JP2009266561A - ガス供給装置、燃料電池評価試験装置、並びに、燃料電池システム - Google Patents

ガス供給装置、燃料電池評価試験装置、並びに、燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】供給されるガスの露点を容易かつスムーズに調整可能なガス供給装置、燃料電池評価試験装置、並びに、燃料電池システムの提供を目的とした。
【解決手段】ガス供給装置10は、低湿度流路33を流れる低湿度ガスと、高湿度流路35を流れる高湿度ガスとを混合することで、所定の露点温度Tdに調製された混合ガスを燃料電池30に供給することができる。低湿度ガスおよび高湿度ガスの混合比rは、燃料電池30に供給される混合ガスの供給圧力P、当該混合ガスの供給目標露点に対応する飽和水蒸気圧PDP、並びに、高湿度ガスの飽和水蒸気圧PBを下記の(数式1)に代入して導出される値に設定される。
【数1】
Figure 2009266561

【選択図】図1

Description

本発明は、ガス供給装置、当該ガス供給装置を採用した燃料電池評価試験装置、並びに、燃料電池システムに係り、特に供給されるガスの露点を容易かつ精度良く調整可能なものに関する。
従来より、燃料電池に供給される正極ガスや負極ガスは、下記特許文献1のようにして露点(湿度)を調整して供給されている。下記特許文献1に開示されている燃料電池システムでは、加湿を行ったガスが流れる供給ラインと、加湿を行っていないガスが流れる供給ラインとがあり、各供給ラインに設けられた弁を予め設定された開度に調整し、各供給ラインを流れるガスを混合することで燃料電池に供給されるガスの露点を調整している。また、下記特許文献2に記載の燃料電池システムでは、加湿を行ったガスと加湿を行っていないガスとで供給ラインを共用した構成とされている。
特開2002−141085号公報 特開2006−85966号公報
しかし、上記特許文献1に開示されている燃料電池システムでは、露点にあわせて弁の開度を調整する方法が確立されていない。そのため、特許文献1に開示されている燃料電池システムでは、別途設けた露点計の検知結果に基づいて、フィードバック制御等により弁の開度を調整せねばならず、露点の調整が困難であったり、露点を正確に調整するまでに相当の時間を要するという問題があった。
また、上記特許文献2に開示されている燃料電池システムでは、加湿を行ったガスと、加湿を行っていないガスとを別々に供給する構成とされている。そのため、特許文献2の燃料電池システムでは、加湿を行ったガスの露点、あるいは、加湿を行っていないガスの露点に調整することができるに過ぎず、露点を逐次微調整することができないという問題があった。
そこで、本発明は、供給されるガスの露点を容易かつスムーズに調整可能なガス供給装置、燃料電池評価試験装置、並びに、燃料電池システムの提供を目的とした。
上記した課題を解決すべく提供される本発明のガス供給装置は、所定の低湿度ガスが流れる低湿度ガス流路と、前記低湿度ガスよりも高湿度となるように湿度調整された高湿度ガスが流れる高湿度ガス流路と、前記低湿度ガスおよび高湿度ガスを混合して混合ガスを調製可能な混合手段と、当該混合ガスが流通可能な混合ガス流路と、前記混合手段における低湿度ガスおよび高湿度ガスの混合比rを、前記混合ガス流路を介して供給される混合ガスの供給圧力P、当該混合ガスの供給目標露点に対応する飽和水蒸気圧PDP、並びに、高湿度ガスの飽和水蒸気圧PBを下記の(数式1)に代入して導出する混合比導出手段と、を有し、混合手段において、低湿度ガスと高湿度ガスとが(1−r):rの割合で混合されることを特徴としている(請求項1)。
Figure 2009266561
