JP2009273694A - 薬液投与装置、内視鏡システムおよび薬液投与方法 - Google Patents

薬液投与装置、内視鏡システムおよび薬液投与方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出孔に体内異物が付着しても、患部に限定して正確な量の薬液を投与する。
【解決手段】内部に薬液Wが充填される充填部11と、基端が充填部11に接続されるとともに先端に薬液Wが吐出される吐出孔が形成されたカテーテル13と、薬液Wに電圧を印加する電圧印加部14と、充填部11内の薬液Wを、カテーテル13内を通して吐出孔から吐出する吐出機構15と、を備え、薬液Wを、電圧印加部14により帯電させた状態で、前記吐出孔から体内の患部に向けて柱状に吐出させるとともに、この薬液柱の先端を、患部との間の電位差によって霧状に分裂させた状態で、当該薬液柱の先端から患部に向かう電気力線に沿って患部に到達させるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、体内の患部に薬液を投与する薬液投与装置、内視鏡システムおよび薬液投与方法に関するものである。
近年では、例えば副作用の発症を弱めたりあるいは薬効の低下を防止したりする等のために、可能な限り患部に近い位置で薬液を吐出することにより、必要最小限の薬液を患部に限定して投与することが要望されている。
このような薬液投与装置として、例えば下記特許文献1に示されるような、内部がノズル部、与圧室および貯留部に区画されたカテーテルを備える構成が知られている。このカテーテルの内部には、ノズル部と与圧室とを連通、遮断する射出弁と、与圧室と貯留部とを連通、遮断する装填弁と、が設けられている。また、与圧室には加圧ガス源と連通する加圧ガス導管が接続されている。
以上の構成において、貯留部内に薬液を装填し、かつカテーテルを体内に挿入してノズル部を患部に近づけた状態で前記装填弁を開くことにより、貯留部内の薬液を与圧室内に導入する。その後、前記装填弁を閉じた状態で前記加圧ガス導管から与圧室内に加圧ガスを導入して、この与圧室内の圧力が十分に高められたときに前記射出弁を開き、ノズル部の吐出孔から患部に向けて薬液を吐出する。
特表2006−527023号公報
しかしながら、前記従来の薬液投与装置では、使用の過程で、例えば体内粘液や組織小片等の体内異物が、ノズル部の吐出孔に付着することがあり、この場合、患部に限定して薬液を投与することが困難になったり、あるいは患部内で薬液の投与量が不均一になったりする等のおそれがある。
なお、このような問題を解決するための手段として、例えば前記加圧ガス導管から与圧室内に導入する加圧ガスの流量を増やしたり、あるいは前記射出弁を開くタイミングを遅くしたりして与圧室の内圧を高めることにより、付着した体内異物を除去することが考えられるが、この場合、吐出孔から吐出される薬液の勢いが強くなりすぎるおそれがある。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、吐出孔に体内異物が付着しても、患部に限定して正確な量の薬液を投与することができる薬液投与装置、内視鏡システムおよび薬液投与方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の薬液投与装置は、内部に薬液が充填される充填部と、基端が充填部に接続されるとともに先端に前記薬液が吐出される吐出孔が形成されたカテーテルと、前記薬液に電圧を印加する電圧印加部と、前記充填部内の薬液を、前記カテーテル内を通して吐出孔から吐出する吐出機構と、を備え、前記薬液を、電圧印加部により帯電させた状態で、前記吐出孔から体内の患部に向けて柱状に吐出させるとともに、この薬液柱の先端を、患部との間の電位差によって霧状に分裂させた状態で、当該薬液柱の先端から患部に向かう電気力線に沿って患部に到達させる構成とされたことを特徴とする。
また、本発明の内視鏡システムは、内視鏡と、本発明の薬液投与装置と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明の薬液投与方法は、患部に薬液を投与する薬液投与方法であって、本発明の薬液投与装置、または本発明の内視鏡システムを用い、前前記薬液を、電圧印加部により帯電させた状態で、前記吐出孔から患部に向けて柱状に吐出させるとともに、この薬液柱の先端を、患部との間の電位差によって霧状に分裂させた状態で、当該薬液柱の先端から患部に向かう電気力線に沿って患部に到達させることを特徴とする。
この発明では、薬液を霧状に分裂させる前に、吐出孔から薬液を柱状にして吐出するので、吐出孔に体内異物が付着していた場合においても、この薬液の液圧によって前記体内異物を除去することが可能になり、患部に限定して正確な量の薬液を投与することができる。
また、前記薬液柱が電圧印加部により帯電しているので、前述のように薬液柱の先端を霧状に分裂させたときに、この霧状の薬液を患部の周辺で浮遊させることなく直ちに患部に吸着させることが可能になり、患部に正確な量の薬液を投与することが可能になるとともに、患部の全域にわたって薬液を均等に投与することができる。
