JP2009264689A - 冷却システム、冷却方法、冷却コントローラおよび冷却プログラム - Google Patents

冷却システム、冷却方法、冷却コントローラおよび冷却プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係を考慮して複数の冷却機器の制御の内容を変更する冷却システム、冷却方法、冷却コントローラおよび冷却プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】 冷媒送出器と、夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備え、前記制御装置は、前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、冷媒送出器や複数の冷却機器が制御されている冷却システム、およびそこで用いられる冷却方法、冷却コントローラならびに冷却プログラムに関するものである。
近年、店舗などにおける冷却機器や冷媒送出器などの電力を消費する機器(設備機器と呼ぶ)において、それら設備機器の制御を効率的に行うことや設備機器の消費電力を削減することが考えられてきている。そこで、それら設備機器を通信線で電気的に接続し、当該通信線を通じて各設備機器毎に応じた制御の内容に従ってそれら設備機器を統合的に制御・管理することで、それら設備機器の効率的な制御を行い、またそれら設備機器の消費電力を削減する制御を行う冷却システムが開発されてきている。こうした冷却システムでは、設備機器を統合的に制御・管理する統合コントローラと呼ばれる制御装置によって制御されている。
冷却システムでは、一台の冷媒送出器に複数台数の冷却機器が冷媒配管を通じて並列的に接続されて冷媒回路が形成されており、このような冷媒回路が複数存在している場合もある。ここで言う冷却機器は、例えば冷設機器においては冷蔵ショーケースや冷凍ショーケースなど(以下、まとめてショーケースと呼ぶ)のことを言い、これには冷凍・冷蔵機能を備えた倉庫や該倉庫内部における各冷却用吸熱管なども含まれる。なお、例えば空調機器においては室内機などがこの冷却機器に該当する。ここで言う冷媒送出器はその内部に冷媒を圧縮するコンプレッサなどを有した機器のことを言い、例えば冷設機器では冷凍機などのことを言う。なお、空調機器では室外機などがこの冷媒送出器に該当する。このような冷媒送出器から送出される冷媒は冷媒配管中を流れて各冷却機器に送出される。

当該冷媒により各冷却機器では冷却動作を行う。すなわち、ショーケースではその庫内における保存品の冷蔵(または冷凍)を行い、室内機はその室内機周囲の空気を冷却することで部屋内冷房する。冷媒送出器からの冷媒送出は、統合コントローラの指令で行うことができる。
この冷媒が冷媒配管を流れる際には、冷媒配管と冷媒との間の粘性抵抗や摩擦抵抗、冷媒配管中の気体との間の圧力抵抗や流体抵抗などの抵抗の影響により、複数台数の冷却機器の間で冷媒の流入量に差が生じる。たとえば、冷媒配管との間の抵抗分は距離に依存して大きくなる事から、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係に依存して、各冷却機器の間で冷媒の到達量に差が生じることが知られている。
特許文献1には、室外機から各室内機へ冷媒が到達した序列に従って室内機のアドレス付与を行う旨の技術が開示されている。
特開2006−214689号公報
各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係には、例えば冷却機器と冷媒送出器との間の相対的な又は冷却機器および冷媒送出器のその絶対的な距離の間の差などが考えられ、冷却機器と冷媒送出器との間の距離は、例えば冷媒送出器から各冷却機器へ冷媒が到達した時間から算出しうる。この冷媒到達の時間差から各冷却機器へ冷媒が到達する序列が生じる。
上述の各冷却機器の間における冷媒到達量の差の影響は、冷媒送出器の冷媒送出能力が何らかの理由により低下した場合に、各冷却機器の間で現れうる。すなわち、冷媒送出器の冷媒送出能力が低下した場合、距離的に冷媒送出器に近い冷却機器には必要な量の冷媒を流入させうるが、距離的に冷媒送出器から遠い冷却機器には必要な量の冷媒を流入させることが困難となる問題がある。
しかし、特許文献1には、空調機器分野において室外機から各室内機へ冷媒が到達した順番をアドレス付与に用いる事の開示はあるが、上述の問題を解決できるものではない。
そこで、本発明は、上述の問題を解決するために各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係を考慮して複数の冷却機器の制御の内容を変更する冷却システム、冷却方法、冷却コントローラおよび冷却プログラムを提供することを課題とする。
本発明に係る冷却システムは、冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムであって、
前記制御装置は、
前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、前記冷媒送出機に対して前記冷媒送出機における前記冷媒の温度を計測させる冷媒送出機冷媒温度計測指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、前記冷媒送出器において計測された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報を前記冷媒送出器から受信し、および前記複数の冷却機器において計測された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を前記の各冷却機器から受信する通信部と、
前記通信部により受信された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と、前記複数の冷却機器の夫々の前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報との間における時間的なずれに関するずれ時間情報を夫々算出するずれ時間情報算出部と、
前記ずれ時間情報算出部により算出された前記ずれ時間情報の各々に基づいて、前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来るか否かの判断を行い、適数の組に分けることが出来ると判断した場合に前記複数の冷却機器を前記適数の組に分ける組分け部と、
前記分けられた適数の組毎に、前記複数の冷却機器の制御の内容の変更を行うための変更制御内容を生成する組制御内容変更部と、
前記組制御内容変更部で生成された前記変更制御内容に従って前記冷却機器の制御を行う組考慮制御部を有する。

本発明に係る冷却システムによれば、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係に関係の深い前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と前記複数の冷却機器の夫々の前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報との間における時間的なずれに関するずれ時間情報を夫々算出し、前記ずれ時間情報の各々に基づいて前記複数の冷却機器を前記適数の組に分け、前記分けられた適数の組毎に前記複数の冷却機器の制御の内容の変更を行い、当該変更された制御の内容に従って前記冷却機器の制御を行うことで、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係を考慮して複数の冷却機器の制御の内容を変更することができる。なお、前記組分け部は、前記ずれ時間情報の各々に基づいて前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来るか否かの判断を行い、適数の組に分けることが出来ると判断された場合に、前記複数の冷却機器を前記適数の組に分ける。

なお、前記ずれ時間情報算出部は、
前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報の時刻を所定の値だけ変化させて、その変化させた前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報の間の相関の程度を算出する相関算出部と、
前記相関算出部が算出した前記相関の程度が最大となる場合の前記所定の値を、前記ずれ時間情報として算出する算出部を有してもよい。

本発明に係る冷却システムは、特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムであって、
前記制御装置は、
前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する。

本発明に係る冷却システムによれば、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係を考慮して複数の冷却機器の制御の内容を変更することができる。

本発明に係る冷却システムは、冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムであって、
前記制御装置は、前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、
前記冷媒送出器は、前記冷媒送出指令に応じて冷媒を送出し、
前記複数の冷却機器は、前記冷却機器冷媒温度計測指令に応じて、前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を出力し、
前記通信部は、前記複数の冷却機器から出力された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を受信し、
前記制御部は、前記通信部が受信した前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報に基づいて、前記冷媒送出器から各冷却機器への冷媒の到達時刻の差分を夫々検出し、前記到達時刻の差分の値によって前記複数の冷却機器の制御の内容を異ならせる。

本発明に係る冷却システムによれば、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係に関係の深い前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報に基づいて前記冷媒送出器から各冷却機器への冷媒の到達時刻の差分を夫々検出し、前記到達時刻の差分の値によって前記複数の冷却機器の制御の内容を異ならせることで、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係を考慮して複数の冷却機器の制御の内容を変更することができる。なお、各冷却機器への冷媒の到達時刻各々の間における各差分の値は、冷媒送出器から各冷却機器へ冷媒が到達するまでの時間の遅延量の間の差に相当する。

本発明に係る冷却方法は、特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムで使用される冷却方法であって、
前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する。

本発明に係る冷却コントローラは、特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続する通信線を備える冷却システムで使用され、前記通信線を使用して前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う冷却コントローラであって、
前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する。

本発明に係る冷却プログラムは、特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続する通信線を備える冷却システムで使用され、前記通信線を使用して前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う冷却コントローラとして動作するコンピュータで使用される冷却プログラムであって、
前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定するステップを有する。

