JP2009289340A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、従来よりも小型化を実現しながら、対物レンズに対するダイナミックスキュー性能を改善できるようにする。
【解決手段】本発明は、レンズホルダ50がトラッキング方向又はフォーカシング方向へ最大可動範囲で移動した状態であっても、フォーカシング用後面コイル56L、56R及びトラッキング用後面コイル55L、55Rにとって、フォーカシング用後面マグネット74L、74R及びトラッキング用後面マグネット73の推力発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがないような相対的位置関係に配置されたことにより、不要なトルクの発生による対物レンズLEのラジアル方向の傾きを少なくしてダイナミックスキュー性能を改善することができる。
【選択図】図17
【解決手段】本発明は、レンズホルダ50がトラッキング方向又はフォーカシング方向へ最大可動範囲で移動した状態であっても、フォーカシング用後面コイル56L、56R及びトラッキング用後面コイル55L、55Rにとって、フォーカシング用後面マグネット74L、74R及びトラッキング用後面マグネット73の推力発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがないような相対的位置関係に配置されたことにより、不要なトルクの発生による対物レンズLEのラジアル方向の傾きを少なくしてダイナミックスキュー性能を改善することができる。
【選択図】図17
Description
本発明は、光ピックアップ及び光ディスク装置に関し、例えばBlu−ray Disc(登録商標)方式等に準拠したレーザ光を光ディスクの記録領域に合焦させるための対物レンズを駆動する対物レンズ駆動装置に適用して好適なものである。
従来、光ディスクに対して情報の記録、再生を行なう光ピックアップが知られている。この種の光ピックアップは、対物レンズを有する光学系と、当該対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向及び対物レンズの光軸と直交するトラッキング方向へ対物レンズを駆動変位させる対物レンズ駆動装置を有している。
光学系は、レーザ光を出射する光源と、光ディスクの記録領域にレーザ光を照射する対物レンズと、光ディスクの記録領域からの戻り光を受光するディテクタと、当該光学系を構成する各種光学部品とを有している。
対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持する可動部と、この可動部を変位可能に支持する固定部と、可動部を弾性変位可能とする複数の弾性支持部材と、可動部を対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向及び対物レンズの光軸と直交するトラッキング方向へ駆動変位する磁気回路部とを有している。
この可動部は例えば樹脂材料によって形成されており、対物レンズを保持するためのレンズホルダを有している。レンズホルダは、主面上に対物レンズの光軸が通過する開口が形成されている。
弾性支持部材は、弾性を有する金属材料により線状に形成されたサスペンションワイヤでなり、一端が可動部に固定されると共に、他端が固定部に固定されている。従って可動部は、一端及び他端に固定された複数の弾性支持部材により固定部に対し弾性変位可能に支持されている。
磁気回路部は、電磁駆動力を発生する複数の駆動用マグネット及び駆動用コイルと、磁路を構成するヨークとを有している。駆動用コイルは、フォーカシング方向及びトラッキング方向の駆動力をそれぞれ発生するためのフォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルによって構成されている。
このような対物レンズ駆動装置では、少ない面積で駆動用コイル及び駆動用マグネットが配置され、高精度な制御を行いながら対物レンズをフォーカシング方向へシフトした時に当該対物レンズのラジアル方向の傾きを少なくして所謂ラジアル方向のダイナミックスキュー性能を改善する必要がある。
この種の対物レンズ駆動装置としては、例えば図1に示すように、その磁気回路部の構成として、左右両側にフォーカシング用コイル21及び22が配置され、そのフォーカシング用コイル21とフォーカシング用コイル22との間に1つのトラッキング用コイル23が配置されたものがある。
このトラッキング用コイル23は、フォーカシング用コイル21及び22が2個配置されているのに対して1個だけが配置されている関係上、当該フォーカシング用コイル21及び22よりも僅かに大きく形成されている。
フォーカシング用コイル21と対向する位置には、フォーカシング用マグネット31が配置され、かつフォーカシング用コイル22と対向する位置には、フォーカシング用マグネット32が配置されている。
このフォーカシング用マグネット31は、上側半分がN極となり下側半分がS極となるように着磁され、これとは反対に、フォーカシング用マグネット32は上側半分がS極となり下側半分がN極となるように着磁されている。
なお、トラッキング用コイル23と対向する位置には、フォーカシング用マグネット31のN極に着磁された上側半分のN極着磁部分と、フォーカシング用マグネット32のS極に着磁された上側半分のS極着磁部分とが配置されることになるため、このN極着磁部分及びS極着磁部分がトラッキング用マグネットとして機能するようになされている。
このような配置関係の磁気回路部を有する対物レンズ駆動装置では、1つのトラッキング用コイル23を用いただけの構成であるため、従来よりも小型化することが出来るようになされている。
また、例えば図2に示すように、磁気回路部の構成としては、左右両側にトラッキング用コイル25及び26が配置され、そのトラッキング用コイル25とトラッキング用コイル26との間に1つのフォーカシング用コイル27が配置されたものがある。
このフォーカシング用コイル27は、トラッキング用コイル25及び26が2個配置されているのに対して1個だけ配置されている関係上、当該トラッキング用コイル25及び26よりも大きく形成されている。
トラッキング用コイル25の約左側半分と対向する位置には、トラッキング用マグネット35が配置され、かつトラッキング用コイル26の約右側半分と対向する位置には、トラッキング用マグネット36が配置されている。
このトラッキング用マグネット35は、上側半分がN極となり下側半分がS極となるように着磁され、同様に、トラッキング用マグネット36についても上側半分がN極となり下側半分がS極となるように着磁されている。
またフォーカシング用コイル27と対向する位置には、フォーカシング用マグネット37が配置され、その上側半分がS極となり、その下側半分がN極となるように着磁されている。
なお、このときトラッキング用コイル25の約右側半分と対向する位置であって、かつトラッキング用コイル26の約左側半分と対向する位置には、フォーカシング用マグネット37のS極着磁部分が配置されることになる。
このため、トラッキング用コイル25にとっては、トラッキング用マグネット35のN極着磁部分及びフォーカシング用マグネット37のS極着磁部分がトラッキング方向への推力発生に寄与するようになされている。
同様に、トラッキング用コイル26にとっては、トラッキング用マグネット36のN極着磁部分及びフォーカシング用マグネット37のS極着磁部分がトラッキング方向への推力発生に寄与するようになされている。
このような配置関係の磁気回路部を有する対物レンズ駆動装置では、1つのフォーカシング用コイル27を用いただけの構成であるため、従来よりも小型化することが出来るようになされている。
これらと似たような2つのフォーカス用後面コイルの間に1つのトラッキング用後面コイルが配置された磁気回路部を有する対物レンズ駆動装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-102912公報
ところで上述した図1に示すような配置関係の磁気回路部を有する対物レンズ駆動装置においては、図3に示すように、対物レンズを保持する可動部が上下方向へシフトした場合、トラッキング用コイル23が推力発生に寄与しないNS逆極性である下方のS極着磁部分及びN極着磁部分の磁界領域に侵入してしまう。
このとき対物レンズ駆動装置では、不要なトルクが発生してしまい、対物レンズをシフトさせた時のダイナミックスキューが悪化してしまうという問題があった。
従って、この対物レンズ駆動装置においては、トラッキング用コイル23の有効長を短く設定し、可動部が上下方向へシフトしたときであっても、トラッキング用コイル23の推力発生に寄与しない下方のS極着磁部分及びN極着磁部分の磁界領域に侵入しない構造とすることも考えられるが、この場合はトラッキング方向の駆動力が低下してしまう。
また、上述した図2に示すような配置関係の磁気回路部を有する対物レンズ駆動装置においては、図4に示すように、対物レンズを保持する可動部が上下方向へシフトした場合でも、トラッキング用コイル25及び26がNS逆極性である下方のS極着磁部分、N極着磁部分及びS極着磁部分の磁界領域に侵入してしまうことはない。
