JP2009501327A - マイクロ機械的構造とナノ機械的構造の表面検査のためのシステムと方法 - Google Patents

マイクロ機械的構造とナノ機械的構造の表面検査のためのシステムと方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、表面検査のためのシステムに関する。このシステムは、機械的構造(5)たとえばマイクロまたはナノ機械的構造の一部を形成する種々の素子(51)の異なる点で振動および/または相対的変位の特性を検出するように構成される。本発明により、光線は、第1経路(A)にそって、第1経路の全長にそって異なる連続的な基準位置(C)を検出するために、機械的構造により移動される。次に、光線は、それぞれ上述の基準位置(C)の1つに関連される種々の第2経路(B)にそって、機械的構造により移動される。さらに、本発明は、この方法を行うための方法とプログラムに関する。

Description

本発明は、マイクロ機械的構造またはナノ機械的構造、たとえば、マイクロカンチレバーまたはナノカンチレバー、マイクロブリッジまたはナノブリッジ、マイクロ膜またはナノ膜などに基づく装置の分野に関連する。
マイクロ機械的素子とナノ機械的素子に基づくシステムと方法における関心が増大しつつある(H.G. Craighead, "Nanoelectromechanical systems", Science 290, 1532-1535 (2000))。マイクロ電子機械システム(MEMS)とマイクロカンチレバーに基づく装置は、この種のシステムの2つの例である。いくつかの用途を挙げると、MEMS加速度計は、地震の探査や監視、自動車のエアバッグ検出、慣性航法のために用いられる。同様な技術が、血圧の監視のために用いられる。MEMSマイクロミラーは、光通信産業のための光子スイッチとした開発されている。また、マイクロミラーは、携帯ディスプレイやレーザ光線位置決めの用途のために使用できる。また、MEMSは、バイオセンサや化学センサにおける変換器としても使用できる。また、マイクロカンチレバーを基にした広範囲の用途があるが、マイクロカンチレバーは、MEMSの最も単純な形の1つと考えられる。たとえば、マイクロカンチレバーは、原子間力顕微鏡技術におけるナノメータの目盛りでの引力と斥力の高感度の分布測定(Y. Martin, C.C. Williams and H.K. Wickramasinghe, "Atomic Force Microscope-Force Mapping and Profiling on a sub 100-
Figure 2009501327
scale", Journal of Applied Physics 61, 4723-4729(1987))のため、超高感度ナノ機械的バイオセンサおよび化学センサ(C.Ilic, D. Czaplewski, H.G. Craighead, P.Neuzil, C. Campagnolo and C. Blatt, "Mechanical resonant immunospecific biological detector", Applied Physics letters 77, 450-452(2000))のため、荷電粒子検出(A.C. Stephen, T. Gaulden, A.-D. Brown, M. Smith, L.F. Miller and T. Thundat, "Microcantilever charged-particle flux detector" Review of Scientific Instruments 73, 36-41 (2002))のため、超高密度データ記録記憶(P. Vettiger et al, "Ultrahigh density, high-data rate MEMS-based AFM data storage system", Microelectronics Engineering 46, 11-17 (1999)))のために、用いられる。
MEMSとマイクロカンチレバーの形状、外形(profile)、動き、応力および歪みの特性は、生産物の開発において重要な役割を果たす。さらに、形状、外形、動き、応力および歪みのリアルタイム測定は、MEMSまたはナノカンチレバーまたはマイクロカンチレバーの形状、外形、動き、応力または歪みに基づく化学センサ、バイオセンサなどの機械的監視のために非常に有用である。
MEMSとマイクロカンチレバーのシステムは、固定端と可動端を備えるカンチレバーに基づくシステムを含む。これらのシステムにおいて、検出されるのは、通常は「自由」端の変位および/または動きである。しかし、両端が固定されたカンチレバーに基づくシステムもある。このとき、中央部の動きが検出できる。さらに、可動性と可撓性がある他のマイクロ機械的構造とナノ機械的構造、たとえば2重に固定されたパドル(paddle)、がある。この場合、動きの「容易」方向はフレームにパドルを結合する蝶番軸のまわりでのパドルのねじれに対応する(基本的に、軸にそっているラケットの2つの対向する取っ手によりフレームに固定される四角形のラケットのように)。他の知られたシステムは、2組の蝶番によりフレームに結合される複数の膜を用いる。蝶番は2つの角度の自由度を可能にする。
MEMSとマイクロカンチレバーに基づく化学センサ/バイオセンサにおいて、マイクロ機械的素子またはナノ機械的素子の表面は、狙いの物質を選択的に認識するレセプタで高感度化される。マイクロ機械的素子またはナノ機械的素子の表面の上への狙いの物質の付加は、機械的素子の形状、外形、動き、応力、歪みまたは動き(振動)の変化を生じる。この変化は、通常は、機械的素子の代表的部分(これは、通常は、一方で固定されカンチレバーの自由端であるが、2重に固定されたカンチレバー、膜シートの一部などの中央部であってもよい)の変位を測定することにより測定される。この変位は、たとえば約1〜100ナノメートルであり、多くの場合、用途に依存するが、1nmよりよい解像度が必要である。変位の読出のため、容量検出、トンネル電流の検出、光干渉測定、ピエゾ抵抗読み出し、光線偏向技術などのいくつかの技術が用いられる。
MEMSとマイクロカンチレバーのシステムの例は、たとえば下記の文献に記載されている。
Engel et al, "Atomic force microscopy: a powerful tool to observe biomolecules at work", Trends in Cell Biology, 9, 77-80(1999)
P. Vettiger et al, "The millipede-more than one thousand tips for future AFM storage", IBM J. Res. Develop., 3, 323-339 (2000)
国際公開01/033226
国際公開03/091458
