JP2009299844A - 摺動型等速自在継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】必ずしも接触部を熱処理にて硬度を高める必要が無く、摩擦抵抗を減らすことで、金属同士の凝着、摩耗を抑制し、さらに継手効率の向上を図ることができ摺動型等速自在継手を提供する。
【解決手段】円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手である。ケージを、Si6−ZAlzOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成した。
【選択図】図1
【解決手段】円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手である。ケージを、Si6−ZAlzOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等の動力伝達軸に用いられる等速自在継手に関し、特に駆動軸と被動軸との間で角度変位及び軸方向変位を可能にした摺動型等速自在継手(DOJ)に関する。
摺動式等速自在継手(DOJ)は、図14に示すように、円筒状の内径面1に複数の直線状のトラック溝2を軸方向に形成した外側継手部材としての外輪3と、球面状の外径面4に前記外輪3のトラック溝2と同数の直線状のトラック溝5を軸方向に形成した内側継手部材としての内輪6と、外輪3のトラック溝2と内輪6のトラック溝5との間に介在するトルク伝達ボール7と、トルク伝達ボール7を保持するケージ8とを備える。また、内輪6の内周面に図示しない軸を連結するためのセレーション(又はスプライン)9を形成している。
ケージ8は、トルク伝達ボール7を収容する複数のポケット10とを備えた環体であり、外輪3の内径面1に接触案内される凸球面状の外球面8aと、内輪6の外径面4に接触案内される凹球面状の内球面8bとを有する。また、外球面8aの曲率中心O1と内球面8bの曲率中心O2とが、ボール中心Bを含む継手中心面Pに対して軸方向の反対側にオフセットされている。
作動角をとると外側継手部材の内径円筒面上をケージ8がその外球面8aの曲率中心O1のまわりに回転し、さらに内側継手部材がケージ8の内球面8bの曲率中心O2のまわりに回転する。このときボール7の位置はトラックの傾斜によって決まり、また、ボール7を保持するケージ8もボール位置により規制される。このように角度をとって回転するとケージ8によって保持されたボール7は外側継手部材及び内側継手部材のトラック上を転がり、ケージ8は外側継手部材及び内側継手部材の対応面上を滑る。さらに、継手が角度をとって回転するときでもケージ8の外径球面と外側継手部材の内径円筒面間で滑り、ボール7が外側継手部材のトラック上を滑り、幾分かは転がることによって軸方向の相対変位が可能である。
そして、ボール中心Bを含む継手中心面Pに対してケージ8の外球面8a及び内球面8bの曲率中心O1、O2を等距離だけオフセットさせてあることにより、ケージ8は継手のあらゆる回転角においてボール7を入力軸と出力軸の二等分面上に確保することができる。
特許第3859295号公報
ところで、この種の等速自在継手は、トルクが入力された状態で、ケージ8は、外輪3の内径面1と内輪6の外径面4とに接触して作動する。従来の等速自在継手の各部品には鋼が用いられている。このため、鋼同士の接触で発生する凝着により部品間の摩擦抵抗が発生する可能性がある。そこで、各部品の接触部が熱処理により硬度を高め、潤滑剤を介入させて、その接触抵抗を抑えて、摩擦損失を減少させる必要があった。
本発明は、前記課題に鑑みて、必ずしも接触部を熱処理にて硬度を高める必要が無く、摩擦抵抗を減らすことで、金属同士の凝着、摩耗を抑制し、さらに継手効率の向上を図ることができる摺動型等速自在継手を提供する。
本発明の第1の摺動型等速自在継手は、円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、ケージを、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成したものである。
本発明の第1の摺動型等速自在継手によれば、ケージと接触する部位との摩擦抵抗を減少させることができる。
本発明の第2の摺動型等速自在継手は、円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、ケージの外球面全体、又はケージの外球面のうち、少なくともトルク入力時に外側継手部材の内径面に接触する部位にセラミック層を設け、このセラミック層を、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成した構成したものである。
本発明の第2の摺動型等速自在継手によれば、ケージの外径面と接触する部位(外側継手部材の内径面)との摩擦抵抗を減少させることができる。
円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、ケージの内球面全体、又はケージの内球面のうち、少なくともトルク入力時に内側継手部材の外径面に接触する部位にセラミック層を設け、このセラミック層を、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成したしたものである。
本発明の第3の摺動型等速自在継手によれば、ケージの内径面と接触する部位(内側継手部材の外径面)との摩擦抵抗を減少させることができる。
ところで、βサイアロンは、燃焼合成を含む製造工程を採用することにより、前記zの値(以下、z値という)が0.1以上となる種々の組成を有するものが製造可能である。そして、一般に転がり滑り疲労に対する耐久性に大きな影響を与える硬度は、製造の容易なz値4.0以下の範囲において、ほとんど変化しない。しかしながら、βサイアロンを主成分とする焼結体からなる部材の転がり滑り疲労に対する耐久性とz値との関係を詳細に調査したところ、z値が3.5を超えると焼結体からなる部材の転がり滑り疲労に対する耐久性が大幅に低下することが分かった。
より具体的には、z値が0.1以上3.5以下の範囲においては、転がり滑り疲労に対する耐久性はほぼ同等で、自在継手の運転時間が所定時間を超えると、焼結体からなる部材の表面に剥離が発生して破損する。これに対し、z値が3.5を超えると焼結体からなる部材が摩耗しやすくなり、これに起因して転がり滑り疲労に対する耐久性が大幅に低下する。つまり、z値が3.5となる組成を境界として、βサイアロンからなる焼結体からなる部材の破損モードが変化し、z値が3.5を超えると転がり滑り疲労に対する耐久性が大幅に低下するという現象が明らかとなった。したがって、βサイアロンからなる部材において、安定して十分な転がり滑り疲労に対する耐久性を確保するためには、z値を3.5以下とする必要がある。