しかしながら、この対物レンズ駆動装置では、トラッキング用マグネット35、36及びフォーカシング用マグネット37のための大きなマグネット面積を必要とする大型化した磁気回路部を必要とすることになるので、小型化された光ピックアップ装置に搭載できなくなってしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来よりも小型化を実現しながら、対物レンズに対するダイナミックスキュー性能を改善した光ピックアップ及び光ディスク装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の光ピックアップにおいては、対物レンズをトラッキング方向及びフォーカシング方向へ駆動する対物レンズ駆動部と、当該対物レンズ駆動部を介して光源からの光ビームを光ディスクへ照射すると共に、当該光ディスクからの反射光を検出する光学回路部とを具え、対物レンズ駆動部は、光ビームを光ディスクの記録領域に集光するための対物レンズを保持するレンズホルダと、レンズホルダをトラッキング方向及びフォーカシング方向へそれぞれ揺動自在に支持するベース部と、所定のフォーカス制御電流に基づいてレンズホルダをフォーカシング方向へ駆動するためレンズホルダの一側面に2個以上設けられたフォーカシング用コイルと、所定のトラッキング制御電流に基づいてレンズホルダをトラッキング方向へ駆動するためレンズホルダの一側面に2個以上設けられたトラッキング用コイルと、ベース部に取り付けられ、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルとそれぞれ対向する位置に、少なくとも第1領域乃至第3領域に分割され隣り合う同士が互いにNS逆極性となるように着磁或いは配置されたフォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットを有するヨークとを有し、レンズホルダがトラッキング方向又はフォーカシング方向へ最大可動範囲で移動した状態であっても、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが推力の発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがないような相対的位置関係に配置されているようにした。
また本発明の光ピックアップにおいては、トラッキング用コイルはレンズホルダの側面に2個設けられたフォーカシング用コイルの内側に2個並べられ、かつフォーカシング用コイルの一部と重ね合わされた状態で配置されているようにした。
このようなフォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルと、フォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットとの相対的な位置関係により、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが推力の発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがなくなるため、不要なトルクの発生による対物レンズのラジアル方向の傾きを少なくしてダイナミックスキュー性能を改善することができる。
さらに、トラッキング用コイルの有効長を短く設定し、可動部が上下方向へシフトしたときであっても、トラッキング用コイルの推力発生に寄与しない下方のS極着磁部分及びN極着磁部分の磁界領域に侵入しない構造でありながら、トラッキング方向の駆動力を確保し、かつ従来よりも小型化することができる。
さらに本発明の光ディスク装置においては、光ディスクの記録領域へ光ビームを照射する光ピックアップと、当該光ピックアップを当該光ディスクの径方向へ駆動するトラッキング駆動部とを具え、光ピックアップは、光ビームを光ディスクの記録領域に集光するための対物レンズを保持するレンズホルダと、レンズホルダをトラッキング方向及びフォーカシング方向へそれぞれ揺動自在に支持するベース部と、所定のフォーカス制御電流に基づいてレンズホルダをフォーカシング方向へ駆動するためレンズホルダの一側面に2個以上設けられたフォーカシング用コイルと、所定のトラッキング制御電流に基づいてレンズホルダをトラッキング方向へ駆動するためレンズホルダの一側面に2個以上設けられたトラッキング用コイルと、ベース部に取り付けられ、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルとそれぞれ対向する位置に、少なくとも第1領域乃至第3領域に分割され隣り合う同士が互いにNS逆極性となるように着磁或いは配置されたフォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットを有するヨークとを有し、レンズホルダがトラッキング方向又はフォーカシング方向へ最大可動範囲で移動した状態であっても、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが推力の発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがないような相対的位置関係に配置されているようにした。
また本発明の光ディスク装置においては、トラッキング用コイルはレンズホルダの側面に2個設けられたフォーカシング用コイルの内側に2個並べられ、かつフォーカシング用コイルの一部と重ね合わされた状態で配置されているようにした。
このようなフォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルと、フォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットとの相対的な位置関係により、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが推力の発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがなくなるため、不要なトルクの発生による対物レンズのラジアル方向の傾きを少なくしてダイナミックスキュー性能を改善することができる。
さらに、トラッキング用コイルの有効長を短く設定し、可動部が上下方向へシフトしたときであっても、トラッキング用コイルの推力発生に寄与しない下方のS極着磁部分及びN極着磁部分の磁界領域に侵入しない構造でありながら、トラッキング方向の駆動力を確保し、かつ従来よりも小型化することができる。
本発明によれば、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルと、フォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットとの相対的な位置関係により、フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが推力の発生に寄与しないNS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがなくなるため、不要なトルクの発生による対物レンズのラジアル方向の傾きを少なくしてダイナミックスキュー性能を改善することができ、かくして従来よりも小型化を実現しながら、対物レンズに対するダイナミックスキュー性能を改善した光ピックアップ及び光ディスク装置を実現することができる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスク装置の全体構成
図5において、1は全体として光ディスク装置を示し、システムコントローラ2によって統括制御するようになされており、例えばBLU−ray Disc(登録商標、以下これをBDと呼ぶ)方式の光ディスク100からデータを読み出して復号化した映像音声信号を外部へ出力するようになされている。
図5において、1は全体として光ディスク装置を示し、システムコントローラ2によって統括制御するようになされており、例えばBLU−ray Disc(登録商標、以下これをBDと呼ぶ)方式の光ディスク100からデータを読み出して復号化した映像音声信号を外部へ出力するようになされている。
また光ディスク装置1は、外部から入力した映像音声信号を内部で符号化し、その結果得られる符号化データを当該光ディスク100に対して書き込み得るようになされている。
システムコントローラは、光ディスク100が装填された状態で、操作部3を介したユーザの操作に基づいて当該光ディスク100に対する再生命令を受け取ると、当該光ディスク100の記録領域である信号記録層に記録されているデータを特定するためのアドレス情報IAと共に、読出命令MRを駆動制御部4へ送出する。
駆動制御部4は、システムコントローラ2からの読出命令MRに応じて、スピンドルモータ5を制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、当該読出命令MR及びアドレス情報IAを基に送りモータ6を制御する。
これにより駆動制御部4は、光ピックアップ7を当該光ディスク100の径方向へ移動させ、当該光ディスク100の信号記録層におけるシステムコントローラ2からのアドレス情報IAに応じたトラック(以下、これを所望トラックと呼ぶ)に対してレーザ光を集光して照射させるようになされている。
このとき光ピックアップ7は、光ディスク100に照射したときのレーザ光が反射された反射レーザ光を受光し、その光量に応じた受光信号SRを信号処理部8へ送出する。