本発明に係る冷却方法は、冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムで使用される冷却方法であって、
前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、前記冷媒送出機に対して前記冷媒送出機における前記冷媒の温度を計測させる冷媒送出機冷媒温度計測指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、前記複数の冷却機器において計測された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を前記の各冷却機器から受信し、および前記冷媒送出器において計測された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報を前記冷媒送出器から受信し、
受信された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と、前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報との間における時間的なずれに関するずれ時間情報を夫々算出し、
算出された前記ずれ時間情報の各々に基づいて、前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来るか否かの判断を行い、適数の組に分けることが出来ると判断した場合に前記複数の冷却機器を前記適数の組に分け、
前記分けられた適数の組毎に、前記複数の冷却機器の制御の内容の変更を行うための変更制御内容を生成し、
生成された前記変更制御内容に従って前記冷却機器の制御を行う。

本発明に係る冷却コントローラは、冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを電気的に接続する通信線を備える冷却システムで使用され、前記通信線を使用して前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う冷却コントローラであって、
前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、前記冷媒送出機に対して前記冷媒送出機における前記冷媒の温度を計測させる冷媒送出機冷媒温度計測指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、前記複数の冷却機器において計測された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を前記の各冷却機器から受信し、および前記冷媒送出器において計測された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報を前記冷媒送出器から受信する通信部と、
前記通信部により受信された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と、前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報との間における時間的なずれに関するずれ時間情報を夫々算出するずれ時間情報算出部と、
前記ずれ時間情報算出部により算出された前記ずれ時間情報の各々に基づいて、前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来るか否かの判断を行い、適数の組に分けることが出来ると判断した場合に前記複数の冷却機器を前記適数の組に分ける組分け部と、
前記分けられた適数の組毎に、前記複数の冷却機器の制御の内容の変更を行うための変更制御内容を生成する組制御内容変更部と、
前記組制御内容変更部で生成された前記変更制御内容に従って前記冷却機器の制御を行う組考慮制御部を有する。

本発明に係る冷却プログラムは、冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続する通信線を備える冷却システムで使用され、前記通信線に電気的に接続されて前記通信線を使用して前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う冷却コントローラとして動作するコンピュータで使用される冷却プログラムであって、
前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、前記冷媒送出機に対して前記冷媒送出機における前記冷媒の温度を計測させる冷媒送出機冷媒温度計測指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、前記複数の冷却機器において計測された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を前記の各冷却機器から受信し、および前記冷媒送出器において計測された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報を前記冷媒送出器から受信する通信ステップと、
前記通信ステップにより受信された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と、前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報との間における時間的なずれに関するずれ時間情報を夫々算出するずれ時間情報算出ステップと、
前記ずれ時間情報算出ステップにより算出された前記ずれ時間情報の各々に基づいて、前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来るか否かの判断を行い、適数の組に分けることが出来ると判断した場合に前記複数の冷却機器を前記適数の組に分ける組分けステップと、
前記分けられた適数の組毎に、前記複数の冷却機器の制御の内容の変更を行うための変更制御内容を生成する組制御内容変更ステップと、
前記組制御内容変更ステップで生成された前記変更制御内容に従って前記冷却機器の制御を行う組考慮制御ステップを有する。

