JP2009297456A - 血流測定補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波血流測定装置により血流を測定する場合に、医療現場で用意するプローブの種類を少なくして患者の治療費の高騰を抑制しながら、様々な太さの血管の血流を正確に測定できるようにする。
【解決手段】血流測定補助具1は、心筋Bと超音波血流測定装置のプローブ101との間に配置される超音波透過部2を備えている。超音波透過部2は、心筋Bの表面に沿うように変形可能に構成されている。超音波透過部2を心筋Bの表面に配置した後、プローブ101を、超音波透過部2の心筋Bと反対側の面に接触させた状態で移動させて、左前下行枝C1の血流を測定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、心臓の冠動脈バイパス手術時に超音波血流測定装置によって冠動脈あるいはバイパス用血管の血流を測定する際に用いられる血流測定補助具に関する。
心臓を構成する心筋表面には、心臓上部の大動脈起始部から心筋を取り巻くように冠状に延びる冠動脈が分布している。この冠動脈が動脈硬化により狭窄或いは閉塞すると、冠動脈の末梢側への血流が十分でなくなって心筋へ供給される栄養や酸素が不足し、狭心症や心筋梗塞を引き起こすことになる。この狭心症や心筋梗塞が起こった場合には、従来より、カテーテルを用いた経皮的冠動脈形成術(PTCA)が行われている。この手技は、近年、技術的に大きく進歩しているが、それでも適用が困難な患者がおり、このような患者に対しては、バイパス用血管(グラフト血管)を用いた冠動脈バイパス手術が行われている。冠動脈バイパス手術とは、冠動脈の狭窄部分または閉塞部分よりも末梢側に吻合用の切開部を形成し、この切開部周囲に、グラフト血管の末梢側端部を吻合することで、血液を冠動脈の狭窄部分または閉塞部分を迂回させて末梢側へ流すようにする手術である。
冠動脈バイパス手術では、例えば、特許文献1に開示されているような超音波血流測定装置が用いられることがある。この超音波血流測定装置を用いることで、バイパス用血管を吻合する前に、患者の冠動脈の正常な部分と、狭窄部分や閉塞部分の血流の状態を得ることができ、これに基づいて、狭窄の度合いや、バイパス用血管を吻合する位置を決定することが可能になる。また、バイパス用血管を冠動脈に吻合した後に、バイパス用血管から冠動脈へ流れる血流量が不十分であったり、吻合部分の形状が血流の流れを阻害する形状となっている場合には、長期経過後の血管開存率が低下してしまうので、バイパス用血管と冠動脈との吻合が終わった後に、上記超音波血流測定装置を用いて吻合部分の血流を測定し、バイパス用血管が所期の状態で吻合されているか否かの確認が行われることがある。以上のように、超音波血流測定装置は、冠動脈バイパス手術において非常に有用なものである。
上記特許文献1の超音波血流測定装置は、装置本体と、装置本体に接続されるプローブとを備えており、超音波トランジットタイム法によって血流の測定を行うように構成されている。プローブには、2つのピエゾ素子と、各ピエゾ素子から照射された超音波を反射する反射板とが血管を挟む位置関係で配置されており、従って、プローブの形状は、略C字形状をなしている。このようなプローブの構造により、超音波トランジットタイム法による血流の測定が可能となる。
また、超音波血流測定装置としては、例えば、特許文献2に開示されているように、ドップラー法によって血流の測定を行うように構成されたものも知られている。ドップラー法を用いる場合には、プローブに反射板は不要である。
特開平9−276270号公報 特開平11−342130号公報
ところで、特許文献1の超音波血流測定装置では、超音波トランジットタイム法を用いていることから、ピエゾ素子と反射板とが必要であり、しかも、それらは、血管を挟む位置関係で配置しなければならないため、プローブの形状は血管を囲むような形状となる。一方、測定対象となる血管の太さは、患者の体格や性別によって異なっており、また、末梢側と中枢側とでも異なっている。そのため、手術現場には、内径の異なるプローブを複数種類用意しておかなければならない。しかしながら、プローブは、精密に構成されていて、高価なものであるため、複数種類用意すると設備費用が高額になり、ひいては、患者の治療費の高騰を招く。
