JP2009282547A - ヘッドユニット及び液滴吐出装置 - Google Patents

ヘッドユニット及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出区画に均一に液滴を吐出することができるとともに、有害な色ムラのないパネルを製造することができる液滴吐出装置およびパネルの製造方法、並びに、有害な色ムラのないパネルを備えた画像表示装置および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の液滴吐出装置のヘッドユニット103の第1〜第4の液滴吐出ヘッドには、それぞれ、2列のノズル列が半ピッチずれて並行して形成されており、各液滴吐出ヘッドは、他の少なくとも一つの液滴吐出ヘッドに対し、ノズル列に直交する方向から見てそれらの液滴吐出ヘッドのノズル列が互いに重なる部分を有するとともにノズル列に平行な方向についての位置が互いにずれているような位置関係となるように設置され、かつ、第1のヘッド列のノズルの位置と、第2のヘッド列のノズルの位置とが、ノズル列に直交する方向から見て一致しないようにずらして配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、液滴吐出装置、パネルの製造方法、画像表示装置および電子機器に関する。
例えば液晶表示装置のカラーフィルタのような、画像表示装置のパネルを製造する方法として、液滴吐出装置(インクジェット描画装置)を用いて、パネル製造用の基板上に形成された多数の画素に対し、インク等の液状材料を液滴として付与することにより、各画素を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
パネルを製造する液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドが複数個設置されたヘッドユニットと、基板を保持するステージとを相対的に走査しながら、液滴吐出ヘッドのノズルから画素形成用の液状材料を液滴として吐出して、基板上の多数の画素へ付与する。
1個の液滴吐出ヘッドには、多数のノズル(ノズル孔)が並んで形成されており、ノズル列を構成しているが、そのノズル列の長さは基板の大きさと比べると短いので、1回の走査によって液滴を吐出する領域の幅(描画する幅)を長くするために、ヘッドユニットには複数の液滴吐出ヘッドがそれらのノズル列が走査方向から見てつながるようにして設置されている。
しかしながら、複数の液滴吐出ヘッド間で吐出量に多少のバラツキが生じるのが避けられないため、例えば、ある液滴吐出ヘッドによって液状材料を付与された画素では色が濃くなり、他の液滴吐出ヘッドによって液状材料を付与された画素では色が薄くなるなどして、パネル内に色ムラを生じるという問題がある。
特開昭59−75205号公報
本発明の目的は、吐出区画(画素)に均一に液滴を吐出することができるとともに、有害な色ムラのないパネルを製造することができる液滴吐出装置およびパネルの製造方法、並びに、有害な色ムラのないパネルを備えた画像表示装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の液滴吐出装置は、液状材料を液滴として吐出する複数のノズルが直線的に並んだノズル列を有する液滴吐出ヘッドが複数個設置されたヘッドユニットと、
予め定められた複数の吐出区画を有する基体を保持するステージと、
前記ステージと前記ヘッドユニットとを相対的に移動させる移動手段と、
前記液滴吐出ヘッドおよび前記移動手段の作動を制御する制御手段とを有し、
前記移動手段の作動により前記基体と前記ヘッドユニットとを前記ノズル列と直交する方向に相対的に移動させ、前記ノズルから液滴として吐出した前記液状材料を前記基体上の吐出区画内へ付与して表示装置のパネルを製造するのに用いる液滴吐出装置であって、
前記ヘッドユニットは、ノズル列に直交する方向から見て第1の液滴吐出ヘッドと第2の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第1のヘッド列と、ノズル列に直交する方向から見て第3の液滴吐出ヘッドと第4の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第2のヘッド列とを有し、
前記第1の液滴吐出ヘッド、前記第2の液滴吐出ヘッド、前記第3の液滴吐出ヘッドおよび前記第4の液滴吐出ヘッドには、それぞれ、2列のノズル列が半ピッチずれて並行して形成されており、
前記各液滴吐出ヘッドは、他の少なくとも一つの液滴吐出ヘッドに対し、ノズル列に直交する方向から見てそれらの液滴吐出ヘッドのノズル列が互いに重なる部分を有するとともにノズル列に平行な方向についての位置が互いにずれているような位置関係となるように設置され、かつ、前記第1のヘッド列のノズルの位置と、前記第2のヘッド列のノズルの位置とが、ノズル列に直交する方向から見て一致しないようにずらして配置されており、
所定の一つの吐出区画に対し、ノズル列に平行な方向に位置をずらして配置された複数の液滴吐出ヘッドのノズルからそれぞれ吐出した液状材料の液滴を付与するように作動することを特徴とする。
このような液滴吐出装置によれば、ノズル列の重なりを利用して、一つの吐出区画について複数の異なる液滴吐出ヘッドのノズルから液状材料の液滴を吐出することができる。よって、個々の液滴吐出ヘッドによって吐出量にバラツキ(誤差)があった場合であっても、製造されるパネルの面内で有害な色ムラが生じるのを防止することができる。すなわち、本発明と異なり、一つの吐出区画が一つの液滴吐出ヘッドのみのノズルから液状材料を付与される場合には、個々の液滴吐出ヘッドの吐出量のバラツキがそのまま各吐出区画に付与される液状材料の量のバラツキ(誤差)につながり、色ムラが強く現れるが、本発明では、一つの吐出区画に付与される液状材料の量は、複数の液滴吐出ヘッドの吐出量を平均化したものとなるので、個々の吐出区画間での液状材料の量を均一化することができ、色ムラを抑えることができる。
また、一つの吐出区画について液状材料の液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドを、ノズル列に平行な方向についての位置を互いにずらして配置したことにより、以下に説明するような利点がある。
液滴吐出ヘッドは、その構造上、一般に、ノズル列に沿って各ノズルでの吐出量が相対的に多かったり少なかったりする傾向を生じる場合がある。例えば、ノズル列の中央付近では一つのノズル当たりの吐出量が比較的少なく、ノズル列の両端に近いほど一つのノズル当たりの吐出量が多くなる傾向を生じるような場合である。
このような場合に、本発明と異なり、一つの吐出区画について液状材料の液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドの位置が揃っていると、ノズル列に沿った各ノズルでの吐出量の違いが、各吐出区画に対する液状材料の付与量の違いにそのまま結びついてしまい、製造されるパネルにおける色ムラの原因となる。
これに対し、本発明では、上記構成としたことにより、ある吐出区画に液滴を吐出した複数のノズルのうち一の液滴吐出ヘッドに属するノズルと、他の液滴吐出ヘッドに属するノズルとでは、ノズル列内での位置が異なるので、吐出量も互いに異なる傾向を示す。そして、その吐出区画に対する液状材料の付与量は、吐出量の傾向が異なる複数組のノズルを平均化したものとなる。よって、本発明では、ノズル列に沿った各ノズルでの吐出量の違いを平均化して相殺させることができ、各吐出区画についての液状材料の付与量を均一化することができ、製造されるパネルにおいて有害な色ムラが発生するのをより確実に防止することができる。
本発明のパネルの製造方法は、液滴吐出ヘッドが複数個設置されたヘッドユニットと、予め定められた複数の吐出区画を有する基体とを、前記液滴吐出ヘッドに形成されたノズル列と直交する方向に相対的に移動させ、前記ノズルから液滴として吐出した液状材料を前記基体上の吐出区画内へ付与する工程を有する表示装置のパネルの製造方法であって、
前記ヘッドユニットは、ノズル列に直交する方向から見て第1の液滴吐出ヘッドと第2の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第1のヘッド列と、ノズル列に直交する方向から見て第3の液滴吐出ヘッドと第4の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第2のヘッド列とを有し、
前記第1の液滴吐出ヘッド、前記第2の液滴吐出ヘッド、前記第3の液滴吐出ヘッドおよび前記第4の液滴吐出ヘッドには、それぞれ、2列のノズル列が半ピッチずれて並行して形成されており、
前記各液滴吐出ヘッドは、他の少なくとも一つの液滴吐出ヘッドに対し、ノズル列に直交する方向から見てそれらの液滴吐出ヘッドのノズル列が互いに重なる部分を有するとともにノズル列に平行な方向についての位置が互いにずれているような位置関係となるように設置され、かつ、前記第1のヘッド列のノズルの位置と、前記第2のヘッド列のノズルの位置とが、ノズル列に直交する方向から見て一致しないようにずらして配置されており、
前記基体と前記ヘッドユニットとを、前記ノズル列に対してほぼ直交する方向に相対的に走査することにより、前記基体上の吐出区画内に前記液状材料を付与するに際し、所定の一つの吐出区画に対し、ノズル列に平行な方向に位置をずらして配置された複数の液滴吐出ヘッドのノズルからそれぞれ吐出した液状材料の液滴を付与することを特徴とする。
このようなパネルの製造方法によれば、ノズル列の重なりを利用して、一つの吐出区画について複数の異なる液滴吐出ヘッドのノズルから液状材料の液滴を吐出することができる。よって、個々の液滴吐出ヘッドによって吐出量にバラツキ(誤差)があった場合であっても、製造されるパネルの面内で有害な色ムラが生じるのを防止することができる。すなわち、本発明と異なり、一つの吐出区画が一つの液滴吐出ヘッドのみのノズルから液状材料を付与される場合には、個々の液滴吐出ヘッドの吐出量のバラツキがそのまま各吐出区画に付与される液状材料の量のバラツキ(誤差)につながり、色ムラが強く現れるが、本発明では、一つの吐出区画に付与される液状材料の量は、複数の液滴吐出ヘッドの吐出量を平均化したものとなるので、個々の吐出区画間での液状材料の量を均一化することができ、色ムラを抑えることができる。
