JP2009282546A - 光学積層体、光学素子及び液晶表示装置並びに光学積層体の製造方法 - Google Patents

光学積層体、光学素子及び液晶表示装置並びに光学積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】三次元の屈折率制御により、液晶ディスプレイのモードに合わせて光学補償することができ、視野角による位相差変化の少ない液晶表示画面を与えることができる光学積層体、該光学積層体を用いてなる光学素子及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の少なくとも片面に、透明な樹脂からなる層(B層)を少なくとも1層積層してなる光学積層体(C)において、固有複屈折値が負の樹脂からなる未延伸の樹脂層(a層)と透明な樹脂からなる未延伸の樹脂層(b層)とが積層された未延伸積層体(c)を共延伸してなり、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚さをdA、B層の厚さをdBとしたとき、|(nAx−nAy)dA|+|(nBx−nBy)dB|の値が|(nAx−nAy)dA|の値の1.1倍以下であり、波長400〜700nmの光で測定したA層の面内レターデーション及びB層の面内レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たし、かつ、|Re(B)|≦20nmを満たす光学積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学積層体、光学素子及び液晶表示装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、三次元の屈折率制御により、液晶ディスプレイのモードに合わせて光学補償することができ、視野角による位相差変化の少ない液晶表示画面を与えることができる光学積層体、該光学積層体を用いてなる光学素子及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、高画質、薄型、軽量、低消費電力などの特徴をもち、テレビジョン、パーソナルコンピューター、カーナビゲーターなどに広く用いられている。液晶表示装置は、液晶セルの上下に透過軸が直交するように2枚の偏光子を配置し、液晶セルに電圧を印加することにより液晶分子の配向を変化させて、画面に画像を表示させる。ツイステッドネマチックモードの液晶表示装置では、電圧印加時に液晶分子が垂直配向状態となり、黒表示となる構成が多い。インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置では、電圧無印加時に液晶分子が一定の方向に配向し、電圧印加時に配向方向が45度回転して、白表示となる構成が多い。
2枚の偏光子の透過軸が上下方向と左右方向を指して直交するように配置された液晶表示装置では、上下左右方向から画面を見るときは、十分なコントラストが得られる。しかし、上下左右から外れた方向から画面を斜めに見ると、入射側偏光子の透過軸と出射側偏光子の透過軸が、見かけ上直交でなくなるために、直線偏光が完全に遮断されずに光洩れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下してしまう。このために、液晶表示装置に光学補償手段を加えて、画面のコントラストの低下を防止する試みがなされている。
特許文献1には、(1)波長632.8nmの単色光を垂直入射した場合のレターデーションをRe、波長632.8nmの単色光をフィルム面の法線とのなす角度が40°で斜入射した場合のレターデーションをR40としたとき0.92≦R40/Re≦1.08であることを特徴とする位相差フィルムが開示されている。
また、特許文献2には、(2)フィルムの平面方向に配向した分子群と厚さ方向に配向した分子群とが混在してなることを特徴とする複屈折性フィルム、及び樹脂フィルムを延伸処理する際に、その樹脂フィルムの片面又は両面に収縮性フィルムを接着して積層体を形成し、その積層体を加熱延伸処理して前記樹脂フィルムの延伸方向と直交する方向の収縮力を付与することを特徴とする前記複屈折性フィルムの製造方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、(3)光透過性を有するフィルム(A)が、該フィルムの法線方向を基準として周囲45°以内に少なくとも1本の光軸又は光線軸を有するか、又は該フィルムの法線方向の屈折率をnTH、長手方向の屈折率をnMD、軸方向の屈折率をnTDとしたとき、nTH−(nMD+nTD)/2>0を満たすかのいずれかの条件を満たし、該フィルム(A)の少なくとも1枚と正の固有複屈折値を有するとともに光透過性を有する高分子から形成される1軸延伸フィルム(B)の少なくとも1枚とを、液晶セルと偏光板の間に挿入してなる液晶表示装置が開示されている。前記フィルム(A)として、固有複屈折値が負の材料からなる二軸延伸フィルム又は一軸延伸フィルムを積層したものが挙げられている。
特許文献4には、固有複屈折値が正である材料と負である材料が含有してなり、波長450nm、550nm及び650nmにおけるレターデーション値を各々Re(450)、Re(550)、Re(650)としたとき、Re(450)<Re(550)<Re(650)である位相差板が開示されている。これによれば、簡易な工程により製造が可能であり、可視光全域の入射光に対して均一な位相差特性を与えることができる。
しかしながら、これらの公報に記載されている方法でフィルムを製造すると、例えば、特許文献1に記載の方法では、レターデーションのばらつきが大きい及び製造効率に劣る問題がある。また、この方法には、ハイビジョンテレビ等の大型液晶画面などに適用できる大判体を得ることが困難な問題点がある。
また、特許文献2に記載の方法では、延伸と収縮との比率を精密にコントロールする必要があり、製造工程が複雑になって生産効率に劣る問題がある。
