JP2009279162A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却手段を備えた遊技機において、その冷却手段による消費電力を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
【解決手段】パチンコ機には表示制御装置が設けられている。その表示制御装置におけるCPUや画像処理装置による制御によって図柄の変動表示が実行される場合や大当たり状態に移行している場合における各種演出が実行される。各種演出が実行される場合にCPUや画像処理装置において多用な処理が行われることにより、CPUや画像処理装置の発熱量が大きくなる。CPUや画像処理装置の発熱量が大きい場合に、パチンコ機の内部に設けられた冷却ファンがCPUや画像処理装置を冷却するよう制御される。
【選択図】 図25

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、電気機器として表示画面を有する図柄表示装置を備えたものがある。例えば、パチンコ機における表示画面上では、遊技領域に備えられた作動口を遊技球が通過することを条件として図柄を変動表示し遊技の興趣を高める演出を行う、又は、所定条件成立時に特定図柄を停止表示し、大当たり等の遊技者に有利な特別遊技状態の教示を行うものがある。遊技の興趣を高める演出として、例えば、大当たりと密接に関連し、表示画面にキャラクタ等の表示を行うリーチ演出が行われるものが考えられる。このようなリーチ演出はパチンコ機に設けられた制御装置によって表示制御される。また、近年、上記演出の多様化を図るために、上記図柄表示装置の他にパチンコ機に装飾体が設けられており、その装飾体が可動することによって演出が行われる場合がある(例えば特許文献1参照)。
また、演出の多様化が進んでおり、制御装置の制御基板には、処理速度の速いCPU等、高性能な電子部品が搭載されるようになってきている。電子部品として例えば、上記図柄表示装置における制御基板にCPU以外に画像処理装置(VDP)が搭載され、その画像処理装置によって多彩な表示演出が行われるものが考えられる。
特開2006−158832号公報
しかしながら、上記演出の多様化により遊技にかかる処理が複雑化し、制御装置にかかる処理負荷が大きくなる場合がある。制御装置にかかる処理負荷が大きくなると、制御装置に設けられた電子部品が発熱し、制御装置が誤作動をしてしまう場合がある。制御装置に設けられた電子部品が発熱することによる制御装置の誤作動を防ぐために、冷却用の冷却手段としてファン等をパチンコ機に設けることが望まれるが、冷却用のファン等を設けることによって、パチンコ機が消費する電力が多大なものとなってしまうおそれがあると考えられる。
なお、以上の問題は、パチンコ機以外の遊技機にも該当する問題であり、パチンコ機以外の遊技機として例えば、スロットマシンやスロットマシンとパチンコ機とを融合したものが考えられる。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、冷却手段を備えた遊技機において、その冷却手段による消費電力を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明では、電気機器と、前記電気機器の動作を制御する上で用いられる機器制御用手段と、前記機器制御用手段を冷却する冷却手段と、前記電気機器の制御状態に応じて冷却の度合いを変化させるべく前記冷却手段を制御する冷却制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記電気機器の制御状態として、通常制御状態と前記通常状態よりも処理負荷が大きい負荷制御状態とが設定されており、さらに、前記冷却手段の作動状態として、第1作動状態と前記第1作動状態よりも前記冷却手段の出力が大きい第2作動状態とが設定されており、前記冷却制御手段は、前記通常制御状態である場合に前記冷却手段を前記第1作動状態に制御するとともに、前記負荷制御状態となった場合に前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記負荷制御状態として、少なくとも2種以上の処理負荷が異なる制御状態が設定されており、前記2種以上の負荷制御状態にそれぞれ対応して予め定められた冷却期間を記憶する冷却期間記憶手段を備え、前記冷却期間記憶手段は、前記処理負荷が異なる制御状態のうち処理負荷が大きい制御状態の方が期間が長くなるよう前記冷却期間を記憶しており、前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間に亘り、前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記冷却手段が前記機器制御用手段を冷却している期間を計測する期間計測手段と、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御されている期間において前記負荷制御状態となった場合、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御される期間を、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間分延長するよう前記冷却期間計測手段を制御する冷却期間制御手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を実行する抽選手段と、前記抽選手段による特別抽選に当選したことに基づいて、前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、を備えた遊技機において、前記特別遊技状態における処理が前記負荷制御状態として設定されているものであり、前記期間計測手段は、前記特別遊技状態が終了した場合に、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御されている期間の計測を開始することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項2乃至5のいずれか1に記載の発明において、前記電気機器は、演出を実行する演出実行装置であり、演出として処理負荷がかかる複数種の処理負荷演出を記憶する演出記憶手段と、前記処理負荷演出を実行するか否かを演出抽選する演出抽選手段と、前記演出抽選手段による前記演出抽選に当選した場合に、前記処理負荷演出を実行するよう前記演出実行装置を制御する演出制御手段と、を備え、前記冷却制御手段は、前記処理負荷演出が前記演出実行手段にて実行される場合に、前記第2作動状態に前記冷却手段を制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項1乃至6のいずれか1に記載の発明において、前記冷却制御手段は、前記機器制御用手段を冷却しない場合でもあっても、常に前記冷却手段を停止させることなく駆動し続けることを特徴とする。
本発明によれば、冷却手段を備えた遊技機において、その冷却手段による消費電力を抑制することが可能となる。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図、図3はパチンコ機10の背面図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部12とを有する。外枠11は木製又は合成樹脂製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより遊技ホールに設置される。
遊技機主部12は、ベース体としての本体枠13と、その本体枠13の前方に配置される前扉枠14と、本体枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機主部12のうち本体枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として本体枠13が前方へ回動可能とされている。
本体枠13には、前扉枠14と裏パックユニット15とがそれぞれ回動可能に支持されている。前扉枠14は、正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として本体枠13に対して前方へ回動可能とされている。また、裏パックユニット15は、正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として本体枠13に対して後方へ回動可能とされている。
前扉枠14は、本体枠13の前面側全体を覆うようにして設けられている。前扉枠14には、後述する遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部21が形成されている。窓部21は略楕円形状をなし、透明性を有するガラス22が嵌め込まれている。窓部21の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部23が設けられている。環状電飾部23では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部23の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部24が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部25が設けられている。また、左右の賞球ランプ部25に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部26が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出することで上下2段に膨出部31,32(上側膨出部31、下側膨出部32)が設けられている。上側膨出部31には上方に開口した上皿33が設けられ、下側膨出部32には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射装置側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル36が設けられている。遊技球発射ハンドル36が操作されることにより、後述する遊技球発射装置から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、後述する払出装置により払い出される遊技球を上皿33と下皿34とに振り分けて流通させる通路形成ユニット37が取り付けられている。その他、前扉枠14の背面にはその回動先端側に、本体枠13に対する施錠機構を構成する鉤金具38が上下方向に複数設けられている。
本体枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース40を主体として構成されており、その回動先端側には、前扉枠14に設けられた鉤金具38を挿入するための挿入孔42が複数設けられている。鉤金具38が挿入孔42に挿入されることで、図示しない施錠装置が係止状態となり、前扉枠14が本体枠13に対して開放不能に施錠される。樹脂ベース40の右下隅部には、施錠装置の解錠操作を行うためのシリンダ錠43が設置されており、シリンダ錠43の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと本体枠13に対する前扉枠14の施錠が解かれるようになっている。なお、シリンダ錠43の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する本体枠13の施錠が解かれるようになっている。
樹脂ベース40の中央部には略楕円形状の窓孔44が形成されている。樹脂ベース40には、窓孔44の下方に遊技球発射装置45が取り付けられている。遊技球発射装置45は、例えばソレノイド駆動式の発射機構を有しており、ソレノイドへの電気信号の入力により出力軸が伸縮方向に移動し、発射レール上の遊技球が遊技領域に向けて順次打ち出される。
また、樹脂ベース40には遊技盤51が着脱可能に取り付けられている。遊技盤51は合板よりなり、遊技盤51の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース40の窓孔44を通じて本体枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、パチンコ機10の前方側における遊技盤51の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤51には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口52,可変入賞装置53,作動口54,スルーゲート55及び可変表示ユニット56等がそれぞれ設けられている。一般入賞口52、可変入賞装置53及び作動口54に遊技球が入ると、それが図示しない検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤51の最下部にはアウト口57が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口57を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤51には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘58が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示ユニット56には、作動口54への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示部61が設けられている。また、可変表示ユニット56には、図柄表示部61を囲むようにしてセンターフレーム62が配設されている。センターフレーム62の上部には、第1特定ランプ部63及び第2特定ランプ部64が設けられている。また、センターフレーム62の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部65,66が設けられている。下側の保留ランプ部65は、図柄表示部61及び第1特定ランプ部63に対応しており、遊技球が作動口54を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部65の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部66は、第2特定ランプ部64に対応しており、遊技球がスルーゲート55を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部66の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1特定ランプ部63では、作動口54への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には大当たりが発生する。また、第2特定ランプ部64では、遊技球のスルーゲート55の通過をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には作動口54に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となる。
可変入賞装置53は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切替えられるようになっている。可変入賞装置53の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤51には、内レール部67と外レール部68とが取り付けられており、これら各レール部67,68により誘導レールが構成され、遊技球発射装置45から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。
次に、遊技盤51の背面における構成を図5を用いて説明する。
遊技盤51に取り付けられる可変表示ユニット56には、音声ランプ制御装置70がその背後に設けられているとともに表示制御装置が搭載された制御ユニット71が取り付けられている。音声ランプ制御装置70は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。
また、遊技盤51の背面において、可変表示ユニット56や音声ランプ制御装置70の下方には主制御装置72が搭載されている。主制御装置72は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。
次に、パチンコ機10の背面構成を図3を用いて説明する。
図3において、裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により成形されてなる裏パック81を備えている。裏パック81は、樹脂ベース40とほぼ同じ外寸法を有しかつ略中央部に矩形状の開口部82aを有するベース部82と、パチンコ機10後方に突出するようにしてベース部82の開口部82aに設けられる保護カバー部83とを有する。保護カバー部83は左右側面及び上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された略直方体形状をなし、少なくとも可変表示ユニット56を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部82には、その右上部に外部端子板84が設けられている。外部端子板84には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。
ベース部82には、保護カバー部83を迂回するようにして払出機構部が配設されている。すなわち、裏パック81の最上部には上方に開口したタンク86が設けられており、タンク86には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク86の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール87が連結され、タンクレール87の下流側には上下方向に延びるケースレール88が連結されている。ケースレール88の最下流部には払出装置89が設けられている。払出装置89より払い出された遊技球は、払出装置89の下流側に設けられた払出通路や遊技球分配部を経由して上皿33や下皿34に供給される。
ベース部82において開口部82aの下方には、払出制御装置91と電源・発射制御装置92とが搭載されている。これら各制御装置91,92は、払出制御装置91がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。払出制御装置91は、払出装置を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。電源・発射制御装置92は、電源・発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル36の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。
可変表示ユニット56には、図柄表示部61の表示画面上においてその一部に重なるようにして可動体としての左右一対の扉体100,101が設けられている。この扉体100,101の構成を図6〜図8を用いて詳しく説明する。図6の(a)は可変表示ユニット56を前方より見た正面図、(b)は可変表示ユニットの液晶表示装置を取り外した状態で可変表示ユニット56を裏側から見た背面図である。図7は、扉体100,101の駆動機構の構成を説明するための図面である。図8は、扉体100,101の作動状態を説明するための説明図である。なお、以下の可変表示ユニット56に関する説明では、パチンコ機10の正面から見て、すなわち図6(a)の状態で左右各方向を記載することとし、左側の扉体100を「左扉100」、右側の扉体101を「右扉101」と称する。
図6(a)に示すように、左扉100及び右扉101は何れも同じ大きさの略矩形状の板状をなし、図柄表示部61においてその左上隅部に左扉100が設けられ、同右上隅部に右扉101が設けられている。これら左扉100及び右扉101は、各扉100,101とほぼ同じ大きさの間隔を隔てて離間されている。図柄表示部61を縦横に各々3区分して全体で9分割した時、左扉100及び右扉101は概ね前記9分割したうちの1領域分の大きさを有する。つまりこのとき、図柄表示部61に重なるようにして左扉100及び右扉101が配設されることで、図柄表示部61の約1/9×2の領域が隠されるようになっている。
左扉100及び右扉101の駆動機構を図6(b)及び図7を用いて説明する。なお、図7は、基本的に図6(b)のA−A線断面を示すが、説明の便宜上、図柄表示部61を取り囲む周囲壁103を取り除いた状態で示している。左扉100は閉状態で、右扉101は開状態で示している。図7では、図柄表示部61を構成する図柄表示装置104は遊技盤51後方に装着されており、図柄表示部61の後方には、制御ユニット71が取り付けられている。
右扉100は、その基端部(図6(b)では左端部)に設けられた軸部115aにおいて支軸116により回動可能に支持されている。また、右扉101には軸部115aより延びるアーム部115bが設けられ、そのアーム部115bの先端部がリンク117aに連結されている。リンク117aの先端部は、別のリンク117bを介してソレノイド118の出力軸119に連結されている。右扉101の軸部115a、アーム部115b、リンク117a,117bらは周囲壁103に沿ってその外方に設けられており、結果としてこれらが図柄表示部61を囲むようにして配置される。このとき、ソレノイド118の出力軸119はバネ120の付勢力によって伸長状態とされ、かかる状態では右扉101が表示部に対面した状態、すなわち当該図柄表示部61の一部を隠すような状態で保持される。
左扉100側でも右扉101側と同様の構成を有している。すなわち、左扉100は、その基端部(図6(b)では右端部)に設けられた軸部125aにおいて支軸126により回動可能に支持されている。また、左扉100には軸部125aより延びるアーム部125bが設けられ、そのアーム部125bの先端部がリンク127aに連結されている。リンク127aの先端部は、別のリンク127bを介してソレノイド128の出力軸129に連結されている。左扉100の軸部125a、アーム部125b、リンク127a,127bらは周囲壁103に沿ってその外方に設けられており、結果としてこれらが図柄表示部61を囲むようにして配置される。このとき、ソレノイド128の出力軸129はバネ130の付勢力によって伸長状態とされ、かかる状態では左扉100が図柄表示部61に対面した状態、すなわち図柄表示部61の一部を隠すような状態で保持される。
前記構成の右扉101及び左扉100では、図7に示すように、例えば左扉100側のソレノイド118が通電されることにより、バネ120の付勢力に抗して出力軸119が縮み、それに伴いリンク117a,117bが揺動する。そして、左扉100が軸部115aを中心に回動することで、図柄表示部61に対して直立した状態に移行する(図示の開状態)。勿論、右扉101の動作についても同様である。なお、図柄表示装置104の図柄表示部61とパチンコ機10前面のガラス131との間には十分な間隔が確保されている。故に、各扉100,101が動作する際、何ら支障なく前方側への回動動作を行わせることができるようになっている。