なお、前記制御装置は、前記組分け部により、前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来ないと判断した場合に、前記組制御内容変更部で生成された前記変更制御内容を使用せずに前記冷却機器の制御を行う組無考慮制御部を有してもよい。
本発明によれば、各冷却機器の冷媒送出器に対する相対的な位置の関係を考慮して複数の冷却機器の制御の内容を変更する冷却システム、冷却方法、冷却コントローラおよび冷却プログラムを提供することができる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。なお、参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明は省略する。また、各図においては本実施形態で説明をする機能以外は説明を割愛するが、各図における機能は本実施形態で説明された機能のみに限られない。
まず、図1に実施の形態に係る冷却システム1000の構成を示す。
コンプレッサが内蔵された冷媒送出器たる第1冷凍機100が複数の冷却機器たるショーケース101〜104(ショーケース1−1〜1−mのm台。なお、mは2以上の自然数である。ハイフンの前の数字は冷媒回路番号、ハイフンの後ろの「m」の部分はショーケース番号としても使用可能である)とその中を冷媒が流れる冷媒配管300,301と接続されて一つの集合たる第1冷媒回路CT1を構成している。同図中ショーケースは4台表されているが、複数台存在すれば台数はこれに限られない。なお、図面等や以下においてショーケースは単にケースと呼ぶ場合がある。冷媒配管300は各ショーケースの冷媒の吸入側すなわち冷凍機100から送出される冷媒が流れる側の配管で、冷媒配管301は各ショーケースの冷媒の排出側すなわち冷凍機100へ戻される冷媒が流れる側の配管である。ショーケース101〜104の各々の吸入側には弁101a〜104aがあり、冷媒の吸入を調節する。本実施形態では弁はその開度を調整しうる電磁弁などである。
また、コンプレッサが内蔵された冷媒送出器たる第2冷凍機200が複数の冷却機器たるショーケース201〜204(ショーケース2−1〜2−mのm台。なお、mは2以上の自然数である。上述のように、ハイフンの前の数字は冷媒回路番号、ハイフンの後ろの「m」の部分はショーケース番号としても使用可能である)とその中を冷媒が流れる冷媒配管400,401と接続されて一つの集合たる第2冷媒回路CT2を構成している。同図中ショーケースは4台表されているが、複数台存在すれば台数はこれに限られない。冷媒配管400は各ショーケースの冷媒の吸入側すなわち冷凍機200から送出される冷媒が流れる側の配管で、冷媒配管401は各ショーケースの冷媒の排出側すなわち冷凍機200へ戻される冷媒が流れる側の配管である。ショーケース201〜204の各々の吸入側には弁201a〜204aがあり、冷媒の吸入を調節する。本実施形態では弁はその開度を調整しうる電磁弁などである。
なお、ショーケースには保冷された生鮮食料品などの商品等(以下、保存品と呼ぶ)を陳列する庫内部分と、その内部を冷媒が流れることで庫内部分を冷却するエバポレータ部分とが存在する。冷蔵ショーケースにおいては保存品は冷蔵され、また冷凍ショーケースでは保存品は冷凍され保冷される。
また、弁101a〜104a、201a〜204aは全閉から全開までの間で任意に開くことができ、その開きの程度は開栓率(以下、開度)で現される。ショーケースが冷媒を取り込むために弁を開くことで、冷媒配管内部の圧力が変化しそれを冷凍機が感知して、冷媒送出を開始したり送出中の冷媒量を調整したりする。開度は0%〜100%で表現され、開度0%(以下、単に0と書く)は全閉を表し、開度100%(以下、単に100と書く)は全開を表す。
冷凍機100、ショーケース101〜104、冷凍機200、およびショーケース201〜204等の設備機器は制御装置たる統合コントローラ10と電気的に通信線500を通じて接続されている。統合コントローラ10は、少なくとも設備機器のうちのこれら冷凍機、ショーケースの制御を行い、それらの機器から状態のデータを収集する。つまり、通信線500は冷凍機およびショーケースにおける制御やデータ収集のために使用される。なお、統合コントローラ10は、各設備機器の状態等に応じて、省エネルギーの点や動作時間短縮等の動作効率向上などの点から、統合的に各設備機器の制御を行う。制御の内容には、例えば設定値などを送信する事による設定指示の制御や、設備機器に備えられたセンサの計測データや設備機器を制御する機器コントローラ(次述)に格納されている状態データを送信させる制御などがあり、設定指示内容には、例えばショーケースの庫内の所望温度設定やデフロスト(霜取り)指示、コンプレッサの回転数設定、冷凍機の圧力値設定などがある。なお、所望温度とは操作者が設定するショーケースの庫内の温度のことで、操作者が最終的に到達することを希望する庫内温度のことである。
通信線500上に送出される制御の内容を以下では制御データと呼ぶ。なお、通信線は無線、有線どちらでもよい。
同図中に表されていないが、各設備機器には実際はそれら設備機器を直接制御する機器コントローラと呼ばれるコントローラが備えられている。機器コントローラとは各設備機器個別に取り付けられ、統合的に各設備機器の制御を行う統合コントローラの制御等を受けて、当該設備機器の動作の制御を行うために使用されるものである。つまり、各設備機器はそれら機器コントローラを介して、通信線500を通じて統合コントローラ10と電気的に接続されている。以下においては、特に必要ない限り、単に統合コントローラ10が通信線500を通じて各設備機器を制御する旨の記載で説明を行う。
同図中において、冷媒回路は2つ記載されているが1つでもよく、また3つ以上含まれていてもよい。また、同図中には冷設機器しか記載されていないが、冷却システムには空調機器や照明機器等が含まれていてもよい。その場合、それら空調機器や証明機器等も統合コントローラにより制御等が可能となる。以下では、冷却システムが冷媒送出器と冷却機器からなる冷設機器によって構成されている場合について説明を行う。
図1によると、特定の位置に配された冷凍機と所定の位置に夫々配された各ショーケース間の位置関係、すなわち冷凍機と各ショーケース間の距離はショーケース毎によって異なり、冷凍機に比較的距離が近いショーケースと冷凍機から比較的距離が遠いショーケースとがある。この場合の特定の位置とは例えば店舗内のバックヤードや店舗の外であり、所定の位置とは例えば店舗内においてショーケースの庫内に保存されている保存品の種類等に依存して各ショーケースが島状に構成される位置のことを言う。
冷媒が冷媒配管を流れる際には、冷媒配管と冷媒との間の抵抗分、冷媒配管中の気体との間の抵抗分などの影響により、ショーケースの間で冷媒の到達量に差が生じ、その抵抗分は距離が長くなるにつれて大きくなるので、冷凍機からの距離が遠いショーケースほど冷媒の到達量が減少する。各ショーケースにおける冷媒到達量の差の影響は、冷凍機の冷媒送出能力が何らかの理由により低下した場合に各ショーケースの間で現れ、冷凍機の冷媒送出能力が低下した場合、距離的に冷凍機に近いショーケースには必要な量の冷媒を流入させうるが、距離的に遠いショーケースには必要な量の冷媒を流入させることが困難になりうる。そのショーケースに流れる冷媒の到達量に依存してそのショーケースの保存品を保存する温度すなわち庫内の温度が主に決まるので、そのショーケースで要求される冷却容量を充分満足する程度の冷媒をそのショーケースに流入できないとき、ショーケースの庫内の温度が上昇し保存品が融けるなどして保存品の鮮度低下などの品質低下を招くような場合が生じうる。
そこで冷凍機と複数のショーケースの各々との相対的な位置の関係を考慮して、ショーケースの制御データを変更することで、上記の保存品が融けて品質に拘るといった問題を解決できる。例えば、冷凍機に対して距離的に遠いショーケースには必要な量の冷媒を流入させるため、距離的に冷凍機に近いショーケースに対して距離的に遠いショーケースには冷媒の流入量を増加させる制御を統合コントローラ10が行う事で、距離的に遠いショーケースにおける保存品の融解を防ぐ事ができる。なお相対的な位置の関係は、上述の冷凍機に対する距離の面を含め、冷媒の到達のしやすさの面を考慮したものである。たとえばショーケースの設置場所によっては、冷凍機に対する距離が近いショーケースであっても冷媒配管の配管形状等により、そのショーケースで要求される冷却容量を充分満足する程度の冷媒をそのショーケースに流入できない場合が起こりうるからである。
次にこうした冷凍機と複数のショーケースの各々との相対的な位置の関係を考慮して制御を行う点について説明する。以下では、冷凍機と複数のショーケースの各々との相対的な位置の関係とは、主に冷凍機と複数のショーケースの各々との間の距離のことを言うものとする。
まず、図2に統合コントローラ10の構成を示す。
統合コントローラ10は、少なくとも、冷設機器や統合コントローラ10自身の制御などを行う制御部10a、通信線500と電気的に接続され冷凍機やショーケース等の冷設機器への制御データの送信や、冷設機器からの冷媒配管内部の温度の時系列情報といった計測データや、冷凍機から送信された当該冷凍機における冷媒の温度の時系列情報といった計測データの受信等のために使用される通信部10b、時間的なずれに関するずれ時間情報(詳しくは後述する)を算出するずれ時間情報算出部10c、複数のショーケースの組分けを行う組分け部10d、ショーケースで計測された時間軸方向に対する温度の値(以下、計測温度と呼ぶ)を記憶しているショーケース計測温度テーブル10e、時間計測に使用されるタイマ10f、組分け部10dで組分けされたショーケースに関する情報を格納する組情報格納テーブル10gを含む。さらに、液晶ディスプレイ等の表示部10h、スイッチや表示部10hと一体になったタッチパネル等の入力部10iを含む。
制御部10aは、少なくとも、組情報格納テーブル10gに従って変更された制御データを生成する組制御内容変更部10a1と組制御内容変更部10a1からの制御データに従って制御を行う組考慮制御部10a2、後で述べる通常運転における制御データを生成する通常時内容生成部10a5、組制御内容変更部10a1からの制御データを使用せずに通常時内容生成部10a5からの制御データを使用して制御を行う組無考慮制御部10a3、セレクタ10a4、セレクタ10a4で選択された制御データを記憶する制御内容格納部10a6とを含む。セレクタ10a4は、正常状態時には通常時内容生成部10a5のデータを選択し、下で述べる異常状態時には組考慮制御部10a2か組無考慮制御部10a3の何れかの出力を選択して出力する。制御部10aは、制御内容格納部10a6に記憶されている制御データを出力して各ショーケースの制御を行う。