さらに特許文献3に開示されている液晶表示装置に使用されているフィルムは、特に該フィルム(A)として、固有複屈折値が負の材料からなる二軸延伸フィルム又は一軸延伸フィルムを用いた場合、比較的製造が容易で位相差のコントロールも容易にできるものと考えられる。しかしながら、実際には固有複屈折値が負の材料、例えば固有複屈折の絶対値が大きく、透明性に優れる点から特に好ましいビニル芳香族系重合体からなるフィルムを延伸して位相差フィルムを作成することは困難であった。即ち、好適な位相差(レターデーション)を発現し、しかもその均一性を保つためには、ゾーン加熱による縦一軸延伸やテンターによる横一軸延伸、あるいはこれらを組み合わせた逐次又は同時二軸延伸などを行うことが必要である。しかしながら、延伸する材料の強度が不足しているために延伸時に破断しやすく、破断しないように高温の条件で延伸すると、望ましい位相差が発現しにくく、また位相差の発現にムラを生じやすくなる問題があった。従って、このように固有複屈折値が負の材料からなり、nTH−(nMD+nTD)/2>0の条件を満たすような位相差フィルムは、実用レベルで使用できるものは存在しなかった。
さらに、固有複屈折値が負の材料からなるフィルムを二軸延伸することにより、面内のレターデーションが実質的になく、かつ面方向の屈折率よりも厚さ方向の屈折率が大きい位相差フィルム(いわゆるポジティブレターダー)の作成が可能となり、例えばコレステリック液晶を用いた表示装置の位相差補償フィルムへの応用などが期待できるが、やはり延伸する材料の強度が不足しているために延伸時に破断しやすく、破断しないように高温の条件で延伸すると、望ましい位相差が発現しにくく、また位相差の発現にムラを生じやすくなるという理由から、実用レベルで使用できるものは存在しなかった。
特許文献4に記載の位相差板は、視野角特性が不十分でさらなる改良が求められている。
特開平2−160204号公報 特開平5−157911号公報 特開平2−256023号公報 特開2002−40258号公報
本発明は、三次元の屈折率制御により、液晶ディスプレイのモードに合わせて光学補償することができ、視野角による位相差変化の少ない液晶表示画面を与えることができる光学積層体、該光学積層体を用いてなる光学素子及び液晶表示装置を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、固有複屈折値が負の樹脂からなる層に、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層を積層してなり、固有複屈折値が負の樹脂からなる層の面内レターデーションの絶対値が、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層の面内レターデーションの絶対値より大きい光学積層体を、偏光板と積層して光学素子とし、液晶表示装置に組み込むことにより、視野角による位相差変化の少ない良好な表示画面を与えることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の少なくとも片面に、透明な樹脂からなる層(B層)を少なくとも1層積層してなる光学積層体(C)において、
固有複屈折値が負の樹脂からなる未延伸の樹脂層(a層)と透明な樹脂からなる未延伸の樹脂層(b層)とが積層された未延伸積層体(c)を共延伸してなり、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚さをdA、B層の厚さをdBとしたとき、
|(nAx−nAy)dA|+|(nBx−nBy)dB|の値が|(nAx−nAy)dA|の値の1.1倍以下であり、波長400〜700nmの光で測定したA層の面内レターデーション及びB層の面内レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たし、かつ、|Re(B)|≦20nmを満たすことを特徴とする光学積層体、
(2)A層の樹脂及びB層の樹脂のガラス転移温度を、それぞれTg(A)(℃)、Tg(B)(℃)としたとき、Tg(A)>Tg(B)+20である(1)に記載の光学積層体、
(3)波長450nm、550nm及び650nmにおける面内レターデーションをそれぞれRe(450)、Re(550)及びRe(650)としたとき、Re(450)>Re(550)>Re(650)である(1)又は(2)に記載の光学積層体、
(4)波長550nmの光で測定した光学積層体(C)の厚さ方向の屈折率をΣnz、厚さ方向に垂直な互いに直交する2方向の屈折率をΣnx及びΣny(ただし、Σnx<Σny、Σnx<Σnz)としたとき、Σnz>Σny−0.002を満たす(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(5)A層の厚さムラが、A層の平均厚さに対して3.0%以下である(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(6)A層の両面にB層が積層されてなる(1)〜(5)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(7)層数が3層又は5層である(1)〜(6)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(8)IPSモード液晶表示装置に用いる(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(9)位相差補償フィルムである(1)〜(8)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(10)2枚の偏光子の透過軸の直交配置の補償用の(1)〜(9)のいずれか1項に記載の光学積層体、
(11)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光学積層体と偏光板との積層体からなることを特徴とする光学素子、
(12)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光学積層体を少なくとも1枚用いたことを特徴とする液晶表示装置、
(13)固有複屈折値が負の樹脂からなる樹脂層(a層)と透明な樹脂からなる樹脂層(b層)とを積層して未延伸積層体(c)を得る工程と、これをTg(A)−10〜Tg(A)+20(℃)の温度で共延伸する工程とを含む、光学積層体(C)の製造方法において、
光学積層体(C)が、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚さをdA、B層の厚さをdBとしたとき、|(nAx−nAy)dA|+|(nBx−nBy)dB|の値が|(nAx−nAy)dA|の値の1.1倍以下であり、
波長400〜700nmの光で測定したA層の面内レターデーション及びB層の面内レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たし、かつ、|Re(B)|≦20nmを満たす、
