JP2006252595A - 光ピックアップ - Google Patents

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文仁 目黒
Yasuo Shimanuki
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Abstract

【課題】 可動部を支持するシャフトを有する光ピックアップにおいて、磁気回路を構成する永久磁石を別途設ける必要性をなくして部品点数を少なくするとともに小型軽量化できる光ピックアップを提供する。
【解決手段】 光ピックアップ1は、可動部3がシャフト4により支持されてフォーカス方向およびトラッキング方向に移動可能である。シャフト4自体を永久磁石により形成するとともに、シャフト対向コイルを構成するフォーカスコイル7を、シャフトを中心としてその外周面に対向してシャフトの磁界に配置し、シャフトとシャフト対向コイルとで構成される磁気回路により、可動部をフォーカス方向に移動させるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ディスクの記録面上に対物レンズで光を集光させて情報の記録,再生などを行う光ピックアップにかかり、特に、可動部がシャフトにより支持されて移動可能な光ピックアップに関する。
光ピックアップは、光ディスク再生装置および光ディスク記録再生装置などの光ディスク装置(たとえば、DVDレコーダー,CDプレーヤー)に使用される。また、光ディスク装置はPC(パーソナルコンピューター)にも搭載されている。
光ピックアップは、記録媒体である光ディスクの記録面上に光たとえばレーザー光を集光させて情報の記録,再生などを行う装置である。光ピックアップは移動可能な可動部を有しており、この可動部は、レーザー光を集光させるための対物レンズを有し、フォーカスコイルとトラッキングコイルで光ディスクに対する対物レンズの位置を調整する。
光ピックアップには、対物レンズが設けられた可動部がシャフトにより支持されて移動する構成のものがある。
たとえば、特許文献1(特開平7−73487号公報)に開示された光ピックアップ装置は、対物レンズを保持するホルダと、このホルダを摺動自在で且つ回動自在に支持する支持軸(本発明におけるシャフトに相当)と、ホルダに設けられたトラッキング用駆動コイルおよびフォーカシング用駆動コイルと、これらのコイルに磁束を供給する駆動用マグネットとを有している。
特開平7−73487号公報
特許文献1に記載の光ピックアップ装置では、支持軸のほかに駆動用マグネットが必要であり、この駆動用マグネットと駆動コイルとで磁気回路を構成している。その結果、光ピックアップ装置の部品点数が多くなって構造が複雑になり、小型,軽量化が困難であった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、可動部を支持するシャフトを有する光ピックアップにおいて、磁気回路を構成する永久磁石を別途設ける必要性をなくして、部品点数を少なくするとともに小型軽量化できる光ピックアップを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明にかかる光ピックアップは、光ディスクの記録面上に光を集光させるための対物レンズが設けられ、前記光ディスクに対する前記対物レンズの位置をフォーカスコイルとトラッキングコイルで調整可能な可動部が、シャフトにより支持されてフォーカス方向およびトラッキング方向に移動可能な光ピックアップであって、前記シャフト自体を永久磁石により形成するとともに、シャフト対向コイルを構成する前記フォーカスコイルおよび前記トラッキングコイルの一方または両方を、前記シャフトを中心としてその外周面に対向してこのシャフトの磁界に配置し、このシャフトと前記シャフト対向コイルとで構成される磁気回路により、前記可動部をフォーカス方向およびトラッキング方向のいずれか一方または両方に移動させるようにしている。
前記シャフトは前記可動部およびヨーク部のいずれか一方に固定され、前記シャフト対向コイルは、前記可動部および前記ヨーク部のいずれか他方に取付けられているのが好ましい。
たとえば、前記シャフトの全体または一部は、その中心軸線方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石であり、前記シャフト対向コイルをなして前記可動部を前記フォーカス方向に移動させるための前記フォーカスコイルは、前記シャフトとほぼ同心状に巻回されてこのシャフトの外周に配置された、一つの巻回部または前記中心軸線方向に並設された二つの巻回部からなっているのが好ましい。
この場合、前記シャフトの磁力により前記フォーカスコイルが前記シャフトに対して相対的に前記フォーカス方向の中立位置に位置決め保持されるように、磁性体または永久磁石からなる中立保持部材を前記シャフトの磁界に設けるのが好ましい。
他の好ましい実施態様として、前記シャフトの全体または一部は、その中心軸線と直交する方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石であり、前記シャフト対向コイルをなして前記可動部を前記トラッキング方向に移動させるための前記トラッキングコイルを、このシャフトの外周に配置した場合であってもよい。
本発明の光ピックアップは、上述のように構成したので、磁気回路を構成する永久磁石を別途設ける必要性がなくなり、部品点数を少なくするとともに、光ピックアップ全体を小型軽量化することができる。
光ピックアップには、対物レンズが可動部の中央部に配置された「レンズセンタータイプ」のものと、対物レンズが可動部の中央部より一方側に偏心して配置された「レンズオフセットタイプ」のものがある。
近年のPCの小型化,ポータブルタイプの普及などにより、光ディスク装置の小型化も急務になっている。そのため、光ディスク装置に搭載される光ピックアップに関しても、それ自体の小型化,薄型化,軽量化の要求がますます厳しくなってきている。
上述のレンズセンタータイプの光ピックアップと比べて、レンズオフセットタイプの光ピックアップは、対物レンズの下部にスペースがある。この下部スペースに光学系の反射ミラーなどを配置することができるので、薄型化の点ではレンズオフセットタイプの光ピックアップの方が有利である。
本発明では、このようなレンズオフセットタイプで且つ可動部をシャフトで支持する構成の光ピックアップにおいて、磁気回路を構成する永久磁石を別途設ける必要性をなくして部品点数を少なくし小型軽量化するという目的を、シャフト自体を永久磁石により形成するとともに、フォーカスコイルおよびトラッキングコイルの一方または両方のシャフト対向コイルを、シャフトを中心としてその外周面に対向してシャフトの磁界内に配置し、このシャフトとシャフト対向コイルとで構成される磁気回路により、可動部をフォーカス方向およびトラッキング方向のいずれか一方または両方に移動させることにより実現している。