ショーケースにおいて保存品を保冷・陳列している通常運転において、冷却システムでは通常冷媒回路中に存在するショーケース全部で要求される冷却容量を満たす程度の冷媒を送出する能力の冷凍機が接続されており、冷凍機はショーケース全部で要求される冷却容量を満たす程度の冷媒を送出している(以下、このような場合を正常状態と呼ぶ)。ショーケースで要求される冷却容量はそのショーケースの庫内に保存・陳列される保存品の品質低下を起こさない程度以上である必要がある。しかし、例えば冷凍機における不具合や故障、ショーケース周りの気温の上昇などにより、正常状態時(以下、単に正常時と書く)のようなショーケース全部で要求される冷却容量を満たす程度の冷媒を冷凍機が送出できない場合がある(以下、このような場合を異常状態と呼ぶ)。なお、異常状態時(以下、単に異常時と書く)には、結果的に全ショーケースで要求される冷却容量を満たす程度の冷媒を冷凍機が送出できないことから、冷媒回路中に存在するショーケース全部で要求される冷却容量を満たす程度の冷媒を送出する能力を有さない冷凍機が接続されている場合や、ショーケース周囲の温度の上昇といったショーケース周りの理由の場合や冷媒配管の破損等による冷媒配管周りの理由の場合も含められる。
異常時の場合には、冷凍機に対して比較的近方のショーケースは、そのショーケースで要求される冷却容量を満足しうる程度の冷媒を流入させる事ができても、冷凍機から遠方のショーケースには、そのショーケースで要求される冷却容量を充分満足する程度の冷媒を冷凍機が送出できない場合が発生する。そのショーケースに流れる冷媒の流入量に依存してそのショーケースの保存品を保存する温度すなわち庫内の温度が主に決まるので、そのショーケースで要求される冷却容量を充分満足する程度の冷媒をそのショーケースに流入できない結果、操作者が設定した所望温度からショーケースの庫内の温度が上昇して保存品が融けるなどして品質の低下を招く場合が生じうる。
そこで、冷設機器を含む冷却システムでは、各ショーケースの冷凍機に対する主に遠近にかかる位置関係が重要となり、特に異常時の場合には正常時に対して、そのショーケースの冷凍機に対する相対的な位置関係に依存して設定値などの制御データを変更する必要が生じてくる。
次に、上で述べた各ショーケースの冷凍機に対する相対的な遠近距離に依存して各ショーケースを適数の組(以下、グループと呼ぶ)に組分け(以下、グループ分け)する統合コントローラ10の動作を説明し、それにより冷却システムで使用されるグループ分けに関する冷却方法について説明する。適数とは、単数または複数を意味し、事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定める事ができる。なお、当該グループ分けは組分け部10dにおいてなされるが、主に冷却システムを導入する初期の段階において、例えば通常運転を行う前のシステムの動作確認などのための試運転時等において実行される。
因みに、組制御内容変更部10a1がグループに依存して制御内容格納部10a6に記憶されている制御データとは異なる制御データに変更したデータである変更制御内容(以下、変更制御データ)を生成し、組考慮制御部10a2が当該変更制御データを各ショーケースに対して送信するべく通信部10bへ指示を出すことで変更制御データを使用して統合コントローラ10が制御を行うが、統合コントローラ10が当該変更制御データを使用して制御を行うのは、冷却システムが通常運転を行っているときであり、例えば通常運転において正常状態から異常状態となった場合である。なお、グループ分けはずれ時間情報算出部10cで算出されるずれ時間情報に基づいてなされる。
図3に統合コントローラ10の第1冷媒回路CT1におけるグループ分けの動作のフロー図を、図4に統合コントローラ10の第1冷媒回路CT1における
変更制御データを使用した制御のフロー図を示し、上で述べた内容も含めて本実施形態に係る冷却方法について説明する。なお、グループ分けを試運転時において行っている前提で説明する。よって、どのショーケースがどの冷凍機に接続されているか、すなわちどの冷媒回路に属するかは試運転開始前には統合コントローラ10は把握していない。なお、グループ分けはシステムを導入する初期の段階や当該試運転時等に限られる訳ではない。
また、本実施形態においては、通常運転における冷凍機の冷媒送出動作は、主に第1冷凍機100の冷媒配管301側の配管内圧力を計測する事でなされており、通常運転におけるショーケースの冷却動作は、主にショーケース側が庫内の設定された所望温度と現在の庫内温度との差分に応じて弁の開度を変更して冷媒の取り込み量を調整することでなされるものとする。一方、試運転における冷凍機の冷媒送出動作は、主に冷媒温度の目標温度(後出)や冷媒温度の変化速度を設定する事でなされており、通常運転におけるショーケースの冷却動作は、主に庫内の所望温度の設定、弁の開度を設定することでなされるものとする。
まず試運転が開始されると、図3のグループ分け動作フロー図のステップS100へ動作が移行する。
ステップS100では、統合コントローラ10が受信部10bを通じて、冷凍機100に対して当該冷凍機が送出した冷媒の温度すなわち当該冷凍機における冷媒の温度を計測させる冷媒送出機冷媒温度計測指令を出し、その後第1冷媒回路CT1に含まれるショーケース101〜104、第2冷媒回路CT2に含まれるショーケース201〜204などのショーケース全てに対して各ショーケースに接続された冷媒配管内部の温度、すなわち各ショーケースにおける冷媒の温度、具体的には冷凍機100、200から送出され各ショーケース101〜104、201〜204に到達した冷媒の温度を同時に計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出す。なお、複数のショーケースに同時に冷媒の温度を計測させる手段としては、例えば同報通信等によりショーケース全てに同時に計測開始指示が到達するような手段が取りうる。その後、冷凍機100に対して所定条件で冷媒を送出する冷媒送出指令を出す。所定条件とは、冷凍機から送出する冷媒の最終的に到達する温度(以下、目標温度)や目標温度へ到達する時間すなわち冷媒温度の変化速度などで、事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定める事ができる。
なお、冷凍機が送出した冷媒の温度を計測する箇所としては、例えば冷凍機の吐出部や吐出部付近の冷媒配管300、400、冷凍機内部における冷媒が通る管(図示せず)等の内部がある。各ショーケースに接続された冷媒配管内部には例えばショーケースの吸入部付近の冷媒配管300の内部、や冷媒配管400の内部、ショーケース内部における冷媒が通る管(図示せず)の内部等がある。また、各ショーケースに接続された冷媒配管内部の意味には、冷媒配管300において、各ショーケースの吸入部から略同じ距離の位置の内部の意味なども含まれる。
冷凍機における冷媒の温度や各ショーケースにおける冷媒の温度の意味には上述の冷媒配管等の内部の温度に加え、冷媒配管等の配管表面の温度の意味なども含められる。
ステップS200では、一定時間、冷凍機100が冷媒送出機冷媒温度計測指令に応じて、冷凍機における冷媒の温度を計測して、時刻毎の冷媒温度である冷凍機における冷媒の温度の時系列情報(以下、冷媒温度の時系列情報)を計測して出力する。また一定時間、ショーケース101〜104、ショーケース201〜204などのショーケースが冷却機器冷媒温度計測指令に応じて、各ショーケースにおける冷媒の温度すなわち冷媒配管内部の温度を計測して、時刻毎の冷媒配管内部の温度である冷媒配管内部の温度の時系列情報(以下、冷媒配管温度の時系列情報)を計測して、冷凍機100から送出され各ショーケースに到達した冷媒の温度として出力する。なお、温度を計測する当該一定時間は、グループ分けをしようとしている冷媒回路に属する全ショーケースにおいて計測した温度において、温度が変化する前の時点から解析に必要なだけの温度データを測定できる時間以上であればよく、事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定める事ができる。この各ショーケースが計測した温度の値はショーケース計測温度テーブル10eに格納される。なお、冷凍機100やショーケース101〜104、ショーケース201〜204などのショーケースにおける当該計測は、所定のサンプリング周期τで行われる。サンプリング周期τは変動する温度をある程度の頻度でサンプリングできる様な値であり、事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定める事ができる。過去の施設時における知見から、例えばτ=1秒とすることができる。
その後、統合コントローラ10は、冷凍機100からの全冷媒温度データおよびショーケース101〜104、ショーケース201〜204などのショーケースからの全冷媒配管内部温度データを、受信部10bを通じて受信する。
ステップS300では、ショーケース101〜104、ショーケース201〜204などの全ショーケースの中で冷媒配管内部温度が変化したものがあるかサーチし、冷媒配管内部温度が変化したものを第1冷媒回路CT1に属するショーケースと認識する。なお、ステップS500,S700の処理によりループ処理となってステップS300を2回以上実行する事になる場合は、2回目以降のステップS300の処理は行われない。すなわち、試運転においてステップS300は1回のみ実行される。第1冷媒回路CT1に属するショーケースの認識は1回目で終了するからである。
これ以降、冷凍機100と第1冷媒回路CT1に属する複数のショーケース101〜104の間でグループ分けが行われる。すなわち、冷凍機100の冷媒温度データとショーケース101〜104の冷媒配管内部温度データのみを使用する。特に断らない限りはこれらの温度データ以外は使用しない。
ステップS400では、ショーケース101〜104の各々の冷媒配管内部温度データと、冷凍機100の冷媒温度データの間における時間的なずれを算出する。
ステップS500では、ステップS400で算出した時間的なずれの情報(ずれ時間情報)を使用して、グループ分けが可能かどうかの判断を行う。グループ分けが可能な場合はステップS600へ移行し、グループ分けが可能でない場合はステップS700へ移行する。
ステップS600では、グループ分けを行い、当該グループ分けの結果を組情報格納テーブルに格納する。その後、ステップS1000へ移行する。以下において、組情報格納テーブルの作成を行った結果、組情報格納テーブルデータが存在している事を、単に組情報格納テーブルがあると記載する。
なお、この場合試運転後の通常運転において、組制御内容変更部10a1において分けられたグループ毎に前記ショーケースの制御データの変更を行って変更制御データを生成し、組考慮制御部10a2は組制御内容変更部10a1で生成された変更制御データに従ってショーケースの制御を行う。セレクタ10a4は組考慮制御部10a2の出力を選択して出力する。
なお、上記のステップS400における算出方法、ステップS500におけるグループ分けが可能かどうかの判断、ステップS600におけるグループ分けの方法については、後のずれ時間情報の算出の所で述べる。
ステップS700では、グループ分けを行った回数が限度回数以内かどうかの判断を行う。1回目でグループ分けができなかった場合は、ステップS900の所で述べるように条件を変えてグループ分けを行う。しかし、条件を変えてグループ分けを行うが冷媒回路によっては、そのショーケース等の配置状況等から、どのように条件を変えてもグループ分けができないことがおこりうる。そこで、限度回数を設けその限度以上グループ分けを試みてもグループ分けができなかった場合はグループ分けを行わない。なお限度回数は、過去におけるグループ分けができなかった場合の事例の情報やグループ分けができなかった実験結果、シミュレーション結果等から定める事ができる。限度回数以内の場合はステップS900へ移行し、限度回数以内でない場合はステップS800へ移行する。