また、特許文献1、2の超音波血流測定装置を用いて血管の血流を測定する場合には、術者がプローブを血管に押し付けてしまうことに起因して血流状態が変化してしまい、血流を正確に測定するのが難しいという問題もある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、医療現場で用意するプローブの種類を少なくして患者の治療費の高騰を抑制しながら、様々な太さの血管の血流を正確に測定できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、心筋とプローブとの間に配置される超音波透過部を、心筋の表面に沿うように変形可能にした。
具体的には、第1の発明では、心臓の冠動脈バイパス手術時にドップラー法の超音波血流測定装置によって冠動脈あるいはバイパス用血管の血流を測定する際に用いられる血流測定補助具であって、心筋と上記超音波血流測定装置が有するプローブとの間に配置される超音波透過部を備え、上記超音波透過部は、心筋の表面に沿うように変形する構成とする。
この構成によれば、測定対象となる冠動脈やバイパス用血管を超音波透過部によって覆うようにして、超音波透過部を心筋の表面に配置した後、超音波透過部における心筋と反対側の面にプローブを配置してその面上を移動させることで、プローブから照射された超音波が超音波透過部を透過して測定対象の血管に届き、ドップラー法によって測定対象の血管の血流が測定される。このように、プローブを超音波透過部の面上を移動させるようにしたことで、測定中にプローブが血管に押し付けられることはなく、プローブが押し付けられることに起因する血流状態の変化が抑制される。また、超音波透過部が心筋の表面に沿うように変形するものなので、測定対象の血管の太さが異なっても、それに対応するように超音波透過部が変形し、よって、様々な太さの血管の血流を測定することが可能になる。これにより、医療現場で用意するプローブの種類を少なくすることが可能になる。
第2の発明では、第1の発明において、超音波透過部の心筋に向く側の面には、冠動脈あるいはバイパス用血管が入る溝部が形成されている構成とする。
この構成によれば、測定対象となる冠動脈やバイパス用血管を溝部に入れることで、超音波透過部が血管の周りで心筋Bから浮くことはなく、超音波透過部を心筋の表面に広く密着させることが可能になる。この場合、溝部の深さや幅を変更することで、太さの異なる血管に容易に対応することが可能である。
第3の発明では、第2の発明において、超音波透過部のプローブ側に向く面には、該プローブを溝部の延びる方向に案内する案内部が設けられている構成とする。
この構成によれば、血流を測定する際に、プローブが案内部によって溝部の延びる方向に案内される。
第4の発明では、第2または3の発明において、超音波透過部の心筋に向く側の面には、第1溝部と、該第1溝部と交差する方向に延びる第2溝部とが形成されている構成とする。
この構成によれば、冠動脈の枝分かれした部分や、冠動脈のバイパス用血管が吻合された部分を第1溝部及び第2溝部に入れることが可能になる。
第5の発明では、第2から4のいずれか1つの発明において、溝部の幅は、該溝部の長手方向一側から他側へ向けて拡大している構成とする。
この構成によれば、溝部の幅が、中枢側から末梢側へ向けて細くなる冠動脈の外径に対応するようになる。
第6の発明では、第1から5のいずれか1つの発明において、超音波透過部は、透光性を有する材料からなる構成とする。
この構成によれば、術者が血流測定補助具を心筋の表面に配置した状態で、冠動脈あるいはバイパス用血管を、超音波透過部を通して見ることが可能になる。
