがより高い確率を有するモデルに影響を及ぼすことはない。
上記方法によるモデルの“再配置”又は適応は、可能な限りPDFを変更せず、モデル/フィルタを可能な限り互いに対して独立にしておくという本発明の要求を満たす。それら要求の理由は、全てのモードシーケンスが保持されるためにフィルタの再配置が行なわれない最適なMMと、再配置が適切なモードシーケンスの適度な表現を保証する“必要な弊害”である次善の解決策とから理解される。
本発明を更に別の側面から見ると、本発明は、ある確率(μj)を有する第1のモデルjが以下の式に従って第2のモデルiの確率(μi)を変更することに適用される。
μi α=μi u+Δμij
μj α=μj u+Δμij (21)
である。ここで、μj u>μi uと仮定し、κは定数であるとすると、
Δμij=κ(μj u−μi u) (22)
である。
確率質量拡散によるモデルの適応;行列形式
本発明に係るモデルの更新の工程と、モデルの予測の工程とは、本発明の背景においてIMMに対して説明した形式と同一の形式をとる。
以下において、IMMのモデル相互作用のステップに対応する本発明に係るモデルの適応のステップを説明する。
基本処理を示す方程式は、先に示した方程式(14)〜(18)に対する代替例として任意の所定数のモデルに対する行列形式で与えられてもよい。ここで、添字p=予測された確率、I=相互作用された確率、a=適応された確率、及びu=更新された確率である。行列Mpは確率予測行列であり、Mdは確率拡散行列である。
重要な点は、確率質量拡散を行列形式で書くことである。以下に定義されるように、確率拡散行列Mdを導入する。
μα=Mdμu (23)
その結果、確率の計算の完全な周期が以下のように書ける。
μp=Mpμα=Mpdμu (24)
IMMの対応する表現は以下の通りである。
μp=μI=Mpμu (25)
PMDモデルの適応は、この表記を使用してIMM相互作用と同一の形式で書かれてもよいが、ここでは確率拡散行列を使用する。
i α=Σjd,ijμj uj u/μi α (26)
i α=Σjd,ijμj u(ΔxijΔxij T+Pj u/μi α (27)
であり、ここで、Δxij=xj u−xi α (28)
である。
上記方程式はIMM相互作用に対応する。
i I=Σjp,ijμj uj u/μi I (29)
i I=Σjp,ijμj u(ΔxijΔxij T+Pj u/μi I (30)
であり、ここで、Δxij=xj u−xi I (31)
である。
上記で与えられた1ステップ法に基づく確率拡散行列Mdの詳細な定義は以下の通りである。
所定のPDFを表すように設計されたモデルのセットは、ある主システムパラメータに沿って並べられる可能性が最も高い。本発明で使用される例において、それは予測モデルの旋回速度ωである。3モデルの場合、(−ω,0,ω)の旋回速度を有する3つのCモデルは、モデル指数i∈(1, 2, 3)が与えられる。“モデルの距離”dmは、セット中の任意の2つの(選択された)モデルに対して以下のように定義される。
m=|i−j| (32)
同様の距離の尺度は、多次元においてもモデルのセットを常に規定できる。
本発明によると、確率質量拡散は1つのステップで実行され、Cモデルに対する拡散係数は以下のように定義される。
κ=(κC|i-j| (33)
ここで、i及びjは先に規定されたモデル番号である。
拡散方程式(14)〜(18)は、下記のように一般的な数のSモデル及びCモデルに対する行列形式で書かれてもよい。
まず、拡散行列Md及び確率ベクトルμは、Sモデル及びCモデルにそれぞれ関連する部分に細分される。即ち、
┌ ┐
|I MdS
d =| | (34)
|0 MdC
└ ┘
及び
┌ ┐
|μS
μ =| | (35)
|μC
└ ┘
である。
単一のSモデルの場合、Mdの成分は以下の通りである。
I=1 (36)
また、MdSは行行列である。
dS={mdS,jNc j=1 (37)
ここで、NcはCモデルの数であり、成分は以下の形式をとる。
dS,j=κsmax(μC,j−μs,0)/μC,j (38)
単一のSモデルが選択され、1つのCモデルにより又は各Cモデルにより個別に、あるいは結合Cモデル推定により影響を受ける。説明したように、単一のSモデルは各Cモデルにより個別に影響を受ける。
行列MdCの成分は、以下の形式をとる。
dC,ij=(κc|i-j|max(μC,j u−μC,i u,0)/μC,j u (39)
であり、ここで、i≠jであり、i及びjはCモデル番号である。部分行列MdCの対角成分は以下の通りである。
Figure 2009501334
これら方程式は、上述のような基本拡散処理を示す。しかし、以下の節において小さな変更を示す。
転送される質量の制限
