JP2009288048A - センサ付き転がり軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】演算によるクロストークの発生を抑制して、演算精度を向上できるセンサ付き転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】車体側に固定される筒状の固定軌道輪と、固定軌道輪の内部に回転自在に挿通され且つ車輪の取付部分を有する回転軌道輪と、軌道輪の間に転動自在に配設される複列の転動体とを備え、回転軌道輪の外周面とのギャップを検出するセンサ装置が設けられたセンサ付き転がり軸受装置。センサ装置は、円周方向に沿って複数設けられた変位センサからなる第1センサ部材と、第1センサ部材と軸方向に離間し且つ円周方向に沿って複数設けられた変位センサからなる第2センサ部材とで構成される。また、センサ装置は、変位センサの検出値に基づいて、車輪に作用するモーメント荷重を算出する機能を有する制御装置に接続される。制御装置は、第1センサ部材の変位センサの出力と、第2センサ部材の変位センサの出力との差動出力を出力する。
【選択図】図6

Description

本発明はセンサ付き転がり軸受装置に関する。さらに詳しくは、自動車などの車両に用いられ、当該車両の車輪から情報を得るセンサを備えたセンサ付き転がり軸受装置に関する。
近年、自動車において、走行時の運転制御を行うために車輪に作用する荷重や車輪の回転速度などといった種々の情報が必要とされている。このような情報を得るために、自動車の車輪が取り付けられる車輪用転がり軸受装置にセンサを設けることが種々提案されている。
例えば、本出願人の出願に係る特許文献1には、インダクタンス型のセンサ部材を固定軌道輪において軸方向に2列配設してなるセンサ付き転がり軸受装置が開示されている。この軸受装置では、2列に配置されたセンサ部材からの信号を信号処理回路に入力して、当該信号処理回路で、4つの径方向の変位に関する信号と、1つの軸方向の変位に関する信号とを算出し、これらの信号に基づいて、転がり軸受装置の3つの並進荷重と2つのモーメント荷重とを算出している。
かかる2列タイプのセンサ付き転がり軸受装置において、図7〜8に示されるように、上下前後4つのセンサを軸方向に2列配設する場合、合計8つのセンサからの出力信号は、次のように定義することができる。なお、図7〜8において、X軸は車輪の前後水平方向であり、Y軸は車輪の左右水平方向(軸方向)であり、Z軸は車輪の上下方向である(図9参照)。また、車両インナ側(第1センサ部材)のセンサの検出値に添え字「i」を使用し、車両アウタ側(第2センサ部材)のセンサに添え字「o」を使用し、更に、前側のセンサの検出値を「f(front)」と定義し、後側のセンサの検出値を「r(rear)」定義し、上側のセンサの検出値を「t(top)」と定義し、下側のセンサの検出値を「b(bottom)」と定義する。
i:第1前センサの検出値
i:第1後センサの検出値
i:第1上センサの検出値
i:第1下センサの検出値
o:第2前センサの検出値
o:第2後センサの検出値
o:第2上センサの検出値
o:第2下センサの検出値
この場合、5つの差動信号X1、X2、Z1、Z2、及びY1は、以下のようになる(図10参照)。
X1=fi−ri
X2=fo−ro
Z1=bi−ti
Z2=bo−to
Y1=(fo+ro+to+bo)−(fi+ri+ti+bi
そして、このように定義した場合、5つの値X1、X2、Z1、Z2、及びY1と、転がり軸受装置に作用しているX方向の力の大きさ(Fx)、転がり軸受装置に作用しているY方向の力の大きさ(Fy)、転がり軸受装置に作用しているZ方向の力の大きさ(Fz)、車輪に作用しているX軸回りのモーメント荷重の大きさ(Mx)、及び、車輪に左右しているZ軸回りのモーメント荷重の大きさ(Mz)との間には、線形関係があり、次の式(1)が成立する。
Figure 2009288048
ここで、m11〜m55は定数である。
したがって、式(1)から以下の式(2)が導かれる。
Figure 2009288048
転がり軸受装置の制御装置の記憶部には、式(2)の右辺の5行5列の定数行列(逆行列)の25個の要素(係数)が、ルックアップテーブルとして予めインプットされており、前記センサ部材の各センサが、制御装置の信号処理部に信号を出力すると、信号処理部が、それらの信号に基づいて、差動信号X1、X2、Z1、Z2、及びY1を算出する。そして、その後に、算出されたX1、X2、Z1、Z2、及びY1と、記憶部に記憶されている25個の要素とから、式(2)の演算を行って、転がり軸受装置に作用している荷重であるFx、Fy、Fz、Mx、及びMzが算出される。