信号処理部8は、受光信号SRに基づいて所望トラックに対するレーザ光の照射位置のずれ量に応じたトラッキングエラー信号STEと、光ディスク100の信号記録層に対するレーザ光の焦点のずれ量に応じたフォーカスエラー信号SFEとを生成し、これらを駆動制御部4へ送出する。
同時に信号処理部8は、当該受光信号SRに基づいて再生RF(Radio Frequency)信号SRFを生成し、これを信号変復調部9へ送出する。
駆動制御部4は、トラッキングエラー信号STE及びフォーカスエラー信号SFEに基づいたトラッキング制御信号CT及びフォーカス制御信号CFを生成し、これらを光ピックアップ7へ送出する。光ピックアップ7は、これに応じてトラッキング制御及びフォーカス制御を行い、レーザ光の焦点を光ディスク100の所望トラックに対して合わせるようになされている。
信号変復調部9は、再生RF信号SRFに対して所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより再生データDPを生成し、これをD/A、A/D変換器11へ送出すると共に、再生RF信号SRFを基にレーザパワー信号SLPを生成してレーザ制御部10へ送出するようになされている。
レーザ制御部10は、レーザパワー信号SLPに基づいてレーザパワー制御信号CLPを生成し、これを光ピックアップ7へ送出する。光ピックアップ7は、レーザパワー制御信号CLPに応じてレーザダイオード(図示せず)から発光させるレーザ光の強度を制御し、再生に適した強度に合わせるようになされている。
D/A、A/D変換器11は、再生データDPをアナログの映像音声信号SAVに変換し、これを入出力処理部12へ送出する。入出力処理部12は、映像音声信号SAVに対してレベル調整等の信号処理を施したうえで外部モニタ(図示せず)へ送出することにより、当該映像音声信号SAVに応じた映像及び音声をユーザに対して視聴させるようになされている。
またシステムコントローラ2は、光ディスク100が装填された状態で、操作部3を介したユーザの操作に基づいて当該光ディスク100への記録命令を受け取ると、当該光ディスク100の信号記録層にデータを記録する箇所を指定するためのアドレス情報IAと共にデータ書込命令MWを駆動制御部4へ送出する。
さらにシステムコントローラ2は、外部機器(図示せず)等から入力された映像音声信号SAVに対して入出力処理部12により所定のレベル変換処理等を施させ、D/A、A/D変換器11により記録データに変換させる。
そしてシステムコントローラ2は、当該記録データに対して信号変復調部9により符号化処理及び変調処理等を施させることにより書込データDWを生成させ、これを光ピックアップ7へ送出する。このとき駆動制御部4は、アドレス情報IAに基づいて光ピックアップ7の位置を制御するようになされている。
光ピックアップ7は、これに応じて光ディスク100の信号記録層におけるアドレス情報IAに応じたトラックに対してレーザ光の焦点を合わせ、レーザ制御部10の制御によりデータの記録に適した強度に調整されたレーザ光を照射することによって、書込データDWを当該光ディスク100に書き込むようになされている。
このように光ディスク装置1は、光ピックアップ7から光ディスク100の信号記録層における所望トラックに対して焦点を合わせた最適な強度のレーザ光を照射することにより、データの記録及び再生を行い得るようになされている。
(2)光ピックアップの構成
図6及び図7に示すように光ピックアップ7は、全体として扁平に構成されたスライドベース40を中心に構成されており、当該スライドベース40に対して、対物レンズLEをトラッキング方向及びフォーカシング方向の2軸方向へ駆動する対物レンズ駆動部41(詳しくは後述する)が設けられている。
図6及び図7に示すように光ピックアップ7は、全体として扁平に構成されたスライドベース40を中心に構成されており、当該スライドベース40に対して、対物レンズLEをトラッキング方向及びフォーカシング方向の2軸方向へ駆動する対物レンズ駆動部41(詳しくは後述する)が設けられている。
また光ピックアップ7は、同様に、スライドベース40に対して、当該対物レンズ駆動部41にレーザ光を供給すると共に光ディスク100(図5)によってレーザ光が反射されたときの反射光を検出する光学回路部42が設けられている。
なお、以下では、図6及び図7において、スライドベース40の光学回路部42側を前方向、対物レンズ駆動部41側を後方向と定義し、当該対物レンズ駆動部41の対物レンズLEが上方向を向いた状態で左方向及び右方向を定義したうえで説明する。
スライドベース40は、左右方向に貫通された軸穴40A及び40Bが後側に設けられており、当該軸穴40A及び40Bに円柱状のスライド軸(図示せず)が挿通された状態で、当該スライド軸が光ディスク100の径方向と平行に光ディスク装置1の筐体に取り付けられている。
またスライドベース40の前側には、側面略コの字状でなるガイド部40Cが設けられている。このガイド部40Cは、2本目の円柱状のスライド軸(図示せず)が挿通された状態で、当該スライド軸が光ディスク100の径方向と平行に光ディスク装置1の筐体に取り付けられている。
さらにスライドベース40には、ラック爪(図示せず)が取り付けられている。該当ラック爪は送りモータ6(図5)によって回転駆動される円柱状の回転軸(図示せず)に刻み込まれた螺旋溝を螺合するようになされている。
実際上、スライドベース40は、送りモータ6(図5)によって回転軸が回転駆動されることにより、当該回転軸及びスライド軸に沿って光ディスク100の内周側(左方向)又は外周側(右方向)といった径方向(すなわちトラッキング方向)に移動されるようになされている。
一方、光学回路部42は、図示しないレーザダイオード、フォトディテクタ及びプリズム等の光学部品が所定の光路を形成するように配置されており、実際上、BDに対応した青紫色レーザ光(波長約405[nm])の発光及び受光を行い得るようになされている。
(3)対物レンズ駆動部の構成
図8及び図9に示すように、対物レンズ駆動部41は、固定部43によりサスペンションワイヤ44A〜44Dを介して、対物レンズLEを有する可動部45を揺動自在に支持するようになされている。
図8及び図9に示すように、対物レンズ駆動部41は、固定部43によりサスペンションワイヤ44A〜44Dを介して、対物レンズLEを有する可動部45を揺動自在に支持するようになされている。
固定部43は、スライドベース40(図6及び図7)に対して取付固定されると共に、4本のサスペンションワイヤ44A〜44Dにおける後側端部がそれぞれスライドベース40の所定箇所に取り付けられるようになされている。
サスペンションワイヤ44A〜44Dは、弾性を有する金属素材でなり、前側端部が可動部45に取り付けられることにより、当該可動部45を上下方向及び左右方向へほぼ平行に揺動させ得るようになされている。
またサスペンションワイヤ44A〜44Dは、それぞれ固定部43と可動部45とを電気的に接続しており、可動部45に設けられたフォーカシング用コイル及びトラッキング用コイル(詳しくは後述する)へ流す電流(すなわちトラッキング制御信号CT及びフォーカス制御信号CF)を伝送するようになされている。
可動部45の周囲には、複数のフォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネット(詳しくは後述する)を保持するための所定形状でなるヨーク46が設けられている。このヨーク46は、固定部43に対して取付固定されており、結果的にスライドベース40に対しても固定されるようになされている。
(3−1)可動部の構成
図10及び図11に示すように、可動部45は、全体として底面を開放した略箱状に樹脂材料が成型加工されてなるレンズホルダ50を中心に構成されている。
図10及び図11に示すように、可動部45は、全体として底面を開放した略箱状に樹脂材料が成型加工されてなるレンズホルダ50を中心に構成されている。
レンズホルダ50の上面50Aには、そのほぼ中央にBD用の対物レンズLEが取付固定されており、当該対物レンズLEと対応する箇所に光路をなす円形の孔が設けられている。
レンズホルダ50の前面50Bには、当該前面50Bの中央部分において下側が大きく切り欠かれた切欠部50Cが形成されており、当該切欠部50Cを介してレーザ光を通過させ得るようになされている。
またレンズホルダ50は、図7に示したように、対物レンズ駆動部41がスライドベース40に取り付けられた際に、スライドベース40の立上ミラー取付部40Dに取り付けられている立上ミラー(図示せず)を覆うようになされている。
実際上、可動部45は光学回路部42(図6及び図7)から出射されたレーザ光を、切欠部50Cを介してレンズホルダ50に覆われた立上ミラーにより上向きへ反射させ、対物レンズLEにより当該レーザ光を集光して光ディスク100へ照射させるようになされている。
また可動部45は、光ディスク100により反射された反射レーザ光を対物レンズLEによって平行光に戻し、これを立上ミラーによって前方向へ向け、レンズホルダ50の切欠部50Cを介して光学回路部42内へ入射させるようになされている。
