JP2009295816A - ウェーハ露光方法およびeuv露光装置 - Google Patents

ウェーハ露光方法およびeuv露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェーハ露光のスループットを容易に向上できるウェーハ露光方法およびEUV露光装置を得ること。
【解決手段】ウェーハ5上で製品チップとなる製品領域をEUV露光処理部1でEUV露光するEUV露光ステップと、ウェーハ5上の周辺領域をEB露光部20CでEB露光するEB露光ステップと、を含み、EB露光部20Cは、EUV露光処理部1がウェーハ5のEUV露光を行なっている間に、EUV露光されているウェーハ5とは異なるウェーハ5のEB露光を行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウェーハ露光方法およびEUV露光装置に関するものである。
半導体デバイスなどの微細加工を行なうための露光装置として極短紫外光(EUV(Extreme Ultraviolet)光)を用いたEUV露光装置がある。EUV露光装置(EUVリソグラフィ)で用いられるEUV光は、波長13.5nmまたは13.6nmの光(X線)であり、従来の光露光で用いられる光(波長193nmや243nm)よりも波長が短い。このため、EUVリソグラフィは、微細なパターンをウェーハ上に形成する方法として期待されている。
このEUV露光装置による露光のスループットは、レジスト感度、照射EUV光のパワー、ウェーハの真空チャンバへの導入によるオーバーヘッド時間などの要因があるので、光露光のスループットよりも劣ると予想されている。EUV露光のスループットを上げるための方法として、例えば、ウェーハ上で製品チップがとれない領域を含んだショット(欠けショット)へのショット露光を省略する方法がある。この方法では、ウェーハ全体のパターン(加工時のレジスト)の被覆率を均一に保つことができないので、ウェーハ全体で均一な形状のパターンを形成することができない。また、ウェーハ周辺部でのレジスト剥がれなどが生じる場合がある。
このため、EUV露光装置では、スループットを向上させつつ周辺露光を行なう必要がある。例えば、特許文献1に記載の電子ビーム(EB)描画装置は、ウェーハの周辺露光を行なう際に、成形チップ(製品チップ)の露光時よりも大きい照射領域に電子ビームを照射することで、製品チップの露光よりも高速に周辺露光を行なっている。しかしながら、上記従来の技術では、ウェーハの周辺露光を行なう際のEB照射量や電子レンズの制御が複雑であるという問題があった。
特開2000−58413号公報
本発明は、ウェーハ露光のスループットを容易に向上できるウェーハ露光方法およびEUV露光装置を得ることを目的とする。
本願発明の一態様によれば、ウェーハ上で製品チップとなる製品領域をEUV露光するEUV露光ステップと、前記ウェーハ上の周辺領域をEB露光するEB露光ステップと、を含み、前記EB露光ステップは、前記EUV露光ステップとして前記ウェーハのEUV露光を行なっている間に、前記EUV露光されているウェーハとは異なるウェーハのEB露光を行なうことを特徴とするウェーハ露光方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、前記EB露光処理部は、前記EUV露光処理部がウェーハをEUV露光している間に、前記EUV露光処理部がEUV露光しているウェーハとは異なるウェーハをEB露光することを特徴とするEUV露光装置が提供される。
この発明によれば、ウェーハ露光のスループットを容易に向上させることができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係るウェーハ露光方法およびEUV露光装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態1に係る露光装置の構成を示す図であり、露光装置の上面図を示している。露光装置100は、EUV露光の待機時間にEB露光によってウェーハの周辺露光を行なう装置であり、EUV露光処理部1、ウェーハロボット部2、ロードロック部3を有している。
