JP2009277543A - 誘導加熱装置 - Google Patents

誘導加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009277543A
JP2009277543A JP2008128456A JP2008128456A JP2009277543A JP 2009277543 A JP2009277543 A JP 2009277543A JP 2008128456 A JP2008128456 A JP 2008128456A JP 2008128456 A JP2008128456 A JP 2008128456A JP 2009277543 A JP2009277543 A JP 2009277543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
induction
stages
coil
conductor
induction coils
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008128456A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5053170B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Hirota
芳明 廣田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2008128456A priority Critical patent/JP5053170B2/ja
Publication of JP2009277543A publication Critical patent/JP2009277543A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5053170B2 publication Critical patent/JP5053170B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

【課題】複数段の誘導コイルによる誘導加熱で問題となる各段間の電流の偏りを解消し、誘導コイルの局部的な発熱や溶損を回避し、安定した誘導加熱のできる誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】複数段配置された周回する誘導コイルに電流を通電して、前記誘導コイルの内側に配置した被加熱金属を誘導加熱する装置であって、電源と、各段の表側コイル導体と、裏側コイル導体と、表側接続導体と、裏側接続導体を有し、更に、前記複数段配置された誘導コイルの表側コイル導体の一つと、前記複数段配置された誘導コイルの裏側コイル導体のうち前記表側コイル導体と異なる段の裏側コイル導体のうち一つとを、前記電源側とは反対側にてそれぞれ接続する表裏接続導体を有し、且つ、複数段配置された誘導コイルの表側コイル導体同士、及び、前記複数段配置された誘導コイルの裏側コイル導体同士には、同相の電流が流れるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄やアルミなどの金属の誘導加熱装置および誘導加熱方法に関する。特に、誘導コイル内の被加熱物の物性が加熱されることにより急激に変化することにより、誘導コイル内の電流が偏流を生じる場合や、誘導コイル形状を変えることなく被加熱物の特定の部位を集中的に加熱したい場合など、誘導コイル内を流れる電流の電流分布を制御し、被加熱物の加熱温度分布の制御が可能な誘導加熱装置および誘導加熱方法に関する。
金属の高周波電流による誘導加熱は、焼き入れをはじめとする熱処理の分野、金属を溶かすための分野や、家庭では料理のための道具として広く使われている。工業的には、鋼板やアルミ板などの鉄、非鉄の薄板の製造過程で材質を制御する目的で、加熱速度をあげて、生産性を向上させたりする目的や、鋳造等における金属の溶解などに使用されてきている。
誘導加熱方法のひとつとして、金属の周囲を囲んだ誘導コイルに高周波電流を流し、発生した磁束を金属の長手方向に貫通させ、金属の断面内に誘導電流を発生させ加熱するいわゆるLF(Longitudinal Flux)誘導加熱方法がある(たとえば、特許文献1参照)。この誘導加熱は、装置が単純で通常加熱温度分布の均一性が良く、広く使われてきている。
誘導加熱では、高周波電源に接続された誘導コイルとコンデンサとで発振を行うが、被加熱物の加熱範囲により使用する周波数が決められてくる。すなわち、高周波電流の場合、電流の浸透深さから加熱される範囲が決まってしまうため、厚みの厚いものや溶解などの場合には周波数を低く、逆に薄板の加熱や電縫管の溶接などでは高い周波数が用いられる。一般的に、前者は誘導コイルのインダクタンスを大きく、後者の場合にはインダクタンスを小さくするように誘導コイルの巻数や大きさを決めなければならない。
