JP2009294522A - 傾斜位相差フィルム、傾斜位相差フィルムの製造方法、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶性組成物を液晶状態においてハイブリッドネマチック配向させた後、該配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を延伸して得られる傾斜位相差フィルム。
【選択図】なし
Description
この問題を解決させる方法として、従来、TNモード(液晶のねじれ角90度)を用いた透過型液晶表示装置では、光学補償フィルムを液晶セルと上下偏光板の間に配置する提案がなされ、実用化されている。
例えば、ディスコチック液晶をハイブリッド配向させた光学補償フィルムを液晶セルと上下偏光板の間に配置した構成、また液晶性高分子をハイブリッドネマチック配向させた光学補償フィルムを液晶セルと上下偏光板の間に配置した構成などが挙げられる(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
この半透過反射型液晶表示装置の透過モードの視野角拡大には液晶セルとバックライトの間に配置された円偏光板にネマチックハイブリッド配向させた光学補償フィルムを用いる方法(特許文献4参照)が提案されている。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(2)配向層上に、液晶性組成物の層を塗布し、該層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体を得る第2工程、
(3)前記の熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体を延伸して、位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程から少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。
(2)前記積層体(A)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと接着せしめた後、配向基板を剥離して、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(B)を得る第2工程、
(3)前記の熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(B)を延伸して、位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程から少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法
(2)前記の配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を延伸して、積層体(E)を得る第2工程、
(3)前記積層体(E)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと接着せしめた後、配向基板を剥離して、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程からから少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。
本発明の傾斜位相差フィルムは、フィルム面の法線を0°、前記法線から傾斜して位相差を測定した場合に、測定軸方向から測定したリターデーション(Δnd)が、前記0°における位相差値を中心として、測定角度が+側と−側とで、その位相差値の変化が非対称となることが好ましい。
前記測定軸は、法線および法線から傾斜した軸を含み、その傾斜方向は特に制限されず、例えば、前記法線から傾斜した軸が、前記傾斜位相差フィルムの遅相軸方向に傾斜してもよいし、前記傾斜位相差フィルムの進相軸方向に傾斜してもよい。
前記測定角度は、特に制限されないが、例えば、−50°〜+50°であることが好ましい。これは、実際に傾斜位相差フィルムのサンプルを測定する場合、前記範囲であれば、より一層精度良く位相差を測定できるからである。なお、この測定角度は、位相差を測定する場合の条件であって、なんら本発明を限定するものではない。
前記傾斜位相差フィルムを、前記法線から傾斜して位相差を測定する場合、遅相軸方向に傾斜した時に、位相差が非対称になる場合は、進相軸方向では逆にほぼ対照な位相差値が得られる。逆に、進相軸方向に傾斜した時に、位相差が非対称になる場合は、遅相軸方向では逆にほぼ対照な位相差値が得られる。
従って、進相軸あるいは遅相軸方向のいずれか一方の方向で位相差が非対称なグラフが得られる場合の、位相差値の極大値あるいは極小値を平均チルト角と定義すると、平均チルト角は、通常5〜80゜であり、好ましくは、10〜70゜、さらに好ましくは20〜60°である。このような位相差および膜厚を有すれば、特に、TNモード、ECBモードといったLCDに適しており、上記範囲を外れた場合には、十分な視野角改良効果が得られないかあるいは、斜めから見たときに不必要な色付きが生じる恐れがある。
まず液晶性組成物について説明する。