光線偏向技術は、最も高感度な方法であり、容易に実行できるという長所がある。図1は、光線偏向のための従来の通常の装置を図式的に示す。光源101(通常はレーザ光源)は、光線102(通常は可視、紫外または赤外のスペクトルにおけるレーザ光線)を生成し、この光線102は、機械的素子の上記部分に(直接に、または、たとえば1以上のミラー103を含む案内手段を介して)合焦される。ここで、変位は、たとえば、カンチレバー104の端部の上で測定される。カンチレバーから反射される光線の偏向は、位置検出器105(光検出器、たとえば区分された光検出器、連続的位置検出器、光検出器アレイ、CCDなど)で検出されるべきである。たとえば、カンチレバーの動きの軸に平行な2つのセグメントに分割される光検出器が用いられる。カンチレバーの偏向は、光検出器の上での、反射されたレーザスポットの変位を生じる。こうして、2つのセグメントの間での光電流の差はカンチレバーの偏向に比例する。光線偏向技術は、同様に、他の種類の機械的素子、たとえば2重にクランプされたカンチレバー、膜シート、マイクロパドルなどに適用できる。同様に、光線偏向技術は、マイクロカンチレバーやマイクロパドルのねじれの動きなどの、面外変位の代わりに他の種類の読み出しのために用いられる(G. Meyer and N.M. Amer, "Simultaneous measurement of lateral and normal forces with an optical-beam-deflection atomic force microscope", Applied Physics Letters, 57, 2089-2091)。
このシステムは、カンチレバーなどの機械的素子の静的および動的な挙動、たとえば最大の偏向、偏向の平均値、基準周波数での振幅(機械的素子は、基準周波数で振動する加振力により外部で駆動される)、外部駆動信号などに対する動きの位相、周波数、の測定に適している。測定された静的な変位、振幅、周波数などは、測定されカンチレバーと相互作用する測定対象物に関連され、信号および/または処理手順が対象物および/またはカンチレバーをシミュレートするために用いられる。
上述の技法は、1つの機械的素子の1つの部分の変位/動きが測定されるときは実用的である。しかし、この技法は、複数の機械的素子からなるアレイに基づく装置(各機械的素子の変位/動きが測定されねばならない)に適用できない。これらの装置は、1つの機械的素子に基づく装置に比べて、多機能性、より高い速度および/またはより完全な情報のため提供される。たとえば、マイクロカンチレバーアレイに基づく化学センサやバイオセンサは、各々のカンチレバーで異なるレセプタを検出することにより複数の物質を検出できる。さらに、測定される刺激、または、機械的素子の異なる部分と相互作用する異なる刺激についてより多くの情報を得るように、機械的素子の複数の領域の変位についての情報を得ることは好ましい。
上述の光線偏向技法は0.1nmの小さい偏向まで検出できるけれども、マイクロカンチレバーアレイにおける読み立ちのためにこの技法を具体化するには複雑な問題があった。これまでは、カンチレバーと同じピッチの複数の光源からなるアレイが用いられてきた。これらの光源は、アレイの各カンチレバーの個々の照明のため、また、連続的位置検出器(位置検出器の1種)によるカンチレバーの偏向の連続的な読み出しのため、個々にスイッチが開閉される。この種のシステムは、たとえば、H.P. Lang, et al, Applied Physics Letters 72, 383-385 (1998), "Sequential Position Readout from Array of Micromechanical Cantilever Sensors" に記載されている。
しかし、この技法は、洗練された技法と、光線、マイクロカンチレバーおよび光検出器の正確なアライメントを必要とする。さらに、光線アレイは、同じピッチ(連続するカンチレバーの間隔)と同じ数の素子を備えるマイクロカンチレバーアレイについてのみ適当である。
www.sciencedirect.comでオンラインで入手できるMar Alvarez and Javier Tamayo, "Optical sequential readout of microcantilever arrays for biological detection", Sensors and Actuators B 106, 678-690 (2005)は、図2に示されるシステムなどのシステムを記載する。図2で、アレイ204の複数のマイクロカンチレバーは、1次元音声コイルアクチュエータの上に置かれる1つのレーザ光源201により照射される。これにより、入射レーザ光線は、カンチレバーの長手方向の軸に直交する方向にアレイを周期的にスキャンする。こうして、各カンチレバーの自由端は連続的に照射される。カンチレバーから反射されるレーザ光線を集めるのに十分な大きさを持つ位置検出器205が配置されていて、レーザ光線がアレイの中のマイクロカンチレバーの表面から反射されるとき、位置検出器205の全光電流の増加が検出される。(この増加は、検出される光電流206のピークに対応する。)光電流の増加が検出されるとき、反射されるレーザ光線が光検出器に当たるとき、そのスポットの位置座標が、位置検出器により生成される複数の光電流信号を基に決定され、これらの座標は次にカンチレバーの偏向を決定するために用いられる。
他方、ときには、カンチレバーまたは他の種類の機械的素子の特定の部分の変位のみでなく、カンチレバーなどまたはその一部の曲率または一般的形状の一般的変化をも測定する必要がある。こうして、2層構造(たとえばシリコンまたは窒化シリコンの上の金薄膜)を持つカンチレバーの曲げを利用するマイクロカンチレバーセンサに適用されている技法が知られている。カンチレバーの曲率は、温度変化または分子吸着による表面応力の差動的変化に応答して変化する。曲率半径の変化を得るため、金で被覆されたシリコンの8個のカンチレバーの上に焦点が合わされた8個のLEDの使用を基にした測定システムが知られている。カンチレバー上の各点での偏向は、光線偏向技法を用いる位置検出器を用いてサブマイクロメートルの精度で測定され、これによりカンチレバーの曲率が得られる。この方法は、Sangmin Jeon et al., "Instant curvature measurement for microcantilever sensors", Applied Physics Letters, 85, 1083-1084 (2004)に開示されている。
カンチレバーの特定の部分の変位が測定されるカンチレバーシステムや、カンチレバーの曲率が測定されるカンチレバーシステムに加えて、異なる領域で異なる刺激に感じる膜シートなどの機械的構造もあり、各々の刺激についての情報が、その機械的構造の各々の検出領域の変位を測定するために必要である。
他方、MEMSとカンチレバーシステムの静的および動的変位のマップ作成は、信頼性があり再現性がある市販製品の開発のためにシステムの特徴付けにおいて重要な役割を果たす。マイクロ機械的構造の動きを撮像する技術の中には、ストロボスコープ微視的干渉計システムや、レーザー・ドップラー振動計がある。これらの技術は、かさばっていて、高価であり、あるものは、変位と振動の像を得るための複雑なアルゴリズムを用いる。さらに、これらの技術を用いて静的および動的変位を同時の測定することは常には可能ではない。たとえば、レーザー・ドップラー振動計は、機械的構造の1点の面外への動きの(out-of-plane)速度を測定する。