誘導コイルの数は、1つの電源に1つの誘導コイルを設けるのが好ましいが、1つの電源に複数の誘導コイルを用いなければならない場合もある。たとえば、金属板や棒・線材が走行しながら誘導加熱を行う場合、ライン速度が速く昇温量が大きいと加熱する加熱長が長くならなければならない場合がある。この様な場合、加熱周波数が高い場合にはコンデンサの容量や誘導コイルのインダクタンスを下げる必要がある。誘導コイルのインダクタンスを下げる場合にはまず巻数を小さくし、更に複数に分割して並列接続する場合がある。複数の誘導コイルを並列接続するのは、誘導コイルの電流密度が高く発熱量が大きくなることが予想され、電流を分散させなければならない場合などでも用いられる。
特開昭56-48267号公報
図3、図4は、それぞれ、従来技術における誘導コイルを2段並列に配置した場合の誘導加熱装置を示す平面模式図および側面模式図である。この場合は、表側のコイル導体3aと裏側のコイル導体3bとで1T(ターン)の一組の誘導コイルを形成し、もう一つの表側のコイル導体5aと裏側のコイル導体5bとで1T(ターン)のもう一組の誘導コイルを形成し、これらを2段に並列接続した。通常行われる誘導コイルの並列化であるが、各組の誘導コイルは同じように製作してもインダクタンスが異なることや、電源2からの接続導体(表側接続導体7、7a、7bおよび裏側接続導体6、6a、6b)を含めた各組の誘導コイルのインピーダンスにばらつきが生じることがある。インピーダンスが異なると電源から分配される電流のバランスがくずれ、それぞれの誘導コイル間で異なる加熱速度になったり、過大な電流による発熱や焼損などの問題が生じる。
誘導コイル間で生じる電流の偏りに対しては、複数組の誘導コイル各々に個別に電源を持たせて一組ずつ独立させるか、各誘導コイルに流れる誘導電流をモニターして電流制御するなどの方法が取られるが、前者は誘導コイル間の共振による発振不良の問題を避けるため、誘導コイル間に大きなスペースやシールド板などの設置が必要であり、電源も複数持たなければならずコストが高くなるという問題がある。また、後者は設備コストがかかることや調整が煩雑であるなどの問題がある。
本発明は、複数段の誘導コイルを設置するときに問題となる誘導コイル各段の間のインピーダンスバランスの不良に起因する、誘導コイル各段間の電流の偏りを、複数の電源や銅板などを用いたシールド板等の特別な装置を必要とせずに解消し、設計通りの加熱速度、加熱温度分布が得られ、誘導コイルの局部的な発熱や溶損を回避し安定した誘導加熱のできる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
本発明の要旨は下記の通りである。
(1)複数段の並列配置された周回する誘導コイルに電流を通電し、前記周回する誘導コイルの内側に配置した被加熱金属の内部に誘導電流を誘起して、前記被加熱金属を誘導加熱する装置であって、1つの電源と、前記複数段配置された誘導コイルそれぞれにおいて、前記被加熱金属の表側に配置された表側コイル導体と、前記被加熱金属の裏側に配置された裏側コイル導体と、前記電源と前記表側コイル導体とを接続する表側接続導体と、前記電源と前記裏側コイル導体とを接続する裏側接続導体とを有し、更に、前記複数段配置された誘導コイルそれぞれにおける表側コイル導体の一つと、前記複数段配置された誘導コイルそれぞれにおける裏側コイル導体のうち前記表側コイル導体と異なる段の裏側コイル導体のうち一つとを、前記電源側とは反対側にてそれぞれ接続する表裏接続導体を有し、且つ、前記複数段配置された誘導コイルの表側コイル導体同士、及び、前記複数段配置された誘導コイルの裏側コイル導体同士には、同相の電流が流れるように構成されていることを特徴とする誘導加熱装置。
ここで、表側、裏側というのは、一方の側と、それに対する反対側という意味であり、例えば、被加熱金属が金属板である場合、金属板の上下面が地面と並行に配置されるときは、表側とは天側のことであり、裏側とは地面側のことである。
本発明による誘導加熱装置は、LF誘導加熱装置を多段に並列配置した際に生じる誘導コイル各段の間の電流の偏りを防止し、設計した通りの電流分布で被加熱金属を加熱することができる。
そのため、被加熱金属の長手方向に広く設置した複数段の誘導コイル間であっても、互いに均一な電流分布にすることができ、特定の誘導コイルへ流れる電流の電流集中を防止することができることから、誘導コイルの焼損が避けられ、設備トラブルのない安定した操業が可能になる。
また、複数段の誘導コイル各々に独立の電源を設ける必要も無くなり、誘導コイルと誘導コイルとの相互干渉を避けるためのスペースも不要となり、設備費も安価にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の誘導加熱装置の1例を示す平面模式図であり、矢印方向に移動する被加熱金属1に対し2組の誘導コイル(コイル導体3a,3bが配置されている組とコイル導体5a,5bが配置されている組)とを被加熱金属1の長手方向に2段並列に配置したものである。図2は、図1の誘導加熱装置をA−A方向から見たときの側面図で、被加熱金属1の表側誘導コイル導体3a及び5aと、裏側誘導コイル導体5b導体3bとの接続状態を示す模式図である。
以下の本発明の説明で用いる誘導コイルとは、電気良導体で構成されるパイプ、線材や板などで被加熱金属を1周以上巻いたことにより形成されるコイルの総称として用い、被加熱金属を囲む形状は矩形でも円形でも特に規定するものではない。導体の材質は、銅やアルミ等の電気伝導性が良好な材質が好ましい。
