JP2009278757A - 回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法及び収集システム - Google Patents
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Abstract
【課題】既設の回転電機が設置される設置架台又は回転電機が接続される回転機械の情報を短期間かつ高精度に収集し、停止期間における例えば電力供給の停止による損失を最小限に抑える。
【解決手段】設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、設置架台の形状及び回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなる。第2の工程において、評価モデルは荷重条件、境界条件を考慮して作成される。
【選択図】図1
【解決手段】設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、設置架台の形状及び回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなる。第2の工程において、評価モデルは荷重条件、境界条件を考慮して作成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、既設の回転電機又は回転機械をリプレイスする際の情報を収集する方法及び収集するシステムに関する。
発電施設において既設の回転電機又は回転機械をリプレイスする場合、回転電機又は回転機械が設置されている設置架台の形状や強度、及び回転電機が接続される回転機械との取り合いや動特性等様々な情報が必要となる。これらの情報の収集には広範囲に及ぶ形状測定、及び数値解析を含めた強度や動特性の評価が必要となる。これらのリプレイス情報収集方法の提案として、3次元形状測定装置による形状測定後、性能評価を実施することが特許文献1により知られている。
特開2002−259466号公報
従来の特許文献1のリプレイス情報収集方法は、リプレイス対象である既設の機械部品に対して形状測定及び性能評価を実施し、該結果に基づいて性能向上のための形状を新設計するものであり、リプレイス対象の機械部品以外の設置架台及び機械部品が接続される回転機械の形状を測定し強度、動特性等の評価を行うものではない。
回転電機等のリプレイス情報を収集する場合、建屋等を含んだ全体構造を一括新設する場合を除き、通常は定期検査期間等の制限された期間内で実施する場合が多い。このような定期検査期間は機械を停止して実施するため、停止期間による例えば電力供給の停止による損失を最小限に抑える必要がある。しかし、回転電機のリプレイスの場合は設置架台及び接続される回転機械の形状測定から強度、動特性等様々な情報が必要であることから通常の定期検査等の期間で収集することは困難である。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、既設の回転電機が設置される設置架台又は回転電機が接続される回転機械の情報、あるいは既設の回転機械が設置される設置架台又は回転機械が接続される回転電機の情報を短期間かつ高精度に収集し、停止期間における例えば電力供給の停止による損失を最小限に抑える回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明の回転電機のリプレイス情報収集方法は、設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記設置架台の形状及び前記回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
前記設置架台の形状及び前記回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
また、本発明の回転機械のリプレイス情報収集方法は、設置架台に設置され、回転電機に接続される回転機械をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記設置架台の形状及び前記回転電機の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
前記設置架台の形状及び前記回転電機の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
また、本発明の回転電機のリプレイス情報収集方法は、設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記設置架台の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
前記設置架台の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
また、本発明の回転電機のリプレイス情報収集方法は、設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
前記回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする。
