以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施形態のカメラシステム全体の概略構成を示すシステム構成図である。図2は、図1のカメラシステムにおけるコントローラとカメラとのそれぞれの内部構成の概略を示すブロック構成図である。
まず、本発明の一実施形態のカメラシステムの概略構成を、図1を用いて以下に説明する。
本実施形態のカメラシステムは、光学的な被写体像を画像データとして取得し記録媒体に記憶するデジタルカメラ2(以下、単にカメラという)と、このカメラ2の動作を外部から制御するコントローラ1とによって構成されるものである。
図1に示すように、コントローラ1は、表示部18と、複数の操作部材等を有して構成される。複数の操作部材としては、例えば四方向選択ボタン21(21L,21R,21D,21U),決定ボタン21a,メニューボタン22,レリーズボタン23等がある。これら複数の操作部材は、その外装表面上の各所定の位置に配設されている。
四方向選択ボタン21は、表示部18に表示される操作画面上の所望の項目を選択指示するための操作部材であって、例えば
選択されている項目を示す指標を左方向へ移動させる左方向選択ボタン21Lと、
選択されている項目を示す指標を右方向へ移動させる右方向選択ボタン21Rと、
選択されている項目を示す指標を下方向へ移動させる下方向選択ボタン21Dと、
選択されている項目を示す指標を上方向へ移動させる上方向選択ボタン21Uと、
がある。
また、決定ボタン21aは、上記四方向選択ボタン21によって選択指示した項目を決定指示するための操作部材である。
メニューボタン22は、所定の操作画面を表示部18に表示させる際に操作する操作部材である。
レリーズボタン23は、当該コントローラ1を用いて制御対象のカメラ2による撮影動作を実行させる際に操作する操作部材である。
上記コントローラ1によって制御される対象のカメラ2としては、例えばレンズ交換可能な一眼レフレックス式のデジタルカメラや通常のコンパクトタイプのデジタルカメラ等がある。
本実施形態のカメラシステムにおいては、コントローラ1の制御対象とするカメラ2の形態を一眼レフレックス式のデジタルカメラの形態としては、例えば、図1において符号2で示すような形態のものである。
カメラ2は、例えばカメラ本体46の前面に着脱自在に配置される交換レンズ部43を具備し、カメラ本体46の背面にはカメラ表示部38が設けられ、カメラ本体46の上面には情報表示部42が設けられ、カメラ本体46の外装表面上の所定の位置に複数の操作部材を有して構成されている。
操作部材としては、図1に示すように、例えば四方向選択ボタン41(41L,41R,41D,41U),決定ボタン41a,メニューボタン41b,レリーズボタン41c等がある。これら複数の操作部材は、カメラ本体46の外装表面上の所定の位置にそれぞれ配設されている。
四方向選択ボタン41は、カメラ表示部38に表示される操作画面上の所望の項目を選択指示するための操作部材であって、例えば
選択されている項目を示す指標を左方向へ移動させる左方向選択ボタン41Lと、
選択されている項目を示す指標を右方向へ移動させる右方向選択ボタン41Rと、
選択されている項目を示す指標を下方向へ移動させる下方向選択ボタン41Dと、
選択されている項目を示す指標を上方向へ移動させる上方向選択ボタン41Uと、
がある。
また、決定ボタン41aは、上記四方向選択ボタン41によって選択指示した項目を決定指示するための操作部材である。
メニューボタン41bは、カメラ表示部38に操作画面を表示させる際に操作する操作部材である。
レリーズボタン41cは、当該カメラ2を用いて撮影動作を実行させる際に操作する操作部材である。
なお、図1で示すカメラ2の形態は、単なる例示であって、本実施形態のコントローラ1の制御対象となるカメラの形態としては、図示の形態のカメラに限られるものではなく、他の形態のカメラであってもよいのは勿論である。
上記コントローラ1と、上記カメラ2とを組み合わせた形態で、本実施形態のカメラシステムが構成される。この場合において、コントローラ1とカメラ2とは、所定の通信形式に基いて画像データや制御信号等、各種のデータについての通信を行うようになっている。これにより、コントローラ1は、カメラ2を外部から制御することができるようになっている。
コントローラ1とカメラ2との間で行われる通信形式としては、例えば赤外線を利用した光無線通信の規格であるIrDA(アイアールディーエイ;Infrared Data Association)のほか、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)規格,Wi−Fi(ワイファイ;Wireless Fidelity)規格,WUSB(ワイヤレスUSB;Wireless USB)規格等の無線通信規格に準拠した無線形式によるものが適用される。また、このほかにもUSB(ユーエスビー;Universal Serial Bus)規格等、有線による通信形式を適用することも可能である。
次に、本実施形態のカメラシステムにおけるのコントローラ1と、このコントローラ1の制御対象となるカメラ2とのそれぞれの内部構成の概略について、図2を用いて以下に説明する。
まず、コントローラ1は、図2に示すように制御部11,ROM12,操作部13,RAM14,記録再生部15,記録媒体部16,表示制御部17,表示部18,通信部19,バスライン20,アンテナ54等を具備して構成される。
制御部11は、プログラムに基いて上記コントローラ1の全体を統括的に制御するものである。制御部11には、ROM12,操作部13等が接続されている。
制御部11には、上記各操作部材(21,22,23等)に連動する操作部13からの指示信号を受けて各対応する制御信号を発する操作制御部11aと、撮影条件データ等の画像データに関する情報を等を送信する際の制御を行う撮影条件指示制御部11b等がプログラムにより実行される処理機能として設けられている。
なお、撮影条件指示制御部11bの作用の詳細は後述するが、例えばカメラ2から送信されて通信部19によって受信された画像データの中から操作者により選択された画像データに関する情報を、通信部19を介してカメラ2へと送信する制御等を行うものである。
ROM12は、制御部11を制御するための制御用プログラムや操作画面用データ12a等が格納される記憶領域を有し、不揮発性メモリ等からなるデータ記憶部である。
操作部13は、操作者によって操作される上記各種の操作部材(21,22,23等)に連動し、操作された操作部材に対応する指示信号を制御部11の操作制御部11aへと通知する回路部である。
例えば、この操作部13は、表示部18に表示中の操作画面から操作者が操作部材を用いて操作入力を行った際に、操作した操作部材からの指示信号を受け付けて操作制御部11aに対して同指示信号を出力する。
RAM14は、揮発性メモリ等からなり、各種データ等を一時的に記憶するワークエリアとなる一時メモリである。
記録再生部15は、通信動作により受信した画像データを記録媒体部16に記憶する処理や、通信動作により受信した画像データ又は記録媒体部16に記憶されている画像データをRAM14に読み出して伸張処理を施して表示制御部17等へと引き渡す処理等、画像データの記録動作や再生動作に寄与する回路部である。
記録媒体部16は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の記録媒体を含んで構成され、記録再生部15から出力される画像データ等を所定の記録媒体に記録する構成部である。
表示制御部17は、表示部18の表示に関する制御を行う回路部である。この表示制御部17は、記録再生部15や通信部19等から入力される画像データに基く画像の表示や、ROM12から読み出した操作画面用データ12aに基く操作画面の表示等、表示制御に寄与する回路部である。
表示部18は、例えば液晶表示装置(LCD)等からなり、表示制御部17から出力された画像データや操作画面用データ12a等に基いて画像や撮影条件設定用の表示画面等を表示する表示用装置である。この場合において、表示部18が画像データに基く画像を表示する際には、画像データは、記録媒体部16に蓄積された画像データであってもよいし、カメラ2から送信されて通信部19によって受信された画像データであってもよい。
通信部19は、上記コントローラ1とは別体に構成されるカメラ2との間で通信を行って、画像データや制御信号等をアンテナ54を介してやり取りするための回路部である。そのために、この通信部19にはアンテナ54が接続されている。
アンテナ54は、上記コントローラ1とは別体に構成されるカメラ2との間で通信を行う際の各種データや制御信号等の入出力部として機能するものである。
バスライン20は、上記コントローラ1の内部構成部間を相互に電気的に接続するための信号線及びデータ線等から構成されている。
また、上記コントローラ1は、必要に応じて、撮像部25,レンズ部26等を具備して構成してもよい。これらの構成部については、本発明を構成するための必須の構成ではないことから、図2においては点線で囲って示している。
撮像部25は、通常のカメラと同様に、撮像素子や画像処理回路等を有し、レンズ部26により結像される被写体の光像を電気的な画像データに光電変換する撮影機能を備えているものである。
レンズ部26は、光学レンズ等によって構成され、被写体の光像を撮像部25の受光面に結像させるものである。
コントローラ1に撮像部25,レンズ部26を備えて構成した場合においては、撮像部25から出力された画像データは、RAM14に一時的に格納される。このとき、RAM14は撮影画像データの一時メモリとして機能する。
また、記録再生部15は、撮像部25,レンズ部26を用いて動作する撮影動作時には、取得した画像データを記録媒体部16に記録する機能を有する。
さらにまた、操作部13は、上述したように操作部材(21,22,23等)を含んでされるが、この操作部材に代えて、又はこれらの操作部材に加えて、表示部18の表示画面上にタッチパネルを設けるようにしてもよい。