ステップS800では、グループ分けを行わないとして、組情報格納テーブルの作成を行わない。その後、ステップS1000へ移行する。以下において、組情報格納テーブルの作成を行わなかった結果、組情報格納テーブルデータが存在しない事を、単に組情報格納テーブルが無いと記載する。
なお、試運転後の通常運転における異常時動作(後述の図4)の場合、図2において組無考慮制御部10a3は組制御内容変更部10a1で生成された変更制御データとは異なる制御データでショーケースの制御を行う。本実施形態では、組無考慮制御部10a3は通常時内容生成部10a5が作成した制御データでショーケースの制御を行う。セレクタ10a4は組無考慮制御部10a3の出力を選択して出力する。この場合は、冷凍機に対する距離の違いにより各ショーケースの間で冷媒の流入量に差が生じていても、組制御内容変更部10a1で生成された変更制御データに従った制御データの変更を行わない。具体的には、各ショーケースはそれまでの制御データを踏襲した動作などを行う。すなわち、異常時対応であるが、それまでの制御に使用されていた制御内容格納部10a6に格納されている制御データと同じ制御データを通常時内容生成部10a5が作成し、制御部10aから出力する。
上述のように本実施形態は、各ショーケースの間で冷媒の流入量に差が生じる場合であっても、その各ショーケースの冷凍機に対する相対的な位置の関係、例えば冷凍機と各ショーケース間の距離を考慮せずに統合コントローラ10が制御等を行う場合についても対応しうるものである。なお、特許文献(特開2006−214689号公報)には、各ショーケースの冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮する場合の具体的な開示が無い上、更にこのような各ショーケースの冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮しない場合についてもなんら開示されていない。
ステップS900では、再度グループ分けを行うためにグループ分け動作の条件の変更を行う必要があるので、変更した条件をセットする。グループ分け動作の条件には、例えば冷媒温度の変化速度、冷媒温度の目標温度などの所定条件や、サンプリング周期τなどがある。これら、冷媒温度の変化速度や冷媒温度の目標温度などの所定条件を変更して変更所定条件を算出して所定条件として再設定し、冷凍機から送出する冷媒の量等を変化させる。または、サンプリング周期τを短く変更して変更サンプリング周期を算出してサンプリング周期として再設定する。
なお、上記のステップS900における条件の変更の仕方についても、後のずれ時間情報の算出の所で述べる。
ステップS1000では、試運転における本実施形態では触れない他の動作を行い、試運転を終了する。
次に、通常運転における図4の変更制御データを使用した統合コントローラ10の制御のフロー図について説明する。
冷却システム1000に含まれる各設備機器および統合コントローラ10の電源が投入される事で、冷却システム1000において通常運転が開始され、図4のフロー図のステップS2000へ動作が移行する。
ステップS2000では、通常時内容生成部10a5において通常運転における制御データを生成する。なお電源投入後の初めてステップS2000に遷移した時は、初期値を用いて制御データを生成する。初期値は、例えばフラッシュメモリ等に予め出荷時等に記憶させられている値や、統合コントローラ10の起動後に操作者が初期値を入力することから得られる。予め記憶させられている値は、事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果から決定される。次に、ステップS2100へ移行する。
ステップS2100では、通常運転において第1冷媒回路CT1内のショーケースの中で異常状態にあるショーケースがあるか確認する。異常状態にあるショーケースがある場合はステップS2300へ移行し、異常状態にあるショーケースがない場合はステップS2200へ移行する。
なお、冷凍機が異常状態にあるかどうかの判断方法であるが、冷凍機に動作の異常状態を判定する判定部があるので、冷凍機からの異常状態の通知に基づいて判断を行う。なお、ショーケースにも冷却の異常状態を判定する判定部があるものがあるので、当該ショーケース機からの冷却の異常状態の通知に基づいて、冷凍機の動作の異常状態を判断してもよい。
ステップS2200では、セレクタ10a4の出力として通常時内容生成部10a5の出力を選択するようにセレクタを切り替える。その後、ステップS2700に移行する。
ステップS2300では、組情報格納テーブルがあるかないか確認する。組情報格納テーブルがない場合はステップS2400へ移行し、組情報格納テーブルがある場合はステップS2500へ移行する。
ステップS2400では、セレクタ10a4の出力として組無考慮制御部10a3の出力を選択するようにセレクタを切り替える。その後、ステップS2700に移行する。
ステップS2500では、組制御内容変更部10a1において、組情報格納テーブルを用いて、組毎に制御内容を変更させた変更制御データが作成される。その後、ステップS2600に移行する。
ステップS2600では、セレクタ10a4の出力として組考慮制御部10a2の出力を選択するようにセレクタを切り替える。その後、ステップS2700に移行する。
ステップS2700では、制御内容格納部10a6に保存されているステップS2200、ステップS2400、ステップS2600で選択されたセレクタ10a4の出力を、制御部10aの出力として用いて統合コントローラ10が制御を行う。
その後、ステップS2000に戻り、一連の動作を繰り返す。なお、途中で統合コントローラ10の電源がオフされた場合は、次に電源が投入された時にステップS2000へ遷移する。
次に、上で述べたずれ時間情報の算出方法、グループ分けが可能かどうかの判断、グループ分けの方法、グループ分け動作条件の変更の仕方について述べる。
[ずれ時間情報の算出およびグループ分けの方法]
まず時間的なずれに関するずれ時間情報の算出方法について説明する。
図5に、ステップS200において、ショーケースで計測された冷媒配管内部の温度(ショーケース計測温度テーブル10eに格納されている)と、冷凍機で計測された冷媒温度の波形図の一例を示す。
波形600が冷凍機100の波形図を表し、波形601がショーケース101の波形図、波形602がショーケース102の波形図、波形603がショーケース103の波形図、波形604がショーケース104の波形図を表す。冷凍機、ショーケースの各波形600〜604は、初期の温度に変化が無い定常状態から温度が変化する過渡状態を経て温度が目標温度に至って飽和する定常状態へ至っている。
同図によると、冷凍機で計測された冷媒温度の変化の後に(波形図600参照)各ショーケースの計測温度の変化が始まっており(波形図601〜604参照)、冷凍機に対してその相対的距離が近いショーケースから順、すなわち波形図601、602、603、604の順にその温度の変化が開始している。すなわち、各波形図間に時間的なずれが生じている。それは冷凍機に対する相対的距離に従う冷凍機から送出された冷媒の到達する時刻に依存しているためである。また、冷凍機に対してその相対的距離が近いショーケースほどその温度の変化の単位時間当たりの変化量が大きいすなわち同図におけるグラフの傾斜勾配が大きく(例えば波形図601を参照)その波形の変化の程度が急峻であり、冷凍機に対してその相対的距離が遠いショーケースほどその温度の変化の単位時間当たりの変化量が小さいすなわち同図におけるグラフの傾斜勾配が小さくその波形の変化の程度が緩やかである(例えば波形図604を参照)。単位時間当たりの温度の変化の度合いはショーケースに到達した冷媒の到達量に依存しており、それは冷凍機に対する相対的距離に依存しているためであり、冷凍機に対してその相対的距離が遠いショーケースほどその相対的距離が近いショーケースと比べてその冷媒到達量は少なくなるので単位時間当たりの温度の変化の度合いは小さくなる。
なお、上述のステップS100における冷媒送出指令、冷媒送出機冷媒温度計測指令、冷却機器冷媒温度計測指令のタイミングの順番およびそれらタイミング間の時間間隔(以下、タイミング等と書く)は、冷凍機から送出された冷媒の温度を、冷凍機において計測ができ、各ショーケースにおいて計測ができる様な関係のタイミング等であればよい。このタイミング等の適切な値は事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定める事ができる。なお、ステップS100では冷媒送出機冷媒温度計測指令、冷却機器冷媒温度計測指令、冷媒送出指令の順番であるが、上述のように、冷凍機やショーケースにおける過渡状態の温度データが含まれるようなタイミング等であれば、これに限られるものではない。よって、これら3つの指令が略同時になされてもよい。なお、冷媒送出機冷媒温度計測指令、冷却機器冷媒温度計測指令によって収集する温度データは、下で述べるように各計測データは冷凍機やショーケースにおける過渡状態の温度データが一部含まれるような部分的な温度データであってもよい。
このように、本実施形態においては、少なくとも過渡状態におけるデータが必要であり、過渡状態におけるデータは一部であってもよい。
上で触れた各波形図間におけるずれ時間情報を説明する。具体的には、ずれ時間情報として、冷凍機の温度波形図と各ショーケースの温度波形図との間のずれ時間を説明する。すなわち、このずれ時間は、前記冷凍機から各ショーケースへ冷媒が到達するまでの時間の遅延量である。
ずれ時間の算出方法として、まず所定の閾値に至った時間からずれ時間を算出する方法がある。すなわち、冷凍機における冷媒の温度が閾値に至った時刻、および各ショーケースにおける冷媒の温度が閾値に至った時刻の差からずれ時間を算出する。なお、所定の閾値は、過去の施設時における知見や実験結果等から定める事ができる。
この閾値を使用する方法では、統合コントローラ10の構成を簡易化することができ使用メモリ量を削減できる点に利点がある。
他のずれ時間の算出方法として、相関の程度を使用する方法がある。具体的にはずれ時間を、冷凍機で計測された各冷媒温度データの時刻を所定値だけ変化させたデータと1台のショーケースで測定された冷媒配管内部温度のデータとの間の相関の程度を算出した際に、その相関の程度が最大となった場合の値のことであるとする。相関の程度とは、2者間における類似の程度を表す。よって、相関の程度には非類似の程度の概念も含まれ、この場合非類似の程度が最小である場合に相関の程度が最大となる。ここで、この所定値はサンプリング周波数τを、変数である整数kだけ乗算することで量子化された(又は離散化された)値(=kτ)を使用する。よって、整数kを変化させて上記相関の程度を表す相関値Mが最大(値Mmax)となるようなkmaxを算出する演算を行う。なお、最大相関ずれ時間情報は、最大相関ずれ時間であるkmaxτとなる。
上記の説明を、数式を用いて行う。
ショーケースpで計測された時刻tにおける冷媒配管内部の温度Tのデータをa(t)=(t,T)とし、冷凍機qで計測された時刻tにおける冷媒の温度Tのデータをb(t)=(t,T)とする。t=kτであり、0≦t≦nとする。なおnはステップS200で述べた一定時間に最も近い値で、サンプリング周波数τの整数倍で量子化された値である(ατとする)。よってn=ατである。