第1の発明によれば、心筋とプローブとの間に配置される超音波透過部を備えているので、血流の測定中にプローブが血管に押し付けられることによる血流状態の変化を抑制でき、血流を正確に測定することができる。また、超音波透過部が心筋の表面に沿うように変形するものなので、プローブの種類を変更することなく、様々な太さの血管の血流を測定することができる。これにより、医療現場で用意するプローブの種類を少なくして設備費用を低減でき、治療費の高騰を抑制することができる。
第2の発明によれば、超音波透過部に冠動脈あるいはバイパス用血管が入る溝部を形成したので、超音波透過部を心筋の表面に配置した状態で、超音波透過部の広い範囲を心筋の表面に密着させて安定させることができる。
第3の発明によれば、プローブを案内部によって溝部の延びる方向に案内するようにしたので、術者は、プローブを溝部内の血管に沿うように容易に走行させることができ、血流測定時の作業性を良好にすることができる。
第4の発明によれば、超音波透過部の心筋に向く側の面に、第1溝部と第2溝部とを交差するように形成したので、冠動脈の枝分かれした部分や、冠動脈におけるバイパス用血管が吻合された部分の血流を正確に測定することができる。
第5の発明によれば、冠動脈の外径に対応するように溝部の幅を設定することができ、冠動脈を溝部内に確実に入れて血流を測定することができる。
第6の発明によれば、血流測定補助具を透光性を有する材料からなるものとしたので、術者が測定対象の血管を見て確認しながら、血流の測定を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る血流測定補助具1の使用状態を示すものである。この血流測定補助具1は、冠動脈バイパス手術時に、超音波血流測定装置100(図4に示す)によって冠動脈あるいはバイパス用血管の血流を測定する際に用いられるものであり、超音波透過性材料で構成された超音波透過部2を備えている。超音波透過性材料は、無色透明なゲル材料であり、このゲル材料としては、例えば、特開2007−143946号公報に開示されているような超音波透過性に優れた材料を使用することができる。すなわち、超音波透過材料は、常温で大半ないし全てが液状であるアルキレンオキサイドのセグメントを有するセグメント化ポリウレタンゲル中に、ウレタン反応に寄与せず、かつ、超音波伝播速度が水に近く、超音波の減衰率が低い不揮発性の有機系ゲル膨張媒が含有されているものである。この超音波透過材料を構成する詳細な材料や、製造方法については、特開2007−143946号公報に開示されている通りであるため、この実施形態の説明では省略する。また、超音波透過部2は、上記のようなゲル材料で構成されていることから、心筋Bの表面に沿って容易に変形するとともに、容易に延びる柔軟性を持っている。超音波透過部2が有する柔軟性は、心筋Bの表面に配置した際に超音波透過部2の自重によって心筋Bの表面に沿うように変形する程度である。
尚、超音波透過部2は、例えば、生理的食塩水と、この生理的食塩水が封入された袋とで構成するようにしてもよい。この袋は、超音波透過性を有する樹脂フィルムで構成すればよい。
超音波透過部2は、心筋Bと上記超音波血流測定装置100が有するプローブ101との間に配置されるもので、板状をなしている。具体的には、超音波透過部2は、一辺の長さが40mmの正方形の板状であり、その厚さは、15mmに設定されている。図2に示すように、超音波透過部2の心筋側の面2aには、幅方向(図2の上下方向)両端に亘って略直線状に延びる溝部3が形成されている。この溝部3は、超音波透過部2の心筋側の面2aにおける略中央部を通っている。溝部3の幅は、4mmに設定されている。図3に示すように、溝部3の底面は、プローブ101(仮想線で示す)が当てられる側へ向けて湾曲するように形成されており、具体的には、半径2mmの円弧面で構成されている。従って、溝部3の断面形状は、U字状となり、深さは、最も深いところで4mmとなる。