タッチパネルは、操作部13の一部として利用され得る回路部であって、表示部18の表示画面上に重畳配置されている。なお、タッチパネルを適用する場合の構成としては、上記操作部材(21,22,23等)と併設する構成としてもよいし、上記操作部材(21,22,23等)を廃してタッチパネルのみを上記操作部材(21,22,23等)に代わる操作部材として採用するような構成としてもよい。
次に、上記コントローラ1の制御対象となるカメラ2の構成の概略について、以下に説明する。
上述したように、上記コントローラ1は、カメラ2等を初めとして、各種の形態の複数機種のカメラに各対応するようになっており、各カメラをそれぞれ個別に制御することができるようになっている。
この場合において、上記コントローラ1による制御対象となるカメラ2の内部構成は、基本的にはいずれも略同様の構成である。即ち、カメラ2は、図2に示すようにカメラ制御部31,カメラROM32,カメラ操作部33,カメラRAM34,カメラ記録再生部35,カメラ記録媒体部36,カメラ表示制御部37,カメラ表示部38,カメラ通信部39,バスライン40,カメラアンテナ44,カメラ撮像部45,交換レンズ部43等を具備して構成される。
カメラ制御部31は、プログラムに基いて上記カメラ2の全体を統括的に制御する回路部である。このカメラ制御部31は、上記カメラ2とは別体に構成されるコントローラ1との間で通信を行う際の制御を司るリモート制御部31aをプログラムにより実行される処理機能として設けられる。カメラ制御部31には、カメラROM32,カメラ操作部33,光学系制御部等を有するカメラ撮像部45等が接続されている。
カメラROM32は、不揮発性メモリ等からなり、カメラ制御部31を制御するための制御用プログラムや操作画面用データ等を格納している。
ここで、操作画面用データは、操作画面を構成する表示用のデータと、この表示用データを用いて所定の形態の表示をカメラ表示部38に行うための表示用プログラム等を含むものである。
カメラ操作部33は、操作者が複数の操作部材のうちの任意の操作部材を操作することによって生じる操作指示信号を検出してカメラ制御部31に通知する回路部である。
カメラRAM34は、カメラ撮像部45から出力された画像データを一時的に格納すると共に、撮影動作によって得られた画像データ等に対する各種のデジタル処理を行う際のワークエリアとなる一時メモリである。
カメラ記録再生部35は、撮影動作時には取得した画像データの圧縮処理を施してカメラ記憶部であるカメラ記録媒体部36に記憶させる処理を行う。また、再生動作時には圧縮された形態でカメラ記録媒体部36に記憶されている所定の画像データを読み出してカメラRAM34で伸長処理した後、カメラ表示制御部37等へと引き渡す処理等、画像データの記録動作や再生動作に寄与する回路部である。
カメラ記録媒体部36は、カメラ記録再生部35の制御下で行われる撮影動作によって取得された画像データ等を記録し保存する記録媒体、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の記録媒体を含んで構成される構成部である。
カメラ表示制御部37は、カメラ表示部38に表示する画像や操作画面表示を行うための表示制御に寄与する回路部である。
カメラ表示部38は、例えば液晶表示装置(LCD)等からなり、カメラ表示制御部37から出力された画像データや操作画面用データに基いて画像や操作画面等を表示する表示装置である。
カメラ通信部39は、上記カメラ2とコントローラ1との間で画像データや制御信号等の通信を行うための回路部である。例えば、カメラ通信部39は、上記カメラ2のカメラ記録媒体部36に記録されている画像データ等をコントローラ1へと送信したり、コントローラ1からの制御信号等を受信するインターフェースとして機能する。そのために、このカメラ通信部39には、カメラアンテナ44が接続されている。
カメラアンテナ44は、コントローラ1との間で通信を行う際の各種データや制御信号等の入出力部として機能するものである。
バスライン40は、上記カメラ2の内部構成部間を相互に電気的に接続するための信号線及びデータ線等から構成されている。
交換レンズ部43は、ズームレンズ,フォーカスレンズや絞り機構,シャッター機構等を含んで構成される構成部である。この交換レンズ部43は、上述したようにカメラ本体46(図1参照)に対して着脱自在に構成されている。
カメラ撮像部45は、操作者のズーム操作に応じてなされるズーム制御,撮像素子の出力信号(コントラスト信号)等に基いて検出した合焦位置にフォーカスレンズを移動させるフォーカス制御等の光学部材の駆動制御や撮像素子の出力信号(輝度信号)に基いて交換レンズ部43の絞り機構やシャッター機構等を制御する露出制御等、各種の制御を行う光学系制御部を有する。また、カメラ撮像部45は、交換レンズ部43により結像される被写体の光像を光電変換する撮像素子,この撮像素子から出力される電気信号を処理して画像データを出力する撮像処理部,この撮像処理部から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部等の処理系回路等を有して構成されている。
情報表示部42は、例えば小型のモノクロ液晶表示装置等からなり、カメラ2に設定済みの各種の情報を表示する表示装置である。
その他の構成については、従来の一般的なデジタルカメラと略同様であるもの。したがって、その詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態では、図1,図2に示すようにコントローラ1によって制御されるカメラ2の形態としてレンズ交換可能な一眼レフレックス式デジタルカメラを例に挙げて説明しているが、上記コントローラ1によって制御される対象のカメラ2としては、これに限ることはなく、その他の形態のカメラ、例えばコンパクトタイプのデジタルカメラ等であってもよいのは当然である。
上述のように構成される本実施形態のカメラシステムにおいて、カメラ2とコントローラ1との間で通信を行って、コントローラ1から撮影条件等の設定を行う際の作用の流れの概略を以下に説明する。
図3は、本実施形態のカメラシステムにおけるコントローラの表示部に表示される操作画面の表示例であって、(A)〜(E)は、表示部の操作画面の表示が操作者の操作に従って変化する際の様子を示している。
まず、操作者によってコントローラ1の電源ボタン(図示せず)が操作されてコントローラ1の電源状態がオン状態にされると、このコントローラ1は単体で動作するローカルモードで起動する。
本実施形態のカメラシステムにおけるコントローラ1の動作モードとしては、このローカルモードの他にリモートモードがある。コントローラ1のリモートモードは、カメラ2との間で通信を行って、遠隔操作によって同カメラ2の動作を制御する動作モードである。
コントローラ1がローカルモードで起動した状態で、操作者がコントローラ1の動作モードをローカルモードからリモートモードへと切り換える操作、つまり動作モード切換操作を所定の操作部材によって行うと、コントローラ1の制御部11の操作制御部11aは、操作部13からの対応する指示信号を受けて所定の通信確立処理(詳細は後述する)を実行する。その結果、コントローラ1とカメラ2との通信状態が確立されると、制御部11は、ROM12から操作画面用データ12aを読み込んで、これを表示制御部17へと渡す。これを受けて表示制御部17は、表示部18を制御して表示部18に図3(A)に示す第1操作画面18aを表示させる。この第1操作画面18aは、コントローラ1のリモートモード時に実行可能な動作モードを一覧表示し、操作者に選択を促す操作画面である。
本実施形態におけるコントローラ1のリモートモード時の動作モードとしては、図3(A)に示すように、「撮影コントロール」モードと「再生コントロール」モードとがある。上記第1操作画面18aでは、本コントローラ1のリモートモード時の動作モードの一覧を表示している。操作者は、この第1操作画面18aにより、コントローラ1をいずれの動作モードで動作させるかの選択をする。
撮影コントロールモードは、カメラ2との間で通信を行って、コントローラ1からカメラ2への指示信号を送ってカメラ2の撮影動作制御を行うことができる動作モードである。この撮影コントロールモードでコントローラ1を動作させることによって、コントローラ1は、カメラ2との間で通信を行って遠隔操作によるカメラ2の撮影動作制御、例えばカメラ2の撮影条件等の設定を行ったり、カメラ2の撮影動作を実行する等の制御を行うことができる。
再生コントロールモードは、カメラ2との間で通信を行って、コントローラ1からカメラ2への指示信号を送ってカメラ2の再生動作制御を行うことができる動作モードである。この再生コントロールモードでコントローラ1を動作させることによって、コントローラ1は、カメラ2との間で通信を行って遠隔操作によるカメラ2の再生動作制御、例えばカメラ2のカメラ記録媒体部36に蓄積された記録済みの画像データについて、必要な画像データをコントローラ1へ送信したり、不要な画像データを削除する等の制御を行うことができる。
こうして表示部18に第1操作画面18aが表示されたとき、動作モードを表す項目一欄の近傍には、所定の項目を指し示すカーソルが同時に表示される。操作者は、四方向選択ボタン21のうち特に下方向選択ボタン21D,上方向選択ボタン21Uを用いてカーソルを第1操作画面18a内で移動させて、カーソルが所望の動作モードを指し示すように操作する。図3(A)に示す状態は、カーソルが撮影コントロールモードの項目を指し示している状態である。なお、第1操作画面18aの表示をキャンセルして、コントローラ1を直前の動作状態に戻したい場合には、例えば、上記所定の操作部材(動作モード切換用の操作部材)を再度操作する等によって可能である。
