JP2009279594A - 伝熱板の製造方法及び伝熱板 - Google Patents

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Abstract


【課題】作業工程の少ない伝熱板の製造方法及び伝熱板を提供することを課題とする。
【解決手段】ベース部材2の表面側に開口する蓋溝6の底面に形成された凹溝8に、熱媒体用管16を挿入する熱媒体用管挿入工程と、蓋溝6に蓋部材10を挿入し、蓋溝6の底面に蓋部材10を当接させる蓋部材挿入工程と、蓋溝6の両側壁と蓋部材の両側面とがそれぞれ対向する一対の突合部V,Vに対して回転ツールを相対的に移動させて摩擦攪拌を行う接合工程と、を含み、前記回転ツールのショルダ部の外径は、蓋溝6の開口部の幅以上であり、前記接合工程では、熱媒体用管16が塑性変形しない状態で、前記回転ツールを一回移動させて一対の突合部V,Vに対して同時に摩擦攪拌を行うことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば熱交換器や加熱機器あるいは冷却機器などに用いられる伝熱板の製造方法及び伝熱板に関する。
熱交換、加熱あるいは冷却すべき対象物に接触し又は近接して配置される伝熱板は、その本体であるベース部材に例えば高温液や冷却水などの熱媒体を循環させる熱媒体用管を挿通させて形成されている。
図10は、従来の伝熱板を示した図であって、(a)は、斜視図、(b)は側面図である。従来の伝熱板100は、表面に開口する断面視矩形の蓋溝106と、蓋溝106の底面に開口する凹溝108を有するベース部材102と、凹溝108に挿入される熱媒体用管116と、蓋溝106に嵌合される蓋板110と、を備え、蓋溝106における両側壁105,105と蓋板110の両側面113,114とのそれぞれの突合せ面に沿って摩擦攪拌接合を施すことにより、塑性化領域W,Wが形成されている。
特開2004−314115号公報
しかしながら、従来の伝熱板100は、蓋溝106における両側壁105,105と蓋板110の両側面113,114とのそれぞれの突合せ面に対して少なくとも二条の摩擦攪拌を行うため、作業工程が多くなるという問題があった。
このような観点から、本発明は、作業工程の少ない伝熱板の製造方法及び伝熱板を提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明に係る伝熱板の製造方法は、ベース部材の表面側に開口する蓋溝の底面に形成された凹溝に、熱媒体用管を挿入する熱媒体用管挿入工程と、前記蓋溝に蓋部材を挿入し、前記蓋溝の底面に前記蓋部材を当接させる蓋部材挿入工程と、前記蓋溝の側壁と前記蓋部材の側面とが対向する突合部に対して回転ツールを相対的に移動させて摩擦攪拌を行う接合工程と、を含み、前記回転ツールのショルダ部の外径は、前記蓋溝の開口部の幅以上であり、前記接合工程では、前記熱媒体用管が塑性変形しない状態で、前記回転ツールを一回移動させて、前記蓋溝の一方の側壁と前記蓋部材の一方の側面との突合部、及び、前記蓋溝の他方の側壁と前記蓋部材の他方の側面との突合部に対して同時に摩擦攪拌を行うことを特徴とする。
かかる製造方法によれば、回転ツールのショルダ部の外径を蓋溝の開口部の幅以上に設定することで、一対の突合部に対して回転ツールを一度移動させるだけで摩擦攪拌を行うことができる。これにより、接合工程の作業工程を少なくすることができる。
また、前記凹溝の底部から前記蓋部材の下部までの距離は、前記熱媒体用管の鉛直方向高さよりも大きいことが好ましい。
かかる製造方法によれば、蓋部材と熱媒体用管とが離間しているため、摩擦攪拌の際に熱媒体用管の塑性変形を確実に防止することができる。
また、前記蓋部材の下部は、前記熱媒体用管の形状に沿って形成されており、前記熱媒体用管と接していることが好ましい。かかる接合方法によれば、熱媒体用管の周辺に形成される空洞を少なくすることができるため、伝熱板の熱伝導効率を高めることができる。
また、前記蓋部材挿入工程前に、前記凹溝と、前記熱媒体用管の周囲とで囲まれた空間に熱伝導性物質を充填する充填工程を含むことが好ましい。また、前記熱伝導性物質は、金属粉末、金属粉末ペースト又は金属シートであることが好ましい。また、前記熱伝導性物質は、低融点ろう材であることが好ましい。
かかる接合方法によれば、熱媒体用管の周辺に形成される空洞の発生を抑制することができるとともに、熱伝導性物質を介して効率よく熱を伝達させることができる。
また、前記回転ツールの撹拌ピンの最大径は、前記蓋溝の幅以上であることが好ましい。また、前記回転ツールの撹拌ピンの最小径は、前記蓋溝の幅以上であることが好ましい。