以下、本発明にかかる実施例を、図1ないし図9を参照して説明する。
図1ないし図3(A)は第1の実施例を示す図で、図1,図2は、それぞれ光ピックアップの斜視図,平面図、図3(A)は図2のIII−III線断面図である。図3(B)は、第1の実施例の変形例を示す断面図で、図3(A)相当図である。図4(A),(B)は、それぞれ第2の実施例,その変形例を示す断面図で、図3(A)相当図である。
図5(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の原理を示す図で、シャフトの斜視図,正面図,断面図である。図6(A),(B)は、可動部を位置決めするための構成を示す図、図7(A),(B)は、それぞれ可動部を位置決めするための変形例を示すシャフトまわりの斜視図,正面図である。図8(A),(B),(C),(D)は、それぞれ他の変形例にかかるシャフトまわりの分解斜視図,組立図,シャフトの平面図,シャフトまわりの平面図である。図9は、さらに他の変形例にかかるシャフトまわりの分解斜視図である。
図1ないし図5において、光ディスク装置(図示せず)に使用される光ピックアップ1(または、光ピックアップ1a〜1c)は、移動機構(図示せず)により、記録媒体である光ディスクの半径方向に制御されつつ移動可能になっている。
光ディスク装置において、光ディスクを駆動モータで回転駆動するとともに、移動機構で所望の位置に光ピックアップを移動させる。そして、光ピックアップは、光ディスクの記録面上に対物レンズ2で光(たとえば、レーザー光)を集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
光ピックアップ1(または、光ピックアップ1a〜1c)は、対物レンズ2が可動部3(または、可動部3a〜3c)の中央部より一方側に偏心して配置された「レンズオフセットタイプ」の光ピックアップである。光ピックアップ1(または、光ピックアップ1a〜1c)は、可動部3(または、可動部3a〜3c)とヨーク部(継鉄部)6(または、ヨーク部6a〜6c)などを備えている。
光ディスクとしては、DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,CD,CD−ROM,CD−R,CD−RW,MD,MOなどがある。
図1〜図3(A)に示す第1の実施例にかかる光ピックアップ1において、可動部3には、フォーカスコイル7およびトラッキングコイル8と、光ディスクの記録面上にレーザー光などの光を集光させるための対物レンズ2とが設けられている。可動部3のフォーカスコイル7とトラッキングコイル8にそれぞれ電流を流すことにより、光ディスクに対する対物レンズ2の位置を調整可能である。
光ピックアップ1は、可動部3にコイル7,8が取付けられて移動するので、「コイル移動(moving coil)タイプ(いわゆる、MCタイプ)」と呼ばれている。
光ピックアップ1は、シャフト4がヨーク部6に固定され、フォーカスコイル7が可動部3に取付けられている。すなわち、シャフト4は、ヨーク部6に固定して支持されている。
可動部3は、ヨーク部6に支持されたシャフト4により回転可能に且つ上下動可能に保持されている。すなわち、可動部3は、フォーカス方向(対物レンズ2の光軸Bと平行な方向)とトラッキング方向(光ディスクの半径方向)に移動可能である。
シャフト4自体は永久磁石により形成されている。シャフト4の全体は、その中心軸線CL方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極になっている。フォーカスコイル7は、シャフト4を中心としてその外周面に対向してシャフト4の磁界に配置されて、シャフト対向コイルを構成している。
永久磁石からなるシャフト4と、シャフト対向コイル(フォーカスコイル7)とで構成される磁気回路により、可動部3をフォーカス方向に移動させるようにしている。
したがって、可動部3を支持するシャフト4を有する光ピックアップ1では、フォーカスコイル7に対向して磁気回路を構成するための永久磁石を、シャフト4とは別途設ける必要がなくなる。これにより、光ピックアップ1における部品点数が少なくなって、光ピックアップ全体が小型軽量化される。
シャフト4は、ヨーク部6に固定され、対物レンズ2の光軸Bと平行な方向を向いて配置されている。フォーカスコイル7は、可動部3に取付けられている。フォーカスコイル7は、シャフト4の磁束が鎖交するように配置されている。
フォーカスコイル7は、その巻軸が対物レンズ2の光軸Bと平行になるように、可動部3に設けられている。フォーカスコイル7の巻線は、シャフト4と同軸方向を中心に巻回されている。
トラッキングコイル8は、空心コイルでその巻軸の方向が光軸Bと直交する方向を向いており、可動部3に取付けられている。
ヨーク部6は、磁性体により一体形成されている。ヨーク部6は、シャフト4に対して直角な方向を向くヨーク基台9と、ヨーク基台9に対して直角に一体固定され、シャフト4と平行な方向を向く立ち上がり部10とを有している。
立ち上がり部10に永久磁石11が取付けられ、この永久磁石11が、可動部3に取付けられたトラッキングコイル8と対向して配置されている。トラッキングコイル8と永久磁石11とで、可動部3をトラッキング方向に駆動するための磁気回路が構成されている。トラッキングコイル8は、永久磁石11の磁束が鎖交するように配置されている。
シャフト対向コイルをなして可動部3をフォーカス方向に移動させるためのフォーカスコイル7は、中心軸線CL方向に並設された二つの巻回部12からなっている。巻回部12は、シャフト4とほぼ同じ同心状に巻回されて、シャフト4の外周に配置されている。
フォーカスコイル7が、二つの巻回部12からなっているので、磁力が大きくなって可動部3を強い駆動力でフォーカス方向に移動させることができる。
光ピックアップ1は、コイル7,8が可動部3と一体的に移動するとともに、フォーカスコイル7が二つの巻回部12を有しているので、「MCダブル駆動タイプ」である。
フォーカスコイル7に電流を流せば、可動部3をフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル8に電流を流せば、可動部3をトラッキング方向に移動させることができる。
可動部3は、所定形状の本体部20を有しており、本体部20は、絶縁性を有する樹脂材料などにより一体的に形成されている。
対物レンズ2およびトラッキングコイル8などは、本体部20の所定位置に設けられている。本体部20には、ヨーク基台9の方向に向けて、円筒状の突出部21が一体的にまたは別体で固定されている。
