JP2009282486A - 画像形成装置 - Google Patents

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健 田渕
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Abstract

【課題】装置の部品点数を追加せず、必要最小限の動作で像担持体の傷を防止し、長期的にクリーニング性能を維持できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】回動する感光体1に対して接触配置されて固形潤滑剤3bに常に接触してこれを塗布する回転可能なブラシローラ3aを備え、感光体1のブレードを用いたクリーニング装置8を有する。形成された画像面積(画素)をカウントするとともに、画像形成回数をカウントし、1回の連続した画像形成動作の画像面積の累積値が所定値以上になった時に、該累積値と上記画像形成回数のカウントする手段の該1回の連続した画像形成回数との比が所定値以上である場合は、画像形成を一旦休止する動作を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に関する。
回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、そのトナー像を転写材に転写する転写装置と、トナー像の転写後に像担持体表面に付着する転写残トナーを除去して像担持体表面を清掃するクリーニング部材と、像担持体表面に接触するブラシを有し、かつ回転駆動されながら像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材とを具備する画像形成装置に関し、電子複写機、プリンタ、ファクシミリ、或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される形式の画像形成装置は従来より周知である(例えば特許文献1参照)。
この形式の画像形成装置によると、その像担持体表面に潤滑剤が塗布されるので、像担持体表面のトナーに対する摩擦係数を低下させることができ、これによって像担持体表面に形成されたトナー像を転写材に転写するときの転写不良の発生を抑え、転写されたトナー像の画質を高めることができる。特に、文字画像中の一部が虫くい状に欠ける文字部中抜け現象の発生を抑え、その画質を向上させることが可能である。又、像担持体表面におけるトナーフィルミングの防止や表面層の削れを抑制する効果があり、ハード面の像担持体寿命にも貢献している。
ところで近年、画像形成装置においては、より高精度及び高精細な画像が形成できる様、高解像度を有する事が要求されている。その達成手段の一つとして、より粒径を小さくしたトナーを用いられることが挙げられる。更には転写率の向上の為に、不定形状からより球に近い形状としたトナー(球形トナー)が使われるようになってきている。
そのため上述のような形式の画像形成装置のクリーニング部材であるクリーニングブレードの先端エッジ部は、クリーニング対象部材である像担持体の表面に押し付けられている。よって、クリーニングを行うと先端エッジ部にトナーや外添剤等が付着するが、その付着物の量が増大してくると、クリーニング性能が低下し、クリーニングブレードと像担持体との当接部をすり抜けやすくなる傾向にある。
一般的に小粒径の球形トナーを使用した場合、従来の粒径や不定形トナーに比べて、クリーニングブレードと像担持体との当接部をすり抜け易いが、像担持体表面に潤滑剤を塗布する機構は、クリーニングブレードと像担持体との摩擦係数を低下する事で、クリーニング性の維持にも貢献している。
なお、特許文献2には、像担持体表面に潤滑剤が供給されることで、クリーニングブレード先端の滞留物の量が抑えられると共に、クリーニングブレード先端との摩擦抵抗が低減されるので、像担持体表面とクリーニングブレード先端とを相対的に往復動することによって、ブレード先端のダメージ劣化と滞留物の堆積量を抑え、長期にわたり良好なクリーニング性能を維持する発明が開示されている。
また特許文献3には、球形トナーを使用して画像形成を行う場合において、滑剤と不定形粒子とを固形化物質として一体化した混合一体物を、ブラシローラで削って像担持体の回転方向に沿ったクリーニングブレードの上流側で像担持体に供給することによって、球形トナーのクリーニング性を向上させ、クリーニングブレードと像担持体との摩耗を低減させる発明が開示されている。
また特許文献4には、クリーニングブレードの像担持体との当接部に付着した異物をクリーニングブレードの接離機構とブラシローラにより除去することで、クリーニング性能の低下を抑え、長期的に画像品質を保つ発明が開示されている。
特開昭56−154778号公報 特開2005−242172号公報 特開2005−266272号公報 特開2005−352390号公報
しかしながら、像担持体の回転方向に単位面積あたりのトナーが多量に消費する画像(例えば、ベタ画像)が形成されると、クリーニングブレードと像担持体との当接部に、通常の画像に比べて大量に転写残トナーや外添剤等が入力する。そして、その状況が連続すると、クリーニング性能を維持できるクリーニングブレードと像担持体との当接部の堆積量を超えてしまい、クリーニングブレードと像担持体の当接部を堆積物がすり抜ける様になる。