ことを特徴とする光学積層体の製造方法、及び、
(14)前記未延伸積層体(c)を共押出による成形方法により得ることを特徴とする(13)に記載の光学積層体の製造方法、
を提供するものである。
本発明の光学積層体は、製造効率がよく、位相差のコントロールが容易であるので、複屈折の高度な補償が可能となり、輝度ムラや色ムラがなく、さらに視野角が広く、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有するので、大画面のフラットパネルディスプレイなどとして、好適に用いることができる。
本発明の光学積層体は、固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の少なくとも片面に、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B層)を少なくとも1層積層してなる光学積層体(C)において、波長400〜700nmの光で測定したA層の面内レターデーション及びB層の面内レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たす光学積層体である。
固有複屈折値Δn0は、式[1]により算出される値である。
Δn0=(2π/9)(Nd/M){(na+2)2/na}(α1−α2) …[1]
ただし、πは円周率、Nはアボガドロ数、dは密度、Mは分子量、naは平均屈折率、α1は高分子の分子鎖軸方向の分極率、α2は高分子の分子鎖軸と垂直な方向の分極率である。
固有複屈折値が負である樹脂としては、ビニル芳香族系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、ポリメチルメタクリレート系重合体、セルロースエステル系重合体、これらの多元共重合体などを挙げることができる。これらの固有複屈折値が負である樹脂は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、ビニル芳香族系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体及びポリメチルメタクリレート系重合体を好適に用いることができ、ビニル芳香族系重合体は、複屈折発現性が高いので特に好適に用いることができる。
ビニル芳香族系重合体としては、例えば、ポリスチレン;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ニトロスチレン、p−アミノスチレン、p−カルボキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−メトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレンなどと、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニルなどとの共重合体などを挙げることができる。これらの中で、ポリスチレン及びスチレンと無水マレイン酸との共重合体を好適に用いることができる。
本発明において、実質的に無配向の層を形成する透明な樹脂は、厚さ1mmの試験片を用いて測定した全光線透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。このような樹脂としては、例えば、脂環式構造を有する樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、(メタ)アクリル酸エステル−ビニル芳香族化合物共重合体樹脂、ポリエーテルスルホンなどを挙げることができる。これらの中で、脂環式構造を有する樹脂を好適に用いることができる。
脂環式構造を有する重合体樹脂は、具体的には、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物などが挙げられる。これらの中でも、透明性や成形性の観点から、ノルボルネン系重合体がより好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、具体的にはノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素化物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体などが挙げられる。これらの中でも、透明性の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体水素化物が最も好ましい。
上記の脂環式構造を有する重合体は、例えば特開2002−321302号公報などに開示されている公知の重合体から選ばれる。
本発明において使用する固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)及び透明な樹脂からなる層(B層)は、それぞれ固有複屈折値が負の樹脂又は透明な樹脂のみからなるが、前記樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、塩素捕捉剤、難燃剤、結晶化核剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機又は無機の充填剤、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止剤、抗菌剤やその他の樹脂、熱可塑性エラストマーなどの公知の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。これらの添加剤の添加量は、固有複屈折値が負の樹脂又は透明な樹脂100重量部に対して、通常0〜5重量部、好ましくは0〜3重量部である。
本発明においては、波長400〜700nmの光で測定した固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の面内レターデーションをRe(A)(nm)、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B層)の面内レターデーションをRe(B)(nm)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|である。ただし、A層の両面にB層が積層されている場合は、|Re(B)|は2つのB層の面内レターデーションの合計値である。|Re(A)|>|Re(B)|であることにより、光学的に調整を行った固有複屈折値が負の層の光学特性を効果的に利用することができる。さらに、一軸延伸の場合は、延伸方向と直交する方向に遅相軸が現れ、延伸条件を適宜選択することにより、フィルム幅方向に対する遅相軸の方向を調整することができ、光学積層体と偏光板とをロールトゥロールで積層するという簡便な方法で目的とする光学素子を製造することができる。|Re(A)|≦|Re(B)|であると、光学積層体の光学補償機能が十分に発現しないおそれがある。