超音波透過部2のプローブ101が当たる側の面2bには、凹部(案内部)4が形成されている。この凹部4は、溝部3の延びる方向に延びており、その長手方向両端部は、超音波透過部2の幅方向両端部にそれぞれ位置し、開放されている。凹部4の底面は、超音波透過部2のプローブ側の面2bと略平行に延びている。また、凹部4の両側面は、底面に対し略鉛直に延びている。また、図2に示すように、超音波透過部2を厚み方向に見たときに、凹部4の幅方向中心部と溝部3の幅方向中心部とは一致している。凹部4の幅は、プローブ101のヘッドの幅よりも若干広く設定されていて、ヘッドを凹部4内に容易に配置できるようになっている。
尚、超音波透過部2の各寸法や形状は、任意に設定することが可能である。例えば、超音波透過部2を長方形の板状、円板状、楕円形の板状に形成してもよい。また、溝部3及び凹部4の深さや断面形状も任意に設定することができる。
次に、上記のように構成された血流測定補助具1を使用する場合ついて図1及び図5に基づいて説明する。本実施形態では、心臓Aを拍動させたままで行われる冠動脈バイパス手術において、心筋B表面に分布する3本の主な冠動脈、即ち、左前下行枝C1、左旋回枝C2及び右冠動脈C3のうち、左前下行枝C1に狭窄部Dが形成されている症例を対象として説明する。また、バイパス用血管Eは、図1に仮想線で示すように、大動脈基始部から左前下行枝C1の狭窄部Dよりも末梢側に延びるように形成するものとする。尚、バイパス用血管Eとしては、足の大伏在静脈や、胸の骨の裏にある内胸動脈、胃のそばにある右胃大網動脈、左右前腕の橈骨動脈等であってもよい。
また、本実施形態では、超音波血流測定装置として、ドップラー法の超音波血流測定装置100を用いる。このドップラー法の超音波血流測定装置100は、例えば、胸腹部の診断に用いられているものや、特許文献2に開示されているものがある。ドップラー法の超音波血流測定装置100のプローブ101は、図5に示すように、ヘッドの超音波を照射する部分が直線状に延びる厚肉板状をなしている。
また、血流測定補助具1の溝部3の幅は、患者の左前下行枝C1の太さよりも広く設定しておく。
まず、左前下行枝C1を超音波透過部2の溝部3に入れるようにして、血流測定補助具1を心筋Bの表面に配置する。このとき、溝部3の幅が左前下行枝C1の太さよりも広く設定されているので、左前下行枝C1が多少曲がって延びていても、溝部3に入れることが可能である。この状態で、凹部4の長手方向は、上下方向となり、左前下行枝C1の延びる方向と大略一致する。また、超音波透過部2は、上記のように柔軟性を持っているため、自重によって心筋Bの表面に沿うように湾曲する。また、左前下行枝C1を溝部3に入れるようにしているので、超音波透過部2が左前下行枝C1の周りで心筋Bの表面から浮くようになることはなく、超音波透過部2の心筋側の面2bが広い範囲に亘って心筋Bの表面に密着することになる。
このようにして血流測定補助具1を心筋Bの表面に配置した後、図5に示すように、プローブ101のヘッドを凹部4に挿入し、凹部4内において底面に接触させた状態で凹部4の長手方向に移動させる。プローブ101を凹部4内に挿入することで、プローブ101は、凹部4の両側面によって幅方向への移動が規制されて、凹部4の長手方向、即ち、左前下行枝C1の延びる方向に案内され、プローブ101を左前下行枝C1に沿って走行させることが容易に行える。このときプローブ101のヘッドから照射された超音波は、超音波透過部2を透過して左前下行枝C1に届き、左前下行枝C1の血流がドップラー法によって測定される。このように、プローブ101を血流測定補助具1の凹部4の底面上を移動させるようにしているので、プローブ101が左前下行枝C1に直接押し付けられることはなく、プローブ101が左前下行枝C1に押し付けられることによる血流状態の変化が回避される。上記のようにして、左前下行枝C1の各部の血流を測定していくことで、狭窄部Dの位置やその状態を得ることが可能になり、これに基づいて、バイパス用血管Eの適切な吻合位置を決定することができる。
その後、血流測定補助具1を心筋Bの表面から外す。そして、左前下行枝C1の吻合目標部位を切開した後、バイパス用血管Eの端部を切開部分に吻合する。バイパス用血管Eの吻合が終わった後に、左前下行枝C1の吻合部分の血流、吻合部分よりも末梢側の血流及びバイパス用血管の血流を測定する。