そのすり抜けた箇所は、他のクリーニングブレードと像担持体との当接部に比べて明らかにクリーニング性能が劣化するため、最初は極少量のすり抜けであったのが次第に増えていき、トナーの外添剤である硬質のシリカ等がまとまってすり抜け始めると、像担持体に傷が付き、遂にはトナーもすり抜ける様になって、縦スジ等の異常画像が発生してしまう。
本発明は、上記問題にかんがみてなしたものであり、装置の部品点数を追加することなく、必要最小限の動作を行う事により、像担持体の傷を防止し、長期的にクリーニング性能を維持する事のできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明の画像形成装置のうち請求項1に係るものは、回動する像担持体と前記像担持体に対して接触配置され、像担持体に潤滑剤を塗布する回転可能な起毛を備え、かつ起毛が上記潤滑剤と常時接触している潤滑剤塗布手段と、前記像担持体をクリーニングするブレードクリーニング手段を有する画像形成装置において、
形成された画像面積(画素)をカウントする画像面積カウント手段と、
画像形成回数をカウントする画像形成回数カウント手段を有し、
1回の連続した画像形成動作の画像面積の累積値が所定値以上になった時に、該累積値と上記画像形成回数のカウントする手段の該1回の連続した画像形成回数との比が所定値以上である場合は、画像形成を一旦休止する動作を行うことを特徴とする。
同請求項2に係るものは、請求項1の画像形成装置において、前記画像形成を一旦休止とは、前記像担持体の回動停止、逆回動、正回動、画像形成動作再開の順に行う動作であることを特徴とする。
同請求項3に係るものは、請求項1または2の画像形成装置において、所定の画像面積の累積値あるいは画像形成回数との比を、個々の装置で任意に設定できる比設定手段を有することを特徴とする。
同請求項4に係るものは、請求項1ないし3のいずれかの画像形成装置において、帯電部材、現像装置、クリーニング手段、潤滑剤塗布手段の少なくとも1つと前記像担持体である電子写真感光体とを一体に構成して、画像形成装置本体に着脱可能としたプロセスカートリッジとしてなることを特徴とする。
請求項5に係るものは、請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。
同請求項6に係るものは、請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする。
同請求項7に係るものは、請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする。
同請求項8に係るものは、請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴とする。
本発明によれば、1原稿あたりに大きい画像面積を1度に多数枚連続して画像出力する場合であっても、所定以上の累積画像面積に到達した時に、画像形成を休止する動作(=像担持体の回動停止→逆回動→正回動→画像形成動作再開)を行うことにより、クリーニングブレードと感光体の当接部に滞留した異物の一時開放と共に、ブレード先端部の姿勢も回復するので、部品コストを積上げることなく、長期的に安定した画像品質を保つことができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。一例として、画像形成の基本仕様としては、デジタルカラー複合機であり、線速は205mm/秒、感光体周長は126mm、現像方式は2成分現像方式、転写方式は中間転写ベルト(1次転写)+転写ローラ(2次転写)とする。
図示の画像形成装置は、その内部の略中央に中間転写ベルト56を備えている。中間転写ベルト56は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、4つのローラ52、53、54、55に掛け回して支持され、図中矢印A方向に回転駆動される。中間転写ベルト56の下方にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つの作像ユニットが中間転写ベルト56のベルト面に沿って並んでいる。
図2は、4つの作像ユニットのうち1つを拡大して示す図であり、従来公知の塗布装置の構成を示す図であるが、本発明でも構成的には基本的に同様であるため、本図で概略構成を説明する。いずれの作像ユニットでも同様の構成であるので、この図においては、色の区別を示すY、M、C、Kの表示を省略する。各作像ユニットは感光体1Y、1M、1C、1Kを有し、各感光体1の周りには、感光体1表面に電荷を与える帯電装置2、感光体1表面に形成された潜像を各色トナーで現像してトナー像とする現像装置4、感光体1表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置3、トナー像転写後の感光体1表面のクリーニングをするクリーニング装置8がそれぞれ配置されている。