また、以下の説明においては、被加熱金属1は、移動する帯板で説明するが、本発明においては、被加熱金属が移動しても、またしなくても構わないし、形状も帯板状である必要もなく、金属などの電磁誘導される導電材であれば材質も形状も問わない。
図3は、従来技術における誘導コイルを2段並列に配置した場合の誘導加熱装置を示し、移動する金属板である被加熱金属1に、誘導コイル2組が、金属板の移動方向に2段並列に接続されて設置されている場合を示している。この場合、電流は、電源2→表側接続導体6に流れ、分流して、表側接続導体6a→表側コイル導体3a→表裏接続導体4a→裏側コイル導体3b→裏側接続導体7a→裏側接続導体7→電源2という経路と、表側接続導体6b→表側コイル導体5a→表裏接続導体4b→裏側コイル導体5b→裏側接続導体7b→裏側接続導体7→電源2で流れる経路とがある。
図3の場合、1組1T(ターン)の誘導コイルを形成する表側コイル導体3a、表裏接続導体4a、裏側コイル導体3b、表側接続導体6、6a、裏側接続導体7、7aと、もう1組の1Tの誘導コイルを構成する表側コイル導体5a、表裏接続導体4b、裏側コイル導体5b、表側接続導体6、6b、裏側接続導体7、7bのインピーダンスが異なれば、明らかにそれぞれの電流は異なり、いわゆる電流の偏りが生じる。
インピーダンスが、誘導コイルの各段(各組)の間で一致しない最も大きな原因は、電源2から各コイル導体へ向かう接続導体部分であり、各段へ向かう表側接続導体及び裏側接続導体の配置の仕方、長さ、周囲環境によりインピーダンスは大きく影響を受ける。なお、電源から同じ段(組)の表側と裏側のコイル導体へ向かう表側と裏側の接続導体においては、表側接続導体と裏側接続導体とはその配置の仕方、長さ、周囲環境が殆ど同じであるため、インピーダンスの差は殆ど無い。すなわち、異なる段へ向かう表側および裏側接続導体のインピーダンスの差が主原因となって、誘導コイルの各段(各組)の間でインピーダンスが一致しない現象が生じる。
電流の偏りが生じると、大きく2つの問題が生じる。ひとつは、被加熱金属の長手方向の加熱時間、温度分布を考えてコイル導体の幅を考えて設計しても、有効に使われる領域が減り、想定した温度分布が得られないという問題と、電流がコイル導体を均等に流れず、過大な電流が流れることにより、誘導コイルが発熱し、コイル導体の変形や更には溶損などの重大な設備トラブルが発生することである。
そこで本発明では、図1に示す様に誘導コイルの内側を通過する被加熱金属1の長手方向に複数段(図では2段)配置した誘導コイルの被加熱金属1の表側コイルと裏側コイルに流れる電流を相互に入れ替える。すなわち、電流は、(A)電源2→表側接続導体6に流れ、分流して、表側接続導体6a→表側コイル導体3a→表裏接続導体4a(ここで接続される段が変わる)→裏側コイル導体5b→裏側接続導体7b→裏側接続導体7→電源2という経路と、(B)電源2→表側接続導体6→表側接続導体6b→表側コイル導体5a→表裏接続導体4b(ここで接続される段が変わる)→裏側コイル導体3b→裏側接続導体7a→裏側接続導体7→電源2で流れる経路との2つの経路を有し、それぞれの経路において各段の誘導コイルの電流が異なる段へと入れ替わる。
こうすることにより、仮に電源からコイル導体までのインピーダンスが段毎に異なっていても、各段の誘導コイルには電流が平均化されて流れる様になる。
上記は、誘導コイルが2段(2組)の例を示したが、図5は本発明に係る、3組の誘導コイルを3段に並列接続したときの誘導加熱装置の1例である。図5では、図が煩雑になるので被加熱金属は図示しておらず、表裏接続導体4a、4b、4cも線で示している。
電流は、(A)電源2→表側接続導体6に流れ、分流して、表側接続導体6a→表側コイル導体3a→表裏接続導体4a(ここで接続される段が変わる)→裏側コイル導体5b→裏側接続導体7b→接続導体7→電源2という経路と、(B)電源2→表側接続導体6→表側接続導体6b→表側コイル導体5a→表裏接続導体4c(ここで接続される段が変わる)→裏側コイル導体8b→裏側接続導体7c→裏側接続導体7→電源2の経路と、(C)電源2→表側接続導体6→表側接続導体6c→表側コイル導体8a→表裏接続導体4b(ここで接続される段が変わる)→裏側コイル導体3b→裏側接続導体7a→裏側接続導体7→電源2で流れる経路との3つの経路を有する。
それぞれの経路において各段の誘導コイルの電流が異なる段へと入れ替わる。誘導コイルの段数が増えても、各段で平均化するように誘導コイル同士の接続の順番を変える事で、各段毎の電流の偏りを解消することが可能となる。上記説明は、1Tの誘導コイルを用いて説明したが、複数Tの誘導コイルの場合でも同様である。
上記説明で明らかなように、本発明においては、主として電源2から各段のコイル導体へ向かう接続導体部分の配置の仕方、長さ、周囲環境の差異に起因して、誘導コイルの各段(各組)の間でのインピーダンスの差異によって生じる誘導コイル間の電流の偏りを、コイル導体の接続を各段の表側コイル導体から異なる別の段の裏側コイル導体へ表裏接続導体を介して接続することで、各段のインピーダンスを平準化し、各段間の電流の偏りを解消することができる。
