JP2009295503A - アルカリ金属発生源 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ金属部材の加熱を安定して行うことができるアルカリ金属発生源を提供する。
【解決手段】アルカリ金属発生源1は、第1のケース部28と第2のケース部30とで構成されたケース20に、アルカリ金属蒸気を発生させる原料を含有するペレット16を収容したものである。ケース20には、ペレット16の他に、裏面18b又は内部に抵抗加熱部21が設けられたセラミックス基板18が収容され、抵抗加熱部21には通電ピン24が電気的に接続されている。セラミックス基板18は、第1のケース部28と第2のケース部30とで挟まれるようにしてケース20に収容され、セラミックス基板18の表面18a側には、ペレット16が配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、入射光を光電変換して光電子を放出する光電面の形成に使用されるアルカリ金属発生源に関するものである。
特開平4−242040号公報に記載されたアルカリ金属発生源には、ニクロム製の平板状のヒータを挟むように一対のキャップが設けられている。各キャップはヒータに固定されると共に、クロム酸セシウムとシリコンとを含有するペレット(アルカリ金属部材)を包囲している。ペレットはヒータに当接しており、ヒータから熱が加わるとセシウムの蒸気を発生させる。
特開平4−242040号公報
前述した従来のアルカリ金属発生源では、アルカリ金属部材が導電性を有している。そのため、外部からヒータに供給した電流が、アルカリ金属部材にも流れてしまうおそれがある。アルカリ金属部材に流れる電流量は、アルカリ金属部材とヒータとの接触具合等によって変わるため、ヒータに一定電流を供給してもヒータの温度が安定しないという現象が起こりうる。この場合、アルカリ金属部材の加熱を安定して行うことが難しくなる。
本発明は、特に、アルカリ金属部材の加熱を安定して行うことができるアルカリ金属発生源を提供することを目的とする。
本発明は、第1のケース部と第2のケース部とで構成されたケースに、アルカリ金属蒸気を発生させるための原料を含有するアルカリ金属部材を収容したアルカリ金属発生源であって、ケースに収容され、裏面又は内部に抵抗加熱部が設けられたセラミックス基板と、抵抗加熱部に電気的に接続された通電ピンと、を備え、セラミックス基板は、第1のケース部と第2のケース部とで挟まれるようにしてケースに収容され、アルカリ金属部材は、セラミックス基板の裏面に対向する表面側に配置されていることを特徴とする。
このアルカリ金属発生源によれば、アルカリ金属部材は、セラミックス基板の表面(抵抗加熱部が設けられていない面)側に配置される。よって、アルカリ金属部材は、抵抗加熱部によって直接加熱されるのではなく、セラミックス基板を介して間接的に加熱されることになり、抵抗加熱部とアルカリ金属部材とが通電することがなくなる。そのため、抵抗加熱部における電流量と温度との関係を安定化でき、抵抗加熱部の温度ばらつきを低減することができる。抵抗加熱部の温度ばらつきが減ることにより、抵抗加熱部によって加熱されるセラミックス基板も温度ばらつきが少なくなるため、アルカリ金属部材についても、安定した温度で加熱することが可能となる。
ところで、アルカリ金属蒸気を発生させると、その分だけアルカリ金属部材が小さくなり、ケース内に新たな空間ができる。セラミックス基板を単にケースに収容しただけの場合、アルカリ金属蒸気の発生後にアルカリ金属発生源を動かすと、新たにできた空間が原因でセラミック基板がずれて破損するおそれがある。そこで、本発明では、セラミックス基板を第1のケース部と第2のケース部とで挟まれるようにしている。このようにすることで、セラミックス基板の動きが抑制されるため、アルカリ金属蒸気の発生後であってもセラミックス基板のガタツキが生じにくくなる。
また、セラミックス基板は、周縁部が第1のケース部と第2のケース部とで挟まれるようにしてケースに収容されると共に、中央部に抵抗加熱部が形成されていると好適である。このような構成によって、第1及び第2のケース部と抵抗加熱部とのショートを防ぐことができる。
また、アルカリ金属部材は、セラミックス基板の表面と第1のケース部とによって画成された空間に配置されると共に、第1のケース部に当接していると好適である。このような構成を採用した場合、アルカリ金属部材はセラミックス基板と第1のケース部の両方に当接しているため、ケース内でアルカリ金属部材の位置ずれが生じにくくなる。したがって、アルカリ金属の蒸気をより確実に安定して発生させることができる。
