JP2009296140A - 画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像データに対する予測した最適な処理パラメータをユーザに推奨することにより、ユーザが少ない操作で、所望の画像を得ることができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】予測関数構築部104は、最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を、各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、事例データ全体における特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて構築する。これにより、適用できる処理パラメータが連続値をとり、あるいは、候補が多数あるような場合であっても、関数に基づく画像データに対する最適な処理パラメータの算出を高精度で行うことができるので、画像データに対する予測した最適な処理パラメータをユーザに推奨することにより、ユーザが少ない操作(メニューからの選択やパラメータ設定)で、所望の画像を得ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法に関する。
従来、カラースキャナやデジタルカメラの普及により、例えばデジタルカメラで撮影した画像データを印刷装置において出力するなど、画像データの入力装置と出力装置が異なる場合がある。出力装置においては、例えば背景色の補正などの画像データの特徴に応じた補正を行った後に画像データを出力するが、前述のように、入力装置と出力装置とが異なる場合には、画像の特徴を特定するのが困難な場合がある。
このような問題を解決するものとして、各画像データに適切な画像処理を施す画像処理装置が知られている(例えば、「特許文献1」参照)。この装置においては、例えばスキャナなどの画像機器より入力されたカラー文書画像データに対して、様々な用途に最適な画像データを生成するためのデータの管理や手続きを行うべく、処理のUndo(取消)やRedo(やり直し)などの処理履歴や状態を管理する。
また、画像処理の状態の遷移を出力することにより、ユーザに状態の遷移を視覚的、直感的に把握させる画像処理装置も開示されている(例えば、「特許文献2」参照)。
特開2006−053690号公報 特開2006−074331号公報
ところで、画像処理の対象となる画像データの種類だけでなく、ユーザの嗜好や画像データの利用目的なども多様化してきている。例えば、地肌処理としては、地肌の色によらず白にする地肌除去および原本の色を保持したまま汚れや裏写りを取り除く地肌クリーニングがある。いずれを選択するかは、ユーザの嗜好による。
しかしながら、画像処理の内容やそのパラメータ等を逐一ユーザに選択させる構成とした場合には、ユーザの操作が煩雑になるとともに、作業効率も低下するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像データに対する予測した最適な処理パラメータをユーザに推奨することにより、ユーザが少ない操作(メニューからの選択やパラメータ設定)で、所望の画像を得ることができる画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明の画像処理装置は、事例保持手段に保持された画像データと当該画像データに対する処理内容を示す処理パラメータ値との組み合わせである事例データを用いて、未知の画像データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を構築する関数構築手段と、画像データを取得する画像データ取得手段と、取得した前記画像データの特徴量を算出する特徴量算出手段と、取得した前記画像データの特徴量を入力とし、当該画像データに対する最適な前記処理パラメータを、前記関数を用いて算出する最適パラメータ値算出手段と、を備え、前記関数構築手段は、前記各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、前記事例データ全体における前記特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて前記関数を構築する、ことを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記性質は、所定の前記事例データの周囲で、処理パラメータ値の変化が激しい時には、より大きい絶対値をとり、処理パラメータ値がほぼ一定の場合には、0に近い値をとる、ことを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項2記載の画像処理装置において、前記性質が0である場合には、所定の前記事例データの周囲で、前記処理パラメータ値が一定である、ことを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記寄与度は、所定の特徴次元が予測に及ぼす影響が大きい場合には、より大きい絶対値をとり、予測に及ぼす影響が小さい場合には、0に近い値をとる、ことを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項4記載の画像処理装置において、前記寄与度が0である場合には、所定の特徴次元が予測に全く寄与しない、ことを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明のプログラムは、コンピュータを、事例保持手段に保持された画像データと当該画像データに対する処理内容を示す処理パラメータ値との組み合わせである事例データを用いて、未知の画像データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を構築する関数構築手段と、画像データを取得する画像データ取得手段と、取得した前記画像データの特徴量を算出する特徴量算出手段と