転送される確率質量が受信者の確率より非常に大きい場合、受信者のモデルの状態推定に結果として与える影響は大きく、確率質量は制限内でドナーモデル推定の推定値と等しくなる。拡散処理が1ステップ手順として実行されるなら、これは、そのモデルの順番、即ち、そのモデルの空間関係は変更されてもよいという結果になるかもしれない。ここで、モデルの順番を保存する拡散される確率質量を制限する好適な方法を示す。上記の方程式(39)は以下のように書かれる。
dC,ij=min{(κc|i-j|max(μC,j u−μC,i u,0),μC,i u}/μC,j u (41)
この方程式を計算する種々のステップが図41に模式的に示される。
本発明のブロック図
図40は、図39に示すIMM法に密接に対応する2モデルの例に対して本発明を示すブロック図である。
確率質量拡散(Prob.mass diffusion)と、状態及び共分散適応(State & cov.adaptation)の機能ブロック内に示される信号の流れ図は、1つのCモデル及び1つのSモデルを含む第1の例に言及している。この場合、モデル1(μ1)はCモデルであり、Cモデルは最大の確率を有する。信号の流れ図は、2つのCモデルを含む例に言及してもよい。その場合、モデル1(μ1)は最大の確率を有する。
図39及び図40の第1の測定周期と比較すると、本発明に係る確率質量拡散と、状態及び共分散適応とは確率予測と分離される。
本発明の利点
本発明の主な利点は以下の通りである:
−多くの応用例において、以下の2つの理由のために、この方法により要求される計算量は少ない(IMMより)。
−−拡散行列が常に0の成分を複数含む。これはIMMにおける対応する動作に当てはまるとは限らない。
−−分離されたモデルの適応及びモデルの予測は、測定の度に予測が複数回行なわれる場合に計算量を節減する。
−小さすぎるトラックゲート(非特許文献3で説明される小さなトラックゲート)の回避。換言すると、空間確率密度関数の更に適切な予測が行なわれる。
−広範囲にわたるシミュレーションにより確定されるように、より正確な結果(IMMより)が取得される。
計算に関する側面
図39の第2の測定周期は、時間k+Tpにおいて測定が行なわれない状況でのIMM再帰的ループ処理を示している。これにより、2つのPDFの添字1と2が、例えば、補完/サブセットモデルのシナリオ等のモデリングに対して使用される。
図40の第2の測定周期は、時間k+Tpにおいて測定が行なわれない状況でのPMD再帰的ループ処理を示している。これにより、2つのPDFの添字1と2が、補完/サブセットモデルのシナリオ等のモデリングに対して使用される。
上記の双方の状況に対して、時間k+1において測定値がないため、パラメータは更新によって予測された値から変更されない。即ち、
i u=xi p
i u=Pi p
μi u=μi p (42)
である。
従って、測定値が欠如している場合、IMM法及びPMD法により要求される更新処理の計算ステップはより少ない。
しかし、相互作用(IMM)/再配置(PMD)を実行する場合、図39と図40とを比較すると、IMM法に従って予測値を生成するためにIMM法に従って全てのPDFモデルが相互作用し、本発明に係るPDM処理に従って適応が不要となることが明らかになる。容易に理解されるように、本発明の必要とされる計算量は、測定値が欠如している状況の場合に非常に減少する。
これは、測定値が欠如している状況を検査する場合にその影響は特に明らかになるが、実際に測定が連続して行なわれる場合にPMD処理により要求される計算量はIMMより少ないということに当てはまる。計算の観点からIMMと比較した本発明の利点は、拡散行列Mdが完全な行列にはならないことである(非対角成分の半分がゼロ)が、これは、MpがIMMモデル相互作用において使用される場合には当てはまらないことが多い。
測定値の更新毎に予測が複数回行なわれる応用例において、本発明によると、1回の再配置のみが必要である。
尚、典型的なレーダの応用例において、小さな信号/干渉の数値等の多くの理由により測定値が提供されない場合がある。
予測が更新毎に数回行なわれる必要がある他の応用例において、本発明の同一の計算上の利点が存在する。計算の簡単化は1つのみが使用される(又は1つも使用されない)いくつかの測定値が存在する応用例にも当てはまる。別のそのような応用例は、適用される測定に最適な時間を設定するために予測が複数回行なわれる場合である。