EUV露光処理部(EUV露光装置)1は、EUV(Extreme Ultraviolet)光によってウェーハ5の露光を行なう。EUV露光処理部1は、ウェーハロボット部2に隣接して配置されており、ウェーハロボット部2から搬送されてくるウェーハ5をウェーハステージ(露光ステージ)11上に載置してウェーハ5のEUV露光を行なう。本実施の形態のEUV露光処理部1は、ウェーハ5のうち製品チップ(本体チップ)となる領域(製品領域)に対してEUV露光する。EUV露光処理部1は、露光した後のウェーハ5をウェーハロボット部2に搬出する。なお、ウェーハロボット部2が、EUV露光処理部1から露光した後のウェーハを搬出してもよい。
ウェーハロボット部(ウェーハロボット室)2は、EUV露光処理部1とロードロック部3との間に配置されている。ウェーハロボット部2は、アライメント部20A、ウェーハ搬入部(ウェーハローダ)20B、EB露光部20Cを備えている。ウェーハ搬入部20Bは、ロードロック部3から搬送されてくるウェーハ5を搬入してウェーハステージ22Bに載置する。ウェーハ搬入部20Bは、ウェーハステージ22Bに載置したウェーハ5をアライメント部20Aに搬送する。
アライメント部20Aは、ウェーハ搬入部20Bに隣接して配置されており、ウェーハ搬入部20Bから搬送されてくるウェーハ5をウェーハステージ22Aに載置してウェーハ5のアライメントを行なう。アライメント部20Aは、アライメントしたウェーハ5をEUV露光処理部1に搬送する。
EB露光部(EB照射部)20Cは、EB(Electron Beam)によってウェーハ5の露光を行なう。EB露光部20Cは、EUV露光処理部1から搬送されてくるウェーハ5をウェーハステージ22Cに載置してウェーハ5のEB露光を行なう。本実施の形態のEB露光部20Cは、ウェーハ5のうち製品チップとならない領域(ダミーパターンの配置される非製品領域)に対してEB照射コラム25でEB露光する。EUV露光処理部1は、EB露光した後のウェーハ5をロードロック部3に搬出する。
ロードロック部3は、ウェーハロボット部2(EUV露光処理部1)が大気に開放されないようウェーハ5をウェーハロボット部2に搬入するための真空室である。ロードロック部3とウェーハロボット部2とは、ゲートバルブ(図示せず)で仕切られており、ロードロック部3とウェーハロボット部2との間で行なうウェーハ5の搬送はゲートバルブを介して行なわれる。
ゲートバルブは、露光前のウェーハ5を外部からロードロック部3にセットする際や露光後のウェーハ5をロードロック部3から外部に取り出す際には閉じられる。また、ゲートバルブは、露光前のウェーハ5をロードロック部3からウェーハロボット部2に搬送する際や、露光後のウェーハ5をウェーハロボット部2からロードロック部3に搬送する際には開けられる。ロードロック部3へは、ウェーハ5が例えばロット単位でセットされる。
本実施の形態のEUV露光処理部1は、ウェーハ5のうち製品領域となるウェーハ5の中央部に対してショット単位(EUVショット単位)でEUV露光を行なう。また、EB露光部20Cは、ウェーハ5のうちダミー領域となるウェーハ5の周辺部(周辺領域)に対してショット単位(EBショット単位)でEB露光を行なう。
以下では、ウェーハ5の領域内のうちEUV露光処理部1がEUV露光を行なう領域をEUV露光領域とし、ウェーハ5の領域内のうちEB露光部20CがEB露光を行なう領域をEB露光領域として説明する。
EUVショットによってウェーハ5を露光した場合に、1ショット内の全ての領域をウェーハ5上に露光できる場合には、この領域をEUV露光領域(EUVショット)に設定する。一方、EUVショットによってウェーハ5を露光した場合に、1ショット内の全ての領域をウェーハ5上に露光できない場合(EUVショットがウェーハ5からはみ出す場合)には、この領域をEB露光領域に設定する。換言すると、ウェーハ5上で製品チップのとれない領域を含んだEUVショット(欠けショット)は、EUVショットに設定せずEB露光領域に設定する。
つぎに、EB露光部20Cの構成について説明する。図2は、EB露光部の構成を示す斜視図である。EB露光部20Cは、EB成形アパーチャ40を有したEB照射コラム25と、ウェーハステージ22Cと、を備えて構成されている。
