JP2009289472A - 照明システム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像センサが取得した画像データに基づいて点灯状態を制御する照明システムにおいて、点灯状態を変更しても、画像データから確実に人体検知をすることができるようにする。
【解決手段】照明システム1は、照明器具10と、画像センサ14と、画像センサ14が取得した画像データを解釈して照明器具10の点灯状態を制御する制御部15とを備える。画像センサ14は、予め設定された第1の時間間隔において画像データを取得し、制御部15は、照明器具10の点灯状態を変更する場合には、第1の時間間隔以外の第2の時間間隔において点灯状態を変更する。これにより、点灯状態の変更が画像データへノイズとして影響することを防ぐことができ、点灯状態を変化させても、画像データから確実に人体検知をすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像センサが取得する画像データに基づいて照明器具の点灯状態を制御する照明システムに関する。
従来から、画像センサで人を検知して点灯状態を制御(点灯制御)する照明システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。図9(a)(b)は、そのようなシステムにおいて画像センサが取得した画像から人体を検知する画像処理例を示す。図9(a)は、静止人体検知の場合を示す。この場合は、現在の画像と、予め撮像した基準画像とを比較して差分画像を形成し、差分画像に一定以上の差があるときに静止した人の存在を検知する。図9(b)は、動く人を検知する動作人体検知の場合を示す。この場合は、フレーム1乃至フレーム4等の画像を一定時間毎に撮像し、フレーム2とその直前のフレーム1の画像の差から動く人を検知する。フレーム3とフレーム2の画像の差、フレーム4とフレーム3の画像の差についても同様である。
また、画像センサで明るさを計測して点灯制御する照明システムが知られている。図10は、画像センサのCCD撮像素子によって撮像された画像データの例を示す。CCDによって撮像された画像データは、ドットから形成され、各ドットに明るさの情報を有している。CCDで撮像された画像データのうち計測範囲として指定した範囲について、その範囲の全ドットの明るさの平均を算出することによって明るさが計測される。
さらに、画像センサで人を検知すると共に明るさを計測して、調光率等の点灯状態を制御する照明システムも考えられる。図11は、このような照明システムの構成を示す。照明システム50は、照明器具52と、画像センサ54と、画像センサ54が取得した画像データを解釈して照明器具52の点灯状態を制御する制御部55とを備える。制御部55は、画像センサ54が取得した取得画像と基準画像とを比較し、差分が一定以上の大きさの場合に人検知の判断を行うと共に、取得画像から明るさを計測し、取得画像が暗い場合には照明器具52の調光率を上げて明るくし、取得画像が明るい場合には調光率を下げて暗くする、明るさ一定制御を行う。
図12は、このような照明システム50の調光率の時間変化例を示す。例えば、照明システム50は、5秒に1回、画像センサ54を用いて明るさを計測し、照明器具52の調光率を1秒かけて変化させる。時間間隔t11〜t12と時間間隔t13〜t14等が調光率の変化時である。明るさ一定制御を行うと、外光に応じて照明器具52の調光率が変化する。調光率変化時は、照明器具52が高調波ノイズを多く発生し、また、画像センサ54が取得する画像データの明るさが変化するため、人の誤検知が生ずる可能性がある。
図13は、取得画像に黒い小さな物体が入り込んだ場合の照明システム50の調光率の変化を示す。同図において画像の明るさをハッチング間隔で表わしている(以下、同様)。制御部55は、画像1を基準画像として記憶する。画像2に黒い小さな物体が入り込んだ場合、制御部55は、画像2と基準画像から差分画像1を生成し、差分画像1に当該物体を検知するが、物体が小さいために人とはみなさない。画像2では、黒い物体によって平均明るさが下がるため、制御部55は、照明器具52を明るく点灯制御する。その結果、画像3では画像全体が明るくなり、差分画像2の全体に差分が発生し、差分が画像全体と大きいため、人が存在するとの誤検知が生ずる。
このように、照明器具と画像センサとを備え、画像センサが取得した画像データを解釈して照明器具の点灯状態を制御する照明システムでは、外光の変化や小さな物体の移動に伴って点灯状態の調光率が変化するが、調光率変化時には画像データにノイズが発生し易く、調光率変化後には基準画像と取得した画像データの明るさが画像全体で異なるために、人の誤検知が生じ易い。
特表2004−501496号公報
本発明は、上記問題を解決するものであり、画像センサが取得した画像データに基づいて点灯状態を制御する照明システムにおいて、点灯状態を変更しても、画像データから確実に人体検知をすることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、照明器具と、画像センサと、前記画像センサが取得した画像データを解釈して前記照明器具の点灯状態を制御する制御部と、を備えた照明システムであって、前記画像センサは、予め設定された第1の時間間隔において画像データを取得し、前記制御部は、前記照明器具の点灯状態を変更する場合には、前記第1の時間間隔以外の第2の時間間隔において点灯状態を変更するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の照明システムにおいて、人が存在しない状態に相当する基準画像データを記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記第1の時間間隔において取得された画像データと、前記記憶部に記憶された基準画像データとを比較することによって、人の存在を検知するものである。