図6(b)に示すように、右扉101及び左扉100の駆動機構の間には中継基板140が設けられている。各扉100,101のソレノイド118,128に対しては中継基板140を介して駆動信号が出力され、その駆動信号に従って各ソレノイド118,128が通電される。このとき、右扉101及び左扉100は各々独立して開閉駆動されるようになっている。
右扉101及び左扉100がそれぞれに閉状態から開状態に移行することにより、図柄表示部61において表示形態(画像表示領域の大きさ及び形状)が変更される。図7には、図柄表示部61における表示形態例を示す。
図8において、(a)は右扉101及び左扉100がともに閉状態にある場合の表示形態を図示している。この状態では、図柄表示部61の右上隅部及び左上隅部が右扉101及び左扉100により隠され、図柄表示部61の上部領域では右扉101及び左扉100に挟まれた中央部分のみが露出されるようになっている。このとき、図柄表示部61の全画面領域のうち約2/9の領域が右扉101及び左扉100により隠される。
(b)は右扉101が開き、左扉100が閉じた状態での表示形態を図示している。この状態では、図柄表示部61の左上隅部が左扉100により隠され、図柄表示部61の上部領域では右側2/3の部分が露出されるようになっている。また、(c)は右扉101が閉じ、左扉100が開いた状態での表示形態を図示している。この状態では、図柄表示部61の右上隅部が右扉101により隠され、図柄表示部61の上部領域では左側2/3の部分が露出されるようになっている。(b),(c)の状態では、図柄表示部61の全画面領域のうち約1/9の領域が右扉101又は左扉100のいずれかにより隠される。
さらに、(d)は右扉101及び左扉100が共に開いた状態での表示形態を図示している。この状態では、図柄表示部61が隠されることが無いため画像表示領域が最大となり、全画面領域を使った表示が可能となる。
上記の通り図柄表示部61は、右扉101及び左扉100の開閉の状態に応じてその表示形態が変更されるが、いずれの表示形態においても図柄表示部61の縦方向及び横方向の最長部分の表示領域が残るようになっている。図8で説明すれば、(a)に示すように、右扉101及び左扉100に挟まれた中央部分が隠されることなく表示領域として残るようになっている。この場合、図柄表示部61に重なって右扉101及び左扉100が設けられても、図柄表示部61が縮小されたという印象は比較的少ない。従って、図柄表示部61を有効に用いつつ好適な表示演出が可能となる。
次に、可変表示ユニット56の後方に取り付けられた制御ユニット71の構成について図9〜11を用いて説明する。図9は制御ユニット71の背面図であり、図10は制御ユニット71の分解斜視図であり、図11は図9におけるB−B線断面図である。なお、図11では、音声ランプ制御装置70については図示していない。
制御ユニット71には表示制御装置110が設けられており、表示制御装置110は各種電子部品が実装された表示制御基板151を備えている。
表示制御基板151は、制御を司るCPU152、画像処理を司るVDP153、コネクタ等などの各種素子を備えている。当該各種素子は全て同一の板面上に搭載されており、その逆側の板面にて半田付けされている。つまり、表示制御基板151は、一方の板面が素子搭載面155となっており、他方の板面が半田面156となっている。なお、半田面156とは、素子搭載面155に搭載される各種素子の半田付け部分が設けられる面であるが、当該半田面156に対して回路パターンが形成されていてもよい。
表示制御基板151における素子搭載面155側にカバー160が設けられており、表示制御基板151における半田面156側にはベースプレート161が設けられている。カバー160は、ベースプレート161側が開放された箱状となっている。そして、カバー160とベースプレート161とによって形成される内部空間に表示制御基板151が収容されている。これにより、カバー160とベースプレート161とによって収容ボックスが形成されることとなる。これら表示制御基板151、カバー160、ベースプレート161によって表示制御装置110が構成されている。なお、ベースプレート161が可変表示ユニット56に取り付けられている。
カバー160は、表示制御基板151における素子搭載面155に対向して略平坦に形成された長方形状の天板部164と、天板部164の周縁部に沿って形成された側壁部165と、から形成されている。
天板部164には、素子搭載面155に搭載されたコネクタ154が挿通される開口部166が設けられている。そして、開口部166を介して露出されたコネクタ154に対してハーネス等の抜き差しが可能となっている。コネクタ154を介して表示制御基板151に音声ランプ制御装置70からコマンドが出力され、表示制御装置110が図柄表示装置104を制御することとなる(配線は図示しない)。
カバー160における側壁部165には、通気用の側壁側通気孔167が設けられている。側壁側通気孔167は側壁部165に複数設けられている(上下左右の側壁部165にそれぞれ複数箇所設けられている)。カバー160には、CPU152及びVDP153の後方に位置するようにして、かつ天板部164から突出してファンダクト部170が設けられている。ファンダクト部170の頂部には、ダクト側通気孔171が設けられている。なお、表示制御基板151は、素子搭載面155と天板部164との間、及び、表示制御基板151における半田面156とベースプレート161との間にそれぞれ所定の隙間が確保されるように取り付けられている。そして、ファンダクト部170と重ならないようにしてカバー160における天板部164に音声ランプ制御装置70が取り付けられている。
表示制御基板151上において、発熱量の多い集積回路であるCPU152及びVDP153を覆うようにして、CPU152及びVDP153から発せられる熱を放熱する放熱手段としてのヒートシンク175が設けられている。ヒートシンク175は、熱伝導率のよいアルミニウム合金により略平板状に形成されている。ヒートシンク175には、段差部176が設けられている。段差部176は、CPU152とVDP153とにそれぞれ当接して設けられている。すなわち、段差部176におけるCPU152及びVDP153と対向する面は、それらと面接触している。これにより、CPU152とVDP153とから発せられた熱は、ヒートシンク175に伝導され、ヒートシンク175から放熱される。よって、CPU152及びVDP153が冷却される。ヒートシンク175は、薄板状に形成されており、表示制御基板151に取り付ける場合に、その配置を容易に行うことができる。
ヒートシンク175及び段差部176を介してCPU152と対向するようにして冷却手段としての冷却ファン180が設けられている。冷却ファン180には、冷却ファン180を保護するファンカバー181が取り付けられている。冷却ファン180は、ファンカバー181が取り付けられた状態にてファンダクト部170に嵌め込まれることによって固定される。冷却ファン180は、表示制御装置110(表示制御基板151)によって制御され、さらに、表示制御装置110から電力が供給されている。
また、本実施の形態では、CPU152及びVDP153には、非伝導性で伝熱性のよいシリコンゴム板185が設けられている。そして、ヒートシンク175における段差部176は、シリコンゴム板185に当接している。このシリコンゴム板185は、熱伝導率の高い成分を含むとともに弾性を有する薄いゴム板である。シリコンゴム板185が弾性を有していることにより、CPU152及びVDP153と、ヒートシンク175の段差部176とは隙間なく密着される。なお、CPU152及びVDP153に貼り付けられるとともに段差部176と接する部材は、シリコンゴムに限定されるものではなく、シリコングラスや伝熱性テープ等を用いてもよい。すなわち、非導電性の伝熱性緩衝体であればよい。
そして、冷却ファン180が回転すると、ヒートシンク175に対して送風が実行されることとなる。冷却ファン180が送風を実行する場合、その冷却ファン180が回転することにより、ダクト側通気孔171から外気が取り込まれ、その外気がヒートシンク175に対して送風される。そして、外気が取り込まれることにより、表示制御装置110内の空気が側壁側通気孔167から排出される。すなわち、ダクト側通気孔171が表示制御装置110における吸気口として機能し、側壁側通気孔167が表示制御装置110における排気口として機能する。ダクト側通気孔171から側壁側通気孔167へと空気が流れることにより、表示制御装置110内にて熱せられた空気を表示制御装置110外部へと良好に排出できる。よって、冷却ファン180の回転により、表示制御装置110内部に外気が取り込まれることにより、ヒートシンク175を冷却することができる。
なお、側壁側通気孔167からダクト側通気孔171へと空気が流れるようにしてもよい。この場合、例えば、冷却ファン180の回転方向を上記記載の場合と反対方向にすればよい。
ヒートシンク175は上述したようにCPU152及びVDP153の熱を伝導しているため、冷却ファン180によってヒートシンク175を介してCPU152及びVDP153を冷却することが可能となる。また、側壁部165における側壁側通気孔167が冷却ファン180より高い位置にも設けられているため(例えば、冷却ファン180の上方に設けられた側壁部における側壁側通気孔167)、基板ボックス内で温められた空気を効率よく外部に排気することができる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図12のブロック図に基づいて説明する。なお、図12では、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置72には、停電監視回路190とCPU191とが設けられている。CPU191には、当該CPU191により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路とが内蔵されている。
一方、主制御装置72におけるCPU191の出力側には、払出制御装置91のCPU192と音声ランプ制御装置70のCPU193とが接続されている。主制御装置72におけるCPU191は、払出制御装置91のCPU192に対して賞球コマンド等の各種コマンドを出力する一方、音声ランプ制御装置70のCPU193に対して演出コマンド等の各種コマンドを出力する。また、主制御装置72のCPU191には停電監視回路190を介して電源・発射制御装置92から電力が供給される。停電監視回路190は、CPU191に対して正常な電力量が供給されているか否かを監視している。
払出制御装置91は、払出装置89による賞球や貸し球の払出制御を行うものである。払出制御装置91におけるCPU192は、そのCPU192により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMと、ワークメモリ等として使用されるRAMとを備えている。
電源・発射制御装置92は発射制御部を備えおり、発射制御部は遊技者による遊技球発射ハンドル36の操作に従って遊技球発射装置45の発射制御を担うものであり、遊技球発射装置45は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置70におけるCPU193は、各種ランプ部23〜25やスピーカ部26、及び表示制御装置110を制御するものである。音声ランプ制御装置70におけるCPU193は、そのCPU193により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMと、ワークメモリ等として使用されるRAMとを備えている。
音声ランプ制御装置70におけるCPU193の入力側には主制御装置72におけるCPU191が接続されている。そして、CPU193は、主制御装置72側から入力した各種コマンドに基づいて各種ランプ部23〜25やスピーカ部26、及び表示制御装置110を制御する。
ここで、表示制御装置110における電気的構成を図13を用いて説明する。
音声ランプ制御装置70から出力されるコマンドは、表示制御装置110(表示制御基板151)に設けられた入力ポート200に入力される。入力ポート200を介して表示制御装置110におけるCPU152にコマンドが入力される。CPU152には制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM201と、ワークメモリ等として使用されるRAM202とが設けられており、入力したコマンドをもとに処理が実行される。ここで、上述した各扉100,101及び冷却ファン180の駆動制御を行うか否かが決定され、各扉100,101、冷却ファン180の駆動を実行する場合には、表示制御装置110に設けられた駆動用ドライバ203を介して出力ポート204からコマンドが出力されることに基づいて各扉100,101、冷却ファン180が駆動されることとなる。さらに、このRAM202には冷却タイマカウンタ202aが設けられており、この冷却タイマカウンタ202aはCPU152及びVDP153の冷却を実行する場合に使用される。
また、表示制御装置110におけるCPU152は、表示制御装置110に設けられたVDP153にコマンドを出力する。VDP153は、図柄表示装置104の制御を実行するものであり、演出に使用する画像データ等を記憶した画像用ROM205と、ワークメモリ等として使用される画像用RAM206と、を備えている。VDP153から出力されたコマンドが出力ポート204を介して図柄表示装置104に出力されたことに基づいて図柄表示装置104に画像が表示されることとなる。
表示制御装置110におけるCPU152は、VDP153及び各扉100,101の制御にかかる演算処理を実行するため、その演算処理の実行に伴い発熱する。また、VDP153及び各扉100,101の両方の演算処理を実行する場合、CPU152が一層発熱し易くなる。また、本実施形態では、図柄表示装置104として液晶表示装置を用いている。近年、液晶表示装置の大型化や、表示する画像を鮮明に表示するため単位面積あたりの画素数の増加が図られている。このため、図柄表示装置104の制御を実行する場合にVDP153にかかる処理負荷が大きくなり、図柄表示装置104の制御に伴いVDP153が発熱する。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置72内のCPU191は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選等を行うこととしており、具体的には、図14に示すように、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置104にて図柄の変動表示が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置104の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とを用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。主制御装置72におけるRAMには、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、作動口54への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されるとともに通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口54に入賞したタイミングでRAMの保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、通常状態と高確率状態とで2種類設定されており、通常時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「337,673」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は10で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりが終了した場合に高確率状態に移行する特定大当たりであるか、大当たりが終了した場合に通常状態に移行する非特定大当たりであるかを決定するものである。本実施の形態では、0〜49のカウンタ値が用意されており、すなわち、大当たり図柄カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口54に入賞したタイミングでRAMの保留球格納エリアに格納される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり299)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチが発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0が前後外れリーチに該当し、C3=1〜25が前後外れ以外リーチに該当し、C3=26〜299が完全外れに該当する。なお、リーチの抽選は、図柄表示装置104の抽選確率の状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口54に入賞したタイミングでRAMの保留球格納エリアに格納される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間が決定される。また、変動種別カウンタCS1は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、後述する変動パターン決定処理に際して変動種別カウンタCS1のバッファ値が取得され、変動種別カウンタCS1の値と上記カウンタC1〜C3との値の組合せによって図柄の変動表示が開始されてからその変動表示が終了するまでの期間が決定されている。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,の大きさは何れも異なる数とし、いかなる場合にも同期しない数としておくのが望ましい。
次いで、主制御装置72内のCPU191により実行される各制御処理を図15〜図22のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU191の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図15は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置72のCPU191により例えば2msec毎に実行される。
図15において、ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置72に接続されている各種スイッチ(但し、後述するRAM消去スイッチを除く)の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAMの該当するバッファ領域に格納する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,49,299)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAMの該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS104では、作動口54への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図16のフローチャートにより説明すると、ステップS201では、遊技球が作動口54に入賞(始動入賞)したか否かを作動口スイッチの検出情報により判別する。遊技球が作動口54に入賞したと判別されると、続くステップS202では、作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。作動口54への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS203に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。続くステップS204では、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAMの保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、始動入賞処理の後、CPU191は本タイマ割込み処理を一旦終了する。
なお、遊技球が作動口54に入賞(始動入賞)した場合、それに伴い図柄表示装置104による図柄の変動表示が開始されることとなるが、始動入賞後、図柄が変動し図柄停止に至るまでには所定時間(例えば5秒)が経過していなければならないという制約がある。そこで、上記始動入賞処理では、始動入賞が確認された場合、各カウンタ値の格納処理(ステップS204)の後に、始動入賞後の経過時間を計るためのタイマをセットすることとしている。具体的には、上記始動入賞処理は2msec周期で実行されるため、例えば5秒の経過時間を計測するにはタイマに数値「2500」をセットし、始動入賞処理の都度、タイマ値を1ずつ減算する。このタイマ値は、その時々の各カウンタC1〜C3の値とともに、RAMの保留球格納エリアに格納され管理される。
図17は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置72のCPU191により停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に実行される。このNMI割込みにより、電源遮断時の主制御装置72の状態がRAMのバックアップエリアに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路190から主制御装置72内のCPU191のNMI端子に出力され、CPU191は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。図17のNMI割込み処理プログラムは、主制御装置72のROMに記憶されている。停電信号SG1が出力された後所定時間は、主制御装置72の処理が実行可能となるように電源・発射制御装置92から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
NMI割込み処理において、ステップS301では使用レジスタをRAMのバックアップエリアに退避し、続くステップS302ではスタックポインタの値を同バックアップエリアに記憶する。さらに、ステップS303では電源遮断の発生情報をバックアップエリアに設定し、ステップS304では電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。ステップS305ではRAM判定値を算出し、バックアップエリアに保存する。RAM判定値は、例えば、RAMの作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS306では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置91でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源遮断時の払出制御装置91の状態がRAMのバックアップエリアに記憶される。停電信号SG1が出力された後所定時間は、払出制御装置91の処理が実行可能となるように電源・発射制御装置92から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路190から払出制御装置91内のCPU192のNMI端子に出力され、CPU192は実行中の制御を中断して図17のNMI割込み処理を開始する。その内容はステップS304の電源遮断通知コマンドの送信を行わない点を除き上記説明と同様である。
