JP2009278768A - アウターロータ型ブラシレスモータ - Google Patents

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龍之 齋藤
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Abstract

【課題】ロータの剛性を確保しつつ、コギングトルクの低下を図り、異音の発生を抑えるアウターロータ型ブラシレスモータを提供する。
【解決手段】略円環形状に形成されたステータ本体3と、ステータ本体3の外周から半径方向外側に突出した3n(nは正の整数)個の突極4とを有するステータと、略有底円筒形状に形成されたロータヨークと、同心板状であり断面円弧形状に形成され、ロータヨークの円筒部8cの内周に取り付けられた2n個のマグネットとを有し、円筒部8cが突極4の半径方向外側に配置され、かつ、ステータに対し回転自在に配置されたロータと、突極4のそれぞれに巻装されたコイル6とを備えたアウターロータ型ブラシレスモータ1において、マグネットは、異なる極性の磁極に周方向分割着磁され、隣接する2つのマグネットは、同極の磁極が隣り合うよう配置されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、アウターロータ型ブラシレスモータに関するものである。
アウターロータ型ブラシレスモータは、略円環形状に形成されたステータ本体と、ステータ本体の外周から半径方向外側に突出した複数の突極とを有するステータと、略有底円筒形状に形成されたロータヨークと、ロータヨークの円筒部の内周に周方向にN極、S極、・・・の順に取付られた複数のマグネットとを有し、ステータの外側に回転自在に配置されたロータとを備える。また、前記突極のそれぞれには、コイルが巻装されているとともに、ロータには出力軸が取り付けられている。
このアウターロータ型ブラシレスモータのように、マグネットをステータまたはロータに配置したモータでは、コイルに電流を通電しない状態において、いわゆるコギングトルクが発生する。以下、図9および図10を用いてコギングトルクの発生について説明する。図9は、アウターロータ型ブラシレスモータの横断面図であり、図10は、図9にてMにて示す部分の拡大図である。
図10に示すように、マグネット90、90の間に形成された隙間部Cと、ステータの突極40、40の間に形成されたスリットSlとが、正対位置から若干ずれ、かつ、隙間部CとスリットSlとが近接した位置に配置されると、マグネット90、90から突極40、40に対し、軸心からの放射方向に対し若干傾いた磁束線が流れる。同図において磁束線は、放射方向に対し反時計方向に若干傾いている。
このとき磁気エネルギを最小にしようとする自然法則により、磁気エネルギを最小にするため、磁束線の長さを最短にするべく作用する吸引力が、マグネット90、90と突極40、40との間に生ずる。上述のように、この位置において、磁束線は、放射方向に対し反時計方向に若干傾いているため、マグネット90、90と突極40、40との間に生ずる吸引力も放射方向に対し反時計方向に若干傾いている。
そのため、このときの吸引力は、径方向吸引力と周方向吸引力との合力としてそれぞれに分離して捉えることができ、マグネット90、90と突極40、40との間には、径方向吸引力と周方向吸引力とがそれぞれ作用する。このときロータ70に作用する径方向吸引力により、され、ロータ70には、時計方向に吸引されるトルクが生じる。
上述のロータ70に作用する径方向吸引力は、マグネット90、90と突極40、40の位置関係により、時計方向または反時計方向となる。すなわち、図10のように隙間部CとスリットSlが反時計方向に若干ずれている場合には、ロータ70に作用する径方向吸引力は時計方向となり、一方、隙間部CとスリットSlが時計方向に若干ずれている場合には、ロータ70に作用する径方向吸引力は反時計方向となる。
このように、マグネット90、90と突極40、40の位置関係により、時計方向または反時計方向に作用する径方向吸力により、ロータ70を外部から一の方向に回転させた場合、この吸引トルクが一の方向と同じ方向に作用する位置では、ロータには吸引され、吸引トルクが一の方向と反対の方向に作用する位置では、ロータは離反される。このように、ロータを外部から一の方向に回転させた場合、ロータには吸引および離反のトルクが作用する。このようにロータに作用するこれらのトルクの変動により、コギングトルクとコギングトルクTqが生じる。
このコギングトルクTqは、コイルに電流を通電し、ロータを電磁力により回転させた場合にも生じている。そして、このコギングトルクがロータ駆動時の回転トルクの変動であるトルクリップルの一因となる。そのため、コギングトルクが大きいと、その結果としてトルクリップルも大きくなってしまう。