またレンズホルダ50は、前面50Bよりも後方向へ一段下がり、切欠部50Cを挟んだ左側及び右側に設けられているコイル取付板50G及び50Hに対し、それぞれの中心軸(図示せず)が前後方向を向くようにトラッキング用前面コイル53L及び53Rが取り付けられている。
さらにレンズホルダ50は、前面50Bの下方であって、切欠部50Cを挟んだ左側及び右側に設けられたコイル取付板50E及び50Fに対し、当該トラッキング用前面コイル53L及び53Rと中心軸を所定距離だけずらし、且つ前側から見たときに当該トラッキング用前面コイル53L及び53Rとそれぞれ一部重なる位置にフォーカシング用前面コイル54L及び54Rが取り付けられている。
このフォーカシング用前面コイル54L及び54Rは、前側から見て切欠部50Cの左右に隣接し、可動部45の最も下寄りとなり且つ最も手前側となる場所に配置されている。
トラッキング用前面コイル53L及び53Rは、その中心軸が可動部45における重心とほぼ同等の高さとなり、当該中心軸がフォーカシング用前面コイル54L及び54Rの中心軸よりもそれぞれ左右方向の外側に位置し、且つ前後方向に関してフォーカシング用前面コイル54L及び54Rの直ぐ後ろとなる面に取り付けられている。
またトラッキング用前面コイル53L及び53Rは、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rよりもそれぞれ巻き数が増加されて厚くなっており、当該フォーカシング用前面コイル54L及び54Rよりも強い磁界を形成し得るようになされている。
このように可動部45は、その前面50Bにおいて、トラッキング用前面コイル53L及び53Rの内側で、その一部が互いに重なるようにフォーカシング用前面コイル54L及び54Rが配置されたことにより、左右方向への小型化に寄与するようになされている。
一方、図11に示すようにレンズホルダ50は、後面50Dの下方に設けられたコイル取付板50Iの中央部分において、それぞれの中心軸(図示せず)が前後方向を向くようにトラッキング用後面コイル55L及び55Rが並べられた状態で取り付けられている。
このトラッキング用後面コイル55L及び55Rは、トラッキング用前面コイル53L及び53Rと同様に、その中心軸が可動部45における重心とほぼ一致する高さとなるように配置されている。
またレンズホルダ50は、コイル取付板50Iの左右両側にコイル取付板50J及び50Kが設けられており、当該コイル取付板50J及び50Kに対し、当該トラッキング用後面コイル55L及び55Rの中心軸から所定距離だけずらし、且つ後側から見たときに当該トラッキング用後面コイル55L及び55Rとそれぞれ一部重なるようにフォーカシング用後面コイル56L及び56Rが取り付けられている。
このフォーカシング用後面コイル56L及び56Rは、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rに対してほぼ前後対称となる位置、すなわち可動部45の最も下寄りとなり且つ最も後ろ寄りとなる場所に配置されている。
因みに、フォーカシング用前面コイル54L及び54R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rは、可動部45の最も下寄りとなる位置に取り付けられていることにより、当該可動部45の前側及び後側の重量バランスや、比較的重量を有する対物レンズLEとの重量的なバランスを図るようになされている。
なお、トラッキング用後面コイル55L及び55Rは、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rよりもそれぞれ巻き数が増加されて厚くなっており、当該フォーカシング用後面コイル56L及び56Rよりも強い磁界を形成し得るようになされている。
また可動部45は、その後面50Dにおいて、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rの内側で、その一部が互いに重なるようにトラッキング用後面コイル55L及び55Rが配置されたことにより、左右方向への小型化に寄与するようになされている。
さらに可動部45では、前面50Bのトラッキング用前面コイル53L及び53Rと、後面50Dのトラッキング用後面コイル55L及び55Rとが同一構造及び同一特性を持ち、前面50Bのフォーカシング用前面コイル54L及び54Rと、後面50Dのフォーカシング用後面コイル56L及び56Rとが同一構造及び同一特性を持ち、かつ同一の重なり具合で配置されている。
この場合、可動部45は、前面50Bがトラッキング用前面コイル53L及び53Rの内側にフォーカシング用前面コイル54L及び54Rが配置されるのに対し、後面50Dがフォーカシング用後面コイル56L及び56Rの内側にトラッキング用後面コイル55L及び55Rが配置されるという配置関係以外は全く同じである。
従って可動部45は、前面50Bにおける磁気回路部分と、後面50Dにおける磁気回路部分とがほぼ同じ磁気回路特性を有することになるため、推力発生に関して前後のバランスに優れた構造となっている。
ところで、図7及び図8と対応し、ヨーク46を省略した図12及び図13に示すように、可動部45は後側からサスペンションワイヤ44A〜44Dによって支持されるようになされている。
また、トラッキング用前面コイル53L及び53R、トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用前面コイル54L及び54R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rは、それぞれサスペンションワイヤ44A〜44Cと電気的に接続されている。
従って、トラッキング用前面コイル53L及び53R、トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用前面コイル54L及び54R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rは、サスペンションワイヤ44A〜44Cを介して固定部43側から電流(すなわちトラッキング制御信号CT及びフォーカス制御信号CF)が供給されたとき、当該電流に応じた磁界を形成するようになされている。
かくして可動部45は、固定部43側から供給されたトラッキング制御信号CT及びフォーカス制御信号CFの電流に応じて発生したトラッキング方向及びフォーカシング方向への推力により揺動するようになされている。
(3−2)ヨークの構成
図14乃至図16に示すように、ヨーク46は、金属平板が所定形状に切り抜かれ、側面略コの字状に折り曲げられて構成されており、内部に可動部45よりも一回り大きい空間を形成することにより、当該可動部45を内部で揺動させ得るようになされている。
図14乃至図16に示すように、ヨーク46は、金属平板が所定形状に切り抜かれ、側面略コの字状に折り曲げられて構成されており、内部に可動部45よりも一回り大きい空間を形成することにより、当該可動部45を内部で揺動させ得るようになされている。
ヨーク46の底面46Aは、右側及び左側を一部残して中央部分が大きく刳り抜かれており、対物レンズ駆動部41がスライドベース40に取り付けられた際、立上ミラー取付部40D、当該立上ミラー取付部40Dを支持する支持部40E1及び40E2(図7)、立上ミラー取付部40Dに取り付けられた立上ミラーと干渉しないようになされている。
ヨーク46の前面46Bは、レンズホルダ50の前面50B(図10)と同様、その中央下部が切り欠かれており、レーザ光を通過させ得るようになされている。
また、図14及び図16に示したように、ヨーク46における前面46Bの内面側には、可動部45のトラッキング用前面コイル53L及び53Rと対向した位置にトラッキング用前面マグネット70L及び70Rがそれぞれ取り付けられている。
同様に、ヨーク46における前面46Bの内面側には、可動部45のフォーカシング用前面コイル54L及び54Rと対向した位置にフォーカシング用前面マグネット71L及び71Rがそれぞれ取り付けられている。
また、ヨーク46における後面46Cの内側には、当該後面46Cから所定距離だけ離れた位置に設けられているプレート72に対し、可動部45のトラッキング用後面コイル55L及び55Rと対向するように1つのトラッキング用後面マグネット73が取り付けられている。
同様に、ヨーク46における後面46Cの内側には、当該プレート72に対して、可動部45のフォーカシング用後面コイル56L及び56Rと対向するようにフォーカシング用後面マグネット74L及び74Rがそれぞれ取り付けられている。
ところでヨーク46の底面46Aは、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rの近傍である底端部46A1及び46A2だけが他の部分よりも所定高さだけ下方向へ落とし込まれている。
これに対してヨーク46では、フォーカシング用後面マグネット74L及び74Rの近傍である底端部46A3及び46A4と底面46Aとが同一の高さで形成されているものの、図16に示したようにフォーカシング用後面マグネット74L及び74Rの下端が底端部46A1及び46A2の底面から僅かに突出している。
但し、フォーカシング用後面マグネット74L及び74Rの下端と、底端部46A1及び46A2の底面及びフォーカシング用前面マグネット71L及び71Rの下端とは全て同じ高さになっている。