国際公開01/22336 国際公開03/091458 Engel et al, Trends in Cell Biology, 9, 77-80(1999), "Atomic force microscopy: a powerful tool to observe biomolecules at work" P. Vettiger et al, IBM J. Res. Develop., 3, 323-339 (2000), "The millipede-more than one thousand tips for future AFM storage" G. Meyer and N.M. Amer, "Simultaneous measurement of lateral and normal forces with an optical-beam-deflection atomic force microscope", Applied Physics Letters, 57, 2089-2091 H.P. Lang, et al, Applied Physics Letters 72, 383-385 (1998), "Sequential Position Readout from Array of Micromechanical Cantilever Sensors" Mar Alvarez and Javier Tamayo, "Optical sequential readout of microcantilever arrays for biological detection", Sensors and Actuators B 106, 678-690 (2005) Sangmin Jeon et al., "Instant curvature measurement for microcantilever sensors", Applied Physics Letters, 85, 1083-1084 (2004)
マイクロ機械的素子またはナノ機械的素子に基づくシステムでは、マイクロ機械的素子またはナノ機械的素子の変位または振動は、その素子と相互作用する外部の物体に相対的に測定される。たとえば、マイクロ機械的素子またはナノ機械的素子に基づく化学的センサまたは生物学的センサは、機械的素子の表面上での物質の吸収が機械的素子の形状、外形、歪み、応力および振動の特性を変化するという事実に基づく。この変化は、機械的素子の変位を特定の代表的な位置、たとえば1つの固定されたカンチレバーの自由端の近くの1点、で測定することにより、測定される。これは、レーザ光線をカンチレバーの端部に近い1点に向けて、光線偏向技法により、正確に測定できる。その点の変位から、理論的モデルを用いて、全体の機械的素子の変位を導出できる。しかし、これらのモデルは理想的な条件を仮定しており、実際の条件には必ずしも適用できない。機械的素子の選択された複数の位置またはその1領域の変位と動きのリアルタイム測定を得ることが望ましい。これにより、機械的素子が測定対象に対してどのように変わるかについての大量の情報を提供できる。これは、より高い感度とより高い信号対雑音比を意味する。たとえば、あるマイクロカンチレバーセンサでは、マイクロカンチレバーにそった曲率は、カンチレバーに吸収された分子に関連される。曲率を得るために、カンチレバーにそった複数の位置の変位を測定することが必要である。より複雑なマイクロ機械的構造に基づく他のセンサでは、複数の軸にそった外形の測定が、マイクロ機械的構造が測定対象に対してどのように動くかについてより多くの情報を提供する。さらに、異なる領域で異なる刺激に感じる膜シートなどの機械的構造がある。ここでは、各々の刺激に対する情報を得るため、膜構造の各々の感知領域の変位を測定する必要がある。さらに、多機能性、高速、大量の情報を要求する用途では、2次元的アレイに属する個々の素子の変位を測定する必要がある。したがって、マイクロ機械的素子またはナノ機械的素子の選択された複数の点での変位と振動を少なくとも1つの次元または方向で測定し、そして、1次元アレイまたは2次元アレイなどのマイクロ機械的構造またはナノ機械的構造の一部を形成する複数の素子の静的な変位と振動(振幅、位相、周波数など)のマップまたは外形を検出するための1つの光源を用いるシステムと方法のための需要があると出願人は考えた。
本発明の第1の観点は、機械的構造(たとえばミクロカンチレバーアレイなどのマイクロ機械的構造またはナノ機械的構造)の一部を構成する複数の素子(たとえばカンチレバー)の複数の点での相対的な変位(たとえば1つの部分または1つの素子の領域の傾斜に対応する)および/または振動の特性を検出する表面検査システムに関するものである。この表面検査システムは、
少なくとも1つの光線(たとえばレーザ光線)を発生する光源(たとえば半導体レーザなどのレーザ光源)と、
上記機械的構造から反射されたときに上記光線を受光し、この受光に応答して少なくとも1つの出力信号を生成する位置検出器(たとえば、一方で、上記光検出器上での光線の位置に依存し、他方で、入射光線の強度に依存する出力信号または1組の出力信号を生成する光検出器)と、
電子制御システム(たとえば、パーソナルコンピュータや、マイクロ制御器などの他の種類のプログラマブル電子デバイス)と、
上記電子制御システムからの命令に従って、上記光線で上記機械的構造をスキャンするように、上記機械的構造に対する上記光線の相対的変位を行うスキャン手段(すなわちある種のスキャン機構)(このスキャン手段は、光線発生器またはその一部を変位する手段、および/または、1以上のミラーまたは他の光を反射するデバイス、ならびに、関連する素子を変位する手段を含んでいてもよい)とを備える。
本発明では、上記電子制御システムは、上記機械的構造にそって、第1軌線にそって、複数の連続的な基準位置を検出するように、上記光線を変位するように上記スキャン手段を制御する。上記電子制御システムは、上記位置検出器に接続されて、上記位置検出器からの少なくとも1つの出力信号の解析の結果として(たとえば、上記出力信号の位置依存性の結果として、すなわち、上記構造にそっての上記光線の変位の間にどのようの出力信号が変わるかを解析した結果として)上記基準位置を決定する。
上記電子制御システムは、さらに、上記機械的構造にそって、それぞれが複数の基準位置の1つに関連されている複数の第2軌線にそって、上記光線を変位するように上記スキャン手段を制御する(たとえば、各々の第2軌線はそのような基準位置から始まり、または、そのような基準位置と予め決められた関係をもつ)。
上記電子制御システムは、さらに、上記複数の第2軌線(B)の各々にそった光線の変位の間に、上記位置検出器(2)から複数の位置信号出力を得る。この位置信号出力は、検査される構造の複数の点の相対的変位および/または振動の特性を決定するために使用できる。
こうして、本発明は、それぞれの第2軌線に応じて上記素子をスキャンすることにより、1つの構造を構成する異なる素子の多数の点についての情報を得ることを可能にする。こうして、より完全な情報が得られる。
上記電子制御システムは、上記位置検出器と接続されて、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅の解析(たとえば振幅の位置依存性)の結果として上記基準位置を決定する。
