JP2009266743A - 燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置、燃料電池用水蒸気センサ、及び燃料電池システム - Google Patents

燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置、燃料電池用水蒸気センサ、及び燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】水蒸気センサの異常診断を好適に行うことができる燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置、燃料電池用水蒸気センサ、及び燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システム1の運転中に、ポンプセル31のインピーダンス測定とほぼ同様なタイミングで、参照セル33の両多孔質電極45、47間のインピーダンス(Rpvs)を測定し、ポンプセル31のインピーダンスと参照セル33のインピーダンスとを比較する。例えばその比H(=Rpvp/Rpvs)を取り、ポンプセル31と参照セル33の正常な場合の両インピーダンスの比Hとを比べることにより、ポンプセル31に異常が発生したか否かを判定できる。つまり、インピーダンスの比Hが、正常値の範囲より逸脱した場合には、ポンプセル31に異常が発生したと判定することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池に供給される燃料ガス又は燃料電池から排出される燃料排ガス中の水蒸気を検出する燃料電池用水蒸気センサに関し、特に燃料電池用水蒸気センサの異常を検出する燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置、その異常検出装置を備えた燃料電池用水蒸気センサ、及び燃料電池システムに関する。
従来より、ポンプセルと酸素濃度検知セル(参照セル)の組み合わせにより構成された全領域空燃比センサ(UEGOセンサ)を利用して、内燃機関の空燃比検出システムの異常検出を行う手法が知られている(特許文献1、2、3参照)。
これらの技術では、酸素濃度検出セルの内部インピーダンスを検出して、全領域空燃比センサの異常を検出している。
また、本願出願人は、特願2006−190620号にて、全領域空燃比センサを燃料電池の燃料供給経路や燃料排出経路に取り付け、燃料ガス中又は燃料排ガス中の水蒸気濃度を検出する手法を提案している。
この技術では、例えば燃料ガス中にはメタンや水蒸気しか含まれていないため、ポンプセルのみを用いて、ポンプセルに一定の直流電圧(測定室内の電極をマイナス、燃料ガス中の電極をプラス)を印加し、電極の三層界面にて水蒸気から酸素イオンを抜き取ってポンピングし、そのポンプ電流から水蒸気濃度を検出するものである。
特開平10−246720号公報 特開2003−90821号公報 特開2007−101485号公報
ところが、上述した水蒸気濃度を検出する技術では、全領域空燃比センサの測定室内に、メタンと水蒸気が混合した還元性ガスが入り、また、ポンピングの際には測定室側の電極では水素ガスが発生するため、極めて強い還元状態となるので、測定室側の電極に剥離等の異常が発生し易いという問題がある。
この対策として、ポンプセルのみの内部インピーダンスをモニタすることが考えられるが、例えば起動時等のガスを流すタイミングでは、測定対象ガスの温度の急激な低下によって素子冷えが起こった場合には、ポンプセルに異常が発生したのか素子冷えが起こったのかが判定できず、正確に異常診断を行うことが困難である。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、水蒸気センサの異常診断を好適に行うことができる燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置、燃料電池用水蒸気センサ、及び燃料電池システムを提供することである。
(1)請求項1の発明は、酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の多孔質電極が配設されたポンプセルと、一方の多孔質電極側のガス拡散を律速する拡散律速部と、を備え、前記ポンプセルからの電気信号に基づいて、燃料電池に供給される燃料ガス又は燃料電池から排出される燃料排ガス中の水蒸気の濃度を検出する燃料電池用水蒸気センサに対し、その異常を検出する燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置であって、前記ポンプセルの両多孔質電極間に電圧を印加して、前記ポンプセルのインピーダンスを検出するインピーダンス検出部と、前記ポンプセルの温度を直接又は間接的に検出する温度検出部と、前記インピーダンス検出部にて検出されたインピーダンスと、前記温度検出部にて検出された温度とに基づいて、前記ポンプセルの異常を検出する異常検出部と、を備えたことを特徴とする。
ポンプセルのインピーダンスは、ポンプセルの温度に応じて変化し、通常では、ポンプセルの温度が高くなるほどインピーダンスは低下する。従って、ポンプセルのインピーダンスと温度とを検出し、このポンプセルのインピーダンスが温度に対して適正な範囲でない場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
例えばポンプセルの拡散律速部側の多孔質電極に剥離等の異常が発生した場合には、ポンプセルのインピーダンスが(その温度における適正なインピーダンスに比べて)増加すると考えられるので、その様な場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