飛行物体の位置を測定するレーダシステムとその飛行物体の未来の位置及び速度の対応する予測に関連する測定許容差を示す図である。 一般の再帰的モデルに対する計算処理を示す図である。 測定値が楕円形のガウス測定許容差に関連付けられるレーダシステムを示す図である。 公知の代表的なガウス分布を示すグラフである。 マヌーバモデルを示す図である。 非マヌーバモデルを示す図である。 3つの補完モデルを含むマヌーバモデルを示す図である。 マルチプルモデルを示す図である。 GPBE1モデルに従うモデルのマージを示す図である。 モデルの予測、測定、更新、再配置、及び予測に関与する再帰的段階を示す図である。 図8の3マヌーバモデルに対するモデルの予測及び更新を示す図である。 図6の補完モデルと図7のサブセットモデルとのモデルの組合せに対するモデルの予測及び更新を示す図である。 測定値がSモデルの予測内に入るCとSの組合せモデルに対する公知のIMMモデルと比較して、本発明に対するモデルの予測、更新及び再配置を示す図である。 測定値がCモデルの予測内に入るCとSの組合せモデルに対する公知のIMMモデルと比較して、本発明に対するモデルの予測、更新及び再配置を示す図である。 測定値が明らかに左旋回予測モデル内に入る3マヌーバモデルに対する公知のIMMモデルと比較して、本発明に対するモデルの予測、更新及び再配置を示す図である。 測定値が予測モデルの直進と左旋回との間に入る3マヌーバモデルに対する公知のIMMモデルと比較して、本発明に対するモデルの予測、更新及び再配置を示す図である。 例えば、2次元で示すレーダシステムに関連する位置及び速度ベクトルを示す図である。 測定が行なわれる最初の測定インスタンスと測定が行なわれない次の測定インスタンスに対する公知のIMMモデルの計算処理を示す図である。 測定が行なわれる最初の測定インスタンスと測定が行なわれない次の測定インスタンスに対する本発明の計算処理を示す図である。 本発明の更なる実施例を示す図である。

Claims (15)

  1. 少なくとも1つのパラメータ(Pos;Vel;x,P)の一連の測定(z,R;M;(t1, t2)t1、 t2)を実行し、少なくとも同じ、或いは少なくとも別のパラメータ(Pos;Vel;x,P)の予測を再帰的に実行する方法であり、
    前記予測方法が、例えば、可能な各測定インスタンス(tk,tk+Tp)に対応する複数の予測期間に対して、各々の異なる平均値(xi p , …)、各々の共分散行列(Pi p, …)、及び対応する各々の確率(μi p, …)を有する少なくとも2つの二者択一的モデル(PDF)を含むモデルセット(PDF)を規定することに基づき、前記モデル(PDF)が例えば2次元平面の種々のマヌーバに対応する可能な結果を近似し、
    −前記モデルセット(PDF)が、少なくとも1つの補完(C)モデルと少なくとも1つのサブ(S)モデルとを含むものであり、
    前記方法は、
    −少なくとも第1の測定インスタンス(M(tk);(k))に基づいて、少なくとも2つのモデル(C,S)に対する結果(x,P)を予測する工程と、
    −次の測定インスタンス(M(tk+Tp)(k+Tp))の後、対応する時点に対する前記モデル(C,S)を更新し、これにより前記第1の測定インスタンスに基づいて行なわれる前記予測が前記次の測定インスタンスを考慮して更新される工程と、
    −前記次の測定インスタンス(tk+Tp)(k+Tp)に対する少なくとも1つのモデル(C,S)を再配置し、これにより一方の更新モデルが他方の更新モデルに影響を及ぼす工程とを有しており、
    前記再配置する工程に従って、
    前記Sモデルが前記Cモデルに影響を与えないことを特徴する方法。
  2. 少なくとも1つのパラメータ(Pos;Vel;x,P)の一連の測定(z,R;M;(t1,t2)t1、 t2))を実行し、少なくとも同じ、或い、少なくとも別のパラメータ(Pos;Vel;x,P)の予測を再帰的に実行する方法であり、
    前記予測方法が、例えば、可能な各測定インスタンス(tk,tk+Tp)に対応する複数の予測期間に対して、各々の異なる平均値(xi p , …)、各々の共分散行列(Pi p, …)、及び対応する各々の確率(μi p, …)を有する少なくとも2つの二者択一的モデル(PDF)を含むモデルセット(PDF)を規定することに基づき、前記モデル(PDF)が例えば2次元平面の種々のマヌーバに対応する可能な結果を近似し、
    −前記モデルセットが、排他的な補完(L,N,R)モデルを含むものであり、
    前記方法は、
    −少なくとも第1の測定インスタンス(M(tk);(k))に基づいて、少なくとも2つのモデル(C,S)に対する結果(x,P)を予測する工程と、
    −次の測定インスタンス(M(tk+Tp)(k+Tp))の後、対応する時点に対する前記モデル(C,S)を更新し、これにより前記第1の測定インスタンスに基づいて行なわれる前記予測が前記次の測定インスタンスを考慮して更新される工程と、
    −前記次の測定インスタンス(tk+Tp)(k+Tp)に対する少なくとも1つのモデル(C,S)を再配置し、これにより一方の更新モデルが他方の更新モデルに影響を及ぼし、前記モデルセット(L,N,R)内のモデルの所定の対に対して、より高い確率(μ)を有するモデルがより低い確率を有するモデルに影響を及ぼす工程とを有しており、
    前記再配置する工程に従って、
