JP2009269080A - シェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型5によるレジンコーティッドサンド(RCS)の燃焼時間を短縮することにより、中子10の生産性を高めると共に、1個の中子10を生産するために消費する可燃ガスの量を減少し、それに伴う2酸化炭素の発生量を減少させることを目的とする。
【解決手段】加温槽2の中において下方から上昇する空気流を発生させ、RCSを浮遊状態にして、加温管路22、26、32又は羽根28の中の加温路28aに摂氏85〜150度の油を通すことにより、RCSを摂氏80〜120度の範囲の温度まで加温し、加温したRCSを摂氏約300度に加熱した金型5に吹き込み、金型5の中でRCSを焼成させるシェルモールド造形方法及びシェルモールド造型機1とする。
【選択図】図1
【解決手段】加温槽2の中において下方から上昇する空気流を発生させ、RCSを浮遊状態にして、加温管路22、26、32又は羽根28の中の加温路28aに摂氏85〜150度の油を通すことにより、RCSを摂氏80〜120度の範囲の温度まで加温し、加温したRCSを摂氏約300度に加熱した金型5に吹き込み、金型5の中でRCSを焼成させるシェルモールド造形方法及びシェルモールド造型機1とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、鋳物の製造に使用される鋳型であって、特に中子の生産に使用されることの多いシェルモールド造型に係わり、焼成時間の短縮という効果が得られるシェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機に関するものである。
シェルモールド造型では、レジンコーテッドサンド(以下単に「RCS」という。)を所定の焼成温度に加熱した金型に吹き込み、前記金型の中でRCSを焼成させることにより鋳型を製造している。
RCSは砂の表面にフェノールレジンなどの樹脂を被覆した粉粒体であり、摂氏80〜90度になると樹脂の軟化が始まり、摂氏100〜110度になると軟化した樹脂同士が接着して粉粒体の集合であるダマが発生し、摂氏110〜120度になると樹脂の軟化が顕著となってダマの発生が多くなり、摂氏120度を超えると樹脂は完全に軟化した後に硬化を始める。
従来コーティッドサンドを流動させながら予熱温度に加温した後に金型に供給する発明として、コーティッドサンドを摂氏60〜80度まで加温する発明があった(例えば、特許文献1参照。)。また螺旋状の熱交換器に摂氏40〜90度の温水を供給して原料鋳物砂を摂氏20〜70度に加温する、粉粒体の温度調節ユニットの発明があった(例えば、特許文献2参照。)。
以上に記載した先行技術は、いずれも樹脂が軟化する温度に達しない温度までRCSを加温することに止まるものである。従来では、コーティッドサンド内の合成樹脂の融点より低い所定予熱温度まで予熱するものとされており、摂氏80度より高い温度では金型内におけるコーティッドサンドの流動性が悪くなり(例えば、特許文献1の段落番号0007参照)、金型への吹き込み作業に支障を来すと考えられていたからである。
RCSは砂の表面にフェノールレジンなどの樹脂を被覆した粉粒体であり、摂氏80〜90度になると樹脂の軟化が始まり、摂氏100〜110度になると軟化した樹脂同士が接着して粉粒体の集合であるダマが発生し、摂氏110〜120度になると樹脂の軟化が顕著となってダマの発生が多くなり、摂氏120度を超えると樹脂は完全に軟化した後に硬化を始める。
従来コーティッドサンドを流動させながら予熱温度に加温した後に金型に供給する発明として、コーティッドサンドを摂氏60〜80度まで加温する発明があった(例えば、特許文献1参照。)。また螺旋状の熱交換器に摂氏40〜90度の温水を供給して原料鋳物砂を摂氏20〜70度に加温する、粉粒体の温度調節ユニットの発明があった(例えば、特許文献2参照。)。
以上に記載した先行技術は、いずれも樹脂が軟化する温度に達しない温度までRCSを加温することに止まるものである。従来では、コーティッドサンド内の合成樹脂の融点より低い所定予熱温度まで予熱するものとされており、摂氏80度より高い温度では金型内におけるコーティッドサンドの流動性が悪くなり(例えば、特許文献1の段落番号0007参照)、金型への吹き込み作業に支障を来すと考えられていたからである。
本願出願人は、金型を所定の焼成温度たる摂氏約300度に加熱してRCSを焼成しているが、1基の金型に対して1時間当たり16.74〜83.72メガジュールの熱量を消費している。金型を加熱するために消費する熱量のうち、RCSの焼成に寄与するのは6〜20%にすぎず、94〜80%の熱量は大気に放熱している。また多くのシェルモールド造型法においては金型の加熱にガス燃料を使用しており、地球環境を保全する観点から可燃ガスの燃焼による2酸化炭素の発生量を減少させる要請もあった。
そこで本願発明者は、金型によるRCSの焼成時間を短縮することにより、1時間当たりのシェルモールド鋳型の生産量を倍増させることを目標とし、単に生産量の増加による生産性の向上という成果だけでなく、シェルモールド鋳型1個当たりに消費する熱エネルギの減少によるエネルギ資源の有効利用、さらにシェルモールド鋳型1個当たりに消費する可燃ガスの減少による2酸化炭素の発生量の減少、という成果を得るために試行錯誤の実験を行った。
特開平6−142837号公報
特開2001−321886号公報
そこで本願発明者は、金型によるRCSの焼成時間を短縮することにより、1時間当たりのシェルモールド鋳型の生産量を倍増させることを目標とし、単に生産量の増加による生産性の向上という成果だけでなく、シェルモールド鋳型1個当たりに消費する熱エネルギの減少によるエネルギ資源の有効利用、さらにシェルモールド鋳型1個当たりに消費する可燃ガスの減少による2酸化炭素の発生量の減少、という成果を得るために試行錯誤の実験を行った。
本発明は、金型によるRCSの燃焼時間を短縮することによる、シェルモールド鋳型の生産性を高めると共に、シェルモールド鋳型1個あたりに消費するエネルギ資源の減少及び2酸化炭素の発生量の減少を目的としている。