また、素子冷えの際には、ポンプセルのインピーダンスが高くなるが、本発明では、温度検出部によって、素子冷えか否かが分かるので、インピーダンスの上昇がポンプセルの異常であると誤判定することがない。
なお、燃料電池の運転によって素子冷えが解消された場合には、ポンプセルが正常であればそのインピーダンスが低下するが、運転後に温度が上昇した場合でも、インピーダンスが低下しない場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
ここで、温度検出部としては、ポンプセルの温度を温度センサ等により直接検出する手段や、ポンプセルの近傍の他の部材の温度を測定して、間接的にポンプセルの温度を推定する手段が挙げられる。また、温度センサで温度を測定する手法以外に、温度に応じて変化する指標(例えばインピーダンス)から温度を求めるようにしてもよい。
(2)請求項2の発明では、前記水蒸気センサは、ヒータを備えたことを特徴とする。
この水蒸気センサでは、ヒータによってポンプセルをその作動温度に高めることが好適である。
(3)請求項3の発明では、前記ヒータの抵抗値を求め、該抵抗値から前記ポンプセルの温度を検出することを特徴とする。
ヒータの抵抗値は、温度によって変化するので、ヒータの抵抗値からヒータの温度(従ってポンプセルの温度)を推定することができる。
(4)請求項4の発明では、前記温度検出部にて検出された温度に対して、前記ポンプセルのインピーダンスが所定の適正範囲内に無い場合には、前記ポンプセルが異常と判定することを特徴とする。
本発明は、ポンプセルのインピーダンスと温度とを利用したポンプセルの異常判定の手法を例示したものである。
(5)請求項5の発明では、酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の多孔質電極が配設されたポンプセルと、一方の多孔質電極側のガス拡散を律速する拡散律速部と、を備え、前記ポンプセルからの電気信号に基づいて、燃料電池に供給される燃料ガス又は燃料電池から排出される燃料排ガス中の水蒸気の濃度を検出する燃料電池用水蒸気センサに対し、その異常を検出する燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置であって、前記ポンプセルの両多孔質電極間に電流を印加して、前記ポンプセルのインピーダンスを検出するポンプインピーダンス検出部と、前記ポンプセルの近傍に配置された参照部材のインピーダンスを検出する参照インピーダンス検出部と、前記ポンプインピーダンス検出部にて検出されたポンプセルのインピーダンスと、前記参照インピーダンス検出部にて検出された参照部材のインピーダンスとを比較して、前記ポンプセルの異常を検出する異常検出部と、を備えたことを特徴とする。
上述した様に、ポンプセルのインピーダンスは、ポンプセルの温度に応じて変化し、また、参照部材のインピーダンスも温度によって変化する。
従って、予めポンプセルと参照部材との温度に対するインピーダンスの変化の特性を調べておき、燃料電池の運転の際に、ポンプのインピーダンスと参照部材のインピーダンスとを比較し、このポンプセルのインピーダンスが(参照部材のインピーダンスから得られた)温度に対して適正な範囲でない場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
例えばポンプセルの拡散律速部側の多孔質電極に剥離等の異常が発生した場合には、ポンプセルのインピーダンスが(その温度における適正なインピーダンスに比べて)増加すると考えられるので、その様な場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
また、素子冷えの際には、ポンプセルのインピーダンスが高くなるが、本発明では、参照セルのインピーダンスによって、素子冷えか否かが分かるので、ポンプセルのインピーダンスの上昇がポンプセルの異常であると誤判定することがない。
なお、燃料電池の運転によって素子冷えが解消された場合には、ポンプセルが正常であればそのインピーダンスが低下するが、運転後に温度が上昇した場合でも、インピーダンスが上昇しない場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
なお、ここで、参照部材としては、温度に応じてインピーダンスが変化するポンプセルと同様な固体電解質材料(例えば部分安定化ジルコニア)を採用できる。
(6)請求項6の発明では、前記水蒸気センサは、ヒータを備えたことを特徴とする。
この水蒸気センサでは、ヒータによってポンプセルをその作動温度に高めることが好適である。
(7)請求項7の発明では、前記参照部材のインピーダンスに対して前記ポンプセルのインピーダンスが所定の範囲に無い場合に、前記ポンプセルの異常と判定することを特徴とする。
本発明は、ポンプセルと参照部材のインピーダンスを利用したポンプセルの異常判定の手法を例示したものである。
(8)請求項8の発明では、前記ポンプセルのインピーダンスが、過大な導通を示す所定値以下に低下した場合には、前記ポンプセルの異常と判定することを特徴とする。
例えばポンプセルに過大な電圧が加えられて例えばジルコニアからなる固体電解質層から酸素が減少した場合には、過大な導通状態(金属と同様な導通状態)となる。従って、ポンプセルのインピーダンスが前記所定値以下に低下した場合には、ポンプセルに異常が発生したと判定することができる。
(9)請求項9の発明では、前記参照部材は、前記酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の多孔質電極が配設された参照セルであることを特徴とする。
本発明では、ポンプセルと同様な参照セルを用いている。なお、この参照セルとしては、周知の全領域空燃比センサの(酸素基準源を備えた)酸素電池セルを採用できる。従って、この場合は、水蒸気センサとして従来の全領域空燃比センサを用いることができる。
