JP2009264724A - 超音波式加湿器 - Google Patents

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正喜 鈴木
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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は携帯が容易で、しかも、微酸性電解水を効果的に噴霧できる加湿器を提供することである。
【解決手段】専用の水タンクを用いず、旅先でも容易に手に入る市販容器を使用できる構造とすることにより、水タンクによる加湿器の小型化の障碍を排除した。市販容器の取り付け部は、その直径や嵌合構造に応じて柔軟に対応できる工夫を行った。また、微酸性電解水を使用するとき、振動攪拌状態での滞留時間を最少にするために、霧化部及び水供給部をそれぞれ独立に形成し、それぞれの水保留量を機能に影響しない条件で最小にし、両者を必要最小の断面積をもつ通水路で結んだ構造とした。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、専用の水容器を必要としない超音波式加湿器に関する。
加湿器は、快適環境の維持、インフルエンザなど感染症の予防、健康の維持などの目的に広く使われてきた。また、近年では殺菌力のある液体を使用して、空中微生物の殺菌や、香料を含んだ液体を噴霧し、香料の精神的な作用を利用する使い方も広まっている。ヒートポンプ式や蒸気の発生を伴わない暖房器の発達した現代は、特に冬場の室内空気の低湿度は健康障害の原因となることから、加湿器は必需品となりつつある。
現在普及しているほとんどの加湿器は、室内等に設置し使用することを前提としており、旅行や仕事などで外出先に携帯し使用できるものは無かった。装置が大きくなり携帯できなくなる主な原因は水タンクを必要とすることであった。
特許文献1には、市販飲料の空のペットボトルを水タンクとして利用する技術か開示されている。水タンクが不要であるため、装置本体が小型化され、持ち運びに適しているという。
一方、感染症の予防や、異臭の消去などには酸化力を持った薬剤の噴霧が有効である。中でも、特許文献2に示した希塩酸を原料に電解生成される微酸性電解水は、塩分を含まず、かつ安全性が高いために噴霧使用に最適で、今後予想されている悪性の感染症対策に有望である。
従って、この微酸性電解水が、旅行や仕事の外出先で手軽に利用できるようになると、体調が思わしくないときでも安心して外出が可能になり、また、例えば感染症の流行地域への旅行もより安全になるのである。
しかし、この微酸性電解水は長時間振動攪拌されると徐々に効力を失う傾向がある。従って、超音波振動方式の加湿器に使用する場合は、長時間振動攪拌状態に置かれないような工夫を必要とすることが必須なのである。
特開2002−48364号公報 特開平10−128336号公報
本発明が解決しようとする課題は携帯が容易で、しかも、微酸性電解水を効果的に噴霧できる加湿器を提供することである。
発明を解決するための手段
本発明者は本課題を解決するために、まず加湿器の小型化を検討した。その中で、加湿器を構成する部品で最も大きなものが水タンクであることに着目した。しかし、携帯に便利なほど小型化すると使用時間が短くなり頻繁に給水する必要があるため煩雑で実用的でなかった。また、携帯に便利な折りたたみや分解できるタンクについても検討したが、取扱の煩わしさを解消することはできなかった。そこで最後に、専用の水タンクを用いず、旅先でも容易に手に入る市販容器を使用できる構造とすることにより、水タンクによる加湿器の小型化の障碍を排除した。市販容器としては例えば、市販飲料の空容器、洗剤の空容器などを利用すればよい。
加湿器で、水タンクを考慮しない場合、それ以外の部分の小型化は特に特記するような技術開発は必要とせず容易に可能であった。但し、市販容器の取り付け部は、その直径や嵌合構造に応じて柔軟に対応できる工夫を行った。