、取得した前記画像データの特徴量を入力とし、当該画像データに対する最適な前記処理パラメータを、前記関数を用いて算出する最適パラメータ値算出手段と、として機能させ、前記関数構築手段は、前記各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、前記事例データ全体における前記特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて前記関数を構築する、ことを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明の画像処理方法は、画像処理装置で実行される画像処理方法であって、前記画像処理装置は、制御部と記憶部を備え、前記制御部において実行される、関数構築手段が、事例保持手段に保持された画像データと当該画像データに対する処理内容を示す処理パラメータ値との組み合わせである事例データを用いて、未知の画像データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を構築するステップと、画像データ取得手段が、画像データを取得するステップと、特徴量算出手段が、取得した前記画像データの特徴量を算出するステップと、最適パラメータ値算出手段が、取得した前記画像データの特徴量を入力とし、当該画像データに対する最適な前記処理パラメータを、前記関数を用いて算出するステップと、を含み、前記関数構築手段は、前記各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、前記事例データ全体における前記特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて前記関数を構築する、ことを特徴とする。
本発明によれば、最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を、各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、事例データ全体における特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて構築するようにしたことにより、適用できる処理パラメータが連続値をとり、あるいは、候補が多数あるような場合であっても、関数に基づく画像データに対する最適な処理パラメータの算出を高精度で行うことができるので、画像データに対する予測した最適な処理パラメータをユーザに推奨することにより、ユーザが少ない操作(メニューからの選択やパラメータ設定)で、所望の画像を得ることができる、という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図11に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる画像処理装置1の電気的な接続を示すブロック図である。図1に示すように、画像処理装置1は、PC(Personal Computer)などのコンピュータであり、画像処理装置1の各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)2、情報を格納するROM(Read Only Memory)3及びRAM(Random Access Memory)4等の一次記憶装置5、データファイル(例えば、カラービットマップ画像データ)を記憶する記憶部であるHDD(Hard Disk Drive)6等の二次記憶装置7、情報を保管したり外部に情報を配布したり外部から情報を入手するためのCD−ROMドライブ等のリムーバブルディスク装置8、ネットワーク9を介して外部の他のコンピュータと通信により情報を伝達するためのネットワークインターフェース10、処理経過や結果等を操作者に表示するCRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置11、並びに操作者がCPU2に命令や情報等を入力するためのキーボード12、マウス等のポインティングデバイス13等から構成されており、これらの各部間で送受信されるデータをデータバス14が調停して動作する。
なお、本実施の形態においては、画像処理装置1として一般的なパーソナルコンピュータを適用して説明しているが、これに限るものではなく、PDA(Personal Digital Assistants)と称される携帯用情報端末、palmTopPC、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)等であっても良い。
このような画像処理装置1では、ユーザが電源を投入するとCPU2がROM3内のローダーというプログラムを起動させ、HDD6よりオペレーティングシステムというコンピュータのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムをRAM4に読み込み、このオペレーティングシステムを起動させる。このようなオペレーティングシステムは、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情報を読み込んだり、保存を行ったりする。オペレーティングシステムのうち代表的なものとしては、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)等が知られている。これらのオペレーティングシステム上で走る動作プログラムをアプリケーションプログラムと呼んでいる。
ここで、画像処理装置1は、アプリケーションプログラムとして、画像処理プログラムをHDD6に記憶している。この意味で、HDD6は、画像処理プログラムを記憶する記憶媒体として機能する。