(10)請求項10の発明では、前記燃料電池の所定時間運転後に、前記参照セルのインピーダンスが所定値より下がらない場合には、ヒータの断線と判定することを特徴とする。
運転の際にヒータにより加熱する場合には、通常では参照セルの温度が上昇しそのインピーダンスが低下するが、ヒータが断線している場合には、参照セルのインピーダンスは通常より高い値となる。
よって、本発明の判定により、ヒータの断線を検出することができる。
(11)請求項11の発明では、前記参照インピーダンス検出部により、前記参照セルの両多孔質電極間に電流を印加して、前記参照セルのインピーダンスを検出し、前記異常検出部により、前記ポンプインピーダンス検出部にて検出されたポンプセルのインピーダンスと、前記参照セルインピーダンス検出部にて検出された参照セルのインピーダンスとの比に基づいて、前記ポンプセルの異常を検出することを特徴とする。
上述した様に、ポンプセルの多孔質電極に剥離等が発生した場合には、参照セルのインピーダンスは正常のままで、ポンプセルのインピーダンスが上昇するので、ポンプセルのインピーダンスと参照セルのインピーダンスとの比から、ポンプセルの異常を検出することができる。
(12)請求項12の発明では、前記水蒸気センサは、板状であることを特徴とする。
本発明は、水蒸気センサの形状を例示したものである。
(13)請求項13の発明では、前記水蒸気センサは、筒状であることを特徴とする。
本発明は、水蒸気センサの形状を例示したものである。
(14)請求項14の発明は、前記請求項1〜13のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置を備えた燃料電池用水蒸気センサである。
本発明は、異常検出装置を有する水蒸気センサを示している。
(15)請求項15の発明は、前記請求項14に記載の燃料電池用水蒸気センサを備えた燃料電池システムである。
本発明は、異常検出装置を有する水蒸気センサを備えた燃料電池システムを示している。これにより、燃料電池システムの水蒸気制御に関する信頼性を高めることができる。
<以下に、本発明の各構成について説明する>
・燃料電池としては、例えば固体酸化物形燃料電池が挙げられる。この固体酸化物形燃料電池は、固体酸化物体(固体電解質体)と燃料極と空気極とを備えており、燃料電池の作動時に、燃料極に導入される燃料ガスと空気極に導入される酸化剤ガスとを用いて、電力を発生する。
・ポンプセルとしては、固体電解質層の両側に多孔質電極を配置したセルを使用できるが、この固体電解質層としては、例えば安定化又は部分安定化したジルコニア等などの各種の酸素イオン伝導性の固体電解質材料を採用できる。
・参照部材としては、ポンプセルと同様に、固体電解質層の両側に多孔質電極を配置した参照セルを採用でき、この参照セルの固体電解質層も、ポンプセルと同様な固体電解質材料を採用できる。
・拡散律速部としては、燃料ガスや燃料排ガスと接する多孔質電極とは異なる多孔質電極に対してガス拡散を律速すればよく、例えばその多孔質電極を覆うように測定室を設ける場合には、測定室と燃料ガス又は燃料排ガス側との間に例えば多孔質の拡散律速部を設けてもよい。
次に、本発明の最良の形態について、すなわち、燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置、燃料電池用水蒸気センサ、及び燃料電池システムについて説明する。
[第1実施形態]
a)まず、燃料電池システムの全体構成について説明する。
図1に示す様に、燃料電池システム1は、燃料ガス(例えばメタンと水蒸気の混合ガス)と空気とを用いて発電を行うシステムであり、断熱容器3内に、発電単位である固体酸化物形燃料電池セル(図示せず)を積層した燃料電池スタック5と、水を気化させて燃料ガスに混合しその燃料ガスを燃料電池スタック5に供給する気化器7と、燃料電池スタック5にて使用された燃料排ガスを外部に排出する排気管9と、燃料電池スタック5等を加熱するバーナ11とを備えている。
また、前記気化器7の燃料ガスの供給経路には、燃料ガス中の水蒸気を検出する第1水蒸気センサ13が配置され、前記排気管9には、燃料排ガス中の水蒸気を検出する第2水蒸気センサ15が配置されている。
更に、前記燃料電池システム1には、水を気化器7に供給するポンプ17と、燃料ガスを気化器7に供給する第1ブロワ19と、空気を燃料電池スタック5に供給する第2ブロワ21と、燃料ガスに空気を混合してバーナ11に供給するための比例弁23と、比例弁23に空気を供給するための第3ブロワ25と、燃料電池システム1の動作を制御するコントローラ27とを備えている。
このコントローラ27は、周知のマイクロコンピュータ(図示せず)と両水蒸気センサ13、15などを駆動する電気回路とを備えており、コントローラ27からは、両水蒸気センサ13、15、ポンプ17、第1ブロワ19、第2ブロワ21、第3ブロワ25等を駆動する駆動信号が出力されるとともに、両水蒸気センサ13、15等からの電気信号(センサ信号)を受信する。
b)次に、第1、第2水蒸気センサ13、15及びその電気回路について説明する。
なお、両水蒸気センサ13、15は同様な構成であるので、以下では第1水蒸気センサ(単に水蒸気センサと記す)13を例に挙げて説明する。
図2に示す様に、水蒸気センサ13は、周知のポンプセル31と酸素電池セル(ここでは参照セル33)とヒータ35とが近接して積層配置された板状の全領域空燃比センサ(例えば特開昭62−148849号公報参照)と同様な構成を有している。
具体的には、ポンプセル31は、(例えば安定化又は部分安定化されたジルコニアからなる)酸素イオン伝導性の固体電解質層37と、その両側に形成された多孔質電極39、41から構成されており、参照セル33も、同様に、固体電解質層43と多孔質電極45、47から構成されている。