加温槽の中において下方から上昇する空気流により、RCSを舞い上がらせ浮遊化した状態(以下単に「浮遊状態」という。)にして、RCSを摂氏80〜120度の範囲の温度まで上昇させる(以下単に「加温する」という。)。続いて加温したRCSを所定の焼成温度に加熱した金型に吹き込み、金型の中でRCSを焼成させるシェルモールド造形方法及びシェルモールド造型機とする。
RCSを浮遊状態にして摂氏80〜120度まで加温する構成にしたので、金型への吹き込みを阻害する程度に流動性の悪いダマを発生させずにRCSを加温させることが可能になり、金型における焼成時間を半減することができた。
金型における焼成時間の短縮に伴いシェルモールド鋳型の生産性の向上と、シェルモールド鋳型1個あたりに消費するエネルギ資源の減少及び2酸化炭素の発生量を減少させる効果を得ることができた。
RCSを摂氏80〜120度まで加温した後に金型に吹き込む構成にしたため、鋳型の充填性が向上して鋳型の強度が増したため、従来と比べて砂の表面に被覆する樹脂の量を減らすことが可能になり、樹脂の消費量を低減させる効果を得ることができた。
金型における焼成時間の短縮に伴いシェルモールド鋳型の生産性の向上と、シェルモールド鋳型1個あたりに消費するエネルギ資源の減少及び2酸化炭素の発生量を減少させる効果を得ることができた。
RCSを摂氏80〜120度まで加温した後に金型に吹き込む構成にしたため、鋳型の充填性が向上して鋳型の強度が増したため、従来と比べて砂の表面に被覆する樹脂の量を減らすことが可能になり、樹脂の消費量を低減させる効果を得ることができた。
RCSを所定の焼成温度に加熱した金型に吹き込み、金型の中でRCSを焼成させることにより鋳型を製造するシェルモールド造型方法において、金型にRCSを吹き込む前に、RCSを浮遊状態にして、RCSを摂氏80〜120度の範囲の温度まで加温するシェルモールド造型方法とする。
予め加温したRCSを金型に吹き込むことにより、金型の中におけるRCSの焼成時間の短縮を図ったものである。RCSを予備的に加温する温度により焼成時間の短縮の程度が左右されるので、なるべく摂氏120度近くまで加温することが好ましいが、摂氏120度に近づくほどRCSはダマになりやすい。またRCSの品質によってもダマになりやすいか否かの関係は異なる。さらにRCSを均一に加温することは困難であり、加温する設備の構成によって温度範囲の大小のばらつきが生じる。
そこでRCSの品質、浮遊状態及び温度範囲のばらつきなどの状態が普通の程度に止まる場合は、RCSを摂氏80〜90度まで加熱するものとし、RCSの品質、浮遊状態及び温度分布のばらつきなどの状態が最も好ましい場合は、RCSを摂氏110〜120度まで加熱し、RCSの品質、浮遊状態及び温度範囲のばらつきが中間程度の場合はRCSを摂氏90〜100度又は100〜110度まで加熱する、などそれぞれの装置における状況に応じて適宜設定することが好ましい。
また上記したシェルモールド造型方法であって、RCSを浮遊状態にしつつ機械的に攪拌しながら加温するシェルモールド造型方法とする。
RCSを浮遊状態にするだけでなく機械的に攪拌しながら加温することにより、可能な限り均一にRCSを加温してダマの発生を防止し、より高い温度におけるRCSの流動性を維持する効果が得られるからである。
予め加温したRCSを金型に吹き込むことにより、金型の中におけるRCSの焼成時間の短縮を図ったものである。RCSを予備的に加温する温度により焼成時間の短縮の程度が左右されるので、なるべく摂氏120度近くまで加温することが好ましいが、摂氏120度に近づくほどRCSはダマになりやすい。またRCSの品質によってもダマになりやすいか否かの関係は異なる。さらにRCSを均一に加温することは困難であり、加温する設備の構成によって温度範囲の大小のばらつきが生じる。
そこでRCSの品質、浮遊状態及び温度範囲のばらつきなどの状態が普通の程度に止まる場合は、RCSを摂氏80〜90度まで加熱するものとし、RCSの品質、浮遊状態及び温度分布のばらつきなどの状態が最も好ましい場合は、RCSを摂氏110〜120度まで加熱し、RCSの品質、浮遊状態及び温度範囲のばらつきが中間程度の場合はRCSを摂氏90〜100度又は100〜110度まで加熱する、などそれぞれの装置における状況に応じて適宜設定することが好ましい。
また上記したシェルモールド造型方法であって、RCSを浮遊状態にしつつ機械的に攪拌しながら加温するシェルモールド造型方法とする。
RCSを浮遊状態にするだけでなく機械的に攪拌しながら加温することにより、可能な限り均一にRCSを加温してダマの発生を防止し、より高い温度におけるRCSの流動性を維持する効果が得られるからである。
所定の焼成温度に加熱可能な構成の金型と、金型にRCSを吹き込む吹込装置と、RCSを加温する加温槽とを有するシェルモールド造型機であって、加温槽はその中に収容したRCSを浮遊状態にするための浮遊化配管、及び、RCSを加温するための加温路を有するものとし、さらに加温媒体を摂氏85〜150度の範囲のいずれかの温度に調節可能な給温装置を設け、加温媒体を加温路に供給し、加温路を通過した後の加温媒体を給温装置に還流させる構成としたシェルモールド造型機とする。
金型は摂氏約300度に加熱することが好ましい。多くの場合ガスバーナを設けて可燃ガスを燃焼させ、可燃ガスの燃焼エネルギにより金型を加熱しているが、ニクロム線のヒータやIHヒータなども使用可能であり、加熱方法にこだわるものではない。
吹込装置はRCSを容器内に受容し、ブローヘッドを金型に圧着した状態にして、圧縮空気を導入して容器内のRCSを金型に吹き込む構成が好ましいが、この構成に特にこだわるものではない。
加温槽はRCSを収容する容器とし、中に浮遊化配管と加温路を設ける。浮遊化配管は加温槽の下部まで空気を送り、加温槽の下部から空気を吹き出させ、加温槽の中に上昇する空気流を発生させてRCSを浮遊化させる構成とするが、なるべく加温槽の中のRCSを均等に浮遊化するよう、加温槽の下面全体にバランス良く空気の吹き出し口を配置することが好ましい。