たとえば、上記電子制御システムは、上記位置検出器と接続されて、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大(たとえば、対応する素子に対する光線の全反射による)に対応するとき、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極小(たとえば、カンチレバーアレイの中の2つのカンチレバーの間の隙間による)に対応するとき、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における傾斜の局所的極大(たとえば、アレイの中のカンチレバーの端での、反射光強度の突然の変化による)に対応するとき、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大および/または極小に対応する位置と特定の関係を有する位置であるとき(たとえば、基準点は、反射光強度における局所的極小に対応する2つの位置と等距離にある位置、すなわち、カンチレバーアレイの中の1つのカンチレバーの側部の上の2つの隙間の間の位置、に対応して選択される)、
基準位置であると決定する。
上記位置検出器からの少なくとも1つの出力信号の上記振幅は、上記位置検出器により受光された上記光線の強度を示す。
上記電子制御システムは、たとえば、
上記光線を上記第1軌線にそって変位し、
基準位置が検出されると、上記光線の上記第1軌線にそっての変位を中断し、上記光線を上記基準位置に対応する第2軌線にそって変位し、
次に、次の基準位置が検出されるまで上記第1軌線にそって上記光線の変位を続ける。
また、上記電子制御システムは、たとえば、
上記第1軌線の終わりに達するまで、上記光線を上記第1軌線にそって変位しつつ、連続的な基準位置を記録し、
上記第1軌線の終わりに達した後に、複数の上記基準位置に対応する複数の上記第2軌線にそって上記光線を変位する。
上記第2軌線は、上記素子または上記素子の領域の上記傾斜、変位および/または振動の全表面での図を得るための各素子または各素子の上記の領域の多数の点を含む。
上記第1軌線は、たとえば、第1の方向で実質的にまっすぐな軌線である。
上記第2軌線は、たとえば、上記第1軌線に実質的に直交する方向で実質的にまっすぐな軌線である(目的が、たとえば、カンチレバーアレイにおいて平行に配置される複数のカンチレバーの長手方向の曲率を検出することであるときに、適している選択)。
上記第2軌線は、たとえば、上記第1軌線(A)に実質的に平行な方向で実質的にまっすぐな軌線である(この構成は、目的が、シリコン基板などにおける連続的な複数の穴の中に配置された複数のカンチレバーのように、長手方向に順次配置された素子の長手方向の曲率を測定することであるとき、また、1つのアレイのパドルまたはカンチレバーなどの、並列に配置される複数の素子の長手方向の軸のまわりのねじれを検出することであるときに、適している)。
上記第1および/または第2軌線は、たとえば、曲折、ジグザグ、サイン関数および/または円の軌線であり、上記第1軌線と、適当な関係を持っていてもよい。
上記機械的構造は、たとえば、カンチレバーアレイである。その場合、上記素子(51)は、たとえば上記カンチレバーアレイのカンチレバーである。
上記表面検査システムは、さらに、上記位置信号出力を、上記機械的構造の対応する素子の表面変位(たとえば表面の相対的変位または傾斜に対応する)および/または振動の特性を示すデータとして、対応する第2軌線にそって格納および/または処理するようにしてもよい。
本発明の第2の観点は、機械的構造(たとえばマイクロカンチレバーアレイなどのマイクロ機械的構造またはナノ機械的構造)の一部を構成する複数の素子(たとえばカンチレバー)の複数の点での相対的な変位(たとえば1つの部分または1つの素子の領域の傾斜の増加に対応する)および/または振動の特性を検出する表面検査方法に関するものである。この表面検査方法では、
上記機械的構造への光線を検出し、上記機械的構造を上記光線でスキャンするように、上記機械的構造に対する上記光線の相対的変位を生成し、
光線の受光に応答して少なくとも1つの出力信号を生成する位置検出器(たとえば、一方で、上記光検出器上での光線の位置に依存し、他方で、入射光線の強度に依存する出力信号または1組の出力信号を生成する光検出器)を用いて、上記機械的構造から反射された上記光線を受光する。
ここで、上記光線の相対的変位の生成では、上記機械的構造にそって、第1軌線にそって、上記光線を変位する。
本発明によれば、上記方法では、上記光線の相対的変位の生成では、上記第1軌線にそって、上記位置検出器からの少なくとも1つの出力信号の解析の結果として決定される複数の連続的な基準位置を検出する。
さらに、上記光線の相対的変位の生成では、上記機械的構造にそって、それぞれが複数の基準位置の1つに関連されている複数の第2軌線にそって、上記光線を変位する。
上記方法では、さらに、上記複数の第2軌線の各々にそった光線の変位の間に、上記位置検出器から複数の位置信号出力を得る。
上記表面検査システムについての上述の説明は、表面検査方法においても、必要な変更を加えて、適用できる。
たとえば、上記基準位置は、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅を解析する(たとえば振幅の位置依存性)ことにより決定される。
位置は、上述のように、異なる基準、たとえば、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大(たとえば、対応する素子に対する光線の全反射による)に対応するとき、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極小(たとえば、カンチレバーアレイの中の2つのカンチレバーの間の隙間による)に対応するとき、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における傾斜の局所的極大(たとえば、アレイの中のカンチレバーの端での、反射光強度の突然の変化による)に対応するとき、
検出された位置が、上記位置検出器からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大および/または極小に対応する位置と特定の関係を有する位置であるとき(たとえば、基準点は、反射光強度における局所的極小に対応する2つの位置と等距離にある位置、すなわち、カンチレバーアレイの中の1つのカンチレバーの側部の上の2つの隙間の間の位置、に対応して選択される)、
により、基準位置であると決定される。
上記位置検出器からの少なくとも1つの出力信号の上記振幅は、上記位置検出器により受光された上記光線の強度を示す。
上記光線の上記機械的構造に対する上記相対的変位の生成において、
上記光線が上記第1軌線にそって変位され、次に、基準位置が検出されると、上記光線の上記第1軌線にそっての変位が中断され、上記光線が上記基準位置に対応する第2軌線にそって変位される。つづいて、次の基準位置が検出されるまで、上記第1軌線にそって上記光線の変位が続けられる。
上記光線の上記機械的構造に対する上記相対的変位の生成において、
上記第1軌線の終わりに達するまで、上記光線が上記第1軌線にそって変位され、かつ、連続的な基準位置が記録され、
上記第1軌線の終わりに達した後に、次に、上記光線は、複数の上記基準位置に対応する複数の上記第2軌線にそって変位される。
また、上記表面検査方法では、さらに、上記第2軌線は、上記素子または上記素子の領域の上記傾斜、変位および/または振動の全表面での図を得るための、各素子または各素子の上記領域の多数の点を含む。