ここで、アウターロータ型ブラシレスモータにおいてロータの回転トルクが一定であれば、ロータは自励振動されにくく、ロータの自励振動に基づくロータからの異音の発生を防止することができる。しかしながら、ロータの回転トルクの変動であるトルクリップルが大きいと、そのトルク変動により、ロータが自励振動され、この振動がロータからの異音の発生原因となる。このとき、そのトルク変動の周期と、ロータの固有振動数が近接してしまうと、ロータは共振し、モータから音圧の大きい異音が発生してしまう。
アウターロータ型ブラシレスモータを、例えば、エアコンのブロアファン用として自動車の車内に搭載する場合には、乗員とモータの距離が近く、モータから発する異音の低減が求められる。ことのき、音振対策のためのモータから生じる異音を遮る手段をモータの周辺に設けることも考えられるが、コストアップ等の課題が生じる。そのため、異音の要因であるトルクリップルに含まれるコギングトルクを低下する手段が求められる。
そこで、例えば、特許文献1では、マグネットの周方向両端部の厚さを中央部よりも薄くしたいわゆる偏芯マグネットを用いている。このように偏芯マグネットを用いることで、隣接するマグネット間に形成される隙間部と、隣接するステータ突極間に形成されるスリットとが近接するときに生じる、マグネットとステータ突極間の磁束線の磁束量を小さくすることとしている。そして、マグネットとステータ突極間の磁束線の磁束量を小さくすることにより、コギングトルクの低下を図っている。
特開2004−275106号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術にあっては、偏芯マグネットを用い、マグネットの周方向両端部の厚さを中央部よりも薄くしたため、マグネットの周方向両端部付近のロータの剛性が低下し、ロータが振動しやすい構造となっている。そのため、コギングトルクの低下は図れるとしても、ロータでの異音が生じやすいという課題がある。
そこで、本発明の目的は、ロータの剛性を確保しつつ、コギングトルクの低下を図り、異音の発生を抑えるアウタロータ型ブラシレスモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1のアウターロータ型ブラシレスモータは、略円環形状に形成されたステータ本体と、前記ステータ本体の外周から半径方向外側に突出した3n(nは正の整数)個の突極とを有するステータと、略有底円筒形状に形成されたロータヨークと、同心板状であり断面円弧形状に形成され、前記ロータヨークの円筒部の内周に取り付けられた2n個のマグネットとを有し、前記円筒部が前記突極の半径方向外側に配置され、かつ、前記ステータに対し回転自在に配置されたロータと、前記突極のそれぞれに巻装されたコイルとを備えたアウターロータ型ブラシレスモータにおいて、前記マグネットは、異なる極性の磁極に周方向分割着磁され、隣接する2つの前記マグネットは、同極の磁極が隣り合うよう配置されている。
本発明の請求項2のアウターロータ型ブラシレスモータでは、請求項1において、前記マグネットは、断面円弧形状の略中央に着磁されていない無着磁帯が形成され、前記無着磁帯をはさみ、前記無着磁帯の左右に異なる極の磁極に周方向分割着磁されている。さらに、請求項3のアウターロータ型ブラシレスモータでは、前記マグネットは、断面円弧形状の略中央に着磁されていない第1の長さの無着磁帯が形成されており、隣接する2つの前記マグネットは、前記第1の長さと略同一の長さの第2の長さの隙間部を隔て、前記ロータヨークの円筒部の内周に取り付けられている。
このように、同心板状のマグネットがロータヨークに取り付けられていることで、薄肉とのなる部分が少なく、ロータ剛性が確保される。また、3n個の突極を有するステータと、2n個のマグネットを備えるモータにおいて、マグネットの無着磁帯と隙間部を交互に所定の位置に配置することにより、コギングトルクの低下が図られる。よって、これらにより、アウタロー型ブラシレスモータのロータの回転時に生じる異音を低減させることができる。
次に、この発明の実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータを図1から図4基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータの縦断面図である。図2は、本発明の実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータの横断面図である。図3は、図2にてAにて示す部分の拡大図である。図4は、実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータのロータの斜視図である。