また加温路はその中に加温媒体を通すことによりRCSを加温する。加温槽の中のRCSをなるべく均一に加温するために、上下左右について立体的に均等な距離を置いて設けた複数列の加温媒体の通路であって、加温媒体の熱を効率よくRCSに伝える加温路を構成することが好ましい。
加温媒体としてはシリコーン油やダウサム(登録商標以下同じ)などの油を使用することが好ましい。給温装置は加温媒体を加熱するためのヒータと、加熱媒体を摂氏85〜150度に調節するための温度調節器及びポンプを有するものとする。
RCSを摂氏80〜120度に加温するために、加温媒体を摂氏85〜150度に調節する構成にしたが、給温装置と加温槽との間の距離や、配管途中における断熱材の施工状況、加温槽における加温路からRCSへの熱伝導の状況が良好であれば、摂氏85〜130度の範囲で調整可能な構成とすることも可能である。
金型は摂氏約300度に加熱することが好ましい。多くの場合ガスバーナを設けて可燃ガスを燃焼させ、可燃ガスの燃焼エネルギにより金型を加熱しているが、ニクロム線のヒータやIHヒータなども使用可能であり、加熱方法にこだわるものではない。
吹込装置はRCSを容器内に受容し、ブローヘッドを金型に圧着した状態にして、圧縮空気を導入して容器内のRCSを金型に吹き込む構成が好ましいが、この構成に特にこだわるものではない。
加温槽はRCSを収容する容器とし、中に浮遊化配管と加温路を設ける。浮遊化配管は加温槽の下部まで空気を送り、加温槽の下部から空気を吹き出させ、加温槽の中に上昇する空気流を発生させてRCSを浮遊化させる構成とするが、なるべく加温槽の中のRCSを均等に浮遊化するよう、加温槽の下面全体にバランス良く空気の吹き出し口を配置することが好ましい。
また加温路はその中に加温媒体を通すことによりRCSを加温する。加温槽の中のRCSをなるべく均一に加温するために、上下左右について立体的に均等な距離を置いて設けた複数列の加温媒体の通路であって、加温媒体の熱を効率よくRCSに伝える加温路を構成することが好ましい。
加温媒体としてはシリコーン油やダウサム(登録商標以下同じ)などの油を使用することが好ましい。給温装置は加温媒体を加熱するためのヒータと、加熱媒体を摂氏85〜150度に調節するための温度調節器及びポンプを有するものとする。
RCSを摂氏80〜120度に加温するために、加温媒体を摂氏85〜150度に調節する構成にしたが、給温装置と加温槽との間の距離や、配管途中における断熱材の施工状況、加温槽における加温路からRCSへの熱伝導の状況が良好であれば、摂氏85〜130度の範囲で調整可能な構成とすることも可能である。
上記したシェルモールド造型機であって、浮遊化配管が加温槽に取り付けた垂直空気管と垂直空気管の下部において分岐する複数の分岐空気管と、分岐空気管にそれぞれ複数個取り付けたノズルであって、下方に向けて空気を噴出するよう取り付けたノズルからなるものとしたシェルモールド造型機とする。
加温槽の多くは円筒形状を有しており、RCSを排出するために底面を円錐形状に構成する場合が多い。このような場合には加温槽の中心に垂直に空気管を配置して、垂直空気管の下部において放射状に分岐する複数の分岐空気管を取り付け、分岐空気管は垂直空気管から離れるに従い上方に向かうようにすることが好ましい。
以上のように構成することにより、加温槽の中のRCS全体を均一に浮遊化することができる。また利便性が高く経済的であるため圧縮空気を使用することが好ましい。分岐空気管の下側にノズルを取り付けたのは、ノズルの中にRCSが入らないように構成したものである。
上記したシェルモールド造型機であって、加温路が複数の垂直管と、垂直管の下部において2本の垂直管を連結する下部曲管と、垂直管の上部において2本の垂直管を連結する上部曲管の組み合わせを有する加温配管としたシェルモールド造型機とする。
また上記したシェルモールド造型機であって、加温路が大小複数の異なる半径の円弧形状を有する円弧管の集合と、異なる半径の円弧管の間を継ぐ水平継管と、上下の円弧管を継ぐ垂直継管を有する加温配管としたシェルモールド造型機とする。
加温配管の材料として、熱伝導率や表面の熱放射率の高い点で銅や銅合金の管を使用することが好ましいが、アルミやアルミ合金の管、炭素鋼や合金鋼やステンレス鋼の管なども伝熱係数の高い加温路の材料として好ましい。
加温槽の中のRCSをなるべく均一に加温するために、上下左右について立体的に均等な距離を置いてそれぞれ複数列からなる加温路とするため、代表的な加温配管について好ましい構成を記載したが本段落に記載した構成にこだわるものではない。
加温槽の多くは円筒形状を有しており、RCSを排出するために底面を円錐形状に構成する場合が多い。このような場合には加温槽の中心に垂直に空気管を配置して、垂直空気管の下部において放射状に分岐する複数の分岐空気管を取り付け、分岐空気管は垂直空気管から離れるに従い上方に向かうようにすることが好ましい。
以上のように構成することにより、加温槽の中のRCS全体を均一に浮遊化することができる。また利便性が高く経済的であるため圧縮空気を使用することが好ましい。分岐空気管の下側にノズルを取り付けたのは、ノズルの中にRCSが入らないように構成したものである。
上記したシェルモールド造型機であって、加温路が複数の垂直管と、垂直管の下部において2本の垂直管を連結する下部曲管と、垂直管の上部において2本の垂直管を連結する上部曲管の組み合わせを有する加温配管としたシェルモールド造型機とする。
また上記したシェルモールド造型機であって、加温路が大小複数の異なる半径の円弧形状を有する円弧管の集合と、異なる半径の円弧管の間を継ぐ水平継管と、上下の円弧管を継ぐ垂直継管を有する加温配管としたシェルモールド造型機とする。
加温配管の材料として、熱伝導率や表面の熱放射率の高い点で銅や銅合金の管を使用することが好ましいが、アルミやアルミ合金の管、炭素鋼や合金鋼やステンレス鋼の管なども伝熱係数の高い加温路の材料として好ましい。
加温槽の中のRCSをなるべく均一に加温するために、上下左右について立体的に均等な距離を置いてそれぞれ複数列からなる加温路とするため、代表的な加温配管について好ましい構成を記載したが本段落に記載した構成にこだわるものではない。
