JP2009278972A - 熱スィッチを備えた熱サイクラ・モジュールを有する熱サイクリング・デバイス、熱サイクリング・デバイスの熱サイクラ・モジュールにおける加熱ブロックを冷却する方法、および、分析装置 - Google Patents

熱スィッチを備えた熱サイクラ・モジュールを有する熱サイクリング・デバイス、熱サイクリング・デバイスの熱サイクラ・モジュールにおける加熱ブロックを冷却する方法、および、分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、確実で高度に再現可能な様式で加熱段階および冷却段階を迅速に許容する熱サイクラ・モジュールを備える熱サイクリング・デバイスを提供すること。
【解決手段】熱サイクリング・デバイスにおいて加熱および/または冷却を行う本発明の熱サイクラ・モジュール(10)は、熱スィッチ(16)、加熱ブロック(12)、および、ヒートシンク(14)を備える。熱スィッチ(16)は、たとえば磁性流体(70)もしくは液体金属などの熱伝導液(68)と、該熱伝導液(68)を移動させる例えば磁気ユニット(66)もしくはローレンツ力ユニットなどの励起ユニット(64)とを備える。熱スィッチ(16)のON状態においては熱伝導液(68)の移動は、加熱ブロック(12)とヒートシンク(14)との間の熱的接続をもたらす。
【選択図】図3

Description

本発明は、請求項1、請求項11および請求項13に夫々記載された、熱サイクラ・モジュール(thermocycler module)を備える熱サイクリング・デバイス(thermocycling device)、熱サイクラ・モジュールにおける加熱ブロックを熱サイクリング・デバイスのヒートシンクにより冷却する方法、および、分析装置に関する。
熱サイクラ・モジュールを備える熱サイクリング・デバイスは主として、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の自動処理に対して用いられる。PCRの実施の間に、液状のPCRサンプルは、幾つかの温度まで加熱および冷却されねばならない。典型的には、反復的サイクルにおいて、好適にはアニーリング、培養および変性の温度の少なくとも2つの温度にもたらされて維持されねばならない。変性に対しては、熱サイクリング・デバイスの加熱ブロックは105℃までの温度へと加熱されねばならない。故に、サンプルを加熱および冷却する時間は、全体的なプロセス時間に大きな影響を有する。加熱および冷却時間の短縮は、能率的でコスト効率的なプロセス、および、熱サイクリング・デバイスのスループットの増大に対して必須である。
これまでのところ、各サンプルを担持するサンプル・ブロックを冷却および加熱するための高速な熱サイクリング・デバイスに対しては、主として熱電モジュール(TEC)が使用されている。高速な熱サイクラは、たとえば特許文献1に開示されている。この熱サイクラは小さな熱質量のサンプル・ブロックを備え、該ブロックの温度は単一のTECにより調節され得る。TECは、サンプル・ブロックの加熱器および冷却器として機能する。TECの反対側には、熱的リザーバとして使用されるヒートシンクが配置される。ヒートシンクは、サンプル・ブロックが加熱されるか冷却されるかに依存し、冷却もしくは加熱される。TECおよびサンプル・ブロックおよびヒートシンクの間における熱的接続を高めるべく、通常は、夫々の接続表面に対し、熱的グリースまたは(たとえばグラファイト箔などの)薄寸形態の熱的接合材料が適用される。
米国特許第6,556,940号 国際公開WO92/02638号 米国特許第5,210,015号 米国特許第5,804,375号 米国特許第5,487,972号
この技術の欠点は、熱電モジュールに対して持続的な電力が必要なことである、と言うのも、熱電モジュールは、その他の点では、該モジュールの両側の温度を均等化する熱ブリッジだからである。更に、温度の持続的な変化、および、関連する熱的な膨張および収縮は、熱電モジュールおよび薄寸の熱的接合材料の移動に帰着し、且つ、熱電モジュールの表面と、温度制御されるべきデバイスの表面との間の不適当な熱接触に帰着する。更に熱電モジュールは、高価であり且つ干渉の影響を受け易い。
本発明の目的は、確実で高度に再現可能な様式で加熱段階および冷却段階を迅速に即ち数秒以内に許容する熱サイクラ・モジュールを備える熱サイクリング・デバイスを提供するに在る。