かかる接合方法によれば、蓋溝の開口部の幅よりも大きくなるように撹拌ピンの大きさを設定することで、一対の突合部に対して回転ツールを一度移動させるだけで確実に摩擦攪拌を行うことができる。
また、前記接合工程では、塑性流動化させる範囲(深さ)に制限はないが、蓋部材とベース部材をより強固に接合するためには、塑性化領域の最深部が、前記蓋部材の上部1/3の深さ位置に達することが好ましい。より好ましくは、塑性化領域の最深部が、前記蓋部材の上部1/2の深さ位置に達することが好ましい。より一層好ましくは、塑性化領域の最深部が、前記蓋部材の上部2/3の深さ位置に達することが好ましい。
また、前記接合工程後に、前記ベース部材の表面側に、前記蓋溝の幅よりも幅広に形成された上蓋溝の底面に上蓋部材を当接させる上蓋部材挿入工程と、前記上蓋溝の側壁と前記上蓋部材の側面との上側突合部に沿って回転ツールを相対的に移動させて摩擦攪拌を行う上蓋部材接合工程と、を含むことが好ましい。
かかる接合方法によれば、蓋部材の上にさらに上蓋部材を配置することにより、熱媒体用管をより深い位置に形成することができる。
また、本発明は、表面側に開口する蓋溝の底面に形成された凹溝を有するベース部材と、前記凹溝に挿入された熱媒体用管と、前記蓋溝に挿入された蓋部材と、を有し、回転ツールを用いて摩擦攪拌接合されるとともに前記熱媒体用管が塑性変形していない伝熱板であって、前記蓋溝の一方の側壁と前記蓋部材の一方の側面との突合部、及び、前記蓋溝の他方の側壁と前記蓋部材の他方の側面との突合部に対して形成された一条の塑性化領域の幅は、前記蓋溝の幅以上に形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、回転ツールのショルダ部の外径を蓋溝の開口部の幅以上に設定することで、一対の突合部に対して回転ツールを一度移動させるだけで摩擦攪拌を行うことができる。これにより、少ない作業工程で伝熱板を製造することができる。
また、前記ベース部材の表面側に、前記蓋溝よりも幅広に形成された上蓋溝を備えた前記ベース部材と、前記上蓋溝に挿入された上蓋部材と、を有し、前記上蓋溝の側壁と前記上蓋部材の側面との上側突合部に沿って摩擦攪拌が施されていることが好ましい。
かかる構成によれば、蓋部材の上にさらに上蓋部材を配置することにより、熱媒体用管をより深い位置に形成することができる。
本発明に係る伝熱板の製造方法によれば、少ない作業工程で伝熱板を製造することができる。
[第一実施形態]
本発明の最良の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、第一実施形態に係る伝熱板を示した斜視図である。図2の(a)は、第一実施形態に係る回転ツールの側面図及び伝熱板の分解側面図であり、(b)は、第一実施形態に係る伝熱板の模式配置図である。
第一実施形態に係る伝熱板1は、図1及び図2に示すように、表面3及び裏面4を有する厚板形状のベース部材2と、ベース部材2の表面3に開口した蓋溝6に配置される蓋部材10と、蓋溝6の底面6aに開口する凹溝8に挿入される熱媒体用管16とを主に備え、摩擦攪拌接合により形成された塑性化領域Wによって一体形成されている。ここで、「塑性化領域」とは、回転ツールの摩擦熱によって加熱されて現に塑性化している状態と、回転ツールが通り過ぎて常温に戻った状態の両方を含むこととする。
ベース部材2は、図2に示すように、熱媒体用管16に流れる熱媒体の熱を外部に伝達させる役割、あるいは、外部の熱を熱媒体用管16に流れる熱媒体に伝達させる役割を果たすものである。ベース部材2の表面3には、蓋溝6が凹設されており、蓋溝6の底面6aの中央には、蓋溝6よりも幅狭の凹溝8が凹設されている。蓋溝6は、蓋部材10が配置される部分であって、ベース部材2の長手方向に亘って連続して形成されている。蓋溝6は、断面視矩形を呈し、蓋溝6の底面6aから垂直に立ち上がる側壁5a,5bを備えている。
凹溝8は、熱媒体用管16が挿入される部分であって、ベース部材2の長手方向に亘って連続して形成されている。凹溝8は、上方が開口した断面視U字状の溝であって、下端には断面視半円形状を呈する底部7が形成されている。凹溝8の開口部分の幅Aは、熱媒体用管16の外径Bと略同等に形成されており、凹溝8の深さCは、熱媒体用管16の外径Bよりも大きく形成されている。また、蓋溝6の幅Eは、凹溝8の幅Aよりも大きく形成されており、蓋溝6の深さJは、後記する蓋部材10の厚さFと略同等に形成されている。なお、ベース部材2は、例えば、アルミニウム合金(JIS:A6061)で形成されている。
蓋部材10は、図1及び図2に示すように、ベース部材2と同種のアルミニウム合金からなり、ベース部材2の蓋溝6の断面と略同じ矩形断面を形成し、上面11、下面12、側面13a及び側面13bを有する。また、蓋部材10の厚さFは、蓋溝6の深さJと略同等に形成されており、蓋部材10の幅Gは、蓋溝6の幅Eと略同等に形成されている。