そして、操作者が所望する動作モードの項目欄をカーソルで指し示した表示とし、ここで、決定ボタン21aを押圧操作すると、制御部11の操作制御部11aは、操作部13からの決定ボタン21aに対応する指示信号を受けてコントローラ1を撮影コントロールモードで動作させる設定を行う。その後、制御部11は、表示制御部17を制御して、このコントローラ1における撮影コントロール動作時の初期画面、例えばモニタ表示画面(図示せず)に切り換える。このモニタ表示画面は、コントローラ1の制御対象となるカメラ2との間で通信を行うことにより、カメラ2によって取得され送信されるモニタ画像データを受信した結果、表示される画面である。
また、図3(A)の第1操作画面18aの表示中に、所望の動作モードの項目欄をカーソルで指し示した状態で、メニューボタン22を押圧操作すると、制御部11の操作制御部11aは、操作部13からのメニューボタン22に対応する指示信号を受けてコントローラ1を撮影コントロールモードで動作させる設定を行うのと同時に、表示部18の表示を、図3(B)に示す第2操作画面18bに切り換える。
この場合において、制御部11は、ROM12から操作画面用データを読み込んで、これを表示制御部17へと渡す。これを受けて表示制御部17は、表示部18を制御して、表示部18に表示中の図3(A)の第1操作画面18aを、図3(B)に示す第2操作画面18bの表示に切り換える。この第2操作画面18bは、本コントローラ1が撮影コントロールモードで動作する場合において、その制御対象となるカメラ2に設定すべき撮影動作モードを一覧表示し、操作者に選択を促す操作画面である。
この第2操作画面18bで設定し得るカメラ2の撮影動作モードの項目としては、図3(B)に示すように、「通常」撮影モードと「ブラケット」撮影モードと「連写」撮影モードとがある。上記第2操作画面18bでは、本コントローラ1が制御するカメラ2の撮影動作モードの一覧を表示している。操作者は、この第2操作画面18bにより、コントローラ1を用いてカメラ2をいずれの撮影動作モードで制御するかの選択をする。
通常撮影モードは、一般的な通常の撮影を行う際に選択される撮影動作モードである。
ブラケット撮影モードは、即ち一回のレリーズ動作を行ったときに予め設定された撮影条件の設定値のみを段階的に変位させて複数回のレリーズ動作を実行するいわゆるブラケット撮影を行う際に選択される撮影動作モードである。
連写撮影モードは、1つの画像を取得するための一連の撮影動作、例えばシャッターチャージや絞り羽根の開閉から撮像素子の撮像処理等によって実現される一連の動作を、1回の操作で連続的に行って複数枚の画像データを取得するモードである。この連写撮影モードの間、撮影条件は変化させずに一定値に固定する場合と、各撮影毎に最適値に設定する場合と、を選択可能である。
この第2操作画面18bが表示されたときにも、設定項目を表す項目一欄の近傍には、上記第1操作画面18aと同様にカーソルが表示される。操作者は、四方向選択ボタン21のうち特に下方向選択ボタン21D,上方向選択ボタン21Uを用いてカーソルを第2操作画面18b内で移動させて、カーソルが所望の項目を指し示すように操作する。図3(B)に示す状態は、カーソルがブラケット撮影モードの項目を指し示している状態である。なお、第2操作画面18bの表示をキャンセルして、コントローラ1を直前の動作状態に戻したい場合には、例えば、メニューボタン22を再度押圧操作したり、又は四方向選択ボタン21を操作して第2操作画面18bの最下縁部に表示される「BACK」項目を選択して決定ボタン21aを押圧操作することで可能である。
このようにして、操作者が所望する動作モードの項目欄をカーソルで指し示す表示としたとき、決定ボタン21aが押圧操作されると、制御部11の操作制御部11aは、操作部13からの決定ボタン21aに対応する指示信号を受けてコントローラ1を用いてカメラ2をブラケット撮影モードで動作させる設定を行う。これと同時に、制御部11は、ROM12から操作画面用データを読み込んで、これを表示制御部17へと渡す。これを受けて表示制御部17は、表示部18を制御して、表示部18に表示中の図3(B)の第2操作画面18bを、図3(C)に示す第3操作画面18cの表示に切り換える。この第3操作画面18cは、本コントローラ1の制御対象となるカメラ2をブラケット撮影モードで動作させる場合において、ブラケット撮影モードの種類を一覧表示し、操作者に選択を促す操作画面である。
この第3操作画面18cで設定し得るブラケット撮影モードの種類としては、図3(C)に示すように、「AEブラケット」と「MFブラケット」と「WBブラケット」とがある。上記第3操作画面18cでは、本コントローラ1が制御するカメラ2のブラケット撮影モードの一覧を表示している。操作者は、この第3操作画面18cにより、コントローラ1を用いてカメラ2をいずれのブラケット撮影モードで制御するかの選択をする。
AEブラケット撮影モードは、自動露出制御(AE)処理により算出される適正露出値を基準として、この基準露出値の前後に段階的に露出値を変位させてブラケット撮影を行う撮影モードである。
MFブラケット撮影モードは、焦点調節動作により設定したフォーカス位置(レンズ位置)を基準として、この基準フォーカス位置(レンズ位置)の前後に段階的にフォーカス位置(レンズ位置)を変位させてブラケット撮影を行う撮影モードである。
WBブラケット撮影モードは、設定したホワイトバランス値(WB値という)を基準として、この基準WB値から赤方向と青方向とに段階的にWB値を変位させてブラケット撮影を行う撮影モードである。
この第3操作画面18cが表示されたときにも、設定項目を表す項目一欄の近傍には、上記第1,第2操作画面18a,18bと同様にカーソルが表示される。操作者は、四方向選択ボタン21のうち特に下方向選択ボタン21D,上方向選択ボタン21Uを用いてカーソルを第3操作画面18c内で移動させて、カーソルが所望の項目を指し示すように操作する。図3(C)に示す状態は、カーソルがAEブラケット撮影モードの項目を指し示している状態である。なお、第3操作画面18cの表示をキャンセルする場合には、第2操作画面18bと同様に、メニューボタン22を再度押圧操作したり、又は四方向選択ボタン21で「BACK」項目を選択し決定ボタン21aを押圧操作することで可能である。
このようにして、操作者が所望する動作モードの項目欄をカーソルで指し示す表示としたとき、決定ボタン21aが押圧操作されると、制御部11の操作制御部11aは、操作部13からの決定ボタン21aに対応する指示信号を受けてコントローラ1を用いてカメラ2をAEブラケット撮影モードで動作させる設定を行う。これと同時に、制御部11は、ROM12から操作画面用データを読み込んで、これを表示制御部17へと渡す。これを受けて表示制御部17は、表示部18を制御して、表示部18に表示中の図3(C)の第3操作画面18cを、図3(D)に示す第4操作画面18dの表示に切り換える。この第4操作画面18dは、本コントローラ1の制御対象となるカメラ2をAEブラケット撮影モードで動作させる場合における撮影条件(ここでは変位させる設定により類別される形態)の一覧を表示し、操作者に選択を促す操作画面である。
この第4操作画面18dで設定し得る撮影条件の形態としては、図3(D)に示すように、「Pモード」と「Aモード」と「Sモード」とがある。上記第4操作画面18dでは、本コントローラ1が制御するカメラ2によるブラケット撮影モードのうちAEブラケット撮影モードの撮影条件の種類の一覧を表示している。操作者は、この第4操作画面18dにより、コントローラ1を用いてカメラ2をAEブラケット撮影モードで動作させる際の撮影条件の形態を選択する。
Pモードでは、絞り値とシャッター速度値との組み合わせを切り換えて段階的に露出を変位させるAEブラケット撮影の動作モードである。
Aモードでは、シャッター速度値を変位させて段階的に露出を変位させるAEブラケット撮影の動作モードである。即ち、Aモードは、絞り優先AEブラケット撮影モードである。
Sモードでは、絞り値を変位させて段階的に露出を変位させるAEブラケット撮影の動作モードである。即ち、Sモードは、シャッター速度優先AEブラケット撮影モードである。
この第4操作画面18dが表示されたときにも、設定項目を表す項目一欄の近傍には、上記第1,第2,第3操作画面18a,18b,18cと同様にカーソルが表示される。操作者は、四方向選択ボタン21のうち特に下方向選択ボタン21D,上方向選択ボタン21Uを用いてカーソルを第4操作画面18d内で移動させて、カーソルが所望の項目を指し示すように操作する。図3(D)に示す状態は、カーソルがSモードの項目を指し示している状態である。なお、第4操作画面18dの表示をキャンセルする場合には、第2,第3操作画面18b,18cと同様に、メニューボタン22を再度押圧操作したり、又は四方向選択ボタン21で「BACK」項目を選択し決定ボタン21aを押圧操作することで可能である。
このようにして、操作者が所望する動作モードの項目欄をカーソルで指し示す表示としたとき、決定ボタン21aが押圧操作されると、制御部11の操作制御部11aは、操作部13からの決定ボタン21aに対応する指示信号を受けてコントローラ1を用いてカメラ2をAEブラケット撮影モードで動作させる際の撮影条件としてSモードを設定する。これと同時に、制御部11は、ROM12から操作画面用データを読み込んで、これを表示制御部17へと渡す。これを受けて表示制御部17は、表示部18を制御して、表示部18に表示中の図3(D)の第4操作画面18dを、図3(E)に示す第5操作画面18eの表示に切り換える。この第5操作画面18eは、本コントローラ1の制御対象となるカメラ2がAEブラケット撮影モードで動作する場合において、変位させる撮影条件(この場合は絞り値)の変位量の設定を一覧表示し、操作者に選択を促す操作画面である。
この第5操作画面18eで設定し得る撮影条件としては、図3(E)に示すように、1回分のブラケット撮影動作での段数(撮影数)と露出(EV値)のズラし量との組み合わせの設定を規定している。ブラケット段数が「3段階」では3回の撮影により3枚の画像を得る。同様にブラケット段数が「5段階」では5回の撮影により5枚の画像を得る。露出ズラし量は、基準露出値を中心としてプラス方向とマイナス方向のそれぞれに同じ幅で段階的な露出となるように設定値が規定されている。