因みにスライドベース40(図7)では、ヨーク46の底端部46A1及びA2、フォーカシング用後面マグネット74L及び74Rの下端と対応する部分に孔部40F1〜40F4が設けられており、当該ヨーク46がスライドベース40に取り付けられた際、相互に干渉することがないようになされている。
このようにヨーク46は、レンズホルダ50の前方向に取り付けられたトラッキング用前面コイル53L及び53Rやフォーカシング用前面コイル54L及び54Rとそれぞれ対応する位置に、トラッキング用前面マグネット70L及び70R、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rがそれぞれ取り付けられることにより、トラッキング用又はフォーカシング用の磁界を形成するようになされている。
同様にヨーク46は、レンズホルダ50の後方向に取り付けられたトラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rとそれぞれ対応する位置に、トラッキング用後面マグネット73、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rがそれぞれ取り付けられることにより、トラッキング用又はフォーカシング用の磁界を形成するようになされている。
これにより対物レンズ駆動部41は、可動部45のレンズホルダ50に取り付けられたトラッキング用前面コイル53L及び53R、トラッキング用後面コイル55L及び55Rに対して、トラッキング制御信号CTに応じた電流を供給したとき、当該可動部45に対する左右方向の推力を発生させ、かくして可動部45をトラッキング方向へ駆動し得るようになされている。
また対物レンズ駆動部41は、可動部45のレンズホルダ50に取り付けられたフォーカシング用前面コイル54L及び54R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rに対して、フォーカス制御信号CFに応じた電流を供給したとき、当該可動部45に対する上下方向の推力を発生させ、かくして可動部45をフォーカシング方向へ駆動し得るようになされている。
(3−3)コイルとマグネットとの相対的位置構成
実際上、対物レンズ駆動部41におけるレンズホルダ50の後方向に取り付けられたフォーカシング用後面コイル56L及び56R、トラッキング用後面コイル55L及び55Rと、ヨーク46のフォーカシング用後面マグネット74L及び74R、トラッキング用後面マグネット73との相対的位置関係を図17に示す。
実際上、対物レンズ駆動部41におけるレンズホルダ50の後方向に取り付けられたフォーカシング用後面コイル56L及び56R、トラッキング用後面コイル55L及び55Rと、ヨーク46のフォーカシング用後面マグネット74L及び74R、トラッキング用後面マグネット73との相対的位置関係を図17に示す。
この場合、可動部45のフォーカシング用後面コイル56L及び56Rと、ヨーク46のフォーカシング用後面マグネット74L及び74Rとが対向するように配置され、可動部45に対してフォーカシング方向の推力を発生させるようになされている。
また、可動部45のトラッキング用後面コイル55L及び55Rと、ヨーク46のトラッキング用後面マグネット73におけるN極着磁部分とが対向するように配置される。
このとき、トラッキング用後面コイル55Lの約左側半分とフォーカシング用後面マグネット74LのS極着磁部分とが対向し、かつトラッキング用後面コイル55Rの約右側半分がフォーカシング用後面マグネット74RのS極着磁部分と対向するように配置される。
これにより、ヨーク46のトラッキング用後面マグネット73のN極着磁部分と、フォーカシング用後面マグネット74L及びフォーカシング用後面マグネット74RのS極着磁部分とによってトラッキング用の磁界が形成され、可動部45に対してトラッキング方向の推力を発生させるようになされている。
すなわち対物レンズ駆動部41では、2つのフォーカシング用後面コイル56L及び56Rの内側に、フォーカシング用後面マグネット74LのS極着磁部分を第1の磁界領域とし、トラッキング用後面マグネット73におけるN極着磁部分を第2の磁界領域とし、フォーカシング用後面マグネット74RのS極着磁部分を第3の磁界領域として用いることによりトラッキング方向へ推力を発生させる2つのトラッキング用後面コイル55L及び55Rが配置されていることを特徴としている。
このとき対物レンズ駆動部41では、フォーカシング方向及びトラッキング方向の推力を発生させ、可動部45が最大可能範囲内で揺動しても、可動部45のトラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rが、本来の推力発生には寄与しないNS逆極性である隣の磁界領域へ侵入し得ないように配置されている。
すなわち対物レンズ駆動部41は、フォーカシング方向及びトラッキング方向の推力によって可動部45が最大可能範囲内の破線で示す位置まで揺動したときでも、トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rが隣の磁界領域へ侵入することがない相対的位置関係に、トラッキング用後面マグネット73、フォーカシング用後面マグネット74L及び74Rが予め配置されている。
また、対物レンズ駆動部41におけるレンズホルダ50の前方向に取り付けられたトラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rと、ヨーク46のトラッキング用前面マグネット70L及び70R、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rとの相対的位置関係を図18に示す。
この場合、可動部45のフォーカシング用前面コイル54L及び54Rと、ヨーク46のフォーカシング用前面マグネット71L及び71Rとが対向するように配置され、フォーカシング方向の推力を発生させるようになされている。
また、可動部45のトラッキング用前面コイル53L及び53Rと、ヨーク46のトラッキング用前面マグネット70L及び70Rとが対向するように配置される。
特に、トラッキング用前面コイル53Lの約左側半分と、ヨーク46のトラッキング用前面マグネット70LにおけるS極着磁部分とが対向するように配置され、トラッキング用前面コイル53Rの約右側半分と、ヨーク46のトラッキング用前面マグネット70RにおけるS極着磁部分とが対向するように配置される。
同時に、トラッキング用前面コイル53Lの約右側半分とフォーカシング用前面マグネット71LのN極着磁部分とが対向し、かつトラッキング用前面コイル53Rの約左側半分がフォーカシング用前面マグネット71RのN極着磁部分と対向するように配置される。
これにより、ヨーク46のトラッキング用前面マグネット70L及び70RのS極着磁部分と、フォーカシング用前面マグネット71L及び71RのN極着磁部分とによってトラッキング用の磁界が形成され、可動部45に対してトラッキング方向の推力を発生させるようになされている。
このとき対物レンズ駆動部41では、フォーカシング方向及びトラッキング方向の推力を発生させ、可動部45が最大可能範囲内で揺動しても、可動部45のトラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが、本来の推力発生には寄与しないNS逆極性である隣の磁界領域へ侵入し得ないように配置されている。
すなわち対物レンズ駆動部41は、フォーカシング方向及びトラッキング方向の推力によって可動部45が最大可能範囲内の破線で示す位置まで揺動したときでも、トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが隣の磁界領域へ侵入することがない相対的位置関係に、トラッキング用前面マグネット70L及び70R、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rが予め配置されている。
これにより対物レンズ駆動部41は、図19(A)及び図20(A)に示すように、可動部45をトラッキング方向へシフトしたときでも、フォーカシング用後面コイル56L及び56R、トラッキング用後面コイル55L及び55R、トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが、本来の推力発生には寄与しないNS逆極性である隣の磁界領域へ侵入することを回避し得るようになされている。
また対物レンズ駆動部41は、図19(B)及び図20(B)に示すように、可動部45をフォーカシング方向へシフトしたときでも、フォーカシング用後面コイル56L及び56R、トラッキング用後面コイル55L及び55R、トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが、本来の推力発生には寄与しないNS逆極性である隣の磁界領域へ侵入することを回避し得るようになされている。
(4)対物レンズ駆動部における高次共振対策構造
ところで対物レンズ駆動部41では、高い周波数領域にまで及ぶ広い駆動周波数帯域において可動部45を高精度に移動制御することが必要であり、その際、弾性変位可能に支持されている可動部45の剛性不足による高次弾性共振(以下、これを単に高次共振と呼ぶ)が問題となる。