また、一般的には、画像処理装置1のHDD6等の二次記憶装置7にインストールされるアプリケーションプログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の記憶媒体8aに記録され、この記憶媒体8aに記録されたアプリケーションプログラムがHDD6等の二次記憶装置7にインストールされる。このため、CD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の可搬性を有する記憶媒体8aも、画像処理プログラムを記憶する記憶媒体となり得る。さらには、画像処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、例えばネットワークインターフェース10を介して外部からダウンロードさせることにより、HDD6等の二次記憶装置7にインストールするように構成しても良い。また、本実施の形態の画像処理装置1で実行される画像処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
画像処理装置1は、オペレーティングシステム上で動作する画像処理プログラムが起動すると、この画像処理プログラムに従い、CPU2が各種の演算処理を実行して各部を集中的に制御する。画像処理装置1のCPU2が実行する各種の演算処理のうち、本実施の形態の特長的な処理である画像処理について以下に説明する。
なお、リアルタイム性が重要視される場合には、処理を高速化する必要がある。そのためには、論理回路(図示せず)を別途設け、論理回路の動作により各種の演算処理を実行するようにするのが望ましい。
ここで、画像処理装置1のCPU2が実行する画像処理について説明する。図2は、画像処理装置1のCPU2が実行する画像処理にかかる機能を示す機能ブロック図である。画像処理装置1は、機能構成として、画像データ取得部100と、特徴量算出部101と、事例保持手段である事例データベース102と、最適パラメータ値算出部103と、予測関数構築部104と、処理内容出力部105と、指定受付部106と、画像処理部107と、変化検出部108と、を備えている。
画像データ取得部100は、画像データ取得手段として機能するものであって、画像データを取得する。さらに、入力された画像データが文書に関するものである場合には、文書の傾きの補正、すなわちスキュー補正を施す。
特徴量算出部101は、特徴量算出手段として機能するものであって、画像データ取得部100で取得した画像データを入力とし、画像データ全体における特徴量を算出する。ここで、特徴量としては、画像全体における文字の割合や、画像全体における絵の割合、文字と絵の散乱度、レイアウト密度などの統計情報がある。また、文字や絵の空間分布、色やエッジの分布および地肌色などがある。特徴量の計算手法としては、特開2007−193528号公報に開示されているような手法を用いることができる。概略的には、入力した画像を同じ大きさの矩形ブロックに排他的に分割し、各ブロックを、“絵”“文字”“他”の3種類のいずれかに分類した後に、すべてのブロックの分類結果をもとに画像全体の画像特徴量ベクトルを計算する。さらに、色や輝度の分布から得られる統計量、あるいは、エッジ強度の分布から得られる統計量などを加えて、多次元の画像特徴量ベクトルを構成する。特徴量算出部101は、画像全体の特徴量(画像特徴量ベクトル)を、事例データベース102と最適パラメータ値算出部103に出力する。
指定受付部106は、画像データ取得部100が取得した画像データに対して施すべき処理内容の指定を受け付ける。なお、処理内容の指定は、ユーザからのキーボード12やポインティングデバイス13等を介した入力により行われる。処理内容には、処理の種類と、そのパラメータ等が含まれている。処理の種類としては、例えば、地肌色補正処理、空間フィルタ処理および解像度拡大処理などがある。
地肌色補正処理としては、地肌色を除く地肌除去、地肌の色を補正する地肌クリーニングがある。地肌除去については、特開2004−320701号公報や特開2005−110184号公報に記載されている。ここで、アルゴリズムやパラメータの集合をAとすると、地肌色補正処理は、以下のように定義される。
A={地肌除去、地肌クリーニング、何もしない}
空間フィルタ処理としては、処理対象画像の全面に平滑化処理、エッジ強調処理、適応フィルタリングがある。ここで、適応フィルタリングとは、画素ごとに異なる処理を行うものである。詳細については、特開2003−281526号公報に記載されている。空間フィルタ処理は、以下のように定義される。
A={平滑化処理、エッジ強調処理、適応的フィルタリング、何もしない}
解像度拡大処理としては、例えば、特開2005−063055号公報に記載されているような文字の解像度を拡大するような処理、通常の画像補間がある。解像度拡大処理は、以下のように定義される。
A={文字解像度拡大、画像補間、何もしない}
事例データベース102は、所定の画像データに対して、特徴量算出部101により得られた特徴量(画像特徴量ベクトル)と、指定受付部106を介して同一の画像データに対してユーザから指定された処理内容とを対応付けてユーザ毎に(ユーザIDを付して)格納する。事例データベース102は、特徴量(画像特徴量ベクトル)と処理内容との組み合わせを、処理内容が指定された順に時系列に沿って格納する。すなわち、事例データベース102は、式1で示されるような履歴情報Hを格納する。
Figure 2009296140
ここで、xはi番目の画像データから抽出された特徴量(画像特徴量ベクトル)である。fはその画像データに適したアルゴリズムや処理パラメータ、すなわち処理内容である。Mは、事例の個数である。
また、特徴量(画像特徴量ベクトル)xは、式2で示される。
Figure 2009296140
ここで、Dは特徴次元の数である。
図3は、事例データベース102に登録された履歴情報の一例を示す図である。図3に示す例においては、画像データと、画像データから得られた特徴量と、画像データに対して指定された処理内容とが対応付けられている。また、画像データに対して指定された処理内容は、図4に示すように、地肌色補正処理(地肌除去、地肌クリーニング)、空間フィルタ処理(平滑化処理、エッジ強調処理、適応的フィルタリング)、解像度拡大処理(文字解像度拡大、画像補間)などの内容である。また、図4に示すように、画像データに対して指定される処理内容は、処理そのもののみならず、パラメータも含んでいる。図4に示す「地肌除去3」「エッジ強調1」等がパラメータである。