図18は、主制御装置72内のCPU191により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
メイン処理において、ステップS401では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定するとともに、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置70、払出制御装置91等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。ステップS402では、払出制御装置91に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS403では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU192内のRAMに関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS404では電源・発射制御装置92に設けたRAM消去スイッチが押されているか否かを判別し、続くステップS405ではRAMのバックアップエリアに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS406ではRAM判定値を算出し、続くステップS407では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAMの作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAMの所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチが押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS414〜S416)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAMの初期化処理(ステップS414〜S416)に移行する。つまり、ステップS414ではRAMの使用領域を0にクリアし、続くステップS415ではRAMの初期化処理を実行する。また、ステップS416では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、電源遮断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS408では電源遮断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS409では電源遮断の発生情報をクリアする。ステップS410ではサブ側の制御装置を電源遮断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信し、ステップS411では使用レジスタをRAMのバックアップエリアから復帰させる。また、ステップS412,S413では、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させた後、電源遮断前の番地へ戻る。
次に、通常処理の流れを図19のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S506の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS501では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置91に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。賞球払出コマンドが主制御装置72から出力されたことに基づいて払出制御装置91は払出装置89を制御し、遊技球の払出が実行される。また、特定又は非特定大当たりに当選しているか否かの抽選結果、変動パターンコマンド等を音声ランプ制御装置70に対して送信する。さらに、音声ランプ制御装置70から表示制御装置110に対して、特定又は非特定大当たりに当選しているか否かの抽選結果、変動パターンコマンド等が送信されることによって図柄表示部61における図柄の変動表示が実行される。さらに、大当たり状態への移行に際しては状態移行コマンドを、可変入賞装置53の開閉に際しては開放コマンドや閉鎖コマンドを音声ランプ制御装置70に対して送信する。
次に、ステップS502では、変動種別カウンタCS1の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1を1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAMの該当するバッファ領域に格納する。続くステップS503では、払出制御装置91より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS504では、第1特定ランプ部63に表示される色の切り替えを行うための第1特定ランプ部制御処理を実行する。この第1特定ランプ部制御処理では、大当たり判定や図柄表示装置104による図柄の変動表示の設定、第1特定ランプ部63に配設されたLEDのスイッチのオンオフ制御などを行う。但し、第1特定ランプ部制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS505では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が大当たり状態や高確率状態に移行する。
ステップS506では、第2特定ランプ部64に表示される色の切り替え処理を行うための第2特定ランプ部制御処理を実行する。簡単に説明すると、第2特定ランプ部制御処理では、遊技球がスルーゲート55を通過したことを条件に、その都度の対応した乱数カウンタの値を取得するとともに第2特定ランプ部64に表示される色の切り替え処理を開始する。そして、取得した乱数カウンタの値により抽選を行い、当選であった場合には所定時間経過後に赤色を停止表示させるとともに、作動口54に付随する電動役物を所定時間開放する。
その後、ステップS507では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(ステップS508,S509)。つまり、ステップS508では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAMの該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS509では、変動種別カウンタCS1の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1を1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198)に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAMの該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS501〜S506の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
次に、前記ステップS504の第1特定ランプ部制御処理を図20のフローチャートを参照して説明する。
第1特定ランプ部制御処理において、ステップS601では、今現在の遊技状態が大当たり状態であるか否かを判別し、大当たり状態である場合にはそのまま本処理を終了する。大当たり状態でない場合には、ステップS602にて第1特定ランプ部63が切り替え表示中であるか否かを判別する。第1特定ランプ部63が切り替え表示中でない場合にはステップS603に進み、作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。そして、作動保留球数Nが0である場合には、そのまま本処理を終了する。
作動保留球数N>0であれば、ステップS604に進む。ステップS604では、作動保留球数Nを1減算する。ステップS605では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS606では、第1特定ランプ部63に表示される色の切り替えを開始する切り替え開始処理を実行する。具体的には、表示される色の切り替え時期を判断するためのタイマをリセットし、さらに第1特定ランプ部63に配設されたLEDのスイッチを全てオフ制御した上で、赤色光源のスイッチをオン制御する。これにより、第1特定ランプ部63には、赤色が表示される。ちなみに、大当たり状態の終了後以外であれば、切り替え表示開始前は青色光源のスイッチがオンとなっており、大当たり状態の終了後であれば、赤色光源又は緑色光源のスイッチがオンとなっている。そして、特定大当たりに移行することに当選している場合には、LEDの最終停止色が赤になるよう制御され、非特定大当たりに移行することに当選している場合には、LEDの最終停止色が緑になるよう制御される。また、いずれの大当たりに移行することにも当選していない場合には、LEDの最終停止色が青になるよう制御される。
その後、ステップS607では、図柄表示部61による図柄の変動表示が実行される期間を決定するための変動パターンコマンド決定処理を実行する。
この変動パターンコマンド決定処理にて図柄の変動表示が開始されてからその図柄の変動表示が終了するまでの期間が決定される。パチンコ機10では、図柄の変動表示が開始されてから終了するまでを1遊技回としており、変動パターンコマンド決定処理では、1遊技回の期間を決定しているともいえる。なお、変動パターンコマンドは、その遊技回にて参照された各カウンタC1〜C3及び変動種別カウンタCS1から決定されるものであり、この変動パターン決定処理にて決定された期間に亘りステップS606における切り替え処理が実行されることとなる。なお、各カウンタC1〜C3、変動種別カウンタCS1の値と変動パターンとの関係は、図示しないテーブルにより予め規定されている。この変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置70に出力され、当該コマンドが音声ランプ制御装置70から表示制御装置110に出力されることによって表示制御装置110は1遊技回の期間を把握することができる。例えば、変動種別カウンタCS1の値がスーパーリーチを実行するものであった場合、変動パターンコマンド決定処理にてスーパーリーチを実行することが可能な期間が選択される。ここで決定された変動パターンコマンドは上述した通常処理におけるステップS501の外部出力処理にて音声ランプ制御装置70に出力される。この際、変動パターンコマンドに合わせて、大当たり乱数カウンタC1,大当たり種別カウンタC2の値に基づいた抽選結果を種別コマンドとして出力する。これにより、音声ランプ制御装置70では、大当たり抽選に当選したか否かを認識できるとともに、大当たり抽選に当選していた場合にその当選結果が特定大当たりであるか非特定大当たりであるかを認識できる。
一方、ステップS602がYESの場合、すなわち第1特定ランプ部63が切り替え表示中である場合にはステップS608に進み、先の変動パターン決定処理(ステップS607)にて決定された期間を経過したか否かを判別する。切り替え表示時間を経過していないと判別した場合には、ステップS609にて表示色切り替え処理を実行する。この表示色切り替え処理により、各光源のスイッチがオンオフ制御され、第1特定ランプ部63に表示される色が切り替えられる。
ステップS607にて決定された期間が経過したとステップS608において判定した場合には、ステップS610において切り替え終了処理を実行する。この切り替え終了処理は、最終表示させる色の光源をオン制御するための処理である。具体的には、まず現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御する。その後、先の変動開始処理においてセットした表示フラグを確認し、表示フラグと対応する光源のスイッチをオン制御する。すなわち、特定大当たりの場合には赤色光源のスイッチをオン制御し、非特定大当たりの場合には緑色光源のスイッチをオン制御し、外れの場合には青色光源のスイッチをオン制御する。これにより、大当たりの抽選結果に応じた表示色が第1特定ランプ部63に最終表示されることとなる。なお、ここで設定された表示色は、次回の切り替え開始処理まで維持される。この切り替え終了処理を行った後、S611では切り替え表示時間が経過したことを示す変動終了コマンドを設定し、本処理を終了する。
次に、前記ステップS505の遊技状態移行処理を図21のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS701では、現在の遊技状態が大当たり状態か否かを判別する。大当たり状態でない場合にはステップS702に進み、大当たり図柄の組み合わせが最終停止表示される大当たり変動が終了したか否かを判別する。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、変動パターン決定処理にて決定された期間の経過とに基づいて判別する。大当たり変動が終了していない場合にはそのまま本処理を終了し、大当たり変動が終了した場合には、ステップS703〜ステップS706に示す大当たり状態開始処理を行う。大当たり状態開始処理では、ステップS703において、RAMに設けられたラウンドカウンタRCに15をセットする。ラウンドカウンタRCは、可変入賞装置53が開放された回数をカウントするためのカウンタである。また、ステップS703では可変入賞装置53を開閉させる開閉タイミングを計るためのタイマに5000(すなわち10秒)をセットし、さらにRAMに設けられた大当たりフラグ格納エリアに大当たりフラグをセットする。
続く、ステップS704にて特定大当たりか否かを判定する。この判定には大当たり種別カウンタC2を用いる。特定大当たりであった場合には、ステップS705に進み、RAMに設けられた特定フラグ格納エリアに特定フラグをセットする。
ステップS704にて特定大当たりではないと判定された場合、又はステップS705にて特定フラグをセットした場合、ステップS706に進み、状態移行コマンドを設定して本処理を終了する。ここで、状態移行コマンドとは表示制御装置110に対して送信されるものである。表示制御装置110は、当該コマンドを受信することにより、大当たり状態に移行したことを認識するとともに、大当たり状態に移行したことを示すオープニング動画を図柄表示装置104に表示させるべく表示制御を開始する。なお、セットされたタイマ値は、タイマ割込み処理の都度、すなわち2msec周期で1ずつ減算される。
一方、ステップS701において遊技状態が大当たり状態である場合には、ステップS707に進み、可変入賞装置53を開放又は閉鎖するための可変入賞装置開閉処理を行う。
可変入賞装置開閉処理では、図22のフローチャートに示す通り、先ずステップS801にて可変入賞装置53を開放中であるか否かを判定する。可変入賞装置53を開放中でない場合には、ステップS802にてラウンドカウンタRCの値が0か否かを判別するとともに、ステップS803にてタイマの値が0か否かを判別する。ラウンドカウンタRCの値が0である場合又はタイマの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ラウンドカウンタRCの値が0でなく且つタイマの値が0である場合には、ステップS804に進み、可変入賞装置53を開放する。続くステップS805では、可変入賞装置53に入賞した遊技球の数を記憶するための入賞カウンタPCに0をセットする。その後、ステップS806ではタイマに14750(すなわち29.5秒)をセットするとともにステップS807にて開放コマンドをセットし、本処理を終了する。この結果、可変入賞装置53が最大29.5秒間開放されることとなる。ここで、開放コマンドとは表示制御装置110に対して送信されるものである。表示制御装置110は、当該コマンドを受信することにより、可変入賞装置53が開放されたことを認識し、可変入賞装置53が開放されている間に表示すべき動画を図柄表示装置104に表示させるべく表示制御を開始する。
また、ステップS801にて可変入賞装置53が開放中である場合にはステップS808に進み、タイマの値が0か否かを判別する。タイマの値が0でない場合、ステップS809にて可変入賞装置53に遊技球が入賞したか否かを判別する。可変入賞装置53へ遊技球が入賞していない場合には、そのまま本可変入賞装置開閉処理を終了する。一方、可変入賞装置53へ遊技球が入賞した場合には、ステップS810にて入賞カウンタPCの値を1加算した後にステップS811にて入賞カウンタPCの値が10か否かを判別し、10でない場合にはそのまま本処理を終了する。
ステップS808にてタイマの値が0の場合、又はステップS811にて入賞カウンタPCの値が10の場合には、可変入賞装置53の閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS812にて可変入賞装置53を閉鎖する。続くステップS813ではラウンドカウンタRCの値を1減算し、ステップS814にてラウンドカウンタRCの値が0か否かを判別する。ラウンドカウンタRCの値が0でない場合にはステップS815にてタイマに1000(すなわち2秒)をセットし、ラウンドカウンタRCの値が0である場合にはステップS816にてタイマに5000(すなわち10秒)をセットする。その後、ステップS817にて閉鎖コマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、閉鎖コマンドとは表示制御装置110に対して送信されるものである。表示制御装置110は、当該コマンドを受信することにより、1回のラウンドが終了したことを認識し、例えば次回のラウンド数等を教示する開放前動画や、大当たり状態が終了したことを示すエンディング動画を図柄表示装置104に表示させるべく表示制御を開始する。
可変入賞装置開閉処理の後、ステップS708ではラウンドカウンタRCの値が0か否かを判別するとともに、ステップS709にてタイマの値が0か否かを判別する。そして、ラウンドカウンタRC又はタイマの値の少なくとも一方が0でない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ラウンドカウンタRC及びタイマの値が0である場合には、ステップS710に進み、大当たり状態を終了させる大当たり状態終了処理として大当たりフラグ格納エリアにセットされた大当たりフラグをクリアする。従って、大当たり状態下では、ラウンドカウンタRCにセットされた回数(すなわち15回)の大入賞口の連続開放が許容される。
大当たり状態終了処理を行った後、ステップS711〜ステップS715では状態移行処理を行う。すなわち、ステップS711では、特定フラグがセットされているか否かを判別する。特定フラグがセットされている場合には特定大当たりが発生したことを意味するため、ステップS712に進み、それ以降の遊技状態を高確率状態とする高確率状態移行処理を行う。そして、ステップS713に進み、特定フラグをクリアするとともに高確率状態移行コマンドセットし、本遊技状態移行処理を終了する。また、特定フラグがセットされていない場合には非特定大当たりが発生したことを意味するため、ステップS714にてそれ以降の遊技状態を通常状態とする通常状態移行処理を行う。そして、ステップS715に進み、通常状態移行コマンドをセットし、本遊技状態移行処理を終了する。高確率状態又は通常状態移行コマンドが出力されたことに基づいて、音声ランプ制御装置70及び表示制御装置110では、遊技状態が移行したことを認識する。
次に主制御装置72から音声ランプ制御装置70に変動パターンコマンドが出力された場合における音声ランプ制御装置70にて実行される処理について簡単に説明する。
上述したように、主制御装置72から特定又は非特定大当たりに当選しているか否かの抽選結果及び変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置70に対して出力される。
変動パターンコマンドは、上述したように主制御装置72における各カウンタC1〜C3,CS1によって決定される1遊技回における期間を音声ランプ制御装置70に把握させるものである。音声ランプ制御装置70は、変動パターンコマンドから把握した期間によってその遊技回にてリーチやスーパーリーチを実行するか否かを決定する。また、音声ランプ制御装置70は、その遊技回においていずれのタイミングにてリーチやスーパーリーチを実行するかを決定し、さらには、リーチやスーパーリーチにおける音声が出力されるタイミング等を決定している。そして、その決定した結果を表示制御装置110に一のコマンド(便宜上、変動パターンコマンドという)として出力する。表示制御装置110は、音声ランプ制御装置70にて決定された音声が出力されるタイミングに合わせて画像を表示するよう図柄表示装置104を制御する。これにより、音声ランプ制御装置70と表示制御装置110とが連動した演出を実行することが可能となる。すなわち、図柄表示装置104における表示と、各種ランプ部23〜25における発光の模様と、スピーカ部26における音声出力とが連動されて演出が実行されることとなる。
ここで、表示制御装置110における各種処理について説明する。図23は、表示制御装置110にて実行される通常処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS901にて遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理について図24のフローチャートを用いて説明する。
表示制御装置110における遊技状態移行処理では、ステップS1001にて遊技状態が大当たり状態であるか否かを判定する(ステップS1003において表示用大当たりフラグがセットされているか否かを判定する)。遊技状態が大当たり遊技状態でなかった場合、ステップS1002に進み、大当たり状態移行コマンドを受信したか否かを判定する。大当たり状態移行コマンドを受信したか否かとは、主制御装置72の遊技状態移行処理におけるステップS706にてセットされた大当たり状態移行コマンドを、音声ランプ制御装置70を介して受信したか否かを判定することである。
ステップS1002にて、大当たり状態移行コマンドを受信していた場合、ステップS1003に進み、表示制御装置110のRAM202に設けられた表示用大当たりフラグ格納エリアに表示用大当たりフラグをセットする。表示用大当たりフラグをセットしたらステップS1004に進み、大当たり状態表示開始処理を行う。大当たり状態表示開始処理にて大当たり状態が開始される場合のオープニング処理を表示が実行される。大当たり状態表示開始処理を実行したら本遊技状態移行処理を実行する。