また、ポンプセル31と参照セル33との間には、測定室49が設けられ、測定室49はガス拡散を律速する絶縁性の多孔質の拡散律速部51を介して外部(燃料ガス側)と連通している。更に、ポンプセル31の外側(図上方)の多孔質電極39の表面、即ち燃料ガスに接する多孔質電極39の外側面は、多孔質の保護層53に覆われている。また、保護層53の外側には、ポンプセル31に近接して前記ヒータ35が配置されており、このヒータ53は、アルミナ等の緻密な絶縁セラミックス層55に挟まれた発熱体57を備えている。
一方、参照セル33の外側(図下方)は、固体電解質層59に覆われている。なお、参照セル35の外側の多孔質電極47の周囲は、測定ガスが侵入しないように(即ち酸素基準源とする構成と同様に)、アルミナ等の緻密な絶縁セラミックス層61が配置されている。
特に本実施形態の水蒸気センサ13には、水蒸気センサ13を駆動して燃料ガス中の水蒸気濃度を検出するとともに、水蒸気センサ13の異常を検出するための電気回路が接続されている。
具体的には、ポンプセル31には、両多孔質電極39、41間に一定の電圧(例えば1.5V)を印加するために、スイッチSW1を介して定電圧源(バッテリ)63が接続されるともに、両多孔質電極39、41間に定電流を流すために、各スイッチSW2、SW3を介してそれぞれ定電流回路65、67が接続されている。この電気回路には、両多孔質電極39、41間の電圧(測定電圧V1)を検出するために電圧計69が配置されるとともに、両多孔質電極39、41間に流れる電流(I)を検出するために電流計71が配置されている。
一方、参照セル33には、両多孔質電極45、47間に定電流を流すために、各スイッチSW4、SW5を介してそれぞれ定電流回路73、75が接続されている。この回路には、両多孔質電極45、47間の電圧(測定電圧V2)を検出するために電圧計77が配置されている。
なお、ヒータ35は、ポンプセル31が適切な作動温(例えば800℃)になるように制御されるが、周知の温度制御であるので、その回路等についての説明は省略する。
c)次に、水蒸気センサ13の動作原理について説明する。
(1)水蒸気濃度の測定方法
水蒸気センサ13の周囲に燃料ガスが供給されると、燃料ガスは拡散律速部51を介して測定室49内に侵入する。
この水蒸気センサ13では、ポンプセル31の多孔質電極39、41間に所定のポンプ電圧Vpが印加されているので、ポンプセル31では、燃料ガス中の水蒸気から酸素イオンを抜き取ることができる。即ち、ポンプセル31は、酸素イオンを、測定室49内の多孔質電極41側から外側の多孔質電極39側にくみ出す(ポンピングする)。
従って、図3のタイミングチャートに示す様に、このポンピングの際の電流(ポンプ電流Ip)が、水蒸気濃度に対応しているので、即ち水蒸気濃度は所定の関数f=(Ip)として表現できるので、ポンプ電流Ipから水蒸気濃度を求めることができる。
(2)水蒸気センサ13の異常検出方法
ここでは、前記図3に示す様に、各スイッチSW1〜SW5の動作によって発生したポンプセル31や参照セル33の電圧の変化を利用して、水蒸気センサ13の異常検出を行う。
つまり、上述した様に、水蒸気センサ13を使用する際には、測定室49内に燃料ガスが導入されるが、この燃料ガスは還元性ガスであり、しかも、酸素イオンのポンプピングの際には、水蒸気から酸素が分離することにより、測定室49内に水素ガスが発生するので、測定室49内は強い還元状態となる。そのため、測定室49内のポンプセル31の多孔質電極41には剥離等の異常が発生し易い。
従って、多孔質電極41に異常が発生した場合に、ポンプセル31の両多孔質電極39、41間のインピーダンス(Rpvp)を測定すると、正常の場合に比べて、インピーダンスが高くなる。
一方、参照セル33では、ポンプセル31のようなポンピングを行わないので、その多孔質電極45に異常は発生しにくい。
よって、燃料電池システム1の運転中に、ポンプセル31のインピーダンス測定とほぼ同様なタイミングで、参照セル33の両多孔質電極45、47間のインピーダンス(Rpvs)を測定すると、ポンプセル31と参照セル33の構造はほぼ同一であるので、参照セル33のインピーダンスはポンプセル31のインピーダンスよりは低くなる。
従って、ポンプセル31のインピーダンスと参照セル33のインピーダンスとを比較し、例えばその比H(=Rpvp/Rpvs)を取り、ポンプセル31と参照セル33の正常な場合の両インピーダンスの比Hとを比べることにより、ポンプセル31に異常が発生したか否かを判定できる。
つまり、前記インピーダンスの比Hが、正常値の範囲より逸脱した場合には、ポンプセル31に異常が発生したと判定することができる。
例えば、ポンプセル31の多孔質電極41が剥離した場合には、ポンプセル31のインピーダンスが増加するので、前記インピーダンスの比Hが、正常値の範囲より高くなった場合には、ポンプセル31に異常が発生したと判定することができる。
d)次に、マイクロコンピュータにて実施される水蒸気濃度算出処理や異常判定処理等について、図4及び図5のフローチャートに基づいて説明する。
(1)メイン処理
まず、図4のステップ(S)100では、水蒸気センサ13に異常があることを示す異常フラグをクリアする。
続くステップ110では、スイッチSW1をオンして、ポンプセル31にポンプ電圧Vpを印加する。
続くステップ120では、一定時間経過したかを判定し、経過した場合はステップ130に進む。
ステップ130では、ポンプ電流Ipを測定する。
続くステップ140では、予め実験等によって求めた所定の演算式やマップ等を用いて、ポンプ電流Ipから水蒸気濃度を算出する。
続くステップ150では、異常診断タイミングか否かを判定し、異常診断タイミングであると判定された場合(例えば10秒毎の周期)は、ステップ160に進む。
ステップ160では、後述する異常診断処理を実施する。