また、本発明の回転電機のリプレイス情報収集システムは、設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集システムであって、
前記設置架台の形状データ及び前記回転機械の形状データを得る形状測定装置と、得られた形状データから評価モデルを作成する評価モデル作成装置と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う評価装置とからなることを特徴とする。
前記設置架台の形状データ及び前記回転機械の形状データを得る形状測定装置と、得られた形状データから評価モデルを作成する評価モデル作成装置と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う評価装置とからなることを特徴とする。
更に、本発明の回転機械のリプレイス情報収集システムは、設置架台に設置され、回転電機に接続される回転機械をリプレイスする際の情報を収集システムであって、
前記設置架台の形状データ及び前記回転電機の形状データを得る形状測定装置と、得られた形状データから評価モデルを作成する評価モデル作成装置と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う評価装置とからなることを特徴とする。
前記設置架台の形状データ及び前記回転電機の形状データを得る形状測定装置と、得られた形状データから評価モデルを作成する評価モデル作成装置と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う評価装置とからなることを特徴とする。
本発明により、既設の回転電機が設置される設置架台又は回転電機が接続される回転機械の情報、あるいは既設の回転機械が設置される設置架台又は回転機械が接続される回転電機の情報を短期間かつ高精度に収集し、停止期間における例えば電力供給の停止による損失を最小限に抑えることができる。
以下、本発明における回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法及びリプレイス情報収集システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
以下の実施形態においては、回転機械にリプレイス対象の回転電機を接続して実施しているが、回転電機にリプレイス対象の回転機械を接続して実施してもよい。
(第1の実施形態)
図1により本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転電機のリプレイス情報収集方法の全体フローチャートである。
図1により本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転電機のリプレイス情報収集方法の全体フローチャートである。
ステップS1において、例えばタービン発電機である既設の回転電機が設置される設置架台及び回転電機が接続される例えば蒸気タービンである回転機械を形状測定対象物とし、これらに対し目的によって最も有効な3次元測定方法を選択する。ステップS2において、形状測定装置1により3次元測定を実施する。ステップS3において、形状測定データは部分、方向によって複数収集する必要があることから、測定されたデータは評価モデル作成装置2内で基準マーカ等を基準として合成処理させる。次に合成処理されたデータは、ステップS4において、各座標位置を示す点群デ−タであることから各点群を結ぶ面を貼り3次元CADデータを作成し、更にステップS5において、そのCADデータを有限要素法(FEM)解析に使用すべく、有限要素のモデル作成を行う。
既設の回転電機は設置架台に設置されるが、上記有限要素法解析に際しては、設置架台への荷重のかかり方により定まる荷重条件、及び設置架台への固定の仕方により定まる境界条件を考慮する必要がある。
上記有限要素法解析で実施される解析は、荷重条件及び境界条件といった解析実行に必要な情報はこの時点で作成されモデルにセットされ、設置架台の強度及び回転機械の動特性の評価を行う。解析条件をセットされた評価モデルは、ステップS6において、評価装置3より解析が実行される。ステップS7において、評価に必要なパラメータ(応力、変形、振動モード、振動数)を抽出し、各パラメータに関連したデータベース内の情報と比較した上で、ステップS8において、リプレイス用のデータ(構造寸法等)が出力される。特に重要となる回転電機の動特性は、評価された既設の回転機械の振動と共振しないような構造を振動数より逆算して算出される。
各装置は、コンピュータにより作業が実行、制御される。すなわち、一連の作業は1台のPC内で各ソフトウエアを有機的にリンクさせ、手作業による作業を可能な限りプログラミング化により自動処理させることで、形状測定からデータ出力までの時間を短縮している。
このように本発明では現場作業が短時間に実施可能で、またリプレイスデータ取得までの全体時間を効率かつ短時間、高精度に実施可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
以下、具体例な形状測定装置1の例を挙げる。
