JP2009283172A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】FCコンバータに過電流が発生した場合であっても、インバータやバッテリコンバータなどの共連れ故障を防止することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】制御装置は、電流計によって計測されるFC電流に基づき、FCコンバータに過電流が発生したか否かを判断する(ステップS1)。制御装置は、過電流が発生したと判断すると(ステップS1;YES)、インバータ電圧Vhを、過電圧閾値Vth以下に制限する。過電圧閾値Vthは、インバータやバッテリコンバータなどの素子破壊電圧を下回る値に設定されているため、FCコンバータがオープン故障した場合であっても、モータインバータなどの負荷群の共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】制御装置は、電流計によって計測されるFC電流に基づき、FCコンバータに過電流が発生したか否かを判断する(ステップS1)。制御装置は、過電流が発生したと判断すると(ステップS1;YES)、インバータ電圧Vhを、過電圧閾値Vth以下に制限する。過電圧閾値Vthは、インバータやバッテリコンバータなどの素子破壊電圧を下回る値に設定されているため、FCコンバータがオープン故障した場合であっても、モータインバータなどの負荷群の共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池システムに関し、特に電力源として燃料電池と二次電池を備えたハイブリッド燃料電池システムに関する。
石油依存の車社会の将来像が懸念されている現代では、ハイブリッド燃料電池システムを搭載した自動車の普及が期待されている。ハイブリッド燃料電池システムは、電力源として燃料電池とバッテリ(二次電池)を備えており、燃料電池とバッテリは負荷に対して並列に接続されるとともに、燃料電池と負荷との間、及びバッテリと負荷との間にはそれぞれ電圧変換を行うための高圧コンバータが介挿されている。
燃料電池と負荷との間に介挿されたコンバータの制御方法としては、例えば、単相コンバータにおいて、内部素子温度を温度スイッチで検出し、内部素子温度の上昇時には負荷電流を一時的に強制低下させて内部素子の自己発熱と共に温度上昇を抑えるようにしたDC/DCコンバータ(以下、FCコンバータ)が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、上記構成であっても、いったんFCコンバータを構成する主スイッチに過電流が流れ、スイッチング素子がオープン故障してしまうと、トラクションモータやバッテリに大電流が流れ、トラクションモータなどに接続されるインバータやバッテリに接続されるDC/DCコンバータ(以下、バッテリコンバータ)に過電圧が発生する。この過電圧の発生によりインバータやバッテリコンバータを構成する電子素子が破壊され、FCコンバータだけでなく、インバータやバッテリコンバータなどについても故障(いわゆる、共連れ故障)してしまう、という問題が生じていた。
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、FCコンバータに過電流が発生した場合であっても、インバータやバッテリコンバータなどの共連れ故障を防止することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明に係る燃料電池システムは、負荷に接続された燃料電池と、前記燃料電池と前記負荷との間に設けられた第1の電圧変換装置と、前記燃料電池から前記負荷に至る放電経路に介挿され、前記燃料電池と並列接続された二次電池と、前記二次電池と前記負荷との間に設けられた第2の電圧変換装置とを備えた燃料電池システムであって、前記第1の電圧変換装置に過電流が発生したか否かを判断する判断手段と、前記検知手段によって前記過電流が発生したと判断された場合に、前記第2の電圧変換装置により前記負荷への供給電圧を低下させる制御手段とを具備することを要旨とする。
かかる構成によれば、第1の電圧変換装置(FCコンバータ)に過電流が発生したことを検知すると、第2の電圧変換装置(バッテリコンバータ)により、モータインバータなどの負荷に供給する供給電圧(例えばインバータ電圧)を強制的に下げる制御を行う(図3に示すβ1参照)。インバータ電圧を強制的に下げておくことで、その後、第1の電圧変換装置のオープン故障により燃料電池からモータインバータなどの負荷に大電流が流れたとしても、インバータ電圧の上昇を、インバータなどを構成する電子素子の素子破壊電圧を下回る範囲に抑えることができ(図3に示すβ2参照)、これにより、第1の電圧変換装置のオープン故障に伴うモータインバータなどの共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
