JP2009284054A - 通信システム、無線局、ルータおよび時間同期方法 - Google Patents

通信システム、無線局、ルータおよび時間同期方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同期誤差を小さくすることができる通信システムを得ること。
【解決手段】時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期が確立できる基地局10〜17と、直接時間同期が確立できない基地局20〜28と、を含む通信システムであって、基地局20〜28が、基地局10〜17から時間誤差情報を取得し、取得した情報に基づいて時間同期を確立するためのマスタ局を選択し、遅延量計測のための遅延量計測信号をマスタ局に送信し(S13)、マスタ局が、遅延量計測信号を基地局20〜28に転送し(S16)、遅延量Eを計測して基地局20〜28に通知し、基地局20〜28が遅延量Eに基づいてマスタ局と時間同期を確立する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、広範囲ネットワークにおいて時間同期制御を行う通信システム、無線局、ルータおよび時間同期方法に関する。
近年の高速無線通信方式では、無線サービスを広いカバーエリアでサポートするために、多くの基地局を用いてネットワークを構築している。一方、無線通信を行う際には、基地局間で時間フレームの時間同期が必要とされる場合が多い。
たとえば、TDD(Time Division Duplex)方式では同一周波数を用いて異なる時間帯に上りまたは下りリンク信号を送信するが、基地局間で上りリンクの時間フレームと下りリンクの時間フレームの同期が取られてない場合には、基地局間で干渉の影響が増大する。具体的には、基地局が上りリンク信号を受信する際に、隣接基地局の下りリンク信号による干渉が生じる。基地局が送信する下りリンク信号は、端末が送信する上りリンク信号よりも一般的に電力が強いため、大きな干渉の発生要因となる。そのため、TDD方式では基地局間で時間フレームのタイミングを一致させる制御が重要となる。
また、FDD(Frequency Division Duplex)方式でも、複数の基地局が連携して信号送信を行う場合には時間フレーム同期が重要となる。たとえば、各基地局が同一周波数で同一データを送信するSFN(Single Frequency Network)構成に基づき放送用信号を送信する場合には、各基地局が同一タイミングで信号を送信することが重要となる。
このような基地局間の時間同期制御方法として、下記特許文献1では、GPS(Global Positioning System)衛星が送信するUTC時刻にロックできる場合にはGPS衛星から受信したUTC(国際標準時刻:Coordinated Universal Time)を用い、それ以外の場合には、GPS衛星が送信するUTC時刻にロックした(以下、「GPSにロックした」という)他の基地局と同期接続を行う方法が開示されている。また、下記特許文献2では、スレーブ基地局がマスタ基地局と時間同期をとる方法が開示されている。
特開2000−357988号公報 特開平09−148978号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、屋内または地下に位置し、GPS衛星が見えない基地局は、GPSにロックした基地局(たとえば、屋外に位置しGPS衛生が捕捉できる基地局)と時間同期を行う。または、スレーブ局がマスタ局に対して時間同期を行う。しかし、これらの時間同期を行う際には、伝搬遅延広がりなどの影響により時間同期誤差が発生する。特に、屋内または地下等に位置する基地局が、複数の基地局を介してGPSにロックした屋外の基地局と時間同期を確立する場合には、全体としての時間同期誤差が大きくなる。しかし、上記従来の技術では、複数の基地局を介して時刻同期を行う場合の時間同期誤差の影響に対しては考慮されていない。そのため、複数の基地局を介して時間同期を行う場合に同期誤差が大きくなる可能性がある、という問題があった。
また、複数の基地局で構成される通信システムの場合、上記特許文献1に記載の技術では、屋内または地下等に位置する基地局が、GPSにロックした基地局のうちから同期対象の基地局を選ぶ場合の選定方法が示されていない。また、上記特許文献2に記載の技術では、複数の基地局で構成される通信システムの場合、マスタ局も複数となることが想定されるが、複数のマスタ局のうちから同期対象のマスタ局を選ぶ場合の選定方法が示されていない。そのため、同期誤差が最も小さくなる最適な局を同期対象として選定しない可能性があり、結果として同期誤差が大きくなる可能性がある、という問題があった。
また、TDD方式では隣接周波数を使用する他のシステムとの間でも時間同期を確立する必要がある。これは、上述のように、システムAの基地局が上りリンク信号受信を行っているときに隣接する周波数を用いる他のシステムBの基地局が下りリンク信号送信を行うと、システムBの下りリンク信号がシステムAの基地局での上りリンク信号の受信時に干渉を与えるためである。自身が使用する周波数と隣接周波数の信号とを完全に分離できるほど急峻なフィルタを作ることは難しく、隣接周波数からの漏れこみ電力が干渉となるためである。しかしながら、上記特許文献1および特許文献2では、異なるシステム間の時間同期を確立する方法について述べられていない。