例えば、図3(E)に示す「3段階 −0.5〜+0.5EV」の設定では、基準露出値による撮影(±0EV)と、この基準露出値からマイナス側に0.5EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からプラス側に0.5EVだけズラした露出値による撮影と、の3枚分の画像データを取得する設定である。露出値の変更は、上記第4操作画面に従う。つまり、第4操作画面でSモードが選択されていれば、絞り値を変化させることで、−0.5EVと+0.5EVの撮影を行う。
同様に、「3段階 −1.0〜+1.0EV」の設定では、基準露出値による撮影(±0EV)と、この基準露出値からマイナス側に1.0EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からプラス側に1.0EVだけズラした露出値による撮影と、の3枚分の画像データを取得する設定である。
同様に、「5段階 −0.5〜+0.5EV」の設定では、基準露出値による撮影(±0EV)と、この基準露出値からマイナス側に0.5EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からマイナス側に0.25EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からプラス側に0.25EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からプラス側に0.5EVだけズラした露出値による撮影と、の5枚分の画像データを取得する設定である。
同様に、「5段階 −1.0〜+1.0EV」の設定では、基準露出値による撮影(±0EV)と、この基準露出値からマイナス側に1.0EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からマイナス側に0.5EVだけズラした露出値による撮影と、基準露出値からプラス側に0.5EVだけズラした露出値による撮影と、上記基準露出値からプラス側に1.0EVだけズラした露出値による撮影と、の5枚分の画像データを取得する設定である。
なお、図3(E)で示すブラケット段数と露出のズラし量との規定値及び両者の組み合わせは、単なる例示であって、これに限ることはなく、さまざまな規定値や組み合わせを適宜採用し得る。
この第5操作画面18eが表示されたときにも、設定項目を表す項目一欄の近傍には、上記第1,第2,第3,第4操作画面18a,18b,18c,18dと同様にカーソルが表示される。操作者は、四方向選択ボタン21のうち特に下方向選択ボタン21D,上方向選択ボタン21Uを用いてカーソルを第4操作画面18d内で移動させて、カーソルが所望の項目を指し示すように操作する。図3(E)に示す状態は、カーソルが「5段階 −1.0〜+1.0」の項目を指し示している状態である。なお、第5操作画面18dの表示をキャンセルする場合には、第2,第3,第4操作画面18b,18c,18dと同様に、メニューボタン22を再度押圧操作したり、又は四方向選択ボタン21で「BACK」項目を選択し決定ボタン21aを押圧操作することで可能である。
このようにして、操作者が所望する動作モードの項目欄をカーソルで指し示す表示としたとき、決定ボタン21aを押圧操作されると、制御部11の操作制御部11aは、操作部13からの決定ボタン21aに対応する指示信号を受けてコントローラ1を用いてカメラ2をAEブラケット撮影モードのSモードで動作させる際の撮影条件として「5段階 −1.0〜+1.0」を設定する。これと同時に、制御部11は、ROM12から操作画面用データを読み込んで、これを表示制御部17へと渡す。これを受けて表示制御部17は、表示部18を制御して、表示部18に表示中の図3(E)の第5操作画面18dを、例えばモニタ表示画面(図示せず)に切り換える。
以上のような構成の本実施形態のカメラシステムにおいて、コントローラ1を用いた遠隔操作によってカメラ2を制御する際の作用を図4〜図7のフローチャートによって以下に説明する。
図4は、本実施形態のカメラシステムにおいて、コントローラを用いてカメラを遠隔操作しカメラを制御する際の作用を示すフローチャートである。なお、図4(A)は、カメラ2をリモートモードで動作させる際の処理ステップを示すフローチャートであって、各ステップ番号を「Sn」(nは整数)で示している。また、図4(B)は、コントローラ1をリモートモードで動作させる際の処理ステップを示すフローチャートであって、各ステップ番号を「Tn」(nは整数)で示している。
まず、カメラ2側において、操作者によってカメラ2の操作部材のうち電源ボタン(図示せず)が操作されると、同カメラ2の電源状態はオン状態となる。
カメラ2が電源オン状態とされた後、カメラ制御部31は、図4(A)に示すステップS11において、カメラ操作部33の出力信号を監視して、操作者によってカメラ2の操作部材のうち動作モードを切り換えるための所定の操作部材が操作されてリモートモードへの動作切換操作がなされたか否かの確認を行う。
なお、カメラ2の動作モードとしては、コントローラ1との間で通信を行って、通信相手のコントローラ1による動作制御を受け入れるリモートモードと、本カメラ2が単体で動作するローカルモード等がある。
カメラ2がリモートモードで動作する際には、コントローラ1との通信を行って同コントローラ1の遠隔操作による制御下で、コントローラ1からの指示信号に従って撮影動作を実行したり、カメラ記録媒体部36に蓄積された画像データを扱う再生動作、例えば記録済み画像データをコントローラ1の側に転送する等の処理が行われる。
また、カメラ2のローカルモードでは、通常の一般的なデジタルカメラとしての機能(例えば撮影動作や画像再生動作等)を単体で実行する制御がカメラ制御部31の制御下でなされる。
上述のステップS11の処理において、リモートモードへの動作切換操作が行われたと判断された場合には、次のステップS13の処理に進む。
ステップS13において、カメラ制御部31は、コントローラ1との通信確立処理を実行する。ここで、所定時間以内に通信相手であるコントローラ1との間で通信状態が確立し得なかった場合(タイムアウトの場合)には、所定のエラー処理が実行される。このエラー処理としては、例えば通信が確立できなかった旨の警告表示をカメラ表示部38に表示すると共に、操作者に何らかの操作入力を促す等の処理である。そして、通信状態が確立した場合には、ステップS14の処理に進む。
一方、上述のステップS11の処理において、リモートモードへの動作切換操作が行われていないと判断された場合には、ステップS12の処理に進む。
ステップS12において、カメラ制御部31は、カメラ2の動作モードが本カメラ2が単体で動作するローカルモードに設定されているものと判断して、カメラ2をローカルモードで動作させる処理の実行を開始する。そして、ローカルモードでの動作中に、例えばリモートモード又は再生モードへの動作切換操作や電源オフ操作等の指示信号を検出した場合には、上述のステップS11の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
一方、コントローラ1側においては、操作者によってコントローラ1の操作部材のうち電源ボタン(図示せず)が操作されると、上述したようにコントローラ1の電源状態はオン状態となりローカルモードで起動する。
コントローラ1が電源オン状態とされローカルモードで起動すると、制御部11は、図4(A)に示すステップT11において、操作部13の出力信号を監視して、リモートモードへの動作切換操作がなされたか否かの確認を行う。
このリモートモードへの動作切換操作とは、操作者がコントローラ1の操作部材のうち動作モードを切り換えるための所定の操作部材の操作である。この切換操作がなされると、制御部11は、当該所定の操作部材からの操作指示信号を受けて、所定の通信確立処理(詳細は後述する)を実行する。その結果、コントローラ1とカメラ2との通信状態が確立されると、制御部11は、表示制御部17を介して表示部18を制御して図3(A)の第1操作画面18aを表示部18に表示する処理を行う。
操作者は、この第1操作画面18aの表示中において、コントローラ1の動作モードの選択を指示する。ここで、操作者により「撮影コントロール」の項目が選択指示されると、コントローラ1は、動作モードをリモートモードに切り換える処理を行う設定がなされる。
なお、コントローラ1の動作モードとしては、上述のカメラ2と同様に、リモートモードとローカルモード等がある。リモートモードは、カメラ2との間で通信を行ってカメラ2を動作制御する動作モードである。また、ローカルモードは、コントローラ1が単体で動作する動作モードである。
コントローラ1がリモートモードで動作する際には、カメラ2との通信を行って同カメラ2を遠隔操作により制御して撮影動作を実行させたり、カメラ2のカメラ記録媒体部36に蓄積された画像データをコントローラ1の側に転送する等の処理を実行することができる。
また、コントローラ1のローカルモードでは、記録媒体部16に蓄積された画像データに基づく画像を再生表示する等の制御によりいわゆる画像ビュワー(VIEWER)として機能させたり、コントローラ1がレンズ部26,撮像部25等を具備している場合には、これらを用いて撮影動作を行って通常のデジタルカメラとして機能させる等の制御を行うことができる。
上述のステップT11の処理では、この動作切換操作によって生じる指示信号、即ちリモートモードへのモード切換指示信号が生じたか否かの確認を行う。この場合において、リモートモードへの動作切換操作が行われたと判断された場合には、次のステップT13の処理に進む。
ステップT13において、制御部11は、カメラ2との通信確立処理を実行する。ここで、所定時間以内に通信相手であるカメラ2との間で通信状態が確立し得なかった場合(タイムアウトの場合)には、所定のエラー処理が実行される。このエラー処理としては、例えば通信が確立できなかった旨の警告表示を表示部18に表示すると共に、操作者に何らかの操作入力を促す等の処理である。そして、通信状態が確立した場合には、ステップT14の処理に進む。