ここで、上記構成にあっては、前記第1の電圧変換装置は、スイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオン、オフ制御によってデューティー比を制御し、前記制御手段は、前記過電流の発生により前記スイッチング素子がオープン故障し、前記負荷への供給電圧が上昇した場合においても、該供給電圧が、前記負荷または前記第2の電圧変換装置を構成する電子素子の破壊電圧を下回るように、前記第2の電圧変換装置による電圧変換動作を制御する態様が好ましい。
また、上記構成にあっては、前記スイッチング素子がオープン故障した場合に、当該システムから前記燃料電池および前記第1の電圧変換装置を電気的に切り離す接続制御手段を備え、前記制御手段は、当該システムが前記燃料電池および前記第1の電圧変換装置が電気的に切り離された後、前記第2の電圧変換装置により前記二次電池の出力電圧を制御する態様がさらに好ましい。
また、前記スイッチング素子がオープン故障した場合に、前記制御手段は、前記第2の電圧変換装置により前記燃料電池の出力電圧および前記二次電池の出力電圧を制御する態様も好ましい。
また、前記判断手段は、前記燃料電池と前記第1の電圧変換装置との間に流れる電流を検知し、検知される電流に基づき前記過電流が発生したか否かを判断する態様も好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、FCコンバータに過電流が発生した場合であっても、インバータやバッテリコンバータなどの共連れ故障を防止することが可能となる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
A.本実施形態
図1は本実施形態に係る燃料電池システム100の要部構成を示す図である。燃料電池システム100は、電源として燃料電池40を搭載した車両システムである。なお、本実施形態では、燃料電池自動車(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)に搭載される燃料電池システムを想定するが、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両のほか、各種移動体(例えば、船舶や飛行機、ロボットなど)や定置型電源にも適用可能である。
図1は本実施形態に係る燃料電池システム100の要部構成を示す図である。燃料電池システム100は、電源として燃料電池40を搭載した車両システムである。なお、本実施形態では、燃料電池自動車(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)に搭載される燃料電池システムを想定するが、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両のほか、各種移動体(例えば、船舶や飛行機、ロボットなど)や定置型電源にも適用可能である。
酸化ガス供給源20は、例えばエアコンプレッサやエアコンプレッサを駆動するモータ、インバータなどから構成され、該モータの回転数などを調整することにより、燃料電池40に供給する酸化ガス量を調整する。
燃料ガス供給源30は、例えば水素タンクや様々な弁などから構成され、弁開度やON/OFF時間などを調整することにより、燃料電池40に供給する燃料ガス量を制御する。
燃料ガス供給源30は、例えば水素タンクや様々な弁などから構成され、弁開度やON/OFF時間などを調整することにより、燃料電池40に供給する燃料ガス量を制御する。
燃料電池40は、供給される反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)から電力を発生する手段であり、固体高分子型、燐酸型、熔融炭酸塩型など種々のタイプの燃料電池を利用することができる。燃料電池40は、MEAなどを備えた複数の単セルを直列に積層したスタック構造を有している。この燃料電池40の端子電圧(以下、FC電圧)及び出力電流(以下、FC電流)は、電圧センサ110及び電流センサ120によって検出される。燃料電池40の燃料極(アノード)には、燃料ガス供給源30から水素ガスなどの燃料ガスが供給される一方、酸素極(カソード)には、酸化ガス供給源20から空気などの酸化ガスが供給される。この燃料電池40のFC電圧は、昇圧コンバータ50に供給される。