請求項1に記載の発明によれば、照明器具の点灯状態を変更する時間間隔と画像データを取得する時間間隔を分けることによって、画像データを取得するタイミングでは点灯状態が変わらないので、点灯状態の変更が画像データへノイズとして影響することを防ぐことができる。従って、明るさ一定制御等のために点灯状態を変更しても、画像データから確実に人体検知をすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、点灯状態を変更しない時間間隔において、取得した画像データと基準画像データを比較することによって人の存在を検知するので、点灯状態の変更に伴う高調波ノイズや明るさの変化による誤検知を防いで、画像データから確実に人体検知をすることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る照明システムについて図1を参照して説明する。図1は、本実施形態の照明システム1(以下、本システムという)の機能ブロックを示す。本システム1は、交流電源11から電力が供給される照明器具10と、画像センサ14と、画像センサ14が取得した画像データを解釈して照明器具10の点灯状態を制御するCPU等から成る制御部15と、記憶部16とを備える。照明器具10は、光源としての照明負荷12と、照明負荷12に流れる負荷電流を制御する点灯回路等から成る電流制御部13とを備える。画像センサ14は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS等の撮像素子141と、撮像素子141の視野範囲を決定するレンズ142とを備える。記憶部16は、制御部15が画像データ等を記憶するためのメモリである。
画像センサ14は、視野範囲の撮像によって取得した画像データを出力する。制御部15は、画像センサ14から出力される画像データ(以下、単に画像ともいう)を画像処理によって解釈してPWM(Pulse Width Modulation)信号等の制御信号を生成する。電流制御部13は、PWM信号のオンデューティに応じて照明負荷12に流れる負荷電流を制御する。負荷電流の制御は、位相制御又は振幅制御等であり、PWM信号のオンデューティが大きい程、負荷電流が大きく、調光率が高い。照明負荷12は、このような電流制御が可能な白熱球、蛍光灯、LED等である。
制御部15は、人の存在を検知して照明器具10の点灯状態を制御する。まず、制御部15は、画像センサ14の視野範囲に人が存在しない状態に相当する人基準画像を記憶部16に記憶する。次に、画像センサ14によって現在の画像を取得し、現在の画像と人基準画像のビット毎の差分をとる比較をし、差分の面積が一定以上の場合、人の存在を検知したと判断する。人の存在を検知した場合、照明器具10が消灯していれば点灯、点灯していれば点灯保持時間の延長等の制御を行う。
また、制御部15は、明るさを計測して照明器具10の点灯状態を制御する。まず、制御部15は、基準となる明るさの状態として明るさ基準画像を記憶部16に記憶する。次に、画像センサ14によって現在の画像を取得し、明るさ基準画像と現在の画像を比較し、明るさ基準画像に比べて現在の画像が暗い場合、照明器具10を明るくすることを決定し、明るさ基準画像に比べて現在の画像が明るい場合、照明器具10を暗くすることを決定し、電流制御部13に出力するPWM信号を調整する。明るさ基準画像と人基準画像とは、異なるものでもよいし、同一であってもよい。
ここで、本実施形態における点灯状態の変更について説明する。図2は本システム1における照明器具10の点灯状態の変更例を示す。横軸は時間、縦軸は点灯状態としての調光率である。本システム1は、例えば、5秒に1回、画像センサ14によって明るさを計測し、調光率を1秒かけて変更する。時間間隔t1〜t2では調光率を変更しており、画像データの取得は行わない。調光率の変更が完了後の時間t2に画像データを取得し、基準画像として記憶する。予め設定された第1の時間間隔t2〜t3において画像データを現在画像として取得し、基準画像と比較する。制御部15は、比較結果に基づいて照明器具10の点灯状態を変更する場合には、第2の時間間隔t3〜t4において点灯状態を変更する。基準画像の記憶から人検知判断の間の時間間隔t2〜t3には、人検知後の照明器具10の点灯状態の変更、及び、明るさ計測後の照明器具10の点灯状態の変更をいずれも行わないように制御する。
図3乃至図5は、照明システム1に点灯状態の変更が要求された場合の制御部15による点灯状態変更のタイミングを示す。点灯状態の変更要求は、例えば、図示しない入力手段によってユーザから制御部15に入力される。人基準画像の記憶から人検知判断の間の時間間隔では、点灯状態の変更を行わないように制御する必要がある。ところが、図3に示すように、人基準画像の記憶から人検知判断の間の時間間隔に点灯状態の変更が要求されることがありうる。その場合、図4に示すように、人検知判断の後に点灯状態を変更する。従って、人基準画像の記憶から人検知判断の間の時間間隔では点灯状態が変更されない。また、図5に示すように、点灯状態を変更した後に画像データを取得して人基準画像を記憶し直してもよい。人基準画像を記憶し直してから人検知判断の間の時間間隔では点灯状態が変更されない。
