JP2009268831A - 酸素摂取量測定方法およびこの方法を用いる装置 - Google Patents

酸素摂取量測定方法およびこの方法を用いる装置 Download PDF

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Abstract

【課題】時々刻々と変化する被験者の代謝量を推定する。
【解決手段】被験者運動中の酸素摂取量のダイナミクス(時々刻々と変化する代謝量)を推定する。そのために、三次元加速度信号の瞬時振幅(Me)とbreath-by-breathで計測した酸素摂取量(Vo2)との間の伝達関数を、FIR(Finite Impulse Response)モデルを含んだ形のARX(Auto-Regressive eXogenous)モデルで解析し、このインパルス応答と三次元加速度センサの検知結果から、被験者の酸素摂取量のダイナミクスを推定する。
【選択図】 図28

Description

この発明は、運動時の酸素摂取量測定方法およびこの方法を用いる装置に関する。具体的には、被験者のwalkingあるいはrunning中の酸素摂取量のダイナミクスを三次元加速度センサの検知結果から推定する方法および装置に関する。
近年、健康管理や運動処方を行う上で身体活動量を定量的に把握する無拘束無侵襲計測法の開発が望まれている。これに関連する従来例として、自転車エルゴメータやトレッドミルを用いることなく簡便に最大酸素摂取量を推定する方法がある(特許文献1)。特許文献1では、呼吸気流量計を用いコンピュータ処理によって最大酸素摂取量を推定している。
特開平5−176913号公報(図1および要約参照)
他方、身体活動量を計測するために加速度センサを用いたエネルギー代謝の推定の提案もあるが、代謝当量(Metabolic equivalents:METs)など定常状態の大まかな推定値しか提供されず、時々刻々と変化する代謝量を推定することはできていない。
この発明の課題の1つは、時々刻々と変化する代謝量を推定できるようにすることである。
被験者の運動中(walkingあるいはrunning中)の酸素摂取量のダイナミクス(時々刻々と変化する代謝量)を推定する。そのために、三次元加速度信号の瞬時振幅(Me)とbreath-by-breathで計測した酸素摂取量(Vo2)との間の伝達関数を、FIR(Finite Impulse Response)モデルを含んだ形のARX(Auto-Regressive eXogenous)モデルで解析し、この伝達関数のインパルス応答を求める。このインパルス応答と三次元加速度センサの検知結果から、被験者の酸素摂取量のダイナミクスを推定する。
時々刻々と変化する代謝量(酸素摂取量のダイナミクス)を推定できる。
この発明の実施の形態は、三次元加速度センサ信号のリアルタイムの振幅情報と位相情報を利用し、制御工学的な手法にもとづく伝達関数モデルを用いることで、加速度センサ信号のみから酸素摂取量のダイナミクスと運動リズム(歩行周波数)を推定できる新たな計測法を提供するものである。この発明の一実施の形態では、具体的には、以下に述べるような処理を行う。
1.三次元加速度センサを備えた計測装置本体100を、被験者の例えば胸部または腰部に取り付ける(図1参照)。トレッドミル運動中の前進方向(x軸方向)、側方向(y軸方向)、垂直方向(z軸方向)の加速度信号(X、Y、Z信号)を携帯用データロガー200に取り込む。データロガー200は例えばウェストポーチに取り付けることができる。ここで用いる三次元加速度センサは市販品でよい。(この三次元加速度センサは、基本的には、質量体のx軸方法とy軸方向とz軸方向にそれぞれ感圧センサを設け、質量体に加わる加速度により生じる力のx軸成分とy軸成分とz軸成分をそれぞれx軸感圧センサとy軸感圧センサとz軸感圧センサでアナログ電気信号に変換する構成を持つ。このアナログ電気信号をA/D変換したデジタルデータが後の処理で使用される。)現在市場で入手できる三次元加速度センサには形状が例えば10mm角と小型のものがあり、三次元加速度センサを含めた計測システムを小型化できる。三次元加速度信号の計測データはデータロガー200に取り付けたメモリカード等に記録する。計測後、メモリからパソコンにデータをダウンロードする。
被験者の酸素摂取量(Vo2)は、breath-by-breathで質量分析器と呼吸流量計で測定しておく。この場合、被験者の運動と酸素摂取との間の伝達関数を推定する便宜のため、トレッドミル速度には2.5km/hと5.5km/hの疑似ランダム二値系列信号(Pseudo Random Binary System signal=PRBS信号:図2参照)を用いて、三次元加速度信号の計測データを広帯域化する。以下、疑似ランダム二値系列は、適宜PRBSと略記する。ここで、運動情報(三次元加速度情報)の量子化ビット数は8-bitでよく、運動情報(三次元加速度情報)の収集は例えば15秒間隔で繰り返す。