図2の(b)に示すように、蓋溝6に蓋部材10を挿入すると、蓋部材10の下面12(下部)が、蓋溝6の底面6aに当接する。蓋部材10の側面13a,13bは、蓋溝6の側壁5a,5bと面接触するか又は微細な隙間をあけて対向する。ここで、蓋部材10の一方の側面13aと蓋溝6の一方の側壁5aとの突合せ面を以下、突合部Vとする。また、蓋部材10の他方の側面13bと蓋溝6の他方の側壁5bとの突合せ面を以下、突合部Vとする。また、突合部V及び突合部Vを単に突合部Vともいう。
熱媒体用管16は、図2に示すように、断面視円形の中空部18を有する円筒管である。熱媒体用管16の外径Bは、凹溝8の幅Aと略同等に形成されており、図1に示すように、熱媒体用管16の下半部と凹溝8の底部7とが面接触する。
熱媒体用管16は、中空部18に例えば高温液、高温ガスなどの熱媒体を循環させて、ベース部材2及び蓋部材10に熱を伝達させる部材、あるいは中空部18に例えば冷却水、冷却ガスなどの熱媒体を循環させて、ベース部材2及び蓋部材10から熱を伝達される部材である。また、熱媒体用管16の中空部18に、例えばヒーターを通して、ヒーターから発生する熱をベース部材2及び蓋部材10に伝達させる部材として利用してもよい。
なお、第一実施形態においては、熱媒体用管16は、断面視円形としたが、断面視角形であってもよい。また、熱媒体用管16は、第一実施形態においては、銅管を用いたが、他の材料の管を用いてもよい。
また、第一実施形態においては、凹溝8の底部7と熱媒体用管16の下半部を面接触させ、かつ、熱媒体用管16の上端と蓋部材10の下面12とを離間させたが、これに限定されるものではない。例えば、凹溝8の深さCと外径Bとを、B≦C<1.2Bの範囲で形成してもよい。また、凹溝8の幅Aと熱媒体用管16の外径Bとを、B≦A<1.1Bの範囲で形成してもよい。
ここで、図2の(b)に示すように、蓋部材10の下面12は、蓋溝6の底面6aに当接するとともに、凹溝8の深さCは、熱媒体用管16の外径Bよりも大きく形成されている。したがって、ベース部材2の凹溝8に熱媒体用管16を挿入した後に、蓋溝6に蓋部材10を挿入すると、凹溝8と熱媒体用管16の外周と蓋部材10の下面12とで囲まれた空隙部Pが形成される。空隙部Pには、後記する熱伝導性物質が充填される。
塑性化領域Wは、図1に示すように、突合部V,Vに摩擦攪拌接合を施した際に、ベース部材2及び蓋部材10の一部が塑性流動して一体化された領域である。本実施形態では、塑性化領域Wの最大幅Wa(表面3における幅)は、蓋溝6の幅E(図2の(a)参照)よりも大きくなるように形成されている。
本実施形態では、塑性化領域Wの最深部が、蓋部材10の略中央に達するように設定したが、塑性化領域Wの大きさは、蓋部材10の大きさや後記する回転ツールの大きさに基づいて適宜設定すればよく、例えば、塑性化領域Wの最深部が、蓋部材10の上側約2/3〜1/3の位置に達するように設定すればよい。
次に、伝熱板1の製造方法について、図3を用いて説明する。図3は、第一実施形態に係る伝熱板の製造方法を示した側面図であって、(a)は、熱媒体用管を挿入した熱媒体用管挿入工程を示し、(b)は、蓋部材挿入工程を示し、(c)は、接合工程を示し、(d)は、完成図を示す。
第一実施形態に係る伝熱板の製造方法は、ベース部材2を形成する準備工程と、ベース部材2に形成された凹溝8に熱媒体用管16を挿入する熱媒体用管挿入工程と、凹溝8及び熱媒体用管16の上に熱伝導性物質25を充填する充填工程と、蓋溝6に蓋部材10を挿入する蓋部材挿入工程と、突合部Vに沿って接合用回転ツール20を移動させて摩擦攪拌接合を施す接合工程とを含むものである。
まず、接合工程の摩擦攪拌で用いる回転ツールについて図2の(a)を用いて説明する。本実施形態で用いる接合用回転ツール20は、例えば、工具鋼からなり、円柱形のショルダ部22と、その下面24の中心部から同心軸で垂下する撹拌ピン26とを有する。撹拌ピン26は、先端に向けて幅狭となるテーパ状を呈し、長さLで形成されている。なお、撹拌ピン26の周面には、その軸方向に沿って図示しない複数の小溝や径方向に沿ったネジ溝が形成されていてもよい。
本実施形態では、ショルダ部22の外径Xは、蓋溝6の幅E以上の大きさに形成されている。これにより、蓋部材10(蓋溝6)に沿って接合用回転ツール20を一回通り移動させることで、突合部V,Vに対して同時に摩擦攪拌を行うことができる。
なお、本実施形態では、接合用回転ツール20を前記したように設定したが、例えば、撹拌ピン26の基端部(最大外径X)を、蓋溝6の幅E以上に設定してもよい。また、例えば、撹拌ピン26の先端部(最小外径X)を、蓋溝6の幅E以上に設定してもよい。このように、幅Eに対して、接合用回転ツール20の大きさを大きく設定することで、突合部V,Vを一回の移動でより確実に摩擦攪拌を行うことができる。
