JP2009297327A - 超音波探触子および超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子および超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、コントラストイメージング技術により好適に用いることができる超音波探触子およびこの超音波探触子を備えた超音波診断装置を提供する。
【解決手段】本発明では、被検体内に第1超音波信号を送信し被検体内から来た第2超音波信号を受信する超音波探触子2において、第2超音波信号は、第1超音波信号に基づいて被検体内の超音波造影剤で生成され、第2超音波信号を受信する第2圧電部223は、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる有機圧電素子を備えて構成され、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合における高調波を受信することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波を送受信可能な超音波探触子に関し、特に、超音波造影剤によるイメージング技術に、より好適に用いることができる超音波探触子およびこの超音波探触子を備えた超音波診断装置に関する。
超音波は、通常、16000Hz以上の音波をいい、非破壊、無害および略リアルタイムでその内部を調べることが可能なことから、欠陥の検査や疾患の診断等の様々な分野に応用されている。その一つに、被検体内を超音波で走査し、被検体内から来た超音波の反射波(エコー)から生成した受信信号に基づいて当該被検体内の内部状態を画像化する超音波診断装置がある。この超音波診断装置では、被検体に対して超音波(超音波信号)を送受信する超音波探触子が用いられている。この超音波探触子は、圧電現象を利用することによって、送信の電気信号に基づいて機械振動して超音波(超音波信号)を発生し、被検体内部で音響インピーダンスの不整合によって生じる超音波(超音波信号)の反射波を受けて受信の電気信号を生成する複数の圧電素子を備え、これら複数の圧電素子が例えばアレイ状に2次元配列されて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、近年では、造影剤(超音波造影剤、コントラスト剤)を用いることによって被検体内の内部状態の画像を形成するコントラストイメージング(Contrast Imaging)技術が研究、開発されている(例えば、特許文献2参照)。この造影剤は、微小気泡(マイクロバルブ)を主成分とする超音波造影剤であり、さらに近年では、シェルを持ち、難溶性のガスを封入した微小気泡を主成分とするものも研究、開発されている。超音波の照射を受けると、超音波造影剤の微小気泡は、共振もしくは共鳴し、さらに一定の閾値以上の音圧では崩壊、消失する。超音波造影剤では、微小気泡の共振によって、あるいは微小気泡の崩壊、消失によって、超音波が生じる。このコントラストイメージング技術では、超音波の照射によって、この超音波に基づいて超音波造影剤の微小気泡で生成される超音波が利用されている。
また、近年では、超音波探触子から被検体内へ送信された超音波の周波数(基本周波数)成分ではなく、その高調波周波数成分によって被検体内の内部状態の画像を形成するハーモニックイメージング(Harmonic Imaging)技術も研究、開発されている。このハーモニックイメージング技術は、基本周波数成分のレベルに比較してサイドローブレベルが小さく、S/N比(signal to noise ratio)が良くなってコントラスト分解能が向上すること、周波数が高くなることによってビーム幅が細くなって横方向分解能が向上すること、近距離では音圧が小さくて音圧の変動が少ないために多重反射が抑制されること、および、焦点以遠の減衰が基本波並みであり高周波を基本波とする場合に較べて深速度を大きく取れること等の様々な利点を有している。
このハーモニックイメージング技術には、大別すると、フィルタ法と位相反転法(パルスインバージョン法)との2つの方法がある。このフィルタ法は、高調波検出フィルタにより基本波成分と高調波成分とを分離し、高調波成分だけを抽出し、この高調波成分から超音波画像を生成する方法である。また、この位相反転法は、同一方向に続けて互いに位相が反転している第1および第2送信信号を送信し、これら第1および第2送信信号に対応する第1および第2受信信号を加算することによって高調波成分を抽出し、この高調波成分から超音波画像を生成する方法である。第1および第2受信信号における基本波成分は、位相が反転しているが、高調波の例えば2次高調波成分は、同相となるため、第1および第2受信信号を加算することによってこの2次高調波成分が抽出される(例えば、特許文献3参照)。
このハーモニックイメージング用の超音波探触子は、基本波の周波数から高調波の周波数までの広い周波数帯域が必要とされ、その低周波側の周波数領域が基本波を送信するための送信用に利用され、その高周波側の周波数領域が高調波を受信するための受信用に利用される。このようなハーモニックイメージング用の超音波探触子としては、例えば、特許文献4に開示の無機圧電素子から構成される超音波探触子がある。