また、一つの吐出区画について液状材料の液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドを、ノズル列に平行な方向についての位置を互いにずらして配置したことにより、以下に説明するような利点がある。
液滴吐出ヘッドは、その構造上、一般に、ノズル列に沿って各ノズルでの吐出量が相対的に多かったり少なかったりする傾向を生じる場合がある。例えば、ノズル列の中央付近では一つのノズル当たりの吐出量が比較的少なく、ノズル列の両端に近いほど一つのノズル当たりの吐出量が多くなる傾向を生じるような場合である。
このような場合に、本発明と異なり、一つの吐出区画について液状材料の液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドの位置が揃っていると、ノズル列に沿った各ノズルでの吐出量の違いが、各吐出区画に対する液状材料の付与量の違いにそのまま結びついてしまい、製造されるパネルにおける色ムラの原因となる。
これに対し、本発明では、上記構成としたことにより、ある吐出区画に液滴を吐出した複数のノズルのうち一の液滴吐出ヘッドに属するノズルと、他の液滴吐出ヘッドに属するノズルとでは、ノズル列内での位置が異なるので、吐出量も互いに異なる傾向を示す。そして、その吐出区画に対する液状材料の付与量は、吐出量の傾向が異なる複数組のノズルを平均化したものとなる。よって、本発明では、ノズル列に沿った各ノズルでの吐出量の違いを平均化して相殺させることができ、各吐出区画についての液状材料の付与量を均一化することができ、製造されるパネルにおいて有害な色ムラが発生するのをより確実に防止することができる。
本発明のパネルの製造方法では、前記パネルは、液晶表示装置のカラーフィルタ基板であり、前記液状材料は、フィルタ層を形成するためのインクであることが好ましい。
これにより、有害な色ムラのない液晶表示装置のカラーフィルタ基板を高い生産効率で製造することができる。
本発明のパネルの製造方法では、前記パネルは、エレクトロルミネッセンス表示装置であり、前記液状材料は、発光材料を含むものであることが好ましい。
これにより、有害な色ムラのないエレクトロルミネッセンス表示装置を高い生産効率で製造することができる。
本発明の画像表示装置は、本発明のパネルの製造方法により製造されたパネルを備えることを特徴とする。
これにより、有害な色ムラのない画像表示装置を高い生産効率で製造することができる。
本発明の電子機器は、本発明の画像表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、有害な色ムラのない画像表示装置を備えた電子機器を安価に提供することができる。
本発明の液滴吐出装置の実施形態を示す斜視図。 図1に示す液滴吐出装置におけるヘッドユニット、および基体を示す平面図。 液滴吐出ヘッドのノズル面(ノズルプレート)の一部と、基体の画素とを拡大して示す平面図。 図1に示す液滴吐出装置における液滴吐出ヘッドを示す図であり、(a)は断面斜視図、(b)は断面図。 図1に示す液滴吐出装置のブロック図。 (a)はヘッド駆動部を示す模式図、(b)はヘッド駆動部における駆動信号、選択信号および吐出信号を示すタイミングチャート。 カラーフィルタ基板の製造方法を示す断面図。 本発明の液滴吐出装置のヘッドユニットにおける各液滴吐出ヘッドの位置関係を説明するための模式的な平面図。 本発明の液滴吐出装置におけるヘッドユニットの他の構成例を模式的に示す平面図。 有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法を示す断面図。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図。示す平面図。
以下、本発明の液滴吐出装置、パネルの製造方法、画像表示装置および電子機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態では、パネルの一例として、液晶表示装置の構成要素であるカラーフィルタ基板10を製造する場合について代表して説明する。
(液滴吐出装置の全体構成)
図1に示すように、液滴吐出装置1は、複数の液滴吐出ヘッド2をキャリッジ105に搭載してなるヘッドユニット103と、ヘッドユニット103を水平な一方向(以下、「X軸方向」と言う)に移動させるキャリッジ移動機構(移動手段)104と、後述する基体10Aを保持するステージ106と、ステージ106をX軸方向に垂直であって水平な方向(以下、「Y軸方向」と言う)に移動させるステージ移動機構(移動手段)108と、制御手段112とを備えている。
また、液滴吐出装置1の近傍には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の液状材料111をそれぞれ貯留する3個のタンク101が設置されている。各タンク101と、ヘッドユニット103とは、液状材料111を送液する流路となるチューブ110を介して接続されている。各タンク101に貯留された液状材料111は、例えば圧縮空気の力によって、ヘッドユニット103の各液滴吐出ヘッド2に送液(供給)される。
本発明において「液状材料」とは、パネルの画素を形成するための材料を含み、液滴吐出ヘッド2のノズル25から吐出可能な粘度を有する材料をいう。この場合、材料が水性であると油性であるとを問わない。また、ノズル25から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が分散していても全体として流動体であればよい。
本実施形態における液状材料111は、カラーフィルタ基板10の画素のフィルタ層を形成するための顔料が有機溶剤中に溶解または分散してなる有機溶剤インクである。
なお、以下の説明では、赤、緑、青の液状材料111を区別して言うときには、111R、111G、111Bの符号を付し、色を区別しないで総称して言うときには、単に「液状材料111」と言う。
キャリッジ移動機構104の作動は、制御手段112により制御される。本実施形態のキャリッジ移動機構104は、ヘッドユニット103をZ軸方向(鉛直方向)に沿って移動させ、高さを調整する機能も有している。さらに、キャリッジ移動機構104は、Z軸に平行な軸の回りでヘッドユニット103を回転させる機能も有しており、これにより、ヘッドユニット103のZ軸回りの角度を微調整することができる。
ステージ106は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面を有する。また、ステージ106は、カラーフィルタ基板10を製造するための基体10Aをその平面上に固定、または保持できるように構成されている。
ステージ移動機構108は、X軸方向およびZ軸方向の双方に直交するY軸方向に沿ってステージ106を移動させ、その作動は、制御手段112により制御される。さらに、本実施形態のステージ移動機構108は、Z軸に平行な軸の回りでステージ106を回転させる機能も有しており、これにより、ステージ106に載置された基体10AのZ軸回りの傾斜を微調整して真っ直ぐになるように補正することができる。
上述のように、ヘッドユニット103は、キャリッジ移動機構104によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ106は、ステージ移動機構108によってY軸方向に移動させられる。つまり、キャリッジ移動機構104およびステージ移動機構108によって、ステージ106に対するヘッドユニット103の相対位置が変わる。
なお、制御手段112の詳細な構成および機能は、後述する。
(ヘッドユニット)
図2は、図1に示す液滴吐出装置1におけるヘッドユニット103、および基体10Aを示す平面図である。
図2に示すヘッドユニット103は、複数の液滴吐出ヘッド2がキャリッジ105に搭載された構成となっている。図2中では、キャリッジ105を仮想線(二点鎖線)で表している。また、液滴吐出ヘッド2を示す実線は、液滴吐出ヘッド2のノズル面(ノズルプレート128)の位置を示している。
ヘッドユニット103には、赤色の液状材料111Rを吐出する第1ヘッド21R、第2ヘッド22R、第3ヘッド23R、第4ヘッド24Rの4個の液滴吐出ヘッド2と、緑色の液状材料111Gを吐出する第1ヘッド21G、第2ヘッド22G、第3ヘッド23G、第4ヘッド24Gの4個の液滴吐出ヘッド2と、青色の液状材料111Bを吐出する第1ヘッド21B、第2ヘッド22B、第3ヘッド23B、第4ヘッド24Bの4個の液滴吐出ヘッド2との、計12個の液滴吐出ヘッド2が設置されている。
以下の説明では、これらの液滴吐出ヘッド2を総称する場合には、「液滴吐出ヘッド2」と言い、個々を区別して説明する必要がある場合には、「第1ヘッド21R、第2ヘッド22R、・・・」のように言う。
図2に示す基体10Aは、ストライプ配列のカラーフィルタ基板10を製造するためのものである。この基体10Aには、赤の画素(吐出区画)18Rと、緑の画素(吐出区画)18Gと、青の画素(吐出区画)18Bとがそれぞれ多数設けられている。液滴吐出装置1は、画素18Rには赤色の液状材料111Rを付与し、画素18Gには緑色の液状材料111Gを付与し、画素18Bには青色の液状材料111Bを付与するように作動する。
各画素18R、18G、18Bは、ほぼ長方形をなしている。基体10Aは、画素18R、18G、18Bの長軸方向がX軸方向に平行になり、短軸方向がY軸方向に平行になるような姿勢でステージ106上に保持される。基体10A上には、Y軸方向に沿っては画素18R、18G、18の順に3色の画素が繰り返し配列され、X軸方向に沿っては同色の画素が配列されている。Y軸方向に並ぶ一組の画素18R、18G、18Bは、製造されたカラーフィルタ基板10の一画素分に相当する。
(液滴吐出ヘッド)
図3は、液滴吐出ヘッド2のノズル面(ノズルプレート128)の一部と、基体10Aの画素とを拡大して示す平面図である。なお、液滴吐出ヘッド2のノズル面は、基体10Aに対向する方向、すなわち鉛直下方に向いて設けられているが、図3中では、見易くするために、液滴吐出ヘッド2のノズル面を実線で示す。
液滴吐出ヘッド2のノズル面には、多数のノズル(ノズル孔)25がX軸方向に沿って等間隔に直線的に並んで形成されており、ノズル列を形成している。本実施形態では、一つの液滴吐出ヘッド2には、2列のノズル列が半ピッチずれて並行して形成されているが、本発明では、一つの液滴吐出ヘッド2が有するノズル列の数は、1列でも、3列以上でもよい。また、一つの液滴吐出ヘッド2に形成されるノズル25の数は、特に限定されないが、通常、数十〜数百個程度とされる。