本発明のガス供給装置は、混合比導出手段を有し、これにより混合ガスの露点を供給目標露点に調整するのに適した混合比rの値を導出することができる。ここで、本発明のガス供給装置において、混合比導出手段は、混合ガス流路を介して供給される混合ガスの供給圧力Pと、当該混合ガスの供給目標露点に対応して決定される飽和水蒸気圧PDPや、高湿度ガスの飽和水蒸気圧PBの値を上述の(数式1)に代入するだけで導出することができる。そのため、本発明のガス供給装置では、従来公知のもののように別途設けた露点計の検知結果に基づいて混合比をフィードバック制御したり、経験則で混合比を調整する場合に比べ、露点を迅速かつ精度良く調整することができる。
上記した本発明のガス供給装置は、供給源から供給されたガスを加湿して高湿度ガスを調製可能な加湿手段を有し、当該加湿手段が、水を貯留可能な貯留槽と、当該貯留槽内に貯留されている水中にガスを供給可能なガス供給管と、前記貯留槽内の水温を調整可能な水温調整手段と、を有するものとすることができる。かかる構成とした場合には、飽和水蒸気圧PBが、前記貯留槽内の水温における飽和水蒸気圧であってもよい(請求項2)。
かかる構成とした場合は、ガスを加湿するための構成として上述したような加湿手段を採用した場合であっても、水温調整手段によって調整される水温に応じて決定される飽和水蒸気圧PBを(数式1)に代入して導出される混合比rにより低湿度ガスと高湿度ガスとを混合するだけで混合ガスの露点調整を容易かつ精度良く行うことができる。
本発明の燃料電池評価試験装置は、燃料電池の評価試験を行うための燃料電池評価試験装置であって、評価試験対象である燃料電池の正極に対して正極ガスを供給するための正極ガス供給系統と、前記燃料電池の負極に対して負極ガスを供給するための負極ガス供給系統とを有し、前記正極ガス供給系統および負極ガス供給系統のうち、少なくとも一方に上述した本発明のガス供給装置が設けられていることを特徴とするものである(請求項3)。
本発明の燃料電池評価試験装置は、正極ガス供給系統および負極ガス供給系統のうち少なくとも一方に、上述した本発明のガス供給装置を備えている。そのため、本発明の燃料電池評価試験装置では、正極ガス供給系統や負極ガス供給系統を介して供給される正極ガスや負極ガスの露点を迅速かつ正確に調整することができる。従って、本発明の燃料電池評価試験装置によれば、正極ガスや負極ガスの露点が燃料電池の性能に与える影響を、容易かつ精度良く試験することができる。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、当該燃料電池の正極に対して正極ガスを供給するための正極ガス供給系統と、前記燃料電池の負極に対して負極ガスを供給するための負極ガス供給系統とを有し、前記正極ガス供給系統および負極ガス供給系統のうち、少なくとも一方に上述した本発明のガス供給装置が設けられていることを特徴としている(請求項4)。
本発明の燃料電池システムは、正極ガス供給系統および負極ガス供給系統のうち少なくとも一方に上述した本発明のガス供給装置を備えているため、正極ガスや負極ガスの露点を迅速かつ正確に調整することができる。従って、本発明の燃料電池システムでは、燃料電池の作動条件の変化等により正極ガスや負極ガスの供給目標露点を変化させねばならない状態になっても、これに対して迅速に対応することができる。
本発明によれば、供給されるガスの露点を容易かつスムーズに調整可能なガス供給装置、燃料電池評価試験装置、並びに、燃料電池システムを提供できる。
続いて、本発明の一実施形態に係る燃料電池評価試験装置1、並びに、ガス供給装置10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。燃料電池評価試験装置1(以下、単に試験装置1とも称す)は、ガス供給装置10によって燃料電池30の正極(カソード極)に導入されるガス(以下、必要に応じて正極側ガスと称す)や負極(アノード極)に導入されるガス(以下、必要に応じて負極側ガスと称す)の温度や湿度等の供給条件を調整して燃料電池30の性能の評価試験を行うものである。本実施形態では、正極側ガス(カソードガス)として酸素や、空気などの酸素を含むガスを供給し、負極側ガス(アノードガス)として、水素や、水素を含むガスを供給して燃料電池30の性能評価試験が実施される。加湿手段43は、ガス供給装置10の一部を構成するものであり、正極側ガスや負極側ガスの湿度を調整するものである。