最適パラメータ値算出部103は、最適パラメータ値算出手段として機能するものであって、特徴量算出部101から出力された特徴量(画像特徴量ベクトル)を入力とし、詳細については後述する予測関数構築部104で構築された予測関数を用いて、画像データ取得部100で取得した画像データに対する最適な処理パラメータ値(処理内容)を算出する。
予測関数構築部104は、関数構築手段として機能するものであって、事例データベース102に蓄積されたデータを用いて、未知データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる予測関数を構築する。
処理内容出力部105は、最適パラメータ値算出部103で算出された推奨値である最適な処理パラメータ値(処理内容)を適用した処理結果を表示装置11に表示して提示する。ユーザは、表示装置11に提示された推奨値を適用した処理結果が気に入ったか、気に入らないかを、キーボード12やポインティングデバイス13等を介して入力する。もし、推奨値を適用した処理結果が気に入らない場合には、ユーザは、キーボード12やポインティングデバイス13等を介して処理パラメータ値(処理内容)を入力し直すことにより、指定受付部106は、画像データ取得部100が取得した画像データに対して施すべき処理内容の指定を受け付ける。ユーザの応答結果は、事例データベース102に出力される。
画像処理部107は、指定受付部106により選択された処理内容または最適パラメータ値算出部103で算出された推奨値である最適な処理パラメータ値(処理内容)にしたがい、画像データ取得部100で取得した画像データに対し画像処理を施す。
変化検出部108は、所定の期間、すなわち第1期間に事例データベース102に登録された画像データと処理内容の関係と、第1期間よりも後の期間である第2期間に事例データベース102に登録された画像データと処理内容の関係との間の変化の有無を検出する。そして、変化検出部108は、変化を検出した場合、事例データベース102の内容を更新する。なお、画像データには、画像データの特徴量(画像特徴量ベクトル)も含まれている。
図5は、画像処理装置1において、画像データの特徴量(画像特徴量ベクトル)と、処理内容とを事例データベース102に登録する履歴登録処理を示すフローチャートである。
まず、画像データ取得部100は、画像データを取得する(ステップS100)。次に、特徴量算出部101は、画像データ取得部100が取得した画像データの特徴量(画像特徴量ベクトル)を算出する(ステップS102)。
図6は、特徴量算出処理(ステップS102)における詳細な処理を示すフローチャートである。特徴量算出部101は、画像データ取得部100から取得した画像データを同じ大きさの矩形ブロックに排他的に分割する(ステップS110)。具体的には、画像データを同じサイズのブロック、たとえば、1cm×1cm(解像度が200dpiであれば80画素×80画素、解像度が300dpiであれば120画素×高さ120画素)の矩形に分割する。
次に、各ブロックを、“絵”“文字”“他”の3種類のいずれかに分類する(ステップS112)。具体的には、図7に示すように、まず、処理対象となるブロック画像を100dpi程度の低解像度に縮小した画像Iを生成するとともに(ステップS120)、解像度のレベル数Lを設定し(ステップS122)、解像度縮小レベルkを初期化(k←0)する(ステップS124)。このようなステップS120〜S124の処理を行うのは、図8に示すように、画像Iとともに、さらに低解像度化した画像からも特徴を抽出するためである。詳細は後述するが、例えば、解像度レベル数Lを2にした場合には、画像Iと、解像度が1/2の画像I1と、解像度が1/4の画像の画像I2との計3つの画像から特徴を抽出する。
解像度縮小レベルkが解像度レベル数Lに達していない場合には(ステップS126のYes)、ステップS120において生成した画像Iから解像度を1/2kに縮小した画像Ik(k=0,・・・,L)を生成する(ステップS128)。次に、画像Ikを2値化する(ステップS130)。ただし、2値画像において、黒画素は値1、白画素は値0をとるとする。
次いで、2値化した解像度が1/2kの画像Ikから、M次元の特徴量ベクトルfkを計算した後(ステップS132)、解像度縮小レベルkを“1”だけインクリメント(k←k+1)する(ステップS134)。
ここで、画像Ik(k=0,・・・,L)を2値化した画像から特徴を抽出する方法を述べる。自己相関関数を高次(N次)へと拡張した「高次自己相関関数(N次自己相関関数)」は、画面内の対象画像をI(r)とすると、変位方向(S1,S2,…,SN)に対して、(式3)で定義される。
Figure 2009296140
ここで、和Σは画像全体の画素rについての加算である。従って、高次自己相関関数は、次数や変位方向(S1,S2,…,SN)の取り方により、無数に考えられる。ここでは、簡単のため高次自己相関関数の次数Nを“2”までとする。また、変位方向を参照画素rの周りの局所的な3×3画素の領域に限定する。平行移動により等価な特徴を除くと、2値画像に対して、図9に示すように特徴の数は全部で25個になる。各特徴の計算は、局所パターンの対応する画素の値の積を全画像に対して足し合わせればよい。例えば、「No.3」の局所パターンに対応する特徴は、参照画素rでの濃淡値とそのすぐ右隣の点での濃淡値との全画像に対する積和を取ることによって計算される。このようにして、解像度が1/2kの画像から、M=25次元の特徴量ベクトルfkが(式4)により計算される。
Figure 2009296140
上述したようなステップS128〜S134の処理は、ステップS18でインクリメントされた解像度縮小レベルkが解像度レベル数Lを超える迄(ステップS126のNo)、繰り返される。
