JP2009282348A - 表示装置および表示装置の表示品質の調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】視聴輝度に与える影響を抑えつつ画素信号を画素セルに供給するソースドライバ部の電力消費・発熱を抑える。
【解決手段】ソースドライバ部6で消費されるソースドライバ供給電源電流Isを電流監視部140で監視する。制御・統括部500は、監視したソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを上回るとき、ソース電圧用供給電源部100を制御してソース電源電圧Vsdを低減させて電力消費・発熱を抑えるとともに、ソース電源電圧Vsdの低減によって発生し得る輝度低下を補正するように、階調基準電圧生成部200が生成する基準ガンマ電圧Vγの調整やレベル変換部310が行なう画像信号の入出力変換調整を行ないソースドライバ部6から画素セル30に送出されるソース出力電圧Vsourceを大きくするコントラスト制御を行なう、もしくは、バックライト部400が表示パネルを照明する照明光を上昇させる照明光制御を行なう。
【選択図】図1
【解決手段】ソースドライバ部6で消費されるソースドライバ供給電源電流Isを電流監視部140で監視する。制御・統括部500は、監視したソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを上回るとき、ソース電圧用供給電源部100を制御してソース電源電圧Vsdを低減させて電力消費・発熱を抑えるとともに、ソース電源電圧Vsdの低減によって発生し得る輝度低下を補正するように、階調基準電圧生成部200が生成する基準ガンマ電圧Vγの調整やレベル変換部310が行なう画像信号の入出力変換調整を行ないソースドライバ部6から画素セル30に送出されるソース出力電圧Vsourceを大きくするコントラスト制御を行なう、もしくは、バックライト部400が表示パネルを照明する照明光を上昇させる照明光制御を行なう。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気光学素子(表示素子や発光素子とも称される)を具備する画素回路(画素とも称される)を備えた表示装置および表示装置の表示品質の調整方法に関する。より詳細には、表示輝度の制御機能を有する表示装置とその表示品質の調整方法に関する。
画素の表示素子として、印加される電圧や流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子を用いた表示装置がある。たとえば、印加される電圧によって輝度が変化する電気光学素子としては液晶表示素子が代表例であり、流れる電流によって輝度が変化する電気光学素子としては、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro Luminescence, 有機EL, Organic Light Emitting Diode, OLED;以下、有機ELと記す) 素子が代表例である。後者の有機EL素子を用いた有機EL表示装置は、画素の表示素子として、自発光素子である電気光学素子を用いたいわゆる自発光型の表示装置である。
自発光型の表示装置においては、画面調整として、コントラスト調整とブライトネス調整を、画素セルに書き込む画像信号の調整で行なう。一方、自発光型でない表示装置の場合は、多くの場合(必須ではないが)、補助光源となる照明部を使用して、照明部から発せられた照明光を表示面側や表示面とは反対側の背面側から照射するようにしている。たとえば、画素セルの電気光学素子に液晶素子を使用する液晶表示装置が典型例である。このような補助光源を使用するタイプの表示装置においては、画面調整として、コントラスト調整と照明光輝度調整が知られている(たとえば特許文献1〜3を参照)。
たとえば、特許文献1に記載の仕組みでは、ビデオメモリ内のデータを読み取り、そのデータ構造を判定する手段を設けるとともに、判定結果およびビデオメモリのデータ変更後の無入力時間の判定結果に基づき、液晶のコントラストやバックライト輝度を制御することで、表示内容に応じたコントラスト値およびバックライト輝度値の制御を行なうことで、階調の認識や文字や画像の認識が容易な表示画面を常時得るようにしている。
特許文献2に記載の仕組みでは、入力映像信号の特徴量に基づいて光源の発光輝度を制御する液晶表示装置において、入力映像信号の特徴量の変化に対する光源の発光輝度の追従性を、液晶パネルに表示する映像のジャンルに応じて可変制御することで、最適な表示品位の映像表示を実現するようにしている。映像のジャンルは、前記特許文献1における表示内容の一例と考えることができる。
特許文献3に記載の仕組みでは、増大する液晶表示装置の電力消費を低減するための手段として、画像輝度を増加させつつ、電力消費を削減するように、バックライト輝度を低減させるようにしている。この際には、たとえば、輝度を周囲光センサ情報に基づいて制御するようにしている。
しかしながら、表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部における電力消費やそれに伴う発熱の側面では、前記特許文献1〜3に記載の仕組みでは対処ができていない。たとえば、特許文献1,2に記載の仕組みは、要するに、表示内容に応じたコントラスト制御やバックライト輝度制御に過ぎず、水平走査部における電力消費やそれに伴う発熱を考慮した制御はなされていない。また、特許文献3に記載の仕組みでは、装置全体としての電力消費を考慮したコントラスト制御やバックライト輝度制御に過ぎず、水平走査部における電力消費やそれに伴う発熱を考慮した制御はなされていない。
なお、表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部における電力消費やそれに伴う発熱の問題は、画素セルの電気光学素子が液晶素子で、かつ補助光源を使用するタイプの表示装置に限らず、補助光源を使用しないタイプや、有機EL素子などの自発光型の電気光学素子を画素セルに具備する表示装置についても同じように起こる。
本発明は、視覚的に感じられる表示性能(特に視聴輝度:白黒の場合は輝度、カラーの場合は色相)に与える影響を抑えつつ、表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部における電力消費やそれに伴う発熱を抑えることのできる仕組みを提供することを目的とする。
本発明に係る表示装置やその表示品質の調整方法の一形態においては、先ず、表示装置は、複数の画素セルを具備し入力画像信号に基づく画像を表示する表示パネルと、表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部と、表示パネルの各画素セルを垂直走査する垂直走査部と、水平走査部に電源電圧を供給する電源部とを備える。自発光型でない電気光学素子を画素セルに具備する場合は、好ましくは、表示パネルを照明する照明部をさらに備えるとよい。これらは、一般的なパネル型の表示装置が備えるものと同じと考えてよい。
また、本発明に係る表示装置やその表示品質の調整方法の一形態における特徴的な事項として、水平走査部で消費される電源電流を監視する電流監視部を具備し、電流監視部が監視した電源電流が所定の判定レベルを上回るとき、電源部を制御して水平走査部に供給される電源電圧を低減させるとともに、水平走査部から画素セルに送出される映像信号が大きくなるように制御する(このような制御をコントラスト制御と称する)表示輝度制御部を備える。この表示輝度制御部による制御は、水平走査部に供給される電源電圧を低減させる前の視聴輝度と低減後の視聴輝度が同じに維持されるようにすることを意味する。
表示パネルを照明する照明部をさらに備える構成の場合、表示輝度制御部は、電流監視部が監視した電源電流が所定の判定レベルを上回るとき、電源部を制御して水平走査部に供給される電源電圧を低減させるとともに、水平走査部から画素セルに送出される映像信号が大きくなるようにコントラスト制御を行なう、もしくは、照明部が表示パネルを照明する照明光を上昇させる照明光制御を行なう。この表示輝度制御部による制御も、水平走査部に供給される電源電圧を低減させる前の視聴輝度と低減後の視聴輝度が同じに維持されるようにすることを意味する。
つまり、水平走査部で消費される電源電流を監視して、電源電流が判定レベルを上回るような状況になると、先ず、電力消費や発熱が少なくなるように、電源電圧を低下する方向にフィードバック制御する。そして、この電源電圧の低減によって発生し得る輝度低下を補正するように、コントラスト制御や照明光制御を行なう。
本発明の一形態によれば、水平走査部へ供給する電源電圧を低下させつつ、輝度低下を補うようにコントラスト制御や照明光制御を行なうようにしたので、白黒表示対応の場合は表示輝度(視聴輝度)に与える影響を抑えつつ、またカラー表示対応の場合は色相に与える影響を抑えつつ、水平走査部における電力消費や発熱を抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下においては、画素の表示素子として自発光型でない液晶素子を例に、また補助光源をバックライトとして使用する透過型の表示装置で具体的に説明する。ただしこれは一例であって、補助光源から発せられた照明光をフロント側から照射する反射型の表示装置や、画素の表示素子として自発光型でない液晶素子を使用しつつ補助光源を使用せず周囲光を利用する反射型の表示装置でもよい。さらに、透過型と反射型の機能を1つの表示パネルに取り込んだ半透過型と称される表示装置でもよい。また、対象となる表示素子は液晶素子に限らない。電圧駆動で発光する表示素子や電流駆動で発光する表示素子の全てに、後述する実施形態が同様に適用できる。なお、補助光源としての照明部を使用しない表示装置の場合は、照明部に関する部分の制御を行なう実施形態が適用外となるのは言うまでもない。
<液晶表示装置の全体構成>
図1は、たとえば電気光学素子として液晶素子を用いてなる液晶表示装置の一実施形態の全体構成の概略を示す図である。このような表示装置は、半導体メモリやミニディスク(MD)やカセットテープなどの記録媒体を利用した携帯型の音楽プレイヤーやその他の電子機器の表示部に利用される。