特開2007−127253号公報
前記式(1)及び式(2)における25個の要素は、転がり軸受装置の構造や材質などにより異なるが、例えば、以下の式(3)及び式(4)に示されるような値となる。
Figure 2009288048
Figure 2009288048
この場合、ラジアル時とモーメント時の変位差の影響のため、Fx又はFz時の出力の係数(前記行列の要素)が100〜120程度であるのに対し、Mx又はMz時の出力の係数が4〜5程度と大きく違っていた。そのため、図11に示されるように、モーメント時においてFx及びFzのクロストークが発生しやすく、演算精度の改良が望まれていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、演算によるクロストークの発生を抑制して、演算精度を向上させることができるセンサ付き転がり軸受装置を提供することを目的としている。
本発明のセンサ付き転がり軸受装置(以下、単に「軸受装置」ともいう)は、車体側に固定される筒状の固定軌道輪と、この固定軌道輪の内部に回転自在に挿通され且つ車輪の取付部分を有する回転軌道輪と、これらの軌道輪の間に転動自在に配設される複列の転動体とを備えており、前記回転軌道輪の外周面とのギャップを検出するセンサ装置が、前記固定軌道輪に設けられてなるセンサ付き転がり軸受装置であって、
前記センサ装置は、円周方向に沿って複数設けられた変位センサからなる第1センサ部材と、この第1センサ部材と軸方向に離間しており且つ円周方向に沿って複数設けられた変位センサからなる第2センサ部材とで構成されており、
前記センサ装置は、変位センサで検出された検出値に基づいて、前記車輪に作用する少なくともモーメント荷重を算出する演算機能を有する制御装置に接続されており、且つ、
この制御装置は、第1センサ部材の変位センサの出力と、第2センサ部材の変位センサの出力との差動出力を出力するよう構成されていることを特徴としている。
本発明の軸受装置では、第1センサ部材の変位センサの出力と、第2センサ部材の変位センサの出力との差動出力を出力することで、モーメント変位の信号出力を得ることができることから、行列演算の出力係数の差を小さくして演算によるクロストークの発生を抑制することができる。その結果、演算精度を向上させることができる。
前記制御装置を、前記差動出力からモーメント荷重を演算するよう構成することができる。この場合、差動出力をモーメント変位の信号出力とすることで、軸受装置に作用するモーメント荷重を演算することができ、行列演算の出力係数の差を小さくして演算によるクロストークの発生を抑制することができる。その結果、演算精度を向上させることができる。
本発明の軸受装置によれば、演算によるクロストークの発生を抑制して、演算精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の軸受装置の実施の形態を詳細に説明する。
〔軸受装置の全体構造〕
図1は本発明の一実施の形態に係る軸受装置の側面断面図であり、図2はその軸受装置のセンサ部分の拡大断面図である。また、図3はその軸受装置を車両インナ側から見た図であり、図4は後述する蓋部材17を取り外した状態の軸受装置を車両インナ側から見た図である。なお、図1において、右側が車両アウタ側(車両の外側)であり、左側が車両インナ側(車両の内側)である。
図1に示されるように、本実施の形態の軸受装置100は、筒状の外輪1と、この外輪1の内部に回転自在に挿通されている内軸2と、この内軸2の車両インナ側端部に外嵌された内輪部材3と、この内輪部材3の車両インナ側端部に外嵌されたターゲット部4と、周方向に並ぶ複数の玉からなる複列の転動体5、5とを備えたものであり、これらにより複列アンギュラ玉軸受部が構成されている。転動体5、5としての各列の玉は保持器6によって周方向に所定間隔で保持されている。
なお、本明細書において、軸受装置100の中心線Cに沿った方向をY軸方向とし、これに直交する紙面貫通方向の水平方向をX軸方向とし、Y軸方向及びX軸方向に直交する鉛直方向をZ軸方向と定義している。従って、図9に示されるように、X軸方向は車輪の前後水平方向となり、Y軸方向は車輪の左右水平方向(軸方向)となり、Z軸方向は上下方向となる。