続くステップ170では、前記異常診断処理により、異常フラグがセットされたか否かを判定し、セットされた場合はステップ180に進み、セットされない場合は前記ステップ120に戻る。
ステップ180では、スイッチSW1をオフにし、ポンプセル31にポンプ電圧Vpを印加することを中止する。即ち、水蒸気センサ13による水蒸気濃度の測定を中止する。
続くステップ190では、例えば異常を報知したり、燃料電池システム1の運転を中止するなどの異常処理を行い、一旦本処理を終了する。
(2)異常診断処理
図5のステップ200では、異常診断処理を行うために、スイッチSW1をオフして、ポンプセル31にポンプ電圧Vpを印加することを中止する。即ち、通常の水蒸気濃度の測定を中止する(図3のタイミング1)。
続くステップ210では、前記タイミングt1にて、スイッチSW2をオンにして、ポンプセル31に定電流Irpvp+を印加する。これによって、一旦低下したポンプセル31の電圧は徐々に回復する。
続くステップ220では、一定時間(例えば100μs)経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ230に進む。
ステップ230では、図3のタイミングt2にて、ポンプセル31の電圧Vrpvpを求める。なお、この電圧Vrpvpは、ポンプセル31の起電力Ve1を基準として定電流Irpvp+を印加することで発生する電圧である。
続くステップ240では、前記タイミング2にて、スイッチSW2をオフにして、ポンプセル31に定電流Irpvp+を印加することを中止する。
続くステップ250では、前記タイミング2にて、スイッチSW3をオンし、ポンプセル31に逆向きの定電流Irpvp−を印加する。これは、分極を防止するためである。
続くステップ260では、一定時間(例えば100μs)経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ270に進む。
続くステップ270では、図3のタイミングt3にて、スイッチSW3をオフにして、ポンプセル31に定電流Irpvp−を印加することを中止する。
続くステップ280では、前記タイミングt3にて、水蒸気濃度の測定を再開するために、スイッチSW1をオンして、ポンプセル31にポンプ電圧Vpを印加する。
続くステップ290では、前記タイミング3にて、スイッチSW4をオンにして、参照セル33に定電流Irpvs+を印加する。これによって、参照セル33には徐々に起電力が発生する。
続くステップ300では、一定時間(例えば100μs)経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ310に進む。
ステップ310では、図3のタイミングt4にて、参照セル33の電圧Vrpvsを求める。なお、そのときの電圧Vrpvsは、参照セル33の起電力Ve2を基準として定電流Irpvp+を印加することで発生する電圧である。
続くステップ320では、前記タイミングt4にて、スイッチSW4をオフにして、参照セル33に定電流Irpvs+を印加することを中止する。
続くステップ330では、前記タイミングt4にて、スイッチSW5をオンし、参照セル33に逆向きの定電流Irpvs−を印加する。これは、分極を防止するためである。
続くステップ340では、一定時間(例えば100μs)経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ350に進む。
続くステップ350では、図3のタイミングt5にて、スイッチSW5をオフにして、参照セル33に定電流Irpvs−を印加することを中止する。
続くステップ360では、ポンプセルインピーダンスRpvpを算出する。即ち、「Rpvp=Vrpvp/Irpvp+」の演算式(1)により、ポンプセルインピーダンスRpvpを算出する。
続くステップ370では、参照セルインピーダンスRpvsを算出する。即ち、「Rpvs=Vrpvs/Irpvs+」の演算式(2)により、参照セルインピーダンスRpvsを算出する。
続くステップ380では、ポンプセルインピーダンスRpvpと参照セルインピーダンスRpvsとの比H(=Rpvp/Rpvs)を算出する。
続くステップ390では、前記比Hが、水蒸気センサ13が正常であることを示す設定範囲内か否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を終了し、一方否定判断されるとステップ400に進む。
ステップ400では、異常フラグをセットし、一旦本処理を終了する。
なお、前記比Hが、設定範囲を上回る場合には、例えばポンプセル31の多孔質電極の剥離等により、ポンプセルインピーダンスRpvpが増加したと推定され、逆に、前記比Hが、設定範囲を下回る場合には、例えばポンプセル31の固体電解質層37中の酸素が過剰に減少したことにより導電性高まり、ポンプセルインピーダンスRpvpが減少したと推定される。
e)この様に、本実施形態では、ポンプセルインピーダンスRpvpと参照セルインピーダンスRpvsとの比Hから、水蒸気センサ13の異常を検出することができる。従って、水蒸気センサ13の異常を検出した場合には、異常を報知したり、燃料電池システム1の運転を停止できるので、好適な運転を実現できる。
また、一時的に素子冷えが起こった場合には、ポンプセルインピーダンスRpvpと参照セルインピーダンスRpvsの両方とも増加するので、ポンプセルインピーダンスRpvpと参照セルインピーダンスRpvsとの比Hは、前記設定範囲から逸脱しないので、素子冷えを異常と判定することはなく、そのまま燃料電池システム1を運転することができる。