図1は、たとえば電気光学素子として液晶素子を用いてなる液晶表示装置の一実施形態の全体構成の概略を示す図である。このような表示装置は、半導体メモリやミニディスク(MD)やカセットテープなどの記録媒体を利用した携帯型の音楽プレイヤーやその他の電子機器の表示部に利用される。
図1に示すように、液晶表示装置1は、基板2の上に画素アレイ部3が集積形成され、その近傍に第1の制御部であるゲートドライバ部5(垂直駆動部とも称される)と第2の制御部であるソースドライバ部6(水平駆動部とも称される)などが配置されている。ゲートドライバ部5やソースドライバ部6には、パネル外に配された駆動制御回路から、映像信号や種々のパルス信号が供給されるようになっている。
図では、画素アレイ部3のみで表示パネル部とした形態を示しているが、製品形態としてはこのようなものに限らない。すなわち、製品形態としては、画素アレイ部3とゲートドライバ部5やソースドライバ部6などの制御部を同一のガラス基板上に搭載した表示パネル部と駆動信号生成部や映像信号処理部を別体とする形態(パネル上配置構成と称する)や、表示パネル部には画素アレイ部3を搭載し、それとは別基板(たとえばフレキシブル基板)上に制御部や駆動信号生成部や映像信号処理部などの周辺回路を搭載する形態(周辺回路パネル外配置構成と称する)が考えられる。
また、画素アレイ部3と制御部とを同一のガラス基板上に搭載して表示パネル部を構成するパネル上配置構成の場合、画素アレイ部3のTFTを生成する工程にて同時に制御部(必要に応じて駆動信号生成部や映像信号処理部も)用の各TFTを生成する仕組み(TFT一体構成と称する)と、COG(Chip On Glass )実装技術により画素アレイ部3が搭載されたガラス基板上に制御部(必要に応じて駆動信号生成部や映像信号処理部も)用の半導体チップを直接実装する仕組み(COG搭載構成と称する)が考えられる。
周辺回路パネル外配置構成やCOG搭載構成(纏めて制御部後付け構成とも称する)では、画素アレイ部3と制御部とが別体である時点が存在する。画素アレイ部3と制御部を接続しないと、画表示を行なうことができないために、画素アレイ部3の各画素の欠陥(TFTの短絡や開放)や走査線の欠陥(断線や隣接する走査線との接触)などの検査を行なうことができない。
このため、制御部後付け構成を採る場合、画素アレイ部3の周辺部に、制御部を画素アレイ部3に接続せずに画素アレイ部3の各画素や走査線の検査を行なうことを目的として、画素アレイ部3の外部から各走査線にテスト信号を供給可能とするテストスイッチ回路を設けて簡易点灯検査を行なうことがある。また、制御部後付け構成では、画素アレイ部3と制御部とが別体である時点が存在するので、完成品にする過程で画素アレイ部3上の走査線に人体や製造機材などを介して静電気が印加され回路素子が破壊される可能性がTFT一体構成の場合よりも多くなるため、静電気による静電破壊からの回路素子の保護を目的として走査線ごとに静電気保護回路を設けることもある。
画素アレイ部3は、1対の基板2と両者の間に保持された液晶素子32とを備えたパネル構造を有する。たとえば、画素トランジスタなどを含む画素セル30が、透明絶縁基板、たとえば第1のガラス基板(駆動側基板)上に行列状に2次元配置され、この画素配列に対して行ごとに垂直走査線が配線されるとともに、列ごとに水平走査線が配線された構成となっている。第1のガラス基板は、第2のガラス基板(対向側基板)と所定の間隙を持って対向配置されるとともに、図示しないシール剤を介して貼り合わされている。そして、そのシール剤の位置よりも内側の領域に液晶材料が封入されることになる。カラー液晶表示パネルとする場合にはカラーフィルタが、フィルタ色の位置と画素位置を整合させて表示面側に配置される。
たとえば、画素アレイ部3には、ゲートドライバ部5から供給される行選択パルスを伝送する垂直走査線12(ゲート線)とソースドライバ部6から供給されるソース出力電圧Vsourceを伝送して液晶素子を駆動するための水平走査線14(信号線やデータ線とも称される)が形成されている。両者の交差部には画素セル30が配置される。画素セル30は、液晶素子32、液晶素子32の画素電極を駆動する薄膜トランジスタ34(TFT;Thin Film Transistor)、および画素信号を保持する保持容量36(画素容量)を有する。図では、垂直走査線12、水平走査線14、および画素セル30をそれぞれ1つ示しているが、画素セル30が2次元マトリクス状に配置され、それらの画素セル30に対して垂直走査線12と水平走査線14が配線される。
ゲートドライバ部5は、垂直走査線12を介して各画素セル30を順次選択する。ソースドライバ部6は、選択された画素セル30に対し水平走査線14を介して画像信号を書き込む。たとえば、ゲートドライバ部5は、階調基準電圧生成部200からの基準ガンマ電圧Vγに基づきタイミングコントローラ部300からの出力画像信号Vsoutに対してガンマ補正を施すガンマ補正回路やガンマ補正後の映像信号をサンプリングして出力画像信号Vsoutとして保持するサンプリング回路や、出力画像信号Vsoutを水平走査線14を介して画素セル30に供給する出力バッファなどを有する。出力バッファは論理ゲートの組合せ(ラッチも含む)によって構成され、画素アレイ部3の各画素セル30を行単位で選択する。
なお、図1では、画素アレイ部3の一方側にのみゲートドライバ部5を配置する構成を示しているが、画素アレイ部3を挟んで左右両側にゲートドライバ部5を配置する構成を採ることも可能である。ソースドライバ部6は、シフトレジスタやサンプリングスイッチ(水平スイッチ)などによって構成され、ゲートドライバ部5によって選択された行の各画素セル30に対して画素単位で映像信号を書き込む。なお、図1では、画素アレイ部3の一方側にのみソースドライバ部6を配置する構成を示しているが、画素アレイ部3を挟んで上下両側にソースドライバ部6を配置する構成を採ることも可能である。
ここでは、選択行の各画素セル30に対して映像信号を画素単位で書き込む点順次駆動を例に挙げたが、選択行の各画素セル30に対して映像信号を行単位で書き込む線順次駆動を採ることも可能である。
また、液晶表示装置1は、画素アレイ部3の周辺(図ではパネル外)に、主にソースドライバ部6用の電源電圧(以下ソース電源電圧Vsdと称する)を生成するソース電圧用供給電源部100と、ソースドライバ部6用のγ(ガンマ、階調)カーブを示す階調基準電圧(以下基準ガンマ電圧Vγと称する)を生成する階調基準電圧生成部200と、ゲートドライバ部5やソースドライバ部6に出力画像信号Vsoutやタイミング信号を伝送するタイミングコントローラ部300を備える。さらに液晶表示装置1は、表示パネルを照明する照明部(光源、ライティング部)の一例であるバックライト部400と、ソース電圧用供給電源部100、階調基準電圧生成部200、タイミングコントローラ部300、バックライト部400など、装置全体の動作を制御する制御・統括部500を備える。なお、図示しないが、その他にもたとえば、主にゲートドライバ部5用の電源電圧Vgdを生成するゲート電源部なども設けられる。
ソース電圧用供給電源部100は、通常時には予め定められている値のソース電源電圧Vsdをソースドライバ部6側に供給する。また、制御・統括部500からの制御信号CN_1を介した指示に基づき、ソース電源電圧Vsdを所定量低減させる。ソース電源電圧Vsdの低減度合いは、ソースドライバ供給電源電流Isが過剰であるか否かの判定レベル(基準レベルI_L)に応じて適正な値(たとえば標準値に対して数%ダウン)にする。基準レベルI_Lを複数段階で判定する場合には、過電流レベルに応じてソース電源電圧Vsdの低減度合いも連動させる。
階調基準電圧生成部200は、ソース電圧用供給電源部100からのソース電源電圧Vsdを受け、たとえば抵抗分割回路を利用したアナログ方式やテーブルデータ(ルックアップテーブル)を利用したデジタル方式(たとえば8〜12ビット)で、γカーブを規定する基準ガンマ電圧Vγをソースドライバ部6に供給する。たとえば、ソース電源電圧Vsdが通常時の値に対して標準のγカーブを与える基準ガンマ電圧Vγをソースドライバ部6に供給する。また、制御・統括部500からの制御信号CN_2を介した指示に基づき、基準ガンマ電圧Vγを修正する。基準ガンマ電圧Vγの調整度合いは、ソース電源電圧Vsdの低減度合い、つまり、ソースドライバ供給電源電流Isが過剰であるか否かの判定レベル(基準レベルI_L)に応じて適正な状態にする。ここで「適正な状態」とは、ソース電源電圧Vsdの低減によって発生し得る視聴輝度低下を補正できるような状態を意味する。
基準レベルI_Lを複数段階で判定する場合には、過電流レベルに応じて基準ガンマ電圧Vγの調整度合いも連動させる。この場合、アナログ方式であれば予め複数種類の抵抗分割回路を用意しておき、過電流レベルに応じて抵抗分割回路を切り替えるようにすればよい。デジタル方式であれば予め複数種類のテーブルデータを用意しておき、過電流レベルに応じて参照するテーブルを切り替えるようにすればよい。
タイミングコントローラ部300は、入力画像信号Vsin を出力画像信号Vsoutに変換するレベル変換部310と、タイミング信号を生成するタイミングジェネレータ部320を備えている。レベル変換部310は、たとえば抵抗分割回路を利用したアナログ方式やテーブルデータ(ルックアップテーブル)を利用したデジタル方式(たとえば8〜12ビット)で、入力画像信号Vsin を出力画像信号Vsoutに変換する。通常時は入力画像信号Vsin を出力画像信号Vsoutとしてソースドライバ部6に供給する。また、制御・統括部500からの制御信号CN_3を介した指示に基づき、画像信号の入出力関係を修正する。画像信号の入出力関係の調整度合いは、ソース電源電圧Vsdの低減度合い、つまり、ソースドライバ供給電源電流Isが過剰であるか否かの判定レベル(基準レベルI_L)に応じて適正な状態にする。ここで「適正な状態」とは、ソース電源電圧Vsdの低減によって発生し得る視聴輝度低下を補正できるような状態を意味する。