特開2004−088056号公報 特開2001−212144号公報 特開2001−286472号公報 特開平11−276478号公報
ところで、超音波造影剤によって生じる超音波には、高調波成分を含むため、コントラストイメージング技術に、このハーモニックイメージング技術の利用が可能である(コントラストハーモニックイメージング(Contrast Harmonic Imaging)技術)。そこで、例えば、特許文献4に開示の超音波探触子で、超音波造影剤によって生じる超音波の高調波成分を受信しようとすると、無機圧電材料によって超音波探触子の圧電素子が構成されているため、受信感度が比較的低い。
このため、被検体内へ送信される超音波の音圧を高くする必要があり、その結果、超音波造影剤の微小気泡が崩壊し易くなってしまい、造影効果が短時間で失われてしまう。あるいは、崩壊して消失する微小気泡を補うために、微小気泡の濃度、すなわち、超音波造影剤の濃度を高くする必要があり、その結果、超音波診断の利点である、生体に対する低侵襲性が損なわれてしまう。
さらに、ハーモニックイメージング技術においてもより鮮明な画像を形成するために、3次以上の高調波を受信することが望ましいが、この3次以上の高調波を受信しようとすると、2次高調波を受信する場合に較べて圧電素子の厚みをさらに薄くする必要があり、その結果、圧電素子の製造が難しくなってしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、コントラストイメージング技術により好適に用いることができる超音波探触子およびこの超音波探触子を備えた超音波診断装置を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明にかかる一態様では、被検体内に第1超音波信号を送信し前記被検体内から来た第2超音波信号を受信する超音波探触子において、前記第2超音波信号は、前記第1超音波信号に基づいて前記被検体内の超音波造影剤で生成され、前記第2超音波信号を受信する受信圧電部は、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる有機圧電素子を備えて構成され、前記第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合における高調波を受信することを特徴とする。
このような構成の超音波探触子では、受信圧電部は、有機圧電素子を備えて構成されているため、比較的広い周波数帯域を有している。このため、被検体内へ送信される超音波の音圧を比較的低くすることが可能となり、その結果、超音波の照射を受けた微小気泡のライフタイム(生存時間)を比較的長くすることができ、造影効果を比較的長くすることができる。あるいは、このため、微小気泡の濃度、すなわち、超音波造影剤の濃度を比較的低くすることが可能となり、その結果、生体に対する侵襲性をより低くすることが可能となる。したがって、このような構成の超音波探触子は、コントラストイメージング技術により好適に用いることができる。
また、上述の超音波探触子において、好ましくは、前記高調波は、3次以上である。
上記構成によれば、3次以上の高調波成分を用いることが可能となるので、ハーモニックイメージング技術によって、より鮮明な超音波画像の形成が可能となる。
また、上述の超音波探触子において、好ましくは、前記第1超音波信号を送信する送信圧電部は、無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる無機圧電素子を備えて構成され、前記受信圧電部および前記送信圧電部は、前記送信圧電部上方に中間層を介して前記受信圧電部が積層され、前記受信圧電部の前方に第1および第2超音波信号の送受信面が在り、前記中間層は、その音響インピーダンスが前記送信圧電部の音響インピーダンスと前記受信圧電部の音響インピーダンスとの和の50±20%以内であり、その送信方向における厚さが前記送信圧電部の中央共振波長と前記受信圧電部の中央共振波長との間にあることである。
上記構成によれば、送信圧電部は、送信パワーを大きくすることが可能な無機圧電素子を備えて構成されているため、比較的簡単な構造で所望の送信パワーの超音波を生成することが可能となる。また、送信圧電部上方に受信圧電部が積層されているため、送圧電信部と受信圧電部とを並設する場合に較べてその面積を小さくすることができ、コンパクト化(小型化)が可能となる。また、受信圧電部上方に送信圧電部が積層される場合に較べて、受信圧電部は、送信圧電部で減衰されることなく、被検体内からの超音波信号を受信することができる。また、前記構成の中間層を備えているので、受信圧電部および送信圧電部を積層した場合でも音響インピーダンスを整合させることが可能となる。
また、上述の超音波探触子において、好ましくは、前記中間層は、ポリビニルブチラール、エチレン/酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂に金属または金属酸化物の微粒子を含有することである。
これら樹脂は、適当な有機溶媒に溶解して、接着のよい塗膜を形成することができ、電気的な絶縁性もよく、中間層222としての電気的特性にも優れている。
そして、本発明の他の一態様にかかる超音波診断装置は、これら上述のうちのいずれかの超音波探触子を備えることを特徴とする。