アウターロータ型ブラシレスモータ1は、略円環形状に形成されたステータ本体3と、ステータ本体3の外周から半径方向外側に突出した3n個(nは正の整数)の突極4とを有するステータ2と、略有底円筒形状のロータヨーク8と、ロータヨーク8の内周に2n個(nは正の整数)の同心板状のマグネット9が取り付けられたロータ7とを備える。また、突極4のそれぞれにはコイル6が巻装されており、ロータヨークの底部8aの中央に形成さされた貫通孔8bには、出力軸10が挿入され固定されている。
ステータ2とロータ3は、ブラケット5に取り付けられている。ブラケット5は、略中央に軸方向視円環の突出部5aが形成されている。突出部5aの外周にステータ本体3の内周が挿入固定され、ステータ2は、ブラケット5に取り付けられている。
突出部5aの内周には、軸受11、12のアウターレースが取り付けられ、軸受11、12は、突設部5aの内部に配置さられている。この軸受11、12のインナーレースに出力軸10の一端が固定されており、出力軸10がブラケット5に取り付けられることにより、ロータ7がブラケット5に取り付けられる。このとき、ロータ7のマグネット9がステータ2の突極4の半径方向外側に所定の間隔を隔てた位置に配置される。
図2に示すように、本実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータ1は、9個の突極を有する。一方、ロータヨーク8の内周には、6個のマグネット9(第1から第6のマグネット(9aから9f))が取り付けられている。
ここで、第1から第6のマグネット(9aから9f)は、それぞれ内外の弧が同心円弧形状の板状、すなわち同心板状となっており、径方向の厚さが円弧中央から縁にかけて同一となっている。また、第1から第6のマグネット(9aから9f)の隣接する2つのマグネット9は、互いに近接した状態にてロータヨーク8に取り付けられている。
次ぎに、マグネット9の着磁と、第1から第6のマグネット(9aから9f)のロータヨーク8への取り付けについて、図2および図4にに基づき説明する。マグネット9には、断面円弧形状の略中央にN極およびS極のいずれの磁極にも着磁されていない無着磁帯が形成されている。この無着磁帯の周方向の長さ(第1の長さ)はD1であり、無着磁帯Zの左右には、N極およびS極の異なる磁極にて周方向分割着磁されている。
マグネット9のロータヨーク8への取付は、隣接する2つのマグネット9は、同極の磁極が隣り合うように配置され、ロータヨーク8の円筒部8cの内周に取り付けられる。すなわち、第1および第2のマグネット9a、9bは、第1のN極(N1)同士が隣り合うように配置され、第2および第3のマグネット9b、9cは、第1のS極(S1)同士が隣り合うように配置され、第3および第4のマグネット9c、9dは、第2のN極(N2)同士が隣り合うように配置され、第4および第5のマグネット9d、9eは、第2のS極(S2)同士が隣り合うように配置され、第5および第6のマグネット9e、9fは、第3のN極(N3)同士が隣り合うように配置され、第6および第1のマグネット9f、9aは、第3のS極(S3)同士が隣り合うように配置される。
このように配置されることで、第1および第2のマグネット9a、9bにより、第1のN極(N1)が形成され、第2および第3のマグネット9b、9cにより、第1のS極(S1)が形成され、第3および第4のマグネット9c、9dにより、第2のN極(N2)が形成され、第4および第5のマグネット9d、9eにより、第2のS極(S2)が形成され、第5および第6のマグネット9e、9fにより、第3のN極(N3)が形成され、第6および第1のマグネット9f、9aにより、第3のS極(S3)が形成される。
上述のように隣接する2つのマグネット9は、互いに近接してロータヨーク8に取り付けられている。このとき、隣接する2つのマグネット9の間には、第1の長さD1と略同一の長さの第2の長さD2の隙間部Cが形成されている。
このように径方向の厚さが略同一の同心板状のマグネット9をロータヨーク8の円筒部8cに取り付けた構造となっているため、マグネット9の厚さを含めたロータ8の厚さは、円周方向に略均一であり、薄くなっている箇所がほとんどない。このため、ロータ7の剛性は高いものとなっている。したがって、ロータ7が自励振動により振動しにくい構造となっている。
次に、本発明の実施形態のアウターロータ型ブラシレスモータ1のロータ7に生ずるコギングトルクについて図5から図8に基づいて説明する。図5は、ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsが反時計方向に5°(θ=−5°)ずれたときに、ロータ7に生ずるコギングトルクを説明する図である。図6は、ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsがずれていない(θ=0°)ときに、ロータ7に生ずるコギングトルクを説明する図である。図7は、ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsが時計方向に5°(θ=5°)ずれたときに、ロータ7に生ずるコギングトルクを説明する図である。また、図8は、ステータの基準位置Ssに対するロータの基準位置Rsの角度である回転角度と、ロータ7に生じるコギングトルクの関係を示すグラフである。