本発明の更なる目的は、熱サイクリング・デバイスの熱サイクラ・モジュールにおける加熱ブロックを、熱スィッチを使用して冷却する方法を提供すること、および、分析装置を提供することである。
進歩性のある熱サイクリング・デバイスは、加熱および/または冷却を行う熱サイクラ・モジュールを備える。熱サイクラ・モジュールは、熱スィッチ、加熱ブロックおよびヒートシンクを備える。熱スィッチは、熱伝導液と、該熱伝導液を移動させる励起ユニットとを備える。熱スィッチのON状態においては、熱伝導液により加熱ブロックとヒートシンクとの間に熱的接続が提供され、また、熱スィッチのOFF状態においては熱的接続は遮断される。
進歩性のある熱サイクリング・デバイスは、小さな熱負荷のみが加熱されるという利点を有する。他方、加熱ブロックに対しては、小さな熱的境界抵抗および大きな熱伝導率をもって、ヒートシンクが確実に接続および遮断される。これにより、影響を受け易くて高価であるという部材なしで、加熱ブロックの温度は迅速かつ確実に調節され得る。更に、熱伝導液の位置の検出は必要でない、と言うのも、励起ユニットが切断されたときに熱伝導液は重力下で下方移動するからである。
熱サイクリング・デバイスにおいて使用される加熱ブロックは、反応受容器を受容する少なくとも1つのキャビティを備える熱伝導ブロックである。一般的に、これらの加熱ブロックの材料はアルミニウムまたは銀を含む。熱サイクリング・デバイスにおいて加熱ブロックは、1サイクルにおいて、好適にはアニーリング、培養および変性の温度の少なくとも2つの温度間で変化すべく制御される。加熱ブロックの温度は、加熱ブロックとヒートシンクとの間の熱の伝達を制御する熱スィッチにより非常に迅速に変化され得る。熱スィッチは加熱ブロックおよびヒートシンクの熱的な接続および遮断を制御する。
本発明に係る熱サイクリング・デバイスの好適実施形態において、熱伝導液は磁性流体を含み又は磁性流体であり、且つ、励起ユニットは、加熱ブロックとヒートシンクとの間の熱的接続を確立および/または遮断するために磁性流体を移動させる磁気ユニットを備える。代替的に、上記熱伝導液は液体金属を含み又は液体金属であり、且つ、励起ユニットは、加熱ブロックとヒートシンクとの間の熱的接続を確立および/または遮断するために液体金属を移動させるローレンツ力ユニットを備える。これらの実施形態は、簡素な設計態様を有し且つ確実に作動する。
本発明の更なる態様は、磁性流体の表面を磁気ユニットにより、または、液体金属の表面をローレンツ力ユニットにより変形させることで熱スィッチを切換えることである。
本発明の別の態様は、磁性流体および液体金属を夫々、少なくとも部分的にヒートシンクと加熱ブロックとの間に配置することである。熱スィッチのOFF状態においては、磁性流体あるいは液体金属と、加熱ブロックとの間に間隙が存在する。故に加熱ブロックは、磁性流体およびヒートシンクに関して熱的に絶縁される。
熱サイクリング・デバイスの熱サイクラ・モジュールにおける加熱ブロックを冷却する進歩性のある方法は、特に磁性流体もしくは液体金属である熱伝導液を介して加熱ブロックとヒートシンクとの間の接続をON状態において提供する熱スィッチの投入に基づいている。
本発明に係る分析装置は、熱サイクリング・デバイスと同様の利点を有する。
更なる好適実施形態は、更なる従属請求項に包含された特徴を備えている。
本発明の好適実施形態は図面中に示される。
加熱および/または冷却を行う熱サイクラ・モジュールの第1実施形態の概略的な破断斜視図であり、磁石は休止位置とされ且つ熱スィッチはOFF状態とされている。 図1に示された熱サイクラ・モジュールの概略的な破断斜視図であり、磁石および熱スィッチは中間状態とされている。 図1および図2に示された熱サイクラ・モジュールの概略的な破断斜視図であり、磁石は活動位置とされ且つ熱スィッチはON状態とされている。 加熱および/または冷却を行う熱サイクラ・モジュールの第2実施形態の熱スィッチの概略的な破断斜視図であり、熱スィッチであるローレンツ力ユニットはOFF状態とされている。 熱スィッチがON状態とされた図4と同様の図である。 熱サイクラ・モジュールと更なるモジュールとを有する熱サイクリング・デバイスを備えた分析装置の概略図である。
図1は、ヒートシンク14の上方の加熱ブロック12と、中間の熱スィッチ16とを備えた熱サイクラ・モジュール10を示している。