ところで対物レンズ駆動部41では、高い周波数領域にまで及ぶ広い駆動周波数帯域において可動部45を高精度に移動制御することが必要であり、その際、弾性変位可能に支持されている可動部45の剛性不足による高次弾性共振(以下、これを単に高次共振と呼ぶ)が問題となる。
図21は、従来の対物レンズ駆動装置におけるフォーカシング方向の周波数特性を示すグラフであり、横軸が可動部の駆動周波数であり、縦軸が対物レンズLEのフォーカシング方向の変位量に相当するゲインである。
一般的に対物レンズ駆動装置では、バネ系の伝達特性を持っているため、1次共振周波数よりも高い周波数帯では40[dB/dec]で減衰する特性が基本となっている。
しかしながら、実際の対物レンズ駆動装置では、数十[KHz]程度の周波数において高次共振ピークが発生する。図21の例では、周波数aの高次共振周波数cのときだけでなく、高次共振周波数dのときにもゲインbとなる高次共振ピークが発生しているため、安定に可動部を駆動制御できる周波数帯域としては、少なくとも周波数aよりも低い周波数帯域ということになる。
従って一般的に対物レンズ駆動装置では、この高次共振ピークのゲインの大きさ、及び高次共振ピークの出現する周波数によって可動部に対する駆動周波数帯域が制限されることになる。
このため対物レンズ駆動装置では、可動部に対する駆動周波数帯域を広くするために、高次共振ピークの周波数を更に高くするか、高次共振ピークのゲインの大きさを減らす必要がある。
一般的に、高次共振ピークが出現する周波数を高くするため、フォーカシング用コイルが巻かれる可動部の材料としてヤング率が高く且つ軽いものが選択される。また、可動部の剛性を上げるため、当該可動部には貫通孔及び切り欠き等が設けられていない方が好ましい。
しかしながら光ディスク装置1においては、近年の光ピックアップ7の薄型化に伴って、対物レンズ駆動部41における可動部45の下側に配置される光路、立上ミラー、プリズム等との干渉を回避すべく切欠部50Cが設けられた結果、剛性不足による新たな高次共振ピークが発生し、可動部45を安定した状態で駆動することが困難になっている。
そこで光ディスク装置1の光ピックアップ7では、図22に示すように対物レンズ駆動部41におけるレンズホルダ50の内側であって、コイル取付板50E及び50Fに対して、切欠部50Cを介した光路や立上ミラー(図示せず)を物理的に妨げることのない形状の補強リブ80が取り付けられている。
この補強リブ80は、コイル取付板50E及び50Fの裏側に貼り付けられ、当該コイル取付板50E及び50Fの曲げ剛性を向上させることにより、切欠部50Cを支点として発生する高次共振周波数のゲインを減退し得るようになされている。
なお補強リブ80は、コイル取付板50E及び50Fの裏側に貼り付けられる部分の一部が肉抜き構造とされている。これにより対物レンズ駆動部41は、補強リブ80によってレンズホルダ50の曲げ剛性を向上させつつ軽量化を図り、剛性アップと軽量化という相反する目的をバランス良く実現しながら極力軽量化し得るようになされている。
また対物レンズ駆動部41は、補強リブ80の形状及びその部材の曲げ剛性を調整することにより、高次共振周波数cにおいてレンズホルダ50の切欠部50Cを支点としてコイル取付板50E及び50Fが対物レンズLEと同相で振動し、もう一方の高次共振周波数dにおいてコイル取付板50H、50I及び50Jが対物レンズLEと逆相で振動するようになされている。
図23は、補強リブ80が取り付けられたレンズホルダ50を有する対物レンズ駆動部41のフォーカシング方向における周波数特性を実線で示したグラフであり、この場合も横軸が可動部45の駆動周波数であり、縦軸が対物レンズLEのフォーカシング方向の変位量に相当するゲインである。
なお、図23には、補強リブ80が取り付けられていない従来の対物レンズ駆動装置における可動部の周波数特性(図21と同じ)が破線で併記されており、2つの高次共振周波数c(17[KHz])及び高次共振周波数d(23[KHz])のときにゲインbとなる大きな高次共振ピークが現れている。
この場合、高次共振周波数c(17[KHz])と、高次共振周波数d(23[KHz])とで生じた2つのゲインbは互いに逆相であるが、高次共振周波数c(17[KHz])と、高次共振周波数d(23[KHz])とが離れ過ぎているために互いに打ち消し合うことはない。
これに対して補強リブ80が取り付けられたレンズホルダ50を有する対物レンズ駆動部41では、補強リブ80によってコイル取付板50E及び50Fの曲げ剛性を向上させる一方、補強リブ80を取り付けていないコイル取付板50I、50J及び50Kの曲げ剛性については向上させることがない。
従って対物レンズ駆動部41では、シフト後の高次共振周波数c´と高次共振周波数d´との間隔が近づき、レンズホルダ50の切欠部50Cを支点としてコイル取付板50E及び50Fが対物レンズLEと同相で振動しているのに対し、高次共振周波数dにおいてコイル取付板50I、50J及び50Kが対物レンズLEと逆相で振動しているため、互いの振動成分を打ち消し合って、高次共振周波数c´及びd´において従来よりもゲインが減退する。
実際上、この場合の対物レンズ駆動部41では、高次共振周波数c´と高次共振周波数d´との間隔が5[KHz]以下となったときに、高次共振周波数c´及び高次共振周波数d´における高次共振ピークを従来よりも大幅に低減し得るようになされている。
これにより対物レンズ駆動装置41は、レンズホルダ50に大きな切欠部50Cが設けられており、可動部45全体としての曲げ剛性が十分に確保し得ない場合でも、補強リブ80を介して、互いに逆相となる高次共振周波数c´と高次共振周波数d´とにおける2つの共振ピークを近づけることによりゲインを減退させ、全体として高次共振ピークを低減することができるようになされている。
この結果、対物レンズ駆動装置41は、可動部45を安定した状態で駆動制御することのできる駆動周波数の帯域幅を拡大し得、かくして光ディスク100に対するデータの高速度な記録又は再生を安定的に実行し得るようになされている。
(5)動作及び効果
以上の構成において、光ディスク装置1の光ピックアップ7は、対物レンズ駆動部41の可動部45におけるレンズホルダ50の後面50Dに対して、外側にフォーカシング用後面コイル56L及び56Rが配置され、かつその内側で、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rが上側となり、その一部が重なるような下側にトラッキング用後面コイル55L及び55Rが配置されている。
以上の構成において、光ディスク装置1の光ピックアップ7は、対物レンズ駆動部41の可動部45におけるレンズホルダ50の後面50Dに対して、外側にフォーカシング用後面コイル56L及び56Rが配置され、かつその内側で、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rが上側となり、その一部が重なるような下側にトラッキング用後面コイル55L及び55Rが配置されている。
従って光ディスク装置1の光ピックアップ7は、可動部45に対して、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rと、トラッキング用後面コイル55L及び55Rとがそれぞれ重ねられることなく取り付けられた場合に比して、各コイル同士の取付に必要な面積を小さくすることができ、かくして可動部45を全体的に小型化及び軽量化することができる。
また、光ディスク装置1の光ピックアップ7は、対物レンズ駆動部41の可動部45におけるレンズホルダ50の前面50Bに対して、切欠部50Cを両側から挟むように、外側にトラッキング用前面コイル53L及び53Rが配置され、かつその内側で切欠部50Cの周囲と隣接するように、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが、その一部をトラッキング用前面コイル53L及び53Rの上側から重ねるようにして配置されている。
従って光ディスク装置1の光ピックアップ7は、可動部45に対して、トラッキング用前面コイル53L及び53Rとフォーカシング用前面コイル54L及び54Rとがそれぞれ重ねられることなく取り付けられた場合に比して、各コイル同士の取付に必要な面積を小さくすることができ、かくして可動部45を全体的に小型化及び軽量化することができる。
この光ディスク装置1の光ピックアップ7は、対物レンズ駆動部41の可動部45におけるトラッキング用前面コイル53L及び53Rと、トラッキング用後面コイル55L及び55Rとに対してトラッキング制御信号CTに応じた電流を供給することにより、当該可動部45に対してトラッキング方向の推力を発生させ、かくして可動部45をトラッキング方向へほぼ平行に移動させることができる。
また光ディスク装置1の光ピックアップ7は、対物レンズ駆動部41の可動部45におけるフォーカシング用前面コイル54L及び54Rと、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rとに対してフォーカス制御信号CFに応じた電流を供給することにより、当該可動部45に対してフォーカシング方向の推力を発生させ、かくして可動部45をフォーカシング方向へほぼ平行に移動させることができる。