先ず、図5および図8に基づき、ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsが反時計方向に5°(θ=−5°)ずれたときに、ロータ7に生ずるコギングトルク(Tq(−5))について説明する。図5において、スリットS2、S5、S8に対し、無着磁部Z2、Z4、Z6は、それぞれ反時計方向に、若干(5°)ずれている。そのため、これらの位置においては、マグネット9と突極4間には、ロータ7の軸心を中心とする放射方向から反時計方向に傾いた磁束線η1が形成されている。よって、それらの位置においては、ロータ7を時計方向に吸引するトルク(Tqz(−5))が生じている。
一方、図5において、スリットS3、S6、S9に対し、隙間部C2、C4、C6は、それぞれ時計方向に、若干(5°)ずれている。そのため、これらの位置においては、マグネット9と突極4間には、ロータ7の軸心を中心とする放射方向から時計方向に傾いた磁束線η2が形成されている。よって、それらの位置においては、ロータ7を反時計方向に吸引するトルク(Tqc(−5))が生じている。
このため、図8に示すように、回転角度―5°のとき、上述の磁束線η1が形成される3箇所の位置において時計方向のトルク(Tqz(−5))がロータ7に作用するため、その総和のトルク(3×Tqz(−5))がロータ7に作用する。一方、磁束線η2が形成される3箇所の位置において反時計方向のトルク(Tqc(−5))がロータ7に作用するため、その総和のトルク(3×Tqc(−5))がロータ7に作用する。
ここで、磁束線η1によりロータ7に作用するトルク(3×Tqz(−5))と磁束線η2によりロータ7に作用するトルク(3×Tqc(−5))は、作用する方向が逆方向であるため、それぞれ相殺しあう。そのため、回転角度−5°において、ロータ7に作用するトルク(Tq(−5))は、Tq(−5)=(3×Tqz(−5))+(3×Tqc(−5))となり、時計方向のコギングトルクTq(−5)が生じているものの、その絶対値は低減されている。
このように、本発明の実施形態では、隙間部Cと無着磁帯Zにおいて逆方向に生じるトルクが相殺しあうように設定されているが、上述のように無着磁帯Zの第1の長さD1と隙間部Cの第2の長さD2とが略同一とすることにより、相殺しあうトルクが増加し、コギングトルクTq(―5)の低下が図られている。
次に、図6および図8に基づき、ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsがずれない(θ=0°)のときの、ロータ7に生ずるコギングトルク(Tq(0))について説明する。この場合、ロータ7の軸心を中心とする放射方向から時計方向または反時計方向のいずれかに傾いた磁束線は生じない。そのため、図8に示すように、回転角度0°において、ロータ7に作用するトルク(Tq(0))は、Tq(0)=0となり、コギングトルクは、生じていない。
最後に、図7および図8に基づき、ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsが時計方向に5°(θ=5°)ずれたときに、ロータ7に生ずるコギングトルク(Tq(5))について説明する。図7において、スリットS2、S5、S8に対し、無着磁部Z2、Z4、Z6は、それぞれ時計方向に、若干(5°)ずれている。そのため、これらの位置においては、マグネット9と突極4間には、ロータ7の軸心を中心とする放射方向から時計方向に傾いた磁束線η3が形成されている。よって、それらの位置においては、ロータ7を反時計方向に吸引するトルク(Tqz(5))が生じている。
一方、図7おいて、スリットS1、S4、S7に対し、隙間部C1、C3、C5は、それぞれ反時計方向に、若干(5°)ずれている。そのため、これらの位置においては、マグネット9と突極4間には、ロータ7の軸心を中心とする放射方向から反時計方向に傾いた磁束線η4が形成されている。よって、それらの位置においては、ロータ7を時計方向に吸引するトルク(Tqc(5))が生じている。
このため、図8に示すように、回転角度5°のとき、上述の磁束線η3が形成される3箇所の位置において反時計方向のトルク(Tqz(5))がロータ7に作用するため、その総和のトルク(3×Tqz(5))がロータ7に作用する。一方、磁束線η2が形成される3箇所の位置において時計方向のトルク(Tqc(5))がロータ7に作用するため、その総和のトルク(3×Tqc(5))がロータ7に作用する。