また、通電ピンはセラミックス基板の裏面から突出し、第2のケース部は、アルカリ金属蒸気を放出させるための開口を有し、この開口から通電ピンが突出していると好適である。このような構成では、通電ピンを例えばステムピン等に固定することにより、アルカリ金属発生源を光電子増倍管内等に固定できる。またアルカリ金属発生源をこのように固定した場合でも、アルカリ金属蒸気を、セラミックス基板と開口との間に形成される隙間を通って放出させることが可能になるため、より多くのアルカリ金属蒸気を外部に放出でき、光電面を効率よく形成することができる。
また、第1のケース部の周縁と第2のケース部の周縁とは溶接によって部分的に接合されていることが好適である。このような構成では、溶接されていない部分ができるため、この非溶接部分からアルカリ金属を放出することが可能となる。
本発明によれば、アルカリ金属部材の加熱を安定して行うことができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るアルカリ金属発生源の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態のアルカリ金属発生源は、入射光を光電変換して光電子を放出する光電面の形成に使用されるものであって、図1に示すように、ヘッドオン型の光電子増倍管2に収容される。
この光電子増倍管2は、ガラスからなると共に両端が封止された円筒状の側管4を備えており、側管4の一端側の光入射窓4aには光電面6が形成されている。光電面6は金属間化合物からなり、光Lの入射に応じて光電子eを放出する。側管4内においては、光電面6から放出された光電子eを集束電極7が電子増倍部8へと導き、導かれた光電子eは電子増倍部8によって多段増倍されて陽極12に入射される。
側管4の他端側のステムベース4bには、複数のステムピン14が貫通するように固定されている。このうち、2本のステムピン14a,14bがアルカリ金属発生源1に溶接固定されている。
図2に示すように、アルカリ金属発生源1は、アルカリ金属蒸気を発生させる円盤状のペレット(アルカリ金属部材)16と、ペレット16が載置される円盤状のセラミックス基板18とを、金属製のケース20で覆ったものである。
ペレット16は、アルカリ金属蒸気を発生させる原料として酸化剤と還元剤を含有している。酸化剤としては、アルカリ金属イオンをカウンターカチオンとするアルカリ金属塩が用いられ、例えばモリブデン酸セシウムやクロム酸セシウムが用いられる。還元剤としては、所定温度において上述の酸化剤と酸化還元反応を開始し、アルカリ金属イオンを還元する性質の化合物(例えばシリコン)が用いられる。モリブデン酸セシウム、クロム酸セシウム、シリコンを含有するペレット16は、所定温度になるとセシウムの蒸気を発生する。なお、ペレット16は、セシウムの他にカリウム、ナトリウムやルビジウム等の蒸気を発生させるものであっても良い。
セラミックス基板18は円形の表面18a及び裏面18bを有しており、表面18aにはペレット16が載置されている。セラミックス基板18の裏面18bの中央部には、メタライズ処理が施されることにより、タングステン金属からなる抵抗加熱部21が形成されている。この抵抗加熱部21は線状であって、セラミックス基板18を貫通する2つの貫通孔22の間を蛇行している。2つの貫通孔22は、2本の通電ピン24をセラミックス基板18に固定するためのものであり、セラミックス基板18の裏面18b側から通電ピン24の基端が差し込まれている。通電ピン24は抵抗加熱部21に電流を供給するための部材であって、通電ピン24と抵抗加熱部21とはロウ付け等により接続されている。また、通電ピン24は、ステムピン14a,14bにそれぞれ溶接等により接続される。
2本の通電ピン24の基端側の端面24aは、セラミックス基板18の表面18aよりも内側に位置している。この場合、通電ピン24の基端側の端面24aは、表面18aから突出しておらず、また、表面18aと面が揃ってもいない。このように、通電ピン24の端面24aを表面18aよりも奥まった位置にすることで、表面18aのどの位置にペレット16が載置されたとしても、ペレット16と通電ピン24との通電が起こらない。また、通電ピン24の基端にはフランジ25が設けられ、このフランジ25を裏面18bに当接させることで、通電ピン24が貫通孔22に深く差し込まれてしまうことを防いでいる。
セラミックス基板18の周縁には、複数(本実施形態では3つ)の切り欠き部26が形成されている。セラミックス基板18をケース20に収容した際、これらの切り欠き部26によって、セラミックス基板18の表面18a側にある空間と裏面18b側にある空間とが連通される。また、図3(b)に示すように、切り欠き部26は、セラミックス基板18をケース20に収容した際、後述する第2のケース部30の開口40から露出する。このような切り欠き部26を設けることで、ペレット16から発生したアルカリ金属蒸気を開口40からスムーズに外部に放出させることが可能となる。