一方、上述のステップT11の処理において、リモートモードへの動作切換操作が行われていないと判断された場合には、ステップT12の処理に進む。
ステップT12において、制御部11は、コントローラ1の動作モードがコントローラ1が単独で動作するローカルモードに設定されているものと判断して、コントローラ1をローカルモードで動作させる処理の実行を開始する。そして、ローカルモードでの動作中に、例えばリモートモード又は再生モードへの動作切換操作や電源オフ操作等の指示信号等が割り込まれる等により、所定の指示信号が検出された場合には、上述のステップT11の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
なお、上述のステップS13の処理におけるカメラ制御部31による通信確立処理と、上述のステップT13の処理における制御部11による通信確立処理では、両者の制御部(11,31)は、互いの機器情報、例えば機種を特定するデータ等をやりとりして、互いが通信相手として適した機器であるかの確認処理等を行う。
また、コントローラ1とカメラ2との間の通信状態が確立すると、コントローラ1の制御部11は、図3(A)の第1操作画面18aを表示部18に表示する処理を行う。ステップT14の処理に進む。
こうして第1操作画面18aが表示部18に表示された状態で、ステップT14において、制御部11は、リモートモードにおける動作モードとして、撮影コントロールモードが選択指示されたか否かの確認を行う。ここで、撮影コントロールモードが選択指示されたことが確認されると、ステップT15の処理に進む。
ステップT15において、制御部11は、撮影コントロールモードにおける各種の撮影条件についての設定を行う。ここで行われる撮影条件の設定とは、上述の図3(B)〜(E)を用いて説明した一連の設定操作によって行われる撮影条件の設定である。その後、ステップT16の処理に進む。
ステップT16において、制御部11は、撮影コントロールモードにおける各設定情報を通信部19,アンテナ54を介してカメラ2へと送信する処理を実行する。その後、ステップT19の処理に進む。
一方、上述のステップT14の処理にて、再生コントロールモードが選択指示されたことが確認されると、ステップT17の処理に進む。
ステップT17において、制御部11は、再生コントロールモードにおける各種の再生条件についての設定を行う。なお、ここで行われる再生条件の設定についての詳細は、説明を省略する。その後、ステップT18の処理に進む。
ステップT18において、制御部11は、再生コントロールモードにおける各設定情報を通信部19,アンテナ54を介してカメラ2へと送信する処理を実行する。その後、ステップT20の処理に進む。
上述のステップT16及びステップT18の各処理にて行われる送信処理を受けて、カメラ2のカメラ制御部31は、ステップS14において、カメラアンテナ44,カメラ通信部39を制御して設定情報受信処理を実行する。これにより、コントローラ1から送信された設定情報は、カメラ2のカメラアンテナ44,カメラ通信部39を介して受信され、カメラRAM34に一時的に記憶される。その後、ステップS15の処理に進む。
ステップS15において、カメラ制御部31は、カメラ2の動作モードがリモートモードにおける撮影モードに設定されているか否かの確認を行う。ここで、撮影モードに設定されていることが確認された場合には、ステップS16の処理に進む。
ステップS16において、カメラ制御部31は、撮影動作を実行するための撮影実行処理を実行する。撮影実行処理の詳細については、図5(A)によって後述する。この撮影実行処理を終えた後は、ステップS18の処理に進む。
一方、上述のステップS15の処理において、カメラ2の動作モードが撮影モードに設定されておらず再生モードに設定されていることが確認された場合には、ステップS17の処理に進む。
ステップS17において、カメラ制御部31は、再生モードでの動作を実行するための再生実行処理を実行する。この再生実行処理の詳細については、図7(A)によって後述する。この再生実行処理を終えた後は、ステップS18の処理に進む。
ステップS18において、カメラ制御部31はカメラ操作部33の出力信号を監視して、電源オフ操作がなされたか否かの確認を行う。ここで、電源オフ信号を検出してオフ操作されたことが確認された場合には、一連の処理を終了する(エンド)。また、電源オフ信号が検出されない場合には電源オフ操作されなかったものと判断されて、次のステップS19の処理に進む。
ステップS19において、カメラ制御部31は、カメラアンテナ44,カメラ通信部39を介してコントローラ1からのモード切換指示信号(後述するステップT22参照)が受信されたか否かの確認を行う。ここで、モード切換指示信号を受信した場合には、上述のステップS14の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。一方、モード切換指示信号が受信されない場合には、上述のステップS15の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
図4(B)のコントローラ1の処理シーケンスに戻る。同図のステップT19において、制御部11は、撮影指示処理を実行する。この撮影指示処理の詳細については、図5(B)によって後述する。この撮影指示処理を終えた後は、ステップT21の処理に進む。
一方、ステップT20の処理において、制御部11は、再生指示処理を実行する。この再生指示処理の詳細については、図7(B)によって後述する。この再生指示処理を終えた後は、ステップT21の処理に進む。
ステップT21において、制御部11は操作部13の出力信号を監視して、電源オフ操作がなされたか否かの確認を行う。ここで、電源オフ信号を検出してオフ操作されたことが確認された場合には、一連の処理を終了する(エンド)。また、電源オフ信号が検出されない場合には電源オフ操作されなかったものと判断されて、次のステップT22の処理に進む。
ステップT22において、制御部11は、操作部13の出力信号を監視してモード切換指示信号が検出され、当該信号が通信部19,アンテナ54を介して送信されたか否かの確認を行う(上述のステップT19参照)。ここで、モード切換指示信号が送信されたことが確認された場合には、次のステップT23の処理に進む。
ステップT23において、制御部11は、上述のステップT22の処理で検出したモード切換指示信号が、撮影モードから再生モードへ切り換える指示信号であるか否かの確認を行う。ここで、検出信号が撮影モードから再生モードへの切換指示信号であることが確認された場合には、上述のステップT20の処理に戻り、以降同様の処理を実行する。一方、検出信号が撮影モードから再生モードへの切換指示信号ではないことが確認された場合には、上述のステップT19の処理に戻り、以降同様の処理を実行する。
一方、上述のステップT22の処理において、モード切換指示信号が送信されなかったことが確認された場合には、ステップT24の処理に進む。
ステップT24において、制御部11は、操作部13の出力信号を監視して動作モードをローカルモードへと切り換える操作がなされることにより生じる動作モード切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。ここで、当該動作モード切換指示信号が確認された場合には、上述のステップT12の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。一方、動作モード切換指示信号が確認されなかった場合には、上述のステップT14の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
次に、コントローラ1で実行される撮影指示処理(図4(B)のステップT19の処理)と、この撮影指示処理に呼応してカメラ2で実行される撮影実行処理(図4(A)のステップS16の処理)の詳細について、図5を用いて以下に説明する。
図5は、本実施形態のカメラシステムにおいて、コントローラの撮影指示処理(図4(B)のステップT19の処理)とカメラの撮影実行処理(図4(A)のステップS16の処理)とを並べて示すフローチャートである。なお、図5(A)は、カメラ2の撮影実行処理の流れを示し、各ステップ番号を「Sn」(nは整数)で示している。また、図5(B)は、コントローラ1の撮影指示処理の流れを示し、各ステップ番号を「Tn」(nは整数)で示している。
まず、コントローラ1の撮影指示処理が実行されると、図5(B)のステップT31において、制御部11は、操作部13の出力信号を監視して、操作者がメニュー操作を行う操作部材(メニューボタン22)を操作したか否かの確認を行う。ここで、メニュー操作が確認された場合には、次のステップT32の処理に進む。また、メニュー操作が確認されない場合には、ステップT33の処理に進む。
ステップT32において、制御部11は、ROM12から操作画面用データ12aを読み出すと共に表示制御部17を介して表示部18を制御して、表示部18にメニュー表示を行うためのメニュー表示処理を実行する。この処理によって表示されるメニュー表示の具体的な形態としては、例えば図3(B)〜(E)で示す各操作画面18b〜18e等である。その後、ステップT34の処理に進む。
ステップT33において、制御部11は、カメラ2から送信されてくるモニタ画像データ(図5(A)のステップS33参照;後述する)を通信部19,アンテナ54を用いて受信し、このモニタ画像データに基いて表示部18にモニタ画像を表示させる処理、即ちモニタ画像受信表示処理を実行する。その後、ステップT36の処理に進む。
ステップT34において、制御部11は、操作部13を監視して撮影条件の変更操作がなされたか否かの確認を行う。ここで、撮影条件変更操作が確認された場合には、ステップT35の処理に進む。また、撮影条件変更操作が確認されない場合には、ステップT36の処理に進む。