ステップS1002にて大当たり状態移行コマンドを受信していなかった場合、ステップS1005に進み、高確率状態移行コマンドを受信したか否かを判定する。高確率状態移行コマンドを受信していた場合、ステップS1006に進み、高確率状態表示処理を実行する。高確率状態表示処理が実行されることによって、高確率状態であることを遊技者に教示するよう、例えば、図柄表示装置104にて表示されている背景画像を通常状態とは異なる色に変更する。ステップS1005にて高確率状態移行コマンドを受信していなかった場合、ステップS1007にて通常状態移行コマンドを受信したか否かを判定する。通常状態移行コマンドを受信していた場合、通常状態に対応した表示を開始する。ステップS1007にて通常状態移行コマンドを受信していなかった場合、又はステップS1008にて通常状態表示処理を実行した場合、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップS1001にて遊技状態が大当たり状態であると判定された場合、ステップS1009に進み、大当たり状態終了コマンドを主制御装置72から受信したか否かを判定する。大当たり状態終了コマンドを受信していた場合、ステップS1010に進み、表示制御装置110のRAM202に設けられた表示用大当たりフラグ格納エリアにセットされている表示用大当たりフラグをクリアする。表示用大当たりフラグをクリアした後、ステップS1011に進み、大当たり終了表示処理として、大当たり状態が終了することを教示するエンディング動画等を図柄表示装置104にて表示する。大当たり終了表示処理を実行したら本遊技状態移行処理を終了する。ステップS1009にて大当たり状態終了コマンドを受信していなかった場合、ステップS1012に進み、大当たり表示処理を実行する。大当たり表示処理にて、主制御装置72の可変入賞装置開閉処理において開放コマンドや閉鎖コマンドが出力されたことに基づいて、上述した次回のラウンド数等を教示する開放前動画の表示処理を実行する。大当たり表示処理を終了したら本遊技状態移行処理を終了する。
なお、ステップS1005,S1007における高確率及び通常状態移行コマンドは、大当たり状態終了コマンドを受信した直後に受信する(主制御装置72における遊技状態移行処理のステップS710〜715)。このため、高確率及び通常状態移行コマンドは、ステップS1011における大当たり終了表示処理のエンディング表示が実行されている間に受信することとなる。本実施形態では、ステップS1006,S1008における高確率及び通常状態表示処理に基づいた図柄表示装置104における表示は上記エンディング表示が終了したことに基づいて開始されるようになっている。
表示制御装置110における通常処理の説明に戻り、ステップS901における表示制御装置110における遊技状態移行処理を実行したらステップS902に進み、変動表示態様決定処理を実行する。この変動表示態様決定処理について図25のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS1101にて変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する。 表示制御装置110が受信する変動パターンコマンド(音声ランプ制御装置70から出力されるコマンド)とは、変動表示を実行する期間だけでなく、音声ランプ制御装置70にて決定されたリーチが発生するタイミング等の情報が含まれたものである。変動パターンコマンドを受信していなかった場合、本変動表示態様決定処理を終了する。
ステップS1101にて変動パターンコマンドを受信していた場合、ステップS1102に進み、大当たり抽選に当選していたか否かを判定する。なお、大当たり抽選に当選したか否かの判定は、音声ランプ制御装置70から表示制御装置110に対して出力されたコマンドに基づいて行う。詳細には、音声ランプ制御装置70は、主制御装置72から出力された種別コマンドを解析し、その解析結果をコマンドとして表示制御装置110に出力する。そのコマンドは、変動パターンコマンドとともに出力され、少なくとも、大当たり抽選に当選しているか否かを判定できるだけの情報が含まれている。表示制御装置110は、そのコマンドを受信することによって大当たり抽選に当選していたか否かを判定できる。
大当たり抽選に当選していた場合、ステップS1103に進み、大当たり図柄決定処理を実行する。大当たり図柄決定処理では受信した抽選結果からその大当たりが特定大当たりか非特定大当たりかを判定し、それぞれの大当たりに対応した図柄を内部抽選にて決定する。本実施形態では、1〜9の数字が付された図柄が変動表示されるようになっており、特定大当たりの場合には、奇数の数字が付された図柄が最終的に停止表示され、非特定大当たりの場合には、偶数の数字が付された図柄が最終的に停止表示される。大当たり図柄決定処理では、特定大当たりに当選していた場合、1、3、5、7、9のいずれかが最終的に停止するよう停止図柄を内部抽選にて決定し、非特定大当たりに当選していた場合、2、4、6、8のいずれかが最終的に停止するよう停止図柄を内部抽選にて決定する。
ステップS1103にて大当たり図柄を決定したらステップS1104に進み、大当たり用表示演出決定処理を実行する。大当たり用表示演出決定処理では、大当たり抽選に当選している場合にいずれの演出を図柄表示装置104にて行うかを決定する。
一方、ステップS1102にて大当たり抽選に当選していなかった場合、ステップS1106に進み、外れ図柄決定処理を実行する。外れ図柄決定処理では、その変動表示が終了する場合における停止図柄を内部抽選にて決定する。ステップS1105の処理が終了したら、ステップS1106に進み、外れ用表示演出決定処理を実行する。外れ用表示演出決定処理では、大当たり抽選に当選していない場合にいずれの演出を図柄表示装置104にて行うかを決定する。
ステップS1104及びS1106における各表示演出決定処理では、変動パターンコマンド及び大当たり抽選の結果に基づいて実行する演出を決定する。それらの演出は、変動パターンコマンド及び大当たり抽選の結果に対応してそれぞれ表示制御装置110のROM201に記憶されている。すなわち、受信した変動パターンコマンドに対応して、上述した各扉100,101を駆動させるか否かと、図柄表示装置104にてリーチやスーパーリーチを行うか否かとが決定される。変動パターンコマンド及び大当たり抽選の結果と実行される演出と、の対応関係は図28に示されているとおりであるが、詳細は後述する。なお、ステップS1105における外れ図柄決定処理では、受信した変動パターンコマンドがリーチやスーパーリーチを行うものに対応していた場合には、いずれの図柄にてリーチを発生させるかを内部抽選にて決定する。
上述したように、図柄表示装置104にて図柄が変動表示される。本実施形態では、3列の図柄列が図柄表示装置104に表示され、それぞれの図柄列が図柄表示装置104における上方から下方に向かって変動表示される。リーチとは、その遊技回において特定大当たり又は非特定大当たりに当選している期待度を教示するものであり、例えば、3列の図柄列のうち、2列にて同じ数字が付された図柄が停止表示され、残りの1列が変動表示されていることをいう。また、スーパーリーチとは、上記リーチが発生した場合に、図柄表示装置104にて演出を実行するキャラクタ等が表示されたり、左,右扉100,101が可動したりすることである。3列の図柄列が停止した場合に同じ数字が付された図柄が停止表示された場合に大当たり状態に移行する。
なお、本実施形態では、受信した変動パターンコマンド及び抽選結果に対応して、各扉100,101を駆動させるかと、リーチやスーパーリーチを発生させるかとが表示制御装置110のROM201に記憶されているが、受信した変動パターンコマンド及び抽選結果に基づいて、各扉100,101を駆動させるかと、リーチやスーパーリーチを発生させるかとを内部抽選にて決定してもよい。この場合、ランプ23〜25及びスピーカ部26と連動した演出を実行するため、その内部抽選は音声ランプ制御装置70にて実行するのが望ましい。
ステップS1104又はステップS1106の処理を実行したらステップS1107に進み、それぞれ冷却タイマ加算処理を実行する。冷却タイマ加算処理では、それぞれステップS1104,S1106にて決定された演出に対応した値を表示制御装置110のRAM202に設けられた冷却タイマカウンタ202aに加算する。決定された演出に対応した値は、表示制御装置110のROM201に記憶されている。決定された演出と、冷却タイマカウンタ202aに加算する値と、の対応関係は図28に示されているとおりであるが、詳細は後述する。冷却タイマカウンタ202aに値を加算したら、本変動表示態様決定処理を終了する。
上述した変動表示態様決定処理では、ステップS1107にて現状の冷却タイマカウンタ202aの値に関わらず各演出に対応した値が加算されるため、演出が繰り返し発生した場合には、冷却タイマカウンタ202aの値が現状の値に加算される。この値が冷却ファン180の制御を実行する上で用いられる。
表示制御装置110の通常処理における変動表示態様決定処理を終了したら、通常処理におけるステップS903に進み、冷却ファン制御処理を実行する。冷却ファン制御処理とは、冷却ファン180の回転速度を制御するための処理である。例えば、表示制御装置110におけるCPU152やVDP153にて処理が実行され、さらに、CPU152やVDP153の発熱量が大きい場合に、冷却ファン180を駆動させCPU152やVDP153の冷却を実行する。この冷却ファン制御処理について図26のフローチャートを用いて説明する。
冷却ファン制御処理におけるステップS1201では、遊技状態が大当たり状態であるか否かを判定する。遊技状態が大当たり状態ではないと判定された場合、ステップS1202に進み、冷却タイマカウンタ202aの値が0か否かを判定する。冷却タイマカウンタ202aの値が0であった場合、ステップS1203に進み、冷却ファン180を低速にて駆動させる低速制御処理を実行する。一方、ステップS1201にて遊技状態が大当たり状態であった場合、又はステップS1202にて冷却タイマカウンタ202aの値が0でなかったと判定された場合、ステップS1204に進み、冷却ファン180を高速にて駆動させる高速制御処理を実行する。ステップS1203,S1204における低速,高速制御処理を実行したら本冷却ファン制御処理を終了する。
すなわち、本冷却ファン制御処理では、ステップS1201にて大当たり状態であると判定された場合には、冷却タイマカウンタ202aの値に関わらず、冷却ファン180を高速にて駆動させる。大当たり状態でない場合には冷却タイマカウンタ202aの値を参照し、ステップS1202にて冷却タイマカウンタ202aの値が0でなかった場合に、冷却ファン180を高速にて駆動させる。このように、冷却ファン180が高速制御されることによってCPU152やVDP153が発熱し易い場合にその冷却を良好に行うことが可能となる。なお、低速制御されている場合には冷却ファン180の回転数は500rpm(500回転/分)となっており、高速制御されている場合には冷却ファン180の回転数は1500rpm(1500回転/分)となっている。
表示制御装置110における通常処理において冷却ファン制御処理が終了したら遊技状態移行処理に戻る。すなわち、表示制御装置110における通常処理では、ステップS901〜ステップS903の処理を繰り返し実行することとなる。
次に表示制御装置110において一定周期にて実行される冷却タイマ減算処理について図27のフローチャートを用いて説明する。本冷却タイマ減算処理は、上記表示制御装置110における通常処理とは独立して実行されるものであり、表示制御装置110における通常処理に2msec周期にて割込んで実行されるものである。この冷却タイマ減算処理にて上述した冷却タイマカウンタ202aの値が減算される。
先ず、ステップS1301にて遊技状態が大当たり状態であるか否かを判定する。ステップS1301にて大当たり状態ではないと判定された場合、ステップS1302に進み、冷却タイマカウンタ202aの値が0であるか否かを判定する。ステップS1301にて遊技状態が大当たり状態ではなかった場合、又はステップS1302にて冷却タイマカウンタ202aの値が0であった場合、本冷却タイマ減算処理を終了する。
一方、ステップS1302にて冷却タイマカウンタ202aの値が0でなかった場合、ステップS1303に進み、冷却タイマカウンタ減算処理を実行する。冷却タイマカウンタ減算処理では、冷却タイマカウンタ202aの値を1ディクリメントする。冷却タイマカウンタ減算処理を実行したら本冷却タイマ減算処理を実行する。
冷却タイマカウンタ減算処理は、上述したように2msec周期にて実行される。冷却タイマカウンタ202aの値が一定周期にて減算されることにより、減算した回数によって期間を計測することができる。この減算された値が上述した冷却ファン制御処理におけるステップS1202にて参照されることにより、冷却ファン180を高速にて駆動させる期間が経過したか否かの判定を良好に行うことができる。
また、パチンコ機10の設定(釘58の調整等)や、遊技者の遊技ペース等によって大当たり状態が開始されてからその大当たり状態が終了するまでの期間は異なるものである。上述したように、大当たり状態においては冷却タイマカウンタ202aの値を減算することなく、冷却ファン180を高速にて制御する。よって、大当たり状態が開始されてから終了するまでの期間が異なるとしても、大当たり状態が終了する前に冷却タイマカウンタ202aの値が0となってしまい、冷却ファン180が低速にて駆動されることを抑制できる。
ここで、図柄表示装置104にて変動表示が行われる場合及び大当たり状態が発生した場合に冷却タイマカウンタ202aに加算される値について図28を用いて説明する。なお、図28に示す1遊技回の期間とは、上述した変動パターンコマンドによって決定されるものである。
先ず、大当たり抽選に当選していない場合に、上述した表示制御装置110における変動表示態様決定処理のステップS1107にて冷却タイマカウンタ202aに加算される値について説明する。受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が5秒又は10秒であった場合にはリーチが発生しないように設定されている。リーチが発生しない場合、図柄表示装置104にて図柄の単調な変動表示は実行されるが、各扉100,101の駆動が実行されたりすることがないように設定されている。よって、リーチが発生しない場合はCPU152及びVDP153にかかる処理負荷が小さく、CPU152及びVDP153を冷却する必要がない。このため、1遊技回の期間が5秒又は10秒の場合には、冷却タイマカウンタ202aに値を加算しない。また、1遊技回の期間が25秒である場合にはリーチが発生する。しかしながら、1遊技回の期間が25秒の場合にはスーパーリーチが発生しないようになっている。すなわち、CPU152及びVDP153にかかる処理負荷が大きくならないため、冷却タイマカウンタ202aに値が加算されることはない(本実施形態では、リーチが発生しない場合、ステップS1107に0を加算する処理を実行している)。
一方、受信した変動パターンコマンドにおける1遊技回の期間が45秒である場合には、スーパーリーチが発生するよう設定されている。本実施形態では、スーパーリーチが発生する場合には、図柄表示装置104にて多様な表示演出が実行される。このため、VDP153にかかる処理負荷が大きくなり、VDP153の発熱量が大きくなる。よって、VDP153を冷却する必要があり、冷却タイマカウンタ202aに25000が加算されるようになっている。冷却タイマカウンタ202aに25000が加算された場合、冷却タイマカウンタ202aは2msec毎に減算されるため、50秒間の冷却が行われることとなる。この場合、1遊技回の期間が45秒であるため、その変動表示が終了されてから5秒間の期間が経過するまで冷却ファン180が高速にて駆動制御されることとなる(以下、冷却ファンが高速にて駆動制御される期間を冷却期間ともいう)。
次に、受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が59秒又は61秒である場合について説明する。この場合、スーパーリーチが発生するとともに、上述した左,右扉100,101のいずれか一方が可動するようになっている。スーパーリーチが発生することによりVDP153の発熱量が大きくなるだけでなく、各扉100,101が可動することによりCPU152の処理負荷が大きくなり、CPU152の発熱量が大きくなる。よって、1遊技回の期間が5,10,25秒の場合と比して、1遊技回の期間が59,61秒の方がCPU152及びVDP153の発熱量が大きくなる。本実施形態では、1遊技回の期間が59秒及び61秒の場合には、冷却タイマカウンタ202aに35000が加算される。これにより、70秒の冷却期間が担保され、1遊技回の期間が59秒の場合にはその遊技回が終了してから11秒、1遊技回が61秒の場合にはその遊技回が終了してから9秒の冷却期間が担保されることとなる。
なお、1遊技回の期間が59秒及び61秒である場合、その変動表示にて実行される演出が類似したものとなっている。このためCPU152及びVDP153にかかる処理負荷が同程度であるため、冷却期間を同じ長さとしている。すなわち、演出が行われる期間が異なるとしても、CPU152及びVDP153にかかる処理負荷が同程度であるため、冷却ファン180による冷却が実行される期間を同期間としている。
そして、受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が75秒又は90秒の場合にはスーパーリーチが発生するとともに、左,右扉100,101の両方が可動するようになっている。このため、1遊技回が59,61秒の場合よりも、1遊技回が75,90秒の場合の方がCPU152及びVDP153にかかる処理負荷が大きくなり、CPU152及びVDP153の発熱量が大きくなる。本実施形態では、1遊技回が75秒の場合には、冷却タイマカウンタ202aに45000が加算され、1遊技回が90秒の場合には冷却タイマカウンタ202aに60000が加算されるようになっている。これにより、1遊技回が75秒の場合、その遊技回が終了してから、15秒の冷却期間が担保される。また、1遊技回が90秒の場合、その遊技回が終了してから30秒の冷却期間が担保される。
次に、非特定,特定大当たりに当選している場合に、上述した表示制御装置110の変動表示態様決定処理におけるステップS1107の冷却タイマ加算処理において加算される値について説明する。
非特定大当たりに当選していた場合、例えば、非特定大当たりに当選しており、受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が25秒であった場合、冷却タイマカウンタ202aに27500が加算される。この場合、27500が0となるためには55秒かかる。上述した冷却タイマ減算処理にて説明したように、大当たり状態においては冷却タイマカウンタ202aの値が減算されない。すなわち、非特定大当たりに当選していた遊技回における25秒の間は冷却タイマカウンタ202aの値が減算されるが、大当たり状態においてはその値が減算されることなく冷却ファン180が高速にて駆動される。冷却タイマカウンタ202aに27500が加算されることによって、その遊技回が開始されてから大当たり状態が終了し30秒が経過するまでの期間に亘り、冷却期間が担保されることとなる。
また、非特定大当たりに当選していた場合、いずれの変動パターンコマンドであった場合も同様に、その遊技回にて当選していた非特定大当たりが終了してから30秒の期間に亘り冷却期間が担保されるよう冷却タイマカウンタ202aに加算される値が設定されている。すなわち、非特定大当たりに当選している場合、選択された変動パターンコマンドに対応した変動表示が実行される期間に30秒を加算した期間に対応した値が記憶されている。具体的には、図28に示すように、1遊技回が45秒である変動表示が選択された場合には75秒に対応した37500が加算され、1遊技回が59秒である変動表示が選択された場合には89秒に対応した44500が加算され、1遊技回が61秒である変動表示が選択された場合には91秒に対応した45500が加算され、1遊技回が90秒である変動表示が選択された場合には120秒に対応した60000が加算されるようになっている。
非特定大当たりが発生している場合、リーチやスーパーリーチが発生する場合よりも多様な演出が実行される。本実施形態では、非特定大当たりが発生している場合、上述した可変入賞装置開閉処理におけるステップS807,808における開放コマンド及び閉鎖コマンドがセットされた場合に、図柄表示装置104にてキャラクタを表示し、さらに、各扉100,101を複数回可動させる。一の大当たり状態において可変入賞装置53の開放及び閉鎖が15回繰り返されることとなり、CPU152やVDP153にかかる処理負荷が大きくなる。よって、大当たり状態においては冷却タイマカウンタ202aの値を減算することなく、常に冷却ファン180を高速にて駆動させることにより、大当たり状態においてもCPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
非特定大当たりにおいて多用な演出が実行されるため、CPU152やVDP153にかかる処理負荷が大きく、大当たり抽選に当選していた変動表示におけるCPU152やVDP153の発熱よりも、非特定大当たりにおけるCPU152やVDP153の発熱の方が大きい。よって、いずれの変動パターンコマンドを受信していたとしても、大当たり状態が終了してから担保されている冷却期間を、大当たり抽選に当選していない場合における変動表示が終了して担保されている冷却期間よりも長くしている。すなわち、非特定大当たりが終了した場合に担保されている冷却期間は、非特定大当たりにおけるCPU152やVDP153を冷却するための期間として機能する。
なお、本実施形態では、大当たり抽選に当選しておらず、1遊技回が90秒である変動表示が終了した場合と、非特定大当たりが終了した場合とは、それぞれ担保されている冷却期間を同一としている。1遊技回が90秒である変動表示は、他の変動表示が実行される場合と比して1遊技回が長く処理負荷が大きくなるため、CPU152やVDP153にかかる処理負荷が非特定大当たりと同等となってしまうためである。
さらに、特定大当たりに当選していた場合には、その遊技回にて当選していた特定大当たりが終了してから45秒の期間に亘り冷却期間が担保されるよう冷却タイマカウンタ202aに加算される値が設定されている。例えば、特定大当たりに当選しており、その遊技回が25秒の場合は、冷却タイマカウンタ202aに35000が加算されるようになっている。具体的には、図28に示すように、1遊技回が45秒である変動表示が選択された場合には90秒に対応した45000が加算され、1遊技回が59秒である変動表示が選択された場合には104秒に対応した52000が加算され、1遊技回が61秒である変動表示が選択された場合には106秒に対応した53000が加算され、1遊技回が90秒である変動表示が選択された場合には135秒に対応した67500が加算されるようになっている。
上述したように、特定大当たりとはその大当たりが終了した場合に高確率状態に移行するものであり、非特定大当たりよりも遊技者に有利である。このため、非特定当たりよりも、左,右扉100,101が多く可動したり、図柄表示装置104にて複雑な表示がされたりするようになっている。よって、非特定大当たりが発生した場合よりも、特定大当たりが発生した場合の方が、CPU152やVDP153にかかる処理負荷が大きくなる。このため、非特定大当たりが終了した場合に担保される冷却期間を30秒とし、特定大当たりが終了した場合に担保される冷却期間を45秒とすることによって、特定大当たりの方が非特定大当たりよりも処理負荷が大きい場合に、CPU152及びVDP153の冷却を良好に行うことができる。