図4(a)および(b)に示すように、液滴吐出ヘッド2は、インクジェットヘッドである。より具体的には、液滴吐出ヘッド2は、振動板126と、ノズルプレート128とを備えている。振動板126と、ノズルプレート128との間には、タンク101から孔131を介して供給される液状材料111が常に充填される液たまり129が位置している。
また、振動板126と、ノズルプレート128との間には、複数の隔壁122が位置している。そして、振動板126と、ノズルプレート128と、1対の隔壁122とによって囲まれた部分がキャビティ120である。キャビティ120はノズル25に対応して設けられているため、キャビティ120の数とノズル25の数とは同じである。キャビティ120には、1対の隔壁122間に位置する供給口130を介して、液たまり129から液状材料111が供給される。
振動板126上には、それぞれのキャビティ120に対応して、キャビティ120内に充填された液状材料111の圧力を変化させる駆動素子としての振動子124が位置する。振動子124は、ピエゾ素子124Cと、ピエゾ素子124Cを挟む1対の電極124A、124Bと、を含む。この1対の電極124A、124Bとの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル25から液状材料111が吐出される。なお、ノズル25からZ軸方向に液状材料111が吐出されるように、ノズル25の形状が調整されている。
制御手段112(図1)は、複数の振動子124のそれぞれに互いに独立に信号を与えるように構成されていてもよい。つまり、ノズル25から吐出される材料111の体積が、制御手段112からの信号に応じてノズル25毎に制御されてもよい。
なお、液滴吐出ヘッド2は、図示のような圧電アクチュエータを駆動素子とするものに限らず、静電アクチュエータを用いるものや、電気熱変換素子を用いて液状材料111の熱膨張を利用して液滴を吐出する構成のものであってもよい。
(制御手段)
次に、制御手段112の構成を説明する。図5に示すように、制御手段112は、入力バッファメモリ200と、記憶手段202と、処理部204と、走査駆動部206と、ヘッド駆動部208と、キャリッジ位置検出手段302と、ステージ位置検出手段303とを備えている。
バッファメモリ200と処理部204とは相互に通信可能に接続されている。処理部204と記憶手段202とは、相互に通信可能に接続されている。処理部204と走査駆動部206とは相互に通信可能に接続されている。処理部204とヘッド駆動部208とは相互に通信可能に接続されている。また、走査駆動部206は、キャリッジ移動機構104およびステージ移動機構108と相互に通信可能に接続されている。同様にヘッド駆動部208は、複数の液滴吐出ヘッド2のそれぞれと相互に通信可能に接続されている。
入力バッファメモリ200は、外部情報処理装置から、液状材料111の液滴を吐出する位置に関するデータ、すなわち描画パターンデータを受け取る。入力バッファメモリ200は、この描画パターンデータを処理部204に供給し、処理部204は、描画パターンデータを記憶手段202に格納する。記憶手段202は、RAM、磁気記録媒体、光磁気記録媒体等で構成される。
キャリッジ位置検出手段302は、キャリッジ105、すなわちヘッドユニット103のX軸方向の位置(移動距離)を検出し、その検出信号を処理部204へ入力する。
ステージ位置検出手段303は、ステージ106、すなわち基体10AのY軸方向の位置(移動距離)を検出し、その検出信号を処理部204へ入力する。
キャリッジ位置検出手段302、ステージ位置検出手段303は、例えばリニアエンコーダ、レーザー測長器等で構成される。
処理部204は、キャリッジ位置検出手段302およびステージ位置検出手段303の検出信号に基づき、走査駆動部206を介して、キャリッジ移動機構104およびステージ移動機構108の作動を制御(クローズドループ制御)し、ヘッドユニット103の位置と、基体10Aの位置とを制御する。
さらに、処理部204は、ステージ移動機構108の作動を制御することにより、ステージ106すなわち基体10Aの移動速度を制御する。
また、処理部204は、前記描画パターンデータに基づいて、吐出タイミング毎のノズル25のオン・オフを指定する選択信号SCをヘッド駆動部208へ与える。ヘッド駆動部208は、選択信号SCに基づいて、液状材料111の吐出に必要な吐出信号ESを液滴吐出ヘッド2に与える。この結果、液滴吐出ヘッド2における対応するノズル25から、液状材料111が液滴として吐出される。
制御手段112は、CPU、ROM、RAMを含んだコンピュータであってもよい。この場合には、制御手段112の上記機能は、コンピュータによって実行されるソフトウェアプログラムによって実現される。もちろん、制御手段112は、専用の回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。
次に制御手段112におけるヘッド駆動部208の構成と機能を説明する。
図6(a)に示すように、ヘッド駆動部208は、1つの駆動信号生成部203と、複数のアナログスイッチASとを有する。図6(b)に示すように、駆動信号生成部203は、駆動信号DSを生成する。駆動信号DSの電位は、基準電位Lに対して時間的に変化する。具体的には、駆動信号DSは、吐出周期EPで繰り返される複数の吐出波形Pを含む。ここで、吐出波形Pは、ノズル25から1つの液滴を吐出するために、対応する振動子124の一対の電極間に印加されるべき駆動電圧波形に対応する。
駆動信号DSは、アナログスイッチASのそれぞれの入力端子に供給される。アナログスイッチASのそれぞれは、ノズル25のそれぞれに対応して設けられている。つまり、アナログスイッチASの数とノズル25の数とは同じである。
処理部204は、ノズル25のオン・オフを表す選択信号SCを、アナログスイッチASのそれぞれに与える。ここで、選択信号SCは、アナログスイッチAS毎に独立にハイレベルおよびローレベルのどちらかの状態を取り得る。一方、アナログスイッチASは、駆動信号DSと選択信号SCとに応じて、振動子124の電極124Aに吐出信号ESを供給する。具体的には、選択信号SCがハイレベルの場合には、アナログスイッチASは電極124Aに吐出信号ESとして駆動信号DSを伝播する。一方、選択信号SCがローレベルの場合には、アナログスイッチASが出力する吐出信号ESの電位は基準電位Lとなる。振動子124の電極124Aに駆動信号DSが与えられると、その振動子124に対応するノズル25から液状材料111が吐出される。なお、それぞれの振動子124の電極124Bには基準電位Lが与えられている。
図6(b)に示す例では、2つの吐出信号ESのそれぞれにおいて、吐出周期EPの2倍の周期2EPで吐出波形Pが現れるように、2つの選択信号SCのそれぞれにおいてハイレベルの期間とローレベルの期間とが設定されている。これによって、対応する2つのノズル25のそれぞれから、周期2EPで液状材料111が吐出される。また、これら2つのノズル25に対応する振動子124のそれぞれには、共通の駆動信号生成部203からの共通の駆動信号DSが与えられている。このため、2つのノズル25からほぼ同じタイミングで液状材料111が吐出される。
このような液滴吐出装置1では、ステージ移動機構108の作動により、ステージ106上に保持された基体10AをY軸方向に移動させ、ヘッドユニット103の下を通過させつつ、ヘッドユニット103の各液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111の液滴を吐出して、基体10A上の各画素18R、18G、18Bに付与する(着弾させる)ように作動する。以下、この動作を「ヘッドユニット103と基体10Aとの主走査」と言うことがある。
ヘッドユニット103全体として基体10Aに対し液状材料111を吐出可能なX軸方向の長さ(後述する全吐出幅W)よりも、基体10AのX軸方向の幅が小さいものである場合には、ヘッドユニット103と基体10Aとの主走査を1回行うことにより、基体10Aの全体に対して液状材料111を付与することができる。
これに対し、ヘッドユニット103の全吐出幅Wよりも、基体10AのX軸方向の幅が大きいものである場合には、ヘッドユニット103と基体10Aとの主走査と、キャリッジ移動機構104の作動によるヘッドユニット103のX軸方向の移動(これを「副走査」と呼ぶ)とを交互に繰り返し行うことにより、基体10Aの全体に対して液状材料111を付与することができる。
次に、上述したような液滴吐出装置1を用いてカラーフィルタ基板10を製造する方法ついて、詳細に説明する。
図7は、カラーフィルタ基板10の製造方法を示す断面図である。図7に示すように、基体10Aは、光透過性を有する支持基板12と、支持基板12上に形成されたブラックマトリクス14と、ブラックマトリクス14上に形成されたバンク16とを含む。ブラックマトリクス14は、遮光性を有する材料で形成されている。
そして、ブラックマトリクス14とブラックマトリクス14上のバンク16とは、支持基板12上にマトリクス状の複数の光透過部分、すなわちマトリクス状の複数の画素18R、18G、18Bが規定されるように位置している。すなわち、支持基板12、ブラックマトリクス14およびバンク16によって、画素18R、18G、18Bが区画形成されている。画素18Rは、赤の波長域の光線のみを透過するフィルタ層111FRが形成されるべき領域であり、画素18Gは、緑の波長域の光線のみを透過するフィルタ層111FGが形成されるべき領域であり、画素18Bは、青の波長域の光線のみを透過するフィルタ層111FBが形成されるべき領域である。
カラーフィルタ基板10を製造する際には、まず、以下の手順にしたがって基体10Aを作成する。まず、スパッタ法または蒸着法によって、支持基板12上に金属薄膜を形成する。その後、フォトリソグラフィー工程によってこの金属薄膜から格子状のブラックマトリクス14を形成する。ブラックマトリクス14の材料の例は、金属クロムや酸化クロムである。なお、支持基板12は、可視光に対して光透過性を有する基板、例えばガラス基板である。続いて、支持基板12およびブラックマトリクス14を覆うように、ネガ型の感光性樹脂組成物からなるレジスト層を塗布する。そして、そのレジスト層の上にマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム密着させながら、このレジスト層を露光する。その後、レジスト層の未露光部分をエッチング処理で取り除くことで、バンク16が得られる。以上の工程によって、基体10Aが得られる。