突出部21の円筒状の内周面にシャフト4が遊嵌している。シャフト4に対して、本体部20が回転自在に且つ中心軸線CL方向に移動自在になっている。突出部21にはフォーカスコイル7の巻線が巻回されて、二つの巻回部12が形成されている。フォーカスコイル7の巻回部12が二つあるので、シャフト4のN極とS極の両方の磁力を有効に使って、可動部3をフォーカス方向に駆動することができる。
光ピックアップ1では、磁性体または永久磁石からなる中立保持部材22が、シャフト4の磁界に設けられている。シャフト4と中立保持部材22との間の磁力により、フォーカスコイル7が、シャフト4に対して相対的にフォーカス方向の中立位置に位置決め保持される。
この中立保持部材22は、シャフト4のN極とS極の中間の位置に引っ張られるので、可動部3は、中立保持部材22を介して、フォーカス方向の中立位置に浮上した状態で位置決め保持される。すなわち、中立保持部材22は、二つの巻回部12の間に配置されて、シャフト4のほぼ中央部に位置するようになっている。
光ピックアップ1において、磁性体からなるトラッキング方向位置決め用ヨーク23が、可動部3に取付けられ、トラッキングコイル8と永久磁石11とによる磁界に配置されている。トラッキング方向位置決め用ヨーク23は、トラッキングコイル8の中心を向いて、中立保持部材22に一体的にまたは別体で固定され、可動部3の構成部材になっている。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23を設けたので、トラッキングコイル8に電流を供給しないときは、永久磁石11とトラッキング方向位置決め用ヨーク23は、両者間の磁力により互いに引っ張られる。これにより、可動部3は、トラッキング方向の中立位置に位置決め保持される。
可動部3は、シャフト4と中立保持部材22との間で作用する磁力により、空間に浮いている格好で保持されている。可動部3は、中心軸線CL方向すなわちフォーカス方向への移動動作と、中心軸線CLまわりに揺動してトラッキング方向に移動する移動動作とを行なって、可動部3の位置を自在に変化させることができる。
可動部3は、フォーカスコイル7とトラッキングコイル8に電流が供給されていないときの中立位置(基本位置)から、フォーカスコイル7とトラッキングコイル8の一方または両方に電流を供給することにより、フォーカス方向やトラッキング方向に移動(シフト)することができる。
フォーカスコイル7とトラッキングコイル8は、プリント配線板(図示せず)によって制御部(図示せず)に電気的に接続されている。
光ピックアップ1は光学系を有しており、この光学系は、レーザー光を発生する半導体レーザーなど光源,光検出器,反射ミラー,レンズおよび回折格子などを有している。対物レンズ2もこの光学系に含まれる。反射ミラーなどは対物レンズ2の下方のスペースに収納されているので、光ピックアップ1全体を薄型化することができる。
光検出器は、光ディスクの記録面で反射したレーザー光を受光し、再生信号を検出するとともにエラー信号なども検出する。
次に、本発明の原理について説明する。なお、光ピックアップ1を例にとって本発明の原理を示すが、他の実施例,変形例においても原理は同じである。
図5(A)に示すように、フォーカスコイル7は、永久磁石からなるシャフト4と同軸方向を中心に巻線が巻回されている。シャフト4の表面近傍の磁束は図5(B)に示すとおりであり、シャフトのN極とS極との間が中性点P1になっている。
図5(C)に示すように、フォーカスコイル7は、シャフト4の周囲に同心状に配置されている。したがって、フォーカスコイル7に電流を流すと、電流の方向により一方向の力Faまたは逆方向の力Fbが発生して、可動部3がフォーカス方向に移動動作する。
図5(C)から分かるように、本発明では、フォーカスコイル7の全体を無駄なく使って駆動力Fa,Fbが発生するので、フォーカスコイル7の効率がよく、またフォーカス方向に大きな駆動力Fa,Fbを得ることができる。
本実施例では、固定側のシャフト4に対して、フォーカスコイル7を有する可動部3が、駆動力Fa,Fbによりフォーカス方向に移動する。
次に、光ピックアップ1の動作について説明する。
まず、光ディスク装置において、光ディスクが駆動モータにより回転駆動されている状態で、移動機構により光ピックアップ1を所望の位置に移動させる。そして、光学系で発生したレーザー光を反射ミラーなどを介して対物レンズ2で記録面上に集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
光ピックアップ1の状態(可動部3の位置,方向など)を制御する場合には、光検出器で検出された光ディスクの光信号を変換部で電気信号に変換し、この電気信号を制御部に出力する。制御部では、変換部から出力された電気信号に基づいて、フォーカスコイル7に流す電流とトラッキングコイル8に流す電流をそれぞれ制御する。
対物レンズ2をフォーカス方向に移動させる場合には、制御部は、移動すべき方向および移動量に応じた制御電流をフォーカスコイル7に供給する。すると、フォーカスコイル7により生じる電磁力により、可動部3が、光ディスクに対してフォーカス方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
同様に、トラッキングコイル8に供給する電流を制御すれば、トラッキングコイル8により生じる電磁力により、可動部3が、光ディスクのトラッキング方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
このようにして、可動部3は、フォーカス方向,トラッキング方向にそれぞれ移動するようにその位置が制御される。
次に、第1の実施例の変形例について、図3(B)を参照して説明する。
図3(B)に示す光ピックアップ1aは、シャフト4がヨーク部6aに固定され、フォーカスコイル7aが可動部3aに取付けられている。
可動部3aには、フォーカスコイル7aおよびトラッキングコイル8と、対物レンズ2とが設けられている。可動部3aのフォーカスコイル7aとトラッキングコイル8にそれぞれ電流を流すことにより、光ディスクに対する対物レンズ2の位置を調整可能である。
光ピックアップ1aも、可動部3aにコイル7a,8が取付けられて移動するので、「MCタイプ」である。
シャフト4はヨーク部6aに固定して支持され、シャフト4自体は永久磁石により形成されている。シャフト4の全体は、その中心軸線CL方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極になっている。また、シャフト対向コイルを構成するフォーカスコイル7aは、シャフト4を中心としてその外周面に対向してシャフト4の磁界に配置されている。