試験装置1は、図1に示すように燃料電池30の負極活物質として使用される水素を主成分とするガスや正極活物質として使用される酸素を主成分とするガス等を供給するためのガス流路2と、ガス流路2を通過する水素や酸素等のガスを所定の温度や湿度(露点温度)に調整するガス供給装置10とを備えている。
ガス流路2は、水素や酸素等のガスの供給源と、燃料電池30とを繋ぐ流路である。ガス流路2は、燃料電池30の正極(酸素極)に繋がる正極側ガス系統31と、負極(燃料極)に繋がる負極側ガス系統32の2系統によって構成されている。正極側ガス系統31および負極側ガス系統32は、それぞれ正極側ガスおよび負極側ガスが流れる配管により構成されている。
正極側ガス系統31および負極側ガス系統32は、互いに独立したガス流路を形成しているが、その流路構成はほぼ同一とされている。すなわち、正極側ガス系統31および負極側ガス系統32は、それぞれ中途にガス供給装置10を有する。正極側ガス系統31および負極側ガス系統32を構成するガス流路は、それぞれガス供給装置10内に設けられた分岐点Sにおいて低湿度流路33と高湿度流路35の2系統に分岐している。また、低湿度流路33および高湿度流路35は、前記した分岐点Sよりもガスの流れ方向下流側に設けられた合流点Mで合流している。正極側ガス系統31および負極側ガス系統32は、それぞれ合流点Mよりも下流側の位置に、燃料電池30に向けて正極側ガスや負極側ガスを供給するための混合ガス流路36を有する。
低湿度流路33は、図示しない供給源から供給された正極側ガスや負極側ガスが加湿されることなくそのまま流れる流路である。低湿度流路33の中途には、従来公知のマスフローコントローラや弁などからなる流量調整手段38が設けられており、低湿度流路33を流れる正極側ガスや負極側ガス(以下、これらを低湿度ガスとも称す)の流量を調整することができる。
また、高湿度流路35は、上述した分岐点Sにおいて分岐した流路である。高湿度流路35は、図示しない供給源から供給された正極側ガスや負極側ガスを加湿して供給する流路である。高湿度流路35の中途には、上述した流量調整手段38と同様に、従来公知のマスフローコントローラや弁などによって構成された流量調整手段40と、加湿手段43とが設けられている。
流量調整手段40は、高湿度流路35を通過して合流点Mに向けて供給される正極側ガスや負極側ガス(以下、これらを高湿度ガスとも称す)の流量を調整することができる。流量調整手段40は、上述した流量調整手段38と組み合わさって混合手段45を構成している。混合手段45は、低湿度流路33および高湿度流路35において流量調整手段38,40を通過する低湿度ガスおよび高湿度ガスの流量を調整することで、合流点Mにおいて所定の割合で低湿度ガスおよび高湿度ガスを混合させ、混合ガスを調製することができる。
加湿手段43は、高湿度流路35の中途であって、流量調整手段40よりもガスの流れ方向下流側の位置に配されている。加湿手段43は、図2に示すように貯留水を貯留する密閉型の貯留槽50と、この貯留槽50内の貯留水を加熱するためのヒーター51(水温調整手段)とを具備している。通常、貯留槽50に貯留される貯留水には純水が使用されるが、試験条件等に合わせて適宜変更することも可能である。貯留槽50の底部側には、ガス導入部53が設けられており、これを介して、高湿度流路35により供給された正極側ガスや負極側ガスを貯留槽50内の貯留水中に吐出可能とされている。また、貯留槽50の頂部側には、ガス排出部55が設けられており、これを介して貯留水中に吐出されたガスを加湿手段43の下流側に送り出すことができる。貯留槽50内には、水温検知センサ57が設けられており、これにより貯留槽50内に貯留されている貯留水の水温を検知することができる。高湿度流路35において、流量調整手段40を通過してきたガスは、ヒーター51によって所定温度に加熱された貯留水中に吐出され、いわゆるバブリング処理が施される。これにより、貯留槽50に導入されたガスは、所定の湿度に加湿された状態でガス排出部55から排出される。