本発明に用いられる液晶性組成物は、具体的には、光学的に正の一軸性を示す棒状液晶性組成物、あるいは光学的に負の一軸性を示す円盤状液晶性組成物からなり、該液晶性組成物が液晶状態において形成した平均チルト角が通常5゜〜45゜のハイブリッドネマチック配向構造を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を少なくとも含む層である。
またハイブリッドネマチック配向状態を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層は、液晶分子のダイレクターが当該層の膜厚方向のすべての場所において異なる角度を向いている。したがって当該層は、層という構造体として見た場合、もはや光軸は存在しない。
円盤状液晶分子の場合は、円盤状分子のダイレクターと円盤面は直交しており、ハイブリッドネマチック配向液晶層の膜厚方向における円盤状液晶分子の円盤面とハイブリッドネマチック配向液晶層平面との成す角度の平均値を意味するものである。
P−(Sp−X)n−MG−R (I)
式(I)中、Pは、前記の反応性官能基であり、Pが複数個結合されている場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。Spは、炭素原子1〜20個を有するスペーサー基であり、Xは、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−または単結合であり、nは、0、1、2のいずれかの整数であり、MGは、メソゲン基またはメソゲン支持基であり、この基は好ましくは、下記式(II)に従い選択され:
−(A1−Z1)m−A2−Z2−A3− (II)
(式(II)中、A1、A2およびA3は相互に独立して、1,4−フェニレン基であり、この基中に存在する1個または2個以上のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよく、あるいは1,4−シクロヘキシレン基であり、この基中に存在する1個のCH2基または隣接していない2個のCH2基はまた、Oおよび(または)Sにより置き換えられていてもよく、あるいは1,4−シクロヘキセニレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基であり、これらの基は全部が未置換であるか、あるいは1個または2個以上のハロゲン、シアノ基またはニトロ基により、あるいは炭素原子1〜7個を有するアルキル基、アルコキシ基またはアルカノイル基により置換されていてもよく、これらの基中の1個または2個以上のH原子はFまたはClにより置換されていてもよく、ZlおよびZ2はそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、そしてmは、0、1または2である)、そしてRは、25個までの炭素原子を有するアルキル基であり、この基は未置換であるか、あるいは1個または2個以上のハロゲンまたはシアノ基により置換されており、この基中に存在する1個のCH2基または隣接していない2個以上のCH2基はまたそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない様相で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−または−C≡C−により置き換えられていてもよく、あるいはRはまた、ハロゲンまたはシアノ基であるか、あるいは独立して、P−(Sp−X)n−について示されている意味の一つを有する。なお、式(I)で表される化合物が複数のPを有する場合は、同一でも異なっていてもよい。
ディスコティック液晶分子は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am.Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。
ディスコティック液晶分子の配向を固定するためには、ディスコティック液晶分子の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させることが好ましい。
以下に、構造単位(A)、(B)および(C)について順次説明する。
(1)−X、−X1、−X2:−H、−CH3、−C2H5、−CH2CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH2CH2CH3、−CH2CH(CH3)CH3、−CH(CH3)CH2CH3、−C(CH3)3、−OCH3、−OC2H5、−OC6H5、−OCH2C6H5、−F、−Cl、−Br、−NO2、または−CN
(2)−Y:単結合、−(CH2)n−、−O−、−O−(CH2)n−、−(CH2)n−O−、−O−(CH2)n−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−(CH2)n−、−CO−O−(CH2)n−、−(CH2)n−O−CO−、−(CH2)n−CO−O−、−O−(CH2)n−O−CO−、−O−(CH2)n−CO−O−、−O−CO−(CH2)n−O−、−CO−O−(CH2)n−O−、−O−CO−(CH2)n−O−CO−、−O−CO−(CH2)n−CO−O−、−CO−O−(CH2)n−O−CO−、または−CO−O−(CH2)n−CO−O−(ただし、nは1〜12の整数を示す。)
(3)Z:
