JP2009278961A - 細胞培養基材 - Google Patents

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【課題】細胞の分化、増殖、成長などを研究、解析するための最適の足場となる細胞培養基材を提供する。
【解決手段】本発明に係る細胞培養基材は、拍動流の付与下にてマイクロ波を照射して脱細胞化処理してなる生体組織を用いたことを特徴とし、生体環境に近く、生体適合性の高い状態で細胞を培養でき、天然物性を保持しているため、構造・力学的特性が生体に近いばかりでなく、より生体環境に近い条件下での細胞培養ができる上に、細胞・遺伝子機能の生体を模した解析が容易となる。さらに、細胞が三次元的に成長する際に、微細構造スキャホールドを足場にして仮足を延ばしていくと言われているので、通常のフラットな培養地では不可能な細胞分化の挙動をより自然に解析することが可能である。さらにまた、目的別に脱細胞化された生体組織を使用することが可能であり、幹細胞(ES細胞、iPS細胞など)の再生医療の主役となり得るように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体環境に近く、生体適合性の高い状態で細胞を培養できる細胞培養基材に関するものである。
いままで、細胞機能を解析するために、天然物や合成化合物を含むさまざまなコーティング用ECMや三次元スキャホールドを生体環境の代替物として用いた細胞培養基材の研究が行われてきた。
しかしながら、上記の細胞培養基材は、変成したECMや合成物質を主成分とするために、生体環境とは大きく異なることが指摘されるようになった。また、これらの細胞培養基材を培養細胞とともに生体へ治療目的で移植する研究も行われてきたが、生体適合性の低さと扱い難さがあり、問題となっていた。
本発明は、上記の問題点を解消するためのもので、その目的とするところは、細胞の分化(特殊な形態や機能が実現されること)、増殖、成長などを研究、解析するための最適の足場となる細胞培養基材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る細胞培養基材は、拍動流の付与下にてマイクロ波を照射して脱細胞化処理してなる生体組織を用いたことを特徴とし、生体環境に近く、生体適合性の高い状態で細胞を培養できるように構成した。
また、請求項2の発明に係る細胞培養基材は、前記生体組織が、ブタ等の動物から採取された異種生体であることを特徴とし、人体の諸器官に機能障害が生じた場合に代替できるように構成した。
本発明によれば、拍動流の付与下にてマイクロ波を照射して脱細胞化処理してなる生体組織を用い、1)細胞外マトリクス(ECM)で構成されているため、生体環境に近い。2)細胞表面抗体が除去されているため、生体適合性が高くなる。3)天然物性を保持しているため、構造・力学的特性が生体に近いばかりでなく、より生体環境に近い条件下での細胞培養ができる上に、細胞・遺伝子機能の生体を模した解析が容易となる。4)細胞は三次元的に成長する際に、微細構造スキャホールドを足場にして仮足を延ばしていくと言われているので、通常のフラットな培養地では不可能な細胞分化の挙動をより自然に解析することが可能である。5)目的別に脱細胞化された生体組織を使用することが可能であり、幹細胞(ES細胞、iPS細胞など)の再生医療の主役となり得るなど、各種の優れた効果を奏するものである。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記生体組織が、ブタ等の動物から採取された異種生体であることを特徴としているため、特別な生体組織を使用することで、個別化された脱細胞臓器、例えば、心臓弁、血管、心筋、心膜、硬膜、腹膜、皮膚、器官、食道、尿細管、膀胱、肺、腎、肝、消化器、骨、軟骨、腱、靱帯など多くに適用できるという優れた効果を奏するものである。
次に、本発明の最良の形態を図面に基いて説明する。図1は本願基材の略示的平面図、図2は高細胞親和性の比較グラフで(a)はヒトの血管内皮細胞値、(b)はマウス血管平滑筋細胞値、図3は高生体適合性の比較グラフで、(a)はプロテイン値、(b)はαガラクトース値、図4は本願基材の作成装置の略示的説明図、である。
本願基材1は、ブタ等の動物から採取された異種生体を原料としたものであって、図面上はシート状に示しているが、生体自体の形状であってもよい。本願基材1は、拍動流の付与下にてマイクロ波を照射して脱細胞化してなり、細胞外マトリクス(ECM)を未変成に維持しつつ抗体を除去したもので、生体と同様のコラーゲン構造(点々で示す)2を有している。この結果、生体環境に近く、高い生体適合性が確保されている。
前記本願基材1の作成手段3の構成を図4に示す。図4によれば、ターンテーブル4をその下面に固定した円盤体5の周側に設けたラックギアにピニオンを介して噛合した駆動モータ6により回転駆動できるようになっている。該ターンテーブル4の中央透孔7には細胞除去溶液Bが循環するエンドレスに繋がった流路管8がセットされている。
前記ターンテーブル4及び円盤体5の周縁部には中央透孔7に連通する横断溝(図示せず)が設けられ、該横断溝を通して流路管8がセットされた後、ターンテーブル4及び円盤体5の横断溝は修復されるようになっている。前記流路管8の途中には、ブタ等の動物から採取された生体組織Aを保持するための保持容器9がマイクロ波透過材(たとえば、アクリル系樹脂)により設けられている。