一方、上述のように、βサイアロンは、燃焼合成を含む製造工程により製造することにより、安価に製造することができる。しかし、z値が0.1未満では、燃焼合成の実施が困難となることが分かった。そのため、βサイアロンを主成分とする焼結体からなる部材を安価に製造するためには、z値を0.1以上とする必要がある。
これに対し、本発明にかかる焼結体は、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分として構成されている。そのため、安価でありながら、十分な耐久性を安定して確保することが可能なβサイアロン焼結体からなる部材を備えた等速自在継手を提供することができる。
焼結体は、βサイアロン(Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロン)を主成分とし、この主成分と残部不純物からなるものであっても、前記βサイアロンを主成分とし、この主成分と残部焼結助剤および不純物からなるものであってもよい。ここで、不純物は、原料に由来するもの、あるいは製造工程において混入するものを含む不可避的不純物を含む。また、残部焼結助剤は、焼結助剤としては、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、チタン(Ti)、希土類元素の酸化物、窒化物、酸窒化物のうち少なくとも一種類以上を採用することができる。また、前記本発明の一の局面における自在継手と同等の作用効果を奏するためには、焼結助剤は、焼結体のうち20質量%以下とすることが望ましい。
セラミック層が、セラミックコーティングにて構成されるものであっても、別途成形されてケージ本体に接合されるセラミック体にて構成されたものであってもよい。
本発明では、焼結体と接触する部位との摩擦抵抗を減少させることができる。これによって、継手の伝達効率の向上を図ることができる。しかも、焼結体は、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成しているので、安価でありながら、十分な耐久性を安定して確保することができる。
セラミック層を、ケージの外球面全体、又はケージの外球面のうち、少なくともトルク入力時に外側継手部材の内径面に接触する部位に設ければ、ケージの外球面と接触する外側継手部材の内径面との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。
前記セラミック層を、ケージの内球面全体、又はケージの内球面のうち、少なくともトルク入力時に内側継手部材の外径面に接触する部位に設ければ、ケージの内球面と接触する内側継手部材の外径面との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。前記セラミック層を、ケージの窓内周面に設ければ、ケージの窓内周面に摺接するボールの表面との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。
特に、ケージ全体を前記焼結体にて成形して、ケージ全体が前記セラミック層にて構成されるものでは、ケージの外球面と接触する外側継手部材の内径面、ケージの内球面と接触する内側継手部材の外径面、及びケージの窓内周面に摺接するボールの表面との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。
セラミック層がセラミックコーティングにて構成されるものであれば、溶射等によって種々の部位に安定したセラミック層を確実に成形できる。また、セラミック層がセラミックプレートにて構成されるものであれば、セラミックプレートを別工程で成形することができるので、一度に多数のプレートを炉に入れて加工でき、生産性に優れる。
このように、本発明では、金属同士の凝着を防止でき、外側継手部材等と他部品の接触面の磨耗(フレーキング等)を抑え、等速自在継手としての耐久性が向上する。また、鋼よりも軽いセラミックスを使うことで、継手全体の軽量化を図ることができる。
ケージの一部にセラミック層を設けるものでは、ケージ全体を焼結体(セラミックス)で構成したものに比べて、使用するセラミックスの量を少なくでき、低コスト化を図ることができるとともに、成形加工性に優れる。また、ケージ全体を焼結体(セラミックス)で構成した場合、大幅な軽量化を図ることができる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図10に基づいて説明する。
本発明に係る等速自在継手は、図1に示すように、円筒状の内径面21に複数の直線状のトラック溝22を軸方向に形成した外側継手部材としての外輪23と、球面状の外径面24に前記外輪23のトラック溝22と同数の直線状のトラック溝25を軸方向に形成した内側継手部材としての内輪26と、外輪23のトラック溝22と内輪26のトラック溝25との間に介在するトルク伝達ボール27と、トルク伝達ボール27を保持するケージ28とを備える。また、内輪26の内周面に図示しない軸を連結するためのセレーション(又はスプライン)29を形成している。なお、外輪23は、前記トラック溝22が形成された円筒状の本体部23aと、この本体部23aの底部から突設される軸部23bとからなる。
ケージ28は、図2に示すように、複数のポケット30とを備えた環体であり、外輪23の内径面21に接触案内される凸球面状の外球面28aと、内輪26の外径面24に接触案内される凹球面状の内球面28bとを有する。また、外球面8aの曲率中心O1と内球面8bの曲率中心O2とが、ボール中心Bを含む継手中心面Pに対して軸方向の反対側にオフセットされている。
作動角をとると外輪23の内径面上をケージ28がその外球面28aの曲率中心O1のまわりに回転し、さらに内輪26がケージ28の内球面28bの曲率中心O2のまわりに回転する。このときボール27の位置はトラックの傾斜によって決まり、また、ボール27を保持するケージ28もボール位置により規制される。このように角度をとって回転するとケージ28によって保持されたボール27は外輪23及び内輪26のトラック上を転がり、ケージ28は外輪23及び内輪26の対応面上を滑る。さらに、継手が角度をとって回転するときでもケージ28の外径面と外輪23の内径面間で滑り、ボール27が外輪23のトラック上を滑り、幾分かは転がることによって軸方向の相対変位が可能である。
そして、ボール中心Bを含む継手中心面Pに対してケージ28の外球面28a及び内球面28bの曲率中心O1、O2を等距離だけオフセットさせてあることにより、ケージ28は継手のあらゆる回転角においてボール27を入力軸と出力軸の二等分面上に確保することができる。
ケージ28はセラミックスで成形されている。このセラミックス(焼結体)は、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とし、残部不純物からなる。不純物は、原料に由来するもの、あるいは製造工程において混入するものを含む不可避的不純物を含む。βサイアロンは、珪素、アルミニウム、酸素、窒素の元素から構成され、組成式はSi6−ZAlZOZN8−Zで表示されるこれら元素の固溶体である。