また、微酸性電解水を使用するとき、振動攪拌状態での滞留時間を最少にするために、霧化部及び水供給部をそれぞれ独立に形成し、それぞれの水保留量を機能に影響しない条件で最小にし、両者を必要最小の断面積をもつ通水路で結んだ構造とした。そして、これらの解決策を実現するための具体的な各態様を以下の通りとした。
まず、専用の水タンクを必要としない噴霧器において、細口既成容器の口に、外部からの押し込み力によって開く開閉弁を備えた蓋体をねじ込み装着後、装着した蓋体を下にして、加湿器の水供給部に装着したとき、蓋体に組み込まれている開閉弁の端部が供給部の底部に当って押し込まれることによって弁が開き、水タンク内の水が貯水槽内に供給される構造を本発明の第1の態様とした。
次に、第1の態様において、水供給部から霧化部への給水が、水供給部と霧化部を結ぶ給水管路によってなされることを本発明の第2の態様とした。
次に、第1もしくは2の態様において、蓋体を装着した細口既成容器を逆さまにし、加湿器の水供給部に装着したとき、蓋体の水の吐出口の下端が、加湿器を水平に設置したとき、超音波振動子の上面よりも1cm以内で高い位置になるように構成されていることを本発明の第3の態様とした。
次に、第1乃至3の態様において、霧化される水が微酸性電解水であることを本発明の第4の態様とした。
次に、第1乃至4の態様において、細口既成容器が市販飲料の空容器であることを本発明の第5の態様とした。
そして最後に、第1乃至5の態様における細口既成容器が着色容器であることを本発明の第6の態様とし、本発明を完成させた。
発明の効果
本発明の効果は次の通りである。まず、専用の水タンクを必要としない噴霧器において、細口既成容器の口に、外部からの押し込み力によって開く開閉弁を備えた蓋体をねじ込み装着後、水タンクを、蓋体装着部を下に向けて、加湿器の水供給部に装着したとき、蓋体に組み込まれている開閉弁の端部が供給部の底部に当って押し込まれることによって弁が開き、水タンク内の水が貯水槽内に供給される構造としたことにより、外出先等で容易に入手可能な各種の既成の空容器を、加湿器の水タンクとして利用できるようになり、専用タンクを不要としたため、加湿器の小型化が図られ携帯が可能になったのである。
また、本発明の別の効果は、水供給部から霧化部への給水が、水供給部と霧化部を結ぶ給水管路によってなされる構造としたことにより、霧化部の振動攪拌の影響を受ける滞留水の量は少なくなり、滞留時間をへらすことが可能になったこと、また給水管路は構造体の中に設けられた給水路でもよくチューブのような配管材で形成することも可能であるので構造の自由度が大きくなりコンパクトな設計が可能になったこと、管路が振動攪拌のエネルギーの水供給部への伝播を妨げるため水供給部の水が振動攪拌の影響を受けにくいなどである。
また、本発明のさらに別の効果は、蓋体をねじ込み装着した細口既成容器を逆さまにし、加湿器の水供給部に装着したとき、前記蓋体の水の吐出口の下端が、加湿器を水平に設置したとき、超音波振動子の上面よりも1cm以内で高い位置になるように構成されている構造としたことにより、水タンクとして使用している容器から加湿器本体に供給される水量を最少とすることが可能になり、加湿本体内部での水の滞留時間を最少にし、霧化部の振動攪拌の影響の最少化を可能にすることである。
また、本発明のさらに別の効果は、霧化される水が微酸性電解水であることとしたことにより、旅先でも滞在場所の空気の殺菌や脱臭を可能にし、快適生活や感染症の予防を行うことを可能にすることである。
また、本発明のさらに別の効果は、細口既成容器が市販飲料の空容器であることとしたことにより、ほとんどの場所で最も容易に入手できる容器を加湿器の水タンクとして利用できるようにしたことである。
また、本発明のさらに別の効果は、細口既成容器が着色容器であることとしたことにより、微酸性電解水などの殺菌力をもった水を噴霧するとき、光の透過による殺菌力の低下を防ぐことを可能にしたのである。
本発明に用いる細口既成容器としては、市販の飲料、食品容器、洗剤、頭髪洗剤など、水を貯留できる非透水性の容器であれば何れの材質、形状でも利用可能である。