FCコンバータ(第1の電圧変換装置)50は、制御装置10による制御のもと、燃料電池40から供給されるFC電圧をシステム要求電圧(ここでは、モータインバータ60に印加されるインバータ電圧Vhを想定)まで昇圧するDC/DCコンバータである。なお、インバータ電圧Vhは、バッテリコンバータ140によって制御される(詳細は後述)。また、以下の説明では、FCコンバータ50に入力される昇圧前の電圧を入力電圧Vin(=FC電圧)と呼び、FCコンバータ50から出力される昇圧後の電圧を出力電圧Voutと呼ぶ。
FCコンバータ50は、リアクトルL1と、整流用のダイオードD1と、IGBTなどからなるスイッチング素子(主スイッチ)SW1とを備えている。リアクトルL1は、その一端が接続リレーR1に接続され、他端がスイッチング素子SW1のコレクタに接続されている。スイッチング素子SW1は、モータインバータ60の電源ラインとアースラインの間に接続されている。具体的には、スイッチング素子SW1のコレクタが電源ラインに接続され、エミッタがアースラインに接続されている。かかる構成において、まず、スイッチング素子SW1をONにすると、燃料電池40→インダクタL1→スイッチング素子SW1へと電流が流れ、このときインダクタL1が直流励磁されて磁気エネルギーが蓄積される。
続いてスイッチング素子SW1をOFFにすると、インダクタL1に蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧が燃料電池40のFC電圧(入力電圧Vin)に重畳され、入力電圧Vinよりも高い作動電圧(出力電圧Vout)がインダクタL1から出力されるとともに、ダイオードD1を介して出力電流が出力される。FCコンバータ50は、制御装置10の指令に従って、所望の出力電圧Vout(ここでは、インバータ電圧Vh)が得られるように、このスイッチSW1のON/OFFのデューティー(後述)を適宜制御する。
FCコンバータ50と後段のモータインバータ60とは、接続リレーR1、R2を介して接続されている。FCコンバータ50が正常な場合、接続リレーR1、R2はONとされ、FCコンバータ50とモータインバータ60は電気的に接続される一方、FCコンバータ50に異常が生じると(後述するオープン故障が生ずると)、接続リレーR1、R2はONからOFFに切り換えられ、FC50とモータインバータ60は電気的に切り離される。この接続リレーR1、R2は、制御装置10から供給される切換信号によってON/OFF制御される。
モータインバータ60は、例えばパルス幅変調方式のPWMインバータであり、制御装置10から与えられる制御指令に基づき、FCコンバータ50から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、トラクションモータ70へ供給する。
詳述すると、モータインバータ60は、FCコンバータ50からコンデンサC1を介して供給される直流電力を三相交流電力に変換し、トラクションモータ70へ供給する。トラクションモータ70は、車輪75L、75Rを駆動するためのモータ(すなわち移動体の動力源)であり、かかるモータの回転数はモータインバータ60によって制御される。ここで、コンデンサC1は、FCコンバータ50から供給される直流電圧を平滑化してモータインバータ60に供給する。
バッテリ(二次電池)130は、充放電可能な二次電池であり、燃料電池40からモータインバータ60に至る放電経路に介挿され、バッテリ130と燃料電池40とはモータインバータ60などの負荷に対して並列に接続されている。このバッテリ130は、例えばニッケル水素バッテリなどにより構成される場合を想定するが、バッテリ130の代わりに充放電可能な蓄電器(例えばキャパシタ)を設けても良い。バッテリ130は、バッテリコンバータ140を介してモータインバータ60と接続されている。
バッテリコンバータ(第2の電圧変換装置)140は、制御装置10による制御のもと、バッテリ130から供給される放電電圧Vbaをシステム要求電圧(ここでは、インバータ電圧Vh)まで昇圧し、コンデンサC1で平滑してモータインバータ60に供給する。例えば、インバータ電圧Vhが600V、バッテリ130の放電電圧Vbaが250Vに設定されている場合、制御装置10はバッテリコンバータ140のデューティーを制御することで、該放電電圧Vba(=250V)をインバータ電圧Vh(=600V)まで昇圧する。バッテリコンバータ140もFCコンバータ50と同様、IGBTなどからなるスイッチング素子、リアクトルなどから構成されている。このバッテリコンバータ140の電圧変換動作により、システム要求電圧(ここでは、インバータ電圧Vh)が制御される。