ステップS134でインクリメントされた解像度縮小レベルkが解像度レベル数Lを超えた場合には(ステップS126のNo)、特徴量ベクトルf0,・・・,fLをもとにして、ブロックを、“絵”“文字”“他”の3種類のいずれかに分類する(ステップ136)。
ここで、ブロックの分類の方法について詳述する。まず、前述したM=25次元の特徴量ベクトルfk=(g(k,1),・・・,g(k,25))(k=0,・・・,L)から(25×L)次元の特徴量ベクトルx=(g(0,1),・・・,g(0,25),・・・,g(L,1),・・・,g(L,25))を生成する。このようなブロックの特徴量ベクトルxを用いて分類を行うためには、前もって学習を行うことが必要である。そこで、本実施の形態においては、学習用データを文字だけ含むようなものと文字を含まないようなものの2種類に分けて特徴量ベクトルxを計算する。その後、それぞれの平均をとることによって、文字画素の特徴量ベクトルp0と非文字画素の特徴量ベクトルp1を前もって計算しておく。そして、分類しようとしているブロック画像から得られた特徴量ベクトルxを、既知の特徴量ベクトルp0とp1の線形結合に分解すれば、その結合係数a0,a1が文字画素と非文字画素の比率、あるいは、ブロックの「文字らしさ」と「非文字らしさ」を表すことになる。このような分解が可能であるのは、高次局所自己相関に基づく特徴が画面内の対象の位置に不変で、しかも、対象の数に関して加法性を持つことによる。特徴量ベクトルxは、(式5)のように分解される。
Figure 2009296140
ここで、eは誤差ベクトルである。また、Fは(式6)により定義される。
Figure 2009296140
最小二乗法により、最適な結合係数ベクトルaは、(式7)により与えられる。
Figure 2009296140
各ブロックについて、「非文字らしさ」を表すパラメータa1について閾値処理することにより、そのブロックを「絵」、「絵でない」、「未定」に分類する。各ブロックについて、「未定」または「絵でない」に分類されていて、文字らしさを表すパラメータa0が閾値以上であれば「文字」に、そうでなければ「その他」に分類する。図10にブロック分類の例を示す。図10の例においては、黒部分は「文字」、グレイ部分は「絵」、白部分は「他」を表わしている。
再び説明を図6に戻す。“絵”“文字”“他”の3種類のいずれかへの分類の後、すべてのブロックの分類結果をもとに20程度の数の画像特徴量を算出する(ステップS114)。画像特徴量としては、例えば、文字、絵の割合、密集率:レイアウトの混み方(狭いところに詰め込まれている度合い)、文字、絵の散乱度:文字や写真が紙面全体に散らばって分布している度合いがある。この場合、具体的には、以下の5つの値を画像特徴量として計算する。なお、特徴量算出部101は、これ以外にも多様な画像特徴量を算出する。特徴量算出部101は、20種類程度、すなわち20次元程度の特徴量を抽出する。多様なユーザによる処理内容の指定の履歴に応じて適切な処理内容を選択するような予測関数を作成する観点から、できるだけ多くの特徴量を利用するのが好ましい。
1.文字の割合Rt∈[0,1]:全ブロックの中で「文字」に分類されたブロックの割合
2.非文字の割合Rp∈[0,1]:全ブロックの中で「絵」に分類されたブロックの割合
3.レイアウト密度D∈[0,1]:「文字」と「絵」のブロック数の面積の和を、描画領域の面積で割ったもの
4.文字散乱度St(>0):文字ブロックのx,y方向の空間的分布について、分散・共分散行列の行列式を、画像の面積で正規化したもの
5.非文字散乱度Sp(>0):絵ブロックのx,y方向の空間的分布について、分散・共分散行列の行列式を、画像の面積で正規化したもの
次いで、最適パラメータ値算出部103は、特徴量算出部101から出力された特徴量(画像特徴量ベクトル)を入力とし、予測関数構築部104で構築された予測関数を用いて、画像データ取得部100で取得した画像データに対する最適な処理パラメータ値(処理内容)を算出する(ステップS103)。
但し、予測関数を構築する際には、以下の4つの点を考慮する。
1.事例データベース102に格納されている履歴情報Hは、当該画像処理装置1の個々のユーザ、タスク、嗜好に依存する。したがって、オンサイトでの学習が必要になる。
2.画像処理装置1においては、学習に利用できる履歴情報は、比較的少ない(数十から百)ことを想定しなければならない。これは、オンサイトでは、ユーザの嗜好やタスクをできるだけ少ないデータから読み取り、即座に適応することが必要なことに起因する条件である。
3.特徴空間(文字の割合など)は多次元(数十から数百)である。予測に適した特徴だけを選択し、撹乱要因を取り除くための特徴選択機構、あるいは、各特徴次元への重み付けが必要である。また、個々の選択対象やユーザによって、予測に適した特徴部分集合が違うことを考慮する必要がある。
4.処理パラメータの取り得る値が、連続的、あるいは候補数が多い。
これに対し、最近傍法は、オンサイトでの学習に適しており、確率分布関数の形を仮定しない識別方法である。最近傍法は、現在処理しているものと最も似ている過去の事例を使った予測方式であり、類似データが増えるほど、予測精度が向上する。
さらに、学習データが少なく、特徴が多次元である問題については、最近傍法における距離尺度に、各特徴次元の予測に対する貢献度に応じた重み付けや、学習データ(特徴量と処理内容の組み合わせ)ごとの重要度に応じた重み付けによりデータ数と次元数の間のジレンマを解消することができる。そこで、本実施の形態においては、このような最近傍法、すなわち重み付き距離の学習を取り入れた最近傍法を利用する。
ここで、本実施の形態における最適な処理パラメータ値(処理内容)の算出について詳述する。前述したように、最適な処理パラメータ値(処理内容)は、予測関数構築部104で構築された予測関数を用いて算出される。具体的には、画像データ取得部100で取得した画像データから計算された特徴量(画像特徴量ベクトル)をyとし、下記に示す式8について、i番目の事例である処理パラメータ値(処理内容)xiとの距離の2乗Δ(y,x)を、下記に示す式9のように計算する。
Figure 2009296140