(準備工程)
まず、図2の(a)を参照するように、例えばフラットエンドミル加工により、厚板部材に蓋溝6を形成する。そして、蓋溝6の底面6aに、例えばボールエンドミル加工により半円形断面を備えた凹溝8を形成する。これにより、蓋溝6と、蓋溝6の底面6aに開口された凹溝8を備えたベース部材2が形成される。凹溝8は、下半部に断面半円形の底部7を備えており、底部7の上端から一定の幅で上方に向けて開口されている。
なお、ベース部材2を本実施形態においては切削加工により形成したが、アルミニウム合金の押出形材を用いてもよい。
(熱媒体用管挿入工程)
次に、図3の(a)に示すように、凹溝8に熱媒体用管16を挿入する。熱媒体用管16の下半部は、凹溝8の下半分を形成する底部7と面接触する。
(充填工程)
次に、図3の(a)に示すように、凹溝8と熱媒体用管16によって囲まれた部分に熱伝導性物質25を充填する。充填工程では、熱伝導性物質25の上面と、蓋溝6の底面6aとが面一になるまで充填する。熱伝導性物質25は、空隙部P(図2の(b)参照)に充填されることで、空隙部Pを埋めて伝熱板1の熱伝導効率を高めるとともに、水密性及び気密性を高める役割を果たす。熱伝導性物質25は、本実施形態では、公知の金属粉末の低融点ろう材を用いる。なお、熱伝導性物質25は、伝熱板1の空隙部Pを埋めて、伝熱効率を高める材料であればよく金属粉末ペースト及び金属シートなどであってもよい。
(蓋部材挿入工程)
次に、図3の(b)に示すように、ベース部材2の蓋溝6内に、蓋部材10を挿入する。この際、蓋部材10の下面12が蓋溝6の底面6aに当接すると共に、蓋部材10の上面11が、ベース部材2の表面3と面一なる。また、蓋溝6の側壁5a,5bと蓋部材10の側面13a,13bによって突合部V,Vが形成される。
(接合工程)
次に、図3の(c)に示すように、突合部V(突合部V,V)に対して接合用回転ツール20を用いて摩擦攪拌を行う。即ち、接合用回転ツール20の中心と、蓋溝6の幅方向の中心とを合わせた後、接合用回転ツール20のショルダ部22の下面24をベース部材2の表面3に所定の深さで押し込み、突合部Vに沿って相対移動させる。
本実施形態では、接合用回転ツール20の回転数は、例えば50〜1500rpm、送り速度は、0.05〜2m/分であり、接合用回転ツール20の軸方向に加える押し込み力は、1kN〜20kNである。
図3の(d)に示すように、接合工程によってベース部材2の表面3に塑性化領域Wが形成される。塑性化領域Wの最深部は、本実施形態では、蓋部材10の略中央に達するように撹拌ピン26の長さ及び接合用回転ツール20の押込み量等を設定している。また、突合部V,Vにおける塑性化領域Wの深さWbは、蓋部材10の厚さの1/4程度となるように設定している。突合部V,Vにおける塑性化領域Wの深さWbを大きく設定することにより、ベース部材2と蓋部材10との接合力を高めることができる。
なお、塑性化領域Wの大きさ(深さ)、接合用回転ツール20の形状や回転数又は押込み量等はあくまで例示であって、限定されるものではなく、ベース部材2及び蓋部材10の材料等を加味して適宜設定すればよい。
以上のように本実施形態に係る伝熱板の製造方法によれば、接合用回転ツール20のショルダ部22の外径Xを、蓋溝6の幅Eよりも大きく設定しているため、蓋部材10の幅方向の中央に沿って接合用回転ツール20を一回移動させるだけで、突合部V,Vを同時に摩擦攪拌することができ、ベース部材2と蓋部材10とを摩擦攪拌によって一体化することができる。
また、蓋部材10の下面12が蓋溝6の底面6aに当接して熱媒体用管16と蓋部材10とが離間しているため、蓋部材10の上面11から接合用回転ツール20を押し込んでも熱媒体用管16が潰れることがない。これにより、熱媒体用管16の流路を確実に確保することができる。また、蓋溝6及び蓋部材10の上下方向の高さを大きくすることで、ベース部材2の深い位置に熱媒体用管16を配設することができる。
また、熱媒体用管16の周囲に形成された空隙部P(図2の(b)参照)に熱伝導性物質25を充填させることで、熱媒体からの熱を効率よく伝達することができる。また、伝熱板1の内部に形成される可能性のある空隙部Pを埋めることで、伝熱板1の気密性及び水密性を高めることができる。
なお、本実施形態では、熱媒体用管16と蓋部材10とを離間させた状態で接合工程を行ったが、これに限定されるものではなく、熱媒体用管16と蓋部材10とを接触させた状態で接合工程を行ってもよい。この場合は、熱媒体用管16が塑性変形しない程度に接合用回転ツール20の大きさや押込み量を設定すればよい。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る伝熱板の製造方法について説明する。