図2に示すように、ケース20は、第1のケース部28と第2のケース部30とで2分割されており、第1のケース部28はセラミックス基板18の表面18a側に設けられ、第2のケース部30はセラミックス基板18の裏面18b側に設けられる。
第1のケース部28はハット形状を呈しており、ペレット16を覆う凹状のペレット収容部32と、ペレット収容部32の周囲に配置されたリング状の鍔部34とからなっている。ペレット収容部32は頂部32aが平坦になっており、図4に示すように、頂部32aの内面はペレット16の上面(セラミックス基板18に当接する面の対向面)16aと当接する。図2に示すように、鍔部34はセラミックス基板18の表面18aに対向し、鍔部34の外径はセラミックス基板18よりも大きくなっている。
第2のケース部30は,セラミックス基板18を収容する凹状の基板収容部36を有している。基板収容部36は、平たいリング状の底部36aと底部36aの外縁を囲む円筒状の周壁部36bとからなっており、図4に示すように、底部36aの内面はセラミックス基板18の裏面18bの周縁に当接する。また、周壁部36bの内面はセラミックス基板18の周面と対向しており、周壁部36bとセラミックス基板18との間にはアルカリ金属蒸気を流通させるためのスペースが設けられている。そして、底部36aの中央にある開口40からは、セラミックス基板18に取り付けられた通電ピン24が突出している。
開口40から突出した通電ピン24に沿って、底部36aから舌片状の固定片44が延びている。固定片44と通電ピン24とは溶接され、これによって第2のケース部30のガタツキが防止される。また、開口40からは抵抗加熱部21が露出しており、第2のケース部30は抵抗加熱部21に対して非接触になっている。このような開口40は、セラミックス基板18が脱落しないように、セラミックス基板18よりも小さな径になっている。第2のケース部30の基板収容部36とセラミックス基板18の裏面18bとの間には僅かな隙間(図示せず)が形成されて開口40に通じており、開口40からアルカリ金属蒸気を外部に放出させることが可能になっている。
図2に示すように、上記の基板収容部36の周囲には、平たいリング状の鍔部38が一体的に形成されている。この鍔部38は第1のケース部28の鍔部34に対向し、図3(a)及び図3(b)に示すように、鍔部34と鍔部38とは複数箇所(本実施形態では4箇所)で溶接される。このように、鍔部34と鍔部38とを部分的に溶接することにより、第1のケース部28と第2のケース部30とを連結できると共に、溶接部分50以外の非溶接部分では、鍔部34と鍔部38との間からアルカリ金属蒸気を放出させることができる。
なお、図には示していないが、セラミックス基板18をケース20に収容した際、第1のケース部28の鍔部34とセラミックス基板18の表面18aとの間に僅かな隙間が形成される。ペレット16で発生したセシウムの蒸気は、この隙間を通った後、鍔部34と鍔部38との間や前述した開口40を通って、外部に放出されることになる。
次に、光電子増倍管2に取り付け後のアルカリ金属発生源1の動作について説明する。図1に示すステムピン14a,14bに電流を供給すると、この電流は図2に示す通電ピン24を通って抵抗加熱部21に流れる。抵抗加熱部21に電流が流れると、その電流量に応じて抵抗加熱部21が発熱し、これによってセラミックス基板18が加熱される。そして、セラミックス基板18の熱がセラミックス基板18に載置されたペレット16に伝わる。ペレット16が所定温度になると、ペレット16に含まれる還元剤と酸化剤とが酸化還元反応を開始し、セシウムの蒸気が発生する。セシウムの蒸気は、第2のケース部30の開口40や、第1のケース部28の鍔部34と第2のケース部30の鍔部38との間を通って放出される。放出されたセシウムの蒸気と図1に示す光電面6の位置に形成されたアンチモンの蒸着膜とが反応することによって、光電面6が形成される。
ここで重要なのは、本実施形態におけるアルカリ金属発生源1では、ペレット16は抵抗加熱部21によって直接加熱されるのではなく、セラミックス基板18を介して間接加熱されることである。つまり、ペレット16と抵抗加熱部21とは非接触になっているため、これらが通電することがなくなる。したがって、抵抗加熱部21における電流量と温度との関係を一定に保つことが可能となり、抵抗加熱部21の温度ばらつきを低減することができる。抵抗加熱部21の温度ばらつきが減ることでセラミックス基板18の温度ばらつきも抑えられ、セラミックス基板18に当接したペレット16の加熱を安定して行うことができる。よって、セシウムの蒸気を安定して発生することができる。