z値が0.1以上3.5以下の範囲においては、転がり滑り疲労に対する耐久性はほぼ同等で、自在継手の運転時間が所定時間を超えると、焼結体の表面に剥離が発生して破損する。これに対し、z値が3.5を超えると焼結体が摩耗しやすくなり、これに起因して転がり滑り疲労に対する耐久性が大幅に低下する。つまり、z値が3.5となる組成を境界として、βサイアロンからなる焼結体の破損モードが変化し、z値が3.5を超えると転がり滑り疲労に対する耐久性が大幅に低下するという現象が明らかとなった。したがって、βサイアロンからなる焼結体において、安定して十分な転がり滑り疲労に対する耐久性を確保するためには、z値を3.5以下とする必要がある。
一方、上述のように、βサイアロンは、燃焼合成を含む製造工程により製造することにより、安価に製造することができる。しかし、z値が0.1未満では、燃焼合成の実施が困難となることが分かった。そのため、βサイアロンを主成分とする焼結体からなる焼結体を安価に製造するためには、z値を0.1以上とする必要がある。
このように、焼結体がSi6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とし、残部不純物からなる焼結体から構成されていることによって、安価でありながら、十分な耐久性を安定して確保することが可能なβサイアロン焼結体からなる焼結体を備えた自在継手を提供することができる。
なお、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とし、残部焼結助剤および不可避的不純物からなる焼結体にて構成されてもよい。焼結助剤としては、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、珪素(Si
)、チタン(Ti)、希土類元素の酸化物、窒化物、酸窒化物のうち少なくとも一種類以
上を採用することができる。また、前記本発明の一の局面における自在継手と同等の作用効果を奏するためには、焼結助剤は、焼結体のうち20質量%以下とすることが望ましい。焼結助剤を含むことで、容易に焼結体の気孔率を低下させることが可能となり、十分な耐久性を安定して確保することが可能である。
)、チタン(Ti)、希土類元素の酸化物、窒化物、酸窒化物のうち少なくとも一種類以
上を採用することができる。また、前記本発明の一の局面における自在継手と同等の作用効果を奏するためには、焼結助剤は、焼結体のうち20質量%以下とすることが望ましい。焼結助剤を含むことで、容易に焼結体の気孔率を低下させることが可能となり、十分な耐久性を安定して確保することが可能である。
次に、ケージの製造方法の図3を用いて説明する。まず、βサイアロンの粉体を製造するβサイアロン粉体製造工程50が実施される。βサイアロン粉体製造工程50においては、たとえば燃焼合成法を採用した製造工程である。
次に、βサイアロン粉体製造工程50において製造されたβサイアロンの粉体に、焼結助剤を添加して混合する混合工程51が実施される。この混合工程51は、焼結助剤を添加しない場合、省略することができる。すなわち、前記βサイアロン粉体製造工程50と混合工程51とで原料粉末が準備される工程と呼ぶことができる。
次に、前記βサイアロンの粉体またはβサイアロンの粉体と焼結助剤との混合物を、焼結体の概略形状に成形する成形工程52が実施される。具体的には、βサイアロンの粉体またはβサイアロンの粉体と焼結助剤との混合物に、プレス成形、鋳込み成形、押し出し成形、転動造粒などの成形手法を適用することにより、焼結体の概略形状に成形された成形体が作製される。この際、窓部30も形成される。
次に、前記成形体を昇温して焼結させることにより、焼結体の概略形状を有する焼結体を作製する焼結工程53が実施される。この焼結工程53は、常圧中で行なわれる常圧焼結法により実施されてもよいが、加圧焼結法(Hot Press;HP)、熱間静水圧焼結法(Hot Isostatic Press;HIP)などの焼結法が採用されて実施されてもよい。また前記焼結の加熱方法は、ヒータ加熱のほか、マイクロ波やミリ波による電磁波加熱を用いることができる。
次に、焼結工程において作製された焼結体に対して仕上げ加工を実施することにより、焼結体を完成させる仕上げ工程54が実施される。具体的には、焼結工程において作製された焼結体の表面を研磨する。これによって、本実施の形態における焼結体は完成する。
ところで、表面(他部材との接触面)を含む領域に、内部よりも緻密性の高い層を設けるようにしてもよい。ここで、緻密性の高い層とは、焼結体において空孔率の低い(密度の高い)層であって、たとえば以下のように調査することができる。まず、焼結体の表面に垂直な断面において焼結体を切断し、当該断面を鏡面ラッピングする。その後、鏡面ラッピングされた断面を光学顕微鏡の斜光(暗視野)にて、たとえば50〜100倍程度で撮影し、300DPI(Dot Per Inch)以上の画像として記録する。このとき、白色の領域として観察される白色領域は、空孔率の高い(密度の低い)領域に対応する。したがって、白色領域の面積率が低い領域は、当該面積率が高い領域に比べて緻密性が高い。そして、画像処理装置を用いて記録された画像を輝度閾値により2値化処理した上で白色領域の面積率を測定し、当該面積率により、撮影された領域の緻密性を知ることができる。つまり、前記本発明の焼結体では、接触面を含む領域に内部よりも白色領域の面積率の低い層である緻密層が形成されている。なお、前記撮影は、ランダムに5箇所以上で行ない、前記面積率は、その平均値で評価することが好ましい。また、焼結体の内部における前記白色領域の面積率は、たとえば15%以上である。
また、焼結体の転がり滑り疲労に対する耐久性を一層向上させるためには、前記緻密層は100μm以上の厚みを有していることが好ましい。
このように、緻密性の高い層を設けることによって、焼結体の耐久性の向上を図ることができる。この際、緻密層の断面を光学顕微鏡の斜光にて観察した場合、白色の領域として観察される白色領域の面積率は7%以下とするのが好ましい。白色領域の面積率が7%以下となる程度に前記緻密層の緻密性を向上させることで、焼結体の耐久性がより向上する。
また、前記緻密層内で、緻密層表面を含む領域に、内部よりも緻密性の高い緻密層を設けるようにしてもよい。このように、高緻密層を設けることによって、焼結体の耐久性の向上を一層図ることができる。この際、高緻密層の断面を光学顕微鏡の斜光にて観察した場合、白色の領域として観察される白色領域の面積率は3.5%以下とするのが好ましい。白色領域の面積率が3.5%以下となる程度に高緻密層の緻密性を向上させることで、焼結体の耐久性がより一層向上する。