本発明において、実質的に無配向とは、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚さをdA、B層の厚さをdBとしたとき、|(nAx−nAy)dA|+|(nBx−nBy)dB|の値が|(nAx−nAy)dA|の値の1.1倍以下であることをいう。
本発明においては、|Re(B)|が20nm以下であることが好ましく、5nm以下であることがより好ましい。|Re(B)|が20nmを超えると、光学積層体の光学補償機能が十分に発現しないおそれがある。なお、B層が複数層ある場合には、|Re(B)|は、各B層の面内レターデーションの絶対値の総和とする。
本発明においては、A層の樹脂及びB層の樹脂のガラス転移温度をそれぞれTg(A)(℃)、Tg(B)(℃)としたとき、Tg(A)>Tg(B)+20であることが好ましく、Tg(A)>Tg(B)+24であることがより好ましい。固有複屈折値が負の樹脂からなる未延伸の樹脂層(a層)と透明な樹脂からなる未延伸の樹脂層(b層)が積層された未延伸積層体を共延伸するとき、温度Tg(A)(℃)付近で延伸すると、固有複屈折値が負の樹脂からなるA層の複屈折特性を十分かつ均一に発現させることができる。このとき、透明な樹脂からなる未延伸の樹脂層(b層)は、そのガラス転移温度Tg(B)よりも20℃以上高い温度で延伸されるので、高分子はほとんど配向せず、実質的に無配向の状態となる。未延伸積層体を共延伸することにより、別々に延伸したA層とB層を貼合積層する場合に比べて、製造工程を短縮し、製造コストを低減することができる。また、固有複屈折値が負の樹脂からなる未延伸フィルムは、単独では延伸しにくく、延伸ムラや破断などが生ずる場合があるが、ガラス転移温度が低い他の透明な樹脂と積層することにより、安定して共延伸することが可能となり、かつA層の厚さむらを小さくすることができる。本発明において、実質的に無配向の樹脂層(B層)を形成する透明な樹脂は、引張破断伸びが30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。引張破断伸びが30%以上である樹脂層と固有複屈折値が負の樹脂層とを積層することにより、未延伸積層体を安定して共延伸することができる。前記引張破断伸びは、ASTM D638に準拠して測定される値である。
本発明の光学積層体は、波長450nm、550nm及び650nmにおける面内レターデーションをそれぞれRe(450)、Re(550)及びRe(650)としたとき、Re(450)>Re(550)>Re(650)であることが好ましい。積層する透明な樹脂からなるB層を実質的に無配向にすることにより、固有複屈折値が負の樹脂からなるA層のRe(450)>Re(550)>Re(650)という性質をそのまま発現させ、固有複屈折値が負の樹脂が有する光学的特性を十分に活用することができる。
本発明においては、波長550nmの光で測定した光学積層体(C)の厚さ方向の屈折率をΣnz、厚さ方向に垂直な互いに直交する2方向の屈折率をΣnx及びΣny(ただし、Σnx<Σny、Σnx<Σnz)としたとき、Σnz>Σny−0.002を満たすことが好ましい。ただし、A層及びB層を構成する樹脂のx方向、y方向、z方向の屈折率をnAx、nAy、nAz、nBx、nBy、nBz、A層及びB層の厚さをdA、dBとしたとき、
Σnx=(nAx×dA+nBx×dB)/(dA+dB)
Σny=(nAy×dA+nBy×dB)/(dA+dB)
Σnz=(nAz×dA+nBz×dB)/(dA+dB)
である。厚さ方向の屈折率Σnzを、Σny−0.002よりも大きくすることにより、液晶表示装置において、液晶セル中の液晶による位相差の補償と偏光子の補償を行うことができ、透過光により生ずる複屈折を効果的に補償して光の洩れを防ぎ、全方位角において高いコントラストを得ることができる。
本発明においては、固有複屈折値が負の樹脂からなるA層の厚さムラが、A層の平均厚さに対して3.0%以下であることが好ましく、2.0%以下であることがより好ましい。ただし、A層の厚さムラは、A層の厚さの最大値と最小値の差を、A層の厚さの平均値で除した値である。A層の厚さムラが、A層の平均厚さに対して3.0%を超えると、液晶表示装置の表示画面に表示ムラが現れるおそれがある。
本発明の光学積層体は、必要に応じて、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層の表面を粗面化することができる。粗面化する手段に特に制限はなく、例えば、コロナ放電処理、エンボス加工、サンドブラスト、エッチング、微粒子の付着などを挙げることができる。B層の表面を粗面化することにより、接着性を向上させることができる。
本発明の光学積層体は、固有複屈折値が負の樹脂からなるA層の両面に、透明な樹脂からなる実質的に無配向のB層が積層されてなることが好ましい。A層の両面にB層を積層することにより、各層の収縮率の差による光学積層体の反りの発生を防止することができる。また、固有複屈折値が負の樹脂に紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を配合したとき、共押出や共延伸の際の添加剤の揮発や、光学積層体における添加剤の滲み出しを防止することができる。酸化を受けやすい固有複屈折値が負の樹脂に酸化防止剤を配合することにより、樹脂の劣化を効果的に防止することができる。
本発明の光学積層体においては、前記固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)と透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B層)との間に接着剤層を設けてもよい。