また、通電ピン24の端面24aをセラミックス基板18の表面18aから出ないようにしているため、通電ピン24もまた、ペレット16と非接触になる。これにより、通電ピン24からの電流を、より確実に抵抗加熱部21だけに流すことが可能となり、抵抗加熱部21の温度ばらつきをより確実に低減することができる。
セシウムの蒸気の発生に伴い、ペレット16は徐々に小さくなっていく。そのため、蒸気の発生前と比べて、ケース20内に隙間が増える。セラミックス基板18を単にケース20に収容しただけの場合、蒸気の発生後に光電子増倍管2を動かすと、先に述べた隙間が原因でセラミックス基板18がずれて破損するおそれがあるが、本実施形態ではセラミックス基板18を第1のケース部28と第2のケース部30とで挟むようにすることで、セラミックス基板18の上下方向への移動を抑制している。よって、セシウムの蒸気の発生後であっても、セラミックス基板18のガタツキが生じにくい。
また、セラミックス基板18のうち、第1のケース部28と第2のケース部30とに当接するのは、周縁の部分である。セラミックス基板18の周縁には抵抗加熱部21が形成されないため、第1及び2のケース部28,30が抵抗加熱部21に接触してショートしてしまうことを防げる。
図4に示すように、加熱前のペレット16は、セラミックス基板18の表面18aと第1のケース部28のペレット収容部32とで画成された空間に配置されており、セラミックス基板18と第1のケース部28とに当接している。加熱前のペレット16は、セラミックス基板18と第1のケース部28の両方に当接し挟持された状態となるため、位置が安定する。これにより、光電子増倍管2への取り付け時において、ペレット16がケース20内で動くことによる位置ずれや割れ、欠けを防げる。位置ずれ等のないペレット16を加熱することで、セシウムの蒸気を安定して発生させることがより確実に可能となる。
ペレット16から発生したセシウムの蒸気は、鍔部34と鍔部35との間だけでなく、第2のケース部30の開口40からも放出される。よって、セシウムの蒸気をより多く放出させることができ、光電面6を効率よく形成することができる。
なお、本実施形態では2本の通電ピン24をステムピン14a,14bに溶接しているが、一方の通電ピン24を電子増倍部8を支持するリードピン(図示せず)に固定し、他方の通電ピン24をステムピン14a又は14bに固定しても良い。また、固定片44によって一方の通電ピン24とケース20とが導通していることから、一方の通電ピン24の代わりにケース20をステムピン14やリードピンに固定しても良い。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係るアルカリ金属発生源は、第1の実施形態と比較してケースの構成が相違している。以下、第1の実施形態と同一の構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態に係るアルカリ金属発生源55は、第1の実施形態に係るアルカリ金属発生源1と同様に、ヘッドオン型の光電子増倍管2に収容される。
図5及び図6に示すように、アルカリ金属発生源55はケース60を備えており、ケース60は、ペレット16及びセラミックス基板18を収容する第1のケース部62と、セラミックス基板18の裏面18bを覆う第2のケース部64とで構成されている。
図6に示すように、第1のケース部62には、円錐台形状の内部空間を有する収容部66が設けられ、この内部空間にペレット16及びセラミックス基板18が収容される。収容部66の頂部66aは平坦になっており、頂部66aの内面はペレット16の上面16aに当接する。また、収容部66の周壁部66bは頂部66aに向かって縮径するテーパ状になっており、セラミックス基板18の表面18a側の角部が突き当たるようになっている。収容部66の周囲には、図5(a)に示すように、平たいリング状の鍔部68が設けられている。
図5(b)に示すように、第2のケース部64は平たいリング状になっており、セラミックス基板18の裏面18bの周縁に当接している(図6参照)。また、第2のケース部64の外周は、第1のケース部62の鍔部68に対向し、第2のケース部64と鍔部38とは部分的に溶接される。第2のケース部64の中央にある開口70からは、セラミックス基板18に取り付けられた通電ピン24が突出すると共に、抵抗加熱部21が露出している。この開口70の径は、セラミックス基板18が脱落しないように、セラミックス基板18の径よりも小さくなっている。開口70から突出した通電ピン24に沿うように、第2のケース部64から短冊状の固定片72が延びており、この固定片44は通電ピン24に溶接される。