そのため、同期誤差が大きくなる可能性がある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、同期誤差を小さくすることができる通信システム、無線局、ルータおよび時間同期方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立が可能な同期無線局と、前記時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立ができない非同期無線局と、を含む通信システムであって、前記同期無線局および前記非同期無線局が、UTCに対する自局の時間の誤差を示す時間誤差情報を保持し、前記非同期無線局が、他の非同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局のうちから、時間同期を確立するためのマスタ局を選択する第1の選択処理、前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第2の選択処理、または、他の非同期無線局および前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局および時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第3の選択処理を実行し、遅延量計測のための遅延量計測信号を前記マスタ局に送信し、前記マスタ局が、受信した遅延量計測信号を遅延量計測信号送信元の非同期無線局に転送し、また、遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間を遅延量として計測し、前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に前記遅延量を通知し、前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局が、前記遅延量に基づいて前記マスタ局と時間同期を確立することを特徴とする。
この発明によれば、基地局が自局の時間の誤差を示す時間誤差情報を保有し、時間同期を行う基地局は、自局に隣接する基地局から時間誤差情報を取得して、時間誤差情報が小さい基地局を時間同期の対象として選択するようにしたので、同期誤差を小さくすることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる通信システムおよび時間同期方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムは、屋外に位置する基地局10〜17と、屋内または地下などに位置する基地局20〜31と、で構成される。不可視エリア100は、GPS衛星が不可視となるエリアを示しており、具体的には屋内または地下などに相当するエリアである。また、基地局10〜17は、GPS衛星1,2が可視でありGPS衛星から送信される信号を直接受信することができることとし、基地局20〜31はGPS衛星が不可視でありGPS衛星1,2から送信される信号を直接受信できないこととする。
なお、本実施の形態では一例として無線局が基地局である場合に関して説明を行うが、基地局以外のいかなる無線局に対しても本実施の形態の時間同期方法は適用可能である。すなわち、基地局を無線局に置き換えても本発明を適用できる。また、本実施の形態では、同期対象の時刻信号を送信する衛星としてGPS衛星を用いているが、GPS衛星以外の衛星からの時刻信号を受信する場合にも本発明を適用できる。
基地局10〜17は、GPS衛星が送信するUTCに対して同期を確立できることとする。以下の説明では、単にUTCと表現した場合には、GPS衛星が送信するUTCのことを意味することとする。一方、基地局20〜31は、GPS衛星1,2が不可視であるため、UTCに対して同期を確立することができない。したがって、基地局20〜31は、基地局10〜17を介して同期を確立する必要がある。
図2は、本実施の形態の時間同期方法の手順を説明するためのチャート図である。以下、図2に基づいて本実施の形態の時間同期方法について説明する。本実施の形態では、基地局10〜17は、UTCに対して同期が確立しており、基地局20〜31は、基地局10〜17に対して同期を確立する。したがって、同期確立の観点からは、基地局10〜17をマスタ基地局、基地局20〜31をスレーブ基地局と考えることができる。
まず、スレーブ基地局(基地局20〜31)は、マスタ基地局(基地局10〜17)に隣接する場合(途中に基地局を介さずに通信可能な場合)には、隣接するマスタ基地局に時間同期要求信号を送信する(ステップS11)。時間同期要求信号を受信したマスタ基地局は、その信号の送信元のスレーブ基地局へ同期用信号送信に用いる無線リソースを通知する(ステップS12)。
つぎに、スレーブ基地局は通知された無線リソースに基づいて信号を送信する(ステップS13)。この信号は、マスタ局の遅延量を計測するための信号である。マスタ基地局は、時間同期要求信号を送信したスレーブ基地局へ信号を送信する。信号を受信したマスタ基地局は、その信号をレジスタに格納し(ステップS14)、レジスタに格納された信号を読み出してスレーブ基地局へ転送する(ステップS15,ステップS16)。このとき、マスタ基地局は、その信号を受信してからスレーブ基地局へ転送するまでの遅延時間を計測しておき、計測した遅延時間を遅延Eとしてスレーブ基地局に転送する信号に付加して通知する(ステップS16)。なお、ここでは、遅延Eを転送する信号に付加するようにしたが、遅延Eを転送する信号とは別にスレーブ基地局に通知するようにしてもよい。
スレーブ基地局は、転送された信号と遅延Eを受信すると、ステップS13で信号を送信した時刻から転送された信号を受信するまでの時間を遅延Tとして求める。遅延Tの求め方としては、たとえば、ステップS13で信号を送信した送信時刻を記憶しておき、ステップS16で転送された信号を受信した時刻から記憶した送信時刻を減じることにより求めてもよいし、ステップS13で信号を送信した時点でタイマを起動し、ステップS16で転送された信号を受信する時点までを計測して求めてもよい。
そして、マスタ基地局は、遅延Tを求めた後、マスタ基地局とスレーブ基地局の間の伝搬遅延である遅延Dを以下の式(1)に従い推定する。
D=(T−E)/2 ・・・(1)
したがって、マスタ基地局から信号を受信した時刻から遅延Dを減じた時刻が、マスタ基地局からその信号が送信された時刻である。スレーブ基地局は、マスタ基地局から時間信号(そのマスタ基地局の時間信号)を受信し、遅延Dを考慮して時間信号に同期することにより、マスタ基地局との間で時間同期を確立することができる。