次に、他のケージの製造方法を図4を用いて説明する。まず、βサイアロンの粉末を準備するβサイアロン粉末準備工程55が実施される。βサイアロン粉末準備工程においては、たとえば燃焼合成法を採用した製造工程により、安価にβサイアロンの粉末を製造することができる。
次に、βサイアロン粉末準備工程55において準備されたβサイアロンの粉末に、焼結助剤を添加して混合する混合工程56が実施される。この混合工程56は、焼結助剤を添加しない場合、省略することができる。
前記βサイアロンの粉末またはβサイアロンの粉末と焼結助剤との混合物を、焼結体の概略形状に成形する成形工程57が実施される。具体的には、βサイアロンの粉末またはβサイアロンの粉末と焼結助剤との混合物に、プレス成形、鋳込み成形、押し出し成形、転動造粒などの成形手法を適用することにより、焼結体の概略形状に成形された成形体が作製される。この際、窓部30も形成される。
次に、前記成形体の表面が加工されることにより、前記成形体が焼結後に所望の焼結体の形状により近い形状になるよう成形される焼結前加工工程58が実施される。具体的には、グリーン体加工などの加工手法を適用することにより、前記成形体が焼結後に焼結体の形状により近い形状になるように成形される。この焼結前加工工程58は、成形工程57において前記成形体が成形された段階で、焼結後に所望の焼結体の形状に近い形状が得られる状態である場合には省略することができる。
次に、成形体が、1MPa以下の圧力下で焼結される焼結工程59が実施される。具体的には、成形体が、ヒータ加熱、マイクロ波やミリ波による電磁波加熱などの加熱方法により加熱されて焼結されることにより、焼結体の概略形状を有する焼結体が作製される。焼結は、不活性ガス雰囲気中または窒素と酸素との混合ガス雰囲気中において、1550℃以上1800℃以下の温度域に成形体が加熱されることにより実施される。不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、窒素などが採用可能であるが、製造コスト低減の観点から、窒素が採用されることが好ましい。
次に、焼結工程59において作製された焼結体の表面が加工され、当該表面を含む領域が除去される仕上げ加工が実施されることにより、焼結体を完成させる仕上げ工程60が実施される。具体的には、焼結工程59において作製された焼結体の表面を研磨する。
ここで、前記焼結工程における焼結により、焼結体の表面から厚み500μm程度の領域には、内部よりも緻密性が高く、断面を光学顕微鏡の斜光にて観察した場合、白色の領域として観察される白色領域の面積率が7%以下である緻密層が形成される。さらに、焼結体の表面から厚み150μm程度の領域には、緻密層内の他の領域よりもさらに緻密性が高く、断面を光学顕微鏡の斜光にて観察した場合、白色の領域として観察される白色領域の面積率が3.5%以下である高緻密層が形成されている。したがって、仕上げ工程においては、除去される焼結体の厚みは、特に接触面となるべき領域において150μm以下とすることが好ましい。これにより、焼結体表面を含む領域に、高緻密層を残存させ、焼結体の転がり滑り疲労に対する耐久性を向上させることができる。
ところで、焼結体の製造方法においては、転がり滑り疲労に対する耐久性を低下させる欠陥の発生を抑制する目的で、熱間静水圧焼結法(Hot Isostatic Press;HIP)やガス圧焼結法(Gas Pressured Sintering;GPS)などの加圧焼結法(通常10MPa以上の圧力下で焼結を行なう方法)による焼結を採用することも考えられる。この方法であっても、焼結体の気孔率が低下し、密度の高い焼結体を製造することができる。しかし、加圧焼結法を採用した製造方法は、製造コストの上昇を招来する。さらに、加圧焼結法を採用した製造方法では、焼結体の表層部に材質が変質した異常層が形成される。そのため、焼結体の仕上げ加工において、当該異常層を除去する必要が生じ、焼結体の製造コストが一層上昇する。一方、加圧焼結法を採用しない場合、焼結体の気孔率が増加して欠陥が発生し、焼結体の転がり滑り疲労に対する耐久性が低下するという問題点があった。
これに対し、本発明者は、βサイアロンからなる成形体を1MPa以下の圧力下で焼結して焼結体を製造することにより、焼結体の表面に形成される接触面(表面)を含む領域に、内部よりも緻密性の高い緻密層を形成可能であることを見出した。前記本発明の焼結体の製造方法においては、βサイアロンを主成分とする成形体が1MPa以下の圧力下で焼結される工程を含むことにより、加圧焼結の採用に伴う製造コストの上昇を抑制しつつ、接触面を含む領域に緻密層を形成することができる。その結果、本発明の焼結体の製造方法によれば、十分な耐久性を安定して確保することが可能なβサイアロン焼結体からなる焼結体を、安価に製造することができる。
なお、成形体が焼結される工程は、βサイアロンの分解を抑制するため、0.01MPa以上の圧力下で行なうことが好ましく、低コスト化を考慮すると大気圧以上の圧力下で行なうことがより好ましい。また、製造コストを抑制しつつ緻密層を形成するためには、成形体が焼結される工程は1MPa以下の圧力下で行なうことが好ましい。
前記ケージの製造方法においては、成形体が焼結される工程では、1550℃以上1800℃以下の温度域で成形体が焼結される。
成形体が焼結される温度が1550℃未満では、焼結による緻密化が進みにくいため、成形体が焼結される温度は1550℃以上であることが好ましく、1600℃以上であることがより好ましい。一方、成形体が焼結される温度が1800℃を超えると、βサイアロン結晶粒の粗大化による焼結体の機械的特性の低下が懸念されるため、成形体が焼結される温度は1800℃以下であることが好ましく、1750℃以下であることがより好ましい。
前記焼結体の製造方法では、成形体が焼結される工程では、不活性ガス雰囲気中または窒素と酸素との混合ガス雰囲気中において成形体が焼結される。
不活性ガス雰囲気中において成形体が焼結されることにより、βサイアロンの分解や組織変化を抑制することができる。また、窒素と酸素との混合ガス雰囲気中において成形体が焼結されることにより、βサイアロン焼結体の窒素および酸素の含有量を制御することができる。
前記焼結体の製造方法は、成形体が焼結される前に、成形体の表面が加工される工程をさらに備えている。
成形体が焼結されると成形体の硬度が極めて高くなり、加工が困難となる。そのため、焼結後に、たとえば成形体の大幅な加工を行なってケージ28として仕上げる仕上げ工程を採用することは、ケージ28の製造コストの上昇を伴う。これに対し、成形体の焼結前に成形体の加工を行なって、仕上げ工程などにおける焼結後の成形体の加工量を抑制することにより、ケージ28の製造コストを抑制することができる。特に、加圧焼結法を採用する製造方法では、異常層を除去するために焼結後に比較的大きな加工量が必要となるため、このような工程のメリットは小さいが、本発明のケージ28の製造方法では、βサイアロンからなる成形体を1MPa以下の圧力下で焼結する工程が採用されているため、異常層を除去するための加工量が抑制されており、前記工程によるメリットは極めて大きい。