以下、制御部15による制御についてさらに説明する。図6は、明るさが変化した場合の画像データと制御との関係を示す。同図の折れ線グラフは、調光率の変化を示す(図7及び図8においても同様)。時刻T1において、図示しない点灯状態変化が完了した後に取得した画像、又は、最初に取得した画像が基準画像G1として記憶されている。画像は、所定の周期(例えば5秒)で取得する。時刻T2において、画像が取得(撮像)され、その画像(都度の画像)G2と基準画像G1とから差分画像D2が生成されて、差分画像D2の明るさが計測される。明るさは、例えば、計測範囲のドットの明るさの平均を算出して計測する。差分画像D2が暗い場合、時刻T3において照明器具10の調光率を上げる。調光率を上げている時間間隔において、画像の取得は行わない。時刻T4において、調光率の変更が完了しており、画像が取得され、基準画像G4として記憶される。時刻T2から所定の周期経過した時刻T5において、画像が取得され、その画像G5と基準画像G4とから差分画像D5が生成されて、差分画像D5の明るさが計測される。差分画像D5が明るい場合、時刻T6において照明器具10の調光率を下げる。調光率を下げている時間間隔において、画像の取得は行わない。時刻T7において、調光率の変更が完了しており、画像が取得され、基準画像G7として記憶部16に記憶される。
図7は、人の存在が変化した場合の画像データと制御との関係を示す。時刻T11において、基準画像G11が記憶されている。時刻T12において、画像が取得され、その画像G12と基準画像G11とから差分画像D12が生成されて、人の存在が検知される。人の存在が検知された場合、時刻T13において照明器具10の調光率を上げる。調光率を上げている時間間隔において、画像の取得は行わない。時刻T14において、調光率の変更が完了しており、画像が取得され、基準画像G14として記憶される。時刻T12から所定の周期経過した時刻T15において、画像が取得され、その画像G15と基準画像G14とから差分画像D15が生成されて、人の存在が検知される。人の存在が検知されなかった場合、時刻T16において照明器具10の調光率を下げる。調光率を下げている時間間隔において、画像の取得は行わない。時刻T17において、調光率の変更が完了しており、画像が取得され、基準画像G17として記憶部16に記憶される。
図8は、人が動いた場合の画像データと制御との関係を示す。時刻T21において、基準画像G21が記憶されている。時刻T22において、画像が取得され、その画像G22と基準画像G21とから差分画像D22が生成されて、人の存在が検知される。人の存在が検知された場合、時刻T23において照明器具10の調光率を上げる。調光率を上げている時間間隔において、画像の取得は行わない。時刻T24において、調光率の変更が完了しており、画像が取得され、基準画像G24として記憶される。時刻T22から所定の周期経過した時刻T25において、画像が取得され、その画像G25と基準画像G24とから差分画像D25が生成されて、人が検知される。差分画像D25から人の動きが検知された場合、人の存在が検知されたことになるので、時刻T26において照明器具10の調光率が維持される。
このように、本システム1によれば、照明器具10の点灯状態を変更する時間間隔と画像データを取得する時間間隔を分けることによって、画像データを取得するタイミングでは点灯状態が変わらないので、点灯状態の変更が画像データへノイズとして影響することを防ぐことができる。従って、明るさ一定制御等のために点灯状態を変更しても、画像データから確実に人体検知をすることができる。また、点灯状態を変更しない時間間隔において、取得した画像データと基準画像データを比較することによって人の存在を検知するので、点灯状態の変更に伴う高調波ノイズや明るさの変化による誤検知を防いで、画像データから確実に人体検知をすることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、記憶部16は、人が存在しない状態に相当する基準画像データ以外の画像データを記憶してもよい。
本発明の一実施形態に係る照明システムの機能ブロック図。 同システムにおける点灯状態の変更例を示す図。 同システムにおける点灯状態の変更要求例のタイミングチャート。 同変更要求に対する点灯状態の変更例のタイミングチャート。 同変更要求に対する別の点灯状態の変更例のタイミングチャート。 明るさが変化した場合の同システムの制御の説明図。 人の存在が変化した場合の同システムの制御の説明図。 人が動いた場合の同システムの制御の説明図。 (a)は従来の照明システムにおける画像センサを用いた静止人体検知の説明図、(b)は同画像センサを用いた動作人体検知の説明図。 同画像センサを用いた明るさ計測の説明図。 画像センサを備えた従来の照明システムの機能ブロック図。 同システムにおける調光率の時間変化例を示す図。 取得画像に黒い小さな物体が入り込んだ場合の同システムの制御の説明図。
符号の説明
1 照明システム
10 照明器具
14 画像センサ
15 制御部
16 記憶部

Claims (2)

  1. 照明器具と、画像センサと、前記画像センサが取得した画像データを解釈して前記照明器具の点灯状態を制御する制御部と、を備えた照明システムであって、
    前記画像センサは、予め設定された第1の時間間隔において画像データを取得し、
    前記制御部は、前記照明器具の点灯状態を変更する場合には、前記第1の時間間隔以外の第2の時間間隔において点灯状態を変更することを特徴とする照明システム。
  2. 人が存在しない状態に相当する基準画像データを記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記第1の時間間隔において取得された画像データと、前記記憶部に記憶された基準画像データとを比較することによって、人の存在を検知することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
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