第二実施形態に係る伝熱板の製造方法は、図4に示すように、蓋部材30が断面視略T字状を呈することを特徴とする。なお、第一実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図4の(a)に示すように、ベース部材32の表面33には、蓋溝36が凹設されており、蓋溝36の底面36aの中央には、蓋溝36よりも幅狭の凹溝38が凹設されている。蓋溝36は、蓋部材30が配置される部分であって、ベース部材32の長手方向に亘って連続して形成されている。蓋溝36は、断面視矩形を呈し、蓋溝36の底面36aから垂直に立ち上がる側壁35a,35bを備えている。蓋溝36の幅eは、後記する蓋部材30の幅gと略同等に形成されており、蓋溝36の深さjは、蓋部材30の深さfと略同等に形成されている。
凹溝38は、熱媒体用管16及び蓋部材30が挿入される部分であって、ベース部材32の長手方向に亘って連続して形成されている。凹溝38は、上方が開口した断面視U字状の溝であって、下端には断面視半円形状を呈する底部37が形成されている。凹溝38の幅Aは、熱媒体用管16の外径Bと略同等に形成されている。
蓋部材30は、図4の(a)に示すように、ベース部材32の蓋溝36と、凹溝38に挿入される部材であって、幅広に形成された幅広部41と、幅広部41よりも幅狭に形成された幅狭部42とを有する。幅広部41は、上面43、下面44、側面43a,43bを有する。幅広部41の幅gは、蓋溝36の幅eと略同等に形成されており、厚さfは、蓋溝36の深さjと略同等に形成されている。
幅狭部42は、幅広部41の下面44の中央から下方に延設されている。幅狭部42の幅gは、凹溝38の幅Aと略同等に形成されている。
図4の(b)に示すように、蓋溝36に蓋部材30を挿入すると、蓋部材30の幅広部41の下面44が、蓋溝36の底面36aに当接する。幅広部41の側面43a,43bは、蓋溝36の側壁35a,35bと面接触するか又は微細な隙間をあけて対向する。ここで、蓋部材30の一方の側面43aと蓋溝36の一方の側壁35aとの突き合せ面を以下、突合部Vとする。また、蓋部材30の他方の側面43bと蓋溝36の他方の側壁35bとの突き合せ面を以下、突合部Vとする。また、突合部V及び突合部Vを単に突合部Vともいう。
また、蓋溝36に蓋部材30を挿入すると、蓋部材30の幅狭部42の両側面は、凹溝38の両側面と面接触するか又は微細な隙間をあけて対向する。幅狭部42の厚さfと熱媒体用管16の外径Bとの和は、凹溝38の深さcよりも小さく形成されている。言い換えると、図2の(b)に示すように、凹溝38の底部37から蓋部材30の幅狭部42の下面(下部)45までの距離は、熱媒体用管16の外径Bよりも大きい。したがって、図4の(b)に示すように、蓋溝36に蓋部材30を挿入すると、熱媒体用管16の上端は、幅狭部42の下面45と所定の間隔をあけて離間する。
これにより、ベース部材32の凹溝38に熱媒体用管16を挿入した後に、蓋溝36に蓋部材30を挿入すると、凹溝38と熱媒体用管16の外周と蓋部材30の下面45で形成された空隙部P1が形成される。空隙部P1には、熱伝導性物質が充填される。
次に、第二実施形態に係る伝熱板49の製造方法について、図5を用いて説明する。図5の(a)は、第二実施形態に係る接合工程を示した図であり、(b)は、第二実施形態に係る完成図を示す。
第二実施形態に係る伝熱板の製造方法は、ベース部材32を形成する準備工程と、ベース部材32に形成された凹溝38に熱媒体用管16を挿入する熱媒体用管挿入工程と、凹溝38及び熱媒体用管16の上に熱伝導性物質25を充填する充填工程と、蓋溝36に蓋部材30を挿入する蓋部材挿入工程と、突合部Vに沿って接合用回転ツール20を移動させて摩擦攪拌接合を施す接合工程とを含むものである。
なお、第二実施形態に係る伝熱板の製造方法の準備工程、熱媒体用管挿入工程は、第一実施形態と略同等であるため、説明を省略する。
(充填工程)
図5の(a)を参照するように、凹溝8と熱媒体用管16によって囲まれた部分に熱伝導性物質25を充填する。本実施形態では、熱媒体用管16、凹溝38及び蓋部材30の下面45で囲まれる部分に所定の厚さで熱伝導性物質25を充填する。
(蓋部材挿入工程)
蓋部材挿入工程では、図4を参照するように、ベース部材32の蓋溝36内に、蓋部材30を挿入する。この際、蓋部材30の幅広部41の下面44が、蓋溝36の底面36aに当接するとともに、幅広部41の上面43がベース部材32の表面3と面一になる。また、幅狭部42の下面45は、熱伝導性物質25に当接する。
(接合工程)