なお、バンク16に代えて、樹脂ブラックからなるバンクを用いても良い。その場合は、金属薄膜(ブラックマトリクス14)は不要となり、バンク層は、1層のみとなる。
次に、大気圧下の酸素プラズマ処理によって、基体10Aを親液化する。この処理によって、支持基板12と、ブラックマトリクス14と、バンク16とで規定されたそれぞれの凹部(画素の一部)における支持基板12の表面と、ブラックマトリクス14の表面と、バンク16の表面とが親液性を呈するようになる。さらに、その後、基体10Aに対して、4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理を行う。4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、それぞれの凹部におけるバンク16の表面がフッ化処理(撥液性に処理)され、このことで、バンク16の表面が撥液性を呈するようになる。なお、4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、先に親液性を与えられた支持基板12の表面およびブラックマトリクス14の表面は若干親液性を失うが、それでもこれら表面は親液性を維持する。
なお、支持基板12の材質、ブラックマトリクス14の材質、およびバンク16の材質によっては、上記のような表面処理を行わなくても、所望の親液性および撥液性を呈する表面が得られることもあり、そのような場合には、上記表面処理を施さなくてもよい。
上記のようにして画素18R、18G、18Bが形成された基体10Aは、液滴吐出装置1のステージ106上に運ばれ、ステージ106に保持される。液滴吐出装置1は、ステージ移動機構108を作動させて基体10AをY軸方向に移動させてヘッドユニット103の下を通過させながら、各液滴吐出ヘッド2から液状材料111の液滴を吐出して、各画素18R、18G、18Bに付与する。このとき、図7(a)〜(c)に示すように、画素18Rに対しては、赤色の液状材料(カラーフィルタ材料)111Rを吐出し、画素18Gに対しては、緑色の液状材料(カラーフィルタ材料)111Gを吐出し、画素18Bに対しては、青色の液状材料(カラーフィルタ材料)111Bを吐出する。
各画素18R、18G、18Bに液状材料111R、111G、111Bが付与されたら、基体10Aを図示しない乾燥装置へ搬送し、各画素18R、18G、18B内の液状材料111R、111G、111Bを乾燥させる。これにより、各画素18R、18G、18B上にフィルタ層111FR、111FG、111FBが得られる。なお、液滴吐出装置1での液状材料111R、111G、111Bの付与と、乾燥装置での乾燥とを繰り返し行って積層することによって最終的なフィルタ層111FR、111FG、111FBを形成してもよい。
その後、基体10Aを図示しないオーブン内に搬送し、このオーブンにて、フィルタ層111FR、111FG、111FBを再加熱(ポストベーク)する。
次いで、基体10Aを図示しない保護膜形成装置へ搬送し、この保護膜形成装置にて、フィルタ層111FR、111FG、111FB、およびバンク16を覆う保護膜(オーバーコート)20を形成する。
フィルタ層111FR、111FG、111FB、およびバンク16を覆う保護膜20が形成された後に、乾燥装置にて保護膜20を完全に乾燥させる。さらに、図示しない硬化装置にて保護膜20を加熱して完全に硬化することで、基体10Aはカラーフィルタ基板10となる。
図8は、本発明の液滴吐出装置1のヘッドユニット103における各液滴吐出ヘッド2の位置関係を説明するための模式的な平面図である。
前述したように、ヘッドユニット103には、赤色の液状材料111Rを吐出する第1ヘッド21R〜第4ヘッド24Rの4個の液滴吐出ヘッド2と、緑色の液状材料111Gを吐出する第1ヘッド21G〜第4ヘッド24Gの4個の液滴吐出ヘッド2と、青色の液状材料111Bを吐出する第1ヘッド21B〜第4ヘッド24Bの4個の液滴吐出ヘッド2との、計12個の液滴吐出ヘッド2が設置されている。図8中の細長い図形は、それらの各液滴吐出ヘッド2のノズル列の位置を表している。
液滴吐出ヘッド2では、ノズル列の両端付近のノズル25の吐出量を精度良くコントロールするのが一般に困難で、吐出量の誤差が生じ易い。そこで、本実施形態では、各液滴吐出ヘッド2のノズル列の両端付近にある所定個数(例えば10個程度)のノズル25を使用しない(液状材料111を吐出させない)ようにしている。これにより、各ノズル25での液状材料111の吐出量をより均一化することができ、製造されるカラーフィルタ基板10の画素18R、18G、18Bの色を面内でより均一にすることができ、色ムラの発生をより確実に防止することができる。
図8中の、各液滴吐出ヘッド2のノズル列を表す細長い図形において、両端の太く表示された不使用部分26は、上記のような使用しないノズル25がある範囲を表している。
以下、まず、赤色の液状材料111Rを吐出する第1ヘッド21R〜第4ヘッド24Rの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係について説明する。
第1ヘッド21Rと第2ヘッド22Rとは、ノズル列に直交する方向、すなわちY軸方向から見てそれらのノズル列が継ぎ目r1の位置でつながって、長尺ノズル列として機能するように配置されている。すなわち、Y軸方向から見た継ぎ目r1でのノズルピッチは、ノズル列中のノズルピッチと同じく正規の長さになるようにされている。このような位置関係で配置された第1ヘッド21Rと第2ヘッド22Rとからなる列をヘッド列31Rと呼ぶ。
なお、ノズル列の継ぎ目r1では、不使用部分26を見込んで、第1ヘッド21Rのノズル列の図8中の右端部と、第2ヘッド22Rのノズル列の図8中の左端部とは、Y軸方向から見てそれらの端部付近の一部が互いに重なるように配置されている。
同様にして、第3ヘッド23Rと第4ヘッド24Rとは、Y軸方向から見てそれらのノズル列が継ぎ目r2の位置でつながって、長尺ノズル列として機能するように配置されている。すなわち、Y軸方向から見た継ぎ目r2でのノズルピッチは、ノズル列中のノズルピッチと同じく正規の長さになるようにされている。このような位置関係で配置された第3ヘッド23Rと第4ヘッド24Rとからなる列をヘッド列32Rと呼ぶ。
さらに同様に、ノズル列の継ぎ目r2では、不使用部分26を見込んで、第3ヘッド23Rのノズル列の図8中の右端部と、第4ヘッド24Rのノズル列の図8中の左端部とは、Y軸方向から見てそれらの端部付近の一部が互いに重なるように配置されている。
上述のようなヘッド列31Rにより形成される長尺ノズル列と、ヘッド列32Rにより形成される長尺ノズル列とは、Y軸方向から見て、ノズル列の継ぎ目r1の位置と継ぎ目r2の位置とが一致しないようにして、互いに重なって配置されている。
このような重なりを利用して、液滴吐出装置1は、一つの画素18Rについて、複数(本実施形態では2個)の異なる液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Rの液滴を吐出することができる。
例えば、第1ヘッド21Rのノズル列と第3ヘッド23Rのノズル列とが重なり合っている図8中のR1で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Rの場合には、図3に示すように、第1ヘッド21Rのノズル25から吐出された液滴91と、第3ヘッド23Rのノズル25から吐出された液滴92とが付与される。
なお、図3中では、ヘッド列31R(第1ヘッド21R)のノズル25の位置と、ヘッド列32R(第3ヘッド23R)のノズル25の位置とがY軸方向から見て一致しないようにずらして配置されている。
また、ノズル列のノズル25のピッチと、画素(吐出区画)18RのX軸方向(ノズル列に平行な方向)の長さとが略等しく(厳密には、ノズル25のピッチの方が少し短く)設定されている。
また、同一の画素18Rに吐出される液滴のうちの最も離れている2つの液滴が、同列に属する2つのノズル25から吐出されるようになっている。
また、同一の画素18Rには、第1ヘッド21Rと、第3ヘッド23Rとのすべての列の所定のノズル25から液滴が吐出されるようになっている。なお、これらについては、R2、R3、G1〜G3、B1〜B3で示す各範囲についてもそれぞれ同様であるので、以下の説明では、その説明を省略する。
図示を省略するが、同様にして、第1ヘッド21Rのノズル列と第4ヘッド24Rのノズル列とが重なり合っている図8中のR2で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Rの場合には、第1ヘッド21Rのノズル25から吐出された液滴と、第4ヘッド24Rのノズル25から吐出された液滴とが付与される。また、第2ヘッド22Rのノズル列と第4ヘッド24Rのノズル列とが重なり合っている図8中のR3で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Rの場合には、第2ヘッド22Rのノズル25から吐出された液滴と、第4ヘッド24Rのノズル25から吐出された液滴とが付与される。
このように、液滴吐出装置1では、一つの画素18Rについて複数の異なる液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Rの液滴を吐出するので、個々の液滴吐出ヘッド2によって吐出量にバラツキ(誤差)があった場合であっても、製造されるカラーフィルタ基板10の面内で色ムラが生じるのを防止することができる。すなわち、液滴吐出装置1と異なり、一つの画素18Rが一つの液滴吐出ヘッド2のみのノズル25から液状材料111Rを付与される場合には、個々の液滴吐出ヘッド2の吐出量のバラツキがそのまま画素18Rに付与される液状材料111Rの量のバラツキ(誤差)につながり、色ムラが強く現れるが、液滴吐出装置1では、一つの画素18Rに付与される液状材料111Rの量は、複数(本実施形態では二個)の液滴吐出ヘッド2の吐出量を平均化したものとなるので、個々の画素18R間での液状材料111Rの量を均一化することができ、色ムラを抑えることができる。