Figure 2009296140
ただし、w(d=1,2,...,D)は、特徴ベクトルの各次元に決められる係数パラメータで、その決め方は後述する。事例の中で、Δ(y,x)の小さい順にK個(Kは予め決める定数で自然数)選ぶ。選ばれた事例のインデックスを集めた集合をN(y)とあらわし、それを「yの近傍」と呼ぶ。yの近傍の各要素k∈N(y)について、事例データとして事例データベース102に蓄積されている特徴量(画像特徴量ベクトル)と処理パラメータ値(x,f)を使って、特徴量(画像特徴量ベクトル)yで表される未知データに対する処理パラメータ値の算出に用いる予測関数gを、下記に示す式10のように計算し、出力する。
Figure 2009296140
ここで、v(k=1,2,...,M)は各事例データに対して決められる係数で、その決め方は後述する。また,#N(y)はyの近傍の個数である。
式10で示したように、未知データyに対する処理パラメータ値を計算する際に用いる係数パラメータ、すなわち、i番目の事例についての係数パラメータvと、j番目の特徴次元についての係数パラメータwをデータから自動的に学習する。学習の基準は,Leave-One-Outで評価した誤差、すなわち、各事例データ(x,f)について、その近傍N(x)から式4により推定した値と、真の値fの2条誤差を、すべての事例データi=1,2,・・・,Mに足し合わせた下記の式に示す和Jを最小にすることである。
Figure 2009296140
この評価値の最小化の計算には、最急降下法を用いる。
Figure 2009296140
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ここで、
Figure 2009296140
Figure 2009296140
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(j=1,2,...,M)とw(d=1,2,...,D)のそれぞれについて、初期値を設定(たとえば、1)し、すべてのvとwが収束するまで、式12と式13により、v(j=1,2,...,M)とw(d=1,2,...,D)を更新する計算を反復する。すなわち、最適な処理パラメータ値を予測する予測関数gを規定するパラメータが、簡単な反復計算によって求められる。
この反復計算により、vとwは次のように求められる。
(1)j番目の事例データの周囲で,処理パラメータ値の変化が激しい時には、vの絶対値が大きくなり、処理パラメータ値がほぼ一定の場合には、0に近い値を取る。v=0はその事例データ(x,f)の周囲で,処理パラメータ値が一定(f)であることを意味する。
(2)d番目の特徴次元が予測に及ぼす影響がより大きければ、wの絶対値はより大きい値をとり、反対に影響が小さい場合には、0に近い値を取る。w=0はその特徴次元が予測にまったく寄与しないことを意味する。
すなわち、最適な処理パラメータ値の算出に用いる予測関数gは、各事例データの周囲のパラメータ値の変化の状態(変化が激しい時には絶対値が大きくなり、ほぼ一定の場合には0に近い値)と、事例データ全体における各特徴量の予測に及ぼす影響(影響が大きければ絶対値は大きくなり、影響が小さい場合には0に近い値)という、2つの要因を取り入れることによって、各データの性質と寄与度(重要度)に応じて、精度の高い予測が可能になる。
以上のような処理により、画像データ取得部100で取得した画像データに対する最適な処理パラメータ値(処理内容)が算出される。
続くステップS104では、ユーザへの処理パラメータ値の出力とユーザからの入力に待機する。ここで、図11はステップS104の処理の流れを示すフローチャートである。図11に示すように、画像処理部107は、ステップS103で算出された最適な処理パラメータ値(処理内容)を推奨値として適用して画像処理を実行し(ステップS201)、処理内容出力部105は、記憶装置に保存された画像処理結果をユーザに表示装置11に表示して提示する(ステップS202)。
ここで、推奨値を適用した処理結果が気に入らない場合に、ユーザが、キーボード12やポインティングデバイス13等を介して処理パラメータ値(処理内容)を入力し直した場合には、指定受付部106は処理内容の指定を受け付け(ステップS203のYes)、画像処理部107は入力された処理パラメータ値(処理内容)に従って画像処理を実行する(ステップS204)。そして、処理内容出力部105は、適用した推奨値による画像処理の結果、または入力された処理パラメータ値(処理内容)による画像処理の結果を記憶装置(例えば、RAM4やHDD6など)に保存する(ステップS205)。
上述のようにして画像処理が確定すると、図5に示すように、変化検出部108は、画像データと処理内容の関係との間の変化を検出すると、画像データの画像特徴とユーザ指定の処理パラメータ値(処理内容)とを、事例データベース102に追加登録する(ステップS105)。
最後に、予測関数構築部104は、事例データベース102に蓄積されたデータを用いて、未知データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる予測関数を構築する(ステップS106)。予測関数構築部104は、前述したように、yの近傍の各要素k∈N(y)について、事例データとして事例データベース102に蓄積されている特徴量(画像特徴量ベクトル)と処理パラメータ値(x,f)を使って、特徴量(画像特徴量ベクトル)yで表される未知データに対する処理パラメータ値の算出に用いる予測関数を構築する。
このように本実施の形態によれば、最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を、各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、事例データ全体における特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて構築するようにしたことにより、適用できる処理パラメータが連続値をとり、あるいは、候補が多数あるような場合であっても、関数に基づく画像データに対する最適な処理パラメータの算出を高精度で行うことができるので、画像データに対する予測した最適な処理パラメータをユーザに推奨することにより、ユーザが少ない操作(メニューからの選択やパラメータ設定)で、所望の画像を得ることができる。