制御装置(判断手段、制御手段)10は、CPU、ROM、RAMなどにより構成され、電圧センサ110や電流センサ120、燃料電池40の温度を検出する温度センサ、アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダルセンサなどから入力される各センサ信号に基づき、当該システム各部を中枢的に制御する。
また、制御装置10は、以下に示す方法によりFCコンバータ50に過電流が発生するか否かを判断し、過電流の発生を検知した場合には、システム要求電圧(ここでは、インバータ電圧Vh)をバッテリコンバータ140で低下させる制御を行う。この結果、その後、FCコンバータ50がオープン故障した場合においても、インバータ電圧Vhがモータインバータ70やバッテリコンバータ140、コンデンサC1など(燃料電池40からFCコンバータ50を介して電力供給を受けることが可能な機器;以下、「負荷群」と総称)を構成する素子破壊電圧を下回るように抑えることができ、FCコンバータ160のオープン故障に伴う負荷群の共連れ故障を未然に防止することができる。
メモリ160は、例えば書き換え可能な不揮発性メモリであり、FCコンバータ50に過電流が発生したか否かを判断するための過電流閾値Ithや、インバータ電圧Vhが素子破壊電圧を超えないように制御するための過電圧閾値Vthなどが格納されている。
図2、図3は、FCコンバータ故障時のFC電圧、インバータ電圧の変動を示す図であり、図2は、従来例を示し、図3は本実施例を示す。なお、各図においては、インバータ電圧Vhを実線で示し、FC電圧を一点鎖線で示す。また、各図に示すOCV(Open Circuit Voltage;開回路電圧)は、燃料電池に電流を流していない状態での電圧をあらわし、FCコンバータ50が正常な場合にはバッテリコンバータ140によりインバータ電圧Vhが600Vに制御される場合を想定する。
<従来例>
図2に示すように、FCコンバータ50が正常な場合には、インバータ電圧Vh、FC電圧とも安定した値に制御される。これに対し、FCコンバータ50に何らかの理由(例えば、スイッチング素子SW1が短絡故障するなど)により、過電流が発生すると、スイッチング素子SW1の短絡により燃料電池40が完全に短絡し、FC電圧は一時的に低下する。FCコンバータ50のスイッチング素子SW1の短絡により、燃料電池40からの出力は瞬間的に0kWとなるため、インバータ電圧Vhも一時的に低下する(図2に示すα1参照)。
図2に示すように、FCコンバータ50が正常な場合には、インバータ電圧Vh、FC電圧とも安定した値に制御される。これに対し、FCコンバータ50に何らかの理由(例えば、スイッチング素子SW1が短絡故障するなど)により、過電流が発生すると、スイッチング素子SW1の短絡により燃料電池40が完全に短絡し、FC電圧は一時的に低下する。FCコンバータ50のスイッチング素子SW1の短絡により、燃料電池40からの出力は瞬間的に0kWとなるため、インバータ電圧Vhも一時的に低下する(図2に示すα1参照)。
短絡故障したスイッチング素子SW1には過電流が流れるため、この後、スイッチング素子SW1を構成するワイヤボンディングなどが溶断し、スイッチング素子SW1にオープン故障(常にスイッチOFF状態)が発生する。この結果、燃料電池40からモータインバータ60に大電流(例えば5000A)が流れ、FC電圧とともにインバータ電圧Vhも上昇し(図2に示すα2参照)、やがて、インバータ電圧Vhは、モータインバータ60やモータ70などを構成する電子素子の素子破壊電圧を超え(図2に示すα3参照)、モータインバータ60やモータ70なども故障してしまう。さらには、インバータ電圧Vh急激な上昇に伴い(例えば600V→1000V)、バッテリコンバータ140はインバータ電圧Vhを正常な値に戻すべく(例えば600Vに維持すべく)、バッテリ側に電流を引き込もうとするため、これにより、バッテリコンバータ140やバッテリ130を構成する電子素子も破壊され、バッテリコンバータ140やバッテリ130なども故障してしまうという、共連れ故障の問題があった。
<本実施例>