PRBS負荷が終了後、続けて2.5km/hから4.0km/h、4.0km/hから5.5km/hへとステップ状に順次スピードを変えて、そのステップ応答を記録する(図3では2.5km/hから5.5km/hへのワンステップ変化を例示しているが、このような変化は異なるステップ量で複数ステップ繰り返すものでもよい)。このステップ応答の記録において、三次元の加速度信号は、例えば10Hz周期で取り込む。このステップ応答の記録は、検証用比較データとする。
2.三次元加速度信号のX、Y、Z信号の平均振幅 A(t)を以下の式で算出する。
Figure 2009268831
信号A(t)は一定の加速度レベル(gal)を中心にして運動リズムの周波数で振動し、その平均値は運動負荷が変化してもさほど大きく変化しない(図23のSQRT(x2+y2+z2)部分を参照(SQRTは√と同じ意味):ここでは計測開始後300秒経過時点でトレッドミルスピードを4km/hから5.5km/hへステップ状に変えたときの加速度信号の変化を示している)。
この実施の形態に係る方法では、信号A(t)の瞬時振幅(instantaneous amplitude:図28ではAinst)を求める。瞬時振幅はHilbert変換等の積分変換により求める。ここで、A(t)の解析信号をζ(t)とすると、
Figure 2009268831
式(2)右辺のj項(虚数項)のA~(t)は、Hilbert変換により、
Figure 2009268831
と表される。式(3)右辺の積分は、コーシーの主値にもとづいて積分する。この処理はディジタルフィルタによって10秒程度の区間で連続的に求めることができる。このようにして求めたA(t)の瞬時振幅A(t)を単位時間当たりに平均し、これをMeとする。瞬時振幅を時間平均したMeと定常状態の酸素摂取量Vo2はほぼ線形関係にあることは実験で確かめられている(図24参照)。
なお、式(2)の指数項におけるφ(t)は瞬時位相であるが、φ(t)を時間微分することにより角周波数が求まるので、被験者の酸素摂取量(式(2)におけるA(t)の平均値に対応)と同時に歩行や走運動リズム(周波数)も得られることになる。
3.信号A(t)の瞬時振幅A(t)と酸素摂取量Vo2をラグランジュ補間により等サンプリング間隔データとし、10秒区間毎の平均を求める。これをそれぞれMeとVo2とする。そして、Meを入力、Vo2を出力とする伝達関数モデルを求める。モデルとしてはARX(Auto-Regressive eXogenous)を用いる(図4参照)。
A(q)×Vo2 (k)=B(q)×Me (k)+w(k) …(a)
ここでA(q)はVo2の自己回帰係数行列、B(q)は出力に対する入力の時間遅れ係数行列、w(k)は白色雑音である。A(q)の次数がゼロであればFIR(Finite Impulse Response)モデルとなる。次数とそれぞれの係数は最小二乗法で求める。三次元加速度信号から酸素摂取量Vo2のダイナミクスを推定するまでのデータ処理の流れは図28のようになる。
4.決定された伝達関数モデル(図4参照)を用いて、入出力間のインパルス応答を求める(後述する式(6)参照)。被験者毎に異なるインパルス応答波形(図11、図13〜図17に例示されるインパルス応答の、複数ピークのパターンまたはエンベロープ形状を参照)そのものが当該被験者に対するフィルタ係数となり、これをFIR型ディジタルフィルタのタップ係数として実現する。前述した「Meを入力としVo2を出力とする伝達関数」モデルとMeからPRBS負荷の酸素摂取量Vo2を推定し、誤差解析を行う。
すなわち、被験者にステップ負荷を与えて実際に得た酸素摂取量データを検証データとし、同じ被験者のインパルス応答を用いてステップ負荷応答を推定し、この推定値と実測の酸素摂取量Vo2との誤差を求めて検証する。検証データを用いたVo2の推定から、三次元加速度センサの検知結果によるVo2の推定にどの程度の誤差があるかをBland-Altmanプロットにより確かめることができる(図12参照)。また、前記伝達関数における個人差を検証し補完する。
5.入出力間のインパルス応答に汎化性があるか検討する。すなわち、被験者の身長、体重、年齢、性別等によりインパルス応答がどの程度異なるかを統計的手法を交えて検討する。この統計データから汎化性が見出せれば、身長、体重、年齢、性別等を入力することによりインパルス応答パターンのデータベースから最も近い該当パターンを取出してVo2を推定することができる。その場合は、事前に被験者個人ごとのインパルス応答(後述する式(6)ではh(k))を計測することは省略可能となる。
以下、図面を参照してこの発明の種々な実施の形態を具体的に説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る三次元加速度センサを備えた計測装置本体100および三次元加速度データロガー200の概観とユーザ(被験者)への装着形態を説明する図である。この実施の形態では、一例として下記のものを採用した:
・加速度計本体100の大きさは5.9×8.3cm2でポータブル;
・加速度センサは10mm立方体であり、±2Gまで計測可能;