さらに、前記内視鏡システムでは、患部を視認して薬液の投与位置を特定することが可能になり、正確に薬液を投与することができる。
ここで、前記薬液柱は、吐出孔の直径と同等の外径で吐出孔から吐出させてもよい。
この場合、吐出孔から吐出される薬液柱の外径が吐出孔の直径と同等になっているので、霧状に分裂した薬液の液滴形状を再現性よく安定させることが可能になる。
すなわち、薬液柱の外径が吐出孔の直径よりも大きくなると、薬液柱の先端部が拡散してその形状が不安定になり、この薬液柱の先端部に電圧を集中させるのが困難になり、また薬液柱の外径が吐出孔の直径よりも小さくなると、薬液柱全体の形状が不安定になる。
また、前記吐出機構は、前記充填部に接続されるとともに加圧された気体を格納する気体格納部と、この気体格納部から前記充填部に供給される気体の流量を調整して前記充填部の内圧を制御する圧力制御部と、を備えてもよい。
この場合、圧力制御部が設けられているので、充填部内に常に一定の圧力を付与することが可能になる。この結果、薬液柱の先端の位置つまり薬液柱の長さ、あるいは薬液柱の液圧が変動するのを防ぐことが可能になり、吐出孔に付着した体内異物を確実に除去することができる。
また、このように圧力制御部が設けられていることから、充填部の内圧を使用者が適宜容易に調整することが可能になり、その取り扱い性を向上させることもできる。
さらに、内部に前記吐出孔を位置させた状態で前記カテーテルが挿通された鉗子チャンネルを備え、前記薬液を前記吐出孔から体内の患部に向けて柱状に吐出させたときに、この薬液柱の先端が前記鉗子チャンネルの先端から患部側の外部に位置させられる構成とされてもよい。
この場合、薬液が霧状に分裂し始める薬液柱の先端が、鉗子チャンネルの先端から患部側に離れているので、鉗子チャンネルの先端に付着した体内異物のうち、吐出孔と対向する位置から離れたところに位置しているために薬液柱で除去されなかった体内異物があったとしても、この異物が、霧状に分裂された薬液の患部に向けた進行の妨げになることがなく、前述の作用効果が確実に奏功される。
また、カテーテルの吐出孔が鉗子チャンネルの内側に位置しているので、体内異物がカテーテルの先端に付着してさらにはこの異物が吐出孔内に入り込むのを防ぐことが可能になる。したがって、吐出孔内に体内異物が入り込むことによって、患部に投与される薬液の量が少なくなったり、あるいは患部以外の部位に薬液が付着したりするのを避けることができる。
この発明によれば、吐出孔に体内異物が付着しても、患部に限定して正確な量の薬液を投与することができる。
以下、本発明に係る薬液投与装置の第1実施形態を、図1から図4を参照しながら説明する。
薬液投与装置10は、図1に示されるように、内部に薬液Wが充填される充填部11と、基端が充填部11に接続されるとともに先端に薬液Wが吐出される吐出孔が形成されたカテーテル13と、薬液Wに電圧を印加する電圧印加部14と、充填部11内の薬液Wを、カテーテル13内を通して吐出孔から吐出する吐出機構15と、を備えている。
なお、薬液Wとしては、例えば、キシロカイン液等の麻酔薬、または抗癌剤、免疫抑制剤、ステロイド剤若しくは核酸医薬等の治療薬、または早期癌診断に使用される分子イメージング診断薬や染色診断薬等が挙げられる。
この薬液投与装置10は、本実施形態では、図2に示されるように、カテーテル13が内視鏡1の鉗子チャンネル2内に挿通された状態で、鉗子チャンネル2に設けられた鉗子栓3に装着されて用いられる(内視鏡システム)。そして、同一使用者が内視鏡1を操作しながら薬液投与装置10の操作もできるように構成されている。
また、カテーテル13において吐出孔が形成された先端13aは、鉗子チャンネル2の先端2aから突出しておらず内側に位置している。
充填部11は筒状に形成され、その一端開口部に中央部に貫通孔が形成されたゴム栓16が嵌合され、他端開口部にカテーテル13の基端側が連結されている。なお、充填部11内の薬液Wは、この充填部11を薬液投与装置10に組付ける前に、ゴム栓16の貫通孔内に注射器の注射針等を差し込んで注入される。
カテーテル13は、例えばポリ四フッ化エチレン等の非導電性でかつ可撓性を有する材質で形成されている。例えば、カテーテル13の外径は約1.6mm、内径は約0.9mmとされ、吐出孔の直径は約0.075mmとなっている。また、カテーテル13の長さは、薬液Wを投与する患部Kや薬液Wの種類さらには症例等に応じて適宜設定されるが例えば約850mmとなっている。
電圧印加部14は、充填部11とカテーテル13との連結部分に配置された主電極17と、電圧を発生する回路部18と、主電極17と回路部18との間に配置された副電極19と、回路部18に接続された例えば電池等の電源20と、を備えている。
さらに本実施形態では、回路部18に、生体の一部に接続されるグランドバンドGが接続されている。なお図示の例では、グランドバンドGは人体の指に接続されている。
主電極17は、導電性を有する材質で円筒状に形成され、その軸方向一端が充填部11の他端開口部に同軸に配設されるとともに、軸方向他端側にカテーテル13の基端が接続されている。なお、主電極17としては、導電性を有しない材質で円筒状に形成された本体部と、導電性を有する材質で形成され前記本体部の表面を被覆する導電膜と、を備える構成を採用してもよい。