基準レベルI_Lを複数段階で判定する場合には、過電流レベルに応じて画像信号の入出力関係の調整度合いも連動させる。この場合、アナログ方式であれば予め複数種類の抵抗分割回路を用意しておき、過電流レベルに応じて抵抗分割回路を切り替えるようにすればよい。デジタル方式であれば予め複数種類のテーブルデータを用意しておき、過電流レベルに応じて参照するテーブルを切り替えるようにすればよい。
バックライト部400は、調光機能を具備するバックライト駆動部420を備えている。バックライト駆動部420は、通常時には予め定められているバックライト輝度に設定する。また、制御・統括部500からの制御信号CN_4を介した指示に基づき、バックライト輝度を所定量上昇させる。バックライト輝度の上昇度合いは、ソースドライバ供給電源電流Isが過剰であるか否かの判定レベル(基準レベルI_L)に応じて適正な値(たとえば標準値に対して数%アップ)にする。ここで「適正な状態」とは、ソース電源電圧Vsdの低減によって発生し得る視聴輝度低下を補正できるような状態を意味する。基準レベルI_Lを複数段階で判定する場合には、過電流レベルに応じてバックライト輝度の上昇度合いも連動させる。
ソース電圧用供給電源部100は、ソース電源電圧Vsdを生成する電源生成部102と、ソースドライバ供給源の電流検出を行なう電流検出部104を有する。電流検出部104と制御・統括部500とにより、ソースドライバ部6で消費される電源電流(ソースドライバ供給電源電流Is)を監視して、当該ソースドライバ供給電源電流Isが所定の閾値を上回るとき、ソース電圧用供給電源部100を制御してソースドライバ部6に供給されるソース電源電圧Vsdを低減させるとともに、このソース電源電圧Vsdの低減によって発生し得る視聴輝度低下を補正するようにソースドライバ部6から画素セル30に送出される映像信号(ソース出力電圧Vsource)を大きくするコントラスト制御を行なう、もしくは、バックライト部400が表示パネルを照明する照明光を上昇させる照明光制御(バックライト制御)を行なう表示輝度制御部9が構成される。
なお、電源生成部102と電流検出部104は、一部の素子を兼用する構成となっている。たとえば、電源生成部102は、昇圧型のスイッチング電源であり、FET(Field-Effect Transistor :電界効果トランジスタ)で構成されたスイッチングトランジスタ(以下SWTR122と記す)を具備するスイッチング駆動部110と、SWTR122で駆動されるコイル124と、整流用のダイオード126と、整流用のコンデンサ128を有する。
SWTR122のドレインと入力電源Vi(<ソース電源電圧Vsd)との間にコイル124が設けられている。SWTR122のドレインとコイル124の一方の端子との接続点(ノードND_1と称する)にはダイオード126のアノードが接続され、ダイオード126のカソードと接地配線GND との間にコンデンサ128が設けられている。ダイオード126のカソードとコンデンサ128の一方の接続点をノードND_2と称する。
必要に応じて、SWTR122のソースと接地配線GND との間に電流検出抵抗130を設けてもよい。SWTR122を含むスイッチング駆動部110や電流検出抵抗130を含む電流監視部140は、一例として、スイッチング電源用のIC(半導体集積回路に収容)にする。
電流検出抵抗130は、SWTR122に流れる電流を電圧に変換するもので電流検出部104の一部をなす。SWTR122に流れる電流はソース電圧用供給電源部100からソースドライバ部6側に流れるソースドライバ供給電源電流Is(ソース電圧出力電流とも称する)と密接不可分であるから、結果的には、間接的ではあるがSWTR122の両端電圧(SWTR122のソースと電流検出抵抗130の接続点であるノードND_3の電圧)を検知すればソースドライバ供給電源電流Isを検知できることになる。なお、電流検出抵抗130を設けない場合には、SWTR122のオン抵抗を電流検出抵抗として利用し、SWTR122のドレイン電圧(ノードND_1の電位)そのものからソースドライバ供給電源電流Isを検知することもできる。
電流検出部104は、SWTR122がオンしているときのノードND_1の電位や電流検出抵抗130の両端に生じる電圧に基づいてソースドライバ供給電源電流Isを監視し、その監視結果を制御・統括部500に通知する電流監視部140を有する。たとえば、電流監視部140は、保持容量36への信号書込みに関わる所定の単位処理期間(たとえば1フレーム)において、スイッチングパルスPswごとのソースドライバ供給電源電流Isが連続的に判定期間Tdet に亘って基準レベルI_Lを一度でも超えるときには、当該単位処理期間について過電流フラグIoverをアクティブにして制御・統括部500に通知する。単位処理期間内で、判定期間Tdet に亘る連続性を考慮することで、一時的に生じる過電流に対してまで過剰に制御がなされないようにするのである。
なお、前述のように、基準レベルI_Lは、1つに限らず、それぞれ異なる複数レベルを設定してもよい。この場合、ソースドライバ供給電源電流Isがどのレベルを超えるかを判定し、その判定結果に基づく過電流レベルに応じてソース電源電圧Vsdの減少度合いを切り替える。そして、ソース電源電圧Vsdの減少度合いに応じて、基準ガンマ電圧Vγの調整度合いや画像信号の入出力関係の調整度合いやバックライト輝度の上昇度合いも連動させる。
制御・統括部500は、カウンタ部502を有しており、電流監視部140からの単位処理期間ごとの過電流フラグIoverの連続性(たとえばフレーム連続性)を監視し、所定数に亘って連続的に過電流フラグIoverがアクティブな場合には、ソースドライバ部6の発熱上昇を考慮し、ソース電源電圧Vsdを低下させることで発熱上昇を抑える。このとき、単にソース電源電圧Vsdを低下させたのでは視聴輝度(視覚的な表示輝度)も低下してしまう。
そこで、制御・統括部500は、ソース電源電圧Vsdを低下させるのに併せて、視聴輝度が概ね一定に維持されるように、ソースドライバ部6への入力階調電圧(γカーブ)や出力画像信号Vsoutやバックライト輝度の調整で、ソース電源電圧Vsd低下と併せた表示輝度維持対策を行なう。なお、階調基準電圧生成部200やタイミングコントローラ部300による表示輝度維持対策は何れか一方のみを適用してもよいし、双方を組み併せてもよい。あるいは、ソースドライバ部6への入力階調電圧(γカーブ)や出力画像信号Vsoutを調整することでソース出力電圧Vsourceを調整しつつ、前記の調整で不足する分をバックライト輝度の調整で補う。
たとえば、ソース電圧用供給電源部100は、制御・統括部500からの制御信CN_1に基づきソース電源電圧Vsdを増減させる。基本的には、通常は基準値のソース電源電圧Vsdをソースドライバ部6側に供給するが、過電流フラグIoverが連続的に発生しソースドライバ供給電源電流Isが過度に大きいときに制御・統括部500からの電圧低下指示を制御信号CN_1として受け、ソース電源電圧Vsdをその指示に基づく所定値に低下させる。
階調基準電圧生成部200は、制御・統括部500からの制御信CN_2に基づき基準ガンマ電圧Vγのカーブを変化させる。基本的には、通常は基準の階調カーブの基準ガンマ電圧Vγをソースドライバ部6側に供給するが、ソースドライバ供給電源電流Isが過度に大きいときには制御・統括部500からの階調カーブ変更指示を制御信号CN_2として受け、その指示に基づき、基準ガンマ電圧Vγを映像信号(ソース出力電圧Vsource)を大きくする方向に、つまり表示輝度が上昇する方向に変化させる。
タイミングコントローラ部300は、制御・統括部500からの制御信CN_3に基づき入力画像信号Vsin に対する出力画像信号Vsoutを変化させる。基本的には、レベル変換部310は、通常は入力画像信号Vsin をそのまま出力画像信号Vsoutとしてソースドライバ部6側に供給するが、ソースドライバ供給電源電流Isが過度に大きいときには制御・統括部500からの画像信号変更指示を制御信号CN_3として受け、その指示に基づき、出力画像信号Vsoutを映像信号(ソース出力電圧Vsource)を大きくする方向に、つまり表示輝度が上昇する方向に変化させる。
バックライト部400は、制御・統括部500からの制御信CN_4に基づきバックライト輝度を上昇させる。好ましくは、階調基準電圧生成部200やタイミングコントローラ部300による表示輝度維持対策では輝度上昇が不足するときにバックライト輝度を上昇させる。たとえば、表示画像パターンが高輝度部分(たとえば輝度レベル90%以上の成分)を含まないときには階調基準電圧生成部200やタイミングコントローラ部300による表示輝度維持対策で対処し得る。
これに対して、表示画像パターンが高輝度部分を含むときには、階調基準電圧生成部200やタイミングコントローラ部300による対処だけでは、入力階調レベルの高い高輝度範囲では、ソース電源電圧Vsdを低下させたことによる表示輝度低下を補償することができない。このような場合、高輝度範囲で輝度不足が起きないように、予めバックライト輝度を上昇させておく。そして、バックライト輝度を上昇させるのにも併せて、階調基準電圧生成部200は基準ガンマ電圧Vγを表示輝度が上昇する方向に変化させ、またタイミングコントローラ部300は出力画像信号Vsoutを表示輝度が上昇する方向に変化させる。
<電源生成部の構成例>
図2は、電源生成部102(特にスイッチング駆動部110)の詳細を説明する図である。先ず、電圧検出用のブリーダ抵抗132,134の直列回路がコンデンサ128と並列に接続されている。ブリーダ抵抗132がノードND_2側に配置され、ブリーダ抵抗134が接地配線GND 側に配置されている。ブリーダ抵抗132の抵抗値R_132とブリーダ抵抗134の抵抗値R_134の比により、ブリーダ抵抗132,134の接続点(ノードND_5と称する)に検知電圧Vsens(=Vsd・R_134/(R_132+R_134)が得られる。
図2は、電源生成部102(特にスイッチング駆動部110)の詳細を説明する図である。先ず、電圧検出用のブリーダ抵抗132,134の直列回路がコンデンサ128と並列に接続されている。ブリーダ抵抗132がノードND_2側に配置され、ブリーダ抵抗134が接地配線GND 側に配置されている。ブリーダ抵抗132の抵抗値R_132とブリーダ抵抗134の抵抗値R_134の比により、ブリーダ抵抗132,134の接続点(ノードND_5と称する)に検知電圧Vsens(=Vsd・R_134/(R_132+R_134)が得られる。