このような構成の超音波診断装置は、コントラストイメージング技術により好適に用いることができる超音波探触子を備えた超音波診断装置が提供される。このため、超音波造影剤による超音波診断を行うことが可能となる。
本発明にかかる超音波探触子は、コントラストイメージング技術により好適に用いることができる。そして、本発明にかかる超音波診断装置では、コントラストイメージング技術により好適に用いることができる装置が提供され、超音波造影剤による超音波診断を行うことが可能となる。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。図2は、実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。図3は、実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す図である。
超音波診断装置Sは、図1および図2に示すように、図略の生体等の被検体に対して超音波(第1超音波信号)を送信すると共に、この被検体内へ送信された第1超音波信号に基づいて被検体内の造影剤(超音波造影剤、コントラスト剤)で生成された超音波(第2超音波信号)を受信する超音波探触子2と、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して第1超音波信号を送信させると共に、超音波探触子2で受信された被検体内から来た第2超音波信号に応じて超音波探触子2で生成された電気信号の受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する超音波診断装置本体1とを備えて構成される。
超音波造影剤は、平均径数μmの微小気泡(マイクロバルブ)を主成分とするものである。この微小気泡は、例えば、脂質、タンパク質およびポリマー等の薄いシェルによって、また例えば界面活性剤等によって安定化されている。超音波造影剤では、超音波の照射を受けると、その微小気泡は、共振あるいは共鳴し、超音波を生成し、反射する。この微小気泡は、被検体が生体である場合、生体組織との音響インピーダンス(=密度×音速)差が大きいため、超音波のエコー信号を増強する効果がある。この微小気泡で生成される超音波には、微小気泡の比較的強い非線形散乱により、照射された超音波の周波数成分(基本周波数成分)に加えて、その基本周波数の整数倍の例えば2次高調波や3次高調波や4次高調波等の高次高調波が含まれている。また、超音波造影剤では、例えば微小気泡の種類等に応じた所定の閾値以上の音圧で超音波の照射を受けると、その微小気泡は、割れ(崩壊、消失し)、広帯域の周波数成分を含む超音波を生成し、放出する。このように超音波造影剤は、超音波(第1超音波信号)の照射を受けると、この第1超音波信号に起因した超音波(第2超音波信号)を発生する。
このような超音波造影剤は、種々の造影剤が開発されており、例えば、商標名あるいは商品名として、Albunex(米国、MBI社製),Levovist(独国、Schering社製),Optison(米国、MBI社製),Definity(米国、ImaRx社製),Imavist(Imagent)(米国、Alliance社製),SonoVue(伊国、Bracco社製),Sonazoid(Amersham Health社製),Quantion(英国、Quadrant healthcare社製),Myomap(英国、Quadrant healthcare社製),Echogen(米国、Sonus社製),CARDIOshere(米国、Point Biomedical社製),Al−700(米国、Acusphere社製)等がある。
超音波診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、画像処理部14と、表示部15と、制御部16とを備えて構成されている。
操作入力部11は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力するものであり、例えば、複数の入力スイッチを備えた操作パネルやキーボード等である。
送信部12は、制御部16の制御に従って、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を供給して超音波探触子2に第1超音波信号を発生させる回路である。送信部12は、例えば、高電圧のパルスを生成する高圧パルス発生器等を備えて構成される。受信部13は、制御部16の制御に従って、超音波探触子2からケーブル3を介して電気信号の受信信号を受信する回路であり、この受信信号を画像処理部14へ出力する。受信部13は、例えば、受信信号を予め設定された所定の増幅率で増幅する増幅器、および、この増幅器で増幅された受信信号をアナログ信号からディジタル信号へ変換するアナログ−ディジタル変換器等を備えて構成される。
画像処理部14は、制御部16の制御に従って、受信部13で受信した受信信号に基づいて被検体内の内部状態の画像(超音波画像)を生成する回路である。画像処理部14では、例えば、フィルタ法によって受信信号から高調波成分が抽出され、この抽出された高調波成分に基づいてハーモニックイメージング技術を用いて被検体内部の内部状態の超音波画像が生成される。また例えば、画像処理部14では、位相反転法(パルスインバージョン法)によって受信信号から高調波成分が抽出され、この抽出された高調波成分に基づいてハーモニックイメージング技術を用いて被検体内部の内部状態の超音波画像が生成される。