なお、運転の開始から所定時間経過しても、参照セル33のインピーダンスが下がらなかった場合には、ヒータ断線と判断して、水蒸気センサ13の異常を報知したり、燃料電池システム1の運転を中止してもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、本実施形態においても、第1、第2水蒸気センサは同様な構成であるので、以下では第1水蒸気センサ(単に水蒸気センサと記す)について説明する。
本実施形態では、水蒸気センサのヒータの抵抗を利用して、水蒸気センサの異常を検出するものである。
a)まず、水蒸気センサ及びその電気回路について説明する。
図6に示す様に、水蒸気センサ81は、前記第1実施形態と同様に、ポンプセル83と参照セル85とヒータ87とが配置されるとともに、測定室82と拡散律速部84とを備えた板状の全領域空燃比センサと同様な構成を有している。
また、この水蒸気センサ81には、水蒸気センサ81を駆動して、燃料ガス中の水蒸気濃度を検出したり、水蒸気センサ81の異常を検出するための電気回路が接続されている。
具体的には、ポンプセル83には、両多孔質電極89、91間に一定の電圧を印加するために、スイッチSW1を介して定電圧源93が接続されるとともに、両多孔質電極89、91間に定電流を流すために、各スイッチSW2、SW3を介してそれぞれ定電流回路95、97が接続されている。なお、この回路には、両多孔質電極89、91間の電圧(測定電圧V1)を検出するために電圧計99が配置されるとともに、両多孔質電極89、91間に流れる電流(I)を検出するために電流計101が配置されている。
一方、ヒータ87には、発熱体103を発熱させるヒータ電圧Vhを印加するために、スイッチSW6を介して定電圧源105が接続されている。また、ヒータ87には、ヒータ89の異常を検出する目的で発熱体103に定電流を流すために、スイッチSW7を介して定電流回路107が接続されている。なお、この回路には、発熱体103の両端の電圧(測定電圧V3)を検出するために電圧計109が配置されている。
c)次に、水蒸気センサ81の異常検出の原理について説明する。
(1)ポンプセルインピーダンスRpvpを利用する方法
上述した様に、水蒸気センサ81を使用する際には、測定室82内の還元雰囲気により、ポンプセル83の多孔質電極91には剥離等の異常が発生し易い。
従って、異常が発生した場合に、ポンプセル83の両多孔質電極89、91間のインピーダンス(Rpvp)を測定すると、正常の場合に比べて、インピーダンスが高くなる。よって、ポンプセルインピーダンスRpvpが適正範囲から逸脱した場合に、異常が発生したと判定することができる。
(2)ヒータ抵抗Rhを利用する方法
ヒータ抵抗Rhが異常に高い場合には、ヒータ87の断線の可能性があり、逆に異常に低い場合には、ショートの可能性がある。
d)次に、マイクロコンピュータにて実施される異常判定処理等について、図7のタイミングチャートと図8及び図9のフローチャートに基づいて説明する。
(1)メイン処理
図8のステップ500〜590の処理は、前記第1実施形態の図4のステップ100〜190の処理と同様な内容であり、異常診断処理により異常フラグがセットされている場合には、異常報知等の異常処理を実施する。
(2)異常診断処理
図9のステップ600では、異常診断処理を行うために、スイッチSW1をオフして、ポンプセル83にポンプ電圧Vpを印加することを中止する(図7のタイミング1)。
続くステップ610では、前記タイミングt1にて、スイッチSW2をオンにして、ポンプセル83に定電流Irpvp+を印加する。
続くステップ620では、一定時間経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ630に進む。
ステップ630では、図7のタイミングt2にて、ポンプセル83の電圧Vrpvpを求める。
続くステップ640では、前記タイミング2にて、スイッチSW2をオフにして、ポンプセル83に定電流Irpvp+を印加することを中止する。
続くステップ650では、前記タイミング2にて、スイッチSW3をオンし、ポンプセル83に逆向きの定電流Irpvp−を印加する。
続くステップ660では、一定時間経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ670に進む。
続くステップ670では、図7のタイミングt3にて、スイッチSW3をオフにして、ポンプセル83に定電流Irpvp−を印加することを中止する。
続くステップ680では、前記タイミングt3にて、スイッチSW1をオンして、ポンプセル83にポンプ電圧Vpを印加する。
続くステップ690では、前記タイミング3にて、スイッチSW7をオンにして、ヒータ87に定電流Irhを印加する。
続くステップ700では、一定時間(例えば100μs)経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ710に進む。
ステップ710では、図7のタイミングt4にて、ヒータ87の電圧Vrhを求める。なお、そのときの電圧Vrhは、定電流Irhの印加により発生する電圧である。
続くステップ720では、前記タイミングt4にて、スイッチSW7をオフにして、ヒータ87に定電流Irhを印加することを中止する。
続くステップ730では、ポンプセルインピーダンスRpvpを算出する。即ち、前記「Rpvp=Vrpvp/Irpvp+」の演算式(1)により、ポンプセルインピーダンスRpvpを算出する。
続くステップ740では、ヒータ抵抗Rhを算出する。即ち、「Rh=Vrh/Irh」の演算式(3)により、ヒータ抵抗Rhを算出する。
続くステップ750では、ヒータ抵抗Rhが、ヒータ87(従って水蒸気センサ81)が正常であることを示す設定範囲内か否かを判定する。ここで肯定判断されると(正常であると判断されると)ステップ760に進み、一方否定判断されると(異常であると判断されると)ステップ770に進む。