しかし、現実には、信号を無線伝送する際のマルチパス遅延の影響により、上述の遅延Dの推定に誤差が生じることにより、基地局間の時間同期に誤差が発生する場合がある。
また、図1の基地局29〜31は基地局10〜17との距離が遠く、基地局10〜17と直接時間同期を確立することができない。本実施の形態では、基地局10〜17に隣接する基地局がまず基地局10〜17のいずれかをマスタ基地局として、マスタ基地局に対して時間同期を確立する。そして、時間同期が確立されていない基地局(スレーブ基地局)は、自局に隣接する基地局のうち、時間同期を確立した基地局をマスタ基地局として、マスタ基地局に対して時間同期を確立する。そして、これらの動作を繰り返すことにより、全ての基地局が時間同期を確立する。したがって、基地局29〜31は、自局の周辺の(自局と隣接されている)基地局が時間同期を確立した後に、それらの基地局のいずれかと時間同期を確立することになる。時間同期を確立する際には、UTCと時間誤差をできるだけ少なくするように、同期を確立することが望ましい。このためには、基地局29〜31は、自局の周辺の基地局の中から、時間誤差の少ない基地局を選定して時間同期を行う必要がある。
このような要求を満たすため、本実施の形態では各基地局がUTCとの時間誤差に関する情報である時間誤差情報Iを保持する。時間誤差情報Iの具体例については後述する。各基地局は時間誤差情報Iを保持し、時間同期を確立していない基地局が、自局の周辺の基地局のうち小さい時間誤差情報Iを保持する基地局を選択し、選択した基地局と時間同期を確立することにより、時間誤差の少ない時間同期を確立できる。
つづいて、時間誤差情報Iの一例について説明する。まず、時間誤差情報Iとして、UTCと直接同期した基地局から自局が時間同期を確立するために介した基地局数を用いる場合について説明する。図3は、時間誤差情報Iを、時間同期を確立するために介した基地局数とした場合の時間誤差情報Iの一例を示す図である。図3に示すように、GPS衛星から直接信号を受信してUTCに同期した基地局10〜17はI=0とする。基地局10〜17と直接時間同期を確立した基地局20〜28ではI=1とする。各基地局が、自局の時間誤差情報Iを求める方法は、たとえば、GPS衛星から直接信号を受信してUTCに同期した基地局は自局の時間誤差情報Iを0として保持し、各基地局は、時刻同期の際に同期対象の基地局からその基地局の時間誤差情報Iを取得し、取得した値に1を加えた数値を自局の時間誤差情報Iとして保持するようにすればよい。
時間誤差情報Iの取得方法としては、たとえば、時間同期を確立する前に基地局が、自局に直接している基地局に時間誤差情報Iの取得要求を送信し、取得要求を受信した基地局が、自局の保持している時間誤差情報Iを返送するようにすればよい。また、時間同期を確立していない基地局は、他の基地局から、時間誤差情報Iの取得要求があった場合には、保持していない旨を返送することとする。なお、取得方法は、これに限らず、たとえば、時間同期を確立した基地局が周辺の基地局に時間誤差情報Iを定期的に報知するなどの方法としてもよい。
図3の基地局29〜30は、自局が隣接する基地局から時間誤差情報Iを取得し、取得した時間誤差情報Iのうちが最も小さい時間誤差情報Iを有する基地局を選択して、選択した基地局と時間同期を確立する。たとえば、基地局29の場合には、基地局20,22,28,30と隣接している。基地局20,22,28,30のうち、基地局30は、時間誤差情報Iを保持しておらず、また、基地局20,22,28はいずれもI=1であるため、基地局29は、基地局20,22,28のいずれかを選択する。
つぎに、時間誤差情報Iの別の一例として、各基地局がUTCに対する時間誤差推定値を用いる方法について説明する。一般に、基地局間の時間同期制御の精度は基地局間のマルチパス遅延量に依存する。したがって、基地局間で同期制御を行う際に、マスタ基地局との間のマルチパス遅延量を測定し、その遅延量に基づいて時間誤差情報Iを求めるようにすればよい。たとえば、マルチパス遅延そのものを時間誤差情報Iとする方法がある。
時間誤差情報Iとしてマルチパス遅延を用いる場合には、スレーブ基地局は、時間同期を確立する際に、マスタ基地局の保持する時間誤差情報Iを取得し、マスタ基地局とスレーブ基地局の間のマルチパス遅延量と取得した時間誤差情報Iとの和と自局の時間誤差情報Iとして保持する。この場合、図3の例では、基地局10〜17については、時間誤差情報Iは0とすればよい。このように、各基地局が時間誤差情報を保持し、時間同期が未確立の基地局は、隣接する基地局のうちから、時間誤差情報Iの小さい基地局を選択して、選択した基地局をマスタ基地局として時間同期制御を行うことにより、各基地局はUTCとの時間誤差を小さくできる。
なお、本実施の形態では、時刻基準となるUTCを送信する時刻基準装置としてGPS衛星を用いる場合について説明したが、これに限らず他の時刻基準装置を用いるようにしてもよい。この場合、時刻基準装置と直接(他の基地局介さないで)時間同期を確立できる基地局(屋外の基地局とは限らない)を、上記と同様に最初のマスタ基地局として、以降順次、時刻基準装置と直接時間同期できない基地局が上述の時間同期方法で同期を確立していけばよい。
なお、従来技術では各基地局がUTCとの時間誤差情報Iを保有しないため、基地局29が基地局20と時間同期を確立し、続いて基地局30が基地局29と時間同期を確立し、さらに基地局31が基地局30と時間同期を確立する場合も発生する。この場合、基地局31では多くの基地局を介して時間同期を確立するため、UTCからの時間誤差が大きくなる。本実施の形態の方法ではこの問題点を解決でき、各基地局が少ない時間誤差でUTCにロックすることができる。また、基地局の新設、撤去が発生した際にも、時間同期を行う相手基地局を適応的に変更することができる。