EB照射コラム25は、ウェーハ5の外周部上に設置されおり、ウェーハ5へ照射するEBをEB成形アパーチャ40で成形する。EB成形アパーチャ40は、EB照射コラム25内でEBの一部を通過させてウェーハ5に照射する。EB成形アパーチャ40を通過したEBのみがウェーハ5に照射されることによって、EB成形アパーチャ40に形成されたパターンがウェーハ5に露光される。EB成形アパーチャ40に形成されるパターンは、ラインや穴などのダミーパターンである。
EB成形アパーチャ40には、EUV露光領域とEB露光領域とでエッチング時の被覆率(パターン形成率)が同じになるようなパターンが形成されている。換言すると、EUVショットを用いて形成されるパターンの被覆率と同じ被覆率のパターンを形成することができるEB成形アパーチャ40を選択して露光装置100に設置しておく。例えば、図3の(a)〜(c)に示すEB成形アパーチャ40の中から、製品チップの被覆率やパターン形状(パターンの種類)に応じたEB成形アパーチャ40を選択して露光装置100に設置する。
(a)に示すEB成形アパーチャ40のパターンD1は、ラインL1とスペースS1によって構成されおり、被覆率は50%である。(b)に示すEB成形アパーチャ40のパターンD2は、ラインL2とスペースS2によって構成されおり、被覆率は25%である。(c)に示すEB成形アパーチャ40のパターンD3は、コンタクトC1をアレイ状に配置したパターンと、コンタクトC1以外のパターンS3によって構成されおり、被覆率は25%である。(a)〜(c)では、ラインL1,L2、コンタクトC1をEBが通過し、スペースS1,S2、パターンS3でEBが遮断される。(a)〜(c)に示すEB成形アパーチャ40の被覆率は、EB成形アパーチャ40の面積のうちEBが通過する面積の割合であり、各EB成形アパーチャ40は被覆率に応じた割合で開口している。換言すると、EB露光部20Cは、EB成形アパーチャ40内に形成されるパターンの多さによってウェーハ5の周辺部分(EB露光領域)に露光するパターンの被覆率を調整する。
EB成形アパーチャ40を選択する際には、製品チップ部分のパターン形状と同じパターン形状を有したEB成形アパーチャ40であって、製品チップ部分の被覆率と略同じ被覆率を有したEB成形アパーチャ40を選択する。例えば、製品チップ部分がラインとスペースによって構成されている場合、ラインとスペースによって構成されたEB成形アパーチャ40を選択する。また、製品チップ部分の被覆率が50%である場合には、50%の被覆率を有したEB成形アパーチャ40を選択する。
同一のウェーハ5内または同一のロット内では、製品チップ部分のパターンの被覆率が同じである。このため、EB成形アパーチャ40は、各ロットに応じた照射パターンを選択して使用すればよい。したがって、EB露光部20CのEB光学系が複雑になることはなく、露光装置100は簡易な構成でEB露光を行なうことができる。
ウェーハステージ22Cは、ウェーハ5の主面と平行な面内(ウェーハ面内)でウェーハ5を回転させるウェーハ回転機構を有している。ウェーハステージ22Cは、ウェーハ5を載置するとともに、ウェーハ5をEB露光する際にはウェーハ5を回転させる。ウェーハステージ22Cのウェーハ回転機構は、ウェーハ5の中心を通る軸を回転軸としてウェーハ5を回転させる。本実施の形態のEB露光部20Cは、ウェーハ5上の製品チップ部分へのEB照射は行なわないので、EB露光部20CはEB照射位置がウェーハ5の外周部のみとなるようEB照射位置を制御しながらEB露光する。
つぎに、EUV露光領域とEB露光領域について説明する。図4は、EUV露光領域とEB露光領域を説明するための図である。ウェーハ5上にEUV露光領域とEB露光領域とを設定するため、ウェーハ5の面内をEUVショットと同じショットサイズによって区切る。そして、各ショットをEUVショットで露光を行なう領域またはEB露光を行なう領域の何れかに設定する。
具体的には、1ショット分の全ての領域がウェーハ5からはみ出すことなくウェーハ5面内に収まっているショットをEUVショット(EUV露光領域)に設定し、1ショット分の一部でもウェーハ5からはみ出しているショットをEB露光領域に設定する。例えば、EUVショットに4チップ分の製品チップが配置されている場合、4チップ全てがウェーハ5からはみ出すことなくウェーハ5に露光できるショットがEUVショットとなる。ただし、必要に応じて、1ショット内含まれる複数の製品チップのいくつかがウェーハ5面内からはみ出す場合であっても、EUVショットに設定してもよい。