ステップT35において、制御部11は、上述のステップT34の処理にて変更操作が行われた撮影条件に関する情報(撮影条件変更指示情報という)を送信する撮影条件送信処理を実行する。その後、ステップT36の処理に進む。
一方、カメラ2の撮影実行処理が実行されると、図5(A)のステップS31において、カメラ制御部31は、カメラ通信部39を監視して、コントローラ1から撮影条件変更指示情報(図5(B)の上記ステップT35参照)が受信されたか否かの確認を行う。ここで、撮影条件変更指示情報の受信が確認された場合には、ステップS32の処理に進む。また、撮影条件変更指示情報の受信が確認されない場合には、ステップS33の処理に進む。
ステップS33において、カメラ制御部31は、カメラ撮像部45によって取得した画像データに基づくモニタ画像データの送信処理(図5(B)の上記ステップT35参照)を実行する。その後、上述のステップS31の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
なお、上記ステップS33の処理にて送信されるモニタ画像データは、上述したようにカメラ撮像部45で取得される画像データに基づくデータが送信される。つまり、この送信処理において、実際に送信される画像データは、取得されたそのままの画像データでもよいし、リサイズ処理済みの画像データであってもよい。リサイズ処理の画像データを送信処理に供することにより、カメラ2やコントローラ1に搭載される小型の表示部18で表示するのに適すると共に、データ送信にかかる負荷を軽減し高速に送信することができるという利点がある。
ステップS32において、カメラ制御部31は、撮影条件変更処理を実行する。その後、ステップS34の処理に進む。
ステップS34において、カメラ制御部31は、カメラ通信部39を監視してコントローラ1から撮影指示信号(図5(B)のステップT37参照;後述する)を受信したか否かの確認を行う。ここで、撮影指示信号の受信が確認された場合には、ステップS35の処理に進む。また、撮影指示信号の受信が確認されない場合には、上述のステップS31の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
つまり、カメラ2は、上述のステップS31の処理にて撮影条件変更指示情報を受信するか、もしくは上述のステップS34の処理にて撮影指示信号を受信するまでの間は、カメラ撮像部45によって取得したモニタ画像をコントローラ1へと送信し続ける。
図5(B)のコントローラ1の処理シーケンスに戻る。同図のステップT36において、制御部11は、操作部13の出力信号を監視して、撮影操作がなされたか否かの確認を行う。ここで、撮影操作が確認された場合には、ステップT37の処理に進む。また、撮影操作が確認されない場合には、上述のステップT31の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップT37において、制御部11は、通信部19を制御してカメラ2へと撮影指示信号を送信する撮影指示送信処理を実行する(図5(A)の上記ステップS34参照)。その後、ステップT38の処理に進む。
これを受けて、カメラ通信部39がコントローラ1からの撮影指示信号を受信すると、カメラ制御部31は、上述したようにステップS35の処理に進む。
ステップS35において、カメラ制御部31は、カメラ撮像部45等を制御して撮影処理を実行する。
この撮影処理によって取得された画像データは、カメラRAM34に一時的に記憶される。その後、ステップS36の処理に進む。
ステップS36において、カメラ制御部31は、上述のステップS35の処理にて取得されカメラRAM34に一時記憶されている画像データ(レックビュー画像データ)をコントローラ1へと送信する処理を実行する。その後、ステップS37の処理に進む。
上記ステップS36の処理で扱う送信用のレックビュー画像データは、リサイズ処理を施した画像データとしてもよい。また、ブラケット撮影を行った場合のレックビュー画像データの送信処理は、ブラケット撮影で得られた一連の複数画像をまとめて送信するようになっている。
これを受けて、コントローラ1の制御部11は、ステップT38において、通信部19を介してレックビュー画像データを受信し、受信したレックビュー画像データに基づく画像を表示部18に表示する画像表示処理を実行する。その後、ステップT39の処理に進む。
ここで、上記ステップS35の処理にて実行される撮影処理によって取得される画像データは、上述したように、コントローラ1へと送信されて当該コントローラ1の表示部18に表示されることになる。
この場合において、コントローラ1の表示部18に表示されるレックビュー画像の表示例を以下に説明する。
図8は、本実施形態のカメラシステムにおけるコントローラの表示部に表示されるレックビュー画像の一表示例を示す図である。
図8に示すレックビュー画像は、カメラ2の撮影条件設定を、AEブラケット撮影モードのSモードとし、その場合の設定値を「3段階 −1.0〜+1.0EV」とした場合に撮影処理を行って取得された複数の画像データに基いて表示される表示画面の例である。
このうち、図8(A)は、基準露出値からマイナス側に1.0EVだけ変位させた露出値(−1.0EV)での撮影画像の表示画面18fである。この表示画面18fでは、当該条件で撮影された画像データに基づく画像が表示部18の表示画面の全領域を用いて表示されている。そして、この画像に付加されている撮影情報、例えば絞り値,シャッター速度値,露出の変位量(EV値),ISO感度値,WB設定値,画像番号(コマ番号)等が、当該表示画像に重畳させて、文字等を用いた形態で表示されている。
これに加えて、表示画面の左下隅部近傍には、左右方向を指示するマークが表示されている。この左右指示マークは、表示画像の切り換えを行うための指標である。
操作者は、この表示画面18fの表示中に、例えば四方向選択ボタン21のうち左方向選択ボタン21L又は右方向選択ボタン21Rを操作することで、表示中の画像の切り換えを行うことができるようになっている。
例えば、図8(A)の表示画面18fの表示中に、例えば右方向選択ボタン21Rを操作すると、表示部18の表示が、図8(B)に示す表示画面18gに切り換わる。また、左方向選択ボタン21Lを操作すると、表示部18の表示が、直前の画像の表示画面(図示せず)に切り換わる。
表示画面18gは、基準露出値(±0EV)での撮影画像である。この表示画面18gの表示形態は、上述の図8(A)の表示画面18fと全く同様に、撮影画像データに基づく画像と、その画像の付加情報と、左右指示マークが表示されている。
操作者は、この表示画面18gの表示中に、右方向選択ボタン21Rを操作すると、表示部18の表示が、図8(C)に示す表示画面18hに切り換わる。また、左方向選択ボタン21Lを操作すると、表示部18の表示が、前の図8(A)の表示画面18fに切り換わる。
この表示画面18hは、基準露出値からプラス側に1.0EVだけ変位させた露出値(+1.0EV)での撮影画像である。この表示画面18hの表示形態も、上述の図8(A),(B)の表示画面18f,18gと全く同様に、撮影画像データに基づく画像と、その画像の付加情報と、左右指示マークが表示されている。
操作者は、この表示画面18jの表示中に、右方向選択ボタン21Rを操作すると、表示部18の表示が、次の表示画面(図示せず)に切り換わる。また、左方向選択ボタン21Lを操作すると、表示部18の表示が、前の図8(B)の表示画面18gに切り換わる。
一方、図9は、本実施形態のカメラシステムにおけるコントローラの表示部に表示されるレックビュー画像の別の表示例を示す図である。
図9に示すレックビュー画像は、カメラ2の撮影条件設定を、MFブラケット撮影モードとし、その場合の設定値を「3段階 −1.0〜+1.0EV」とした場合に撮影処理を行って取得された複数の画像データに基いて表示される表示画面の例である。
このうち、図9(A)は、基準フォーカス位置からマイナス側に1ステップだけ変位させたフォーカス位置(−1ステップ)での撮影画像の表示画面18iである。この表示画面18iでも、上述の図8の各表示画面18f,18g,18hと同様に、撮影画像データに基づく画像と、その画像の付加情報と、左右指示マークが表示されている。なお、この場合において、撮影画像データの付加情報としては、上述の露出の変位量(EV値)に代えて、フォーカス位置の変位量(ステップ数)が表示されている点のみ異なる。
操作者は、図9(A)の表示画面18iの表示中に、例えば右方向選択ボタン21Rを操作すると、表示部18の表示が、図9(B)に示す表示画面18jに切り換わる。また、左方向選択ボタン21Lを操作すると、表示部18の表示が、直前の画像の表示画面(図示せず)に切り換わる。
表示画面18jは、基準フォーカス位置(0ステップ)での撮影画像である。この表示画面18jの表示形態は、上述の図9(A)の表示画面18iと全く同様に、撮影画像データに基づく画像と、その画像の付加情報と、左右指示マークが表示されている。
操作者は、この表示画面18jの表示中に、右方向選択ボタン21Rを操作すると、表示部18の表示が、図9(C)に示す表示画面18kに切り換わる。また、左方向選択ボタン21Lを操作すると、表示部18の表示が、前の図9(A)の表示画面18iに切り換わる。
この表示画面18kは、基準フォーカス位置からプラス側に1ステップだけ変位させたフォーカス位置(+1ステップ)での撮影画像である。この表示画面18kの表示形態も、上述の図9(A),(B)の表示画面18i,18jと全く同様に、撮影画像データに基づく画像と、その画像の付加情報と、左右指示マークが表示されている。
操作者は、この表示画面18kの表示中に、右方向選択ボタン21Rを操作すると、表示部18の表示が、次の表示画面(図示せず)に切り換わる。また、左方向選択ボタン21Lを操作すると、表示部18の表示が、前の図9(B)の表示画面18jに切り換わる。