このように、本実施の形態では、基地局が自局の時間の誤差を示す時間誤差情報Iを保有し、時間同期を行う基地局は、自局に隣接する基地局から時間誤差情報Iを取得して、時間誤差情報Iが小さい基地局を時間同期の対象として選択するようにした。そのため、システム内の各基地局はUTCと少ない時間誤差を保ちつつ基地局間の時間同期を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では同一システム(たとえば、1つの事業者が運用するシステム)内の通信システムを前提として、同期確立方法について説明した。本実施の形態では、1つのシステムとそのシステムと隣接周波数帯を使用する他のシステム(たとえば、別の事業者が運用するシステム)との間で同期を確立する場合について説明する。
図4−1〜図4−3は、隣接周波数を用いる異なる2つのシステムの基地局間で発生する干渉を説明するための図である。本実施の形態の通信システムは、TDD方式で通信を行う2つ以上のシステムを含むこととする。本実施の形態の通信システムを構成するシステムのうちの1つをシステムAとし、システムAが使用する周波数帯FAの隣接周波数帯である周波数帯FBを使用するシステムをシステムBとする。システムA,システムBの構成は、それぞれ実施の形態1と同様である。
システムAおよびシステムBは、たとえば、実施の形態1の同期方法により、それぞれシステム内で時間同期の確立を行うことができる。一方、図4−1に示すように、システムBの基地局51Bは、自局への上り信号S1を受信する際に、システムAの基地局51Aが下り信号S2の送信を行ったとする。基地局51Bと基地局51Aが近い位置にある場合には、上り信号S1に下り信号S2による干渉が発生する。図4−2は、システムAの基地局とシステムBの基地局のフレーム構成例を示す図である。図4−2に示すように、システムBの基地局51Bの上りフレーム(上り信号を送信するフレーム)と、システムAの基地局51Aの下りフレーム(下り信号を送信するフレーム)と、が重なる部分で干渉が発生する。一般に、上り信号は送信電力の小さい端末が送信し、下り信号は、端末に比べて送信電力の大きい基地局が送信するため、上り信号に対して下り信号による干渉が生じる場合には、干渉の影響が大きくなる。
図4−3は、干渉の発生の概念を示す図である。隣接周波数での完全に信号を分離できるほど急峻なフィルタを作ることは難しい。したがって、図4−3に示すように隣接周波数への漏れこむ電力があり、干渉領域IFで周波数が重なり、干渉が発生する。
このような干渉を避けるためには、基地局51Aの下りフレームと基地局51Bの上りフレームが重ならないようにすればよいが、このためには、基地局51Aと基地局51Bの間で時間同期を確立する必要がある。なお、システムAとシステムBをそれぞれ異なる事業者が運営する場合、システムAとシステムBの間で時間同期を確立するためには、異なる事業者間で同期を行うことになり、手順が複雑となる。
本実施の形態では、このような複雑な手順を避けるために、システムA,Bがそれぞれ独立に基準となる時刻に同期することでシステム間の同期を確立する。図5は、本実施の形態の同期方法の手順の一例を示す図である。図5に示すように、システムAの基地局50A,システムBの基地局50Bは、GPS衛星のUTCに直接同期する(ステップS21、ステップS23)。なお、基地局50Aおよび基地局50Bは、屋外に位置し、GPS衛星に直接同期できる基地局とする。
また、各システム内は、実施の形態1で述べた同期方法により、時間同期を行う。すなわち、各システムでは、GPS衛星のUTCに同期可能な衛星がまず、同期を確立し、同期が実施されていない基地局は、同じシステム内の同期を確立した基地局に対して同期を確立する。図5の例では、屋外の基地局50AがGPS衛星のUTCに対して同期を確立し、基地局51Aが基地局50Aに対して同期を確立する(ステップS22)。なお、ここでは、基地局51Aは、屋内に位置し直接GPS衛星の信号の受信はできないこととする。また、基地局51Aは、基地局50Aに隣接することとする。同様に、屋内に位置する基地局51Bは、基地局50Bに対して同期を確立する(ステップS24)。
そして、システムAとシステムBは、独立に同期したUTCに基づいて時間フレームを生成する。そして、システムAとシステムBは、同時刻の時間フレームは、ともに上りフレーム(または下りフレーム)となるように信号を送信する。上りフレームまたは下りフレームとする時刻については、システムA,Bの間で、事前にUTC時刻を用いて取り決めておくこととする。たとえば、無線規格の文書等で「UTCの○時○分○秒は上りリンク信号とし、その○ms後の時刻から下りリンク信号を送信する。また、上下スロットの一周期を○msとする」と明記し、各システムがその条件に従ってフレームを生成する。実施の形態1で述べた時間同期方法を採用することにより、システム内の同期誤差は小さいため、以上の手順で干渉の発生を避けることができる。
図6−1は、本実施の形態の信号送信の概念を示す図であり、図6−2は、本実施の形態のフレーム構成の一例を示す図である。図6−1に示したように、本実施の形態では、システムBの基地局51Bが上り信号S1を受信しているときには、システムAの基地局51Aも上り信号S3を受信している。また、図6−2に示すように、基地局51Aと基地局51Bの上りフレームと下りフレームの位置は一致する。上り信号を受信しているときの、隣接する周波数帯の上り信号が与える干渉の影響は少ないため、本実施の形態の時間同期方法を行うことにより、干渉の影響をさけることができる。
なお、本実施の形態では、システムAがシステムBの隣接周波数帯を使用する場合について説明したが、これに限らず、同一周波数帯を用いる場合または隣接以外の他の周波数帯を使用する場合に、本実施の形態の時間同期方法を適用してもよい。
このように、本実施の形態では、システムAとシステムAの隣接周波数帯を使用するシステムBとが、それぞれシステム内で、実施の形態1の時間同期方法で同期を確立し、システム間であらかじめ上りフレームの時刻と下りフレームの時刻を設定して、上りフレーム同士および下りフレーム同士が両システムで同時刻となるようにした。このため、実施の形態1の効果に加え、隣接周波数帯を使用する他のシステムの基地局からの干渉の影響を低減させることができる。
実施の形態3.