また、液滴吐出装置1では、一つの同じ画素18Rについて液状材料111Rの液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッド2は、ノズル列に平行な方向、すなわちX軸方向についての位置を互いにずらして配置されている。すなわち、図8中のR1で示す範囲について言えば、第1ヘッド21Rと第3ヘッド23RとのX軸方向の位置がずらして配置されており、図8中のR2で示す範囲について言えば、第1ヘッド21Rと第4ヘッド24RとのX軸方向の位置がずらして配置されており、図8中のR3で示す範囲について言えば、第2ヘッド22Rと第4ヘッド24RとのX軸方向の位置がずらして配置されている。これにより、以下に説明するような利点がある。
液滴吐出ヘッド2は、その構造上、一般に、ノズル列に沿って各ノズル25での吐出量が相対的に多かったり少なかったりする傾向を生じる場合がある。例えば、ノズル列の中央付近では一つのノズル25当たりの吐出量が比較的少なく、ノズル列の両端に近いほど一つのノズル25当たりの吐出量が多くなる傾向を生じるような場合である。
このような場合に、本発明と異なり、一つの同じ画素18Rについて液状材料111Rの液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッド2のX軸方向の位置が揃っていると、ノズル列に沿った各ノズル25での吐出量の違いが、X軸方向に並ぶ各画素18Rに対する液状材料111Rの付与量の違いにそのまま結びついてしまい、製造されるカラーフィルタ基板10における色ムラの原因となる。
これに対し、本発明の液滴吐出装置1では、一つの同じ画素18Rについて液状材料111Rの液滴を吐出する2つの液滴吐出ヘッド2のX軸方向についての位置がずらして配置されているので、ある画素18Rに液滴を吐出した複数のノズル25のうち一方の液滴吐出ヘッド2に属するノズル25と、他方の液滴吐出ヘッド2に属するノズル25とでは、ノズル列内での位置が異なるので、吐出量も互いに異なる傾向を示す。そして、その画素18Rに対する液状材料111Rの付与量は、吐出量の傾向が異なる二組のノズル25を平均化したものとなる。
このような理由から、本発明の液滴吐出装置1では、ノズル列に沿った各ノズル25での吐出量の違いを平均化して相殺させることができ、各画素18Rについての液状材料111Rの付与量をX軸方向に沿って均一化することができる。よって、製造されるカラーフィルタ基板10において有害な色ムラが発生するのをより確実に防止することができる。
また、液滴吐出装置1では、第1ヘッド21Rと第2ヘッド22Rとがヘッド列31Rを構成することにより、それらのノズル列がつながって長尺ノズル列として機能し、また、第3ヘッド23Rと第4ヘッド24Rとがヘッド列32Rを構成することにより、それらのノズル列がつながって長尺ノズル列として機能するので、ヘッドユニット103全体として基体10Aに対し液状材料111を吐出可能なX軸方向の長さ(以下、「全吐出幅」と言う)Wを大きくすることができる。よって、基体10Aの全面に対して液状材料111を吐出するために必要なヘッドユニット103と基体10Aとの主走査の回数を少なくすることができ、特に、全吐出幅Wより幅の小さい基体10Aに対しては、1回の主走査で全面に液状材料111を吐出することができる。
また、液滴吐出装置1では、ヘッド列31Rにおけるノズル列の継ぎ目r1の位置と、ヘッド列32Rにおけるノズル列の継ぎ目r2の位置とがY軸方向から見て一致しないようにされていることにより、以下に説明するような利点がある。
一般に、ノズル列の継ぎ目付近のノズル25によって液状材料111Rを付与された画素18Rは、他の位置にある画素18Rに対する色ムラが出易い。その原因としては、ノズル列の継ぎ目のノズル25はノズル列の両端に近いので吐出量を高精度にコントロールしにくいことや、継ぎ目でのノズルピッチの誤差等が考えられる。このようなノズル列の継ぎ目に起因する色ムラが生じた場合、製造されたカラーフィルタ基板10においては、Y軸方向に沿って色ムラが筋のように連続した、いわゆる筋ムラとなって現れる。
上述したような筋ムラが生じた場合、液滴吐出装置1と異なり、ヘッド列31Rにおけるノズル列の継ぎ目r1の位置とヘッド列32Rにおける継ぎ目r2の位置とが一致していると、製造されたカラーフィルタ基板10において二つの筋ムラが重なり、筋ムラが目立ってしまう。
これに対し、液滴吐出装置1では、ヘッド列31Rにおけるノズル列の継ぎ目r1の位置と、ヘッド列32Rにおけるノズル列の継ぎ目r2の位置とがY軸方向から見てずらされているので、製造されたカラーフィルタ基板10において筋ムラが継ぎ目r1の位置と継ぎ目r2の位置とに分散されるので、筋ムラを目立たなくすることができる。
次に、緑色の液状材料111Gを吐出する第1ヘッド21G〜第4ヘッド24Gの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係について説明する。
緑色の液状材料111Gを吐出する第1ヘッド21G〜第4ヘッド24Gの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係は、前述した赤色の液状材料111Rを吐出する第1ヘッド21R〜第4ヘッド24Rの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係と同様であるので、以下、簡略化して説明する。
第1ヘッド21Gと第2ヘッド22Gとは、ノズル列に直交する方向、すなわちY軸方向から見てそれらのノズル列が継ぎ目g1の位置でつながって、長尺ノズル列として機能するように配置されている。このような位置関係で配置された第1ヘッド21Gと第2ヘッド22Gとからなる列をヘッド列31Gと呼ぶ。
同様にして、第3ヘッド23Gと第4ヘッド24Gとは、Y軸方向から見てそれらのノズル列が継ぎ目g2の位置でつながって、長尺ノズル列として機能するように配置されている。このような位置関係で配置された第3ヘッド23Gと第4ヘッド24Gとからなる列をヘッド列32Gと呼ぶ。
上述のようなヘッド列31Gにより形成される長尺ノズル列と、ヘッド列32Gにより形成される長尺ノズル列とは、Y軸方向から見て、ノズル列の継ぎ目g1の位置と継ぎ目g2の位置とが一致しないようにして、互いに重なって配置されている。
このような重なりを利用して、液滴吐出装置1は、一つの画素18Gについて、複数(本実施形態では2個)の異なる液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Gの液滴を吐出することができる。
すなわち、第1ヘッド21Gのノズル列と第3ヘッド23Gのノズル列とが重なり合っている図8中のG1で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Gの場合には、第1ヘッド21Gのノズル25から吐出された液滴と、第3ヘッド23Gのノズル25から吐出された液滴とが付与される。また、第1ヘッド21Gのノズル列と第4ヘッド24Gのノズル列とが重なり合っている図8中のG2で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Gの場合には、第1ヘッド21Gのノズル25から吐出された液滴と、第4ヘッド24Gのノズル25から吐出された液滴とが付与される。また、第2ヘッド22Gのノズル列と第4ヘッド24Gのノズル列とが重なり合っている図8中のG3で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Gの場合には、第2ヘッド22Gのノズル25から吐出された液滴と、第4ヘッド24Gのノズル25から吐出された液滴とが付与される。
このように、液滴吐出装置1では、一つの画素18Gについて複数の異なる液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Gの液滴を吐出するので、個々の液滴吐出ヘッド2によって吐出量にバラツキ(誤差)があった場合であっても、製造されるカラーフィルタ基板10の面内で色ムラが生じるのを防止することができる。すなわち、液滴吐出装置1と異なり、一つの画素18Gが一つの液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Gを付与される場合には、個々の液滴吐出ヘッド2の吐出量のバラツキがそのまま画素18Gに付与される液状材料111Gの量のバラツキ(誤差)につながり、色ムラが強く現れるが、液滴吐出装置1では、一つの画素18Gに付与される液状材料111Gの量は、複数(本実施形態では二個)の液滴吐出ヘッド2の吐出量を平均化したものとなるので、個々の画素18G間での液状材料111Gの量を均一化することができ、色ムラを抑えることができる。
また、液滴吐出装置1では、一つの同じ画素18Gについて液状材料111Gの液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッド2は、ノズル列に平行な方向、すなわちX軸方向についての位置を互いにずらして配置されている。すなわち、図8中のG1で示す範囲について言えば、第1ヘッド21Gと第3ヘッド23GとのX軸方向の位置がずらして配置されており、図8中のG2で示す範囲について言えば、第1ヘッド21Gと第4ヘッド24GとのX軸方向の位置がずらして配置されており、図8中のG3で示す範囲について言えば、第2ヘッド22Gと第4ヘッド24GとのX軸方向の位置がずらして配置されている。これにより、以下に説明するような利点がある。
液滴吐出ヘッド2は、その構造上、一般に、ノズル列に沿って各ノズル25での吐出量が相対的に多かったり少なかったりする傾向を生じる場合がある。例えば、ノズル列の中央付近では一つのノズル25当たりの吐出量が比較的少なく、ノズル列の両端に近いほど一つのノズル25当たりの吐出量が多くなる傾向を生じるような場合である。
このような場合に、本発明と異なり、一つの同じ画素18Gについて液状材料111Gの液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッド2のX軸方向の位置が揃っていると、ノズル列に沿った各ノズル25での吐出量の違いが、X軸方向に並ぶ各画素18Gに対する液状材料111Gの付与量の違いにそのまま結びついてしまい、製造されるカラーフィルタ基板10における色ムラの原因となる。