(i)3次元形状計測を実施するにあたり、レーザーを用いて実施するものである。形状測定においては、接触式又は非接触式の計測装置を用いた手作業による方法と自動計測方法がある。このレーザー式は、手作業においても非接触であることから、簡便に計測対象物をスキャンして測定することが可能で、また大型構造物の場合には離れた距離から自動的に全体をスキャンして形状測定を可能とするものである。レーザー測定装置を用いることにより、従来の接触式による手作業計測と比較して大幅に計測時間を短縮することが可能となる。このように形状測定装置に非接触のレーザー測定装置を用いることによって、短時間にかつ高精度に形状測定が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(i)3次元形状計測を実施するにあたり、レーザーを用いて実施するものである。形状測定においては、接触式又は非接触式の計測装置を用いた手作業による方法と自動計測方法がある。このレーザー式は、手作業においても非接触であることから、簡便に計測対象物をスキャンして測定することが可能で、また大型構造物の場合には離れた距離から自動的に全体をスキャンして形状測定を可能とするものである。レーザー測定装置を用いることにより、従来の接触式による手作業計測と比較して大幅に計測時間を短縮することが可能となる。このように形状測定装置に非接触のレーザー測定装置を用いることによって、短時間にかつ高精度に形状測定が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(ii)3次元形状計測を実施するにあたり、CCDカメラを用いて実施するものである。CCDカメラは非常に高精度での形状計測が可能となる。回転電機のリプレイスでは接続される回転機械との取り合い寸法が重要になり1/100mmオーダでの測定精度が要求される。したがって、部分的に高精度な測定が必要な場合ではCCDカメラによる測定が有効となる。
このように形状測定装置に非接触のCCDカメラを用いることによって、短時間にかつ高精度な形状測定が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
このように形状測定装置に非接触のCCDカメラを用いることによって、短時間にかつ高精度な形状測定が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(iii)3次元形状計測を実施するにあたり、デジタルカメラを用いて実施するものである。デジタルカメラは広範囲でしかも非常に短時間に測定が可能なことから、レーザーやCCDカメラほど精度が必要なく、短時間で形状計測が必要な対象物に対しては非常に有効な測定手段となる。
このように形状測定装置にデジタルカメラを用いることによって、非常に短時間で形状測定が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
このように形状測定装置にデジタルカメラを用いることによって、非常に短時間で形状測定が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(第2の実施形態)
図2,3により本発明の第2の実施形態を説明する。
図2は本実施形態に係る蒸気タービンの断面概略図であり、図3は本実施形態に係る羽根の部分的計測方法を示す図である。
図2,3により本発明の第2の実施形態を説明する。
図2は本実施形態に係る蒸気タービンの断面概略図であり、図3は本実施形態に係る羽根の部分的計測方法を示す図である。
形状測定対象物である回転機械が蒸気タービンの例である。図2において蒸気タービンロータ4にタービン羽根5が固定されている。図3において形状測定範囲6を表している。
ロータ軸に対し円周方向に羽根が設置されているような場合は、羽根全体をすべてにおいて計測することは計測時間上非常に時間がかかる作業となる。蒸気タービンの羽根構造の場合は周方向に設置されている羽根はすべて同じで周期対称となっているため、羽根長さが相違するロータ軸方向に対して、図3に示すように羽根2本分程度の部分計測を実施するのみで、その後CADデータ作成時においてその羽根形状を周方向にコピーすることによって360度分の羽根構造の形状を把握することが可能となる。すなわち、蒸気タービンの形状を一部分のみ回転軸の長手方向に測定しその部分形状データを得て、その部分形状データを基にして全体形状データを得ている。
このように本実施形態では周期対称構造物に対しては部分的計測を実施し、CAD作成時においてコピーで全体構造を作成することにより、非常に短時間で高精度な形状測定及びモデル作成が可能な回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(第3の実施形態)
回転電機のリプレイスの場合、既設の設置架台をそのまま使用する必要があることから、設置架台の形状に合わせた構造が必要となる。第1の実施形態で述べたように設置架台の荷重条件及び境界条件を考慮する必要がある。回転電機の支持位置は荷重条件に包含されるが、設置架台の強度特性は、設置架台の形状はもとより、この回転電機の支持位置が大きく影響する。このため、本実施形態では設置架台の形状測定を実施し、その形状データより支持位置を付加した強度評価モデルを作成し、現状での強度を把握することによってリプレイスする支持構造に反映させることが可能となる。