接合工程では、図5の(a)及び(b)に示すように、突合部V,Vに対して接合用回転ツール20を用いて摩擦攪拌を行う。即ち、接合用回転ツール20の中心と、蓋溝36の中心を合わせた後、接合用回転ツール20のショルダ部22の下面24をベース部材32の表面3に所定の深さで押し込み、突合部Vに沿って相対移動させる。
以上説明した本実施形態に係る伝熱板の製造方法によれば、接合用回転ツール20のショルダ部22の外径Xを、蓋溝36の幅eよりも大きく設定しているため、蓋部材30の幅方向の中央に沿って接合用回転ツール20を一回移動させるだけで、突合部V,Vを同時に摩擦攪拌することができ、ベース部材32と蓋部材30とを摩擦攪拌によって一体化することができる。即ち、接合工程によって形成される、塑性化領域Wの最大幅は、蓋溝36の幅eよりも大きく形成される。
また、蓋部材30の幅広部41の下面44が、蓋溝36の底面36aに当接して幅狭部42の下面45と熱媒体用管16とが離間しているため、蓋部材30の上面43から接合用回転ツール20を押し込んでも熱媒体用管16が潰れることがない。これにより、熱媒体用管16の流路を確実に確保することができる。また、蓋部材30の幅狭部42及び凹溝38の長さ(深さ)を長く設定することで、熱媒体用管16を深い位置に配設することができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る伝熱板の製造方法について説明する。
第三実施形態に係る伝熱板の製造方法は、図6の(a)に示すように、蓋部材50の下部が熱媒体用管16の形状に沿って形成されている点で第一実施形態と相違する。なお、第一実施形態と重複する部分については説明を省略する。
第三実施形態に係る蓋部材50は、図6の(a)に示すように、ベース部材2の蓋溝6と、凹溝8の一部に挿入される部材であって、幅広に形成された幅広部51と、幅広部51よりも幅狭に形成された幅狭部52とを有する。幅広部51は、上面53、下面55、側面54a,54bを有する。幅広部51の幅Gは、蓋溝6の幅Eと略同等に形成されており、厚さFは、蓋溝6の深さJと略同等に形成されている。幅狭部52は、幅広部51の下面55の中央から下方に延設されている。幅狭部52の下部には、熱媒体用管16の外径Bと同じ曲率を備えた曲部56が形成されている。幅狭部52の幅G1は、凹溝8の幅Aと略同等に形成されている。
図6の(b)に示すように、蓋溝6に蓋部材50を挿入すると、蓋部材50の幅広部51の下面55が蓋溝6の底面6aに当接するとともに、幅狭部52の曲部56が熱媒体用管16と当接する。即ち、図2の(b)に示すように、蓋部材10の下面12が平坦であると、空隙部Pが形成されるが、第三実施形態のように蓋部材10の下端が熱媒体用管16の外径Bに倣って形成されることで、熱媒体用管16の周囲を密閉することができる。
なお、第三実施形態に係る伝熱板の製造方法は、充填工程を含まないことを除いては、第一実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
第三実施形態に係る伝熱板の製造方法によれば、図7に示すように、蓋部材50の幅広部51の下面55が蓋溝6の底面6aに当接するため、蓋部材50の上面53から接合用回転ツール20を押し込んで摩擦攪拌を行ったとしても熱媒体用管16が潰れることがない。また、蓋部材50の下部が熱媒体用管16の外周の形状に沿って形成されているため、空隙の発生を防止することができる。これにより、伝熱板61の熱伝導効率を高めることができる。
なお、本実施形態では、幅狭部52の下部の断面形状は熱媒体用管16の外周の形状に倣って円弧に形成されているが、熱媒体用管の断面形状が他の形状である場合には、その形状に倣って幅狭部52の形状を形成すればよい。
[第四実施形態]
次に、第四実施形態に係る伝熱板について説明する。図8は、第四実施形態に係る伝熱板を示した分解側面図である。図9は、第四実施形態に係る伝熱板を示した側面図である。
図8に示す第四実施形態に係る伝熱板81は、第一実施形態に係る伝熱板1(図1参照)と略同等の構造を内包し、蓋部材10の表面側にさらに上蓋部材70を配置して、摩擦攪拌接合を施して接合した点で第一実施形態と相違する。
なお、前記した伝熱板1と同等の構造を以下、下蓋部Mともいう。また、第一実施形態に係る伝熱板1と重複する部材については、同等の符号を付し、重複する説明は省略する。
伝熱板81は、図8及び図9に示すように、ベース部材62と、凹溝8に挿入された熱媒体用管16と、蓋部材10と、蓋部材10の表面側に配置された上蓋部材70とを有し、塑性化領域W、塑性化領域W,Wで摩擦攪拌接合により一体化されている。