再び図1を参照すると、4つの作像ユニットの下方には、帯電した各感光体の表面に各色の画像データに基づいて露光をし、潜像を形成する露光装置9が備えられている。中間転写ベルト56を挟んで、各感光体1と対向する位置には、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト56上に一次転写する一次転写ローラ51がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ51は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。
中間転写ベルト56のローラ52で支持された部分の外側には、2次転写ローラ61が圧接されている。2次転写ローラ61は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。2次転写ローラ61と中間転写ベルト56との接触部が二次転写部であり、中間転写ベルト56上のトナー像が転写紙に転写される。中間転写ベルト56のローラ55で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト56の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置57が設けられている。
二次転写部の上方には、転写紙上のトナー像を転写紙に半永久的に定着させる定着装置70が備えられている。定着装置70は、内部にハロゲンヒータを有する加熱ローラ72及び定着ローラ73に巻き掛けられた無端の定着ベルト71と、定着ベルト71を介して定着ローラ73に対向、圧接して配置される加圧ローラ74とから構成されている。一方、画像形成装置の下部には、転写紙を載置し、二次転写部に向けて転写紙を送り出す給紙装置20を備えている。
次に、図2で本画像形成装置の実施例の特徴をより詳細に説明する。
像担持体である感光体1は、有機感光体であり、ポリカーボネート系の樹脂で表面保護層が形成されている。
帯電装置2は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ2aを備える。帯電ローラ2aは、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。帯電ローラ2aは、感光体1に対して微小な間隙をもって配設される。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ2aの両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体1表面に当接させることで、設定することができる。また、帯電ローラ2aには、帯電ローラ2a表面に接触してクリーニングする帯電クリーニング部材2bが設けられている。
現像装置4は、感光体1と対向する位置に、内部に磁界発生手段を備える現像スリーブ4aが配置されている。現像スリーブ4aの下方には、図示しないトナーボトルから投入されるトナーを現像剤と混合し、攪拌しながら現像スリーブ4aへ汲み上げるための2つのスクリュー4bが備えられている。現像スリーブ4aによって汲み上げられるトナーと磁性キャリアからなる現像剤は、ドクターブレード4cによって所定の現像剤層の厚みに規制され、現像スリーブ4aに担持される。現像スリーブ4aは、感光体1との対向位置において同方向に移動しながら、現像剤を担持搬送し、トナーを感光体1の潜像面に供給する。
潤滑剤塗布装置3は、固定されたケースに収容された固形潤滑剤3bと、固形潤滑剤3bに接触して潤滑剤を削り取り、感光体1に塗布するブラシローラ3aとを備える。固形潤滑剤3bは、直方体状に形成されており、加圧部材3cによってブラシローラ3a側に付勢されている。加圧部材3cは、板バネ、圧縮バネ等のバネがよく、特に図に示すように圧縮バネを好適に用いることができる。固形潤滑剤3bはブラシローラ3aによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧部材3cで加圧されているために常時ブラシローラ3aに当接している。ブラシローラ3aは、回転しながら削り取った潤滑剤を感光体1表面に塗布する。
ブラシローラ3aのブラシ繊維の太さは、3〜8デニールが好ましく、ブラシ繊維の密度は2万〜10万本/平方インチ(645.16平方ミリメートル )のものが好ましい。ブラシ繊維の太さが細すぎると、ブラシローラ3aが感光体1表面に当接したときに毛倒れを起こしやすくなり、逆にブラシ繊維が太すぎると繊維の密度を高くすることができなくなる。また、ブラシ繊維の密度が低いと感光体1表面に当接するブラシ繊維の本数が少ないため、潤滑剤を均一に塗布することができず、逆にブラシ繊維の密度が高すぎると繊維と繊維の隙間が小さくなり、掻き取った潤滑剤の粉体の付着量が減るため、塗布量が不足してしまう。そこで、毛倒れを起こしにくくするためのブラシ繊維の太さと、潤滑剤の均一な塗布を効率的に行うことができるブラシ繊維の密度とを有する、上記設定範囲のブラシローラ3aとする。