    前記モデルセット(L,N,R)内のモデルの所定の対に対して、より低い確率(μ)を有するモデルがより高い確率を有するモデルに影響を与えないことを特徴とする方法。
  3. 前記モデルの影響は、
    μj u>μi uと仮定し、κが定数であるとした場合、
    μi α=μi u+Δμij
    μj α=μj u−Δμij (21)
    ここで、Δμij=κ(μj u−μi u) (22)
    である方程式に従って、確率(μj)を有する第1のモデルjが第2のモデルiの確率(μi)を変更することを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記モデルの影響は、所定のモデルに対する前記状態推定(X)及び前記共分散(P)が少なくとも別のモデルにより影響を受けることを含み、
    それにより確率拡散行列が適用され、
    μα=Mdμu (26)
    であり、
    Δxij=xj u−xi αの場合に、前記状態推定及び共分散は、
    i α=Σjd,ijμj uj u/μi α (29)
    i α=Σjd,ijμj u(ΔxijΔxij T+Pj u/μi α (30)
    に従って影響を受け、
    前記再配置された状態推定は、モデルiより大きな確率を有する全てのモデルjから影響を受けることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  5. 予測は測定値の更新毎に複数回行なわれ、1回の再配置のみが必要とされる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 比例定数κC及びκSは、
    κC∈(0,01;0,1) (19)
    κS∈(0,1;0,5) (20)
    の間隔内にあることを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  7. 1次元のモデルセットの場合、前記比例定数は、
    κ=(κC|i-j| (33)
    であり、ここで(i−j)は自然数であり、前記モデルの距離(32)に対応することを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  8. 前記再配置のステップは、1ステップ手順であることを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  9. 前記測定値が前記サブセットモデル(S)内に入り、前記サブセットモデルの前記更新された確率が最大になった場合、前記再配置の工程において、前記各モデル(C,S)は他方に影響を与えないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記測定値が前記サブセットモデル(S)外であり、前記サブセットモデルの前記更新された確率が最小になった場合、前記再配置の工程において、前記補完モデル(C)のみが前記サブセット(S)モデルに影響を与えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記測定値が所定のモデル(L,N,R)内に入り、前記測定値内の前記モデルの前記更新された確率が最大になった場合、前記再配置の工程において、前記測定値が入る前記モデルは残りのモデルに影響を与えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  12. より高い確率のモデルはより低い確率のモデルに影響を与えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記測定値が2つの所定のモデル(L,N,R)の間に入り、これにより、前記測定値が間に入る前記モデルの前記更新された確率が等しくなった場合、前記再配置の工程において、前記測定値が間に入る前記特定の2つのモデルのみが残りの1つ以上のモデルに影響を及ぼすことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  14. レーダの応用例(R)に対して使用され、物体の少なくとも位置(Pos)が検知されるか、或いは2次元座標で得られ、前記確率モデルの一部が2次元座標の関連する次の位置(Pos)に対応することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記拡散行列の成分は、
    dC,ij=min{(κC|i-j|max(μC,j u−μC,i u,0),μC,i u}/μC,j u (41)
    に従って限定されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
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