表示部15は、制御部16の制御に従って、画像処理部14で生成された被検体の超音波画像を表示する装置である。表示部15は、例えば、CRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
制御部16は、例えば、マイクロプロセッサ、記憶素子およびその周辺回路等を備えて構成され、これら操作入力部11、送信部12、受信部13、画像処理部14および表示部15を当該機能に応じてそれぞれ制御することによって超音波診断装置Sの全体制御を行う回路である。
超音波探触子(超音波プローブ)2は、例えば、図3に示すように、音響制動部材21と、圧電部22と、音響整合層23と、音響レンズ24とを備えて構成される。
音響制動部材21は、超音波を吸収する材料から構成された平板状の部材であり、圧電部22から音響制動部材21方向へ放射される超音波を吸収するものである。
圧電部22は、圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換するものである。圧電部22は、超音波診断装置本体1の送信部12からケーブル3を介して入力された送信の電気信号を超音波信号(第1超音波信号)へ変換してこの第1超音波信号を送信すると共に、受信した超音波信号(第2超音波信号)を電気信号へ変換してこの電気信号(受信信号)をケーブル3を介して超音波診断装置本体1の受信部13へ出力する。超音波探触子2が被検体に当てられることによって、圧電部22で生成された第1超音波信号が被検体内へ送信され、被検体内からの第2超音波信号が圧電部22で受信される。この第2超音波信号は、本実施形態では、主に、第1超音波信号に基づいて被検体内の超音波造影剤で生成された超音波である。
圧電部22は、例えば、本実施形態では、圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる第1および第2圧電部221、223を備え、第1および第2圧電部221、223は、互いに積層されている。本実施形態では、第1および第2圧電部221、223は、中間層222を介して互いに積層されている。この中間層222は、第1圧電部221と第2圧電部223とを積層するための部材であり、第1圧電部221と第2圧電部223との音響インピーダンスを整合させるものである。このように圧電部22が2層の第1および第2圧電部221、223を備えるので、その一方を、例えば、第1圧電部221を、超音波信号を送信する送信圧電部に用いると共に、その他方を、例えば、第2圧電部223を、超音波信号を受信する受信圧電部に用いることができる。このため、送信圧電部の第1圧電部221を送信用により適したものとすることができると共に、受信圧電部の第2圧電部223を受信用により適したものとすることができる。したがって、第1および第2圧電部221、223がそれぞれ送信圧電部および受信圧電部として最適化が可能となり、より高精度な画像を得ることが可能となる。さらに、第1および第2圧電部221、223が積層されているので、小型化が可能となる。
本実施形態では、例えば、圧電部22における第1圧電部221は、無機圧電材料を備えて構成されており、この無機圧電材料から成る所定の厚さの圧電体における両面に一対の電極を備えて構成されている。この圧電体の厚さは、例えば、送信すべき超音波の周波数や無機圧電材料の種類等によって適宜に設定される。無機圧電材料は、例えば、いわゆるPZT、水晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、ニオブ酸タンタル酸カリウム(K(Ta,Nb)O)、チタン酸バリウム(BaTiO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)およびチタン酸ストロンチウム(SrTiO)等である。本実施形態では、このように送信パワーを大きくすることが可能な無機圧電素子が第1圧電部221に用いられている。
そして、本実施形態では、例えば、圧電部22における第2圧電部223は、有機圧電材料を備えて構成されており、この有機圧電材料から成る所定の厚さの圧電体における両面に一対の電極を備えて構成されている。この圧電体の厚さは、例えば、受信すべき超音波の周波数や有機圧電材料の種類等によって適宜に設定されるが、例えば、中心周波数8MHzの超音波を受信する場合では、この圧電体の厚さは、約50μmである。有機圧電材料は、例えば、フッ化ビニリデンの重合体を用いることができる。また例えば、有機圧電材料は、フッ化ビニリデン(VDF)系コポリマを用いることができる。このフッ化ビニリデン系コポリマは、フッ化ビニリデンと他の単量体との共重合体(コポリマ)であり、他の単量体としては、3フッ化エチレン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、パーフルオロアルコキシエチレン(PAE)およびパーフルオロヘキサエチレン等を用いることができる。フッ化ビニリデン系コポリマは、その共重合比によって厚み方向の電気機械結合定数(圧電効果)が変化するので、例えば、超音波探触子の仕様等に応じて適宜な共重合比が採用される。