ベース部材62は、図8及び図9に示すように、例えばアルミニウム合金からなり、ベース部材62の表面63に、長手方向に亘って形成された上蓋溝64と、上蓋溝64の底面66に長手方向に亘って連続して形成された蓋溝6と、蓋溝6の底面に長手方向に亘って形成された凹溝8とを有する。上蓋溝64は、断面視矩形を呈し、底面66から垂直に立ち上がる側壁65a,65bを備えている。上蓋溝64の幅は、蓋溝6の幅よりも大きく形成されている。
図8に示すように、ベース部材62の下部に形成された凹溝8には、熱媒体用管16が挿入されており、蓋部材10によって閉塞され、摩擦攪拌接合により塑性化領域Wで接合されている。即ち、ベース部材62の内部に形成された下蓋部Mは、第一実施形態に係る伝熱板1と略同等に形成されている。
なお、上蓋溝64の底面66には、摩擦攪拌接合を行ったことにより、段差(溝)やバリが発生している可能性がある。したがって、例えば塑性化領域Wの表面を基準に、上蓋溝64の底面66に面削加工を施して平滑に形成することが好ましい。これにより、上蓋部材70の下面72と、面削後の上蓋溝64の底面66とを隙間なく配置することができる。
上蓋部材70は、図8及び図9に示すように、例えば、アルミニウム合金からなり、上蓋溝64の断面と略同じ矩形断面を形成し、下面72から垂直に形成された側面73a及び側面73bとを有する。上蓋部材70は、上蓋溝64に挿入される。即ち、上蓋部材70の側面73a,73bは、上蓋溝64の側壁65a,65bと面接触されるか又は微細な隙間をあけて配置されている。ここで、一方の側面73aと一方の側壁65aとの突合せ面を以下、上側突合部Vとする。また、他方の側面73bと他方の側壁65bとの突合せ面を以下、上側突合部Vとする。上側突合部V,Vは、摩擦攪拌接合により、塑性化領域W,Wで一体化されている。
伝熱板81の製造方法は、伝熱板1と同等の製造方法により、ベース部材62の下部に下蓋部Mを形成した後、上蓋溝64の底面66を面削する面削工程と、上蓋部材70を配置する上蓋部材挿入工程と、上側突合部V,Vに沿って摩擦攪拌接合を施す上蓋部材接合工程を含むものである。
(面削工程)
面削工程では、上蓋溝64の底面66に形成された段差(溝)やバリを切削除去して、底面66を平滑にする。
(上蓋部材挿入工程)
上蓋部材挿入工程では、面削工程をした後、上蓋溝64の底面に上蓋部材70を配置する。面削工程を行ったことにより、上蓋部材70の下面72と、上蓋溝64の底面とを隙間なく配置することができる。
(上蓋部材接合工程)
上蓋部材接合工程は、上側突合部V,Vに沿って接合用回転ツール(図示省略)を移動させて摩擦攪拌接合を施す。上蓋部材接合工程における接合用回転ツールの押し込み量は、当該接合用回転ツールの撹拌ピンの長さ及び上蓋部材70の厚さF’を考慮して適宜設定すればよい。なお、上蓋部材接合工程では、第一実施形態で使用する接合用回転ツール20を用いてもよい。
実施形態に係る伝熱板81によれば、下蓋部Mの上方にさらに上蓋部材70を配置して、摩擦攪拌接合を施すことにより、より深い位置に熱媒体用管16を配置させることができる。
なお、第四実施形態においては、上蓋部材70の両側面を摩擦攪拌して二条の塑性化領域W,Wが形成されるようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、上蓋溝64の溝幅を、接合用回転ツール20(図4の(a)参照)のショルダ部22の外径Xよりも小さく形成して、接合用回転ツール20を用いて上蓋部材70を一条の摩擦攪拌で行ってもよい。これにより、接合工程を削減することができる。
第一実施形態に係る伝熱板を示した斜視図である。 (a)は、第一実施形態に係る回転ツールの側面図及び伝熱板の分解側面図であり、(b)は、第一実施形態に係る伝熱板の模式配置図である。 第一実施形態に係る伝熱板の製造方法を示した側面図であって、(a)は、熱媒体用管を挿入した熱媒体用管挿入工程を示し、(b)は、蓋部材挿入工程を示し、(c)は、接合工程を示し、(d)は、完成図を示す。 (a)は、第二実施形態に係る回転ツールの側面図及び伝熱板の分解側面図であり、(b)は、第二実施形態に係る伝熱板の模式配置図である。 第二実施形態に係る伝熱板の製造方法を示した側面図であって、(a)は、接合工程を示し、(b)は、完成図を示す。 (a)は、第三実施形態に係る回転ツールの側面図及び伝熱板の分解側面図であり、(b)は、第三実施形態に係る伝熱板の模式配置図である。 第三実施形態に係る伝熱板を示した側面図である。 第四実施形態に係る伝熱板の分解側面図である。 第四実施形態に係る伝熱板を示した側面図である。 従来の伝熱板を示した図であって、(a)は、斜視図、(b)は側面図である。
符号の説明
1 伝熱板
2 ベース部材
5a 側壁
5b 側壁
6 蓋溝
6a 底面
8 凹溝
10 蓋部材
13a 側面
13b 側面
16 熱媒体用管