本実施の形態の軸受装置100において、前記外輪1は車体側に固定される固定軌道輪とされている。他方、前記内軸2と内輪部材3とターゲット部4とが車輪側の回転軌道輪とされており、この固定軌道輪と回転軌道輪との間において前記複列の転動体5、5が転動自在に介在されている。これにより、固定軌道輪と回転軌道輪とは互いに同軸状に配置され、固定軌道輪に対して回転軌道輪が車輪(図9に示されるタイヤ及びタイヤホイール)とともに回転自在となっている。
回転軌道輪を構成する内軸2は、径方向外方へ延びるフランジ部7を車両アウタ側に有しており、このフランジ部7が車輪のタイヤホイールやブレーキディスク(図示せず)の取付部分となっている。このタイヤホイールなどは図示しない取付ボルトによって当該フランジ部7に取り付けられる。内輪部材3は内軸2の車両インナ側に形成された段差部分に外嵌され、内軸2のインナ側端部に螺合したナット8によって内軸2に固定されている。そして、内軸2の外周面と内輪部材3の外周面とに、転動体5、5の内側軌道面9、9がそれぞれ形成されている。
固定軌道輪を構成する外輪1は、転動体5、5の外側軌道面10、10が内周面に形成された円筒状の本体筒部11と、この本体筒部11の外周面から径方向外方へ伸びるフランジ部12とを有している。このフランジ部12は、車体側部材である懸架装置が有するナックル(図示せず)に固定され、これによって当該軸受装置100が車体側に固定されるようになっている。
本実施の形態の軸受装置100は、回転軌道輪に設けたターゲット部4の外周側面の変位に伴って変化する物理量(本実施の形態では、ターゲット部4の外周側面とのギャップによって変化するインダクタンス)を検出するためのセンサ装置14と、このセンサ装置14を固定軌道輪である外輪1に取り付けるためのケース部材15とを備えている。
〔ケース部材の構造〕
図1及び図2に示されるように、前記ケース部材15は、短円筒状の筒部材16と円盤状の蓋部材17とで構成されている。筒部材16は軸方向に短い円筒状の金属部材からなり、その一端側の開口部において、外輪1の車両インナ側端部に止めネジ18によって当該外輪1と同軸心状となるように固定されている。蓋部材17は、筒部材16の他端側の開口部を閉塞する部材であり、軸受装置100の内部への異物の侵入を防止するものである。
このケース部材15の筒部材16の内周側に、内軸2の車両インナ側端部に取り付けられたターゲット部4の外周側面とのギャップを検出するための前記センサ装置14が搭載されている。
〔センサ装置の構造〕
図2及び図4に示されるように、本実施の形態のセンサ装置14は、ターゲット部4の外周側面における軸方向で離れた位置のギャップをそれぞれ検出する第1センサ部材21と第2センサ部材22とを備えている。なお、本明細書において、センサ装置14及びターゲット部4に関して、「第1」は車両インナ側を意味し、「第2」は車両アウタ側を意味する。
第1及び第2センサ部材21、22は、ターゲット部4の外周側面とのギャップの変化をインダクタンスの変化によって検出するインダクタンス型の変位センサからなっており、筒部材16の内周側に軸方向に離れた二列の状態で取り付けられたセンサリング23と、このセンサリング23の周方向に所定間隔おきに配置された複数(本実施の形態では4つ)の変位センサ24とを備えている。各センサリング23は、筒状スペーサ25を介在させた状態で筒部材16の鍔部16aに対して止めネジ26で固定されている(図1参照)。
第1及び第2センサ部材21、22を構成する各変位センサ24は、前後及び上下の4カ所にそれぞれ設けられており、回転軌道輪のターゲット部4の外周側面とのX軸方向及びZ軸方向におけるギャップの変化を検出できるように配設されている。
すなわち、車両インナ側の第1センサ部材21は、回転軌道輪の前後に配置された第1前センサ24f及び第1後センサ24rと、回転軌道輪の上下にそれぞれ配置された第1上センサ24t及び第1下センサ24bとを備えている。また、車両アウタ側の第2センサ部材22も、回転軌道輪の前後に配置された第2前センサ24f及び第2後センサ24rと、回転軌道輪の上下にそれぞれ配置された第2上センサ24t及び第2下センサ24bとを備えている。
これら8つの各変位センサ24(f、r、t、b)は、それぞれ、ターゲット部4に対する独立した検出面を有する周方向で近接して配置された一対のコイル素子27、27を直列に連結することによって構成されている。この一対のコイル素子27、27は、センサリング23の内周側から突設した一対の磁極28の周囲にコイルを巻き付けて構成されている。これらの磁極28はセンサリング23から径方向内方へ突出しており、その径内側の端面(検出面)が、ターゲット部4の外周側面に対して径方向の隙間を有して対向するように配置されている。