ステップ760では、ポンプセルインピーダンスRpvpが、水蒸気センサ81が正常であることを示す設定範囲外か否かを判定する。ここで肯定判断されると(異常であると判断されると)ステップ770に進み、一方否定判断されると(正常であると判断されると)一旦本処理を終了する。
ステップ770では、水蒸気センサ81に何らかの異常があるので、異常フラグをセットし、一旦本処理を終了する。
なお、前記ポンプセルインピーダンスRpvpが、設定範囲を上回る場合には、例えばポンプセル81の多孔質電極91の剥離等が発生した推定され、逆に、ポンプセルインピーダンスRpvpが、設定範囲を下回る場合には、例えばポンプセル83の固体電解質層104中の酸素が過剰に減少したことにより導電性が高まったと推定される。
この様に、本実施形態では、ヒータ抵抗Rhからヒータ87の異常を検出できるとともに、ポンプセルインピーダンスRpvpから、ポンプセル83の異常(従って水蒸気センサ81の異常)を検出することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。
本実施形態では、図10に示す様に、水蒸気センサ121は、前記第1、第2実施形態と同様に、ポンプセル123や参照セル125やヒータ127などを備えている。
特に本実施形態では、水蒸気センサ121を駆動する電気回路として、第1実施形態と同様な回路と第2実施形態と同様な回路を備えている。
従って、本実施形態では、第1、第2実施形態と同様にして、ヒータ127の異常を検出したり、ポンプセル123の異常を検出することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明するが、前記第3実施形態と同様な内容の説明は省略する。
図11(a)に示す様に、本実施形態の水蒸気センサ151は、第3実施形態と同様に、ポンプセル153、測定室155、拡散律速部157を備えており、特に測定室155を挟んでポンプセル153と反対側にヒータ159を備えている。
本実施形態では、ヒータ159のインピーダンスからポンプセル153の温度を推定し、この温度を考慮して、ポンプセル153のインピーダンスからポンプセル153の異常を検出する。
また、前記第2実施形態のように、ヒータ抵抗とポンプインピーダンスを用いて、ヒータ159やポンプセル153の異常を検出してもよい。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明するが、前記第4実施形態と同様な内容の説明は省略する。
図11(b)に示す様に、本実施形態の水蒸気センサ161は、第4実施形態と同様に、ポンプセル163、測定室165、拡散律速部167を備えており、特に測定室155を挟んでポンプセル163と反対側に、例えばアルミナからなるセラミック層169を備えている。また、セラミック層169の外側にはヒータ173が積層されている。
特に本実施形態では、セラミック層169とヒータ173との間に例えばサーミスタ、白金抵抗体等の温度センサ171を備えているので、この温度センサ171によってポンプセル163の温度を推定し、この温度を考慮して、ポンプセル163のインピーダンスからポンプセル163の異常を検出する。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。
図12に示す様に、本実施形態の水蒸気センサ181は、板状ではなく筒状(試験管形状)である。
本実施形態では、試験管形状の固体電解質層183の外側と内側に多孔質電極185、187が形成されており、外側の多孔質電極187の外側には、多孔質の拡散律速層189が形成されている。なお、水蒸気センサ181の内側には棒状のヒータ191が配置されている。
本実施形態では、両側に多孔質電極185、187を備えた固体電解質層183が、水蒸気センサ183の外側から内側に酸素イオンをポンピングするポンプセル193として機能するので、このポンプ電流を測定することにより、水蒸気濃度を測定することができる。
また、例えば前記第2実施形態と同様に、ヒータ191の抵抗やポンプセル193のインピーダンスを求め、この抵抗やインピーダンスの変化から水蒸気センサ181の異常を検出することができる。
尚、本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
第1実施形態の燃料電池システムを示す説明図である。 第1実施形態の水蒸気センサとその電気回路を示す説明図である。 第1実施形態における水蒸気センサの動作を示すタイミングチャートである。 第1実施形態における水蒸気センサの動作のメイン処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における水蒸気センサの動作の異常診断処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の水蒸気センサとその電気回路を示す説明図である。 第2実施形態における水蒸気センサの動作を示すタイミングチャートである。 第2実施形態における水蒸気センサの動作のメイン処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における水蒸気センサの動作の異常診断処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の水蒸気センサとその電気回路を示す説明図である。 (a)は第4実施形態の水蒸気センサを示す説明図、(b)は第5実施形態の水蒸気センサを示す説明図である。 第6実施形態の水蒸気センサを示す説明図である。
符号の説明
1…燃料電池システム
5…燃料電池スタック
13、15、81、121、151、161、181…水蒸気センサ
27…コントローラ
31、83、123、153、163、193…ポンプセル
33、85、125…参照セル
35、87、127、159、173、191…ヒータ