これに対し、本発明の液滴吐出装置1では、一つの同じ画素18Gについて液状材料111Gの液滴を吐出する2つの液滴吐出ヘッド2のX軸方向についての位置がずらして配置されているので、ある画素18Gに液滴を吐出した複数のノズル25のうち一方の液滴吐出ヘッド2に属するノズル25と、他方の液滴吐出ヘッド2に属するノズル25とでは、ノズル列内での位置が異なるので、吐出量も互いに異なる傾向を示す。そして、その画素18Gに対する液状材料111Gの付与量は、吐出量の傾向が異なる二組のノズル25を平均化したものとなる。
このような理由から、本発明の液滴吐出装置1では、ノズル列に沿った各ノズル25での吐出量の違いを平均化して相殺させることができ、各画素18Gについての液状材料111Gの付与量をX軸方向に沿って均一化することができる。よって、製造されるカラーフィルタ基板10において有害な色ムラが発生するのをより確実に防止することができる。
また、液滴吐出装置1では、第1ヘッド21Gと第2ヘッド22Gとがヘッド列31Gを構成することにより、それらのノズル列がつながって長尺ノズル列として機能し、また、第3ヘッド23Gと第4ヘッド24Gとがヘッド列32Gを構成することにより、それらのノズル列がつながって長尺ノズル列として機能するので、ヘッドユニット103の全吐出幅Wを大きくすることができる。よって、基体10Aの全面に対して液状材料111を吐出するために必要なヘッドユニット103と基体10Aとの主走査の回数を少なくすることができ、特に、全吐出幅Wより幅の小さい基体10Aに対しては、1回の主走査で全面に液状材料111を吐出することができる。
また、液滴吐出装置1では、ヘッド列31Gにおけるノズル列の継ぎ目g1の位置と、ヘッド列32Gにおけるノズル列の継ぎ目g2の位置とがY軸方向から見て一致しないようにされていることにより、以下に説明するような利点がある。
一般に、ノズル列の継ぎ目付近のノズル25によって液状材料111Gを付与された画素18Gは、他の位置にある画素18Gに対する色ムラが出易い。その原因としては、ノズル列の継ぎ目のノズル25はノズル列の両端に近いので吐出量を高精度にコントロールしにくいことや、継ぎ目でのノズルピッチの誤差等が考えられる。ノズル列の継ぎ目に起因する色ムラが生じた場合、製造されたカラーフィルタ基板10においては、Y軸方向に沿って色ムラが筋のように連続した、いわゆる筋ムラとなって現れる。
上述したような筋ムラが生じた場合、液滴吐出装置1と異なり、ヘッド列31Gにおけるノズル列の継ぎ目g1の位置とヘッド列32Gにおける継ぎ目g2の位置とが一致していると、製造されたカラーフィルタ基板10において二つの筋ムラが重なり、筋ムラが目立ってしまう。
これに対し、液滴吐出装置1では、ヘッド列31Gにおけるノズル列の継ぎ目g1の位置と、ヘッド列32Gにおけるノズル列の継ぎ目g2の位置とがY軸方向から見てずらされているので、製造されたカラーフィルタ基板10において筋ムラが継ぎ目g1の位置と継ぎ目g2の位置とに分散されるので、筋ムラを目立たなくすることができる。
次に、青色の液状材料111Bを吐出する第1ヘッド21B〜第4ヘッド24Bの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係について説明する。
青色の液状材料111Bを吐出する第1ヘッド21B〜第4ヘッド24Bの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係は、前述した赤色の液状材料111Rを吐出する第1ヘッド21R〜第4ヘッド24Rの4個の液滴吐出ヘッド2の位置関係と同様であるので、以下、簡略化して説明する。
第1ヘッド21Bと第2ヘッド22Bとは、ノズル列に直交する方向、すなわちY軸方向から見てそれらのノズル列が継ぎ目b1の位置でつながって、長尺ノズル列として機能するように配置されている。このような位置関係で配置された第1ヘッド21Bと第2ヘッド22Bとからなる列をヘッド列31Bと呼ぶ。
同様にして、第3ヘッド23Bと第4ヘッド24Bとは、Y軸方向から見てそれらのノズル列が継ぎ目b2の位置でつながって、長尺ノズル列として機能するように配置されている。このような位置関係で配置された第3ヘッド23Bと第4ヘッド24Bとからなる列をヘッド列32Bと呼ぶ。
上述のようなヘッド列31Bにより形成される長尺ノズル列と、ヘッド列32Bにより形成される長尺ノズル列とは、Y軸方向から見て、ノズル列の継ぎ目b1の位置と継ぎ目b2の位置とが一致しないようにして、互いに重なって配置されている。
このような重なりを利用して、液滴吐出装置1は、一つの画素18Bについて、複数(本実施形態では2個)の異なる液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Bの液滴を吐出することができる。
すなわち、第1ヘッド21Bのノズル列と第3ヘッド23Bのノズル列とが重なり合っている図8中のB1で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Bの場合には、第1ヘッド21Bのノズル25から吐出された液滴と、第3ヘッド23Bのノズル25から吐出された液滴とが付与される。また、第1ヘッド21Bのノズル列と第4ヘッド24Bのノズル列とが重なり合っている図8中のB2で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Bの場合には、第1ヘッド21Bのノズル25から吐出された液滴と、第4ヘッド24Bのノズル25から吐出された液滴とが付与される。また、第2ヘッド22Bのノズル列と第4ヘッド24Bのノズル列とが重なり合っている図8中のB3で示す範囲によって液滴を吐出される画素18Bの場合には、第2ヘッド22Bのノズル25から吐出された液滴と、第4ヘッド24Bのノズル25から吐出された液滴とが付与される。
このように、液滴吐出装置1では、一つの画素18Bについて複数の異なる液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Bの液滴を吐出するので、個々の液滴吐出ヘッド2によって吐出量にバラツキ(誤差)があった場合であっても、製造されるカラーフィルタ基板10の面内で色ムラが生じるのを防止することができる。すなわち、液滴吐出装置1と異なり、一つの画素18Bが一つの液滴吐出ヘッド2のノズル25から液状材料111Bを付与される場合には、個々の液滴吐出ヘッド2の吐出量のバラツキがそのまま画素18Bに付与される液状材料111Bの量のバラツキ(誤差)につながり、色ムラが強く現れるが、液滴吐出装置1では、一つの画素18Bに付与される液状材料111Bの量は、複数(本実施形態では二個)の液滴吐出ヘッド2の吐出量を平均化したものとなるので、個々の画素18B間での液状材料111Bの量を均一化することができ、色ムラを抑えることができる。
また、液滴吐出装置1では、一つの同じ画素18Bについて液状材料111Bの液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッド2は、ノズル列に平行な方向、すなわちX軸方向についての位置を互いにずらして配置されている。すなわち、図8中のB1で示す範囲について言えば、第1ヘッド21Bと第3ヘッド23BとのX軸方向の位置がずらして配置されており、図8中のB2で示す範囲について言えば、第1ヘッド21Bと第4ヘッド24BとのX軸方向の位置がずらして配置されており、図8中のB3で示す範囲について言えば、第2ヘッド22Bと第4ヘッド24BとのX軸方向の位置がずらして配置されている。これにより、以下に説明するような利点がある。
液滴吐出ヘッド2は、その構造上、一般に、ノズル列に沿って各ノズル25での吐出量が相対的に多かったり少なかったりする傾向を生じる場合がある。例えば、ノズル列の中央付近では一つのノズル25当たりの吐出量が比較的少なく、ノズル列の両端に近いほど一つのノズル25当たりの吐出量が多くなる傾向を生じるような場合である。
このような場合に、本発明と異なり、一つの同じ画素18Bについて液状材料111Bの液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッド2のX軸方向の位置が揃っていると、ノズル列に沿った各ノズル25での吐出量の違いが、X軸方向に並ぶ各画素18Bに対する液状材料111Bの付与量の違いにそのまま結びついてしまい、製造されるカラーフィルタ基板10における色ムラの原因となる。
これに対し、本発明の液滴吐出装置1では、一つの同じ画素18Bについて液状材料111Bの液滴を吐出する2つの液滴吐出ヘッド2のX軸方向についての位置がずらして配置されているので、ある画素18Bに液滴を吐出した複数のノズル25のうち一方の液滴吐出ヘッド2に属するノズル25と、他方の液滴吐出ヘッド2に属するノズル25とでは、ノズル列内での位置が異なるので、吐出量も互いに異なる傾向を示す。そして、その画素18Bに対する液状材料111Bの付与量は、吐出量の傾向が異なる二組のノズル25を平均化したものとなる。
このような理由から、本発明の液滴吐出装置1では、ノズル列に沿った各ノズル25での吐出量の違いを平均化して相殺させることができ、各画素18Bについての液状材料111Bの付与量をX軸方向に沿って均一化することができる。よって、製造されるカラーフィルタ基板10において有害な色ムラが発生するのをより確実に防止することができる。
また、液滴吐出装置1では、第1ヘッド21Bと第2ヘッド22Bとがヘッド列31Bを構成することにより、それらのノズル列がつながって長尺ノズル列として機能し、また、第3ヘッド23Bと第4ヘッド24Bとがヘッド列32Bを構成することにより、それらのノズル列がつながって長尺ノズル列として機能するので、ヘッドユニット103の全吐出幅Wを大きくすることができる。よって、基体10Aの全面に対して液状材料111を吐出するために必要なヘッドユニット103と基体10Aとの主走査の回数を少なくすることができ、特に、全吐出幅Wより幅の小さい基体10Aに対しては、1回の主走査で全面に液状材料111を吐出することができる。
また、液滴吐出装置1では、ヘッド列31Bにおけるノズル列の継ぎ目b1の位置と、ヘッド列32Bにおけるノズル列の継ぎ目b2の位置とがY軸方向から見て一致しないようにされていることにより、以下に説明するような利点がある。