本実施形態によれば、大当たり状態が複数設定されている遊技機においては、それぞれの大当たり状態に対応して冷却期間を決定することができるため、複数の大当たりが設定されている場合においてもCPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。なお、非特定大当たり及び特定大当たりの少なくとも一方において実行される演出が複数種設定されている遊技機においては、複数種設定されている演出に対応して冷却期間をそれぞれ設定すればよい。この場合、1種の遊技状態において実行される演出が複数種設定されており、それぞれの演出によって処理負荷が異なる場合でも、CPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
ここで、大当たり抽選に当選しておらず、1遊技回の期間が45秒と90秒とに対応した変動表示が連続して行われる場合について説明する。1遊技回が45秒である変動表示が実行される場合、変動表示態様決定処理におけるステップS1107にて25000が冷却タイマカウンタ202aに加算される。そして、その変動表示が終了した場合には、45秒が経過しているため、冷却タイマカウンタ202aの値は2500となっている。その変動表示が終了すると同時に1遊技回が90秒である変動表示が開始された場合、冷却タイマカウンタ202aに60000が加算される。この場合、冷却タイマカウンタ202aの値は62500となる。
その1遊技回が90秒である変動表示が終了した場合には、冷却タイマカウンタ202aの値は17500となっている。よって、その1遊技回が90秒である変動表示が終了してから35秒の冷却期間が担保されることとなる。タイマカウンタ202aの値が0である場合に1遊技回が90秒である変動表示が実行されると、その変動表示が終了してから30秒の冷却期間が担保されていたが、冷却ファン180が高速制御される変動表示が連続して行われる場合には、変動表示が終了した後に担保される冷却期間が延長されることとなる。
また、詳細な説明は省略するが、変動パターンコマンドとしてそれぞれ1遊技回の期間が主制御装置72にて選択される割合は、大当たり抽選に当選している場合及び当選していない場合を合算して、1遊技回の期間が5,10秒の場合は300回に274回の割合で選択され、1遊技回の期間が25秒の場合は300回に16回選択される。また、1遊技回の期間が45秒の場合は300回に3回選択され、1遊技回の期間が59,61,75秒の場合はそれぞれ300回に2回の割合で選択されるようになっている。そして、1遊技回の期間が90秒の場合は300回に1回の割合で選択されるようになっている。本実施形態では、処理負荷が大きい変動表示態様程、主制御装置72にて選択されにくくなっており、処理負荷が大きい演出が連続して発生し、表示制御装置110におけるCPU152やVDP153に過度に処理負荷がかかることを抑制している。
なお、1遊技回の期間が5,10秒の場合はそれぞれ、作動保留球数Nの値に起因して選択される。作動保留球数Nの値が2より大きい場合、すなわち作動保留球数Nの値が3又は4の場合には1遊技回の期間として5秒が、そして、作動保留球数Nの値が0〜2の場合には1遊技回の期間として10秒が、それぞれ選択される。
また、大当たり抽選に当選、非当選に関わらず、冷却タイマカウンタ202aに加算される値が同じであってもよい。例えば、1遊技回の期間が45秒である場合、大当たり抽選の結果に関わらず冷却タイマカウンタ202aに45000が加算されるものが考えられる。この場合、大当たり抽選に当選している場合、大当たり状態が終了してから所定期間の冷却を実行するために決定された1遊技回の期間よりも長い期間に対応した値を冷却タイマカウンタ202aに加算することが望ましい。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
移行する大当たり状態や実行される演出によって冷却ファン180の回転速度が制御される。仮に、冷却ファン180の回転速度を常に一定に保とうとすると、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなり易い場合を想定して冷却ファン180の回転速度を設定する必要がある。この場合、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなりにくい状態においては、必要以上に冷却ファン180による冷却が行われ、その必要以上の冷却を実行した分、冷却ファン180を駆動させるために余分な電力が消費される。上記実施形態では、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなり易い場合に、冷却ファンの回転速度を大きくすることが可能となり、必要以上に冷却ファン180による冷却が実行されてしまうことを抑制し、冷却ファン180を駆動させるための消費電力が必要以上に大きくなることを抑制できる。
また、冷却ファン180の回転速度が変更可能なため、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなり易い状態となったことに基づいて冷却ファン180の回転速度を大きくすることが可能となり、CPU152やVDP153に温度センサを設けることなく、良好にCPU152やVDP153の冷却を行うことができる。
CPU152やVDP153の発熱量が大きくなり易い演出や大当たり状態が終了してから予め定められた期間に亘り、冷却ファン180が高速状態に制御される。処理負荷がかかることに基づいてCPU152やVDP153が発熱した場合、当該演出や大当たり状態が終了したとしても、CPU152やVDP153の冷却が充分に行われていないことが考えられる。本実施形態によれば、当該演出や大当たり状態が終了した場合に、ただちに冷却ファン180の高速制御が終了することを抑制し、冷却ファン180が高速制御される期間を、CPU152やVDP153を冷却するのに充分な期間とすることが可能となる。
実行される演出や移行する大当たり状態によって冷却ファン180が高速制御される期間が異なる。実行される演出や移行する大当たり状態によって処理負荷の大きさが異なり、CPU152やVDP153の発熱量の大きさも異なる。仮に、いずれの演出に対しても同じ期間の冷却を行うとすると、一の演出が実行された場合において過度に冷却が実行され電力が余分に消費されたり、当該一の演出とは異なる演出が実行された場合において冷却が充分に行われなかったりすることが考えられる。これに対して本実施形態によれば、演出や大当たり状態によって冷却ファン180が高速制御される期間が異なっているため、CPU152やVDP153の冷却を適正に行うことができる。
冷却ファン180が高速制御されている期間内において特定の演出が実行される場合や大当たり状態に移行する場合、冷却ファン180が高速制御される期間が延長される。これにより、連続して当該演出が実行されたり、大当たり状態に移行したりし、一の演出や大当たり状態に対応した期間のみではCPU152やVDP153を充分に冷却できない場合においても、CPU152やVDP153を充分に冷却するだけの冷却期間を担保することができる。
冷却ファン180を高速制御する期間を計測する冷却タイマカウンタ202aの値は大当たり状態においては減算しない構成とした。パチンコ機10の設定や、遊技者の遊技ペースによって大当たり状態を開始させてから終了させるまでの期間が変化する。これにより、大当たり状態が終了した場合に冷却タイマカウンタ202aの減算が開始されるため、大当たり状態において冷却ファン180の高速制御が終了してしまうことを抑制し、大当たり状態においてCPU152やVDP153の冷却が充分に行われなくなってしまうことを抑制できる。
演出の実行や大当たり状態への移行は、抽選によって決定されるためその実行及び移行は不規則に行われ、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなるタイミングが不規則にて発生する。本実施形態によれば、演出の実行の決定に対応して冷却ファン180を高速制御するため、CPU152やVDP153に温度センサ等を設けなくとも、その演出が不規則に実行される場合に不具合が生じない。また、表示制御装置110のROM201が記憶している演出パターンに対応して冷却期間が記憶されている。すなわち、記憶されている演出パターンに対応して冷却パターンが記憶されているともいえる。演出パターンは従来から遊技機にて記憶されているため、その記憶されている演出パターンをそのまま冷却ファン180の制御に使用できる。すなわち、演出パターンに対応して冷却パターンを記憶するのみにて冷却ファン180の制御が実行できるため、その設計変更が容易である。
冷却ファン180はヒートシンク175に向けて送風する。ヒートシンク175はCPU152やVDP153から発せられる熱を放熱するため、冷却ファン180がヒートシンク175を冷却することで、ヒートシンク175を介してCPU152やVDP153を冷却することができる。例えば、冷却ファン180を設置するスペースの確保が難しく、冷却ファン180によってCPU152やVDP153全体を冷却することが困難な遊技機においても、冷却ファン180はヒートシンク175に送風すればよいため、ヒートシンク175が設けられていない場合と比して、冷却ファン180を設置するスペースが限られている場合にも好適にCPU152やVDP153を冷却できる。
冷却ファン180はCPU152やVDP153を冷却する必要がない場合でも、常に駆動され続けている。冷却ファン180を停止していると、冷却ファン180の駆動開始と冷却ファン180の駆動停止とが複数回行われることとなり、冷却ファン180にて余分な電力が消費されることが考えられる。さらに、パチンコ機10に電源が投入されている場合、CPU152では常に何らかの処理が実行されており、図柄表示装置104にて常に何らかの表示が実行されている。このため、多少なりともCPU152及びVDP153が発熱することが考えられる。よって、特定の演出が実行されていない場合や大当たり状態に移行していない場合にも常に冷却ファン180を低速にて制御することにより、低速にて冷却ファン180を制御するため冷却ファン180によって消費される電力を抑制しつつ、CPU152及びVDP153が発熱することを一層抑制できる。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、受信した変動パターンコマンド及び大当たり抽選の結果に対応してCPU152及びVDP153を冷却する期間が異なっていたが、本実施形態では、受信した変動パターンコマンドによって、冷却ファン180の単位期間あたりにおける冷却度合いが異なっている。具体的には、実行される演出や移行した大当たり状態によって冷却ファン180の1分間あたりの回転数が異なっている。この場合について以下に説明する。
先ず、本実施形態における表示制御装置110の遊技状態移行処理について図29のフローチャートを用いて説明する。なお、本遊技状態移行処理におけるステップS1401〜S1403,S1405,S1407及びS1409〜S1412については、上記第1の実施形態における表示制御装置110の遊技状態移行処理におけるステップS1001〜S1003,S1005,S1007及びS1009〜S1012と同様のため、説明を省略する。
本遊技状態移行処理におけるステップS1403にて表示用大当たりフラグをセットしたら、ステップS1404に進む。ステップS1404では、大当たり開始処理と回転速度変更処理とを実行する。大当たり開始処理については第1の実施形態における表示制御装置110の遊技状態移行処理におけるステップS1004と同様のため説明を省略する。回転速度変更処理では、遊技状態が大当たり状態に移行したことに基づいて、冷却ファン180の回転速度を変更する。具体的には、その大当たりが特定大当たりであった場合には冷却ファン180の回転速度を3000rpmに変更し、その大当たりが非特定大当たりであった場合には冷却ファン180の回転速度を2500rpmに変更する。上述したように、非特定大当たりと比べ、特定大当たりの方がCPU152やVDP153にかかる処理負荷が大きくなる。このため、非特定大当たりに移行した場合よりも特定大当たりに移行した場合の方が冷却ファン180の回転速度が大きくなっており、CPU152やVDP153の冷却効果を大きくしている。
なお、各大当たりに対応した冷却ファン180の回転速度及びその回転速度を維持する期間は、第1の実施形態と同様に、表示制御装置110におけるROM201に記憶されている。また、冷却ファン180の回転速度がROM201に記憶されているが、冷却ファン180に印加する電圧が表示制御装置110のROM201に記憶されていてもよい。
ステップS1406においては、第1の実施形態と同様に高確率状態表示処理を実行する。さらに、このステップS1406において冷却ファン180の回転速度を3000rpmに制御するとともに、冷却タイマカウンタ202aに15000をセットする。これにより、特定大当たりが終了し、高確率状態に移行してから30秒間に亘り冷却ファン180の回転速度が3000rpmとなり、CPU152及びVDP153の冷却が実行されることとなる。
ステップS1408においては、第1の実施形態と同様に通常状態表示処理を実行する。さらに、このステップS1408において冷却ファン180の回転速度を2500rpmに制御するとともに、冷却タイマカウンタ202aに15000をセットする。これにより、非特定大当たりが終了し、通常状態に移行してから30秒間に亘り冷却ファン180の回転速度が2500rpmにてCPU152及びVDP153の冷却が実行されることとなる。ステップS1404,S1406,S1408の処理を実行したら本遊技状態移行処理を実行する。
次に、本実施形態における変動表示態様決定処理について図30のフローチャートを用いて説明する。なお、ステップS1501〜S1506については、上記第1の実施形態における変動表示態様決定処理のステップS1101〜S1106とそれぞれ同様のものであるため説明を省略する。
本変動表示態様決定処理では、ステップS1504にて大当たり用表示演出決定処理を行った場合、又はステップS1506にて外れ用表示演出決定処理を行った場合、ステップS1507に進み、回転速度変更処理を実行する。回転速度変更処理では、各演出決定処理にて決定された変動表示態様に対応した回転速度に冷却ファン180の回転速度を制御する。すなわち、本実施形態では、実行される変動表示に対応して冷却ファン180の回転速度を異ならせることができる。
その後、ステップS1508にて、その1遊技回の期間に対応した値を冷却タイマカウンタ202aにセットする。すなわち、冷却ファン180を高速制御する変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに対応した変動表示が開始されてから終了するまでの期間に相当する値が冷却タイマカウンタ202aにセットされる。冷却タイマカウンタ202aにその値をセットしたら本変動表示態様決定処理を終了する。
各演出と冷却ファン180の回転速度及び冷却タイマカウンタ202aにセットする値との対応関係は、図32に示すとおりであるが、詳細は後述する。
なお、本実施形態における遊技状態移行処理にて説明したように、冷却ファン180の回転速度及びその回転を維持する期間は、各変動パターンコマンド及び大当たり抽選の結果に対応して表示制御装置110のROM201に記憶されている。ステップS1507,1508では、ステップS1504及びステップS1506にて決定された演出に対応した期間をセットする処理及び決定された演出に対応した回転速度に変更する処理を実行する。
次に本実施形態における冷却ファン制御処理について図31のフローチャートを用いて説明する。本実施形態における冷却ファン制御処理では、上記第1の実施形態におけるステップS1204における高速制御処理に相当するものがなくなっている。その他の処理については上記第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
次に本実施形態における冷却ファン180の回転速度とその冷却期間について図32を用いて説明する。本実施形態では、大当たり抽選の当否の結果に関わらず、1遊技回の期間に基づいて冷却ファン180の回転速度及び冷却期間が決定される。なお、1遊技回の期間に対応して実行される演出については上記第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
変動表示態様決定処理におけるステップS1508にて1遊技回の期間に対応してセットされる値について説明する。本実施形態では、1遊技回の期間と冷却期間とが同一となるように設定されている。
例えば、1遊技回の期間が25秒である場合、冷却タイマカウンタ202aにセットされる値は12500となっており、冷却期間も25秒間となっている。以下、図32に示すとおり、1遊技回の期間が45秒である場合に冷却タイマカウンタ202aにセットされる値は22500(45秒)となっており、1遊技回の期間が59秒である場合に冷却タイマカウンタにセットされる値は29500(59秒)となっており、1遊技回の期間が61秒である場合に冷却タイマカウンタにセットされる値は30500(61秒)となっており、1遊技回の期間が75秒である場合に冷却タイマカウンタにセットされる値は37500(75秒)となっており、1遊技回の期間が90秒である場合に冷却タイマカウンタにセットされる値は45000(90秒)となっている。
次に、冷却ファン180の回転速度について図32を用いて説明する。本実施形態では、決定された変動表示態様に基づいて冷却ファン180の制御される速度が異なる。なお、各変動パターンコマンドを受信した場合におけるリーチ,スーパーリーチの表示と、各扉100,101の可動と、については第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が5秒又は10秒である場合、冷却ファン180の回転速度は低速制御のままである。このため、1遊技回が5秒又は10秒である場合は、変動表示態様決定処理におけるステップS1507,S1508にて現在の冷却ファン180の回転速度及び冷却タイマカウンタ202aの値を変更することなく本変動表示態様決定処理を終了する。なお、1遊技回が5秒又は10秒である場合には、ステップS1507,ステップS1508の処理を実行しないようにしてもよい。
受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が25秒である場合には、冷却ファン180の回転数が750rpmとなっており、1遊技回の期間が45秒である場合には冷却ファン180の回転速度が1000rpmとなっている。そして、1遊技回の期間が59,61秒である場合には冷却ファン180の回転速度が1500rpmとなっており、1遊技回の期間が75秒である場合には、冷却ファン180の回転速度が2000rpmとなっている。さらに、1遊技回の期間が90秒の場合には、冷却ファン180の回転速度が2500rpmとなっている。すなわち、本実施形態では、1遊技回の期間が長く、さらに、CPU152及びVDP153にかかる処理負荷が大きくCPU152及びVDP153の発熱量が大きい場合に、冷却ファン180の回転速度が大きくなっている。
各大当たりが終了した場合に冷却タイマカウンタ202aにセットされる値及び冷却ファン180の回転速度については、遊技状態移行処理にて説明したため省略する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなり易い場合に、冷却ファン180の回転速度を大きくすることが可能となり、必要以上に冷却ファン180による冷却が実行されることを抑制し、CPU152やVDP153の冷却を実行するための消費電力が必要以上に大きくなることを抑制できる。
また、実行される演出や移行する大当たり状態に応じて冷却ファン180の回転速度が変動されるため、CPU152やVDP153の発熱量が大きくなり易くなったことに基づいて冷却ファン180の回転速度を大きくすることが可能となり、CPU152やVDP153に温度センサを設けることなく、CPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
複数種の演出や大当たり状態に対応している冷却ファン180の回転速度が異なって記憶されている。実行される演出や移行する大当たり状態によってCPU152やVDP153の発熱量が異なる。本実施形態によれば、CPU152やVDP153の発熱し易さに応じて冷却ファン180の回転速度が制御されるため、CPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
大当たり状態が終了してから予め定められた期間に亘り、CPU152やVDP153を冷却するよう冷却ファン180が制御される。処理負荷がかかることに基づいてCPU152やVDP153が発熱した場合、大当たり状態が終了するまでCPU152やVDP153の冷却を行ったとしても、CPU152やVDP153の冷却が充分に行われていないことが考えられる。本実施形態によれば、大当たり状態が終了した場合に、ただちに冷却ファン180による冷却が終了することを抑制できる。よって、CPU152やVDP153を冷却するのに充分な冷却期間を担保することが可能となる。
<第3の実施形態>
上記第2の実施形態では、実行される演出や大当たり状態に移行したことに基づいて冷却ファン180の回転速度が変更されたが、本実施形態では、冷却ファン180によるCPU152やVDP153の冷却が行われている場合に、CPU152やVDP153を冷却するよう設定されている演出が実行される場合の処理が異なっている。この場合について以下に説明する。
本実施形態では、上記第2の実施形態と変動表示態様決定処理が異なっている。本実施形態における変動表示態様決定処理について図33のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態における変動表示態様決定処理のステップS1701〜S1708は、上記第2の実施形態における変動表示態様決定処理のステップS1501〜S1508と同様であるため説明を省略する。
本実施形態では、ステップS1706において外れ用表示演出決定処理を行った後に、ステップS1709に進み、冷却タイマカウンタ202aの値が0か否かを判定する。冷却タイマカウンタ202aの値が0であった場合には、上記第2の実施形態と同様に、ステップS1707及びS1708の処理を実行して本変動表示態様決定処理を終了する。
一方、ステップS1709にて冷却タイマカウンタ202aの値が0でなかった場合、ステップS1710に進み、回転速度上昇処理を実行する。回転速度上昇処理とは、冷却ファン180の回転速度を現在の回転速度よりも早くする処理を実行することである。
回転速度上昇処理が実行される場合について詳細に説明する。本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、演出が実行される場合に冷却タイマカウンタ202aにセットされる値はその演出が実行される遊技回と同じ期間に相当するものである。このため、非特定又は特定大当たりのいずれかが終了し、当該大当たりに対応した冷却が実行されている場合に、ステップS1709にて肯定判定されることがある。特定大当たりが終了した場合の冷却ファン180の回転速度は3000rpmであり、非特定大当たりが終了した場合の冷却ファン180の回転速度は2500rpmである。このため、ステップS1710の回転速度上昇処理では、現在の回転速度が2500rpmである場合には回転速度を3000rpmに制御し、現在の回転速度が3000rpmである場合には回転速度を3500rpmに制御する。