図12も、本実施形態のカメラシステムにおけるコントローラの表示部に表示されるレックビュー画像の別の変形例を示す図である。
図12に示すレックビュー画像は、一連の撮影によって取得された複数の画像データに基いて表示される表示画面の例である。一連の撮影とは、例えばカメラ2の撮影条件設定を図3(B)で示す連写撮影モードとした場合の撮影や、短時間で複数枚の撮影が行われたような場合である。そして、図12では、画像番号No.40,No.41,No.42の3枚の画像が一連の撮影によるものとして示している。これらの撮影は、画角や被写体の変化に応じて、異なるフォーカス位置やシャッター速度値で行われている。操作者は、右方向選択ボタン21Rや左方向選択ボタン21Lを操作することで、画面に表示される画像を(A)〜(C)のいずれかに切り換えることができる。
図5(B)のコントローラ1の処理シーケンスに戻る。ステップT39において、制御部11は、操作部13の出力信号を監視して、操作者により画像の選択操作が行われたか否かの確認を行う。ここで、画像選択操作が確認された場合には、ステップT40の処理に進む。また、画像選択操作が確認されない場合には、一連の処理を終了し、図4(B)の元の処理シーケンスに戻る(リターン)。
この画像選択操作は、上述の図8,図9で示す表示画面18f〜18kの表示中に、例えば決定ボタン21aを押圧操作すると、そのとき表示中の画像データに選択した旨の情報が付加される。図12で示す表示画面でも同様である。
次いで、ステップT40において、操作者は、上述のステップT39の処理にて選択された画像についての処理条件を選択する操作を行う。そのために、制御部11は、図10(A)に示す形態の処理条件選択操作画面を表示部18に表示させる制御を行う。その後、ステップT41の処理に進む。
ステップT41において、制御部11は、通信部19を制御して選択画像に関する情報を送信する処理を行う。その後、一連の処理を終了し、図4(B)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
ここで、図10は、(A)ステップT40の処理における処理条件選択操作画面と、(B)ステップT41の処理における選択画像情報送信画面と、の操作画面の表示例を示す図である。
上述したように、ステップT40の処理条件選択処理が実行されると、図10(A)に示す処理条件選択操作画面18mが表示部18に表示される。
この処理条件選択操作画面18mは、選択し得る処理条件の一覧を示すと共に、その近傍にチェック欄18maが表示されるようになっている。
図10(A)の例示では、選択し得る処理条件として、例えば、
(1)「撮影条件を選択画像の条件に設定する」処理を指示する条件
(2)「選択画像以外の(画像データ)を消去する」処理を指示する条件
などがある。つまり、上記(1)項の指示は、上述のステップT39で選択した画像に設定されている各種の撮影条件をカメラ2の撮影条件として設定する処理を指示するものである。(2)項の指示は、選択した画像以外の画像データをカメラ2から消去し、選択した画像の画像データのみを保存する処理を指示するものである。
この処理条件選択操作画面18maにおいて、操作者が四方向選択ボタン21を操作すると、選択すべき処理条件の項目に対応するチェック欄18maの間を指示カーソルが移動するようになっている。操作者は、選択を所望する項目に指示カーソルを合わせて所定の操作部材(図示せず)を押圧する等の操作によって当該チェック欄18maをチェックする。
例えば、図10(A)に示す例は、非選択状態で白抜き表示(この状態は図示していない)の菱形形状のチェック欄18maに対し、チェック操作することで反転表示(黒塗り表示;図示の状態)とする場合の例である。
そして、最後に決定ボタン21aを押圧操作することにより、上記ステップT41の選択画像情報送信処理が実行されて、図10(B)に示す選択画像情報送信画面18nが表示部18に表示される。
選択画像情報送信画面18nにおいては、選択画像データに基づく画像そのものと、この画像に重畳させて、当該選択画像の撮影条件データの情報表示18naと、データ送信中であることを示すアイコン表示18nbと、非選択画像の消去可を表すアイコン表示18nc(図10(B)では「E」マーク)等が表示される。
なお、選択画像に関する情報としては、例えば
(1)画像データ
(2)画像データのファイル名
(3)画像番号(コマ番号)
(4)撮影条件に関する情報(例えばExif情報等)
である。なお、上記画像番号は、例えばカメラ2の撮影動作によって取得される画像データに関する情報として撮影日時順に付される番号情報であって、画像データに付されて記録されるものである。
上述のようにして、コントローラ1から選択画像に関する情報が送信されると(図5(B)のステップT41)、これを受けて、カメラ2のカメラ制御部31は、図5(A)のステップS37において、選択画像に関する情報を受信したか否かの確認を行う。ここで、選択画像に関する情報の受信が確認された場合には、ステップS38の処理に進む。また、同情報の受信が確認されない場合には、一連の処理を終了し、図4(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
ステップS38において、カメラ制御部31は、受信した情報のうち処理条件として他の画像、つまり選択画像以外の画像データを消去する旨の指示が含まれているか否かの確認を行う。ここで、他の画像の消去指示が確認された場合には、ステップS39の処理に進む。また、同消去指示が確認されない場合には、ステップS40の処理に進む。
ステップS39において、カメラ制御部31は、カメラRAM34上に一時的に記憶されている画像データのうち選択画像以外の画像データ(他の画像)を消去する処理を実行する。その後、ステップS40の処理に進む。
ステップS40において、カメラ制御部31は、上述のステップS37の処理で受信した情報にカメラ2の撮影条件の設定を指示する旨の情報が含まれているか否かの確認を行う。ここで、撮影条件設定指示が確認された場合には、ステップS41の処理に進む。また、撮影条件設定指示が確認されない場合には、一連の処理を終了し、図4(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
ステップS41において、カメラ制御部31は、撮影条件設定処理を実行する。この撮影条件設定処理が終了した後、一連の処理を終了し、図4(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
次に、上述のステップS41の処理における撮影条件設定処理について、図6を用いて詳述する。
図6は、本実施形態のカメラシステムの作用のうちカメラの撮影条件設定処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、ステップS51において、カメラ制御部31は、上述の図5(A)のステップS37の処理で受信した選択画像に関する情報が画像データであるか否かの確認を行う。選択画像に関する情報が画像データである場合には、ステップS52の処理に進む。また、選択画像に関する情報が画像データではない場合には、ステップS54の処理に進む。
ステップS52において、カメラ制御部31は、受信した画像データに付随する情報、例えばExif情報のうち所定の撮影条件についての情報を読み出す処理を行う。その後、ステップS53の処理に進む。
ステップS53において、カメラ制御部31は、上述のステップS52の処理で読み出した撮影条件情報に基いて、カメラ2の撮影条件を設定する処理を実行する。その後、一連の処理を終了し、図5(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
一方、上述のステップS51の処理において、選択画像に関する情報が画像データではないと判断されて、ステップS54の処理に進むと、このステップS54において、カメラ制御部31は、選択画像に関する情報が画像ファイル名又は画像番号であるか否かの確認を行う。ここで、選択画像に関する情報が画像ファイル名又は画像番号であることが確認された場合には、ステップS55の処理に進む。また、選択画像に関する情報が画像ファイル名又は画像番号ではないことが確認された場合には、ステップS57の処理に進む。
ステップS55において、カメラ制御部31は、最新のメニューデータを記憶する処理を実行する。その後、ステップS56の処理に進む。このメニューデータとは、撮影済み画像データの一覧情報のデータである。
次いで、ステップS56において、カメラ制御部31は、受信した画像ファイル名又は画像番号に対応する画像データに付随する情報、例えばExif情報のうち撮影条件情報を読み出す処理を行う。その後、上述のステップS53の処理に進み、以降同様に上述の処理を実行する。
また、上述のステップS54の処理において、選択画像に関する情報が画像ファイル名又は画像番号ではないと判断されて、ステップS57の処理に進むと、このステップS57において、カメラ制御部31は、選択画像に関する情報が撮影条件データであるか否かの確認を行う。ここで、選択画像に関する情報が撮影条件データであることが確認された場合には、ステップS53の処理に進み、以降同様に上述の処理を実行する。また、選択画像に関する情報が撮影条件データではないことが確認された場合には、ステップS58の処理に進む。
ステップS58において、カメラ制御部31は、選択画像に関する情報についての有効な情報が含まれていないものと判断し、所定のエラー処理を実行する。このエラー処理としては、その旨の警告表示を表示部18に表示させる等の処理である。その後、一連の処理を終了し、図5(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