また加温槽の中心部に垂直空気管を有するシェルモールド造型機であって、垂直空気管に回転筒を取り付け、回転筒は供給路と排出路を有するものとし、加温路を構成する加温配管の片方を供給路に継ぎ、加温配管の他方を排出路に継ぎ、供給路と排出路を回転継手を介して給温装置に継ぐ構成とし、垂直空気管を中心として加温配管を回転させ、加温槽に収容したRCSを加温配管により機械的に攪拌しながら加温する構成にしたシェルモールド造型機とする。
回転筒を肉厚にして、肉厚部分に穴をあけて供給路や排出路を構成してもよいし、回転筒を薄肉にして筒の中の空洞に配管して供給路や排出路を構成してもよいし、垂直空気管の外周と回転筒の内面の間の空間を供給路又は排出路とすることも好ましい。
加温配管としては熱伝導性が良好で摩耗しにくい炭素鋼管、合金鋼管及びステンレス鋼管などが好ましい。給温装置から回転継手を介して供給路に流れ込んだ加温媒体は、供給路から加温配管に流れ、加温配管を通り過ぎた後に排出路に流れ、回転継手を介して給温装置に還る。
本発明においては加温配管によりRCSを攪拌しながら加温するため、RCSに対するより均一な加温が可能になる。
また加温槽の中心部に垂直空気管を有するシェルモールド造型機であって、垂直空気管に回転筒を取り付け、回転筒は供給路と排出路を有するものとし、回転筒にそれぞれ個別に加温路を有する羽根を取り付け、加温路の片方を供給路に他方を排出路にそれぞれ継ぎ、供給路と排出路を回転継手を介して給温装置にそれぞれ継ぐ構成とし、垂直空気管を中心として羽根を回転させ、RCSを羽根により機械的に攪拌しながら加温する構成にしたシェルモールド造型機とする。
回転筒に供給路と排出路を設ける構成は上記と同様である。また羽根の材料を熱伝導性が良好で摩耗しにくい炭素鋼、合金鋼及びステンレス鋼管などとすることが好ましい。給温装置から回転継手を介して供給路に流れ込んだ加温媒体は、供給路から加温路に流れ、加温路を通り過ぎた後に排出路に流れ、回転継手を介して給温装置に還る。
本発明においては羽根によりRCSを上方向に持ち上げて攪拌しながら加温するため、RCSに対してさらに均一性の高い加温が可能になる。
回転筒を肉厚にして、肉厚部分に穴をあけて供給路や排出路を構成してもよいし、回転筒を薄肉にして筒の中の空洞に配管して供給路や排出路を構成してもよいし、垂直空気管の外周と回転筒の内面の間の空間を供給路又は排出路とすることも好ましい。
加温配管としては熱伝導性が良好で摩耗しにくい炭素鋼管、合金鋼管及びステンレス鋼管などが好ましい。給温装置から回転継手を介して供給路に流れ込んだ加温媒体は、供給路から加温配管に流れ、加温配管を通り過ぎた後に排出路に流れ、回転継手を介して給温装置に還る。
本発明においては加温配管によりRCSを攪拌しながら加温するため、RCSに対するより均一な加温が可能になる。
また加温槽の中心部に垂直空気管を有するシェルモールド造型機であって、垂直空気管に回転筒を取り付け、回転筒は供給路と排出路を有するものとし、回転筒にそれぞれ個別に加温路を有する羽根を取り付け、加温路の片方を供給路に他方を排出路にそれぞれ継ぎ、供給路と排出路を回転継手を介して給温装置にそれぞれ継ぐ構成とし、垂直空気管を中心として羽根を回転させ、RCSを羽根により機械的に攪拌しながら加温する構成にしたシェルモールド造型機とする。
回転筒に供給路と排出路を設ける構成は上記と同様である。また羽根の材料を熱伝導性が良好で摩耗しにくい炭素鋼、合金鋼及びステンレス鋼管などとすることが好ましい。給温装置から回転継手を介して供給路に流れ込んだ加温媒体は、供給路から加温路に流れ、加温路を通り過ぎた後に排出路に流れ、回転継手を介して給温装置に還る。
本発明においては羽根によりRCSを上方向に持ち上げて攪拌しながら加温するため、RCSに対してさらに均一性の高い加温が可能になる。
本発明の加温槽の実施例1を図1及び図2に示し説明する。図1は図2のA−A視断面を表した図であるが、A−A視断面に表れる管路の総てを表すと複雑で不明確な図になるため、A−A視断面において最も手前に表れる垂直管22a回りの配管だけを表したものである。
加温槽2aは上部開口21aを有する円筒形状の胴部21dと胴部21dの下側に取り付けた円錐部21cと円錐部21cの下側に取り付けた下部開口21bとからなる容器21と、容器21の中に取り付けた浮遊化配管23及び加温路を構成する2組の加温配管22とからなるものとした。
浮遊化配管23は、容器21の中心に垂直に取り付けた垂直空気管23aと、垂直空気管23aの下端において接続する8本の分岐空気管23bであって、平面視において均等な放射状に配置し、正面視において円錐部21cと平行にして垂直空気管23aから離れるに従い上方に向かうように傾斜させた分岐空気管23bとを有するものとした。そして8本の分岐空気管23bの下側にはそれぞれ5個のノズル23cを円錐部21cに向けて取り付け、垂直空気管23aの上端に圧縮空気を供給する構成にした。
加温配管22は銅製の管で構成し、28本の垂直管22aと、垂直管22aの下部において2本の垂直管22aを連結する14本の下部曲管22bと、垂直管22aの上部において2本の垂直管22aを連結する13本の上部曲管22cの組み合わせとした。さらに流入管22dと流出管22eを設けて給温装置9に継いだ。
実施例1の加温槽2aでは、浮遊化配管23に供給された圧縮空気が合計40個のノズル23cから円錐部21cに向けて噴出し、上昇する空気流になって加温槽2aの中に収容したRCSを浮遊状態にする。
給温装置9から供給された加温媒体たる油は2組の加温配管22を流れ、加温槽2aの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。加温配管22を通過した後の油は給温装置9に還流する。
加温槽2aは上部開口21aを有する円筒形状の胴部21dと胴部21dの下側に取り付けた円錐部21cと円錐部21cの下側に取り付けた下部開口21bとからなる容器21と、容器21の中に取り付けた浮遊化配管23及び加温路を構成する2組の加温配管22とからなるものとした。