一般に、ノズル列の継ぎ目付近のノズル25によって液状材料111Bを付与された画素18Bは、他の位置にある画素18Bに対する色ムラが出易い。その原因としては、ノズル列の継ぎ目のノズル25はノズル列の両端に近いので吐出量を高精度にコントロールしにくいことや、継ぎ目でのノズルピッチの誤差等が考えられる。ノズル列の継ぎ目に起因する色ムラが生じた場合、製造されたカラーフィルタ基板10においては、Y軸方向に沿って色ムラが筋のように連続した、いわゆる筋ムラとなって現れる。
上述したような筋ムラが生じた場合、液滴吐出装置1と異なり、ヘッド列31Bにおけるノズル列の継ぎ目b1の位置とヘッド列32Bにおける継ぎ目b2の位置とが一致していると、製造されたカラーフィルタ基板10において二つの筋ムラが重なり、筋ムラが目立ってしまう。
これに対し、液滴吐出装置1では、ヘッド列31Bにおけるノズル列の継ぎ目b1の位置と、ヘッド列32Bにおけるノズル列の継ぎ目b2の位置とがY軸方向から見てずらされているので、製造されたカラーフィルタ基板10において筋ムラが継ぎ目b1の位置と継ぎ目b2の位置とに分散されるので、筋ムラを目立たなくすることができる。
このようなヘッドユニット103では、赤色の液状材料111Rを吐出するヘッド列31R、32Rにより形成される長尺ノズル列と、緑色の液状材料111Gを吐出するヘッド列31G、32Gにより形成される長尺ノズル列と、青色の液状材料111Bを吐出するヘッド列31B、32Bにより形成される長尺ノズル列とは、Y軸方向から見て重なるように配置されている。これにより、ヘッドユニット103と基体10Aとを主走査することによって、全吐出幅Wの範囲では、画素18R、18G、18Bに対して一度に赤、緑、青の各色の液状材料111R、111G、111Bを付与することができる。
液滴吐出装置1では、赤色の液状材料111Rを吐出するヘッド列31R、32Rにおけるノズル列の継ぎ目r1、r2と、緑色の液状材料111Gを吐出するヘッド列31G、32Gにおけるノズル列の継ぎ目g1、g2と、青色の液状材料111Bを吐出するヘッド列31B、32Bにおけるノズル列の継ぎ目b1、b2とは、それらの位置がY軸方向から見て互いに一致しないように配置されている。
これにより、製造されたカラーフィルタ基板10において、赤色の画素18Rに発生する筋ムラと、緑色の画素18Gに発生する筋ムラと、青色の画素18Bに発生する筋ムラとを別々の位置に分散させることができるので、筋ムラが目立つのをより確実に防止することができる。
特に、本実施形態では、ノズル列の継ぎ目r2、g2、b2、r1、g1、b1の位置がY軸方向から見て等間隔に位置するので、各筋ムラを規則的に分散させることができ、筋ムラを極めて目立たなくさせることができる。
図9は、本発明の液滴吐出装置におけるヘッドユニットの他の構成例を模式的に示す平面図である。
図9に示すヘッドユニット103’には、12個の液滴吐出ヘッド2が集合してなる4つのヘッド群51、52、53、54が設置され、計48個の液滴吐出ヘッド2が搭載されている。各ヘッド群51、52、53、54の12個の液滴吐出ヘッド2は、前述したヘッドユニット103と同様の配置(図8参照)とされている。なお、図9中では、簡略化のため、各ヘッド群51、52、53、54を単なる長方形の図形で表している。
ヘッド群51とヘッド群52とは、それらのノズル列(全吐出幅W)がY軸方向から見て継ぎ目j1でつながって機能するように配置されたヘッド群列61を構成する。
同様に、ヘッド群53とヘッド群54とは、それらのノズル列(全吐出幅W)がY軸方向から見て継ぎ目j2でつながって機能するように配置されたヘッド群列62を構成する。そして、ヘッド群列61とヘッド群列62とは、Y軸方向から見て継ぎ目j1の位置と継ぎ目j2の位置とが一致しないようにして、互いに重なって配置されている。
このようなヘッドユニット103’を備えた液滴吐出装置1では、一つの画素18R、18G、18Bに対し、二つのヘッド群(ヘッド群51および53、ヘッド群51および54、または、ヘッド群52および54)から吐出した液状材料111を付与する。これにより、各画素18R、18G、18Bに付与される液状材料111の量を基体10A上の各位置でさらに均一化することができるので、製造されるカラーフィルタ基板10の面内で色ムラが生じるのをより確実に防止することができる。
また、Y軸方向から見て、ヘッド群51の全吐出幅Wとヘッド群52の全吐出幅Wがつながって機能し、ヘッド群53の全吐出幅Wとヘッド群54の全吐出幅Wがつながって機能するので、ヘッドユニット103’全体として基体10Aに対し液状材料111を吐出可能なX軸方向の長さ(図9中の総吐出幅W’)をさらに大きくすることができる。
さらに、ヘッド群列61におけるヘッド群同士の継ぎ目j1の位置と、ヘッド群列62におけるヘッド群同士の継ぎ目j2の位置とがY軸方向から見て一致しないように配置したことにより、製造されたカラーフィルタ基板10において、継ぎ目j1に起因して発生する筋ムラと、継ぎ目j2に起因して発生する筋ムラとを別々の位置に分散させることができるので、筋ムラが目立つのをより確実に防止することができる。
以上説明したような本発明は、カラーフィルタ基板10の製造に限らず、例えばエレクトロルミネッセンス表示装置等の他方式の画像表示装置の製造にも適用することができる。
図10は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置30の製造方法を示す断面図である。以下、本発明により有機エレクトロルミネッセンス表示装置30を製造する場合について説明するが、前述したカラーフィルタ基板10を製造する場合との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図10に示す基体30Aは、有機エレクトロルミネッセンス表示装置30を製造するための基板である。この基体30Aは、マトリクス状に配置された複数の画素(吐出区画)38R、38G、38Bが形成されている。
具体的には、基体30Aは、支持基板32と、支持基板32上に形成された回路素子層34と、回路素子層34上に形成された複数の画素電極36と、複数の画素電極36の間に形成されたバンク40とを有している。支持基板32は、可視光に対して光透過性を有する基板であり、例えばガラス基板である。複数の画素電極36のそれぞれは、可視光に対して光透過性を有する電極であり、例えば、ITO(Indium-Tin Oxide)電極である。また、複数の画素電極36は、回路素子層34上にマトリクス状に配置されており、それぞれが画素を規定する。そして、バンク40は、格子状の形状を有しており、複数の画素電極36のそれぞれを囲む。また、バンク40は、回路素子層34上に形成された無機物バンク40Aと、無機物バンク40A上に位置する有機物バンク40Bとからなる。
回路素子層34は、支持基板32上で所定の方向に延びる複数の走査電極と、複数の走査電極を覆うように形成された絶縁膜42と、絶縁膜42上に位置するともに複数の走査電極が延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の信号電極と、走査電極および信号電極の交点付近に位置する複数のスイッチング素子44と、複数のスイッチング素子44を覆うように形成されたポリイミドなどの層間絶縁膜45とを有する層である。それぞれのスイッチング素子44のゲート電極44Gおよびソース電極44Sは、それぞれ対応する走査電極および対応する信号電極と電気的に接続されている。層間絶縁膜45上には複数の画素電極36が位置する。層間絶縁膜45には、各スイッチング素子44のドレイン電極44Dに対応する部位にスルーホール44Vが設けられており、このスルーホール44Vを介して、スイッチング素子44と、対応する画素電極36との間の電気的接続が形成されている。また、バンク40に対応する位置にそれぞれのスイッチング素子44が位置している。つまり、図10中の上側から観察すると、複数のスイッチング素子44のそれぞれは、バンク40に覆われるように位置している。
基体30Aの画素電極36とバンク40とで規定される凹部は、画素38R、画素38G、画素38Bに対応する。画素38Rは、赤の波長域の光線を発光する発光層211FRが形成されるべき領域であり、画素38Gは、緑の波長域の光線を発光する発光層211FGが形成されるべき領域であり、画素38Bは、青の波長域の光線を発光する発光層211FBが形成されるべき領域である。
このような基体30Aは、公知の製膜技術とパターニング技術とを用いて製造することができる。
次に、大気圧下の酸素プラズマ処理によって、この基体30Aを親液化する。この処理によって、画素電極36とバンク40とで規定された画素38R、38G、38Bにおける画素電極36の表面、無機物バンク40Aの表面、および有機物バンク40Bの表面が、親液性を呈するようになる。さらに、その後、基体30Aに対して、4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理を行う。4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、それぞれの凹部における有機物バンク40Bの表面がフッ化処理(撥液性に処理)されて、このことで有機物バンク40Bの表面が撥液性を呈するようになる。なお、4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、先に親液性を与えられた画素電極36の表面および無機物バンク40Aの表面は、若干親液性を失うが、それでも親液性を維持する。
なお、画素電極36の材質、無機バンク40の材質、および有機バンク40の材質によっては、上記のような表面処理を行わなくても、所望の親液性および撥液性を呈する表面が得られることもある。そのような場合には、上記表面処理を施さなくてもよい。
また、表面処理が施された複数の画素電極36のそれぞれの上に、対応する正孔輸送層37R、37G、37Bを形成してもよい。正孔輸送層37R、37G、37Bが、画素電極36と、後述の発光層211FR、211FG、211FBとの間に位置すれば、エレクトロルミネッセンス表示装置の発光効率が高くなる。
上記のようにして画素38R、38G、38Bが形成された基体30Aに対し、図10(a)〜(c)に示すように、本発明の液滴吐出装置1を用いて、前述したカラーフィルタ基板10の場合と同様に、各画素38R、38G、38Bに対し、それぞれ、液状材料211R、211G、211Bを付与する。液状材料211Rは、赤色の有機発光材料を含むものであり、液状材料211Gは、緑色の有機発光材料を含むものであり、液状材料211Bは、青色の有機発光材料を含むものである。