図4の(a)では、EUVショットをEUVショット領域A1で示しており、EUVショットとならないショットをショット領域B1で示している。ウェーハ5の内側の領域にあるショットがEUVショット領域A1となり、ウェーハ5の外側の領域にあるショットがショット領域B1となる。
EUVショット領域A1は、EUVショット毎にEUV露光される。一方、ショット領域B1は、ショット領域B1のうちウェーハ5内のみEB露光すればよく、ウェーハ5からはみ出している領域をEB露光する必要がない。したがって、ウェーハ5上で実際にEB露光される領域は、(b)に示すEB露光領域B2である。このEB露光領域B2は、ショット領域B1からウェーハ5外の領域を除外した領域である。換言すると、ウェーハ5上であって、ウェーハ5上からEUVショット領域A1を除外した領域がEB露光領域B2となる。
ウェーハ5の内側にあるEUVショット領域A1が実際に製品チップが形成されるEUVショットであり、ウェーハ5の周辺部にあるEB露光領域B2が製品チップの形成されないEBショットとなる。EB露光領域B2は、複数のEBショットによってEB露光される。EB露光領域B2はウェーハ5の外周部であるので、本実施の形態のEB露光部20Cは、ウェーハ5を回転させながらEB照射コラム25を用いてEB露光領域B2の露光を行なう。これにより、EB露光部20Cは、小さな設置面積で露光装置100内に設置することができる。また、EB露光部20Cは、EB照射位置を容易に制御できる。
また、EUV露光によって感光するレジストはEB露光によっても同様に感光する。したがって、露光装置100は、簡易な構成で容易にウェーハ5の周辺部を露光することができる。
ところで、EB露光部20CによるEB露光時の電子ビームサイズ(EBショットの面積)が小さい場合、ウェーハ5のEB露光時間に長時間を要することとなる。本実施の形態では、EB露光部20CによるEB露光の処理時間を所定時間よりも短くするために、電子ビームサイズを所定値よりも大きくなるようEB露光部20Cを構成しておく。例えば、1枚のウェーハ5を露光する際のEB露光部20CによるEB露光の処理時間が、EUV露光処理部1によるEUV露光の処理時間よりも短くなる電子ビームサイズのEBを用いてEB露光を行なう。
図5は、電子ビームサイズの算出方法を説明するための図である。ここでは、説明を分かりやすくするため、EUV露光領域を(a)に示すような円状の領域A11とし、EB露光領域を(a)に示すような環状の領域B11として説明する。
(b)に示すように、ウェーハ5の半径x1を例えば150mmとする。例えば、領域A11の半径x2が120mmであり、領域B11の幅x4が30mmであるとする。この場合の領域B11の平均半径x3は135mmとなる。
この場合のEB露光の対象となるEB露光領域(領域B11)の面積Sxは、Sx=(1502−1202)π=8100π(mm2)となる。また、領域B11の長さLxは、Lx=2π・135=270π(mm)となる。
また、EB露光部20Cのスループットが100(wph:Wafer Per Hour)であり、電流密度が10(A/cm2)であり、レジスト感度が10(μC/cm2)であり、EBショットセトリングタイムが1μsであるとする。ここで、EB露光部20Cのスループットを100wphとしたのは、EUV露光部1のスループットを100wphと仮定したためである。
EB露光部20Cのスループットが100(wph)であるので、ウェーハ5の1枚当たりに要する露光処理時間(秒)は、3600/100=36(s/Wafer)となる。すなわち、ウェーハ5の1枚当たりのEB露光に要する時間36秒である。また、領域B11の面積Sxが8100π(mm2)であるので、1秒当たりにEB露光される面積は、8100π÷36=225π(mm2/s)となる。