図7は、本発明にかかる時間同期方法の実施の形態3の手順の一例を説明するためのチャート図である。本実施の形態の通信システムの構成は実施の形態1と同様であるが、基地局間は有線で接続されているとする。実施の形態1と同一の機能を有する構成要素は実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
一般に基地局間を有線接続する場合、基地局間を専用線を用いて接続することが望ましい。専用線を用いる場合には、実施の形態1と同様の方法で基地局間の同期を確立することができる。一方、専用線はコストが高くなるため、IP(Internet Protocol)網を介して基地局間を接続する場合もある。したがって、IP網を経由する場合にも同期誤差の少ない時間同期を行う方法がより好ましい。しかし、IP網では、経路の途中のルータでの待ち時間等により遅延が発生し、その遅延は信号伝送ごとに異なる。その結果、スレーブ基地局からマスタ基地局へ送信された信号とマスタ基地局からスレーブ基地局へ送信された信号の伝送遅延が同じになるとの保証はなく、実施の形態1で述べた時間同期方法をそのまま適用することができない。
そこで、本実施の形態ではマスタ基地局とスレーブ基地局間が、ルータが存在するIP網を介して接続されている場合の時間同期方法について説明する。なお、実施の形態1と同様に、基地局10から17は、GPS衛星のUTCと同期を確立しているとする。まず、実施の形態1と同様に、時間同期が確立していない基地局20〜28(スレーブ基地局)は実施の形態1で述べた時間誤差情報に基づいて基地局10〜17のいずれかをマスタ基地局として選択して、実施の形態1のステップS11とステップS12を実施する。
その後、図7に示すように、スレーブ基地局である基地局20〜28(スレーブ基地局)は、自局に隣接する基地局10〜17(マスタ基地局)へIP網を経由して信号を送信する(ステップS31)。この信号は、マスタ局およびルータの遅延量を計測するための信号である。IP網のルータは、その信号を受信すると、信号受信から信号送信までに生じた遅延時間である遅延F1を測定し(ステップS32)、マスタ基地局へ受信した信号を転送する(ステップS33)。また、ルータは、測定した遅延F1を送信元のスレーブ基地局へ送信する。
つぎに、信号を受信したマスタ基地局は、実施の形態1のステップS14〜ステップS16と同様の動作であるステップS34〜36を実施する。そして、IP網のルータは、ステップS36で転送された信号を受信し、信号受信から信号送信までに生じた遅延時間である遅延F2を測定し(ステップS37)、スレーブ基地局へ受信した信号を転送する(ステップS38)。この際、ルータは遅延F2をスレーブ基地局に通知する。また、マスタ基地局は実施の形態1と同様に遅延Eをスレーブ基地局に送信する。
また、スレーブ基地局は、ステップS31の信号を送信した時刻から転送された信号を受信するまでの時間を遅延Tとして求める。遅延Tの求め方は実施の形態1と同様である。そして、マスタ基地局は、マスタ基地局とスレーブ基地局の間の伝搬遅延である遅延Dを以下の式(2)に従い推定する。
D=(T−E−F1−F2)/2 ・・・(2)
さらに、マスタ基地局から信号を受信した時刻から遅延(F2+D)を減じた時刻が、マスタ基地局からその信号が送信された時刻である。スレーブ基地局は、マスタ基地局から時間信号(そのマスタ基地局の時間信号)を受信し、遅延(F2+D)を考慮して時間信号に同期することにより、マスタ基地局との間で時間同期を確立することができる。なお、以上説明した以外の本実施の形態の動作は、実施の形態1と同様であり、時間誤差情報Iを各基地局が保持する。そして、時間同期を行っていないスレーブ局は、近隣の基地局の時間誤差情報Iに基づいてマスタ基地局を選定し、マスタ基地局に対して時間同期を確立する。
なお、ここでは基地局間のルータが1つの場合について説明したが、これに限らず、基地局間にルータは複数存在してもよい。ルータが複数存在する場合には、各ルータがそれぞれ遅延F1i,F2i(iはルータの番号)を測定してその遅延時間をスレーブ基地局へ通知するようにすればよい。スレーブ局は、Dを算出する場合には、式(2)のF1を各ルータから通知されたF1iの和とし、F2を各ルータから通知されたF2iの和として、Dを算出すればよい。
なお、実施の形態2で述べたように、複数のシステムで上りフレームおよび下りフレームの時間帯を一致させる場合に、各システムが本実施の形態の時間同期方法により時間同期を確立するようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、マスタ基地局とスレーブ基地局にIP網を含む場合、IP網のルータが信号受信と信号送信の間で発生した遅延を測定し、その遅延時間をスレーブ基地局へ通知するようにした。そのため、マスタ基地局とスレーブ基地局にIP網を含む場合であっても、実施の形態1と同様にシステム内の各基地局はUTCと少ない時間誤差を保ちつつ基地局間の時間同期を行うことができる。
実施の形態4.