スイッチング駆動部110は、基準電圧Vstd を生成する可変型の基準電源112と、基準電圧Vstd と検知電圧Vsensの差を増幅する電圧増幅部114と、電圧増幅部114による増幅結果(帰還信号Vr)に基づきSWTR122をスイッチング駆動するPWMドライバ116(PWM:Pulse Width Modulation)を有する。基準電源112には制御・統括部500からの制御信号CN_1が供給され、制御信号CN_1に基づき基準電圧Vstd を調整することでソース電源電圧Vsdを調整する。PWMドライバ116には、スイッチング駆動用の所定周波数(スイッチング周波数Fsw)の基準信号(たとえば三角波)が供給され、帰還信号Vrに応じて、パルス波のデューティ比Dを変化させて、SWTR122を変調駆動する。ここで、デューティ比Dは、パルス幅τ(アクティブHの幅)、スイッチング周期Tsw(=1/Fsw)とすると、D=τ/Tで示される。
電源生成部102は、全体として負帰還作用をなすように構成されており、ソース電源電圧Vsdを所望の値(本例ではVstd ・(1+R_132/R_134))に維持するように、検知電圧Vsensが基準電圧Vstd よりも低いときはSWTR122のオン期間が長くなりソース電源電圧Vsdを上昇させ、逆に、検知電圧Vsensが基準電圧Vstd よりも高いときはSWTR122のオン期間が短くなりソース電源電圧Vsdを下降させるように動作する。
SWTR122のオン期間で入力電源Viからコイル124およびSWTR122を経由して接地配線GND に電流を流すことでコイル124にエネルギを蓄積し、SWTR122のオフ期間にコイル124に蓄積したエネルギにより負荷(ソースドライバ部6が大部分)側にソースドライバ供給電源電流Isを供給する。オン期間にSWTR122に流れる電流とオフ期間にソースドライバ部6に流れるソースドライバ供給電源電流Isに流れる電流とは概ね(損失やソースドライバ部6以外分を除くと)同じと考えてよい。よって、オン期間にSWTR122に流れる電流を検出することは、実質的にソースドライバ供給電源電流Isを検出することと等価となる。
<電流検出部の構成例>
図3は、電流検出部104(特に電流監視部140)の詳細を説明する図である。ここで、図3(1)は電流検出抵抗130を備えない場合を示し、図3(2)は電流検出抵抗130を備える場合を示す。図3(3)は電流算出を割愛する場合の構成例を示す。
図3は、電流検出部104(特に電流監視部140)の詳細を説明する図である。ここで、図3(1)は電流検出抵抗130を備えない場合を示し、図3(2)は電流検出抵抗130を備える場合を示す。図3(3)は電流算出を割愛する場合の構成例を示す。
電流監視部140は、SWTR122がオンしているときのノードND_1の電位とSWTR122のオン抵抗R_122onに基づいてソースドライバ供給源の電流値(ソースドライバ供給電源電流Is)を取得する電流値取得部142と、ソースドライバ供給電源電流Isが一定時間に亘って基準レベルI_Lを超えるか否かを判定する判定部150を有する。
図3(1)に示すように、電流値取得部142は、たとえばリミッタ付きの増幅回路144と除算回路146を有する。増幅回路144は、SWTR122がオフしているときのノードND_1の電位つまりドレイン電圧V_122D についてはリミッタ作用により無視しつつ、SWTR122がオンしているときのドレイン電圧V_122D (接地電位に近い値)を増幅してオン電圧値Vonを取得する。除算回路146は、その増幅後のオン電圧値VonをSWTR122のオン抵抗R_122onで除算することにより、ソースドライバ供給電源電流Isを求める。
なお、図3(2)に示すように、電流検出抵抗130を利用する場合には、増幅回路144は、SWTR122のソースと電流検出抵抗130の接続点(ノードND_3)に生じるソース電圧Vs_0を増幅してソース増幅電圧値Vs_1を取得する。除算回路146は、その増幅後のソース増幅電圧値Vs_1を電流検出抵抗130の抵抗値R_130で除算することにより、ソースドライバ供給電源電流Isを求める。
判定部150は、保持容量36への信号書込みに関わる所定の単位処理期間(たとえば1フレーム)における所定の判定期間Tdet 以上に亘ってソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを超えるか否かを判定するべく、たとえば、スイッチング駆動部110のスイッチングパルスPsw(PWMドライバ116の出力パルス)に同期してカウント動作を行なう。そして、単位処理期間内で判定期間Tdet 以上に亘ってソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを超えていることを検知すると、その検知情報(過電流フラグIover)を制御・統括部500に通知する。
なお、ロジック回路で構成することを考えると、電圧モードで処理ができ、電流値を求めることが不要で除算回路146を割愛することができる。この場合、たとえば図3(3)に示すように、判定部150は、オン電圧値Vonやソース増幅電圧値Vs_1と基準レベルI_Lに相当する基準レベルV_Lを比較する電圧比較回路152と、電圧比較回路152から出力される比較パルスPcompを計数するカウンタ154を有する。また判定部150は、比較パルスPcompの連続的な発生によりカウンタ154による計数結果が所定値になったときに計数済みフラグPflagをON出力するとともに計数結果が所定値になる前に比較パルスPcompの連続的な発生が停止したときにはカウントリセットフラグPrst をON出力するフラグ生成回路156と、次の単位処理期間まで計数済みフラグPflagをラッチ(保持)し過電流フラグIoverを出力するラッチ回路158を有する。カウンタ154、フラグ生成回路156、ラッチ回路158は、単位処理期間ごとにリセットが掛けられるようになっており、前記の動作を単位処理期間ごとに行なう。
このような構成により、スイッチングパルスPswごとのソースドライバ供給電源電流Isが連続的に判定期間Tdet に亘って基準レベルI_Lを一度でも超える単位処理期間では過電流フラグIoverが制御・統括部500に通知される。一方、スイッチングパルスPswごとのソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを超えることがあっても判定期間Tdet に亘って連続しないときには、基準レベルI_Lを超えることの連続性が停止する都度カウントリセットフラグPrst がカウンタ154に供給され、改めてソースドライバ供給電源電流Isが連続的に判定期間Tdet に亘って基準レベルI_Lを超えるか否かが監視されることになる。
基準レベルI_Lを複数段階で判定する構成とする場合には、基準レベルI_L* (*は各レベルを示す)ごとに判定部150_*を設ければよい。こうすることで、各判定部150_*は、各基準レベルI_L* に対応する過電流フラグIover_*を制御・統括部500に通知する。制御・統括部500は、各過電流フラグIover_*の状態に基づき、ソースドライバ供給電源電流Isがどの程度過剰であるかを細かく切り分け、切り分けた過電流レベルに応じて、ソース電源電圧Vsdの減少度合い(数%ずつの段階で)を設定し、またそのソース電源電圧Vsdの低下に伴う視聴輝度低下を補うことで視聴輝度が概ね一定に維持されるように、入力階調電圧(γカーブ)や出力画像信号Vsoutやバックライト輝度の調整度合いを連動させる。ソースドライバ供給電源電流Isの過電流レベルに応じて、より適正な表示補正ができる利点がある。
<バックライト部の構成例>
図4は、バックライト部400の詳細を説明する図である。バックライト部400は、画素アレイ部3を主要部とする液晶表示パネルに近接して配設され、液晶表示パネルに光を照射する。バックライト部400には、図4(1)に示すように、たとえば光ムラを補正するための拡散板402や、光の利用効率を向上させるための反射板404が設けられる。
図4は、バックライト部400の詳細を説明する図である。バックライト部400は、画素アレイ部3を主要部とする液晶表示パネルに近接して配設され、液晶表示パネルに光を照射する。バックライト部400には、図4(1)に示すように、たとえば光ムラを補正するための拡散板402や、光の利用効率を向上させるための反射板404が設けられる。
バックライト部400は、液晶表示パネルの色純度を良くするため、その分光特性をカラーフィルタの分光特性に適合させた3波長蛍光体や第4の波長成分(たとえば深紅成分)を含む4波長蛍光体を用いた冷陰極管(CCFL:Cold-Cathode Fluorescent Lamp )が主として照明体に使用される。なお、液晶ディスプレイの照明体は、冷陰極管に限らず、たとえば熱陰極管や発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などを用いてもよい。また、フラット蛍光ランプ(FFL:Flat Fluorescent Lamp )やエレクトロルミネセンス(EL:Electro Luminescence)素子などの平面発光素子を使用してもよい。
ここで、バックライトの構造としては、液晶表示パネルの背後(直下)に照明体を並べて配置したエリアライト方式あるいは直下方式と称される構造(DLT:Direct-Lit Configuration)や、液晶パネルの背後に置いた導光板の側面に照明体を配したエッジライト方式あるいは導光板方式と称される構造(ELC:Edge-Lit Configuration)などが存在している。本実施形態では、その何れをも採用し得るが、輝度の側面ではエリアライト方式の方が高輝度のバックライトが実現できるので好ましい。一方、厚みの側面では、エリアライト方式の場合、厚みが大きくなり、薄型化が要求される場合にはエッジライト方式を採るのがよい。因みに、照明体の劣化や故障による輝度斑や色度斑の側面では、エッジライト方式よりもエリアライト方式の方が視認され易い難点もある。