・計測データはメモリカード(フラッシュメモリ)に書き込む;
・計測時、三次元加速度計本体100は被験者の外部に固定;
・三次元加速度センサ部分の身体への装着方法は、X軸を前後、Y軸を左右、Z軸を上下方向として胸部剣状突起部にマジックテープ(登録商標)を用いて貼り付け;
・計測後のデータはUSBインターフェイス経由でパソコンに取り込む。
この実施の形態では、システム同定に用いるデータの計測において、下記条件を採用した:
・被験者はトレッドミル上で20分間歩行運動を行う(図2参照);
・広帯域の伝達特性を得るためトレッドミルの速度は15秒おきに2.5km/hと5.5km/hでランダムに変化させる(PRBS運動);
・歩行運動中の酸素摂取量を呼吸流速計と質量分析器を用いてbreath-by-breathで計測する;
・酸素摂取量の計測と同時に三次元加速度計から10Hzのサンプリング速度で加速度信号を取り込む。
この実施の形態では、相互検証に用いるデータの計測においては、以下の条件を採用した:
・被験者はトレッドミル上で速度2.5km/hで3分間、5.5km/hで5分間の歩行運動
(STEP運動)を、PRBS運動に引き続いて行う(図3参照);
・STEP運動時もPRBS運動同様に三次元加速度と酸素摂取量を同時計測する。
この実施の形態では、被験者として、6名の日本人男性被験者A〜F(平均年齢28±11.2才、平均身長168.3±5.3cm、平均体重60.2±4.4kg:BMI=体重/(身長)の平均値は21.2)を採用。
この実施の形態では、そのデータ解析方法においては、以下の条件を採用した:
<加速度信号と呼吸データの処理>
01)加速度信号
計測したX、Y、Z方向の加速度データの二乗平均を前掲の式(1)により求めて瞬時Activity(A(t))とした。
次にA(t)の瞬時振幅を得るためにA(t)の解析信号をHilbert変換により求めた。解析信号ζ(t)は前掲の式(2)により表される。式(2)右辺のA(t)は瞬時振幅を示し、同右辺のj項A(t)はA(t)のHilbert変換を示す。このHilbert変換は前掲の式(3)により定義され、Hilbert変換の時間窓は2秒とした。
02)呼吸データ
breath-by-breathの酸素摂取量をFIとし、酸素濃度と呼気酸素濃度をFEとし、吸気流速と呼気流速をそれぞれV I、V Eとして、式(4)に示すように呼吸酸素濃度と呼吸流速の積分によって、酸素摂取量Vo2(t)を求めた。
Figure 2009268831
<解析手順>
11)計測した加速度信号の各成分を二乗平均することで瞬時Activity(A(t))求め(式(1)参照)、A(t)の瞬時振幅(A(t))を、A(t)とそのHilbert変換(式(2)(3)参照)によって求める。
12)計測した呼吸データから酸素摂取量Vo2(t)の時系列データ(図8、図9等参照)を抽出する。
13)酸素摂取量Vo2(t)の時系列データを0.1秒間隔で補完する(例えばVo2(t)の時系列に沿った実測データにおいて、0.1秒毎の実測値の間を直線やスプライン等で補完する)。
14)補完後の酸素摂取量は11)で得られた加速度の瞬時振幅(A(t))と同一ファイルにまとめる。
15)その後、14)で得られたデータを5秒毎に平滑化する。
この実施の形態では、そのデータ検証方法において、以下の条件を採用した:
<ARXモデル>
システム同定には線形回帰モデルであるARX(Auto-Regressive eXogeneous)モデルを用いた(図4参照)。ARXモデルを次の式(5)に示す。(式(5)は前述した式(a)に対応する内容である。)
Figure 2009268831
ここで、Aは自己回帰係数を示し、Bは外因性入力係数(式(a)の時間遅れ係数行列に対応)を示し、y(k)は酸素摂取量(出力)を示し、u(k)は加速度信号(入力)を示し、w(k)は雑音を示す。
ARXモデルとはシステム同定でよく用いられる、線形時不変のパラメトリックモデルであり、1入力1出力のシステムを表現することができる。このモデルにおけるモデル次数と各パラメータの決定は、予測誤差が最小となるような値を最小二乗推定を用いて求めることで、行っている。
この発明の一実施の形態では、PRBS運動で得られた酸素摂取量Vo2(t)(式(5)のy(k)に対応)と加速度平均瞬時振幅A (t) (式(5)のu(k)に対応)用いてシステム同定を行うことで、酸素摂取量Vo2(t)と加速度平均瞬時振幅A (t)の間の伝達関数{Vo2(t)/A (t)}(図4のモデルではy(k)/u(k))を求めている。
<酸素摂取量ダイナミクスの推定手順>
酸素摂取量ダイナミクスの推定手順は以下のとおりである。
21)各運動で得られた酸素摂取量Vo2(t)と加速度平均瞬時振幅A (t)のトレンドを除去する(得られたVo2(t)とA (t)はそのまま採用する)。
22)PRBS運動で得られた酸素摂取量Vo2(t)を出力信号とし加速度平均瞬時振幅A (t)を入力信号としてシミュレーションを行い(図10参照)、式(5)のA(q)、B(q)のパラメータ(na、nb) (図32参照)を推定しインパルス応答を求める(図11参照)。