前記反応性官能基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、ビニルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアナート基、酸無水物基等が挙げられ、それぞれの基に適した方法で反応が行われる。
−P1−L3−P2−L4−P3− (2)
−P1−L3−P3− (3)
−P3− (4)
式(2)、(3)および(4)中、P1およびP2はそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、P3は式(6)から選ばれる基を表し、L3およびL4はそれぞれ個別に単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−を表す。
−P4−L4−P5−L4−P4− (9)
−P4−L4−P4− (10)
一般式(8)で表される化合物は、M1、L3およびX1の組み合わせから多くの化合物を例示することができるが、好ましくは、下記の化合物を挙げることができる。
合成にあたっては、オキセタニル基がカチオン重合性を有するため、強い酸性条件下では、重合や開環などの副反応を起こすことを考慮して、反応条件を選ぶ必要がある。なお、オキセタニル基は類似のカチオン重合性官能基であるオキシラニル基などと比べて、副反応を起こす可能性が低い。さらに、類似したアルコール、フェノール、カルボン酸などの各種化合物をつぎつぎに反応させることもあり、適宜保護基の活用を考慮してもよい。
前記の反応開始剤としては、一般のラジカル重合に使用される有機過酸化物類、アゾ化合物や各種の光重合開始剤などが例示される。
光重合開始剤には、適当な光により開裂してラジカルを発生する光ラジカル開始剤、適当な光により開裂してカチオンを発生する光カチオン発生剤を挙げることができる。また必要によっては適当な温度に加熱されることによりカチオンを発生できる熱カチオン発生剤なども使用することができる。
光カチオン発生剤としては、有機スルフォニウム塩系、ヨードニウム塩系、フォスフォニウム塩系などを例示することが出来る。これら化合物の対イオンとしては、アンチモネート、フォスフェート、ボレートなどが好ましく用いられる。具体的な化合物としては、Ar3S+SbF6 −、Ar3P+BF4 −、Ar2I+PF6 −(ただし、Arはフェニル基または置換フェニル基を示す。)などが挙げられる。また、スルホン酸エステル類、トリアジン類、ジアゾメタン類、β−ケトスルホン、イミノスルホナート、ベンゾインスルホナートなども用いることができる。
本発明で用いられる熱可塑性高分子フィルムとしては、透明性に優れるものが好ましく、たとえば、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂等が挙げられる。
なお、熱可塑性高分子フィルムの光学特性については特に限定されず、既に延伸および/または収縮処理を行い、光学的に異方性を有するものであっても良いし、そのような光学特性を有しないものであっても良い。また、市販のものをそのまま用いても良い。延伸する前の該熱可塑性フィルムの位相差値については、特に限定は無い。
本発明においては、液晶性組成物の配向はハイブリッドネマチック配向であるため、前記の熱可塑性高分子フィルム上や配向基板上に形成される液晶性組成物層が液晶状態でハイブリッドネマチック配向を形成できる配向層が必要である。かかる配向層の形成は、液晶性組成物がハイブリッドネマチック配向できるものであれば特に制限はない。熱可塑性高分子フィルムや配向基板の中には、改めて配向能を発現させるための処理を行わなくとも本発明に使用される液晶性組成物に対して十分なハイブリッドネマチック配向能を示すものもあるが、該配向能が不十分、または配向能を示さない等の場合には、様々な物理的処理や化学的処理あるいはこれらを組み合わせた処理を用いることができる。
液晶性組成物の溶液を塗布する方法では、塗布後に溶媒を除去するための乾燥工程を入れることが好ましい。この乾燥工程は、塗膜の均一性が維持される方法であれば、特に限定されることなく公知の方法を採用することができる。例えば、ヒーター(炉)、温風吹きつけなどの方法が挙げられる。
例えば、前記の式(7)で表されるユニットを含む側鎖型液晶性高分子物質を用いた液晶性組成物の場合は、重合性のオキセタニル基を持つため、その反応基の重合(架橋)には、カチオン重合開始剤(光カチオン発生剤および/または熱カチオン発生剤)を用いるのが好ましいことは前述のとおりである。また、重合開始剤としては、熱カチオン発生剤より光カチオン発生剤の使用が好ましい。
光照射時の温度は、該液晶性組成物が液晶相をとる温度範囲である必要がある。また、硬化の効果を充分にあげるためには、該液晶性組成物のTg以上の温度で光照射を行うのが好ましい。
転写に使用する接着剤は、光学グレードのものであれば特に制限はなく、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系など一般に用いられているものを用いることができる。
配向基板上のハイブリッドネマチック配向液晶層を熱可塑性高分子フィルムに転写するために使用される接着剤としては、当該液晶層および熱可塑性高分子フィルムに対して十分な接着力を有し、前記液晶層の光学的特性を損なわないものであれば、特に制限はなく、例えば、アクリル樹脂系、メタクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ゴム系、ウレタン系、ポリビニルエーテル系およびこれらの混合物系や、熱硬化型および/または光硬化型、電子線硬化型等の各種反応性のものを挙げることができる。