高湿度流路35は、上記した貯留槽50の下流側に設けられた合流部Mにおいて低湿度流路33と合流している。そのため、ガス排出部55を介して貯留槽50から導出された高湿度ガスは、合流部Mにおいて低湿度流路33を介して供給される低湿度ガスと合流して混合され、混合ガスとなる。合流部Mにおける混合により調製された混合ガスは、合流部Mよりもガスの流れ方向下流側に位置する混合ガス流路36を介して燃料電池30に供給される。混合ガス流路36の中途には、従来公知の圧力センサ等からなる圧力検知手段60が設けられており、これにより燃料電池30に供給される混合ガスの供給圧力を検知可能とされている。
試験装置1は、上述した構成に加えて従来公知のCPUや論理回路などで構成された制御手段70(混合比導出手段)と、入力手段71とを備えている。試験装置1は、制御手段70から発信される制御信号に基づき、流量調整手段38,40の開度や、貯留槽50に設けられたヒーター51の出力を調整することができる。また、制御手段70には、水温検知センサ57により検知される貯留槽50における水温Twについてのデータや、圧力検知手段60により検知される燃料電池30に対する混合ガスの供給圧力についてのデータが入力される。
入力手段71は、これに対して電気的に接続されたキーボードやスイッチ類によって構成されており、これを介して燃料電池30の試験条件を制御手段70に対して入力することができる。試験装置1では、試験条件として、燃料電池30に対して供給される正極側ガスや負極側ガスの供給目標露点Tfcを入力することができる。
ここで、制御手段70は、標準大気圧をPO[kPa]、摂氏0[℃]におけるケルビン温度をTO、露点温度Td[℃]をケルビン温度に変換したものをT[K](T=TO+Td)とした場合、飽和蒸気圧PSは、下記の(数式2)に示すGoff−Gratchの式により導出することができる。そのため、制御手段70は、入力手段71を介して入力された供給目標露点Tfc[℃]をケルビン温度に変換した値を下記(数式2)のTに代入することにより、供給目標露点Tfcに対応する飽和蒸気圧PS(以下、特に目標飽和水蒸気圧PDPとも称す)を導出することができる。また、制御手段70は、水温検知センサ57によって検知される水温Tw[℃]をケルビン温度に変換した値を下記(数式2)のTに代入することにより、水温Twにおける飽和蒸気圧PS(以下、特に供給飽和水蒸気圧PBとも称す)を導出することができる。
Figure 2009266561
ここで、燃料電池30に対して供給される混合ガス(正極側ガス,負極側ガス)の流量をQ、混合ガスを構成する高湿度ガスと低湿度ガスの分流比をrとし、高湿度ガスと低湿度ガスとをr:(1−r)で混合するとした場合、高湿度ガスの流量Qwetおよび低湿度ガスの流量Qdryの間には、以下の(数式3)および(数式4)の関係が成立する。
Figure 2009266561
Figure 2009266561
また、燃料電池に供給する水分の消費率をδfc[g/sec]、加湿手段43における水分の消費率をδd[g/sec]とした場合、分流比rについては、下記の(数式5)の関係に基づいて導出することができる。さらに、燃料電池に供給する水分の消費率δfcや加湿手段43における水分の消費率δdは、水の分子量をMH2O、飽和蒸気圧をPS、標準大気圧をPO、燃料電池30に対して供給される混合ガスのゲージ圧をPfc、燃料電池30に対して供給される混合ガスの絶対圧をP[kPa ABS]とした場合、下記の(数式6)および(数式7)の関係から導出することができる。
Figure 2009266561
Figure 2009266561
Figure 2009266561