ケージ28の製造方法は、焼結された成形体の表面が加工され、当該表面を含む領域が除去される工程をさらに備えている。そして、焼結された成形体の表面が加工される工程において除去される当該成形体の厚みは150μm以下である。
前記本発明のケージ28の製造方法においては、表面を含む領域に厚み150μm程度の上述の高緻密層が形成される。そのため、焼結された成形体の表面が加工され、当該表面を含む領域が除去される工程、たとえば仕上げ工程が実施される場合、当該工程において除去される成形体の厚みを150μm以下とすることにより、ケージ28の接触面に高緻密層を残存させることができる。したがって、前記工程を採用することにより、一層転がり滑り疲労に対する耐久性が向上したケージ28を製造することができる。なお、高緻密層をより確実に残存させるためには、前記工程において除去される焼結された成形体の厚みは、100μm以下とすることがより好ましい。
本発明では、ケージ28と接触する部位との摩擦抵抗を減少させることができる。これによって、継手の伝達効率の向上を図ることができる。しかも、焼結体は、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成しているので、安価でありながら、十分な耐久性を安定して確保することができる。
図5に示すケージ28は、外球面28aの継手開口側にセラミック層40が形成されている。すなわち、ケージ28は、一対のリング状体31a,31bと、周方向に沿って所定ピッチ(45°ピッチ)で配設されてリング状体31a,31bを連結する柱部33とからなるケージ本体35と、このケージ本体35にコーティングされる前記セラミック層40とで構成される。このため、周方向に隣合う柱部33間に前記ポケット30が形成される。この実施形態のセラミック層40では、外球面28aにおけるトルク負荷時の接触部分に設けられている。なお、ケージ本体35は、この種のケージに使用される炭素鋼、浸炭鋼等の鋼材から構成される。外球面28aは、ケージ本体35の外径面とセラミック層40の外径面とで構成される。
この場合のセラミック層40は、一方のリング状体31aの外径面における柱部対応部位及び柱部33の外径面に設けられる。セラミック層40は、βサイアロン(Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロン)を主成分とする。この場合、この主成分と残部不純物からなるものであっても、前記βサイアロンを主成分とし、この主成分と残部焼結助剤および不純物からなるものであってもよい。
また、セラミック層40は、溶射、真空蒸着、化学蒸着(CVD)、イオンプレーティング等の種々の方法(ドライプロセス)にて成形することができる。溶射とは、コーティング材料を、加熱により溶融もしくは軟化させ、微粒子状にして加速し被覆対象物表面に衝突させて、扁平に潰れた粒子を凝固・堆積させることにより皮膜を形成するコーティング技術である。真空蒸着は、真空にした容器の中で、蒸着材料を加熱し気化もしくは昇華して、離れた位置に置かれた被コーティング材の表面に付着させ、薄膜を形成するものである。化学蒸着は、薄膜構成原子を含む化合物ガスを原料として化学反応を利用する薄膜化法である。イオンプレーティングは、真空蒸着とプラズマの複合技術である。イオンプレーティングは、原則としてガスプラズマを利用して、蒸発粒子の一部をイオンもしくは励起粒子とし、活性化して蒸着する技術である。
次に、図6に示すケージ28は、セラミック層40が内球面28bにおけるトルク負荷時の接触部分に設けられている。すなわち、セラミック層40は、他方のリング状体31bの内径面における柱部対応部位及び柱部33の内径面に設けられる。この場合のケージ28の内球面28aは、ケージ本体35の内径面とセラミック層40の内径面とで構成される。
また、図7に示すケージ28は、窓部(ポケット)30の内周面にセラミック層40が形成されている。図8に示すケージ28は、図5に示すものと図7に示すものとを組み合わせたものである。すなわち、セラミック層40を、一方のリング状体31aの外径面における柱部対応部位及び柱部33の外径面と、ポケット30の内周面とに形成している。
図9に示すケージ28は、図6に示すものと図7に示すものとを組み合わせたものがある。すなわち、セラミック層40を、他方のリング状体31bの内径面における柱部対応部位及び柱部33の内径面と、ポケット30の内周面とに形成している。図10に示すケージ28は、図5に示すものと図6に示すものとを組み合わせたものである。すなわち、セラミック層40を、一方のリング状体31aの外径面における柱部対応部位及び柱部33の外径面と、他方のリング状体31bの内径面における柱部対応部位及び柱部33の外径面とに形成している。
ところで、ケージ体35の外径面全体をセラミック層40にて被覆するものであってもよい。また、ケージ体35の内径面全体をセラミック層40にて被覆するものであってもよい。さらには、ケージ体35の外径面全体及びケージ体35の内径面全体をセラミック層40にて被覆するものであっても、ケージ体35全体をセラミック層40にて被覆するものであってもよい。このように、ケージ体35の外径面全体をセラミック層40にて被覆したものを、ケージ28の外球面28a全体にセラミック層40を設けたものと呼ぶことができ、ケージ体35の内径面全体をセラミック層40にて被覆したものを、ケージ28の内球面28b全体にセラミック層40を設けたものと呼ぶことができる。
なお、ケージ28の外球面28aが、ケージ本体35の外球面とセラミック層40の外径面とで構成される場合、ケージ本体35の外球面とセラミック層40の外径面との間において段差が生じないように設定する必要がある。この場合、ケージ本体35の外球面に、セラミック層40の厚さを考慮して、セラミック層形成用の凹所を形成すればよい。また、ケージ28の内球面28bが、ケージ本体35の内球面とセラミック層40の内径面とで構成される場合、ケージ本体35の内球面とセラミック層40の内径面との間において段差が生じないように設定する必要がある。この場合、ケージ本体35の内球面に、セラミック層40の厚さを考慮して、セラミック層形成用の凹所を形成すればよい。
本発明では、設けられるセラミック層40と接触する部位との摩擦抵抗を減少させることができる。これによって、継手の伝達効率の向上を図ることができる。また、一部をセラミック層40にて構成でき、軽量化を図ることができ、しかも、セラミック層40を設ける部品全体をセラミック製とする必要がないので、低コスト化を図ることができる。