接着剤層は、光学積層体を構成するA層とB層の双方に対して親和性があるものから形成することができる。例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−スチレン共重合体などのエチレン系共重合体や他のオレフィン系重合体が挙げられる。また、これらの(共)重合体を酸化、ケン化、塩素化、クロルスルホン化などにより変性した変性物を用いることもできる。
接着剤層の厚さは、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは2〜30μmである。
本発明の光学積層体において、前記接着剤層を含む場合は、接着剤のガラス転移温度又は軟化点Tg(D)は、前記Tg(A)及びTg(B)よりも低いことが好ましく、Tg(A)及びTg(B)よりも15℃以上低いことがさらに好ましい。
本発明において使用する光学積層体を製造する方法は、特に制限されないが、固有複屈折値が負の樹脂からなる未延伸の樹脂層(a層)の少なくとも片面に、透明な樹脂からなる未延伸の樹脂層(b層)を積層して未延伸積層体(c)とし、次いで、これを延伸する。
未延伸積層体(c)を得る方法としては、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等の共押出による成形方法、ドライラミネーション等のフィルムラミネーション成形方法、及び基材樹脂フィルムに対して樹脂溶液をコーティングするようなコーティング成形方法などの公知の方法が適宜利用され得る。中でも、製造効率や、フィルム中に溶剤などの揮発性成分を残留させないという観点から、共押出による成形方法が好ましい。
押出し温度は、使用する固有複屈折値が負の樹脂、透明な樹脂及び必要に応じて用いられる接着剤の種類に応じて適宜選択され得る。
未延伸積層体(c)を延伸する方法は特に制限はなく、従来公知の方法を適用し得る。具体的には、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法、テンターを用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔が開かれて縦方向の延伸と同時にガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後にその両端部がクリップ把持してテンターを用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機や、横又は縦方向に左右等速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにして、移動する距離が同じで延伸角度θを固定できるようにした若しくは移動する距離が異なるようにしたテンター延伸機を用いて斜め延伸する方法:が挙げられる。
未延伸積層体(c)の延伸温度は、光学積層体(C)に用いる固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度をTg(A)(℃)としたとき、Tg(A)−10〜Tg(A)+20(℃)が好ましく、Tg(A)−5〜Tg(A)+15(℃)の範囲であることがより好ましい。
光学積層体(C)において、用いる透明な樹脂のガラス転移温度Tg(B)を固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度Tg(A)より低くし、かつ前記未延伸積層体(c)の延伸温度を上記範囲とすることにより、固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の面内レターデーション|Re(A)|、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B層)の面内レターデーション|Re(B)|との間で、|Re(A)|>|Re(B)|の関係を満たすことができ、これにより、液晶セルの特性に合わせて、各層の複屈折性を調整することにより、視野角特性を向上させることができる。
未延伸積層体(c)の延伸倍率は、通常、1.05〜30倍、好ましくは1.1〜10倍であることが好ましい。延伸倍率が、上記範囲を外れると、配向が不十分で屈折率異方性、ひいてはレターデーションの発現が不十分になったり、積層体が破断したりするおそれがある。
本発明の光学素子は、本発明の光学積層体と偏光板の積層体からなる。
本発明の光学素子に用いる偏光板の基本的な構成は、二色性物質含有のポリビニルアルコール系偏光フィルム等からなる偏光子の片側又は両側に、適宜の接着層を介して、保護層となる透明保護フィルムを接着したものからなる。
偏光子としては、例えばポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の従来に準じた適宜なビニルアルコール系ポリマーよりなるフィルムに、ヨウ素や二色性染料等よりなる二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適宜な処理を適宜な順序や方式で施したもので、自然光を入射させると直線偏光を透過する適宜なものを用いることができる。特に、光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。偏光子の厚さは、5〜80μmが一般的であるが、これに限定されない。
偏光子の片側又は両側に設ける透明保護層となる保護フィルム素材としては、適宜な透明フィルムを用いることができる。中でも、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーからなるフィルム等が好ましく用いられる。そのポリマーとしては、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、脂環式構造を有する重合体樹脂、アクリル系樹脂等があげられるが、中でも複屈折が小さい点で、アセテート系樹脂又は脂環式構造を有する重合体樹脂が好ましく、透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、脂環式構造を有する重合体樹脂が特に好ましい。
透明保護フィルムの厚さは、任意であるが一般には偏光板の薄型化などを目的に500μm以下、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは5〜150μmである。
光学積層体(C)と偏光板との積層は、接着剤や粘着剤等の適宜な接着手段を用いて貼り合わせることができる。接着剤又は粘着剤としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性や透明性等の観点から、アクリル系のものが好ましい。