何れの方式においても、パネルを照明する光は不均一性を有し、特に平面発光素子を使用しない場合には顕著である。このバックライト部400の光の不均一性は、液晶表示装置の表示品質に影響を与え、具体的には、輝度むらや色相むらとして現われ、パネルサイズが大型化する程顕著となる。本実施形態では、その対策として光の均一化を図るべく拡散板402を使用している。
図4は、輝度優先として、複数本の冷陰極管を使用した直下方式を採用する場合の構成例を示している。冷陰極管を用いたバックライトの点灯にはたとえば数10〜数100KHz程度の高周波と500〜1.5KVp-p 程度の高電圧が必要であり、このために低消費電力化をも考慮して高効率のインバータ回路を使用する構成を採る。具体的には、図示のように、本実施形態のバックライト部400は、複数本の冷陰極管410およびインバータ部424を具備するバックライト駆動部420を主要な構成要素として有する。
冷陰極管410には、バックライト駆動部420から正弦波電圧が印加される。これにより、冷陰極管410に正弦波電流が流れる。このとき、全ての冷陰極管410を同一極性の正弦波で駆動すると液晶表示パネルの駆動回路と干渉を起こし、液晶表示パネル上に干渉縞状のノイズが発生してしまう。この問題を回避するために、本実施形態のバックライト部400は、冷陰極管410を複数のグループに分けて互いに異なる位相の(典型例は2グループに分け互いに極性が逆の)高圧正弦波電圧で駆動する。このため、バックライト駆動部420のインバータ部424としては、冷陰極管410ごとにインバータ回路を備える構成を採りつつ、たとえば奇数番目の冷陰極管410_oは正極高圧出力で駆動し、偶数番目の冷陰極管410_eは負極高圧出力で駆動するようにする。
また、各冷陰極管410を個別に駆動する構成を採り、各冷陰極管410に流れるランプ電流の増減を監視することで、1本1本の冷陰極管410の異常を検出するようにする。何れかの冷陰極管410の異常が検知されると、アラームを出してユーザに通知し、交換を促すようにする。
なお、前例では各冷陰極管410を個別に駆動する構成を採っていたが、本実施形態ではこのことは必須ではない。たとえば、極性が逆の高圧正弦波電圧で駆動される奇数列の冷陰極管410_oと隣の偶数列の冷陰極管410_eを並列接続してもよい。この場合、冷陰極管410は負性抵抗を有するため、並列接続したとき、ある冷陰極管410に電流が流れ始めると、その冷陰極管410の抵抗値が下がり、一層電流が流れ易くなり、特定の冷陰極管410に電流が集中する現象が生じる。この問題を解消するために、冷陰極管410にバランス回路を直列接続するようにする。
バランス回路は、詳細にはバランストランスを有し、隣接する2本の冷陰極管410の間に直接接続された1次巻線および2次巻線で構成される。ある冷陰極管410に電流が流れると、先ず1次巻線に電流が流れ、これに伴いそれに隣接する2次巻線にも電流が流れ、さらに、各バランストランスの2次巻線が、相互に直列に接続されているため、2次巻線を流れる電流は、それに隣接する1次巻線に電流を流す。その結果として、各冷陰極管410に流れる電流は同一量になるように負帰還制御がなされる。
各バランストランスの2次巻線のうちの1箇所を接地し、その接地箇所とその接地箇所から最も遠い接点(検出接点)との間の電圧を検出すると、各バランストランスが冷陰極管410の平衡を保つために必要な故障検知電圧Vtrouble を得ることができる。この故障検知電圧Vtrouble は、正常時において数ボルト程度(たとえば1〜2V範囲)である。故障検知電圧Vtrouble は、冷陰極管410の負性抵抗を含めた抵抗値のばらつきに応じてその大きさが変化する。この特性を積極的に利用して、冷陰極管410の故障に伴う断線や短絡を検出できることが知られている。たとえば、冷陰極管410の故障に伴う断線や短絡が発生すると、各バランストランスが平衡を保とうとした結果として、正常時の電圧と比べて高電圧(たとえば5〜6Vの範囲)が検出接点で検出される。冷陰極管410の異常(劣化や故障)が検知されると、アラームを出してユーザに通知し、交換を促すようにする。
また、本実施形態のバックライト部400は、バックライト輝度を調整するための調光機能も備えている。調光機能は、照明体の一例である冷陰極管410に電圧を供給して発光させるとともにその発光輝度を変化させる機能であり、当該調光機能を実現するに当たっては、電圧調光方式、デューティ調光方式(バースト調光方式あるいはチョッパ制御方式とも称される)、電流調光方式、あるいはこれらを任意に組み併せた方式など、様々な仕組みを採ることができる。
たとえば、バックライト駆動部420は、直流入力電圧VBLを調整する調光部422と、調光部422により電圧調整された調整電圧Vadj の元で冷陰極管410に数10KHz〜数100KHzの高周波電圧を供給するインバータ部424と制御用のトランジスタ426を備える。
調光部422は、たとえば、図示しないトランジスタをオン/オフしてパルス幅制御することにより直流入力電圧VBLを調整してインバータ部424に調整電圧Vadj を供給する。
インバータ部424は、発振トランスを利用した公知の高周波発振回路を使用すればよい。たとえば、発振トランスの2次巻線側に冷陰極管410を配し、発振トランスの1次巻線と並列コンデンサおよびこれらを駆動する直列接続された1対の発振トランジスタで共振回路を形成し、また発振トランスの2次巻線に対して帰還巻線を形成する。そして、発振トランジスタのベースに帰還巻線により正帰還をかけて1対の発振トランジスタを交互にオン/オフさせることにより高周波発振させ、これにより得られる高周波電圧を冷陰極管410に供給する。
ここで、調光部422は、電圧調光方式を採る場合、ランプ電圧可変信号に応じて電圧源をなすトランジスタ(電圧制御トランジスタ426a)のベース電圧を制御することによってインバータ部424に供給される調整電圧Vadj を調整することで調光する。調整電圧Vadj を低下させてランプ輝度を低くし、逆に、調整電圧Vadj を上昇させてランプ輝度を高くする。過度に調整電圧Vadj を低下させると冷陰極管410の点灯自体ができなくなるし、過度に調整電圧Vadj を上昇させると寿命が低下する点に注意を要する。このため、通常輝度を得られる調整電圧Vadj を100%として、ランプ点灯を維持できる範囲でランプ輝度を低下させる方向に調整する。
また、調光部422は、デューティ調光方式を採る場合、調整電圧Vadj を監視して一定に維持しながら、デューティ信号に応じてPWM制御用のトランジスタ(スイッチングトランジスタ426b)をオン/オフ制御することでインバータ部424に供給される調整電圧Vadj に供給期間と非供給期間を形成して、冷陰極管410が点灯する期間と消灯する期間との比を制御することによってランプ輝度を制御する。非供給期間(つまり消灯期間)を長くしてランプ輝度を低くし、逆に、供給期間(つまり点灯期間)を長くしてランプ輝度を高くする。過度に消灯期間を長くすると連続したランプ点灯が維持できなくなる点に注意を要する。このため、デューティ(=点灯期間/(点灯期間+消灯期間)が100%時に通常輝度が得られるようにし、ランプ点灯を維持できる範囲でランプ輝度を低下させる方向にデューティを調整する。
また、調光部422は、電流調光方式を採る場合、ランプ電流可変信号に応じて電流源をなすトランジスタ(電流制御トランジス426c)のベース電圧を制御することによって、電源からインバータ部424に供給される電流(ランプ調整電流)を、換言すると冷陰極管410に流れるランプ電流Ilampを調整する。ランプ電流Ilampを低下させてランプ輝度を低くし、逆に、ランプ電流Ilampを上昇させてランプ輝度を高くする。過度にランプ電流Ilampを低下させると冷陰極管410の点灯自体ができなくなるし、過度にランプ電流Ilampを上昇させると寿命が低下する点に注意を要する。このため、通常輝度を得られるランプ電流Ilampを100%として、ランプ点灯を維持できる範囲でランプ輝度を低下させる方向に調整する。
<ソースドライバ供給電源電流の判定方法>
図5および図5Aは、電流検出部104(特に電流監視部140)によるソースドライバ供給電源電流Isの判定方法を説明する図である。ここで、図5はソースドライバ供給電源電流Isの様子をフレームレートで示した図であり、図5Aは、その一部を時間軸を拡大して示した図である。
図5および図5Aは、電流検出部104(特に電流監視部140)によるソースドライバ供給電源電流Isの判定方法を説明する図である。ここで、図5はソースドライバ供給電源電流Isの様子をフレームレートで示した図であり、図5Aは、その一部を時間軸を拡大して示した図である。
液晶表示装置1に画像データが入力されると、それに伴いタイミングコントローラ部300から画像信号やタイミング信号をゲートドライバ部5やソースドライバ部6に伝送する。ソースドライバ部6は入力信号に対する階調電圧、すなわち映像データ入力に対応した画素セル30を駆動するためのソース出力電圧Vsourceを出力する。このソース出力電圧Vsourceは、階調基準電圧生成部200によって生成される基準ガンマ電圧Vγに応じた値でもある。
このとき、ソースドライバ部6は画像信号の輝度レベルに応じた階調電圧(ソース出力電圧Vsource)を出力するため、それによってソース電圧用供給電源部100に流れるソースドライバ供給電源電流Isもその輝度レベルに応じた電流を供給することになる。ただし、ソースドライバ供給電源電流Isの供給電流レベルは、液晶表示装置1の反転駆動方法にも依存する。ソースドライバ供給電源電流Isの変化状況は、保持容量36への信号書込みに関わる単位処理期間と関係することになる。よって、電流監視部140におけるソースドライバ供給電源電流Isの監視に当たっては、この単位処理期間に同期した処理を行なうことが、つまり、画素セル30への信号書込みに関わる単位処理期間ごとにソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを上回るか否かを判定することが肝要となると考えられる。単位処理期間を無視した形態で電流監視を行なうと、適正な表示輝度制御ができないからである。