例えば、フッ化ビニリデン/3フッ化エチレンのコポリマの場合では、フッ化ビニリデンの共重合比が60mol%〜99mol%が好ましく、有機圧電素子を無機圧電素子に積層する複合素子の場合では、フッ化ビニリデンの共重合比が75mol%〜99mol%がより好ましい。また、このような複合素子の場合では、他の単量体は、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、パーフルオロアルコキシエチレン(PAE)およびパーフルオロヘキサエチレンが好ましい。また例えば、有機圧電材料は、ポリ尿素を用いることができる。このポリ尿素の場合では、蒸着重合法で圧電体を作成することが好ましい。ポリ尿素用のモノマとして、一般式、HN−R−NH構造を挙げることができる。ここで、Rは、任意の置換基で置換されてもよいアルキレン基、フェニレン基、2価のヘテロ環基、ヘテロ環基を含んでもよい。ポリ尿素は、尿素誘導体と他の単量体との共重合体であってもよい。好ましいポリ尿素として、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を用いる芳香族ポリ尿素を挙げることができる。本実施形態では、このように超音波を比較的広い周波数に亘って受信可能な特性を持つ有機圧電素子が第2圧電部223に用いられている。また、このため、受信圧電部である第2圧電部223が比較的容易に製造可能である。
また、第1圧電部221は、単一の圧電素子から構成されてもよいが、本実施形態では、複数の無機圧電素子を備えて構成されている。これら複数の無機圧電素子は、ライン上に一列に配列されて構成されてもよいが、互いに所定の間隔を空けて平面視にて線形独立な2方向に、例えば、互いに直交する2方向にm行×n列で配列する2次元アレイ状に音響制動部材21上に配列されて構成されている(m、nは、正の整数である)。なお、これら複数の無機圧電素子の相互干渉を低減するために、これら複数の無機圧電素子間に、超音波を吸収する音響吸収材が充填されてもよい。この音響吸収材によって各無機圧電素子間におけるクロストークの低減が可能となる。
そして、第2圧電部223は、単一の圧電素子から構成されてもよいが、本実施形態では、複数の有機圧電素子を備えて構成されている。これら複数の有機圧電素子は、ライン上に一列に配列されて構成されてもよいが、互いに所定の間隔を空けて平面視にて線形独立な2方向に、例えば、互いに直交する2方向にp行×q列で配列する2次元アレイ状に中間層222上に配列されて構成されている(p、qは、正の整数である)。
このような第2圧電部223は、例えば、所定の厚さを持った平板状の有機圧電材料から成る圧電体と、この圧電体の一方主面に形成された互いに分離した複数の電極(素電極)と、この圧電体の他方主面に略全面に亘って一様に形成された電極層とを備えて構成されたシート状の有機圧電素子であってもよい。このように複数の素電極が圧電体の一方主面に形成されることによって、この有機圧電素子は、1個の素電極と圧電体と電極層とから成る圧電素子を複数備えることができ、これら各圧電素子が個別に動作することができる。このような有機圧電素子では、各圧電素子を個別に機能させるために、無機圧電素子のように個々に分離する必要がなく、一体的なシート状で構成することが可能である。したがって、この有機圧電素子の製造工程において、有機圧電材料から成るシート状の板状体に溝(間隙、隙間、ギャップ、スリット)を形成する工程が必要なく、有機圧電素子の製造工程がより単純化され、より少ない工数で有機圧電素子を形成することが可能となる。また、このような有機圧電素子は、一体的なシート状で構成されているので、その複数の圧電素子の各特性は、略均一となり、素子ピッチを含めてばらつきが少なくなり、より高精度な超音波画像の提供が可能となる。
また、第1圧電部221の圧電素子の個数と第2圧電部223の圧電素子の個数とは、同一でもよいが、異なっていてもよい。例えば、第2圧電部223の圧電素子の個数が第1圧電部221の圧電素子の個数より多くてもよい。このように構成されることにより、第1圧電部221における1個の圧電素子のサイズ(大きさ)を大きくすることが可能となり、その送信パワーを大きくすることができると共に、第2圧電部223の圧電素子の個数を多くすることが可能となり、その受信分解能を向上することが可能となる。
また、中間層222は、上述したように、音響インピーダンスを整合させるものであるが、好ましくは、その音響インピーダンスが第1圧電部221の音響インピーダンスと第2圧電部223の音響インピーダンスとの和の50±20%以内である。この範囲以下または範囲以上の音響インピーダンスであると、音響インピーダンスの整合が困難となり、高調波にノイズが混入して高感度が得られなくなって、解像度が低下してしまい、好ましくない。
また、中間層222は、好ましくは、その送信方向における厚さが第1圧電部221の中央共振波長と第2圧電部223の中央共振波長との間にある。共振周波数は、第1および第2圧電部221、223が構成され、分極(ポーリング)処理後に測定される共振周波数の最大値を基準に、−6dBまでの共振周波数帯域の中央値として求めることができる。例えば、圧電部の中央共振周波数をfとし、音速をvとした場合に、波長λは、v/fによって計算される。超音波診断に使用される周波数は、約1〜100MHzであり、音速は、生体組織中では約1480〜1650m/秒が常用される。なお、厚さは、圧電部22の音軸方向の厚さであり、超音波送信方向へ平行な方向でもある。