図8は、本発明にかかる通信システムの実施の形態4の構成例を示す図である。図8に示すように本実施の形態の通信システムは、高周波数帯を用いる無線通信システムであるシステムQに属する基地局61〜65と、低周波数帯を用いる無線通信システムであるシステムRに属する基地局71〜74と、で構成される。
実施の形態1および実施の形態2では、同一システム内で基地局間の時間同期を行う方法について説明した。屋外の基地局間の時間同期はGPS等を用いて比較的容易に行うことができる。これに対して、重要となるのは、屋内・地下等のGPSの見えない位置に存在する基地局での時間同期である。中でも、問題となるのは他の基地局に隣接しない孤立基地局であり、孤立基地局では隣接基地局が存在しないため、実施の形態1を用いた時間同期を適用できない(ただし、実施の形態3に示すように有線網を用いた場合には時間同期制御を行うことはできる)。
このような孤立基地局は高周波数帯を用いるシステムほど発生しやすくなる。これは、周波数が高いほど同じ送受信アンテナ間での伝搬損失が大きくなるためである。これに対して、低周波数帯では伝搬損失が小さいため、孤立基地局のないネットワーク構築が行いやすい。一例として、高周波数帯としては3.5GHz、低周波数帯としては800MHzを考える場合、無線通信ネットワークでは一般に800MHz帯の方が少ない基地局数で広いエリアをカバーできる。
そこで、本実施の形態では、図8に示した低周波数帯を用いるシステムQが、孤立基地局のないネットワークインフラストラクチャを構築し、基地局間で時間同期を確立する。基地局間の時間同期の確立手法は実施の形態1または実施の形態3の方法、またはそれ以外の既存の方法でも構わない。このように低周波数帯の基地局間での時間同期が確立すると、広いカバーエリアで時間同期インフラストラクチャを構築できる。たとえば、図8の例では、システムQに属する基地局間で時間同期が確立すると、時間同期インフラストラクチャとして、システムQの基地局間のネットワークである時間同期ネットワーク80が構築されることになる。
つぎに、高周波数帯を用いるシステムRに属する基地局71〜74は低周波数帯のシステムQの基地局61〜65と時間同期を確立する。この時間同期の確立手法は、実施の形態1または実施の形態3の方法、またはそれ以外の既存の方法でも構わない。この際、たとえば、システムRに属する基地局71〜74が、システムQが用いる低周波数帯の送受信機を備え、基地局61〜65と信号の送受信を行い、時間同期制御を行う。
このように、本実施の形態では、高周波数帯を用いる基地局ネットワークに孤立基地局が存在していたとしても、その孤立基地局が低周波数帯を用いる基地局ネットワークのカバーエリアに属する場合には、低周波数帯の基地局ネットワークを通して時間同期を確立できる。その結果、高周波数帯のみで独自に同期制御を行わなくても低周波数帯の基地局間で確立された時間同期ネットワークを用いて高周波数帯の基地局間での時間同期を確立することができる。
別の見方をすれば、広いカバーエリアを有するある1つのシステムQで時間同期ネットワーク80が構築されれば、異なる周波数帯を用いる別のシステムRの基地局は、システムQの基地局61〜65のうち隣接する基地局に接続することによって基地局間での時間同期を確立することができる。
従来、時間同期制御はシステムごとに個別に構築されてきたが、本実施の形態によれば複数のシステムが共通の時間同期インフラストラクチャを利用できる。図9−1は、システムRおよびシステムQの従来の時間同期の概念を示す図であり、図9−2は、本実施の形態の時間同期の概念を示す図である。図9−1に示すように、従来は、システムごとに個別に時間同期制御を行う。これに対し、図9−2に示すように、本実施の形態では、システム内で時間同期を確立したシステムQに属する基地局61〜64が、システムRに属する基地局71〜75と時間同期制御信号90の送受信を行い、時間同期を確立する。
本実施の形態では、従来の時間同期方法に比べ、必要コストを大幅に低減できる。特に、ある周波数帯で孤立した基地局である場合、従来の方法では有線網を設置するなどのコストがかかるが、本実施の形態では孤立基地局が別の周波数帯に存在する時間同期インフラストラクチャにアクセスすることによって有線ネットワークを用いなくても円滑な時間同期を確立できる。従って、本実施の形態では、複数システムの存在する環境において、低コストでシステム内に存在する基地局間の時間同期を確立できる。なお、本実施の形態の方法として、一部に従来技術(システムR内での時間同期制御)を適用しても構わない。
以上説明したように、本実施の形態の基本概念は2つ以上のシステムの時間同期制御を1つの時間同期ネットワークを用いて行うところにある。なお、本実施の形態では低周波数帯のシステムで時間同期インフラストラクチャを構築する場合を述べたが、これは一例に過ぎず、高周波数帯のシステムで時間同期インフラストラクチャを構築して、低周波数帯のシステムの時間同期をその時間同期インフラストラクチャを用いて行うようにしてもよい。ただし、低周波数帯のシステムで時間同期インフラストラクチャを構築する場合は、少ない基地局数で広範囲をカバーでき、インフラストラクチャの保持がより低コストで行えるという格別の利点を有する。
また、本実施の形態では基地局間での時間同期の方法について述べたが、本実施の形態の時間同期の方法は基地局以外のいかなる無線装置に対しても適用できる。
実施の形態5.