CPU152やVDP153を冷却するべく冷却ファン180が回転している場合に、演出が発生することによって回転速度を上昇させるように冷却ファン180が制御される。これにより、大当たり状態が終了した直後にCPU152やVDP153の発熱量が大きくなる演出が発生した場合にもCPU152やVDP153の冷却を良好に行うことが可能となる。
なお、冷却ファン180の回転速度に上限が設けられている場合において、冷却ファン180の回転速度をそれ以上上昇させることができない場合には、ステップS1710にて冷却ファン180の回転速度はそのまま維持しつつ、ステップS1708に進み、冷却タイマカウンタ202aに値をセットすればよい。
<第4の実施形態>
上記第1の実施形態では、冷却ファン180は低速制御又は高速制御の2パターンのみに制御されたが、冷却ファン180の回転速度が複数種に制御されてもよい。
この場合、第1の実施形態における冷却ファン180を高速制御する期間を加算する機能と、第2の実施形態における実行される演出又は移行する遊技状態のCPU152やVDP153の発熱し易さに応じて冷却ファン180の回転速度を制御する機能と、を組み合わせているということもできる。この場合について以下に説明する。なお、基本構成は、上記第1の実施形態と同様のため、第1の実施形態との相違点のみを説明する。
本実施形態では、上記第1の実施形態における変動表示態様決定処理が異なっている。本実施形態における変動表示態様決定処理について図34のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態における変動表示態様決定処理のステップS1801〜S1807については、上記第1の実施形態における変動表示態様決定処理のステップS1101〜S1107と同様のため説明を省略する。
ステップS1807にて、冷却タイマ加算処理を実行したらステップS1808に進み、回転速度変更処理を実行する。この回転速度変更処理では、ステップS1804又はステップS1806にて決定された演出に対応した回転速度に冷却ファン180の回転速度を変更する。回転速度変更処理を実行したら本変動表示態様決定処理を終了する。本実施形態においても上記第2,第3の実施形態と同様に、決定された各演出に対応した冷却ファン180の回転速度が表示制御装置110のROM201に記憶されている。
ここで、本実施形態における冷却ファン180の回転速度及び冷却タイマカウンタ202aに加算する値について図35を用いて説明する。
先ず、大当たり抽選に当選していない場合について説明する。受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が5秒又は10秒である場合にはリーチが発生しないようになっている。上述したようにリーチが発生しない場合はCPU152及びVDP153にかかる処理負荷が小さく、CPU152及びVDP153を冷却する必要がない。よって、1遊技回の期間が5秒又は10秒である場合には、冷却タイマカウンタ202aに値が加算されないようになっている。また、1遊技回が25秒である場合にはリーチが発生するが、スーパーリーチは発生しないようになっている。この場合、CPU152及びVDP153にかかる処理負荷が大きくならないため、冷却タイマカウンタ202aに値が加算されることはない。また、ステップS1808における回転速度変更処理では、1遊技回が5,10,25秒である場合には、冷却ファン180の回転速度を変更しない。
一方、受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が45秒である場合には、VDP153を冷却する必要があるため、冷却タイマカウンタ202aに25000が加算される。また、回転速度変更処理では冷却ファン180の回転速度を1000rpmに変更する。
受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が59秒及び61秒である場合には、冷却タイマカウンタ202aに35000が加算される。また、回転速度変更処理では冷却ファン180の回転速度を1500rpmに変更する。
受信した変動パターンコマンドに対応した1遊技回の期間が75秒である場合には、冷却タイマカウンタ202aに45000が加算され、1遊技回が90秒である場合には冷却タイマカウンタに60000が加算される。また、回転速度変更処理では、1遊技回が75秒である場合には2000rpmに、1遊技回が90秒である場合には2500rpmに冷却ファン180の回転速度を変更する。
次に、非特定,特定大当たりに当選していた場合に冷却タイマカウンタ202aに値が加算される場合について説明する。この場合、上述した表示制御装置110の変動表示態様決定処理におけるステップS1807の冷却タイマ加算処理において値が加算されることとなる。
特定大当たり又は非特定大当たりに当選していた場合、ステップS1807の冷却タイマ加算処理にて加算される値は上記第1の実施形態と同様であるが、ステップS1808における回転速度変更処理では、特定大当たりに当選していた場合には冷却ファン180の回転速度を3000rpmに変更し、非特定大当たりに当選していた場合には冷却ファン180の回転速度を2500rpmに変更する。特定大当たりに当選していた場合の方が非特定大当たりに当選していた場合よりも、冷却ファン180の回転速度が大きい。上述したように、特定大当たりに当選した場合、CPU152やVDP153にかかる処理負荷が非特定大当たりに当選していた場合よりも大きく、CPU152やVDP153の発熱し易さが大きい。この場合においても、特定大当たりに当選していた場合の方が非特定大当たりに当選していた場合よりも冷却ファン180の回転速度が大きいことにより、CPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
すなわち、本実施形態では、処理負荷が大きい演出が実行される場合、冷却期間が長く設定されており、かつ冷却ファン180の回転速度が速くなる。よって、実行される演出に対応してCPU152及びVDP153の冷却を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、変動表示態様決定処理にて冷却ファン180の速度を変更するため、冷却ファン制御処理におけるステップS1204の高速制御処理は行わない。すなわち、本実施形態における冷却ファン制御処理は第2の実施形態における冷却ファン制御処理と同様の処理を行う。
また、本実施形態に対して上記第3の実施形態におけるステップS1709〜S1710を適用すれば、冷却タイマカウンタ202aの値が0でない場合に、いずれかの演出が発生した場合や、大当たり状態に移行する場合に冷却ファン180の回転速度が低下することがなくなるため、より良好にCPU152やVDP153の冷却を行うことができる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を相互に適用してもよい。
(1)上記各実施形態では、冷却ファン180は、表示制御装置110におけるCPU152やVDP153に向かって送風するものであったが、冷却ファン180による冷却対象はCPU152やVDP153に限定されるものではない。
例えば、冷却ファン180によって主制御装置72や払出制御装置91等を冷却してもよい。また、それぞれの制御装置における冷却ファン180が冷却する部分はそれぞれの制御装置におけるCPUや処理装置に限らず、それぞれの制御装置に設けられたROM,RAM及びドライバ等を冷却してもよい。上記実施形態の場合、例えば、冷却ファン180が表示制御装置110における入力ポート200、ROM201、RAM202、駆動用ドライバ203、出力ポート204等を冷却するものが考えられる。
また、発光装置又は音声出力装置の少なくとも一方を備え、発光装置による発光や音声出力装置による音声出力によって演出を実行する構成においては、冷却ファン180がその発光装置や音声出力装置を冷却してもよい。上記各実施形態の場合、音声ランプ制御装置70が制御する各種ランプ部23〜25が発光装置であり、スピーカ部26が音声出力装置である。
(2)上記各実施形態では、冷却ファン180は、ヒートシンク175に向けて送風するものであったが、ヒートシンク175が設けられておらず、表示制御装置110におけるCPU152やVDP153に向けて直接送風してもよい。
(3)上記各実施形態では、大当たり状態においては冷却タイマカウンタ202aの値が減算されなかったが、大当たり状態においても冷却タイマカウンタ202aの値が減算されてもよい。この場合、大当たり状態となった場合又は大当たり抽選に当選している変動表示が開始される場合に、冷却タイマ加算処理にて大当たり状態に対応した値を冷却タイマカウンタ202aに加算すればよい。例えば、第1の実施形態における表示制御装置110の遊技状態移行処理のステップS1003にて表示用大当たりフラグをセットする場合、又は変動表示態様決定処理におけるステップS1107の冷却タイマ加算処理が実行される場合に冷却タイマカウンタ202aに値を加算すればよい。
この場合、一の大当たり状態における最高期間よりも長い期間に亘り、冷却ファン180がCPU152やVDP153を冷却する値を加算するのが望ましい。仮に、一の大当たり状態における最長期間よりも短い期間に相当する値を冷却タイマカウンタ202aに加算する場合、パチンコ機10の釘58の設定や遊技者の遊技方法によって一の大当たり状態が発生している期間が異なるため、大当たり状態が終了する前に冷却ファン180による冷却が終了してしまうことが考えられる。
上記各実施形態では、一の大当たり状態に移行した場合、可変入賞装置53が15回開放される。大当たり状態が発生した場合、オープニングが表示される期間として10秒(タイマカウンタの値として5000)であり、可変入賞装置53の1回の開放状態が維持される最高期間は29.5秒(タイマカウンタの値として14750)であり、可変入賞装置53が閉鎖されてから再び開放されるまでの期間が2秒(タイマカウンタの値として1000)となっている。このため、一の大当たり状態が発生している最長期間は475.5秒であるため、大当たり状態に移行した場合に少なくとも237750の値を冷却タイマカウンタ202aに加算するのが望ましい。また、大当たり状態が終了する場合にエンディング表示等が行われることを考慮して475.5秒よりも若干長い期間(例えば485.5秒)に相当する値を冷却タイマカウンタ202aに加算するようにしてもよい。
(4)上記各実施形態では、表示制御装置110が左,右扉100,101を制御するものであったが、左,右扉100,101が設けられていなくともよい。この場合、左,右扉100,101に代えて、パチンコ機10の前方から視認できる位置に装飾体が設けられており、その装飾体が表示制御装置110又は音声ランプ制御装置70に制御された場合に、その装飾体が動作したり、その装飾体が発光したりすることによって演出を実行してもよい。また、左,右扉100,101及び装飾体が設けられておらず、図柄表示装置104のみにて演出を実行するようにしてもよい。
(5)上記各実施形態では、図柄表示装置104にて図柄の変動表示や演出が表示されるものであったが、図柄表示装置104が設けられていなくともよい。図柄表示装置104に代わり、絵柄が付された周回体が複数又は単数設けられており、その周回体によって絵柄の変動表示や演出が実行されてもよい。また、上記実施形態では、3列の図柄列が変動表示されるものであったが、図柄列は何列でもよく、1,2,4,5列等の図柄列が設けられていてもよい。
(6)上記各実施形態では、冷却ファン180が駆動することによってCPU152やVDP153を冷却したが、CPU152やVDP153を冷却する方法を変更してもよい。
CPU152やVDP153を冷却する冷却手段として、ヒートポンプやペルチェ素子のような熱伝素子等が考えられる。例えば、ペルチェ素子を用いてCPU152やVDP153を冷却する場合、実行される演出や大当たり状態によってペルチェ素子に印加する電圧を変化させればよい。
(7)上記各実施形態では、左扉100,右扉101,図柄表示装置104にて演出が行われる場合に冷却ファン180による冷却が実行されたが、ランプ部23〜25が発光する場合や、スピーカ部26から音声が出力される場合に冷却ファン180による冷却が実行されてもよい。
大当たり状態が発生している少なくとも一部の期間において冷却ファン180により冷却が実行されるようにしてもよい。例えば、大当たり状態が発生し、所定期間が経過した場合に冷却ファン180による冷却が開始されるものが考えられる。具体的には、ラウンドカウンタRCの値が5となった場合(大当たり状態において可変入賞装置53が10回開放された場合)に、冷却ファン180による冷却が開始されるものが考えられる。
また、大当たり状態の場合や演出が行われる場合に冷却ファン180による冷却が実行されることに限定されず、例えば、大当たり状態に移行した場合にのみ冷却ファン180による冷却が実行されてもよい。さらには、大当たり状態以外の特別遊技状態が設定されており、その特別遊技状態において冷却ファン180が高速制御されてもよい。
(8)上記各実施形態では、冷却ファン180による冷却が実行されない場合においても冷却ファン180は駆動し続けるものであったが、冷却が実行されない場合には冷却ファン180を停止してもよい。この場合でも、CPU152やVDP153の発熱量が大きい場合に冷却ファン180を駆動することによって、CPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
(9)上記第1の実施形態では、実行される演出や移行する大当たり状態に対応して冷却ファン180が高速制御される期間が決定されていたが、それぞれの演出や大当たり状態に対応した冷却ファン180が高速制御される期間を変更してもよい。例えば、特定又は非特定大当たりのいずれが発生した場合でも冷却タイマカウンタ202aに加算される値が同じでもあってもよい。例えば、大当たり抽選に当選しており、1遊技回の期間が25秒である変動表示が発生した場合、特定又は非特定大当たりのいずれが発生する場合にも27500を加算するものが考えられる。
また、それぞれの遊技回が発生した場合に加算される冷却タイマカウンタ202aの値を変更してもよく、例えば、1遊技回の期間が5秒である変動表示が行われる場合に冷却タイマカウンタ202aの値が10000加算されてもよい。
(10)上記第1の実施形態では、冷却ファン180が高速制御されている場合に、冷却ファン180が高速制御される演出又は大当たり状態が発生した場合、当該演出又は大当たり状態に対応した値が冷却タイマカウンタ202aに加算されるものであったが、かかる構成に限定しない。
例えば、冷却ファン180が高速制御されている場合に、冷却ファン180が高速制御される演出又は大当たり状態が発生した場合、いずれの演出が実行されたとしても所定の値が冷却タイマカウンタ202aに加算されてもよい。
(11)上記第1の実施形態では、冷却タイマカウンタ202aの加算される値には上限が設けられていなかったが、冷却タイマカウンタ202aの値に上限を設けてもよい。
例えば、冷却タイマ加算処理において現在の冷却タイマカウンタ202aの値を参照し、その値が100000以上であった場合には、冷却タイマカウンタ202aに値を加算することなく、冷却タイマ加算処理を終了するものが考えられる。
仮に、冷却タイマカウンタ202aに上限を設けていないとすると、大当たり状態や冷却ファン180が高速制御される演出が連続して発生した場合には、冷却タイマカウンタ202aにセットされている値が膨大なものとなり、冷却タイマカウンタ202aの記憶容量を超えてしまうことが考えられる。冷却タイマカウンタ202aに上限を設けることによって冷却タイマカウンタ202aの記憶容量を超えてしまうことを抑制できる。
(12)上記各実施形態では、1遊技回の期間が長くなるにつれ、多様な演出が実行され、1遊技回が短い場合と比して、CPU152やVDP153を冷却する期間を長くしたが、かかる構成に限定しない。すなわち、一の演出が実行される第1遊技演出と、第1遊技演出よりも1遊技回の期間が長い第2遊技演出と、が設定されており、第1遊技演出の方が、第2遊技演出よりも処理負荷が大きく、第1遊技演出が実行された場合、第2遊技演出が実行された場合よりも冷却ファン180が高速制御される期間が長くともよい。この場合でもCPU152やVDP153の発熱量の大小に対応して冷却ファン180を制御することができ、CPU152やVDP153の冷却を良好に行うことができる。
(13)上記第2の実施形態では、図柄表示装置104にて変動表示が行われる場合、その変動表示が行われる遊技回において、冷却ファン180が高速制御されたが、その遊技回が終了してから予め定められた期間に亘り、冷却ファン180が高速制御されてもよい。この場合、例えば、その遊技回が終了してから5秒間に亘り、冷却ファン180が高速制御されるよう冷却タイマカウンタ202aにセットする値を設定しておけばよい。
(14)上記第2の実施形態では、演出や移行する特別遊技状態によって冷却ファン180が制御される回転速度が異なっていたが、冷却ファン180の回転速度を変更してもよい。例えば、大当たり状態に移行した場合、その大当たりが特定又は非特定大当たりであったとしても冷却ファン180が1500rpmに制御されるものが考えられる。また、例えば、1遊技回の期間が45秒のものが選択された場合、冷却ファン180の回転速度が2000rpmに制御されるものが考えられる。
また、上記各実施形態における冷却ファン180の回転速度を変更してもよく、例えば、第2の実施形態において遊技状態が特定大当たりである場合に冷却ファン180が2000rpmに制御されるものが考えられる。また、第2の実施形態において遊技状態が非特定大当たりである場合に冷却ファン180が1500rpmに制御されるものが考えられる。但し、遊技状態が特定大当たりや非特定大当たり等の特別遊技状態である場合、図柄の変動表示に伴う演出が実行される場合よりも処理負荷が大きくなるため、図柄の変動表示に伴う演出が実行される場合よりも冷却ファン180の回転速度を速くすることが望ましい。
さらには、第1の実施形態において冷却ファン180が高速又は低速制御されている場合の回転速度を変更してもよく、例えば、低速制御されている場合には回転速度が300rpmとなっており、高速制御されている場合には回転速度が2000rpmとなっているものが考えられる。
(15)上記各実施形態では、大当たり状態に移行する場合や変動表示が開始される場合に冷却ファン180を制御したが、冷却ファン180を制御するタイミングを変更してもよい。例えば、左,右扉100,101が可動する変動表示が実行される場合において、その変動表示におけるいずれかの扉100,101が可動するタイミングにて冷却ファン180が制御されてもよい。また、その遊技回において左,右扉100,101が可動しなくなった場合に冷却ファン180が低速制御され、再度いずれかの扉100,101が可動するタイミングにて冷却ファン180が高速制御されてもよい。すなわち、一の変動表示が行われている場合において、複数回に亘って冷却ファン180の回転速度が変更されてもよい。
(16)上記各実施形態では、冷却タイマカウンタ202aの値を減算し、冷却タイマカウンタ202aの値が0となった場合に冷却ファン180を低速制御したが、期間の計測方法は上記実施形態のものに限定しない。
冷却ファン180が低速制御される冷却タイマカウンタ202aは任意であり、例えば、冷却タイマカウンタ202aの値を定期的に減算していき冷却タイマカウンタ202aの値が−1となった場合に冷却ファン180を低速制御するものが考えられる。
また、冷却タイマカウンタ202aの値を定期的にカウントアップし、冷却タイマカウンタ202aの値が所定の値となった場合に、冷却ファン180を低速制御するものが考えられる。
また、パチンコ機10がリアルタイムクロックを備え、冷却ファン180が高速にて制御されている期間を実際に測定してもよい。
さらには、冷却ファン180が高速にて制御された場合には、予め定められた遊技回が終了するまで冷却ファン180の高速制御が維持されるようにしてもよい。例えば、1遊技回が45秒である変動表示が実行された場合には、その遊技回が終了してから3遊技回が終了するまで冷却ファン180が高速にて制御され続けるものが考えられる。
(17)上記実施の形態とは異なる他のタイプの弾球遊技機、例えば他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも、本発明を適用できる。
また、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
(18)上記実施形態では、主制御装置72から音声ランプ制御装置70にコマンドが出力され、さらに、音声ランプ制御装置70から当該コマンドが表示制御装置110に出力されたことに基づいて、表示制御装置110が演出や図柄の変動表示を行うよう図柄表示装置104や左,右扉100,101を制御するものであったが、主制御装置72から表示制御装置110にコマンドが出力されたことに基づいて、図柄表示装置104や左,右扉100,101が制御されてもよい。
さらに、音声ランプ制御装置70と表示制御装置110とが同一の装置であり、当該装置に主制御装置72からコマンドが出力されることによって演出や図柄の変動表示が行われてもよい。
(19)上述した実施形態における構成及び別例における各構成のそれぞれを任意に組み合わせた構成としてもよい。例えば、一の実施形態の構成に対して、その他の実施形態の構成を適用してもよい。また、3パターン以上の実施形態の構成を相互に適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.電気機器(図柄表示装置104)と、
前記電気機器の動作を制御する上で用いられる機器制御用手段(表示制御装置110におけるCPU152、VDP153)と、
前記機器制御用手段を冷却する冷却手段(冷却ファン180等)と、
前記電気機器の制御状態に応じて冷却の度合いを変化させるべく前記冷却手段を制御する冷却制御手段(表示制御装置110による冷却ファン制御処理)と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、冷却手段が電気機器の制御状態に応じて制御される。仮に、冷却手段の冷却効果を常に一定に保とうとすると、機器制御用手段の発熱量が大きい場合を想定して冷却手段による冷却を行う必要がある。この場合、機器制御用手段の発熱量が小さい状態においては、必要以上に冷却手段による冷却が行われ、冷却手段による冷却を実行するために余分な電力が消費されることが考えられる。本特徴を適用すれば、機器制御用手段の発熱量が大きい場合に、冷却手段の冷却効果を大きくすることが可能となり、必要以上に冷却手段による冷却が実行されてしまうことを抑制し、冷却手段による冷却を実行するための消費電力が必要以上に大きくなることを抑制できる。
また、電気機器の制御状態に応じて冷却手段の冷却の度合いが変動されるため、機器制御用手段の発熱量が大きい制御状態となったことに基づいて冷却手段の冷却効果を大きくすることが可能となり、機器制御用手段に温度センサを設けることなく、良好に機器制御用手段の冷却を行うことができる。
なお、「前記電気機器の動作を制御する上で用いられる機器制御用手段」とは、それ自身が電気機器の動作制御を実行するものが含まれるだけでなく、電気機器の動作制御を実行する場合に間接的に利用されるものが含まれる。それ自身が電気機器の動作制御を実行するものとして、例えば、電気機器を制御するCPU等が考えられる。また、電気機器の動作制御を実行する場合に間接的に利用されるものとして、例えば、上記CPUから信号が出力された場合にその信号を中継する中継基板や、出力された信号を増幅する増幅機等が考えられる。