また、EBショットの1ショット当たりの露光に要する時間は、10(μC/cm2)÷10(A/cm2)=1μsである。また、各EBショットを1ショットずつ偏向器によってショット位置を変えながらショット露光するためには、偏向器を駆動するアンプの整定待ち時間(セトリングタイム)が必要である。したがって、EBショットの1ショット当たりの露光に要する時間(1μs)とEBショットセトリングタイム(1μs)の合計時間(2μs)がEB露光処理の1ショットに要する時間である。また、EBショットの1ショット当たりの面積は、225π×2(μs)=450π×10-6(mm2/shot)=1413.7(μm2/shot)である。
したがって、スループットが100(wph)である場合のEBショットの電子ビームサイズは、(1413.7)1/2=37.6(μm)である。すなわち、EB露光部20Cは、電子ビームサイズが37.6(μm)四方の正方形である場合に、100(wph)の速さでEB露光を行なうことが可能となる。本実施の形態では、EUV露光処理部1によるEUV露光の速度に基づいて、EB露光部20CによるEB露光の速度(スループット)を設定する。そして、設定したEB露光の速度に応じた電子ビームサイズを算出し、算出した電子ビームサイズでEB露光を行なえるようEB露光部20Cを構成しておく。それにより、EUV露光をショットする領域を限定してスループットを向上させた効果が、そのまま露光装置100全体のスループット向上効果として得られる。
つぎに、露光装置100によるウェーハ5の露光処理手順について説明する。図6は、ウェーハの露光処理手順を示すフローチャートである。複数枚からなる1ロットのウェーハ5がロードロック部3のロードポート(図示せず)にセットされる(ステップS10)。露光装置100は、ロードポートとの間の搬入口を開いてロードロック部3を大気開放する(ステップS20)。ロードロック部3は、ロードポートにセットされたウェーハ5を1ロット分まとめてロードロック部3内に搬送する(ステップS30)。このように、ウェーハ5をロットごとロードロック部に格納しているので、1ロット分の露光処理のTAT(Turn Around Time)を短縮できる。
ウェーハ5をロードロック部3に搬入した後、ロードロック部3はロードポートとの間の搬入口を閉じて、ロードロック部3の真空引きを行なう(ステップS40)。ロードロック部3内の真空度が予め設定した所定の真空度に達したら、ロードロック部3はウェーハ搬入部20Bとの間に配置されているゲートバルブを開ける。ウェーハロボット部2のウェーハ搬入部20Bは、ロードロック部3のウェーハ5を搬入してウェーハステージ22Bに載置する(ステップS50)。ウェーハ搬入部20Bは、ウェーハステージ22Bに載置したウェーハ5をアライメント部20Aに搬送する。アライメント部20Aは、ウェーハ搬入部20Bから搬送されてきたウェーハ5をウェーハステージ22Aに載置して、ウェーハ5のアライメントを行なう(ステップS60)。
アライメント部20Aは、アライメントしたウェーハ5をEUV露光処理部1に搬送する(ステップS70)。EUV露光処理部1は、ウェーハ5をウェーハステージ11に載置してウェーハ5の製品領域(EUB露光領域)をEUV露光する(ステップS80)。
EUV露光処理部1によるEUV露光が終了すると、EUV露光処理部1は、露光済みのウェーハ5をEB露光部20Cに搬送する(ステップS90)。EB露光部20CのEB成形アパーチャ40には、製品チップの被覆率に応じたEB成形アパーチャ40を選択してセットしておく。EB露光部20Cは、セットされたEB成形アパーチャ40を介してウェーハ5の周辺部(EB露光領域)にEB露光を行なう。換言すると、EB露光部20Cは、EUV露光によって露光されていない領域にEBを照射することによってウェーハ5の周辺露光を行なう(ステップS100)。このとき、EB露光部20Cは、ウェーハ5を回転させながら、EB露光領域内に複数EBショットの位置を制御しながらのEB露光を行なう。
EB露光部20Cは、ウェーハ5の周辺露光が終わると、ウェーハ5をロードロック部3に搬送する(ステップS110)。この後、露光装置100は、ロードロック部3に搬入した残りのウェーハ5のEUV露光およびEB露光を行なう。具体的には、露光装置100は、ステップS50〜S110の処理を行なう。