すなわち、セラミック層40を、ケージ28の外球面28a全体、ケージ28の外球面28aのうち、少なくともトルク入力時に外輪23の内径面21に接触する部位に設ければ、ケージ28の外球面28aと接触する外輪23の内径面21との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。
また、セラミック層40を、ケージ28の内球面28b全体、又はケージ28の内球面28bのうち、少なくともトルク入力時に内輪26の外径面24に接触する部位に設ければ、ケージ28の内球面28bと接触する内輪26の外径面24との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。セラミック層40を、ケージ28の窓内周面に設ければ、ケージ28の窓内周面の摺接するボール27の表面との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。
ところで、セラミック層40は前記実施形態では、セラミックコーティングによって構成していたが、別部材の焼結体(セラミック体)を成形し、この焼結体をケージ本体35に接合(接着)するものであってもよい。
別部材の焼結体としては、全体が前記βサイアロンにて構成されるケージ28の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。このため、この別部材の焼結体の製造方法の説明を省略する。
この場合、セラミックスと金属材料の接合に用いるもの、例えば、エポキシ樹脂等の接着剤を使用して、この別部材の焼結体を、ケージ本体35に接合することができる。
なお、外径面28aや内径面28bの一部にセラミック層40を形成する場合、凹部を設け、別部材の焼結体をこの凹部に嵌合させるのが好ましい。これによって、外径面28aや内径面28bに段差を生じさせずに済む。
セラミック層40がセラミックコーティングにて構成されるものであれば、溶射等によって種々の部位に安定したセラミック層40を確実に成形できる。また、セラミック層がセラミック体にて構成されるものであれば、セラミック体を別工程で成形することができるので、一度に多数のプレートを炉に入れて加工でき、生産性に優れる。セラミックプレートにて構成される場合、セラミック体と、このセラミック体が接着される母材との間に凹凸嵌合部を設けることによって、セラミック体のずれや剥がれを防止できる。
特に、ケージ全体を前記焼結体にて成形して、ケージ全体がセラミック層20にて構成されるものでは、ケージ28の外球面28aと接触する外輪23の内径面21、ケージ28の内球面28bと接触する内輪26の外径面24、及びケージ28の窓内周面に摺接するボール27の表面との摩擦抵抗を減少させることができて、伝達効率の向上を図ることができる。
このように、本発明では、金属同士の凝着を防止でき、外輪23等と他部品の接触面の磨耗(フレーキング等)を抑え、等速自在継手としての耐久性が向上する。また、鋼よりも軽いセラミックスを使うことで、継手全体の軽量化を図ることができる。
また、ケージ28の一部にセラミック層40を設けるものでは、ケージ全体を焼結体(セラミックス)で構成したものに比べて、使用するセラミックスの量を少なくでき、低コスト化を図ることができるとともに、成形加工性に優れる。ケージ全体を焼結体(セラミックス)で構成した場合、大幅な軽量化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、ケージ28の母材(ケージ本体)の素材は、たとえば鋼、具体的にはJIS規格S53Cなどの炭素鋼や、SCR420、SCM420などの浸炭鋼を採用することができる。また、別部材の焼結体を接合する場合、接合(接着)する面を、高周波焼入れや浸炭焼入れ等の熱硬化処理を施すようにしてもよい。このように、熱硬化処理を施すことによって、強度向上を図ることができる。ケージ28の一部にセラミック層40を設けるものでは、厚さ寸法や形成範囲等は、強度、重さ、コスト等を考慮して、種々変更することができる。また、ボール数の増減も任意である。
実施例1
まず、試験の対象となる試験片の作製方法について説明する。はじめに、燃焼合成法でz値を0.1〜4の範囲で作製したβサイアロンの粉末を準備し、図3で示した製造方法と同様の方法で、z値が0.1〜4である試験片を作製した。具体的な作製方法は以下のとおりである。まず、サブミクロンに微細化されたβサイアロン粉末と、焼結助剤としての酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、AKP30)および酸化イットリウム(H.C.Starck社製、Yttriumoxide grade C)とをボールミルを用いて湿式混合により混合した。その後、スプレードライヤーにて造粒を実施し、造粒粉を製造した。当該造粒粉を金型で円筒状に成形し、さらに冷間静水圧成形(CIP)で加圧を行ない、円筒状の成形体を得た。
まず、試験の対象となる試験片の作製方法について説明する。はじめに、燃焼合成法でz値を0.1〜4の範囲で作製したβサイアロンの粉末を準備し、図3で示した製造方法と同様の方法で、z値が0.1〜4である試験片を作製した。具体的な作製方法は以下のとおりである。まず、サブミクロンに微細化されたβサイアロン粉末と、焼結助剤としての酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、AKP30)および酸化イットリウム(H.C.Starck社製、Yttriumoxide grade C)とをボールミルを用いて湿式混合により混合した。その後、スプレードライヤーにて造粒を実施し、造粒粉を製造した。当該造粒粉を金型で円筒状に成形し、さらに冷間静水圧成形(CIP)で加圧を行ない、円筒状の成形体を得た。
引き続き当該成形体に対して1次焼結として常圧焼結を行なった後、圧力200MPaの窒素雰囲気中でHIP処理することで、焼結円筒体を製造した。次に、当該焼結円筒体の外周面にラッピング加工を行ない、直径φ40mmの円筒状の試験片とした。また、比較のため、窒化珪素からなる試験片、すなわちz値が0である試験片も前記βサイアロンからなる試験片と同様の方法で作製した(比較例A)。
次に、試験条件について説明する。上述のように作製された試験片に対し、別途準備された軸受鋼(JIS規格SUJ2)製の相手試験片(直径φ40mmの円筒状、焼入硬化済み)を、両者の軸が平行になるように、外周面において最大接触面圧Pmax:2.5GPaで接触させた。そして、試験片を回転数:3000rpmで軸周りに回転させるとともに、相手試験片を試験片に対する滑り率が5%となるように軸回りに回転させた。そして、潤滑:タービン油VG68(清浄油)のパット給油、試験温度:室温、の条件の下で回転を継続する転がり滑り疲労試験(2円筒試験)を行なった。そして、振動検出装置により運転中の試験片の振動を監視し、試験片に破損が発生して振動が所定値を超えた時点で試験を中止するとともに、運転開始から中止までの時間を当該試験片の寿命として記録した。また、試験中止後、試験片の破損状態を確認した。