回転電機のリプレイスの場合、既設の設置架台をそのまま使用する必要があることから、設置架台の形状に合わせた構造が必要となる。第1の実施形態で述べたように設置架台の荷重条件及び境界条件を考慮する必要がある。回転電機の支持位置は荷重条件に包含されるが、設置架台の強度特性は、設置架台の形状はもとより、この回転電機の支持位置が大きく影響する。このため、本実施形態では設置架台の形状測定を実施し、その形状データより支持位置を付加した強度評価モデルを作成し、現状での強度を把握することによってリプレイスする支持構造に反映させることが可能となる。
このように本実施形態では設置架台の形状と支持位置から強度評価をすることによって、短時間で信頼性の高い回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(第4の実施形態)
形状測定対象物においてはその設置状況や周囲のスペース、形状等によりすべて全体構造を計測できない場合がある。このような場合は過去情報から形状を推定する必要があるが、推定不可の場合は実測データが必要となる。このような場合は全体形状に対しては広範囲型の形状測定装置を用い、部分的な計測部位においては小範囲の形状測定装置により自動もしくは手作業により計測作業を行い欠落した部分の形状を補うことが可能となる。このように測定対象の寸法、構造等によってその対象物に適した形状測定装置を適用し、その後データを合成することによって構造物の形状情報を欠落なく収集することが可能となる。
形状測定対象物においてはその設置状況や周囲のスペース、形状等によりすべて全体構造を計測できない場合がある。このような場合は過去情報から形状を推定する必要があるが、推定不可の場合は実測データが必要となる。このような場合は全体形状に対しては広範囲型の形状測定装置を用い、部分的な計測部位においては小範囲の形状測定装置により自動もしくは手作業により計測作業を行い欠落した部分の形状を補うことが可能となる。このように測定対象の寸法、構造等によってその対象物に適した形状測定装置を適用し、その後データを合成することによって構造物の形状情報を欠落なく収集することが可能となる。
このように本実施形態では複数の形状測定装置を適材適所に用いることによって、信頼性の高い形状データを収集することが可能となる回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(第5の実施形態)
図4,5により本発明の第5の実施形態を説明する。
図4は、本実施形態に係る蒸気タービンとタービン発電機のねじり振動モードの一例を示す図である。
既設の回転機械を蒸気タービンとし、リプレイス対象の回転電機をタービン発電機としている。
図4,5により本発明の第5の実施形態を説明する。
図4は、本実施形態に係る蒸気タービンとタービン発電機のねじり振動モードの一例を示す図である。
既設の回転機械を蒸気タービンとし、リプレイス対象の回転電機をタービン発電機としている。
図4において蒸気タービンロータ4にタービン発電機ロータ7が接続され、ねじり振動モード8を示している。縦軸は最大ねじり振幅位置とした場合の振幅比率を表すもので、蒸気タービンとタービン発電機の接続部を境としてタービン発電機が大きくねじれていることが分かる。蒸気タービンとタービン発電機の接続の際にはタービン発電機のねじり振動が蒸気タービン側の振動と共振すると蒸気タービンに設置されている羽根に損傷を及ぼす影響があり、タービン発電機のねじり振動の把握が重要な問題となる。まず既設の蒸気タービンの動特性、すなわち、ねじり振動特性の把握が必要となる。本実施形態の場合は、形状測定によって蒸気タービンの評価モデルを作成し有限要素法によって振動解析を実行することによりねじり振動の把握が可能となる。
ここで蒸気タービン側の動特性が算出されたので、リプレイスするタービン発電機をこの動特性をもとにして離調可能な構造とする必要がある。円筒構造のねじり剛性は横弾性係数と断面二次極モーメントの積により表される。横弾性係数は材料に依存するため、断面構造に大きく影響するのは断面二次極モーメントとなる。この断面二次極モーメントは中実丸棒の外径をdとした場合(πd4)/(32)で表される。すなわち、ねじり剛性は中実の断面積に大きく依存することになる。
図5は、本実施形態に係るタービン発電機の断面概略構造図である。
タービン発電機ロータ7の外径側はスロット9と呼ばれる溝が加工されており、この溝にコイルが挿入される構造となっている。このスロット部分は中実断面部と比較して剛性が柔いことから、スロット形状と他の中実断面積の関連によりねじり剛性を算出することが可能である。
タービン発電機ロータ7の外径側はスロット9と呼ばれる溝が加工されており、この溝にコイルが挿入される構造となっている。このスロット部分は中実断面部と比較して剛性が柔いことから、スロット形状と他の中実断面積の関連によりねじり剛性を算出することが可能である。
すなわち、スロット形状と断面半径を与えることによって、ねじり剛性が簡便に算出できることになる。本実施形態ではこのねじり剛性の算出を逆解析に用いて、蒸気タービン側のねじり振動を、共振離調を考慮したねじり剛性として置き換える。このねじり剛性値を逆に入力することによりスロット形状と半径を求めることが可能となる。
このように本実施形態では、蒸気タービン側の動特性を把握することによって、共振の防止を可能としたタービン発電機構造を簡便かつ短時間に出力することが可能であり、信頼性の高い回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(第6の実施形態)