光学積層体(C)と偏光板とを、光学積層体(C)の遅相軸と偏光子の透過軸とが、平行若しくは直交するように積層する。積層方法としては、公知の方法が挙げられ、例えば、光学積層体(C)及び偏光板をそれぞれ所望の大きさに切り出して積層する方法;長尺状の光学積層体(C)及び長尺状の偏光板をロールトゥロール法で積層する方法;が挙げられる。
本発明の光学積層体(C)においては、本発明の光学積層体(C)中の透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B)が積層する偏光板の透明保護フィルムを兼ねることができ、部材の薄型化が可能である。
本発明の光学素子の厚さは、通常100〜700μm、好ましくは200〜600μmである。
本発明の液晶表示装置は、本発明の光学積層体を少なくとも1枚用いた液晶表示装置である。本発明の光学積層体(C)を液晶表示装置に備える態様としては、偏光板と液晶セルの間に光学積層体(C)を配置する態様;偏光板の液晶セルと反対側に光学積層体(C)を配置する態様が挙げられる。前記偏光板と液晶セルの間に光学積層体(C)を備える態様においては、本発明の光学素子を液晶セルに配置することも可能である。
本発明の液晶表示装置は、偏光板を液晶セルの片側又は両側に配置してなる透過型や反射型、あるいは透過・反射両用型等の従来に準じた適宜な構造を有するものとして形成することができる。液晶セルに使用する液晶モードとしては、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モードなどを挙げることができる。これらの中で、インプレーンスイッチングモードに特に好適に適用することができる。
インプレーンスイッチングモードでは、水平方向にホモジニアスな配向をした液晶分子と、透過軸が画面正面に対して上下と左右の方向を指して垂直の位置関係にある2枚の偏光子を用いているので、上下左右の方向から画面を斜めに見るときには、2本の透過軸は直交して見える位置関係にあり、ホモジニアス配向液晶層はツイステッドモード液晶層で生ずるような複屈折も少ないことから、十分なコントラストが得られる。
これに対して、方位角45度の方向から画面を斜めに見るときには、2枚の偏光子の透過軸のなす角度が90度からずれる位置関係となるために、直線偏光が完全に遮断されずに光洩れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下する。インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置の2枚の偏光子の間に、光学積層体(C)を配置することにより、液晶セル中の液晶により生じる位相差の補償と2枚の偏光子の透過軸の直交配置の補償を行う。これによって、透過光に生ずる複屈折を効果的に補償して光の洩れを防ぎ、全方位角において高いコントラストを得ることができる。この効果は、他のモードの液晶表示装置においても同様の効果があると考えられ、特に前記IPSモードにおいて効果が顕著である。
本発明の液晶表示装置において、液晶表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシート、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトや輝度向上フィルム等の適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、光学積層体の評価は下記の方法により行った。
(1)A層の厚さムラ
光学積層体をエポキシ樹脂に包埋したのち、ミクロトーム[大和光機工業(株)、RUB−2100]を用いて0.05μm厚にスライスし、透過型電子顕微鏡を用いて断面を観察し、固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の厚さを測定する。測定した厚さの平均値T、最大値TMAX、最小値TMINから、次式にしたがって厚さムラを算出する。
厚さムラ(%)={(TMAX−TMIN)/T}×100
(2)面内レターデーションRe
光学積層体から分離した固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A)、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B)又は光学積層体(C)について、自動複屈折計[王子計測機器(株)、KOBRA−21ADH]を用いて測定する。
(3)ガラス転移温度
JIS K 7121に基づいて示差走査熱量分析法(DSC)により測定する。
(4)屈折率
自動複屈折計[王子計測機器(株)、KOBRA−21ADH]を用いて測定する。
(5)液晶表示装置の視野角特性
光学積層体を、インプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置に組み込んで、表示特性を目視により観察する。
(6)輝度ムラ
インプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置の偏光板と液晶パネルとの間に光学積層体を配置し、ディスプレイの背景を黒表示にし、暗室内で目視により輝度ムラ(白抜け)がないか確認する。評価は、正面方向、上下左右40度で行う。
実施例1
ノルボルネン系重合体[日本ゼオン(株)、ゼオノア1020、ガラス転移温度105℃]からなるb層、スチレン−無水マレイン酸共重合体[ノヴァケミカルジャパン(株)、ダイラークD332、ガラス転移温度130℃、オリゴマー成分含有量3重量%]からなるa層及びマレイン酸変性オレフィン系重合体[三菱化学社(株)、モディックAP F534A、ビカット軟化点55℃]からなるd層を有し、b層(20μm)−d層(5μm)−a層(60μm)−d層(5μm)−b層(20μm)の未延伸積層体を共押出成形により得た。この未延伸積層体を、延伸温度136℃、延伸速度120%/分、延伸倍率1.2倍でニップロールにより縦一軸延伸して、固有複屈折値が負のスチレン−無水マレイン酸共重合体からなる層(A層)の両面に、変性エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層(D層)を介して、透明なノルボルネン系重合体からなる実質的に無配向の層(B層)が積層された厚さ100μmの光学積層体を得た。