23)実測の出力とシミュレート出力の二乗誤差(図33のMean Square Error:MSE参照)が最も小さくなるようなパラメータを選び、再びシミュレーションを行う。
24)STEP運動で計測した加速度平均瞬時振幅A (t)と23)で得られたインパルス応答を式(6)で示すように畳み込み積分することで、STEP運動時の酸素摂取量Vo2(t)ダイナミクスを推定する。
Figure 2009268831
ここでh(k)はインパルス応答であり、Nはその長さである。このインパルス応答は、Vo2とA との間の伝達関数に対応している。この伝達関数は、そのインパルス応答の連続ピークをタップ係数とするFIR型ディジタルフィルタにより具現できる。
この実施の形態において、下記の結果が得られた:
<酸素摂取量と加速度平均瞬時振幅の関係>
酸素摂取量と加速度の瞬時振幅間における線形性の有無を調べるため、予備実験を行った。トレッドミル上で歩行速度を2.5km/h、→4.0km/h、→5.5km/hと変えて歩行運動を行ったところ、加速度の平均瞬時振幅A (t)と定常状態の酸素摂取量Vo2は線形関係にあることがわかった(図5参照)。
<酸素摂取量ダイナミクス>
31)加速度信号
PRBS運動(図2参照)およびSTEP運動(図3参照)で計測された加速度信号の例を図6および図7に示す。図6からは歩行速度が2.5km/hから5.5km/hへ上昇するたびに加速度の振幅が大きくなっているのがわかる。また、図7からは、2.5km/hで歩行開始後の180秒目以後、5.5km/hへの歩行速度の上昇によって振幅が大きくなっているのがわかる。
32)データ解析後の酸素摂取量と加速度の平均瞬時振幅
データ解析後の、PRBS運動時およびSTEP運動時における酸素摂取量Vo2(t)と加速度の平均瞬時振幅A (t)の例を図8および図9に示す。図8からは、加速度平均瞬時振幅A (t)がランダムに上下するのに伴い酸素摂取量Vo2(t)も上下しているのがわかる。図9からは、STEP運動を開始してから180秒以後、加速度平均瞬時振幅A (t)の増加に伴い酸素摂取量Vo2(t)も増加しており、STEP運動を開始してからおよそ300秒付近で定常状態となっていることがわかる。
33)ARXモデルによるシミュレーション結果
図10は、被験者Aについて、ARXモデルでシミュレートしたPRBS運動時の酸素摂取量Vo2(t)を例示している(図26(a)も参照)。被験者Aの場合、式(5)のA(q)とB(q)の次数na、nbは、それぞれ“0”と“43”になった(図32参照)。図11は被験者Aのシミュレーションによって得られたインパルス応答の一例を示している(図26(b)も参照)。その他の各被験者のA(q)、B(q)の次数は図32に例示されている。いずれの被験者も次数naは小さく、FIRモデルに近い伝達特性であった(次数naが“0”の被験者A〜CについてはFIRモデルをそのまま適用できる)。
34)酸素摂取量ダイナミクスの推定結果
図12は、システム同定によって得られたインパルス応答を用いて推定した、STEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスの実測値と推定値の一例を示している。酸素摂取量Vo2(t)の実測値は加速度平均瞬時振幅A (t)の増加に比べゆっくりと増加しているが、酸素摂取量Vo2(t)の推定値もA (t)と同様の形を示しており、良い一致が見られた。また、実測値と推定値との間の誤差を示す残差は全体的に小さな値を示し、特定の傾向を示すことなく推定されており、加速度信号の平均瞬時振幅情報(A (t))を用いた酸素摂取量(Vo2(t))のダイナミクスの推定は可能であることがわかった。
図33は上記実測値と推定値の誤差と標準偏差を示している。被験者A〜Fのうちどの被験者においても平均誤差はほとんどなく、また標準偏差も0.2 l/minより小さくなった。さらに、平均二乗誤差も全被験者について約0.1 l/minほどで良好な推定結果が得られた。
図13〜図17は、被験者B〜Fについてのインパルス応答を例示している。これらの図は、種々な被験者によりインパルス応答のパターンが異なることを示している。しかしながら、被験者の身長、体重、年齢、性別等によりインパルス応答がどの程度異なるかを多数のサンプルについて統計的に検討することは望ましい。例えば、10歳未満、10〜19歳、20〜29歳、30〜39歳、40〜49歳、50〜59歳、60〜69歳、70歳以上の日本人男女のある母集団について、図11、図13〜図17に示すようなインパルス応答パターンを収集し、収集した多数のインパルス応答パターンを似たもの同士で幾つかに分類し、分類されたインパルス応答パターン群と被験者の身長、体重(あるいは肥満度指数BMI=体重(kg)/身長の二乗(m2))、年齢、性別(必要に応じて人種、持病、検査時の天気・気温・湿度の項目を加えても良い)等との間の相関性を調査する。