表面処理は、熱可塑性高分子フィルムに適した方法を用いればよく、かかる方法としては、コロナ放電処理、火炎処理、低圧UV照射、プラズマ処理等を挙げることができ、より好ましくは、シクロオレフィン系ポリマーを用いた場合は、コロナ放電処理が好ましい。
本発明の位相差フィルムの製造方法は、以下の3通りから選ばれる。
[A]製造方法(I)
(1)熱可塑性高分子フィルムの上に、液晶性組成物がハイブリッドネマチック配向を形成するための配向層を形成する第1工程、
(2)配向層上に、液晶性組成物の層を塗布し、該層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体を得る第2工程、
(3)前記の熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体を延伸して、位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程から少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。
(1)配向基板上に、液晶性組成物の層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を得る第1工程、
(2)前記積層体(A)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと接着せしめた後、配向基板を剥離して、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(B)を得る第2工程、
(3)前記の熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(B)を延伸して、傾斜位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程から少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。
(1)配向基板上に、液晶性組成物の層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を得る第1工程、
(2)前記の配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を延伸して、積層体(E)を得る第2工程、
(3)前記積層体(E)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと接着せしめた後、配向基板を剥離して、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程からから少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。
まず、第1工程について説明する。
前述した熱可塑性高分子フィルム上に、液晶性組成物がハイブリッドネマチック配向を形成する配向層を形成すればよく、かかる形成方法として前述の物理的処理や化学的処理等から用いる熱可塑性高分子フィルムに適した処理を行えばよい。
第1工程で製造した配向層上に、液晶性組成物の塗膜を適切な方法で形成し、必要に応じて溶媒等を除去し、加熱等により液晶性組成物の配向を完成せしめ、用いた液晶性組成物に適した手段により液晶性組成物のハイブリッドネマチック配向を固定化する。かくして、熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体が得られる。
次いで第3工程として、前記積層体を延伸することで本発明の傾斜位相差フィルムを得ることが出来る。
得られた位相差フィルムは、表面保護のため、透光性オーバーコート層を設けたり、一時的な表面保護フィルムを貼合しても良い。ここで透光性オーバーコートとしては、前述の接着剤から適宜選定することも出来る。
延伸は、通常加熱しながら行われ、加熱温度は一般的に100〜250℃であるが、好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜210℃である。加熱温度が100℃以下の場合は、延伸の際にフィルムにクラックが入る虞があり、また250℃以上の場合は所望の位相差が得られない虞があり好ましくない。
まず、第1工程である積層体(A)の製造方法について説明する。
適宜な処理等によりハイブリッドネマチック配向能を有する配向基板上に、液晶性組成物の塗膜を適切な方法で形成し、必要に応じて溶媒等を除去し、液晶性組成物層をハイブリッドネマチック配向させ、用いた液晶性組成物に適した手段で該配向を固定化する。かくして配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層または配向基板/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を得る。