図10は、本発明にかかる基地局の実施の形態5の機能構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムの構成は実施の形態4と同様である。本実施の形態の基地局61は、時間同期を行う同期制御部611と、同期利用回数など課金のための情報を計数する課金情報カウンタ612と、で構成される。以下、実施の形態4と異なる部分について説明する。
実施の形態4で示したように、1つの時間同期ネットワークが他のシステムに対して時間同期をサポートすることにより、複数システム全体としての時間同期制御コストを大幅低減できる。たとえば、国内において広範なカバレッジを有する800MHz帯の移動通信システムが時間同期ネットワークを構築し、その時間同期ネットワークが2GHz帯又は3.5GHz帯の移動通信システムの時間同期をサポートする構成が考えられる。また、800MHz帯の移動通信システムが時間同期ネットワークを構築し、無線LANの異なるノード間の時間同期をサポートする構成もある。その他に、800MHz帯の移動通信システムが時間同期ネットワークを構築し、列車無線システムの時間同期をサポートする構成もある。
また、800MHz移動通信システムの代わりに、時間同期専用のインフラストラクチャを構築し、国内の多くのシステムの時間同期をサポートする構成もある。このような、時間同期専用のインフラストラクチャはいわば陸上のGPSに匹敵するものと考えることができ、多くのシステムの時間同期をサポートし、将来的になくてはならない重要な存在になると考えられる。
このような新たな同期に関するシステムコンセプトに基づけば、時間同期インフラストラクチャは、他のシステム内の無線機へ同期サポートを行う見返りとして、サービス料を徴収する新たなビジネス形態も考えられる。
本実施の形態では、このようなビジネス形態を実現するための装置構成として、時間同期ネットワークを構築するシステムQの基地局61を図10に示した構成とする。基地局62〜65も同様の構成とする。本実施の形態の基地局61の課金情報カウンタ612は、システムRに属する基地局の同期制御をサポートしたサポート回数(システムRに属する基地局が時間同期のためのマスタ局として基地局61を利用した回数)をカウントする。なお、課金情報カウンタ612は、サポート回数のかわりに課金量を決定するための別の情報を課金情報として計測するようにしてもよい。
基地局61はカウントしたサポート回数を、システムQ内の所定の場所に通知する。そして、システムQの所定の場所で、システムQ内の全基地局61〜65のサポート回数を集計する。その集計回数に基づいて時間同期サポートサービス料を決定し、システムQはシステムRに対して時間同期サポートサービス料を徴収する。なお、図10では1つの基地局内にカウンタを設置したが、このカウンタは基地局内に限らずシステムR内のどの場所にあってもかまわない。
このように、本実施の形態では、システムQがシステムRの時間同期制御をサポートした回数または課金量を決定するための課金情報を計数し、計数結果に基づいて、システムRから徴収する時間同期サポートサービス料を決定するようにした。このため、時間同期インフラストラクチャを用いて他のシステムの時間同期制御をサポートする新たなビジネスモデルの構築が可能となる。
以上のように、本発明にかかる通信システム、無線局、ルータおよび時間同期方法は、広範囲ネットワークにおいて複数の基地局が時間同期制御を行う通信システムに有用であり、特に、GPS衛星を捕捉できない屋内または地下に位置する局を含む通信システムに適している。
本発明にかかる通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。 実施の形態1の時間同期方法の手順を説明するためのチャート図である。 時間誤差情報を、時間同期を確立するために介した基地局数とした場合の時間誤差情報の一例を示す図である。 隣接周波数を用いる異なる2つのシステムの基地局間で発生する干渉を説明するための図である。 システムAの基地局とシステムBの基地局のフレーム構成例を示す図である。 干渉の発生の概念を示す図である。 実施の形態2の時間同期方法の手順の一例を示す図である。 実施の形態2の信号送信の概念を示す図である。 実施の形態2のフレーム構成の一例を示す図である。 本発明にかかる時間同期方法の実施の形態3の手順の一例を説明するためのチャート図である。 本発明にかかる通信システムの実施の形態4の構成例を示す図である。 システムRおよびシステムQの従来の時間同期の概念を示す図である。 実施の形態4の時間同期の概念を示す図である。 本発明にかかる基地局の実施の形態5の機能構成例を示す図である。
符号の説明
1,2 GPS衛星
10〜17,20〜31,50A,50B,51A,51B,61〜65,71〜74 基地局
611 同期制御部
612 課金情報カウンタ
80 時間同期ネットワーク
90 時間同期制御信号
IF 干渉領域
S1,S3 上り信号
S2 下り信号

Claims (9)

  1. 時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立が可能な同期無線局と、前記時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立ができない非同期無線局と、を含む通信システムであって、
    前記同期無線局および前記非同期無線局が、UTCに対する自局の時間の誤差を示す時間誤差情報を保持し、
    前記非同期無線局が、他の非同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局のうちから、時間同期を確立するためのマスタ局を選択する第1の選択処理、前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第2の選択処理、または、他の非同期無線局および前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局および時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第3の選択処理を実行し、遅延量計測のための遅延量計測信号を前記マスタ局に送信し、
    前記マスタ局が、受信した遅延量計測信号を遅延量計測信号送信元の非同期無線局に転送し、また、遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間を遅延量として計測し、前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に前記遅延量を通知し、
    前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局が、前記遅延量に基づいて前記マスタ局と時間同期を確立することを特徴とする通信システム。
  2. 前記同期無線局は、自局の時間誤差情報の値を0とし、
    前記非同期無線局は、自局が時間同期の対象としたマスタ局の時間誤差情報に1を加算した値を、自局の時間誤差情報とすることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記同期無線局は、自局の時間誤差情報の値を0とし、
    前記非同期無線局は、自局が時間同期の対象としたマスタ局との間のマルチパス遅延量を求め、前記マルチパス遅延量に基づいて自局の時間誤差情報を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記マスタ局と前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局との間にIP網を含む場合、