表1に本実施例の試験結果を示す。表1においては、各実施例および比較例における寿命が、比較例A(窒化珪素)における寿命を1とした寿命比で表されている。また、破損形態は、試験片の表面に剥離が発生した場合「剥離」、剥離が発生することなく表面が摩耗して試験が中止された場合「摩耗」と記載されている。
表1を参照して、z値が0.1以上3.5以下となっている本発明の実施例A〜Hでは、窒化珪素(比較例A)と比較して遜色ない寿命を有している。また、破損形態も窒化珪素の場合と同様に「剥離」となっている。これに対し、z値が3.5を超え、本発明の範囲外となっている比較例Bでは、寿命が大幅に低下するとともに、試験片に摩耗が観察される。すなわち、z値が3.8である比較例Bでは、最終的には試験片に剥離が発生しているものの、試験片における摩耗が影響し、寿命が大幅に低下したものと考えられる。さらに、z値が4である比較例Cにおいては、極めて短時間に試験片の摩耗が進行し、耐久性が著しく低下している。
以上のように、z値が0.1以上3.5以下の範囲においては、サイアロン焼結体からなる試験片の耐久性は、窒化珪素の焼結体からなる試験片とほぼ同等である。これに対し、z値が3.5を超えると試験片が摩耗しやすくなり、これに起因して転がり滑り疲労に対する耐久性が大幅に低下する。さらに、z値が大きくなると、βサイアロンからなる試験片の破損原因が「剥離」から「摩耗」に変化し、転がり滑り疲労に対する耐久性が著しく低下することが明らかとなった。このように、z値を0.1以上3.5以下とすることにより、安価でありながら、十分な耐久性を安定して確保することが可能なβサイアロン焼結体を備えた等速自在継手が提供可能であることが確認された。
なお、表1を参照して、z値が3を超える3.5の実施例Hにおいては、試験片には僅かな摩耗が発生しており、寿命も実施例A〜Gに比べて低下している。このことから、十分な耐久性をより安定して確保するためには、z値は3以下とすることが望ましいといえる。
また、前記実験結果より、窒化珪素からなるセラミックスと同等以上の耐久性(寿命)を得るには、z値は2以下とすることが好ましく、1.5以下とすることが、より好ましい。一方、燃焼合成を採用した製造工程による、βサイアロン粉体の作製の容易性を考慮すると、十分に自己発熱による反応が期待できるz値である0.5以上とすることが好ましい。
実施例2
以下、本発明の実施例2について説明する。本発明の焼結体の断面における緻密層および高緻密層の形成状態を調査する試験を行なった。試験の手順は以下のとおりである。
以下、本発明の実施例2について説明する。本発明の焼結体の断面における緻密層および高緻密層の形成状態を調査する試験を行なった。試験の手順は以下のとおりである。
はじめに、燃焼合成法で作製した組成がSi5AlON7であるβサイアロンの粉末(株式会社イスマンジェイ製、商品名メラミックス)を準備し、図4に示した製造方法と同様の方法で、一辺が約10mmの立方体試験片を作製した。具体的な製造方法は次のとおりである。まず、サブミクロンに微細化されたβサイアロン粉末と、焼結助剤としての酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、AKP30)および酸化イットリウム(H.C.Starck社製、Yttriumoxide grade C)とをボールミルを用いて湿式混合により混合した。その後、スプレードライヤーにて造粒を実施し、造粒粉を製造した。当該造粒粉を金型で所定の形状に成形し、さらに冷間静水圧成形(CIP)で加圧を行ない、成形体を得た。引き続き当該成形体を圧力0.4MPaの窒素雰囲気中で1650℃に加熱して焼結することで、前記立方体試験片を製造した。
その後、当該試験片を切断し、切断された面をダイヤモンドラップ盤でラッピングした後、酸化クロムラップ盤による鏡面ラッピングを実施することにより、立方体の中心を含む観察用の断面を形成した。そして、当該断面を光学顕微鏡(株式会社ニコン製、マイクロフォト−FXA)の斜光で観察し、倍率50倍のインスタント写真(フジフイルム株式
会社製 FP−100B)を撮影した。その後、得られた写真の画像を、スキャナーを用いて(解像度300DPI)パーソナルコンピューターに取り込んだ。そして、画像処理ソフト(三谷商事株式会社製 WinROOF)を用いて輝度閾値による2値化処理を行なって(本実施例での2値化分離閾値:140)、白色領域の面積率を測定した。
会社製 FP−100B)を撮影した。その後、得られた写真の画像を、スキャナーを用いて(解像度300DPI)パーソナルコンピューターに取り込んだ。そして、画像処理ソフト(三谷商事株式会社製 WinROOF)を用いて輝度閾値による2値化処理を行なって(本実施例での2値化分離閾値:140)、白色領域の面積率を測定した。
次に、試験結果について説明する。図11は、試験片の前記観察用の断面を光学顕微鏡の斜光で撮影した写真である。また、図12は、図11の写真の画像を、画像処理ソフトを用いて輝度閾値により2値化処理した状態を示す一例である。また、図13は、図11の写真の画像を、画像処理ソフトを用いて輝度閾値により2値化処理する際に、画像処理を行なう領域(評価領域)を示す図である。図13において、写真上側が試験片の表面側であり、上端が表面である。
図11および図12を参照して、本実施例における試験片は、表面を含む領域に内部よりも白色領域の少ない層が形成されていることがわかる。そして、図13に示すように、撮影された写真の画像を試験片の最表面からの距離に応じて3つの領域(最表面からの距離が150μm以内の領域、150μmを超え500μm以内の領域、500μmを超え800μm以内の領域)に分け、領域毎に画像解析を行なって白色領域の面積率を算出したところ、表2に示す結果が得られた。表2においては、図13に示した各領域を1視野として、無作為に撮影された5枚の写真から得られる5視野における白色領域の面積率の、平均値と最大値とが示されている。
実施例3
以下、本発明の実施例3について説明する。本発明の焼結体の転がり滑り疲労に対する耐久性を確認する試験を行なった。試験の手順は以下のとおりである。
以下、本発明の実施例3について説明する。本発明の焼結体の転がり滑り疲労に対する耐久性を確認する試験を行なった。試験の手順は以下のとおりである。
まず、試験の対象となる試験片の作製方法について説明する。はじめに、燃焼合成法で作製した組成がSi5AlON7であるβサイアロンの粉末(株式会社イスマンジェイ製、商品名メラミックス)を準備し、図4に示した製造方法と同様の方法で直径φ40mmの円筒状の試験片を作製した。具体的な製造方法は次のとおりである。まず、サブミクロンに微細化されたβサイアロン粉末と、焼結助剤としての酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、AKP30)および酸化イットリウム(H.C.Starck社製、Yttriumoxide grade C)とをボールミルを用いて湿式混合により混合した。その後、スプレードライヤーにて造粒を実施し、造粒粉を製造した。当該造粒粉を金型で円筒状に成形し、さらに冷間静水圧成形(CIP)で加圧を行ない円筒状の成形体を得た。