本発明の他の観点は、電子プログラマブルシステムに実行させるための命令からなるプログラムであって、電子プログラマブルシステム(たとえば、パーソナルコンピュータや、マイクロ制御器などの他の種類のプログラマブル電子デバイス)により実行されたとき、本発明の表面検査方法を行う。表面検査システムは、上述したように、さらに、光源、位置検出センサおよびスキャン制御手段を備える。このプログラムは、記録媒体(たとえば、コンピュータメモリ、リードオンリメモリなどの磁気的または光学的記録媒体)に記録でき、また、電気的搬送信号の上で搬送できる。
以下、添付の図面を参照して発明の実施の形態を説明する。図面は、発明の説明のため、また、発明のよりよい理解のために用いられる。図面は、明細書と一体であり、発明の好ましい実施形態を示すが、発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、発明の例を示す。
図3Aは、発明の1実施形態を図式的に示す。ここで、半導体レーザ11からなる光源が、マイクロ機械的構造5をスキャンするために用いられる。このマイクロ機械的構造は、複数のカンチレバー51からなり、各カンチレバーは、固定端と自由端をもつ。
光検出器からなる位置検出器2は、カンチレバー51からの反射の後で光線を受光して3つの出力信号を生成するように配置される。1つの出力信号は、位置検出器2に当たる光の強度に依存する振幅を持ち、他の2つの出力信号は、光が位置検出器2に当たる位置の座標に依存する振幅を持つ。
こうして、Mar Alvarez and Javier Tamayo, "Optical sequential readout of microcantilever arrays for biological detection", Sensors and Actuators B 106, 678-690 (2005)に記載されているのと同様に、複数のカンチレバー51は、光がカンチレバーから反射されるとき、位置検出器における光電流の増加により、それらのカンチレバーを分ける隙間から区別される。
半導体レーザ1は、機械的構造5に沿って異なる経路で、基本的にカンチレバー51により定められるX-Y面内で(曲がっていない理想的な位置で)、レーザ光線11をスキャンするためのスキャン装置4の上に取り付けられる。スキャン装置4は、この実施形態では、環状コイルと永久磁石の間でのローレンツ力に基づく2個の直交する直線的音声コイル・アクチュエータに基づいている。音声コイル・アクチュエータは、通常は、数ミリメートルの動きの範囲、0.1〜数mm/sの速度および100nmの精度を可能にする。しかし、リニアモータ、光電アクチュエータなどの他の方法も使える。さらに、中間ミラーが、傾斜角を制御することにより光線をスキャンするために使用できる。
以上に概略を説明したように、反射されたレーザ光線は、位置(光)検出器(PSD)に集められ、全体の光強度や反射されたスポット(すなわち、反射されたレーザ光線が検出器の表面に当たるスポット)の位置を示す出力信号を出力する。
さらに、位置検出器に接続される電子制御システム3は、位置検出器2に接続されて、位置検出器2からの出力信号を受け取り解析し、また、スキャン装置4に接続されて、電子制御システム3内に格納されたプログラムにより、スキャン装置4が制御される。
光検出器により集められた高い全光電流(たとえばしきい値より高い、または、光電流の複数の局所的極大(適当な標準的ソフトウェアルーチンを用いて容易に検出できる)に対応する)の点で、PSD上の反射されたレーザスポットの位置座標が測定される。光線偏向技法におけるように、位置検出器上の反射されたレーザスポットの位置の変化への主な寄与は、カンチレバーの傾き角(傾斜)αの変化に対応する。傾き角は、位置検出器の上のレーザスポットの動きsを与え、動きsは、
Figure 2009501327
により与えられる。ここで、Dは、図4に図式的に示されるように、カンチレバーと位置検出器との間の距離であり、カンチレバーの傾きは角度α増加される。位置検出器2の上の、傾きの増加の前のレーザ光線2Aの入射と傾きの増加の後でのレーザ光線2Bの入射の間の距離は、図4に図式的に示される。
入射するレーザ光線と反射されるレーザ光線により形成される面に含まれる傾き角の変化と、直交面における変化は、位置検出器の上での反射されたレーザスポットの座標を、入射反射面に含まれる1つの軸と直交方向におけるもう1つの軸で測定することにより、分離できる。
この実施形態では、カンチレバー51の外形(profile)を長手方向に測定することが意図されている。こうして、本発明の基にある原理により、レーザ光線11は、まず、カンチレバーの自由端を照射するためのアレイに垂直な第1方向(図3Bの軌線A)にスキャンされる。光電流の複数の極大は、カンチレバーの自由端が照射されているレーザ光線位置で直線的位置検出器2において得られる。これらの位置は、位置検出器2において生成される光電流の複数の局所的極大に対応するが、各カンチレバーに沿った第2のスキャン(第2軌線B)を行うための複数の基準位置(図3Bにおける基準位置C)として用いられる。この処理は、パーソナルコンピュータ(PC)として具体化されている電子制御システムにより自動化され、制御される。
複数の第2軌線の間に、位置信号(位置検出器上での、反射された入射位置を同定する信号)は、位置検出器から読み出され、格納される。データのこれらの部分は、第2軌線Bに沿ってのカンチレバーの表面の外形の推定を得るために、容易に使用できる。
各カンチレバーの縦の変位は、カンチレバーの長さz(x)にそっての座標に依存する関数により表される。レーザ光線が当たる各x位置での傾き角は、dz/dyにより近似される。したがって、PSDの上の反射されたレーザ光線の位置は次のようににより表される。
Figure 2009501327
ここで、第2の加数はレーザ光線の変位の効果を説明し、βは、入射レーザ光線と静止位置でのカンチレバーの間の角度である(図4参照)。位置検出器の出力信号s(x)を積分すると、カンチレバーの外形z(x)は式(1)として得られる。
Figure 2009501327
発明のこの実施形態は、分子吸着実験の間に1つのアレイに属する5本のシリコンカンチレバー(長さ400μm、幅100μm、厚さ1μm)の外形を得るために適用された。カンチレバーは、底面側で前もって金薄膜で被覆されていた。各カンチレバーの両側での異なる表面(上→シリコン、下→金)は、分子の吸着について、それらの2つの表面の間の差を意味する。これは、カンチレバーの曲げになる表面応力の差を生じる。この実施形態は、6−メルカプト−1−ヘキサノール(MCH)という名前の有機分子の、アレイが設置される液体セル内での注入の間に、水中でのマイクロカンチレバーの外形を測定することにより試験された。この分子は、MCHのチオール基と金の間に形成される強い結合により、金表面の上に吸着しやすい。この強い吸着は、シリコン表面では起こらない。実験は図式的に図5A〜図5Cに示される。図5Aは、底面にMCHを吸収するための40nm厚の金層を備えるシリコンカンチレバーを含むシリコン構造の(MCHを受ける前での)断面を示す。図5Bは、MCHを吸収した後での、図5Aと同じ構造を示す。ここで、カンチレバーは、曲げられた外形を有する。金表面とシリコン表面の間の差のある表面応力は、カンチレバーの曲げと曲率半径の変化を生じる。図5Cは、上述の式(1)を用いて、MCH吸着の前と後での、1つのアレイに属する5個のマイクロカンチレバーの測定された外形を示す。図5Cにおいて、縦軸は、カンチレバーの外形(μm単位)を表し、横軸は、カンチレバーの根元からの長手方向の距離(同じくμm単位)を表す。点線は、MCHの吸着の前での外形を表し、直線は、MCHの吸着の後での外形を表す。この実験において、複数のカンチレバーの間隔は250μmであった。