加熱ブロック12は、ベースプレート20と、該ベースプレート20に対して固定されもしくは一体的に形成された瓶用壁部22とを備える。盲孔26として形成された装填凹所内には、上方から(1つのみが示される)多数の反応瓶24が装填される。この構成の故に、加熱ブロック12の熱質量はヒートシンク14の熱質量と比較して相対的に小さい。加熱ブロック12は、矢印により表された例えば加熱流体または電気的ヒータなどの公知の組み込み加熱器要素23により加熱され得る。
加熱ブロック12のカバー30は、厚寸の周縁境界壁部32を有する。周縁境界壁部32の角隅部34には、固定用貫通孔36が在る。該固定用貫通孔36は、固定ネジを収容する役割を果たす。
ヒートシンク14の上側境界をフレーム38が囲繞し、該フレームは例えば更なるネジによりヒートシンク14に対して固定される。フレーム38の角隅部には、固定用貫通孔36の延長部として、内側螺条を備えた孔39が在ることから、固定ネジはこれらの孔39内に螺着されることでカバー30をフレーム38に対して固定し得る。フレーム38の上部内側境界部分は、ベースプレート20の底部境界部分を支持する。
カバー30の固定により、周縁境界32の基部表面は、加熱ブロック12のベースプレート20の上側周縁境界に当接して部分的に押圧する。その他の点で、ベースプレート20の周縁境界はフレーム38により支持される。故に加熱ブロック12は、フレーム38を介してヒートシンク14に対して固定される。フレーム38およびヒートシンク14の上側境界部分に夫々配置された付加的周縁溝28a、28bは、O-リングを収容することで、加熱ブロック12、ヒートシンク14およびフレーム38により囲繞された空間をシールする。
カバー30およびフレーム38は好適には、それらの接続部分にて熱伝導率が低いもしくは熱伝導率が無い材料から構成され、または、カバー30およびフレーム38は、それらに接触する他の部材から熱的に絶縁される。故にフレーム38は、加熱ブロック12をヒートシンク14から熱的に絶縁する。このことはまた、加熱ブロック12の比較的に小さい熱質量も実現し、且つ、加熱ブロックの、すなわち反応物の迅速な温度調節が許容される。
カバー30はその上側プレート42において、瓶用壁部22の各盲孔26の上方に瓶用貫通孔40を備えることから、反応瓶24は盲孔26内に載置され得る。反応瓶24は反応物44で充填される。
ヒートシンク14は、本体50およびキャップ52を備える。本体50は、壁部区画51、支柱区画54および底部区画56で形成される。キャップ52および本体50は、支柱区画54の回りのリング状間隙58を囲繞する。キャップ52の上側表面は、ベースプレート20の底面21に向けて開放されたトラフ60を形成する。キャップ52の下側表面は、加熱ブロック12から間隙58へと臨む開口を備えた盲孔として形成された4つの収容凹所62を備える。
熱スィッチ16は、磁気ユニット66として設計された励起ユニット64と、たとえば強磁性流体(FerroTec APGxxx)などの磁性流体70の形態である熱伝導液68とを備える。磁性液体70は、ヒートシンク14のトラフ60内に担持される。磁気ユニット66は、当該永久磁石の底部にてフレーム・プレート74の開口内に夫々固定された例えば円筒形状である4個の永久磁石72を備える。永久磁石72の上側部分は、キャップ52に向かう方向にて、フレーム・プレート74から外方に突出する。フレーム・プレート74は支柱区画54を囲繞し且つ間隙58内に載置されることから、永久磁石72を備えたフレーム・プレート74は、底部区画56に直交する方向において、支柱区画54に沿い鉛直に変位され得る。図1において、永久磁石72は休止位置で示される。フレーム・プレート74に対しては、公知の駆動手段79が接続される。駆動手段79は、壁部区画51内または支柱区画54内にも載置され得る。
磁性流体70は、ヒートシンク14と加熱ブロック12との間に配置される。永久磁石72が、図1に示されたキャップ52から離間した該永久磁石の休止位置に在るという熱スィッチ16のOFF状態において、磁性流体70と加熱ブロック12との間には間隙を画成する空間76が存在する。該間隙は特に、トラフ60内に担持された磁性流体70の上側表面78と、底面21との間に存在する。磁性流体70の上側表面78は、底面21と対向する。