特徴2.特徴1において、前記電気機器の制御状態として、通常制御状態と前記通常状態よりも処理負荷が大きい負荷制御状態とが設定されており、
さらに、前記冷却手段の作動状態として、第1作動状態と前記第1作動状態よりも前記冷却手段の出力が大きい第2作動状態とが設定されており、
前記冷却制御手段は、前記通常制御状態である場合に前記冷却手段を前記第1作動状態に制御するとともに、前記負荷制御状態となった場合に前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする遊技機。
特徴2によれば、負荷制御状態となった場合、第1作動状態よりも冷却手段の出力が大きい第2作動状態に冷却手段が制御される。すなわち、通常制御状態よりも負荷制御状態において冷却手段による機器制御用手段の冷却効果が大きくなる。よって、制御状態に合わせて冷却手段の出力を変動させることが可能となり、冷却手段による機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
なお、機器制御用手段の発熱量が小さい場合に冷却手段による冷却が停止される遊技機においては、「第1作動状態」を冷却が実行されない「冷却停止状態」とすればよい。
特徴3.特徴2において、前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となっている期間に亘り、前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする遊技機。
特徴3によれば、負荷制御状態において冷却手段が第2作動手段に制御される。これにより、少なくとも処理負荷状態となっている場合には機器制御用手段の冷却を確実に行うことが可能となる。
特徴4.特徴2又は3において、前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態が終了してから予め定められた冷却期間に亘り、前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする遊技機。
特徴4によれば、負荷制御状態が終了してから冷却期間に亘り、冷却手段が第2作動状態となる。処理負荷がかかることに基づいて機器制御用手段の発熱量が大きくなった場合、負荷制御状態が終了したとしても、機器制御用手段の冷却が充分に行われていないことが考えられる。本特徴によれば、負荷制御状態が終了したとしても、ただちに第2作動状態が終了することを抑制し、第2作動状態に制御される期間を、機器制御用手段を冷却するのに充分な期間とすることが可能となる。
特徴5.特徴4において、前記負荷制御状態として、少なくとも第1負荷制御状態と前記第1負荷制御状態よりも処理負荷が大きい第2負荷制御状態とが予め設定されており、
前記冷却制御手段は、前記第1負荷制御状態となった場合よりも、前記第2負荷制御状態となった場合の方が、前記冷却手段を長期間に亘り前記第2作動状態に制御することを特徴とする遊技機。
特徴5によれば、第1負荷制御状態となった場合よりも処理負荷が大きい第2負荷制御状態となった場合の方が、冷却手段による冷却が長期間に亘り実行される。処理負荷の度合いが異なる負荷制御状態になることによって、それぞれの負荷制御が実行された場合、機器制御用手段の発熱量が異なることが考えられる。仮に、いずれの負荷制御に対しても同じ期間の冷却を行うとすると、第1負荷制御状態において過度に冷却が実行され電力が余分に消費されたり、第2負荷制御状態において冷却が充分に行われなかったりすることが考えられる。これに対して、本特徴によれば、負荷制御状態毎に冷却期間が異なっているため、機器制御用手段の冷却の過不足が発生することを抑制できる。
特徴6.特徴2乃至5のいずれか1において、前記負荷制御状態として、少なくとも2種以上の処理負荷が異なる制御状態が設定されており、
前記2種以上の負荷制御状態にそれぞれ対応して予め定められた冷却期間を記憶する冷却期間記憶手段(冷却期間を記憶したROM201)を備え、
前記冷却期間記憶手段は、前記処理負荷が異なる制御状態のうち処理負荷が大きい制御状態の方が期間が長くなるよう前記冷却期間を記憶しており、
前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間に亘り、前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする遊技機。
特徴6によれば、複数の制御状態に対応してそれぞれ冷却期間が記憶されている。また、処理負荷が大きい制御状態に対応したものほど長くなるよう冷却期間が記憶されている。処理負荷の大きさが異なるため、機器制御用手段の発熱量が処理負荷によって異なることが考えられる。本特徴によれば、複数の負荷制御状態に対応してそれぞれ冷却期間が設けられており、機器制御用手段の発熱量が大きい負荷制御状態となった場合に冷却期間を長くすることが可能となり、冷却手段を第2作動状態とする期間を適切な長さとすることが可能となる。よって、負荷制御状態となった場合に、過度に長い期間に亘り冷却期間が設けられており必要以上に電力が消費されることを抑制しつつ、機器制御用手段の発熱量が大きい場合に冷却期間が短いために充分に機器制御用手段が冷却されなくなることを抑制する効果を得ることができる。
また、負荷制御状態となるか否かが抽選によって決定される遊技機においては、負荷制御状態となるタイミングが不規則に発生することが考えられる。本特徴によれば、負荷制御状態となったことを契機として冷却手段による機器制御用手段の冷却が開始されるため、不規則に負荷制御状態となるとしても機器制御用手段の冷却を良好に行うことができる。
特徴7.特徴6において、前記冷却手段が前記機器制御用手段を冷却している期間を計測する期間計測手段(冷却タイマカウンタ202a)と、
前記冷却手段が前記第2作動状態に制御されている期間において前記負荷制御状態となった場合、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御される期間を、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間分延長するよう前記冷却期間計測手段を制御する冷却期間制御手段(変動表示態様決定処理におけるステップS1107を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴7によれば、冷却期間において負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した冷却期間分、冷却手段が機器制御用手段を冷却する期間が延長される。仮に、連続して負荷制御状態となった場合に最後の負荷制御状態に対応した冷却期間のみ冷却手段が第2作動状態となるとすると、連続して発生した負荷制御状態のために機器制御用手段にて発生した熱が充分に冷却されないことが考えられる。
本特徴を適用すれば、複数の負荷制御状態が連続して発生し、一の負荷制御状態に対応した冷却期間のみでは機器制御用手段を充分に冷却できない場合においても、負荷制御状態が連続して発生した場合にはそれぞれの負荷制御状態に対応した冷却期間分冷却手段が機器制御用手段を冷却する期間が延長されるため、機器制御用手段を充分に冷却するだけの冷却期間を担保することができる。
なお、「期間を計測する」とは、具体的に期間を計測する構成に限らず、定期的にカウントアップ又はカウントダウンを行い、予め定めたカウント数となった場合に予め定めた期間が経過したものとするものも含まれる。また、変動表示が開始され、当該変動表示が終了することによって1遊技回が終了する遊技機においては、規定遊技回が終了した場合に、予め定めた期間が経過したものとするものが含まれる。
特徴8.特徴2乃至7のいずれか1において、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を実行する抽選手段(始動入賞処理におけるステップS204を実行する機能等)と、
前記抽選手段による特別抽選に当選したことに基づいて、前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段(遊技状態移行処理におけるステップS703を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記冷却制御手段は、前記特別遊技状態における少なくとも一部の期間において、前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする遊技機。
特徴8によれば、特別遊技状態が発生している少なくとも一部の期間において冷却手段による冷却が実行される。特別遊技状態は遊技者に有利な状態であり、遊技者に有利なことを教示するため、他の遊技状態よりも処理負荷が大きくなることが考えられる。本特徴によれば、遊技状態に対応して冷却手段による冷却を実行することが可能となる。
特徴9.特徴6又は7において、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を実行する抽選手段(始動入賞処理におけるステップS204を実行する機能等)と、
前記抽選手段による特別抽選に当選したことに基づいて、前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段(遊技状態移行処理におけるステップS703を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記特別遊技状態が前記負荷制御状態として設定されているものであり、
一の前記特別遊技状態の発生している最大期間が予め設定されており、
前記冷却期間記憶手段は、前記特別遊技状態が発生してから当該特別遊技状態が終了するまでの最大期間よりも長くなるように、前記特別遊技状態における負荷制御状態に対応した冷却期間を記憶していることを特徴とする遊技機。
特徴9によれば、特別遊技状態における負荷制御状態に対応した冷却期間は特別遊技状態が発生してから当該特別遊技状態が終了するまでの最大期間よりも長い。
遊技機の設定や、遊技者の遊技ペースによって特別遊技状態を開始させてから終了させるまでの期間が変化することが考えられる。仮に、特別遊技状態における負荷制御状態に対応した冷却期間が特別遊技状態における最大期間より短いとすると、特別遊技状態が終了する前に冷却期間が終了してしまい、機器制御用手段の冷却が充分に行われないことが考えられる。これに対して、本特徴によれば、特別遊技状態の最大期間よりも冷却期間の方が長いため、機器制御用手段の冷却が充分に行われなくなってしまうことを抑制できる。
なお、特徴7を適用する場合、特別遊技状態が発生したことに基づいて、特別遊技状態における負荷制御状態に対応した冷却期間分、冷却手段が第2作動状態に制御される期間を延長すればよい。
特徴10.特徴7において、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を実行する抽選手段(始動入賞処理におけるステップS204を実行する機能等)と、
前記抽選手段による特別抽選に当選したことに基づいて、前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段(遊技状態移行処理におけるステップS703を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記特別遊技状態における処理が前記負荷制御状態として設定されているものであり、
前記期間計測手段は、前記特別遊技状態が終了した場合に、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御されている期間の計測を開始することを特徴とする遊技機。
特徴10によれば、期間計測手段は特別遊技状態が終了した後に冷却手段が第2作動状態に制御されている期間の計測を開始する。
遊技機の設定や、遊技者の遊技ペースによって特別遊技状態を開始させてから終了させるまでの期間が変化することが考えられる。仮に、特別遊技状態が開始されたタイミングにて冷却期間の計測を開始した場合、特別遊技状態が終了する前に冷却期間が終了してしまい、機器制御用手段の冷却が充分に行われないことが考えられる。
これに対して本特徴によれば、特別遊技状態が終了した場合に、冷却期間の計測が開始されるため、特別遊技状態において冷却手段による冷却が終了してしまうことを抑制し、特別遊技状態において機器制御用手段の冷却が充分に行われなくなってしまうことを抑制できる。
特徴11.特徴2乃至10のいずれか1において、前記第2作動状態として、複数の作動状態が設定されており、
前記負荷制御状態として、少なくとも2種以上の処理負荷が異なる制御状態が設定されており、
前記2種以上の負荷制御状態にそれぞれ対応して前記冷却手段の出力の大きさを記憶する冷却出力記憶手段(冷却ファン180の回転速度を記憶したROM201)を備え、
前記冷却出力記憶手段は、前記処理負荷が異なる制御状態のうち処理負荷が大きい制御状態の方が、前記冷却手段の出力が大きくなるよう出力の大きさを記憶しており、
前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した出力の大きさとなるよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
特徴11によれば、負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した出力の大きさに冷却手段が制御される。また、負荷制御状態における処理負荷が大きいほど冷却手段の出力が大きくなる。これにより、負荷制御状態となった場合には、当該負荷制御状態に対応した出力に冷却手段を制御することが可能となるため、機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
また、特徴6乃至10のいずれかに本特徴を適用した場合、負荷制御状態となった場合に冷却手段による冷却期間と、冷却手段の出力の大きさと、が制御されることとなる。これにより、負荷制御状態における処理負荷の大きさに合わせて、冷却する期間と単位期間あたりにおける冷却強度と、を調整できるため、負荷制御状態における機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
特徴12.特徴2乃至11のいずれか1において、前記電気機器は、演出を実行する演出実行装置であり、
演出として処理負荷がかかる複数種の処理負荷演出を記憶する演出記憶手段(表示制御装置110のROM201)と、
前記処理負荷演出を実行するか否かを演出抽選する演出抽選手段(主制御装置72による始動入賞処理のステップS204等)と、
前記演出抽選手段による前記演出抽選に当選した場合に、前記処理負荷演出を実行するよう前記演出実行装置を制御する演出制御手段(表示制御装置110)と、
を備え、
前記冷却制御手段は、前記処理負荷演出が前記演出実行手段にて実行される場合に、前記第2作動状態に前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
特徴12によれば、演出実行装置にて複数種の演出が行われることが考えられる。複数種の演出のうち処理負荷が大きい処理負荷演出が行われる場合に冷却手段が第2作動状態に制御されることによって、機器制御用手段の発熱量が大きい場合において良好に機器制御用手段の冷却を行うことが可能となる。
また、本特徴によれば、演出実行装置にて行われる演出に対応して冷却手段を制御するため、演出実行手段にて処理負荷演出が開始されたタイミングにて冷却手段を第2作動状態へと切替えることも可能となる。よって、演出実行手段にて処理負荷演出が実行されている期間に亘り送風手段を第2作動状態に切替えておくことも可能となる。
さらに、処理負荷演出が実行されるタイミングは抽選によって決定されるためその実行は不規則に行われ、機器制御用手段の発熱量が大きくなる制御状態が不規則なタイミングで発生することが考えられる。本特徴によれば、処理負荷演出が実行されるタイミングにて機器制御用手段の冷却が実行されるため、機器制御用手段の発熱量が大きくなる制御状態が不規則に発生する遊技機において機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
なお、「処理負荷演出」とは、機器制御用手段の発熱量が大きくなる処理が実行される演出のことであり、演出実行手段にて一連の演出が行われる遊技機の場合、その一連の演出全てを処理負荷演出とするものが含まれるだけでなく、その一連の演出における一部を処理負荷演出とするものも含まれる。
また、「演出実行装置手段」とは、画像表示装置等を備え画像情報を表示するものが含まれるだけでなく、立体的な装飾体が設けられており、その装飾体を用いて情報の表示を実行するものが含まれる。装飾体を用いた装飾体の表示として例えば、装飾体が可動するもの等が考えられる。また、音声出力装置が設けられており、その音声出力装置により出力される音声によって情報の表示を実行するものや、発光装置が設けられており、その発光装置による発光によって情報の表示を実行するものが含まれる。
特徴13.特徴6乃至9のいずれか1において、前記電気機器として、
画像情報を表示する画像表示装置(図柄表示装置104)と、
可動する可動体(左,右扉100,101)と、
を有しており、
前記負荷制御状態として、前記画像表示装置を用いて演出が実行される第1演出負荷制御状態と、前記画像表示装置と前記可動体とを用いて演出が実行される第2演出負荷制御状態と、が設定されており、
前記機器制御用手段は、前記画像表示装置及び前記可動体のいずれをも制御する制御装置であり、
前記冷却期間記憶手段は、前記第1演出負荷制御状態に対応した冷却期間よりも前記第2負荷演出制御状態に対応した冷却期間の方が長くなるように、それぞれの冷却期間を記憶していることを特徴とする遊技機。
特徴13によれば、画像表示装置のみにて演出が実行される場合よりも、画像表示装置と可動体とによって演出が実行される場合の方が、冷却期間が長くなるようにそれぞれの冷却期間が記憶されている。画像表示装置及び装飾体の制御を制御装置が実行するため、画像表示装置のみにて演出を行う場合よりも、画像表示装置と可動体とによって演出を行う場合の方が処理負荷が大きく、制御装置の発熱量が大きくなることが考えられる。本特徴を適用した場合、画像表示装置と可動体との制御、すなわち、複数の制御が同時に実行される場合に冷却期間を長くすることによって、制御装置の発熱量が大きくなる場合においても、制御装置の冷却を良好に実行することができる。
特徴14.特徴1乃至13のいずれか1において、前記機器制御用手段は、当該機器制御用手段から発せられる熱を放熱する放熱手段(ヒートシンク175)を備え、
前記冷却手段は、前記放熱手段を冷却することを特徴とする遊技機。
特徴14によれば、冷却手段は放熱手段を冷却する。放熱手段は機器制御用手段から発せられる熱を放熱するため、冷却手段が放熱手段を冷却することで、放熱手段を介して機器制御用手段を冷却することができる。遊技機によっては、冷却手段を設置するスペースの確保が難しく、冷却手段によって機器制御用手段全体を冷却することが困難な場合がある。これに対して本特徴によれば、冷却手段は放熱手段を冷却すればよいため、放熱手段が設けられていない場合と比して、冷却手段を設置するスペースが限られている遊技機にも好適に上記特徴を適用できる。
特徴15.特徴1乃至14のいずれか1において、前記冷却制御手段は、前記機器制御用手段を冷却しない場合でもあっても、常に前記冷却手段を停止させることなく駆動し続けることを特徴とする遊技機。
特徴15によれば、冷却手段が常に駆動され続けている。短い期間において複数回に亘って制御状態が変化することがあり、仮に、機器制御用手段の発熱量が小さい場合に冷却手段の駆動が停止されているとすると、機器制御用手段の発熱量が小さい場合と大きい場合とが繰り返された場合には、冷却手段の駆動停止及び駆動開始が繰り返し行われることとなる。冷却手段の駆動を開始する場合には冷却手段の駆動を開始させる起電力が必要であるため、冷却手段の駆動停止及び駆動開始が繰り返し行われるとすると、冷却手段を駆動開始させるために余分な電力が必要となってしまうことが考えられる。
これに対して本特徴によれば、冷却手段が駆動停止することなく、常に駆動され続けるため、冷却手段の駆動停止及び駆動開始が複数回に亘り繰り返される場合と比して、冷却手段が起電力として消費する電力を抑制することができる。
また、遊技機に電源が投入されている場合、機器制御用手段にて何らかの制御が実行されているものと考えられる。冷却手段が常に低速にて駆動されることにより、冷却手段により消費される電力を抑制しつつ、常に実行されている制御によって機器制御用手段が発熱することを一層抑制できる。
特徴16.特徴1乃至15のいずれか1において、前記冷却手段は、前記機器制御用手段に向けて送風する送風手段であることを特徴とする遊技機。
特徴16によれば、送風手段による送風によって機器制御用手段を冷却することができる。仮に、冷却手段としてペルチェ素子のような熱電素子を使用した場合、熱電素子の吸熱を実行させるために要する電力が送風手段と比して大きくなってしまうことが考えられる。また、熱電素子自体が発熱するため、熱電素子の冷却をも考慮しなければならなくなる懸念がある。本特徴によれば、送風手段を用いて機器制御用手段の冷却を行うため、熱電素子を使用する場合と比して、送風手段自身の発熱を考慮する必要がなくなる。
なお、送風手段が回転することにより送風を実行する送風ファンである場合、負荷制御状態に対応して送風ファンの回転数をそれぞれ記憶する回転数記憶手段を備え、冷却制御手段は、負荷制御状態となった場合に回転数記憶手段に記憶されている回転数となるように送風ファンを制御すればよい。
特徴17.特徴16において、前記機器制御用手段を収容した基板ボックス(カバー160、ベースプレート161)と、
前記基板ボックスの外側において、前記送風手段に対応して配置されたカバー部材(ファンダクト部170)と、
を備え、
前記送風手段は、前記基板ボックスの内側に向けて送風することを特徴とする遊技機。
特徴17によれば、送風手段により外気を基板ボックス内に送風することができる。さらに、基板ボックスの外側、すなわち送風手段の吸気側において当該送風手段に対応して配置されたカバー部材を備えることにより、機器制御用手段に塵や埃等の異物が付着してしまうことを抑制できる。
特徴18.特徴17において、前記送風手段は、前記機器制御用手段に実装された電子部品の実装面に相対向して配置されていることを特徴とする遊技機。
特徴18によれば、機器制御用手段に実装された電子部品に対し効率よく外気を当てることができる。
特徴19.特徴17又は18において前記送風手段は、前記機器制御用手段に実装された電子部品のうち特定の電子部品に相対向して配置され、当該特定の電子部品に向けて送風することを特徴とする遊技機。
特徴19によれば、特定の電子部品を集中的に冷却することができるので、効率よく特定の電子部品を適正温度に保つことができる。
特徴20.特徴17乃至19のいずれか1において前記基板ボックスには、少なくとも、前記送風手段が配置された高さ位置よりも上方位置において排気口が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴20によれば、例えば、基板ボックスの上壁部など、送風手段が配置された高さ位置よりも上方位置において排気口を設けることにより、基板ボックス内で温められた空気を効率よく外部に排気することができる。