たとえば、反転駆動方法としては、たとえばフレームごとに極性反転を行なうフレーム反転駆動法(FRDM:Frame-Reversal Driving Method )、垂直走査線(ライン)ごとに極性反転を行なうライン反転駆動法(LRDM:Line-Reversal Driving Method)、画素ごとに極性反転を行なうドット反転駆動法(Dot-Reversal Driving Method )などがある。また、コモン電極電位の極性を反転すると信号電圧を半減することができる点に着目して、前記のライン反転駆動法やドット反転駆動法と併用されることもある。
ここで、画素セル30には保持容量36が設けられ、保持容量36に画素信号の情報を書き込むときにソースドライバ供給電源電流Isが多くなる。保持容量36に画素信号の情報を書き込むタイミングは前記の反転駆動方法と密接不可分であり、結果的に、ソースドライバ供給電源電流Isの供給電流レベルは反転駆動方法に依存することになる。
たとえば、図5に示すように、Vtimingのタイミングがフレーム(Flame )の周期タイミングであるとすると、単位処理期間を1フレームとして扱う。スイッチングパルスPsw(PWMドライバ116の出力パルス)におけるSWTR122がオンしているときのソースドライバ供給電源電流Isは液晶素子34を駆動するソース出力電圧Vsourceに応じて電流値が変化する。簡単に言うと、フレーム期間内では映像パターンによって基準レベルI_Lを一切超え無いフレームがあれば(F1,F2)、判定期間Tdet 以上に亘って基準レベルI_Lを超えるフレーム(F3,F4)が存在する。図示しないが、判定期間Tdet の設定によってはその判定期間Tdet 以上に亘って基準レベルI_Lを超えるのが1フレーム内で複数回起きる場合もあるし、判定期間Tdet 以上に亘って基準レベルI_Lを超えることはないが、判定期間Tdet よりも短い期間ではあるが幾度かは基準レベルI_Lを超える場合もある。
図5の第3フレームF3の一部について時間軸を拡大し、SWTR122のオン期間およびオフ期間も併せて、図5Aに示す。電流監視部140は、スイッチングパルスPswごとのソースドライバ供給電源電流Isが第1基準レベルI_L1 を超えると、その後も連続的に判定期間Tdet に亘ってソースドライバ供給電源電流Isが基準レベルI_Lを超えるか否かを監視する。1フレーム内でこの判定条件を1度でも満たしたとき先ず電流監視部140は過電流フラグIoverをアクティブにする。制御・統括部500は、電流監視部140からのフレームごとの過電流フラグIoverが所定のフレーム数に亘って連続的に過電流フラグIoverがアクティブな場合には、ソースドライバ部6の発熱上昇を考慮し、ソース電源電圧Vsdを低下させることで発熱上昇を抑える。
このとき、単にソース電源電圧Vsdを低下させたのでは、出力画像信号(ソース出力電圧Vsource)も相対的に低下してしまい、視聴輝度も低下してしまう。そこで、制御・統括部500は、ソース電源電圧Vsdを低下させるのに併せて、視聴輝度が一定に維持されるように、ソースドライバ部6へ供給される基準ガンマ電圧Vγや出力画像信号Vsoutを調整することで画素セル30に供給されるソース出力電圧Vsourceを調整し、また、バックライト部400によるバックライト輝度を調整する。このような制御を、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御と称する。以下、その制御手法の一例を説明する。
<輝度維持制御方法:第1実施形態>
図6は、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第1実施形態を説明する図である。第1実施形態の輝度維持制御方法は、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑えつつ、階調基準電圧生成部200によりγカーブを調整することで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。なお、理解を容易にするため、後述する他の実施形態も含めて、特段の断りのない限り、ソースドライバ供給電源電流Isの基準レベルI_Lが1つ(第1基準レベルI_L1 )であるものとして説明する。また、特段の断りのない限り、白黒(モノクロ)液晶表示パネルであるものとして説明する。
図6は、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第1実施形態を説明する図である。第1実施形態の輝度維持制御方法は、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑えつつ、階調基準電圧生成部200によりγカーブを調整することで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。なお、理解を容易にするため、後述する他の実施形態も含めて、特段の断りのない限り、ソースドライバ供給電源電流Isの基準レベルI_Lが1つ(第1基準レベルI_L1 )であるものとして説明する。また、特段の断りのない限り、白黒(モノクロ)液晶表示パネルであるものとして説明する。
たとえば、制御・統括部500は、ソースドライバ供給電源電流Isが数フレームに亘り第1基準レベルI_L1 を超える電流レベルである場合、ソース電圧用供給電源部100を制御することでソース電源電圧Vsdを低下させることにより直接的にソースドライバ供給電源電流Isを減少させ、ソースドライバの発熱上昇を抑える。ソース電源電圧Vsdはソースドライバ部6だけでなく階調基準電圧生成部200にも供給されており、ソース電源電圧Vsdを低下させると、階調基準電圧生成部200が生成する基準ガンマ電圧Vγのカーブ(たとえば入力階調レベル0〜255に対しての出力レベル変化を示すもの)が変化する。
具体的には、図6(1−1)に示すように、変更前のソース電源電圧VsdをVsd_0、第1基準レベルI_L1 に対応する変更後のソース電源電圧VsdをVsd_1とすると、入力階調レベル0〜255に対して0〜Vsd_0の範囲でγカーブ(階調カーブ)を設定していたものが、そのままでは変更前よりもの狭い0〜Vsd_1の範囲でγカーブを設定するようになり、その影響は主に入力階調レベルが大きな高輝度側に現われる。このため、入力階調レベルに対する視聴輝度レベルは図6(1−2)に示すように、中間階調レベル〜高階調レベルでは輝度レベル低下が起こる。
そこで、制御・統括部500は、図6(2)に示すように、制御信CN_2による階調基準電圧生成部200への指示により、階調基準電圧生成部200が生成するγカーブを視聴輝度変化を抑える方向に制御する。具体的には、0〜Vsd_1近傍の範囲までは出力レベルがソース電源電圧Vsdの変更前と概ね同じく維持されように調整後のγカーブを設定する。こうすることで、ソース電源電圧Vsdを低下させても、出力レベル(ソース出力電圧Vsource)がVsd_1近傍となるまでは、表示輝度は変更の前後で概ね変わらないようにできる。ただし、Vsd_1までのレベルを維持するγカーブの調整のみでは入力階調レベル0〜255に対して出力レベルをVsd_1〜Vsd_0の範囲にすることは不可能であり、Vsd_1まで完全に変更前と同じに維持すると入力階調レベルの大きな高輝度部分(たとえば階調レベル230以降)の階調変化を表すことができない。
そこで、階調基準電圧生成部200は、たとえば、図6(3)に示すように、変更前と同じ階調性を維持するのはVsd_1よりも少し手前のVsd_2(たとえば入力階調レベル210に対応する)までとし、Vsd_2〜Vsd_1間では入力階調レベル変化(階調レベル210〜255)に応じて出力レベル変化が得られるようにしておくとよい。
以上説明したように、第1実施形態の輝度維持制御方法によれば、ソースドライバ供給電源電流Isを検出することで、それをフィードバックして、ソース電圧用供給電源部100によるソース電源電圧Vsdの低下と、階調基準電圧生成部200による階調基準電圧の調整と言った、統合的な制御を行なうようにしたので、高輝度側を除いて、同一入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化を殆ど感じさせることなく、ソースドライバ部6の発熱を抑える方向にソース電源電圧Vsdを制御し、ソースドライバ部6の発熱抑制・低消費電力化が可能となる。これにより、液晶表示装置1の大型化に伴うソースドライバ発熱対策効果が得られる。
なお、前述の説明では、ソースドライバ供給電源電流Isの過電流の判定基準を第1基準レベルI_L1 のみとしていたが、基準レベルI_Lを複数段階で判定し(たとえば図示のように第2基準レベルI_L2 も使用する)、ソースドライバ供給電源電流Isがどの程度過剰であるかを細かく切り分け、切り分けた過電流レベルに応じて、ソース電源電圧Vsdの減少度合いを設定し、またそのソース電源電圧Vsdの低下に伴う視聴輝度低下を補うことで視聴輝度が概ね一定に維持されるように、基準ガンマ電圧Vγや出力画像信号Vsoutやバックライト輝度の調整度合いを連動させてもよい。
なお、前述の説明では、白黒(モノクロ)液晶表示パネルであるものとして説明したが、カラー液晶表示パネルとする場合には、たとえばR(赤),G(緑),B(青)の色分離フィルタ(その集合物をカラーフィルタと称する)が、色分離フィルタの各色の位置と画素セル30の位置を整合させて表示面側に配置される。ここで、液晶表示パネルにおけるソース出力電圧Vsourceとバックライト部400から発せられた照明光の透過率の関係に着目すると、液晶表示パネルから透過する光の量は画素セル30に印加されるソース出力電圧Vsourceによって制御される。カラー液晶表示パネルの場合には、R,G,B各色の透過率曲線にずれがある。この透過率曲線のずれを考慮した駆動を行なわないとホワイトバランスが崩れ色相むらが視認される。よって、カラー表示対応の場合において、ソースドライバ供給電源電流Isが過剰であるときにソース電源電圧Vsdを低減させたときには、R,G,B各色の透過率曲線のずれを考慮したソース出力電圧Vsourceの制御(色別の視聴輝度の制御)を行なうことで、ホワイトバランスが崩れないようにする点に留意するのがよい。
<輝度維持制御方法:第2実施形態>