空間76は、加熱ブロック12からヒートシンク14を熱的に絶縁する。フレーム38を介した接続は、大きな熱抵抗を有する。空間76内には空気もしくは他の気体が存在し得ると共に、本発明の意味においては、加熱ブロック12とヒートシンク14との間においてフレーム38により囲繞された空間76を真空化することにより熱的絶縁を向上させることも可能である。真空はまた、ベースプレート20をフレーム38に対して固定することで、ヒートシンク14に対して加熱ブロック12を固定する。
ヒートシンク14の底部区画56の下方には熱電モジュール80が配置されることで、ヒートシンク14の温度を、一定値、または、所定の温度プロファイルに保持する。
図2に示された中間位置において、フレーム・プレート74は駆動手段79によりキャップ52に向けて移動される。永久磁石72の磁界と磁性液体70との大きな干渉の故に、上側表面78には小寸の隆起部が形成される。
図3は、永久磁石72の活動位置を示している。永久磁石72の上側部分は、少なくとも部分的に収容凹所62により収容される。対応する熱スィッチ16のON状態において、磁気手段すなわち永久磁石72の磁界は、磁性流体70の表面を変形させる。上側表面78は少なくとも部分的に、加熱ブロック12のベースプレート20の底面21と接触する。磁性流体70の底面は常に、トラフ60の表面と接触している。故に、加熱ブロック12とヒートシンク14との間には熱的接続がもたらされることで、加熱ブロック12は冷却される。この冷却は数秒以内にもたらされる、と言うのも、ヒートシンク14の熱質量は加熱ブロック12の熱質量よりも相当に大きいからである。故に、上記に説明された如く、比較的に小さい質量をもって加熱ブロック12を設計することが有用である。
図1、図2および図3は、熱スィッチ16のOFF状態(図1)から中間状態(図2)を経てON状態(図3)に至るという熱スィッチ16の一連の動作を示している。
駆動手段79によりフレーム・プレート74を駆動することにより、永久磁石72を図1に示された休止位置から図2に示された中間位置を経て図3に示された活動位置まで駆動することにより、永久磁石72の磁界は磁性液体70に対して更に干渉する。その結果、磁性液体70の上側表面78は変形し始め、且つ、該上側表面78は、該表面が少なくとも部分的に加熱ブロック12と接触するまで、加熱ブロック12のベースプレート20に対して部分的に移動される。故に、熱スィッチ16は投入される。熱スィッチの低い熱接触抵抗、磁性液体70の大きな熱伝導率、および、ヒートシンクの比較的に大きな熱質量の故に、加熱ブロック12は数秒以内に所望温度まで冷却される。
熱スィッチ16を切断するために駆動手段79は、磁性流体70に対する永久磁石72の磁界の干渉が無視され得る様に、フレーム・プレート74を活動位置(図3)から休止位置(図1)まで移動させねばならない。加熱器要素23は熱スィッチ16により交互的に切換えられることから、加熱器要素23は加熱ブロック12の比較的に小さい熱質量のみを加熱する必要がある。加熱ブロック12は加熱器要素23により、数秒以内に所望温度まで加熱される。
図4および図5は、熱サイクラ・モジュール10の熱スィッチ16を備えたヒートシンク14の代替実施形態を示している。熱スィッチ16は、励起ユニット64としてローレンツ力ユニット86、および、熱伝導液68としてたとえばGaInSなどの液体金属88を備える。液体金属88は、ヒートシンク14のトラフ60内に担持される。立方体の形態であるトラフ60の開口は、側方にては4つの側壁区画により、且つ、底面にてはヒートシンク14の底壁区画により境界決定される。底壁区画の下方には熱電モジュールが配置されることで、ヒートシンク14の温度を、一定値、または、所定の温度プロファイルに保持するが、図1から図3を比較されたい。
図1から図3に示された加熱ブロック12は、該加熱ブロック12のベースプレート20の底面21がトラフ60の開口を上側にて境界決定する様に、ヒートシンク14の上方に配置される。ヒートシンク14と加熱ブロック12との間には、熱的絶縁が存在する。
ヒートシンク14の本体の対置された2つの壁部区画は夫々、トラフ60の開口に向けられた表面にて、電極プレート90aおよび90bを備える。2つの側壁区画の一方の側壁区画の電極プレート90aは電気制御ユニットの正の出力接続(+)に対して接続され、且つ、これらの2つの側壁区画の他方の側壁区画の電極プレート90bは負の出力接続(−)に対して接続される。
対置された残りの2つの側壁区画の各々に対しては、永久磁石92が割当てられる。永久磁石92は、トラフ60の開口における磁界Bを生成する。