既存の設置架台形状と回転電機構造は、設備容量等によって数十種類程度のパターンに分類される。そして、過去の製造実積等から設置架台形状と回転電機構造を関連付けたデータベースの作成が可能である。すなわち、設置架台形状と回転電機構造について相互に関連するマトリックスを作成しておきデータベース化する。これによって、リプレイス時のデータ出力結果によって、詳細な構造を検討することなく、データベース内の情報で回転電機構造を構築可能となるばかりか、データベースに完全に一致しない情報であっても類似形態を参照することができる。このため、回転電機構造の検討には短時間で必要な情報が得られる利点がある。
既存の設置架台形状と回転電機構造は、設備容量等によって数十種類程度のパターンに分類される。そして、過去の製造実積等から設置架台形状と回転電機構造を関連付けたデータベースの作成が可能である。すなわち、設置架台形状と回転電機構造について相互に関連するマトリックスを作成しておきデータベース化する。これによって、リプレイス時のデータ出力結果によって、詳細な構造を検討することなく、データベース内の情報で回転電機構造を構築可能となるばかりか、データベースに完全に一致しない情報であっても類似形態を参照することができる。このため、回転電機構造の検討には短時間で必要な情報が得られる利点がある。
このデータベースは評価装置3内に設置しておくことで、必要な形状情報とのリンクがとれ、リプレイス情報の出力が簡便に実施可能となる。このように本実施形態では、設置架台形状と回転電機構造について相互に関連するマトリックスを作成しておきデータベース化することによって簡便かつ短時間にリプレイス情報の出力が可能となり、信頼性の高い回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
(第7の実施形態)
図6により、本発明の第7の実施形態を説明する。
図6は、本実施形態に係る蒸気タービンロータ部羽根の設置部分に羽根分の質量を付加したモデルを示す図である。
既設の回転機械を蒸気タービンとしている。
図6により、本発明の第7の実施形態を説明する。
図6は、本実施形態に係る蒸気タービンロータ部羽根の設置部分に羽根分の質量を付加したモデルを示す図である。
既設の回転機械を蒸気タービンとしている。
形状測定した蒸気タービン構造の場合、動特性の評価には全体構造をモデル化した有限要素法により解析が必要となる。ただし、羽根の段落が数多い場合では羽根1枚1枚を詳細にモデル化することは多大な時間を必要になると共に解析時間にも大きく影響する。本発明で得たい動特性はロータのねじり振動であることから、羽根枚数や構造によっては羽根部分の質量をロータに付加することにより同様な特性を得ることが可能である。図6に示すモデルにおいて、蒸気タービンロータ4の羽根の設置部分に羽根分の質量を付加している。質量付加位置は10で示している。このような簡略化モデルによっても必要な動特性を得ることが可能となる。
このように本実施形態では、複雑な構造体の場合はその本体構造に付随する質量分のマスを付加することによる簡便化モデルで動特性評価が可能となり、短時間での回転電機のリプレイス情報収集方法及びシステムを提供することができる。
1…形状測定装置、2…評価モデル作成装置、3…評価装置、4…蒸気タービンロータ、5…タービン羽根、6…形状測定範囲、7…タービン発電機ロータ、8…ねじり振動モード、9…スロット、10…質量付加位置。
Claims (16)
- 設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記設置架台の形状及び前記回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする回転電機のリプレイス情報収集方法。 - 設置架台に設置され、回転電機に接続される回転機械をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記設置架台の形状及び前記回転電機の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする回転機械のリプレイス情報収集方法。 - 前記第2の工程において、前記評価モデルは荷重条件、境界条件を考慮して作成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第2の工程において、前記評価モデルは有限要素法解析モデルであって、前記第3の工程において、作成した評価モデルから有限要素法により強度及び動特性の評価を行うことを特徴とする請求項1ないし3に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記各工程は、コンピュータにより作業が実行、制御されることを特徴とする請求項1ないし4に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第1の工程において、前記設置架台の形状及び前記回転機械又は回転電機の形状は、非接触のレーザー式形状測定装置により測定されることを特徴とする請求項1ないし5に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第1の工程において、前記回転機械又は回転電機は周期対称性の形状を有し、前