図6Aは、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第2実施形態を説明する図である。第2実施形態の輝度維持制御方法は、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑えつつ、タイミングコントローラ部300(詳しくはレベル変換部310)により入力画像信号Vsin と出力画像信号Vsoutとの入出力関係を調整することで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。
図6Aは、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第2実施形態を説明する図である。第2実施形態の輝度維持制御方法は、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑えつつ、タイミングコントローラ部300(詳しくはレベル変換部310)により入力画像信号Vsin と出力画像信号Vsoutとの入出力関係を調整することで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。
たとえば、制御・統括部500は、ソースドライバ供給電源電流Isが数フレームに亘り第1基準レベルI_L1 1 を超える電流レベルである場合、ソース電圧用供給電源部100を制御することでソース電源電圧Vsdを低下させることにより直接的にソースドライバ供給電源電流Isを減少させ、ソースドライバの発熱上昇を抑える。このとき、第1実施形態で述べたように、階調基準電圧生成部200が生成する基準ガンマ電圧Vγのカーブが変化し、たとえば階調レベル230程度までしか表せないようになってしまう(図6A(1)を参照:図6(1−1)と同様のもの)。
そこで、制御・統括部500は、階調基準電圧生成部200に対してはγカーブの調整を指示せずに、図6A(2)に示すように、制御信CN_2によるレベル変換部310への指示により、レベル変換部310が生成する出力画像信号Vsoutと入力画像信号Vsin の入出力関係を制御する。具体的には、0〜Vsd_1近傍の範囲までは出力レベルがソース電源電圧Vsdの変更前と概ね同じく維持されように入力画像信号Vsin に対する出力画像信号Vsoutの対応関係を設定する。入力画像信号Vsin よりも出力画像信号Vsoutの方が大きくなるようにすることで、高輝度側の振幅範囲が狭くなっているγカーブに突き当てる入力階調レベルを予め大きくしておく。こうすることで、ソース電源電圧Vsdを低下させても、出力レベルがVsd_1近傍となるまでは、表示輝度は変更の前後で概ね変わらないようにできる。図6A(1)に示すγカーブと図6A(2)に示す入出力調整カーブの合成が入力画像信号Vsin に対する出力レベル(ソース出力電圧Vsource)となる。
ただし、Vsd_1までのレベルを維持する入力画像信号Vsin に対する出力画像信号Vsoutの対応関係の調整のみでは入力階調レベル0〜255に対して出力レベルをVsd_1〜Vsd_0の範囲にすることは不可能であり、Vsd_1まで完全に変更前と同じに維持すると入力階調レベルの大きな高輝度部分(たとえば入力階調レベル230〜255)の階調変化を表すことができない。
そこで、レベル変換部310は、たとえば、図6A(3)に示すように、変更前と同じ階調性を維持するのはVsd_1に対応する入力階調レベル(たとえば入力階調レベル230)よりも少し手前までとし、それ以降は、入力階調レベル変化(たとえば入力階調レベル210〜255)に応じて出力レベル変化が得られるようにしておく。図6A(1)に示すγカーブと図6(3)に示す入出力調整カーブの合成が入力画像信号Vsin に対する出力レベルとなり、概ね図6(3)に示すものと同じになる。
以上説明したように、第2実施形態の輝度維持制御方法によれば、ソースドライバ供給電源電流Isを検出することで、それをフィードバックして、ソース電圧用供給電源部100によるソース電源電圧Vsdの低下と、タイミングコントローラ部300(詳しくはレベル変換部310)による画像信号の入出力関係の調整と言った、統合的な制御を行なうようにしたので、第1実施形態と同様に、高輝度側を除いて、同一入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化をさほど感じさせることなく、ソースドライバ部6の発熱を抑える方向にソース電源電圧Vsdを制御し、ソースドライバ部6の発熱抑制・低消費電力化が可能となる。これにより、液晶表示装置1の大型化に伴うソースドライバ発熱対策効果が得られる。
<輝度維持制御方法:第3実施形態>
図6Bは、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第3実施形態を説明する図である。第3実施形態の輝度維持制御方法は、第1・第2実施形態と同様に、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑える点に特徴を有する。また、第3実施形態の輝度維持制御方法は、ソース電源電圧Vsdの低下で不足する視聴輝度について、バックライト輝度の調整で補うことで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。なお、バックライト輝度の制御に関しては、調光部422による調光制御を利用する。
図6Bは、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第3実施形態を説明する図である。第3実施形態の輝度維持制御方法は、第1・第2実施形態と同様に、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑える点に特徴を有する。また、第3実施形態の輝度維持制御方法は、ソース電源電圧Vsdの低下で不足する視聴輝度について、バックライト輝度の調整で補うことで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。なお、バックライト輝度の制御に関しては、調光部422による調光制御を利用する。
たとえば、制御・統括部500は、ソースドライバ供給電源電流Isが数フレームに亘り第1基準レベルI_L1 1 を超える電流レベルである場合、ソース電圧用供給電源部100を制御することでソース電源電圧Vsdを低下させることにより直接的にソースドライバ供給電源電流Isを減少させ、ソースドライバの発熱上昇を抑える。このとき、第1実施形態で述べたように、階調基準電圧生成部200が生成する基準ガンマ電圧Vγのカーブが変化し、たとえば階調レベル230程度までしか表せないようになってしまい(図6(1−1)を参照)、入力階調レベルに対する視聴輝度レベルは図6(1−2)に示すように、中間階調レベル〜高階調レベルではレベル低下が起こる。
そこで、制御・統括部500からの制御信CN_4によるバックライト部400(詳しくは調光部422)への指示により、バックライト部400(詳しくは冷陰極管410)が出力する発光輝度(バックライト輝度)が高くなるように制御する。このとき、図6B(1)に示すように、最高入力階調レベル(本例では255)の視聴輝度レベルが調整前と同じに維持されるようにするのではなく、好ましくは、図6B(2)に示すように、調整前のソース電源電圧Vsd_0と調整後のソース電源電圧Vsd_1の中間の視聴輝度レベルとなるようにする。最高入力階調レベルだけでなく、入力階調レベルが比較的高い範囲(つまり高輝度範囲)の視聴輝度レベル変化をできるだけ抑えるためである。こうすることで、高輝度側については、同一の入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化をさほど感じさせることなくソースドライバ供給電源電流Isを減少させソースドライバ発熱を抑制することができる。
以上説明したように、第3実施形態の輝度維持制御方法によれば、ソースドライバ供給電源電流Isを検出することで、それをフィードバックして、ソース電圧用供給電源部100によるソース電源電圧Vsdの低下と、バックライト部400(詳しくは調光部422)によるバックライト輝度調整と言った、統合的な制御を行なうようにしたので、同一入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化をさほど感じさせることなく、ソースドライバ部6の発熱を抑える方向にソース電源電圧Vsdを制御し、ソースドライバ部6の発熱抑制・低消費電力化が可能となる。
ただし、バックライト輝度の調整はいわゆるブライトネス調整と等価であり、単純にバックライト輝度を上昇させると、たとえ図6B(2)に示すように調整したとしても、低階調レベルや中間階調レベルの視聴輝度も上昇してしまうことには変わりがなく、上昇レベルを小さく抑えられるに過ぎない。後述する第4実施形態では、この観点からの対策も行なう。
<輝度維持制御方法:第4実施形態>
図6Cは、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第4実施形態を説明する図である。第4実施形態の輝度維持制御方法は、第1〜第3実施形態と同様に、ソースドライバ供給電源電流Isの第1基準レベルI_L1 が1つで、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑える点に特徴を有する。また、第4実施形態の輝度維持制御方法は、ソース電源電圧Vsdの低下に併せて、階調基準電圧生成部200によりγカーブを調整し、および/または、タイミングコントローラ部300(詳しくはレベル変換部310)により入力画像信号Vsin と出力画像信号Vsoutとの入出力関係を調整し、γカーブ調整や画像信号の入出力関係調整で不足する高輝度範囲についてバックライト輝度の調整で補うことで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。なお、バックライト輝度の制御に関しては、調光部422による調光制御を利用する。