これに対し、本実施例では、図3に示すようにFCコンバータ50に過電流が発生したことを検知すると、バッテリコンバータ140によりインバータ電圧Vhを強制的に下げる(従来よりも低い値に)制御を行う(図3に示すβ1参照)。なお、強制的に下げるインバータ電圧Vhの値については後述する。インバータ電圧Vhを強制的に下げておくことで、その後、スイッチング素子SW1にオープン故障が発生し、燃料電池40からモータインバータ60に大電流が流れたとしても、インバータ電圧Vhの上昇を、インバータ電圧Vhやモータインバータ60やモータ70などを構成する電子素子の素子破壊電圧を下回る範囲に抑えることができ(図3に示すβ2参照)、これにより、負荷群を構成する電子素子の破壊も防止でき、モータインバータ60やモータ70、さらにはバッテリコンバータ140やバッテリ130などの負荷群の共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
これに対し、本実施例では、図3に示すようにFCコンバータ50に過電流が発生したことを検知すると、バッテリコンバータ140によりインバータ電圧Vhを強制的に下げる(従来よりも低い値に)制御を行う(図3に示すβ1参照)。なお、強制的に下げるインバータ電圧Vhの値については後述する。インバータ電圧Vhを強制的に下げておくことで、その後、スイッチング素子SW1にオープン故障が発生し、燃料電池40からモータインバータ60に大電流が流れたとしても、インバータ電圧Vhの上昇を、インバータ電圧Vhやモータインバータ60やモータ70などを構成する電子素子の素子破壊電圧を下回る範囲に抑えることができ(図3に示すβ2参照)、これにより、負荷群を構成する電子素子の破壊も防止でき、モータインバータ60やモータ70、さらにはバッテリコンバータ140やバッテリ130などの負荷群の共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
次に、制御装置10によって実行されるインバータ過電圧防止処理について図4を参照しながら説明する。
図4は、インバータ過電圧防止処理を示すフローチャートである。制御装置(判断手段)10は、電流計120によって計測されるFC電流が、メモリ160に格納されている過電流閾値Ithを超えているか否か(すなわち過電流が発生したか否か)を判断する(ステップS1)。制御装置10は、電流計120によって計測されるFC電流が、メモリ160に格納されている過電流閾値Ithを超えていない場合には(ステップS1;NO)、FCコンバータ50に過電流は発生しておらず、異常なしと判断して処理を終了する。
図4は、インバータ過電圧防止処理を示すフローチャートである。制御装置(判断手段)10は、電流計120によって計測されるFC電流が、メモリ160に格納されている過電流閾値Ithを超えているか否か(すなわち過電流が発生したか否か)を判断する(ステップS1)。制御装置10は、電流計120によって計測されるFC電流が、メモリ160に格納されている過電流閾値Ithを超えていない場合には(ステップS1;NO)、FCコンバータ50に過電流は発生しておらず、異常なしと判断して処理を終了する。
一方、制御装置(制御手段)10は、電流計120によって計測されるFC電流が、メモリ160に格納されている過電流閾値Ithを超え、過電流が発生したと判断すると(ステップS1;YES)、インバータ電圧Vhを、下記式(1)(2)によって導出される過電圧閾値Vth以下に制限する。なお、過電圧閾値Vthについては、予めメモリ160に格納しておいても良い。
Vth0=(Lfc/Cb)1/2*Ic ・・・(1)
Vth=Vth0+M < Vde ・・・(2)
Vth0;過電圧理論値
Lfc;FCコンバータのインダクタンス
Cb;コンデンサC1の容量
Ic;FCコンバータのリアクトル電流
M;マージン
Vde;素子破壊電圧
Vth0=(Lfc/Cb)1/2*Ic ・・・(1)
Vth=Vth0+M < Vde ・・・(2)
Vth0;過電圧理論値
Lfc;FCコンバータのインダクタンス
Cb;コンデンサC1の容量
Ic;FCコンバータのリアクトル電流
M;マージン
Vde;素子破壊電圧
制御装置10は、インバータ電圧Vhが式(1)、(2)によって導出される過電圧閾値Vthを下回るようにバッテリコンバータ140を制御する。かかる制御を行うことで、前掲図3に示すように、スイッチング素子SW1にオープン故障が発生し、燃料電池40からモータインバータ60に大電流が流れたとしても、インバータ電圧Vhの上昇を、インバータ電圧Vhやモータインバータ60やモータ70などを構成する電子素子の素子破壊電圧を下回る範囲に抑えることができ(図3に示すβ2参照)、これにより、負荷群を構成する電子素子の破壊も防止でき、負荷群の共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