ここで、主電極17の内径は、一端側が他端側よりも小さくなっており、大径の他端側にカテーテル13の基端部が液密状態で嵌合され、小径の一端側の内径がカテーテル13の内径と同等になっている。そして、充填部11内の薬液Wは、主電極17における一端面および前記一端側の内周面に接触している。また、充填部11の他端開口部と主電極17、および主電極17とカテーテル13はそれぞれ、例えば接着剤等によって互いに固定されている。
副電極19は、例えばステンレス鋼等で形成され、電圧を印加する方向つまり主電極17側に向けて尖る先鋭形状となっている。そして、この副電極19の先端部が主電極17の外周面に接続されている。なお、副電極19は、一般的な電気接触子の外表面に金メッキ層が形成されたコンタクトプローブ等であってもよい。
回路部18内には、高抵抗回路、過電流検出回路および圧電トランスが組み込まれている。高抵抗回路は、保護用の高抵抗が副電極19に直列に接続されて構成され、スパークの発生や生体への電撃を防止する。また、過電流検出回路は、回路部18に流れる電流値を検出し、その数値が設定値以上となったときに副電極19への電圧の印加を停止させる。なお、前記設定値は生体への安全性を考慮して、例えば約100μA好ましくは約10μAとしてもよい。圧電トランスは、電源20から回路部18に供給された電圧を昇圧する。
以上の構成において、電源20から回路部18に電圧が供給されると、この電圧が前記圧電トランスで昇圧され、この昇圧された電圧が副電極19を通して主電極17に供給されて主電極17に接触する薬液Wに印加される。なお例えば、電源20の電圧は約6Vであるところ、主電極17に供給される電圧は約5kVとなる。
吐出機構15は、充填部11に接続されるとともに加圧された気体を格納する気体格納部21と、気体格納部21に接続された三方弁22と、三方弁22と充填部11とを接続する供給管23と、三方弁22を通して供給管23を外部に接続させる開放管24と、を備えている。
気体格納部21には逆止弁25が接続されており、この逆止弁25を通して例えばディスポシリンジ等の図示されない気体供給手段から気体格納部21内に例えば空気等の気体を供給することで、このタンク21内を昇圧できるようになっている。なお、気体格納部21の内圧は例えば約0.2MPa程度まで上昇させるのが好ましい。また、気体格納部21はこの昇圧に耐え得る材質で形成される。さらに、前述の気体は、薬液Wと化学反応しないものの中から適宜選択可能である。
三方弁22は、供給管23と気体格納部21および開放管24との連通、遮断を切り替えるようになっている。本実施形態では、三方弁22のボタンを押し込む前の待機状態では、供給管23は、気体格納部21との連通が遮断されて開放管24と連通しており、充填部11の内圧は大気圧と同等になっている。一方、前記ボタンを押し込むと、供給管23は、開放管24との連通が遮断されて気体格納部21と連通し、充填部11の内圧が気体格納部21の内圧まで上昇する。
供給管23の先端部は、前述のゴム栓16の貫通孔内に差し込まれており、その外周面は先鋭形状に形成されて、ゴム栓16の貫通孔と供給管23の先端部との間の気密性が保たれている。
また、開放管24の内径および内面形状のうちの少なくとも一方は、三方弁22の前記待機状態で、カテーテル13の吐出孔から薬液Wが垂れ落ちない程度の圧力損失を生じるように形成されている。なお、開放管24の内径は例えば約0.1mmとなっている。
さらに本実施形態では、回路部18に、三方弁22のボタンが押し込まれたか否かを検出する弁認識スイッチ26が接続されている。そして、このスイッチ26が、三方弁22のボタンが押し込まれていることを認識したときに、回路部18で電圧を発生させ、この電圧が副電極19を介して主電極17に供給されるようになっている。
また、回路部18には、薬液投与装置10が内視鏡1の鉗子栓3に装着されたか否かを検出する装着認識スイッチ27が接続されている。このスイッチ27が、薬液投与装置10の鉗子栓3への装着を検出しなかった場合には、たとえ弁認識スイッチ26が三方弁22の押し込みを検出したとしても、回路部18で電圧を発生させないようになっている。
ここで、以上説明した薬液投与装置10の各構成要素のうち、カテーテル13を除く全てが筐体28内に収容されるとともに、充填部11、主電極17およびカテーテル13が前述のように固定されてなる組立て体は、筐体28の外側から着脱可能になっている。そして、充填部11内の薬液Wを全て患部Kに投与した後は、前記組立て体は、筐体28から取り外されて廃棄される。なお、主電極17に、非導電性でかつ透明の樹脂材料で開閉可能に形成されたカバーを取り付けて、このカバーで主電極17の全体を覆ってもよい。
そして、本実施形態では、三方弁22が押し込まれ、気体格納部21と充填部11とが供給管23を介して連通されて充填部11の内圧が上昇したときに、充填部11内の薬液Wがカテーテル13内を通って吐出孔から柱状(以下、薬液柱W1という)に吐出されるようになっている。この薬液柱W1の外径は、吐出孔の直径と同等になっている。また、本実施形態では、薬液Wを吐出孔から吐出させたときに、薬液柱W1の先端W2が、鉗子チャンネル2の先端2aから患部K側の外部に位置させられるようになっている。