浮遊化配管23は、容器21の中心に垂直に取り付けた垂直空気管23aと、垂直空気管23aの下端において接続する8本の分岐空気管23bであって、平面視において均等な放射状に配置し、正面視において円錐部21cと平行にして垂直空気管23aから離れるに従い上方に向かうように傾斜させた分岐空気管23bとを有するものとした。そして8本の分岐空気管23bの下側にはそれぞれ5個のノズル23cを円錐部21cに向けて取り付け、垂直空気管23aの上端に圧縮空気を供給する構成にした。
加温配管22は銅製の管で構成し、28本の垂直管22aと、垂直管22aの下部において2本の垂直管22aを連結する14本の下部曲管22bと、垂直管22aの上部において2本の垂直管22aを連結する13本の上部曲管22cの組み合わせとした。さらに流入管22dと流出管22eを設けて給温装置9に継いだ。
実施例1の加温槽2aでは、浮遊化配管23に供給された圧縮空気が合計40個のノズル23cから円錐部21cに向けて噴出し、上昇する空気流になって加温槽2aの中に収容したRCSを浮遊状態にする。
給温装置9から供給された加温媒体たる油は2組の加温配管22を流れ、加温槽2aの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。加温配管22を通過した後の油は給温装置9に還流する。
加温槽の実施例2を図3及び図4に示し説明する。実施例2の加温槽2bは実施例1の加温槽2aにおいて、2組の加温配管22に換えて2組の加温配管26を取り付けたものである。重複した記載を避け加温配管26に関してのみ記載する。
加温配管26は大円弧管26a、中大円弧管26b、中小円弧管26c、小円弧管26dを有する上の4段の部分と、中小円弧管26c及び小円弧管26dを有し、大円弧管26a及び中大円弧管26bを有さない最下段とからなる配管とした。
また大円弧管26aと中大円弧管26bとの間、中大円弧管26bと中小円弧管26cとの間、中小円弧管26cと小円弧管26dの間をそれぞれ水平継管26eで継ぎ、1段目の小円弧管26dの端部と2段目の小円弧管26dの端部を垂直継管26fで継ぎ、2段目の大円弧管26aの端部と3段目の大円弧管26aの端部を垂直継管26fで継ぎ、3段目の小円弧管26dの端部と4段目の小円弧管26dの端部を垂直継管26fで継ぎ、4段目の大円弧管26aの端部と最下段の中小円弧管26cの端部を傾斜継管26gで継いだ。さらに流入管26jを1段目の大円弧管26aの端部に継ぎ、流出管26kの下端と最下段の小円弧管26dの端部を曲管26hで継いだ。
さらに流入管26jと流出管26kを給温装置9に継いだ。給温装置9から供給された加温媒体たる油は2組の加温配管26を流れ、加温槽2bの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。加温配管26を通過した後の油は給温装置9に還流する。
加温配管26は大円弧管26a、中大円弧管26b、中小円弧管26c、小円弧管26dを有する上の4段の部分と、中小円弧管26c及び小円弧管26dを有し、大円弧管26a及び中大円弧管26bを有さない最下段とからなる配管とした。
また大円弧管26aと中大円弧管26bとの間、中大円弧管26bと中小円弧管26cとの間、中小円弧管26cと小円弧管26dの間をそれぞれ水平継管26eで継ぎ、1段目の小円弧管26dの端部と2段目の小円弧管26dの端部を垂直継管26fで継ぎ、2段目の大円弧管26aの端部と3段目の大円弧管26aの端部を垂直継管26fで継ぎ、3段目の小円弧管26dの端部と4段目の小円弧管26dの端部を垂直継管26fで継ぎ、4段目の大円弧管26aの端部と最下段の中小円弧管26cの端部を傾斜継管26gで継いだ。さらに流入管26jを1段目の大円弧管26aの端部に継ぎ、流出管26kの下端と最下段の小円弧管26dの端部を曲管26hで継いだ。
さらに流入管26jと流出管26kを給温装置9に継いだ。給温装置9から供給された加温媒体たる油は2組の加温配管26を流れ、加温槽2bの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。加温配管26を通過した後の油は給温装置9に還流する。
加温槽の実施例3を図5及び図6に示し説明する。実施例3の加温槽2cでは容器21の中心に浮遊化配管36の垂直空気管36aを取り付けた。浮遊化配管36は垂直空気管36aと、垂直空気管36aの下端において接続する8本の分岐空気管36cとを有するものとし、水平視において分岐空気管36cを均等な放射状に配置し、正面視において円錐部21cと平行にして垂直空気管36aから離れるに従い上方に向かうように構成した。そして8本の分岐空気管36cの下側にはそれぞれ5個のノズル36eを円錐部21cに向けて取り付け、垂直空気管36aの上端に継手36dを取り付けて圧縮空気を供給する構成にした。
垂直空気管36aの上部に軸受35a、ダストシール35c、チェンホイール35dなどからなる駆動部35を、下部に軸受34a、ダストシール34cなどからなる従動部34をそれぞれ取り付け、図示しない駆動モータによってチェンホイール35dを駆動することにより、垂直空気管36aを中心として回転筒33を回転させる構成とした。
回転筒33の内面と垂直空気管36aの外面の間に空間を設けてこれを排出路33bとし排出路33bの上端と下端にそれぞれOリング35b、34bを取り付けて密閉した。また回転筒33の上部の肉厚を厚く構成し穴を明けて供給路33aとした。
また加温路として8組のボイラ・熱交換器用の合金鋼からなる加温配管32を設け、加温配管32はそれぞれ傾斜管32a、32b、32c、32dと傾斜管の間を継ぐ垂直継管32eと流入管32fと流出管32gとからなるものとし、流入管32fを供給路33aに継ぎ、流出管32gを排出路33bに継いだ。
回転筒33の上部には固定ケース37fを有する回転継手37を取り付け、固定ケース37fの内側にはいずれも環状の溝である供給溝37bと排出溝37cを設け、3個のOリング37aによりそれぞれ密閉し、供給溝37bと供給路33aを継ぎ、排出溝37cと排出路33bを継いだ。そして回転継手37の供給口37dと排出口37eを給温装置9に継いだ。
給温装置9から供給された加温媒体たる油は供給口37dから供給溝37bに流れ、供給溝37bから供給路33aと流入管32fを通って8組の加温配管32に流れ、加温槽2cの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。その後流出管32gと排出路33bを通って排出溝37cに流れ、排出口37eから給温装置9に還流する。