5本のカンチレバーの外形は、リアルタイムで測定でき、1秒より短い時間で得られるが、この時間は、表面反応や分子吸着に要する典型的な時間(分のオーダ)よりもずっと短い。こうして、本発明を用いて、分子吸着の間でのカンチレバーの外形の変化を測定でき、カンチレバーの端の変位、曲率半径などのパラメータがリアルタイムで得られる。図6Aと図6Bは、図式的に、MCHの吸着の間での5本のカンチレバーのその端部の絶対的変位(図6A)と曲率半径(図6B)のリアルタイム実験測定を示す(図6Bにおいて、4本のカンチレバーに対応する曲線のみが示されている)。時間の目盛りは横軸にあり、与えられている数値は分に対応する。
カンチレバーの外形は、式(1)を適用することにより、第2軌線の間に電子制御システムにより位置検出器から得られたデータを処理することにより、得られる。位置検出器の出力の位置依存性は、数値アルゴリズムを用いて、フィルタ処理され、平滑化され、微分され、積分される。こうして、カンチレバー外形、平均曲率、いくつかの関心のある点での局所的曲率、カンチレバーの自由端または他の部分での変位、カンチレバーにそっての複数点での傾斜の変化などの関連データは、電子制御システムを適当にプログラム化することにより(これは当業者により容易に行われる仕事である)、リアルタイムで急速に得られる。
カンチレバーの外形のより多くの完全なデータは、カンチレバー表面での反応について、カンチレバーの端部での局所的傾斜の変化についてのデータのみを提供する従来の光線偏向方法技法よりも多くの情報を提供する。さらに、この技法は、局所的傾斜の相対的変化よりもカンチレバー外形の絶対値を提供する。いいかえれば、通常の光線偏向方法を用いると、カンチレバー端部での局所的傾斜の一時的変化が決定できる。この情報は、光学系を構成する装置すなわち光源と光検出器からカンチレバーが除かれるとほとんど回復できない。しかし、本発明は、カンチレバーの絶対的外形を提供する。したがって、カンチレバーは、光学的検出システムを含む装置と別に処理される。これは、たとえば、ゲノムやプロテオームの用途に関連する。ここで、たとえば、密集したアレイのカンチレバー形成部分は、それぞれ、レセプタ(蛋白質または核酸)で機能的にされる。カンチレバーのアレイは、測定サンプル(たとえば、組織の1組の細胞のRNAまたはタンパク質産物)で処理される。サンプルへのカンチレバーの曝露と洗浄ステップの後で、新しい外形と元の外形を比べるために、カンチレバーのアレイは、カンチレバーの外形を測定する装置にふたたび取り付けできる。外形の変化は、解析される発現された遺伝子または細胞または組織にあるタンパク質の量に関連づけられる。
実際には、カンチレバーの端部の実際の変位を得るために、外形の全てのデータが必要である。光線偏向技術に基づく従来の配置では、カンチレバーの端部での変位の推定のみが、複数の仮定に基づいて得られた。これは、また、カンチレバーの曲率の決定にあてはまる。
上述の実施形態の他の用途では、長手方向と直交方向でのカンチレバーの傾斜角(変形)のマップを得ることが望まれた。以前の例におけるように、アレイに属するカンチレバーの自由端を照明するために、第1のスキャン(図3Bの軌線A)が行われる。複数の基準位置(C)は、位置検出器における反射光の強度の複数の極大を与える位置(図7において「太陽」により示される位置)に対応して決定された。この位置は、カンチレバーの自由端からの光の反射に対応した。これらの基準位置に関連して、複数の平行なスキャン(図7の複数の軌線B)をカンチレバーの長手軸にそって行うことにより、各マイクロカンチレバーに関連する面積がスキャンされる。第1軌線と第2の複数の軌線に沿ったスキャンは、それぞれ、図7において不連続な線と連続的な線により表される。
図8A〜図8Cは、位置検出器からの測定された出力信号を、図7の軌線Bにそってスキャンの間に得られる照明用レーザ光の相対的位置の関数として示す。複数の軌線Bは、アレイに属する3本のカンチレバーをスキャンするために選ばれた。位置検出器は、2次元の直線的な位置検出用光検出器であり、3つの電気的出力を出力する。ここで、1つの出力は、光検出器を照射する光の強度にほぼ比例し、他の2つの出力は、光検出器を照射する光の中心軌跡の(光検出器の表面の2つの直交軸にそった)座標にほぼ比例する。各カンチレバーから反射される全体の光の強度を示す出力のマップは、図8Aに示される(図8Aの右手の目盛は位置検出器からの全体の光の強度をmV単位で示す)。図8Bは、位置検出器のy軸での反射される光線の座標に対応する位置検出器からの出力信号のマップを示す(図8Bの右手の目盛は位置検出器からのy軸出力をmV単位で示す)。位置検出器は、そのy軸とカンチレバーの長手軸がともに入射光線と反射光線により形成される面の中に含まれるように配置される。したがって、y軸出力は、カンチレバーの長手軸にそっての傾斜を示す。カンチレバーの固定端から自由端への傾きの増大は、カンチレバーが直線的でなく、曲げられていることを示す。図8Cは、位置検出器からの出力信号のマップを示し(右手の目盛はx軸に対応する出力をmV単位で示す)、この出力信号は、位置検出器の上での反射される光線のx座標に対応する。この信号は、長手軸に直交する方向でのカンチレバーの変形(ねじれ)または傾斜を示す。このデータは、カンチレバーの大きなねじれ変形があることを示す。
もちろん、多数の異なる軌線が第1軌線と第2軌線のために選択できる。図9Aは、そのような軌線の第1の例を示す。それらは上述の軌線と似ていて、すなわち、第1軌線Aにより第1方向にスキャンを行い、次に、第1軌線に直交する複数の第2軌線Bにより第2方向にスキャンを行う。(図9A〜図9Dにおいて、「太陽」は、光線の「極大の偏向」に対応する点、したがって、位置検出器において生成される光電流の最大振幅に対応する点を示す。)
図9Bは、別の実施形態を示す。ここで、基準位置は、第1軌線Aによる点からずれている(たとえば、第1軌線にそっての極大反射の点と特定の関係を持つとして定義される)。第2軌線Bは、第1軌線Aと交差する、曲折する経路をたどる。この実施形態は、機械的素子51の変位および/または振動の表面マップを得るために役立つ。
図9Cは、別の実施形態を示し、ここで、「U」字状のスキャンは、第1軌線Aからなり、複数の第2軌線は、第1軌線に「外側」方向に直交する。
最後に、図9Dに示す実施形態では、第2軌線Bが第1軌線Aに平行であり、実際に、第1軌線のいくつかの部分と一致する。この実施形態の選択は、たとえば、機械的素子が第1軌線にそって基板内で連続的な穴に配置されている別々のカンチレバーであるとき、または、機械的素子が、図9Dに示されるように、第1軌線Aにそって並列に配置された蝶番装置であるときに、関心が持たれる。
この説明では、「からなる」または同様な表現は、排除する意味で理解されるべきでない。すなわち、これらの用語は、さらに他の要件を含む可能性を排除するものではないとして解釈されるべきである。
他方、本発明は、ここで説明された特定の実施形態に限定されず、当業者により請求項に記載された本発明の一般的範囲のなかで行われる変形(たとえば材料、寸法、成分、形状の選択など)を含むものである。