中間層222の材料としては、広く有機樹脂を採用することができ、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブチラール樹脂、および、エチレン/酢酸ビニル樹脂等が適用可能である。本実施形態において、特に、ポリブチラール樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹脂を使用することが好ましい。これら樹脂は、適当な有機溶媒に溶解して、接着のよい塗膜を形成することができ、電気的な絶縁性もよく、中間層222としての電気的特性にも優れている。
ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコールを、アルデヒド基を有する化合物と反応させたものであり、このアルデヒド付加反応量、反応後の分子量を任意に選択することができる。アルデヒド付加量は、上限に近いほど耐久性にも優れている。分子量は、数千から数十万までを好ましく選択することができる。
エチレン/酢酸ビニル樹脂は、エチレンと酢酸ビニルの共重合体であるが、その共重合比は、そのモノマー質量比の5:95〜95:5の範囲を好ましく選択することができる。分子量は、数千から数十万までを好ましく選択することができる。
そして、音響整合層23は、圧電部22の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとる部材である。より具体的には、本実施形態では、音響整合層23は、第1圧電部221の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとると共に、第2圧電部223の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとる部材である。音響レンズ24は、圧電部22から被検体に向けて送信される第1超音波信号を収束する部材であり、例えば、図3に示すように、円弧状に膨出した形状とされている。
このような構成の超音波診断装置Sでは、例えば、操作入力部11から診断開始の指示が入力されると、制御部16の制御によって送信部12で電気信号の送信信号が生成される。この生成された電気信号の送信信号は、送信部12からケーブル3を介して超音波探触子2へ供給される。より具体的には、この電気信号の送信信号は、超音波探触子2における圧電部22の第1圧電部221へ供給される。この送信信号は、例えば、所定の周期で繰り返される電圧パルスである。送信部22の第1圧電部221は、この電気信号の送信信号が供給されることによってその厚み方向に伸縮し、この電気信号の送信信号に応じて超音波振動する。この超音波振動によって、第1圧電部221は、第1超音波信号を放射する。第1圧電部221から音響制動部材21方向へ放射された第1超音波信号は、音響制動部材21によって吸収される。また、第1圧電部221から中間層222方向へ放射された第1超音波信号は、中間層222、第2圧電部223、音響整合層23および音響レンズ24を介して放射される。超音波探触子2が被検体に例えば当接されていると、これによって超音波探触子2から被検体に対して第1超音波信号が送信される。
なお、超音波探触子2は、被検体の表面上に当接して用いられてもよいし、被検体の内部に挿入して、例えば、生体の体腔内に挿入して用いられてもよい。
この被検体に対して送信された第1超音波信号は、被検体内の超音波造影剤に照射される。被検体内の超音波造影剤は、例えば静脈注や動脈注によって注入され、被検体における関心領域へ例えば血流の運搬によって導入される。このため、本実施形態の超音波探触子2や超音波診断装置Sは、例えば血管造影や実質造影等に好適に用いられる。超音波造影剤では、上述したように、第1超音波信号の照射を受けると、微小気泡によって第1超音波信号に基づいた第2超音波信号が生成される。この第2超音波信号には、送信された第1超音波信号の周波数(基本波の基本周波数)成分だけでなく、基本周波数の整数倍の高調波の周波数成分も含まれる。例えば、基本周波数の2倍、3倍および4倍等の2次高調波成分、3次高調波成分および4次高調波成分等も含まれる。この第2超音波信号は、超音波探触子2で受信される。より具体的には、この第2超音波信号は、音響レンズ24および音響整合層23を介して圧電部22の第2圧電部223で受信され、第2圧電部223で機械的な振動が電気信号に変換されて反射受信信号として取り出される。この取り出された電気信号の反射受信信号は、ケーブル3を介して超音波診断装置本体1の受信部13へ出力される。受信部13は、この入力された反射受信信号を受信処理し、より具体的には、例えば増幅した後にアナログ信号からディジタル信号へ変換し、画像処理部14へ出力する。
ここで、上述において、本実施形態では、第1圧電部221における複数の無機圧電素子から順次に第1超音波信号が被検体に向けて送信され、被検体内の超音波造影剤で生成された第2超音波信号が第2圧電部223における複数の有機圧電素子で受信される。