記形状の一部分のみ回転軸の長手方向に測定しその部分形状データを得て、その部分形状データを基にして全体形状データを得ることを特徴とする請求項1ないし6に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第1の工程において、接触又は非接触の複数の3次元形状測定装置により前記設置架台の形状及び前記回転機械又は回転電機の形状を測定し部分形状データを得て、その部分形状データを合成して全体形状データを得ることを特徴とする請求項1ないし7に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第3の工程において、得られた動特性に基づいて、リプレイスする回転電機又は回転機械を接続する際に共振を防止する動特性構造を提示することを特徴とする請求項1ないし8に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第3の工程において、既存の設置架台形状と回転電機又は回転機械の構造を関連付けたデータベースを作成しておき、前記データベースを用いて、現地設置架台に形状、強度がマッチングする回転電機又は回転機械の構造を提示することを特徴とする請求項1ないし9に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記第2の工程において、得られた形状データから一部形状を質量付加によって置き換えて評価モデルを作成することを特徴とする請求項1ないし10に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 前記回転電機はタービン発電機であり、前記回転機械は蒸気タービンであることを特徴とする請求項1ないし11に記載の回転電機又は回転機械のリプレイス情報収集方法。
- 設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記設置架台の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから強度の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする回転電機のリプレイス情報収集方法。 - 設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集する方法であって、
前記回転機械の形状を測定し形状データを得る第1の工程と、得られた形状データから評価モデルを作成する第2の工程と、作成した評価モデルから動特性の評価を行う第3の工程とからなることを特徴とする回転電機のリプレイス情報収集方法。 - 設置架台に設置され、回転機械に接続される回転電機をリプレイスする際の情報を収集システムであって、
前記設置架台の形状データ及び前記回転機械の形状データを得る形状測定装置と、得られた形状データから評価モデルを作成する評価モデル作成装置と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う評価装置とからなることを特徴とする回転電機のリプレイス情報収集システム。 - 設置架台に設置され、回転電機に接続される回転機械をリプレイスする際の情報を収集システムであって、
前記設置架台の形状データ及び前記回転電機の形状データを得る形状測定装置と、得られた形状データから評価モデルを作成する評価モデル作成装置と、作成した評価モデルから強度及び動特性の評価を行う評価装置とからなることを特徴とする回転機械のリプレイス情報収集システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013519031A (ja) * | 2010-02-08 | 2013-05-23 | スネクマ | ガスタービンエンジンによる少なくとも1つの異物の吸込みの自動検出方法 |
US9016114B2 (en) | 2012-03-06 | 2015-04-28 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Method of measuring steam turbine, measuring device, and method of manufacturing steam turbine |
-
2008
- 2008-05-14 JP JP2008127108A patent/JP2009278757A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013519031A (ja) * | 2010-02-08 | 2013-05-23 | スネクマ | ガスタービンエンジンによる少なくとも1つの異物の吸込みの自動検出方法 |
US9016114B2 (en) | 2012-03-06 | 2015-04-28 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Method of measuring steam turbine, measuring device, and method of manufacturing steam turbine |
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