可動部3aは、ヨーク部6aに支持されたシャフト4により回転可能に且つ上下動可能に保持されている。すなわち、可動部3aは、フォーカス方向とトラッキング方向に移動可能である。
シャフト4とシャフト対向コイル(フォーカスコイル7a)とで構成される磁気回路により、可動部3aをフォーカス方向に移動させるようにしている。
したがって、可動部3aを支持するシャフト4を有する光ピックアップ1aでは、フォーカスコイル7aに対向して磁気回路を構成するための永久磁石を、シャフト4とは別途設ける必要がなくなる。これにより、光ピックアップ1aにおける部品点数が少なくなって、光ピックアップ全体が小型軽量化される。
シャフト4は、ヨーク部6aに固定され、対物レンズ2の光軸Bと平行な方向を向いて配置されている。シャフト対向コイル(フォーカスコイル7a)は、可動部3aに取付けられている。
フォーカスコイル7aと、永久磁石からなるシャフト4とで、可動部3aをフォーカス方向に駆動するための磁気回路が構成されている。フォーカスコイル7aは、シャフト4の磁束が鎖交するように配置されている。
フォーカスコイル7aは、その巻軸が対物レンズ2の光軸Bと平行になるように、可動部3aに設けられている。フォーカスコイル7aの巻線は、シャフト4と同軸方向を中心に巻回されている。
トラッキングコイル8は、空心コイルでその巻軸の方向がフォーカスコイル7aと直交する方向を向いており、可動部3aに取付けられている。
ヨーク部6aは、磁性体により一体形成されている。ヨーク部6aは、シャフト4に対して直角な方向を向くヨーク基台9と、ヨーク基台9に対して直角に一体固定され、シャフト4と平行な方向を向く立ち上がり部10とを有している。
立ち上がり部10に永久磁石11が取付けられ、この永久磁石11が、可動部3aに取付けられたトラッキングコイル8と対向して配置されている。トラッキングコイル8と永久磁石11とで、可動部3aをトラッキング方向に駆動するための磁気回路が構成されている。トラッキングコイル8は、永久磁石11の磁束が鎖交するように配置されている。
シャフト対向コイルをなして可動部3aをフォーカス方向に移動させるためのフォーカスコイル7aは、一つの巻回部12aからなっている。巻回部12aは、シャフト4とほぼ同じ同心状に巻回されてシャフト4の外周に配置されている。フォーカスコイル7aが一つの巻回部12aからなっているので、光ピックアップ1aが薄型化する。
光ピックアップ1aは、コイル7a,8が可動部3aと一体的に移動するとともに、フォーカスコイル7aは一つの巻回部12aを有しているので、「MCシングル駆動タイプ」である。
光ピックアップ1aにおいて、フォーカスコイル7aに電流を流せば、可動部3aをフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル8に電流を流せば、可動部3aをトラッキング方向に移動させることができる。
可動部3aは所定形状の本体部20aを有しており、本体部20aは、絶縁性を有する樹脂材料などにより一体的に形成されている。
対物レンズ2およびトラッキングコイル8などは、本体部20aの所定位置に設けられている。本体部20aには、ヨーク基台9の方向に向けて、円筒状の突出部21aが一体的にまたは別体で固定されている。
突出部21aの円筒状の内周面にシャフト4が遊嵌している。シャフト4に対して、本体部20aが回転自在に且つ中心軸線CL方向に移動自在になっている。突出部21aには、フォーカスコイル7aの巻線が巻回されて、一つの巻回部12aが形成されている。
光ピックアップ1aでは、シャフト4の一方の極(ここでは、N極)のみの磁力を使って可動部3aをフォーカス方向に駆動している。
光ピックアップ1aでは、磁性体または永久磁石からなる中立保持部材22aを、シャフト4の磁界に設けている。シャフト4と中立保持部材22aとの間の磁力により、フォーカスコイル7aがシャフト4に対して相対的にフォーカス方向の中立位置に位置決め保持される。
中立保持部材22aは、シャフト4のN極とS極の中間の位置に引っ張られるので、可動部3aは、中立保持部材22aを介して、フォーカス方向の中立位置に浮上した状態で位置決め保持される。
光ピックアップ1aにおいて、磁性体からなるトラッキング方向位置決め用ヨーク23aが、可動部3aに取付けられ、トラッキングコイル8と永久磁石11とによる磁界に配置されている。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23aは、トラッキングコイル8の中心を向いて、中立保持部材22aに一体的にまたは別体で固定され、可動部3aの構成部材になっている。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23aを設けたので、トラッキングコイル8に電流を供給しないときは、永久磁石11とトラッキング方向位置決め用ヨーク23aは、両者間の磁力により互いに引っ張られる。これにより、可動部3aは、トラッキング方向の中立位置に位置決め保持される。
可動部3aは、シャフト4と中立保持部材22aとの間で作用する磁力により、空間に浮いている格好で保持されている。可動部3aは、中心軸線CL方向すなわちフォーカス方向への移動動作と、中心軸線CLまわりに揺動してトラッキング方向に移動する移動動作とを行なって、可動部3aの位置を自在に変化させることができる。
可動部3aは、フォーカスコイル7aとトラッキングコイル8に電流が供給されていないときの中立位置(基本位置)から、フォーカスコイル7aとトラッキングコイル8の一方または両方に電流を供給することにより、フォーカス方向やトラッキング方向に移動することができる。
フォーカスコイル7aとトラッキングコイル8は、プリント配線板(図示せず)によって制御部(図示せず)に電気的に接続されている。
なお、光ピックアップ1aは、上述の光ピックアップ1と同じ光学系を有して同じ作用効果を奏する。
光ピックアップ1aの動作について説明すると、移動機構により光ピックアップ1aを所望の位置に移動させ、レーザー光を対物レンズ2で記録面上に集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
光ピックアップ1aの状態(可動部3aの位置,方向など)を制御する場合には、光ディスクの光信号を変換部で電気信号に変換し、この電気信号を制御部に出力する。制御部では、この電気信号に基づいて、フォーカスコイル7aに流す電流とトラッキングコイル8に流す電流をそれぞれ制御する。
対物レンズ2をフォーカス方向に移動させる場合には、制御部は、移動すべき方向および移動量に応じた制御電流をフォーカスコイル7aに供給する。すると、フォーカスコイル7aにより生じる電磁力により、可動部3aがフォーカス方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