次に、当該成形体に対して焼結後の加工代が所定の寸法となるようにグリーン加工を行ない、引き続き当該成形体を圧力0.4MPaの窒素雰囲気中で1650℃に加熱して焼結することで、焼結円筒体を製造した。次に、当該焼結円筒体の外周面に対してラッピング加工を行ない、直径φ40mmの円筒状の試験片とした。ここで、前記焼結円筒体に対するラッピング加工により除去される焼結円筒体の厚み(加工代)を8段階に変化させ、8種類の試験片を作製した(実施例A〜H)。一方、比較のため、窒化珪素および焼結助剤からなる原料粉末を用いて加圧焼結法により焼結した焼結円筒体に対して、上述と同様にラッピング加工を行ない、直径φ40mmの円筒状の試験片を作製した(比較例A)。ラッピング加工による加工代は0.25mmとした。
次に、試験条件について説明する。上述のように作製された試験片に対し、別途準備された軸受鋼(JIS規格SUJ2)製の相手試験片(直径φ40mmの円筒状、焼入硬化済み)を、両者の軸が平行になるように、外周面において最大接触面圧Pmax:2.5GPaで接触させた。そして、試験片を回転数:3000rpmで軸周りに回転させるとともに、相手試験片を試験片に対する滑り率が5%となるように軸回りに回転させた。そして、潤滑:タービン油VG68(清浄油)のパット給油、試験温度:室温、の条件の下で回転を継続する転がり滑り疲労試験(2円筒試験)を行なった。そして、振動検出装置により運転中の試験片の振動を監視し、試験片に破損が発生して振動が所定値を超えた時点で試験を中止するとともに、運転開始から中止までの時間を当該試験片の寿命として記録した。なお、試験数は実施例、比較例ともに8個ずつとし、その平均寿命を算出した上で、比較例Aに対する寿命比で耐久性を評価した。
21 内径面
22 トラック溝
24 外径面
25 トラック溝
27 トルク伝達ボール
28 ケージ
28a 外球面
28b 内球面
40 セラミック層
22 トラック溝
24 外径面
25 トラック溝
27 トルク伝達ボール
28 ケージ
28a 外球面
28b 内球面
40 セラミック層
Claims (8)
- 円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、
ケージを、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成したことを特徴とする摺動型等速自在継手。 - 円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、
ケージの外球面全体、又はケージの外球面のうち、少なくともトルク入力時に外側継手部材の内径面に接触する部位にセラミック層を設け、このセラミック層を、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成したことを特徴とする摺動型等速自在継手。 - 円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、
ケージの内球面全体、又はケージの内球面のうち、少なくともトルク入力時に内側継手部材の外径面に接触する部位にセラミック層を設け、このセラミック層を、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成したことを特徴とする摺動型等速自在継手。 - 円筒状の内径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に複数の直線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するボールと、外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持するケージとを備えた摺動型等速自在継手であって、
ケージの窓内周面にセラミック層を設け、このセラミック層を、Si6−ZAlZOZN8−Zの組成式で表され、0.1≦z≦3.5を満たすβサイアロンを主成分とする焼結体にて構成したことを特徴とする摺動型等速自在継手。 - 前記焼結体は、前記βサイアロンを主成分とし、この主成分と残部不純物からなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摺動型等速自在継手。
- 前記焼結体は、前記βサイアロンを主成分とし、この主成分と残部焼結助剤および不純物からなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摺動型等速自在継手。
- 前記セラミック層は、セラミックコーティングにて構成されていることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の摺動型等速自在継手。
- 前記セラミック層は、別途成形されてケージ本体に接合されるセラミック体にて構成されたことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の摺動型等速自在継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008156885A JP2009299844A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 摺動型等速自在継手 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008156885A JP2009299844A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 摺動型等速自在継手 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2009299844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014095404A (ja) * | 2012-11-08 | 2014-05-22 | Ntn Corp | 固定式等速自在継手 |
-
2008
- 2008-06-16 JP JP2008156885A patent/JP2009299844A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014095404A (ja) * | 2012-11-08 | 2014-05-22 | Ntn Corp | 固定式等速自在継手 |
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