画像処理部14は、制御部16の制御によって、受信部13で受信した受信信号に基づいて、いわゆるコントラストハーモニックイメージング技術を用いて、送信から受信までの時間や受信強度等から被検体内の内部状態の画像(超音波画像)を生成し、表示部15は、制御部16の制御によって、画像処理部14で生成された被検体内の内部状態の画像を表示する。
このように本実施形態では、第2圧電部223は、有機圧電素子を備えて構成されているため、比較的広い周波数帯域を有している。このため、被検体内へ送信される超音波の音圧を比較的低くすることが可能となり、その結果、超音波の照射を受けた微小気泡のライフタイムを比較的長くすることができ、造影効果を比較的長くすることができる。あるいは、このため、微小気泡の濃度、すなわち、超音波造影剤の濃度を比較的低くすることが可能となり、その結果、生体に対する侵襲性をより低くすることが可能となる。例えば、超音波造影剤の濃度を従前の濃度に較べて、10分の1以下にすることができる。したがって、このような超音波探触子2および超音波診断装置Sは、コントラストイメージング技術、本実施形態ではコントラストハーモニックイメージング技術により好適であり、より高精度な超音波画像の提供が可能となる。
なお、上述の実施形態において、コントラストハーモニックイメージング技術で超音波画像を形成する場合に、2次高調波が用いられてもよいが、より高精細な超音波画像を形成するために、3次高調波や4次高調波等の3次以上の高次高調波が用いられてもよい。特に、3次高調波は、2次高調波の次に音圧レベルが大きく、超音波画像の形成に有利である。
また、本実施形態では、第1圧電部221は、送信パワーを大きくすることが可能な無機圧電素子を備えて構成されているため、比較的簡単な構造で所望の送信パワーの超音波を生成することができる。そして、本実施形態では、圧電部22における第1および第2圧電部221、223は、第1圧電部221上方に第2圧電部223が積層され、第2圧電部223の前方に第1および第2超音波信号の送受信面が在る。より具体的には、第1圧電部221上に中間層222を介して第2圧電部223が積層されている。このため、送信部である第1圧電部221と受信部である第2圧電部223とを並設する場合に較べてその面積を小さくすることができ、コンパクト化(小型化)が可能となる。また、第2圧電部223上方に第1圧電部221が積層される場合に較べて、第2圧電部223は、第1圧電部221で減衰されることなく、被検体内から来た第2超音波信号を受信することができる。
次に、実施例について説明する。
(実施例)
圧電部22がマトリクス状に配列された128×128のマトリクスアレイ素子が作成された。より具体的には、第2圧電部223は、有機圧電フィルムによって形成され、この有機圧電フィルムは、フッ化ビニリデン/3フッ化エチレン/エチレン(80:18:2)の共重合ペレットを使用して縦横4.2倍に無溶媒溶融延伸することによって、厚さ25μmで15cm×15cmの正方形フィルムとして形成された。この有機圧電フィルムの両面にアルミニウムを蒸着することによって電極が形成され、通常の分極処理が行われた。その共振周波数は、24MHzであることをオシロスコープ(アジレント社製DSO5012A)で観察した。
第1圧電部221は、セラミック圧電層によって形成され、このセラミック圧電層には、圧電セラミック粉末としてPNN(ニッケルニオブ酸鉛)、PT(チタン酸鉛)およびPZ(ジルコン酸鉛)の成分からなる粉末が用いられ、そのモル比は、0.48PNN:0.38PT:0.14PZとされた。これが、PVB(ポリビニルブチラール)を用いて混合され、スラリー化された後に塗設され、焼結後膜圧が250μmとなる共振周波数8MHzの圧電セラミックシート(グリーンシート)が得られた。この圧電セラミックシート上に、前記のPNN−PT−PZの粉末を18体積%含む白金ペーストをスクリーン印刷法によって、膜厚が約5μmとなる内部電極が形成された。これが、40GPa圧で圧着され、大気中の雰囲気で、1250℃の電気炉内に保持されて、約8時間の焼成熱処理が行われ、成型体が得られた。
また、中間層222では、下記表1のように、樹脂組成、音響インピーダンス(Mrayl)および厚さ(μm)となる中間層成分がメチルエチルケトン有機溶媒に溶解され、セラミック圧電層における片面に塗布され、乾燥しないうちに第2圧電部223としての有機圧電フィルムと第1圧電部221としてのセラミック圧電層が合体接着された。音響インピーダンス調整は、樹脂中に平均粒子径5μmのタングステン微粒子を分散させることによって行われ、インピーダンスアナライザで測定しながらその添加量が調整された。樹脂成分としては、ビスフェノール型2官能エポキシを架橋促進剤としてビスフェノール型アミンを1:1で150℃、30分間で反応させた樹脂(樹脂A)、無水テトラカルボン酸とベンゼンテトラアミンを反応せせたポリイミド(樹脂B)、ブチルアルデヒド付加を理論量の85モル%化まで反応させたポリビニルブチラール(樹脂C)、および、エチレン/酢酸ビニルを分子量26万まで重合させた樹脂(樹脂D)が使用された。有機圧電フィルムにおける中間層222とは反対側に、シリコン樹脂の音響整合層23および音響レンズ24が接着された。そして、露出しているセラミック圧電層からDISCO社製のダイシングソーによって、セラミック圧電層のみがマトリクス状になるように切削加工され、128×128素子のアレイ状に溝切りされた。その溝には、ポリイミド樹脂が溶融固化された。その後、信号線を埋め込んだ音響制動部材21がセラミック圧電層側に接着された。