従って、各段のインピーダンスをより平準化するためには、各段の表側コイル導体および裏側コイル導体は、全てインピーダンスを等しくすることが好ましく、そのためには、表側及び裏側コイル導体は、同材質で、全て概ね同じ長さおよび幅であることが好ましい。同様に、各段に接続される各表裏接続導体それぞれにおいても、インピーダンスを等しくすることが好ましく、そのためにはコイル導体同様、同材質で、全て概ね同じ長さおよび幅であることが好ましい。
以上のことにより、通常困難だった誘導コイル段間の電流の偏りを容易に抑制し、設計した意図通りにコイル電流を流すことができる。そのため、加熱温度分布制御が容易になるとともに、特定の段の誘導コイルに電流が集中することが防げ、誘導コイルの変形や焼損などの設備トラブルを防止することができる。また更に、従来は各段間の電流の偏りを抑制するために、段毎に電源を設け、隣り合う誘導コイル同士での磁束の影響を避けるためにシールド板を設置したり、各段間距離を広く取るように配置していたが、本発明において、電源は1つで良く、誘導コイル間の磁束影響がなくなるため、設備コストの増加、使用スペースの増大等を避けることが可能になる。
(実施例1)
本発明の効果を確認するため、0.6mm厚×800mm幅の普通鋼板を加熱する実験を行った。
図1の装置を用い、1Tの誘導コイル2組を2段並列に500mm離して配置し、幅200mm、10mm厚の水冷銅版製の表側コイル導体および裏側コイル導体を用い、これらを幅200mm 、10mm厚の水冷銅板製の表側接続導体、裏側接続導体、及び、表裏接続導体で接続し、電源を一方の誘導コイル直近に配置して(図の下段側)、0.6mm厚×800mm幅の普通鋼板を静止状態で加熱した。電源(10KHz、max300kW)の位置(整合コンデンサからの距離)が図の下段側の誘導コイルの直近に設置されているため、上段側の表側と裏側コイル導体に接続される表側と裏側接続導体の長さは、下段側の表側と裏側コイル導体に接続される表側と裏側接続導体の長さよりも長くなった。
電源とは反対側の表側コイル導体と裏側コイル導体の端部を、表裏接続導体によって、図2のように異なる段間で接続し、通電して加熱を行った本発明による実施例1と、従来技術とおり図3のように、電源とは反対側の表側コイル導体と裏側コイル導体の端部を、表裏接続導体によって、図4のように同じ段でそのまま接続し、通電して加熱を行った比較例1で、各々の段における誘導コイル中央部に位置する鋼板(鋼板の幅方向のセンター)に溶着した2箇所の熱電対での温度測定により、500℃までの昇温速度を比較した。
その結果、本発明による実施例1の昇温速度は、上下段の両誘導コイルとも150℃/sで同じであったが、比較例1の場合には、電源に近い下段側の誘導コイルで加熱した鋼板の昇温速度は215℃/sで、電源から遠い上段側の誘導コイルで加熱した鋼板の昇温速度は95℃/sであった。そのため、500℃を狙った鋼板の温度は、実施例1では、上下段共に500℃とすることができたが、比較例では、上段は190℃、下段は500℃となり、設計通りの温度にはならなかった。また、比較例において、上段を500℃になるまで加熱したところ、下段は過加熱となり、コイル導体の一部が熱くなった。
上記のように本発明による誘導加熱装置を用いると、複数段の誘導コイルを設置するときに問題となる誘導コイル各段(各組)間のインピーダンスのばらつきを、複数の電源やシールド板等の特別な装置を必要とせず、誘導コイル各段(各組)間の電流の偏りを解消し、設計通りの加熱速度、加熱温度分布が得られ、誘導コイルの局部的な発熱や溶損を回避し安定した誘導加熱が可能であることが確認できた。
本発明の誘導加熱装置例で、長手方向に並列に2段(2組)の誘導コイルを設けた例を示す平面模式図である。 図1のA-A断面の表裏コイル導体の接続の仕方示す側面模式図である。 従来技術で通常行われる2段(2組)の誘導コイルを並列に接続する平面模式図である。 図3のA-A断面の表裏コイル導体の接続の仕方示す側面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、長手方向に並列に3段(3組)の誘導コイルを設けた例を示す平面模式図である。
符号の説明
1 被加熱金属
2 電源
3a 表側コイル導体
3b 裏側コイル導体
4a、4b、4c 表裏接続導体
5a 表側コイル導体
5b 裏側コイル導体
6、6a、6b、6c 表側接続導体
7、7a、7b、7c 裏側接続導体
8a 表側コイル導体
8b 裏側コイル導体

Claims (1)

  1. 複数段の並列配置された周回する誘導コイルに電流を通電し、前記周回する誘導コイルの内側に配置した被加熱金属の内部に誘導電流を誘起して、前記被加熱金属を誘導加熱する装置であって、1つの電源と、前記複数段配置された誘導コイルそれぞれにおいて、前記被加熱金属の表側に配置された表側コイル導体と、前記被加熱金属の裏側に配置された裏側コイル導体と、前記電源と前記表側コイル導体とを接続する表側接続導体と、前記電源と前記裏側コイル導体とを接続する裏側接続導体とを有し、更に、前記複数段配置された誘導コイルそれぞれにおける表側コイル導体の一つと、前記複数段配置された誘導コイルそれぞれにおける裏側コイル導体のうち前記表側コイル導体と異なる段の裏側コイル導体のうち一つとを、前記電源側とは反対側にてそれぞれ接続する表裏接続導体を有し、且つ、前記複数段配置された誘導コイルの表側コイル導体同士、及び、前記複数段配置された誘導コイルの裏側コイル導体同士には、同相の電流が流れるように構成されていることを特徴とする誘導加熱装置。