前記積層体(A)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと密着した後、必要により接着剤層1を反応(硬化)させた後、配向基板を剥離してハイブリッドネマチック配向液晶層を熱可塑性高分子フィルムに転写する。かくして熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層(/配向層)からなる積層体(B)を得る。
次いで第3工程として、前記積層体(B)を延伸することで本発明の傾斜位相差フィルムを得ることが出来る。なお、延伸条件は製造方法(I)と同様でよい。
また、得られた位相差フィルムは、表面保護のため、透光性オーバーコート層を設けたり、一時的な表面保護フィルムを貼合しても良い。ここで透光性オーバーコートとしては、前述の接着剤から選定することも出来る。
とりわけ、光学的欠陥の検査性に優れる透明性で光学的に等方性のフィルムが好ましく、等方性基板として例示したポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂、トリアセチルセルロース、あるいはエポキシ樹脂などが好ましい。
再剥離性基板の剥離力に関しては、同一材料から製造される再剥離性基板であっても製造方法、表面状態や使用される接着剤との濡れ性などにより変化するため一概には決定できないが、接着剤との界面での剥離力(180゜剥離、剥離速度30cm/分、室温下測定)は、通常0.38〜12N/m、好ましくは0.38〜8.0N/mであることが望ましい。剥離力がこの値より低い場合には、配向基板上の液晶層を再剥離性基板と接着後、配向基板を剥離する際、剥離力が低すぎ再剥離性基板に浮きが見られたりして所望する界面での良好な剥離状態が得られず、再剥離性基板への液晶層の転写が不十分になる、また剥離力が高すぎる場合には、再剥離性基板を剥離する際、液晶層の破壊、あるいは、所望する層との界面で剥離ができないなどして好ましくない。
また本発明では、ハイブリッドネマチック配向液晶層を接着剤層を介して繰り返し積層することにより、ハイブリッドネマチック配向液晶層の層を複数、積層することも可能である。
まず、第1工程である積層体(A)の製造方法については、製造方法(II)と同様である。
次いで第2工程として、前記積層体(A)を延伸することで、延伸した配向基板/(配向層)/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(E)を得る。なお、延伸条件は上記の製造方法(I)と同様でよい。
次いで第3工程として、前記積層体(E)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと密着した後、必要により接着剤層1を反応(硬化)させた後、配向基板を剥離してハイブリッドネマチック配向液晶層を熱可塑性高分子フィルムに転写し、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層/(配向層)からなる位相差フィルムを得る。
なお、上記第3工程に使用される熱可塑性高分子フィルムは、延伸の有無を問わないが、好ましくは延伸されて位相差機能を有するものである。
かくして、本発明の傾斜位相差フィルムを得ることができる。
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を当該保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
本発明の液晶表示装置は、前記位相差フィルムを少なくとも有する。本発明の位相差フィルムを液晶セルに配置する場合には、位相差フィルムを偏光素子層と液晶セルの間に配置する、または少なくとも一方の偏光板を本発明の偏光板と置換することが必要である。
液晶セルを構成する前記透明基板としては、液晶層を構成する液晶性を示す材料を特定の配向方向に配向させるものであれば特に制限はない。具体的には、基板自体が液晶を配向させる性質を有していている透明基板、基板自体は配向能に欠けるが、液晶を配向させる性質を有する配向膜等をこれに設けた透明基板等がいずれも使用できる。また、液晶セルの電極は、公知のものが使用できる。通常、液晶層が接する透明基板の面上に設けることができ、配向膜を有する基板を使用する場合は、基板と配向膜との間に設けることができる。
前記液晶セルの方式としては、TN(Twisted Nematic)方式,STN(Super Twisted Nematic)方式,ECB(Electrically Controlled Birefringence)方式,IPS(In-Plane Switching)方式,VA(Vertical Alignment)方式,OCB(Optically Compensated Birefringence)方式,HAN(Hybrid Aligned Nematic)方式、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)方式,ハーフトーングレイスケール方式,ドメイン分割方式,あるいは強誘電性液晶,反強誘電性液晶を利用した表示方式等の各種の方式が挙げられる。
また、液晶セルの駆動方式も特に制限はなく、STN−LCD等に用いられるパッシブマトリクス方式、並びにTFT(Thin Film Transistor)電極、TFD(Thin Film Diode)電極等の能動電極を用いるアクティブマトリクス方式、プラズマアドレス方式等のいずれの駆動方式であっても良い。