先に述べた第1の実施形態では、セラミックス基板18を、第1のケース部28及び第2のケース部30の平坦面で挟持するのに対し、本実施形態では、セラミックス基板18を第1のケース部62のテーパ面66bと第2のケース部30の平担面とで挟持する。この場合にも、セラミックス基板18の上下方向への移動を抑制することができる。よって本実施形態においても、セラミックス基板18にガタツキが生じにくい。
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、アルカリ金属発生源1,55は、ヘッドオン型の光電子増倍管2に収容されるとしたが、これに限られない。サイドオン型の光電子増倍管であっても良いし、光電管、イメージインテンシファイア、ストリーク管であっても良い。また、ペレット16の材料は、前述した実施形態のものに限られない。また、抵抗加熱部21は、セラミックス基板18の内部に形成されても良い。
また、図7に示すように、第1のケース部28,62の頂部32a,66aを外部から強く押すことで、ケース20,60の内部空間に向かって凸となる部分を形成し、この凸部80,81をペレット16に当接させても良い。
また、セラミックス基板18とペレット16とは当接することが好ましいが、当接しなくてもよい。なぜなら、本発明ではセラミックス基板18の温度ばらつきが少なく、そのためセラミックス基板18の周囲についても温度ばらつきが少ないからである。例えば、アルカリ金属発生源1,55を、セラミックス基板18が光電子増倍管2の管軸に平行(ステムピン14の軸方向に平行)となるように固定した場合、セラミックス基板18とペレット16との接触面積が少なくなったり、これらの間に隙間が生じることがあるが、このような場合でも、セラミックス基板18の周囲の温度ばらつきが少ないので、ペレット16の安定加熱が可能となる。
本発明の第1実施形態に係るアルカリ金属発生源を収容した光電子増倍管を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るアルカリ金属発生源を示す斜視図である。 (a)は図2に示されたアルカリ金属発生源の平面図であり、(b)はこのアルカリ金属発生源の底面図である。 図2に示されたアルカリ金属発生源の断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係るアルカリ金属発生源の平面図であり、(b)はこのアルカリ金属発生源の底面図である。 図5に示されたアルカリ金属発生源の断面図である。 本発明に係るアルカリ金属発生源の変形例を示す断面図である。
符号の説明
1…アルカリ金属発生源、2…光電子増倍管、6…光電面、16…ペレット(アルカリ金属部材)、18…セラミックス基板、18a…表面、18b…裏面、20,60…ケース、21…抵抗加熱部、22…貫通孔、24…通電ピン、28,62…第1のケース部、30,64…第2のケース部、40,70…開口。

Claims (5)

  1. 第1のケース部と第2のケース部とで構成されたケースに、アルカリ金属蒸気を発生させるための原料を含有するアルカリ金属部材を収容したアルカリ金属発生源であって、
    前記ケースに収容され、裏面又は内部に抵抗加熱部が設けられたセラミックス基板と、
    前記抵抗加熱部に電気的に接続された通電ピンと、を備え、
    前記セラミックス基板は、前記第1のケース部と前記第2のケース部とで挟まれるようにして前記ケースに収容され、
    前記アルカリ金属部材は、前記セラミックス基板の前記裏面に対向する表面側に配置されていることを特徴とするアルカリ金属発生源。
  2. 前記セラミックス基板は、周縁部が前記第1のケース部と前記第2のケース部とで挟まれるようにして前記ケースに収容されると共に、中央部に前記抵抗加熱部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のアルカリ金属発生源。
  3. 前記アルカリ金属部材は、前記セラミックス基板の前記表面と前記第1のケース部とによって画成された空間に配置されると共に、前記第1のケース部に当接していることを特徴とする請求項1又は2記載のアルカリ金属発生源。
  4. 前記通電ピンは前記セラミックス基板の前記裏面から突出し、
    前記第2のケース部は、前記アルカリ金属蒸気を放出させるための開口を有し、この開口から前記通電ピンが突出していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載のアルカリ金属発生源。
  5. 前記第1のケース部の周縁と前記第2のケース部の周縁とは溶接によって部分的に接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のアルカリ金属発生源。
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