吐出孔からこのような薬液柱W1を吐出するためには、例えば吐出孔の直径、カテーテル13の長さ、カテーテル13を形成する材質の撥水性、および薬液Wの性状(粘度、比重、接触角、導電率等)に基づいて、気体格納部21の内圧や薬液Wへの印加電圧を適宜設定することで実現される。例えば、吐出孔の直径を小さくしたり、あるいはカテーテル13の長さを長くしたりすることにより、薬液Wがカテーテル13内を吐出孔に向けて流動したときに生ずる圧力損失が大きくなった場合には、気体格納部21の内圧を高めることで吐出孔から薬液Wを柱状にして吐出することができる。
また本実施形態では、三方弁22の押し込みを弁認識スイッチ26が検出すると、回路部18で発生した電圧が主電極17に供給されることにより、充填部11内から主電極17の内側を通過した薬液Wが帯電させられ、前述の薬液柱W1も帯電させられることになる。これにより、図3に示されるように、薬液柱W1の先端W2が、患部Kとの間の電位差によって霧状に分裂させられた状態で、この薬液柱W1の先端W2から患部Kに向かう電気力線Lに沿って患部Kに到達するようになっている。この際、前述のように指にグランドバンドGが接続されているので、患部Kの電位は確実に0Vに保たれ、これにより薬液柱W1の先端W2と患部Kとの間に電位差を確実に生じさせることができる。
次に、以上のように構成された薬液投与装置10を用いて患部Kに薬液Wを投与する方法について説明する。
まず、筐体28から取り外された充填部11内に、ゴム栓16の貫通孔に注射器の注射針を突き刺して注射器内の薬液を患部Kに必要な量だけ注入する。
次に、供給管23の先端部を充填部11におけるゴム栓16の貫通孔内に差し込み、充填部11、主電極17およびカテーテル13が前述のように固定されてなる組立て体を筐体28に装着することにより、薬液投与装置10を組み立てる。
そして、この薬液投与装置10を図2に示されるように、カテーテル13を鉗子チャンネル2内に挿通して、内視鏡1の鉗子栓3に装着する。この際、装着認識スイッチ27が、薬液投与装置10の鉗子栓3への装着を検出することで、回路部18で電圧を発生させることが可能な状態になる。
次に、内視鏡1の鉗子チャンネル2の先端部を体内に差し込み、この内視鏡1で患部Kの位置を特定し、この患部Kに鉗子チャンネル2の先端開口を対向させて固定する。
その後、三方弁22を押し込むことにより、充填部11内を開放管24に対して遮断した状態で気体格納部21内と連通させ、充填部11の内圧を気体格納部21の内圧まで昇圧する。
この充填部11内の昇圧によって、充填部11内の薬液Wがカテーテル13内を吐出孔側に向けて送られ、吐出孔から柱状の薬液Wが吐出される。この際、カテーテル13の吐出孔が、内視鏡1の鉗子チャンネル2の内側に位置しているが、薬液柱W1の先端部は、鉗子チャンネル2の外側でかつその先端2aと患部Kとの間に到達する。また、薬液柱W1の外径は吐出孔の直径と同等になっている。
さらにこの際、三方弁22の押し込みが弁認識スイッチ26により検出されることで、回路部18で電圧が発生し、この電圧が副電極19を通して主電極17に供給され、主電極17の内側を通過する薬液Wが帯電させられて薬液柱W1も帯電する。
これにより、薬液柱W1の先端W2が、患部Kとの間の電位差によって霧状に分裂させられた状態で、この薬液柱W1の先端W2から患部Kに向かう電気力線Lに沿って患部Kに到達することで、患部Kに薬液Wが投与される。
ここで、吐出孔から吐出された薬液柱W1は、患部Kに向かうに従い漸次減速する。そして、この流速が所定の大きさ以下になると、薬液柱W1の先端部に電圧が集中し、その表面の電荷密度が臨界値に達することで先端部が電気流体力学的に不安定になり、この先端部から患部Kに向けて糸状に薬液W3が引き出され、この糸状の薬液W3の先端W2から多数の液滴に分裂する。さらにこれらの液滴は前述のように帯電しているため、相互に反発力を作用させ合うことでより細かく分裂して霧状になる。
なお、薬液Wを直径100μm以下の霧状にするための手段の一つとして、薬液Wの性状にも因るが、例えば吐出孔の直径を300μm以下にすることが挙げられる。また、薬液Wの導電率が例えば1×10−10〜1×10−1(S/m)の場合には、薬液Wに印加する電圧を高めると薬液Wをより細かく霧状に分裂させることができる。例えば、導電率が1×10−6(S/m)の蒸留水では、吐出孔の直径を0.075mm、印加する電圧を+5kV、流量を0.3mL/分とすると、直径が8〜20μmの霧状に分裂される。
なお、薬液Wが霧状に分裂し始める薬液柱W1の先端W2は、気体格納部21の内圧を高めたりあるいは薬液Wに印加する電圧を小さくしたりすることで、吐出孔から離間させて患部K側に近づけることができる。さらに、このように薬液柱W1の先端W2を患部K側に近づけると、患部Kにおける単位面積当たりの薬液Wの投与量を増大させることができる。