この光ディスク装置1の光ピックアップ7では、対物レンズ駆動部41の可動部45をレンズホルダ50の後面50D側から見たとき、フォーカシング方向及びトラッキング方向への推力によって最大可能範囲内の破線で示す位置まで揺動することがある(図17)。
しかしながら対物レンズ駆動部41は、トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rが隣の磁界領域へ侵入することがないような相対的位置関係に、当該トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rと、当該トラッキング用後面マグネット73、フォーカシング用後面マグネット74L及び74Rとが予め配置されている。
同様に、光ディスク装置1の光ピックアップ7では、対物レンズ駆動部41の可動部45をレンズホルダ50の前面50B側から見たとき、フォーカシング方向及びトラッキング方向の推力によって最大可能範囲内の破線で示す位置まで揺動することがある(図18)。
しかしながら対物レンズ駆動部41は、トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが隣の磁界領域へ侵入することがないような相対的位置関係に、当該トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rと、当該トラッキング用前面マグネット70L及び70R、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rとが予め配置されている。
これにより対物レンズ駆動部41では、最大可能範囲内でフォーカシング方向及びトラッキング方向へ可動部45を揺動させたときであっても、不要なトルクが発生することを予め回避し、対物レンズLEをシフトさせた時のダイナミックスキュー性能を従来よりも格段に改善することができる。
さらに光ディスク装置1の光ピックアップ7は、対物レンズ駆動部41の可動部45における前面50Bのトラッキング用前面コイル53L及び53Rと、後面50Dのトラッキング用後面コイル55L及び55Rとが同一構造及び同一特性を持ち、前面50Bのフォーカシング用前面コイル54L及び54Rと、後面50Dのフォーカシング用後面コイル56L及び56Rとが同一構造及び同一特性を持ち、かつ同一の重なり具合で配置されている。
従って光ディスク装置1の光ピックアップ7は、可動部45は、前面50Bにおける磁気回路部分と、後面50Dにおける磁気回路部分とがほぼ同じ磁気回路特性を有することになるため、前後で同等の推力を発生し得、かくして不要なトルクの発生を未然に防止することができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置1の光ピックアップ7は、可動部45がフォーカシング方向やトラッキング方向へ移動したときに、当該可動部45を駆動するためのコイルとマグネットとの相対的位置関係が、本来の推力発生に寄与しないNS逆極性である隣の磁界領域へ侵入することがないように設定した。
これにより光ディスク装置1の光ピックアップ7は、可動部45に対して推力を発生させた時に、不要なトルクの発生を未然に防止し、対物レンズLEをラジアル方向へシフトしたときのダイナミックスキュー性能を従来よりも大幅に改善することができる。
(6)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、光ディスク100に対して情報の記録、再生を行なう光ピックアップ7を対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光磁気ディスクに対して情報の記録、再生を行う光ピックアップを対象とするようにしても良い。
なお上述の実施の形態においては、光ディスク100に対して情報の記録、再生を行なう光ピックアップ7を対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光磁気ディスクに対して情報の記録、再生を行う光ピックアップを対象とするようにしても良い。
また上述の実施の形態においては、BLU−ray Disc(登録商標、以下これをBDと呼ぶ)方式の光ディスク100を用い、光ピックアップ7の光学回路部42によりBDに対応した青紫色レーザ光(波長約405[nm])の発光及び受光を行い得るようにした場合について述べた。
しかしながら、本発明はこれに限らず、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)の光ディスク100を用い、光ピックアップ7の光学回路部42によりCD、DVDに対応した赤色レーザ光(波長約780[nm]及び約650[nm])の発光及び受光を行い得るようにしても良く、またBDに対応した青紫色レーザ光の発光及び受光と、CD及びDVDに対応した赤色レーザ光の発光及び受光との双方を行い得るようにしても良い。
この場合、光ピックアップ7の対物レンズ駆動部41では、BD用の対物レンズLEに代えて、若しくはBD用対物レンズ52と共にCD/DVD用対物レンズが設けられたレンズホルダ50を用いるようにすれば良い。
さらに上述の実施の形態においては、レンズホルダ50の後方向側でトラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rが隣の磁界領域へ侵入することがないような相対的位置関係に配置すると共に、前方向側でトラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rが隣の磁界領域へ侵入することがないような相対的位置関係に配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、対物レンズ駆動部41ではレンズホルダ50の後方向側又は前方向側の何れか一方だけを、上述したような相対的位置関係に配置するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、レンズホルダ50の前面50Bに対し、トラッキング用前面コイル53L及び53Rよりも手前側となるようにフォーカシング用前面コイル54L及び54Rが取り付けられるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、レンズホルダ50の前面50Bに対し、トラッキング用前面コイル53L及び53Rがフォーカシング用前面コイル54L及び54Rよりも手前側となるように取り付けられるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rをレンズホルダ50の最下部に取り付けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、トラッキング用前面コイル53L及び53R、フォーカシング用前面コイル54L及び54Rをレンズホルダ50における上下方向の中央部や上部に取り付けるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rをレンズホルダ50の最下部に取り付けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、トラッキング用後面コイル55L及び55R、フォーカシング用後面コイル56L及び56Rをレンズホルダ50における上下方向の中央部や上部に取り付けるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、可動部45の上下方向に関して、トラッキング用後面コイル55L及び55Rと、トラッキング用前面コイル53L及び53Rとを、その中心軸が可動部45における重心とほぼ一致する高さとなるように配置されるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、トラッキング用後面コイル55L及び55Rと、トラッキング用前面コイル53L及び53Rとを、その中心軸が可動部45における重心と異なる高さとなるように配置されるようにしても良く、また各コイルの高さがそれぞれ異なっていても良い。
この場合、トラッキング用後面コイル55L及び55Rと、トラッキング用前面コイル53L及び53Rとのそれぞれの高さやコイルの巻き数が予め調整されることにより、推力の合力が可動部における重心とほぼ一致することが望ましい。