37、43、59、104、183…固体電解質層
39、41、45、47、89、91、185、187…多孔質電極

Claims (15)

  1. 酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の多孔質電極が配設されたポンプセルと、一方の多孔質電極側のガス拡散を律速する拡散律速部と、を備え、前記ポンプセルからの電気信号に基づいて、燃料電池に供給される燃料ガス又は燃料電池から排出される燃料排ガス中の水蒸気の濃度を検出する燃料電池用水蒸気センサに対し、その異常を検出する燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置であって、
    前記ポンプセルの両多孔質電極間に電圧を印加して、前記ポンプセルのインピーダンスを検出するインピーダンス検出部と、
    前記ポンプセルの温度を直接又は間接的に検出する温度検出部と、
    前記インピーダンス検出部にて検出されたインピーダンスと、前記温度検出部にて検出された温度とに基づいて、前記ポンプセルの異常を検出する異常検出部と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  2. 前記水蒸気センサは、ヒータを備えたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  3. 前記ヒータの抵抗値を求め、該抵抗値から前記ポンプセルの温度を検出することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  4. 前記温度検出部にて検出された温度に対して、前記ポンプセルのインピーダンスが所定の適正範囲内に無い場合には、前記ポンプセルが異常と判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  5. 酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の多孔質電極が配設されたポンプセルと、一方の多孔質電極側のガス拡散を律速する拡散律速部と、を備え、前記ポンプセルからの電気信号に基づいて、燃料電池に供給される燃料ガス又は燃料電池から排出される燃料排ガス中の水蒸気の濃度を検出する燃料電池用水蒸気センサに対し、その異常を検出する燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置であって、
    前記ポンプセルの両多孔質電極間に電流を印加して、前記ポンプセルのインピーダンスを検出するポンプインピーダンス検出部と、
    前記ポンプセルの近傍に配置された参照部材のインピーダンスを検出する参照インピーダンス検出部と、
    前記ポンプインピーダンス検出部にて検出されたポンプセルのインピーダンスと、前記参照インピーダンス検出部にて検出された参照部材のインピーダンスとを比較して、前記ポンプセルの異常を検出する異常検出部と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  6. 前記水蒸気センサは、ヒータを備えたことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  7. 前記参照部材のインピーダンスに対して前記ポンプセルのインピーダンスが所定の範囲に無い場合に、前記ポンプセルの異常と判定することを特徴とする請求項5又は6に記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  8. 前記ポンプセルのインピーダンスが、過大な導通を示す所定値以下に低下した場合には、前記ポンプセルの異常と判定することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  9. 前記参照部材は、前記酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の多孔質電極が配設された参照セルであることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  10. 前記燃料電池の所定時間運転後に、前記参照セルのインピーダンスが所定値より下がらない場合には、ヒータの断線と判定することを特徴とする請求項9に記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  11. 前記参照インピーダンス検出部により、前記参照セルの両多孔質電極間に電流を印加して、前記参照セルのインピーダンスを検出し、
    前記異常検出部により、前記ポンプインピーダンス検出部にて検出されたポンプセルのインピーダンスと、前記参照セルインピーダンス検出部にて検出された参照セルのインピーダンスとの比に基づいて、前記ポンプセルの異常を検出することを特徴とする請求項9又は10に記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  12. 前記水蒸気センサは、板状であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  13. 前記水蒸気センサは、筒状であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置。
  14. 前記請求項1〜13のいずれかに記載の燃料電池用水蒸気センサの異常検出装置を備えたことを特徴とする燃料電池用水蒸気センサ。
  15. 前記請求項14に記載の燃料電池用水蒸気センサを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
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