さらに、カテーテル13の吐出孔を患部Kに近づけると、患部K上において電気力線Lが形成される領域が狭められて単位面積当たりの薬液Wの投与量が増大し、図3(b)に示されるように離間させるとこの領域が広げられて単位面積当たりの薬液Wの投与量が減少する。
以上の薬液Wの投与を充填部11内の薬液Wがなくなるまで行う。
その後、三方弁22の押し込みを解除して元の位置に戻す。これにより、供給管23と気体格納部21との連通を遮断する一方、供給管23と開放管24とを連通させて充填部11の内圧を大気圧と同等にし、かつ弁認識スイッチ26が三方弁22の押し込みを検出しなくなり回路部18から主電極17への電圧の供給を停止させる。
そして、最後に、充填部11、カテーテル13および主電極17を有する前記組立て体を筐体28から取り外す。または、薬液投与装置10の全体を鉗子栓3から取り外す。
以上説明したように、本実施形態による薬液投与装置10によれば、薬液Wを霧状に分裂させる前に、吐出孔から薬液柱W1を吐出するので、鉗子チャンネル2の先端2aに吐出孔と対向するように体内異物が付着していた場合においても、この薬液Wの液圧によって前記体内異物を除去することが可能になり、患部Kに限定して正確な量の薬液Wを投与することができる。
また、薬液柱W1が電圧印加部14により帯電しているので、前述のように薬液柱W1の先端W2を霧状に分裂させたときに、この霧状の薬液Wを患部Kの周辺で浮遊させることなく直ちに患部Kに吸着させることが可能になり、患部Kに正確な量の薬液Wを投与することが可能になるとともに、患部Kの全域にわたって薬液Wを均等に投与することができる。
さらにまた、前述のように薬液Wを霧状に分裂する位置が、カテーテル13の内部ではなく、カテーテル13の外部となっているので、カテーテル13内に薬液Wが残留して患部Kに投与される薬液の量が少なくなったり、吐出孔から薬液Wが垂れて患部K以外の部位に薬液Wが付着したりするのを避けることができる。
さらに本実施形態では、吐出孔から吐出される薬液柱W1の外径が吐出孔の直径と同等になっているので、霧状に分裂された薬液Wの液滴形状を再現性よく安定させることが可能になる。
すなわち、薬液柱W1の外径が吐出孔の直径よりも大きくなると、薬液柱W1の先端部が拡散してその形状が不安定になり、この薬液柱W1の先端部に電圧を集中させるのが困難になり、また薬液柱W1の外径が吐出孔の直径よりも小さくなると、薬液柱W1全体の形状が不安定になる。
なお、霧状の薬液Wを本実施形態のように帯電させないと、微小な液滴自身の表面張力により球形状を維持しようとする力が働く。その力は小さい液滴ほど強く作用するために、この液滴を患部Kに向けて送り出しても患部Kに付着しないで舞い上がる、いわゆるドライフォグ現象が発生し易くなって、患部Kへの薬液Wの投与量が少なくなるばかりでなく、その投与量の把握も困難になる。
ところが本実施形態のように霧状の薬液Wを帯電させることによって、薬液Wを患部Kに吸着させることが可能になり、この投与量を正確にしかつ投与量の把握も容易になる。
さらにまた、例えば患部Kが呼吸器系の肺や肺胞などの場合には、霧状の薬液Wを本実施形態のように帯電させないと、薬液Wが呼吸の吐き出しに伴い口から排出され易くなる。このため従来から、吸入療法等で使用されるネブライザーなどを用いて薬液Wを投与する際には、患者が息を吸い込む時に合わせて薬液Wを投与するなどの対策が必要であった。
ところが本実施形態のように、霧状の薬液Wを帯電させ、しかも患部Kの近くで薬液Wを吐出孔から吐出することによって、患者が息を吐き出すタイミングに合わせなくても、薬液Wを患部Kに容易かつ正確に吸着させることができる。
また、本実施形態では、薬液Wが霧状に分裂し始める薬液柱W1の先端W2が、鉗子チャンネル2の先端2aから患部K側に離れているので、鉗子チャンネル2の先端2aに付着した体内異物のうち、吐出孔と対向する位置から離れたところに位置しているために薬液柱W1で除去されなかった体内異物があったとしても、この異物が、霧状に分裂された薬液Wの患部Kに向けた進行の妨げになることがなく、前述の作用効果が確実に奏功される。
さらに本実施形態では、薬液投与装置10を内視鏡1の鉗子栓3に装着して用いるので、患部Kを視認して薬液Wの投与位置を特定することが可能になり、正確に薬液Wを投与することができる。
また、カテーテル13の吐出孔が鉗子チャンネル2の内側に位置しているので、体内異物がカテーテル13の先端13aに付着してさらにはこの異物が吐出孔内に入り込むのを防ぐことが可能になる。したがって、吐出孔内に体内異物が入り込むことによって、患部Kに投与される薬液Wの量が少なくなったり、あるいは患部K以外の部位に薬液Wが付着したりするのを避けることができる。
さらに本実施形態では、回路部18と生体とがグランドバンドGで接続されているので、薬液柱W1の先端W2と患部Kとの間の電位差を確実に確保することが可能になり、患部Kに霧状の薬液Wをより一層確実に吸着させることができる。またこのようにグランドバンドGが設けられていることから、患部Kが、帯電した薬液Wを吸着することでこの薬液Wの極性と同じ極性の電位になって前記電位差が小さくなるのを防ぐこともできる。