このように、本実施の形態の軸受装置100では、前後及び上下に配置された4つの変位センサ24を有する、軸方向で離れた第1及び第2センサ部材21、22がケース部材15に一体に搭載されたセンサユニットとなっているので、軸受装置100の組み立ての際に当該ケース部材15を外輪1のインナ側端部に取り付けるだけで、すべての変位センサ24を外輪1に取り付けることができる。このため、各変位センサ24を個別に外輪1に取り付ける必要がなく、しかも、外輪1にセンサ装着用の貫通孔を設ける必要もない。
また、ケース部材15を外輪1に取り付けることで、回転軌道輪のターゲット部4に対する各変位センサ24の周方向位置及び径方向位置がそれぞれ位置決めされるので、各変位センサ24をそれぞれ位置調整しながら取り付ける必要がなく、この点で軸受装置100の組み立てが極めて容易となっている。
また、ケース部材15に組み込まれた各変位センサ24は、回転軌道輪の軸方向中央部(図1に示す軸受中心Oに近い部分)よりも外力に対する変形挙動が大きい回転軌道輪のインナ側端部に位置するターゲット部4の変形挙動に伴うギャップを検出することになるので、当該ギャップの検出精度が高まるという利点がある。
更に、外輪1のインナ側端部にセンサ付きのケース部材15を取り付けた場合、外輪1のフランジ部12から比較的遠く離れた位置に変位センサ24が配置されることになるので、フランジ部12の周囲の歪の影響を受け難く、この点でギャップの変化を精度よく検出できるという利点もある。
図5(a)は本実施の形態のセンサ装置14によるギャップの検出回路の一例を示している。同図に示されるように各センサ部材21、22の変位センサ24のうち、上下方向で相対向するセンサ(図5では上センサと下センサ)24t、24bはそれぞれ発振器30に接続されており、この発振器30から一定周期の交流電流が各センサ24t、24bに供給される。なお、この各センサ24t、24bには同期用のコンデンサ31が並列に接続されている。
そして、本実施の形態では、この各センサ24t、24bでの出力電圧(検出値)を差動アンプ32で差を取って上下方向の変位量に対応する出力電圧(検出値)とすることにより、温度ドリフトを取り除くようにしている。なお、図示していないが、水平方向で相対向するセンサについても、前記と同様に差動アンプで差を取ることによって温度ドリフトを取り除いている。
ところで、インダクタンス型の変位センサ24では、コイルのインダクタンスをL、検出面の面積をA、透磁率をμ、コイルの巻き数をN、検出面からターゲット4までの間隔(ギャップ)をdとすると、次の式(a)が成立する。
L=A×μ×N2/d ・・・(a)
従って、ターゲット4までのギャップdが変化すると、変位センサ24のインダクタンスLが変化して出力電圧が変化するので、この出力電圧の変動を検出することにより、変位センサ24の検出面からターゲット部4までの径方向のギャップを検出することができる。
そして、本実施の形態では、ターゲット部4に対する独立した検出面を有する一対のコイル素子27を直列に連結することによって一つの変位センサ24を構成しているので、図5(b)に示されるように、一つのコイル素子27で一つの変位センサ27を構成する場合に比べて発生する磁束密度がより高まっており、これにより、ターゲット部4とのギャップの検出感度をより向上させるようにしている。
〔ターゲット部の構造〕
図1及び図2に示されるように、前記ターゲット部4は、内輪部材3のインナ側端部に外嵌して取り付けられた円筒部材からなる。このターゲット部4の外周側面には、車両インナ側の第1センサ部材21の検出面(磁極28の先端面)に対向する環状の第1被検出部34と、アウタ側の第2センサ部材22の検出面に対向する環状の第2被検出部35とが設けられている。本実施の形態では、これらの被検出部34、35は、ターゲット部4の周方向に沿って形成された第1及び第2環状溝により構成されている。
図2(b)に示されるように、車両インナ側の第1環状溝34は、その車両アウタ側の溝端面34aが第1センサ部材21の検出面A1の中心近傍に位置するように配置され、車両アウタ側の第2環状溝35は、その車両インナ側の溝端面35aが第2センサ部材22の検出面A2の中心近傍に位置するように配置されている。