同様に、トラッキングコイル8に供給する電流を制御すれば、トラッキングコイル8により生じる電磁力により、可動部3aがトラッキング方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
このようにして、可動部3aは、フォーカス方向,トラッキング方向にそれぞれ移動するようにその位置が制御される。
次に、第2の実施例とその変形例について、図4(A),(B)を参照して説明する。
図4(A)は、永久磁石からなるシャフト4bが可動部3bに固定され、フォーカスコイル7bがヨーク部6bに取付けられた第2の実施例を示している。図4(B)は、シャフト4bが可動部3cに固定され、フォーカスコイル7cがヨーク部6cに取付けられた、第2の実施例の変形例を示している。
図4(A)に示す第2の実施例にかかる光ピックアップ1bにおいて、可動部3bには、対物レンズ2は設けられているが、コイルは設けられていない。フォーカスコイル7bとトラッキングコイル8は、ヨーク部6bに設けられている。ヨーク部6bのフォーカスコイル7bとトラッキングコイル8にそれぞれ電流を流すことにより、光ディスクに対する対物レンズ2の位置を調整可能である。
光ピックアップ1bは、永久磁石からなるシャフト4bと永久磁石11とが可動部3bに取付けられて移動するので、「マグネット移動(moving magnet)タイプ(いわゆる、MMタイプ)」と呼ばれている。
可動部3bは、ヨーク部6bに対してシャフト4bにより回転可能に且つ上下動可能に保持されている。すなわち、可動部3bは、フォーカス方向とトラッキング方向に移動可能である。
シャフト4b自体は永久磁石により形成されている。シャフト4bの全体は、その中心軸線CL方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極になっている。また、シャフト対向コイルを構成するフォーカスコイル7bは、シャフト4bを中心としてその外周面に対向してシャフト4bの磁界に配置されている。
その結果、シャフト4bとシャフト対向コイル(フォーカスコイル7b)とで構成される磁気回路により、可動部3bをフォーカス方向に移動させることができる。
したがって、可動部3bを支持するシャフト4bを有する光ピックアップ1bでは、フォーカスコイル7bに対向して磁気回路を構成するための永久磁石を、シャフト4bとは別途設ける必要がなくなる。これにより、光ピックアップ1bにおける部品点数が少なくなって、光ピックアップ全体が小型軽量化される。
シャフト4bは、可動部3bに固定され、対物レンズ2の光軸Bと平行な方向を向いて配置されている。シャフト対向コイル(フォーカスコイル7b)は、ヨーク部6bに取付けられている。
フォーカスコイル7bと、永久磁石からなるシャフト4bとで、可動部3bをフォーカス方向に駆動するための磁気回路が構成されている。フォーカスコイル7bは、シャフト4bの磁束が鎖交するように配置されている。
フォーカスコイル7bは、その巻軸が対物レンズ2の光軸Bと平行になるように、ヨーク部6bに設けられている。フォーカスコイル7bの巻線は、シャフト4bと同軸方向を中心に巻回されている。
トラッキングコイル8は、空心コイルでその巻軸の方向がフォーカスコイル7bと直交する方向を向いており、ヨーク部6bに取付けられている。
ヨーク部6bは、磁性体により一体形成されている。ヨーク部6bは、シャフト4bに対して直角な方向を向くヨーク基台9と、ヨーク基台9に対して直角に一体固定され、シャフト4bと平行な方向を向く立ち上がり部10とを有している。
立ち上がり部10にトラッキングコイル8が取付けられ、このトラッキングコイル8が、可動部3bに取付けられた永久磁石11と対向して配置されている。トラッキングコイル8と永久磁石11とで、可動部3bをトラッキング方向に駆動するための磁気回路が構成されている。トラッキングコイル8は、永久磁石11の磁束が鎖交するように配置されている。
シャフト対向コイルをなして可動部3bをフォーカス方向に移動させるためのフォーカスコイル7bは、中心軸線CL方向に並設された二つの巻回部12bからなっている。巻回部12bは、シャフト4bとほぼ同じ同心状に巻回されてシャフト4bの外周に配置されている。
フォーカスコイル7bが、二つの巻回部12bからなっているので、磁力が大きくなって、可動部を強い駆動力でフォーカス方向に移動させることができる。
光ピックアップ1bは、永久磁石からなるシャフト4bと永久磁石11とが一体的に移動するとともに、フォーカスコイル7bが二つの巻回部12bを有しているので、「MMダブル駆動タイプ」である。
光ピックアップ1bにおいて、フォーカスコイル7bに電流を流せば、可動部3bをフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル8に電流を流せば、可動部3bをトラッキング方向に移動させることができる。
可動部3bは、所定形状の本体部20bを有しており、本体部20bは、絶縁性を有する樹脂材料などにより一体的に形成されている。対物レンズ2および永久磁石11などは、本体部20bの所定位置に設けられている。シャフト4bは、本体部20bに直角に固定されている。
ヨーク基台9には、円筒状の突出部21bが一体的にまたは別体で固定されている。シャフト4bは、突出部21bの内周面に回転自在に嵌合するとともに、中心軸線CL方向に移動自在になっている。突出部21bには、フォーカスコイル7bの巻線が巻回されて、二つの巻回部12bが形成されている。
光ピックアップ1bでは、フォーカスコイル7bの巻回部12bが二つある。その結果、シャフト4bのN極とS極の両方の磁力を有効に使って、可動部3bをフォーカス方向に駆動することができる。
磁性体または永久磁石からなる中立保持部材22bが、シャフト4bの磁界に設けられている。中立保持部材22bは、二つの巻回部12bの間に配置されて、シャフト4bのほぼ中央部に位置するようになっている。
シャフト4bと中立保持部材22bとの間の磁力により、フォーカスコイル7bが、シャフト4bに対して相対的にフォーカス方向の中立位置に位置決め保持される。中立保持部材22bは、シャフト4bのN極とS極の中間の位置に引っ張られるので、可動部3bは、中立保持部材22bを介して、フォーカス方向の中立位置に浮上した状態で位置決め保持される。