さらに前述したように、薬液Wに印加する電圧の大きさを変えることで、霧状の薬液Wの直径を変更できるので、薬液Wを投与する部位等に応じて最適な直径に容易に設定することが可能になる。さらに、三方弁22のボタンを操作するだけで、吐出孔からの薬液柱Wの吐出、および薬液Wへの電圧の印加を、瞬時に開始および停止することが可能になるので、薬液Wを投与する部位等に応じて最適なタイミングを容易に設定することができる。
ここで、薬液Wの種類によっては、泡立ちやすいものや分散粒子が含有されているものがある。ネブライザーなどに適用される超音波霧化原理では、泡立ちやすい薬液は超音波の伝播を阻害するため薬液Wが霧化されない場合もある。また、超音波霧化原理のなかでも薬液Wの液滴を微細化するために、数μmの微細穴のメッシュを使用するものは、分散粒子が含有されている液体を霧化させる際に、メッシュが目詰まりして霧化できなくなる場合もある。
ところが本実施形態では、薬液Wに超音波をかけたりメッシュを用いたりしないので、このような泡立ちやすい薬液や分散粒子を含有する薬液においても、前述の作用効果を奏功させることが可能になる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、回路部18に、生体の一部に接続されるグランドバンドGを接続したが、このグランドバンドGは設けなくてもよい。
この場合においても、一般に生体の電位は0V程度(グランド側)になっているため、薬液Wが極性にかかわらず帯電していれば、患部Kに薬液Wを吸着させることができる。
また、充填部11内からカテーテル13内に薬液Wを送り出している途中に、回路部18から主電極17に印加する電圧の極性を変更してもよい。
さらに、患部Kに投与すべき薬液が2種類以上ある場合には、1種類の薬液を全て投与した後に、薬液投与装置10の各構成要素のうち、充填部11、カテーテル13および主電極17を有する前記組立て体のみを筐体28から取り外して、他種類の薬液が充填部11内に充填されている他の組立て体を筐体28に装着するようにしてもよい。そして、前記他種類の薬液が有する溶液内のイオン化特性等の電気的特定に応じて、主電極17に印加する電圧の極性を選択してもよい。
また、前記実施形態では、充填部11とカテーテル13との連結部分に配置された主電極17によって薬液Wに電圧を印加したが、これに限らず例えば、主電極を充填部11内に設けてもよいし、あるいはこの主電極を針状に形成しその先端部をカテーテル13に突き刺すことでカテーテル13内に設けてもよい。
さらに、前記実施形態では、薬液投与装置10を内視鏡1の鉗子栓3に装着した状態で、カテーテル13において吐出孔が形成された先端13aを、鉗子チャンネル2の先端2aから突出させず内側に位置させたが、これに限らず例えば図4に示されるように、カテーテル13の先端13aを鉗子チャンネル2の先端2aから外側に突出させてもよい。
この場合においても、カテーテル13の先端13aに吐出孔を塞ぐように体内異物が付着しても、この異物を薬液柱W1の液圧によって除去することができる。
さらに、前記実施形態では、薬液投与装置10を内視鏡1の鉗子栓3に装着して用いたが、これに限らず、内視鏡1は併用しないで薬液投与装置10のみを用いて、体内の患部Kに薬液Wを投与するようにしてもよい。
また、カテーテル13の先端部および鉗子チャンネル2内の先端部のうちの少なくとも一方に、カテーテル13の先端部を鉗子チャンネル2に対して固定可能な例えば突起、バルーン若しくは圧電アクチュエータ等の係止部を設けてもよい。
さらに、カテーテル13の外周面に、鉗子チャンネル2内に挿通されたこのカテーテル13の長さが目視可能な目盛りあるいはマーカ等の表示部を形成してもよい。
以下、本発明に係る薬液投与装置の第2実施形態を、図5を参照しながら説明する。なお、前記第1実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の薬液投与装置30では、前記吐出機構15が、気体格納部21と三方弁22との間に設けられ、かつ気体格納部21から充填部11に供給される気体の流量を調整して充填部11の内圧を制御する圧力制御部31を備えるとともに、グランドバンドGが、薬液Wを投与される患者が横臥するベッドBのマットMと回路部18とを接続している。なお、圧力制御部31の調整つまみは筐体28の外側に位置している。また、圧力制御部31による充填部11の内圧の制御は、薬液柱W1の先端W2の位置つまり薬液柱W1の長さ、あるいは薬液柱W1の液圧が所望の大きさになるように、例えば吐出孔の直径、カテーテル13の長さ、カテーテル13の材質、あるいは薬液Wの性状等に基づいて行われる。
以上説明したように、本実施形態による薬液投与装置30によれば、圧力制御部31が設けられているので、充填部11内に常に一定の圧力を付与することが可能になる。この結果、薬液柱W1の長さ、あるいは薬液柱W1の液圧が変動するのを防ぐことが可能になり、吐出孔に付着した体内異物を確実に除去することができる。
また、このように圧力制御部31が設けられていることから、充填部11の内圧を使用者が適宜容易に調整することが可能になり、その取り扱い性を向上させることもできる。