このとき、1枚のウェーハ5がステップS50〜S110の処理を完了するまで次のウェーハ5の処理を待つ必要はなく、露光装置100で可能な限り次のウェーハ5の処理を開始する。例えば、n(nは自然数)番目のウェーハ5がEUV露光処理部1によってEUV露光されている間に、(n+1)番目のウェーハ5をアライメント部20Aによってアライメントしておく。また、n番目のウェーハ5がEB露光部20CによってEB露光されている間に、(n+1)番目のウェーハ5をEUV露光処理部1によってEUV露光する。
ロット内の全ウェーハ5の露光処理(EUV露光とEB露光)が終了すると、ロードロック部3は大気開放を行なう(ステップS120)。そして、ロードロック部3は、ウェーハ5を1ロット分まとめてロードポートまたはロードポートとは別に設けられたアンロードポートに戻してウェーハ5の外部への払い出しを行ない(ステップS130)、露光処理を終了する。
このように、製品チップ部分のEUV露光が終了すると周辺部分のEB露光を行なっているので、周辺露光の間に次のウェーハ5の製品チップ部分をEUV露光することができる。換言すると、露光装置100では、EUV露光を行ないながら他のウェーハ5にはEB露光を行なっており、EUV露光とEB露光とを並行処理している。これにより、露光処理のTATを大幅に短縮することが可能となる。また、ウェーハ5をロットごとロードロック部3内に格納して真空状態を維持している場合は、露光処理のTATをさらに短縮することが可能となる。
例えば、EBによる周辺露光に必要な露光時間TEBと、EUVによる製品チップ部分の露光時間TEUVが同程度である場合、ロット内のウェーハ5を全て処理するのに必要な露光時間Ttotalは、ロット内のウェーハ5の枚数をm(mは自然数)とすると、Ttotal=m×TEUV+TEBとなる。TEUV〜TEBなので、Ttotal=(m+1)TEUVとなる。
たとえば、EUV露光での周辺ショットを省略することでEUV露光時間を20%短縮できるとすると、TEUV=0.8×TEUV'なので、TEUV'=1.25×TEUVであり、Ttotal'=m×TEUV'=1.25×m×TEUV 程度となる。1ロットあたりm=25とすると、m+1=26であり、1.25×m=31.25である。この26と31.25を比較することによって、従来の露光方法(EUV露光での周辺ショットを省略する方法)は、本実施の形態の露光方法よりも、1.2倍の処理時間を要することが分かる。
本実施の形態では、ウェーハローダ部(ウェーハロボット部2)に設置したEB照射コラム25によってウェーハ5の周辺露光を行っているので、EUV露光によるウェーハ5の周辺露光(欠けショットの露光)が不要となり、露光スループットが向上する。
また、EB露光によるウェーハ5の周辺露光は、ウェーハ5を回転させながら行なうとともに、製品チップのパターン被覆率に応じたEBパターンを成形してウェーハ5に照射しているので、小さな構成のEB露光部20Cによって高スループットなEB露光を実現できる。
また、EB露光部20Cを小型化できるので、EUV露光処理部1の空きスペースにEB露光部20Cを容易に設置することが可能となる。したがって、露光装置100のフットプリントの増加を抑制することができ経済的である。
また、EB露光部20Cは、EUV露光処理部1よりも簡易な構成であるので、2つのEUV露光処理部1を用いてウェーハ5の露光を行なう場合よりも露光装置100が簡易な構成となる。
なお、本実施の形態では、ロードポートへのウェーハ5のセットやロードロック部3内へのウェーハ5の搬入をロット毎に行なう場合について説明したが、これらの処理を枚葉式の処理(ウェーハ5の1枚ずつの処理)によって行ってもよい。この場合、ロードロック部3からロードポートへのウェーハ5の搬出も枚葉式の処理によって行なう。例えば、枚葉式の処理によってロードロック部3からロードポートへのウェーハ5の搬出を行なう場合、ウェーハロボット部2からロードロック部3に各ウェーハ5が戻ってくるたびに、ロードロック部3を大気開放してウェーハ5をロードポートへ搬出する。
また、本実施の形態では、アライメント部20Aがウェーハ5のアライメントを行なう場合について説明したが、ウェーハ5のアライメントはEUV露光処理部1で行ってもよい。この場合、ウェーハロボット部2は、アライメント部20Aを有していなくてもよい。
また、本実施の形態では、EB露光に要する時間がEUV露光に要する時間よりも短い場合について説明したが、EB露光に要する時間はEUV露光に要する時間より長くてもよい。