上記(数式1)〜(数式7)のような関係が成立するため、分流比r(r=δfc/δd)については、下記の(数式1)のように、燃料電池30に対して供給される混合ガスの供給圧力(絶対圧)P[kPa ABS]に依存して決定される。従って、制御手段70は、絶対圧で示される供給圧力P[kPa ABS]に基づいて分流比rを決定し、高湿度ガスと低湿度ガスとをr:(1−r)で混合可能なように流量調整手段38,40の開度調整を行う。これにより、燃料電池30に供給される正極側ガスや負極側ガスの露点が所定の露点に調製される。
Figure 2009266561
上記したように、本実施形態の試験装置1では、圧力検知手段60で検知される混合ガスの供給圧力P[kPa ABS]を上記(数式1)に代入すると共に、混合ガスの供給目標露点Tfcに対応して決定される目標飽和水蒸気圧PDPや、貯留槽50内の水温における供給飽和水蒸気圧PBを上記(数式1)に代入することにより導出される分流比rに基づき、流量調整手段38,40の開度調整を行い、高湿度ガスと低湿度ガスとを混合するだけで燃料電池30に供給される混合ガス(正極側ガス,負極側ガス)の露点を調整できる。そのため、本実施形態の試験装置1では、例えば露点計を別途設けてこれにより検知される露点に基づいて混合比rをフィードバックするような方策を講じたり、経験則で混合比rを調整する場合よりも迅速かつ正確に混合ガスの露点を調整できる。従って、試験装置1によれば、所定の露点に調整された混合ガスを供給したり、露点を変化させて実施するような燃料電池30の試験を精度良く実施することができる。
上記したように、試験装置1は、試験対象である燃料電池30に対して供給される混合ガス(正極側ガス,負極側ガス)の露点をスムーズかつ正確に調整できるため、燃料電池30に供給される正極側ガスや負極側ガスの露点や、露点の変化が燃料電池30の動作に与える影響を正確に試験することができる。
上記実施形態で示した試験装置1は、加湿手段43として水が貯留された貯留槽50に図示しない供給源から供給された正極側ガスや負極側ガスを供給してバブリングするものを採用したものであり、貯留槽50内の水温Twにおける供給飽和水蒸気圧PBを上記(数式1)に代入することで混合比rを導出するものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、試験装置1は、加湿手段43を設けてこれにより正極側ガスや負極側ガスを加湿する代わりに、図示しない供給源において予め加湿された正極側ガスや負極側ガスを低湿度ガスとは別に供給する構成とすることも可能である。かかる構成とした場合は、予め加湿された状態で供給される高湿度ガスの供給飽和水蒸気圧PBを(数式1)に代入して混合比rを導出し、これに基づいて低湿度ガスと高湿度ガスとを混合することにより、上記実施形態で示したものと同様に燃料電池30に供給される混合ガスの露点を迅速かつ正確に調整できる。
上記実施形態では、燃料電池30に対して接続される正極側ガス系統31および負極側ガス系統32の双方にガス供給装置10を設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方にのみ設けられていてもよい。また、上記実施形態では、正極側ガス系統31側のガス供給装置10と、負極側ガス系統32側のガス供給装置10とで制御手段70や入力手段71を共用した例を例示したが、本発明はこれに限定さるものではなく、それぞれ個別に設けられていてもよい。
上記実施形態では、ガス供給装置10を燃料電池30の性能試験を行うための試験装置1に採用した例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガス供給装置10単体で使用されてもよい。また、ガス供給装置10は、負極側ガス(アノードガス)として利用される水素や、正極側ガス(カソードガス)として利用される酸素、空気に限らず、いかなるガスの露点調整を行うために使用されてもよい。さらに、ガス供給装置10は、例えば燃料電池30を備えて発電を行う燃料電池システム80等、ガスの露点調整を必要とする機器類と組み合わせて使用されてもよい。なお、燃料電池システム80は、図1に示すように、上述した試験装置1に燃料電池30を組み合わせたのと同様の構成とされたものに限定されず、例えば従来公知のコージェネレーションシステムのように燃料電池30だけでなく、燃料電池30で発生した廃熱を利用するための構成をさらに備えたもの等、適宜の構成とすることも可能である。