図4に示された如く熱スィッチ16のOFF状態において、電極プレート90a、90bに対して電圧は印加されず、且つ、電極プレート90a、90bと接触している液体金属88に電流は流れない。液体金属88と、加熱ブロック12の底面21との間には断熱間隙を画成する空間76が存在する。
図5は、熱スィッチ16のON状態を示している。電気制御ユニットは電極プレート90aおよび90bに対して電圧を印加することから、電極プレート90aから電極プレート90bに向けて液体金属88を通り電流Iが流れる。この電流Iおよび磁界Bは力Fを生成し、この力は、液体金属88を変形させると共に、該液体金属88が加熱ブロック12の底面21と接触するまで該液体金属88の上側表面78を上方に移動させる。故に、加熱ブロック12は数秒以内に所望温度まで冷却される。その際、液体金属88の底面はトラフの底壁区画と接触したままである。
本発明に係る図6に概略的に示された熱サイクリング・デバイス94は熱サイクラ・モジュール10を備え、この熱サイクラ・モジュール10の2つの実施形態は図1から図5に示され且つ上述されている。
熱サイクリング・デバイス94は更に、熱サイクラ・モジュール10における増幅の間に生成された核酸分析対象物の量を決定する好適には光学的検出ユニットである検出ユニット96を更に備え得る。好適には、特許文献2および対応する特許文献3、特許文献4および特許文献5において開示された如く、核酸分析対象物の同時的な増幅および検出のために、蛍光の強度を測定することによるTaqMan方法が用いられる。
熱サイクリング・デバイス94はまた好適には、加熱ブロック12により保持された反応受容器すなわち反応瓶24を覆う加熱蓋体98も備え得る。
図6に更に示された如く、分析装置100は本発明に係る熱サイクリング・デバイス94を備える。分析装置100は更に、分析検査の間に使用される消耗品を格納する格納モジュール102を備え得る。更に、サンプル調製モジュール104は分析装置100内に含まれ得る。サンプル調製モジュール104内には、生体的サンプルから得られた分析対象物を含むサンプルが、好適には核酸分析対象物である分析対象物が増幅により分析され得る如く調製される。好適には、分析装置100において実施される全ての段階は完全に自動化される。
熱伝導液68を使用すると、幾つかの利点が得られる。熱的接続は、高信頼性で確立および遮断され得る。熱伝導液68はベースプレートを非常に効率的に被覆することから、熱スィッチ16のON状態におけるベースプレート20に対する表面接続により非常に小さな熱的境界抵抗がもたらされる。磁性流体70もしくは液体金属88の形態である熱伝導液68自体は、熱的グリースと比較して大きな熱伝導率を有する。上記OFF状態において熱伝導液68は、ベースプレート20における一切の残留物なしで、即時に遮断される。更に、熱的グリースと比較して、グリース化合物の蒸発に依る劣化は無く、且つ、空気捕捉も起こらない。また上記OFF状態において、加熱ブロック12とヒートシンク14との間に物質繊維は残存しない。
本発明の更なる実施形態において、図1から図3に示された実施形態の永久磁石72は、たとえば誘導体などの電磁石により置き換えられる。誘導体は、公知の電気的切換え手段により単純に投入かつ切断され得ると共に、磁性液体70の下方に固定して設置され得る。故に、熱サイクラ・モジュール10のこの更なる実施形態、ならびに、図4および図5に開示された実施形態は、熱伝導液68を除き、可動部分を必要としない。ローレンツ力ユニット86の永久磁石92もまた、電磁石により置き換えられ得る。
10 熱サイクラ・モジュール
12 加熱ブロック
14 ヒートシンク
16 熱スィッチ
64 励起ユニット
66 磁気ユニット
68 熱伝導液
70 磁性流体/磁性液体

Claims (13)

  1. 熱スィッチ(16)と、加熱ブロック(12)と、ヒートシンク(14)とを有して加熱および/または冷却を行う熱サイクラ・モジュール(10)を備える熱サイクリング・デバイスであって、前記熱スィッチ(16)は、
    熱伝導液(68)と、
    前記熱スィッチ(16)のON状態においては前記加熱ブロック(12)と前記ヒートシンク(14)との間の熱的接続をもたらし、また、前記熱スィッチ(16)のOFF状態においては前記加熱ブロック(12)と前記ヒートシンク(14)との間の熱的遮断をもたらすように、前記熱伝導液(68)を移動させる励起ユニット(64)とを具備する、熱サイクリング・デバイス。