さらに、本実施形態では、グランドバンドGが、薬液Wを投与される患者が横臥するベッドBのマットMと回路部18とを接続しているので、薬液Wを患部Kに投与する前の準備時間を短縮して患者にかかる負担を軽減することもできる。
以下、本発明に係る薬液投与装置の第3実施形態を、図6を参照しながら説明する。なお、前記第1実施形態および第2実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の薬液投与装置40では、前記吐出機構15が、逆止弁25に接続され気体格納部21内に気体を供給する気体供給手段41を備えている。図示の例では、気体供給手段41は、シリンダ41a内にピストン41bが軸方向に摺動可能に嵌合されて構成されており、ピストン41bをシリンダ41a内に押し込んだときに、シリンダ41a内のヘッド側室41dから圧縮気体が逆止弁25を通って気体格納部21内に供給されるようになっている。
また、シリンダ41aの周壁部には外部と連通する外気吸入管41cが設けられており、ピストン41bをシリンダ41aに対して引き上げたときに、シリンダ41aの内部のうちヘッド側室41d内に外気吸入管41cを通して外気が吸入されるようになっている。さらに、この気体供給手段41は、ピストン41bにおけるロッド側部分および外気吸入管41cの先端部を除く全体が筐体28内に収容されている。なお、外気吸入管41c内にフィルターを設けることにより、清浄な気体をシリンダ41aのヘッド側室41d内に吸入するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態による薬液投与装置40によれば、気体供給手段41が設けられているので、気体格納部21の内圧を容易に高めることが可能になり、その取り扱い性をより一層向上させることができる。
また、この気体供給手段41のほぼ全体が筐体28内に収容されているので、気体供給手段41を設けたことによって薬液投与装置40が大型になるのを防ぐことができる。
以下、本発明に係る薬液投与装置の第4実施形態を、図7、図8を参照しながら説明する。なお、前記第1実施形態から第3実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の薬液投与装置50では、前記吐出機構15が、圧力制御部31に代えて電気的に制御される圧力制御部51と、前記回路部18および圧力制御部51に接続されるとともにこれら18、51を制御する制御部53と、制御部53に接続されるとともに薬液Wの種類および薬液柱W1の長さが入力される入力部52と、を備えている。
圧力制御部51は、制御部53からの信号に基づいて、気体格納部21から充填部11に流す気体の流量を調整して充填部11の内圧を制御する。
例えば、制御部53から圧力制御部51に充填部11内を昇圧させる制御信号が入力された場合、圧力制御部51は、気体格納部21から三方弁22を通して充填部11に気体を供給するとともに、充填部11が所定の内圧に達したときに気体の供給を停止する。また、圧力制御部51は、薬液Wの減少により充填部11の内圧が低下した場合にも、充填部11の内圧を一定に維持するように気体格納部21から充填部11内に気体を供給する。
制御部53は、薬液Wの種類および薬液柱W1の長さに応じた、例えば充填部11の内圧および薬液Wへの印加電圧等の最適値が登録された図8に示されるようなテーブルTを記憶した記憶部54を備えている。図示の例では、テーブルTには、薬液Wの粘度、密度、接触角、および導電率といった性状も登録されている。また、薬液Wの種類および薬液柱W1の長さに応じた、充填部11の内圧および薬液Wへの印加電圧それぞれの最適値は、カテーテル13の吐出孔における直径、カテーテル13の長さ、カテーテル13を形成する材質、および薬液Wの性状等に基づいて決定され登録される。
さらに本実施形態では、記憶部54に記憶されたテーブルTには、未登録の薬液Wの種類や性状、薬液柱W1の長さおよび前記最適値を、入力部52から新規登録できるように構成されている。さらに、テーブルTに登録済みの薬液Wの性状、薬液柱W1の長さおよび前記最適値を、入力部52から変更できるようにも構成されている。
以上の構成において、使用者が入力部52に薬液Wの種類と薬液柱W1の長さを入力すると、制御部53はまず、入力された薬液Wの種類と薬液柱W1の長さに基づいてテーブルTから前記最適値を特定する。次に制御部53は、特定した前記最適値に対応する制御信号を回路部18および圧力制御部51に出力する。
このとき回路部18は、制御部53からの前記制御信号に基づいて電源20からの電圧を前記圧電トランスで所定量昇圧し、この昇圧された電圧が副電極19を通して主電極17に供給される。
また圧力制御部51は、制御部53からの前記制御信号に基づいて気体格納部21から三方弁22を通して充填部11に所定の流量の気体を供給する。
以上より、充填部11の内圧、および薬液Wへの印加電圧がテーブルTに登録されている最適値となり、所望の長さの薬液柱W1が吐出孔から吐出される。
以上説明したように、本実施形態による薬液投与装置50によれば、使用者が薬液Wの種類と薬液柱W1の長さを入力するだけで、吐出孔から所望の長さの薬液柱W1を自動的に吐出させて、吐出孔に付着した体内異物を除去することができる。