この得られた128×128素子のマトリクスアレイ素子が超音波探触子2に組み込まれ、この超音波探触子2がインピーダンスマッチングを行って探触子として超音波診断装置Sに使用された。市販されている造影剤、ブラッコ(Bracco)社製のソノビュー(SonoVue(商標))がマウスに尾注された。注入量は、指示書指定量とその10分の1量とし、送信基本周波数を8MHzとなるように、そして、受信周波数をその3次高調波の24MHzとなるように、濾波回路、ローパスフィルタ、3次高調波増幅回路等を組み入れた回路を設計し、画像の評価が行われた。造影経時追跡は、0分から30分まで、追跡評価が行われた。表1中のZは、音響インピーダンスである。中間層222の厚さは、μmで表示してある。画像評価は、深さ5cmまで100μmで解像することができる場合を5とし、解像度が400μm以下である場合を1とし、そして、その間の解像度を4、3、2として、目視による評価が実施された。得られた結果を表1に示す。
また、比較として、有機圧電フィルムのないセラミック圧電層のみのマトリクスアレイ素子(試料番号100)が作成され、使用された。また、画像は、尾注量10分の1量のみの場合を示す。有機圧電フィルムの音響インピーダンスは、7Mraylsであり、PZT圧電層の音響インピーダンスは、41MRaylsであった。試料番号101は、有機圧電フィルムを備えるが、中間層222を備えない比較試料である。生体中の音速として、1540m/秒が用いられた。したがって、8MHzの波長は、193μmであり、24MHzの波長は、64μmである。
(表1)
試料番号 樹 脂 Z 厚 さ 解像度
100 − − − 1
101 − − − 2
102 A 24 128 3
103 B 24 128 3
104 C 24 128 5
105 D 24 128 5
106 C 14 128 4
107 C 34 128 4
108 C 24 56 4
109 C 24 210 4
110 D 14 128 3.5
111 D 34 128 3.5
112 D 24 56 3.5
113 D 24 210 3.5
表1から、有機圧電フィルムによる高調波受信が解像度に優れ、中間層222の音響インピーダンス、その厚さおよび樹脂の種類を選択することによって、さらに撮像の解像性能が向上することが理解される。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。 実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す図である。
符号の説明
S 超音波診断装置
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
22 圧電部
221 第1圧電部
223 第2圧電部

Claims (5)

  1. 被検体内に第1超音波信号を送信し前記被検体内から来た第2超音波信号を受信する超音波探触子において、
    前記第2超音波信号は、前記第1超音波信号に基づいて前記被検体内の超音波造影剤で生成され、
    前記第2超音波信号を受信する受信圧電部は、有機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる有機圧電素子を備えて構成され、前記第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合における高調波を受信すること
    を特徴とする超音波探触子。
  2. 前記高調波は、3次以上であること
    を特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記第1超音波信号を送信する送信圧電部は、無機圧電材料を備えて成り、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる無機圧電素子を備えて構成され、
    前記受信圧電部および前記送信圧電部は、前記送信圧電部上方に中間層を介して前記受信圧電部が積層され、前記受信圧電部の前方に第1および第2超音波信号の送受信面が在り、
    前記中間層は、その音響インピーダンスが前記送信圧電部の音響インピーダンスと前記受信圧電部の音響インピーダンスとの和の50±20%以内であり、その送信方向における厚さが前記送信圧電部の中央共振波長と前記受信圧電部の中央共振波長との間にあること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波探触子。
  4. 前記中間層は、ポリビニルブチラール、エチレン/酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂に金属または金属酸化物の微粒子を含有すること
    を特徴とする請求項3に記載の超音波探触子。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の超音波探触子を備えること
    を特徴とする超音波診断装置。
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