光ピックアップ1bにおいて、磁性体からなるトラッキング方向位置決め用ヨーク23bが、ヨーク基台6bに取付けられ、トラッキングコイル8と永久磁石11とによる磁界に配置されている。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23bは、トラッキングコイル8の中心を向いて、中立保持部材22bに一体的にまたは別体で固定されて、ヨーク部6bの構成部材になっている。トラッキング方向位置決め用ヨーク23bは、ヨーク部6b側に設けられているので移動動作は行わない。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23bを設けたので、トラッキングコイル8に電流を供給しないときは、永久磁石11とトラッキング方向位置決め用ヨーク23bは、両者間の磁力により互いに引っ張られる。これにより、可動部3bは、トラッキング方向の中立位置に位置決め保持される。
可動部3bは、シャフト4bと中立保持部材22bとの間で作用する磁力により、空間に浮いている格好で保持されている。可動部3bは、中心軸線CL方向すなわちフォーカス方向への移動動作と、中心軸線CLまわりに揺動してトラッキング方向に移動する移動動作とを行なって、可動部3bの位置を自在に変化させることができる。
可動部3bは、フォーカスコイル7bとトラッキングコイル8に電流が供給されていないときの中立位置(基本位置)から、フォーカスコイル7bとトラッキングコイル8の一方または両方に電流を供給することにより、フォーカス方向やトラッキング方向に移動することができる。
フォーカスコイル7bとトラッキングコイル8は、プリント配線板(図示せず)によって制御部(図示せず)に電気的に接続されている。
なお、光ピックアップ1bは、上述の光ピックアップ1と同じ光学系を有して同じ作用効果を奏する。
光ピックアップ1bの動作について説明すると、移動機構により光ピックアップ1bを所望の位置に移動させ、レーザー光を対物レンズ2で記録面上に集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
光ピックアップ1bの状態(可動部3bの位置,方向など)を制御する場合には、光ディスクの光信号を変換部で電気信号に変換し、この電気信号を制御部に出力する。制御部では、この電気信号に基づいて、フォーカスコイル7bに流す電流とトラッキングコイル8に流す電流をそれぞれ制御する。
対物レンズ2をフォーカス方向に移動させる場合には、制御部は、移動すべき方向および移動量に応じた制御電流をフォーカスコイル7bに供給する。すると、フォーカスコイル7bにより生じる電磁力により、可動部3bがフォーカス方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
同様に、トラッキングコイル8に供給する電流を制御すれば、トラッキングコイル8により生じる電磁力により、可動部3bがトラッキング方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
このようにして、可動部3bは、フォーカス方向,トラッキング方向にそれぞれ移動するようにその位置が制御される。
次に、第2の実施例の変形例について、図4(B)を参照して説明する。
図4(B)に示す光ピックアップ1cにおいて、可動部3cには、対物レンズ2は設けられているが、コイルは設けられていない。フォーカスコイル7cとトラッキングコイル8は、ヨーク部6cに設けられている。ヨーク部6cのフォーカスコイル7cとトラッキングコイル8にそれぞれ電流を流すことにより、光ディスクに対する対物レンズ2の位置を調整可能である。
光ピックアップ1cも、永久磁石からなるシャフト4bと永久磁石11とが可動部3cに取付けられて磁石が移動するので、「MMタイプ」である。
可動部3cは、ヨーク部6cに対してシャフト4bにより回転可能に且つ上下動可能に保持されている。すなわち、可動部3cは、フォーカス方向とトラッキング方向に移動可能である。
シャフト4b自体は永久磁石により形成されている。シャフト4bの全体は、その中心軸線CL方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極になっている。シャフト対向コイルを構成するフォーカスコイル7cは、シャフト4bを中心としてその外周面に対向してシャフト4bの磁界に配置されている。
その結果、シャフト4bとシャフト対向コイル(フォーカスコイル7c)とで構成される磁気回路により、可動部3cをフォーカス方向に移動させるようにしている。
したがって、可動部3cを支持するシャフト4bを有する光ピックアップ1cでは、フォーカスコイル7cに対向して磁気回路を構成するための永久磁石を、シャフト4bとは別途設ける必要がなくなる。これにより、光ピックアップ1cにおける部品点数が少なくなって、光ピックアップ全体が小型軽量化される。
シャフト4bは、可動部3cに固定され、対物レンズ2の光軸Bと平行な方向を向いて配置されている。フォーカスコイル7cは、ヨーク部6cに取付けられている。
フォーカスコイル7cと、永久磁石からなるシャフト4bとで、可動部3cをフォーカス方向に駆動するための磁気回路が構成されている。フォーカスコイル7cは、シャフト4bの磁束が鎖交するように配置されている。
フォーカスコイル7cは、その巻軸が対物レンズ2の光軸Bと平行になるように、ヨーク部6cに設けられている。フォーカスコイル7cの巻線は、シャフト4bと同軸方向を中心に巻回されている。
トラッキングコイル8は、空心コイルでその巻軸の方向がフォーカスコイル7cと直交する方向を向いており、ヨーク部6cに取付けられている。
ヨーク部6cは、磁性体により一体形成されている。ヨーク部6cは、シャフト4bに対して直角な方向を向くヨーク基台9と、ヨーク基台9に対して直角に一体固定され、シャフト4bと平行な方向を向く立ち上がり部10とを有している。
立ち上がり部10にトラッキングコイル8が取付けられ、このトラッキングコイル8が、可動部3cに取付けられた永久磁石11と対向して配置されている。トラッキングコイル8と永久磁石11とで、可動部3cをトラッキング方向に駆動するための磁気回路が構成されている。トラッキングコイル8は、永久磁石11の磁束が鎖交するように配置されている。
シャフト対向コイルをなして可動部3cをフォーカス方向に移動させるためのフォーカスコイル7cは、一つの巻回部12cからなっている。巻回部12cは、シャフト4bとほぼ同じ同心状に巻回されてシャフト4bの外周に配置されている。フォーカスコイル7cが一つの巻回部12cからなっているので、光ピックアップ1cが薄型化する。
光ピックアップ1cは、永久磁石からなるシャフト4bと永久磁石11とが一体的に移動するとともに、フォーカスコイル7cが一つの巻回部12cを有しているので、「MMシングル駆動タイプ」である。
光ピックアップ1cにおいて、フォーカスコイル7cに電流を流せば、可動部3cをフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル8に電流を流せば、可動部3cをトラッキング方向に移動させることができる。