また、本実施の形態では、EUV露光を行なった後、EB露光を行なう場合について説明したが、EB露光を行なった後、EUV露光を行なってもよい。また、ロット内の1枚目のウェーハ5のEUV露光を行なっている間に、ロット内の最後のウェーハ5のEB露光を行なっておいてもよい。この場合も、n番目のウェーハ5がEB露光されている間に、(n+1)番目のウェーハ5をEUV露光する。そして、最後のウェーハ5は、EUV露光された後、EB露光されることなくロードロック部3に搬出される。これにより、1ロットのウェーハ5の処理時間を短縮することが可能となる。また、露光装置100は、複数のロットを続けて露光処理してもよい。
また、本実施の形態では、ウェーハ5の周辺露光をEB露光する場合について説明したが、ウェーハ5の周辺露光をKrFやArFなどのエキシマレーザ光を用いて露光してもよい。この場合、例えばウェーハ5の周辺部にエキシマレーザ光を照射する露光装置をウェーハロボット部2内に設けておく。
また、本実施の形態では、ウェーハロボット部2が1つのEB露光部20Cを有している場合について説明したが、ウェーハロボット部2は複数のEB露光部20Cを有する構成であってもよい。
このように実施の形態によれば、EB露光によってウェーハ5の周辺露光を行っている間に、次のウェーハ5の製品チップ部分をEUV露光できるので、ウェーハ露光のスループットを容易に向上させることが可能となる。
また、EB露光部20Cは、ウェーハ5を回転させながらウェーハ5の周辺露光を行なうので、EB露光部20Cを小型化することが可能となる。また、ウェーハ5の周辺露光を行なう際には、製品チップ部分と同じ被覆率となるように、EB照射パターンを成形しているので、ウェーハ全体の被覆率分布を均一にできる。したがって、ウェーハ5の加工をウェーハ5面内で均一にでき、製品チップの歩留まりが向上する。
本発明の実施の形態1に係る露光装置の構成を示す図である。 EB露光部の構成を示す斜視図である。 EB成形アパーチャのパターン例を示す図である。 EUV露光領域とEB露光領域の配置を説明するための図である。 電子ビームサイズの算出に用いるEB露光領域を説明するための図である。 ウェーハの露光処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 EUV露光処理部、2 ウェーハロボット部、5 ウェーハ、20C EB露光部、100 露光装置、A1 EUVショット領域、B2 EB露光領域

Claims (5)

  1. ウェーハ上で製品チップとなる製品領域をEUV露光するEUV露光ステップと、
    前記ウェーハ上の周辺領域をEB露光するEB露光ステップと、
    を含み、
    前記EB露光ステップは、
    前記EUV露光ステップとして前記ウェーハのEUV露光を行なっている間に、前記EUV露光されているウェーハとは異なるウェーハのEB露光を行なうことを特徴とするウェーハ露光方法。
  2. 前記EB露光ステップは、
    前記ウェーハを前記ウェーハ面内で回転させながら前記ウェーハの周辺領域をEB露光することを特徴とする請求項1に記載のウェーハ露光方法。
  3. 前記ウェーハの周辺領域をEB露光する処理時間は、前記ウェーハの製品領域をEUV露光する処理時間よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載のウェーハ露光方法。
  4. 前記EUV露光される製品領域のパターン密度と、前記EB露光される周辺領域のパターン密度とが同じであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のウェーハ露光方法。
  5. ウェーハ上で製品チップとなる製品領域をEUV露光するEUV露光処理部と、
    前記ウェーハ上の周辺領域をEB露光するEB露光処理部と、
    を備え、
    前記EB露光処理部は、
    前記EUV露光処理部がウェーハをEUV露光している間に、前記EUV露光処理部がEUV露光しているウェーハとは異なるウェーハをEB露光することを特徴とするEUV露光装置。
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