固形潤滑剤3bとしては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸基を持つものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、や、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウム等の脂肪酸、脂肪酸の金属塩なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる。
本実施例においては、上記ブラシローラ3aによる潤滑剤塗布位置に対して移動方向の下流側の感光体表面にクリーニング手段としてのクリーニングブレード8aを当接させ、かつ、潤滑剤均し手段としての潤滑剤均しとしての機能を持たせている。クリーニングブレード8aは弾性体であるゴムから構成されているものである。
本実施例は、連続した画像形成動作において、その画像形成動作での画像面積カウンターの累積値が所定値となった時に、画像形成回数との比が所定値以上である場合に、画像形成を一旦休止する動作(=像担持体の回動停止→逆回動→正回動→画像形成動作再開)を行うものである。
画像面積カウントの単位は平方センチ[cm^2](本明細書で「^」は、その直後の数字により、2乗、3乗・・・を示す。)、画像形成回数は転写紙のA4横送りの長さ(A4サイズは210mm×297mmで送り方向長さが210mmのことを言う)以下を1回、それ以上の長さを2回とカウントする。例えばA4横送りでプリント1枚出力した場合は1回、A3縦送りでプリント1枚出力した場合は2回となる。
本画像形成装置において、以下の条件で確認を実施した。
上述した実施例の画像形成装置において、以下の条件で確認を実施した。
〔確認条件1〕
原稿の画像面積:40cm^2(帯状ベタ)
画像色:シアン
転写紙サイズ:A4(紙搬送方向長さは210mm)
連続プリント枚数:200枚
全プリント枚数:10000枚
上記確認結果、感光体に傷は無く、プリント画像にも縦スジ等の異常画像の発生は無かった。
〔確認条件2〕
原稿の画像面積を80cm^2とした以外は、確認条件1と同じ。
上記確認結果、感光体の回転方向に浅く2、3のスジ傷が見られたが、プリント画像に異常は見られなかった。
〔確認条件3〕
原稿の画像面積を120cm^2とした以外は、確認条件1と同じ。
上記確認結果、感光体の回転方向に集団のスジ傷が見られ、プリント画像には5000枚くらいから以降、縦スジ汚れが見られた。
以上から、原稿の画像面積によって、感光体傷、異常画像の発生に影響があることが確認された。又、確認条件3の縦スジ汚れは、連続画像形成の途中から発生し、連続した画像形成が終了し、再び連続した画像形成が再開されると、最初の10数枚には、縦スジ等が無く、正常画像に復帰したのが確認された。
その理由を、画像形成終了後の感光体の回転動作にあると考察した。つまりは画像形成終了の感光体停止後の逆転動作である。尚、感光体停止後の逆転動作は従来から周知で、感光体ブレードの異物の噛み込みやブレード先端部の姿勢復帰により長期的なクリーニング性維持等の効果があることが知られている。
そこで、本発明に関わる動作を以下の条件で確認を実施した。
〔確認条件4〕
確認条件3と同じだが、連続画像形成の20枚毎に感光体上に画像形成すること無く、感光体を空回転後に停止。その後、画像形成動作と逆方向に感光体を2〜4mm回転して停止。その後に画像形成を再開する動作を入れた。つまり連続プリント数は200枚ではあるが、200枚のプリント中の間に9回、上記画像形成休止動作を入れた。
上記確認結果、確認後の感光体に傷は無く、プリント画像にも縦スジ等の異常画像の発生は無かった。これを本発明の装置に当てはめると、累積画像面積を2400cm^2、累積画像面積と画像形成回数との比は120(cm^2/回)設定となる。
〔確認条件5〕
確認条件4と同じだが、40枚毎に画像形成休止動作を入れた。つまり連続200枚のプリント中の間に4回、上記画像形成休止動作を入れた。
上記確認結果、確認後の感光体の回転方向に浅く2、3のスジ傷が見られたが、プリント画像に異常は見られなかった。これを本発明の装置に当てはめると、累積画像面積を4800cm^2、累積画像面積と画像形成回数との比は120(cm^2/回)設定となる。
以上から、本動作の有効性が確認できた。
また、確認条件4と5の結果により、画像面積の累積値あるいは画像形成回数との比を任意に設定可能とする事により、個々の画像形成装置の使い方への対応が可能となる。例えば、使用状況のほとんどが、連続画像形成回数も多くても、1原稿あたりの画像面積が小さければ、累積画像面積値(あるいは画像面積回数との比)を大きく設定することにより、稀に1原稿あたりの画像面積が大きく、連続画像形成回数が多くても休止動作が入ることなく、連続プリント生産性を保つ事ができる。
尚、本実施例での確認画像はベタ画像であったが、感光体表面の単位面積あたりのトナー付着量が所定以上の画像に本動作は有効であり、同じドットパターンの形成が連続する様な画像であれば、ベタに限定したものではない。
ところで、本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
本発明に用いるトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