実施例3では加温配管32を回転させているので、加温槽2cの中に収容したRCSを機械的に攪拌しながら均一に加温することができる。
垂直空気管36aの上部に軸受35a、ダストシール35c、チェンホイール35dなどからなる駆動部35を、下部に軸受34a、ダストシール34cなどからなる従動部34をそれぞれ取り付け、図示しない駆動モータによってチェンホイール35dを駆動することにより、垂直空気管36aを中心として回転筒33を回転させる構成とした。
回転筒33の内面と垂直空気管36aの外面の間に空間を設けてこれを排出路33bとし排出路33bの上端と下端にそれぞれOリング35b、34bを取り付けて密閉した。また回転筒33の上部の肉厚を厚く構成し穴を明けて供給路33aとした。
また加温路として8組のボイラ・熱交換器用の合金鋼からなる加温配管32を設け、加温配管32はそれぞれ傾斜管32a、32b、32c、32dと傾斜管の間を継ぐ垂直継管32eと流入管32fと流出管32gとからなるものとし、流入管32fを供給路33aに継ぎ、流出管32gを排出路33bに継いだ。
回転筒33の上部には固定ケース37fを有する回転継手37を取り付け、固定ケース37fの内側にはいずれも環状の溝である供給溝37bと排出溝37cを設け、3個のOリング37aによりそれぞれ密閉し、供給溝37bと供給路33aを継ぎ、排出溝37cと排出路33bを継いだ。そして回転継手37の供給口37dと排出口37eを給温装置9に継いだ。
給温装置9から供給された加温媒体たる油は供給口37dから供給溝37bに流れ、供給溝37bから供給路33aと流入管32fを通って8組の加温配管32に流れ、加温槽2cの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。その後流出管32gと排出路33bを通って排出溝37cに流れ、排出口37eから給温装置9に還流する。
実施例3では加温配管32を回転させているので、加温槽2cの中に収容したRCSを機械的に攪拌しながら均一に加温することができる。
加温槽の実施例4を図7及び図8に示し説明する。図7は図8のD−D視断面を表した図であるが、右半分が羽根28の上流側の加温路28aを、左半分が羽根28の下流側の加温路28aをそれぞれ断面にして表した図である。
実施例4の加熱槽2dは実施例3の加熱槽2cに対して、駆動部35、従動部34をそれぞれOリングのない駆動部29、従動部39とした。これは回転筒38を内径の大きな筒として、中にそれぞれパイプ配管からなる供給路38aと排出路38bを取り付けたため、Oリングを取り付ける必要がないからである。
さらに加温路28aを羽根28の中に個別に設けた点で異なる。重複した記載を避けるため、実施例3と異なる構成について記載する。
垂直空気管36aの上部に軸受29a、ダストシール29b、チェンホイール29dなどからなる駆動部29を、下部に軸受39a、ダストシール39bなどからなる従動部39をそれぞれ取り付け、図示しない駆動モータによってチェンホイール29dを駆動することにより、垂直空気管36aを中心として回転筒38を回転方向28bに回転させる構成とした。
回転筒38の中の空間にそれぞれ4本の供給路38aと排出路38bを取り付け、供給路38aを回転継手37の供給溝37bに継ぎ、排出路38bを回転継手37の排出溝37cに継いだ。
回転筒38の外側に1段あたり4枚の羽根28を4段にして合計16枚の羽根28を取り付け、羽根28にはそれぞれ個別に加温路28aを設けた。また羽根28を水平面に対して傾斜させ、加温路28aの上流側が上に下流側が下になるようにして取り付けた。そして加温路28aの上流側の端部を供給路38aに、下流側の端部を排出路38bにそれぞれ継いだ。
給温装置9から供給された加温媒体たる油は供給口37dから供給溝37bに流れ、供給溝37bから供給路38aを通って16枚の羽根の中の加温路28aに流れ、加温槽2dの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。その後排出路38bを通って排出溝37cに流れ、排出口37eから給温装置9に還流する。
実施例4では羽根28を回転方向28bに向けて回転させているので、加温槽2cの中に収容したRCSを羽根28に乗せて上に持ち上げ、上下方法に機械的に攪拌しながら均一に加温することができる。
実施例4の加熱槽2dは実施例3の加熱槽2cに対して、駆動部35、従動部34をそれぞれOリングのない駆動部29、従動部39とした。これは回転筒38を内径の大きな筒として、中にそれぞれパイプ配管からなる供給路38aと排出路38bを取り付けたため、Oリングを取り付ける必要がないからである。
さらに加温路28aを羽根28の中に個別に設けた点で異なる。重複した記載を避けるため、実施例3と異なる構成について記載する。
垂直空気管36aの上部に軸受29a、ダストシール29b、チェンホイール29dなどからなる駆動部29を、下部に軸受39a、ダストシール39bなどからなる従動部39をそれぞれ取り付け、図示しない駆動モータによってチェンホイール29dを駆動することにより、垂直空気管36aを中心として回転筒38を回転方向28bに回転させる構成とした。
回転筒38の中の空間にそれぞれ4本の供給路38aと排出路38bを取り付け、供給路38aを回転継手37の供給溝37bに継ぎ、排出路38bを回転継手37の排出溝37cに継いだ。
回転筒38の外側に1段あたり4枚の羽根28を4段にして合計16枚の羽根28を取り付け、羽根28にはそれぞれ個別に加温路28aを設けた。また羽根28を水平面に対して傾斜させ、加温路28aの上流側が上に下流側が下になるようにして取り付けた。そして加温路28aの上流側の端部を供給路38aに、下流側の端部を排出路38bにそれぞれ継いだ。
給温装置9から供給された加温媒体たる油は供給口37dから供給溝37bに流れ、供給溝37bから供給路38aを通って16枚の羽根の中の加温路28aに流れ、加温槽2dの中に収容したRCSを摂氏80〜120度に加温する。その後排出路38bを通って排出溝37cに流れ、排出口37eから給温装置9に還流する。