得られた光学積層体のA層の波長550nmの光線で測定した面内レターデーションは120nmであり、2つのB層の波長550nmの光線で測定した面内レターデーションの合計は0nmであった。波長450nm、550nm及び650nmにおける面内レターデーションは、それぞれ148nm、120nm、110nmであった。光学積層体の波長550nmの光線で測定した厚さ方向の屈折率Σnz=1.5800、厚さ方向に垂直な互いに直交する2方向の波長550nmの光線で測定した屈折率は、Σnx=1.5788、Σny=1.5800であった。A層の厚さムラは、A層の平均厚さに対して1.0%であった。
ノルボルネン系重合体[日本ゼオン(株)、ZEONOR 1420、ガラス転移温度135℃]からなる未延伸フィルムを、温度139℃、延伸倍率1.1倍でニップロールにより縦一軸延伸して、厚さ100μmの一軸延伸位相差フィルムEを得た。一軸延伸位相差フィルムEの波長550nmの光線で測定した屈折率は、nx=1.5312、ny=1.5300、nz=1.5300であった。
上記の光学積層体と透過軸が長さ方向にある偏光板とをロールトゥロール法により積層した巻状体から切り出した光学素子を、市販のインプレーンスィッチング(IPS)モードの液晶表示装置の入射側の偏光板と置き換え、一軸延伸位相差フィルムEと合わせて、光学積層体を液晶セル側に、一軸延伸位相差フィルムEが液晶セルに隣接するように組み込んだ。この際、光学積層体の遅相軸及び一軸延伸位相差フィルムEの遅相軸と、出射側偏光板の透過軸とは、いずれも垂直に配置した。得られた液晶表示装置の表示特性を目視により確認したところ、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80度以内の斜めから見た場合も、表示は良好かつ均一であった。
また、この光学積層体を用いて輝度ムラを評価したところ、正面方向、上下左右40度いずれの方向から見ても、輝度ムラは見られなかった。
実施例2
ノルボルネン系重合体[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060、ガラス転移温度100℃]からなるb層、スチレン−無水マレイン酸共重合体[ノヴァケミカルジャパン(株)、ダイラークD332、ガラス転移温度130℃、オリゴマー成分含有量3重量%]からなるa層及びマレイン酸変性オレフィン系重合体[三菱化学(株)、モディックAP F534A、ビカット軟化点55℃]からなるd層を有する、b層(32μm)−d層(7μm)−a層(48μm)−d層(7μm)−b層(32μm)の未延伸積層体を共押出成形により得た。
得られた未延伸積層体を、延伸温度134℃、延伸速度107%/分、延伸倍率1.3倍でロール縦延伸し、さらに、この延伸方向とは直交する方向に、延伸温度133℃、延伸速度110%/分、延伸倍率1.2倍でテンター横延伸し、厚さ100μmの光学積層体を得た。得られた光学積層体の中央部から、一辺の長さ50mmの正方形の試験片を切り出し、評価を行った。
得られた光学積層体のA層の波長550nmの光線で測定した面内レターデーションは50nmであり、2つのB層の波長550nmの光線で測定した面内レターデーションの合計は0nmであった。波長450nm、550nm及び650nmにおける面内レターデーションは、それぞれ62nm、50nm、46nmであった。光学積層体の厚さ方向の屈折率Σnz=1.5798、厚さ方向に垂直な互いに直交する2方向の屈折率は、Σnx=1.5777、Σny=1.5782であった。A層の厚さムラは、A層の平均厚さに対して1.0%であった。
実施例1と同様にして、光学積層体と透過軸が長さ方向にある偏光板とをロールトゥロール法により積層した巻状体から切り出した光学素子を、市販のインプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置の入射側の偏光板と置き換え、光学積層体を液晶セルに隣接するように組み込んだ。この際光学積層体と遅相軸と出射側偏光板の透過軸とは垂直に配置した。得られた液晶表示装置の表示特性を目視で確認したところ、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80度以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均一であった。
また、この光学積層体を用いて輝度ムラを評価したところ、正面方向、上下左右40度いずれの方向から見ても、輝度ムラは見られなかった。
比較例1
ノルボルネン系重合体[日本ゼオン(株)、ゼオノア1430、ガラス転移温度135℃]からなるb層、スチレン−無水マレイン酸共重合体[ノヴァケミカルジャパン(株)、ダイラークD332、Tg130℃、オリゴマー成分含有量3重量%]からなるa層及びマレイン酸変性オレフィン系重合体[三菱化学(株)、モディックAP F534A、ビカット軟化点55℃]からなるd層を有する、b層(35μm)−d層(9μm)−a層(46μm)−d層(9μm)−b層(35μm)の未延伸積層体を共押出成形により得た。得られた未延伸積層体を、延伸温度136℃、延伸速度130%/分、延伸倍率1.8倍でニップロールにより縦一軸延伸して、厚さ100μmの光学積層体を得た。
得られた光学積層体のA層の波長550nmの光線で測定した面内レターデーションは490nmであり、2つのB層の波長550nmの光線で測定した面内レターデーションの合計は630nmであった。波長450nm、550nm及び650nmにおける面内レターデーションは、それぞれ113nm、140nm、152nmであった。光学積層体の厚さ方向の屈折率Σnz=1.5521、厚さ方向に垂直な互いに直交する2方向の屈折率は、Σnx=1.5521、Σny=1.5535であった。A層の厚さムラは、A層の平均厚さに対して4.0%であった。
実施例1と同様にして、光学積層体と透過軸が長さ方向にある偏光板とをロールトゥロール法により積層した巻状体から切り出した光学素子を、市販のインプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置の入射側の偏光板と置き換え、一軸延伸位相差フィルムEと合わせて、光学積層体を液晶セル側に、一軸延伸位相差フィルムEが液晶セルに隣接するように組み込んだ。得られた液晶表示装置の表示特性を目視で確認したところ、光学積層体を使用しない場合よりも、全方位から極角80度以内の斜めから見た場合のコントラストが低下した。さらに、全面で表示ムラが見られた。
また、この光学積層体を用いて輝度ムラを評価したところ、正面、左右40度から見たところ、輝度ムラ(白抜け)が見られた。上下40度から見たところ、輝度ムラが見られた。