図3は、本発明で用いるトナーの形状を模式的に示す図である。図3において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図3(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図3(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
トナーの形状をトナーの形状係数を用いて説明する。トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図4は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記数式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
なお、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製で倍率1000倍のトナーの写真を撮り、スキャナで読み取って画像データ化する。これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)を用いて、画像データを二値化し、少なくとも500個以上のトナー粒子について解析を行うことで測定したものである。
そして、トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
すなわち本発明の画像形成装置においては、1原稿あたりに大きい画像面積を1度に多数枚連続して画像出力する場合であっても、所定以上の累積画像面積に到達した時に、画像形成を休止する動作(=像担持体の回動停止→逆回動→正回動→画像形成動作再開)を行うことにより、クリーニングブレードと感光体の当接部に滞留した異物の一時開放と共に、ブレード先端部の姿勢も回復するので、部品コストを積上げることなく、長期的に安定した画像品質を保つことができる。
また、画像面積の累積値あるいは画像形成回数との比を、個々の装置で任意に設定できるので、個々の画像形成装置の使い方に対応することができ、帯電部材、現像装置、クリーニング手段、潤滑剤塗布手段の少なくとも1つと電子写真感光体とを一体に構成して、画像形成装置本体に着脱可能としたプロセスカートリッジ形態としているので、交換・メンテナンス性が向上する。
本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図 図1の装置の4つの作像ユニットのうち1つを拡大して示す図 本発明のトナーの形状を模式的に示す図 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図
符号の説明
1:感光体
2:帯電装置
2a:帯電ローラ
2b:帯電クリーニング部材
3:塗布装置
3a:ブラシローラ
3b:固形潤滑剤
3c:加圧部材
4:現像装置
4a:現像スリーブ
4b:スクリュー
4c:ドクターブレード
8:クリーニング装置(クリーニングブレード)
8a:ブレード
8b:ブレードホルダ
9:露光装置
51:1次転写ローラ
56:中間転写ベルト
61:2次転写ローラ

Claims (8)

  1. 回動する像担持体と前記像担持体に対して接触配置され、像担持体に潤滑剤を塗布する回転可能な起毛を備え、かつ起毛が上記潤滑剤と常時接触している潤滑剤塗布手段と、前記像担持体をクリーニングするブレードクリーニング手段を有する画像形成装置において、
    形成された画像面積(画素)をカウントする画像面積カウント手段と、
    画像形成回数をカウントする画像形成回数カウント手段を有し、
    1回の連続した画像形成動作の画像面積の累積値が所定値以上になった時に、該累積値と上記画像形成回数のカウントする手段の該1回の連続した画像形成回数との比が所定値以上である場合は、画像形成を一旦休止する動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、前記画像形成を一旦休止とは、前記像担持体の回動停止、逆回動、正回動、画像形成動作再開の順に行う動作であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、所定の画像面積の累積値あるいは画像形成回数との比を、個々の装置で任意に設定できる比設定手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの画像形成装置において、帯電部材、現像装置、クリーニング手段、潤滑剤塗布手段の少なくとも1つと前記像担持体である電子写真感光体とを一体に構成して、画像形成装置本体に着脱可能としたプロセスカートリッジとしてなることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし4のいずれかの画像形成装置において、前記現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011154189A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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