実施例4では羽根28を回転方向28bに向けて回転させているので、加温槽2cの中に収容したRCSを羽根28に乗せて上に持ち上げ、上下方法に機械的に攪拌しながら均一に加温することができる。
上記したいずれかの加温槽2を有するシェルモールド造型機の実施例5を図9に、中子の製造工程を図10に示し説明する。シェルモールド造型機1は垂直コンベア8を有し、RCSを上部に搬送してシュート8aを介して加温槽2の上部開口21aに供給する構成とした。
また加温槽2の側に給温装置9を設置し、給温装置9は加温媒体たる油を加熱するためのヒータ9aと、油の温度を摂氏85〜150度のいずれかの温度に調節する温度調節器9bとポンプ9cを有するものとし、油を加温槽2に供給し加温配管22、26、32又は加温路28aを通過した後の油を給温装置9に還流させる構成とした。
加温槽2の下部開口21bの下にゲート3を設け、加温槽2で適宜加温したRCSを吹込装置4に供給し、RCSの供給を受けた吹込装置4は水平方向に移動して吹込位置4aに停止させる構成とした。
吹込装置4は吹込位置4aにおいて、分割型5a、5bを合わせた金型5にRCSを吹き込んだ後にゲート3の下に戻る。金型5はガスバーナ5dにより摂氏約300度に加熱しておく。金型5の中において金型5に接触した部分のRCSの層が直ちに加熱され硬化する。
続いて金型5を反転させて未硬化のRCSを排砂して回収ホッパ7に回収した後に、分割型5aを取出位置5cまで水平移動させて、中子10を離型させて取り出した後にコンベア6により搬送する。中子10を取り出した後に分割型5aは再び分割型5bと合わさって金型5を構成する。
また加温槽2の側に給温装置9を設置し、給温装置9は加温媒体たる油を加熱するためのヒータ9aと、油の温度を摂氏85〜150度のいずれかの温度に調節する温度調節器9bとポンプ9cを有するものとし、油を加温槽2に供給し加温配管22、26、32又は加温路28aを通過した後の油を給温装置9に還流させる構成とした。
加温槽2の下部開口21bの下にゲート3を設け、加温槽2で適宜加温したRCSを吹込装置4に供給し、RCSの供給を受けた吹込装置4は水平方向に移動して吹込位置4aに停止させる構成とした。
吹込装置4は吹込位置4aにおいて、分割型5a、5bを合わせた金型5にRCSを吹き込んだ後にゲート3の下に戻る。金型5はガスバーナ5dにより摂氏約300度に加熱しておく。金型5の中において金型5に接触した部分のRCSの層が直ちに加熱され硬化する。
続いて金型5を反転させて未硬化のRCSを排砂して回収ホッパ7に回収した後に、分割型5aを取出位置5cまで水平移動させて、中子10を離型させて取り出した後にコンベア6により搬送する。中子10を取り出した後に分割型5aは再び分割型5bと合わさって金型5を構成する。
本発明に係るシェルモールド造形方法及びシェルモールド造型機は鋳造関連の設備機械を製造販売する産業、シェルモールド鋳型を製造する産業及び鋳造品を製造販売する産業などで利用される。
1 :シェルモールド造型機 2 :加温槽 2a:加温槽
2b:加温槽 2c:加温槽 2d:加温槽
3 :ゲート 4 :吹込装置 5 :金型
5a:分割型 5b:分割型 5d:ガスバーナ
6 :コンベア 7 :回収ホッパ 8 :垂直コンベア
8a:シュート 9 :給温装置 9a:ヒータ
9b:温度調節器 9c:ポンプ 10 :中子
21 :容器 22 :加温配管 22a:垂直管
22b:下部曲管 22c:上部曲管 22d:流入管
22e:流出管 23 :浮遊化配管 23a:垂直空気管
23b:分岐空気管 23c:ノズル 26 :加温配管
26a:大円弧管 26b:中大円弧管 26c:中小円弧管
26d:小円弧管 26e:水平継管 26f:垂直継管
26g:傾斜継管 26h:曲管 26j:流入管
26k:流出管 28 :羽根 28a:加温路
28b:回転方向 29 :駆動部 32 :加温配管
32a:傾斜管 32b:傾斜管 32c:傾斜管
32d:傾斜管 32e:垂直継管 32f:流入管
32g:流出管 33 :回転筒 33a:供給路
33b:排出路 34 :従動部 35 :駆動部
36 :浮遊化配管 36a:垂直空気管 36c:分岐空気管
36e:ノズル 36d:継手 37 :回転継手
37a:Oリング 37b:供給溝 37c:排出溝
37d:供給口 37e:排出口 37f:固定ケース
38 :回転筒 38a:供給路 38b:排出路
39 :従動部
2b:加温槽 2c:加温槽 2d:加温槽
3 :ゲート 4 :吹込装置 5 :金型
5a:分割型 5b:分割型 5d:ガスバーナ
6 :コンベア 7 :回収ホッパ 8 :垂直コンベア
8a:シュート 9 :給温装置 9a:ヒータ
9b:温度調節器 9c:ポンプ 10 :中子
21 :容器 22 :加温配管 22a:垂直管
22b:下部曲管 22c:上部曲管 22d:流入管
22e:流出管 23 :浮遊化配管 23a:垂直空気管
23b:分岐空気管 23c:ノズル 26 :加温配管
26a:大円弧管 26b:中大円弧管 26c:中小円弧管
26d:小円弧管 26e:水平継管 26f:垂直継管
26g:傾斜継管 26h:曲管 26j:流入管
26k:流出管 28 :羽根 28a:加温路
28b:回転方向 29 :駆動部 32 :加温配管
32a:傾斜管 32b:傾斜管 32c:傾斜管
32d:傾斜管 32e:垂直継管 32f:流入管
32g:流出管 33 :回転筒 33a:供給路
33b:排出路 34 :従動部 35 :駆動部
36 :浮遊化配管 36a:垂直空気管 36c:分岐空気管
36e:ノズル 36d:継手 37 :回転継手
37a:Oリング 37b:供給溝 37c:排出溝
37d:供給口 37e:排出口 37f:固定ケース
38 :回転筒 38a:供給路 38b:排出路
39 :従動部
Claims (8)
- レジンコーテッドサンド(以下単に「RCS」という。)を所定の焼成温度に加熱した金型に吹き込み、前記金型の中で前記RCSを焼成させることにより鋳型を製造するシェルモールド造型方法において、