ここで、磁束線η3によりロータ7に作用するトルク(3×Tqz(5))と磁束線η4によりロータ7に作用するトルク(3×Tqc(5))は、作用する方向が逆方向であるため、それぞれ相殺しあう。そのため、回転角度5°において、ロータ7に作用するトルク(Tq(5))は、Tq(5)=(3×Tqz(5))+(3×Tqc(5))となり、反時計方向のコギングトルクTq(5)が生じているものの、その絶対値は低減されている。
このように、本発明の実施形態では、隙間部Cと無着磁帯Zにおいて逆方向に生じるトルクが相殺しあうように設定されているが、上述のように無着磁帯Zの第1の長さD1と隙間部Cの第2の長さD2とが略同一とすることにより、相殺しあうトルクが増加し、コギングトルクTq(5)の低下が図られている。
このように、本発明の実施形態では、径方向の厚さが略同一の同心板状のマグネット9をロータヨーク8の円筒部8cに取り付けた構造となっているため、マグネット9の厚さを含めたロータ8の厚さは、円周方向に略均一であり、薄くなっている箇所がほとんどない。このため、ロータ7の剛性は高いものとなっている。したがって、ロータ7が自励振動により振動しにくい構造となっている。さらに、マグネット9に隙間部Cと無着磁帯Zを設けることにより、隙間部Cと無着磁帯Zにおいて逆方向に生じるトルクが相殺しあうように設定されており、コギングトルクTq(θ)の低減が図られている。このコギングトルクTq(θ)の低減により、トルクリップルが低減され、ロータ7の自励振動の振幅値の低減をさらに図ることができる。そして、この振幅値の低減により、ロータ7から生じる異音の音圧を下げることが可能となる。
本発明の実施形態におけるアウターロータ型ブラシレスモータの縦断面図である。 本発明の実施形態におけるアウターロータ型ブラシレスモータの横断面図である。 図2にてAにして示す部分の拡大図である。 本発明の実施形態におけるアウターロータ型ブラシレスモータのロータの斜視図である。 ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsが反時計方向に5°(θ=−5°)ずれたときに、ロータに生ずるコギングトルクを説明する図である。 ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsがずれていない(θ=0°)ときに、ロータに生ずるコギングトルクを説明する図である。 ステータの基準位置Ssに対して、ロータの基準位置Rsが時計方向に5°(θ=5°)ずれたときに、ロータに生ずるコギングトルクを説明する図である。 ステータの基準位置Ssに対するロータの基準位置Rsの角度である回転角度と、ロータ7に生じるコギングトルクの関係を示すグラフである。 アウターロータ型ブラシレスモータに生ずるコギングトルクを説明する図である。 図9にてMにて示す部分の拡大図である。
符号の説明
1 アウターロータ型ブラシレスモータ
2 ステータ
3 ステータ本体
4 突極
5 ブラケット
6 コイル
7 ロータ
8 ロータヨーク
9 マグネット
9a 第1のマグネット
9b 第2のマグネット
9c 第3のマグネット
9d 第4のマグネット
9e 第5のマグネット
9f 第6のマグネット
10 出力軸
C 隙間部
Z 無着磁帯
N1 第1のN極
N2 第2のN極
N3 第3のN極
S1 第1のS極
S2 第2のS極
S3 第3のS極

Claims (3)

  1. 略円環形状に形成されたステータ本体と、前記ステータ本体の外周から半径方向外側に突出した3n(nは正の整数)個の突極とを有するステータと、
    略有底円筒形状に形成されたロータヨークと、同心板状であり断面円弧形状に形成され、前記ロータヨークの円筒部の内周に取り付けられた2n個のマグネットとを有し、前記円筒部が前記突極の半径方向外側に配置され、かつ、前記ステータに対し回転自在に配置されたロータと、
    前記突極のそれぞれに巻装されたコイルとを備えたアウターロータ型ブラシレスモータにおいて、
    前記マグネットは、異なる極性の磁極に周方向分割着磁され、隣接する2つの前記マグネットは、同極の磁極が隣り合うよう配置されていることを特徴とするアウターロータ型ブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載のアウターロータ型ブラシレスモータにおいて、前記マグネットは、断面円弧形状の略中央に着磁されていない無着磁帯が形成され、前記無着磁帯をはさみ、前記無着磁帯の左右に異なる極の磁極に周方向分割着磁されていることを特徴とするアウターロータ型ブラシレスモータ。
  3. 請求項2記載のアウターロータ型ブラシレスモータにおいて、前記マグネットは、断面円弧形状の略中央に着磁されていない第1の長さの無着磁帯が形成されており、隣接する2つの前記マグネットは、前記第1の長さと略同一の長さの第2の長さの隙間部を隔て、前記ロータヨークの円筒部の内周に取り付けられていることを特徴とするアウターロータ型ブラシレスモータ。

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