可動部3cは、所定形状の本体部20cを有しており、本体部20cは、絶縁性を有する樹脂材料などにより一体的に形成されている。対物レンズ2および永久磁石11などは、本体部20cの所定位置に設けられている。シャフト4bは、本体部20cに直角に固定されている。
ヨーク基台9には、円筒状の突出部21cが一体的にまたは別体で固定されている。シャフト4bは、突出部21cの内周面に回転自在に挿入されるとともに、中心軸線CL方向に移動自在になっている。突出部21cには、フォーカスコイル7cの巻線が巻回されて、一つの巻回部12cが形成されている。
光ピックアップ1cは、シャフト4bの他方の極(ここでは、S極)の磁力を使って可動部3cをフォーカス方向に駆動している。
光ピックアップ1cでは、磁性体または永久磁石からなる中立保持部材22cを、シャフト4bの磁界に設けている。シャフト4bと中立保持部材22cとの間の磁力により、フォーカスコイル7cがシャフト4bに対して相対的にフォーカス方向の中立位置に位置決め保持される。
中立保持部材22cは、シャフト4bのN極とS極の中間の位置に引っ張られるので、可動部3cは、中立保持部材22cを介して、フォーカス方向の中立位置に浮上した状態で位置決め保持される。
光ピックアップ1cにおいて、磁性体からなるトラッキング方向位置決め用ヨーク23cが、ヨーク基台6cに取付けられ、トラッキングコイル8と永久磁石11とによる磁界に配置されている。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23cは、トラッキングコイル8の中心を向いて、中立保持部材22cに一体的にまたは別体で固定されて、ヨーク部6cの構成部材になっている。トラッキング方向位置決め用ヨーク23cは、ヨーク部6c側に設けられているので移動動作は行わない。
トラッキング方向位置決め用ヨーク23cを設けたので、トラッキングコイル8に電流を供給しないときは、永久磁石11とトラッキング方向位置決め用ヨーク23cは、両者間の磁力により互いに引っ張られる。これにより、可動部3cは、トラッキング方向の中立位置に位置決め保持される。
可動部3cは、シャフト4bと中立保持部材22cとの間で作用する磁力により、空間に浮いている格好で保持されている。可動部3cは、中心軸線CL方向すなわちフォーカス方向への移動動作と、中心軸線CLまわりに揺動してトラッキング方向に移動する移動動作とを行なって、可動部3cの位置を自在に変化させることができる。
可動部3cは、フォーカスコイル7cとトラッキングコイル8に電流が供給されていないときの中立位置(基本位置)から、フォーカスコイル7cとトラッキングコイル8の一方または両方に電流を供給することにより、フォーカス方向やトラッキング方向に移動することができる。
フォーカスコイル7cとトラッキングコイル8は、プリント配線板(図示せず)によって制御部(図示せず)に電気的に接続されている。
なお、光ピックアップ1cは、上述の光ピックアップ1と同じ光学系を有して同じ作用効果を奏する。
光ピックアップ1cの動作について説明すると、移動機構により光ピックアップ1cを所望の位置に移動させ、レーザー光を対物レンズ2で記録面上に集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
光ピックアップ1cの状態(可動部3cの位置,方向など)を制御する場合には、光ディスクの光信号を変換部で電気信号に変換し、この電気信号を制御部に出力する。制御部では、この電気信号に基づいて、フォーカスコイル7cに流す電流とトラッキングコイル8に流す電流をそれぞれ制御する。
対物レンズ2をフォーカス方向に移動させる場合には、制御部は、移動すべき方向および移動量に応じた制御電流をフォーカスコイル7cに供給する。すると、フォーカスコイル7cにより生じる電磁力により、可動部3cがフォーカス方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
同様に、トラッキングコイル8に供給する電流を制御すれば、トラッキングコイル8により生じる電磁力により、可動部3cがトラッキング方向に移動して、対物レンズ2の位置を調整する。
このようにして、可動部3cは、フォーカス方向,トラッキング方向にそれぞれ移動するようにその位置が制御される。
図6(A)は、板状でドーナツ形の中立保持部材22(または、22a〜22c)を、シャフト4(または、4b)に同心状に設けることにより、可動部3(または、3a〜3c)をフォーカス方向の中立位置に位置決め保持する構成を示している。
図6(B),(C)は、トラッキング方向位置決め用ヨーク23(または、23a〜23c)を設けることにより、この位置決め用ヨーク23(または、23a〜23c)が、永久磁石11の磁力によりそのN極とS極の間の中性点P2方向を向くように位置決め保持される状態を示している。
図7(A),(B)は、永久磁石により形成されたマグネットリングを、中立保持部材22,22a〜22cとして使用した変形例を示している。
この変形例では、シャフト4,4aの磁力で、フォーカスコイルがシャフト4,4aに対して相対的にフォーカス方向の中立位置に位置決め保持されるように、N極とS極を有する永久磁石からなる中立保持部材(マグネットリング)22,22a〜22cをシャフト4,4aの磁界に設けている。
このようにすれば、シャフト4,4aと中立保持部材22,22a〜22cとの間の磁力による反発力により、中立保持部材22,22a〜22cは、シャフト4,4aとは非接触を保ってその中性点P1の位置またはその近傍に浮いている状態で位置決め保持される。
こうして、中立保持部材22,22a〜22cにマグネットリングを使用すれば、シャフト4,4aと中立保持部材は反発し合っているので、両者間のクリアランスを均一に保つことができるとともに、移動時の摩擦抵抗はほとんどないので好ましい。
図8は、シャフト4,4bの全体を、その中心軸線CLと直交する方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石とした場合を示している。図9は、シャフト4,4bの一部(たとえば、下半分)を、その中心軸線と直交する方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石とした場合を示している。
このように、図8に示す他の変形例と、図9に示すさらに他の変形例では、シャフト4,4bの全体または一部は、その中心軸線CLと直交する方向の一方側と他方側をそれぞれN極とS極とした永久磁石である。
そして、シャフト対向コイルをなして可動部をトラッキング方向に移動させるためのトラッキングコイル8aを、シャフト4,4bの外周に配置している。平面視で円形のシャフト4,4bの外周面に沿うために、トラッキングコイル8aは平面視で半円形に形成されている。