その後、基体30Aを乾燥装置へ移送して、各画素38R、38G、38Bに付与された液状材料211R、211G、211Bを乾燥させることにより、各画素38R、38G、38B上に発光層211FR、FG、FBが得られる。
次に、発光層211FR、211FG、211FB、およびバンク40を覆うように対向電極46を設ける。対向電極46は陰極として機能する。
その後、封止基板48と基体30Aとを、互いの周辺部で接着することで、図10(d)に示す有機エレクトロルミネッセンス表示装置30が得られる。なお、封止基板48と基体30Aとの間には不活性ガス49が封入されている。
有機エレクトロルミネッセンス表示装置30において、発光層211FR、211FG、211FBから発光した光は、画素電極36と、回路素子層34と、支持基板32と、を介して射出する。このように回路素子層34を介して光を射出するエレクトロルミネッセンス表示装置は、ボトムエミッション型の表示装置と呼ばれる。
以上、本発明を液晶表示装置(カラーフィルタ基板)の製造や、エレクトロルミネッセンス表示装置の製造に適用した場合について説明したが、本発明は、これらに限定されず、例えば、プラズマ表示装置の背面基板の製造や、電子放出素子を備えた画像表示装置(SED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)またはFED(Field Emission Display)と呼ばれることもある)の製造にも適用することができる。
<本発明の電子機器の実施形態>
前述したような方法で製造されたカラーフィルタ基板10を備えた液晶表示装置や、前述したような方法で製造されたエレクトロルミネッセンス表示装置等の画像表示装置1000は、各種電子機器の表示部に用いることができる。
図11は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100においては、表示ユニット1106が画像表示装置1000を備えている。
図12は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、画像表示装置1000を表示部に備えている。
図13は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、画像表示装置1000が表示部に設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
なお、本発明の電子機器は、上述したパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、ディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
以上、本発明の液滴吐出装置、パネルの製造方法、画像表示装置および電子機器を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。液滴吐出装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
1……液滴吐出装置 2……液滴吐出ヘッド 21R、21G、21B……第1ヘッド 22R、22G、22B……第2ヘッド 23R、23G、23B……第3ヘッド 24R、24G、24B……第4ヘッド 25……ノズル 26……不使用部分 31R、31G、31B、32R、32G、32B……ヘッド列 51、52、53、54……ヘッド群 61、62……ヘッド群列 91、92……液滴 101……タンク 103、103’……ヘッドユニット 104……キャリッジ移動機構 105……キャリッジ 106……ステージ 108……ステージ移動機構 110……チューブ 111、111R、111G、111B、211R、211G、211B……液状材料 112……制御手段 120……キャビティ 122……隔壁 124……振動子 124A、124B……電極 124C……ピエゾ素子 126……振動板 128……ノズルプレート 129……液たまり 130……供給口 131……孔 200……バッファメモリ 202……記憶手段 203……駆動信号生成部 204……処理部 206……走査駆動部 208……ヘッド駆動部 AS……アナログスイッチ DS……駆動信号 SC……選択信号 ES……吐出信号 10A、30A……基体 10……カラーフィルタ基板 12、32……支持基板 14……ブラックマトリクス 16、40……バンク 20……保護膜 18R、18G、18B、38R、38G、38B……画素 111FR、111FG、111FB……フィルタ層 30……有機エレクトロルミネッセンス表示装置 34……回路素子層 36……画素電極 40A……無機物バンク 40B……有機物バンク 42……絶縁膜 44……スイッチング素子 44G……ゲート電極 44S……ソース電極 44D……ドレイン電極 44V……スルーホール 45……層間絶縁膜 46……対向電極 48……封止基板 49……不活性ガス 302……キャリッジ位置検出手段 303……ステージ位置検出手段 1000……画像表示装置 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……回路基板 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ 37R、37G、37B……正孔輸送層 211FR、211FG、211FB……発光層。

Claims (6)

  1. 液状材料を液滴として吐出する複数のノズルが直線的に並んだノズル列を有する液滴吐出ヘッドが複数個設置されたヘッドユニットと、
    予め定められた複数の吐出区画を有する基体を保持するステージと、
    前記ステージと前記ヘッドユニットとを相対的に移動させる移動手段と、
    前記液滴吐出ヘッドおよび前記移動手段の作動を制御する制御手段とを有し、
    前記移動手段の作動により前記基体と前記ヘッドユニットとを前記ノズル列と直交する方向に相対的に移動させ、前記ノズルから液滴として吐出した前記液状材料を前記基体上の吐出区画内へ付与して表示装置のパネルを製造するのに用いる液滴吐出装置であって、
    前記ヘッドユニットは、ノズル列に直交する方向から見て第1の液滴吐出ヘッドと第2の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第1のヘッド列と、ノズル列に直交する方向から見て第3の液滴吐出ヘッドと第4の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第2のヘッド列とを有し、
    前記第1の液滴吐出ヘッド、前記第2の液滴吐出ヘッド、前記第3の液滴吐出ヘッドおよび前記第4の液滴吐出ヘッドには、それぞれ、2列のノズル列が半ピッチずれて並行して形成されており、
    前記各液滴吐出ヘッドは、他の少なくとも一つの液滴吐出ヘッドに対し、ノズル列に直交する方向から見てそれらの液滴吐出ヘッドのノズル列が互いに重なる部分を有するとともにノズル列に平行な方向についての位置が互いにずれているような位置関係となるように設置され、かつ、前記第1のヘッド列のノズルの位置と、前記第2のヘッド列のノズルの位置とが、ノズル列に直交する方向から見て一致しないようにずらして配置されており、
    所定の一つの吐出区画に対し、ノズル列に平行な方向に位置をずらして配置された複数の液滴吐出ヘッドのノズルからそれぞれ吐出した液状材料の液滴を付与するように作動することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 液滴吐出ヘッドが複数個設置されたヘッドユニットと、予め定められた複数の吐出区画を有する基体とを、前記液滴吐出ヘッドに形成されたノズル列と直交する方向に相対的に移動させ、前記ノズルから液滴として吐出した液状材料を前記基体上の吐出区画内へ付与する工程を有する表示装置のパネルの製造方法であって、
    前記ヘッドユニットは、ノズル列に直交する方向から見て第1の液滴吐出ヘッドと第2の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第1のヘッド列と、ノズル列に直交する方向から見て第3の液滴吐出ヘッドと第4の液滴吐出ヘッドのノズル列が連続して配置され同色の液状材料の液滴を吐出するように配置されてなる第2のヘッド列とを有し、
    前記第1の液滴吐出ヘッド、前記第2の液滴吐出ヘッド、前記第3の液滴吐出ヘッドおよび前記第4の液滴吐出ヘッドには、それぞれ、2列のノズル列が半ピッチずれて並行して形成されており、
    前記各液滴吐出ヘッドは、他の少なくとも一つの液滴吐出ヘッドに対し、ノズル列に直交する方向から見てそれらの液滴吐出ヘッドのノズル列が互いに重なる部分を有するとともにノズル列に平行な方向についての位置が互いにずれているような位置関係となるように設置され、かつ、前記第1のヘッド列のノズルの位置と、前記第2のヘッド列のノズルの位置とが、ノズル列に直交する方向から見て一致しないようにずらして配置されており、
    前記基体と前記ヘッドユニットとを、前記ノズル列に対してほぼ直交する方向に相対的に走査することにより、前記基体上の吐出区画内に前記液状材料を付与するに際し、所定の一つの吐出区画に対し、ノズル列に平行な方向に位置をずらして配置された複数の液滴吐出ヘッドのノズルからそれぞれ吐出した液状材料の液滴を付与することを特徴とするパネルの製造方法。
  3. 前記パネルは、液晶表示装置のカラーフィルタ基板であり、前記液状材料は、フィルタ層を形成するためのインクである請求項2に記載のパネルの製造方法。
  4. 前記パネルは、エレクトロルミネッセンス表示装置であり、前記液状材料は、発光材料を含むものである請求項2に記載のパネルの製造方法。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載のパネルの製造方法により製造されたパネルを備えることを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項5に記載の画像表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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