この後、FCコンバータ50がオープン故障した後は、制御装置10が接続リレーR1、R(接続制御手段)2をONからOFFに切り換えることで、FCコンバータ50と負荷群とを切り離す。そして、電気自動車などと同様、モータインバータ60やモータ70などから要求される電力(システム要求電力)を、バッテリコンバータ140によりバッテリ130の出力を制御することによって賄うことで、負荷群を駆動する。なお、FCコンバータ50がオープン故障した旨は、図1に示す運転席の近傍などに設置されている表示パネル170やスピーカ180などを介して文字メッセージや警告ランプ、さらには音声メッセージなどによってユーザに報知すれば良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、FCコンバータ50に過電流が流れてオープン故障した場合であっても、モータインバータ60のインバータ電圧Vhの上昇を、インバータ電圧Vhやモータインバータ60やモータ70などを構成する電子素子の素子破壊電圧を下回る範囲に抑えることができるため、モータインバータ60などの負荷群の共連れ故障を未然に防止することが可能となる。
B.変形例
<変形例1>
上述した本実施形態では、FCコンバータ50がオープン故障した後は、制御装置10が接続リレーR1、R2をONからOFFに切り換えることで、FCコンバータ50と負荷群とを切り離したが、FCコンバータ50と負荷群とを切り離すことなく(FCコンバータ50を単なる配線とみなして)、制御装置(制御手段)10がバッテリコンバータ140によってバッテリ130とともに燃料電池40の出力電圧を制御しても良い。かかる構成によれば、リレーR1、R2を設ける必要がなく(図5参照)、簡易な構成でシステムを実現することが可能となる。
<変形例1>
上述した本実施形態では、FCコンバータ50がオープン故障した後は、制御装置10が接続リレーR1、R2をONからOFFに切り換えることで、FCコンバータ50と負荷群とを切り離したが、FCコンバータ50と負荷群とを切り離すことなく(FCコンバータ50を単なる配線とみなして)、制御装置(制御手段)10がバッテリコンバータ140によってバッテリ130とともに燃料電池40の出力電圧を制御しても良い。かかる構成によれば、リレーR1、R2を設ける必要がなく(図5参照)、簡易な構成でシステムを実現することが可能となる。
<変形例2>
また、変形例1の構成に代えて、FCコンバータ50を複数用意し、これら複数のFCコンバータ50をパラレルに接続しておく(図6参照)。そして、使用中のFCコンバータ50がオープン故障した場合には、故障したFCコンバータ50に代えて正常なFCコンバータ50に切り換えて運転するように制御しても良い。
また、変形例1の構成に代えて、FCコンバータ50を複数用意し、これら複数のFCコンバータ50をパラレルに接続しておく(図6参照)。そして、使用中のFCコンバータ50がオープン故障した場合には、故障したFCコンバータ50に代えて正常なFCコンバータ50に切り換えて運転するように制御しても良い。
<変形例3>
上述した本実施形態では、負荷群としてモータインバータ60やモータ70、さらにはバッテリコンバータ140やバッテリ130などを例示したが、インバータなどを介して接続される補機類なども含まれる。補機類は、車両補機やFC補機などによって構成され、車両補機とは、車両の運転時などに使用される種々の電力機器(照明機器、空調機器、油圧ポンプなど)をいい、FC補機とは、燃料電池40の運転に使用される種々の電力機器(燃料ガスや酸化ガスを供給するためのポンプなど)をいう。もちろん、これに限定されることなく、燃料電池40からFCコンバータ50を介して電力供給を受けることが可能なあらゆる機器に適用可能である。
上述した本実施形態では、負荷群としてモータインバータ60やモータ70、さらにはバッテリコンバータ140やバッテリ130などを例示したが、インバータなどを介して接続される補機類なども含まれる。補機類は、車両補機やFC補機などによって構成され、車両補機とは、車両の運転時などに使用される種々の電力機器(照明機器、空調機器、油圧ポンプなど)をいい、FC補機とは、燃料電池40の運転に使用される種々の電力機器(燃料ガスや酸化ガスを供給するためのポンプなど)をいう。もちろん、これに限定されることなく、燃料電池40からFCコンバータ50を介して電力供給を受けることが可能なあらゆる機器に適用可能である。
<変形例4>