容器の口に装着される蓋体の開閉弁としては、弁体の一部が突起上に容器の外側に向いて突出しており、容器が給水部に装着されるとき、給水部の底部に突起が当たり、容器内に押し込まれることにより弁が開き、給水される構造が1例である。この場合弁を閉める作用は、バネによって弁体を押し上げる構造や、弁体自身の重量により、容器を逆さまに向けたとき弁が閉じる方式などを例示できる。
水供給部と霧化部を結ぶ給水管路は、それらが一体に構成された場合、その構成体に設けられた連結穴によっても構成できる。一方両者を柔軟なチューブや硬質パイプで液絡することによっても可能である。
蓋体をねじ込み装着した細口既成容器を逆さまにし、加湿器の水供給部に装着したとき、前記蓋体の水の吐出口の下端が、加湿器を水平に設置したとき、超音波振動子の上面よりも1cm以内で高い位置になるように構成することは、水供給部に設ける蓋体の固定具をそれに合わせて製作することによって容易に構成できる。
霧化される水が微酸性電解水とするには、特許文献2等に記載の所定の方法によって生成した微酸性電解水を用いればよい。
次に、図1乃至3によって実施例説明する。飲料の空容器1に蓋体2をねじ込み、給水部4に保持する。その時弁体9と一体の突起部3が、給水部の底に当たり、押し込まれることにより、弁が開いた状態となる(図2)。容器内の水は弁を通り給水部に供給され給水管路5を通って霧化部6に給水され霧化部の水位が蓋体の水出口下端と同じになったとき容器からの水の流出が止まる。霧化部には超音波発振機8が接合されており、超音波により発生した霧は排出口7から外部に排出される。
図2には蓋体の詳細な構造が示してある。蓋体は突起物12を備えており、それが給水部の保持部13の凹部と噛みあって固定される。弁体の押し上げはばね11によってなされ、蓋体が給水部から抜き取られると弁を閉止する働をする。
加湿器の基本構造図 蓋体の装着状態図 給水部と霧化部の平面配置図
符号の説明
1 飲料の空容器
2 蓋体
3 突起部
4 給水部
5 給水管路
6 霧化部
7 排出口
8 超音波発信機
9 弁体
10 蓋体と容器の嵌合部
11 弁体の押し上げはばね
12 突起物
13 給水部の保持部

Claims (6)

  1. 専用の水タンクを必要としない噴霧器において、細口既成容器の口に、外部からの押し込み力によって開く開閉弁を備えた蓋体をねじ込み装着した後、水タンクを、前記蓋体を下に向けて、加湿器の水供給部に装着したとき、蓋体に組み込まれている開閉弁の端部が供給部の底部に当って押し込まれることによって弁が開き、水タンク内の水が貯水槽内に供給されることを特徴とする超音波式加湿器
  2. 水供給部から霧化部への給水が、水供給部と霧化部を結ぶ給水管路によってなされることを特徴とする請求項1記載の超音波式加湿器
  3. 蓋体をねじ込み装着した細口既成容器を逆さまにし、加湿器の水供給部に装着したとき、前記蓋体の水の吐出口の下端が、加湿器を水平に設置したとき、超音波振動子の上面よりも1cm以内で高い位置になるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波式加湿器
  4. 霧化される水が微酸性電解水であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の超音波式加湿器
  5. 細口既成容器が市販飲料の空容器であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の超音波式加湿器
  6. 前記細口既成容器が着色容器であることを特徴とする請求項1乃至5に記載の超音波式加湿器
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110068093A (zh) * 2019-04-16 2019-07-30 迪普有限公司 雾化底座、熏香器及加湿器
KR20210012124A (ko) * 2019-07-24 2021-02-03 김이호 모닥불 감성조명을 갖는 가습기

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