この統計データから何らかの相関性が見出せれば、そこに汎化性があることになる。そうすると、身長、体重、年齢、性別等を入力することにより、インパルス応答パターンのデータベースから最も類似性の高い該当パターンを取出して、加速度信号の平均瞬時振幅情報(A )から酸素摂取量(Vo2)を推定することができる。この場合、実用面から見れば、事前に被験者個人毎のインパルス応答を計測することは不要となる。
図18〜図22は、被験者B〜FについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示している。これらの図は、種々な被験者について、この発明の実施による「酸素摂取量ダイナミクスの推定」の残差が小さいことを示している。
図28は、三次元加速度センサ100の計測値から加速度信号瞬時振幅(Ainst)を求め、求めた瞬時振幅から平均瞬時振幅(Me)を求め、求めた平均瞬時振幅から酸素摂取量(VO2)のダイナミクスを推定する構成の概要を示すブロック図である。このブロック構成における処理の流れは、大筋以下のようになっている。すなわち、三次元加速度センサ100からは、被験者の進行方向Xの加速度信号(図25(a))と、被験者の左右方向Yの加速度信号(図25(b))と、被験者の上下方向Zの加速度信号(図25(c))が得られる。これらの三次元加速度信号(図25(a)(b)(c)のX、Y、Z信号)の二乗平均をとって式(1)のA(t)を求める。このA(t)を用いたHilbert変換(式(2)、式(3))により、瞬時振幅Ainst(式(2)ではA(t))を得る。これを平均化してMe(図26(a)ではA )を得る。この平均瞬時振幅(式(2)ではA(t))から、ARXモデル(図4参照)を用いて、酸素摂取量Vo2のダイナミクスを推定する(図27参照)。
なお、式(2)の指数項におけるφ(t)はA(t)の瞬時位相であるが、φ(t)を時間微分することにより角周波数が求まる。このことから、図27に例示するように、被験者の酸素摂取量Vo2のダイナミクス(図27の加速度ベクトルA の変化または式(2)におけるA(t)の平均値の変化に対応)の情報と同時に、歩行や走運動リズム(図27の歩行周波数に対応)の情報も得られることになる。
図29は、データロガー(三次元加速度センサの計測値から酸素摂取量のダイナミクスを求めるためのシステムの要部)200の構成例を示す図である。三次元加速度センサ100のアナログ出力は多芯ケーブル等を通してデータロガー200内の3チャネルA/Dコンバータ(ADC)230に送られる。ADC230によりデジタル化された三次元加速度信号データは、バスを介してCPU(またはMPU)210へ送られる。CPU210のファームウエア(図28の各ブロックの機能に相当するプログラム、あるいは式(1)〜式(6)の演算処理等を行うプログラム)およびその処理に必要な付属情報はメモリ220内のROM部に格納されている。ファームウエアが動作する際のワークエリアはメモリ220内のRAM部により提供される。
CPU210による処理結果(例えば図27の酸素摂取量ダイナミクスの推定値、歩行周波数、加速度ベクトル変化等のグラフ)は、表示装置240で表示するように構成できる。あるいは、CPU210による処理結果を通信I/O250を介して図示しないパソコン等に取り込み、パソコン上で処理結果を表示するようにしてもよい。この通信は有線でも無線でもよい。あるいは、バスに繋がるメモリスロットに装着されたフラッシュメモリ(図示せず)に処理結果を書き込み、そのメモリを後でパソコンに転送してパソコン上で処理結果を表示するようにしてもよい。
なお、データロガー200のCPU210の機能(インストールされるファームウエアの機能)は、三次元加速度センサ100で検知した実データを収集してパソコンに転送する機能だけでもよい。この場合、収集した実データから酸素摂取量を推定する等の処理は、パソコン側のソフトウエアで行う。
データロガー200の電源は通常はバッテリであるが、検査中の被験者の動きが大きいため、機械式腕時計の自動巻きと同様な機構で小型発電機(図示せず)を回し、その発電電荷を電気双極子等の極大容量キャパシタにチャージするように構成できる。そうすれば、バッテリを省略するか、バッテリと併用でバッテリが長持ちするように構成できる。
図30は、三次元加速度センサがユーザ(被験者)の体の一部に装着されまたは接触する場合の種々な形態を説明する図である。三次元加速度センサを備えた計測装置本体100は、被験者の体の何処かに触れて動く場所であれば、種々な部位に装着できる。例えば、センサ本体をヘッドバンド100Aに取り付けることができる(センサ本体が極小さいときはめがねフレームやゴーグルに取り付けることも可能である)。リストバンド(あるいは腕時計)100Bにセンサ本体を取り付けることもできる。リモコンや球技ラケットの棒状グリップ部分などユーザが握る手持部材100Cにセンサ本体を取り付けることもできる。