    前記マスタ局宛の遅延量計測信号を受信した前記IP網に含まれるルータが、前記マスタ局宛の遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間である第1のルータ遅延量を計測し、前記第1のルータ遅延量を前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に通知し、
    前記マスタ局から転送された遅延量計測信号を受信した前記IP網に含まれるルータが、前記マスタ局から転送された遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間を第2のルータ遅延量として計測し、前記第2のルータ遅延量を前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に通知し、
    前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局は、さらに前記第1のルータ遅延量と前記第2のルータ遅延量とに基づいて前記マスタ局と時間同期を確立することを特徴とする請求項1、2または3に記載の通信システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の通信システムとして機能する第1の通信システムと、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の通信システムとして機能する第2の通信システムと、
    で構成され、
    前記第1の通信システムの上りフレームと前記第2の通信システムの上りフレームとを同一時間帯とし、前記1の通信システムの下りフレームと前記第2の通信システムの下りフレームとを同一時間帯とすることを特徴とする通信システム。
  6. 時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立が可能な同期無線局と、前記時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立ができない非同期無線局と、を含む通信システムにおいて、前記同期無線局または前記非同期無線局として機能する無線局であって、
    UTCに対する自局の時間の誤差を示す時間誤差情報を保持し、前記非同期無線局から時間誤差情報の取得要求があった場合に、前記取得要求送信元の非同期無線局に、保持している時間誤差情報を送信する時間誤差情報通知手段と、
    前記非同期無線局から遅延量計測のための遅延量計測信号を受信した場合には、受信した遅延量計測信号を前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に転送し、また、遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間を遅延量として計測し、前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に前記遅延量を通知する遅延量通知手段と、
    を備えることを特徴とする無線局。
  7. 時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立が可能な同期無線局と、前記時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立ができない非同期無線局と、を含む通信システムにおいて、前記非同期無線局として機能する無線局であって、
    他の非同期無線局から、UTCに対する時間の誤差を示す時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局のうちから、時間同期を確立するためのマスタ局を選択する第1の選択処理、前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第2の選択処理、または、他の非同期無線局および前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局および時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第3の選択処理を実行し、遅延量計測のための遅延量計測信号を前記マスタ局に送信するマスタ局選択手段と、
    前記マスタ局が計測した、前記マスタ局が遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間である遅延量を取得し、前記遅延量に基づいて前記マスタ局と時間同期を確立する同期確立手段と、
    を備えることを特徴とする無線局。
  8. 請求項6に記載の無線局と請求項7に記載の無線局とを接続するIP網に含まれるルータであって、
    時間同期を確立するためのマスタ局宛の遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間である第1のルータ遅延量を計測し、前記第1のルータ遅延量を前記遅延量計測信号送信元の無線局に通知する第1の計測手段と、
    前記マスタ局から転送された遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間を第2のルータ遅延量として計測し、前記第2のルータ遅延量を前記遅延量計測信号送信元の無線局に通知する第2の計測手段と、
    を備えることを特徴とするルータ。
  9. 時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立が可能な同期無線局と、前記時刻基準装置が送信するUTCに対して直接時間同期の確立ができない非同期無線局と、を含む通信システムにおける時間同期方法であって、
    前記同期無線局および前記非同期無線局が、UTCに対する自局の時間の誤差を示す時間誤差情報を保持する時間誤差情報保持ステップと、
    前記非同期無線局が、他の非同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記非同期無線局のうちから、時間同期を確立するためのマスタ局を選択する第1の選択処理、前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第2の選択処理、または、他の非同期無線局および前記同期無線局から時間誤差情報を取得し、取得した時間誤差情報に基づいて、時間同期済みの前記他の非同期無線局および時間同期済みの前記同期無線局のうちからマスタ局を選択する第3の選択処理を実行し、遅延量計測のための遅延量計測信号を前記マスタ局に送信するマスタ局選択ステップと、
    前記マスタ局が、受信した遅延量計測信号を遅延量計測信号送信元の非同期無線局に転送し、また、遅延量計測信号を受信してから転送するまでの時間を遅延量として計測し、前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局に前記遅延量を通知する遅延量通知ステップと、
    前記遅延量計測信号送信元の非同期無線局が、前記遅延量に基づいて前記マスタ局と時間同期を確立する同期確立ステップと、
    を含むことを特徴とする時間同期方法。
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