ここに例示した位相差補償板は、液晶表示装置を構成するにあたり、1枚のみの使用でも良いし、複数枚使用しても良い。また、高分子延伸フィルムと、液晶からなる光学補償フィルムの両方を使用することもできる。
前記光拡散層の膜厚は、特に制限されるものではないが、通常10μm以上500μm以下であることが望ましい。
また光拡散層の全光線透過率は、50%以上であることが好ましく、特に70%以上であることが好ましい。さらに当該光拡散層のヘイズ値は、通常10〜95%であり、好ましくは40〜90%であり、さらに好ましくは60〜90%であることが望ましい。
本発明の液晶表示装置は、前記した構成部材以外にも他の構成部材を付設することができる。例えば、カラーフィルターを本発明の液晶表示装置に付設することにより、色純度の高いマルチカラー又はフルカラー表示を行うことができるカラー液晶表示装置を作製することができる。
なお、実施例で用いた各分析方法は以下の通りである。
(1)GPCの測定
化合物をテトラヒドロフランに溶解し、東ソー社製8020GPCシステムで、TSK−GEL SuperH1000、SuperH2000、SuperH3000、SuperH4000を直列につなぎ、溶出液としてテトラヒドロフランを用いて測定した。分子量の較正にはポリスチレンスタンダードを用いた。
(2)顕微鏡観察
オリンパス光学社製BH2偏光顕微鏡で液晶の配向状態を観察した。
(3)光学パラメータの測定
王子計測機器(株)製自動複屈折計KOBRA21ADHを用いた。
(4)膜厚測定法
SLOAN製SURFACE TEXTURE ANALYSIS SYSTEM Dektak 3030STを用いた。また、干渉波測定(日本分光(株)製 紫外・可視・近赤外分光光度計V−570)と屈折率のデータから膜厚を求める方法も併用した。
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DCM:ジクロロメタン
PPTS:ピリジニウム−p−トルエンスルホネート
THF:テトラヒドロフラン
DMF:ジメチルホルムアミド
BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
PEN:ポリエチレンナフタレート
TAC:トリアセチルセルロース
アクリル化合物2の2部(モル比)とアクリル化合物3の5部(モル比)とアクリル化合物4の2部(モル比)とブチルアクリレートの1部(モル比)から、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを開始剤、DMFを溶媒として、窒素下、90℃、6時間、ラジカル重合を行い、メタノールに再沈して精製することで、側鎖型液晶性ポリアクリレート5を合成した。
GPCにより測定した側鎖型液晶性ポリアクリレート5の数平均分子量は、8,100であった。DSC測定より、ガラス転移点(Tg)は55℃であった。ホットステージ上での偏光顕微鏡観察より、Tg以上の温度でネマチック液晶相(Nm)を発現し、Nm−等方相転移温度は208℃であった。
参考例2で合成したアクリル化合物2を0.05g、参考例5で合成した側鎖型液晶性ポリアクリレート5の0.75gと、参考例6で合成したジオキセタン化合物6の0.2gを、9mlのシクロヘキサノンに溶かし、暗所でダウケミカル社製UVI−6992(50%プロピレンカーボネート溶液)の0.04g、および、界面活性剤を少量添加後、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して液晶性組成物の溶液を調製した。
すなわち、PETフィルム上の液晶性組成物層(ハイブリッドネマチック配向液晶層)上に、接着剤層1として紫外線硬化型接着剤を5μm厚となるように塗布し、TACフィルム(40μm厚)でラミネートして、TACフィルム側から紫外線を照射して接着剤を硬化させた後、PVA層およびPETフィルムを剥離し、積層体B(液晶性組成物層(ハイブリッドネマチック配向液晶層)/接着剤層1/TACフィルム)を得た。
ディスクリネーションなどがないモノドメインの均一な液晶配向が観察された。
積層体Cを正面から見たときのΔndは110nmであった。また、ラビング軸に沿って鉛直から40°傾いた場所から見たときのΔndは160nm、その反対の−40°傾いた場所から見たときのΔndは50nmと非対称であり、どの角度でもΔndが0nmになる点が存在しなかった。ゼオノアフィルム自体は、延伸前の状態では、光学的に等方性であるため、斜め方向に傾けたときのΔndは、液晶組成物層のみの光学パラメータであることから、この液晶性組成物層はネマチックハイブリッド配向構造をとっていることがわかった。平均チルト角は35度であった。
位相差フィルムDの斜め方向の位相差値を自動複屈折計を用いて測定したところ、正面から見たときのΔndは30nmであった。また、ラビング軸に沿って鉛直から40°傾いた場所から見たときのΔndは70nm、その反対の−40°傾いた場所から見たときのΔndは10nmと非対称であり、傾斜フィルムであることがわかった。
厚さ100μmのゼオノアフィルム(日本ゼオン(株)製)を15cm角に切り出し、ポリビニルアルコール(PVA,(株)クラレ製、PVA−117H)の3質量%溶液(溶媒は、水とイソプロピルアルコールの質量比7:3の混合溶媒)をスピンコート法により塗布し、50℃のホットプレートで30分乾燥した後、120℃のオーブンで10分間加熱した。この表面をレーヨン布によりラビング処理を行った。