  2. 前記熱伝導液(68)は磁性流体(70)を含み、また、前記励起ユニット(64)は前記磁性流体(70)を移動させる磁気ユニット(66)を有し、あるいは、
    前記熱伝導液(68)は液体金属(88)を含み、また、前記励起ユニット(64)は前記液体金属(88)を移動させるローレンツ力ユニット(86)を有する、請求項1に記載の熱サイクリング・デバイス。
  3. 前記ON状態において前記磁気ユニット(66)の磁界は前記磁性流体(70)の表面(78)を変形させることで、前記加熱ブロック(12)と前記ヒートシンク(14)との間の熱的接続をもたらす、請求項2に記載の熱サイクリング・デバイス。
  4. 前記ヒートシンク(14)は前記加熱ブロック(12)の下方に配置され、
    前記磁性流体(70)あるいは前記液体金属(88)は、少なくとも部分的に前記ヒートシンク(14)と前記加熱ブロック(12)との間に配置され、また、
    前記熱スィッチ(16)の前記OFF状態においては、前記磁性流体(70)あるいは前記液体金属(88)と前記加熱ブロック(12)との間には間隙を画成する空間(76)が存在する、請求項2または請求項3に記載の熱サイクリング・デバイス。
  5. 前記磁性流体(70)あるいは前記液体金属(88)は前記ヒートシンク(12)のトラフ(60)内に担持され、
    前記トラフ(60)は前記加熱ブロック(12)の底面(21)に向けて開放され、また、
    前記磁性流体(70)あるいは前記液体金属(88)の上側表面(78)は前記加熱ブロックの前記底面(21)と対向する、請求項4に記載の熱サイクリング・デバイス。
  6. 前記ON状態において、前記磁性流体(70)あるいは前記液体金属(88)の前記上側表面(78)は少なくとも部分的に前記加熱ブロック(20)の前記底面(21)と接触し、且つ、前記磁性流体(70)あるいは前記液体金属(88)の底面は前記トラフ(60)の表面と接触している、請求項5に記載の熱サイクリング・デバイス。
  7. 前記ヒートシンク(14)は、前記加熱ブロック(12)から離間した方を向く開口を備えた収容凹所(62)を備え、該収容凹所(62)は前記磁気ユニット(66)を収容しうる、請求項2から請求項6のいずれか一つの請求項に記載の熱サイクリング・デバイス。
  8. 前記磁気ユニット(66)は永久磁石(72)を備え、該永久磁石は前記磁性流体(70)の下方において移動可能に配置され、また、前記永久磁石は休止位置と活動位置との間において前記永久磁石(72)を移動させる駆動手段(79)に対して接続され、前記活動位置は前記熱スィッチ(16)の前記ON状態に対応し、前記休止位置は前記熱スィッチ(16)の前記OFF状態に対応する、請求項2から請求項7のいずれか一つの請求項に記載の熱サイクリング・デバイス。
  9. 前記永久磁石(72)は、前記活動位置においては少なくとも部分的に前記収容凹所(62)内に収容され、前記休止位置においては前記収容凹所(62)の外方に載置される、請求項7または請求項8に記載の熱サイクリング・デバイス。
  10. 前記磁性流体(70)は、前記熱サイクリング・デバイスを使用する温度範囲にわたり液体状である強磁性金属である、請求項2から請求項9のいずれか一つの請求項に記載の熱サイクリング・デバイス。
  11. 熱サイクラ・モジュール(10)における加熱ブロック(12)を熱サイクリング・デバイスのヒートシンク(14)をもって冷却する方法において、
    前記加熱ブロック(12)は、熱スィッチ(16)を投入することにより前記ヒートシンク(14)に対して熱的に接続され、
    前記熱スィッチ(16)の熱伝導液(68)は励起ユニット(64)により移動されることで、前記加熱ブロック(12)に対する前記ヒートシンク(14)の熱的接続をもたらす、ことを特徴とする方法。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか一つの請求項に記載の熱サイクリング・デバイスによる、請求項11に記載の方法。
  13. 請求項1から請求項10のいずれか一つの請求項に記載の熱サイクリング・デバイスを備える、分析装置。
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