前記ターンテーブル4の中央透孔7を囲んでマイクロ波透過材からなるハウジング10が設けられている。該ハウジング10内には前記流路管8の途中に設けた保持容器9がセットされる。また、前記ターンテーブル4の周辺部上面には前記保持容器9内の生体組織Aに向けてマイクロ波を照射するマイクロ波照射装置11が設置されている。すなわち、該マイクロ波照射装置11は、ターンテーブル4とともに、静止している生体組織Aを中心にして公転して導波管12を通してマイクロ波が照射できるようにしている。
前記流路管8には、該流路管内の細胞除去溶液Bを循環させる駆動ポンプ13が連結している。該駆動ポンプ13は、ダイヤフラム14を介して液室13aと空気室13bとを隣接して備え、該空気室13bには空気吸送器15が連通している。しかして、空気吸送器15の作動により空気室13bに一定タイミングで圧縮空気を送入及び排出させると、前記ダイヤフラム14が変動して液室13a内を、圧縮・拡大させるから、該液室13a内の細胞除去溶液Bを吐出・吸入させて流路管8内に循環させることができるようになっている。勿論、該駆動ポンプ13は2基以上あってもよい。
前記駆動ポンプ13による細胞除去溶液Bの吐出・吸入には、心臓の鼓動と同等の拍動流を発生させる。すなわち、前記保持容器9内に保持された生体組織Aは常に拍動流が付与された状態で細胞除去溶液B中に浸漬されている。前記流路管8の途中には、人体の抹消抵抗を想定した抵抗付与手段16が設けられ、人体とほぼ同等の平均血圧(最高血圧/最低血圧)が得られるように調整されている。
前記流路管8への細胞除去溶液Bの充填及び保持容器9内への生体組織Aのセットは、無菌室(図示せず)において行われる。この充填及び生体組織Aのセット後、流路管8は閉ループに連結され、前述の如く組み付けられる。
前記ターンテーブル4上に設置されているマイクロ波照射装置11は、前記ハウジング10の周囲を公転しつつ導波路12を介して生体組織Aに向けてマイクロ波を照射する。このとき、生体組織Aは駆動ポンプ13の作用により心臓の鼓動と同等の拍動流下にて細胞除去溶液Bに接している。
本願基材1は、上述のように、拍動流下にてマイクロ波の照射を受けた未変成のECMで構成されているため、図1の如く、生体と同様のコラーゲン構造2を有している。したがって、ヒトの血管内皮細胞と、マウス血管平滑筋細胞とを、本願基材1上と比較品基材1′上とで14日間培養した後、細胞数を計測し、高細胞親和性について比較した処、図2(a)、(b)の結果を得た。なお、(a)はヒトの血管内皮細胞を示し、本願基材1は500超え、比較品基材1′では100未満である。(b)はマウス血管平滑筋細胞を示し、本願基材1は50以上、比較品基材1′では20未満である。なお、縦軸はセルナンバーを示している。
また、本願基材1は、上述のように拍動流下にてマイクロ波の照射を受けた脱細胞処理によって、抗原性を低下乃至無くしているので、動物へ移植しても拒絶による分解は起こらず、速やかに周囲の組織に生着するかについて高生体適合性を本願基材1と無処理組織1″とで比較して図3(a)、(b)に示した。(a)は縦軸にプロテイン、(b)は縦軸にリラティブαガラクトースである。なお、無処理組織1″と本願基材1中に含まれるタンパク質、αガラクトース(いずれも異種抗原となり得る)を定着した処、本願基材1においては原材料に比べて大幅な減少が見られた。
次に、本願基材1を用いて血管内皮細胞培養方法を説明する。
(1)滅菌したピンセットなどで本願基材をケースから取出す。
(2)37°CのCO2 インキュベータに30分置き、平衡化を行う。
(3)HUVEC細胞(ヒト臍帯静脈内皮細胞)を播く。この播く細胞数は特に限定しない(任意である)が、1×105 セルス/ウエルが適当である。
(4)細胞が本願基材上に均等に散らばるようにする。
(5)通常1週間程度でコンフルエントになる。内皮細胞活性測定や移植実験にこのまま使用できるようになる。
上記血管内皮細胞培養方法の結果を蛍光標識して観察したところ、本願基材1上の血管内皮細胞(播種2週間後)には安定に接着した状態が視認できた。すなわち、本願基材1には、細胞の分化、増殖、成長などを研究、解析するための最適の足場となることが確認された
本願細胞培養基材は、今後の幹細胞(ES細胞、iPS細胞など)の再生医療の主役となり、治療目的で移植する生体臓器の具体的研究において、リサーチツールとして最適で非常に価値ある産業上の利用可能性の極めて高いものである。
本願基材の略示的平面図である。 高細胞親和性の比較グラフで(a)はヒトの血管内皮細胞値、(b)はマウス血管平滑筋細胞値である。 高生体適合性の比較グラフで、(a)はプロテイン値、(b)はαガラクトース値である。 本願基材の作成装置の略示的説明図である。
符号の説明
1 本願基材
1′ 比較品基材
1″ 無処理組織
2 コラーゲン構造
3 本願基材の作成手段
4 ターンテーブル
5 円盤体
6 駆動モータ
7 中央透孔
8 流路管
9 保持容器
10 ハウジング
11 マイクロ波照射装置
12 導波路
13 駆動ポンプ
13a 液室
13b 空気室
14 ダイヤフラム
15 空気吸送器
16 抵抗付与手段
A 生体組織
B 細胞除去溶液

Claims (2)

  1. 拍動流の付与下にてマイクロ波を照射して脱細胞化処理してなる生体組織を用いたことを特徴とする細胞培養基材。
  2. 前記生体組織が、ブタ等の動物から採取された異種生体であることを特徴とする請求項1に記載の細胞培養基材。
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