上述した本実施形態では、FCコンバータ50に過電流が流れたか否かを、電流計120によって計測されるFC電流に基づき判断したが、これに代えて(あるいは加えて)FCコンバータ50を構成する電子素子(例えば、スイッチング素子SW1)の近傍の温度を計測し、計測された温度がメモリ160などに格納されている閾値温度を上回った場合には、FCコンバータ50に過電流が流れたと判断しても良い。
上述した本実施形態では、FCコンバータ50に過電流が流れたか否かを、電流計120によって計測されるFC電流に基づき判断したが、これに代えて(あるいは加えて)FCコンバータ50を構成する電子素子(例えば、スイッチング素子SW1)の近傍の温度を計測し、計測された温度がメモリ160などに格納されている閾値温度を上回った場合には、FCコンバータ50に過電流が流れたと判断しても良い。
<変形例5>
上述した本実施形態では、FCコンバータ50の一例として昇圧コンバータを例示したが、昇降圧コンバータなどにも適用可能である。もちろん、コンバータの構成は図1に例示したものに限らず、構成要素としてスイッチング素子を備えたあらゆるコンバータに適用可能である。
上述した本実施形態では、FCコンバータ50の一例として昇圧コンバータを例示したが、昇降圧コンバータなどにも適用可能である。もちろん、コンバータの構成は図1に例示したものに限らず、構成要素としてスイッチング素子を備えたあらゆるコンバータに適用可能である。
10・・・制御装置、20・・・酸化ガス供給源、30・・・燃料ガス供給源、40・・・燃料電池、50・・・FCコンバータ、60・・・モータインバータ、70・・・トラクションモータ、75L、75R・・・車輪、110・・・電圧センサ、120・・・電流センサ、160・・・メモリ、100・・・燃料電池システム。
Claims (5)
- 負荷に接続された燃料電池と、
前記燃料電池と前記負荷との間に設けられた第1の電圧変換装置と、
前記燃料電池から前記負荷に至る放電経路に介挿され、前記燃料電池と並列接続された二次電池と、
前記二次電池と前記負荷との間に設けられた第2の電圧変換装置とを備えた燃料電池システムであって、
前記第1の電圧変換装置に過電流が発生したか否かを判断する判断手段と、
前記検知手段によって前記過電流が発生したと判断された場合に、前記第2の電圧変換装置により前記負荷への供給電圧を低下させる制御手段と
を具備する、燃料電池システム。 - 前記第1の電圧変換装置は、
スイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオン、オフ制御によってデューティー比を制御し、
前記制御手段は、
前記過電流の発生により前記スイッチング素子がオープン故障し、前記負荷への供給電圧が上昇した場合においても、該供給電圧が、前記負荷または前記第2の電圧変換装置を構成する電子素子の破壊電圧を下回るように、前記第2の電圧変換装置による電圧変換動作を制御する、請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記スイッチング素子がオープン故障した場合に、当該システムから前記燃料電池および前記第1の電圧変換装置を電気的に切り離す接続制御手段を備え、
前記制御手段は、当該システムが前記燃料電池および前記第1の電圧変換装置が電気的に切り離された後、前記第2の電圧変換装置により前記二次電池の出力電圧を制御する、請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記スイッチング素子がオープン故障した場合に、前記制御手段は、前記第2の電圧変換装置により前記燃料電池の出力電圧および前記二次電池の出力電圧を制御する、請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記判断手段は、
前記燃料電池と前記第1の電圧変換装置との間に流れる電流を検知し、検知される電流に基づき前記過電流が発生したか否かを判断する、請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載の燃料電池システム。
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JP2008131661A JP2009283172A (ja) | 2008-05-20 | 2008-05-20 | 燃料電池システム |
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2008
- 2008-05-20 JP JP2008131661A patent/JP2009283172A/ja active Pending
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