このため、回転軌道輪のターゲット部4が軸方向の例えば車両インナ側に距離δだけ変位したとすると、車両インナ側においては、第1センサ部材21と第1環状溝34との軸方向のラップ長が減少して、第1センサ部材21によるギャップの検出値が減少し、車両アウタ側においては、第2センサ部材22と第2環状溝35との軸方向のラップ長が増大して、第2センサ部材22によるギャップの検出値が増大する。
同様に、回転軌道輪のターゲット部4が軸方向の車両アウタ側に距離δだけ変位したとすると、車両インナ側の第1センサ部材21によるギャップの検出値が増大し、車両アウタ側の第2センサ部材22によるギャップの検出値が減少する。
このように、本実施の形態のターゲット部4は、回転軌道輪が軸方向における同じ向きに変位した場合には、第1及び第2センサ部材21、22が検出する検出値に差を生じさせる、軸方向に離れた一対の環状溝34、35を外周側面に備えている。
また、前述の通り、これらの環状溝34、35は、回転軌道輪が軸方向における同じ向きに変位した場合に各センサ部材21、22が検出する検出値を正負逆向きに変化させるように、センサ側に対する軸方向位置が設定されている。
従って、後述の制御装置37における検出値の演算方法でも明らかな通り、車両インナ側の第1センサ部材21の検出値と車両アウタ側の第2センサ部材22の検出値の差を取ることにより、回転軌道輪の軸方向への単位並進量に対する検出値が増幅され、これによってセンサ装置全体としての軸方向変位の検出感度を高めることができる。
なお、図2(b)に図示した配置とは逆に、車両インナ側の第1環状溝34を第1センサ部材21の検出面A1に対して車両アウタ側にずらし、車両アウタ側の第2環状溝35を第2センサ部材22の検出面A2に対して車両インナ側にずらして配置することにしてもよく、この場合でも前記と同様の作用効果が得られる。
前記第1及び第2センサ部材21、22を構成する各変位センサ24は、ケース部材15の蓋部材17を貫通する信号線36(図4参照)を介して例えば車体側のECUなどからなる制御装置37に接続されている。各センサから得られた出力電圧(検出値)は、その制御装置37において以下に述べる演算方法で演算され、これによって車輪に作用する各方向のモーメント荷重及び並進荷重が求められる。
〔各荷重の演算方法〕
以下、図6〜9を参照しつつ、制御装置37で行われる荷重の演算方法について説明する。なお、本実施の形態における各変位センサの配置位置とその検出値の定義は、図7〜8を用いて説明した従来のものと同じである。また、図6は前記制御装置37での演算方法を示すブロック図である。
〔方向及びセンサ検出値の定義〕
図9に示されるように、車輪の前後水平方向をX軸方向、車輪の左右水平方向(軸方向)をY軸方向、車輪の上下方向をZ軸方向と定義する。
また、図7〜8に示されるように、車両インナ側(第1センサ部材21)のセンサの検出値に添え字「i」を使用し、車両アウタ側(第2センサ部材22)のセンサに添え字「o」を使用する。更に、前側のセンサの検出値を「f(front)」と定義し、後側のセンサの検出値を「r(rear)」定義し、上側のセンサの検出値を「t(top)」と定義し、下側のセンサの検出値を「b(bottom)」と定義する。
従って、第1及び第2センサ部材21、22に設けられた合計8つのセンサの検出値は、次のように定義される。
i:第1前センサの検出値
i:第1後センサの検出値
i:第1上センサの検出値
i:第1下センサの検出値
o:第2前センサの検出値
o:第2後センサの検出値
o:第2上センサの検出値
o:第2下センサの検出値
この場合、5つの差動信号X1、X2、Z1、Z2、及びY1は、以下のようになる(図10参照)。
X1=fi−ri
X2=fo−ro
Z1=bi−ti
Z2=bo−to
Y1=(fo+ro+to+bo)−(fi+ri+ti+bi
ここで、本発明では、軸方向に沿って2列配置されたセンサ部材を用いて車軸の変位を検出していることから、モーメント荷重による変位は、車両インナ側のセンサと車両アウタ側のセンサとの差動出力として捉えることができる。すなわち、モーメント変位Mx´及びモーメント変位Mz´は、ラジアル変位X1、X2、Z1及びZ2を用いて、それぞれ(Z1−Z2)、及び(X1−X2)と表すことができる。
したがって、差動出力X1、X2、Z1、Z2、及びY1と、並進荷重及びモーメント荷重との間の線形関係を示す従来の式(5)〜(6)をそれぞれ式(7)〜(8)のように変形することができる。
Figure 2009288048
Figure 2009288048
Figure 2009288048
Figure 2009288048
具体的には、前記式(3)において例示した25個の出力係数は、次のようになる。