さらに上述の実施の形態においては、ヨーク46に取り付けられるトラッキング用前面マグネット70L及び70R、フォーカシング用前面マグネット71L及び71Rの磁極を図14及び図16に示した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図14及び図16に示した磁極とは反対となるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、ヨーク46に取り付けられるトラッキング用後面マグネット72、フォーカシング用後面マグネット74L及び74Rの磁極を図15に示した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図15に示した磁極とは反対となるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、各マグネットを略直方体形状に構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば各マグネットを断面5面対形状や断面6面対形状とする等、所望の磁界を形成し得る任意の形状に構成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、対物レンズ駆動部41の可動部45をフォーカシング方向及びトラッキング方向の2方向へ平行移動させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、固定部43に前後方向の回転軸を設け、当該回転軸を中心に左右(チルト方向)に傾くようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、レーザ光を通過させる切欠部50Cをレンズホルダ50の前面50Bに設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、レーザ光を通過させる切欠部を左右の側面や後面50D等の他の面に設けるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、サスペンションワイヤ44A〜44Dをほぼ直線状とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、可動部45の突出部分や他の部位との干渉を避けるような形状に折り曲げられたり、円弧状に湾曲されるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、対物レンズ駆動部としての対物レンズ駆動部41と、光学回路部としての光学回路部42とによって本発明の光ピックアップとしての光ピックアップ7を構成するようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、その他種々の形状及び構造でなる対物レンズ駆動部と、光学回路部とによって本発明の光ピックアップを構成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光ピックアップと、トラッキング駆動部とによって本発明の光ディスク装置としての光ディスク装置1を構成するようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、その他種々の形状及び構造でなる光ピックアップと、トラッキング駆動部とによって本発明の光ディスク装置を構成するようにしても良い。
本発明の光ピックアップ及び光ディスク装置は、例えば種々の方式の光ディスクに対応した種々の光ディスク装置に利用することができる。
1……光ディスク装置、2……システムコントローラ、3……操作部、4……駆動制御部、5……スピンドルモータ、6……送りモータ、7……光ピックアップ、8……信号処理部、9……信号変復調部、10……レーザ制御部、11……D/A、A/D変換器、12……入出力処理部、40……スライドベース、41……対物レンズ駆動部、42……光学回路部、43……固定部、45……可動部、46……ヨーク、47……フィルム状配線材、50……レンズホルダ、53L、53R……トラッキング用前面コイル、54L、54R……フォーカシング用前面コイル、55L、55R……トラッキング用後面コイル、56L、56R……フォーカシング用後面コイル、70L、70R……トラッキング用前面マグネット、71L、71R……フォーカシング用前面マグネット、72……プレート、73……トラッキング用後面マグネット、74L、74R……フォーカシング用後面マグネット、80……補強リブ、100……光ディスク、LE……対物レンズ。
Claims (6)
- 対物レンズをトラッキング方向及びフォーカシング方向へ駆動する対物レンズ駆動部と、当該対物レンズ駆動部を介して光源からの光ビームを光ディスクへ照射すると共に、当該光ディスクからの反射光を検出する光学回路部とを具え、
上記対物レンズ駆動部は、
上記光ビームを上記光ディスクの記録領域に集光するための上記対物レンズを保持するレンズホルダと、
上記レンズホルダを上記トラッキング方向及び上記フォーカシング方向へそれぞれ揺動自在に支持するベース部と、
所定のフォーカス制御電流に基づいて上記レンズホルダを上記フォーカシング方向へ駆動するため上記レンズホルダの一側面に2個以上設けられたフォーカシング用コイルと、
所定のトラッキング制御電流に基づいて上記レンズホルダを上記トラッキング方向へ駆動するため上記レンズホルダの一側面に2個以上設けられたトラッキング用コイルと、
上記ベース部に取り付けられ、上記フォーカシング用コイル及び上記トラッキング用コイルとそれぞれ対向する位置に、少なくとも第1領域乃至第3領域に分割され隣り合う同士が互いにNS逆極性となるように着磁或いは配置されたフォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットを有するヨークと
を有し、
上記レンズホルダが上記トラッキング方向又は上記フォーカシング方向へ最大可動範囲で移動した状態であっても、上記フォーカシング用コイル及び上記トラッキング用コイルが推力の発生に寄与しない上記NS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがないような相対的位置関係に配置されている
光ピックアップ。 - 上記トラッキング用コイルは、上記レンズホルダの側面に2個以上設けられた上記フォーカシング用コイルの内側に複数個並べられた状態で配置されている
請求項1に記載の光ピックアップ。 - 上記トラッキング用コイルは、上記フォーカシング用コイルの一部と重ね合わされた状態で配置されている
請求項2に記載の光ピックアップ。 - 上記レンズホルダは、上記光ビームの光軸を通過する光路を遮らない切欠部が少なくとも1箇所設けられ、当該切欠部を避けた両側に上記フォーカシング用コイル及び上記トラッキング用コイルが配置されている
請求項2に記載の光ピックアップ。 - 上記レンズホルダは、上記一側面の反対側となる他側面に対して、上記フォーカシング用コイル及び上記トラッキング用コイルとその配置は異なるが同一特性でなる第2フォーカシング用コイル及び第2トラッキング用コイルが配置されている
請求項2に記載の光ピックアップ。 - 光ディスクの記録領域へ光ビームを照射する光ピックアップと、当該光ピックアップを当該光ディスクの径方向へ駆動するトラッキング駆動部とを具え、
上記光ピックアップは、
上記光ビームを上記光ディスクの記録領域に集光するための上記対物レンズを保持するレンズホルダと、
上記レンズホルダをトラッキング方向及びフォーカシング方向へそれぞれ揺動自在に支持するベース部と、
所定のフォーカス制御電流に基づいて上記レンズホルダを上記フォーカシング方向へ駆動するため上記レンズホルダの一側面に2個以上設けられたフォーカシング用コイルと、
所定のトラッキング制御電流に基づいて上記レンズホルダを上記トラッキング方向へ駆動するため上記レンズホルダの一側面に2個以上設けられたトラッキング用コイルと、
上記ベース部に取り付けられ、上記フォーカシング用コイル及び上記トラッキング用コイルとそれぞれ対向する位置に、少なくとも第1領域乃至第3領域に分割され隣り合う同士が互いにNS逆極性となるように着磁或いは配置されたフォーカシング用マグネット及びトラッキング用マグネットを有するヨークと
を有し、
上記レンズホルダが上記トラッキング方向又は上記フォーカシング方向へ最大可動範囲で移動した状態であっても、上記フォーカシング用コイル及び上記トラッキング用コイルが推力の発生に寄与しない上記NS逆極性である隣のマグネット磁界領域に侵入することがないような相対的位置関係に配置されている
光ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008141176A JP2009289340A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 光ピックアップ及び光ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008141176A JP2009289340A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 光ピックアップ及び光ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009289340A true JP2009289340A (ja) | 2009-12-10 |
Family
ID=41458421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008141176A Pending JP2009289340A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 光ピックアップ及び光ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009289340A (ja) |
-
2008
- 2008-05-29 JP JP2008141176A patent/JP2009289340A/ja active Pending
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