以下に、本明細書の開示範囲において抽出可能な技術的思想を記載する。
(1).電気機器(図柄表示装置104)と、
前記電気機器の動作を制御する上で用いられる機器制御用手段(音声ランプ制御装置70,表示制御装置110)と、
前記機器制御用手段を冷却する冷却手段(冷却ファン180)と、
前記電気機器の制御状態に応じて前記冷却手段の冷却度合いを変化させるべく出力を制御する冷却制御手段(表示制御装置110による変動表示態様決定処理におけるステップS1507等)と、
を備え、
前記電気機器の制御状態として、処理負荷が異なる複数種の負荷制御状態が設定されており、
処理負荷が大きい負荷制御状態に対応したものほど前記冷却手段の出力が大きくなるように、前記複数種の負荷制御状態に対応して前記冷却手段の出力状態を記憶する冷却状態記憶手段(冷却ファン180の回転速度を記憶したROM201)を備え、
前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となった場合に、当該負荷制御状態に対応した出力状態となるよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
(1)によれば、冷却手段が電気機器の状態と連動して制御される。仮に、冷却手段の出力を常に一定に保とうとすると、機器制御用手段が発熱し易い場合を想定して冷却手段の出力を設定する必要があり、機器制御用手段が発熱しにくい状態においては、必要以上に冷却手段によるの冷却が実行されることとなり、冷却手段による冷却を実行するために余分な電力が消費されることが考えられる。(1)を適用すれば、機器制御用手段が発熱し易い場合に、冷却手段の出力を大きくすることが可能となり、必要以上に冷却手段による冷却が実行されることを抑制し、機器制御用手段の冷却を実行するための消費電力が必要以上に大きくなることを抑制できる。
また、処理負荷が異なる負荷制御状態が複数種設定されており、それぞれの負荷制御状態に対応して冷却手段の出力が異なる出力状態が複数種記憶されている。このため、電気機器の制御状態によって機器制御用手段の発熱し易さの度合いが異なることが考えられる。(1)によれば、機器制御用手段の発熱し易さに応じて冷却手段の出力の異なる出力状態が複数種記憶されているため、複数種の状態に電気機器の制御状態が変化する遊技機においても、必要以上の電力が消費されることを抑制しつつ、機器制御用手段の冷却を良好に行うことができる。
また、電気機器の制御状態に応じて冷却手段による冷却の度合いが変動されるため、機器制御用手段が発熱し易い制御状態となったことに基づいて冷却手段の冷却効果を大きくすることが可能となり、機器制御用手段に温度センサを設けることなく、良好に機器制御用手段の冷却を行うことができる。
(2).(1)において、前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となっている期間において、当該負荷制御状態に対応した出力状態となるよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
(2)によれば、少なくとも負荷制御状態となっている期間において機器制御用手段の冷却を確実に行うことが可能となる。
(3).(1)又は(2)において、前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態が終了してから予め定められた冷却期間に亘り、当該負荷制御状態に対応した出力状態となるよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
(3)によれば、負荷制御状態が終了してから冷却期間に亘り、当該負荷制御状態に対応した出力状態に冷却手段が制御される。処理負荷がかかることに基づいて機器制御用手段が発熱した場合、その負荷制御状態が終了するまで機器制御用手段の冷却を行ったとしても、機器制御用手段の冷却が充分に行われていないことが考えられる。(3)によれば、負荷制御状態が終了した場合に、ただちに冷却手段による冷却が終了することを抑制できる。よって、機器制御用手段を冷却するのに充分な冷却期間を担保することが可能となる。
(4).(3)において、前記冷却制御手段は、前記冷却期間において前記負荷制御状態となった場合に、前記冷却手段の冷却状態を当該負荷制御状態に対応した出力状態よりも前記冷却度合いが大きい出力状態となるよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
(4)によれば、冷却期間において負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した出力状態よりも、冷却手段の出力が大きい出力状態に切替えられる。
冷却期間において負荷制御状態となった場合、短い期間において複数回に亘り負荷制御状態となったことが考えられる。短い期間において複数回に亘り負荷制御状態となった場合、一の負荷制御状態となった場合と比して、機器制御用手段の発熱が大きいことが考えられる。この場合に、最後に実行された負荷制御状態に対応した出力状態に制御すると、複数回に亘り負荷制御状態となったことによって機器制御用手段の発熱が大きいため、当該機器制御用手段の冷却が充分に行われないことが考えられる。
これに対して(4)を適用すると、冷却期間において負荷制御状態となった場合、すなわち短い期間において複数回に亘り処理負荷状態となった場合、最後に実行された負荷制御状態に対応した出力状態よりも冷却度合いが大きい出力状態に冷却手段が制御されるため、複数回に亘り負荷制御状態となった場合においても機器制御用手段を充分に冷却することが可能となる。
(5).(4)において、前記冷却制御手段は、前記冷却期間において前記負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した前記冷却状態よりも出力が大きい出力状態かつ、それまでの出力状態よりも出力が大きい出力状態となるよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
(5)によれば、冷却期間において負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した出力状態よりも出力が大きい出力状態かつ、それまでの出力状態よりも出力が大きい出力状態となるよう冷却手段が制御される。例えば、第1出力状態に制御されている冷却期間において第1出力状態よりも出力が小さい第2出力状態に対応した負荷制御状態となった場合、第2出力状態に対応した出力状態よりも出力が大きい第3出力状態に冷却手段が制御されたとしても、第3出力状態が第1出力状態よりも出力が小さい場合、結果的に冷却手段の出力が小さくなってしまうことが考えられる。
これに対して(5)によれば、冷却期間において負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した出力状態よりも出力が大きい出力状態かつ、それまでの出力状態よりも出力が大きい出力状態となるよう冷却手段が制御されるため、冷却期間においてそれまでの冷却状態よりも冷却手段の対応した出力が小さい負荷制御状態となった場合に、冷却手段の出力が小さくなることを抑制できる。
(6).(1)乃至(5)のいずれか1において、前記複数種の負荷制御状態にそれぞれ対応した前記冷却手段の出力の大きさを維持する冷却期間を記憶する冷却期間記憶手段(冷却期間を記憶したROM201)を備え、
前記冷却出力記憶手段は、前記処理負荷が異なる制御状態のうち処理負荷が大きい制御状態の方が長くなるよう前記冷却期間を記憶しており、
前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間に亘り、当該負荷制御状態に対応した出力の大きさを維持するよう前記冷却手段を制御することを特徴とする遊技機。
(6)によれば、負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した期間に亘り冷却手段の出力の大きさが維持される。また、負荷制御状態における処理負荷が大きいほど冷却手段の出力が維持される期間が長くなる。これにより、負荷制御状態となった場合には、当該負荷制御状態に対応した出力に、かつ当該負荷制御手段に対応した期間に亘り、冷却手段を制御することが可能となるため、機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
(6)を適用した場合、負荷制御状態となった場合に冷却手段による冷却期間と、冷却手段の出力の大きさと、が制御されることとなる。これにより、負荷制御状態における処理負荷の大きさに合わせて、冷却する期間と単位期間あたりにおける冷却強度と、を調整できるため、負荷制御状態における機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
(7).(6)において、前記冷却手段が前記機器制御用手段を冷却するよう前記冷却手段の出力が変化されてからの期間を計測する期間計測手段(冷却タイマカウンタ202a)と、
前記冷却手段による前記機器制御用手段の冷却が実行されている期間において前記負荷制御状態となった場合、前記冷却手段が前記機器制御用手段を冷却する期間を、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間分延長するよう前記冷却期間計測手段を制御する冷却期間制御手段(変動表示態様決定処理におけるステップS1807等)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
(7)によれば、冷却期間において負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した冷却期間分、冷却手段が機器制御用手段を冷却する期間が延長される。仮に、連続して負荷制御状態となった場合に最後の負荷制御状態に対応した冷却期間のみ冷却手段の出力状態が変化されるとすると、連続して発生した負荷制御状態のために機器制御用手段にて発生した熱が充分に冷却されないことが考えられる。
(7)を適用すれば、複数の負荷制御状態が連続して発生し、一の負荷制御状態に対応した冷却期間のみでは機器制御用手段を充分に冷却できない場合においても、負荷制御状態が連続して発生した場合にはそれぞれの負荷制御状態に対応した冷却期間分冷却手段が機器制御用手段を冷却する期間が延長されるため、機器制御用手段を充分に冷却するだけの冷却期間を担保することができる。
なお、「期間を計測する」とは、具体的に期間を計測する構成に限らず、定期的にカウントアップ又はカウントダウンを行い、予め定めたカウント数となった場合に予め定めた期間が経過したものとするものも含まれる。また、変動表示が開始され、当該変動表示が終了することによって1遊技回が終了する遊技機においては、規定遊技回が終了した場合に、予め定めた期間が経過したものとするものが含まれる。
(8).(1)乃至(7)のいずれか1において、前記電気機器は、演出を実行する演出実行装置であり、
前記負荷制御状態を演出として記憶する演出記憶手段(表示制御装置110のROM201)と、
前記処理負荷演出を実行するか否かを演出抽選する演出抽選手段(主制御装置72による始動入賞処理のステップS204等)と、
前記演出抽選手段による前記演出抽選に当選した場合に、前記処理負荷演出を実行するよう前記演出実行装置を制御する演出制御手段(表示制御装置110)と、
を備え、
前記冷却制御手段は、前記処理負荷演出が前記演出実行手段にて実行される場合に、前記機器制御用手段を冷却するよう前記冷却手段の出力状態を制御することを特徴とする遊技機。
(8)によれば、演出実行装置にて複数種の演出が行われることが考えられる。処理負荷が大きい演出が行われる場合に冷却手段の出力状態が制御されることによって、機器制御用手段が発熱するおそれがある場合において良好に機器制御用手段の冷却を行うことが可能となる。
また、(8)によれば、演出実行装置にて行われる演出に対応して冷却手段を制御するため、演出実行手段にて処理負荷演出が開始されたタイミングにて冷却手段を第2作動状態へと切替えることも可能となる。よって、演出実行手段にて処理負荷演出が実行されている期間に亘り送風手段を第2作動状態に切替えておくことも可能となる。
さらに、処理負荷演出が実行されるタイミングは抽選によって決定されるためその実行は不規則に行われ、機器制御用手段が発熱するおそれがある制御状態が不規則なタイミングで発生することが考えられる。(8)によれば、処理負荷演出が実行されるタイミングにて機器制御用手段の冷却が実行されるため、機器制御用手段が発熱するおそれがある制御状態が不規則に発生する遊技機においても、機器制御用手段の冷却を良好に行うことが可能となる。
なお、「処理負荷演出」とは、機器制御用手段が発熱するおそれがある処理が実行される演出のことであり、演出実行手段にて一連の演出が行われる遊技機の場合、その一連の演出全てを処理負荷演出とするものが含まれるだけでなく、その一連の演出における一部を処理負荷演出とするものも含まれる。
また、「演出実行装置手段」とは、画像表示装置等を備え画像情報を表示するものが含まれるだけでなく、立体的な装飾体が設けられており、その装飾体を用いて情報の表示を実行するものが含まれる。装飾体を用いた装飾体の表示として例えば、装飾体が可動するもの等が考えられる。また、音声出力装置が設けられており、その音声出力装置により出力される音声によって情報の表示を実行するものや、発光装置が設けられており、その発光装置による発光によって情報の表示を実行するものが含まれる。
(9).(1)乃至(8)のいずれか1において、前記電気機器として、
画像情報を表示する画像表示装置(図柄表示装置104)と、
可動する可動体(左,右扉100,101)と、
を有しており、
前記機器制御用手段は、前記画像表示装置及び前記可動体のいずれをも制御する制御装置であり、
前記負荷制御状態として、前記画像表示装置を用いて演出が実行される第1演出負荷制御状態と、前記画像表示装置と前記可動体とを用いて演出が実行される第2演出負荷制御状態と、が設定されており、
前記冷却状態記憶手段は、前記第1演出負荷制御状態に対応した出力状態よりも前記第2負荷演出制御状態に対応した出力状態の方が前記冷却手段の出力が大きくなるように、それぞれの負荷制御状態に対応した出力状態を記憶していることを特徴とする遊技機。
(9)によれば、画像表示装置のみにて演出が実行される場合よりも、画像表示装置と可動体とによって演出が実行される場合の方が、冷却手段の出力が大きくなるようにそれぞれの負荷制御状態に対応した出力状態が記憶されている。画像表示装置及び装飾体の制御を制御装置が実行するため、画像表示装置のみにて演出を行う場合よりも、画像表示装置と可動体とによって演出を行う場合の方が処理負荷が大きく、制御装置の発熱量が大きくなることが考えられる。(9)を適用した場合、画像表示装置と可動体との制御、すなわち、複数の制御が同時に実行される場合に冷却手段の出力を大きくすることによって、制御装置が発熱する可能性が高い場合においても、制御装置の冷却を良好に実行することができる。
(10).(1)乃至(9)のいずれか1において、前記機器制御用手段は、当該機器制御用手段から発せられる熱を放熱する放熱手段(ヒートシンク175)を備え、
前記冷却手段は、前記放熱手段を冷却することを特徴とする遊技機。
(10)によれば、冷却手段は放熱手段を冷却する。放熱手段は機器制御用手段から発せられる熱を放熱するため、冷却手段が放熱手段を冷却することで、放熱手段を介して機器制御用手段を冷却することができる。遊技機によっては、冷却手段を設置するスペースの確保が難しく、冷却手段によって機器制御用手段全体を冷却することが困難な場合がある。これに対して(10)によれば、冷却手段は放熱手段を冷却すればよいため、放熱手段が設けられていない場合と比して、冷却手段を設置するスペースが限られている遊技機にも好適に上記(1)〜(9)を適用できる。
(1)〜(10)の各遊技機は、上記特徴1〜特徴20のいずれか1つの手段と任意に組み合わせて実施可能である。なお、(1)〜(10)と上記特徴1〜特徴20とを組み合わせる場合、同じ名称の構成については同じものを用いてもよい、例えば、特徴1〜2特徴0における「冷却手段」と、(1)〜(10)における冷却手段とは同一のものを用いもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル36)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射装置45)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(内,外レール部67,68)と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の入球部に遊技球が入球した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す背面図である。 (a)可変表示ユニットを前方より見た正面図、(b)は可変表示ユニットの液晶表示装置を取り外した状態にて裏側から見た背面図である。 図6(b)におけるA−A線断面図である。 扉体の作動状態を説明するための説明図である。 制御ユニットの背面図である。 制御ユニットの分解斜視図である。 図9におけるB−B線断面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 第1特定ランプ部制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置による遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置による可変入賞装置開閉処理を示すフローチャートである。 表示制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 表示制御装置による遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 変動表示態様決定処理を示すフローチャートである。 冷却ファン制御処理を示すフローチャートである。 冷却タイマ減算処理を示すフローチャートである。 1遊技回の期間に対応した冷却期間を示す説明図である。 第2の実施形態における表示制御装置の遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における変動表示態様決定処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における冷却ファン制御処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における1遊技回の期間に対応した冷却期間及び冷却ファンの回転速度を示す説明図である。 第3の実施形態における変動表示態様決定処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における変動表示態様決定処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における1遊技回の期間に対応した冷却期間及び冷却ファンの回転速度を示す説明図である。
符号の説明
10…遊技機としてのパチンコ機、36…遊技球発射ハンドル、45…遊技球発射装置、51…遊技盤、56…可変表示ユニット、67,68…内,外レール部、100,101…左,右扉、104…図柄表示装置、110…表示制御装置、152…CPU、153…VDP、160…カバー、161…ベースプレート、170…ファンダクト部、175…ヒートシンク、180…冷却ファン、201…ROM、202a…冷却タイマカウンタ。

Claims (7)

  1. 電気機器と、
    前記電気機器の動作を制御する上で用いられる機器制御用手段と、
    前記機器制御用手段を冷却する冷却手段と、
    前記電気機器の制御状態に応じて冷却の度合いを変化させるべく前記冷却手段を制御する冷却制御手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記電気機器の制御状態として、通常制御状態と前記通常状態よりも処理負荷が大きい負荷制御状態とが設定されており、
    さらに、前記冷却手段の作動状態として、第1作動状態と前記第1作動状態よりも前記冷却手段の出力が大きい第2作動状態とが設定されており、
    前記冷却制御手段は、前記通常制御状態である場合に前記冷却手段を前記第1作動状態に制御するとともに、前記負荷制御状態となった場合に前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記負荷制御状態として、少なくとも2種以上の処理負荷が異なる制御状態が設定されており、
    前記2種以上の負荷制御状態にそれぞれ対応して予め定められた冷却期間を記憶する冷却期間記憶手段を備え、
    前記冷却期間記憶手段は、前記処理負荷が異なる制御状態のうち処理負荷が大きい制御状態の方が期間が長くなるよう前記冷却期間を記憶しており、
    前記冷却制御手段は、前記負荷制御状態となった場合、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間に亘り、前記冷却手段を前記第2作動状態に制御することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記冷却手段が前記機器制御用手段を冷却している期間を計測する期間計測手段と、
    前記冷却手段が前記第2作動状態に制御されている期間において前記負荷制御状態となった場合、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御される期間を、当該負荷制御状態に対応した前記冷却期間分延長するよう前記冷却期間計測手段を制御する冷却期間制御手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を実行する抽選手段と、
    前記抽選手段による特別抽選に当選したことに基づいて、前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
    を備えた遊技機において、
    前記特別遊技状態における処理が前記負荷制御状態として設定されているものであり、
    前記期間計測手段は、前記特別遊技状態が終了した場合に、前記冷却手段が前記第2作動状態に制御されている期間の計測を開始することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記電気機器は、演出を実行する演出実行装置であり、
    演出として処理負荷がかかる複数種の処理負荷演出を記憶する演出記憶手段と、
    前記処理負荷演出を実行するか否かを演出抽選する演出抽選手段と、
    前記演出抽選手段による前記演出抽選に当選した場合に、前記処理負荷演出を実行するよう前記演出実行装置を制御する演出制御手段と、
    を備え、
    前記冷却制御手段は、前記処理負荷演出が前記演出実行手段にて実行される場合に、前記第2作動状態に前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
  7. 前記冷却制御手段は、前記機器制御用手段を冷却しない場合でもあっても、常に前記冷却手段を停止させることなく駆動し続けることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
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