マイクロカンチレバー偏向の測定のための光線偏向技術に基づくカンチレバー読出のための従来のシステムの図式的な図 レーザ光線がマイクロカンチレバーアレイをスキャンするために使用されている従来のシステムの図 本発明の1実施形態の図式的な図 本発明の1実施形態の図式的な図 光線偏向技術を用いて、表面(たとえばカンチレバーの1つの領域)の傾斜が変わるときに、位置検出器の上での、偏向された光線の変位を図式的に示す図 本発明に基づく実験の図 本発明に基づく実験の図 本発明に基づく実験の図 本発明の1実施形態でリアルタイム測定により得られた、カンチレバーの1端の絶対的変位のグラフ 本発明の1実施形態でリアルタイム測定により得られた、MCHの吸収の間に複数のマイクロカンチレバーの絶対的曲率半径のグラフ 本発明の1実施形態に基づく実験による、スキャンされた軌線の図 上記実験により上記位置検出センサからの出力信号の図 上記実験により上記位置検出センサからの出力信号の図 上記実験により上記位置検出センサからの出力信号の図 第1と第2の軌線の可能な具体例の図 第1と第2の軌線の可能な具体例の図 第1と第2の軌線の可能な具体例の図 第1と第2の軌線の可能な具体例の図
符号の説明
1 半導体レーザ、 2 位置検出器、 3 電子制御システム、 4 スキャン装置、 5 機械的構造、 11 レーザ光線、 51 カンチレバー。

Claims (34)

  1. 機械的構造(5)の一部を構成する複数の素子(51)の複数点で相対的な変位および/または振動の特性を検出する表面検査システムであって、
    少なくとも1つの光線を発生する光源(1)と、
    上記機械的構造から反射された上記光線を受光し、この受光に応答して少なくとも1つの出力信号を生成する位置検出器(2)と、
    電子制御システム(3)と、
    上記電子制御システム(3)からの命令に従って、上記機械的構造に対する上記光線の相対的変位を行って上記光線で上記機械的構造をスキャンするスキャン手段(4)と
    を備え、
    上記電子制御システム(3)は、上記スキャン手段(4)を制御して、第1軌線(A)にそって複数の連続的な基準位置(C)を検出するように、上記機械的構造にそって上記光線を変位し、上記電子制御システムは、上記位置検出器(2)に接続されて、上記位置検出器(2)からの少なくとも1つの出力信号の解析の結果として上記基準位置(C)を決定し、
    上記電子制御システム(3)は、さらに、上記スキャン手段(4)を制御して、それぞれが上記複数の基準位置の1つに関連されている複数の第2軌線(B)にそって、上記機械的構造にそって上記光線を変位し、
    上記電子制御システム(3)は、さらに、上記複数の第2軌線(B)の各々にそった上記光線の変位の間に上記位置検出器(2)から複数の位置信号出力を得る、
    表面検査システム。
  2. 請求項1に記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、上記位置検出器(2)と接続されて、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅の解析の結果として上記基準位置(C)を決定する、表面検査システム。
  3. 請求項2に記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、上記位置検出器(2)と接続されて、検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大に対応するとき、基準位置であると決定する、表面検査システム。
  4. 請求項2に記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、上記位置検出器(2)と接続されて、検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極小に対応するとき、基準位置であると決定する、表面検査システム。
  5. 請求項2に記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、上記位置検出器(2)と接続されて、検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における傾斜の局所的極大に対応するとき、基準位置であると決定する、表面検査システム。
  6. 請求項2に記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、上記位置検出器(2)と接続されて、検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大および/または局所的極小に対応する位置と特定の関係を有する位置であるとき、基準位置であると決定する、表面検査システム。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載された表面検査システムであって、上記位置検出器(2)からの少なくとも1つの出力信号の上記振幅は、上記位置検出器により受光された上記光線の強度を示す、表面検査システム。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、
    上記光線を上記第1軌線(A)にそって変位し、
    基準位置(C)が検出されると、上記光線の上記第1軌線(A)にそっての変位を中断し、上記光線を上記基準位置(C)に対応する第2軌線(B)にそって変位し、
    次に、次の基準位置(C)が検出されるまで上記第1軌線(A)にそって上記光線の変位を続ける、
    表面検査システム。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載された表面検査システムであって、上記電子制御システムは、
    上記第1軌線(A)の終わりに達するまで、上記光線を上記第1軌線(A)にそって変位しつつ、連続的な基準位置(C)を記録し、
    上記第1軌線(A)の終わりに達した後に、複数の上記基準位置(C)に対応する複数の上記第2軌線(B)にそって上記光線を変位する、
    表面検査システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    上記第2軌線(B)は、上記素子または上記素子の領域の上記傾斜、変位および/または振動の全表面での図を得るための各素子または各素子の上記領域の多数の点を含む、表面検査システム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    上記第1軌線(A)は、第1の方向での実質的にまっすぐな軌線である、表面検査システム。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    上記第2軌線(B)は、上記第1軌線(A)に実質的に直交する方向での実質的にまっすぐな軌線である、表面検査システム。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    上記第2軌線(B)は、上記第1軌線(A)に実質的に平行な方向で実質的にまっすぐな軌線である、表面検査システム。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    上記第1および/または第2の軌線は、曲折する軌線および/またはジグザグの軌線である、表面検査システム。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    上記機械的構造(5)は、カンチレバーアレイであり、上記素子(51)は、上記カンチレバーアレイのカンチレバーである、表面検査システム。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載された表面検査システムであって、