実施例1〜2及び比較例1に用いた樹脂のガラス転移温度と光学積層体のレターデーションを第1表に、光学積層体の屈折率、厚さムラ及び光学積層体を組み込んだ液晶表示装置の表示特性を第2表に示す。
Figure 2009282546
Figure 2009282546
第1表に見られるように、ガラス転移温度が130℃の固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の両面に、ガラス転移温度が105℃又は100℃の透明な樹脂からなる層(B層)を積層した実施例1〜2の光学積層体は、B層の面内レターデーションが0nmであって、A層の面内レターデーションがB層の面内レターデーションより大きく、Σnz>Σny−0.002という関係を満たし、A層の厚さムラが小さい。実施例1〜2の光学積層体を偏光板と積層して得られる光学素子を組み込んだ液晶表示装置の表示特性は、良好である。
これに対して、ガラス転移温度が130℃の固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の両面に、ガラス転移温度が135℃の透明な樹脂からなる層(B層)を積層した比較例1の光学積層体は、B層の面内レターデーションが630nmであって、A層の面内レターデーションがB層の面内レターデーションより小さく、A層の厚さムラが大きい。比較例1の光学積層体を偏光板と積層して得られる光学素子を組み込んだ液晶表示装置の表示特性は、不良である。
本発明の光学積層体は、製造効率がよく、位相差のコントロールが容易であるので、複屈折の高度な補償が可能となり、輝度ムラや色ムラがなく、さらに視野角が広く、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有するので、大画面のフラットパネルディスプレイなどとして、好適に用いることができる。

Claims (14)

  1. 固有複屈折値が負の樹脂からなる層(A層)の少なくとも片面に、透明な樹脂からなる層(B層)を少なくとも1層積層してなる光学積層体(C)において、
    固有複屈折値が負の樹脂からなる未延伸の樹脂層(a層)と透明な樹脂からなる未延伸の樹脂層(b層)とが積層された未延伸積層体(c)を共延伸してなり、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚さをdA、B層の厚さをdBとしたとき、
    |(nAx−nAy)dA|+|(nBx−nBy)dB|の値が|(nAx−nAy)dA|の値の1.1倍以下であり、波長400〜700nmの光で測定したA層の面内レターデーション及びB層の面内レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たし、かつ、|Re(B)|≦20nmを満たすことを特徴とする光学積層体。
  2. A層の樹脂及びB層の樹脂のガラス転移温度を、それぞれTg(A)(℃)、Tg(B)(℃)としたとき、Tg(A)>Tg(B)+20である請求項1に記載の光学積層体。
  3. 波長450nm、550nm及び650nmにおける面内レターデーションをそれぞれRe(450)、Re(550)及びRe(650)としたとき、Re(450)>Re(550)>Re(650)である請求項1又は2に記載の光学積層体。
  4. 波長550nmの光で測定した光学積層体(C)の厚さ方向の屈折率をΣnz、厚さ方向に垂直な互いに直交する2方向の屈折率をΣnx及びΣny(ただし、Σnx<Σny、Σnx<Σnz)としたとき、Σnz>Σny−0.002を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学積層体。
  5. A層の厚さムラが、A層の平均厚さに対して3.0%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学積層体。
  6. A層の両面にB層が積層されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学積層体。
  7. 層数が3層又は5層である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学積層体。
  8. IPSモード液晶表示装置に用いる請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学積層体。
  9. 位相差補償フィルムである請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学積層体。
  10. 2枚の偏光子の透過軸の直交配置の補償用の請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学積層体。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学積層体と偏光板との積層体からなることを特徴とする光学素子。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学積層体を少なくとも1枚用いたことを特徴とする液晶表示装置。
  13. 固有複屈折値が負の樹脂からなる樹脂層(a層)と透明な樹脂からなる樹脂層(b層)とを積層して未延伸積層体(c)を得る工程と、これをTg(A)−10〜Tg(A)+20(℃)の温度で共延伸する工程とを含む、光学積層体(C)の製造方法において、
    光学積層体(C)が、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚さをdA、B層の厚さをdBとしたとき、|(nAx−nAy)dA|+|(nBx−nBy)dB|の値が|(nAx−nAy)dA|の値の1.1倍以下であり、
    波長400〜700nmの光で測定したA層の面内レターデーション及びB層の面内レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たし、かつ、|Re(B)|≦20nmを満たす、
    ことを特徴とする光学積層体の製造方法。
  14. 前記未延伸積層体(c)を共押出による成形方法により得ることを特徴とする請求項13に記載の光学積層体の製造方法。
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