実施例1と同様、延伸前の積層体Eと延伸後得られた位相差フィルムFの、傾斜方向の斜め位相差値のデータを重ね合わせたところ、位相差フィルムFが、正の一軸性液晶材料が傾斜配向したものとは全く異なるパラメータを有することがわかった。
実施例2にて、積層体Eを140℃に加熱しながら長手方向に15%延伸した得た位相差フィルムFのホメオトロピック配向液晶層に市販のUV硬化型接着剤(UV−3400、東亞合成(株)製)を5μmの厚さに接着剤層2として塗布し、この上に、250W・min/m2の条件でコロナ処理を施したゼオノアフィルム2(膜厚100μm、日本ゼオン(株)製)を、そのコロナ処理後30秒以内にそのコロナ処理面でラミネートし、約600mJのUV照射により該接着剤層2を硬化させた。ゼオノアフィルム/PVA層/ネマチックハイブリッド配向液晶層/接着剤層2/ゼオノアフィルム2が一体となった積層体からゼオノアフィルムおよびPVA層を剥離することにより、ネマチックハイブリッド配向液晶層/接着剤層2/ゼオノアフィルム2からなる位相差フィルムGを得た。
位相差フィルムGの斜め方向の位相差値を自動複屈折計を用いて測定したところ、正面から見たときのΔndは60nmであった。また、ラビング軸に沿って鉛直から40°傾いた場所から見たときのΔndは90nm、その反対の−40°傾いた場所から見たときのΔndは25nmと非対称であり、実施例1で作製した位相差フィルムDと同様、傾斜フィルムであることがわかった。
実施例1と同様、延伸前の積層体Eと延伸後得られた位相差フィルムGの、傾斜方向の斜め位相差値のデータを重ね合わせたところ、位相差フィルムGが、正の一軸性液晶材料が傾斜配向したものとは全く異なるパラメータを有することがわかった。
本実施例において用いた液晶表示装置の概念図については図4を、その軸構成については図5を用いて説明する。
基板14にITO等の透過率の高い材料で形成された透明電極13が設けられ、基板10にITO等の透過率の高い材料で形成された対向電極11が設けられ、透明電極13と対向電極11との間に正の誘電率異方性を示す液晶材料からなる液晶層12が挟持されている。基板10の対向電極11が形成された側の反対面に偏光板9が設けられており、基板14の透明電極13が形成された面の反対側に第1の光学異方性層15及び偏光板16が設けられている。偏光板16の背面側にはバックライト17が設けられている。
使用した液晶セル18は、液晶材料としてZLI−1695(Merck社製)を用い、液晶層厚は4.0μmとした。液晶層の基板両界面のプレチルト角は3度であり、液晶セルのΔndは略260nmであった。
液晶セル18の観察者側(図の上側)に偏光板9(厚み約100μm;住友化学(株)製SQW−062)を配置した。
また、観察者から見て液晶セル18の後方に、第1の光学異方性層15として、位相差フィルムDを配置し、更に背面に偏光板16を配置した。偏光板9及び16の吸収軸、液晶セル18の両界面のプレチルト方向、位相差フィルムD中の液晶層のチルト方向は図5に記載した条件で配置した。
図6から良好な視野角特性を持っていることが分かった。
実施例4で作製した液晶表示装置において、第1の光学異方性層15として、実施例4で用いた位相差フィルムD(延伸後:正面Δnd30nm)の代わりに、実施例1で作製した積層体C(延伸前:正面Δnd110nm)と一軸性のゼオノアフィルム(正面Δnd80nm)を直交に貼り合わせて配置した以外は、実施例4と同様にして作製した。一軸性のゼオノアと積層体Cを直交に配置することにより、正面Δndは30nmになるよう設定している。
図7は、バックライト点灯時(透過モード)での、白表示0V、黒表示5Vの透過率の比(白表示)/(黒表示)をコントラスト比として、全方位からのコントラスト比を示している。
視野角特性について、実施例4と比較例1を比較する。
全方位の等コントラスト曲線を図6と図7で比較すると、正の一軸性液晶組成物を延伸して得られた傾斜フィルムである位相差フィルムDを配置することにより、視野角特性が改善されていることが分かる。
2 円盤状液晶分子
3、4 棒状液晶分子のダイレクタ方向
5、7 円盤状液晶分子のダイレクタ方向
6、8 円盤状液晶分子の円盤面方向(ダイレクタ方向とは直交)
9、16 偏光板
10、14 基板
11 対向電極
12 液晶層
13 透明電極
15 第1の光学異方性層
17:バックライト
18 液晶セル
Claims (19)
- 液晶性組成物を液晶状態においてハイブリッドネマチック配向させた後、該配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を延伸して得られる傾斜位相差フィルム。
- 液晶性組成物が、正の一軸性の棒状液晶性組成物から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の傾斜位相差フィルム。
- 液晶性組成物が、負の一軸性の円盤状液晶性組成物から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の傾斜位相差フィルム。
- 前記ハイブリッドネマチック配向液晶層が、オキセタニル基を有する側鎖型の液晶性高分子から少なくともなる液晶性組成物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の傾斜位相差フィルム。