なお、図6に示す本実施形態のカメラシステムにおけるカメラの撮影条件設定処理においては、撮影条件データが、画像データ,画像ファイル名又は画像番号,撮影条件データの4つの条件のいずれかひとつが含まれているとき、その条件の設定を行うようにしている。しかしながら、この撮影条件設定処理は、これに限ることはなく、例えば撮影条件データの4つの条件の全てを確認することなく、上記4つの条件のうちいずれか1つを確認し、その1つの条件が確認された場合にのみ、撮影条件設定処理を行うようにしてもよい。その場合、いずれの条件を採用するかは、個々のカメラシステムにおける設計項目である。また、上記4つの条件のみに限ることはなく、撮影条件データとして、他の要素を考慮してもよいのは当然である。
次に、図4(A)の再生実行処理と図4(B)の再生指示処理の詳細を、図7を用いて以下に説明する。
図7は、本実施形態のカメラシステムにおける作用のうちカメラの再生実行処理とコントローラの再生指示処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、上述の図4(B)のステップT18の処理で再生コントロールモードの設定をカメラ2に送信後、同図ステップT20の処理に進むと、このステップT20において、コントローラ1の制御部11は再生指示処理(詳細は図7(B)の処理)を実行する。
また、上述の図4(A)のステップS15の処理でカメラ2が再生モードに設定されていることが確認されて、同図ステップS17の処理に進むと、このステップS17において、カメラ2のカメラ制御部31は再生実行処理(詳細は図7(A)の処理)を実行する。
上述のようにして、コントローラ1で上記再生指示処理の実行が開始されると、まず、図7(B)のステップT61において、制御部11は、操作部13の出力信号を監視して操作者による表示画面切換操作が行われたか否かの確認を行う。ここで、表示画面切換操作の確認がなされた場合には、ステップT62の処理に進む。また、表示画面切換操作が確認されない場合には、ステップT63の処理に進む。
ステップT62において、制御部11は、通信部19を制御して画像の切り換えを指示する指示信号を送信する処理を実行する。その後、ステップT63の処理に進む。
上述のようにして、カメラ2で上記再生実行処理の実行が開始されると、カメラ制御部31は、ステップT63において、カメラ通信部39を介して画像切換信号が受信されたか否かの確認をおこなう。ここで、コントローラ1からの画像切換指示信号が確認された場合には、次のステップS62の処理に進む。また、画像切換指示信号が確認されない場合には、ステップS63の処理に進む。
ステップS62において、カメラ制御部31は、受信した画像切換指示に従って指示された画像データの送信処理を実行する。その後、ステップS63の処理に進む。
これを受けて、コントローラ1の制御部11は、ステップT63において、画像データの受信を行い、この受信した画像データに基づく画像を表示部18に表示する処理を実行する。その後、ステップT64の処理に進む。
ステップT64において、制御部11は、画像選択操作がなされたか否かの確認を行う。ここで、画像選択操作が確認された場合には、ステップT65の処理に進む。また、画像選択操作が確認されない場合には、一連の処理を終了し、図4(B)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
一方、ステップT65において、制御部11は処理条件を選択する処理を実行する。その後、ステップT66の処理に進む。
ステップT66において、制御部11は、選択画像に関する情報を送信する処理を実行する。その後、一連の処理を終了し、図4(B)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
ここで、選択画像に関する情報が送信される際のコントローラ1の表示部18には、例えば図11(A),(B)に示す如く、選択された画像データに基づく画像が表示されると共に、この画像に関する情報、例えば撮影時の各種の設定情報であってその画像データに付される各種の情報等が重畳表示される。さらに、送信動作中を示すアイコンが動画像に重畳表示される。
なお、図11はコントローラ1の選択画像情報送信処理時における表示部の表示例を示す図である。このうち、図11(A),(B)は選択された画像をそれぞれ示しており、送信順に表示部18の表示が切り換わることを示している。
一方、カメラ制御部31は、ステップS63において、選択画像に関する情報を受信したか否かの確認を行う。この選択画像に関する情報は、コントローラ1の制御部11から上述のステップT66の処理にて送信される情報である。ここで、選択画像に関する情報の受信が確認された場合には、ステップS64の処理に進む。また、選択画像に関する情報の受信が確認されない場合には、一連の処理を終了し、図4(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
ステップS64において、カメラ制御部31は、受信した情報に他の画像、つまり選択画像以外の画像データを消去する旨の指示が含まれているか否かの確認を行う。ここで、画像消去指示が確認された場合には、ステップS65の処理に進む。また、画像消去指示が確認されない場合には、ステップS66の処理に進む。
ステップS65において、カメラ制御部31は、画像消去指示に基づく画像消去処理を実行する。その後、ステップS66の処理に進む。
ステップS66において、カメラ制御部31は、受信した情報にカメラ2の撮影条件の設定を指示する旨の情報が含まれているか否かの確認を行う。ここで、撮影条件設定指示が確認された場合には、ステップS67の処理に進む。また、撮影条件設定指示が確認されない場合には、一連の処理を終了し、図4(B)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
ステップS67において、カメラ制御部31は、撮影条件設定処理を実行する。この撮影条件設定処理は、図6に示すフローチャートの処理である。図6のフローチャートについては、すでに説明済みであるので、その詳細な説明はここでは省略する。撮影条件設定処理が終了した後、一連の処理を終了し、図4(A)の元の処理シーケンスに復帰する(リターン)。
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、カメラ2と、このカメラ2を外部から制御するコントローラ1とからなるカメラシステムにおいて、カメラ2は、コントローラ1との間で画像データを含む情報を通信するカメラ通信部39と、コントローラ1から送信されてくる指示信号にしたがってカメラ2を制御するリモート制御部31aとを備えて構成される。コントローラ1は、カメラ2との間で画像データを含む情報を通信する通信部19と、カメラ2から送信された画像データを受信して、この受信した画像データに基く画像を表示させる表示部18と、カメラ2から送信された画像データを受信し、その画像データの中から操作者の指示操作によって選択された画像データに関する情報を通信部19を介してカメラ2へと送信する制御を行う撮影条件指示制御部11bとを備えて構成している。
そして、この構成において、カメラ通信部39は、コントローラ1から送信された画像データに関する情報を受信し、リモート制御部31aは、上記カメラ通信部39が受信した画像データに関する情報のうち撮影条件データに基いて同一の撮影条件をカメラ2に一括して設定するように構成している。
このような構成によれば、操作者は、コントローラ1の表示部18に表示される画像から所望の画像を選択操作するだけで、その選択画像の画像データに関する情報と同一の撮影条件がカメラ2に設定することができる。したがって、コントローラ1でカメラ2を遠隔制御して撮影を行う場合においても、カメラ2の撮影条件を設定するのに複雑な操作を伴わずに極めて簡単に行うことができる。しかも、複数項目の撮影条件が一括で設定されることになるので、操作者が一項目毎に手動で設定するのに比べて設定ミス等の心配がない。
また、カメラ2のリモート制御部が、コントローラ1から送信される画像データに関する情報として、その画像データのファイル名又は画像番号を受信した場合には、カメラRAM34やカメラ記録媒体部36に記録されている画像データの中から対応するファイル名又は画像番号を持つ画像データから必要な画像データに関する情報(撮影条件データ等)を読み出して、これに基づく撮影条件の設定を行うようにしている。
したがって、上述のように画像データに関する情報として、ファイル名や画像番号の情報だけを送信するような構成とすれば、通信にかかる時間を短縮化することができ、よって迅速にカメラ2の撮影条件を設定することができるという利点がある。
さらに、カメラ2のリモート制御部が、コントローラ1から送信される画像データに関する情報として、その画像データの撮影条件データを受信した場合には、カメラ2の撮影条件の設定をするのに受信したデータを直接利用することができるので迅速化に寄与することができる。また、カメラ2の側に、対応する画像データ自体が保存されていない場合にも受信した撮影条件を利用してカメラ2の撮影条件の設定を行うことができる。
一方、コントローラ1においては、画像の選択を行う際に、(操作者が不要であると判断した)所定の画像データを消去する旨の指示を附しておくことができるようにされている。これにより、リモート制御部31aは、受信した画像データがブラケット撮影や連写撮影によって得られた画像データである場合に、受信した画像データ以外の画像データを消去する指示が含まれていれば、ブラケット撮影や連写撮影による一連の画像データの中から選択画像以外の画像データを不要な画像データとして自動的に削除することができる。したがって、カメラ2のカメラ記録媒体部36やカメラRAM34等の記憶容量を有効に利用することができるようになる。
また、上記自動削除の機能がない場合には、撮影した画像データの全てが記録されることになるが、大量に記録された画像データの中から不要な画像データを削除する等の撮影後における作業を省略することができ、よって、カメラシステムの効率的な運用を行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。