上記実施形態の試験装置1では、正極側ガスや負極側ガスの供給源からガス供給装置10に正極側ガスや負極側ガスを供給する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば水素や酸素といったような燃料電池30の活物質として機能するガスに窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを所定の混合比で混合するための混合手段をガス供給装置10に別途設けた構成としたり、ガス供給装置10の外部において予め混合比が調整されたガスを供給する構成としてもよい。
本実施形態の試験装置1は、固体高分子型燃料電池(PEFC)の試験用に好適に使用可能なものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、アルカリ水溶液電解質型燃料電池(AFC)、リン酸水溶液電解質型燃料電池(PAFC) のようないわゆる低温型の燃料電池の評価試験にも好適に使用できる。
本発明の一実施形態に係る試験装置の作動原理図である。 加湿手段の構造を模式的に示す概念図である。
符号の説明
1 燃料電池評価試験装置(試験装置)
10 ガス供給装置
30 燃料電池
31 正極側ガス系統
32 負極側ガス系統
33 低湿度流路
35 高湿度流路
36 混合ガス流路
38,40 流量調整手段
43 加湿手段
45 混合手段
50 貯留槽
51 ヒーター(水温調整手段)
57 水温検知センサ
60 圧力検知手段
70 制御手段(混合比導出手段)
80 燃料電池システム

Claims (4)

  1. 所定の低湿度ガスが流れる低湿度ガス流路と、
    前記低湿度ガスよりも高湿度となるように湿度調整された高湿度ガスが流れる高湿度ガス流路と、
    前記低湿度ガスおよび高湿度ガスを混合して混合ガスを調製可能な混合手段と、
    当該混合ガスが流通可能な混合ガス流路と、
    前記混合手段における低湿度ガスおよび高湿度ガスの混合比rを、前記混合ガス流路を介して供給される混合ガスの供給圧力P、当該混合ガスの供給目標露点に対応する飽和水蒸気圧PDP、並びに、高湿度ガスの飽和水蒸気圧PBを下記の(数式1)に代入して導出する混合比導出手段と、を有し、
    混合手段において、低湿度ガスと高湿度ガスとが(1−r):rの割合で混合されることを特徴とするガス供給装置。
    Figure 2009266561
  2. 供給源から供給されたガスを加湿して高湿度ガスを調製可能な加湿手段を有し、
    当該加湿手段が、水を貯留可能な貯留槽と、当該貯留槽内に貯留されている水中にガスを供給可能なガス供給管と、前記貯留槽内の水温を調整可能な水温調整手段と、を有し、
    飽和水蒸気圧PBが、前記貯留槽内の水温における飽和水蒸気圧であることを特徴とする請求項1に記載のガス供給装置。
  3. 燃料電池の評価試験を行うための燃料電池評価試験装置であって、
    評価試験対象である燃料電池の正極に対して正極ガスを供給するための正極ガス供給系統と、
    前記燃料電池の負極に対して負極ガスを供給するための負極ガス供給系統とを有し、
    前記正極ガス供給系統および負極ガス供給系統のうち、少なくとも一方に請求項1又は2に記載のガス供給装置が設けられていることを特徴とする燃料電池評価試験装置。
  4. 燃料電池と、
    当該燃料電池の正極に対して正極ガスを供給するための正極ガス供給系統と、
    前記燃料電池の負極に対して負極ガスを供給するための負極ガス供給系統とを有し、
    前記正極ガス供給系統および負極ガス供給系統のうち、少なくとも一方に請求項1又は2に記載のガス供給装置が設けられていることを特徴とする燃料電池システム。
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