ユーザが振り回すリモコンの場合、三次元加速度センサの出力信号をA/D変換した後の計測結果は、リモコン備え付けの図示しないメモリに一旦格納し、その後パソコンへメモリ装着してパソコンのソフトで酸素摂取量を処理する。あるいは、リモコンを振り回すといった運動の最中または運動の後に、計測結果を、赤外線等を介してリモコン受信側の機器(コンピュータゲーム機でもよい)に送り、そこで処理して酸素摂取量を処理する。
図1で例示したように胸部のバンド(女性用ならブラジャーを利用可)100Dにセンサ本体を取り付けることもできる。ウエストバンド(またはウエストポーチ)100Eにセンサ本体を取り付けることもできる。脚部バンド(股から足首までの間の脚の何処かに取り付けられる)100Fにセンサ本体を取り付けることもできる。さらには、靴または既存の靴底に敷く靴底シート100Gにセンサ部分を取り付けることもできる。(かかと、土踏まず、つま先など被験者の足の一部に接する場所であって、被験者の体重がかかっても痛くない場所と滑らかなセンサ形状を選ぶ)。
図示しないが、被験者のズボンポケット等に三次元加速度センサを装備した携帯電話を入れておく実施の形態もある。被験者が歩いたり走ったりすれば、ポケット内の携帯電話も併せて動くので、携帯電話内臓の三次元加速度センサで被験者の運動を検知できる。その三次元加速度センサによる検知結果は、A/D変換後一旦図示しないメモリに蓄え、その後に携帯電話のメール機能を用いて別の場所のパソコンあるいは専用処理装置に送ることができる(携帯電話とパソコン等の装置が繋がっている状態なら、リアルタイムで三次元加速度センサの検知結果を装置側へ転送することも可能)。
また、図29のセンサ100とデータロガー200を組み込んだ歩行計として、いわゆる万歩計(登録商標)も可能である。図29の装置が万歩計に組み込まれる場合、A/D変換後の計測結果は万歩計備え付けの小型メモリ(パソコンに接続しやすい小型の棒状USBメモリまたは切手サイズの板状SDメモリ)に一旦格納しその後パソコンへメモリ装着してパソコンのソフトで酸素摂取量を処理する。あるいは計測結果を携帯電話等の無線電話回線・インターネット経由でパソコンへ送りパソコンのソフトで酸素摂取量を処理する。もしくは、パソコンのように立ち上げに待ち時間がかかるものでなく電源を入れたら即使える専用装置で処理して酸素摂取量とそれに関連するデータをグラフおよび/またはテキストで画面表示する。
従来の単純な万歩計では推計運動量を表示するだけ(同じ歩数では同じカロリーを表示)であるが、この実施の形態では、歩行時、ランニング時、路面状況などの違いを反映させたエネルギー代謝量を正確に表示する万歩計を作ることができる。(代謝量を推定するには、歩数をカウントするだけよりも、酸素摂取量を計測する方が正確である。)
図31は、三次元加速度センサ100Hが自転車のペダルに装備される場合を説明する図である。walkingやrunningと異なり、自転車による運動量測定の場合では、センサを被験者の体に装着しても正確なデータ収集は難しい。しかし、自転車のペダル部分に三次元加速度センサ100Hおよびロード測定素子(ペダルを漕ぐときの力を測定する感圧素子)を組み込むことにより、ペダルを漕ぐ力(運動負荷の大きさ)をパラメータに含めた上で、酸素摂取量を運動量として計測することができる。
図29の装置が自転車に組み込まれる場合、A/D変換後の計測結果は自転車備え付けのメモリに一旦格納しその後パソコンへメモリ装着してパソコンのソフトで酸素摂取量を処理する。あるいは計測結果を無線電話回線・インターネット経由でパソコンへ送りパソコンのソフトで酸素摂取量を処理する。
<実施の形態と発明との対応例>
(1)<酸素摂取量測定方法>
この酸素摂取量測定方法では、検査対象(被験者)の三次元空間における動きに伴う三次元方向の加速度の瞬時ベクトルを、互いに直交するx軸方向とy軸方向とz軸方向(図25の(a)(b)(c))毎に検出し、
検出したx軸方向の加速度信号(式(1)のx(t))とy軸方向の加速度信号(式(1)のy(t))とz軸方向の加速度信号(式(1)のz(t))を平均化(式(1)の√(x2+y2+z2))して平均振幅(式(1)のA(t))を求め(図25の(d)のsqrt(x2+y2+z2))、
求めた平均振幅(式(1)のA(t))から、ヒルベルト変換(式(3))(積分変換の1つ)を用いて前記平均振幅の瞬時値(式(2)のA(t)ejφ(t) の振幅A(t)を平均化したA (t))(式(a)のMe)を求め(図26の(a)ではA (t))、
求めた平均振幅の瞬時値(図5のA (t) または図24のMe)と前記検査対象の酸素摂取量(式(a)のVo2)(図5のVo2または図23のsteady state Vo2)との間の対応関係(図5におけるVo2とA の比例関係、または図23におけるsteady state Vo2とsteady stateMeの比例関係)から、前記検査対象の酸素摂取量(Vo2)を求める。
(2) 前記対応関係が前記検査対象毎に異なる(個人差がある)場合において、前記前記平均振幅の瞬時値(図26(a)のA (t):図4のu(k)に対応)を入力とし、前記検査対象(被験者)の運動時酸素摂取量(図26(a)のVo2:図4のy(k)に対応)を出力とする伝達関数のインパルス応答(式(6)のh(k))を前記検査対象毎に求め、求めたインパルス応答(図26(b)、または図11、図13〜図17)から前記対応関係(Vo2とA の比例係数)を決める。