したがって、例えば患部Kに複数種の薬液W1を投与する場合に、手間をかけることなく正確な量の薬液Wを所望の領域に容易かつ確実に投与することが可能になる。
なお、制御部53は、前記最適値をテーブルTに登録しておくのに代えて、例えば入力部52で薬液Wの種類および薬液柱W1の長さを入力したときに、予め入力されているカテーテル13の吐出孔における直径、カテーテル13の長さ、カテーテル13を形成する材質、および薬液Wの性状に基づいて、前記最適値が自動で算出されるように構成されてもよい。
さらにこれに代えて、予め充填部11内に薬液Wが充填された状態で薬液投与装置50が使用者に提供される場合には、充填部11に、例えば薬液Wの種類認識用のバーコード若しくはICチップ等の薬液情報保持部を設けてもよい。そして、図示されない読取装置が前記薬液情報保持部から薬液Wの情報を読み取り、その読み取り結果が入力部52に自動的に入力されることとしてもよい。
この場合、使用者による入力間違い等の操作ミスの発生を防ぐことが可能になる。
また、前記実施形態では、記憶部54に記憶されたテーブルTに、未登録の薬液Wの種類や性状、薬液柱W1の長さおよび前記最適値を、入力部52から新規登録できる構成を示したが、新規登録できない構成を採用してもよい。
さらに、前記実施形態では、テーブルTに登録済みの薬液Wの性状、薬液柱W1の長さおよび前記最適値を、入力部52から変更できる構成を示したが、変更できない構成を採用してもよい。
吐出孔に体内異物が付着しても、患部に限定して正確な量の薬液を投与することができる。
本発明に係る第1実施形態として示した薬液投与装置の概略図である。 図1に示す薬液投与装置を内視鏡の鉗子栓に装着して用いている状態を示す概略側面図である。 図1および図2に示す薬液投与装置を用いて患部に薬液を投与している状態を示す概略図である。 本発明に係る他の実施形態として示した薬液投与装置を内視鏡の鉗子栓に装着して用いている状態を示す概略側面図である。 本発明に係る第2実施形態として示した薬液投与装置の概略図である。 本発明に係る第3実施形態として示した薬液投与装置の概略図である。 本発明に係る第4実施形態として示した薬液投与装置の概略図である。 図7に示す記憶部に記憶されたテーブルの一例である。
符号の説明
1 内視鏡
2 鉗子チャンネル
2a 鉗子チャンネルの先端
10、30、40、50 薬液投与装置
11 充填部
13 カテーテル
14 電圧印加部
15 吐出機構
21 気体格納部
31、51 圧力制御部
K 患部
L 電気力線
W 薬液
W1 薬液柱
W2 薬液柱の先端

Claims (6)

  1. 内部に薬液が充填される充填部と、
    基端が充填部に接続されるとともに先端に前記薬液が吐出される吐出孔が形成されたカテーテルと、
    前記薬液に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記充填部内の薬液を、前記カテーテル内を通して吐出孔から吐出する吐出機構と、を備え、
    前記薬液を、電圧印加部により帯電させた状態で、前記吐出孔から体内の患部に向けて柱状に吐出させるとともに、この薬液柱の先端を、患部との間の電位差によって霧状に分裂させた状態で、当該薬液柱の先端から患部に向かう電気力線に沿って患部に到達させる構成とされたことを特徴とする薬液投与装置。
  2. 請求項1記載の薬液投与装置であって、
    前記吐出孔からその直径と同等の外径の前記薬液柱を吐出する構成とされたことを特徴とする薬液投与装置。
  3. 請求項1または2に記載の薬液投与装置であって、
    前記吐出機構は、前記充填部に接続されるとともに加圧された気体を格納する気体格納部と、この気体格納部から前記充填部に供給される気体の流量を調整して前記充填部の内圧を制御する圧力制御部と、を備えることを特徴とする薬液投与装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の薬液投与装置であって、
    内部に前記吐出孔を位置させた状態で前記カテーテルが挿通された鉗子チャンネルを備え、
    前記薬液を前記吐出孔から体内の患部に向けて柱状に吐出させたときに、この薬液柱の先端が前記鉗子チャンネルの先端から患部側の外部に位置させられる構成とされたことを特徴とする薬液投与装置。
  5. 内視鏡と、請求項4記載の薬液投与装置と、を備えることを特徴とする内視鏡システム。
  6. 患部に薬液を投与する薬液投与方法であって、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の薬液投与装置、または請求項5記載の内視鏡システムを用い、
    前記薬液を、電圧印加部により帯電させた状態で、前記吐出孔から患部に向けて柱状に吐出させるとともに、この薬液柱の先端を、患部との間の電位差によって霧状に分裂させた状態で、当該薬液柱の先端から患部に向かう電気力線に沿って患部に到達させることを特徴とする薬液投与方法。
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