- 前記ハイブリッドネマチック配向液晶層が、反応性官能基を有する低分子液晶物質から少なくともなる液晶性組成物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の傾斜位相差フィルム。
- 液晶性組成物を液晶状態においてハイブリッドネマチック配向させた後、該配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層が、熱可塑性高分子フィルムの上に配向膜あるいは接着剤を介して積層一体化された積層体を、延伸して得られる傾斜位相差フィルム。
- 前記熱可塑性高分子フィルムが、シクロオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の傾斜位相差フィルム。
- 前記熱可塑性高分子フィルムが、セルロース系樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の傾斜位相差フィルム。
- (1)熱可塑性高分子フィルムの上に、液晶性組成物がハイブリッドネマチック配向を形成するための配向層を形成する第1工程、
(2)配向層上に、液晶性組成物の層を塗布し、該層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体を得る第2工程、
(3)前記の熱可塑性高分子フィルム/配向層/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体を延伸して、位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程から少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。 - (1)配向基板上に、液晶性組成物の層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を得る第1工程、
(2)前記積層体(A)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと接着せしめた後、配向基板を剥離して、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(B)を得る第2工程、
(3)前記の熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(B)を延伸して、位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程から少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。 - (1)配向基板上に、液晶性組成物の層をハイブリッドネマチック配向させた後、配向を固定化したハイブリッドネマチック配向液晶層を形成させて、配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を得る第1工程、
(2)前記の配向基板/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる積層体(A)を延伸して、積層体(E)を得る第2工程、
(3)前記積層体(E)のハイブリッドネマチック配向液晶層側を、接着剤層1を介して、熱可塑性高分子フィルムと接着せしめた後、配向基板を剥離して、熱可塑性高分子フィルム/接着剤層1/ハイブリッドネマチック配向液晶層からなる位相差フィルムを得る第3工程、
の各工程からから少なくともなることを特徴とする傾斜位相差フィルムの製造方法。 - 前記熱可塑性高分子フィルムが表面処理されていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の傾斜位相差フィルムの製造方法。
- 表面処理が、コロナ放電処理であることを特徴とする請求項12に記載の傾斜位相差フィルムの製造方法。
- 前記ハイブリッドネマチック配向液晶層が、オキセタニル基を有する側鎖型の液晶性高分子から少なくともなる液晶性組成物からなることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の傾斜位相差フィルムの製造方法。
- 前記ハイブリッドネマチック配向液晶層が、反応性官能基を有する低分子液晶物質から少なくともなる液晶性組成物からなることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の傾斜位相差フィルムの製造方法。
- 前記熱可塑性高分子フィルムが、シクロオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の傾斜位相差フィルムの製造方法。
- 前記熱可塑性高分子フィルムが、セルロース系樹脂であることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の傾斜位相差フィルムの製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の位相差フィルムと偏光素子とが積層されていることを特徴とする偏光板。
- 請求項18に記載の偏光板が、液晶セルの少なくとも片側に配されてなることを特徴とする液晶表示装置。
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