よって最大相関ずれ時間であるkmaxτは、
1)b(t)=b(t−kτ)[1≦t≦ατ。b(0)は維持したまま。]
2)M=1/SUM(a(i)−b(i)) [SUMは0≦i≦nにおける加算]
で示される、式1)、式2)により相関値Mを算出し、順次整数kを0からαまで変化させて式1)、式2)の計算を繰り返し(以下、ループ演算と呼ぶ)、M=Mmaxとなるようなkmaxを算出する。なお、式1)はループ演算の度にデータが1つだけシフトすることを意味している。なお、上記の説明からkやkmaxには次元(dimension)は存在しないが、以下ではずれ時間について便宜上「単位」と言う語を用いる。
以上の内容について図を用いて説明する。
なお、図を用いて説明するのは、把握のし易さから便宜的に用いるのであり、統合コントローラ10において必ずしも波形図を使用してずれ時間を算出している事を意味しない。
計測された温度データとして、温度変化前から温度変化後の飽和した状態に至るまでの全てのデータでなくてもよい。グループ分けの精度の点からデータ数が多い方が好ましく、また全てのデータが計測されている方が好ましいが、相関を演算する事ができれば、図5における冷凍機、ショーケースの各波形図が変化している部分が部分的に欠けている波形図となるような温度データであってもよい。この場合、それに依存して各相関値が低下するが、各ショーケース間での相関値の相対的な大小関係に影響を与える可能性が低いと考えられるからである。例えば、冷凍機の波形図が部分的に欠けている場合には、その温度データが完全でない影響は、全てのショーケースに対して平等に及ぶからである。
また、冷凍機に対して距離が遠いショーケースでは、冷凍機の波形グラフに比べてその波形グラフの傾斜勾配が小さくなっており、その結果冷凍機に対して距離が近いショーケースと比べて算出される各相関値が低くなると考えられるが、ずれ時間算出におけるその差の影響は低いと考えられる。相関値はずれ時間算出のために使用され、またその相関値は1台のショーケースの測定温度データと冷凍機の測定温度データとの間で比較を行う事から、波形グラフの傾斜勾配が小さく冷凍機との距離が近いショーケースと比べて相関値が低くなるとしても、上記式1)、式2)を用いた演算を繰り返し相関値Mを算出することで、M=Mmaxとなるようなkmaxを算出できると考えられるからである。
なお、以上の説明では、両時系列信号の誤差の逆数を相関値Mとしたが、両時系列信号について他の相関関数の演算結果を用いて相関値Mとしてもよい。
図6の図(a)には1台のショーケースで計測された冷媒配管内部の温度と、冷凍機で計測された冷媒温度の波形図が示されている。同図(b)は、同図(a)の波形をτ(k=1の場合の所定値)だけ冷凍機の冷媒温度の波形図を時間軸正方向へ移動させたものである。このことは、同図(c)に示すように冷凍機の冷媒温度データにおいては、一つだけデータをシフトさせたことを意味する。これは、上記式1)に対応している。
なおΔ=a(i)−b(i)とすると、Δは例えば同図(a)中に示した長さである(同図(a)はt=3kτの時を表している)。
各ショーケースのずれ時間は組情報格納テーブル10gに記憶される。なお、次で述べる図7に組情報格納テーブル10gの一例を含めて示す。
上で述べた手法により各ショーケースのずれ時間が算出されるが、そのずれ時間の種類zは第1冷媒回路CT1に属するショーケースの台数Sに対して、z≦Sとなり、通常zはSよりも小さくなる。これはずれ時間が量子化された値をとるからである。なお、ずれ時間の種類zは、ずれ時間の最大値をt、最小値をtとした場合にz=t−t+1である。
図7に組情報格納テーブル10gの一例を示し、ずれ時間の例とずれ時間の種類を示す。上の行に各ショーケースの番号(以下、ケースNo.と書く)が記載され、下の行にそのショーケースに対応するずれ時間の値が記載されている。同図(a)ではずれ時間の種類は(ずれ時間が1、2、5、11、12、13、14、15単位なので)8種類であり、同図(b)ではずれ時間の種類は(ずれ時間が1単位のみなので)1種類である。
同図より、そのずれ時間の値(すなわち単位数)から、同図(a)も同図(b)もケースNo.が大きくなるに連れて冷凍機からの距離が遠くなっていっている事が分かる。
なお、ずれ時間の算出方法は、相関を使用するのであれば、上の例には限られない。組み分けは、ショーケースを適数のグループ数に分類できればよく、従って組に属するショーケースが1台であっても問題は無い。例えば、同図(a)のケースNo.9〜12のショーケースはそれらが所属する組にはショーケースが1台しかない(すなわちNo.9〜12の各々のショーケースしか含まれない)例である。
次に、グループ分けが可能かどうかの判断について説明する。
グループ分けできるかどうかは、ずれ時間の種類zに依存して判断する。
グループ分けしたいグループ数をAとすると、先出のずれ時間の種類zに対してz>=Aでないとグループに分けることができない。例えば、5グループにグループ分けしたい場合に、ずれ時間が1,2,3の3種類(z=3)であるような場合にはグループ分けが不可能である。先出の図7(b)はz=1であるので、複数のグループには分割できない。
よって、グループ分けできるかどうかの条件はz>=A+vである(v≧0)。ここで、vの適切な値は事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定める事ができる。なお、グループ数Aには2または3の値が多く用いられると考えられる。すなわち、複数のショーケースを冷凍機に対して近いものと遠いものとに分けるか、冷凍機に対して近いものと遠いものとその間のものに分ける場合が多いと考えられるからである。つまり、グループ分けは、その保存品の品質の点から制御の内容を変更せねばならないショーケースがある場合に行われるので、冷媒の取り込み量を多くする制御に変更せねばならない点からそのようなショーケースになりうる冷凍機から遠いショーケース群、さらにはそのようなショーケースに対して冷媒の取り込み量を少なくする制御に変更せねばならない冷凍機に近いショーケース群、とを勘案したい場合が多いと考えられるからである。
グループ分けが可能であると判断した場合のグループ分けの方法について説明する。
グループ分けはずれ時間を使用して、例えばクラスタリングの手法を用いて行う。なお、当該クラスタリングによるグループ分けでは、クラスタリングの手法によっては、比較して冷凍機に近いショーケースAと比較して冷凍機から遠いショーケースBにおいて、ショーケースAが比して冷凍機から遠いグループに、ショーケースBが比して冷凍機に近いグループにグループ分けされる場合がある。しかし、このようなグループ分けが生じても、各ショーケース間の相対的な位置関係の些細な差例えば距離の些細な遠近の違いに依存して保存品が融けるケースと融けないケースとに分かれることは生じにくいと考えられるので、品質の低下を起こす可能性は低いと考えられる。
なお、上ではずれ時間、すなわち冷凍機から各ショーケースへ冷媒が到達するまでの時間の遅延量に基づいてグループ分けを行ったが、冷凍機から各ショーケースへの冷媒の到達時刻の差分を夫々検出して、各到達時刻の差分の値に基づいてグループ分けを行ってもよい。この各到達時刻の差分の値は遅延量の間の差に相当するからである。冷媒の到達時刻の差分は、例えば一のショーケースで計測された冷媒温度データと他のショーケースで計測された冷媒温度データとの差に現れる。視覚的見地からは、図5に示されるショーケース101〜104の計測温度波形図の時間軸方向における差dとなって現れる。なお、同図では差dはショーケース101の波形図とショーケース102の波形図の間の差を例示している。
つまり、冷凍機から各ショーケースへの冷媒の到達時刻の差分を検出する方法として、例えば上記の冷凍機で計測された各冷媒温度データの時刻を所定値だけ変化させる代わりに、一のショーケースで計測された冷媒温度データの時刻を所定値だけ変化させ他のショーケースで計測された冷媒温度データとの相関を演算する方法がある。その結果、統合コントローラ10において、冷凍機に対する冷媒送出機冷媒温度計測指令が不要となり、また前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報の受信が不要となり、統合コントローラ10内部の構成がより簡易化される利点がある。
上記の計測データ全部を使用し相関を取る方法は、閾値を使用する方法と比べて、検出精度が高い。それは計測データ全部を使用していないために閾値の取り方によっては、各ショーケース間の冷媒の温度が閾値に至った時刻の差が変わる場合がありえ、この点で相関を取る方法は比して精度が高い。また、閾値を使用する方法では閾値のとり方によってはその閾値まで温度が変化しないような不具合が生じる可能性がある。
次に、グループ分け動作条件の変更の仕方について説明する。
上述のように、グループ分け動作の条件には、例えば冷媒温度の変化速度、冷媒温度の目標温度などの所定条件や、サンプリング周期τなどがある。また、グループ分けは、ずれ時間の種類zとグループ分けしたいグループ数Aの大小関係によって決まる。よって、グループ分けができるための動作条件の変更であるので、ずれ時間の種類zを増加させるような変更である必要がある。
例えば視覚的見地から説明すると、図5に示された波形図のように、少なくとも各ショーケースの冷媒配管内部温度波形図のお互いが重なり気味とならないこと、すなわち冷媒配管内部温度波形図のお互いが閾値δ秒分以上離れていることが望ましい。なお、この閾値δはその値以上だとショーケース間で冷媒供給量に差が出ると考えられる値で、冷媒配管と冷媒との間の抵抗分、冷媒配管中の気体との間の抵抗分などに依存し、事前に収集された情報やシミュレーション、実験の結果等から定められる。
そこで、冷媒温度の変化速度については、冷媒温度の変化速度を急峻にする変更が考えられる。冷媒温度の変化量を急峻にすることで、相対的に冷凍機に近いショーケースと比較して冷凍機から遠いショーケースとの間で時間軸に対する温度の変化に散らばりが発生するものと考えられるからである。
冷媒温度の目標温度については、より低くする変更が考えられる。冷媒温度の目標温度を低くする事で目標温度への到達時間が長くなり、相対的に冷凍機に近いショーケースと比較して冷凍機から遠いショーケースとの間で時間軸に対する温度の変化に散らばりが発生するものと考えられるからである。
サンプリング周期τについては、その周期を短くする変更が考えられる。サンプリング周期を短くすることで、冷凍機の冷媒温度データおよび各ショーケースの冷媒配管内部温度データをより詳細にサンプリングする事ができるので、相対的に冷凍機に近いショーケースと比較して冷凍機から遠いショーケースとの間で時間軸に対する温度の変化の違いを発じさせることができるものと考えられるからである。
[グループ分けの決定画面]