前記金型に前記RCSを吹き込む前に、下方から上昇する空気流により前記RCSを舞い上がらせ浮遊化した状態(以下単に「浮遊状態」という。)にして、前記RCSを摂氏80〜120度の範囲の温度まで上昇させる(以下単に「加温する」という。)ことを特徴とするシェルモールド造型方法。 - 請求項1に記載したシェルモールド造型方法であって、前記RCSを浮遊状態にしつつ機械的に攪拌しながら加温することを特徴とするシェルモールド造型方法。
- 所定の焼成温度に加熱可能な構成の金型と、前記金型にRCSを吹き込む吹込装置と、RCSを加温する加温槽とを有するシェルモールド造型機であって、
前記加温槽はその中に収容したRCSを浮遊状態にするための浮遊化配管、及び、前記RCSを加温するための加温路を有するものとし、
さらに加温媒体を摂氏85〜150度の範囲のいずれかの温度に調節可能な給温装置を設け、前記加温媒体を前記加温路に供給し、前記加温路を通過した後の前記加温媒体を前記給温装置に還流させる構成としたことを特徴とするシェルモールド造型機。 - 請求項3に記載したシェルモールド造型機であって、前記浮遊化配管が前記加温槽に取り付けた垂直空気管と前記垂直空気管の下部において分岐する複数の分岐空気管と、前記分岐空気管にそれぞれ複数個取り付けたノズルであって、下方に向けて空気を噴出するよう取り付けたノズルからなるものとしたことを特徴とするシェルモールド造型機。
- 請求項4に記載したシェルモールド造型機であって、前記加温路が複数の垂直管と、前記垂直管の下部において2本の前記垂直管を連結する下部曲管と、前記垂直管の上部において2本の前記垂直管を連結する上部曲管の組み合わせを有する加温配管としたことを特徴とするシェルモールド造型機。
- 請求項4に記載したシェルモールド造型機であって、前記加温路が大小複数の異なる半径の円弧形状を有する円弧管の集合と、異なる半径の前記円弧管の間を継ぐ水平継管と、上下の円弧管を継ぐ垂直継管を有する加温配管としたことを特徴とするシェルモールド造型機。
- 請求項4に記載したシェルモールド造型機であって、前記垂直空気管に回転筒を取り付け、前記回転筒は供給路と排出路を有するものとし、加温路を構成する加温配管の片方を前記供給路に継ぎ、前記加温配管の他方を前記排出路に継ぎ、前記供給路と前記排出路を回転継手を介して前記給温装置に継ぐ構成とし、
前記垂直空気管を中心として前記加温配管を回転させ、前記RCSを前記加温配管により機械的に攪拌しながら加温する構成にしたことを特徴とするシェルモールド造型機。 - 請求項4に記載したシェルモールド造型機であって、前記垂直空気管に回転筒を取り付け、前記回転筒は供給路と排出路を有するものとし、前記回転筒にそれぞれ個別に加温路を有する羽根を取り付け、前記加温路の片方を前記供給路に他方を前記排出路に継ぎ、前記供給路と前記排出路を回転継手を介して前記給温装置に継ぐ構成とし、
前記垂直空気管を中心として前記羽根を回転させ、前記RCSを前記羽根により機械的に攪拌しながら加温する構成にしたことを特徴とするシェルモールド造型機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008124182A JP2009269080A (ja) | 2008-05-12 | 2008-05-12 | シェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008124182A JP2009269080A (ja) | 2008-05-12 | 2008-05-12 | シェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009269080A true JP2009269080A (ja) | 2009-11-19 |
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ID=41436089
Family Applications (1)
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JP2008124182A Withdrawn JP2009269080A (ja) | 2008-05-12 | 2008-05-12 | シェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009269080A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2979775A4 (en) * | 2013-03-25 | 2016-11-09 | Sintokogio Ltd | MOLD MANUFACTURING DEVICE AND MOLD MANUFACTURING METHOD |
CN114210927A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-22 | 毕普帕罗洛江苏工程技术有限公司 | 一种抑制型壳破裂的层壳增强工艺 |
-
2008
- 2008-05-12 JP JP2008124182A patent/JP2009269080A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2979775A4 (en) * | 2013-03-25 | 2016-11-09 | Sintokogio Ltd | MOLD MANUFACTURING DEVICE AND MOLD MANUFACTURING METHOD |
CN114210927A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-22 | 毕普帕罗洛江苏工程技术有限公司 | 一种抑制型壳破裂的层壳增强工艺 |
CN114210927B (zh) * | 2021-12-31 | 2024-06-11 | 毕普帕罗洛江苏工程技术有限公司 | 一种抑制型壳破裂的层壳增强工艺 |
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