JP2008128456A 2008-05-15 2008-05-15 誘導加熱装置 Active JP5053170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008128456A JP5053170B2 (ja) 2008-05-15 2008-05-15 誘導加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008128456A JP5053170B2 (ja) 2008-05-15 2008-05-15 誘導加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009277543A true JP2009277543A (ja) 2009-11-26
JP5053170B2 JP5053170B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=41442777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008128456A Active JP5053170B2 (ja) 2008-05-15 2008-05-15 誘導加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5053170B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58158890A (ja) * 1982-03-15 1983-09-21 三菱電機株式会社 誘導加熱コイル
JPH11233247A (ja) * 1998-02-13 1999-08-27 Denki Kogyo Co Ltd 誘導加熱コイル及びこの誘導加熱コイルを用いた誘導加熱装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58158890A (ja) * 1982-03-15 1983-09-21 三菱電機株式会社 誘導加熱コイル
JPH11233247A (ja) * 1998-02-13 1999-08-27 Denki Kogyo Co Ltd 誘導加熱コイル及びこの誘導加熱コイルを用いた誘導加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5053170B2 (ja) 2012-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8536498B2 (en) Induction heating device for a metal plate
US8502122B2 (en) Induction heating system and induction heating method of metal plate
US9888529B2 (en) Induction heating device for a metal plate
KR101102609B1 (ko) 유도 가열 장치
JP4786365B2 (ja) 金属板の誘導加熱装置及び誘導加熱方法
JP5042909B2 (ja) 金属板の誘導加熱装置および誘導加熱方法
JP6323564B2 (ja) 金属帯板の誘導加熱装置
JP2005209608A (ja) 金属帯板の誘導加熱装置および誘導加熱方法
JP4926608B2 (ja) 金属板の誘導加熱装置及び誘導加熱方法
JP5053169B2 (ja) 誘導加熱装置および誘導加熱方法
JP5262784B2 (ja) 金属板の誘導加熱装置
JP5053170B2 (ja) 誘導加熱装置
CN102869140B (zh) 感应加热装置
JP2011129292A (ja) 誘導加熱コイル
JP4987678B2 (ja) 誘導加熱装置および誘導加熱方法
KR102031865B1 (ko) 이차전지 파우치 전극리드 밀봉장치
JP2009164303A (ja) はんだ付け装置及びはんだ付け方法
JP2007324009A (ja) 板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置
JP4890278B2 (ja) 金属板の誘導加熱装置
JP5015345B2 (ja) 金属板の誘導加熱装置及び誘導加熱方法
JP2005281778A (ja) 誘導加熱装置及び誘導加熱方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120725

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5053170

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350