(3) 前記平均振幅の瞬時値(図5のA (t) または図24のMe)と前記検査対象の酸素摂取量(図5のVo2または図23のsteady state Vo2)との間の対応関係として、線形比例関係(図5におけるVo2とA の比例関係、または図23におけるsteady state Vo2とsteady stateMeの比例関係)を採用する。
(4)<酸素摂取量測定装置>
この酸素摂取量測定装置は、検査対象(被験者)の三次元空間における動きに伴う三次元方向の加速度の瞬時ベクトルを、互いに直交するx軸方向とy軸方向とz軸方向毎に検出する三次元加速度センサ(図29の100)と、
検出したx軸方向の加速度信号とy軸方向の加速度信号とz軸方向の加速度信号を平均化して平均振幅(A(t)))を求める構成(図29の210の処理機能)と、
求めた平均振幅(A(t))から、積分変換(好ましい例としてはヒルベルト変換)を用いて前記平均振幅の瞬時値(A (t))を求める構成(図29の210の処理機能)と、
求めた平均振幅の瞬時値(図5のA (t) または図24のMe)と前記検査対象の酸素摂取量(図5のVo2または図23のsteady state Vo2)との間の対応関係(図5におけるVo2とA の比例関係、または図23におけるsteady state Vo2とsteady stateMeの比例関係)から、前記検査対象の酸素摂取量(Vo2)を求める構成(図29の210の処理機能)を具備する。
この装置では、三次元加速度センサとそれ以外の構成は、物理的に離れていても、あるいは一体化されていてもよい。三次元加速度センサが被験者の動きにあわせて動きさえすれば、それ以外の構成は動いても動かなくてもよい。
<実施の形態による効果>
この発明を実施することにより、walkingあるいはrunning中の酸素摂取量のダイナミクスを三次元加速度センサの検知結果から推定することができる。そのために、三次元加速度信号の瞬時振幅とbreath-by-breathで計測した酸素摂取量間の伝達関数をFIR(Finite Impulse Response)モデルを含んだ形のARX(Auto-Regressive eXogenous)モデルで解析し、そのインパルス応答を求める。このインパルス応答の係数をフィルタとして機器にインプリメントすることにより、正確なエネルギー代謝計測装置を作ることができる。この装置は携帯型とすることが容易であり、安価に量産できる。
また、加速度センサの信号のみから酸素摂取量のダイナミクスと運動リズム(歩行周波数)を推定できる。
さらに、三次元加速度センサを防水構造としておけば、被験者の水中運動に対しても酸素摂取量を推定できる(図示しないが、ダイバーの足ひれに三次元センサを組み込むこともできる)。また、例えばトランポリン運動のように被験者の空中運動に対しても酸素摂取量を推定できる。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の一実施の形態に係る三次元加速度センサおよび三次元加速度データロガーの概観とユーザ(被験者)への装着形態を説明する図。 PRBS(疑似ランダム二値系列信号)運動の一例を説明する図。 STEP運動の一例を説明する図。 ARX(Auto-Regressive eXogenous)モデルを説明する図。 酸素摂取量(VO2(t))と加速度平均瞬時振幅(A(t))との間の線形性を例示する図。 被験者AについてのPRBS運動時の加速度信号を例示する図。 被験者AについてのSTEP運動時の加速度信号を例示する図。 被験者AについてのPRBS運動時の酸素摂取量(VO2(t))と加速度平均瞬時振幅(A(t))を例示する図。 被験者AについてのSTEP運動時の酸素摂取量(VO2(t))と加速度平均瞬時振幅(A(t))を例示する図。 被験者AについてのARXモデルによるシミュレート出力を例示する図。 被験者Aについてのインパルス応答を例示する図。 被験者AについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示する図。 被験者Bについてのインパルス応答を例示する図。 被験者Cについてのインパルス応答を例示する図。 被験者Dについてのインパルス応答を例示する図。 被験者Eについてのインパルス応答を例示する図。 被験者Fについてのインパルス応答を例示する図。 被験者BについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示する図。 被験者CについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示する図。 被験者DについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示する図。 