すなわち、左前下行枝C1の吻合部分及びその末梢側を超音波透過部2の溝部3に入れるようにして、血流測定補助具1を心筋Bの表面に配置し、上記の如くプローブ101を凹部4内で移動させることにより、左前下行枝C1の吻合部分及び吻合部分よりも末梢側の血流を測定できる。また、バイパス用血管Eを超音波透過部2の溝部3に入れるようにして、血流測定補助具1を心筋Bの表面に配置し、上記の如くプローブ101を凹部4内で移動させることにより、バイパス用血管Eの血流を測定できる。これにより、バイパス用血管Eから左前下行枝C1へ流れる血流量が十分であるかを判定することが可能になるとともに、バイパス用血管Eの吻合部の形状が血流の流れを阻害する形状となっていないかも判定することが可能になる。
また、超音波透過部2が柔軟性を有するものなので、冠動脈C1〜C3及びバイパス用血管Eの太さが異なっていても、その太さに対応するように超音波透過部2が変形する。これにより、プローブ101を他のものに変更することなく、様々な太さの冠動脈C1〜C3及びバイパス用血管Eの血流を測定することが可能になる。
以上説明したように、この実施形態に係る血流測定補助具1によれば、心筋Bとプローブ101との間に配置される超音波透過部2を備えているので、血流の測定中にプローブ101が血管に押し付けられることによる血流状態の変化を抑制でき、血流を正確に測定することができる。また、超音波透過部2が心筋Bの表面に沿うように変形するので、プローブ101の種類を変更することなく、様々な太さの冠動脈C1〜C3及びバイパス用血管Eの血流を測定することができる。これにより、医療現場で用意するプローブ101の種類を少なくして設備費用を低減でき、治療費の高騰を抑制することができる。
また、超音波透過部2に、冠動脈C1〜C3あるいはバイパス用血管Eが入る溝部3を形成したので、超音波透過部2がそれら血管の周りで心筋Bの表面から浮くようになることはなく、超音波透過部2を心筋Bの表面に広く密着させることが可能になる。これにより、超音波透過部2を心筋Bの表面に配置した状態で安定させることができる。
また、超音波透過部2の溝部3の幅や深さを調節することで、様々な太さの血管を溝部3に入れて血流を測定することができる。
また、プローブ101を凹部4によって溝部3の延びる方向に案内するようにしたので、術者は、プローブ101を溝部3内の血管に沿うように容易に走行させることができ、血流の測定の作業性を良好にすることができる。
また、超音波透過部2を透光性を有する材料からなるものとしたので、超音波透過部2を心筋Bの表面に配置する際に冠動脈C1〜C3あるいはバイパス用血管Eが溝部3に入っているか否かを見ることができる。さらに、術者は、血流測定補助具1を心筋Bの表面に配置した状態で、冠動脈C1〜C3あるいはバイパス用血管Eを見ることができる。これにより、測定対象の血管を確認しながら、血流の測定を行うことができる。
尚、上記実施形態では、超音波透過部2に直線形状の溝部3を1本だけ形成しているが、これに限らず、例えば、図6及び図7に示す変形例1のように、超音波透過部2には、直線状に延びる第1溝部10と、この第1溝部10に直交して直線状に延びる第2溝部11とを形成するようにしてもよい。第2溝部11は、第1溝部10の長手方向一方側寄りに位置付けられている。第2溝部11は、第1溝部10に対し斜めに交わるように形成してもよい。
また、図8及び図9に示す変形例2では、超音波透過部2に、直線状に延びる第1溝部12と、第1溝部12の途中から分岐して直線状に延びる第2溝部13及び第3溝部14とを形成するようにしてもよい。第2溝部13の第1溝部12側の端部と、第3溝部14の第1溝部12側の端部とは、第1溝部12の長手方向に離れている。また、第1溝部12と第2溝部13とのなす角度は、第1溝部12と第3溝部14とのなす角度よりも大きく設定されている。第1溝部12と第2溝部13とのなす角度と、第1溝部12と第3溝部14とのなす角度は、同じ角度としてもよい。