また、ユーザの嗜好の変化に応じて、処理事例をデータベースに加えて、予測関数を更新することにより、オンサイト(稼動中の実機上)でも精度の高い予測が可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図12および図13に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
第2の実施の形態にかかる画像処理装置1は、複数枚の対象画像データに対して処理内容予測処理をバッチ的に行うようにした点で第1の実施の形態とは異なるものとなっている。
図12は、本発明の第2の実施の形態にかかる画像処理装置1の画像処理にかかる機能を示す機能ブロック図である。図12に示すように、第2の実施の形態にかかる画像処理装置1の機能としては、第1の実施の形態で説明した画像処理装置1の機能に加えて、さらに処理結果保持部110を備えている。処理結果保持部110は、画像処理部107により施された画像処理の処理結果を保持する。
図13は、ステップS104の処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、画像処理部107は、ステップS103で算出された最適な処理パラメータ値(処理内容)を推奨値として適用して画像処理を実行し(ステップS201)、処理結果保持部110は、適用した推奨値による画像処理の結果を記憶装置(例えば、RAM4やHDD6など)に保存する(ステップS301)。
そして、本実施の形態においては、上記ステップS201〜S301の処理を処理対象となる全ての画像データ(複数枚の入力画像)について処理を終えるまで(ステップS302のYes)、処理を繰り返す。
処理対象となる全ての画像データ(複数枚の入力画像)について処理を終えると(ステップS302のYes)、処理内容出力部105は、記憶装置に保存された画像処理結果をユーザに表示装置11に表示して提示する(ステップS202)。ステップS203以降は、第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
このように本実施の形態によれば、全ての画像データ(複数枚の入力画像)をバッチ的に処理して、処理結果を記録装置に蓄えておき、全ての画像データ(複数枚の入力画像)を処理し終わると、処理結果をまとめてユーザに提示する。ユーザがすべての結果を了承した場合には、処理は完了する。一方、ユーザが気に入らない処理がある場合には、ユーザが処理パラメータ値を指定しなおして、処理をやり直す。処理をやり直した画像について、画像特徴量と処理パラメータ値を履歴・事例データベースに蓄積し、必要に応じて、予測器の学習を行う。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図14に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態または第2の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
図14は、本発明の第3の実施の形態にかかる複合機50の構成を示す斜視図である。第1および第2の実施の形態においては、画像処理装置1としてPCなどのコンピュータを適用したが、本実施の形態は、画像処理装置1としてデジタル複合機などに備えられる情報処理装置を適用したものである。
図14に示すように、複合機50は、画像読取装置であるスキャナ部51及び画像印刷装置であるプリンタ部52を備えている。この複合機50は、他の実施の形態において説明した画像処理装置1の各機能を有している。
より具体的には、画像データ取得部100は、スキャナ部51で読み取ったスキャン画像を画像データおよび対象画像データとして取得し、処理内容予測にかかる各種処理を行う。
なお、第3の実施の形態にかかる複合機50のこれ以外の構成および処理は、他の実施の形態にかかる画像処理装置1の構成および処理と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を図15に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態または第2の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
図15は、本発明の第4の実施の形態にかかる画像処理システム60を示すシステム構成図である。第1および第2の実施の形態においては、画像処理装置1としてローカルなシステム(例えば、パーソナルコンピュータ単体)を適用したが、本実施の形態は、画像処理装置1としてサーバクライアントシステムを構成するサーバコンピュータを適用したものである。
図15に示すように、画像処理システム60は、サーバクライアントシステムであり、サーバコンピュータSと、複数のクライアントコンピュータCとがネットワークNを介して接続されている。サーバコンピュータSは、画像処理装置1における処理を行う。各クライアントコンピュータCは、サーバコンピュータSに対して画像を送信する。サーバコンピュータSは、画像処理装置1の各機能を有している。さらに、ネットワークN上には、ネットワークスキャナNSが設けられている。サーバコンピュータSの画像データ取得部100は、各クライアントコンピュータSまたはネットワークスキャナNSから画像データを取得する。
また、事例データベース102は、サーバコンピュータS以外のサーバ(図示せず)に保持されるものであっても良い。
なお、第4の実施の形態にかかる画像処理システム60のこれ以外の構成および処理は、他の実施の形態にかかる画像処理装置1の構成および処理と同様である。