20 接合用回転ツール
V 突合部
W 塑性化領域

Claims (14)

  1. ベース部材の表面側に開口する蓋溝の底面に形成された凹溝に、熱媒体用管を挿入する熱媒体用管挿入工程と、
    前記蓋溝に蓋部材を挿入し、前記蓋溝の底面に前記蓋部材を当接させる蓋部材挿入工程と、
    前記蓋溝の側壁と前記蓋部材の側面とが対向する突合部に対して回転ツールを相対的に移動させて摩擦攪拌を行う接合工程と、を含み、
    前記回転ツールのショルダ部の外径は、前記蓋溝の開口部の幅以上であり、
    前記接合工程では、前記熱媒体用管が塑性変形しない状態で、前記回転ツールを一回移動させて、前記蓋溝の一方の側壁と前記蓋部材の一方の側面との突合部、及び、前記蓋溝の他方の側壁と前記蓋部材の他方の側面との突合部に対して同時に摩擦攪拌を行うことを特徴とする伝熱板の製造方法。
  2. 前記凹溝の底部から前記蓋部材の下部までの距離は、前記熱媒体用管の鉛直方向高さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の伝熱板の製造方法。
  3. 前記蓋部材の下部は、前記熱媒体用管の形状に沿って形成されており、前記熱媒体用管と接していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の伝熱板の製造方法。
  4. 前記蓋部材挿入工程前に、前記凹溝と、前記熱媒体用管の周囲とで囲まれた空間に熱伝導性物質を充填する充填工程を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の伝熱板の製造方法。
  5. 前記熱伝導性物質は、金属粉末、金属粉末ペースト又は金属シートであることを特徴とする請求項4に記載の伝熱板の製造方法。
  6. 前記熱伝導性物質は、低融点ろう材であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の伝熱板の製造方法。
  7. 前記回転ツールの撹拌ピンの最大径は、前記蓋溝の幅以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の伝熱板の製造方法。
  8. 前記回転ツールの撹拌ピンの最小径は、前記蓋溝の幅以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の伝熱板の製造方法。
  9. 前記接合工程では、摩擦攪拌によって形成される塑性化領域の最深部が、前記蓋部材の上部2/3の深さ位置に達することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の伝熱板の製造方法。
  10. 前記接合工程では、摩擦攪拌によって形成される塑性化領域の最深部が、前記蓋部材の上部1/2の深さ位置に達することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の伝熱板の製造方法。
  11. 前記接合工程では、摩擦攪拌によって形成される塑性化領域の最深部が、前記蓋部材の上部1/3の深さ位置に達することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の伝熱板の製造方法。
  12. 前記接合工程後に、
    前記ベース部材の表面側に、前記蓋溝の幅よりも幅広に形成された上蓋溝の底面に上蓋部材を当接させる上蓋部材挿入工程と、
    前記上蓋溝の側壁と前記上蓋部材の側面との上側突合部に沿って回転ツールを相対的に移動させて摩擦攪拌を行う上蓋部材接合工程と、を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の伝熱板の製造方法。
  13. 表面側に開口する蓋溝の底面に形成された凹溝を有するベース部材と、
    前記凹溝に挿入された熱媒体用管と、
    前記蓋溝に挿入された蓋部材と、を有し、回転ツールを用いて摩擦攪拌接合されるとともに前記熱媒体用管が塑性変形していない伝熱板であって、
    前記蓋溝の一方の側壁と前記蓋部材の一方の側面との突合部、及び、前記蓋溝の他方の側壁と前記蓋部材の他方の側面との突合部に対して形成された一条の塑性化領域の幅は、前記蓋溝の幅以上に形成されていることを特徴とする伝熱板。
  14. 前記ベース部材の表面側に、前記蓋溝よりも幅広に形成された上蓋溝を備えた前記ベース部材と、前記上蓋溝に挿入された上蓋部材と、を有し、
    前記上蓋溝の側壁と前記上蓋部材の側面との上側突合部に沿って摩擦攪拌が施されていることを特徴とする請求項13に記載の伝熱板。
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