図6Cは、ソース電源電圧Vsdの電力消費・発熱対策制御に伴う輝度維持制御方法の第4実施形態を説明する図である。第4実施形態の輝度維持制御方法は、第1〜第3実施形態と同様に、ソースドライバ供給電源電流Isの第1基準レベルI_L1 が1つで、過電流フラグIoverが所定フレーム期間に亘ってアクティブなときにソース電圧用供給電源部100によりソース電源電圧Vsdを低下させてソースドライバ部6の発熱上昇を抑える点に特徴を有する。また、第4実施形態の輝度維持制御方法は、ソース電源電圧Vsdの低下に併せて、階調基準電圧生成部200によりγカーブを調整し、および/または、タイミングコントローラ部300(詳しくはレベル変換部310)により入力画像信号Vsin と出力画像信号Vsoutとの入出力関係を調整し、γカーブ調整や画像信号の入出力関係調整で不足する高輝度範囲についてバックライト輝度の調整で補うことで表示輝度維持対策を行なう点に特徴を有する。なお、バックライト輝度の制御に関しては、調光部422による調光制御を利用する。
階調基準電圧生成部200によるγカーブ調整は第1実施形態と同様であり、レベル変換部310による画像信号の入出力関係調整は第2実施形態と同様である。何れも、好ましくは、変更前と同じ階調性を維持するのはVsd_1よりも少し手前のVsd_2(たとえば入力階調レベル200に対応する)までとし、Vsd_2〜Vsd_1間では入力階調レベル変化(階調レベル210〜255)に応じて出力レベル変化が得られるようにしておく。
そして、制御・統括部500からの制御信CN_4によるバックライト部400(詳しくは調光部422)への指示により、バックライト部400(詳しくは冷陰極管410)が出力する発光輝度(バックライト輝度)が高くなるように制御する。このとき、図6C(1)に示すように、最高入力階調レベル(本例では255)の視聴輝度レベルが調整前と同じに維持されるようにするのではなく、好ましくは、図6C(2)に示すように、調整前のソース電源電圧Vsd_0と調整後のソース電源電圧Vsd_1の中間の視聴輝度レベルとなるようにする。最高入力階調レベルだけでなく、入力階調レベルが比較的高い範囲(つまり高輝度範囲)の視聴輝度レベル変化をできるだけ抑えるためである。こうすることで、高輝度側については、同一の入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化をさほど感じさせることなくソースドライバ供給電源電流Isを減少させソースドライバ発熱を抑制することができる。
ただし、バックライト輝度の調整はいわゆるブライトネス調整と等価であり、単純にバックライト輝度を上昇させると、たとえ図6C(2)に示すように調整したとしても、低階調レベルや中間階調レベルの視聴輝度も上昇してしまうことには変わりがなく、上昇レベルを小さく抑えられるに過ぎない。なお、第4実施形態では、予めγカーブや画像信号の入出力関係の調整を行なっているので、図6C(1)は第3実施形態の図6B(1)と比べて、また、図6C(2)は第3実施形態の図6B(2)と比べて、バックライト輝度の上昇分は少なくて済み、黒浮き量を小さく抑えられる利点がある。
本実施形態では、さらに好ましい態様として、黒浮きの影響を一層緩和するべく、中間階調レベル〜高階調レベルの視聴輝度が調整の前後で変化しないように、バックライト輝度の上昇を加味して、階調基準電圧生成部200によりγカーブを微調整し、また、レベル変換部310により画像信号の入出力関係を微調整するのがよい。こうすることで、図6C(3)に示すように、低階調レベルについてはバックライト輝度の上昇分を完全には排除できないので視聴輝度変化が感じられるが(いわゆる黒浮きは避けられないが)、中間階調レベルや高階調レベルについては、γカーブや画像信号の入出力関係の微調整効果により、黒浮きを防止できるとともに、同一入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化を殆ど感じさせることなく、ソースドライバ部6の発熱を抑えることができる。
以上説明したように、第4実施形態の輝度維持制御方法によれば、ソースドライバ供給電源電流Isを検出することで、それをフィードバックして、ソース電圧用供給電源部100によるソース電源電圧Vsdの低下と、階調基準電圧生成部200によるγカーブ調整やタイミングコントローラ部300(詳しくはレベル変換部310)による画像信号の入出力関係の調整と、バックライト部400(詳しくは調光部422)によるバックライト輝度調整と言った、統合的な制御を行なうようにしたので、同一入力画像信号Vsin に対して視聴輝度レベル変化をさほど感じさせることなく、ソースドライバ部6の発熱を抑える方向にソース電源電圧Vsdを制御し、ソースドライバ部6の発熱抑制・低消費電力化が可能となる。第1・第2実施形態に比べると、高階調レベルでも視聴輝度レベル変化を感じさせない効果が得られる。
1…液晶表示装置、2…基板、3…画素アレイ部、6…ソースドライバ部、5…ゲートドライバ部、9…表示輝度制御部、12…垂直走査線、14…水平走査線、30…画素セル、32…液晶素子、100…ソース電圧用供給電源部、102…電源生成部、104…電流検出部、110…スイッチング駆動部、130…電流検出抵抗、140…電流監視部、150…判定部、200…階調基準電圧生成部、300…タイミングコントローラ部、310…レベル変換部、320…タイミングジェネレータ部、400…バックライト部、410…冷陰極管、420…バックライト駆動部、422…調光部、500…制御・統括部、502…カウンタ部
Claims (9)
- 複数の画素セルを具備し、入力画像信号に基づく画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部と、
前記表示パネルの各画素セルを垂直走査する垂直走査部と、
前記水平走査部に電源電圧を供給する電源部と、
前記水平走査部で消費される電源電流を監視する電流監視部を具備し、当該電流監視部が監視した電源電流が所定の判定レベルを上回るとき、前記電源部を制御して前記水平走査部に供給される電源電圧を低減させるとともに、前記水平走査部から前記画素セルに送出される映像信号が大きくなるように制御する表示輝度制御部と、
を備えた表示装置。 - 複数の画素セルを具備し、入力画像信号に基づく画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルを照明する照明部と、
前記表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部と、
前記表示パネルの各画素セルを垂直走査する垂直走査部と、
前記水平走査部に電源電圧を供給する電源部と、
前記水平走査部で消費される電源電流を監視する電流監視部を具備し、当該電流監視部が監視した電源電流が所定の判定レベルを上回るとき、前記電源部を制御して前記水平走査部に供給される電源電圧を低減させるとともに、前記水平走査部から前記画素セルに送出される映像信号を大きくする、もしくは、前記照明部が前記表示パネルを照明する照明光を上昇させるように制御する表示輝度制御部と、
を備えた表示装置。 - 前記表示輝度制御部は、前記電源電圧の低減によって発生し得る輝度低下を補正するように前記水平走査部から前記画素セルに送出される映像信号を大きくするように制御するとともに、当該映像信号を大きくする制御で不足する分を前記照明部が前記表示パネルを照明する照明光を上昇させることで補うように制御する
請求項1または2に記載の表示装置。 - 階調カーブを規定する基準階調電圧を生成して前記水平走査部に供給する階調基準電圧生成部と、
入力画像信号を出力画像信号に変換して前記水平走査部に供給するレベル変換部と、
をさらに具備し、
前記階調基準電圧生成部が前記基準階調電圧を調整することで、もしくは、前記レベル変換部が前記入力画像信号と前記出力画像信号の対応関係を調整することで、前記水平走査部から前記画素セルに送出される映像信号を大きくする
請求項1または2に記載の表示装置。 - 前記電流監視部は、前記画素セルへの信号書込みに関わる単位処理期間ごとに、前記電源電流が所定の判定レベルを上回るか否かを判定する
請求項1または2に記載の表示装置。 - 前記電流監視部は、前記画素セルへの信号書込みに関わる単位処理期間ごとに、前記電源電流が所定の判定レベルを所定期間に亘って連続して上回るか否かを判定する
請求項5に記載の表示装置。 - 前記電流監視部は、前記電流監視部が監視した電源電流が複数段階の各判定レベルの何れを上回るかを判定するものであり、
前記表示輝度制御部は、前記電流監視部による前記複数段階の各判定レベルの判定結果に基づき、前記電源部による前記電源電圧の低減の度合い、前記映像信号を大きくする度合い、前記照明光を上昇させる度合いを調整する
請求項1または2に記載の表示装置。 - 複数の画素セルを具備し入力画像信号に基づく画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部と、前記表示パネルの各画素セルを垂直走査する垂直走査部と、前記水平走査部に電源電圧を供給する電源部と、を備えた表示装置の表示品質の調整方法において、
前記水平走査部で消費される電源電流を監視し、当該監視した電源電流が所定の判定レベルを上回るとき、前記電源部を制御して前記水平走査部に供給される電源電圧を低減させるとともに、前記水平走査部から前記画素セルに送出される映像信号が大きくなるように制御する
表示装置の表示品質の調整方法。 - 複数の画素セルを具備し入力画像信号に基づく画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルを照明する照明部と、前記表示パネルの各画素セルに映像信号を送出する水平走査部と、前記表示パネルの各画素セルを垂直走査する垂直走査部と、前記水平走査部に電源電圧を供給する電源部と、を備えた表示装置の表示品質の調整方法において、
前記水平走査部で消費される電源電流を監視し、当該監視した電源電流が所定の判定レベルを上回るとき、前記電源部を制御して前記水平走査部に供給される電源電圧を低減させるとともに、前記水平走査部から前記画素セルに送出される映像信号が大きくなるように制御する、もしくは、前記照明部が前記表示パネルを照明する照明光を上昇させるように制御する
表示装置の表示品質の調整方法。
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