本発明の第1の実施の形態にかかる画像処理装置の電気的な接続を示すブロック図である。 画像処理にかかる機能を示す機能ブロック図である。 事例データベースに登録された履歴情報の一例を示す図である。 事例データベースに登録された処理内容の一例を示す図である。 履歴登録処理を示すフローチャートである。 特徴量算出処理における詳細な処理を示すフローチャートである。 分類処理における詳細な処理を示すフローチャートである。 多重解像度処理を示す模式図である。 高次元自己相関関数計算のためのマスクパターンの一例を示す図である。 ブロック分類の例を示す模式図である。 ステップS104の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態にかかる画像処理装置の画像処理にかかる機能を示す機能ブロック図である。 ステップS104の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態にかかる複合機の構成を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態にかかる画像処理システムの全体構成を示す図である。
符号の説明
1 画像処理装置
100 画像データ取得手段
101 特徴量算出手段
102 事例保持手段
103 最適パラメータ値算出手段
104 関数構築手段

Claims (7)

  1. 事例保持手段に保持された画像データと当該画像データに対する処理内容を示す処理パラメータ値との組み合わせである事例データを用いて、未知の画像データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を構築する関数構築手段と、
    画像データを取得する画像データ取得手段と、
    取得した前記画像データの特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    取得した前記画像データの特徴量を入力とし、当該画像データに対する最適な前記処理パラメータを、前記関数を用いて算出する最適パラメータ値算出手段と、
    を備え、
    前記関数構築手段は、前記各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、前記事例データ全体における前記特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて前記関数を構築する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記性質は、所定の前記事例データの周囲で、処理パラメータ値の変化が激しい時には、より大きい絶対値をとり、処理パラメータ値がほぼ一定の場合には、0に近い値をとる、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記性質が0である場合には、所定の前記事例データの周囲で、前記処理パラメータ値が一定である、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記寄与度は、所定の特徴次元が予測に及ぼす影響が大きい場合には、より大きい絶対値をとり、予測に及ぼす影響が小さい場合には、0に近い値をとる、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記寄与度が0である場合には、所定の特徴次元が予測に全く寄与しない、
    ことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. コンピュータを、
    事例保持手段に保持された画像データと当該画像データに対する処理内容を示す処理パラメータ値との組み合わせである事例データを用いて、未知の画像データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を構築する関数構築手段と、
    画像データを取得する画像データ取得手段と、
    取得した前記画像データの特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    取得した前記画像データの特徴量を入力とし、当該画像データに対する最適な前記処理パラメータを、前記関数を用いて算出する最適パラメータ値算出手段と、
    として機能させ、
    前記関数構築手段は、前記各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、前記事例データ全体における前記特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて前記関数を構築する、
    ことを特徴とするプログラム。
  7. 画像処理装置で実行される画像処理方法であって、
    前記画像処理装置は、制御部と記憶部を備え、
    前記制御部において実行される、
    関数構築手段が、事例保持手段に保持された画像データと当該画像データに対する処理内容を示す処理パラメータ値との組み合わせである事例データを用いて、未知の画像データに対する最適な処理パラメータ値の算出に用いる関数を構築するステップと、
    画像データ取得手段が、画像データを取得するステップと、
    特徴量算出手段が、取得した前記画像データの特徴量を算出するステップと、
    最適パラメータ値算出手段が、取得した前記画像データの特徴量を入力とし、当該画像データに対する最適な前記処理パラメータを、前記関数を用いて算出するステップと、
    を含み、
    前記関数構築手段は、前記各事例データの周囲の処理パラメータ値の変化の状態である性質と、前記事例データ全体における前記特徴量の予測に及ぼす影響の度合いである寄与度という2つの要因に応じて前記関数を構築する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
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