上記変形例1、2のように、複数の溝部10〜14を交差させることで、冠動脈の枝分かれした部分や、冠動脈におけるバイパス用血管が吻合された部分を溝部10〜14内に入れることができ、これら部分の血流を正確に測定することができる。
また、図10に示す変形例3のように、超音波透過部2に形成した溝部15の幅は、長手方向一側から他側へ向けて拡大するように設定してもよい。このようにすることで、溝部15の幅を、中枢側から末端側へ向けて細くなる冠動脈C1〜C3の外径に対応させることができ、冠動脈C1〜C3を溝部15内に確実に入れて血流を測定することができる。
また、溝部3、10〜15は、湾曲させてもよい。
また、図示しないが、超音波透過部2には、複数の溝部を間隔をあけて形成するようにしてもよい。この場合、溝部の幅を互いに変えることも可能であり、これにより、1つの血流測定補助具によって、外径の異なる複数の冠動脈C1〜C3やバイパス用血管Eの血流を測定することが可能になる。
また、溝部3、10〜15は省略してもよい。この場合では、超音波透過部2を心筋Bの表面に配置した状態で、超音波透過部2が心筋B表面の血管の形状に沿うように変形する。
また、超音波透過部2が有する柔軟性は、超音波透過部2を心筋Bの表面に配置した際に自重で変形することなく、術者が手で変形できる程度であってもよい。
また、超音波透過部2を構成する材料としては、上記したもの以外にも、超音波の透過性を有するものであればよい。
以上説明したように、本発明に係る血流測定補助具は、冠動脈やバイパス用血管の血流を測定するのに適している。
本発明の実施形態に係る血流測定補助具の使用状態を説明する図である。 血流測定補助具を溝部側から見た平面図である。 血流測定補助具を溝部の一端側から見た正面図である。 超音波血流測定装置を示す図である。 プローブを血流測定補助具の凹部内に配置した状態を示す図1相当図である。 変形例1に係る図2相当図である。 変形例1に係る図3相当図である。 変形例2に係る図2相当図である。 変形例2に係る図3相当図である。 変形例3に係る図2相当図である。
符号の説明
1 血流測定補助具
2 超音波透過部
3 溝部
4 凹部(案内部)
100 超音波血流測定装置
101 プローブ
B 心筋
C1〜C3 冠動脈
D 狭窄部
E バイパス用血管

Claims (6)

  1. 心臓の冠動脈バイパス手術時にドップラー法の超音波血流測定装置によって冠動脈あるいはバイパス用血管の血流を測定する際に用いられる血流測定補助具であって、
    心筋と上記超音波血流測定装置が有するプローブとの間に配置される超音波透過部を備え、
    上記超音波透過部は、心筋の表面に沿うように変形することを特徴とする血流測定補助具。
  2. 請求項1に記載の血流測定補助具において、
    超音波透過部の心筋に向く側の面には、冠動脈あるいはバイパス用血管が入る溝部が形成されていることを特徴とする血流測定補助具。
  3. 請求項2に記載の血流測定補助具において、
    超音波透過部のプローブ側に向く面には、該プローブを溝部の延びる方向に案内する案内部が設けられていることを特徴とする血流測定補助具。
  4. 請求項2または3に記載の血流測定補助具において、
    超音波透過部の心筋に向く側の面には、第1溝部と、該第1溝部と交差する方向に延びる第2溝部とが形成されていることを特徴とする血流測定補助具。
  5. 請求項2から4のいずれか1つに記載の血流測定補助具において、
    溝部の幅は、該溝部の長手方向一側から他側へ向けて拡大していることを特徴とする血流測定補助具。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の血流測定補助具において、
    超音波透過部は、透光性を有する材料からなることを特徴とする血流測定補助具。
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