    さらに、上記位置信号出力を、上記機械的構造(5)の1つの素子(51)の表面変位および/または振動の特性を示すデータとして、その素子に対応する第2軌線(B)にそって、格納および/または処理する、表面検査システム。
  17. 機械的構造(5)の一部を構成する複数の素子(51)の複数点での相対的な変位および/または振動の特性を検出する表面検査方法であって、
    上記機械的構造への光線(11)を検出し、上記機械的構造に対する上記光線の相対的変位を生成して、上記機械的構造(5)を上記光線でスキャンし、
    光線の受光に応答して少なくとも1つの出力信号を生成する位置検出器(2)を用いて、上記機械的構造から反射された上記光線を受光する表面検査方法であって、
    上記光線の相対的変位の生成では、上記機械的構造にそって、第1軌線(A)にそって、上記光線を変位し、さらに、上記第1軌線(A)にそって複数の連続的な基準位置(C)を、上記位置検出器(2)からの少なくとも1つの出力信号の解析の結果として決定し、
    さらに、上記光線の相対的変位の生成では、上記機械的構造にそって、それぞれが複数の基準位置の1つに関連されている複数の第2軌線(B)にそって、上記光線を変位し、
    さらに、上記複数の第2軌線(B)の各々にそった光線の変位の間に、上記位置検出器(2)から複数の位置信号出力を得る、
    表面検査方法。
  18. 請求項17に記載された表面検査方法であって、
    上記基準位置(C)は、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅を解析することにより決定される、表面検査方法。
  19. 請求項18に記載された表面検査方法であって、
    上記位置検出器(2)により検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大に対応するとき、基準位置であると決定する、表面検査方法。
  20. 請求項18に記載された表面検査方法であって、
    上記位置検出器(2)により検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極小に対応するとき、基準位置であると決定する、表面検査方法。
  21. 請求項18に記載された表面検査方法であって、
    上記位置検出器(2)により検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における傾斜の局所的極小に対応するとき、基準位置であると決定する、表面検査方法。
  22. 請求項18に記載された表面検査方法であって、
    上記位置検出器(2)により検出された位置が、上記位置検出器(2)からの上記少なくとも1つの出力信号の振幅における局所的極大および/または極小に対応する位置と特定の関係を有する位置であるとき、基準位置であると決定する、表面検査方法。
  23. 請求項17〜22のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記位置検出器(2)からの少なくとも1つの出力信号の上記振幅は、上記位置検出器により受光された上記光線の強度を示す、表面検査方法。
  24. 請求項17〜23のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記光線の上記機械的構造に対する上記相対的変位の生成において、
    上記光線が上記第1軌線(A)にそって変位され、
    基準位置(C)が検出されると、上記光線の上記第1軌線(A)にそっての変位が中断され、上記光線が上記基準位置(C)に対応する第2軌線(B)にそって変位され、
    次に、次の基準位置(C)が検出されるまで、上記第1軌線(A)にそって上記光線の変位が続けられる、
    表面検査方法。
  25. 請求項17〜23のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記光線の上記機械的構造に対する上記相対的変位の生成において、
    上記第1軌線(A)の終わりに達するまで、上記光線が上記第1軌線(A)にそって変位され、かつ、連続的な基準位置(C)が記録され、
    上記第1軌線(A)の終わりに達した後に、次に、上記光線は、複数の上記基準位置(C)に対応する複数の上記第2軌線(B)にそって変位される、
    表面検査方法。
  26. 請求項17〜25のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記第2軌線(B)は、上記素子または上記素子の領域の上記傾斜、変位および/または振動の全表面での図を得るための、各素子または各素子の上記領域の多数の点を含む、表面検査方法。
  27. 請求項17〜26のいずれかに記載された表面検査方法であって、上記第1軌線(A)は、第1の方向で実質的にまっすぐな軌線である、表面検査方法。
  28. 請求項17〜27のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記第2軌線(B)は、上記第1軌線(A)に実質的に直交する方向で実質的にまっすぐな軌線である、表面検査方法。
  29. 請求項17〜27のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記第2軌線(B)は、上記第1軌線(A)に実質的に平行な方向で実質的にまっすぐな軌線である、表面検査方法。
  30. 請求項17〜26のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記第1および/または第2の軌線は、曲折する軌線および/またはジグザグの軌線である、表面検査方法。
  31. 請求項17〜30のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    上記機械的構造(5)は、カンチレバーアレイであり、上記素子(51)は、上記カンチレバーアレイのカンチレバーである、表面検査方法。
  32. 請求項17〜31のいずれかに記載された表面検査方法であって、
    さらに、上記位置信号出力を、上記機械的構造(5)の1つの素子(51)の表面変位および/または振動の特性を示すデータとして、その素子に対応する第2軌線(B)にそって格納および/または処理する、表面検査方法。
  33. 電子プログラマブルシステムに実行させるための命令からなるプログラムであって、電子プログラマブルシステムにより実行されたとき、請求項17〜22のいずれかに記載された表面検査方法を行う、プログラム。
  34. 記録媒体に記録されている、請求項33に記載されたプログラム。
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