Figure 2009288048
ここに、1列目の係数は、式(3)のものと同じであり、2列目には、式(3)における3列目の係数がくる。そして、3列目には、式(3)における5列目の係数がくる。また、4列目には、3列目の係数から4列目の係数を引いた値が入り、5列目には、1列目の係数から2列目の係数を引いた値が入る。
また、その逆行列は、以下のようになる。
Figure 2009288048
従来の演算方法では、FxやFz算出時の出力の係数の絶対値が、105〜120程度であり、MxやMz算出時の出力の係数の絶対値が4〜5程度と大きく異なっていたが、本発明における演算方法では、前記具体例(逆行列)より分かるように、FxやFz算出時の出力の係数の絶対値が7程度であり、MxやMz算出時の出力の係数の絶対値が5程度とほぼ同じになっている。これにより、行列演算の係数による「感度差」が小さくなり、従来のようなクロストークの発生を抑制することができ、演算精度を向上させることができる。
なお、Fz算出時のMx´係数、及びFx算出時のMz´係数の絶対値が120程度となっているが、それぞれの場合の各出力(Mx、Mz)は、ほとんどゼロに近いことから、出力係数の倍率は無視することができる。
また、前記式(7)の左辺又は式(8)の右辺における、「X1」及び「Z1」に代えて、それぞれ「X2」及び「Z2」を用いることもできる。この場合も、前記と同様にしてクロストークの発生を抑制することができ、演算精度を向上させることができる。
本発明の軸受装置の一実施の形態の側面断面図である。 (a)は同軸受装置のセンサ部分の拡大断面図であり、(b)はセンサ部材と環状溝の位置関係を表す図である。 同軸受装置を車両インナ側から見た図である。 蓋部材を取り外した状態の同軸受装置を車両インナ側から見た図である。 (a)は変位センサによるギャップの検出回路の一例を示す回路図であり、(b)はコイル素子の機能説明図である。 制御装置での演算方法を示すブロック図である。 各変位センサの配置位置を示す正面説明図である。 各変位センサの配置位置を示す側面説明図である。 X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向と各荷重の定義を示す車輪部分の斜視図である。 従来の軸受装置における演算方法を示すブロック図である。 モーメント時に発生するクロストークを説明する図である。
符号の説明
1 外輪(固定軌道輪)
2 内軸(回転軌道輪)
3 内輪部材(回転軌道輪)
4 ターゲット部
7 フランジ部(取付部分)
12 フランジ部(固定部分)
14 センサ装置
15 ケース部材
21 第1センサ部材
22 第2センサ部材
24 変位センサ
27 コイル素子
34 第1環状溝(第1被検出部)
35 第2環状溝(第2被検出部)
37 制御装置

Claims (2)

  1. 車体側に固定される筒状の固定軌道輪と、この固定軌道輪の内部に回転自在に挿通され且つ車輪の取付部分を有する回転軌道輪と、これらの軌道輪の間に転動自在に配設される複列の転動体とを備えており、前記回転軌道輪の外周面とのギャップを検出するセンサ装置が、前記固定軌道輪に設けられてなるセンサ付き転がり軸受装置であって、
    前記センサ装置は、円周方向に沿って複数設けられた変位センサからなる第1センサ部材と、この第1センサ部材と軸方向に離間しており且つ円周方向に沿って複数設けられた変位センサからなる第2センサ部材とで構成されており、
    前記センサ装置は、変位センサで検出された検出値に基づいて、前記車輪に作用する少なくともモーメント荷重を算出する演算機能を有する制御装置に接続されており、且つ、
    この制御装置は、第1センサ部材の変位センサの出力と、第2センサ部材の変位センサの出力との差動出力を出力するよう構成されていることを特徴とするセンサ付き転がり軸受装置。
  2. 前記制御装置が、前記差動出力からモーメント荷重を演算する請求項1に記載のセンサ付き転がり軸受装置。
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Citations (2)

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JP2006308577A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法
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