このようにすれば、シャフト4,4aとトラッキングコイル8aとで構成される磁気回路により、可動部をトラッキング方向に移動させることができる。トラッキングコイル8aに対する永久磁石をシャフト4,4bが兼用することになるので、トラッキングコイル用の永久磁石を別途設ける必要はない。
図8(A),(B)は、シャフト4,4bとトラッキングコイル8aを示しており、図8(C)は、シャフト4,4bの表面近傍の磁束を示している。
図8(D)に示すように、シャフト4,4bと同軸方向に巻き方向を有するように巻かれたトラッキングコイル8aに電流を流すと、電流の流れる方向により、一方向の回転力Fa1または逆方向の回転力Fb1が発生する。これら回転力Fa1,Fb1により、可動部3,3a〜3cは、中心軸線CLを中心として正方向または逆方向に回転して、トラッキング方向の調整がなされる。
図9は、シャフト4,4bとして多極マグネットシャフトを使用した場合を示している。このシャフト4,4bの一部(たとえば、上半分)は、その中心軸線CL方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石であり、また、シャフト4,4bの残りの部分(たとえば、下半分)は、その中心軸線CLと直交する方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石である。すなわち、シャフト4,4bは、二種類の永久磁石を直線状につなぎ合わせた構造になっている。
このようにすれば、一本のシャフト4,4bの一部(たとえば、上半分)をフォーカスコイル7,7a〜7cに対向する永久磁石として使用し、シャフト4,4bの残りの部分(たとえば、下半分)を、トラッキングコイル8aに対向する永久磁石として使用することができる。
その結果、このシャフト4,4b以外に永久磁石を別途設ける必要性がなくなり、部品点数が減少して、光ピックアップをさらに小型軽量化できる。
上述のように、本発明では、可動部3,3a〜3cを支持するシャフト4,4bを有する光ピックアップ1,1a〜1cにおいて、シャフト4,4bは、可動部3,3a〜3cを支持するガイドとしての機能を発揮するとともに、可動部3,3a〜3cを移動させる駆動源である永久磁石としての機能も発揮する。
したがって、磁気回路を構成する永久磁石を別途設ける必要性をなくして部品点数を少なくするとともに、光ピックアップ全体を小型軽量化できる。その結果、小さい磁力で可動部3,3a〜3cを感度よく移動させることができ、また、可動部3,3a〜3c,ヨーク部6,6a〜6cなどの剛性が向上し、周波数特性が改善されて追従性が良好になる。
以上、本発明の実施例(変形例を含む。以下同じ)を説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明は、DVD,CDなどの光ディスクの記録面上に対物レンズでレーザー光などを集光させて情報の記録,再生などを行う光ディスク装置に取付けられる光ピックアップに適用される。
図1ないし図9は本発明の実施例を示す図である。図1ないし図3(A)は第1の実施例を示す図で、図1は光ピックアップの斜視図である。 図1に示す光ピックアップの平面図である。 図3(A)は図2のIII−III線断面図である。図3(B)は、第1の実施例の変形例にかかる光ピックアップの断面図である。 図4(A),(B)は、それぞれ第2の実施例,その変形例にかかる光ピックアップの断面図である。 本発明の原理を示す図である。 可動部を位置決めするための構成を示す図である。 可動部を位置決めするための変形例を示す図である。 シャフトとトラッキングコイルの他の変形例を示す図である。 さらに他の変形例にかかるシャフトまわりの分解斜視図である。
符号の説明
1,1a〜1c 光ピックアップ
2 対物レンズ
3,3a〜3c 可動部
4,4b シャフト
6,6a〜6c ヨーク部
7,7a〜7c フォーカスコイル(シャフト対向コイル)
8,8a トラッキングコイル(シャフト対向コイル)
12,12a〜12c 巻回部
22,22a〜22c 中立保持部材
CL 中心軸線

Claims (5)

  1. 光ディスクの記録面上に光を集光させるための対物レンズが設けられ、前記光ディスクに対する前記対物レンズの位置をフォーカスコイルとトラッキングコイルで調整可能な可動部が、シャフトにより支持されてフォーカス方向およびトラッキング方向に移動可能な光ピックアップであって、
    前記シャフト自体を永久磁石により形成するとともに、シャフト対向コイルを構成する前記フォーカスコイルおよび前記トラッキングコイルの一方または両方を、前記シャフトを中心としてその外周面に対向してこのシャフトの磁界に配置し、
    このシャフトと前記シャフト対向コイルとで構成される磁気回路により、前記可動部をフォーカス方向およびトラッキング方向のいずれか一方または両方に移動させるようにしたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記シャフトは前記可動部およびヨーク部のいずれか一方に固定され、前記シャフト対向コイルは、前記可動部および前記ヨーク部のいずれか他方に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記シャフトの全体または一部は、その中心軸線方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石であり、
    前記シャフト対向コイルをなして前記可動部を前記フォーカス方向に移動させるための前記フォーカスコイルは、前記シャフトとほぼ同心状に巻回されてこのシャフトの外周に配置された、一つの巻回部または前記中心軸線方向に並設された二つの巻回部からなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ。
  4. 前記シャフトの磁力により前記フォーカスコイルが前記シャフトに対して相対的に前記フォーカス方向の中立位置に位置決め保持されるように、磁性体または永久磁石からなる中立保持部材を前記シャフトの磁界に設けたことを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ。
  5. 前記シャフトの全体または一部は、その中心軸線と直交する方向の一方側と他方側がそれぞれN極とS極の永久磁石であり、
    前記シャフト対向コイルをなして前記可動部を前記トラッキング方向に移動させるための前記トラッキングコイルを、このシャフトの外周に配置したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの項に記載の光ピックアップ。
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