図8に統合コントローラ10の液晶ディスプレイ等の表示部10hにおける、グループ分けの結果を操作者に確認を促す画面の表示例を示す。同図の場合は、表示欄DP1にグループナンバ1〜4が表示され、その4つのグループにショーケースがグループ分けされており(表示欄DP2)、グループナンバが大きいほど冷凍機からの距離が遠い。なお、画面下方の表示欄MSにこのグループ分けで了解するかの確認の文章が表示され、画面右下すなわち表示欄MSの右方に「登録」、「再」、「手動」と表示されている。「登録」の表示に対応した入力部10iにおけるスイッチSW1を押すなどすると現在表示されているグループ分けが登録され、「再」の表示に対応したスイッチSW2を押すなどすると図3に示したステップS100〜ステップS900のグループ分けの動作を行い再度グループ分けを行う。「手動」の表示に対応したスイッチSW3を押すなどすると、操作者が表示されているグループ分けについて手動により変更を行う事ができる。例えば、ショーケースの庫内に保存される保存品の種類に応じて操作者が手動でグループ分けの変更を行うことができる。グループナンバ2に属するショーケース(例えばケースNo.6)で保存品が肉魚類であるものを、異常時にその品質劣化を避けたい場合には、手動でグループナンバ3に属する様に変更ができる。なお、表示部10hと入力部10iは一体型のタッチパネルであってもよい。同図はタッチパネルの場合を表しており、符号SW1〜SW3の示すスイッチが表示部10h内に存在している。
[制御データの変更について]
なおグループ分けができた場合には、試運転後の通常運転における異常時などにおいて当該グループ毎にショーケースの制御データが変更される。すなわち、正常時動作において、例えば操作者の入力データや、定められた冷却システム動作用のアルゴリズムに従って制御部10aが各ショーケースの設定温度を決定した後に、異常時において組制御内容変更部10a1は組情報格納テーブルに対応して決定された設定温度に変更する制御を行う。例えば、冷凍機から一番遠いグループは設定温度を−1℃だけ変更させ、冷凍機に近いグループは設定温度+1℃だけ変更させ、その間のグループは設定温度+0℃だけ変更させる。因みに、制御データの変更とは、グループ毎に変更された設定温度などの制御データでグループ間で同じものがある場合を排除するものではない。
なお、ショーケースにおいては、設定温度を1℃以上変化させるとその保存品の品質の点から、設定温度の変更は−1〜+1℃でされる事が多い(なお、必要に応じてこの範囲以外でも設定できることを排除するものではない)。そこで本実施形態でも、設定温度の変更は−1〜+1℃で行うものとする。ただし、必要に応じてこの範囲以外でも設定できるものとする。
設定温度が低い値に変更されることで、弁の開度が増加して当該ショーケースへの冷媒の取り込み量が増加する。また設定温度が高い値に変更されることで、弁の開度が減少して当該ショーケースへの冷媒の取り込み量が減少する。以上により、組制御内容変更部10a1が冷凍機とそのショーケースとの距離に依存して設定温度を変更することで、組考慮制御部10a2が冷凍機とそのショーケースとの距離に依存した組制御内容変更部10a1からの制御データに従った制御データで制御を行い、その結果、設定温度が変更されたショーケースの弁の開度が変更され、当該ショーケースへの冷媒の取り込み量がその冷凍機との距離に依存して変化する。
なお、本実施形態の冷却システムにおける統合コントローラにおいては、冷凍機に対する距離の違いにより各冷却機器の間で冷媒の流入量に差が生じる場合であっても、その各冷却機器の冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮しない、すなわち組制御内容変更部10a1で生成された変更制御データに従った制御データの変更を行わない場合もある。この場合の動作について以下で説明する。
図3で説明したように、ステップS500でずれ時間情報を使用してグループ分けが可能かどうかの判断を行いグループ分けができない場合にステップS700へ移行し、ステップS700において条件を変えてグループ分けを行い限度回数以上グループ分けを試みてもグループ分けができなかった場合はグループ分けを行わないでステップS800へ移行し、ステップS800では例えば各ショーケースはそれまでの制御データを踏襲した動作などを行う。例えば図2を参照すると、それまでの制御に使用されていた制御内容格納部10a6に格納されている制御データと同じ制御データを通常時内容生成部10a5が作成し、制御部10aから出力する。
視覚的見地から説明すると、限度回数だけ試行してもグループ分けが行えなかったと言う場合は、図5に示された波形図のように、冷媒配管内部温度波形図のお互いが閾値δ秒分以上離れておらず、閾値δ秒未満すなわち各ショーケースの冷媒配管内部温度波形図のお互いが重なり気味となっている場合を意味する。このことは同時に各ショーケースの冷媒供給量に差が無いことを意味しており、グループ分けをする意味が低い事になる。よって、このような場合にまでグループ分けを行う必要は無く、またグループ分けを行わなくても冷凍機からの距離に依存した各ショーケースにおける保存品の品質における問題は発生する可能性は低いと言える。
以上のように、本実施形態の統合コントローラは、各冷却機器の冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮しない場合についても対応できる。
本実施形態は、各ショーケースの冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮して複数のショーケースの制御データを変更する冷却システム、冷却方法および冷却コントローラを提供することが出来る。
さらに、本実施形態の冷却システム、冷却方法および冷却コントローラでは、各冷却機器の冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮しない場合についても対応できる。
なお、本実施の形態における冷却コントローラは、ハードウェア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどで実現できる。また、ソフトウェア的には、メモリにロードされた冷凍冷蔵機能のあるプログラムなどによって実現される。図2には、ハードウェアおよびソフトウェアによって実現される冷凍冷蔵の機能ブロックが示されている。ただし、これらの機能ブロックが、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、あるいは、それらの組合せ等、いろいろな形態で実現できることは言うまでもない。
つまり、冷却システム1000において使用される汎用コンピュータを統合コントローラ10として動作させる冷却プログラムは、図3および図4で示されている流れ図の動作を行う。
すなわち、図1を使用して説明した冷却システム1000で使用される統合コントローラ10として動作するコンピュータで使用される冷却プログラムであって、冷凍機100と複数のショーケース101〜104が冷媒配管300、301に接続されることで一つの集合たる第1冷媒回路CT1をなしており、冷凍機100に対して冷媒送出指令、冷凍機100に対して冷媒送出機冷媒温度計測指令、および複数のショーケース101〜104全部に対して冷却機器冷媒温度計測指令を出し、冷媒配管温度の時系列情報を各ショーケース101〜104から受信し、かつ冷媒温度の時系列情報を冷凍機100から受信する通信ステップを含んでいる。また、通信ステップにより受信された冷媒温度の時系列情報と、複数のショーケース101〜104の夫々の冷媒配管温度の時系列情報との間におけるずれ時間情報を算出するずれ時間情報算出ステップと、ずれ時間情報算出ステップにより算出されたずれ時間情報に基づいて、複数のショーケース101〜104を第1冷媒回路CT1の中において複数のグループに分けることが出来るか否かの判断を行い、複数のグループに分けることが出来ると判断した場合に複数のショーケース101〜104を複数のグループに分ける組分けステップを含む(以上、図3参照)。
さらに、分けられた複数のグループ毎に、複数のショーケース101〜104の制御の内容の変更を行うための変更制御データを生成する組制御内容変更ステップと、組制御内容変更ステップで生成された変更制御データに従ってショーケース101〜104の制御を行う組考慮制御ステップを含んでいる。
なお、前記組分けステップにより、複数のショーケース101〜104を第1冷媒回路CT1の中において複数のグループに分けることが出来ないと判断した場合に、組制御内容変更ステップで生成された変更制御データを使用せずに、変更前の複数のショーケース101〜104の制御データを使用してショーケース101〜104の制御を行う組無考慮制御ステップを有する(以上、図4参照)。
以上により、各ショーケースの冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮して複数のショーケースの制御データを変更する冷却プログラムを提供することが出来る。
さらに、本実施形態の冷却プログラムでは、各冷却機器の冷凍機に対する相対的な位置の関係を考慮しない場合についても対応できる。
以上の実施形態では、冷設機器を例に本願発明の説明を行ってきたが、空調機器であっても同様の効果が得られる。なお、この場合の実施形態については、冷凍機を室外機に、ショーケースを室内機に、冷媒回路を空調回路に対応させて考える事で上で述べてきた事から容易に想到できるので説明は割愛する。
空調分野については、温度変化に対する人の快適性が主に問題となり、異常時に上述のような各室内機の室外機に対する位置関係を考慮して各室内機の制御を変更する対応をすることで、例えば室外機から遠い距離にある室内機でも人の快適性を担保するように対応できる。また、冷設分野では冷却機器において保存している保存品の温度変化に対する品質などが主に問題となり、異常時に上述のような各ショーケースの冷凍機に対する位置関係を考慮して、各ショーケースの制御を変更する対応をすることで、例えば冷凍機から遠い距離にあるショーケースでも品質の劣化を起こさないように対応できる。なお、冷設機器における冷媒の流入量すなわち各冷却機器の冷凍機に対する位置関係の影響を受ける冷媒の到達量に依存して保存品を保存する温度が主に影響を受けるので、冷設分野において各冷却機器の冷凍機に対する位置関係を考慮することの重要性は高い。食品における安全性が、空調分野における快適性に比べて極めて重要性が高いからである。
また、冷却システムには冷設機器と空調機器が並存していてもよい。冷媒回路と空調回路は各々独立に動作し各回路におけるグループ分け等において相互依存性が無いので、冷設機器による実施形態と空調機器による実施形態の双方を加味して考えればよい。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る冷却システムの構成図である。 実施の形態に係る統合コントローラの構成図である。 実施の形態に係る動作フロー図である。 実施の形態に係る動作フロー図である。 実施の形態に係る冷媒温度の波形図である。 実施の形態に係るずれ時間の算出の仕方を説明する図である。 実施の形態に係る組情報格納テーブルを示す図である。 実施の形態に係る画面の表示例である。
符号の説明
10 統合コントローラ
100、200 冷凍機
101、102、103、104 ショーケース
201、202、203、204 ショーケース
101a、102a、103a、104a 弁
201a、202a、203a、204a 弁
300、301、400、401 冷媒配管
500 通信線
600、601、602、603、604 波形図
1000 冷却システム
CT1、CT2 冷媒回路