被験者EについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示する図。 被験者FについてのSTEP運動時の酸素摂取量ダイナミクスを例示する図。 三次元センサ信号から得た加速度信号の瞬時振幅と加速度との関係の一例を示す図。 定常状態での酸素摂取量(VO2)と加速度信号瞬時振幅の単位時間当たり平均(Me)との間の線形性を例示する図。 三次元加速度信号から求められる加速度信号の瞬時振幅の時間変化の一例を示す図。 加速度信号と酸素摂取量との間の伝達関数(ここでは時間領域でみたImpulse response)の推定例を説明する図。 STEP運動時の応答における、酸素摂取量のダイナミクス推定値と、被験者の歩行周波数と、加速度ベクトル変化を例示する図。 三次元加速度センサの計測値から加速度信号瞬時振幅(Ainst)を求め、求めた瞬時振幅から平均瞬時振幅(Me)を求め、求めた平均瞬時振幅から酸素摂取量(VO2)のダイナミクスを推定する構成の概要を説明する図。 データロガー(三次元加速度センサの計測値から酸素摂取量のダイナミクスを求めるためのシステムの要部)の構成例を示す図。 三次元加速度センサがユーザ(被験者)の体の一部に装着されまたは接触する場合の種々な形態を説明する図。 三次元加速度センサが自転車のペダルに装備される場合を説明する図。 被験者A〜Fにおける、ARXモデルのA(q)、B(q)の次数例を示す図。 被験者A〜Fにおける、酸素摂取量の実測値と推定値の誤差例を示す図。
符号の説明
100…三次元加速度センサを備えた計測装置本体;100A…ヘッドバンドに取り付けられた三次元加速度センサ;100B…リストバンドに取り付けられた三次元加速度センサ;100C…リモコンや球技ラケットの棒状グリップ部分に取り付けられた三次元加速度センサ;100D…チェストバンド(またはブラジャー)に取り付けられた三次元加速度センサ;100E…ウエストバンドに取り付けられた三次元加速度センサ;100F…足バンドに取り付けられた三次元加速度センサ;100G…靴に取り付けられた三次元加速度センサ;200…三次元加速度データロガー。

Claims (11)

  1. 検査対象の三次元空間における動きに伴う三次元方向の加速度を、互いに直交するx軸方向とy軸方向とz軸方向毎に検出し、
    検出したx軸方向の加速度信号とy軸方向の加速度信号とz軸方向の加速度信号から平均振幅を求め、
    求めた平均振幅から、積分変換を用いて前記平均振幅の瞬時値を求め、
    求めた平均振幅の瞬時値と前記検査対象の酸素摂取量との間の対応関係から、前記検査対象の酸素摂取量を求める酸素摂取量測定方法。
  2. 前記対応関係が前記検査対象毎に異なる場合において、前記前記平均振幅の瞬時値を入力とし、前記検査対象の運動時酸素摂取量を出力とする伝達関数のインパルス応答を前記検査対象毎に求め、求めたインパルス応答から前記対応関係を決める請求項1に記載の方法。
  3. 前記積分変換としてヒルベルト変換を採用し、前記平均振幅の瞬時値と前記検査対象の酸素摂取量との間の対応関係として線形比例関係を採用する請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 検査対象の三次元空間における動きに伴う三次元方向の加速度を互いに直交するx軸方向とy軸方向とz軸方向毎に検出する三次元加速度センサと、
    検出したx軸方向の加速度信号とy軸方向の加速度信号とz軸方向の加速度信号から平均振幅を求める構成と、
    求めた平均振幅から、積分変換を用いて前記平均振幅の瞬時値を求める構成と、
    求めた平均振幅の瞬時値と前記検査対象の酸素摂取量との間の対応関係から、前記検査対象の酸素摂取量を求める構成と
    を具備した酸素摂取量測定装置。
  5. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成された歩行計。
  6. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成された自転車ペダル。
  7. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成された靴。
  8. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成されたバンド装置。
  9. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成され前記検査対象により振り回されるように構成されたリモコン。
  10. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成され前記検査対象が握るように構成された棒状装置。
  11. 請求項4に記載の前記三次元加速度センサが組み込まれ請求項4の装置により前記前記検査対象の酸素摂取量を求めるように構成された携帯電話。
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