Claims (7)

  1. 冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、前記冷媒送出機に対して前記冷媒送出機における前記冷媒の温度を計測させる冷媒送出機冷媒温度計測指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、前記冷媒送出器において計測された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報を前記冷媒送出器から受信し、および前記複数の冷却機器において計測された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を前記の各冷却機器から受信する通信部と、
    前記通信部により受信された前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と、前記複数の冷却機器の夫々の前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報との間における時間的なずれに関するずれ時間情報を夫々算出するずれ時間情報算出部と、
    前記ずれ時間情報算出部により算出された前記ずれ時間情報の各々に基づいて、前記複数の冷却機器を適数の組に分けることが出来るか否かの判断を行い、適数の組に分けることが出来ると判断した場合に前記複数の冷却機器を前記適数の組に分ける組分け部と、
    前記分けられた適数の組毎に、前記複数の冷却機器の制御の内容の変更を行うための変更制御内容を生成する組制御内容変更部と、
    前記組制御内容変更部で生成された前記変更制御内容に従って前記冷却機器の制御を行う組考慮制御部を有する
    冷却システム。
  2. 前記ずれ時間情報算出部は、
    前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報の時刻を所定の値だけ変化させて、その変化させた前記冷媒送出機における前記冷媒の温度の時系列情報と前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報の間の相関の程度を算出する相関算出部と、
    前記相関算出部が算出した前記相関の程度が最大となる場合の前記所定の値を、前記ずれ時間情報として算出する算出部を有する
    請求項1に記載の冷却システム。
  3. 特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムであって、
    前記制御装置は、
    前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する
    冷却システム。
  4. 冷媒送出器と、複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムであって、
    前記制御装置は、前記冷媒送出器に対して前記冷媒を送出させる冷媒送出指令、および前記複数の冷却機器に対して各冷却機器における前記冷媒の温度を計測させる冷却機器冷媒温度計測指令を出し、
    前記冷媒送出器は、前記冷媒送出指令に応じて冷媒を送出し、
    前記複数の冷却機器は、前記冷却機器冷媒温度計測指令に応じて、前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を出力し、
    前記通信部は、前記複数の冷却機器から出力された前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報を受信し、
    前記制御部は、前記通信部が受信した前記の各冷却機器における前記冷媒の温度の時系列情報に基づいて、前記冷媒送出器から各冷却機器への冷媒の到達時刻の差分を夫々検出し、前記到達時刻の差分の値によって前記複数の冷却機器の制御の内容を異ならせる
    冷却システム。
  5. 特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う制御装置と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器と前記制御装置とを接続して前記制御装置が前記冷媒送出器と前記冷却機器の制御のために使用する通信線を備える冷却システムで使用される冷却方法であって、
    前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する
    冷却方法。
  6. 特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続する通信線を備える冷却システムで使用され、前記通信線を使用して前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う冷却コントローラであって、
    前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定する
    冷却コントローラ。
  7. 特定の位置に配された冷媒送出器と、所定の位置に夫々配された複数の冷却機器と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続してその中を冷媒が流れる冷媒配管と、前記冷媒送出器と前記複数の冷却機器とを接続する通信線を備える冷却システムで使用され、前記通信線を使用して前記冷媒送出器および前記冷却機器の制御を行う冷却コントローラとして動作するコンピュータで使用される冷却プログラムであって、
    前記冷媒送出機が配された特定の位置と前記複数の冷却機器が配された各所定の位置との相対的な位置の関係に基づいて、前記複数の冷却機器の制御の内容を設定するステップを有する
    冷却プログラム。
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